JP7178039B2 - 水素生成装置および水素生成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水素生成装置および水素生成方法に関する。
水素を燃料にして発電する燃料電池が、広範な技術分野において使用されている。燃料電池に供給する水素を、水素化マグネシウム粒子の加水分解によって生成する水素生成装置が提案されている(特許文献1)。
特開2009-99534号公報
しかしながら、特許文献1に記載の水素生成装置は、長時間の連続運転には適さないという問題点がある。
一つの側面では、長時間の連続運転が可能な水素生成装置等を提供することを目的とする。
水素生成装置は、反応容器の内部に水を供給する第1管と、水素発生材の粉と水とを混合する混合器と、前記混合器で混合した混合物を前記反応容器の内部に供給する第2管と、前記反応容器の上部に接続され、前記第1管により供給されて前記反応容器内に貯留した水と前記第2管により供給された前記混合物に含まれる水素発生材との化学反応により生じた水素を流出させる第3管と、前記反応容器の下部に接続され、前記第3管から流出させる水素を生成する際の反応生成物を含む水を流出させる排水管とを備え、前記混合物は、水素発生材の粉と水とを混練したペーストである。
水素生成装置は、前記反応容器の内部の温度を所定の温度に維持する温度調整機構を備える。
水素生成装置は、前記反応容器の内部を暖めるヒータを備える。
水素生成装置は、前記混合物は、水素発生材の粉と水とを混練したペーストである。
水素生成装置は、前記ペーストを所定の速度で前記反応容器の内部に押し出すスクリューを備える。
水素生成装置は、前記混合物は、重量比で20パーセント以上70パーセント以下の水素発生材を含む。
水素生成装置は、前記混合物は、水素発生材の粉と水とを混合した懸濁液である。
水素生成装置は、前記混合物は、重量比で13パーセント以上22パーセント以下の水素発生材を含む。
水素生成装置は、前記水素発生材は、水素化マグネシウムである。
水素生成装置は、前記水素発生材は、平均粒径が1マイクロメートル以上20マイクロメートル以下である。
水素生成装置は、前記水素発生材は、平均粒径が1マイクロメートル以上15マイクロメートル以下である。
水素生成方法は、反応容器の内部に水を供給し、水素発生材の粉と水とを混合し、混合した混合物を前記反応容器の内部に供給し、前記反応容器の上部から前記反応容器内に貯留した水と前記混合物に含まれる水素発生材との反応により生じた水素を流出させ、前記反応容器の下部から反応生成物を含む水を流出させる。
一つの側面では、長時間の連続運転が可能な水素生成装置等を提供できる。
水素生成装置の構成を説明する説明図である。 混合器の構成を説明する説明図である。 水素生成装置の制御系のブロック図である。 プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実験例1の反応容器内の温度および水素生成量の変化を示すグラフである。 実験例2の反応容器内の温度および水素生成量の変化を示すグラフである。 実施の形態2の混合器の構成を説明する説明図である。 実施の形態3の混合器の構成を説明する説明図である。 実施の形態4の水素生成装置の構成を説明する説明図である。
[実施の形態1]
図1は、水素生成装置10の構成を説明する説明図である。水素生成装置10は、反応容器21、混合器88、水素発生材容器31、水タンク61、分離槽63、冷却槽65、水素タンク71およびリザーバタンク74を備える。図1を使用して、本実施の形態の水素生成装置10の概要を説明する。
反応容器21は円形断面の中空容器である。反応容器21の外側には、ヒータ58および第1冷却装置541が取り付けられている。ヒータ58は、反応容器21を暖める装置である。第1冷却装置541は、反応容器21を水冷または空冷等により冷却する装置である。ヒータ58および第1冷却装置541は、反応容器21の温度を所定の温度に維持する温度調整機構を構成する。
なお、ヒータ58は、反応容器21の内部に取り付けても良い。たとえば、ヒータ58にコイルヒータを使用することにより、後述する様に反応容器21の内部に貯留した液体を直接暖めることができる。
反応容器21の天面の中央付近に設けられた接続部は、第3管663を介して冷却槽65と接続されている。冷却槽65は、送気管681を介して水素タンク71と接続されている。さらに冷却槽65は、送水管を介して水タンク61と接続されている。水タンク61は、途中に第1バルブ561を有する第1管661を介して反応容器21に接続されている。
反応容器21の底は、下に向けて径が小さくなるテーパ部を有する。テーパ部の最下部に、後述する化学反応により生成する反応生成物、たとえば水酸化マグネシウムおよび酸化マグネシウム等を含む水を排出する排水口25が設けられている。排水口25は、途中に排水バルブ566を備える排水管666を介して分離槽63に接続されている。分離槽63は上澄み液を流すオーバーフロー管67を介して複数が直列に接続されている。最後の分離槽63は、途中にポンプ57を備える戻り管を介して水タンク61に接続されている。
水素タンク71に、水素放出管75が接続されている。リザーバタンク74は、途中にリザーババルブ568を有する補給管668を介して、水素放出管75に接続されている。
水タンク61は、途中に第4バルブ564を有する第4管664を介して、混合器88に接続されている。水素発生材容器31も、途中に供給バルブ567を有する供給管667を介して混合器88に接続されている。混合器88は、第2管662を介して反応容器21の上面に接続されている。
図2は、混合器88の構成を説明する説明図である。混合器88は、第4管664および供給管667が上部に接続された懸濁容器81を有する。懸濁容器81の下部に、第2バルブ562を介して第2管662が接続されている。懸濁容器81の外側に、第2冷却装置542が取り付けられている。
懸濁容器81は、スターラ821の上に載せられている。懸濁容器81の底に、スターラ821が発生する磁場により回転する回転子822が入っている。なお、スターラ821と回転子822とは、懸濁容器81内の液体を攪拌する攪拌器82の一例である。攪拌器82は、懸濁容器81と、懸濁容器81内で回転するインペラとを備えても良い。
図1および図2を使用して説明を続ける。水素発生材容器31には、水と反応して水素を発生する水素発生材の粉が収容されている。水素発生材は、たとえば水素化マグネシウムである。懸濁容器81内で、水素発生材と水とが攪拌され、懸濁液になる。懸濁液は、第2冷却装置542により後述する化学反応が起こらない程度の低温に保たれる。具体的には、懸濁液の温度は摂氏10度以下に保つことが望ましい。懸濁液の温度は摂氏5度以下に保つことがさらに望ましい。
反応容器21には、第1管661から水が、第2管662から水素発生材の懸濁液がそれぞれ供給される。ヒータ58および第1冷却装置541により、反応容器21の内部は下記の(1)式から(6)式に示す化学反応が生じる温度に保たれる。
水素発生材に水素化マグネシウムを使用する場合には、反応容器21内で以下の反応式により水素が発生する。
MgH2+2H2O → Mg(OH)2+2H2 ‥‥‥(1)
MgH2+H2O → MgO+2H2 ‥‥‥(2)
式(1)は水素化マグネシウムと温水とが反応する場合の反応式、式(2)は水素化マグネシウムと高温の水蒸気とが反応する場合の反応式である。いずれも、水素化マグネシウムの加水分解の反応である。
水素発生材は、マグネシウム粉、アルミニウム粉、鉄粉、またはカルシウム粉等でも良い。これらの水素発生材を使用する場合には、それぞれ以下の反応式により水素が発生する。
Mg+2H2O → Mg(OH)2+H2 ‥‥‥(3)
2Al+6H2O → 2Al(OH)3+3H2 ‥‥‥(4)
Fe+2H2O → Fe(OH)2+2H2 ‥‥‥(5)
Ca+2H2O → Ca(OH)2+H2 ‥‥‥(6)
式(1)から式(6)に示す反応式は、いずれも発熱反応である。以下の説明では、水素発生材に水素化マグネシウムを使用し、主に式(1)の反応により水素を発生させる場合を例にして説明する。なお、温度および圧力等の反応条件によっては、式(1)の反応と平行して式(2)の反応も生じる可能性がある。
水素化マグネシウムの平均粒径は100マイクロメートル以下であることが望ましい。このようにすることにより、水素生成装置10の管路内での水素化マグネシウムの詰まりを防止できる。
水素化マグネシウムの平均粒径は50マイクロメートル以下であることが望ましく、20マイクロメートル以下であることが、さらに望ましい。水素化マグネシウムの平均粒径は15マイクロメートル以下であることがさらに望ましい。粒径が小さいことにより、水素化マグネシウムの比表面積、すなわち単位質量あたりの表面積が大きくなり、水との化学反応の速度が速くなるためである。
水素化マグネシウムの平均粒径は、1マイクロメートル以上であることが望ましい。平均粒径が1マイクロメートルを下回ると、水素発生材容器31への供給時に飛散しやすくなるなど、取り扱いが難しいからである。
水素化マグネシウムの平均粒径は15マイクロメートルであることが、取り扱いやすさ、製造しやすさ、および化学反応性のバランスの観点から望ましい。以下の説明では、水素化マグネシウムの平均粒径が15マイクロメートルの場合を例にして説明する。
水素生成装置10の動作の概要を説明する。反応容器21の約半分から3分の2程度の高さまで水が貯留される。ヒータ58により、反応容器21の内部は、式(1)の反応が生じやすい温度、具体的には摂氏100度以上200度以下に加熱される。反応容器21内部の温度および圧力の詳細については、後述する。
懸濁容器81内に、第2管662の開口部よりも高い水位まで水と水素発生材とが供給される。懸濁容器81内で回転子822を回転させることにより、水素発生材の粒子が水中に分散して懸濁液になる。水素発生材の粒径および懸濁液の濃度については、後述する。前述の通り、第2冷却装置542により懸濁容器81の温度は低温に保たれて、水素の発生が防止される。
第2管662を介して、反応容器21内の水に懸濁液が投入される。水素発生材は、速やかに反応容器21内に拡散する。主に式(1)の反応式により、反応容器21内で水素および水酸化マグネシウムが発生する。温度等の条件によっては、式(2)の反応式により酸化マグネシウムも発生する。
発生した水素は、水が熱せられて生じた水蒸気と混ざる。水素と水蒸気とは、第3管663を通って冷却槽65に入る。冷却槽65内で水蒸気は凝結して水になる。その結果、水素と水蒸気とは、水素と水とに分離される。分離された水は、送水管を通って水タンク61に入る。
分離された水素は、送気管681を通って水素タンク71に入る。水素タンク71から水素放出管75を介して燃料電池80(図9参照)等の水素供給先に、水素が供給される。なお、水素放出管75を介して放出される水素の量は、図示しない圧力調整弁および流量調整弁により調整される。
反応容器21の下部に設けた排水口25から反応生成物である水酸化マグネシウムおよび酸化マグネシウムを含む水が流出し、排水管666を介して分離槽63に流れ込む。分離槽63内で、水酸化マグネシウムおよび酸化マグネシウムは沈殿する。分離槽63からオーバーフロー管67を介して、上澄みの水が隣の分離槽63に流れ込む。
複数の分離槽63を経由することにより精製された水が、ポンプ57により加圧され、戻り管を介して水タンク61に戻る。水タンク61から第1管661を介して反応容器21の内部に水が供給される。水タンク61から第4管664を介して懸濁容器81の内部に水が供給される。分離槽63の底に溜まった沈殿物は、適宜取り出され、水素化マグネシウムの製造に利用される。
水素を発生させる際の化学反応により消費された水および、分離槽63における生成処理のタイムラグ等により第1管661および第4管664に供給する水が不足する場合には、外部から適宜補給される。
水素発生材容器31内の水素発生材が少なくなった場合には、水素発生材容器31の上部に設けられた投入口等から、水素発生材を投入する。水素発生材容器31が空になった後に、供給バルブ567を閉じて、水素発生材を充填済の水素発生材容器31に交換しても良い。
水素発生材を補給する際に、水素発生材容器31または供給管667に空気が入った場合であっても、供給管667と第2管662との間は懸濁液により隔てられているため、第2管662に空気が入ることを防止できる。
リザーバタンク74について説明する。リザーバタンク74の内部には、水素タンク71の内部よりも高い圧力で水素が充填されている。リザーバタンク74に充填されている水素の圧力は、たとえば1メガパスカル弱である。水素供給先が水素を必要としているが、反応容器21内における水素生成量が不足する場合には、リザーババルブ568を開き、リザーバタンク74から水素放出管75に水素を供給する。リザーババルブ568は、リザーバタンク74内の水素が減少して圧力が低くなった場合には、自動的に閉じることが望ましい。
なお、リザーババルブ568とリザーバタンク74との間に圧縮機を設けても良い。反応容器21で十分な量の水素を生成している場合に、補給管668を介して水素タンク71から供給される水素を加圧して、リザーバタンク74に水素を補給できる。
リザーバタンク74は、内部を高圧にすることにより、できるだけ多くの水素を収容可能にする。これにより、水素供給先に安定的に水素を供給することが可能である。
反応容器21、水素発生材容器31、懸濁容器81、冷却槽65、水素タンク71、リザーバタンク74、第3管663、補給管668および各部の配管等の水素に曝露される部分は、ステンレス鋼製またはアルミニウム製であることが望ましい。
図3は、水素生成装置10の制御系のブロック図である。制御装置40は、CPU(Central Processing Unit)41、主記憶装置42、補助記憶装置43、入力部44、出力部45、通信部46、入力I/F(Interface)47、出力I/F48およびバスを備える。本実施の形態の制御装置40には、水素生成装置10専用の装置を利用しても良いし、汎用のパーソナルコンピュータ等を利用しても良い。
CPU41は、本実施の形態に係るプログラムを実行する演算制御装置である。CPU41には、一または複数のCPUまたはマルチコアCPU等が使用される。CPU41は、バスを介して制御装置40を構成するハードウェア各部と接続されている。
主記憶装置42は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の記憶装置である。主記憶装置42には、CPU41が行う処理の途中で必要な情報およびCPU41で実行中のプログラムが一時的に保存される。
補助記憶装置43は、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスクまたは磁気テープ等の記憶装置である。補助記憶装置43には、CPU41に実行させるプログラムおよびプログラムの実行に必要な各種情報が保存される。
入力部44は、たとえば、キーボード、タッチパネル、マウス等である。出力部45は、たとえば液晶表示装置または有機EL表示装置等である。出力部45は、警告灯またはスピーカー等をさらに備えても良い。通信部46は、ネットワークとの通信を行うインターフェイスである。
入力I/F47は、水素生成装置10の各所に取り付けられた圧力計51、温度計52、流量計53、および、水位計等の各種センサから、CPU41がデータを取得するインターフェイスである。
出力I/F48は、水素生成装置10の各所に取り付けられたバルブ56、ポンプ57、ヒータ58、冷却装置54、および混合器88等に対する制御信号をCPU41が送出するインターフェイスである。なお、出力I/F48と、バルブ56、ポンプ57、ヒータ58、冷却装置54、および混合器88との間には、図示しない駆動回路が設けられている。
ここで、バルブ56には、第1バルブ561、第2バルブ562、第4バルブ564、排水バルブ566、供給バルブ567、リザーババルブ568が含まれる。冷却装置54には、第1冷却装置541および第2冷却装置542が含まれる。
以上に説明した、水素生成装置10内の物質の流れについて、簡単にまとめる。水は、水タンク61から、第1管661、反応容器21、排水管666、分離槽63および戻り管を経て水タンク61に戻る経路と、水タンク61から、第4管664、混合器88、反応容器21、第3管663、冷却槽65および送水管を経て水タンク61に戻る経路とを循環する。
水素を発生させる際の化学反応により消費された水および、分離槽63における生成処理のタイムラグ等により反応容器21に供給する水が不足する場合には、外部から適宜補給され、反応容器21内の水位が所定の範囲に維持される。
水素生成装置10を長時間連続運転する際には、分離槽63の底に沈殿した反応生成物を適宜取り出すとともに、水を補充する。取り出された反応生成物である、水酸化マグネシウムおよび酸化マグネシウムは、水素化マグネシウムの製造に利用される。
反応容器21内で発生した水素ガスは、第3管663、冷却槽65、水素タンク71を経て、水素放出管75に接続された水素供給先に供給される。
水素発生材容器31内の水素発生材は、式(1)または式(2)の化学反応により消費される。水素生成装置10を長時間連続運転する場合には、水素発生材を適宜補充する。
以上に説明した通り、本実施の形態の水素生成装置10は、水素発生材容器31への水素発生材の供給、分離槽63内に沈殿した反応生成物の除去および水の補充を行うことにより、長時間連続して水素を生成することが可能である。
定常運転中の反応容器21内での、熱エネルギーの収支について説明する。前述の式(1)に示す反応においては、1モルの水素化マグネシウムの反応により、276キロジュールの反応熱が発生する。反応容器21内の水の沸騰により、気化熱が奪われる。第1管661、第2管662、第3管663および排水管666からの物質の供給および排出に伴い、熱エネルギーが流入および流出する。
これらの熱エネルギーの収支の均衡が取れている場合には、反応容器21内の温度は一定に保たれる。反応容器21内の熱エネルギーが減少して温度が低下しすぎる場合には、ヒータ58を動作させるか、または、排水バルブ566を絞り排水管666からの熱エネルギーの流出を少なくする。反応容器21内の温度が上昇することにより、式(1)の発熱反応が促進される。
反応容器21内の熱エネルギーが増加して、温度が上昇しすぎる場合には、第1バルブ561を開き第1管661からの水の投入量を増やして、反応容器21内の温度を下げる。反応容器21内の温度が低下することにより、式(1)の発熱反応が阻害される。反応容器21が満杯に近付いて水の投入量を増やせない場合、および、急速に反応速度を低下させる必要がある場合には、第1冷却装置541を動作させることにより、反応容器21を冷却する。
図4は、プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。図4を使用して、水素生成装置10の動作を説明する。なお、図4に示すプログラムの開始時点では、各バルブ56は閉じている。また、水素生成装置10の内部の空間には、水素が充満しているか、または、真空状態になっている。
CPU41は、第1バルブ561の駆動回路に対して開信号を送信する。第1バルブ561の駆動回路は、受信した開信号に基づいて第1バルブ561を開く。第1バルブ561が開くことにより、反応容器21の内部に水が注入される(ステップS501)。
なお、以下の説明においては、第1バルブ561の駆動回路の動作の記載を省略して、「CPU41は第1バルブ561を開いて反応容器21の内部に水を入れる。」の様に記載する。第1バルブ561以外の各バルブ56の駆動回路についても、同様である。
CPU41は、反応容器21に取り付けられた水位計などのセンサ、または、第2管662に取り付けられた流量計53等のセンサの出力に基づいて、所定の水位まで水が貯留したことを判定する。
CPU41は、ヒータ58の駆動回路に対して起動信号を発する。ヒータ58の駆動回路は、受信した起動信号に基づいて、ヒータ58を起動する。ヒータ58が発生する熱により、反応容器21内の水が加熱される(ステップS502)。
なお、以下の説明においては、ヒータ58の駆動回路の動作の記載を省略して、「CPU41はヒータ58を起動して、反応容器21内の水を加熱する。」の様に記載する。
CPU41は、第4バルブ564を開いて懸濁容器81に水を入れ、供給バルブ567を開いて懸濁容器81に水素発生材を入れる(ステップS503)。CPU41は、所定の量の水が懸濁容器81に入った後に、第4バルブ564を閉じる。CPU41は、所定の量の水素発生材が懸濁容器81に入った後に、供給バルブ567を閉じる。
CPU41は、攪拌器82を起動して懸濁容器81内を攪拌する(ステップS504)。具体的には、CPU41はスターラ821を起動して、懸濁容器81内の回転子822を回転させることにより、懸濁容器81内を攪拌する。懸濁容器81内の水に水素発生材が分散して、懸濁液になる。なお、CPU41は、懸濁容器81に取り付けられた温度計52などのセンサの出力に基づいて第2冷却装置542を制御して、懸濁容器81の温度を所定の範囲に保つ。
CPU41は、反応容器21に取り付けられた温度計52などのセンサの出力に基づいて、反応容器21内に貯留した水の温度が所定の温度に達したことを判定する。CPU41は、第2バルブ562を開き、懸濁液を反応容器21に注入する(ステップS505)。
CPU41は、反応容器21内部の圧力センサ等から取得したデータに基づいて、所定の量の水素が生成されていることを確認する(ステップS506)。CPU41は、各センサから取得したデータに基づいて、水素生成装置10を通常運転する(ステップS507)。通常運転時にCPU41が実行する処理の例を説明する。
CPU41はヒータ58の出力および第1バルブ561を制御して、反応容器21を所定の温度に保つ。なお、水素発生材と水との化学反応は発熱反応である。発熱量が十分である場合には、CPU41はヒータ58を停止する。さらに発熱量が多い場合には、CPU41は第1バルブ561を開いて、反応容器21内の水の量を増やす。
化学反応が激しく、発熱量が非常に多い場合には、CPU41は冷却装置54を動作させて、反応容器21を所定の温度まで冷却する。水の供給および冷却装置54の動作により、反応容器21の温度が十分に低下した場合には、式(1)等を使用して説明した化学反応の速度が低下して、発熱量が少なくなる。
CPU41は、排水バルブ566を制御して、反応容器21内部の水の量を所定の量に維持しながら、反応生成物を含む水を分離槽63に取り出す。CPU41は、第4バルブ564および供給バルブ567を制御して、懸濁容器81中の懸濁液を所定の量と濃度に保つ。
水素供給先から水素供給量の増加を要求された場合には、CPU41は第2バルブ562を制御して反応容器21に注入する懸濁液の量を増やす。CPU41は、供給バルブ567を制御して懸濁容器81に水素発生材を投入し、懸濁液の濃度を高くしても良い。
水素供給先から水素供給量の減少を要求された場合には、CPU41は第2バルブ562を制御して、反応容器21に注入する懸濁液の量を減らす。CPU41は、第4バルブ564を制御して懸濁容器81に水を投入し、懸濁液の濃度を薄くしても良い。
CPU41は各センサから取得したデータに基づいて水素生成装置10に異常が生じているか否かを判定する(ステップS511)。なお、ステップS511の判定基準はあらかじめ主記憶装置42または補助記憶装置43に記憶されている。
異常が生じていると判定した場合(ステップS511でYES)、CPU41は出力部45にメンテナンス要求を出力する(ステップS512)。出力部45が液晶表示装置または有機EL表示装置である場合には、水素生成装置10に異常が生じていることを示す画面が表示される。出力部45が、警告灯を備える場合には、水素生成装置10の異常発生に対応する警告灯が点灯する。
CPU41は、通信部46および図示しないネットワークを介して管理用のコンピュータ等に通知を送信しても良い。通知を受信した管理用のコンピュータ等は、水素生成装置10のユーザが認識できる態様により、受信した通知の内容を出力する。
CPU41は、各センサから取得したデータに基づいて安全に運転を継続することが可能であるか否かを判定する(ステップS513)。継続可能であると判定した場合(ステップS513でYES)、および、異常が生じていないと判定した場合(ステップS511でNO)、CPU41はステップS507に戻る。
継続不可能であると判定した場合(ステップS513でNO)、CPU41は水素生成装置10の動作を停止する(ステップS514)。具体的には、CPU41は、たとえばヒータ58の停止および第2バルブ562の閉鎖等により、反応容器21内部の化学反応を停止できる。
化学反応が停止した後、CPU41は第1バルブ561および排水バルブ566を閉じて、水の循環を停止する。冷却装置54が動作している場合には、CPU41は冷却装置54も停止する。以上の処理により、水素生成装置10は動作を停止する。その後、CPU41は処理を終了する。
なお、フローチャートでは説明を省略したが、ポンプ57、冷却槽65等、能動的に動作する水素生成装置10の各構成要素も、それぞれの駆動回路を介して、CPU41により制御される。
[実験例1]
水素生成装置10を所定の条件で安定して動作する様に運転した実験例を説明する。本実験例の運転条件を、表1に示す。懸濁液の濃度は、第2管662を介して反応容器21に注入される懸濁液の濃度を示す。初期温度は、図4を使用して説明したフローチャートのステップS505で懸濁液の注入を開始する際の、反応容器21内の温度を意味する。
Figure 0007178039000001
図5は、実験例1の反応容器21内の温度および水素生成量の変化を示すグラフである。CPU41は、図4を使用して説明したフローチャートのステップS507において、送気管681から水素タンク71に流入する水素の量が目標水素生成量と一致する様に、水素生成装置10の各部を制御する。この際にCPU41は、懸濁液の濃度および反応容器21の内圧を、表1に示す値を保つ様に制御した。
図5の横軸は、反応容器21への懸濁液の注入を開始した後の経過時間を示す。横軸の単位は分である。左側の縦軸は、反応容器21内の温度を摂氏で示す。温度は、三角形で示す。右側の縦軸は、水素生成量、すなわち送気管681から一分間に放出される水素の、標準状態での体積を示す。標準状態は、摂氏25度、圧力0.1メガパスカルである。水素生成量は、黒丸で示す。
懸濁液の注入を開始した時点の反応容器21内の温度は、摂氏130度である。その後、式(1)の発熱反応で生成する熱と、水の蒸発に伴う気化熱と、反応容器21への物質の出入りに伴い移動する熱エネルギー量と、ヒータ58および第1冷却装置541の動作による熱エネルギー量の変化とが平衡し、反応容器21内部の温度は摂氏123度で安定する。
懸濁液の注入開始から5分後以降、水素生成量は毎分ほぼ10リットルである。なお、水素タンク71が、水素生成量の変動の影響を除去するバッファタンクの機能を果たすため、水素生成装置10は所定の量の水素を安定して水素放出管75から放出できる。
[実験例2]
水素生成装置10を、可能な限り多量の水素を生成する様に運転した実験例を示す。本実験例の運転条件を、表2に示す。懸濁液の濃度は、第2管662を介して反応容器21に注入される懸濁液の濃度を示す。初期温度は、図4を使用して説明したフローチャートのステップS505で懸濁液の注入を開始する際の、反応容器21内の温度を意味する。
Figure 0007178039000002
図6は、実験例2の反応容器21内の温度および水素生成量の変化を示すグラフである。CPU41は、図4を使用して説明したフローチャートのステップS507において、送気管681から水素タンク71に流入する水素の量ができるだけ多くなる様に、水素生成装置10の各部を制御する。この際にCPU41は、懸濁液の濃度および反応容器21の内圧を、表2に示す値を保つ様に制御した。
図6の横軸は、反応容器21への懸濁液の注入を開始した後の経過時間を示す。横軸の単位は分である。左側の縦軸は、反応容器21内の温度を摂氏で示す。懸濁液の濃度が15パーセントである場合の温度を黒三角と破線で、懸濁液の濃度が18パーセントである場合の濃度を白三角と実線でそれぞれ示す。
右側の縦軸は、水素生成量、すなわち送気管681から一分間に放出される水素の、標準状態での体積を示す。懸濁液の濃度が15パーセントである場合の温度を黒丸と破線で、懸濁液の濃度が18パーセントである場合の濃度を白丸と実線でそれぞれ示す。
懸濁液の注入を開始した時点の反応容器21内の温度は、摂氏143度である。その後、式(1)の発熱反応で生成する熱と、水の蒸発に伴う気化熱と、反応容器21への物質の出入りに伴い移動する熱エネルギー量とが平衡し、懸濁液の濃度が15パーセントである場合も、18パーセントである場合も、反応容器21内部の温度は摂氏135度付近で安定する。
懸濁液の注入開始から時間の経過に伴い水素生成量が徐々に増加する。30分経過後の水素生成量は、懸濁液の濃度が15パーセントである場合に毎分約38リットル、懸濁液の濃度が18パーセントである場合に毎分約43リットルである。
[実験例3]
濃度の異なる懸濁液を用いて、水素生成装置10を所定の条件で安定して動作する様に運転した実験例を説明する。本実験例の共通の運転条件を、表3に示す。
Figure 0007178039000003
種々の濃度の懸濁液を用いた実験結果を表4に示す。水素生成量は、水素生成装置10の動作が安定した後の値を示す。なお、CPU41は、反応容器21の内圧、懸濁液の濃度、および、水素生成量を、表3および表4に示す値を保つ様に制御した。
Figure 0007178039000004
表4のNo.1からNo.4においては、水素生成量は、制御装置40に設定された目標値と一致した。No.1からNo.4においては、反応容器21に投入された水素化マグネシウムの99パーセント以上が、投入から5分以内に式(1)または式(2)の反応により水酸化マグネシウムまたは酸化マグネシウムに変化した。反応量に応じた水素化マグネシウムを連続して投入することにより、水素生成装置10を安定して動作させ、安定した量の水素を生成することができた。
No.5の懸濁液は粘性が高く、懸濁液とペーストとの中間の状態である。No.5においては、水素化マグネシウムは5分経過後も反応容器21内に残存した。そのため、水素化マグネシウムが反応容器21内に蓄積し、水素生成装置10を安定して長時間動作させることができなかった。しかしながら、数分間程度の比較的短い時間であれば、No.4よりも多量の水素を生成できた。
No.6においては、各所に設けられたポンプおよび配管部等で水素化マグネシウムの詰まりが発生し、水素生成装置10を安定して動作させることができなかった。
本実施の形態によると、容積が2リットルである反応容器21を使用して、毎分10リットルから50リットルの水素を安定して生成することができた。たとえば、毎分10リットルの水素を、水素放出管75を介して燃料電池80に供給することにより、1kWの電力を得ることができる。
本実施の形態によると、水素発生材を懸濁液にした後に反応容器21に投入するため、水素発生材の粉がダマにならずに反応容器21内に拡散する。そのため、安定した運転が可能な水素生成装置10を提供できる。
本実施の形態によると、反応容器21の容積が2リットルと小型であるため、運搬が容易な水素生成装置10を提供できる。高圧ガス保安法等に定められた基準である1MPaに比べて低い圧力で反応容器21を使用するため、特定高圧ガス設備に必要な届出等の手続が不要である。そのため、必要が生じた場所に容易に設置して、使用できる水素生成装置10を提供できる。
[実施の形態2]
本実施の形態は、水素発生材の粉と水とを混合してペースト状にする混合器88を備える水素生成装置10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図7は、実施の形態2の混合器88の構成を説明する説明図である。本実施の形態の混合器88は、第4管664および供給管667が上部に接続された混練容器831を有する。混練容器831は円形断面の中空容器であり、下に向けて径が小さくなるテーパ部を有する。テーパ部の先端に、第2管662が接続されている。混練容器831の外側に、第2冷却装置542が取り付けられている。
混練容器831の内側の下部に、テーパ部と同軸に混練スクリュー833が配置されている。混練スクリュー833は、一様な直径の螺旋状である。混練スクリュー833の外径は、テーパ部の下部の内径と略同一である。
混練容器831の上に、混練モータ832が固定されている。混練モータ832の回転軸は、混練容器831の天板を貫通する混練軸834を介して混練スクリュー833に連結されている。混練モータ832が回転することにより、混練軸834と混練スクリュー833とが一体になって回転する。
水タンク61から第4管664を介して混練容器831内に水が供給される。水素発生材容器31から供給管667を介して、混練容器831内に水素化マグネシウムの粉が供給される。供給バルブ567により、水素化マグネシウムの量は重量比で20パーセントから70パーセントの範囲の所定の値に調整される。
混練スクリュー833が回転することにより、混練容器831の内部で水素化マグネシウムの粉と水とが練りあわされて、ペースト状になる。なお、混練容器831は上部に混練用の羽根を有しても良い。
混練スクリュー833の螺旋状の溝と混練容器831間の、ペースト状の水素発生材が、第2管662に押し出される。混練モータ832の回転を制御することにより、水素発生材の押出量を制御できる。第1管661に押し出された水素発生材は、反応容器21の内部に落下して、反応容器21内の水と反応する。
[実験例4]
水素生成装置10を所定の条件で安定して動作する様に運転した実験例を説明する。本実験例の運転条件を、表5に示す。ペーストの濃度は、第2管662を介して反応容器21に注入されるペースト中の水素発生材の濃度を示す。初期温度は、図4を使用して説明したフローチャートのステップS505で懸濁液の注入を開始する際の、反応容器21内の温度を意味する。
Figure 0007178039000005
反応容器21の内圧、および、温度を種々に変更して実験したところ、毎分100リットルから450リットルの範囲の任意の量の水素を安定して得ることができた。
本実施の形態によると、ペースト状の水素発生材を使用することにより、反応容器21内への水素発生材の投入速度を早くできる。ペースト状の水素発生材は反応容器21内で速やかに拡散するため、配管部への水素発生材の詰まりの発生等を防止できる。
本実施の形態によると、20Lの反応容器21を使用することにより、毎分100リットル以上の水素を生成する水素生成装置10を提供できる。
[実施の形態3]
本実施の形態は、水素発生材と水とを混練してペースト状にする混練容器831と、ペーストを反応容器21に押し出す押出容器841とを備える水素生成装置10に関する。実施の形態2と共通する部分については、説明を省略する。
図8は、実施の形態3の混合器88の構成を説明する説明図である。前述の通り、混合器88は、混練容器831と、押出容器841とを有する。混練容器831の上部に、第4管664および供給管667が接続されている。混練容器831は、内部に1組の混練スクリュー833を有する。混練容器831の外側に、第2冷却装置542が取り付けられている。
押出容器841は、一端が第2管662に連続する有底筒状である。押出容器841は、混練容器831の下部に接続されている。押し出し容器の内部に、押出スクリュー843が配置されている。押出スクリュー843の外径は、押出容器841の内径と略同一である。押出スクリュー843の軸は、押出容器841の底部の外側に取り付けられた押出モータ842に接続されている。
水タンク61から第4管664を介して混練容器831内に水が供給される。水素発生材容器31から供給管667を介して、混練容器831内に水素化マグネシウムの粉が供給される。
混練スクリュー833の回転により、水と水素発生材とが練りあわされて、ペーストになる。ペーストは、押出容器841に入る。押出モータ842が回転することにより、押出スクリュー843が回転し、第2管662を介して反応容器21にペーストを押し出す。押出モータ842の回転速度を制御することにより、反応容器21へのペーストの投入速度を制御できる。
水の代わりに、氷を細かく削ったカキ氷を使用して、ペーストを作成しても良い。押出スクリュー843の動作を一時停止した場合等の、ペーストの分離を防止できる。また、混合器88内を低温に保ち、水素発生材と水との化学反応を抑制できる。
本実施の形態によると、混練容器831で水と水素発生材とを混練するため、たとえば重量比70パーセント等の水素発生材含有率の高いペーストをムラなく作成できる。したがって、多量の水素発生材を高速で反応容器21に投入し、多量の水素を生成する水素生成装置10を提供できる。
[実施の形態4]
本実施の形態は、水素供給先で生成した水を再利用する水素生成装置10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図9は、実施の形態4の水素生成装置10の構成を説明する説明図である。水素タンク71は、水素放出管75を介して燃料電池80に接続されている。燃料電池80は、第5管665および図示しないポンプを介して水タンク61に接続されている。
燃料電池80の内部では、下式の化学反応により水素を燃料として発電が行なわれ、正極で水が生成される。
負極側: 2H2→4H++4e- ‥‥‥(7)
正極側: O2+4H++4e-→2H2O ‥‥‥(8)
-は、電子を示す。
正極で生成された水は、第5管665を介して水タンク61に流入する。水タンク61に流入した水は、混合器88を介して、または直接に、反応容器21に供給される。
本実施の形態によると、燃料電池80で生成した水を回収して、式(1)等を使用して説明した水素発生材の加水分解に使用する水素生成装置10を提供することが可能である。したがって、外部から補給する水の量を節約することができ、環境負荷の低い水素生成装置10を提供できる。
実験例1に示した様に毎分10リットルの水素を生成して、燃料電池80に供給する場合、1kWの電力を得ることができる。実験例2に示した様に毎分50リットルの水素を生成して、燃料電池80に供給する場合、5kWの電力を得ることができる。
各実施例で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組合せ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 水素生成装置
21 反応容器
25 排水口
31 水素発生材容器
40 制御装置
41 CPU
42 主記憶装置
43 補助記憶装置
44 入力部
45 出力部
46 通信部
47 入力I/F
48 出力I/F
51 圧力計
52 温度計
53 流量計
54 冷却装置
541 第1冷却装置
542 第2冷却装置
56 バルブ
561 第1バルブ
562 第2バルブ
564 第4バルブ
566 排水バルブ
567 供給バルブ
568 リザーババルブ
57 ポンプ
58 ヒータ
61 水タンク
63 分離槽
65 冷却槽
661 第1管
662 第2管
663 第3管
664 第4管
665 第5管
666 排水管
667 供給管
668 補給管
67 オーバーフロー管
681 送気管
71 水素タンク
74 リザーバタンク
75 水素放出管
80 燃料電池
81 懸濁容器
82 攪拌器
821 スターラ
822 回転子
831 混練容器
832 混練モータ
833 混練スクリュー
834 混練軸
841 押出容器
842 押出モータ
843 押出スクリュー
88 混合器


Claims (10)

  1. 反応容器の内部に水を供給する第1管と、
    水素発生材の粉と水とを混合する混合器と、
    前記混合器で混合した混合物を前記反応容器の内部に供給する第2管と、
    前記反応容器の上部に接続され、前記第1管により供給されて前記反応容器内に貯留した水と前記第2管により供給された前記混合物に含まれる水素発生材との化学反応により生じた水素を流出させる第3管と、
    前記反応容器の下部に接続され、前記第3管から流出させる水素を生成する際の反応生成物を含む水を流出させる排水管とを備え、
    前記混合物は、水素発生材の粉と水とを混練したペーストである
    水素生成装置。
  2. 前記ペーストを所定の速度で前記反応容器の内部に押し出すスクリューを備える
    請求項1に記載の水素生成装置。
  3. 前記混合物は、重量比で20パーセント以上70パーセント以下の水素発生材を含む
    請求項1または2に記載の水素生成装置。
  4. 反応容器の内部に水を供給する第1管と、
    水素発生材の粉と水とを混合する混合器と、
    前記混合器で混合した混合物を前記反応容器の内部に供給する第2管と、
    前記反応容器の上部に接続され、前記第1管により供給されて前記反応容器内に貯留した水と前記第2管により供給された前記混合物に含まれる水素発生材との化学反応により生じた水素を流出させる第3管と、
    前記反応容器の下部に接続され、前記第3管から流出させる水素を生成する際の反応生成物を含む水を流出させる排水管とを備え、
    前記混合物は、水素発生材の粉と水とを混合した懸濁液であり、
    前記混合物は、重量比で13パーセント以上22パーセント以下の水素発生材を含む
    水素生成装置。
  5. 前記水素発生材は、平均粒径が1マイクロメートル以上20マイクロメートル以下である
    請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の水素生成装置。
  6. 反応容器の内部に水を供給する第1管と、
    平均粒径が1マイクロメートル以上20マイクロメートル以下である 水素発生材の粉と水とを混合する混合器と、
    前記混合器で混合した混合物を前記反応容器の内部に供給する第2管と、
    前記反応容器の上部に接続され、前記第1管により供給されて前記反応容器内に貯留した水と前記第2管により供給された前記混合物に含まれる水素発生材との化学反応により生じた水素を流出させる第3管と、
    前記反応容器の下部に接続され、前記第3管から流出させる水素を生成する際の反応生成物を含む水を流出させる排水管と
    を備える水素生成装置。
  7. 前記水素発生材は、平均粒径が1マイクロメートル以上15マイクロメートル以下である
    請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の水素生成装置。
  8. 前記反応容器の内部の温度を所定の温度に維持する温度調整機構を備える
    請求項1から請求項7のいずれか一つに記載の水素生成装置。
  9. 前記反応容器の内部を暖めるヒータを備える
    請求項1から請求項8のいずれか一つに記載の水素生成装置。
  10. 前記水素発生材は、水素化マグネシウムである
    請求項1から請求項9のいずれか一つに記載の水素生成装置。
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