JPWO2018151235A1 - 窓ガラス - Google Patents
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Abstract
窓ガラスは、平面視において第1の領域と、第1の領域よりも電波透過率の高い第2の領域とを含み、第2の領域には、当該窓ガラスの厚み方向に、複数の孔が形成され、当該複数の孔が、当該窓ガラスを介して電波を少なくとも送信または受信する一つの情報デバイスに対応するように、第2の領域に形成されている。
Description
本発明は、窓ガラスに関する。
近年、例えば、自動車分野において、レーダーを用いて車両等の周囲の物体を検出する技術を利用して、衝突回避、運転補助、自動運転等の研究が行われている。このような物体検出技術は、レーダーによる検出とカメラ画像との双方を利用して、より高度な検出技術も開発されている。ここで、一般的な自動車では、レーダーは車体の前方(例えばフロントグリル)等、ステレオカメラは車体のフロントガラスの近傍等に設けられる。
また、前方の車との車間距離を測るレーダーが、ステレオカメラと近接配置されたり、一体化して車室内に配置されることがある(例えば特許文献1参照)。レーダー装置を車室内に設けた場合、フロントガラスを構成するガラス板による反射および吸収により、レーダー波は減衰する。特に分解能を高めるため、レーダーに用いられる高周波数帯(例えばミリ波)では、波長の短い電波を利用するため、電波が通過するガラス板からの影響が大きくなる。
上記のような事情を鑑み、特許文献2は、レーダー電波の送受信の効率の低下を抑制する車載用レーダー装置を開示している。本レーダー装置では、ガラスへの入射角度を適切に設定することにより、反射と透過の両方の効率を向上させる技術が用いられている。
また、自動車分野に限らず、移動通信システムとして、IoTの進展にともなう高速化、家電をはじめとする様々な機器への多数接続に対応した第5世代移動通信システムである、5Gの実用化が進んでいる。5Gでは、例えば、スマートフォンにより、屋外に居ながら、屋内にある家電を操作するサービス等の充実化が期待されている。
このようなサービスを実現するうえで、ビルディング等に設置するアンテナとして、例えば、特許文献3には、電波の送受信感度が低い屋内や中高層建物において、外部との送受信感度を高めるためのアンテナ機能付き窓ガラスが開示されている。このアンテナ機能付き窓ガラスは、複層ガラスの一方に、送受信をする電波の周波数の半波長の幅のスロットを有する透明導電膜を備え、複数のガラスを介して中継装置に接続する構造を有する。
しかしながら、上述した様な従来の技術では、電波がガラス板を透過する際の効率については考慮されていない。
本発明は、レーダーの如き情報デバイスが送受信する信号の電波透過性を向上させる窓ガラスを提供する。
本発明の窓ガラスは、平面視において第1の領域と、当該第1の領域よりも電波透過率の高い第2の領域とを含み、当該第2の領域には、当該窓ガラスの厚み方向に、複数の孔が形成され、該複数の孔が、当該窓ガラスを介して電波を少なくとも送信または受信する一つの情報デバイスに対応するように、前記第2の領域に形成されている。
本発明の一態様に係る窓ガラスは、前記孔が前記窓ガラスを貫通している。
本発明の一態様に係る窓ガラスは、前記孔が前記窓ガラスを貫通していない。
本発明の一態様に係る窓ガラスは、前記窓ガラスが、第1のガラス板と、前記第1のガラス板と中間膜を介して貼り合わせられる第2のガラス板とを備える。
本発明の一態様に係る窓ガラスは、前記第2のガラス板が、縁部の少なくとも一部において前記第1のガラス板と重なり合わない非重複部を有し、当該非重複部において、前記第2の領域が画定される。
本発明の一態様に係る窓ガラスは、前記複数の孔が、前記非重複部に形成されている。
本発明の一態様に係る窓ガラスは、前記複数の孔が前記第2のガラス板のみを貫通するように形成されている。
本発明の一態様に係る窓ガラスは、前記複数の孔が、前記第1のガラス板と、前記中間膜と、前記第2のガラス板とを貫通するように形成されている。
本発明の一態様に係る窓ガラスは、前記第1の領域が1枚のガラス板により画定され、前記第2の領域が、前記ガラス板の縁部の少なくとも一部に隣接して配置される。
本発明の一態様に係る窓ガラスは、前記孔には、前記窓ガラスの材質とは異なる材質が充填されている。
本発明の一態様に係る窓ガラスは、前記第2の領域には、前記複数の孔を有するとともに、前記窓ガラスとは異なる別部材が設けられている。
本発明の一態様に係る窓ガラスは、前記窓ガラスを透過する電波の周波数は、76GHz〜81GHzを含む。
本発明の一態様に係る窓ガラスは、前記窓ガラスを透過する電波の周波数は、27.5GHz〜29.5GHzを含む。
本発明の一態様に係る窓ガラスは、車両用窓ガラスである。
本発明の窓ガラスは、平面視において第1の領域と、当該第1の領域よりも電波透過率の高い第2の領域とを含むため、情報デバイスが送受信する信号の電波透過性を向上させることができる。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。図1は、窓ガラスの一実施形態の車両用窓ガラスが車両に取り付けられた状態を示す概念図である。本実施形態において、車両用窓ガラス(窓ガラス)1は、自動車等の車両100の前方に形成された開口部110に装着されたフロントガラスとして機能する。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。図1は、窓ガラスの一実施形態の車両用窓ガラスが車両に取り付けられた状態を示す概念図である。本実施形態において、車両用窓ガラス(窓ガラス)1は、自動車等の車両100の前方に形成された開口部110に装着されたフロントガラスとして機能する。
また、本実施形態では、車両用窓ガラス1には、車両の走行安全を確保するために情報デバイスを収納したハウジング(ケース)10が、車両内部側の表面に取り付けられている。情報デバイスは、カメラやレーダー等を用いて車両の前方に存在する前方車、歩行者、障害物等への追突、衝突防止やドライバーに危険を知らせるためのデバイスで、例えば情報を受信する情報受信デバイスおよび/又は情報を送信する情報送信デバイス等であり、ミリ波レーダー、ステレオカメラ、赤外線レーザー等が含まれ、信号の送受信を行う。すなわち情報デバイスは、少なくとも信号(電波)の送信または受信を行う。当該「信号」とは、ミリ波、可視光、赤外光等を含む電磁波のことである。
図2は、図1におけるS部分の拡大図であり、車両用窓ガラス1にハウジング10が取り付けられている部分を示す斜視図である。ハウジング10には、情報デバイス200としてのミリ波レーダー201およびステレオカメラ202が設けられている。そして、後に詳しく説明するように、車両用窓ガラス1は、平面視において第1の領域Aと、当該第1の領域Aよりも電波透過率の高い第2の領域Bとを含む。なお、本明細書において、「平面視」とは、合わせ板の板厚方向からの投影視のことを指す。
情報デバイス200を収納したハウジング10は、車内側から見て、バックミラー150よりも車外側寄りに位置し、車両用窓ガラス1に接着されている。図1に示すように、本実施形態ではバックミラー150は、車両100の室内天井に取り付けられているが、ハウジング10と同様に車両用窓ガラス1に取り付けられてもよい。
図3は、図2のIII−III線に沿った断面図である。車両用窓ガラス1を構成する合わせガラス20は、第1のガラス板21と、第2のガラス板22と、第1のガラス板21と第2のガラス板22との間に介在する中間膜23とを備えている。即ち、第2のガラス板22は、第1のガラス板21と中間膜23を介して貼り合わされる。また、第2のガラス板22は、中間膜23とは反対側に配置される第1主面24を備える。更に本実施形態においては、第2の領域Bにおいて、車両用窓ガラス1の厚み方向に複数の孔30aが形成されている。この複数の孔30aは、車両用窓ガラス1を介して電波を送受信する一つの情報デバイス200(ミリ波レーダー201またはステレオカメラ202)に対応するように、第2の領域Bに形成されている。複数の孔30aについては後述する。
第1のガラス板21および第2のガラス板22を製造する方法にはフロート法、フュージョン法等があるが、特に限定されない。
本実施形態で使用される第1のガラス板21および第2のガラス板22の組成の一例としては、酸化物基準のモル%で表示した組成で、SiO2を50〜80%、B2O3を0〜10%、Al2O3を0.1〜25%、Li2O+Na2O+K2Oを3〜30%、MgOを0〜25%、CaOを0〜25%、SrOを0〜5%、BaOを0〜5%、ZrO2を0〜5%及びSnO2を0〜5%含むガラスが挙げられるが、特に限定されない。
中間膜23の組成は、従来の車両用合わせガラスに一般に用いられるものでよく、例えばポリビニルブチラール(PVB)やエチレンビニルアセタール(EVA)等を用いることができる。また、加熱前は液状である熱硬化性樹脂を用いてもよい。すなわち、中間膜23は合わせガラス20とした状態の時に層状であればよく、第1のガラス板21および第2のガラス板22の接合前の状態で中間膜23が液状などであってもよい。
ハウジング10は、基板11と基板11に略垂直な立壁12、および側壁13(図2参照)とを備え、基板11上に情報デバイス200が固定されている。基板11、立壁12、側壁13それぞれの一縁によって形成される開口縁14が、第2のガラス板22の第1主面24に当接し、接着部15で第1主面24(正確には後述する第1主面24から連続した電波透過材30の面)に接着される。ハウジング10は一般的な樹脂などにより作製されるが、その材料は特に限定はされない。
本実施形態では、ハウジング10の基板11、立壁12、側壁13と合わせガラス20とで画定される空間内に情報デバイス200が収納される。情報デバイス200の収納は、立壁12及び/又は基板11の一部が開閉可能な部位を備えることにより達成されてよい。また、立壁12及び/又は基板11の一部がくり貫かれ、そのくり貫き部を介して情報デバイス200を収納してもよい。立壁12及び/又は基板11が、情報デバイス200の位置を固定する爪部(不図示)を備え、収納した情報デバイス102を爪部で支持してもよい。また、ハウジング10には、レインセンサ等他のデバイスを配置することもできる。
図4(a)は、図3に示した車両用窓ガラス1の平面図を示している。本実施形態では、複数の孔30aが、合わせガラス20の縁部の一部において、直接合わせガラス20に形成されている。複数の孔30aは車両用窓ガラス1(合わせガラス20)を貫通する様に、すなわち、第1のガラス板21と、中間膜23と、第2のガラス板22とを貫通するように形成されている。ただし、孔30aは、例えば第2のガラス板22のみを貫通し、車両用窓ガラス1(合わせガラス20)を貫通しないように形成されてもよい。第2の領域Bは、合わせガラス20の縁部の少なくとも一部に隣接して配置される複数の孔30aを含む領域により画定される。
また、上述の実施形態においては、車両用窓ガラス1に合わせガラス20が使用され、第1のガラス板21と、中間膜23と、第2のガラス板22が存在することが前提となっている。ただし、本発明の思想は、1枚のガラス板である車両用窓ガラス1にも適用される。図4(b)はこのような例を示している。図4(b)では、1枚のガラス板が第1のガラス板21のみによって構成され、第1の領域Aが、当該1枚のガラス板(第1のガラス板21)により画定される。そして、第2の領域Bが、第1のガラス板21の縁部の少なくとも一部に隣接して配置される複数の孔30aを含む領域により画定される。このような車両用窓ガラス1は、例えば車両の後方に形成された開口部に装着されるリアガラスとして用いられ得る。
複数の孔30aはドリル、きり等、種々のツールにより、車両用窓ガラス1の厚み方向に形成されるが、その形成方法は特に限定されない。またその数や配置形態も特に限定はされないが、高い送受信感度を実現したい周波数帯や特定偏波の種類(垂直偏波、水平偏波、円偏波など)、に応じて、最適化した配置や形状を与えるとよい。図5は、複数の孔30aの配置形態を示す図であり、図5(a)は複数の孔30aが千鳥状に配置された例を示し、図5(b)は複数の孔30aが格子状に配置された例を示す。実施形態では各孔30aは平面視円形状であるが、この形状も特には限定されず、多角形などでもよい。
図5(c)は複数の孔30aが千鳥状に配置された例に基づき、隣り合う孔30aとの距離を示した平面図である。ここで、複数の孔30aが円であるとき、隣り合う孔30a間の最近接距離p’は、異なってもよいが、p’が同じ距離であると各孔の座標を等差数列で指定でき加工性が向上できるので好ましい。
また、図5(d)は複数の孔30aが格子状に配置された例に基づき、隣り合う孔30aとの距離を示した平面図である。ここで、孔30aが円であるとき、(左右・上下方向で)隣り合う孔30a間の最近接距離p’は、異なってもよいが、p’が同じ距離であると各孔の座標を等差数列で指定でき加工性が向上できるので好ましい。さらに、図5(c)、図5(d)のように、第2の領域Bの複数の孔30aは、平面視で縦方向に延びる軸Lに対して線対称であると、とくに車両用の窓ガラスに適用する場合、軸Lを中心に左右の送受信においてバランスの取れた感度が得られるので好ましい。
最近接距離p’は、0[mm]以上であればよく、とくに上限はないが、複数の孔30aを有する第2の領域Bのスペースを必要以上に広げないことに加え、例えば、28GHzの波長が10.7[mm]であって、波長を超える設計をする可能性が低い理由から、10.7[mm]以下であればよい。また、最近接距離p’=0[mm]の場合、電波透過材30を貫通させるように、複数の孔30aを設け、孔30aにおける媒質を空気とする構造にはできない。そのため、孔30aの媒質が空気の場合、電波透過材30を貫通させず一部残すように、孔30aの深さを調節するとよい。例えば、図3に示す合わせガラス20の場合、p’=0[mm]で、第2のガラス板22のみに複数の孔30aを備える構造が考えられる。なお、p’>0[mm]の場合、複数の孔30aは、電波透過材30を全て貫通させ、孔30aの媒質が空気である構造も取り得る。
また、複数の孔30aは、加工容易性の観点から第1主面24に対して垂直な方向に沿って形成されてもよいが、第1主面24の法線に対して傾いた方向に沿って形成されてもよい。また、孔30aは、その直径Dが深さ方向で同一のもの、即ち、円柱状に限らず、深さ方向で径が変化する形状でもよい。
さらに、本実施形態において、車両用のフロントガラスは、地面に対してθ(>0°)傾斜して設置されることが多い。また、レーダーは、車の進行方向、即ち、地面と平行な方向に高い送受信感度が得られるように設置されることが多い。そのため、車両用のフロントガラスに複数の孔30aを設ける場合、その傾斜角度θにおいて、所定波長域の信号の送受信感度が高く、損失を抑制できるように、孔30aの直径Dや、複数の孔30a間の最近接距離p’を最適化するとよい。
このように、孔30aは電波透過性の観点から、孔30aが形成された第2の領域Bは、孔30aが形成されていない第1の領域Aよりも電波透過率が高い(第1の領域Aの電波透過率<第2の領域Bの電波透過率)。そして、ハウジング10は、収納した情報デバイス200が送受信する電波の少なくとも一部が、第2の領域Bを通過するような車両用窓ガラス1の所定の位置に取り付けられている。尚、第1の領域A、第2の領域Bは、それぞれ車両用窓ガラス1(または合わせガラス20)の平面視で異なる領域を指すが、それぞれ車両用窓ガラス1(または合わせガラス20)の表面層などではなく、その本体を構成する領域として把握される。すなわち、第1の領域A、第2の領域Bは、車両用窓ガラス1(または合わせガラス20)の平面視における所定の領域であって、かつ、それぞれの領域における厚みも含めて画定される。車両用窓ガラス1(または合わせガラス20)の表面の一部のみによって、第1の領域A、第2の領域Bが画定されるわけではない。
第2の領域Bは、いわゆる周波数選択膜(FSS;Frequency Selective Surfaces)に類似した性質を有することとなる。よって、第2の領域Bは高い電波透過率を有するため、特にミリ波レーダー201による電波(ミリ波)の送信および受信にあたって、電波の損失を抑制することができる。尚、複数の孔30aには、形成後何も加工しない場合は空気が充填されるが、形成後に樹脂の様な材質を充填することも可能であり、いずれにせよ、孔30aには、車両用窓ガラス1の材質とは異なる材質が充填されることになる。
なお、複数の孔30aに(空気以外で)充填する材料としては、とくに制限されないが、ガラス材料や、対応させる電波に応じて種々の材料が適用できる。例えば、移動体通信用の高周波帯域の送受信用に、比誘電率が20程度までの材料等を使用できる。
また、単一ではない、複数の孔30aが、電波を送受信する一つの情報デバイス200(図3ではミリ波レーダー201またはステレオカメラ202のいずれか)に対応するように、第2の領域Bに形成されている。このため、第2の領域Bは、一つの情報デバイス200に対し、複数の孔の作用により高い電波透過率を有することとなる。尚、「一つの情報デバイス」とは、その情報デバイス単体(例えばレーダー)が車両に取り付けられている場合のみならず、その情報デバイス(例えばレーダー)と他の情報デバイス(例えばカメラ、センサなど)とが、一緒に格納された取り付け部材(ブラケットなど)が車両に取り付けられている場合をも含む。
図6(a)は他の実施形態を示しており、車両用窓ガラス1である合わせガラス20の具体例を、第1のガラス板21、第2のガラス板22、車両用窓ガラス1とは異なる別部材である電波透過材30に分解した状態で示す。本実施形態では、第2のガラス板22が、その縁部の少なくとも一部において第1のガラス板21と重なり合わない非重複部22aを有している。すなわち、本実施形態では、第2のガラス板22の面積は、平面視において、非重複部22aに相当する領域の分だけ第1のガラス板21の面積より小さい。また、非重複部22aには、例えば第1のガラス板21、第2のガラス板22の組成と同じガラスや、よりアルカリ成分の少ない低アルカリガラスなどからなり、平面視において非重複部22aの形状と一致する板状の電波透過材30が配置されている。そして、当該非重複部22aにおいて、第2の領域Bが画定される。本実施形態では、非重複部22aに対応して中間膜23も削除されている。
図6(b)は、合わせガラス20の他の例であり、第2のガラス板22に加え、第1のガラス板21も第2のガラス板22と重なり合わない非重複部21aを有している。そして、板状の電波透過材30が、非重複部21aおよび非重複部22aに配置される。
車両用窓ガラス1及び合わせガラス20とは異なる別部材として設けられる電波透過材30は、電波透過性を備える複数の孔30aを備えている。孔30aはドリル、きり等、種々のツールにより電波透過材30の厚み方向、すなわち車両用窓ガラス1の厚み方向に形成されるが、その形成方法は特に限定されない。またその数や配置形態も特に限定はされない。
複数の孔30aを有する電波透過材30は、電波透過性を有するため、電波透過材30の電波透過率は、第1の領域Aよりも高い。すなわち、第2のガラス板22(および第1のガラス板21)の代わりに電波透過材30が存在する第2の領域Bは、第1のガラス板21および第2のガラス板22が存在する第1の領域Aよりも高い電波透過率を有する(第1の領域Aの電波透過率<第2の領域Bの電波透過率)。
すなわち、第2の領域Bは高い電波透過率を有するため、特にミリ波レーダー201による電波(ミリ波)の送信および受信にあたって、電波の損失を抑制することができる。電波透過材30は電波の反射及び通過吸収が少なく、反射及び通過吸収の双方による損失を抑制することができる。
電波透過材30を構成するガラスは、特に限定はされない。特に電波透過材30には、低誘電率、低tanδ(誘電正接;δは損失角)、特に誘電損失の小さいガラスが好ましく用いられる。この観点から、例えば、低アルカリガラスは一般的なガラスに比べ誘電損失が小さいため、電波透過材30を構成する素材として適用可能である。
本発明の車両用窓ガラス1においては、第2の領域Bには、電波透過性を備える複数の孔30aが、車両用窓ガラス1の厚み方向に形成されており、孔30aは単にガラスの表面に貼付された膜、フィルムなどに形成されているわけではない。図4の例では、孔30aは、車両用窓ガラス1の厚み方向の少なくとも一部または全部に形成されており、高い電波透過性を得ることができる。図6の例では、電波透過材30が車両用窓ガラス1の厚み方向の少なくとも一部または全部を占有しており、電波透過材30を貫通する孔30aは、当然ながら車両用窓ガラス1の厚み方向の少なくとも一部または全部に形成されており、高い電波透過性を得ることができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、車両用窓ガラス1における窓ガラスの態様について説明したが、車両用に限らない。第2の実施形態では、住宅、ビルディングのような建築用途の窓ガラスに適用する場合について説明する。図8は、本実施形態の建築用途の窓ガラスについて、具体的に、建物300に建築用窓ガラス310が取り付けられ、建築用窓ガラス310の屋内側の一部の領域にアンテナユニット320が設置された状態を示した概念図である。図8において、建築用窓ガラス310は、アンテナユニット320に対向する領域に、第1の実施形態と同様、複数の孔30aを有する。即ち、建築用窓ガラス(窓ガラス)310は、取り付けられるアンテナユニット320に対向する領域内に、第1の実施形態で説明した第2の領域Bを有し、それ以外の領域が第1の領域Aである。
第1の実施形態では、車両用窓ガラス1における窓ガラスの態様について説明したが、車両用に限らない。第2の実施形態では、住宅、ビルディングのような建築用途の窓ガラスに適用する場合について説明する。図8は、本実施形態の建築用途の窓ガラスについて、具体的に、建物300に建築用窓ガラス310が取り付けられ、建築用窓ガラス310の屋内側の一部の領域にアンテナユニット320が設置された状態を示した概念図である。図8において、建築用窓ガラス310は、アンテナユニット320に対向する領域に、第1の実施形態と同様、複数の孔30aを有する。即ち、建築用窓ガラス(窓ガラス)310は、取り付けられるアンテナユニット320に対向する領域内に、第1の実施形態で説明した第2の領域Bを有し、それ以外の領域が第1の領域Aである。
建築用窓ガラス310は、通常、地面の法線方向に沿うように設置される。そのため、複数の孔30aの(深さ)方向は、地面と平行する方向に形成される場合が多い。図9は、建築用窓ガラス310のうち、第1の実施形態でいう領域Bに相当する領域を含むように、アンテナユニット320が屋内側に取り付けられた状態を断面的に示した模式図である。なお、建築用窓ガラス310は、単板、合わせガラス、複層ガラスなど、種々の構成の窓ガラスを使用できる。
図9は、建築用窓ガラス310が、複層ガラスである例である。具体的に、建築用窓ガラス310は、室外側板ガラス311と室内側板ガラス312を有し、それらの間に一定の空隙が設けられた中空層(中間層)313を有する例であり、中空層313は、空気が充填されている。さらに、図9に例示する建築用窓ガラス310は、室内側板ガラス312に複数の孔315aを有し、複数の孔315aが室内側板ガラス312のみを貫通し、中空層313と接続される。即ち、複数の孔315aの媒質は中空層313と同じ空気である。
複数の孔315aは、第1の実施形態における複数の孔30aと同様、建築用窓ガラス310の平面視で、図3に示すように、千鳥状の配置や格子状の配置がなされた構造が挙げられる。また、各孔315aは円形状であるが、これに限らず、例えば多角形でもよい。
図9の建築用窓ガラス310では、複数の孔315aが、室内側板ガラス312を貫通させた例を示したが、室内側板ガラス312を貫通しない構造の孔を設けてもよい。また、図9の例において、複数の孔315aは、室内側板ガラス312を貫通させるとともに、室外側板ガラス311の厚さ方向の一部または全部に孔を設けてもよい。さらに、孔315aの媒質(材質)は空気に限らず、樹脂等の空気とは異なる材料で一部または全部を充填させて構成してもよい。
アンテナユニット320は、建築用窓ガラス310に直接取り付け可能なものでもよく、建築用窓ガラス310から離れて設置するものでもよい。図9に示すように、アンテナユニット320は、建築用窓ガラス310に直接取り付け可能であると、効率的な電波の送受信感度が得られやすい。なお、アンテナユニット320を建築用窓ガラス310に直接取り付ける場合、建築用窓ガラス310の視界を確保するため、小型化できるものが好ましい。
アンテナユニット320は、送受信する対象の電波に応じて設計されたアンテナ構造を有していればよく、とくに構造は制限されない。例えば、アンテナユニット320は、ハウジング内に平面基板を有し、該平面基板上に平面状のアンテナ構造が備えられて、給電される構成が挙げられる。なお、建築物を対象にしたものに限らないが、5Gについては、28GHz帯の周波数帯を利用するものが挙げられ、例えば、27.5[GHz]〜29.5[GHz]がある。また、アンテナユニット320が送受信可能な電波の周波数帯は、上記の28GHz帯に加え、第1の実施形態で例示した、76[GHz]〜81[GHz]の周波数帯である、79GHz帯も対象にしてもよい。
(実施例1)
次に、本実施の形態における車両用窓ガラスについて、シミュレーションを行った結果について説明する。このシミュレーションは、図3、図4(a)の例の様に、外板(第1のガラス板21)、中間膜(中間膜23)、内板(第2のガラス板22)を重ねあわせた積層体を用意して行った。比較例として、孔が設けられていない積層体を使用した。一方、実施例として、内板に空気が充填された孔(孔30a)を二次元的に無限周期で配列させたものを使用した。ここで本シミュレーションは、有限要素法(FEM:Finite Element Method)を利用した電磁界シミュレーションソフトを用いて行ったものである。孔は直径Dが0.50[mm]の円形であり、隣接する孔のピッチ(距離)Pは1.00[mm]である。つまり、最近接距離p’=0.00[mm]である。尚、外板の誘電率εは6.80、誘電正接tanδは0.01、厚さtは2.00[mm]、中間膜の誘電率εは2.80、誘電正接tanδは0.01、厚さtは0.76[mm]、内板の誘電率εは6.80、誘電正接tanδは0.01、厚さtは2.00[mm]、にそれぞれ設定した。
次に、本実施の形態における車両用窓ガラスについて、シミュレーションを行った結果について説明する。このシミュレーションは、図3、図4(a)の例の様に、外板(第1のガラス板21)、中間膜(中間膜23)、内板(第2のガラス板22)を重ねあわせた積層体を用意して行った。比較例として、孔が設けられていない積層体を使用した。一方、実施例として、内板に空気が充填された孔(孔30a)を二次元的に無限周期で配列させたものを使用した。ここで本シミュレーションは、有限要素法(FEM:Finite Element Method)を利用した電磁界シミュレーションソフトを用いて行ったものである。孔は直径Dが0.50[mm]の円形であり、隣接する孔のピッチ(距離)Pは1.00[mm]である。つまり、最近接距離p’=0.00[mm]である。尚、外板の誘電率εは6.80、誘電正接tanδは0.01、厚さtは2.00[mm]、中間膜の誘電率εは2.80、誘電正接tanδは0.01、厚さtは0.76[mm]、内板の誘電率εは6.80、誘電正接tanδは0.01、厚さtは2.00[mm]、にそれぞれ設定した。
図7は、入射角0°における、シミュレーションの結果を示すグラフである。横軸は周波数Frequency(GHz)、縦軸は電波透過率(透過量)を示すS21(dB)であり、縦軸が0〜−18[dB]のレンジのグラフである。すなわち図7は、入射角0°における、周波数対電波透過率の結果を示す。S21は特に波の透過率を示す指標として用いられ、この値が大きいほど透過率が大きいと判定することができる。実用的で、かつ好ましい周波数帯域である76[GHz]〜81[GHz]において、実施例の「孔あり」は、比較例の「孔なし」に比べて、所望の周波数帯において電波透過率が大きくなっていることが理解できる。
車両用窓ガラス1を透過する電波の周波数は特に限定されない。ただし、実施形態で説明したミリ波レーダー201が用いる好ましい周波数帯域は、例えば76[GHz]〜81[GHz]である。本発明の車両用窓ガラス1は、このような周波数の電波を効率よく透過させる性能を持っている。
(実施例2)
次に、実施例1と同じ構造の積層体について、直径Dが1.40[mm]の円形、隣り合う孔のピッチ(距離)Pが1.42[mm]、最近接距離p’=0.02[mm]で格子状に二次元的に無限周期で配列させ、貫通させた複数の孔(孔30a)を有するガラス窓を想定し、シミュレーションを行った。本実施例も、ガラス窓の孔は、その深さが、積層体の厚さ方向に沿って形成され、孔の部分は空気が充填された状態である。
次に、実施例1と同じ構造の積層体について、直径Dが1.40[mm]の円形、隣り合う孔のピッチ(距離)Pが1.42[mm]、最近接距離p’=0.02[mm]で格子状に二次元的に無限周期で配列させ、貫通させた複数の孔(孔30a)を有するガラス窓を想定し、シミュレーションを行った。本実施例も、ガラス窓の孔は、その深さが、積層体の厚さ方向に沿って形成され、孔の部分は空気が充填された状態である。
図10は、実施例2におけるシミュレーションの結果を示すグラフであり、図10(a)は、入射角67.5°における、周波数対電波透過率の結果、図10(b)は、入射角0°における、周波数対電波透過率の結果を示す。これらのシミュレーション結果において、いずれも、実線は「孔あり」の実施例であり、破線は「孔なし」の比較例である。
実施例2において、例えば、車両用窓ガラス、とくにフロントガラスを想定し、フロントガラスに対するレーダーの入射角が67.5°である場合を考える。このとき、例えば、ミリ波として用いられる所望の79GHz帯、例えば、76[GHz]〜81[GHz]において、「孔なし」の比較例に対して、高い電波透過率が得られる。
また、実施例2において、例えば、建築用窓ガラスに対するレーダーの入射角が0°である場合を考える。このとき、準ミリ波として用いられる所望の28GHz帯、例えば、27.5[GHz]〜29.5[GHz]において、「孔なし」の比較例に対して、高い電波透過率が得られる。
(実施例3)
次に、実施例1と同じ構造の積層体について、直径Dが1.40[mm]の円形、隣り合う孔のピッチ(距離)Pが1.40[mm]、最近接距離p’=0.00[mm]で格子状に二次元的に無限周期で配列させ、内板のみ貫通させた複数の孔(孔30a)を有するガラス窓を想定し、シミュレーションを行った。本実施例も、ガラス窓の孔は、その深さが、積層体の厚さ方向に沿って形成され、孔の部分は空気が充填された状態である。
次に、実施例1と同じ構造の積層体について、直径Dが1.40[mm]の円形、隣り合う孔のピッチ(距離)Pが1.40[mm]、最近接距離p’=0.00[mm]で格子状に二次元的に無限周期で配列させ、内板のみ貫通させた複数の孔(孔30a)を有するガラス窓を想定し、シミュレーションを行った。本実施例も、ガラス窓の孔は、その深さが、積層体の厚さ方向に沿って形成され、孔の部分は空気が充填された状態である。
図11は、実施例3におけるシミュレーションの結果を示すグラフであり、図11(a)は、入射角67.5°における、周波数対電波透過率の結果、図11(b)は、入射角0°における、周波数対電波透過率の結果を示す。これらのシミュレーション結果において、いずれも、実線は「孔あり」の実施例であり、破線は「孔なし」の比較例である。
実施例3において、例えば、フロントガラスに対するレーダーの入射角が67.5°である場合を考える。このとき、実施例2と同様、ミリ波として用いられる所望の79GHz帯において、「孔なし」の比較例に対して、高い電波透過率が得られる。
また、実施例3において、建築用窓ガラスに対するレーダーの入射角が0°である場合を考える。この場合も、準ミリ波として用いられる所望の28GHz帯において、「孔なし」の比較例に対して、高い電波透過率が得られる。
(実施例4)
次に実施例1と同じ構造の積層体について、直径Dが1.40[mm]の円形、隣り合う孔のピッチ(距離)Pが1.40[mm]、最近接距離p’=0.00[mm]で格子状に二次元的に無限周期で配列させ、貫通させた複数の孔(孔30a)に、比誘電率εr=5.6の、高誘電複合材料を充填した窓ガラスを想定し、シミュレーションを行った。本実施例は、ガラス窓の孔の部分は、その深さが、積層体の厚さ方向に沿って形成し、孔の部分は上記の高誘電複合材料が充填された状態である。
次に実施例1と同じ構造の積層体について、直径Dが1.40[mm]の円形、隣り合う孔のピッチ(距離)Pが1.40[mm]、最近接距離p’=0.00[mm]で格子状に二次元的に無限周期で配列させ、貫通させた複数の孔(孔30a)に、比誘電率εr=5.6の、高誘電複合材料を充填した窓ガラスを想定し、シミュレーションを行った。本実施例は、ガラス窓の孔の部分は、その深さが、積層体の厚さ方向に沿って形成し、孔の部分は上記の高誘電複合材料が充填された状態である。
図12は、実施例4におけるシミュレーションの結果を示すグラフであり、図12(a)は、入射角67.5°における、周波数対電波透過率の結果、図12(b)は、入射角0°における、周波数対電波透過率の結果を示す。これらのシミュレーション結果において、いずれも、実線は「孔あり」(孔に高誘電複合材料が充填)の実施例であり、破線は「孔なし」の比較例である。
実施例4において、例えば、フロントガラスに対するレーダーの入射角が67.5°である場合を考える。このとき、実施例2と同様に、ミリ波として用いられる所望の79GHz帯において、「孔なし」の比較例に対して、高い電波透過率が得られる。
また、実施例4において、建築用窓ガラスに対するレーダーの入射角が0°である場合を考える。この場合も、準ミリ波として用いられる所望の28GHz帯において、「孔なし」の比較例に対して、高い電波透過率が得られる。
本出願は、2017年2月20日に日本国特許庁に出願した特願2017−029035号に基づく優先権を主張するものであり、特願2017−029035号の全内容を本出願に援用する。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
本発明の窓ガラスは、ミリ波レーダーの如き情報デバイスが送受信する信号の電波透過性を向上させることが可能であり、安全性など車両の運転性能の向上、その他に資する窓ガラスに好適に用いられる。
1 車両用窓ガラス(窓ガラス)
10 ハウジング
11 基板
12 立壁
13 側壁
14 開口縁
15 接着部
20 合わせガラス
21 第1のガラス板
22 第2のガラス板
22a 非重複部
23 中間膜
24 第1主面
30 電波透過材(別部材)
30a 孔
100 車両
201 ミリ波レーダー
202 ステレオカメラ
300 建物
310 建築用窓ガラス(窓ガラス)
320 アンテナユニット
311 室外側板ガラス
312 室内側板ガラス
313 中空層(中間層)
315a 孔
A 第1の領域
B 第2の領域
10 ハウジング
11 基板
12 立壁
13 側壁
14 開口縁
15 接着部
20 合わせガラス
21 第1のガラス板
22 第2のガラス板
22a 非重複部
23 中間膜
24 第1主面
30 電波透過材(別部材)
30a 孔
100 車両
201 ミリ波レーダー
202 ステレオカメラ
300 建物
310 建築用窓ガラス(窓ガラス)
320 アンテナユニット
311 室外側板ガラス
312 室内側板ガラス
313 中空層(中間層)
315a 孔
A 第1の領域
B 第2の領域
Claims (14)
- 窓ガラスであって、
当該窓ガラスは、平面視において第1の領域と、当該第1の領域よりも電波透過率の高い第2の領域とを含み、
当該第2の領域には、当該窓ガラスの厚み方向に、複数の孔が形成され、
当該複数の孔が、当該窓ガラスを介して電波を少なくとも送信または受信する一つの情報デバイスに対応するように、前記第2の領域に形成されている、窓ガラス。 - 前記孔は、前記窓ガラスを貫通している、請求項1に記載の窓ガラス。
- 前記孔は、前記窓ガラスを貫通していない、請求項1に記載の窓ガラス。
- 前記窓ガラスが、第1のガラス板と、前記第1のガラス板と中間膜を介して貼り合わせられる第2のガラス板とを備える、請求項1に記載の窓ガラス。
- 前記第2のガラス板が、縁部の少なくとも一部において前記第1のガラス板と重なり合わない非重複部を有し、当該非重複部において、前記第2の領域が画定される、請求項4に記載の窓ガラス。
- 前記複数の孔が、前記非重複部に形成されている、請求項5に記載の窓ガラス。
- 前記複数の孔が、前記第2のガラス板のみを貫通するように形成されている、請求項4に記載の窓ガラス。
- 前記複数の孔が、前記第1のガラス板と、前記中間膜と、前記第2のガラス板とを貫通するように形成されている、請求項4に記載の窓ガラス。
- 前記第1の領域が1枚のガラス板により画定され、
前記第2の領域が、前記ガラス板の縁部の少なくとも一部に隣接して配置される、請求項1に記載の窓ガラス。 - 前記孔には、前記窓ガラスの材質とは異なる材質が充填されている、請求項1から9のいずれか1項に記載の窓ガラス。
- 前記第2の領域には、前記複数の孔を有するとともに、前記窓ガラスとは異なる別部材が設けられている、請求項1から10のいずれか1項に記載の窓ガラス。
- 前記窓ガラスを透過する電波の周波数は、76GHz〜81GHzを含む、請求項1から11のいずれか1項に記載の窓ガラス。
- 前記窓ガラスを透過する電波の周波数は、27.5GHz〜29.5GHzを含む、請求項1から12のいずれか1項に記載の窓ガラス。
- 前記窓ガラスが、車両用窓ガラスである請求項1から13のいずれか一項に記載の窓ガラス。
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