JPWO2018155328A1 - 液面検出装置 - Google Patents

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Abstract

焼結構造の多孔質状態を改善することで、摺動耐久性を向上することができる液面検出装置を提供する。液面検出装置は、液面の変位に連動する摺動接点6と、絶縁基板7上に形成され抵抗体8に接続された複数の固定電極9と、を備え、複数の固定電極9上を摺動する摺動接点6の接触位置により変化する抵抗体8の抵抗から液面を検出する液面検出装置において、固定電極9の少なくとも摺動接点6に接触する部分9aは、金、パラジウムおよび白金を含有する金属成分とガラス成分を含有し、金属成分は、白金の重量10に対して金が70、パラジウムが20含有され、ガラス成分は、金属成分の重量100に対して酸化ビスマスを12±0.3と他のガラス成分を20〜30含有して構成される。

Description

本発明は、液面検出装置に関する。
タンク内などの液面の変位を検出するため液面検出装置が用いられている。例えば、特許文献1に開示されている液面検出装置では、絶縁基板上に形成された抵抗体に複数の固定電極を接続し、液面の変位に連動する摺動接点を、固定電極上を摺動させ、接触位置による抵抗変化を利用して液面を電気的に検出する。摺動接点が摺動して接触する固定電極の接触部分は、摺動耐久性の要求から金、パラジウムおよび白金からなる金属成分を含有し、パラジウムの重量1に対して金を7以下、白金を2以下としたものを絶縁基板上にスクリーン印刷などで形成し、乾燥・焼成して形成されていた。
特開2015−161608号公報
特許文献1に開示された液面検出装置では、固定電極の接触部分が金、パラジウムおよび白金からなる金属成分であり、単元素焼結合金に比べ焼結構造が多孔質状態になり易く、電極強度の低下や摺動接点との摺動耐久性の問題があり、改善の余地がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、焼結構造の多孔質状態を改善することで、摺動耐久性を向上することができる液面検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の液面検出装置は、
液面の変位に連動する摺動接点と、
絶縁基板上に形成され抵抗体に接続された複数の固定電極と、を備え、
前記複数の固定電極上を摺動する前記摺動接点の接触位置により変化する前記抵抗体の抵抗から液面を検出する液面検出装置において、
前記固定電極の少なくとも前記摺動接点に接触する部分は、金、パラジウムおよび白金を含有する金属成分とガラス成分を含有し、
前記金属成分は、白金の重量10に対して金が70、パラジウムが20含有され、
前記ガラス成分は、前記金属成分の重量100に対して酸化ビスマスを12±0.3と他のガラス成分を20〜30含有して構成されている、
ことを特徴とする。
本発明によれば、焼結構造の多孔質状態を改善することで、摺動耐久性を向上することができる液面検出装置を提供することができる。
本発明の液面検出装置の一実施の形態に係る概略正面図である。 本発明の一実施の形態に係る絶縁基板部分の正面図である。 本発明の一実施の形態に係る図2中のA−A断面図である。 本発明の一実施の形態に係る固定電極部分の断面の電子顕微鏡写真である。 本発明の一実施の形態に係る摺動耐久試験結果を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態に係る液面検出装置を、図面を参照しながら説明する。
本発明の液面検出装置1は、液面の変位に連動する摺動接点6と、絶縁基板7上に形成され抵抗体8に接続された複数の固定電極9と、を備え、複数の固定電極9上を摺動する摺動接点6の接触位置により変化する抵抗体8の抵抗から液面を検出する液面検出装置1において、固定電極9の少なくとも摺動接点6に接触する部分(接触部分9a)は、金、パラジウムおよび白金を含有する金属成分とガラス成分を含有し、金属成分は、白金の重量10に対して金が70、パラジウムが20含有され、ガラス成分は、金属成分の重量100に対して酸化ビスマスを12±0.3と他のガラス成分を20〜30含有して構成されている。
かかる固定電極9の少なくとも接触部分9aの構成によって、焼結構造の多孔質状態を改善し、摺動耐久性の向上を図るようにしている。
本実施の形態に係る液面検出装置1は、例えば、車両の燃料タンク内に設置され、液体燃料の液面の変位を検出する燃料計として用いられる。すなわち、液面検出装置1では、図1に示すように、液面の変位に連動するフロート2を備え、フロート2がフロートアーム3およびアームホルダ4を介して装置フレーム5に水平軸回りに回動可能に支持されており、アームホルダ4の回動中心を挟むフロート2との反対側に摺動接点6が設けられている。これにより、アームホルダ4を中心にフロート2の液面の変位に連動する上下方向の回動により、摺動接点6がフロート2とは上下反対方向に回動することになる。
摺動接点6は、装置フレーム5に設けた絶縁基板7上に形成された抵抗体8に接続された複数の固定電極9上を摺動するように配置されており、摺動接点6と接触している固定電極9の接触位置により抵抗体8の抵抗の変化を、リード線10を介して外部に出力することで、電気的に液面、例えば燃料の量(残量)を検出することができるようになっている。
フロート2は、合成樹脂などで形成されて燃料タンク内の液体燃料の液面に浮かべられ、液面の変位に連動する。
フロートアーム3は、金属製の棒状とされ、その下端部にフロート2が連結され、フロートアーム3の上端部には、合成樹脂で形成されたアームホルダ4が固定されている。
アームホルダ4は、装置フレーム5に水平軸回りに回動可能に支持されており、フロート2が浮上する液面の変化に応じて回動される。アームホルダ4には、回動中心を挟んでフロート2との反対側に摺動接点6が固定される。
装置フレーム5は、合成樹脂からなり、フロート2、フロートアーム3および摺動接点6が固定されたアームホルダ4を回転可能に支持するとともに、絶縁基板7が固定されており、装置フレーム5を介して液面検出装置1が燃料タンク内に固定される。
摺動接点6は、燃料の液面に浮くフロート2に連動して、複数の固定電極9上を円弧状の軌道で摺動するものであり、摺動接点6は、アームホルダ4に固定された摺動子6aに加締めによって固定されている。
摺動接点6は、パラジウム(Pd)とニッケル(Ni)の合金材料で形成されている。また、摺動子6aは、銅(Cu)・ニッケル(Ni)・亜鉛(Zn)合金が好適に用いられ、加締めなどの加工がしやすく、燃料による硫化などにも強く、加えて安価である。
なお、摺動接点6は、摺動子6aと別体に形成する場合に限らず、一体のものであっても良い。この場合には、摺動接点6は、摺動接点6と同一材料を用いた摺動子6aにプレス加工などによって形成される。
絶縁基板7は、セラミックなどの絶縁性材料、例えばアルミナで板状とされ、絶縁基板7は、抵抗体8と、抵抗体8に電気的に接続された複数の固定電極9とを備えている。
なお、固定電極9は、先端部の接触部分9aと基端部の抵抗体8との接続部分9bとを備えて構成される。固定電極9の詳細については、後述する。
抵抗体8は、例えば、少なくとも酸化ルテニウム(RuO2)を含む材料から構成される。抵抗体8は、複数の固定電極9の基端部の接続部分9bに跨った状態で、絶縁基板7上に焼成されている。
抵抗体8に加えて絶縁基板7には、図2に示すように、測定用ランド11、調整用抵抗体12、接続用ランド13が設けられている。
測定用ランド11は、例えば、固定電極9の接続部分9bと同工程で形成され、図示しない測定装置の検査針が接触する部分であり、測定用ランド11間の抵抗体8の抵抗値を測定するためのものである。
調整用抵抗体12は、抵抗体8の抵抗値を調整するためのものであり、抵抗体8と同一成分の材料で形成され、スクリーン印刷などの手段によって、形成後、乾燥、焼成の各工程を経て形成される。調整用抵抗体12は、抵抗体8が所定の抵抗値でない場合に除去部12aをレーザートリミングなどの方法によってトリミングすることによって抵抗値を調整する。
接続用ランド13は、固定電極9の接続部分9bと同一の金属材料で形成され、接続用ランド13には、リード線10などが適宜手段によって接続される。
複数の固定電極9は、互いに離間して櫛状に形成され、先端部の接触部分9aと、基端部の抵抗体8との接続部分9bと、を備えて構成される。複数の固定電極9のそれぞれが抵抗体8と接続部分9bで電気的に接続されている。この複数の固定電極9のいずれかの接触部分9aには、摺動する摺動接点6が接触する。
接触部分9aは、摺動接点6の回動軌跡に対応して摺動接点6の回動中心と同心の円弧に沿って配置される(図2参照)。
本発明の液面検出装置1では、固定電極9の少なくとも摺動接点6に接触する接触部分9aは、金(Au)、パラジウム(Pd)および白金(Pt)を含有する金属成分とガラス成分を含有している。
金属成分は、白金(Pt)の重量10に対して金(Au)が70、パラジウム(Pd)が20含有され、ガラス成分は、金属成分の重量100に対して酸化ビスマスを12±0.3と他のガラス成分を20〜30含有して構成されている。
また、他のガラス成分は、硼珪酸鉛ガラスと硼珪酸亜鉛ガラスを含有し、硼珪酸鉛ガラスと硼珪酸亜鉛ガラスの重量の配合比が1:1とされる。
固定電極9の接触部分9aは、金(Au)粉末とパラジウム(Pd)粉末おおよび白金(Pt)粉末とガラス成分に加えて、ペースト状とするため樹脂材料および溶剤などを加えられる。樹脂材料としては、例えばエチルセルロースが用いられ、溶剤としては、例えばターピネオールを用いる。
固定電極9の接触部分9aは、ペースト状とした電極材料を、スクリーン印刷などの手段によって絶縁基板7上に膜状に形成した後、乾燥・焼成の各工程を経て形成される。なお、本実施形態では、接続部分9bが形成された後に接触部分9aを形成し、図3に示すように、一部が重なっている。
本発明の液面検出装置1では、金属成分を、白金(Pt)の重量10に対して金(Au)が70、パラジウム(Pd)が20含有され、ガラス成分は、金属成分の重量100に対して酸化ビスマスを12±0.3と他のガラス成分を20〜30含有して構成されており、他のガラス成分の含有量を20〜30wt%にすることによって、焼結構造の多孔質状態を改善させ、固定電極9の摺動接点6と接触する部分の摺動耐久性を向上することを可能としている。
なお、他のガラス成分の含有量が20wt%より少ないと、焼結構造の多孔質状態を改善が不十分であり、固定電極9の接触部分9aの摺動耐久性の向上を図ることができない。一方、他のガラス成分の含有量が30wt%を越えて多くしてもガラス成分が固定電極9の接触部分9aの表面を覆うようになって導電性が低下するなど固定電極9としての本来の機能を果たすことができない。
固定電極9の接触部分9aの多孔質状態の焼結構造の改善は、次のような原理に基づくものである。
すなわち、金属成分とガラス成分との膜状のペースト材料(ペースト状の電極材料)中には、絶縁基板7、例えばアルミナ材との化学反応によって焼成膜と絶縁基板7との界面に結合層を形成して接合密着性向上を担う目的と同時に、ガラス成分に作用して流動性を良くしてガラス成分を絶縁基板7側(下方)へ沈降させる目的で、酸化ビスマスを含有させており、この酸化ビスマスを減少させることによって焼成膜中のガラス成分分布を制御することは、ある程度可能である。
しかしながら、ガラス成分中の酸化ビスマスの含有量を減少すると、絶縁基板7との接合密着性を損なう恐れがある。
そこで、本発明は、固定電極9の接触部分9aのペースト材料中の酸化ビスマスの含有量を変えずに他のガラス成分の含有量のみを増量することで、接合密着性を損なわずに焼結構造の多孔質状態を改善できることを見出し、発明を完成したものである。
一方、ガラス成分の含有量を増量すると、ペースト材料中に占めるガラス成分の割合が増加することになり、その結果、固定電極9の接触部分9aを構成する金属(合金)成分の割合が減少し焼成後の接触部分9aの膜厚が薄くなることなる。
これに対しては、ペースト材料の固形分(焼成後の金属成分とガラス成分)の比率を上げる調整によって焼成後の固定電極9の接触部分9aの膜厚を確保することが可能である。
この金(Au)粉末とパラジウム(Pd)粉末および白金(Pt)粉末との金属成分とガラス成分(酸化ビスマスおよび他のガラス成分)(以上が固形分となる)に加えて樹脂材料や溶剤などを加えてペースト状とした電極材料においては、前記固形分の割合を80〜90wt%の範囲で調整することが好ましい。
ペースト材料の焼結構造の多孔質状態がガラス成分含有量によって改善されることを、次のような実験により確認した。
金属成分を、白金(Pt)の重量10に対して金(Au)が70、パラジウム(Pd)が20含有された金属粉末材料に、ガラス成分である酸化ビスマスを金属成分の重量100に対して12±0.3の一定量を配合し、他のガラス成分として硼珪酸鉛ガラスと硼珪酸亜鉛ガラスを含有させ、硼珪酸鉛ガラスと硼珪酸亜鉛ガラスの重量の配合比を1:1とした。
そして、他のガラス成分の含有量を6wt%、12wt%、20wt%、30wt%とした固定電極9の接触部分9aに相当する4種類のサンプルをアルミナの絶縁基板上にスクリーン印刷し、乾燥・焼成して厚さ(電極厚さ)が約23μmとなるように作製した。
得られた4つのサンプルについて、走査型電子顕微鏡(SEM)により断面を観察し、各サンプルの断面を撮影した写真を図4に示した。
また、各サンプルについて、単位断面積当たりの空孔部の割合を、空孔率(%)として測定した。
サンプルの断面SEM写真から、他のガラスの含有量が少量の場合、空孔部(写真の黒色部)が多く散在しているが、他のガラスの含有量を増量することによって空孔部の割合が減少していることが確認でき、他のガラス成分の含有量を20〜30重量%の範囲とすることで、空孔部の割合を減少することができる。
なお、他のガラス成分の含有量は、30重量%以上としても他のガラス成分が表面を覆うようになってガラスコーティング状態となり、導電性の問題が生じるなど、固定電極9としての機能を発揮することができなくなる。
次に、固定電極9の接触部分9aの焼結構造の多孔質状態の改善による摺動耐久性について実験を行い、その結果を図5に示した。
摺動耐久試験では、上記4つのサンプルと同様にして他のガラス成分の含有量を6wt%、20wt%、30wt%としたペースト材料を用いて3種類のサンプルをアルミナの絶縁基板上にスクリーン印刷し、乾燥・焼成して厚さ(電極厚さ)が約23μmとなるように作製した。また、摺動接点6として、パラジウム(Pd)80wt%とニッケル(Ni)20wt%の合金材料のものを作製して組み合わせた。
摺動耐久試験では、液面検出装置1でのフロート2の変位の範囲に合わせた摺動角度範囲を繰り返し往復摺動させ、摺動回数と摺動耐久試験後の摺動接点部の電極厚さを測定した。測定結果をプロットしたグラフが図5である。
グラフから明らかなように、摺動耐久試験における電極耐久性が他のガラス成分の含有量によって向上し、ガラス含有量の増量に伴って、耐久試験後の接点摺動部の電極厚さが厚く残っており、摩耗量が低減されていることが確認できた。なお、図5における摺動回数と電極厚さとの関係は、固定電極9の接触部分9aの使用限界や摩耗限界を直接表すものではなく、ガラス成分の含有量の効果を示すものである。すなわち、例えば、他のガラス成分の含有量が6wt%で摺動回数が210万回であって電極厚さが約2.5μmであっても使用できる場合もあるが、他のガラス成分の含有量が20wt%や30wt%の場合に比べて摩耗量が多いことが分かる。
また、グラフから初期状態から摺動回数が55万回までは、各サンプルの電極厚さの変化は、大きいが、55万回を越えると、他のガラス成分の含有量に拘わらず、各サンプルは、ほほ一定の割合で電極厚さが変化することから摺動回数が55万回を超えた後の電極厚さによって固定電極9の接触部分9aの焼結構造の多孔質状態の改善効果を判断することができ、これらの値から閾値を定めることもできる。
したがって、例えば初期厚さが約23μmの固定電極9は、摺動回数が55万回後に固定電極9が約10μmの厚さ以上であれば、他のガラス成分の含有量を20wt%以上含有しているものと判断することもできる。同様にして、例えば初期厚さが約23μmの固定電極9が摺動回数が97万回後に固定電極9が約8μmの厚さ以上であれば、また、例えば初期厚さが約23μmの固定電極9は、摺動回数が210万回後に固定電極9が約6μmの厚さ以上であれば、それぞれ他のガラス成分の含有量を20wt%以上含有しているものと判断することもできる。
このように、一定量の酸化ビスマスと、20〜30wt%の他のガラス成分を含有する少なくとも固定電極9の接触部分9aによれば、焼結構造の多孔質状態を改善することができ、摺動耐久性を向上することができる。
固定電極9の接続部分9bは、例えば、接触部分9aと異なる材料とされ、例えば銀(Ag)およびパラジウム(Pd)の金属成分とガラス成分(酸化ビスマスと他のガラス成分)とからなり、ガラス成分は、接触部分9aと同じである。固定電極9の接続部分9bは、上記の金属成分粉末とガラス成分に加えて、樹脂材料や溶剤などを加えてペースト状とした電極材料をスクリーン印刷などの手段によって、絶縁基板7上に膜状に形成した後、乾燥・焼成の各工程を経て形成される。なお、本実施形態では、接触部分9aが形成される前に形成され、接続部分9bの乾燥工程後、あるいは焼成工程後に、接触部分9aを形成している。
固定電極9は、接触部分9aと接続部分9bとの一部が重なっており、図3に示すように、接続部分9bが、下側(絶縁基板7側)とされ、接触部分9aが、上側で接続部分9bを覆うように重なっている。すなわち、接触部分9aの接続部分9b側の端部は、接続部分9bの接触部分9a側の端部より抵抗体8側に位置している。
固定電極9の接続部分9bは、金属成分の銀(Ag)とパラジウム(Pd)との重量比率は、銀(Ag)が8に対して、パラジウム(Pd)が2とされる。
接続部分9bのガラス成分は、乾燥や焼成工程で蒸発や消失する樹脂材料や溶剤などを除いた状態で、金属成分の重量100に対して20〜25配合されている。
このように、固定電極9の接続部分9bに金(Au)を含んだ金属材料を使用しないことで、液面検出装置1全体で使用する金(Au)の量を削減し、コストの削減をはかることができる。
このように構成した液面検出装置1は、例えば燃料計とされ、燃料タンク内に装置フレーム5を介し固定され、液面の変位に連動するフロート2を燃料の液面に浮上させる。これにより、フロート2の液面の変位に連動する上下方向の回動により、摺動接点6がフロート2の上下反対方向に回動することになり、摺動接点6が装置フレーム5に設けた絶縁基板7上に形成された抵抗体8に接続された複数の固定電極9の接触部分9a上を摺動する。摺動接点6と接触している固定電極9の接触部分9aの接触位置により抵抗体8の抵抗の変化を、リード線10を介して外部に出力することで、電気的に液面、例えば燃料の量(残量)を検出することができる。
以上、実施の形態と共に、具体的に説明したように、本発明の液面検出装置1によれば、液面の変位に連動する摺動接点6と、絶縁基板7上に形成され抵抗体8に接続された複数の固定電極9と、を備え、複数の固定電極9上を摺動する摺動接点6の接触位置により変化する抵抗体8の抵抗から液面を検出する液面検出装置1において、固定電極9の少なくとも摺動接点6に接触する部分9aは、金、パラジウムおよび白金を含有する金属成分とガラス成分を含有し、金属成分は、白金の重量10に対して金が70、パラジウムが20含有され、ガラス成分は、金属成分の重量100に対して酸化ビスマスを12±0.3と他のガラス成分を20〜30含有して構成されているので、他のガラス成分の含有によって焼結構造の多孔質状態の改善を図ることができ、固定電極9の少なくとも摺動接点6と接触する部分の摺動耐久性を向上することができる。
これにより、液面検出装置1の性能向上を図ることができる。
本発明の液面検出装置1によれば、他のガラス成分は、硼珪酸鉛ガラスと硼珪酸亜鉛ガラスを含有し、硼珪酸鉛ガラスと前記硼珪酸亜鉛ガラスの重量の配合比が1:1である硼珪酸鉛ガラスと硼珪酸亜鉛ガラスによって焼結構造の多孔質状態の改善を図ることができ、固定電極9の少なくとも摺動接点6と接触する部分の摺動耐久性を向上することができる。
これにより、液面検出装置1の性能向上を図ることができる。
なお、上記実施の形態では、液面検出装置1を車両の燃料タンクの液面を検出する場合を例に説明したが、これに限らず、他の液体タンクなどの液面を検出する場合であっても良い。
また、液面検出装置1を構成する固定電極9の接触部分9a以外の材料は、上記実施の形態で説明したものに限らず、他の材料などであっても良い。
また、本発明は、上記実施の形態に何ら限定するものではない。
1 液面検出装置
2 フロート
3 フロートアーム
4 アームホルダ
5 装置フレーム
6 摺動接点
6a 摺動子
7 絶縁基板
8 抵抗体
9 固定電極
9a 接触部分
9b 接続部分
10 リード線
11 測定用ランド
12 調整用抵抗体
12a 除去部
13 接続用ランド

Claims (2)

  1. 液面の変位に連動する摺動接点と、
    絶縁基板上に形成され抵抗体に接続された複数の固定電極と、を備え、
    前記複数の固定電極上を摺動する前記摺動接点の接触位置により変化する前記抵抗体の抵抗から液面を検出する液面検出装置において、
    前記固定電極の少なくとも前記摺動接点に接触する部分は、金、パラジウムおよび白金を含有する金属成分とガラス成分を含有し、
    前記金属成分は、白金の重量10に対して金が70、パラジウムが20含有され、
    前記ガラス成分は、前記金属成分の重量100に対して酸化ビスマスを12±0.3と他のガラス成分を20〜30含有して構成されている、
    ことを特徴とする液面検出装置。
  2. 前記他のガラス成分は、硼珪酸鉛ガラスと硼珪酸亜鉛ガラスを含有し、
    前記硼珪酸鉛ガラスと前記硼珪酸亜鉛ガラスの重量の配合比が1:1である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液面検出装置。
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