JPWO2018097162A1 - クマリン骨格を有するスルホンアミド誘導体 - Google Patents

クマリン骨格を有するスルホンアミド誘導体 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2018097162A1
JPWO2018097162A1 JP2018552608A JP2018552608A JPWO2018097162A1 JP WO2018097162 A1 JPWO2018097162 A1 JP WO2018097162A1 JP 2018552608 A JP2018552608 A JP 2018552608A JP 2018552608 A JP2018552608 A JP 2018552608A JP WO2018097162 A1 JPWO2018097162 A1 JP WO2018097162A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chromeno
compound
methyl
oxo
dihydro
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018552608A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6970684B2 (ja
Inventor
雅浩 太田
雅浩 太田
英和 井上
英和 井上
準也 川井
準也 川井
大木 仁
仁 大木
忠史 土岐
忠史 土岐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiichi Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiichi Sankyo Co Ltd filed Critical Daiichi Sankyo Co Ltd
Publication of JPWO2018097162A1 publication Critical patent/JPWO2018097162A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6970684B2 publication Critical patent/JP6970684B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D491/00Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00
    • C07D491/02Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D491/04Ortho-condensed systems
    • C07D491/044Ortho-condensed systems with only one oxygen atom as ring hetero atom in the oxygen-containing ring
    • C07D491/052Ortho-condensed systems with only one oxygen atom as ring hetero atom in the oxygen-containing ring the oxygen-containing ring being six-membered
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/495Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with two or more nitrogen atoms as the only ring heteroatoms, e.g. piperazine or tetrazines
    • A61K31/496Non-condensed piperazines containing further heterocyclic rings, e.g. rifampin, thiothixene or sparfloxacin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Abstract

MTHFD2を阻害し、MTHFD2の機能亢進を原因とする疾患の治療、MTHFD2の機能亢進と関連する疾患の治療、および/またはMTHFD2の機能亢進を伴う疾患の治療に有用な新規化合物もしくはその塩を提供すること。【解決手段】各種置換基を有する下記式(I)で表されるクマリン骨格を有するスルホンアミド誘導体もしくはその塩を提供する(ここで、式(I)中のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7は、それぞれ、明細書中の定義と同義である。)。式(I)【化1】

Description

本発明は、メチレンテトラヒドロ葉酸デヒドロゲナーゼ(methylene-tetrahydrofolate dehydrogenase-2;以下、MTHFD2と略称することがある)阻害活性を有する化合物および当該化合物を含有する医薬に関する。
MTHFD2は、葉酸代謝に関係する酵素であるMTHFDのアイソフォームの1つであり、ミトコンドリアに存在する。MTHFD2は、二機能性酵素であり、NAD+依存性メチレンテトラヒドロ葉酸デヒドロゲナーゼ反応およびメテニルテトラヒドロ葉酸シクロヒドラーゼ反応を触媒する。NAD+依存性メチレンテトラヒドロ葉酸デヒドロゲナーゼ反応は、5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸(5,10-Methylenetetrahydrofolate)を基質として、5,10-メテニルテトラヒドロ葉酸(5,10-Methenyltetrahydrofolate)を生成する反応である。メテニルテトラヒドロ葉酸シクロヒドロラーゼ反応は、5,10-メテニルテトラヒドロ葉酸を基質として、10-ホルミルテトラヒドロ葉酸(10-Formyltetrahydrofolate)を生成する反応である。
最近、MTHFD2ががん治療における有望な標的分子となり得ることが報告された(非特許文献1)。具体的には、多様ながんにおいてMTHFD2の発現がmRNAレベルおよびタンパク質レベルのいずれにおいても著しく亢進していること、およびMTHFD2の発現増強と乳がんの予後不良との相関が認められることが報告された。また、がん細胞において、MTHFD2の発現をRNA干渉により阻害すると、がん細胞の増殖低下および著しい細胞死が引き起こされることも報告された。一方、MTHFD2の発現は、発生中の胚で認められたが、ほとんどの健常成人組織ではそれが増殖中であっても認められないことから、MTHFD2を阻害する薬剤は、副作用の少ない有用な抗がん剤として期待されている。
MTHFD2を阻害する化合物としては、これまでに数種の葉酸アナログが知られている(非特許文献2,3)。
Nilsson R. et al., Nature Communications, 2014. 5, Article number: 3128 doi:10.1038/ncomms4128. Schmidt A. et al., Biochemistry vol.39 6325-6335 (2000) Eadsforth C. E. et al., FEBS Journal vol.279 4350-4360 (2012)
MTHFD2を阻害する化合物は、医薬、特に抗癌剤としての利用が期待される。
本発明者らは、鋭意検討した結果、MTHFD2阻害活性を示し、抗腫瘍活性を有する下記式(1)に示す化合物を見出した。
すなわち、本発明は、下記[1]から[7] に関する。
[1]一般式(1)
Figure 2018097162
[式(1)中、
は、C〜Cアルキル基またはC〜Cシクロアルキル基を示し、
は、水素原子、ハロゲン原子、1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基または1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基を示し、
は、水素原子またはC〜Cアルキル基を示し、
は、水素原子またはC〜Cアルキル基を示し、
は、水素原子またはC〜Cアルキル基を示し、
は、水素原子またはC〜Cアルキル基を示し、
は、水素原子またはC〜Cアルキル基を示す。]
で表される化合物またはその塩。
[2]
化合物が次の群から選ばれるいずれか1である[1]に記載の化合物またはその塩。
N−(2−クロロ−4−{[7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル]カルボニル}フェニル)メタンスルホンアミド、
N−(2−クロロ−4−{[7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル]カルボニル}フェニル)シクロプロパンスルホンアミド、
N−[4−{[7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル]カルボニル}−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド、
N−[2−クロロ−4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)フェニル]メタンスルホンアミド
N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド、
N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メタンスルホンアミド、
N−[2−クロロ−4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7,10−ジメチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)フェニル]メタンスルホンアミド、
N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7,10−ジメチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド、
N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エタンスルホンアミド、
N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7,10−ジメチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エタンスルホンアミド、
N−[4−({8−[(3S)−3−エチル−4−メチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド、
N−[4−{[7−メチル−5−オキソ−8−(3,3,4−トリメチルピペラジン−1−イル)−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル]カルボニル}−2−(トリフルロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド。
[3][1]または[2]に記載の化合物またはその塩を含有するMTHFD2阻害剤。
[4][1]または[2]に記載の化合物またはその塩を有効成分として含有する医薬。
[5][1]または[2]に記載の化合物またはその塩を有効成分として含有する抗癌剤。
[6][1]または[2]に記載の化合物またはその塩、および薬学的に許容し得る担体を含有する医薬組成物。
[7][1]または[2]に記載の化合物またはその塩の、医薬製造のための使用。
本発明によって、MTHFD2阻害活性を有する化合物が提供される。本発明の化合物は、医薬として、特に、抗腫瘍剤として有用である。
本発明において、「MTHFD2」は、完全長のMTHFD2遺伝子によってコードされるMTHFD2蛋白質またはMTHFD2遺伝子変異体(欠損変異体、置換変異体または付加変異体を含む)によってコードされるMTHFD2蛋白質等を含む。本発明において、「MTHFD2」とは、種々の動物種由来のホモログも含む。
本発明において、用語「腫瘍」および「癌」は交換可能に使用される。また、本発明において、腫瘍、悪性腫瘍、癌、悪性新生物、癌腫、肉腫等を総称して、「腫瘍」または「癌」と表現する場合がある。
本発明において、
「アルキル基」とは、直鎖、分岐鎖のアルキル基を意味する。「C〜Cアルキル基」としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられ、「C〜Cアルキル基」としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が挙げられる。
「C〜Cアルコキシ基」とは、炭素数1〜3の直鎖、分岐鎖のアルキル基を有するアルコキシ基を意味する。「C〜Cアルコキシ基」としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基が挙げられる。
「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
「C〜Cシクロアルキル基」とは、炭素数3〜6の環状のアルキル基を意味し、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
以下に、式(1)中の各置換基について説明する。
本発明は、下記式(1)で示される化合物またはその塩に関する。
Figure 2018097162
式(1)中、
は、C〜Cアルキル基またはC〜Cシクロアルキル基を示す。
ここで、Rとしてはメチル基、エチル基またはシクロプロピル基が好ましい。
は、水素原子、ハロゲン原子または1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基または1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基を示す。
ここで、Rとしては、水素原子、塩素原子またはトリフルオロメトキシ基が好ましい。
は、水素原子またはC〜Cアルキル基を示し、Rとしては、水素原子またはメチル基が好ましい。
は、水素原子またはC〜Cアルキル基を示し、Rとしては、水素原子、メチル基またはエチル基が好ましい。
は、水素原子またはC〜Cアルキル基を示し、Rとしては、水素原子またはメチル基が好ましい。
は、水素原子またはC〜Cアルキル基を示し、Rとしては、水素原子またはメチル基が好ましい。
は、水素原子またはC〜Cアルキル基を示し、Rとしては、水素原子またはメチル基が好ましい。
本発明の一般式(1)で表される化合物は、さらに、次の群から選ばれる1の化合物であることが好ましい。
N−(2−クロロ−4−{[7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル]カルボニル}フェニル)メタンスルホンアミド、
N−(2−クロロ−4−{[7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル]カルボニル}フェニル)シクロプロパンスルホンアミド、
N−[4−{[7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル]カルボニル}−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド、
N−[2−クロロ−4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)フェニル]メタンスルホンアミド
N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド、
N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メタンスルホンアミド、
N−[2−クロロ−4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7,10−ジメチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)フェニル]メタンスルホンアミド、
N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7,10−ジメチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド、
N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エタンスルホンアミド、
N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7,10−ジメチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エタンスルホンアミド、
N−[4−({8−[(3S)−3−エチル−4−メチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド、
N−[4−{[7−メチル−5−オキソ−8−(3,3,4−トリメチルピペラジン−1−イル)−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル]カルボニル}−2−(トリフルロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド。
本発明の式(1)で表される化合物には、立体異性体あるいは不斉炭素原子に由来する光学異性体が存在することもあるが、これらの立体異性体、光学異性体およびこれらの混合物のいずれも本発明に含まれる。
本発明の一般式(1)で表される化合物が、アミノ基等の塩基性基を有する場合、所望により医薬的に許容される塩とすることができる。そのような塩としては、例えば塩酸塩、ヨウ化水素酸塩等のハロゲン化水素酸塩;硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩等の低級アルカンスルホン酸塩;ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等のアリ−ルスルホン酸塩;ギ酸塩、酢酸塩、りんご酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及びオルニチン酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩等のアミノ酸塩;を挙げることができ、ハロゲン化水素酸塩及び有機酸塩が好ましい。
本発明の一般式(1)で表される化合物が、カルボキシ基等の酸性基を有する場合、一般的に塩基付加塩を形成することが可能である。医薬的に許容される塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩等の無機塩;ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、シクロヘキシルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジル−N−(2−フェニルエトキシ)アミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩等の有機アミン塩、等を挙げることができる。
本発明の一般式(1)で表される化合物またはその塩は、遊離体もしくは溶媒和物として存在することもある。空気中の水分を吸収すること等により水和物として存在することもある。溶媒和物としては、医薬的に許容し得るものであれば特に限定されないが、具体的には、水和物(一水和物、二水和物等)、エタノール和物等が好ましい。また、一般式(1)で表される本発明化合物中に窒素原子が存在する場合にはN−オキシド体となっていてもよく、これら溶媒和物及びN−オキシド体も本発明の範囲に含まれる。
本発明の一般式(1)で表される化合物は、置換基の種類や組み合わせによって、シス体、トランス体等の幾何異性体、互変異性体又はd体、l体等の光学異性体等の各種異性体が存在し得るが、本発明の化合物は、特に限定していない場合はそれら全ての異性体、立体異性体及びいずれの比率のこれら異性体及び立体異性体混合物をも包含するものである。
本発明の一般式(1)で表される化合物は、構成する原子の一つまたは複数で非天然の比率の原子同位体を含むこともある。原子同位体としては、例えば、重水素(2H)、トリチウム(3H)、ヨウ素−125、(125I)または炭素−14(14C)などが挙げられる。これらの化合物は、治療又は予防剤、研究試薬、例えば、アッセイ試薬、及び診断剤、例えば、インビボ画像診断剤として有用である。一般式(1)で表される化合物のすべての同位体変種は、放射性であるかどうかにかかわらず、本発明の範囲内に含まれる。
また、本発明は、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により本発明の医薬組成物の有効成分である一般式(1)で表される化合物に変換される化合物、すなわち、酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして一般式(1)で表される化合物に変化される化合物又は胃酸等により加水分解等を起こして一般式(1)で表される化合物に変化される「医薬的に許容されるプロドラッグ化合物」も本発明に包含する。
上記プロドラッグとしては、一般式(1)で表される化合物にアミノ基が存在する場合には、そのアミノ基がアシル化、アルキル化、リン酸化された化合物(例えば、そのアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化された化合物等である)等を挙げることができ、一般式(1)で表される化合物に水酸基が存在する場合には、その水酸基がアシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、その水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等である。)等を挙げることができる。また、一般式(1)で表される化合物にカルボキシ基が存在する場合には、そのカルボキシ基がエステル化、アミド化された化合物(例えば、そのカルボキシ基がエチル エステル化、フェニル エステル化、カルボキシメチル エステル化、ジメチルアミノメチル エステル化、ピバロイルオキシメチル エステル化、エトキシカルボニルオキシエチル エステル化、アミド化又はメチルアミド化された化合物等である。)等が挙げられる。
本発明の化合物のプロドラッグは公知の方法によって一般式(1)で表される化合物から製造することができる。また、本発明の化合物のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁〜198頁に記載されているような、生理的条件で化合物(1)に変化するものも含まれる。
一般式(1)
Figure 2018097162
で表される化合物の代表的な製造法について説明する。本発明の化合物は種々の製造法により製造することができ、以下に示す製造法は一例であり、本発明はこれらに限定して解釈されるべきではない。なお、反応に際しては、必要に応じて置換基を適当な保護基で保護して行うことができ、保護基の種類は特に限定されない。
一般式(1)で表される化合物(化合物(1)と記載することもある)は別途製造した化合物2より、たとえば下記反応式で製造することができる。化合物2と化合物3から導かれる化合物4を経由して化合物(1)を製造する方法、化合物2と別途製造した化合物6を反応させることで単工程で化合物(1)を製造する方法などがある。
[式中、R〜Rは前記と同義である。]
Figure 2018097162
工程1
化合物2から4への変換は、化合物2とRを含む部分構造を有する化合物3との公知の有機化学的手法を用いたアミド化反応により行われる。化合物2に対して、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(たとえばベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、又はN,N−ジメチルホルムアミド等)又はそれらの混合溶媒中で、−30℃から反応に用いる溶媒の沸点まで、好ましくは0℃から50℃において、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、シアノリン酸ジエチル、N−[1−(シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ(モルフォリノ)]ウロニウム ヘキサフルオロフォスフェイト(COMU)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HATU)等の適当な縮合剤の存在下、カルボン酸化合物3と反応させて実施する。
上記縮合剤は化合物に対して過剰モル当量、好ましくは1から5モル当量用いればよい。また、必要に応じて塩基(例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン又は4−ジメチルアミノピリジン等)を用いて反応を行ってもよい。塩基の量としては触媒量あるいは過剰量を用いることができる。
反応時間は10分から72時間が好ましいが、特に限定されない。また、必要に応じて公知の反応促進添加物(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール等)を用いて反応を行う。反応促進剤の量としては、触媒量から過剰量を用いることができる。
化合物2の代わりに、化合物2の塩(塩酸塩、硫酸塩など)を用いることもできる。
工程2
化合物4から1への変換は、化合物4に対して、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例えばジクロロメタン、トルエン、テトラヒドロフラン、アセトン等)又はそれらの混合溶媒中、塩基存在下(例えばピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−メチルモルホリン、4−ジメチルアミノピリジン等)、たとえばRを有するスルホニルクロリド(化合物5)、もしくは対応するスルホン酸無水物を用いて、スルホンアミド化反応をさせることによって行うことができる。なお、ピリジンなどの塩基は溶媒を兼ねることができる。スルホニルクロリドは、化合物4に対して通常1から過剰モル等量用いればよい。反応温度は、通常0℃から溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは0℃から100℃までの範囲である。反応時間は10分から72時間が好ましいが、特に限定されない。
反応条件によっては、2分子のスルホニルクロリドが反応したジスルホニル体が得られることがあるが、その場合は、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、水など)又はそれらの混合溶媒中で、過剰量のアルカリ(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)で処理することにより、化合物1へと変換することができる。アルカリの量は化合物5に対して、1から10等量程度用いればよい。反応温度は、0℃から100℃までの範囲であるが、好ましくは0℃から50℃までの範囲である。
工程3
化合物2と別途製造した化合物6を直接反応させることで化合物1を製造する場合は、工程1と同様のアミド化反応により行うことができる。
上記化合物2は、たとえば下記反応式で製造することができる。下記にはtert−ブトキシカルボニル基(Boc基)を保護基として用いた場合を記載するが、化合物12の官能基の種類によっては他の適当な保護基を用いて製造することが可能である。その際、脱保護の工程8は、保護基の種類により適宜変更することにより、化合物2が製造可能である。
[式中、R〜Rは前記と同義であり、Rは水素原子もしくはC〜Cアルキル基を示す。]
Figure 2018097162
工程4
化合物7から9への変換は、たとえばβ−ケトカルボン酸(もしくはエステル)7とR3を含む部分構造を有するレゾルシノール8を硫酸中で縮合反応させるペックマン反応として知られている反応条件を用いて行うことができる。硫酸の濃度は通常64%から98%のものが使用されるが、特には限定されない。反応温度は通常0℃から100℃までの範囲であるが、好ましくは0℃から50℃までの範囲である。反応時間は硫酸濃度や反応温度に依存するが、通常10分から100時間である。
工程5
化合物9から10の変換は、公知のtert−ブトキシカルボニル(Boc)化反応により行うことができる。たとえば、化合物9に対して、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、トルエン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミドなど)又はそれらの混合溶媒中、塩基存在下(例えば、ピリジン、トリエチルアミンなどの有機塩基、もしくは水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基の水溶液)、ジ−tert−ブチルジカーボネートを反応させることで行うことができる。反応温度は通常0℃から100℃までの範囲であるが、好ましくは0℃から50℃までの範囲である。反応時間は通常10分から100時間である。
工程6
化合物10から11への変換は、公知のトリフラート化により行うことができる。例えば、化合物11は、化合物10に対して、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、アセトニトリルなど)又はそれらの混合溶媒中、塩基存在下(例えば、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、2,6−ルチジン等)、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、もしくはN,N−ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アニリン などのトリフラート化試薬を作用させることにより製造できる。反応温度は通常−10℃から30℃程度である。なお、ピリジンなどの塩基は溶媒を兼ねてもよい。
工程7
工程7は、化合物11とアミン12とのBuchwald反応により化合物13を製造する工程である。たとえば、化合物11に対して、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例えば、トルエン、キシレン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなど)又はそれらの混合溶媒中、パラジウム触媒、ホスフィン配位子、および塩基存在下、RからRを含む部分構造を有する化合物12とカップリング反応をさせることにより行うことができる。
化合物12は化合物11に対して、過剰モル当量、好ましくは1から5モル当量用いればよい。パラジウム触媒としては、酢酸パラジウム(II)、トリス(ベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、ビス(トリフェニルフォスフィン)塩化パラジウム(II)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体、クロロ−(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジイソプロポキシ−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)−メチル−t−ブチル エーテル アダクトなどが挙げられ、ホスフィン配位子としては、BINAP、dppf、Dav−Phos、JohnPhos、c−Hexyl JohnPhos、S−Phos、X−Phos、Xantphos、RuPhosなどが挙げられ、塩基としては、ナトリウム t−ブトキシド、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウムなどが挙げられる。パラジウム触媒は、化合物11に対して、0.01〜1当量、好ましくは0.05から0.5当量使用する。ホスフィン配位子は、化合物11に対して、0.01〜1当量、好ましくは0.05から0.5当量使用する。塩基は化合物11に対して、1から10モル当量、好ましくは2−5モル当量使用する。反応温度は、通常室温から溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは室温から150℃までの範囲である。また、上記反応は、封管中、マイクロウェーブによって行うことができる。
反応時間は触媒の量や反応温度も依存するが、通常1から100時間、好ましくは1から50時間である。
工程8
化合物13のBoc基の除去は、公知の方法に従い行うことができる。反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(たとえばクロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、ジオキサン、トルエン、水など)又はそれらの混合溶媒中、酸(特に限定されないが、塩化水素、硫酸、トリフルオロ酢酸など)を用いて、処理することにより行われる。酸の量は、化合物13に対して、たとえば1から100モル、好ましくは1から10モル用いることができる。反応温度は通常0℃から100℃までの範囲であるが、好ましくは0℃から50℃までの範囲である。反応時間は酸の量や反応温度に依存するが、通常10分から100時間である。
上記化合物6は、Bioorg.Med.Chem.2009, 17, 1307、 Chem.Pharm.Bull. 1999, 47, 809などの既報の報告例を参考に化合物14から化合物15を経由して、合成することができる。
[式中、R〜Rは前記と同義であり、RはC−Cアルキル基などのカルボン酸の保護基を示す。]
Figure 2018097162
化合物14から化合物6への変換
化合物14から15を経た6への変換は、市販もしくは適宜合成した化合物14のスルホンアミド化とアルカリ加水分解の2段階の反応により行うことができる。スルホンアミド化反応の際に、2分子のスルホニルクロリドが反応した化合物16が得られてくることがあるが、化合物16、もしくは化合物15と化合物16の混合物を単離することなく、アルカリ加水分解反応を行うことで、脱スルホニル化反応とエステル加水分解反応を同時に行い、化合物6を製造することができる。
スルホンアミド化反応は、化合物4から1への変換と同様にして行うことができる。
アルカリ加水分解反応は、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、水など)又はそれらの混合溶媒中で、過剰量のアルカリ(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)で処理することにより行うことができる。アルカリの量は化合物14と化合物5に対して、2から10等量程度用いればよい。反応温度は、0℃から100℃までの範囲であるが、好ましくは0℃から50℃までの範囲である。
製造原料3、5、7、8、12は市販もしくは公知の方法に従って合成することができる。
化合物12の代わりに、化合物12の塩を使用することもできる。
本発明の1つの実施形態において、一般式(1)で表される化合物またはその塩は、MTHFD2を阻害するので、MTHFD2阻害剤として使用することができる。
MTHFD2の阻害活性は、例えば、本願試験例に記載した方法で測定することができるが、これに限定されない。
また、一般式(1)で表される化合物またはその塩は、癌細胞の増殖阻害活性を有するので、当該化合物を含有する医薬、好ましくは抗腫瘍剤、抗癌剤に用いることができる。
細胞の増殖阻害活性は、当業者に通常用いられる増殖阻害試験法を用いて調べることができる。細胞の増殖阻害活性は、例えば、下記の試験例2に記載されるように、試験化合物の存在下または非存在下における細胞(例えば、腫瘍細胞)の増殖の程度を比較することによって実施することができる。増殖の程度は、例えば、生細胞を測定する試験系を用いて調べることができる。生細胞の測定方法としては、例えば、[H]−チミジンの取り込み試験、BrdU法またはMTTアッセイ等が挙げられる。
また、in vivoでの抗腫瘍活性は、当業者に通常用いられる抗腫瘍試験法を用いて調べることができる。例えば、マウス、ラット等に各種腫瘍細胞を移植し、移植細胞の生着が確認された後に、本発明の化合物を経口投与、静脈内投与等し、数日〜数週間後に、薬剤無投与群における腫瘍増殖と化合物投与群における腫瘍増殖とを比較することにより本発明のin vivoでの抗腫瘍活性を確認することができる。
本発明の化合物は、腫瘍または癌、例えば、肺癌、消化器癌、卵巣癌、子宮癌、乳癌、前立腺癌、肝癌、頭頚部癌、血液癌、腎癌、皮膚癌(悪性黒色腫等)、網膜芽細胞腫、睾丸腫瘍、肉腫等、より好ましくは、肺癌、乳癌、前立腺癌、大腸癌、急性骨髄性白血病、悪性リンパ腫、悪性黒色腫、網膜芽細胞腫、神経芽細胞腫または肉腫の治療に使用することができるがこれらの癌に限定されない。
本発明の医薬は、本発明の化合物と薬学的に許容し得る担体を含み、静脈内注射、筋肉内注射、皮下注射等の各種注射剤として、あるいは、経口投与または経皮投与等の種々の方法によって投与することができる。薬学的に許容し得る担体とは、本発明の化合物またはその塩を含む組成物を、ある器官または臓器から他の器官または臓器に輸送することに関与する、薬学的に許容される材料(例えば、賦形剤、希釈剤、添加剤、溶媒等)を意味する。
製剤の調製方法としては投与法に応じ適当な製剤(例えば、経口剤または注射剤)を選択し、通常用いられている各種製剤の調製法にて調製できる。経口剤としては、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、トローチ剤、溶液剤、シロップ剤、エリキシル剤、乳剤、または油性ないし水性の懸濁液等を例示できる。経口投与の場合では遊離体のままでも、塩の型のいずれでもよい。水性製剤は薬学的に許容される酸と酸付加物を形成させるか、ナトリウム等のアルカリ金属塩とすることで調製できる。注射剤の場合は製剤中に安定剤、防腐剤または溶解補助剤等を使用することもできる。これらの補助剤等を含むこともある溶液を容器に収納後、凍結乾燥等によって固形製剤として用時調製の製剤としてもよい。また、一回投与量を一の容器に収納してもよく、また複数回投与量を一の容器に収納してもよい。
固形製剤としては、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、またはトローチ剤が挙げられる。これらの固形製剤は、本発明の化合物またはその塩とともに薬学的に許容し得る添加物を含んでもよい。添加物としては、例えば、充填剤類、増量剤類、結合剤類、崩壊剤類、溶解促進剤類、湿潤剤類または滑沢剤類が挙げられ、これらを必要に応じて選択して混合し、製剤化することができる。
液体製剤としては、例えば、溶液剤、シロップ剤、エリキシル剤、乳剤、または懸濁剤が挙げられる。これらの液体製剤は、本発明の化合物またはその塩とともに薬学的に許容し得る添加物を含んでもよい。添加物としては、例えば、懸濁化剤または乳化剤が挙げられ、これらを必要に応じて選択して混合し、製剤化することができる。
本発明の化合物またはその塩は、哺乳類、特にヒトの癌治療に用いることができる。投与量および投与間隔は、疾患の場所、患者の身長、体重、性別または病歴によって、医師の判断により適宜選択され得る。本発明の化合物をヒトに投与する場合、投与量の範囲は、1日当たり、約0.01mg/kg体重〜約500mg/kg体重、好ましくは、約0.1mg/kg体重〜約100mg/kg体重である。ヒトに投与する場合、好ましくは、1日あたり1回、あるいは2から4回に分けて投与され、適当な間隔で繰り返すのが好ましい。また、1日量は、医師の判断により必要によっては上記の量を超えてもよい。
本発明の化合物またはその塩は他の抗腫瘍剤と併用して用いてもよい。例えば、アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗腫瘍抗生物質、抗腫瘍性植物成分、BRM(生物学的応答性制御物質)、ホルモン、ビタミン、抗腫瘍性抗体、分子標的薬、その他の抗腫瘍剤等が挙げられる。
より具体的に、アルキル化剤としては、例えば、ナイトロジェンマスタード、ナイトロジェンマスタードN − オキシドもしくはクロラムブチル等のアルキル化剤、カルボコンもしくはチオテパ等のアジリジン系アルキル化剤、ディブロモマンニトールもしくはディブロモダルシトール等のエポキシド系アルキル化剤、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ニムスチンハイドロクロライド、ストレプトゾシン、クロロゾトシンもしくはラニムスチン等のニトロソウレア系アルキル化剤、ブスルファン、トシル酸インプロスルファンまたはダカルバジン等が挙げられる。
各種代謝拮抗剤としては、例えば、6−メルカプトプリン、6−チオグアニンもしくはチオイノシン等のプリン代謝拮抗剤、フルオロウラシル、テガフール、テガフール・ウラシル、カルモフール、ドキシフルリジン、ブロクスウリジン、シタラビン若しくはエノシタビン等のピリミジン代謝拮抗剤、メトトレキサートもしくはトリメトレキサート等の葉酸代謝拮抗剤等が挙げられる。
抗腫瘍性抗生物質としては、例えば、マイトマイシンC、ブレオマイシン、ペプロマイシン、ダウノルビシン、アクラルビシン、ドキソルビシン、ピラルビシン、THP−アドリアマイシン、4 ’−エピドキソルビシンもしくはエピルビシン等のアントラサイクリン系抗生物質抗腫瘍剤、クロモマイシンA 3 またはアクチノマイシンD 等が挙げられる。
抗腫瘍性植物成分としては、例えば、ビンデシン、ビンクリスチン若しくはビンブラスチン等のビンカアルカロイド類、パクリタキセル、ドセタキセル等のタキサン類、またはエトポシドもしくはテニポシド等のエピポドフィロトキシン類が挙げられる。
BRMとしては、例えば、腫瘍壊死因子またはインドメタシン等が挙げられる。
ホルモンとしては、例えば、ヒドロコルチゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、プラステロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン、オキシメトロン、ナンドロロン、メテノロン、ホスフェストロール、エチニルエストラジオール、クロルマジノンまたはメドロキシプロゲステロン等が挙げられる。
ビタミンとしては、例えば、ビタミンCまたはビタミンA等が挙げられる。
抗腫瘍性抗体、分子標的薬としては、トラスツズマブ、リツキシマブ、セツキシマブ、ニモツズマブ、デノスマブ、ベバシズマブ、インフリキシマブ、メシル酸イマチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、スニチニブ、ラパチニブ、ソラフェニブ、オシメルチニブ等が挙げられる。
その他の抗腫瘍剤としては、例えば、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、タモキシフェン、カンプトテシン、イホスファミド、シクロホスファミド、メルファラン、L−アスパラギナーゼ、アセクラトン、シゾフィラン、ピシバニール、プロカルバジン、ピポブロマン、ネオカルチノスタチン、ヒドロキシウレア、ウベニメクス、クレスチン等またはニモルマブ、ペンブロリズマブ等の免疫チェックポイント阻害薬が挙げられる。
本発明には、本発明化合物またはその塩を投与することを特徴とする癌の予防方法及び/または治療方法も含まれる。
さらに、本発明には、前記医薬を製造するための本発明の化合物またはその塩の使用も含まれる。
また、本発明には、癌の治療または予防における使用のための本発明の化合物またはその塩も含まれる。
以下に示す実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらはいかなる意味においても限定的に解釈されない。また、本明細書において、特に記載のない試薬、溶媒および出発材料は、市販の供給源から容易に入手可能である。
NMRデータで、特に温度記載がないものは20℃付近の温度にて測定した。
実施例1
[工程1]8−ヒドロキシ−7−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 1/2硫酸塩
Figure 2018097162
エチル 4−オキソピペリジン−3−カルボキシレート 塩酸塩(40.5g)、2−メチルベンゼン−1,3−ジオール(24.2g)に64%硫酸(200ml)を加え、室温にて6時間撹拌後、一晩放置した。氷水300mlを加え、2時間撹拌し、不溶物をろ取した。少量の水、ヘキサンで洗浄後、50℃にて減圧下乾燥して、標記化合物(45.1g)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6, 50℃) δ: 7.42 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.89 (1H, d, J = 8.5 Hz), 3.78 (2H, s), 3.23-3.18 (3H, m), 2.88 (2H, t, J = 5.8 Hz), 2.18 (3H, s).
MS (ESI/APCI) m/z: 232 [M+H]+
[工程2]tert−ブチル 8−ヒドロキシ−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート
Figure 2018097162
8−ヒドロキシ−7−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 1/2硫酸塩(5.02g)のテトラヒドロフラン(100ml)懸濁液に1規定 水酸化ナトリウム溶液(15.2ml)を加えて、室温にて30分撹拌した。炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(30ml)およびジ−tert−ブチル ジカルボネート(3.5g)を加え、3時間攪拌後、一晩放置した。反応液を酢酸エチルにて希釈して、有機層を水洗した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、ろ過後、濃縮した。残渣に酢酸エチルを加えて、不溶物をろ取した。60℃にて減圧下乾燥して、標記化合物(4.32g) を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 10.37 (1H, s), 7.41 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.87 (1H, d, J = 8.5 Hz), 4.19 (2H, s), 3.61 (2H, t, J = 5.5 Hz), 2.83 (2H, t, J = 5.8 Hz), 2.16 (3H, s), 1.44 (9H, s).
MS (ESI/APCI) m/z: 276 [M-tBu+H]+
[工程3]tert−ブチル 7−メチル−5−オキソ−8−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート
Figure 2018097162
tert−ブチル 8−ヒドロキシ−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート(6.43g)およびピリジン(2.82ml)のジクロロメタン(100ml)懸濁液に、氷冷下トリフルオロメタンスルホン酸無水物(4.24ml)を加えた。0℃にて30分撹拌後、水を加え、クロロホルムにて抽出した。有機層を0.25規定塩酸、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、ろ過した。減圧下溶媒留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0−2% メタノール/塩化メチレン)にて精製し、標記化合物(8.09g)を固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.49 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.29-7.24 (1H, m), 4.43 (2H, s), 3.75 (2H, t, J = 5.8 Hz), 2.88 (2H, s), 2.49 (3H, s), 1.50 (9H, s).
[工程4]tert−ブチル 7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート
Figure 2018097162
tert−ブチル 7−メチル−5−オキソ−8−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート(5.60g)のトルエン(100ml)懸濁液に、炭酸セシウム(5.91g)、クロロ−(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジイソプロポキシ−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)−メチル−t−ブチル エーテル アダクト (250mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジイソプロポキシビフェニル(141mg)、1−メチルピペラジン(3.33ml)を加え、窒素雰囲気下110℃で8時間加熱撹拌した。反応液をクロロホルムと少量のメタノールで希釈し、セライト濾過した。反応液に水および飽和食塩水を加え、クロロホルムと少量のメタノールで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1−10% メタノール/クロロホルム)にて精製して、標記化合物(4.59g)を固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.36 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.99 (1H, d, J = 8.5 Hz), 4.40 (2H, s), 3.72 (2H, t, J = 5.8 Hz), 3.02 (4H, t, J = 4.6 Hz), 2.88-2.82 (2H, m), 2.66-2.57 (2H, m), 2.38 (6H, s), 1.66-1.59 (2H, m), 1.49 (9H, s).
MS(ESI/APCI) m/z : 414 [M+H]+
[工程5]7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 2塩酸塩
Figure 2018097162
tert−ブチル 7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート(4.59g)のメタノール(50ml)溶液に、4規定塩酸/1,4−ジオキサン(50ml)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に少量のメタノールと酢酸エチル、ヘキサンを加え、不溶物をろ取した。減圧下乾燥し、標記化合物(3.92g)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 9.79 (1H, s), 7.60 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.14 (1H, d, J = 8.5 Hz), 3.97 (2H, s), 3.41 (2H, t, J = 6.1 Hz), 3.30-3.25 (4H, m), 3.17-3.10 (8H, m), 2.82 (3H, s), 2.33 (3H, s).
MS(ESI/APCI) m/z: 314 [M+H]+
[工程6]3−(4−アミノ−3−クロロベンゾイル)−7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン
Figure 2018097162
7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 2塩酸(600mg)、4−アミノ−3−クロロベンゾイック アシッド(294mg)、3H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−オール(233mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩 (372mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)懸濁液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.35ml)を加え、室温4時間撹拌後、室温にて3日間放置した。反応液に水を加え、不溶物をろ取し、水およびヘキサンにて洗浄した。60℃にて減圧下乾燥して、標記化合物(650mg)を固体として得た。
MS(ESI/APCI) m/z :467 [M+H]+
1H-NMR (DMSO-D6, 50℃) δ: 7.53 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.35 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.20 (1H, dd, J = 8.2, 2.1 Hz), 7.07 (1H, d, J = 9.2 Hz), 6.82 (1H, d, J = 8.5 Hz), 5.73 (2H, s), 4.40-4.38 (2H, m), 3.79-3.75 (2H, m), 2.97-2.93 (6H, m), 2.54-2.50 (4H, m), 2.28 (3H, s), 2.26 (3H, s).
[工程7]N−(2−クロロ−4−{[7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル]カルボニル}フェニル)メタンスルホンアミド
Figure 2018097162
3−(4−アミノ−3−クロロベンゾイル)−7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン(650mg)のジクロロメタン(30ml)懸濁液に、氷冷下、トリエチルアミン(0.98ml)、メタンスルホニル クロリド(0.38ml)を滴下し、2時間撹拌した。減圧下溶媒留去し、残渣にテトラヒドロフラン(15ml)を加え、氷冷下撹拌し、1規定水酸化ナトリウム水溶液(14ml)を加え、一晩撹拌した。反応液を1規定塩酸でpH=7〜8に中和し、減圧下溶液を濃縮し、塩化メチレンにて3回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、ろ過した。溶液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(4−12%メタノール/塩化メチレン)にて精製した。精製物を酢酸エチルに懸濁して、1時間加熱還流し、放冷後、不溶物をろ取した。60℃にて減圧下乾燥して標記化合物(566mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 9.33 (1H, s), 7.60 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.57-7.49 (2H, m), 7.43 (1H, dd, J = 8.5, 1.8 Hz), 7.07 (1H, d, J = 8.5 Hz), 4.40 (2H, s), 3.80-3.73 (2H, m), 3.10 (3H, s), 2.99-2.94 (6H, m), 2.58-2.53 (4H, m), 2.29 (6H, s).
MS(ESI/APCI) m/z: 545 [M+H]+
実施例2
N−(2−クロロ−4−{[7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル]カルボニル}フェニル)シクロプロパンスルホンアミド
Figure 2018097162
3−(4−アミノ−3−クロロベンゾイル)−7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン(50mg)のピリジン(1.8ml)懸濁液に、4−ジメチルアミノピリジン(6.5mg)、シクロプロパンスルホニル クロリド(0.022ml)を加え、マイクロウェーブを用いて140℃で1時間加熱した。さらにシクロプロパンスルホニル クロリド(0.065ml)を加え、マイクロウェーブで140℃、1時間加熱した。室温に戻し、反応液を濃縮後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(3−12%メタノール/塩化メチレン)、アミノシリカゲルクロマトグラフィー(10−50%メタノール/塩化メチレン)にて順次精製し、標記化合物(11mg)を得た。
MS (ESI/APCI) m/z : 571 [M+H]+
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 0.90-0.96 (4H, m), 2.26 (3H, s), 2.28 (3H, s), 2.49-2.54 (4H, m), 2.60-2.69 (1H, m), 2.93-2.97 (6H, m), 3.73-3.81 (2H, m), 4.39 (2H, s), 7.07 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.36 (1H, d, J= 8.5 Hz), 7.49-7.56 (3H, m).
実施例3
[工程1]3−[4−アミノ−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル]−7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン
Figure 2018097162
7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロクロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 2塩酸塩(100mg)および4−アミノ−3−(トリフルオロメトキシ)安息香酸(63mg)を用いて、実施例1の工程6と同様に合成し、標記化合物(126mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 2.28 (3H, s), 2.28 (3H, s), 2.52-2.57 (4H, m), 2.92-2.99 (6H, m), 3.78 (2H, t, J = 5.8 Hz), 4.40 (2H, s), 5.63 (2H, s), 6.87 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.07 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.21-7.25 (2H, m), 7.51 (1H, d, J = 8.5 Hz).
MS(ESI/APCI) m/z : 517 [M+H]+
[工程2]N−[4−{[7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル]カルボニル}−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
Figure 2018097162
3−[4−アミノ−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル]−7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン(100mg)のピリジン(2ml)懸濁液にメタンスルホニルクロリド(0.151ml)を加えて60℃で3時間攪拌した。室温まで冷却し、一晩放置した。反応液を減圧下濃縮し、テトラヒドロフラン(2ml)、メタノール(1ml)および1規定水酸化ナトリウム水溶液(3.8ml)を加えて室温にて1時間攪拌した。反応液に1規定塩酸(0.95ml)を加え、減圧下濃縮し、エタノールで共沸した。アミノシリカゲルクロマトグラフィー(10−50%メタノール/塩化メチレン)、次いでシリカゲルクロマトグラフィー(2−14% メタノール/塩化メチレン)により精製し、ジイソプロピルエーテルでスラリー洗浄して、標記化合物(56mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 2.29 (3H, s), 2.29 (3H, s), 2.54-2.57 (4H, m), 2.93-2.99 (6H, m), 3.10 (3H, s), 3.74-3.80 (2H, m), 4.40 (2H, s), 7.06-7.09 (1H, m), 7.44-7.53 (3H, m), 7.61-7.65 (1H, m).
MS(ESI/APCI) m/z : 595 [M+H]+
実施例4
[工程1]3−(4−アミノ−3−クロロベンゾイル)−8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン
Figure 2018097162
tert−ブチル 8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−2,4−ジヒドロ−1H−クロメノ[3、4−c]ピリジン−3−カルボキシレート(21mg)のメタノール(1ml)溶液に4規定塩酸/1,4−ジオキサン溶液(1ml)を加えて室温にて1時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、真空乾燥して固体を得た。得られた固体と4−アミノ−3−クロロ安息香酸(10mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(12mg)および3H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−オール(9mg)を無水ジクロロメタン(1ml)に溶解させ、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.033ml)を加えて室温にて1日攪拌放置した。反応液をクロロホルムで希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を加えて激しく攪拌した。フェーズセパレーター(バイオタージ社)を通して有機層を分取し、濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(2−12%メタノール/塩化メチレン)にて精製して標記化合物(19mg)を固体として得た。
MS(ESI/APCI) m/z : 481 [M+H]+
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 1.04 (3H, d, J = 6.1 Hz), 2.25 (3H, s), 2.29 (3H, s), 2.33-2.40 (1H, m), 2.51-2.56 (1H, m), 2.80-3.03 (7H, m), 3.77 (2H, t, J = 5.8 Hz), 4.39 (2H, s), 5.60 (2H, s), 6.84 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.05 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.19 (1H, dd, J = 8.5, 1.8 Hz), 7.34 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.5 Hz).
[工程2]N−[2−クロロ−4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)フェニル]メタンスルホンアミド
Figure 2018097162
3−(4−アミノ−3−クロロベンゾイル)−8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン(17mg)を用いて、実施例1の工程7と同様に合成し、標記化合物(8mg)を固体として得た。
MS(ESI/APCI) m/z: 559 [M+H]+
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 1.05 (3H, d, J = 6.1 Hz), 2.28 (3H, s), 2.29 (3H, s), 2.32-2.45 (1H, m), 2.51-2.59 (1H, m), 2.82-3.01 (7H, m), 3.09 (3H, s), 3.75-3.79 (2H, m), 4.40 (2H, s), 7.06 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.41-7.45 (1H, m), 7.50-7.57 (2H, m), 7.59 (1H, d, J = 1.8 Hz).
実施例5
[工程1]tert−ブチル 8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート
Figure 2018097162
tert−ブチル 7−メチル−5−オキソ−8−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート(723mg)、および(2S)−1,2−ジメチルピペラジン 2塩酸塩(583mg)を用い、実施例1の工程4と同様に合成して、標記化合物(507mg)を固体とし得た。
MS(ESI/APCI) m/z: 428 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.13 (3H, d, J = 6.1 Hz), 1.50 (9H, s), 2.32-2.43 (7H, m), 2.47-2.64 (2H, m), 2.82-3.14 (6H, m), 3.70-3.75 (2H, m), 4.40 (2H, s), 6.98 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.36 (1H, d, J = 8.5 Hz).
[工程2]8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 2塩酸塩
Figure 2018097162
tert−ブチル 8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート(505mg)を用い、実施例1の工程5と同様に合成して、標記化合物(496mg)を固体とし得た。
MS(ESI/APCI) m/z : 328 [M+H]+
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 1.36 (3H, d, J = 6.1 Hz), 2.32 (3H, s), 2.64-3.57 (14H, m), 3.96-4.01 (2H, m), 7.16 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.63 (1H, d, J= 8.5 Hz), 9.53 (2H, br s), 10.77 (1H, br s).
[工程3]3−[4−アミノ−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル]−8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン
Figure 2018097162
8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 2塩酸塩(65mg)、4−アミノ−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイック アシッド(37mg)を用い、実施例1の工程6と同様に合成して、標記化合物(56mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 1.05 (3H, d, J = 6.1 Hz), 2.26 (3H, s), 2.29 (3H, s), 2.47-2.61 (3H, m), 2.79-3.04 (6H, m), 3.74-3.81 (2H, m), 4.40 (2H, s), 5.62 (2H, s), 6.87 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.05 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.21-7.26 (2H, m), 7.51 (1H, d, J= 9.1 Hz).
MS (ESI/APCI) m/z : 531 [M+H]+
[工程4]N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
Figure 2018097162
3−[4−アミノ−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル]−8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン(55mg)、メタンスルホニル クロリド(0.029ml)を用い、実施例1の工程7と同様に合成して、標記化合物(57mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 1.06 (3H, d, J = 6.1 Hz), 2.26-2.31 (6H, m), 2.34-2.59 (3H, m), 2.81-3.04 (6H, m), 3.10 (3H, s), 3.72-3.80 (2H, m), 4.40 (2H, s), 7.06 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.44-7.53 (3H, m), 7.63 (1H, d, J= 8.5 Hz).
MS(ESI/APCI) m/z : 609 [M+H]+
実施例6
[工程1]3−[4−アミノ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]−8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン
Figure 2018097162
8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 2塩酸塩(58mg)、4−アミノ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾイック アシッド(33mg)を用いて、実施例1の工程6と同様に合成して、標記化合物(63mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 7.54 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.50-7.43 (2H, m), 7.06 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.87 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.14 (2H, s), 4.39 (2H, s), 3.76 (2H, s), 3.09-2.92 (4H, m), 2.89-2.81 (2H, m), 2.29-2.29 (1H, m), 2.27 (3H, s), 2.25 (3H, s), 1.04 (3H, d, J = 6.1 Hz).
MS(ESI/APCI) m/z : 515 [M+1]+
[工程2]N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メタンスルホンアミド
Figure 2018097162
3−[4−アミノ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]−8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン(62mg)、メタンスルホニルクロリド(0.094ml)を用いて、実施例1の工程7と同様に合成して、標記化合物(10mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 9.59 (1H, s), 7.72-7.61 (2H, m), 7.56 (2H, d, J = 7.9 Hz), 7.10 (1H, d, J = 8.5 Hz), 4.41 (2H, s), 3.77 (2H, br s), 3.20-3.10 (3H, m), 3.01-2.89 (6H, m), 2.85-2.74 (2H, m), 2.70-2.62 (2H, m), 2.30 (3H, s), 1.17 (3H, d, J = 6.1 Hz).
MS(ESI/APCI) m/z : 593 [M+H]+
実施例7
[工程1]8−ヒドロキシ−7,10−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 1/2硫酸塩
Figure 2018097162
エチル 4−オキソ−3−ピペリジンカルボキシレート 塩酸塩(3.11g)、2,5−ジメチルレゾルシノール(2.07g)に、80%希硫酸(50g)を少しずつ加え、室温にて3日間撹拌放置した。反応液を氷冷し、80gの氷を加え、0℃で撹拌30分、析出した固体をろ取した。少量の水で洗浄し、エタノール/酢酸エチル=1/1(30ml)を加え撹拌し、不溶の固体をろ取した。減圧下乾燥することによって、標記化合物(1.549g)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 2.13 (3H, s), 2.60 (3H, s), 3.19-3.31 (4H, m), 3.98 (2H, s), 6.71 (1H, s), 9.01 (2H, br s), 10.42 (1H, s)
MS(ESI/APCI) m/z : 246 [M+H]+
[工程2]tert−ブチル 8−ヒドロキシ−7,10−ジメチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート
Figure 2018097162
8−ヒドロキシ−7,10−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 1/2硫酸塩(1.527g)の水(11ml)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(8.9ml)懸濁液に、ジ−tert−ブチル ジカーボネート(1.07g)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を加え、室温で4時間撹拌した。水(30ml)で薄め、約20分間氷冷し、不溶の固体をろ取した。減圧下乾燥して、標記化合物(1.425g)を固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.51 (9H, s), 2.30 (3H, s), 2.62 (3H, s), 3.01-3.11 (2H, m), 3.59-3.65 (2H, m), 4.40 (2H, s), 5.54 (1H, br s), 6.60 (1H, s).
MS(ESI/APCI) m/z : 344 [M-H]-
[工程3]tert−ブチル 7,10−ジメチル−5−オキソ−8−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート
Figure 2018097162
tert−ブチル 8−ヒドロキシ−7,10−ジメチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート(665mg)のジクロロメタン(25ml)溶液に、氷冷下、ピリジン(0.280ml)、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.421ml)を滴下し、0℃にて30分間、室温で1時間撹拌した。再度氷冷下、ピリジン(0.280ml)、無水トリフルオロメタンスルホン酸(0.421ml)を滴下し、室温で1時間撹拌した。飽和重曹水を加え、ジクロロメタンで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(1.5−3% メタノール/塩化メチレン)にて精製し、標記化合物(425mg)を固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.51 (9H, s), 2.43 (3H, s), 2.72 (3H, s), 3.05-3.13 (2H, m), 3.61-3.67 (2H, m), 4.43 (2H, s), 7.01 (1H, s).
MS(ESI/APCI) m/z : 422 [M-tBu+H]+
[工程4]tert−ブチル 8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7,10−ジメチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート
Figure 2018097162
tert−ブチル 7,10−ジメチル−5−オキソ−8−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート(1.063g)、炭酸セシウム(2.2g)、クロロ−(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジイソプロポキシ−1,1’−ビフェニル)[2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)−メチル−t−ブチル エーテル アダクト (91mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジイソプロポキシビフェニル(52mg)、(2S)−1,2−ジメチルピペラジン(510mg)のトルエン(30ml)懸濁液を、窒素雰囲気下110℃で2.5時間加熱撹拌した。反応液をクロロホルムと少量のメタノールで希釈し、不溶の固体をろ過し、母液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(4−8% メタノール/クロロホルム)にて精製して、標記化合物(710mg)を固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.13 (3H, d, J = 6.1 Hz), 1.50 (9H, s), 2.29-2.40 (1H, m), 2.33 (3H, s), 2.37 (3H, s), 2.46-2.62 (2H, m), 2.66 (3H, s), 2.87-2.98 (2H, m), 2.99-3.14 (4H, m), 3.58-3.65 (2H, m), 4.40 (2H, s), 6.70 (1H, s).
MS(ESI/APCI) m/z : 442 [M+H]+
[工程5]8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7,10−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 2塩酸塩
Figure 2018097162
tert−ブチル 8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7,10−ジメチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート(693mg)のメタノール(10ml)溶液に、4規定塩酸/1,4−ジオキサン溶液(10ml)を加え、室温で1時間撹拌した。減圧下溶媒留去し、残渣に少量のメタノールを加え溶解し、酢酸エチル、ジエチルエーテルを加え、析出固体をろ過で集めた。減圧下乾燥することによって標記化合物(615mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 1.38 (3H, d, J = 6.1 Hz), 2.27 (3H, s), 2.68 (3H, s), 2.82 (3H, s), 3.01-3.16 (1H, m), 3.22-3.38 (8H, m), 3.39-3.55 (2H, m), 3.98 (2H, s), 6.92 (1H, s), 9.52 (1H, br s).
MS(ESI/APCI) m/z : 342 [M+H]+
[工程6]N−[2−クロロ−4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7,10−ジメチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)フェニル]メタンスルホンアミド
Figure 2018097162
8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7,10−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 2塩酸塩(42mg)、3−クロロ−4−[(メチルスルホニル)アミノ]ベンゾイック アシッド(28mg)、3H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−オール(16mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(3ml)溶液に、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(22mg)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.11ml)を加え、室温にて攪拌し、4日間放置した。減圧下溶媒留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5−12%メタノール/塩化メチレン)にて精製し、標記化合物(22mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 9.57 (1H, brs), 7.64-7.54 (2H, m), 7.47 (1H, dd, J = 8.2, 2.1 Hz), 6.85 (1H, s), 4.40 (2H, s), 3.67 (2H, s), 3.22-2.98 (11H, m), 2.90-2.68 (2H, m), 2.67 (3H, s), 2.55-2.50 (2H, m), 2.25 (3H, s), 1.19 (3H, d, J = 5.5 Hz).
MS(ESI/APCI) m/z : 573 [M+1]+
実施例8
[工程1]4−[(メチルスルホニル)アミノ]−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイック アシッド
Figure 2018097162
メチル 4−アミノ−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゾエート(600mg)のクロロホルム(20ml)溶液に、氷冷下トリエチルアミン(2.12ml)、メタンスルホニルクロリド(0.795ml)を滴下し、0℃で10分間攪拌後、室温にて2時間撹拌した。飽和重曹水を加え、室温で20分間攪拌後、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残渣をメタノール(20ml)に溶解し、1規定水酸化ナトリウム水溶液(20.4ml)を加え、70℃で1時間加熱撹拌後、室温に戻し、減圧下約半分に濃縮した後、5規定塩酸(4ml)を滴下し、析出した固体をろ取した。減圧下乾燥し、標記化合物(740mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 3.17 (3H, s), 7.70 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.81-7.84 (1H, m), 7.93 (1H, dd, J = 8.9, 2.1 Hz), 10.25 (1H, s), 13.31 (1H, s).
MS(ESI/APCI) m/z : 298 [M-1]-
[工程2]N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7,10−ジメチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
Figure 2018097162
8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7,10−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 2塩酸塩(45mg)、4−[(メチルスルホニル)アミノ]−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイック アシッド(35mg)、3H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−オール(15mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(23mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(3ml)溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.12ml)を加え、室温にて攪拌し、4日間放置した。減圧下溶媒留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(2−8%メタノール/塩化メチレン)にて精製した。得られた個体に酢酸エチル/ヘキサンを加え、不溶物をろ取し、60℃にて2時間減圧下乾燥して、標記化合物(29mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 9.69 (1H, s), 7.65 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.52-7.47 (2H, m), 6.83 (1H, s), 4.41 (2H, s), 3.71-3.63 (2H, m), 3.22-3.17 (2H, m), 3.13-2.86 (9H, m), 2.66-2.52 (4H, m), 2.38 (3H, s), 2.24 (3H, s), 1.10 (3H, d, J = 6.1 Hz).
MS(ESI/APCI) m/z : 623 [M+H]+
実施例9
[工程1]4−[(エチルスルホニル)アミノ]−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイック アシッド
Figure 2018097162
メチル 4−アミノ−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゾエート(300mg)、エタンスルホニル クロリド(0.724ml)を用いて、実施例8の工程1と同様に合成して、標記化合物(408mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 1.25 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.27 (2H, q, J = 7.3 Hz), 7.69 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.80-7.84 (1H, m), 7.91 (1H, dd, J = 8.5, 1.8 Hz), 10.27 (1H, s), 13.31 (1H, br s).
MS(ESI/APCI) m/z : 312 [M-H]-
[工程2]N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エタンスルホンアミド
Figure 2018097162
8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 2塩酸塩(55mg)、4−[(エチルスルホニル)アミノ]−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイック アシッド(42mg)を用い、実施例8の工程2と同様に合成して、標記化合物(57mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 1.05 (3H, d, J = 6.1 Hz), 1.29 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.28 (3H, s), 2.29 (3H, s), 2.30-2.59 (3H, m), 2.82-3.04 (6H, m), 3.21 (2H, q, J = 7.3 Hz), 3.72-3.80 (2H, m), 4.40 (2H, s), 7.06 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.43-7.47 (2H, m), 7.51 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.62 (1H, d, J = 9.2 Hz), 9.66 (1H, br s).
MS(ESI/APCI) m/z : 623 [M+H]+
実施例10
N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7,10−ジメチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エタンスルホンアミド
Figure 2018097162
8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7,10−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 2塩酸塩(67mg)、4−[(エチルスルホニル)アミノ]−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイック アシッド(49mg)を用い、実施例8の工程2と同様に合成して、標記化合物(71mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 1.05 (3H, d, J = 6.1 Hz), 1.29 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.23 (3H, s), 2.28 (3H, s), 2.29-2.45 (3H, m), 2.51-2.58 (1H, m), 2.65 (3H, s), 2.81-2.92 (2H, m), 2.98-3.04 (1H, m), 3.15-3.24 (4H, m), 3.64-3.71 (2H, m), 4.40 (2H, s), 6.82 (1H, s), 7.45-7.50 (2H, m), 7.63 (1H, d, J= 8.5 Hz), 9.66 (1H, br s).
MS(ESI/APCI) m/z : 637[M+H]+
実施例11
[工程1]tert−ブチル (3S)−3−エチル−4−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 2018097162
tert−ブチル (3S)−3−エチルピペラジン−1−カルボキシレート(2.0g)のジクロロメタン(20ml)溶液に室温にて37%ホルマリン水溶液(3.4ml)を加え、反応液を氷冷し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(3.0g)を加えた後、徐々に室温に戻して4時間攪拌した。反応液に1規定水酸化ナトリウム水溶液(50ml)を加えて攪拌し、ジクロロメタンおよび水を加え、分液した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、ろ過して濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0−10%メタノール/ジクロロメタン)にて精製し、標記化合物(2.14g)を油状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 4.04-3.69 (2H, m), 3.05 (1H, t, J = 11.0 Hz), 2.90-2.53 (2H, m), 2.29 (3H, s), 2.24-2.13 (1H, m), 1.94-1.85 (1H, m), 1.74-1.62 (1H, m), 1.49-1.30 (10H, m), 0.92 (3H, t, J = 7.9 Hz).
MS (ESI/APCI) m/z: 229 [M+H]+
[工程2](2S)−2−エチル−1−メチルピペラジン 2塩酸塩
Figure 2018097162
tert−ブチル (3S)−3−エチル−4−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(2.14g)のメタノール(20ml)溶液に、4規定塩酸/1,4−ジオキサン(20ml)を加え、室温攪拌2時間後、一晩放置した。減圧下濃縮し、減圧下60℃にて乾燥し、標記化合物(1.86g)を固体として得た。
MS(ESI/APCI) m/z : 129 [M+H]+
[工程3]tert−ブチル 8−[(3S)−3−エチル−4−メチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート
Figure 2018097162
tert−ブチル 7−メチル−5−オキソ−8−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート(1.5g)および(2S)−2−エチル−1−メチルピペラジン 2塩酸塩(1000mg)を用いて、実施例1の工程4と同様に合成して、標記化合物(1.16g)を固体として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ: 7.36 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.98 (1H, d, J = 8.5 Hz), 4.40 (2H, s), 3.73 (2H, t, J = 5.8 Hz), 3.18-3.05 (2H, m), 3.00-2.82 (4H, m), 2.64-2.47 (2H, m), 2.38 (3H, s), 2.37 (3H, s), 2.23-2.15 (1H, m), 1.80-1.69 (1H, m), 1.51-1.39 (10H, m), 0.93 (3H, t, J = 7.6 Hz).
MS(ESI & APCI) m/z : 442 [M+H]+
[工程4]8−[(3S)−3−エチル−4−メチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 2塩酸塩
Figure 2018097162
tert−ブチル 8−[(3S)−3−エチル−4−メチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート(1.16g)を用いて、実施例1の工程5と同様に合成して、標記化合物(1.16g)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 10.83 (1H, s), 9.61 (2H, s), 7.64 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.19 (1H, d, J = 8.5 Hz), 3.99 (2H, s), 3.57-2.78 (12H, m), 2.32 (3H, s), 2.04-1.94 (1H, m), 1.71-1.58 (1H, m), 0.97 (3H, t, J = 7.3 Hz).
MS(ESI/APCI) m/z : 342 [M+H]+
[工程5]N−[4−({8−[(3S)−3−エチル−4−メチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
Figure 2018097162
8−[(3S)−3−エチル−4−メチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 2塩酸塩(50mg)および4−[(メチルスルホニル)アミノ]−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイック アシッド(35mg)を用いて、実施例8の工程2と同様に合成して、標記化合物(53mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 10.02 (1H, s), 7.63 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.56-7.46 (3H, m), 7.09 (1H, d, J = 8.5 Hz), 4.41 (2H, s), 3.14-2.80 (9H, m), 2.59 (1H, t, J = 10.9 Hz), 2.47-2.39 (1H, m), 2.36-2.17 (9H, m), 1.71-1.61 (1H, m), 1.48-1.37 (1H, m), 0.87 (3H, t, J = 7.6 Hz).
MS(ESI/APCI) m/z : 623 [M+1]+
実施例12
[工程1]tert−ブチル 7−メチル−5−オキソ−8−(3,3,4−メチルピペラジン−1−イル)−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート
Figure 2018097162
tert−ブチル 7−メチル−5−オキソ−8−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート(500mg)、1,2,2−トリメチルピペラジン 2塩酸塩(260mg)を用いて、実施例1の工程4と同様に合成して、標記化合物(350mg)を固体として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ: 7.36 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.99 (1H, d, J = 8.5 Hz), 4.40 (2H, s), 3.72 (2H, t, J = 5.8 Hz), 3.05-2.98 (2H, m), 2.88-2.82 (2H, m), 2.80-2.73 (4H, m), 2.41 (3H, s), 2.33 (3H, s), 1.49 (9H, s), 1.18 (6H, s).
MS(ESI/APCI) m/z : 442 [M+H]+
[工程2]7−メチル−8−(3,3,4−トリメチルピペラジン−1−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 2塩酸塩
Figure 2018097162
tert−ブチル 7−メチル−5−オキソ−8−(3,3,4−メチルピペラジン−1−イル)−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート(350mg)を用いて、実施例1の工程5と同様に合成して、標記化合物(313mg)を固体として得た。
MS(ESI/APCI) m/z : 342[M+H]+
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 9.59 (2H, s), 7.64 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.16 (1H, d, J = 9.2 Hz), 4.02-3.95 (2H, m), 3.54-3.03 (10H, m), 2.71 (3H, d, J = 4.9 Hz), 2.35 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.43 (3H, s).
[工程3]N−[4−{[7−メチル−5−オキソ−8−(3,3,4−トリメチルピペラジン−1−イル)−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル]カルボニル}−2−(トリフルロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
Figure 2018097162
7−メチル−8−(3,3,4−トリメチルピペラジン−1−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 2塩酸塩(60mg)および4−[(メチルスルホニル)アミノ]−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイック アシッド(43mg)を用いて、実施例8の工程2と同様に合成して、標記化合物(67mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 10.01 (1H, s), 7.63 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.58-7.48 (3H, m), 7.09 (1H, d, J = 9.2 Hz), 4.41 (2H, s), 3.9-3.6(2H, m), 3.11 (3H, s), 3.01-2.95 (4H, m), 2.83-2.72 (4H, m), 2.32 (6H, s), 1.15 (6H, s).
MS(ESI/APCI) m/z : 623 [M+H]+
実施例13
[工程1]ベンジル 8−ヒドロキシ−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート
Figure 2018097162
8−ヒドロキシ−7−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 1/2硫酸塩(10.0g)の1,4−ジオキサン(40ml)、水(26ml)、5規定水酸化ナトリウム水溶液(14ml)の混合懸濁液に、ベンジル クロロホルメート(5.58ml)を加え、室温撹拌後、4日間放置した。水で薄め、不溶の固体をろ取し、減圧下加熱乾燥することによって、標記化合物(12.69g)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 2.18 (3H, s), 2.81-2.89 (2H, m), 3.65-3.75 (2H, m), 4.21-4.31 (2H, m), 5.07-5.17 (2H, m), 6.82-6.89 (1H, m), 7.24-7.45 (6H, m).
MS(ESI/APCI) m/z : 366 [M+H]+
[工程2]ベンジル 7−メチル−5−オキソ−8−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート
Figure 2018097162
ベンジル 8−ヒドロキシ−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート(12.63g)、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(9.35ml)を用い、実施例1の工程3と同様に合成して、標記化合物(13.91g)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 2.38 (3H, s), 2.90-2.97 (2H, m), 3.70-3.77 (2H, m), 4.33-4.38 (2H, m), 5.15 (2H, s), 7.28-7.46 (6H, m), 7.75 (1H, d, J = 9.2 Hz).
MS(ESI/APCI) m/z : 498 [M+1]+
[工程3]ベンジル 8−[(3S)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−3−メチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート
Figure 2018097162
ベンジル 7−メチル−5−オキソ−8−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート(500mg)、tert−ブチル (2S)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(215mg)を用いて、実施例1の工程4と同様に合成して、標記化合物(312mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 7.60-7.29 (6H, m), 7.08 (1H, d, J = 8.5 Hz), 5.14 (2H, s), 4.36-4.19 (3H, m), 3.86-3.64 (3H, m), 3.22 (1H, t, J = 11.9 Hz), 3.14-3.02 (2H, m), 2.94-2.87 (2H, m), 2.83-2.77 (1H, m), 2.72-2.63 (1H, m), 2.33 (3H, s), 1.43 (9H, s), 1.32 (3H, d, J = 6.7 Hz).
MS(ESI/APCI) m/z : 548 [M+H]+
[工程4]tert−ブチル (2S)−2−メチル−4−(7−メチル−5−オキソ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−8−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 2018097162
ベンジル 8−[(3S)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−3−メチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート(312mg)のメタノール(10ml)溶液に10%パラジウム炭素(100mg)を加え、水素雰囲気下、室温にて4時間撹拌した。反応液をろ過して、溶媒を留去して、標記化合物(221mg)を固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.37 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.95 (1H, d, J = 8.5 Hz), 4.37 (1H, s), 4.01-3.93 (1H, m), 3.85 (2H, s), 3.37-3.26 (1H, m), 3.18 (2H, t, J = 5.5 Hz), 3.12-3.06 (1H, m), 3.01-2.87 (2H, m), 2.81-2.69 (3H, m), 2.43 (3H, s), 1.49 (9H, s), 1.41 (3H, d, J = 6.7 Hz).
MS(ESI/APCI) m/z : 414 [M+H]+
[工程5]tert−ブチル (2S)−2−メチル−4−(7−メチル−3−{4−[(メチルスルホニル)アミノ]−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル}−5−オキソ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−8−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート
Figure 2018097162
tert−ブチル (2S)−2−メチル−4−(7−メチル−5−オキソ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−8−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(60mg)および4−[(メチルスルホニル)アミノ]−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイック アシッド(43mg)を用いて、実施例8の工程2と同様に合成して、標記化合物(41mg)を固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.80 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.50-7.35 (3H, m), 6.98 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.86 (1H, s), 4.55-4.33 (2H, m), 4.09-3.94 (2H, m), 3.38-3.27 (1H, m), 3.13-3.06 (4H, m), 3.03-2.89 (4H, m), 2.80-2.72 (1H, m), 2.42 (3H, s), 1.53 (1H, d, J = 1.2 Hz), 1.49 (9H, s), 1.40 (3H, d, J = 6.7 Hz).
MS(ESI/APCI) m/z : 695 [M+1]+
[工程6]N−[4−({7−メチル−8−[(3S)−3−メチルピペラジン−1−イル]−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド 塩酸塩
Figure 2018097162
tert−ブチル (2S)−2−メチル−4−(7−メチル−3−{4−[(メチルスルホニル)アミノ]−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル}−5−オキソ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−8−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(40mg)のメタノール(5ml)溶液に、4規定塩酸/1,4−ジオキサン(5ml)を加え、室温攪拌2時間し、一晩放置した。減圧下濃縮し、酢酸エチルを加えて、不溶物をろ取した。60℃にて減圧下、乾燥して、標記化合物(18mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 10.09 (1H, s), 9.30 (1H, d, J = 10.0 Hz), 8.97 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.66 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.63-7.48 (3H, m), 7.14 (1H, d, J = 8.5 Hz), 4.54-4.27 (2H, m), 4.00-3.17 (7H, m), 3.15 (3H, s), 3.05-2.94 (3H, m), 2.84 (1H, t, J = 11.3 Hz), 2.35-2.25 (3H, m), 1.30 (3H, d, J = 6.7 Hz).
MS(ESI/APCI) m/z : 595 [M+H]+
実施例14
[工程1]tert−ブチル 8−[(3R,5S)−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート
Figure 2018097162
tert−ブチル 7−メチル−5−オキソ−8−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−2,4−ジヒドロ−1H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキシレート(499mg)および(2R,6S)−2,6−ジメチルピペラジン(370mg)を用いて、実施例1の工程4と同様に合成し、標記化合物(111mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 1.00 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.44 (9H, s), 2.23-2.31 (4H, m), 2.83-2.87 (2H, m), 2.95-3.04 (4H, m), 3.63 (2H, t, J = 5.8 Hz), 4.22 (2H, s), 7.02 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.49 (1H, d, J = 8.5 Hz).
MS (ESI/APCI) m/z: 428 [M+H] +
[工程2]tert−ブチル 7−メチル−5−オキソ−8−[(3R,5S)−3,4,5−トリメチルピペラジン−1−イル]−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3、4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート
Figure 2018097162
tert−ブチル 8−[(3R,5S)−3,5−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート(99mg)のジクロロメタン(3ml)−メタノール(0.3ml)溶液に37%ホルムアルデヒド水溶液(0.0854ml)を加えて室温にて20分間攪拌した。反応液を氷冷し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(73mg)を加えて氷冷下で5分間攪拌ののち、室温にて50分間攪拌した。反応液をジクロロメタンで希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を加えて室温にて激しく攪拌した。フェーズセパレーター(バイオタージ社)を通して有機層を分取し、濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(2−10%メタノール/塩化メチレン)にて精製して標記化合物(86mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 1.05 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.44 (9H, s), 2.24 (3H, s), 2.29 (3H, s), 2.35-2.41 (2H, m), 2.51-2.57 (2H, m), 2.83-2.87 (2H, m), 2.98-3.04 (2H, m), 3.63 (2H, t, J = 5.8 Hz), 4.22 (2H, s), 7.02 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.50 (1H, d, J = 8.5 Hz).
MS (ESI/APCI) m/z: 442 [M+H] +
[工程3]7−メチル−8−[(3R,5S)−3,4,5−トリメチルピペラジン−1−イル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 2塩酸塩
Figure 2018097162
tert−ブチル 7−メチル−5−オキソ−8−[(3R,5S)−3,4,5−トリメチルピペラジン−1−イル]−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3、4−c]ピリジン−3(4H)−カルボキシレート(84mg)を用いて、実施例1の工程5と同様に合成し、標記化合物を固体として得た。
MS (ESI/APCI) m/z: 342 [M+H] +
[工程4]3−(4−アミノ−3−クロロベンゾイル)−7−メチル−8−[(3R,5S)−3,4,5−トリメチルピペラジン−1−イル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン
Figure 2018097162
実施例14の工程3で得られた7−メチル−8−[(3R,5S)−3,4,5−トリメチルピペラジン−1−イル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン 2塩酸塩、および4−アミノ−3−クロロ安息香酸(39.7mg)を用い、実施例1の工程6と同様に合成し、標記化合物(79mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 1.05 (6H, d, J = 6.1 Hz), 2.23 (3H, s), 2.28 (3H, s), 2.33-2.40 (2H, m), 2.54 (2H, t, J = 10.9 Hz), 2.91-2.96 (2H, m), 2.99-3.07 (2H, m), 3.77 (2H, t, J = 5.5 Hz), 4.39 (2H, s), 5.59 (2H, s), 6.84 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.03 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.16-7.21 (1H, m), 7.34 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.50 (1H, d, J = 9.1 Hz).
MS(ESI/APCI) m/z : 495 [M+H]+
[工程5]N−[2−クロロ−4−({7−メチル−5−オキソ−8−[(3R,5S)−3,4,5−トリメチルピペラジン−1−イル]−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)フェニル]メタンスルホンアミド
Figure 2018097162
3−(4−アミノ−3−クロロベンゾイル)−7−メチル−8−[(3R,5S)−3,4,5−トリメチルピペラジン−1−イル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−5−オン(79mg)のピリジン(1.5ml)溶液にメタンスルホニルクロリド(0.0373ml)を加え、50℃で100分間攪拌した。メタンスルホニルクロリド(0.0248ml)を追加して30分間攪拌し、室温まで冷却した。ピリジン(1ml)およびメタンスルホニルクロリド(0.0373ml)を追加して、55℃にて1時間攪拌し、室温まで冷却した。反応液を減圧下濃縮し、一晩冷蔵保存した。残渣をクロロホルムで希釈してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(2−15% メタノール/塩化メチレン)にて精製した。得られた残渣をテトラヒドロフラン(5ml)およびメタノール(0.5ml)に溶解させ、1規定水酸化ナトリウム水溶液(0.318ml)を加えて室温にて50分間攪拌した。反応液に1規定塩酸(0.3ml)を加えて、反応液を減圧下濃縮した。残渣をアミノシリカゲルクロマトグラフィー(10−50% メタノール/塩化メチレン)およびシリカゲルクロマトグラフィー(1−12% メタノール/塩化メチレン)により精製し、濃縮した残渣をジイソプロピルエーテルでスラリー洗浄することで、標記化合物(37mg)を固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6, 80℃) δ: 1.07 (6H, d, J = 5.5 Hz), 2.26 (3H, s), 2.29 (3H, s), 2.40-2.46 (2H, m), 2.52-2.60 (2H, m), 2.93-2.99 (2H, m), 3.00-3.07 (2H, m), 3.09 (3H, s), 3.74-3.79 (2H, m), 4.40 (2H, s), 7.02-7.06 (1H, m), 7.41-7.45 (1H, m), 7.49-7.53 (1H, m), 7.53-7.57 (1H, m), 7.58-7.61 (1H, m), 9.30 (1H, br s).
MS(ESI/APCI) m/z: 573 [M+H]+
試験例
[MTHFD2 デヒドロゲナーゼアッセイ]
384-well plate (Greiner, 781801, UV transparent)の各ウェルに、試験化合物を含むDMSO溶液4μl、テトラヒドロ葉酸(Schircks lab)とホルムアルデヒドを含む16μlの反応緩衝液(0.1M リン酸カリウム(pH7.3), 5mM塩化マグネシウム、0.01% Tween20)、および組換えMTHFD2タンパク質を含む20μlの反応用緩衝液(0.1M リン酸カリウム(pH7.3), 5mM塩化マグネシウム、200μM NAD, 0.01% Tween20)もしくはMTHFD2タンパク質を含まない20μlの反応用緩衝液(0.1M リン酸カリウム(pH7.3), 5mM塩化マグネシウム、0.01% Tween20)を加え、遠心操作で溶液を混和させ反応を開始した。室温で30分反応後、1M塩酸溶液を10μl添加し反応を停止させた。塩酸溶液添加後10分以上静置したのち、マイクロプレートリーダSpectraMax Plus384にて、反応生成物の1つであるmethenyl-THFの吸収波長355nmの吸光度を測定した。MTHFD2蛋白を含まない液を添加した場合の値をバックグラウンド値として差し引いたのち、試験化合物を含まないDMSO溶液を添加した場合の活性を100とし、50%阻害濃度(IC50値)を求めた。
[MTHFD1デヒドロゲナーゼアッセイ]
384-well plate (Greiner, 781801, UV transparent)の各ウェルに、試験化合物を含むDMSO溶液4μl、テトラヒドロ葉酸(Schircks lab)とホルムアルデヒドを含む16μlの反応緩衝液(0.1M リン酸カリウム(pH7.3), 5mM塩化マグネシウム、0.01% Tween20)、および組換えMTHFD1タンパク質(dehydrogenase domainのみ)を含む20μlの反応用緩衝液(0.1M リン酸カリウム(pH7.3), 5mM塩化マグネシウム、165.4μM NADP, 0.01% Tween20)もしくはMTHFD1タンパク質を含まない20μlの反応用緩衝液(0.1M リン酸カリウム(pH7.3), 5mM塩化マグネシウム、0.01% Tween20)を加え、遠心操作で溶液を混和させ反応を開始した。室温で30分反応後、1M塩酸溶液を10μl添加し反応を停止させた。塩酸溶液添加後10分以上静置したのち、マイクロプレートリーダSpectraMax Plus384にて、反応生成物の1つであるmethenyl-THFの吸収波長355nmの吸光度を測定した。MTHFD1蛋白を含まない液を添加した場合の値をバックグラウンド値として差し引いたのち、試験化合物を含まないDMSO溶液を添加した場合の活性を100とし、50%阻害濃度(IC50値)を求めた。
[MDA-MB-231luc細胞を用いた増殖阻害試験]
ヒト乳癌細胞株MDA-MB-231にルシフェラーゼ遺伝子を導入したMDA-MB-231 luc細胞を96 well plateに2000cells/wellで播種し、翌日に試験化合物を含む溶液を10μl/well添加し化合物処理を開始した。増殖試験時の培地は、MEM, 10% dialyzed FBS, 400μM Serine, 250μM Glycineを用いた。化合物処理3日後、PBSで2.5倍希釈したcell-titer Glo(Promega)溶液を100μl添加し、EnVisionにて発光量を測定した。正味の細胞増殖に対する作用を評価するため、化合物処理3日後の値から化合物処理0日後の値を差し引き、化合物を含まない場合の増殖量を100とし、50%阻害濃度(GI50値)を求めた。
実施例化合物のMTHFD2阻害活性、MTHFD1阻害活性、細胞増殖阻害活性を表1に示す。
Figure 2018097162

Claims (7)

  1. 一般式(1)
    Figure 2018097162

    [式(1)中、
    は、C〜Cアルキル基またはC〜Cシクロアルキル基を示し、
    は、水素原子、ハロゲン原子、1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基または1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基を示し、
    は、水素原子またはC〜Cアルキル基を示し、
    は、水素原子またはC〜Cアルキル基を示し、
    は、水素原子またはC〜Cアルキル基を示し、
    は、水素原子またはC〜Cアルキル基を示し、
    は、水素原子またはC〜Cアルキル基を示す。]
    で表される化合物またはその塩。
  2. 化合物が次の群から選ばれるいずれか1である請求項1に記載の化合物またはその塩。
    N−(2−クロロ−4−{[7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル]カルボニル}フェニル)メタンスルホンアミド、
    N−(2−クロロ−4−{[7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル]カルボニル}フェニル)シクロプロパンスルホンアミド、
    N−[4−{[7−メチル−8−(4−メチルピペラジン−1−イル)−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル]カルボニル}−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド、
    N−[2−クロロ−4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)フェニル]メタンスルホンアミド
    N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド、
    N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メタンスルホンアミド、
    N−[2−クロロ−4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7,10−ジメチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)フェニル]メタンスルホンアミド、
    N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7,10−ジメチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド、
    N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エタンスルホンアミド、
    N−[4−({8−[(3S)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−7,10−ジメチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エタンスルホンアミド、
    N−[4−({8−[(3S)−3−エチル−4−メチルピペラジン−1−イル]−7−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル}カルボニル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド、
    N−[4−{[7−メチル−5−オキソ−8−(3,3,4−トリメチルピペラジン−1−イル)−1,5−ジヒドロ−2H−クロメノ[3,4−c]ピリジン−3(4H)−イル]カルボニル}−2−(トリフルロメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド。
  3. 請求項1または2に記載の化合物またはその塩を含有するMTHFD2阻害剤。
  4. 請求項1または2に記載の化合物またはその塩を有効成分として含有する医薬。
  5. 請求項1または2に記載の化合物またはその塩を有効成分として含有する抗癌剤。
  6. 請求項1または2に記載の化合物またはその塩、および薬学的に許容し得る担体を含有する医薬組成物。
  7. 請求項1または2に記載の化合物またはその塩の、医薬製造のための使用。
JP2018552608A 2016-11-24 2017-11-22 クマリン骨格を有するスルホンアミド誘導体 Active JP6970684B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016227429 2016-11-24
JP2016227429 2016-11-24
PCT/JP2017/041944 WO2018097162A1 (ja) 2016-11-24 2017-11-22 クマリン骨格を有するスルホンアミド誘導体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018097162A1 true JPWO2018097162A1 (ja) 2019-10-17
JP6970684B2 JP6970684B2 (ja) 2021-11-24

Family

ID=62195260

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018552608A Active JP6970684B2 (ja) 2016-11-24 2017-11-22 クマリン骨格を有するスルホンアミド誘導体

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10774087B2 (ja)
EP (1) EP3546463B1 (ja)
JP (1) JP6970684B2 (ja)
ES (1) ES2937810T3 (ja)
WO (1) WO2018097162A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2937810T3 (es) * 2016-11-24 2023-03-31 Daiichi Sankyo Co Ltd Derivado de sulfonamida con esqueleto de cumarina
CN111676292B (zh) * 2020-08-11 2020-10-30 圣湘生物科技股份有限公司 一种用于检测肝癌的组合物,试剂盒及其用途
WO2022104010A1 (en) * 2020-11-13 2022-05-19 Rutgers, The State University Of New Jersey Combinations of methylene tetrahydrofolate dehydrogenase 2 (mthfd2) inhibitors and folate-depleting agents and methods using same

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4404138A (en) 1982-06-22 1983-09-13 Warner-Lambert Company 3-[2-(Azabicyclo) ethyl]-1,2,3,4-tetrahydro-5H-[1]benzopyrano[3,4-c]pyridin-5-ones
WO2017023894A1 (en) 2015-08-03 2017-02-09 Raze Therapeutics, Inc. Mthfd2 inhibitors and uses thereof
WO2017106352A1 (en) 2015-12-14 2017-06-22 Raze Therapeutics, Inc. Caffeine inhibitors of mthfd2 and uses thereof
ES2937810T3 (es) * 2016-11-24 2023-03-31 Daiichi Sankyo Co Ltd Derivado de sulfonamida con esqueleto de cumarina
EP3675864A4 (en) 2017-08-31 2022-02-16 Duquesne University of The Holy Spirit FIRST REPRESENTATIVES OF SHMT2 AND MTHFD2 INHIBITORS AS ANTITUMORS

Also Published As

Publication number Publication date
ES2937810T3 (es) 2023-03-31
EP3546463B1 (en) 2022-12-07
US10774087B2 (en) 2020-09-15
WO2018097162A1 (ja) 2018-05-31
US20190284198A1 (en) 2019-09-19
JP6970684B2 (ja) 2021-11-24
EP3546463A4 (en) 2020-06-17
EP3546463A1 (en) 2019-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7446348B2 (ja) テトラヒドロ-ピリド[3,4-b]インドールエストロゲン受容体モジュレーター及びその使用
JP6154404B2 (ja) オキサゾリジン−2−オン化合物およびpi3k阻害剤としてのその使用
RU2679131C2 (ru) Производное 1,3-бензодиоксола
WO2022061251A1 (en) Compounds and methods for kras modulation and indications therefor
KR20230019462A (ko) 암 치료용 고리형 2-아미노-3-시아노 티오펜 및 유도체
JP2024506029A (ja) 四環系オキサゼピン化合物及びその使用
WO2014183520A1 (zh) 吡啶并嘧啶类衍生物、其制备方法及其在医药上的应用
MX2015003513A (es) Compuestos ciclicos eter pirazol-4-il-heterociclil-carboxamida y metodos de utilizacion.
KR20230167386A (ko) 옥사제핀 화합물 및 암 치료에서의 이의 사용
WO2023284730A1 (en) Alkylidene derivatives as kras inhibitors
JP6970684B2 (ja) クマリン骨格を有するスルホンアミド誘導体
WO2022237649A1 (en) Exocyclic amino quinazoline derivatives as kras inhibitors
WO2021202900A1 (en) 1,6-naphthyridine compounds and methods for csk modulation and indications therefor
JP6586463B2 (ja) PI3Kβ阻害剤としての複素環連結イミダゾピリダジン誘導体
JP7436465B2 (ja) 毛細血管拡張性運動失調症変異(ATM)キナーゼの選択的調節物質としての1-イソプロピル-3-メチル-8-(ピリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]シンノリン-2-オンおよびその使用
KR20230175222A (ko) Nek7 억제제
BR112021009378A2 (pt) espiro-compostos heterocíclicos como inibidores de receptor de am2
CA3119882A1 (en) Heterocyclic spiro-compounds as am2 receptor inhibitors
AU2021433713A1 (en) Selective modulators of ataxia telangiectasia mutated (atm) kinase and uses thereof
KR20230135541A (ko) 신규한 화합물 및 이의 체크포인트 키나제 2 저해 용도
CN116940571A (zh) 苯并异噁唑衍生物及其用途

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211020

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211029

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6970684

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150