JPWO2018146971A1 - モータ及びファン - Google Patents

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JPWO2018146971A1
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祥平 大菅
隆宏 檜皮
陽平 宮田
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K5/00Casings; Enclosures; Supports
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  • Power Engineering (AREA)
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Abstract

回転子と、永久磁石と、ブラシカードアセンブリと、バックカバーと、ハウジングと、を備えるモータである。前記回転子は、前記シャフトに固定されたコアと、前記コアを励磁するコイルと、前記コイルと電気的に接続された整流子と、を有する。前記ブラシカードアセンブリは、複数のブラシと、複数の前記ブラシを支持するブラシカードと、前記ブラシカードの外周に設けられた、軸方向に突出した壁状の外周壁と、を有する。前記中心軸に直交するX軸、及び前記中心軸及び前記X軸に直交するY軸において、複数の前記ブラシの重心が前記Y軸に対する一方側に位置し、前記外周壁は、前記Y軸に対して前記一方側では少なくとも一部が非連続となる切欠部を有し、前記他方側では連続する。

Description

本発明はモータ及びファンに関する。
従来から、特許文献1などに記載された、ブラシ及びその他のコンポーネントを保持するブラシ保持体を有する直流機が知られている。
特表2011−504719号公報
上記従来の構成のブラシ保持体を有する直流機では、回転時にブラシと整流子とが繰り返し接することでブラシを保持するブラシ保持体が振動し、騒音が生じることがあった。
本発明の一の目的は、モータの回転時に、ブラシを保持するブラシカードアセンブリの振動を抑制する構成とすることである。
本発明の例示的な第1発明は、軸方向に延びる中心軸を中心としたシャフトを有する回転子と、前記回転子の径方向外側に位置する永久磁石と、前記回転子に電力を供給するブラシカードアセンブリと、前記ブラシカードアセンブリを支持するバックカバーと、前記バックカバーと共に、前記ブラシカードアセンブリ、前記回転子、及び前記永久磁石を収容するハウジングと、を備えるモータである。前記回転子は、前記シャフトに固定されたコアと、前記コアを励磁するコイルと、前記コイルと電気的に接続された整流子と、を有する。前記ブラシカードアセンブリは、複数のブラシと、複数の前記ブラシを支持するブラシカードと、前記ブラシカードの外周に設けられた、軸方向に突出した壁状の外周壁と、を有する。前記中心軸に直交するX軸、及び前記中心軸及び前記X軸に直交するY軸において、複数の前記ブラシの重心が前記Y軸に対する一方側に位置し、前記外周壁は、前記Y軸に対して前記一方側では少なくとも一部が非連続となる切欠部を有し、前記他方側では連続する。
上記本発明の例示的な第1発明のロータによれば、Y軸に対して、複数のブラシの重心が位置する一方側では外周壁が非連続となるため、複数のブラシの重心が位置する側の剛性が、逆側の剛性よりも低くなっている。これにより、複数のブラシの重心の位置と、ブラシカードアセンブリの振動の腹を近接させることができ、ブラシカードアセンブリの振動を抑制する構成にすることができる。ひいては、当該ブラシカードアセンブリを有するモータにおける回転時の振動を抑制させることができる。
図1は、モータの断面図である。 図2は、モータをハウジングの上面側から見た斜視図である。 図3は、モータをバックカバーの底面側から見た斜視図である。 図4は、ハウジング及び永久磁石を取り外した状態のモータを示す図である。 図5は、バックカバー及びブラシカードアセンブリを示す図である。 図6は、ブラシカードアセンブリの斜視図である。 図7は、ブラシカードアセンブリの平面図である。 図8は、ブラシカードアセンブリを底面側から見た平面図である。 図9は、物体O1及びO2と重心Gの位置を示す概念図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下で説明する実施形態はあくまで本発明の一例であって、本発明の技術的範囲を限定的に解釈させるものではない。なお、各図面において、同一の構成要素には同一の符号を付しており、その説明を省略する場合がある。
本明細書では、モータの回転の中心軸Jに対して「上側」または「フロント側」、及び「下側」または「リア側」を便宜的に定義して説明する。また、ロータユニットなどの各構成の上側の面を「上面」と称し、下側の面を「底面」と称することがある。
本明細書では、中心軸Jが延びる方向に対して水平な平面を、X軸及びY軸を有するXY平面と称する。また、図面の説明の便宜のため、X軸に対して一方側を上側、他方側を下側と称し、Y軸に対して一方側を左側、他方側を右側と称する。
また、本明細書において、軸方向に延びる、とは、厳密に中心軸Jに対して水平な軸方向に延びる場合に加えて、軸方向に対して45度未満の範囲で傾いた方向に延びる場合を含む。同様に、径方向に延びる、とは、中心軸Jに対して厳密に垂直な方向に延びる場合に加えて、中心軸に対して垂直な方向から45度未満の範囲で傾いた方向に延びる場合を含む。
<1.実施形態>
本実施形態のモータ1は、エンジンクーリング用のファンを回転させるために用いられるモータである。図1に示されるように、本実施形態のモータ1は、中心軸Jが重力方向に対して垂直方向に延びるよう配置されるが、このような配置に限定されるものではない。つまり、中心軸Jは、重力方向に対して所定の角度を有する。
図1は、本実施形態のモータ1の断面図である。図1に示されるように、本実施形態のモータ1は、筐体10、回転子20、ブラシカードアセンブリ30、永久磁石40、フロント側軸受41、及びリア側軸受42を備える。ファンとして用いられるモータ1の回転子20のシャフト21には、インペラ(図示省略)が取り付けられる。なお、インペラが取り付けられる図1の右側であってシャフト21の出力端側をフロント側または上側と称し、図1の左側をリア側または下側と称する。
<筐体10>
図2及び図3は、モータ1の外観斜視図である。図2は、モータ1をハウジング11の上面側から見た図であり、図3は、モータ1をバックカバー12の底面側から見た図である。筐体10は、図1から図3に示されるように、ハウジング11及びバックカバー12を含む。筐体10は、回転子20、ブラシカードアセンブリ30、永久磁石40、フロント側軸受41、及びリア側軸受42を収容する。なお、「収容する」とは、収容物の内側に被収容物の全体が位置する場合と、収容物の内側に被収容物の一部が位置する場合との双方を含む。
<ハウジング11>
ハウジング11は、バックカバー12よりフロント側に位置する。ハウジング11は、ハウジング円筒部13、ハウジング上面部14、及びフランジ部15を有する。ハウジング11は、金属などの導電性部材である。
ハウジング円筒部13は、中心軸Jと同心の円筒形状である。ハウジング円筒部13は、ハウジング上面部14の外周から、リア側に向かって軸方向に延びる円筒状である。ハウジング円筒部13は、回転子20及び永久磁石40の径方向外側を囲む。ハウジング円筒部13の内面には、永久磁石40が固定される。
ハウジング上面部14は、ハウジング円筒部13のフロント側の端部に連結される。ハウジング上面部14は、中心軸Jと同心の円板状である。ハウジング上面部14は、ハウジング上面部14を軸方向に貫通する複数の上面側孔部14aを有する。上面側孔部14aは、例えば円形状である。上面側孔部14aは、中心軸Jを中心として周方向に沿って等間隔に配置される。
フランジ部15は、ハウジング円筒部13のリア側の端部から径方向外側に延びる。モータ1は、フランジ部15を介して、エンジンクーリング用ファン装置に取り付けられる。
ハウジング11のハウジング円筒部13は、バックカバー12のバックカバー円筒部16と、かしめられることで連結される。
<バックカバー12>
バックカバー12は、ハウジング11よりリア側に位置する。バックカバー12は、バックカバー円筒部16、及びバックカバー底面部17を有する。バックカバー12は、金属などの導電性部材である。
バックカバー円筒部16は、中心軸Jと同心の円筒形状である。バックカバー円筒部16は、バックカバー底面部17の外周から、フロント側に向かって軸方向に延びる円筒状である。バックカバー円筒部16は、回転子20及びブラシカードアセンブリ30の径方向外側を囲む。バックカバー円筒部16の内面には、ブラシカードアセンブリ30が配置される。バックカバー円筒部16は、図2に示されるように、径方向外側に突出した突出部16aを有する。
バックカバー底面部17は、バックカバー円筒部16のリア側の端部に連結される。バックカバー底面部17は、中心軸Jと同心の円板状である。バックカバー底面部17は、バックカバー底面部17を軸方向に貫通する複数の底面側孔部17aを有する。底面側孔部17aは、例えば周方向に延びる長孔形状である。底面側孔部17aは、1以上の任意の数だけ設けられるが、省略することもできる。バックカバー底面部17は、径方向に放射状に延びる複数の凸部17bを有する。凸部17bは、バックカバー底面部17に対して突出しており、リア側からフロント側に向かって突出する形状である。
<回転子20>
図4は、ハウジング11及び永久磁石40を取り外した状態のモータ1を示す図である。図1及び図4に示されるように、回転子20は、シャフト21、コア22、コイル23、及び整流子25を有する。
シャフト21は、中心軸Jを中心として軸方向に円柱状に延びる。シャフト21のフロント側の端部は、ハウジング11のフロント側の外部に露出する。シャフト21のフロント側の端部には、ファンが連結される。
コア22は、シャフト21に固定される。コア22は、ハウジング11の径方向内側に位置する。コア22は、永久磁石40と径方向に対向する。コア22は、コアバック及び複数のティース部を含む。複数のティース部は、周方向に沿って等間隔に配置される。
コイル23は、通電によりコア22を励磁する。コイル23は、絶縁性を有するインシュレータを介して、コア22のティース部に巻回される。コイル23は、例えば、コア22に集中巻きで巻回される。
整流子25は、コア22のリア側に位置する。整流子25は、絶縁部材25a、及び複数のセグメント25bを含む。
絶縁部材25aは、絶縁性を有する部材である。絶縁部材25aは、例えば、シャフト21の径方向外側を囲む円筒状である。絶縁部材25aは、シャフト21の外周面に嵌合される。
複数のセグメント25bは、絶縁部材25aの外側面に固定される。複数のセグメント25bは、周方向に沿って等間隔に配置される。複数のセグメント25bは、それぞれ軸方向に延びる導体である。セグメント25bは、コイル23に電気的に接続される。セグメント25bの径方向外側の面は、後述のブラシ51a〜51dと接触可能である。ブラシ51a〜51dと接触するセグメント25bは、回転子20の回転に伴い変化する。つまり、整流子25は、コイル23に電気的に接続される。
<永久磁石40>
永久磁石40は、ハウジング11の内側に固定される。永久磁石40は、回転子20の径方向外側に位置し、回転子20と対向するよう配置される。永久磁石40は、例えば、周方向に延びる円弧形状である。永久磁石40は、例えば、周方向に沿って4つ設けられる。永久磁石40は、周方向の一端部と他端部とに2つの磁極を有する。つまり、永久磁石40の磁極の数は8となる。ただし、永久磁石40の磁極数は任意に変更可能である。
<フロント側軸受41及びリア側軸受42>
フロント側軸受41、及びリア側軸受42は、シャフト21を支持する。フロント側軸受41は、コア22のフロント側に位置する。フロント側軸受41は、ハウジング11により保持される。リア側軸受42は、整流子25のリア側のシャフト21の端部を支持する。リア側軸受42は、バックカバー12により保持される。
<ブラシカードアセンブリ30>
ブラシカードアセンブリ30は、回転子20のコア22のリア側に位置する。ブラシカードアセンブリ30は、バックカバー12内に配置される。ブラシカードアセンブリ30は、整流子25を介して回転子20に電流を供給する。
図5は、バックカバー12及びブラシカードアセンブリ30をフロント側から見た斜視図である。図6はブラシカードアセンブリ30をフロント側から見た斜視図である。図7はブラシカードアセンブリ30をフロント側から見た平面図である。図6及び図7は、説明の都合上、電子部品等を省略して示す。図6及び図7には、中心軸Jに垂直なX軸及びY軸を示している。
ブラシカードアセンブリ30は、ブラシカード31、ブラシユニット50a〜50d、及びチョークコイル61、62を有する。ブラシユニット50a〜50dは、それぞれブラシ51a〜51dを有する。
<ブラシカード31>
ブラシカード31は、プレート部70、及び樹脂部32を有する。ブラシカード31は、金型にプレート部70をインサートするインサート成形により成形される。ブラシユニット50a〜50d、及びチョークコイル61、62は、ブラシカード31に取り付けられる。なお、ブラシカード31は、樹脂部32にプレート部70をかしめによって固定して構成することも可能である。
<プレート部70>
プレート部70は、例えば真鍮または銅などの導電性部材で形成される。プレート部70は、チョークコイル61、62を含む部品と電気的に接続され、回路を構成する。プレート部70は、回転子20に電流を供給する。プレート部70は、正極側接続端子71a、負極側接続端子71b、ブラシユニット設置部72a〜72d、及び挟持部75〜77を有する。プレート部70において、他の部品と接続される部位は外部に露出し、それ以外の部位は樹脂で覆われている。
正極側接続端子71aは、チョークコイル61に接続される。チョークコイル61は、例えば、ヒューズ61aを有するヒューズ付きチョークコイルである。チョークコイル61を有する構成とすることで、供給される電源に含まれるノイズを低減することができる。また、電気回路の一部がショートするなどして過電流が流れようとすると、ヒューズ61aが作動し、電源側に異常電流が環流されることなどを防止することができる。負極側接続端子71bは、チョークコイル62に接続される。
ブラシユニット設置部72a〜72dには、それぞれブラシユニット50a〜50dが設置される。ブラシユニット設置部72a〜72dは、それ自体は回路を構成するものではない。ブラシユニット50a〜50dにおけるブラシ51a〜51dから延びるピグテールが、回路を構成するプレート部70とそれぞれ電気的に接続される。
挟持部75〜77は、プレート部70の外周位置から径方向外側に延びる板状の部材である。挟持部75〜77は、キャパシタを介してそれぞれ接地されている。図6及び図7に示されるように、3つの挟持部75〜77は、プレート部70において、Y軸に対して、コネクタ部35が配置される右側とは逆の左側に位置する。
挟持部75〜77は、軸方向において、ハウジング11とバックカバー12との間に位置している。挟持部75〜77は、ハウジング11とバックカバー12とによって軸方向に挟持される。これにより、ブラシカードアセンブリ30は、挟持部75〜77がハウジング11とバックカバー12とで挟持されることによって、保持される。また、ハウジング11とバックカバー12とは、挟持部75〜77を挟持しながらかしめられる。挟持部75〜77は、上記のように接地電位であるが、導電性を有するハウジング11及びバックカバー12により挟持されることで電気的にも接続され、接地電位を安定させることができている。なお、接地電位は、基準電位とも呼ばれる。
<樹脂部32>
樹脂部32は、プレート部70の所定部を覆う樹脂製の部分である。樹脂部32は、ブラシカード筒部33、ブラシカード底面部34、及びコネクタ部35を有する。
<ブラシカード筒部33>
ブラシカード筒部33は、部分的に切り欠かれた円筒状である。ブラシカード筒部33は、ブラシカード底面部34の外周から軸方向に突出する壁状である。ブラシカード筒部33は、コネクタ外周壁33a、ブラシ外周壁33b、切欠部33d及び33e、第1リブ33f及び33g、並びにブラシカード凹部33hを有する。コネクタ外周壁33a、及びブラシ外周壁33bを指して、外周壁と総称する。ブラシカード筒部33の外周壁は、バックカバー円筒部16の内周壁と隙間を介して対向する。つまり、ブラシカード筒部33の外周壁とバックカバー円筒部16との間には、気体及び液体が流通可能な隙間が設けられる。このブラシカード筒部33の外周壁とバックカバー円筒部16との間の隙間は、流通孔Fに連通する。流通孔Fは、ハウジング11とバックカバー12とを組み合わせたときに、突出部16によってバックカバー12の一部が開口する開口部である。
コネクタ外周壁33aは、コネクタ部35に接続される、ブラシカード筒部33の外周壁の一部である。コネクタ外周壁33aは、Y軸に対して右側に配置される。コネクタ外周壁33aは、ブラシ外周壁33bよりも軸方向に長い。
ブラシ外周壁33bは、ブラシカード筒部33の外周壁の一部であって、ブラシユニット50a〜50dの径方向外側に位置する。ブラシ外周壁33bは、Y軸に対して左側に、切欠部33d及び33eを有する。切欠部33d及び33eは、ブラシ外周壁33bの他の部分と比較して軸方向の長さが短くなった部分である。言い換えれば、切欠部33d及び33eは、ブラシ外周壁33bの他の部分に対して軸方向に切り欠かれた部分である。つまり、コネクタ外周壁33aとブラシ外周壁33bとからなる外周壁は、切欠部33d及び33eによって、Y軸の左側の2箇所において非連続となり、Y軸の右側においては連続する。そのため、ブラシカード筒部33の外周壁は、Y軸の右側部分が、Y軸の左側部分と比較して高い剛性を有している。つまり、ブラシカードアセンブリ30のY軸より右側の剛性は、Y軸より左側の剛性より高くなる。
上記の切欠部33d及び33eは、ブラシカード筒部33の外周壁とバックカバー円筒部16との間の隙間と連通している。そのため、ブラシカードアセンブリ30の内側の空間は、切欠部33d及び33eから、ブラシカード筒部33の外周壁とバックカバー円筒部16との間の隙間を介して、流通孔Fからモータ1の外部空間と連通する。これにより、ブラシカードアセンブリ30の内外の気体の流通性が良好となり、モータ内部、特にブラシカードアセンブリ30近傍が冷却される。
第1リブ33f及び33gは、Y軸に対して右側に位置する。第1リブ33f及び33gは、ブラシ外周壁33bの内周側に設けられ、ブラシ外周壁33bの内周面とブラシカード底面部34とを接続する。第1リブ33f及び33gは、ブラシ外周壁33bと同じ高さを有し、ブラシカード底面部34から軸方向に延びる。第1リブ33f及び33gは、ブラシカード底面部34に接する一端部が、他端部に対して径方向に延びている。第1リブ33fは、周方向において、ブラシユニット設置部72aよりコネクタ部35に近接する位置に配置される。第1リブ33gは、周方向において、ブラシユニット設置部72dよりコネクタ部35に近接する位置に配置される。第1リブ33f及び33gは、ブラシ外周壁33bが倒れようとする応力に逆らって、ブラシ外周壁33bを支える。これにより、ブラシ外周壁33bの形状が維持され、ブラシカード31におけるY軸に対して右側部分の剛性が高められている。つまり、ブラシカードアセンブリ30のY軸より右側の剛性は、Y軸より左側の剛性より高くなる。
ブラシ外周壁33bは、径方向内側に窪むブラシカード凹部33hを有している。図4及び図5に示されるように、ブラシカード凹部33hは、バックカバー12の突出部16aと径方向に対向する。よって、流通孔Fは、ブラシカード凹部33hと突出部16aによって、より大きな隙間と連通するため、流通孔Fの内外の空気の流通性が良好となる。流通孔Fは、モータ1の回転軸方向の位置ではなく、径方向の位置にあるため、中心軸が重力方向に対して所定の角度を有する構成としたときに、重力方向の下側にある。そのため、ブラシカードアセンブリ30の内部に液体が存在するとき、液体が自重によって突出部16aに溜まり、流通孔Fよりモータ1の外部に排出される。
<ブラシカード底面部34>
ブラシカード底面部34は、プレート部70の底面部分を保持する。ブラシカード底面部34は、中心軸Jを中心とする円状の開口部36を有する環状である。ブラシカード底面部34は、中心軸Jを中心とする略円環状である。ブラシカード底面部34の内側には、整流子25が位置する。ブラシカード底面部34は、バックカバー底面部17に隙間を介して対向する。
ブラシカード底面部34は、ブラシ51a〜51dを含むブラシユニット50a〜50d、及びチョークコイル61、62を含む部品を保持する。
ブラシカード底面部34は、複数の貫通孔34aを有する。複数の貫通孔34aは、ブラシカード底面部34を軸方向に貫通する。貫通孔34aは、ブラシカード底面部34の内外に空気を流通させ、ブラシカードアセンブリ30が冷却される。XY平面で見た貫通孔34aの領域は、Y軸より左側が、Y軸より右側よりも広い。そのため、貫通孔34aにより、ブラシカードアセンブリ30のY軸より右側の剛性は、Y軸より左側の剛性より高くなる。
ブラシカード底面部34は、図6及び図7に示されるように、Y軸より右側のコネクタ部35に近接した位置に、底面リブ34b〜34eを有する。底面リブ34b〜34eは、ブラシカード底面部34からフロント側に向かって軸方向に延びる。
底面リブ34dは、本発明の第2リブに対応する。底面リブ34cは、本発明の第3リブに対応する。底面リブ34bは、本発明の第4リブに対応する。底面リブ34b〜34eは、ブラシがある面に設けられているが反対側の面に設けられても良い。
XY平面での平面視において、底面リブ34bは、X軸に沿って、開口部36の外周から径方向に延びる。底面リブ34bは、ブラシカード底面部34におけるY軸より右側がY軸と平行な直線を折り目にして撓もうとする応力に逆らうように作用することによって、ブラシカード31の剛性を高める。
底面リブ34bは、正極側接続端子71aと負極側接続端子71bとの間に位置する。底面リブ34bは、剛性を高める部材として利用されると同時に、樹脂で形成された絶縁体であるため、正極側接続端子71aと負極側接続端子71bとが接触してショートすることを防止することができる。特に、本実施形態のモータ1では、整流子25との摩擦によりブラシ51a〜51dから生じた金属粉が、正極側接続端子71a及び負極側接続端子71bの近傍に堆積することがある。しかし、このように金属粉が堆積したとしても、底面リブ34bによって、正極側接続端子71aと負極側接続端子71bと絶縁性を向上することができる。
底面リブ34cは、底面リブ34bの途中位置から、X軸に対して斜めに交差して、ブラシカード筒部33のコネクタ外周壁33aに向かって延びる。X軸の上側の底面リブ34cは、ブラシカード底面部34におけるY軸より右側かつX軸の上側が、この底面リブ34cが延びる方向に直交する直線を折り目にして撓もうとする応力に逆らうように作用することによって、ブラシカード31の剛性を高める。同様に、X軸の下側の底面リブ34cは、ブラシカード底面部34におけるY軸より右側かつX軸の下側が、この底面リブ34cが延びる方向に直交する直線を折り目にして撓もうとする応力に逆らうように作用することによって、ブラシカード31の剛性を高める。なお、底面リブ34cは、ブラシ外周壁33bより軸方向に長く、かつコネクタ部35に近接するために高い剛性を有するコネクタ外周壁33aに接することで、より効果的に設置部分の剛性を高めることができる。
底面リブ34dは、X軸に直交して、ブラシカード筒部33を横断して延びる。つまり、底面リブ34dは、Y軸に水平な方向に延びる。底面リブ34dは、ブラシカード底面部34におけるY軸より右側がX軸と平行な直線を折り目にして撓もうとする応力に逆らうように作用することによって、ブラシカード31の剛性が高まる。
底面リブ34eは、底面リブ34cと34dとが交差する位置から、X軸に水平な方向に延びる。底面リブ34eは、コネクタ部35のY軸方向の端部に近傍する位置に配置される。底面リブ34eは、コネクタ外周壁33aが倒れようとする応力に逆らって、コネクタ外周壁33aを支える。これにより、コネクタ外周壁33aの形状が維持され、ブラシカード31におけるコネクタ部35近辺の剛性が高まる。
これらの底面リブ34b〜34eは、部分的に交差させることで、交差する底面リブ34b〜34e同士の倒れを抑えられる。これにより、個々の底面リブ34b〜34eによるブラシカード31の剛性をより高めることができる。
また、底面リブ34b〜34eは、一端がコネクタ外周壁33a、ブラシ外周壁33b、およびブラシカード内周壁36bと接続されることによって、それら壁部分の倒れを抑える。これにより、それら壁部分によるブラシカード31の剛性をより高めることができる。
これらの底面リブ34b〜34eによって、ブラシカードアセンブリ30のY軸より右側の剛性は、Y軸より左側の剛性より高くなる。なお、ブラシカードアセンブリ30のY軸の右側の剛性を高めるためのリブは、必ずしも底面リブ34b〜34eを含む必要はなく、底面リブ34b〜34eの一部を含む構成としてもよい。底面リブ34b〜34eは、ブラシカード31の振動の原因となるブラシ51a〜51dが配置された面と同一の面に配置されるため、ブラシカード31の振動を効果的に抑制できる。
<ブラシカード内周壁36a、36b>
ブラシカード内周壁36a及び36bは、ブラシカード底面部34の開口部36の外周の一部に位置する。ブラシカード内周壁36a及び36bは、ブラシカード底面部34の内縁から軸方向に延びる。Y軸に対して右側に配置されたブラシカード内周壁36bは、底面リブ34bに連結されているので、Y軸の右側の剛性を高めることができる。
<コネクタ部35>
コネクタ部35は、Y軸の右側の、コネクタ外周壁33aの径方向外側の面に連結される。コネクタ部35は、Y軸の右側に配置されたブラシ51aと51dとの間に配置される。コネクタ部35は、X軸に沿って、径方向外側に延びている。図示は省略するが、コネクタ部35は、径方向外側に開口する筒状である。コネクタ部35の内側では、正極側接続端子71aの径方向外側の端部、及び負極側接続端子71bの径方向外側の端部が露出している。正極側接続端子71a及び負極側接続端子71bは、コネクタ部35の内側を通って外部電源と電気的に接続される。すなわち、コネクタ部35は、外部から給電を受け、正極側接続端子71a及び負極側接続端子71bを介してモータ1に駆動電力を与える。
コネクタ部35は、Y軸の右側に位置するため、Y軸の右側におけるブラシカード筒部33の外周壁の剛性を高めることができる。
<ブラシユニット50a〜50d>
ブラシユニット50aは、ブラシ51aと、これを収容し径方向に延びる箱型のブラシケース50a2と、このブラシケース50a2に収容されるコイルバネ50a3とを含む。ブラシケース50a2は、金属板を折り曲げて形成され、底面と径方向内側の側面が開放されている。コイルバネ50a3は、ブラシケース50a2の径方向外側の側面とブラシ51aの径方向外側の側面との間に介在し、ブラシ51aを径方向内方に弾性的に押圧する。他のブラシユニット50b〜50dについても同様の構成である。ブラシユニット50a〜50dは、ブラシユニット設置部72a〜72dの上に設置される。これにより、ブラシ51a〜51dは、各ブラシケース50a2内のそれぞれに径方向内側に弾性的に押圧され、径方向に移動可能に収容される。ブラシ51a〜51dは、径方向内方にある整流子25に径方向内方の付勢力がかかりながら接触する。ブラシ51aは、これに導通させるための網線からなるピグテール51a1が接続されている。ピグテール51a1は、ブラシケース50a2の天面のスリットを介して外部へ引き出され、回路を構成するプレート部70に電気的に接続される。
また、図7に示されるように、ブラシユニット設置部72a及びブラシユニット50aは、Y軸の右側に、X軸に対して略67.5度をなすよう配置される(A)。ブラシユニット設置部72b及びブラシユニット50bは、Y軸の左側に、X軸に対して略22.5度をなすよう配置される(B)。ブラシユニット設置部72c及びブラシユニット50cは、Y軸の左側に、ブラシユニット50bとは逆方向に、X軸に対して略22.5度をなすよう配置される(C)。ブラシユニット設置部72d及びブラシユニット50dは、Y軸の右側に、ブラシユニット50aとは逆方向に、X軸に対して略67.5度をなすよう配置される(D)。
<格子状リブ34f>
図8は、ブラシカードアセンブリ30を底面側から見た平面図である。ブラシカード底面部34は、底面側において、Y軸より右側の位置は、X軸に水平な方向と、Y軸に水平な方向とにそれぞれ複数延びて格子状になった、格子状リブ34fを有する。つまり、ブラシカード底面34において、ブラシ51a〜51dが配置される面とは反対の面であって、バックカバー底面部17に対向する面には、剛性を高めるために格子状リブ34fが配置される。
なお、格子状リブ34fは、必ずしも、X軸に水平な方向と、Y軸に水平な方向とにそれぞれ複数延びる形状でなくてもよい。例えば、複数のリブによって囲まれる形状が矩形ではなく多角形または円形、さらに複数のリブが縞状に配列されるような、任意の格子状の形状を採用してもよい。また、格子状リブ34fを配置するのに代えて、Y軸に対して右側のブラシカード底面部34の樹脂の厚みを厚くしてもよい。ただし、ブラシカード底面部34の一部の厚みを厚くすると、高コストになったり、または樹脂にひけなどの変形が生じたりする場合があるため、格子状のリブを形成する構成とすることが好ましい。また、格子状リブ34fを、ブラシカード底面34において、ブラシ51a〜51dが配置される面に設けても良い。
<重心の位置>
後述するように、ブラシユニット50a〜50dの重心の位置は、ブラシカード31の振動の腹と密接な関係があるため、ここで、ブラシユニット50a〜50dの重心の位置について説明する。なお、ブラシユニット50a〜50dの重心の位置と、ブラシ51a〜51dの重心の位置は略同じ位置となる。
まず、直線上に配置された、重さm1の物体O1と、重さm2の物体O2との重心Gは、基準点からのそれぞれの距離をx1及びx2とすると、以下の数式で決定される。なお、重心Gの基準点からの距離をXGとする。
Figure 2018146971
図9は、物体O1及びO2、並びに重心Gの位置を示す概念図である。図中では、物体O1及びO2から延びる矢印は重力方向のベクトルを指し、重心Gから延びる矢印は物体O1及びO2を支える重心位置に与えられるベクトルを示す。なお、上記数式では、重力加速度gを省略して説明している。このように、物体O1及びO2の重心はGの位置となる。
次に、XY平面上に、それぞれの重さがm1、m2、・・・mnとなるn個の物体が配置された場合の、これらのn個の物体の重心は、以下の数式で決定される。なお、それぞれの物体は基準点に対して(x1、y1)、(x2、y2)、・・・(xm、ym)の位置に配置され、重心Gの位置が(xG、yG)となる。
Figure 2018146971
Figure 2018146971
上記数式から導出されたブラシ51a〜51dの重心位置Eは、図7に示されたEの位置となる。
なお、ブラシ51a〜51dは、径方向に延びる形状であり、厳密には、整流子25と接する径方向内側の面が傾斜を有しているが、直方体に近い形状となっている。そのため、ブラシユニット50a〜50dの重心の位置は、XY平面で見たときに、ブラシユニット50a〜50dの中心部分の中心位置に略等しい。つまり、XY平面で見たとき、ブラシユニット50a〜50dの中心部分の中心位置は、ブラシ51aと51cとの中心部分をつなぐ直線と、ブラシ51bと51dとの中心部分をつなぐ直線との交点に略等しくなる。
<振動の腹の位置>
ブラシユニット50a〜50dを保持するブラシカード31は、モータ1の回転時にブラシ51a〜51dが整流子25と繰り返し接触することで振動する。このとき、ブラシカード31は、モータ1の回転時に、軸方向の振動の中心となる、「振動の腹」を有する。発明者らの検討結果によれば、ブラシ51a〜51dの重心と、振動の腹とを近接する位置にすることで、モータ1の回転時のブラシカード31の振動を効果的に抑制できることが判っている。
振動の腹は、主に、ブラシカード31の各部の剛性によって決定される。上記のように、ブラシカード31では、外周壁であるブラシカード筒部33と、平面部であるブラシカード底面部34との構成で、Y軸の右側と左側の剛性のバランスを調整している。ブラシカード31は、X軸に対して略線対称になる構成としているため、ブラシ51a〜51dの重心の位置、及び振動の腹の位置は、いずれもX軸上の位置となる。
ブラシカード31では、ブラシ51a〜51dがY軸の左側寄りに配置されるため、ブラシ51a〜51dの重心は、Y軸の左側に位置する。これに対して、従来構成のブラシカード31では、振動の腹を考慮することなく、ブラシカード筒部33の外周壁が連続させる構成としていたため、振動の腹が中心軸Jに略重なる位置になっていた。そのため、ブラシ51a〜51dの重心と、ブラシカード31の振動の腹とが離れてしまう構成になっていた。
本実施形態のブラシカード31では、これまでに説明したように、Y軸に対して左側の剛性を低くしながら、右側の剛性を高くする構成を採っているため、振動の腹がY軸に対して左側に位置する。例えば、Y軸に対して左側では、ブラシカード筒部33の外周壁が切欠部33d及び33eを有することで非連続となっており、これによってブラシカード31のY軸の左側の剛性が比較的低くなっている。一方、Y軸に対して右側では、ブラシカード筒部33の外周壁が連続しているため、これによってブラシカード31のY軸の左側の剛性が比較的高くなっている。
また、Y軸に対して右側には、ブラシカード31が第1リブ33f及び33g、底面リブ34b〜34e、格子状リブ34fを有することで、剛性を高められている。これによって、ブラシカード31における剛性のバランスを調整し、ブラシカード31の振動の腹が、Y軸に対して左側であって、ブラシ51a〜51dの重心と重なり、または近接して位置する。したがって、ブラシカード31を有するモータ1では、回転時の振動を抑制することができる。
また、ブラシカード31では、Y軸に対して右側の方が、Y軸に対して左側よりも、樹脂の使用量が多く、重くなっているため、振動の腹がY軸に対して左側に寄っている。なお、樹脂の使用量を同等として、プレート部70の重量がY軸に対して右側の方が重くなるような構成としても同様の効果が得られる。
また、ブラシカード31とバックカバー12とは、隙間を介して対向しつつ、ブラシカード31に貫通孔34a、切欠部33d、33eを有するため、ブラシカード31の内外に空気が流通しやすい構成である。これにより、本実施形態のモータ1では、ブラシカードアセンブリ30の冷却性を維持しつつ、振動を抑制することができる。
なお、本実施形態のモータ1は、ここでまとめた構成以外にもブラシカード31の剛性を調整し、振動の腹の位置を重心の近傍とする構成を含む。
<2.変形例>
本発明のモータは、上記の実施形態に限定されるものではなく、上記実施形態から考え得る種々の形態をも包含する。例えば、本発明のモータは、以下のような変形例の構成であってもよい。なお、上述の実施形態と同様の構成については同じ名称または参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。
実施形態では、ブラシカード31の振動の腹がY軸の左側となるよう、ブラシカード31の左側の剛性を低くし、右側の剛性を高くするための種々の構成を採用したが、これらの構成は、必ずしも全てを同時に含む構成をする必要は無く、その一部を採用する構成としても一定の効果がある。例えば、ブラシカード31が、第1リブ33f及び33g、底面リブ34b〜34e、格子状リブ34fを有さず、ブラシカード筒部33の外周壁が、Y軸に対して左側に切欠部33d及び33eを有する構成を採用してもよい。
また、ブラシカード31の振動の腹と、ブラシ51a〜51dの重心とは、必ずしも一致させる必要は無く、近傍位置に配置されればよい。また、ブラシ51a〜51dは、整流子25との接触によって摩耗するため、ブラシ51a〜51dの重心はモータの使用に伴い変化することとなる。これにより、ブラシカード31の振動の腹とブラシ51a〜51dの重心との関係が変化するため、振動の抑制効果が低下する場合が考えられる。しかしながら、ブラシ51a〜51dが摩耗すると、ブラシ51a〜51dが短くなるのにつれて、コイルバネ50a3が伸びるため弾性力が低下する。そのため、この場合のブラシ51a〜51dが整流子25に対する付勢力は、ブラシ51a〜51dの摩耗前または摩耗量が少ない時の付勢力よりも小さいため、それだけブラシ51a〜51dが周辺に及ぼす加振力は弱くなり、ブラシカードアセンブリ30の振動は低下する。よって、ブラシ51a〜51dの摩耗前または摩耗量が少ない時から、摩耗量が多くなった時も、結果的に振動が少ないモータとなる。
<3.その他>
以上、本発明の実施形態及び変形例についての具体的な説明を行った。上記説明では、あくまで一実施形態としての説明であって、本発明の範囲はこの一実施形態に留まらず、当業者が把握可能な範囲にまで広く解釈されるものである。例えば、上記実施形態及び各変形例は、互いに組み合わせて実施することが可能である。
本発明のモータは、主に自動車のエンジンクーリングファンのモータとして用いられる。また、本発明のモータは、例えば、ブレーキ用のモータや、電動パワーステアリング用のモータなどに利用される。また、自動車用以外にも種々の用途に利用可能である。例えば、電動アシスト自転車、電動バイク、家電製品、OA機器、及び医療機器等に利用されてもよい。
また、本発明のモータは、同様の構造で発電機を構成することもできる。本発明のモータは、自動車、電動アシスト自転車、風力発電等に利用される発電機としても利用されうる。
本発明は、例えば自動車のエンジンクーリングファン用のモータなどとして利用可能である。
1…モータ
10…筐体
11…ハウジング
12…バックカバー
13…ハウジング円筒部
13a…ハウジング貫通孔
14…ハウジング上面部
14a…上面側孔部
15…フランジ部
16…バックカバー円筒部
16a…突出部
17…バックカバー底面部
17a…底面側孔部
17b…凸部
20…回転子
21…シャフト
22…コア
23…コイル
25…整流子
25a…絶縁部材
25b…セグメント
30…ブラシカードアセンブリ
31…ブラシカード
32…樹脂部
33…ブラシカード筒部
33a…コネクタ外周壁
33b…ブラシ外周壁
33d、33e…切欠部
33f、33g…第1リブ
33h…ブラシカード凹部
33m…接触部
33n…突出部
34…ブラシカード底面部
34a…貫通孔
34b〜34e…底面リブ
35…コネクタ部
36…開口部
36a、36b…ブラシカード内周壁
40…永久磁石
41…フロント側軸受
42…リア側軸受
50a〜50d…ブラシユニット
50a2…ブラシケース
50a3…コイルバネ
51a〜51d…ブラシ
51a1…ピグテール
61、62…チョークコイル
61a…ヒューズ
70…プレート部
71a…正極側接続端子
71b…負極側接続端子
72a〜72d…ブラシユニット設置部
75〜77…挟持部

Claims (13)

  1. 軸方向に延びる中心軸を中心としたシャフトを有する回転子と、
    前記回転子の径方向外側に位置する永久磁石と、
    前記回転子に電力を供給するブラシカードアセンブリと、
    前記ブラシカードアセンブリを支持するバックカバーと、
    前記バックカバーと共に、前記ブラシカードアセンブリ、前記回転子、及び前記永久磁石を収容するハウジングと、を備え、
    前記回転子は、
    前記シャフトに固定されたコアと、
    前記コアを励磁するコイルと、
    前記コイルと電気的に接続された整流子と、を有し、
    前記ブラシカードアセンブリは、
    複数のブラシと、
    複数の前記ブラシを支持するブラシカードと、
    前記ブラシカードの外周に設けられた、軸方向に突出した壁状の外周壁と、
    を有し、
    前記中心軸に直交するX軸、及び前記中心軸及び前記X軸に直交するY軸において、
    複数の前記ブラシの重心が前記Y軸に対する一方側に位置し、
    前記外周壁は、前記Y軸に対して前記一方側では少なくとも一部が非連続となる切欠部を有し、前記他方側では連続する、
    モータ。
  2. 前記外周壁の連続する部位に、前記外周壁の内周面と前記ブラシカードの平面とを接続する第1リブを有する、
    請求項1に記載のモータ。
  3. 前記バックカバーは、前記外周壁との間に隙間を介して対向し、
    前記隙間は、前記切欠部に連通する、
    請求項1または請求項2に記載のモータ。
  4. 軸方向に延びる中心軸を中心としたシャフトを有する回転子と、
    前記回転子に電力を供給するブラシカードアセンブリと、
    前記ブラシカードアセンブリを支持するバックカバーと、
    前記回転子の径方向外側に位置する永久磁石と、
    前記バックカバーと共に、前記ブラシカードアセンブリ、前記回転子、及び前記永久磁石を収容するハウジングと、を備え、
    前記回転子は、
    前記シャフトに固定されたコアと、
    前記コアを励磁するコイルと、
    前記コイルと電気的に接続された整流子と、を有し、
    前記ブラシカードアセンブリは、
    複数のブラシと、
    複数の前記ブラシを支持するブラシカードと、
    を有し、
    前記中心軸に直交するX軸、及び前記中心軸及び前記X軸に直交するY軸において、
    複数の前記ブラシの重心が前記Y軸に対する一方側に位置し、
    前記ブラシカードは、前記他方側に、前記X軸と交差しながら外周まで延びるリブを有する、
    モータ。
  5. 前記リブは、
    前記X軸に直交して延びる第2リブと、
    前記X軸に斜めに交差して延びる第3リブと、を有する、
    請求項4に記載のモータ。
  6. 前記リブは、前記ブラシカードの、前記第1ブラシ、前記第2ブラシ、前記第3ブラシ、及び前記第4ブラシが配置された面と同一の面に配置される、
    請求項4または請求項5に記載のモータ。
  7. 軸方向に延びる中心軸を中心としたシャフトを有する回転子と、
    前記回転子に電力を供給するブラシカードアセンブリと、
    前記ブラシカードアセンブリを支持するバックカバーと、
    前記回転子の径方向外側に位置する永久磁石と、
    前記バックカバーと共に、前記ブラシカードアセンブリ、前記回転子、及び前記永久磁石を収容するハウジングと、を備え、
    前記回転子は、
    前記シャフトに固定されたコアと、
    前記コアを励磁するコイルと、
    前記コイルと電気的に接続された整流子と、を有し、
    前記ブラシカードアセンブリは、
    複数のブラシと、
    複数の前記ブラシを支持するブラシカードと、
    を有し、
    前記中心軸に直交するX軸、及び前記中心軸及び前記X軸に直交するY軸において、
    複数の前記ブラシの重心が前記Y軸に対する一方側に位置し、
    前記ブラシカードは、前記Y軸に対する他方側の平面に格子状リブを有する、
    モータ。
  8. 前記格子状リブは、前記ブラシカードの、前記第1ブラシ、前記第2ブラシ、前記第3ブラシ、及び前記第4ブラシが配置された面とは逆の面に配置される、
    請求項7に記載のモータ。
  9. 周方向において前記第3ブラシと前記第4ブラシとの間の位置に、外部から給電を受けるコネクタ部をさらに備える、
    請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のモータ。
  10. 前記コネクタ部は第1電極の電力を供給する第1電極線と、第2電極の電力を供給する第2電極線とを有し、
    前記ブラシカードは、前記第1電極線と前記第2電極線との間に第4リブを有する、
    請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のモータ。
  11. 前記ブラシカードは、前記Y軸に対する前記他方側が前記一方側より重い、
    請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のモータ。
  12. 前記複数のブラシは、
    前記Y軸に対して前記一方側に配置され、前記X軸に対してそれぞれ異なる方向に略22.5度の角度をなすよう配置された第1ブラシ及び第2ブラシと、
    前記Y軸に対して前記他方側に配置され、前記X軸に対してそれぞれ異なる方向に略67.5度をなすよう配置された第3ブラシ及び第4ブラシと、を有する、
    請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のモータ。
  13. 請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のモータと、
    前記シャフトに連結されたインペラと、
    を備えるファン。
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