JPWO2018117272A1 - 水素生成装置および水素生成方法 - Google Patents

水素生成装置および水素生成方法 Download PDF

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Abstract

長時間の連続運転が可能な水素生成装置等を提供すること。水素生成装置(10)は、反応容器(21)の内部に水を散布するシャワーヘッド(23)と、水素をキャリアガスに用いて前記反応容器(21)の内部に粉状の水素発生材を供給する第1管(661)と、前記反応容器(21)の上部に接続され、前記シャワーヘッド(23)により供給されて前記反応容器(21)内に貯留した水と前記第1管(661)により供給された前記水素発生材との反応により生じた水素を流出させる第3管(663)とを備える。

Description

本発明は、水素生成装置および水素生成方法に関する。
水素を燃料にして発電する燃料電池が、広範な技術分野において使用されている。燃料電池に供給する水素を、水素化マグネシウム粒子の加水分解によって生成する水素生成装置が提案されている(特許文献1)。
特開2009−99534号公報
しかしながら、特許文献1に記載の水素生成装置は、長時間の連続運転には適さないという問題点がある。
一つの側面では、長時間の連続運転が可能な水素生成装置等を提供することを目的とする。
水素生成装置は、反応容器の内部に水を散布するシャワーヘッドと、水素をキャリアガスに用いて前記反応容器の内部に粉状の水素発生材を供給する第1管と、前記反応容器の上部に接続され、前記シャワーヘッドにより供給されて前記反応容器内に貯留した水と前記第1管により供給された前記水素発生材との反応により生じた水素を流出させる第3管とを備える。
水素生成装置は、前記反応容器と前記第3管との接続部と、前記シャワーヘッドとの間に配置された邪魔板を備える。
水素生成装置は、前記第1管は、前記第3管から流出した水素をキャリアガスに用いる。
水素生成装置は、前記第1管は、前記反応容器の内壁に沿って前記水素発生材を噴射する。
水素生成装置は、前記水素発生材を収容し、前記第1管と着脱可能に接続された接続口を有する水素発生材容器を備える。
水素発生材容器は、回転により前記水素発生材を前記第1管内に送り出すスクリューを有する。
水素生成装置は、前記反応容器の下部に設けられた排水口から排出した水と反応生成物とを分離する分離槽を備え、前記シャワーヘッドは、前記分離槽で分離した水を散布する。
水素発生材は、水素化マグネシウムである。
水素生成装置は、前記第3管から流出させた水素を消費した燃料電池により生成された水が流入する第5管を備え、前記第5管から流入した水が前記シャワーヘッドに供給される。
水素生成方法は、反応容器の内部に水を散布し、前記反応容器に接続された第1管を介して、粉状の水素発生材と水素とを前記反応容器内に供給し、前記反応容器の上部に接続された第3管より、前記反応容器内に貯留した水と前記水素発生材との反応により生じた水素を流出させる。
水素生成装置は、水に水素発生材が懸濁した懸濁液を反応容器の内部に散布するシャワーヘッドと、前記反応容器の上部に接続され、前記シャワーヘッドにより供給されて前記反応容器内に貯留した前記水と前記水素発生材との反応により生じた水素を流出させる第3管とを備える。
水素生成装置は、水素をキャリアガスに用いて前記反応容器の内部に粉状の水素発生材を供給する第1管を備える。
水素生成装置は、水素をキャリアガスに用いて反応容器の内部に粉状の水素発生材を供給する第1管と、前記反応容器の内部に水を供給する第2管と、前記反応容器の上部に接続され、前記第2管により供給されて前記反応容器内に貯留した水と前記第1管により供給された前記水素発生材との反応により生じた水素を流出させる第3管とを備える。
水素生成方法は、粉状の水素発生材を水に懸濁させた懸濁液を反応容器の内部に散布し、前記反応容器の上部に接続された第3管より、散布されて前記反応容器内に貯留した前記水と前記水素発生材との反応により生じた水素を流出させる。
一つの側面では、長時間の連続運転が可能な水素生成装置を提供することができる。
水素生成装置の模式図である。 水素生成装置の制御系のブロック図である。 水素発生材容器の模式図である。 1個の水素発生材容器の模式断面図である。 図1におけるV−V線による反応容器の模式断面図である。 プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態2の水素発生材容器の模式断面図である。 実施の形態3の水素発生材容器の模式断面図である。 実施の形態4の水素発生材容器の模式断面図である。 実施の形態5の水素発生材容器の模式断面図である。 実施の形態6の水素生成装置の模式図である。 実施の形態7の水素生成装置の模式図である。 実施の形態8の水素生成装置の模式図である。
[実施の形態1]
図1は、水素生成装置10の模式図である。水素生成装置10は、反応容器21、水素発生材容器31、水タンク61、分離槽63、冷却槽65、水素タンク71、第1リザーバタンク73および第2リザーバタンク74を備える。図1を使用して、本実施の形態の水素生成装置10の概要を説明する。
反応容器21は円形断面の中空容器である。なお、反応容器21の断面形状は、円形以外の形状であっても良い。反応容器21の外側には、ヒータ58および冷却装置54が取り付けられている。冷却装置54は、反応容器21を水冷または空冷等により冷却する装置である。
反応容器21の内側には、上部に邪魔板22が固定されている。邪魔板22は、反応容器21の内径よりも若干小さい直径を有する無孔の円板である。邪魔板22の縁と、反応容器21の内面との間には、気体が通過可能な隙間26が設けられている。なお、邪魔板22は、網状または多数の孔を備えるパンチングボード状等でも良い。
邪魔板22の下にシャワーヘッド23が設けてある。シャワーヘッド23は、途中に第1バルブ561および図示しない加圧ポンプを備える第2管662を介して水タンク61に接続されている。水タンク61は、第2管662を介してシャワーヘッド23に水を供給する。シャワーヘッド23は、反応容器21内に水を散布する。散布する水の量は、第1バルブ561により制御される。
なお、本実施の形態においては、シャワーヘッド23は2段に設けられており、上側のシャワーヘッド23から散布された水の落下を妨げない様に、下側のシャワーヘッド23が配置されている。シャワーヘッド23は、1段でも良いし、3段以上でも良い。
反応容器21の天面の中央付近に設けられた接続部は、第3管663を介して冷却槽65と接続されている。冷却槽65は、送気管を介して水素タンク71と接続されている。さらに冷却槽65は、送水管を介して水タンク61と接続されている。
反応容器21の底は、下に向けて径が小さくなるテーパ部を有する。テーパ部の最下部に、後述する化学反応により生成する反応生成物、たとえば水酸化マグネシウムおよび酸化マグネシウム等を含む水を排出する排水口25が設けられている。排水口25は、途中に第6バルブ566を備える第4管664を介して分離槽63に接続されている。分離槽63は上澄み液を流すオーバーフロー管67を介して複数が直列に接続されている。最後の分離槽63は、途中にポンプ57を備える戻り管を介して水タンク61に接続されている。
水素タンク71は、途中に圧縮機59、第5バルブ565および第2バルブ562を備える連通管を介して第1リザーバタンク73と接続されている。圧縮機59は、水素タンク71内の水素を、反応容器21内部の圧力P3よりも高い圧力に圧縮して連通管に供給する。連通管は、第5バルブ565と第2バルブ562との間の2箇所で分岐している。
第5バルブ565に近い側から分岐する第1分岐管は、途中に第3バルブ563を備えており、水素発生材容器31の上部に接続されている。第2バルブ562に近い側から分岐する第2分岐管は、途中に第4バルブ564を備えており、第1管661を介して反応容器21の中央部に接続されている。第1管661に、後述する様に水素発生材容器31が接続されている。
水素タンク71には、水素放出管75が接続されている。第2リザーバタンク74は、途中に第8バルブ568を介する補給管を介して、水素放出管75に接続されている。
水素発生材容器31には、水と反応して水素を発生する水素発生材の粉が収容されている。水素発生材容器31内の空間には、水素が充填されている。水素発生材は、たとえば水素化マグネシウムである。水素発生材に水素化マグネシウムを使用する場合には、以下の反応式により水素が発生する。
Figure 2018117272
式(1)は水素化マグネシウムと温水とが反応する場合の反応式、式(2)は水素化マグネシウムと高温の水蒸気とが反応する場合の反応式である。
水素発生材は、マグネシウム粉、アルミニウム粉、鉄粉、またはカルシウム粉等でも良い。これらの水素発生材を使用する場合には、それぞれ以下の反応式により水素が発生する。
Figure 2018117272
以下の説明では、水素発生材に水素化マグネシウムを使用し、主に式(1)の反応により水素を発生させる場合を例にして説明する。なお、温度および圧力等の反応条件によっては、式(1)の反応と平行して式(2)の反応も生じる可能性がある。
水素化マグネシウムは、平均粒径が1ミリメートル以下、望ましくは平均粒径が100マイクロメートル以下の粉体である。水素化マグネシウムの平均粒径は、たとえば50マイクロメートル、15マイクロメートル、5マイクロメートルまたは1マイクロメートル以下でも良い。水素化マグネシウムの平均粒径および粒度分布は、必要な反応速度、コストおよび水素発生材容器31の構成等に応じて、適宜選択される。水素発生材容器31の詳細については、後述する。
反応容器21には、第1管661との接続部の上まで水が貯留される。反応容器21の内部は、温度が95℃から200℃、圧力が0.2メガパスカル以上、1メガパスカル未満に調整される。
第1管661を介して、反応容器21内の水に水素化マグネシウムの粉が噴射される。この際、キャリアガスに水素を使用する。式(1)の反応式により、水素および水酸化マグネシウムが発生する。式(2)の反応式により、水素および酸化マグネシウムが発生する。これらの反応により泡が発生するが、シャワーヘッド23から水面に向けてほぼ一様に散布される水により、泡の盛り上がりは抑制される。泡の発生量が多く、反応容器21の上部まで泡が盛り上がった場合であっても、邪魔板22の作用により泡は第3管663の内部に進入しない。
なお、邪魔板22およびシャワーヘッド23の形状および配置は、泡の盛り上がりを効果的に抑制する様に、適宜選択される。たとえば、邪魔板22は、上側のシャワーヘッド23と下側のシャワーヘッド23との間に配置されていても良い。邪魔板22は、下側のシャワーヘッド23の下側に配置されていても良い。これらの場合、邪魔板22はシャワーヘッド23の放水を妨げない形状および位置に配置される。
発生した水素は、水が熱せられて生じた水蒸気と混ざる。水素と水蒸気とは、隙間26および第3管663を通って冷却槽65に入り、水と水素とに分離される。分離された水は、送水管を通って水タンク61に入る。
分離された水素は、送気管を通って水素タンク71に入る。水素タンク71から水素放出管75を介して図示しない燃料電池等の供給先に、水素が供給される。
反応容器21の下部に設けた排水口25から反応生成物である水酸化マグネシウムおよび酸化マグネシウムを含む水が流出し、第4管664を介して分離槽63に流れ込む。分離槽63内で、水酸化マグネシウムおよび酸化マグネシウムは沈殿する。分離槽63からオーバーフロー管67を介して、上澄みの水が隣の分離槽63に流れ込む。
複数の分離槽63を経由することにより精製された水が、ポンプ57により加圧され、戻り管を介して水タンク61に戻る。水タンク61から第2管662を介してシャワーヘッド23に水が供給される。分離槽63の底に溜まった沈殿物は、適宜取り出され、水素化マグネシウムの製造に利用される。
水素を発生させる際の化学反応により消費された水および、分離槽63における生成処理のタイムラグ等によりシャワーヘッド23に供給する水が不足する場合には、外部から適宜補給される。
第1リザーバタンク73について説明する。第1リザーバタンク73の内部には、高い圧力P0で水素が充填されている。圧力P0は、たとえば1メガパスカル程度である。反応容器21内における水素生成量が不足する場合には、第5バルブ565を閉じ、第2バルブ562を開き、第1リザーバタンク73からキャリアガスを供給する。
なお、第2バルブ562と第1リザーバタンク73との間に圧縮機を設けても良い。反応容器21で十分な量の水素を生成している場合に、連結管を介して水素タンク71から供給される水素を加圧して、第1リザーバタンク73に水素を補給することができる。
第2リザーバタンク74について説明する。第2リザーバタンク74の内部には、圧力P4で水素が充填されている。圧力P4は、たとえば1メガパスカル弱である。燃料電池が水素を必要としているが、反応容器21内における水素生成量が不足する場合には、第8バルブ568を開き、第2リザーバタンク74から燃料電池に水素を供給する。
なお、第8バルブ568と第2リザーバタンク74との間に圧縮機を設けても良い。反応容器21で十分な量の水素を生成している場合に、補給管を介して水素タンク71から供給される水素を加圧して、第2リザーバタンク74に水素を補給することができる。
第2リザーバタンク74の内部は、1メガパスカル未満の高圧にすることにより、できるだけ多くの水素を収容可能にする。これにより、燃料電池等に安定的に水素を供給することが可能である。
反応容器21、邪魔板22、シャワーヘッド23、水素発生材容器31、冷却槽65、水素タンク71、第1リザーバタンク73、第2リザーバタンク74、第1管661、第3管663および各部の配管等の水素に曝露される部分は、ステンレス鋼製またはアルミニウム製であることが望ましい。
図2は、水素生成装置10の制御系のブロック図である。制御装置40は、CPU(Central Processing Unit)41、主記憶装置42、補助記憶装置43、入力部44、出力部45、通信部46、入力I/F(Interface)47、出力I/F48およびバスを備える。本実施の形態の制御装置40には、水素生成装置10専用の装置を利用しても良いし、汎用のパーソナルコンピュータ等を利用しても良い。
CPU41は、本実施の形態に係るプログラムを実行する演算制御装置である。CPU41には、一または複数のCPUまたはマルチコアCPU等が使用される。CPU41は、バスを介して制御装置40を構成するハードウェア各部と接続されている。
主記憶装置42は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の記憶装置である。主記憶装置42には、
CPU41が行う処理の途中で必要な情報およびCPU41で実行中のプログラムが一時的に保存される。
補助記憶装置43は、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスクまたは磁気テープ等の記憶装置である。補助記憶装置43には、CPU41に実行させるプログラムおよびプログラムの実行に必要な各種情報が保存される。
入力部44は、たとえば、キーボード、タッチパネル、マウス等である。出力部45は、たとえば液晶表示装置または有機EL表示装置等である。出力部45は、警告灯またはスピーカー等をさらに備えても良い。通信部46は、ネットワークとの通信を行うインターフェイスである。
入力I/F47は、水素生成装置10の各所に取り付けられた圧力計51、温度計52、流量計53、および、水位計等の各種センサから、CPU41がデータを取得するインターフェイスである。出力I/F48は、水素生成装置10の各所に取り付けられたバルブ56、ポンプ57、ヒータ58、および、冷却装置54等に対する制御信号をCPU41が送出するインターフェイスである。
図3は、水素発生材容器31の模式図である。本実施の形態においては、円筒形の水素発生材容器31が4個並列に接続されている。本実施の形態においては、水素発生材容器31は1個ずつ順番に使用し、使用中の水素発生材容器31が空になった場合に、次の水素発生材容器31の使用を開始する。
水素生成装置10のユーザは、定期的に、またはたとえば最後の1個の水素発生材容器31の使用を開始した場合に、空になった水素発生材容器31を新しい水素発生材容器31と交換する。なお、水素発生材容器31は、水素発生材を再充填することにより、再使用可能である。
水素発生材容器31の容量について、1kWの燃料電池に水素を供給する場合を例にして説明する。1kWの燃料電池は、1分間に標準状態で10リットルの水素を消費する。式(1)に示す化学反応により水素を生成する場合、標準状態で10リットルの水素を生成するには、5.88グラムの水素化マグネシウムを使用する。
したがって、水素発生材容器31に1kgの水素化マグネシウムが充填されている場合には、2.7時間連続して使用することができる。図3に示す様に4個の水素発生材容器31を並列して接続する場合には、水素生成装置10を10時間以上連続して使用することができる。空になった水素発生材容器31を適宜交換することにより、さらに長い時間水素生成装置10を連続使用することが可能である。
図4は、1個の水素発生材容器31の模式断面図である。図3および図4を使用して、水素発生材容器31の構成を説明する。
水素発生材容器31は円形断面の中空容器である。なお、水素発生材容器31の断面形状は、円形以外の形状であっても良い。水素発生材容器31は、上側に平板状である天板を備える。水素発生材容器31は、下に向けて径が小さくなるテーパ部の端部に接続口38を備える。接続口38は、第1管661に接続されている。
水素発生材容器31の内側の下部に、テーパ部と同軸にスクリュー32が配置されている。スクリュー32は、一様な直径の螺旋状である。スクリュー32の外径は、接続口38の内径と略同一である。
水素発生材容器31の上に、モータ33が固定されている。モータ33の回転軸は、水素発生材容器31の天板を貫通する軸34を介してスクリュー32に連結されている。モータ33が回転することにより、軸34とスクリュー32とが一体になって回転する。
それぞれの水素発生材容器31の上側に接続された第3バルブ563の開度により、水素発生材容器31内部の圧力P1が制御される。第1管661に接続された第4バルブ564の開度により、第1管661内部の圧力P2が、水素発生材容器31内部の圧力P1よりも低く、反応容器21内部の圧力P3よりも高い圧力に制御される。
以上により、使用する水素発生材容器31の上側から下側に向けて水素による圧力が加えられ、水素発生材容器31中の水素発生材の、第3バルブ563側への逆流が防止される。
スクリュー32が回転することにより、スクリュー32の螺旋状の溝と水素発生材容器31の内面との間の水素発生材が、第1管661に押し出される。モータ33の回転を制御することにより、水素発生材の押出量を制御することができる。
第1管661に押し出された水素発生材は、水素の流れに乗って反応容器21の内部に噴射される。キャリアガスが水素であるので、反応容器21の上部の気体は、水素と、水蒸気により構成される。
図5は、図1におけるV−V線による反応容器21の模式断面図である。反応容器21の内壁の接線方向に沿って設けられた噴射口24に、第1管661が接続されている。図1および図5に矢印で示す様に、噴射口24から反応容器21の内壁に沿って斜め下向きに、キャリアガスと共に水素発生材が噴射される。
水素発生材は、反応容器21の内壁に沿って斜め下向きに流れながら、水と反応する。キャリアガスの流れが反応容器21内の水を攪拌することにより、水素発生材が水中にむら無く拡散する。なお、反応容器21は、噴射口24を複数備えても良い。
以上に説明した、水素生成装置10内の物質の流れについて、簡単にまとめる。水は、水タンク61から、第2管662、シャワーヘッド23、反応容器21、第4管664、分離槽63および戻り管を経て水タンク61に戻る経路と、水タンク61から、第2管662、シャワーヘッド23、反応容器21、第3管663、冷却槽65および送水管を経て水タンク61に戻る経路とを循環する。
水素を発生させる際の化学反応により消費された水および、分離槽63における生成処理のタイムラグ等によりシャワーヘッド23に供給する水が不足する場合には、外部から適宜補給され、反応容器21内の水位が所定の範囲に維持される。
水素生成装置10を長時間連続運転する際には、分離槽63の底に沈殿した反応生成物を適宜取り出すとともに、水を補充する。取り出された反応生成物である、水酸化マグネシウムおよび酸化マグネシウムは、水素化マグネシウムの製造に利用される。
反応容器21内に水素化マグネシウムを搬送するキャリアガスは、反応容器21内の化学反応により発生して、第2管662、冷却槽65、送気管、水素タンク71、挿通管、第2分岐管および第1管661を経て反応容器21に戻る。したがって、定常運転中は第1リザーバタンク73からキャリアガスを供給し続ける必要が無く、第1リザーバタンク73の容量を小さくすることが可能である。
水素発生材容器31内の水素発生材は、式(1)または式(2)の化学反応により消費される。水素生成装置10を長時間連続運転する場合には、内部の水素発生材が空になった水素発生材容器31を適宜交換する等により、水素発生材を補充する。
以上に説明したとおり、本実施の形態の水素生成装置10は、水素発生材を充填した水素発生材容器31の交換、分離槽63内に沈殿した反応生成物の除去および水の補充を行うことにより、長時間連続して水素を生成することが可能である。
水素生成装置10の各部の圧力は、制御装置40により式(7)に示す関係を有する様に制御される。
P0>P1>P2>P3 …… (7)
P0は、第1リザーバタンク73内部の圧力。
P1は、水素発生材容器31内部の圧力。
P2は、第1管661内部の圧力。
P3は、反応容器21内部の圧力。
図6は、プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。図6を使用して、水素生成装置10の動作を説明する。なお、図6に示すプログラムの開始時点では、第1バルブ561から第6バルブ566までは閉じている。また、水素生成装置10の内部の空間には、水素が充満しているか、または、真空状態になっている。
CPU41は、第1バルブ561の駆動回路に対して開信号を送信する。第1バルブ561の駆動回路は、受信した開信号に従って第1バルブ561を開く。第1バルブ561が開くことにより、反応容器21の内部に水が注入される(ステップS501)。
なお、以下の説明においては、第1バルブ561の駆動回路の動作の記載を省略して、「CPU41は第1バルブ561を開いて反応容器21の内部に水を注入する。」の様に記載する。第1バルブ561以外の各バルブの駆動回路についても、同様である。
CPU41は、反応容器21に取り付けられた水位計などのセンサ、または、第2管662に取り付けられた流量計53等のセンサの出力に基づいて、噴射口24よりも高い所定の水位まで水が貯留したことを判定する。
CPU41は、ヒータ58の駆動回路に対して起動信号を発する。ヒータ58の駆動回路は、受信した起動信号に従って、ヒータ58を起動する。ヒータ58が発生する熱により、反応容器21内の水が加熱される(ステップS502)。
なお、以下の説明においては、ヒータ58の駆動回路の動作の記載を省略して、「CPU41はヒータ58を起動して、反応容器21内の水を加熱する。」の様に記載する。
CPU41は、反応容器21に取り付けられた温度計52などのセンサの出力に基づいて、反応容器21内に貯留した水の温度が所定の温度に達したことを判定する。CPU41は、第2バルブ562と第3バルブ563とを開き、第1リザーバタンク73内の水素の圧力を用いて、水素発生材容器31の内部を圧力P1に加圧する(ステップS503)。
CPU41は、第4バルブ564を開いて、第1管661にキャリアガスを流す。CPU41は、モータ33の駆動回路に対して駆動信号を発する。モータ33の駆動回路は、受信した駆動信号に従って、モータ33を回転させる。なお、以下の説明においては、モータ33の駆動回路の動作の記載を省略して、「CPU41はモータ33を回転する」の様に記載する。
モータ33の回転に伴い、スクリュー32が回転して、水素発生材容器31内の水素発生材が、第1管661内に押し出され、キャリアガスにより搬送されて、反応容器21内に噴射される。すなわち、CPU41は、モータ33および各バルブ56を制御して、反応容器21内に水素発生材を噴射する(ステップS504)。
CPU41は、反応容器21内部の圧力センサ等から取得したデータに基づいて、所定の量の水素が生成されていることを確認する(ステップS505)。CPU41は、第2バルブ562を閉じ、第5バルブ565を開くことにより、キャリアガスの管路を切り替える(ステップS506)。以後、反応容器21で生成した水素の一部が水素発生材のキャリアガスに使用される。
CPU41は、各センサから取得したデータに基づいて、水素生成装置10を通常運転する(ステップS507)。通常運転時にCPU41が実行する処理の例を説明する。
CPU41はヒータ58の出力および第1バルブ561を制御して、反応容器21を所定の温度に保つ。なお、水素発生材と水との化学反応は発熱反応である。発熱量が十分である場合には、CPU41はヒータ58を停止する。さらに発熱量が多い場合には、CPU41は第1バルブ561を開いて、反応容器21内に散布する水の量を増やす。
化学反応が激しく、発熱量が非常に多い場合には、CPU41は冷却装置54を動作させて、反応容器21を所定の温度まで冷却する。シャワーヘッド23による水の散布および冷却装置54の動作により、反応容器21の温度が十分に低下した場合には、式(1)等を使用して説明した化学反応の速度が低下して、発熱量が少なくなる。
化学反応により発生した泡が多い場合には、CPU41は第1バルブ561を制御してシャワーヘッド23から散布する水の量を増やして泡を抑制する。
CPU41は、第6バルブ566を制御して、反応容器21内部の水の量を所定の量に維持しながら、反応生成物を含む水を分離槽63に取り出す。燃料電池等から水素供給量の増加を要求された場合には、CPU41はモータ33を制御して反応容器21に噴射する水素発生材の量を増やす。燃料電池等から水素供給量の減少を要求された場合には、CPU41はモータ33を制御して反応容器21に噴射する水素発生材の量を減らす。
CPU41は、上述の通常運転中に周期的に、水素発生材容器31が空になったか否かを判定する(ステップS508)。空になったと判定した場合(ステップS508でYES)、CPU41は空になった水素発生材容器31に接続されている第3バルブ563を閉じ、新しい水素発生材容器31に接続されている第3バルブ563を開く。以上のCPU41による処理により、水素発生材容器31が切り替えられる(ステップS509)。
CPU41は、出力部45に水素発生材容器31を切り替えたことに関する通知を出力する(ステップS510)。出力部45が液晶表示装置または有機EL表示装置である場合には、水素発生材容器31が交換されたことを示す画面が表示される。出力部45が、警告灯を備える場合には、空になった水素発生材容器31に対応する警告灯が点灯する。
CPU41は、通信部46および図示しないネットワークを介して管理用のコンピュータ等に通知を送信しても良い。通知を受信した管理用のコンピュータ等は、水素生成装置10のユーザが認識できる態様により、受信した通知の内容を出力する。CPU41は、未使用の水素発生材容器31が所定の数量を下回った場合に通知を出力しても良い。
空になっていないと判定した場合(ステップS508でNO)またはステップS510の終了後、CPU41は各センサから取得したデータに基づいて水素生成装置10に異常が生じているか否かを判定する(ステップS511)。なお、ステップS511の判定基準はあらかじめ主記憶装置42または補助記憶装置43に記憶されている。
異常が生じていると判定した場合(ステップS511でYES)、CPU41は出力部45にメンテナンス要求を出力する(ステップS512)。出力部45が液晶表示装置または有機EL表示装置である場合には、水素生成装置10に異常が生じていることを示す画面が表示される。出力部45が、警告灯を備える場合には、水素生成装置10の異常発生に対応する警告灯が点灯する。
CPU41は、通信部46および図示しないネットワークを介して管理用のコンピュータ等に通知を送信しても良い。通知を受信した管理用のコンピュータ等は、水素生成装置10のユーザが認識できる態様により、受信した通知の内容を出力する。
CPU41は、各センサから取得したデータに基づいて安全に運転を継続することが可能であるか否かを判定する(ステップS513)。継続可能であると判定した場合(ステップS513でYES)、および、異常が生じていないと判定した場合(ステップS511でNO)、CPU41はステップS507に戻る。
継続不可能であると判定した場合(ステップS513でNO)、CPU41は水素生成装置10の動作を停止する(ステップS514)。具体的には、CPU41は、たとえばモータ33の停止、ヒータ58の停止、第2バルブ562、第3バルブ563、第4バルブ564および第5バルブ565を閉じることによるキャリアガスの停止等により、反応容器21内部の化学反応を停止することができる。
化学反応が停止した後、CPU41は第1バルブ561および第6バルブ566を閉じて、水の循環も停止する。冷却装置54が動作している場合には、CPU41は冷却装置54も停止する。以上の処理により、水素生成装置10は動作を停止する。その後、CPU41は処理を終了する。
なお、フローチャートでは説明を省略したが、ポンプ57、圧縮機59、冷却槽65等、能動的に動作する水素生成装置10の各構成要素も、それぞれの駆動回路を介して、CPU41により制御される。
本実施の形態によると、長時間の連続運転が可能な水素生成装置10を提供することが可能である。本実施の形態によると、キャリアガスに水素を使用するので、純度の高い水素を生成する水素生成装置10を提供することが可能である。
本実施の形態によると、水およびキャリアガスを循環させて使用するので、外部の水道管等に接続せずに、スタンドアロンで運転可能な水素生成装置10を提供することが可能である。本実施の形態によると、自動運転が可能な水素生成装置10を提供することが可能である。
本実施の形態によると、水素発生材容器31を交換することにより、長時間運転可能な水素生成装置10を提供することが可能である。本実施の形態によると、反応生成物の再処理および水素発生材容器31の再使用が可能であるので、環境負荷の少ない水素生成装置10を提供することが可能である。
[実施の形態2]
本実施の形態は、テーパ状のスクリュー32を使用する水素生成装置10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図7は、実施の形態2の水素発生材容器31の模式断面図である。スクリュー32は、水素発生材容器31下部の内面に沿った先細りのテーパ形状の螺旋である。
本実施の形態によると、スクリュー32と水素発生材容器31の内面とが接する部分が長いので、両者の隙間から水素発生材が漏れることが少ない。したがって、CPU41が水素発生材の供給量を正確に制御することができる。
[実施の形態3]
本実施の形態は、段つき形状の水素発生材容器31を使用する水素生成装置10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図8は、実施の形態3の水素発生材容器31の模式断面図である。スクリュー32は、図4を使用して説明した実施の形態1のスクリュー32と同様に、一様な直径の螺旋状である。水素発生材容器31は、段付きの略円筒形状であり、下部の内径はスクリュー32の外形と略同一である。
本実施の形態によると、スクリュー32と水素発生材容器31の内面とが接する部分が長いので、両者の隙間から水素発生材が漏れることが少ない。したがって、CPU41が水素発生材の供給量を正確に制御することができる。さらに、スクリュー32の直径が一様であるので、製造が容易である。
[実施の形態4]
本実施の形態は、ジェットポンプ36を用いて水素発生材容器31から水素発生材を取り出す水素生成装置10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図9は、実施の形態4の水素発生材容器31の模式断面図である。水素発生材容器31の底に、有底円筒状または溝状の接続口38が設けられている。第1管661から分岐する第1枝管681にジェットポンプ36が接続されている。ジェットポンプ36から接続口38に第2枝管682が接続されている。接続口38の反対側から、第1管661の下流側に第3枝管683が接続されている。
第2枝管682および第3枝管683は、図示しないジョイント部材により、接続口38と着脱可能である。したがって、接続口38は、第1枝管681、ジェットポンプ36、第2枝管682および第3枝管683を介して、第1管661に着脱可能である。
接続口38と第2枝管682との境界は、水素発生材が通過しない大きさの開口を有する網で覆われている。接続口38と第3枝管683との境界は、強い圧力が加わった場合に水素発生材が通過する網、すなわち水素発生材の粒径と同程度の開口を有する網で覆われている。
ジェットポンプ36は、第1枝管681を介して水素を取り込み、間歇的に高圧の水素を第2枝管682に送り出す。圧力により網を通過した水素発生材が、第3枝管683を介して第1管661に入り、キャリアガスにより搬送されて反応容器21内に噴射される。
本実施の形態によると、水素発生材容器31の構造が単純であるので、軽量化することが可能である。
[実施の形態5]
本実施の形態は、重力および圧力差により水素発生材容器31から水素発生材を取り出す水素生成装置10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図10は、実施の形態5の水素発生材容器31の模式断面図である。水素発生材容器31の底と、第1管661とは、円筒状の接続口38により接続されている。接続口38は、第7バルブ567を有する。第7バルブ567は、CPU41により制御される。
CPU41が第7バルブ567を開くことにより、重力および第3バルブ563を介して供給される水素の圧力により、水素発生材が第1管661に送り込まれ、キャリアガスにより搬送されて反応容器21内に噴射される。
本実施の形態によると、水素発生材容器31の構造が単純であるので、軽量化することが可能である。さらに本実施の形態によると、ジェットポンプ36が不要であるので、構造が簡単でメンテナンスが容易な水素生成装置10を提供することが可能である。
[実施の形態6]
本実施の形態は、水素供給先で生成した水を再利用する水素生成装置10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図11は、実施の形態6の水素生成装置10の模式図である。水素タンク71は、水素放出管75を介して燃料電池80に接続されている。燃料電池80は、第5管665および図示しないポンプを介して水タンク61に接続されている。
燃料電池の内部では、下式の化学反応により水素を燃料として発電が行なわれ、正極で水が生成される。
Figure 2018117272
正極で生成された水は、第5管665を介して水タンク61に流入し、第2管662を介してシャワーヘッド23に供給される。
本実施の形態によると、燃料電池80で生成した水を回収して、式(1)等を使用して説明した水素発生材の加水分解に使用する水素生成装置10を提供することが可能である。したがって、外部から補給する水の量を節約することができ、環境負荷の低い水素生成装置10を提供することができる。
[実施の形態7]
本実施の形態は、シャワーヘッド23からも水素発生材を供給する水素生成装置10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図12は、実施の形態7の水素生成装置10の模式図である。シャワーヘッド23は、途中に第1バルブ561および図示しない加圧ポンプを備える第2管662を介して、懸濁容器81に接続されている。
懸濁容器81は、途中に第9バルブ569を備える第6管666を介して、水タンク61に接続されている。さらに懸濁容器81は、途中に供給バルブ83を有する供給管84を介して第2水素発生材容器85に接続されている。
懸濁容器81の上部に、モータ823が固定されている。モータ823に固定された回転軸824は、懸濁容器81の内部に突出し、先端にインペラ825が固定されている。モータ823が回転することにより、インペラ825が回転し、懸濁容器81の内部を攪拌する。モータ823、回転軸824およびインペラ825は、懸濁容器81内の液体を攪拌する攪拌器82の一例である。
懸濁容器81の外側には、第2冷却装置542が取り付けられている。第2冷却装置542は、懸濁容器81を水冷または空冷等により冷却する装置である。懸濁容器81の温度が所定の温度よりも高い場合には、第2冷却装置542が動作して懸濁容器81を冷却する。
所定の温度は、たとえば懸濁容器81内の懸濁液の温度が、0℃以上20℃以下になる範囲の温度である。懸濁液の温度が、0℃以上15℃以下の範囲になることが、さらに望ましい。懸濁液の温度が、摂氏5℃以上10℃以下の範囲になることが、さらに望ましい。懸濁容器81を低温に保つことにより、懸濁容器81の内部で水素発生材と水とが反応して、水素が発生することを防止することができる。
たとえば、水素タンク71、第1リザーバタンク73または第2リザーバタンク74の圧力が低下した場合、供給バルブ83が開き、懸濁容器81内に水素発生材を供給する。攪拌器82が懸濁容器81内を攪拌することにより、水素発生材が水中に分散して懸濁液になる。シャワーヘッド23は、反応容器21内に懸濁液を散布する。
懸濁容器81内の懸濁液の濃度は、供給バルブ83および第9バルブ569により制御される。供給バルブ83が閉じた状態が一定期間継続した後には、懸濁容器81内の液体は水になる。反応容器21に散布される懸濁液または水の量は、第1バルブ561により制御される。
なお、水素生成装置10は、水タンク61から懸濁容器81を介さずに反応容器21に水を供給する、いわゆるバイパス管路を有しても良い。
本実施の形態によると、第1管661からの噴射に加えてシャワーヘッド23からも反応容器21内へ水素発生材を供給可能であるので、必要に応じて水素の発生量を大幅に増やすことができる水素生成装置10を提供できる。
なお、本実施の形態の水素生成装置10は、第1リザーバタンク73を備えなくても良い。水素生成装置10の起動時には、シャワーヘッド23から反応容器21に供給される懸濁液中の水素発生材により発生した水素を水素タンク71に貯留する。水素タンク71の圧力が十分に高まった後に、第1管661を介して水素発生材を反応容器21内に噴射することができる。
[実施の形態8]
本実施の形態は、反応容器21の上部に第2管672を直接接続する水素生成装置10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図13は、実施の形態8の水素生成装置10の模式図である。反応容器21は、途中に第1バルブ561を備える第2管662を介して、水タンク61に接続されている。邪魔板22は、第2管662の開口部の真下にあたる位置に孔を有する。
第2管662を介して、反応容器21内に水が供給される。反応容器21内に貯留された水は、第2管662の開口部から落下する水の勢いにより攪拌される。なお、第1バルブ561が、開状態と閉状態とを繰り返すことにより、反応容器21の内部が効率良く攪拌される。
第2管662は複数の管に分岐して反応容器21に接続されていても良い。複数の開口部から反応容器21内に水が落下することにより、反応容器21内の水および水素発生材の濃度のむらを防ぐことができる。
本実施の形態によると、構成が簡素でメンテナンスが容易な水素生成装置10を提供できる。
各実施例で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組合せ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 水素生成装置
21 反応容器
22 邪魔板
23 シャワーヘッド
24 噴射口
25 排水口
26 隙間
31 水素発生材容器
32 スクリュー
33 モータ
34 軸
36 ジェットポンプ
38 接続口
40 制御装置
41 CPU
42 主記憶装置
43 補助記憶装置
44 入力部
45 出力部
46 通信部
47 入力I/F
48 出力I/F
51 圧力計
52 温度計
53 流量計
54 冷却装置
56 バルブ
561 第1バルブ
562 第2バルブ
563 第3バルブ
564 第4バルブ
565 第5バルブ
566 第6バルブ
567 第7バルブ
568 第8バルブ
569 第9バルブ
57 ポンプ
58 ヒータ
59 圧縮機
61 水タンク
63 分離槽
65 冷却槽
661 第1管
662 第2管
663 第3管
664 第4管
665 第5管
666 第6管
67 オーバーフロー管
681 第1枝管
682 第2枝管
683 第3枝管
71 水素タンク
73 第1リザーバタンク
74 第2リザーバタンク
75 水素放出管
80 燃料電池
81 懸濁容器
83 供給バルブ
84 供給管
85 第2水素発生材容器

Claims (14)

  1. 反応容器の内部に水を散布するシャワーヘッドと、
    水素をキャリアガスに用いて前記反応容器の内部に粉状の水素発生材を供給する第1管と、
    前記反応容器の上部に接続され、前記シャワーヘッドにより供給されて前記反応容器内に貯留した水と前記第1管により供給された前記水素発生材との反応により生じた水素を流出させる第3管と
    を備える水素生成装置。
  2. 前記反応容器と前記第3管との接続部と、前記シャワーヘッドとの間に配置された邪魔板を備える請求項1に記載の水素生成装置。
  3. 前記第1管は、前記第3管から流出した水素をキャリアガスに用いる請求項1または請求項2に記載の水素生成装置。
  4. 前記第1管は、前記反応容器の内壁に沿って前記水素発生材を噴射する請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の水素生成装置。
  5. 前記水素発生材を収容し、前記第1管と着脱可能に接続された接続口を有する水素発生材容器を備える請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の水素生成装置。
  6. 前記水素発生材容器は、回転により前記水素発生材を前記第1管内に送り出すスクリューを有する請求項5に記載の水素生成装置。
  7. 前記反応容器の下部に設けられた排水口から排出した水と反応生成物とを分離する分離槽を備え、
    前記シャワーヘッドは、前記分離槽で分離した水を散布する
    請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の水素生成装置。
  8. 前記水素発生材は、水素化マグネシウムである請求項1から請求項7のいずれか一つに記載の水素生成装置。
  9. 前記第3管から流出させた水素を消費した燃料電池により生成された水が流入する第5管を備え、
    前記第5管から流入した水が前記シャワーヘッドに供給される
    請求項1から請求項8のいずれか一つに記載の水素生成装置。
  10. 反応容器の内部に水を散布し、
    前記反応容器に接続された第1管を介して、粉状の水素発生材と水素とを前記反応容器内に供給し、
    前記反応容器の上部に接続された第3管より、前記反応容器内に貯留した水と前記水素発生材との反応により生じた水素を流出させる
    水素生成方法。
  11. 水に水素発生材が懸濁した懸濁液を反応容器の内部に散布するシャワーヘッドと、
    前記反応容器の上部に接続され、前記シャワーヘッドにより供給されて前記反応容器内に貯留した前記水と前記水素発生材との反応により生じた水素を流出させる第3管と
    を備える水素生成装置。
  12. 水素をキャリアガスに用いて前記反応容器の内部に粉状の水素発生材を供給する第1管を備える、
    請求項11に記載の水素生成装置。
  13. 水素をキャリアガスに用いて反応容器の内部に粉状の水素発生材を供給する第1管と、
    前記反応容器の内部に水を供給する第2管と、
    前記反応容器の上部に接続され、前記第2管により供給されて前記反応容器内に貯留した水と前記第1管により供給された前記水素発生材との反応により生じた水素を流出させる第3管と
    を備える水素生成装置。
  14. 粉状の水素発生材を水に懸濁させた懸濁液を反応容器の内部に散布し、
    前記反応容器の上部に接続された第3管より、散布されて前記反応容器内に貯留した前記水と前記水素発生材との反応により生じた水素を流出させる
    水素生成方法。
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