JPWO2018100701A1 - 波動歯車装置の外歯歯車 - Google Patents

波動歯車装置の外歯歯車 Download PDF

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Abstract

波動歯車装置のシルクハット形状の外歯歯車(3)において、ダイヤフラム(20)のダイヤフラム本体部分(22)における内周端(A)、中央部(B)および外周端(C)の厚さを、t(A)、t(B)およびt(C)とし、その湾曲部分(23)における胴部側端部(D)の厚さをt(D)とすると、t(A)>t(C)>t(D)>t(B)となっている。また、ダイヤフラム(20)の内周端(A)の厚さは、中央部(B)の厚さを基準とした場合に、従来のシルクハット形状の外歯歯車に比べて、より厚くなるように設定されている。高負荷トルクでのスラスト力に起因するダイヤフラムの破断を防止でき、疲労強度の高い外歯歯車を実現できる。

Description

本発明は、シルクハット形状の可撓性の外歯歯車が組み込まれたシルクハット型の波動歯車装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、高負荷トルクが作用する運転状態における疲労強度を向上させた波動歯車装置の外歯歯車に関する。
シルクハット型の波動歯車装置の外歯歯車は、円筒状の胴部と、その一端に連続して半径方向の外方に広がるダイヤフラムと、ダイヤフラムの外周端に連続している環状の厚肉のボスを備えている。胴部の先端側開口端の外周部分には、周方向に向けて外歯が一体成形されている。
この形状の外歯歯車では、ダイヤフラムが半径方向の外側に向けて広がっているので、カップ形状の外歯歯車が組み込まれているカップ型の波動歯車装置に比べて、装置の外径寸法が大きくなる。装置の外径寸法を小さくするためにはダイヤフラムの外径を小さくすればよい。しかしながら、ダイヤフラムには、波動発生器によって繰り返し半径方向に撓められる胴部の変形によって、大きな曲げ応力が繰り返し作用する。このため、ダイヤフラムの径を小さくすると、それに逆比例して、ダイヤフラムの内周端部および外周端部に発生する応力が増加し、これらの部分に応力集中が発生するので好ましくない。
特許文献1には、シルクハット型の波動歯車装置において、波動発生器によって撓められる外歯歯車のダイヤフラムに生じる応力集中を緩和して強度を高めることが提案されている。特許文献1に開示の外歯歯車では、ダイヤフラムの厚さを、内周端および外周端においてそれらの間の中央部よりも厚くなるようにして、ダイヤフラムの応力集中を緩和している。
特許文献2には、特許文献1に記載された発明の改良発明が提案されている。当該特許文献2においては、外歯歯車のダイヤフラム部の厚さを、内周端において最大とし、内周端と外周端の間の中央部において最小としている。これにより、外歯歯車のダイヤフラム部の応力集中を一層緩和し、ダイヤフラム部の応力状態を均一化できるようにしている。
特許文献3には、ダイヤフラムにおけるボスへの付け根部分の断面形状を規定するために、ストリームラインを用いることが提案されている。
実開平3−118346号公報 特許第3580506号公報 実開昭61−173851号公報
従来において、シルクハット形状の外歯歯車のダイヤフラム形状の設計は、波動発生器による楕円状の撓み変形、作用する負荷トルク、外歯歯車の取付誤差を考慮した応力解析によって行われている。高負荷対応の製品開発を目指す目的で、外歯歯車の耐久試験を、現行の負荷をさらにアップして行った。現行の応力解析によれば、このアップした負荷でもダイヤフラムは疲労破壊しない想定であったが、耐久試験結果では、ダイヤフラムに疲労破壊が確認された。
本発明者等は、ダイヤフラムの破断の原因を応力解析等に基づき検討し、負荷トルクに起因して外歯歯車に生じるスラスト力の影響を、応力解析において考慮した。この結果、実際の高負荷トルク状態での外歯歯車の耐久試験において観察されるダイヤフラムの破断現象を、応力解析においても再現できることが確認された。
本発明者は、従来における外歯歯車のダイヤフラム形状の設計において考慮されなかった負荷トルクに起因するスラスト力に着目した。これに基づき、本発明者は、スラスト力の影響を考慮してダイヤフラム形状を設計した。負荷トルクに起因するスラスト力を考慮することにより、高負荷トルクの状態でも、ダイヤフラムの破断を抑制できること、および、外歯歯車の耐久性を高めることができることを見出した。
本発明の目的は、このような新たな知見に基づき、高負荷トルクでのダイヤフラムの疲労強度を向上させることのできるダイヤフラム形状を備えた、波動歯車装置の外歯歯車を提供することにある。
本発明による、波動発生器によって楕円状に撓められて、剛性の内歯歯車に対して部分的にかみ合った状態が形成される、波動歯車装置の外歯歯車は、
一方の端が開口端となっている筒状の胴部と、前記胴部の外周面における前記開口端の側の部分に形成された外歯と、前記胴部の他方の端に連続して当該胴部の半径方向の外方に広がるダイヤフラムと、前記ダイヤフラムの外周端に連続して形成されている環状のボスとを有しており、
前記ダイヤフラムは、
前記半径方向に延びているダイヤフラム本体部分と、
前記ダイヤフラム本体部の内周端に連続して、前記半径方向の内方に向かう方向から中心軸線に沿って前記胴部に向かう方向に湾曲して、前記胴部に繋がっている湾曲部分と、
前記ダイヤフラム本体部の外周端から前記半径方向の外方に延びて、前記ボスの内周面に繋がっているボス付け根部分と
を備えており、
前記ダイヤフラムの厚さは、前記ボスの内周面に繋がる前記ボス付け根部分の位置から、前記ダイヤフラム本体部における前記外周端から前記内周端までの間の中央部まで漸減し、前記中央部から前記ダイヤフラム本体部の前記内周端までは漸増しており、
前記ダイヤフラムにおける前記内周端、前記中央部および前記外周端の厚さを、それぞれ、t(A)、t(B)およびt(C)とし、前記湾曲部分における前記胴部に繋がっている胴部側端部の厚さをt(D)とすると、
t(A)>t(C)>t(D)>t(B)
であることを特徴としている。
本発明では、ダイヤフラムの厚さを、ダイヤフラム本体部分においては、その中央部に比べて内周端および外周端を厚くし、かつ、内周端を外周端に比べて厚くしている。また、ダイヤフラムの湾曲部分における胴部側端部の厚さを、ダイヤフラム本体部分の最小厚さの中央部よりも厚くし、かつ、ダイヤフラム本体部分の外周端よりも薄くしている。
このようにダイヤフラムの各部分の厚さを設定することにより、ダイヤフラムの内周端から外周端に沿っての応力分布をなだらかにできる。特に、負荷トルクによるスラスト力に起因してダイヤフラムに生じる応力の集中を緩和でき、その最大応力を低減できる。この結果、高負荷トルクでの運転状態におけるダイヤフラムの破断を防止あるいは抑制でき、外歯歯車の耐久性を高めることができる。
ここで、ダイヤフラム本体部分の中央部の厚さt(B)を基準とすると、
ダイヤフラム本体部分の内周端の厚さt(A)は、
1.2<t(A)/t(B)<2.7
であり、
ダイヤフラム本体部分の外周端の厚さt(C)は、
1.0<t(C)/t(B)<2.3
であり、
ダイヤフラムの湾曲部分の胴部側端部の厚さt(D)は、
1.0<t(D)/t(B)<2.3
であることが望ましい。
すなわち、ダイヤフラム本体部分の中央部の厚さt(B)よりも、ダイヤフラムの湾曲部分の胴部側端部の厚さt(D)を厚くしてある。また、ダイヤフラム本体部分の内周端の厚さt(A)を、中央部の厚さt(B)を基準として、従来の外歯歯車の場合に比べて、より厚くしてある。
このようにダイヤフラムの各部の厚さを設定することにより、高負荷トルクでの運転状態において、スラスト力に起因してダイヤフラムに生じる応力集中を、より一層緩和でき、最大応力を大きく下げることができる。これにより、ダイヤフラムの疲労強度を向上できる。
また、ダイヤフラムの湾曲部分において、ダイヤフラム本体部分に繋がる内周端から、胴部に繋がる胴部側端部までの間の中央位置を、湾曲部分中央位置と呼ぶものとする。この場合、ダイヤフラムの厚さは、湾曲部分における内周端から湾曲部分中央位置までの間は、内周端から湾曲部分中央位置までは漸増し、湾曲部分中央位置から胴部側端部までは漸減しており、
湾曲部分中央位置の厚さをt(E)とすると、
t(E)>t(A)
であり、
ダイヤフラム本体部分の中央部の厚さt(B)を基準とすると、
1.3<t(E)/t(B)<2.8
であることが望ましい。
なお、胴部において、外歯が形成されている外歯形成部分からダイヤフラムの湾曲部分の胴部側端部までの間の円筒部分の厚さを一定とし、胴部側端部の厚さt(D)と同一とすることができる。
本発明の実施の形態に係るシルクハット型の波動歯車装置の概略縦断面図である。 図1の波動歯車装置の歯の噛み合い状態を示す説明図である。 図1の外歯歯車を示す半断面図である。
以下に、図面を参照して、本発明を適用したシルクハット型の波動歯車装置の実施の形態を説明する。
図1は本実施の形態に係るシルクハット型の波動歯車装置の全体構成を示す概略縦断面図であり、図2は歯の噛み合い状態を示す説明図である。波動歯車装置1は、環状の剛性の内歯歯車2と、この内側に同軸に配置されたシルクハット形状の可撓性の外歯歯車3と
、この内側にはめ込まれた楕円状輪郭の波動発生器4から構成されている。
外歯歯車3は、胴部10、ダイヤフラム20、およびボス30を備え、全体としてシルクハット形状をしている。胴部10は円筒形状をしており、撓めることが可能である。胴部10の一方の端は、開口端11となっている。胴部10の他方の端に連続して、ダイヤフラム20が半径方向の外方に広がっている。ダイヤフラム20の外周縁に連続して、矩形断面の円環状のボス30が形成されている。ボス30は、外歯歯車3を他の部材(図示せず)に取り付けるための剛体部分である。
波動発生器4は、中空ハブ41と、その外周に嵌めた楕円形の剛性カム板42と、この外周に嵌めたウエーブベアリング43から構成されている。波動発生器4によって、可撓性の外歯歯車3の外歯5が形成されている外歯形成部分が楕円形に撓められる。外歯歯車3の外歯5は、楕円形の長軸両端に位置する2箇所の位置において、剛性の内歯歯車2の内歯6に噛み合っている。
波動発生器4が中心軸線1aを中心として回転すると、両歯車の噛み合い位置が円周方向に回転する。この回転によって、外歯5と内歯6の歯数差に応じて、外歯歯車3と内歯歯車2の間には相対回転が発生する。例えば、内歯歯車2を固定し、波動発生器4を高速回転入力要素とすれば、外歯歯車3は減速回転出力要素となり、両歯車の歯数差に応じて減速された回転出力が取り出される。
図3は、シルクハット形の外歯歯車3を、その中心軸線1aを含む平面で切断した場合の半断面図である。外歯歯車3の胴部10は、一端が開口端11となっている外歯形成部分12と、外歯形成部分12からダイヤフラム20までの間の一定厚さの円筒部分13とを備えている。外歯形成部分12の外周面側の部分に、外歯5が形成されている。
本例では円筒部分13の厚さを一定としているが、例えば、ダイヤフラム20の側から外歯形成部分12に向けて肉厚が漸減するように、円筒部分13の断面形状を設定することも可能である。
ダイヤフラム20は、ボス付け根部分21と、ダイヤフラム本体部分22と、湾曲部分23とを備えている。ダイヤフラム本体部分22は、中心軸線1aに直交する方向である半径方向に延びている。湾曲部分23は、ダイヤフラム本体部分22の内周端Aに連続して、半径方向の内方に向かう方向から中心軸線1aに沿って胴部10に向かう方向に湾曲している。湾曲部分23の胴部側端部Dが胴部10の円筒部分13に繋がっている。ボス付け根部分21は、ダイヤフラム本体部分22の外周端Cから半径方向の外方に延びてボス30の円形内周面31に繋がっている。
さらに詳しく説明すると、外歯歯車3の胴部10の円筒部分13の内周面部分は、外歯形成部分12に繋がっている部位51から胴部側端部Dまで、中心軸線1aに平行に延びる内側直線52によって規定されている。円筒部分13の外周面部分も中心軸線1aに平行に延びる外側直線53によって規定されている。内側直線52および外側直線53によって、一定厚さの円筒部分13が規定されている。
円筒部分13に繋がっているダイヤフラム20の湾曲部分23の内周面部分は、凹円弧55によって規定されている。凹円弧55の一端は胴部側端部Dの位置において内側直線52に滑らかに繋がっている。湾曲部分23の外周面部分は、胴部側端部Dを超えて延びている外側直線53の延長直線端部分と、この延長直線部分53aに滑らかに繋がっている凸円弧57と、凸円弧57の他方の端に滑らかに繋がり、半径方向の外方に延びる直線部分58aとによって規定されている。
湾曲部分23において、内周端Aから胴部側端部Dまでの間の湾曲部分中央位置をEとする。湾曲部分23では、内側の凹円弧55に比べて外側の凸円弧57の曲率半径を小さくしてある。湾曲部分23の肉厚は、湾曲部分中央位置Eにおいて最も大きく、内周端Aから湾曲部分中央位置Eまでは漸増し、湾曲部分中央位置Eから胴部側端部Dまでは漸減している。
次に、湾曲部分23に繋がっているダイヤフラム本体部分22の胴部側の端面部分は、複合凹曲線59によって規定されている。ダイヤフラム本体部分22における内周端Aから外周端Cまでの間の中央部をBとする。複合凹曲線59は、例えば、内周端Aから中央部Bまでを規定している凹円弧59aと、中央部Bから外周端Cまでを規定している凹円弧59bから構成されている。凹円弧59aの一端は内周端Aの位置において凹円弧55に滑らかに繋がっており、他方の端は凹円弧59bに滑らかに繋がっている。
ダイヤフラム本体部分22の反対側の端面部分は、直線部分58aの端から、内周端Aを超えて延びている直線58によって規定されている。直線58は、中心軸線1aに直交する半径方向に沿って、外周端Cの位置まで延びている。
複合凹曲線59と直線58によって規定されるダイヤフラム本体部分22の厚さは、中央部Bにおいて最も薄く、中央部Bから内周端Aに向かって漸増し、中央部Bから外周端Cに向かって漸増している。
次に、ダイヤフラム本体部分22の外周端Cに繋がっているボス付け根部分21の胴部側の端面部分は、複合凹曲線59の凹円弧59bにおける外周端Cを超えて延びている円弧部分によって規定されている。凹円弧59bの端は、ボス30の同一の側の端面を規定している直線61に繋がっている。
ボス付け根部分21の反対側の端面部分は、外周端Cの位置において直線58の端に滑らかに繋がっている複合凹曲線63によって規定されている。複合凹曲線63の他方の端は、ボス30の円形内周面31に滑らかに繋がっている。複合凹曲線63として、特許文献3(実開昭61−173851号公報)において提案されているストリームラインを用いることができる。ボス付け根部分21の厚さは、外周端Cの位置からボス30の円形内周面31に向けて増加している。
ダイヤフラム20における内周端A、中央部B、外周端C、胴部側端部Dおよび湾曲部分中央位置Eの厚さをそれぞれ、t(A)、t(B)、t(C)、t(D)およびt(E)とすると、
t(E)>t(A)>t(C)>t(D)>t(B)
となるように設定されている。
また、内周端A、外周端C、胴部側端部Dおよび湾曲部分中央位置Eの厚さは、最も薄い中央部Bの厚さt(B)を基準として、次のように設定することが望ましい。
内周端Aの厚さt(A)は、
1.2<t(A)/t(B)<2.7
であり、
外周端Cの厚さt(C)は、
1.0<t(C)/t(B)<2.3
であり、
胴部側端部Dの厚さt(D)は、
1.0<t(D)/t(B)<2.3
であり、
湾曲部分中央位置Eの厚さt(E)は、
1.3<t(E)/t(B)<2.8
である。
本例の外歯歯車3では、上記のように、ダイヤフラム20の最小厚さ部分である中央部Bの厚さt(B)に比べて、ダイヤフラム20の湾曲部分23の胴部側端部Dの厚さt(D)が厚い。また、ダイヤフラム20の内周端Aの厚さt(A)が、ダイヤフラム20の中央部の厚さt(B)を基準とした場合に、従来におけるシルクハット形状の外歯歯車の場合に比べて、より厚くなるように設定されている。さらに、湾曲部分中央位置Eの厚さt(E)を、ダイヤフラム20における最大厚さの部分としてある。
シルクハット形状の外歯歯車3にスラスト力が作用すると、ダイヤフラム本体部分22における外周端Cに近い部分、および、内周端Aに近い部分に、応力が集中する。本発明者の実験によれば、各型番のシルクハット型の波動歯車装置において、上記のように、外歯歯車3の各部の厚さを設定すると、高付加トルクでの運転状態におけるスラスト力に起因する集中応力を、20〜40%低減できることが確認された。また、上記のようにダイヤフラム20の厚さを設定することが、高負荷トルクの運転状態において、ダイヤフラム20の破断を抑制あるいは回避するために有効であることが確認された。さらに、外歯歯車3の捩じれ剛性および座屈強度の向上にも有効であることが確認された。
シルクハット形状の外歯歯車3にスラスト力が作用すると、ダイヤフラム本体部分22における外周端Cに近い部分、および、内周端Aに近い部分に、応力が集中する。本発明者の実験によれば、各型番のシルクハット型の波動歯車装置において、上記のように、外歯歯車3の各部の厚さを設定すると、高負荷トルクでの運転状態におけるスラスト力に起因する集中応力を、20〜40%低減できることが確認された。また、上記のようにダイヤフラム20の厚さを設定することが、高負荷トルクの運転状態において、ダイヤフラム20の破断を抑制あるいは回避するために有効であることが確認された。さらに、外歯歯車3の捩じれ剛性および座屈強度の向上にも有効であることが確認された。

Claims (6)

  1. 波動発生器によって楕円状に撓められて、剛性の内歯歯車に対して部分的にかみ合った状態が形成される、波動歯車装置の外歯歯車であって、
    一方の端が開口端となっている筒状の胴部と、前記胴部の外周面における前記開口端の側の部分に形成された外歯と、前記胴部の他方の端に連続して当該胴部の半径方向の外方に広がるダイヤフラムと、前記ダイヤフラムの外周端に連続して形成されている環状のボスとを有しており、
    前記ダイヤフラムは、
    前記半径方向に延びているダイヤフラム本体部と、
    前記ダイヤフラム本体部の内周端に連続して、前記半径方向の内方に向かう方向から中心軸線に沿って前記胴部に向かう方向に湾曲して、前記胴部に繋がっている湾曲部分と、
    前記ダイヤフラム本体部の外周端から前記半径方向の外方に延びて、前記ボスの内周面に繋がっているボス付け根部分と
    を備えており、
    前記ダイヤフラムの厚さは、前記ボスの内周面に繋がる前記ボス付け根部分の位置から、前記ダイヤフラム本体部における前記外周端から前記内周端までの間の中央部まで漸減し、前記中央部から前記ダイヤフラム本体部の前記内周端までは漸増しており、
    前記ダイヤフラムにおける前記内周端、前記中央部および前記外周端の厚さを、それぞれ、t(A)、t(B)およびt(C)とし、前記湾曲部分における前記胴部に繋がっている胴部側端部の厚さをt(D)とすると、
    t(A)>t(C)>t(D)>t(B)
    である波動歯車装置の外歯歯車。
  2. 請求項1において、
    前記中央部の厚さt(B)を基準とすると、
    前記内周端の厚さt(A)は、
    1.2<t(A)/t(B)<2.7
    であり、
    前記外周端の厚さt(C)は、
    1.0<t(C)/t(B)<2.3
    であり、
    前記胴部側端部の厚さt(D)は、
    1.0<t(D)/t(B)<2.3
    である波動歯車装置の外歯歯車。
  3. 請求項1において、
    前記ダイヤフラムの厚さは、
    前記湾曲部分における前記内周端から、前記内周端および前記胴部側端部の間の湾曲部分中央位置までの間は、前記内周端から前記湾曲部分中央位置までは漸増し、前記湾曲部分中央位置から前記胴部側端部までは漸減しており、
    前記湾曲部分中央位置の厚さをt(E)とすると、
    t(E)>t(A)
    であり、
    前記中央部の厚さt(B)を基準とすると、
    1.3<t(E)/t(B)<2.8
    である波動歯車装置の外歯歯車。
  4. 請求項1において、
    前記胴部は、前記外歯が形成されている外歯形成部分と、前記外歯形成部分から前記湾曲部分の前記胴部側端部までの間の円筒部分とを備えており、
    前記円筒部分の厚さは一定であり、前記胴部側端部の厚さt(D)と同一である波動歯車装置の外歯歯車。
  5. 請求項1において、
    前記ダイヤフラムの厚さは、
    前記湾曲部分における前記内周端から、前記内周端および前記胴部側端部の間の湾曲部分中央位置までの間は、前記内周端から前記湾曲部分中央位置までは漸増し、前記湾曲部分中央位置から前記胴部側端部までは漸減しており、
    前記湾曲部分中央位置の厚さをt(E)とすると、
    t(E)>t(A)
    であり、
    前記中央部の厚さt(B)を基準とすると、
    前記内周端の厚さt(A)は、
    1.2<t(A)/t(B)<2.7
    であり、
    前記外周端の厚さt(C)は、
    1.0<t(C)/t(B)<2.3
    であり、
    前記胴部側端部の厚さt(D)は、
    1.0<t(D)/t(B)<2.3
    であり、
    前記湾曲部分中央位置の厚さt(E)は、
    1.3<t(E)/t(B)<2.8
    である波動歯車装置の外歯歯車。
  6. 環状の剛性の内歯歯車と、
    請求項1ないし5のうちのいずれか一つの項に記載の外歯歯車と、
    前記外歯歯車を半径方向に撓めて前記内歯歯車に部分的に噛み合わせ、これらの噛み合わせ位置を円周方向に回転させる波動発生器と
    を有している波動歯車装置。
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