JPWO2018179311A1 - 熱交換器およびそれを備えた冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

室外熱交換器(9)は、第1伝熱管(21)が配置された主熱交換部(11)と第2伝熱管(23)が配置された副熱交換部(12)とを備えている。第1伝熱管(21)の一端側と第2伝熱管(23)の一端側との間に、冷媒が流れる流路部(30)が設けられている。流路部(30)は、板状体(31)、板状体(32)および板状体(33)から形成されている。板状体(31)には、流出入孔(51、53)が形成されている。板状体(32)には、冷媒通路(41、42)が形成されている。冷媒通路(41、42)の下端側は流出入孔(53)に連通し、上端側は流出入孔(51)に連通する。板状体(33)は、板状体(32)に対して、冷媒通路(41、42)が流出入孔(51、53)に連通している側とは反対側から冷媒通路(41、42)を覆うように、板状体(32)に積層されている。

Description

本発明は、熱交換器およびそれを備えた冷凍サイクル装置に関し、特に、主熱交換部および副熱交換部を備えた熱交換器と、そのような熱交換器を備えた冷凍サイクル装置とに関するものである。
一般に、空気調和機等のヒートポンプ装置またはカーエアコン等においては、空気の温度を下げることに熱交換器を用いる場合には、その熱交換器は、蒸発器またはエバポレータと称される。蒸発器として機能する熱交換器には、ガス冷媒と液冷媒とが混在した二相状態の冷媒が流入することになる。ガス冷媒と液冷媒とでは、密度が数十倍程度異なる。
熱交換器では、流入した二相状態の冷媒のうち、主に、液冷媒が空気の熱を吸収することで、液冷媒は蒸発してガス冷媒へと相変化する。こうして、熱交換器からは、単相のガス冷媒が送り出される。液冷媒がガス冷媒に相変化する際に吸収する熱は、潜熱と称される。空気は、その潜熱が奪われることで冷気となって、熱交換器から送り出されることになる。
一方、空気の温度を上げることに熱交換器を用いる場合には、その熱交換器は、凝縮器またはコンデンサと称される。凝縮器として機能する熱交換器には、圧縮機から吐出した高温高圧の単相のガス冷媒が流入することになる。
熱交換器では、流入した単相のガス冷媒の熱を空気が吸収することで、ガス冷媒は凝縮して単相の液冷媒へと相変化する。単相の液冷媒は、さらに過冷却される。こうして、熱交換器からは、過冷却状態の単相の液冷媒が送り出される。ガス冷媒が液冷媒に相変化する際に放出する熱は潜熱と称される。単相の液冷媒が過冷却する際に放出する熱は顕熱と称される。空気は、その潜熱と顕熱とを吸収することで暖気となって、熱交換器から送り出されることになる。
従来のヒートポンプ装置等では、熱交換器は、冷媒が一方向に流れる単純なサイクル運転と、冷媒がその一方向とは逆向きの方向に流れる逆サイクル運転とによって、蒸発器と凝縮器との双方の用途に使用できるように扱われてきた。そのため、熱交換器内を流れる冷媒が、たとえば、3分岐されて並列に流れる場合には、その熱交換器が、蒸発器および凝縮器の双方に機能する場合であっても、一般的には、熱交換器内では、冷媒は、3分岐されて並列に流れることになる。
しかしながら、熱交換器としての性能を最大限に発揮させようとすると、熱交換器を凝縮器として機能させる場合では、冷媒の分岐数を減らして流速の速い状態で使用することが効果的である。一方、熱交換器を蒸発器として機能させる場合では、冷媒の分岐数を増やして流速の遅い状態で使用することが効果的である。これは、凝縮器では、冷媒の流速に依存する熱伝達が熱交換性能に対して支配的であるためであり、蒸発器では、冷媒の流速に依存した圧力損失を減少させることが熱交換性能に対して支配的であるためである。
このような凝縮器としての性能と蒸発器としての性能との双方を向上させるために、たとえば、特許文献1では、1つの熱交換器を主熱交換部と副熱交換部との2つに分割した熱交換器が提案されている。この種の熱交換器では、主熱交換部の冷媒のパス数と副熱交換部の冷媒のパス数とが異なるパス数に設定されている。このため、熱交換器では、主熱交換部と副熱交換部との間で、冷媒の流路を集合させるか、または、流路を分岐させる流路部品が必要とされる。
このような熱交換器を蒸発器として機能させる場合、副熱交換部では、冷媒の圧力損失は高いものの、主熱交換部では、冷媒の圧力損失を低減させることができる。一方、このような熱交換器を凝縮器として機能させる場合、主熱交換部では、冷媒の流速は遅いものの、副熱交換部では、冷媒の流速を上げることができる。こうして、提案された熱交換器では、蒸発器としての熱交換性能と凝縮器としての熱交換性能との双方の熱交換性能を発揮させることが可能とされる。
特開2016−161239号公報
上述したように、熱交換器では、蒸発器として機能させる場合と凝縮器として機能させる場合との双方において、熱交換性能を効果的に発揮させるために、主熱交換部と副熱交換部とに分割することが行われている。
本発明は、そのような開発の一環でなされたものであり、一の目的は、生産コストに関してさらなる低減が図られる熱交換器を提供することであり、他の目的は、そのような熱交換器を備えた冷凍サイクル装置を提供することである。
本発明に係る熱交換器は、第1熱交換部と第2熱交換部と流路部とを有する。第1熱交換部は第1伝熱管を有する。第2熱交換部は、第1熱交換部と並んで配置され、第2伝熱管を有する。流路部は、第1熱交換部と第2熱交換部との間に接続され、作動流体が流れる。流路部は、第1板状体と第2板状体と第3板状体とを備えている。第1板状体は、第1熱交換部にそれぞれ接続される第1流出入孔および第2流出入孔、ならびに、第2熱交換部にそれぞれ接続される第3流出入孔および第4流出入孔を含む複数の作動流体流出入孔が形成されている。第2板状体は、第1流出入孔と第4流出入孔とに連通して第1流出入孔と第4流出入孔との間を結ぶ第1通路、および、第2流出入孔と第3流出入孔とに連通して第2流出入孔と第3流出入孔との間を結ぶ第2通路を含む作動流体通路が形成され、第1板状体に積層されている。第3板状体は、第2板状体に対し、作動流体通路が作動流体流出入孔に連通する側とは反対側から作動流体通路を覆うように、第2板状体に積層されている。
本発明に係る冷凍サイクル装置は、上記熱交換器を備えた冷凍サイクル装置である。
本発明に係る熱交換器によれば、第1熱交換部と第2熱交換部とを接続する流路部が第1板状体、第2板状体および第3板状体から形成されていることで、生産コストの低減を図ることができる。
本発明に係る冷凍サイクル装置によれば、熱交換器の生産コストが低減されることで、冷凍サイクル装置の生産コストの削減に寄与することができる。
各実施の形態に係る冷凍サイクル装置の冷媒回路の一例を示す図である。 各実施の形態に係る熱交換器の一例として、室外熱交換器の構造の概念を模式的に示す斜視図である。 実施の形態1の第1例に係る室外熱交換器における冷媒の流路の接続関係を示す斜視図である。 同実施の形態において、第1例に係る室外熱交換器に適用された流路部の構造を示す分解斜視図である。 同実施の形態において、第1例に係る室外熱交換器が蒸発器として機能する場合の流路部における冷媒の流れを示す分解斜視図である。 比較例に係る室外熱交換器における冷媒の流路の接続関係を示す斜視図である。 同実施の形態において、第2例に係る室外熱交換器における冷媒の流路の接続関係を示す斜視図である。 同実施の形態において、第2例に係る室外熱交換器に適用された流路部の構造を示す分解斜視図である。 同実施の形態において、第2例に係る室外熱交換器が蒸発器として機能する場合の流路部における冷媒の流れを示す分解斜視図である。 実施の形態2に係る室外熱交換器における冷媒の流路の接続関係を示す斜視図である。 同実施の形態において、室外熱交換器に適用された流路部の構造を示す分解斜視図である。 同実施の形態において、室外熱交換器が蒸発器として機能する場合の流路部における冷媒の流れを示す分解斜視図である。 実施の形態3に係る室外熱交換器における冷媒の流路の接続関係を示す斜視図である。 同実施の形態において、室外熱交換器に適用された流路部の構造を示す分解斜視図である。 同実施の形態において、室外熱交換器が蒸発器として機能する場合の流路部における冷媒の流れを示す分解斜視図である。 実施の形態4に係る熱交換器の一例として、室外熱交換器の構造の概念を模式的に示す分解斜視図である。 同実施の形態において、室外熱交換器における冷媒の流路の接続関係を示す斜視図である。 同実施の形態において、室外熱交換器に適用された流路部の構造を示す分解斜視図である。 同実施の形態において、室外熱交換器が蒸発器として機能する場合の流路部における冷媒の流れを示す分解斜視図である。 比較例に係る室外熱交換器における副熱交換部の一端側の構造と他端側の構造とをそれぞれ示す平面図である。 実施の形態5に係る室外熱交換器における冷媒の流路の接続関係を示す斜視図である。 同実施の形態において、室外熱交換器に適用された流路部の構造を示す分解斜視図である。 同実施の形態において、室外熱交換器が蒸発器として機能する場合の流路部における冷媒の流れを示す分解斜視図である。 実施の形態6に係る熱交換器の一例として、室外熱交換器の構造の概念を模式的に示す分解斜視図である。 同実施の形態において、室外熱交換器における冷媒の流路の接続関係を示す斜視図である。 同実施の形態において、室外熱交換器に適用された流路部の構造を示す分解斜視図である。 同実施の形態において、室外熱交換器が蒸発器として機能する場合の流路部における冷媒の流れを示す分解斜視図である。
はじめに、各実施の形態に係る熱交換器が適用される冷凍サイクル装置の全体の構成(冷媒回路)について説明する。ここでは、家庭用ルームエアコン、もしくは、店舗用またはオフィス用のパッケージエアコンのような、一つの室外熱交換器と一つの室内熱交換器とを搭載した冷凍サイクル装置を例に挙げる。
図1に示すように、空気調和装置1は、圧縮機3、室内熱交換器5、室内ファン6、膨張弁7、室外熱交換器9、室外ファン13および四方弁15を備えている。圧縮機3、室内熱交換器5、膨張弁7、室外熱交換器9および四方弁15は、冷媒配管16によって繋がっている。
次に、各実施の形態に係る熱交換器の一例として、室外熱交換器9について説明する。図2に示すように、室外熱交換器9は、第1熱交換部としての主熱交換部11と、第2熱交換部としての副熱交換部12とを備えている。副熱交換部12の上に主熱交換部11が配置されている。主熱交換部11では、断面形状が長径と短径とを有する扁平型の第1伝熱管21が配置されている。ここでは、短径の方向に互いに間隔を隔てて、たとえば、16本の第1伝熱管21が配置されている。副熱交換部12では、扁平型の第2伝熱管23が配置されている。ここでは、短径の方向に互いに間隔を隔てて、たとえば、4本の第2伝熱管23が配置されている。
なお、16本の第1伝熱管21を特定するのに、下からの段数をもって特定する。たとえば、一番下の第1伝熱管21が1段目の第1伝熱管21であり、一番上の第1伝熱管21が16段目の第1伝熱管21である。同様に、4本の第2伝熱管23を特定するのに、下からの段数をもって特定する。また、第1伝熱管21の本数と第2伝熱管23の本数は、一例であって、これらの本数に限られるものではない。
室外熱交換器9には、16本の第1伝熱管21の一端側と、4本の第2伝熱管23の一端側との間に接続されて、冷媒が流れる流路部30が設けられている。後述するように、流路部30は、板状体によって形成されている。16本の第1伝熱管21の他端側は、圧縮機3(四方弁15)に繋がる冷媒配管16に接続されている(図1参照)。4本の第2伝熱管23の他端側は、膨張弁7に繋がる冷媒配管16に接続されている(図1参照)。
次に、上述した冷凍サイクル装置1の動作として、まず、暖房運転の場合について説明する。圧縮機3を駆動させることによって、圧縮機3から高温高圧のガス冷媒が吐出する。吐出した高温高圧のガス冷媒(単相)は、四方弁15を介して室内熱交換器5に流れ込む。室内熱交換器5では、流れ込んだガス冷媒と、室内ファン6によって供給される空気との間で熱交換が行われる。高温高圧のガス冷媒は、凝縮して高圧の液冷媒(単相)になる。この熱交換によって、室内が暖房されることになる。室内熱交換器5から送り出された高圧の液冷媒は、膨張弁7によって、低圧のガス冷媒と液冷媒との二相状態の冷媒になる。
二相状態の冷媒は、室外熱交換器9に流れ込む。室外熱交換器9は、蒸発器として機能する。室外熱交換器9では、流れ込んだ二相状態の冷媒と、室外ファン13によって供給される空気との間で熱交換が行われる。二相状態の冷媒のうち、液冷媒が蒸発して、低圧のガス冷媒(単相)になる。室外熱交換器9から送り出された低圧のガス冷媒は、四方弁15を介して圧縮機3に流れ込む。圧縮機3に流れ込んだ低圧のガス冷媒は、圧縮されて高温高圧のガス冷媒となって、再び圧縮機3から吐出する。以下、このサイクルが繰り返される。
次に、冷房運転の場合について説明する。圧縮機3を駆動させることによって、圧縮機3から高温高圧のガス冷媒が吐出する。吐出した高温高圧のガス冷媒(単相)は、四方弁15を介して室外熱交換器9へ流れ込む。室外熱交換器9は、凝縮器として機能する。室外熱交換器9では、流れ込んだ冷媒と、室外ファン13によって供給される空気との間で熱交換が行われる。高温高圧のガス冷媒は、凝縮して高圧の液冷媒(単相)になる。
室外熱交換器9から送り出された高圧の液冷媒は、膨張弁7によって、低圧のガス冷媒と液冷媒との二相状態の冷媒になる。二相状態の冷媒は、室内熱交換器5に流れ込む。室内熱交換器5では、流れ込んだ二相状態の冷媒と、室内ファン6によって供給される空気との間で熱交換が行われる。二相状態の冷媒は、液冷媒が蒸発して低圧のガス冷媒(単相)になる。この熱交換によって、室内が冷却されることになる。室内熱交換器5から送り出された低圧のガス冷媒は、四方弁15を介して圧縮機3に流れ込む。圧縮機3に流れ込んだ低圧のガス冷媒は、圧縮されて高温高圧のガス冷媒となって、再び圧縮機3から吐出する。以下、このサイクルが繰り返される。
次に、室外熱交換器9における冷媒の流れについて説明する。まず、暖房運転の場合について説明する。この場合には、室外熱交換器9は、蒸発器として機能する。膨張弁7から送られた二相状態の冷媒は、分配器(図示せず)によって4つの流路に分岐されて、副熱交換部12に配置された対応する4本の第2伝熱管23をそれぞれを流れる。4本の第2伝熱管23を流れた冷媒は、流路部30を経て、主熱交換部11に配置された対応する16本の第1伝熱管21をそれぞれを流れる。16本の第1伝熱管21を流れた冷媒は、分配器(図示せず)によって合流し、圧縮機3(四方弁15)へ向かって流れる。
次に、冷房運転の場合について説明する。この場合には、室外熱交換器9は、凝縮器として機能する。圧縮機3から送られた高温高圧のガス冷媒は、分配器(図示せず)によって16の流路に分岐されて、主熱交換部11に配置された対応する16本の第1伝熱管21をそれぞれ流れる。16本の第1伝熱管21を流れた冷媒は、流路部30を経て、副熱交換部12に配置された対応する4本の第2伝熱管23をそれぞれ流れる。4本の第2伝熱管23を流れた冷媒は、分配器(図示せず)によって合流し、膨張弁7へ向かって流れる。
このように、室外熱交換器9では、流路部30を介して、主熱交換部11と副熱交換部12との間を冷媒が流れる。各実施の形態に係る室外熱交換器9では、その流路部30が、積層させた板状体によって形成されている。以下、その流路部30を備えた室外熱交換器9について、具体的に説明する。
実施の形態1.
ここでは、室外熱交換器に設けられた分配器に流路部が取り付けられた態様の室外熱交換器の第1例と第2例について説明する。
(第1例)
まず、冷媒の流路の接続関係について説明する。図3に示すように、主熱交換部11に配置された16本の第1伝熱管21の一端側には、分配器17が接続されている。また、副熱交換部12に配置された4本の第2伝熱管23の一端側には、分配器18が接続されている。分配器17、18と第1伝熱管21、23とは、ジョイント59を介在させて接続されている。ジョイント59の一端側には、扁平型の第1伝熱管21の断面形状に対応した開口部が形成されている。ジョイント59の他端側には、円形の開口部が形成されている。ジョイント59の一端側が、第1伝熱管21または第2伝熱管23に接続され、ジョイント59の他端側が、分配器17または分配器18に接続されている。
分配器17は、分配器17aと分配器17bとを有する。16本の第1伝熱管21のうち、9段目から16段目までの第1伝熱管21が分配器17aに接続され、1段目から8段目までの第1伝熱管21が分配器17bに接続されている。分配器18は、分配器18aと分配器18bとを有する。4本の第2伝熱管23のうち、3段目と4段目の第2伝熱管23が分配器18aに接続され、1段目と2段目の第2伝熱管23が分配器18bに接続されている。
流路部30は、分配器17aと分配器18bとを接続するとともに、分配器17bと分配器18aとを接続する。流路部30は、第1通路としての冷媒通路41と第2通路としての冷媒通路42とを備えている。分配器17aと分配器18bとが、冷媒通路42によって接続されている。分配器17bと分配器18aとが、冷媒通路41によって接続されている。冷媒通路41と冷媒通路42との双方が、1枚の板状体に形成されている。
次に、その流路部30の構造について具体的に説明する。図4に示すように、流路部30は、第1板状体としての板状体31、第2板状体としての板状体32および第3板状体としての板状体33の3枚の板状体から形成されている。板状体31、板状体32および板状体33は積層されており、互いにロウ付けによって接着されている。板状体31には、2個の流出入孔51と2個の流出入孔53とが形成されている。2個の流出入孔51のうち、上に位置する流出入孔51は、分配器17aに接続され、下に位置する流出入孔51は、分配器17bに接続される。2個の流出入孔53のうち、上に位置する流出入孔53は、分配器18aに接続され、下に位置する流出入孔53は、分配器18bに接続される。
板状体32には、2つの冷媒通路41、42が形成されている。冷媒通路41、42は、板状体32を貫通する態様で、長手方向に沿って形成されている。冷媒通路41は、分配器17b(第1伝熱管21)と分配器18a(第2伝熱管23)との間を接続する。冷媒通路42は、分配器17a(第1伝熱管21)と分配器18b(第2伝熱管23)との間を接続する。冷媒通路41の下端側は流出入孔53(第4流出入孔)に連通し、流出入孔53および分配器18aを介して、第2伝熱管23に接続されている。冷媒通路41の上端側は流出入孔51(第1流出入孔)に連通し、流出入孔51および分配器17bを介して、第1伝熱管21に接続されている。冷媒通路42の下端側は流出入孔53(第3流出入孔)に連通し、流出入孔53および分配器18bを介して第2伝熱管23に接続されている。冷媒通路42の上端側は流出入孔51(第2流出入孔)に連通し、流出入孔51および分配器17aを介して第1伝熱管21に接続されている。
板状体33は、板状体32に対して、冷媒通路41、42が流出入孔51、53に連通している側とは反対側から冷媒通路41、42を覆うように、板状体32に積層されている。冷媒通路41、42における、流出入孔51、53に連通している側とは反対側は、板状体33によって塞がれた状態となり、冷媒通路41、42が、冷媒が流れる通路として機能する。つまり、板状体33は、冷媒通路41、42に対して蓋になる。室外熱交換器9の流路部30は、上記のように構成される。
次に、流路部30における冷媒の流れについて説明する。ここでは、一例として、室外熱交換器9が、蒸発器として機能する場合(暖房運転)の冷媒の流れについて説明する。
上述したように、膨張弁7から送られた二相状態の冷媒は、副熱交換部12に配置された対応する4本の第2伝熱管23をそれぞれを流れる。図3および図5に示すように、4本の第2伝熱管23を流れた冷媒のうち、3段目と4段目の第2伝熱管23をそれぞれ流れた冷媒は、ジョイント59を経て分配器18aに流れ込んで合流する。1段目と2段目の第2伝熱管23をそれぞれ流れた冷媒は、ジョイント59を経て分配器18bに流れ込んで合流する。
分配器18aに流れ込んだ冷媒は、流出入孔53から冷媒通路41に流れ込む。冷媒通路41に流れ込んだ冷媒は、冷媒通路41を上に向かって流れ、流出入孔51から分配器17bに流れ込む。分配器17bに流れ込んだ冷媒は、8つの流路に分岐され、ジョイント59を経て、主熱交換部11に配置された1段目から8段目までの第1伝熱管21をそれぞれ流れる。
一方、分配器18bに流れ込んだ冷媒は、流出入孔53から冷媒通路42に流れ込む。冷媒通路42に流れ込んだ冷媒は、冷媒通路42を上に向かって流れ、流出入孔51から分配器17aに流れ込む。分配器17aに流れ込んだ冷媒は、8つの流路に分岐されて、ジョイント59を経て、主熱交換部11に配置された9段目から16段目までの第1伝熱管21をそれぞれ流れる。16本の第1伝熱管21をそれぞれ流れた冷媒は合流し、その後、圧縮機3(四方弁15)へ送られる。
上述した室外熱交換器9では、流路部30が板状体31、32、33によって形成されていることで、生産コストの削減に寄与することができる。これについて、比較例に係る室外熱交換器と比べて説明する。
図6に示すように、比較例に係る室外熱交換器9では、分配器18aと分配器17bとは、冷媒配管141によって接続されている。また、分配器18bと分配器17aとは、冷媒配管142によって接続されている。なお、これ以外の構成については、図3に示す室外熱交換器9と同様なので、同一部材には同一符号を付し、必要である場合を除きその説明を繰り返さないこととする。
比較例に係る室外熱交換器9を蒸発器として機能させる場合(暖房運転)には、副熱交換部12(第2伝熱管23)を流れた冷媒は、分配器18(18a、18b)に流れ込む。分配器18aに流れ込んだ冷媒は、冷媒配管141を流れ、分配器17bを経て主熱交換部11(第1伝熱管21)を流れることになる。一方、分配器18bに流れ込んだ冷媒は、冷媒配管142を流れ、分配器17aを経て主熱交換部11(第1伝熱管21)を流れることになる。
比較例に係る室外熱交換器9では、主熱交換部11に接続される分配器17と、副熱交換部12に接続される分配器18との間は、2本の冷媒配管141、142によって接続されている。このため、室外熱交換器に要する部材としては、2本の冷媒配管141、142が必要とされる。
比較例に係る室外熱交換器9に対して、実施の形態1に係る室外熱交換器9では、主熱交換部11に接続される分配器17と、副熱交換部12に接続される分配器18との間は、冷媒通路41、42を備えた流路部30によって接続されている。流路部30は、冷媒通路41、42となる貫通部分が形成された板状体32を、板状体31および板状体33とともに積層させることによって形成されている。
これにより、2本の冷媒配管141、142が必要とされる比較例と比べて、板状体31、32、33を積層させた一つの流路部30によって、主熱交換部11と副熱交換部12との間を接続することができる。その結果、室外熱交換器9の製造コストを削減することができる。また、流出入孔51、53および冷媒通路41、42は、板状体31、32に打ち抜き加工を行うことによって形成することができ、流路部30を容易に製造することができる。これにより、比較例と比べて、室外熱交換器9の製造工期の短縮も図ることができる。さらに、板状体31、32、33を積層させた流路部30によれば、2本の冷媒配管141、142を配置させる場合と比べて、ユニットとしての室外熱交換器9の小型化にも寄与することができる。
(第2例)
次に、第2例に係る室外熱交換器について説明する。まず、冷媒の流路の接続関係について説明する。図7に示すように、流路部30は、分配器17aと分配器18bとを接続するとともに、分配器17bと分配器18aとを接続する。分配器17aと分配器18bとは、冷媒通路42によって接続されている。分配器17bと分配器18aとは、冷媒通路41によって接続されている。冷媒通路41は1枚の板状体に形成され、冷媒通路42は、他の1枚の板状体に形成されている。
次に、その流路部30の構造について具体的に説明する。図8に示すように、流路部30は、第2板状体としての板状体32aおよび板状体32bと、第3板状体としての板状体33aおよび板状体33bを含む5枚の板状体から形成されている。なお、これ以外の構成については、図3および図4に示す流路部30の構成と同様なので、同一部材には同一符号を付し、必要である場合を除きその説明を繰り返さないこととする。
板状体32aに冷媒通路41が形成され、板状体32bに冷媒通路42が形成されている。板状体33bは、板状体32aと板状体32bとの間に介在する。板状体33bは、冷媒通路41に対して蓋となる。板状体33aは、冷媒通路42に対して蓋となる。板状体32aおよび板状体33bのそれぞれには、上に位置する流出入孔51に連通する貫通孔57と、下に位置する流出入孔53に連通する貫通孔57とが形成されている。
冷媒通路41は、分配器17b(第1伝熱管21)と分配器18a(第2伝熱管23)との間を接続する。冷媒通路41の下端側は流出入孔53に連通し、流出入孔53および分配器18aを介して第2伝熱管23に接続されている。冷媒通路41の上端側は流出入孔51に連通し、流出入孔51および分配器17bを介して第1伝熱管21に接続されている。冷媒通路42は、分配器17a(第1伝熱管21)と分配器18b(第2伝熱管23)との間を接続する。冷媒通路42の下端側は貫通孔57および流出入孔53に連通し、貫通孔57、流出入孔53および分配器18bを介して第2伝熱管23に接続されている。冷媒通路42の上端側は貫通孔57および流出入孔51に連通し、貫通孔57、流出入孔51および分配器17aを介して第1伝熱管21に接続されている。
次に、流路部30における冷媒の流れの一例として、室外熱交換器9が蒸発器として機能する場合(暖房運転)の冷媒の流れについて説明する。前述したように、膨張弁7から送られた二相状態の冷媒は、副熱交換部12(第2伝熱管23)を流れて、分配器18aと分配器18bとに流れ込む。
図7および図9に示すように、分配器18aに流れ込んだ冷媒は、流出入孔53から冷媒通路41に流れ込む。冷媒通路41に流れ込んだ冷媒は、冷媒通路41を上に向かって流れ、流出入孔51から分配器17bに流れ込む。一方、分配器18bに流れ込んだ冷媒は、流出入孔53から貫通孔57を経て冷媒通路42に流れ込む。冷媒通路42に流れ込んだ冷媒は、冷媒通路42を上に向かって流れ、貫通孔57から流出入孔51を経て分配器17aに流れ込む。分配器17aと分配器17bとにそれぞれ流れ込んだ冷媒は、主熱交換部11(第1伝熱管21)を流れて合流し、その後、圧縮機3(四方弁15)へ送られる。
第2例に係る室外熱交換器9においても、第1例に係る室外熱交換器9と同様に、冷媒通路41、42を備えた流路部30が、板状体31、32a、32b、33a、33bから形成されていることで、生産コストを削減することができる。また、室外熱交換器9の製造工期の短縮も図ることができる。さらに、ユニットとしての室外熱交換器9の小型化にも寄与することができる。
実施の形態2.
ここでは、分配機能を有する流路部が取り付けられた態様の室外熱交換器の一例について説明する。
まず、冷媒の流路の接続関係について説明する。図10に示すように、流路部30は、主熱交換部11に配置された16本の第1伝熱管21の一端側と、副熱交換部12に配置された4本の第2伝熱管23の一端側とを接続する。第1伝熱管21の一端側と流路部30とは、ジョイント59を介して接続されている。第2伝熱管23の一端側と流路部30とは、ジョイント59を介して接続されている。
流路部30は、冷媒通路41および冷媒通路42を備えている。副熱交換部12に配置された3段目と4段目の第2伝熱管23と、主熱交換部11に配置された1段目から8段目までの第1伝熱管21とが、冷媒通路41によって接続されている。副熱交換部12に配置された1段目と2段目の第2伝熱管23と、主熱交換部11に配置された9段目から16段目までの第1伝熱管21とが、冷媒通路42によって接続されている。
冷媒通路41は、1枚の板状体に形成され、冷媒通路42は、他の1枚の板状体に形成されている。なお、これ以外の構成については、図7および図8に示す室外熱交換器9と同様なので、同一部材には同一符号を付し、必要である場合を除きその説明を繰り返さないこととする。
次に、その流路部30の構造について具体的に説明する。図11に示すように、流路部30は、板状体31、板状体32a、板状体33b、板状体32bおよび板状体33aの5枚の板状体から形成されている。板状体31、板状体32a、板状体33b、板状体32bおよび板状体33aは積層されており、互いにロウ付けによって接着されている。
板状体31には、16個の流出入孔51と4個の流出入孔53とが形成されている。16個の流出入孔51のうち、上から8個の流出入孔51は、16本の第1伝熱管21のうち、対応する9段目から16段目までの第1伝熱管21にそれぞれ接続される。16個の流出入孔51のうち、下から8個の流出入孔51は、16本の第1伝熱管21のうち、対応する1段目から8段目までの第1伝熱管21にそれぞれ接続される。
4個の流出入孔53のうち、上から2個の流出入孔53は、4本の第2伝熱管23のうち、対応する3段目と4段目の第2伝熱管23にそれぞれ接続される。4個の流出入孔53のうち、下から2個の流出入孔53は、4本の第2伝熱管23のうち、対応する1段目と2段目の第2伝熱管23にそれぞれ接続される。
板状体32aには、冷媒通路41が形成されている。冷媒通路41は、主熱交換部11に配置された1段目から8段目までの第1伝熱管21と、副熱交換部12に配置された3段目と4段目の第2伝熱管23との間を接続する。冷媒通路41の一端側は、16個の流出入孔51のうち、下から8個の流出入孔51に連通し、その8個の流出入孔51を介して、対応する1段目から8段目までの第1伝熱管21にそれぞれ接続されている。冷媒通路41の他端側は、4個の流出入孔53のうち、上から2個の流出入孔53に連通し、その2個の流出入孔53を介して、対応する3段目と4段目の第2伝熱管23にそれぞれ接続されている。
冷媒通路41は、複数の第2伝熱管23から流れてくる冷媒を合流させ、その合流した冷媒を複数の第1伝熱管21へ向かって分岐させる機能を有する。また、逆に、冷媒通路41は、複数の第1伝熱管21から流れてくる冷媒を合流させ、その合流した冷媒を複数の第2伝熱管23へ向かって分岐させる機能を有する。その板状体32aには、16個の流出入孔51のうち、上から8個の流出入孔51に連通する貫通孔57が形成されている。また、板状体32aには、4個の流出入孔53のうち、下から2個の流出入孔53に連通する貫通孔57が形成されている。
板状体33bは、板状体32aに対し、冷媒通路41が流出入孔51、53に連通している側とは反対側から冷媒通路41を覆うように、板状体32aに積層されている。板状体33bには、板状体32aに形成された10個の貫通孔57のそれぞれに連通する10個の貫通孔57が形成されている。
板状体32bには、冷媒通路42が形成されている。冷媒通路42は、主熱交換部11に配置された9段目から16段目までの第1伝熱管21と、副熱交換部12に配置された1段目と2段目の第2伝熱管23との間を接続する。冷媒通路42の一端側は、板状体32a、33bのそれぞれに形成された上から8個の貫通孔57および板状体31に形成された上から8個の流出入孔51に連通し、その貫通孔57および流出入孔51を介して、対応する9段目から16段目までの第1伝熱管21にそれぞれ接続されている。冷媒通路42の他端側は、板状体32a、33bのそれぞれに形成された下から2個の貫通孔57および板状体31に形成された下から2個の流出入孔53に連通し、その貫通孔57および流出入孔53を介して、対応する1段目と2段目の第2伝熱管23にそれぞれ接続されている。
冷媒通路42は、複数の第2伝熱管23から流れてくる冷媒を合流させ、その合流した冷媒を複数の第1伝熱管21へ向かって分岐させる機能を有する。また、逆に、冷媒通路42は、複数の第1伝熱管21から流れてくる冷媒を合流させ、その合流した冷媒を複数の第2伝熱管23へ向かって分岐させる機能を有する。
板状体33aは、板状体32bに対し、蓋として、冷媒通路42が貫通孔57および流出入孔51、53に連通している側とは反対側から冷媒通路42を覆うように、板状体32bに積層されている。板状体33bは、板状体32aに対し、蓋として、冷媒通路41が流出入孔51、53に連通している側とは反対側から冷媒通路41を覆うように、板状体32aに積層されている。
次に、流路部30における冷媒の流れの一例として、室外熱交換器9が蒸発器として機能する場合(暖房運転)の冷媒の流れについて説明する。前述したように、膨張弁7から送られた二相状態の冷媒は、副熱交換部12に配置された4本の第2伝熱管23をそれぞれを流れる。
図10および図12に示すように、副熱交換部12に配置された3段目と4段目の第2伝熱管23のそれぞれを流れた冷媒は、流出入孔53を介して冷媒通路41に流れ込んで合流する。合流した冷媒は、冷媒通路41を上に向かって流れながら分岐され、下から8個の流出入孔51のそれぞれを介して、主熱交換部11に配置された、対応する1段目から8段目までの第1伝熱管21をそれぞれ流れる。
副熱交換部12に配置された1段目と2段目の第2伝熱管23のそれぞれを流れた冷媒は、流出入孔53および貫通孔57を介して冷媒通路42に流れ込んで合流する。合流した冷媒は、冷媒通路42を上に向かって流れながら分岐され、8個の貫通孔57および8個の流出入孔51を介して、主熱交換部11に配置された、対応する9段目から16段目までの第1伝熱管21をそれぞれ流れる。主熱交換部11(第1伝熱管21)を流れた冷媒は合流し、その後、圧縮機3(四方弁15)へ送られる。
上述した室外熱交換器9では、冷媒通路41、42を備えた流路部30が、板状体31、32a、33b、32b、33aから形成されている。また、その冷媒通路41、42が、冷媒を合流させる機能と分岐させる機能とを有する。これにより、前述した室外熱交換器9と比べて、分配器17、18が不要になり、生産コストの削減をさらに図ることができる。また、分配器17、18が不要になる分、ユニットとしての室外熱交換器9の小型化にさらに寄与することができる。さらに、分配器17、18を組み付ける作業が不要になり、室外熱交換器9の製造工期の短縮もさらに図ることができる。
実施の形態3.
ここでは、分配機能を有する流路部が取り付けられた態様の室外熱交換器の他の例として、第1伝熱管および第2伝熱管と流路部とが直接接続された室外熱交換器について説明する。
まず、冷媒の流路の接続関係について説明する。図13に示すように、流路部30は、主熱交換部11に配置された16本の第1伝熱管21の一端側と、副熱交換部12に配置された4本の第2伝熱管23の一端側とを接続する。第1伝熱管21の一端側と流路部30とは、直接接続されている。第2伝熱管23の一端側と流路部30とは、直接接続されている。なお、これ以外の接続関係については、図10に示す接続関係と同様なので、必要である場合を除きその説明を繰り返さないこととする。
次に、その流路部30の構造について具体的に説明する。図14に示すように、流路部30は、板状体31、板状体32a、板状体33b、板状体32bおよび板状体33aの5枚の板状体から形成されている。板状体31、板状体32a、板状体33b、板状体32bおよび板状体33aは積層されており、互いにロウ付けによって接着されている。板状体31に形成されている16個の流出入孔51および4個の流出入孔53のそれぞれの開口形状は、扁平型の第1伝熱管21および第2伝熱管23の断面形状に対応する扁平形状に形成されている。なお、これ以外の流路部30の構成については、図11に示す流路部30と同様なので、同一部材には同一符号を付し、必要である場合を除きその説明を繰り返さないことする。
次に、流路部30における冷媒の流れの一例として、室外熱交換器9が蒸発器として機能する場合(暖房運転)の冷媒の流れについて簡単に説明する。
図13および図15に示すように、副熱交換部12に配置された3段目と4段目の第2伝熱管23のそれぞれを流れた冷媒は、流出入孔53へ直接流れ込み、流出入孔53を経て冷媒通路41に流れ込んで合流する。合流した冷媒は、冷媒通路41を上に向かって流れながら分岐され、下から8個の流出入孔51を経て、主熱交換部11に配置された、対応する1段目から8段目までの第1伝熱管21へそれぞれ直接流れ込む。
一方、副熱交換部12に配置された1段目と2段目の第2伝熱管23のそれぞれを流れた冷媒は、流出入孔53へ直接流れ込み、流出入孔53および貫通孔57を経て冷媒通路42に流れ込んで合流する。合流した冷媒は、冷媒通路42を上に向かって流れながら分岐され、8個の貫通孔57および8個の流出入孔51を経て、主熱交換部11に配置された、対応する9段目から16段目までの第1伝熱管21へそれぞれ直接流れ込む。
上述した室外熱交換器9では、板状体31が、第1伝熱管21および第2伝熱管23のそれぞれに直接取り付けられる。これにより、ジョイント59が不要になり、その分、生産コストの削減をさらに図ることができる。また、ジョイントが不要になる分、ユニットとしての室外熱交換器9の小型化にさらに寄与することができる。さらに、ジョイントを組み付ける作業が不要になり、室外熱交換器9の製造工期の短縮もさらに図ることができる。
実施の形態4.
ここでは、主熱交換部および副熱交換部のそれぞれが、複数列配置された室外熱交換器の第1例について説明する。
まず、室外熱交換器の構造の概念について説明する。図16に示すように、室外熱交換器9では、一列目に主熱交換部11aおよび副熱交換部12aが配置されている。2列目に、主熱交換部11bおよび副熱交換部12bが配置されている。主熱交換部11aおよび副熱交換部12aは風上側に配置される。主熱交換部11bおよび副熱交換部12bは風下側に配置される。主熱交換部11aおよび副熱交換部12aと、主熱交換部11bおよび副熱交換部12bとは、並べて配置されている。なお、図16では、室外熱交換器9の構造を説明する都合上、主熱交換部11aおよび副熱交換部12aと、主熱交換部11bおよび副熱交換部12bとが、離された状態で示されている。
主熱交換部11aには、第1伝熱管第1部として、16本の第1伝熱管21aが配置されている。副熱交換部12aには、第2伝熱管第1部として、4本の第2伝熱管23aが配置されている。主熱交換部11bには、第1伝熱管第2部として、16本の第1伝熱管21bが配置されている。副熱交換部12bには、第2伝熱管第2部として、4本の第2伝熱管23bが配置されている。第1伝熱管21a、第2伝熱管23a、第1伝熱管21bおよび第2伝熱管23bのそれぞれの一端側に、流路部30が配置されている。
第1伝熱管21a、第2伝熱管23a、第1伝熱管21bおよび第2伝熱管23bのそれぞれの他端側に、ヘアピン管61が接続されている。主熱交換部11a(11b)では、ヘアピン管61によって、たとえば、1段目の第1伝熱管21a(21b)と2段目の第1伝熱管21a(21b)とを繋ぐ態様で、上下に隣り合う第1伝熱管21a(21b)の他端側同士が接続されている。また、副熱交換部12a(12b)では、ヘアピン管61によって、たとえば、1段目の第2伝熱管23a(23b)と2段目の第2伝熱管23a(23b)とを繋ぐ態様で、上下に隣り合う第2伝熱管23a(23b)の他端側同士が接続されている。
次に、冷媒の流路の接続関係について説明する。図17に示すように、流路部30は、主熱交換部11aに配置された16本の第1伝熱管21aのうちの特定の第1伝熱管21aと、副熱交換部12bに配置された4本の第2伝熱管23bのうちの特定の第2伝熱管23bとを接続する。1段目、3段目、5段目および7段目のそれぞれの第1伝熱管21aと、3段目の第2伝熱管23bとが、冷媒通路41によって接続されている。9段目、11段目、13段目および15段目のそれぞれの第1伝熱管21aと、1段目の第2伝熱管23bとが、冷媒通路42によって接続されている。
また、流路部30では、たとえば、2段目の第1伝熱管21aと、2段目の第1伝熱管21bとのように、同じ偶数段目の第1伝熱管21aと第1伝熱管21bとが、第3通路としての冷媒通路43によって接続されている。さらに、流路部30では、たとえば、2段目の第2伝熱管23aと、2段目の第2伝熱管23bとのように、同じ偶数段目の第2伝熱管23aと第2伝熱管23bとが、冷媒通路43によって接続されている。
次に、その流路部30の構造について具体的に説明する。図18に示すように、流路部30は、板状体31、板状体32c、板状体33c、板状体32a、板状体33b、板状体32bおよび板状体33aの7枚の板状体から形成されている。板状体31、板状体32c、板状体33c、板状体32a、板状体33b、板状体32bおよび板状体33aは積層されており、互いにロウ付けによって接着されている。
板状体31には、16個の流出入孔51aおよび4個の流出入孔53aと、16個の流出入孔51bおよび4個の流出入孔53bとが形成されている。流出入孔51aのそれぞれは、対応する第1伝熱管21aに直接接続される。流出入孔53aのそれぞれは、対応する第2伝熱管23aに直接接続される。流出入孔51bのそれぞれは、対応する第1伝熱管21bに直接接続される。流出入孔53bのそれぞれは、対応する第2伝熱管23bに直接接続される。
板状体32cには、冷媒通路43が形成されている。冷媒通路43は、同じ偶数段目の第1伝熱管21aと第1伝熱管21bとの間を接続する。また、冷媒通路43は、同じ偶数段目の第2伝熱管23aと第2伝熱管23bとの間を接続する。冷媒通路43は、下から同じ偶数段目の流出入孔51a(第5流出入孔)と流出入孔51b(第6流出入孔)とに連通する。また、冷媒通路43は、下から同じ偶数段目の流出入孔53aと流出入孔53bとに連通する。
また、板状体32cには、下から奇数段目の流出入孔51a(51b)にそれぞれ連通する貫通孔57と、下から奇数段目の流出入孔53a(53b)にそれぞれ連通する貫通孔57とが形成されている。
板状体33cは、板状体32cに対して、冷媒通路43が流出入孔51a、51b、53a、53bに連通する側とは反対側から冷媒通路43を覆うように、板状体32cに積層されている。また、板状体33cには、板状体32cに形成された貫通孔57のそれぞれに連通する貫通孔57が形成されている。
板状体32aには、冷媒通路41が形成されている。冷媒通路41は、1段目、3段目、5段目および7段目のそれぞれの第1伝熱管21aと、3段目の第2伝熱管23bとの間を接続する。冷媒通路41の一端側は、板状体33c、32cのそれぞれに形成された貫通孔57および下から1段目、3段目、5段目および7段目の流出入孔51aに連通し、その貫通孔57および流出入孔51aを介して、対応する第1伝熱管21aにそれぞれ接続される。冷媒通路41の他端側は、板状体33c、32cのそれぞれに形成された貫通孔57および下から3段目の流出入孔53bに連通し、その貫通孔57および流出入孔53bを介して、対応する第2伝熱管23bに接続される。また、板状体32aには、板状体33cに形成された貫通孔57のうち、冷媒通路41に連通する貫通孔57以外の貫通孔57に連通する貫通孔57が形成されている。
板状体33bは、板状体32aに対して、蓋として、冷媒通路41が貫通孔57に連通する側とは反対側から冷媒通路41を覆うように、板状体32aに積層されている。また、板状体33bには、板状体32aに形成された貫通孔57のそれぞれに連通する貫通孔57が形成されている。
板状体32bには、冷媒通路42が形成されている。冷媒通路42は、9段目、11段目、13段目および15段目のそれぞれの第1伝熱管21aと、1段目の第2伝熱管23bとの間を接続する。冷媒通路42の一端側は、板状体33b、32a、33c、32cのそれぞれに形成された貫通孔57および下から9段目、11段目、13段目および15段目の流出入孔51aに連通し、その貫通孔57および流出入孔51aを介して、対応する第1伝熱管21aにそれぞれ接続される。冷媒通路42の他端側は、板状体33b、32a、33c、32cのそれぞれに形成された貫通孔57および下から1段目の流出入孔53bに連通し、その貫通孔57および流出入孔53bを介して、対応する第2伝熱管23bに接続されている。また、板状体32bには、板状体33bに形成された貫通孔57のうち、冷媒通路42に連通する貫通孔57以外の貫通孔57に連通する貫通孔57が形成されている。
板状体33aは、板状体32bに対して、蓋として、冷媒通路42が貫通孔57に連通する側とは反対側から冷媒通路42を覆うように、板状体32bに積層されている。また、板状体33aには、板状体32bに形成された貫通孔57のそれぞれに連通する貫通孔57が形成されている。板状体33aに形成された貫通孔57を介して、室外熱交換器9へ冷媒が流入されるか、または、室外熱交換器9の外へ冷媒が流出されることになる。
次に、流路部30における冷媒の流れの一例として、室外熱交換器9が蒸発器として機能する場合(暖房運転)の冷媒の流れについて説明する。
図17および図19に示すように、まず、室外熱交換器9へ流れてきた冷媒は、分配器19bによって2つの流路に分岐される。2つの流路のうち、下の流路を流れる冷媒は、貫通孔57、流出入孔53a、1段目の第2伝熱管23a、ヘアピン管61、2段目の第2伝熱管23aおよび流出入孔53aを経て冷媒通路43に流れ込む。冷媒通路43を流れた冷媒は、流出入孔53b、2段目の第2伝熱管23b、ヘアピン管61、1段目の第2伝熱管23b、流出入孔53bおよび貫通孔57を経て冷媒通路42に流れ込む。
冷媒通路42を流れる冷媒は、4つの流路に分岐される。たとえば、一番下に位置する流路では、冷媒は、貫通孔57、流出入孔51a、9段目の第1伝熱管21a、へアピン管61、10段目の第1伝熱管21a、流出入孔51aを経て冷媒通路43に流れ込む。冷媒通路43を流れた冷媒は、流出入孔51b、10段目の第1伝熱管21b、ヘアピン管61、9段目の第1伝熱管21b、流出入孔51bおよび貫通孔57を経て、分配器19aに流れ込む。他の3つの流路についても、同様に、それぞれ対応する第1伝熱管21a、冷媒通路43および第1伝熱管21b等を経て分配器19aに流れ込む。
一方、分配器19bによって分岐された2つの流路のうち、上の流路を流れる冷媒は、貫通孔57、流出入孔53a、3段目の第2伝熱管23a、ヘアピン管61、4段目の第2伝熱管23aおよび流出入孔53aを経て、冷媒通路43に流れ込む。冷媒通路43を流れた冷媒は、流出入孔53b、4段目の第2伝熱管23b、へアピン管61、3段目の第2伝熱管23b、流出入孔53bおよび貫通孔57を経て、冷媒通路41に流れ込む。
冷媒通路41を流れる冷媒は、4つの流路に分岐される。たとえば、一番下に位置する流路では、冷媒は、貫通孔57、流出入孔51a、1段目の第1伝熱管21a、へアピン管61、2段目の第1伝熱管21a、流出入孔51aを経て冷媒通路43に流れ込む。冷媒通路43を流れた冷媒は、流出入孔51b、2段目の第1伝熱管21b、ヘアピン管61、1段目の第1伝熱管21b、流出入孔51bおよび貫通孔57を経て、分配器19aに流れ込む。他の3つの流路についても、同様に、それぞれ対応する第1伝熱管21a、冷媒通路43および第1伝熱管21b等を経て分配器19aに流れ込む。分配器19aに流れ込んだ冷媒は合流し、その後、圧縮機3(四方弁15)へ送られる。
上述した室外熱交換器9では、冷媒通路41、42に加えて、冷媒通路43を備えた流路部30が板状体32c等によって形成されている。これにより、生産コストのさらなる低減を図ることができる。これについて、比較例に係る室外熱交換器と比べて説明する。
比較例に係る室外熱交換器では、構造の違いを簡単に説明するために、副熱交換部を示す。図20に示すように、副熱交換部12aの2段目の第2伝熱管23aと副熱交換部12bの2段目の第2伝熱管23bとが、Uベント管143によって接続されている。また、副熱交換部12aの4段目の第2伝熱管23aと副熱交換部12bの4段目の第2伝熱管23bとが、Uベント管143によって接続されている。主熱交換部についても、互いに対応する第1伝熱管と第1伝熱管とがUベント管が接続されている。なお、これ以外の構成については、図17等に示す室外熱交換器9の副熱交換部12と同様なので、同一部材には同一符号を付しその説明を繰り返さないこととする。
比較例に係る室外熱交換器に対して、上述した室外熱交換器では、流路部30に形成された冷媒通路43によって、互いに対応する第2伝熱管23aと第2伝熱管23bとが接続されている。また、同様に、互いに対応する第1伝熱管21aと第1伝熱管21bとが、冷媒通路43によって接続されている。これにより、Uベント管を不要にすることができ、生産コストの低減をさらに図ることができる。また、Uベント管が不要になる分、ユニットとしての室外熱交換器9の小型化にさらに寄与することができる。さらに、Uベント管を組み付ける作業が不要になり、室外熱交換器9の製造工期の短縮もさらに図ることができる。
実施の形態5.
ここでは、主熱交換部および副熱交換部のそれぞれが、複数列配置された室外熱交換器の第2例について説明する。
まず、冷媒の流路の接続関係について説明する。図21に示すように、流路部30は、主熱交換部11aに配置された16本の第1伝熱管21aのうちの特定の第1伝熱管21aと、副熱交換部12bに配置された4本の第2伝熱管23bのうちの特定の第2伝熱管23bとを接続する。流路部30は、冷媒通路41、42、43と冷媒通路45、46とを備えている。1段目および3段目のそれぞれの第2伝熱管23aが、冷媒通路45に接続されている。1段目、3段目、5段目、7段目、9段目、11段目、13段目および15段目のそれぞれの第1伝熱管21bが、冷媒通路46に接続されている。
次に、その流路部30の構造について具体的に説明する。図22に示すように、流路部30は、板状体31、板状体32c、板状体33c、板状体32a、板状体33d、板状体32bおよび板状体33aの7枚の板状体から形成されている。板状体31、板状体32c、板状体33c、板状体32a、板状体33d、板状体32bおよび板状体33aは積層されており、互いにロウ付けによって接着されている。
板状体33dに、第6通路としての冷媒通路45と第5通路としての冷媒通路46とが形成されている。冷媒通路45は、1段目および3段目のそれぞれの第2伝熱管23aに接続されている。冷媒通路46は、1段目、3段目、5段目、7段目、9段目、11段目、13段目および15段目のそれぞれの第1伝熱管21bに接続されている。冷媒通路45は、下から1段目および3段目のそれぞれの流出入孔53a(第10流出入孔)に連通する。冷媒通路46は、下から1段目、3段目、5段目、7段目、9段目、11段目、13段目および15段目のそれぞれの流出入孔51b(第9流出入孔)に連通する。板状体33aには、冷媒通路45に連通する貫通孔57(第2貫通孔)と、冷媒通路46に連通する貫通孔(第1貫通孔)とが形成されている。なお、これ以外の構成については、図17および図18に示す室外熱交換器9と同様なので、同一部材には同一符号を付し、必要である場合を除きその説明を繰り返さないこととする。
次に、流路部における冷媒の流れの一例として、室外熱交換器9が蒸発器として機能する場合(暖房運転)の冷媒の流れについて説明する。
図21および図23に示すように、室外熱交換器9へ流れてきた冷媒は、流路部30の板状体33a、32bに形成された貫通孔57を経て冷媒通路45に流れ込む。冷媒通路45に流れ込んだ冷媒は、2つの流路に分岐される。分岐された2つの流路のうち、下の流路を流れる冷媒は、対応する第2伝熱管23a、冷媒通路43および第2伝熱管23b等を経て、冷媒通路42に流れ込む。冷媒通路42を流れた冷媒は、4つの流路に分岐される。4つの流路のそれぞれは、対応する第1伝熱管21a、冷媒通路43および第1伝熱管21b等を経て、冷媒通路46に流れ込む。
一方、分岐された2つの流路のうち、上の流路を流れる冷媒は、対応する第2伝熱管23a、冷媒通路43および第2伝熱管23b等を経て、冷媒通路41に流れ込む。冷媒通路41を流れた冷媒は、4つの流路に分岐される。4つの流路のそれぞれは、対応する第1伝熱管21a、冷媒通路43および第1伝熱管21b等を経て、冷媒通路46に流れ込む。冷媒通路46に流れ込んだそれぞれの冷媒は合流して、板状体32b、33aに形成された貫通孔57を経て、その後、圧縮機3(四方弁15)へ送られる。
上述した室外熱交換器9では、流路部30における冷媒通路45、46が、冷媒を分配させる機能または冷媒を合流させる機能を有する。これにより、分配器19a、19bが不要になり、生産コストの低減をさらに図ることができる。また、分配器19a、19bが不要になる分、ユニットとしての室外熱交換器9の小型化にさらに寄与することができる。さらに、分配器19a、19bを組み付ける作業が不要になり、室外熱交換器9の製造工期の短縮もさらに図ることができる。
実施の形態6.
ここでは、主熱交換部および副熱交換部のそれぞれが、複数列配置された室外熱交換器の第3例について説明する。
まず、室外熱交換器の構造の概念について説明する。図24に示すように、主熱交換部11a(11b)には、16本の第1伝熱管21a(21b)が配置されている。副熱交換部12a(12b)には、4本の第2伝熱管23a(23b)が配置されている。第1伝熱管21a、第2伝熱管23a、第1伝熱管21bおよび第2伝熱管23bのそれぞれの一端側に、流路部30が配置されている。流路部30では、たとえば、2段目の第1伝熱管21a(21b)と3段目の第1伝熱管21a(21b)とを繋ぐ態様で、対応する上下に隣り合う第1伝熱管21a(21b)の一端側同士が接続されている。
次に、冷媒の流路の接続関係について説明する。図25に示すように、流路部30は、主熱交換部11aに配置された16本の第1伝熱管21aのうちの特定の第1伝熱管21aと、副熱交換部12bに配置された4本の第2伝熱管23bのうちの特定の第2伝熱管23bとを接続する。1段目および5段目の第1伝熱管21aのそれぞれと、3段目の第2伝熱管23bとが、冷媒通路41によって接続されている。9段目および13段目の第1伝熱管21aのそれぞれと、1段目の第2伝熱管23bとが、冷媒通路42によって接続されている。
また、流路部30では、4段目、8段目、12段目および16段目の第1伝熱管21aと、4段目、8段目、12段目および16段目の第1伝熱管21bとに対し、同じ偶数段目の第1伝熱管21aと第1伝熱管21bとが、冷媒通路43によって接続されている。さらに、流路部30では、2段目および4段目の第2伝熱管23aと、2段目および4段目の第2伝熱管23bとに対し、同じ偶数段目の第2伝熱管23aと第2伝熱管23bとが、冷媒通路43によって接続されている。
また、流路部30では、特定の上下に隣り合う第1伝熱管21a(21b)のそれぞれの一端側が、第4通路としての冷媒通路44によって接続されている。2段目の第1伝熱管21a(21b)と3段目の第1伝熱管21a(21b)とが、冷媒通路44によって接続されている。6段目の第1伝熱管21a(21b)と7段目の第1伝熱管21a(21b)とが、冷媒通路44によって接続されている。10段目の第1伝熱管21a(21b)と11段目の第1伝熱管21a(21b)とが、冷媒通路44によって接続されている。14段目の第1伝熱管21a(21b)と15段目の第1伝熱管21a(21b)とが、冷媒通路44によって接続されている。
次に、その流路部30の構造について具体的に説明する。図26に示すように、流路部30は、板状体31、板状体32c、板状体33c、板状体32a、板状体33b、板状体32bおよび板状体33aの7枚の板状体から形成されている。板状体31、板状体32c、板状体33c、板状体32a、板状体33b、板状体32bおよび板状体33aは積層されており、互いにロウ付けによって接着されている。
板状体31には、16個の流出入孔51aおよび4個の流出入孔53aと、16個の流出入孔51bおよび4個の流出入孔53bとが形成されている。流出入孔51aのそれぞれは、対応する第1伝熱管21aに接続される。流出入孔53aのそれぞれは、対応する第2伝熱管23aに接続される。流出入孔51bのそれぞれは、対応する第1伝熱管21bに接続される。流出入孔53bのそれぞれは、対応する第2伝熱管23bに接続される。
板状体32cには、冷媒通路43が形成されている。冷媒通路43は、4段目、8段目、12段目および16段目の第1伝熱管21aと、4段目、8段目、12段目および16段目の第1伝熱管21bとに対し、同じ偶数段目の第1伝熱管21aと第1伝熱管21bとの間をそれぞれ接続する。また、冷媒通路43は、2段目および4段目の第2伝熱管23aと、2段目および4段目の第2伝熱管23bとに対し、同じ偶数段目の第2伝熱管23aと第2伝熱管23bとの間をそれぞれ接続する。冷媒通路43のそれぞれは、対応する第1伝熱管21aが接続される流出入孔51aと、対応する第1伝熱管21bが接続される流出入孔51bとに連通する。
また、板状体32cには、冷媒通路44が形成されている。冷媒通路44は、2段目の第1伝熱管21a(21b)と3段目の第1伝熱管21a(21b)との間を接続する。冷媒通路44は、6段目の第1伝熱管21a(21b)と7段目の第1伝熱管21a(21b)との間を接続する。冷媒通路44は、10段目の第1伝熱管21a(21b)と11段目の第1伝熱管21a(21b)との間を接続する。冷媒通路44は、14段目の第1伝熱管21a(21b)と15段目の第1伝熱管21a(21b)との間を接続する。冷媒通路44のそれぞれは、対応する第1伝熱管21a(21b)が接続される流出入孔51a(51b)(第7流出入孔)と、対応する第1伝熱管21a(21b)が接続される流出入孔51a(51b)(第8流出入孔)とに連通する。
板状体33cは、板状体32cに対して、冷媒通路43、44が流出入孔51a、51b、53a、53bに連通する側とは反対側から冷媒通路43、44を覆うように、板状体32cに積層されている。また、板状体33cには、板状体32cに形成された貫通孔57のそれぞれに連通する貫通孔57が形成されている。
板状体32aには、冷媒通路41が形成されている。冷媒通路41は、1段目および5段目のそれぞれの第1伝熱管21aと、3段目の第2伝熱管23bとの間を接続する。冷媒通路41の一端側は、板状体33c、32cのそれぞれに形成された貫通孔57および下から1段目および5段目の流出入孔51aに連通し、その貫通孔57および流出入孔51aを介して、対応する第1伝熱管21aにそれぞれ接続される。冷媒通路41の他端側は、板状体33c、32cのそれぞれに形成された貫通孔57および下から3段目の流出入孔51bに連通し、その貫通孔57および流出入孔51bを介して、対応する第2伝熱管23bに接続される。また、板状体32aには、板状体33cに形成された貫通孔57のうち、冷媒通路41に連通する貫通孔57以外の貫通孔57に連通する貫通孔57が形成されている。
板状体33bは、板状体32aに対して、蓋として、冷媒通路41が貫通孔57に連通する側とは反対側から冷媒通路41を覆うように、板状体32aに積層されている。また、板状体33bには、板状体32aに形成された貫通孔57のそれぞれに連通する貫通孔57が形成されている。
板状体32bには、冷媒通路42が形成されている。冷媒通路42は、9段目および13段目のそれぞれの第1伝熱管21aと、1段目の第2伝熱管23bとの間を接続する。冷媒通路42の一端側は、板状体33b、32a、33c、32cのそれぞれに形成された貫通孔57および下から9段目および13段目の流出入孔51aに連通し、その貫通孔57および流出入孔51aを介して、対応する第1伝熱管21aにそれぞれ接続される。冷媒通路42の他端側は、板状体33b、32a、33c、32cのそれぞれに形成された貫通孔57および下から1段目の流出入孔53bに連通し、その貫通孔57および流出入孔53bを介して、対応する第2伝熱管23bに接続されている。また、板状体32bには、板状体33bに形成された貫通孔57のうち、冷媒通路42に連通する貫通孔57以外の貫通孔57に連通する貫通孔57が形成されている。
板状体33aは、板状体32bに対して、蓋として、冷媒通路42が貫通孔57に連通する側とは反対側から冷媒通路42を覆うように、板状体32bに積層されている。また、板状体33aには、板状体32bに形成された貫通孔57のそれぞれに連通する貫通孔57が形成されている。
次に、流路部における冷媒の流れの一例として、室外熱交換器9が蒸発器として機能する場合(暖房運転)の冷媒の流れについて説明する。
図25および図27に示すように、まず、室外熱交換器9へ流れてきた冷媒は、分配器19bによって2つの流路に分岐される。2つの流路のうち、下の流路を流れる冷媒は、貫通孔57、流出入孔53a、1段目の第2伝熱管23a、ヘアピン管61、2段目の第2伝熱管23aおよび流出入孔53aを経て冷媒通路43に流れ込む。冷媒通路43を流れた冷媒は、流出入孔53b、2段目の第2伝熱管23b、ヘアピン管61、1段目の第2伝熱管23b、流出入孔53bおよび貫通孔57を経て冷媒通路42に流れ込む。
冷媒通路42を流れた冷媒は、2つの流路に分岐される。下に位置する流路では、冷媒は、貫通孔57、流出入孔51a、9段目の第1伝熱管21a、へアピン管61、10段目の第1伝熱管21aおよび流出入孔51aを経て冷媒通路44に流れ込む。冷媒通路44を上に向かって流れた冷媒は、流出入孔51a、11段目の第1伝熱管21a、ヘアピン管61、12段目の第1伝熱管21aおよび流出入孔51aを経て冷媒通路43に流れ込む。冷媒通路43を流れた冷媒は、流出入孔51b、12段目の第1伝熱管21b、へアピン管61、11段目の第1伝熱管21bおよび流出入孔51bを経て、冷媒通路44に流れ込む。冷媒通路44を下に向かって流れた冷媒は、流出入孔51b、10段目の第1伝熱管21b、ヘアピン管61、9段目の第1伝熱管21b、流出入孔51bおよび貫通孔57を経て、分配器19aに流れ込む。
他の流路についても、同様に、それぞれ対応する第1伝熱管21a、冷媒通路44、第1伝熱管21a、冷媒通路43、第1伝熱管21b、冷媒通路44、第1伝熱管21b等を経て分配器19aに流れ込む。
一方、分配器19bによって分岐された2つの流路のうち、上の流路を流れる冷媒は、貫通孔57、流出入孔53a、3段目の第2伝熱管23a、ヘアピン管61、4段目の第2伝熱管23aおよび流出入孔53aを経て冷媒通路43に流れ込む。冷媒通路43を流れた冷媒は、流出入孔53b、4段目の第2伝熱管23b、ヘアピン管61、3段目の第2伝熱管23b、流出入孔53bおよび貫通孔57を経て冷媒通路41に流れ込む。
冷媒通路41を流れた冷媒は、2つの流路に分岐される。下に位置する流路では、冷媒は、貫通孔57、流出入孔51a、1段目の第1伝熱管21a、へアピン管61、2段目の第1伝熱管21aおよび流出入孔51aを経て冷媒通路44に流れ込む。冷媒通路44を上に向かって流れた冷媒は、流出入孔51a、3段目の第1伝熱管21a、ヘアピン管61、4段目の第1伝熱管21aおよび流出入孔51aを経て冷媒通路43に流れ込む。冷媒通路43を流れた冷媒は、流出入孔51b、4段目の第1伝熱管21b、へアピン管61、3段目の第1伝熱管21bおよび流出入孔51bを経て、冷媒通路44に流れ込む。冷媒通路44を下に向かって流れた冷媒は、流出入孔51b、2段目の第1伝熱管21b、ヘアピン管61、1段目の第1伝熱管21b、流出入孔51bおよび貫通孔57を経て、分配器19aに流れ込む。
他の流路についても、同様に、それぞれ対応する第1伝熱管21a、冷媒通路44、第1伝熱管21a、冷媒通路43、第1伝熱管21b、冷媒通路44、第1伝熱管21b等を経て分配器19aに流れ込む。分配器19aに流れ込んだ冷媒は合流し、その後、圧縮機3(四方弁15)へ送られる。
上述した室外熱交換器9では、冷媒通路41、42、43に加えて、冷媒通路44を備えた流路部30が板状体32c等によって形成されている。これにより、上下に隣り合う第1伝熱管21a(21b)をUベント管によって接続する場合と比べて、そのようなUベント管が不要になり、生産コストのさらなる低減を図ることができる。また、そのようなUベント管が不要になる分、ユニットとしての室外熱交換器9の小型化にさらに寄与することができる。さらに、Uベント管を組み付ける作業が不要になり、室外熱交換器9の製造工期の短縮もさらに図ることができる。
なお、上述した室外熱交換器9の流路部30に、冷媒を分配させる機能または冷媒を合流させる機能を有する板状体を積層させるようにしてもよい。たとえば、図22に示される、冷媒通路45、46が形成された板状体33dと同様な板状体を積層させてもよい。
各実施の形態では、流路部30として、主熱交換部11と副熱交換部12との間を、2つの冷媒通路41と冷媒通路42とによって接続する流路部30を例に挙げたが、3つ以上の冷媒通路を設けた流路部にも適用することができる。さらに、主熱交換部11および副熱交換部12として、1列および2列にそれぞれ配置された室外熱交換器9を例に挙げたが、3列以上に配置された室外熱交換器についても、流路部を適用することができる。
また、室外熱交換器9における冷媒の流れを説明するのに、室外熱交換器9を蒸発器として運転させる場合(暖房運転)の冷媒の流れについて説明した。室外熱交換器9を凝縮器として運転させる場合には、冷媒の流れが逆転する。この場合には、主熱交換部11(11a、11b)から流路部30を介して副熱交換部12(12a、12b)へ流れることになる。さらに、流路部30が適用される熱交換器として、室外熱交換器9を例に挙げて説明したが、室内熱交換器5にも適用することが可能である。
各実施の形態において説明した室外熱交換器については、必要に応じて種々組み合わせることが可能である。
今回開示された実施の形態は例示であってこれに制限されるものではない。本発明は上記で説明した範囲ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、主熱交換部および副熱交換部を備えた熱交換器に有効に利用される。
1 冷凍サイクル装置、3 圧縮機、5 室内熱交換器、6 室内ファン、7 膨張弁、9 室外熱交換器、11、11a、11b 主熱交換部、12、12a、12b 副熱交換部、13 室外ファン、15 四方弁、16 冷媒配管、17、17a、17b、18、18a、18b、19a、19b 分配器、21、21a、21b 第1伝熱管、23、23a、23b 第2伝熱管、30 流路部、31、32、32a、32b、32c、33、33a、33b、33c、33d 冷媒通路、41、42、43、44、45、46 冷媒通路、51、53、51a、51b、53a、53b 流出入孔、57 貫通孔、59 ジョイント、61 ヘアピン管。

Claims (10)

  1. 第1伝熱管を有する第1熱交換部と、
    前記第1熱交換部と並んで配置され、第2伝熱管を有する第2熱交換部と、
    前記第1熱交換部と前記第2熱交換部との間に接続され、作動流体が流れる流路部と
    を有し、
    前記流路部は、
    前記第1熱交換部にそれぞれ接続される第1流出入孔および第2流出入孔、ならびに、前記第2熱交換部にそれぞれ接続される第3流出入孔および第4流出入孔を含む複数の作動流体流出入孔が形成された第1板状体と、
    前記第1流出入孔と前記第4流出入孔とに連通して前記第1流出入孔と前記第4流出入孔との間を結ぶ第1通路、および、前記第2流出入孔と前記第3流出入孔とに連通して前記第2流出入孔と前記第3流出入孔との間を結ぶ第2通路を含む作動流体通路が形成され、前記第1板状体に積層された第2板状体と、
    前記第2板状体に対し、前記作動流体通路が前記作動流体流出入孔に連通する側とは反対側から前記作動流体通路を覆うように、前記第2板状体に積層された第3板状体と
    を備えた、熱交換器。
  2. 前記第1板状体では、前記第1流出入孔は複数形成され、
    前記第2板状体では、前記第1通路は、前記複数の第1流出入孔のそれぞれに連通するように形成された、請求項1記載の熱交換器。
  3. 前記第1板状体では、前記第4流出入孔は複数形成され、
    前記第2板状体では、前記第1通路は、前記複数の第4流出入孔のそれぞれに連通するように形成された、請求項1記載の熱交換器。
  4. 前記第1通路および前記第2通路の双方は、前記第2板状体に形成された、請求項1記載の熱交換器。
  5. 前記第2板状体は、第2板状体第1部と第2板状体第2部とを含み、
    前記第1通路は、前記第2板状体第1部に形成され、
    前記第2通路は、前記第2板状体第2部に形成された、請求項1記載の熱交換器。
  6. 前記第1熱交換部および前記第2熱交換部のそれぞれには、前記第1伝熱管および前記第2伝熱管として、断面形状が扁平型の扁平型伝熱管が配置され、
    前記複数の作動流体流出入孔のそれぞれの開口形状は、前記扁平型伝熱管の前記断面形状に対応するように形成され、
    前記複数の作動流体流出入孔のそれぞれは、対応する前記扁平型伝熱管に直接接続された、請求項1記載の熱交換器。
  7. 前記第1熱交換部は、
    第1熱交換第1部と、
    前記第1熱交換第1部と対向するように配置された第1熱交換第2部と
    を含み、
    前記第1熱交換第1部には、前記第1伝熱管として、互いに間隔を隔てて複数の第1伝熱管第1部が配置され、
    前記第1熱交換第2部には、前記第1伝熱管として、互いに間隔を隔てて複数の第1伝熱管第2部が配置され、
    前記第1板状体には、
    前記作動流体流出入孔として、
    前記複数の第1伝熱管第1部のうち、一の第1伝熱管第1部に接続される第5流出入孔と、
    前記複数の第1伝熱管第2部のうち、一の第1伝熱管第2部に接続される第6流出入孔と
    が形成され、
    前記第2板状体は、第2板状体第3部を含み、
    前記第2板状体第3部には、前記作動流体通路として、前記第5流出入孔と前記第6流出入孔とに連通して前記第5流出入孔と前記第6流出入孔との間を結ぶ第3通路が形成された、請求項1記載の熱交換器。
  8. 前記第1板状体には、
    前記作動流体流出入孔として、
    前記複数の第1伝熱管第1部のうち、他の第1伝熱管第1部に接続される第7流出入孔と、
    前記複数の第1伝熱管第1部のうち、前記他の第1伝熱管第1部に隣り合うように配置されたさらに他の第1伝熱管第1部に接続される第8流出入孔と
    が形成され、
    前記第2板状体第3部には、前記作動流体通路として、前記第7流出入孔と前記第8流出入孔とに連通して前記第7流出入孔と前記第8流出入孔との間を結ぶ第4通路が形成された、請求項7記載の熱交換器。
  9. 前記第2熱交換部は、
    前記第2伝熱管として、複数の第2伝熱管第1部が配置された第2熱交換第1部と、
    前記第2熱交換第1部と対向するように配置され、前記第2伝熱管として、複数の第2伝熱管第2部が配置された第2熱交換第2部と
    を含み、
    前記第2板状体は、第2板状体第4部を含み、
    前記第1板状体には、
    前記作動流体流出入孔として、
    前記一の第1伝熱管第2部以外の前記第1伝熱管第2部に接続される複数の第9流出入孔と、
    前記第2伝熱管第1部に接続される複数の第10流出入孔と
    が形成され、
    前記第2板状体第4部には、
    前記作動流体通路として、
    前記複数の第9流出入孔のそれぞれに連通する第5通路と、
    前記複数の第10流出入孔のそれぞれに連通する第6通路と
    を含み、
    前記第3板状体には、
    前記第5通路に連通する第1貫通孔と、
    前記第6通路に連通する第2貫通孔と
    が形成された、請求項8記載の熱交換器。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱交換器を備えた、冷凍サイクル装置。
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