JPWO2018066336A1 - 農業用ハウス - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、カーテンの開状態、閉状態の両方で効率的に換気することができる農業用ハウスを提供することである。本発明に係る農業用ハウス(1)において、カーテン(20)は、屋根(100)を通過して外殻(10)内に入射した光を減光する閉状態、および屋根(100)を通過して外殻(10)内に入射した光を減光しない開状態との間で変形可能に構成される。そして、第1吸気用ファン(31a)は、閉状態のカーテン(20)より上方に配置され、第2吸気用ファン(31b)は、閉状態のカーテン(20)より下方に配置される。第1排気用ファン(32a)は、閉状態のカーテン(20)より上方に配置され、第2排気用ファン(32b)は、閉状態のカーテン(20)より下方に配置される。

Description

本発明は、農業用ハウスに関する。
従来、植物体の栽培環境を調節するために、換気用のファン、および内部空間への太陽光の照射を遮るためのカーテンを備えた農業用ハウスがある(例えば、特許文献1参照)。従来の農業用ハウスでは、内部空間の温度が所定温度以上になると換気扇を動作させて換気を行い、内部空間の温度を低下させていた。また、従来の農業用ハウスは、内部空間の上方を覆うカーテンを備えて、カーテンを閉状態とすることで太陽光の照射を遮っている。つまり、カーテンの開閉動作によって、内部空間における日長(昼間の長さ)が調節されている。
しかしながら、上述の従来の農業用ハウスでは、カーテンの開閉状態によってファンの気流が大きく変化するため、カーテンの開状態、閉状態の両方で効率的に換気することが困難であった。
特開2014−103856号公報
本発明の目的は、カーテンの開状態、閉状態の両方で効率的に換気することができる農業用ハウスを提供することにある。
本発明の一態様に係る農業用ハウスは、外殻と、複数の吸気用ファンと、複数の排気用ファンと、カーテンとを備える。前記外殻は、互いに対向する第1妻面および第2妻面を有し、屋根が透光性の部材で覆われている。前記複数の吸気用ファンは、前記第1妻面に設けられて、前記外殻内に外気を送り込む。前記複数の排気用ファンは、前記第2妻面に設けられて、前記外殻内の空気を前記外殻外に排出する。前記カーテンは、前記外殻内において前記屋根に対向するように配置されている。前記カーテンは、前記屋根を通過して前記外殻内に入射した光を減光する閉状態、および前記屋根を通過して前記外殻内に入射した光を減光しない開状態との間で変形可能に構成される。そして、前記複数の吸気用ファンのうち、1つ以上の第1吸気用ファンは、前記閉状態の前記カーテンより上方に配置され、1つ以上の第2吸気用ファンは、前記閉状態の前記カーテンより下方に配置される。前記複数の排気用ファンのうち、1つ以上の第1排気用ファンは、前記閉状態の前記カーテンより上方に配置され、1つ以上の第2排気用ファンは、前記閉状態の前記カーテンより下方に配置される。
図1は、実施形態1に係る農業用ハウスの構成を示す概略の斜視図である。 図2Aは、同上のカーテンの閉状態時における農業用ハウスの吸気側を示す鉛直方向の断面図である。図2Bは、同上のカーテンの閉状態時における農業用ハウスの排気側を示す鉛直方向の別の断面図である。 図3Aは、同上のカーテンの閉状態時における農業用ハウスの吸気側を示す鉛直方向の断面図である。図3Bは、同上のカーテンの開状態時における農業用ハウスの排気側を示す鉛直方向の別の断面図である。 図4Aは、同上のカーテンの閉状態時における農業用ハウスの水平方向の断面図である。図4Bは、同上のカーテンの開状態時における農業用ハウスの水平方向の断面図である。 図5は、同上の変形例1の農業用ハウスの吸気側を示す鉛直方向の断面図である。 図6は、同上の変形例2の農業用ハウスの水平方向の断面図である。 図7は、同上の変形例2の農業用ハウスの吸気側を示す鉛直方向の断面図である。 図8は、同上の変形例3の農業用ハウスの水平方向の断面図である。 図9は、同上の変形例3の農業用ハウスの吸気側を示す鉛直方向の断面図である。 図10A、図10Bは、実施形態2に係る農業用ハウスの構成を示す。図10Aは、同上のカーテンの閉状態時における農業用ハウスの吸気側を示す鉛直方向の断面図である。図10Bは、同上のカーテンの閉状態時における農業用ハウスの排気側を示す鉛直方向の別の断面図である。 図11Aは、同上の変形例1のカーテンの閉状態時における農業用ハウスの吸気側を示す鉛直方向の断面図である。図11Bは、同上の変形例1のカーテンの閉状態時における排気側を示す農業用ハウスの鉛直方向の別の断面図である。
以下の実施形態は、一般に、農業用ハウスに関する。より詳細には、入射した光を遮光するカーテンを備える農業用ハウスに関する。
以下に説明する各実施形態の農業用ハウスは、植物体を栽培する農業用ハウスを想定している。植物体の種類にとくに制限はなく、果菜類、豆類、果物、花卉、葉菜類などから選択可能である。葉菜類は、ホウレンソウ、コマツナ、レタス、キャベツ、ハクサイなどを代表とする。また、果菜類は、トマト、キュウリ、ナスなどを代表とする。
以下に説明する各実施形態では、農業用ハウスの中に設けた圃場において植物体を栽培する。また、各実施形態では土耕栽培を例として説明するが、防根透水シートなどを用いた隔離床栽培であっても各実施形態の技術は適用可能である。
(実施形態1)
図1に示すように、実施形態1の農業用ハウス1は、構造材としてのフレーム11と、フレーム11に支持された被覆体12とで構成された外殻10を備える。
フレーム11は、直径が10[mm]以上50[mm]以下の金属のパイプあるいは棒(線材)により形成される。フレーム11を形成する金属には、アルミニウムまたは表面に亜鉛メッキ等の防錆処理を施した鉄が用いられる。また、フレーム11は、逆U字状に形成されており、並んで配置された2本の支柱部111と、2本の支柱部111それぞれの一端間を連結する連結部112とを一体に備える。連結部112は、滑らかな弧状に形成されている例を示しているが、2本の直線それぞれの一端を付き合わせた逆V状に形成されていてもよい。
被覆体12は、透光性の部材で形成されている。被覆体12は、透光性を有した(望ましくは透明である)合成樹脂フィルムを用いている。被覆体12に用いる合成樹脂フィルムの厚み寸法は、0.1[mm]以上3[mm]以下が一般的であるが、この範囲から逸脱していてもよい。また、被覆体12に用いる合成樹脂フィルムは、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、フッ素樹脂などから選択される。なお、被覆体12は、透光性を有したガラスでもよい。
複数のフレーム11は、それぞれが囲む面に交差する方向に並ぶ。被覆体12は、複数のフレーム11が並んだ状態で複数のフレーム11に架設される。そして、農業用ハウス1の外殻10は、複数のフレーム11が並ぶことにより形成される仮想的な立体物を被覆体12が全周にわたって覆っている。
農業用ハウス1は、断面半円状の屋根100と、屋根100を支持し互いに対向する2つの側面101、102と、2つの側面101、102に直交し互いに対向する2つの妻面103、104とを一体に備える。したがって、農業用ハウス1は、2つの妻面103、104を結ぶ方向に直交する断面において逆U字状に形成されている。2つの妻面103、104を結ぶ方向の寸法は、2つの側面101、102を結ぶ方向に比べて十分に大きい寸法に設計されている。以降、2つの妻面103、104を結ぶ方向を第1方向X1(奥行方向)といい、2つの側面101、102を結ぶ方向を第2方向X2(幅方向)という。また、側面101を第1側面101、側面102を第2側面102、妻面103を第1妻面103、妻面104を第2妻面104と呼ぶ。
農業用ハウス1の外殻10は、圃場40を囲む。圃場40には他の部位よりも盛り上がった複数の畝41が形成されている。畝41の長手方向は第1方向X1に沿っており、第2方向X2において、複数の畝41が形成される。複数の畝41のそれぞれには、植物体50が植えられる(図2A、図2B参照)。
そして、図1に示すように、農業用ハウス1は、外殻10の内部に減光用のカーテン(天井カーテン)20を備える。カーテン20は、第2方向X2において、圃場40の上部を覆う閉状態(展開状態)と、圃場40の上部を開放する開状態(収束状態)との間で変形する。すなわち、カーテン20の閉状態とは、外殻10内において屋根100に対向するようにシート状のカーテン20が引き出された状態である。そして、閉状態のカーテン20は、屋根100を通過して外殻10内に入射した光を減光する。また、カーテン20の開状態とは、カーテン20が収束された状態であり、外殻10内において屋根100の内面が下方から見て露出している。そして、開状態のカーテン20は、屋根100を通過して外殻10内に入射した光を減光しない。
図2A、図2Bに示すように、カーテン20は、第1カーテン21と、第2カーテン22とで構成されている。第1カーテン21および第2カーテン22のそれぞれは、互いに独立して、閉状態と開状態との間で変形可能に構成されている。第1カーテン21および第2カーテン22は、合成樹脂のフィルムあるいは網であって、太陽光を減衰させる機能を有する。第1カーテン21および第2カーテン22の透光率は、たとえば65%以上75%以下に設定される。なお、透光率は、さらに小さく設定されていてもよい。第1カーテン21および第2カーテン22を形成する材料は、たとえばポリオレフィンが選択される。
第1カーテン21の固定端(一端)は、第1側面101の上端(または上端付近)に固定されている。開状態の第1カーテン21は、第1側面101の上端(または上端付近)においてロール状に巻き取られた状態で収束している。そして、第1カーテン21は、固定されていない先端(他端)が屋根100の頂点の下方に向かって引っ張られることで、屋根100の下面側を徐々に覆っていく。第1カーテン21の先端がさらに引っ張られると、第1カーテン21の先端が屋根100の頂点の下方に達して、屋根100の半分(第1側面101側)を下方から覆う閉状態となる。また、第1カーテン21が巻き取られて収束することで、第1カーテン21は、閉状態から開状態になる。
第2カーテン22の固定端(一端)は、第2側面102の上端(または上端付近)に固定されており、開状態の第2カーテン22は、第2側面102の上端(または上端付近)においてロール状に巻き取られた状態で収束されている。そして、第2カーテン22は、固定されていない先端(他端)が屋根100の頂点の下方に向かって引っ張られることで、屋根100の下面側を徐々に覆っていく。第2カーテン22の先端がさらに引っ張られると、第2カーテン22の先端が屋根100の頂点の下方に達して、屋根100の半分(第2側面102側)を下方から覆う閉状態となる。また、第2カーテン22が巻き取られて収束することで、第2カーテン22は、閉状態から開状態になる。
すなわち、第1カーテン21および第2カーテン22は、ロール状に巻き取られることで開状態になり、ロール状に巻き取られた状態から外殻10の中央に向かって斜め上方に引き出されることで閉状態になる。また、第1カーテン21および第2カーテン22は、蛇腹状に畳まれることで開状態になり、蛇腹状に畳まれた状態から引き出されることで閉状態になってもよい。
そして、第1カーテン21が閉状態になった場合、第1カーテン21の下面は、第1側面101の上端から屋根100の頂点に向かって斜め上方に延びる第1傾斜面210を形成する。また、第2カーテン22が閉状態になった場合、第2カーテン22の下面は、第2側面102の上端から屋根100の頂点に向かって斜め上方に延びる第2傾斜面220を形成する。そして、第1カーテン21および第2カーテン22の各先端は互いに近づいており、カーテン20は、第1方向X1に沿って頂点が直線状に延びる山形形状に形成される。
なお、外殻10には、第1側面101の上端から屋根100の頂点に向かって斜め上方に延びる閉状態の第1カーテン21を支持する支持部材が設けられており、第1カーテン21は、当該支持部材に沿って閉状態と開状態との間で変形する。また、外殻10には、第2側面102の上端から屋根100の頂点に向かって斜め上方に延びる閉状態の第2カーテン22を支持する支持部材が設けられており、第2カーテン22は、当該支持部材に沿って閉状態と開状態との間で変形する。
第1カーテン21及び第2カーテン22をそれぞれ支持する支持部材には、例えばアルミ、ステンレス、鉄などの金属フレーム、あるいは樹脂フレームが用いられる。しかし、支持部材は、金属フレーム、あるいは樹脂フレームのように剛性が高い部材でなくてもよい。支持部材は、第1カーテン21及び第2カーテン22が下方に下がり過ぎないように支持できるものであればよい。例えば、支持部材には、ロープ、金属ワイヤー、樹脂ワイヤーなどのように柔軟な材質のものを用いることもできる。
第1カーテン21および第2カーテン22を開状態と閉状態との間で変形させる方法には、例えば、モータなど動力源の駆動力を駆動機構を介して第1カーテン21および第2カーテン22に伝達する方法がある。また、第1カーテン21および第2カーテン22に接続された紐を人が引っ張ることでも、第1カーテン21および第2カーテン22を開状態と閉状態との間で変形させることができる。なお、カーテンを開閉する具体的な方法は周知であり、詳細な説明は省略する。
さらに、図1に示すように、農業用ハウス1は、外殻10に窓25を備える。窓25は、外殻10の内部と外部との間で通気させる開位置と、外殻10の内部と外部とを遮断して通気させない閉位置との間で移動可能である。窓25は、第1側面101、第2側面102それぞれに設けられている。窓25は、開度が調節されることにより、外殻10の内部と外部との間で通気する際の空気の通気抵抗を調節する。第1側面101、第2側面102それぞれの窓25は、駆動装置により独立して駆動される。駆動装置は、モータのような動力源を備え、窓25にそれぞれ対応した駆動機構を備えている。
次に、農業用ハウス1の第1妻面103の上側には、3つの第1吸気用ファン31aおよび3つの第2吸気用ファン31bが配置されている。3つの第1吸気用ファン31aは、第2方向X2における第1妻面103の中央付近に、第2方向X2に並んで配置されている。3つの第2吸気用ファン31bは、3つの第1吸気用ファン31aの下側に第2方向X2に並んで配置されている。3つの第2吸気用ファン31bの下方には、人が出入りするための入口が設けられる。なお、第1吸気用ファン31aおよび第2吸気用ファン31bを区別しない場合、吸気用ファン31と呼ぶ。
また、農業用ハウス1の第2妻面104の上側には、3つの第1排気用ファン32aおよび3つの第2排気用ファン32bが配置されている。3つの第1排気用ファン32aは、第2方向X2における第2妻面104の中央付近に、第2方向X2に並んで配置されている。3つの第2排気用ファン32bは、3つの第1排気用ファン32aの下側に第2方向X2に並んで配置されている。なお、第1排気用ファン32aおよび第2排気用ファン32bを区別しない場合、排気用ファン32と呼ぶ。
吸気用ファン31および排気用ファン32は、機械換気によって農業用ハウス1の換気を行い、農業用ハウス1の内部環境(内部温度、内部湿度など)の調節に寄与する。
農業用ハウス1では、カーテン20、窓25、吸気用ファン31、および排気用ファン32などの設備の動作が制御されることにより、農業用ハウス1の内部環境が制御される。この結果、農業用ハウス1内において植物体50を育成する環境を整えることが可能になる。
以下、カーテン20、窓25、吸気用ファン31、および排気用ファン32について、図2A、図2B、図3A、図3B、図4A、図4Bを用いて詳述する。
閉状態のカーテン20は、第1カーテン21および第2カーテン22によって第1方向X1に沿って頂点が延びた切妻屋根のような形状に形成されている。すなわち、外殻10の内部空間13は、閉状態のカーテン20によって、上部空間13aおよび下部空間13bに分割される(図2A、図2B参照)。上部空間13aは、カーテン20より上方の空間であり、下部空間13bは、カーテン20より下方の空間である。植物体50は、下部空間13bに存在する。
そして、図2Aに示すように、第1吸気用ファン31aは、上部空間13aに面するように、第1妻面103に設けられている。第2吸気用ファン31bは、下部空間13bの上端付近に面するように、第1妻面103に設けられている。すなわち、第1吸気用ファン31aは、カーテン20より上方に配置されており、上部空間13aに外気を送り込む。また、第2吸気用ファン31bは、カーテン20より下方に配置されており、下部空間13bに外気を送り込む。
また図2Bに示すように、第1排気用ファン32aは、上部空間13aに面するように、第2妻面104に設けられている。第2排気用ファン32bは、下部空間13bの上端付近に面するように、第2妻面104に設けられている。すなわち、第1排気用ファン32aは、カーテン20より上方に配置されており、上部空間13a内の空気を外部へ排出する。また、第2排気用ファン32bは、カーテン20より下方に配置されており、下部空間13b内の空気を外部へ排出する。
そして、夏季の昼間では、通常、第1吸気用ファン31a、第2吸気用ファン31b、第1排気用ファン32a、第2排気用ファン32bが動作(回転)し、第1側面101、第2側面102それぞれの窓25が開状態になっている。
そして、夏季の昼間では、太陽光が外殻10内に入射して、内部空間13内の温度が所定温度以上に上昇することがある。このような場合、カーテン20を閉状態にすることで、植物体50が存在する下部空間13bに直接照射される太陽光の量を低減させる。そして、下部空間13bにおいて、高温の空気は上方に移動する。そこで、第2排気用ファン32bによって、下部空間13b内の高温の空気を外部へ排出する(図4A参照)。また、第2吸気用ファン31bによって、下部空間13bより低い温度の外気を下部空間13bに送り込む(図4A参照)。
さらに、下部空間13b内の高温の空気が上方に移動することで、下部空間13bの下側の気圧は下部空間13bの上側の気圧に比べて低くなる。また、下部空間13bの下側の気圧は、外部の気圧に比べて低くなることもある(負圧状態)。この結果、外気が開状態の窓25を通って下部空間13b内に効率よく取り込まれて、換気がさらに促進される。
また、カーテン20を開状態にすることで、外殻10内の上部空間13aと下部空間13bとが連通して、1つの内部空間13になる(図3A、図3B参照)。カーテン20が開状態になると、植物体50に直接照射される太陽光の量を増大させることができる。そして、高温の空気は、内部空間13の上方に移動する。そこで、第1排気用ファン32aおよび第2排気用ファン32bによって、内部空間13内の高温の空気を外部へ排出し、第1吸気用ファン31aおよび第2吸気用ファン31bによって、内部空間13内の高温の空気を外部へ排出する(図4B参照)。
さらに、内部空間13内の高温の空気が上方に移動することで、内部空間13の下側の気圧は内部空間13の上側の気圧に比べて低くなる。また、内部空間13の下側の気圧は、外部の気圧に比べて低くなることもある(負圧状態)。この結果、外気が開状態の窓25を通って内部空間13内に効率よく取り込まれて、換気がさらに促進される。
なお、本実施形態の農業用ハウス1は、少なくとも1つの第1吸気用ファン31a、少なくとも1つの第2吸気用ファン31b、少なくとも1つの第1排気用ファン32a、及び少なくとも1つの第2排気用ファン32bを備えていればよい。
また、複数の吸気用ファン31が外殻10内に送り込む風量の合計は、複数の排気用ファン32が外殻10外に排出する風量の合計より少ないことが好ましい。特に、3つの第1吸気用ファン31aが外殻10内に送り込む風量の合計は、3つの第1排気用ファン32aが外殻10外に排出する風量の合計より少ないことが好ましい。また、3つの第2吸気用ファン31bが外殻10内に送り込む風量の合計は、3つの第2排気用ファン32bが外殻10外に排出する風量の合計より少ないことが好ましい。
具体的には、吸気用ファン31と排気用ファン32とが互いに同数で、互いに異なる仕様のファンである場合、吸気用ファン31には、排気用ファン32より風量が少ないファンを用いればよい。
また、吸気用ファン31と排気用ファン32とが同じ仕様のファンである場合、吸気用ファン31の数を排気用ファン32の数より少なくすればよい。
また、第1吸気用ファン31aと第1排気用ファン32aとが互いに同数で、互いに異なる仕様のファンである場合、第1吸気用ファン31aには、第1排気用ファン32aより風量が少ないファンを用いればよい。
また、第1吸気用ファン31aと第1排気用ファン32aとが同じ仕様のファンである場合、第1吸気用ファン31aの数を第1排気用ファン32aの数より少なくすればよい。
また、第2吸気用ファン31bと第2排気用ファン32bとが互いに同数で、互いに異なる仕様のファンである場合、第2吸気用ファン31bには、第2排気用ファン32bより風量が少ないファンを用いればよい。
また、第2吸気用ファン31bと第2排気用ファン32bとが同じ仕様のファンである場合、第2吸気用ファン31bの数を第2排気用ファン32bの数より少なくすればよい。
この場合、カーテン20が閉状態であれば、下部空間13bを容易に負圧状態にできる。したがって、下部空間13bの気圧が外部より低くなるので、外気が開状態の窓25を通って下部空間13b内にさらに効率よく取り込まれて、換気がさらに促進される。
また、カーテン20が開状態であれば、内部空間13を容易に負圧状態にできる。したがって、内部空間13の気圧が外部より低くなるので、外気が開状態の窓25を通って内部空間13内にさらに効率よく取り込まれて、換気がさらに促進される。
また、開状態の窓25を通って取り込まれた外気によって外殻10内に気流が発生する。そして、この外殻10内に発生した気流によって、植物体50の周囲の湿度を下げて、植物体50の蒸散を促進させることができる。
なお、カーテン20、窓25、吸気用ファン31、および排気用ファン32の各動作の切替は、人の手作業によって行われることを想定しているが、自動化することも可能である。自動化する場合、農業用ハウス1は、制御装置90(図1参照)、および複数のセンサをさらに備える。複数のセンサのそれぞれは、上部空間13a、下部空間13b、外気のそれぞれの温度および湿度、外殻10内の日射量などを検知し、検知結果を制御装置90へ出力する。また、制御装置90は、季節、時刻などを計時するタイマ装置を備えている。制御装置90は、複数のセンサそれぞれの検知結果、季節、時刻に応じて、植物体50に適した環境となるように、カーテン20、窓25、吸気用ファン31、および排気用ファン32の各動作を制御する。
従来の農業用ハウスでは、カーテンの開閉状態によってファンの気流が大きく変化するため、カーテンの開状態、閉状態の両方でファンによる換気を効率的に行うことが困難であった。
また、従来の農業用ハウスでは、屋根に開閉式の換気用の天窓を設けて、屋根付近の高温の空気を外部に放出するように構成される場合がある。しかし、屋根に開閉式の天窓を設けることによって、農業用ハウスの構造が複雑になり、さらには雨漏りの原因にもなっていた。
一方、本実施形態の農業用ハウス1では、上述のように、閉状態のカーテン20の上下にファンをそれぞれ設けることによって、従来の課題を解決している。具体的には、カーテン20が閉状態である場合、植物体50が存在する下部空間13bの第2吸気用ファン31bおよび第2排気用ファン32bによって下部空間13bの換気が行われて、下部空間13bの温度を下げることができる。また、カーテン20が開状態である場合、植物体50が存在する内部空間13の第1吸気用ファン31a、第2吸気用ファン31b、第1排気用ファン32a、第2排気用ファン32bによって、内部空間13の換気が行われて、内部空間13の温度を下げることができる。
したがって、本実施形態の農業用ハウス1では、カーテン20の閉状態および開状態の両方で、植物体50が存在する空間に合わせて効率的に換気することができる。この結果、農業用ハウス1では、カーテン20の開閉状態に関わらず、効率的に換気して、内部の温度を下げることができる。また、屋根100に開閉式の天窓を設ける必要がないので、構造の簡略化を図ることができ、さらには雨漏りが生じにくくなる。
また、農業用ハウス1は、第1側面101および第2側面102のそれぞれに窓25を設けることによって、外気が窓25を通って内部に効率よく取り込まれて、換気がさらに促進される。
(実施形態1の変形例1)
図5を用いて、実施形態1の変形例1について説明する。
実施形態1の変形例1の農業用ハウス1では、カーテン20が第1カーテン21Aおよび第2カーテン22Aで構成されている。そして、カーテン20が閉状態である場合、第1カーテン21Aの先端と第2カーテン22Aの先端との間に隙間23が形成されている。すなわち、第1カーテン21Aおよび第2カーテン22Aのそれぞれの最大引き出し量が、第1カーテン21および第2カーテン22のそれぞれの最大引き出し量より少なくなるように構成されており、隙間23は、第1方向X1に沿って矩形状に形成される。したがって、カーテン20が閉状態である場合、上部空間13aと下部空間13bとは隙間23を通って連通している。すなわち、閉状態のカーテン20は、上部空間13aと下部空間13bとを連通させる開口として、隙間23を備えている。
カーテン20が閉状態である場合、下部空間13b内の高温の空気は上昇する。このとき、下部空間13b内の高温の空気は、第1傾斜面210および第2傾斜面220に沿って隙間23に向かって上昇し、隙間23を通って上部空間13a内に移動する。すなわち、下部空間13b内の高温の空気は上部空間13a内に移動するので、カーテン20が閉状態である場合に下部空間13b内の温度上昇をさらに抑えることができる。
また、下部空間13b内の高温の空気が上部空間13a内に移動することで、下部空間13bの気圧は上部空間13aの気圧に比べて低くなる。そこで、第1側面101、第2側面102それぞれの窓25を開状態にすることで、外気が窓25を通って下部空間13b内にさらに効率よく取り込まれて、換気がさらに促進される。
さらに、下部空間13b内の高温の空気が上部空間13a内に移動し、窓25から外気が取り込まれることで、下部空間13b内に気流が生じる。したがって、植物体50の周囲に高湿度の環境が生じることを抑制できる。この結果、植物体50の病気を発生しにくくし、さらには植物体50の蒸散を促進させることができる。
そして、実施形態1の変形例1では、カーテン20が閉状態である場合、第1排気用ファン32aによって、上部空間13a内の高温の空気を外部へ排出する。また、第1吸気用ファン31aによって、上部空間13aより低い温度の外気を上部空間13aに送り込む。
したがって、実施形態1の変形例1の農業用ハウス1では、カーテン20の閉状態時において、植物体50が存在する下部空間13bの換気をさらに効率的に行うことができる。
(実施形態1の変形例2)
図6、図7を用いて、実施形態1の変形例2について説明する。
実施形態1の変形例2の農業用ハウス1は、実施形態1の変形例1の下部空間13b内に送風ファン60をさらに備える。図6、図7では、3つの送風ファン60を有する。3つの送風ファン60は、妻面103と畝41との間で、第2方向X2に並んで配置されており、妻面103から妻面104に向かう気流を発生させる。
そして、カーテン20の閉状態時には、送風ファン60が下部空間13b内に妻面103から妻面104に向かう気流を発生させる。したがって、下部空間13b内の空気が撹拌されるので、下部空間13b内の温度のばらつきを小さくすることができる。
また、カーテン20の開状態時には、送風ファン60が内部空間13内に妻面103から妻面104に向かう気流を発生させる。したがって、内部空間13内の空気が撹拌されるので、内部空間13内の温度のばらつきを小さくすることができる。
また、送風ファン60によって発生した気流によって、植物体50の周囲に高湿度の環境が生じることを抑制できる。この結果、植物体50の病気を発生しにくくし、さらには植物体50の蒸散を促進させることができる。
また、送風ファン60によって発生する気流は比較的低速であり、植物体50に当たる気流の流速が例えば1(m/s)以下になるように、送風ファン60の仕様が決められている。
また、図6、図7において、3つの送風ファン60は、送風方向が同じになるようにそれぞれ設置されており、妻面103側から妻面104側に向かう気流を発生させている。しかし、農業用ハウス1は、妻面103側から妻面104側に向かう気流を発生させる送風ファンと、妻面104側から妻面103側に向かう気流を発生させる送風ファンとの両方を、下部空間13b内に設けてもよい。例えば、農業用ハウス1は、上述の3つの送風ファン60に代えて、外殻10の第1方向X1の中央に配置した2つの送風ファンを備える。2つの送風ファンは、第2方向X2に並んで配置される。そして、2つの送風ファンは、第1方向X1に沿った互いに逆方向の気流をそれぞれ形成する。この結果、2つの送風ファンによって、外殻10内を循環する気流が形成される。したがって、内部空間13内または下部空間13b内の空気がより撹拌されるので、内部空間13内または下部空間13b内の温度のばらつきをより小さくすることができる。
なお、農業用ハウス1は、外殻10の第1方向X1の中央に、第2方向X2に並んで配置された3つ以上の送風ファンを備えてもよい。この場合、3つ以上の送風ファンには、妻面103側から妻面104側に向かう方向の気流を発生させる送風ファンと、妻面104側から妻面103側に向かう方向の気流を発生させる送風ファンとが混在している。この結果、3つ以上の送風ファンによって、外殻10内を循環する気流が形成される。
また、妻面103側から妻面104側に向かう方向の気流と、妻面104側から妻面103側に向かう方向の気流とは、互いに同一風量であることが好ましい。
(実施形態1の変形例3)
図8、図9を用いて、実施形態1の変形例3について説明する。
実施形態1の変形例3の農業用ハウス1は、実施形態1の変形例2の下部空間13b内にミスト発生装置70をさらに備える。
ミスト発生装置70は、給水タンクなどからポンプを介して通水される給水管71を備える。給水管71には、多数のノズル72が接続されており、給水管71に通水されるとノズル72から水が噴霧されるように構成されている。すなわち、ミスト発生装置70は水を微粒子状にしたミストを噴出させる。ノズル72から噴出したミストは、植物体50に落下する。ノズル72の形状によっては、噴霧した水粒子を微細化して空気中に滞留させることも可能である。
給水管71は、下部空間13b内の定位置に固定される。したがって、給水管71に給水する圧力を調節することによって、ノズル72から噴出されるミストを所望の箇所に撒くことが可能になる。
ミストは、気化熱を奪うことにより、植物体50および植物体50の周囲温度を下げるために用いられる。すなわち、植物体50および植物体50の周囲を、ミストの気化を利用して冷却できるので、より効率的に内部空間13内を冷却することが可能となる。また、ミストは、薬剤の噴霧に用いられる場合もある。
送風ファン60が作り出す気流は、ノズル72から吹き出したミストを外殻10内で拡散させ、植物体50の群落にミストを行き渡らせる働きをする。また、植物体50に気流が触れることにより、植物体50に付着したミストの気化が促進される。つまり、送風ファン60が作り出す気流は、植物体50に付着したミストを気化させる速度を高めることにより、結果的に、植物体50の群落の温度が低下する速度を高めることができる。すなわち、植物体50がより効率的に冷却される。
(実施形態2)
農業用ハウスでは、一般に屋根からの放熱量が多い。そこで、冬季の低温時に農業用ハウスの表面からの放熱を防ぐため、屋根の下方を固定の被覆部材でさらに覆うことがある。農業用ハウスでは、屋根の下方が固定の被覆部材で覆われると、屋根と被覆部材との間に断熱層が形成されて、屋根からの放熱量が減少し、農業用ハウスの断熱性能が向上する。しかし、屋根の下方が固定の被覆部材で覆われると、夏季の高温時には農業用ハウス内の上方に高温の空気が滞留しやすくなる。
そこで、本実施形態では、屋根の下方が固定の被覆部材で覆われている場合でも、農業用ハウス内の上方に高温の空気が滞留しにくい構成について説明する。なお、固定の被覆部材は、カーテン20のような開閉機構を具備しておらず、屋根の下方を常に覆っている。
図10A及び図10Bは、本実施形態の農業用ハウス1Aの構成を示す。本実施形態の農業用ハウス1Aは、実施形態1の農業用ハウス1に固定の被覆部材80をさらに備えている。図10A及び図10Bは、実施形態1の構成(図2A、図2B参照)に被覆部材80を付加している。なお、農業用ハウス1Aにおいて、実施形態1の農業用ハウス1と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
被覆部材80は、透光性の部材で形成されている。被覆部材80は、透光性を有した(望ましくは透明である)合成樹脂フィルムを用いている。また、被覆部材80に用いられる合成樹脂フィルムは、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、フッ素樹脂などから選択される。なお、被覆部材80は、透光性を有したガラスでもよい。
被覆部材80は矩形のシート状に形成されており、外殻10内において屋根100の下面に対向するように、閉状態のカーテン20の上方に設置されている。被覆部材80の第2方向X2の一端は、外郭10の内面において、第1カーテン21の固定端が配置されている第1側面101の上端(または上端付近)に、第1方向X1に沿って固定されている。被覆部材80の第2方向X2の他端は、外郭10の内面において、第2カーテン22の固定端が配置されている第2側面102の上端(または上端付近)に、第1方向X1に沿って固定されている。そして、被覆部材80は、第2方向X2の一端から屋根100の頂点の直下の所定位置に向かって斜め上方に延び、第2方向X2の他端から屋根100の頂点の直下の所定位置に向かって斜め上方に延びている。すなわち、被覆部材80は、第1方向X1に沿って頂点が直線状に延びる山形形状に形成されている。
被覆部材80を支持する支持部材には、例えばアルミ、ステンレス、鉄などの金属フレーム、あるいは樹脂フレームが用いられる。しかし、支持部材は、金属フレーム、あるいは樹脂フレームのように剛性が高い部材でなくてもよい。支持部材は、被覆部材80が下方に下がり過ぎないように支持できるものであればよく、ロープ、金属ワイヤー、樹脂ワイヤーなどのように柔軟な材質のものを用いることもできる。
上述の被覆部材80は、第1方向X1に沿って頂点が延びた切妻屋根のような形状に形成されて、屋根100と閉状態のカーテン20との間に配置されている。すなわち、被覆部材80の上方に屋根100があり、被覆部材80の下方に閉状態のカーテン20がある。そして、外殻10の内部空間13において、閉状態のカーテン20より上方の空間である上部空間13aは、第1上部空間131及び第2上部空間132に分割される(図10A、図10B参照)。第1上部空間131は被覆部材80より上方の空間であり、第2上部空間132は、被覆部材80より下方の空間である。
そして、農業用ハウス1Aは、屋根100の下方に固定式の被覆部材80を備えていることで、第1上部空間131が断熱層となり、屋根100からの放熱量が減少して、断熱性能が向上する。この結果、農業用ハウス1Aは、冬季、または夏季の夜間などにおいて、内部空間13の空気をヒータなどによって暖めなくても、圃場40周辺の温度低下を抑制できる。さらに、内部空間13の空気をヒータなどによって暖める場合でも、ヒータなどの稼働コスト(燃料代、電気代など)を削減することができる。
さらに、図10Aに示すように、3つの第1吸気用ファン31aが、上部空間13aに面するように、第2方向X2に並んで第1妻面103に設けられている。3つの第1吸気用ファン31aのうち、中央の1つの第1吸気用ファン31aは、第1上部空間131に面するように第1妻面103に設けられている。3つの第1吸気用ファン31aのうち、両側の2つの第1吸気用ファン31aは、第2上部空間132に面するように第1妻面103に設けられている。すなわち、中央の第1吸気用ファン31aは、被覆部材80より上方に配置されており、第1上部空間131に外気を送り込む。また、両側の第1吸気用ファン31aは、被覆部材80より下方に配置されており、第2上部空間132に外気を送り込む。
また、図10Bに示すように、3つの第1排気用ファン32aが、上部空間13aに面するように、第2方向X2に並んで第2妻面104に設けられている。3つの第1排気用ファン32aのうち、中央の1つの第1排気用ファン32aは、第1上部空間131に面するように第2妻面104に設けられている。3つの第1排気用ファン32aのうち、両側の2つの第1排気用ファン32aは、第2上部空間132に面するように第2妻面104に設けられている。すなわち、中央の第1排気用ファン32aは、被覆部材80より上方に配置されており、第1上部空間131内の空気を外部へ排出する。また、両側の第1排気用ファン32aは、被覆部材80より下方に配置されており、第2上部空間132内の空気を外部へ排出する。
なお、図10Aに示す第1吸気用ファン31aのサイズと、図2Aに示す第1吸気用ファン31aのサイズとは互いに異なるが、図中の第1吸気用ファン31aのサイズは、実際のサイズを反映させてはいない。また、図10Bに示す第1排気用ファン32aのサイズと、図2Bに示す第1排気用ファン32aのサイズとは互いに異なるが、図中の第1排気用ファン32aのサイズは、実際のサイズを反映させてはいない。つまり、図中のファンのサイズは、説明のために図毎に適宜設定している。
そして、夏季の昼間では、通常、第1吸気用ファン31a、第2吸気用ファン31b、第1排気用ファン32a、第2排気用ファン32bが動作(回転)し、第1側面101、第2側面102それぞれの窓25(図1参照)が開状態になっている。
そして、夏季の昼間では、太陽光が外殻10内に入射して内部空間13内の温度が所定温度以上に上昇することがある。このような場合、カーテン20を閉状態にすることで、植物体50が存在する下部空間13bに直接照射される太陽光の量を低減させる。そして、第2排気用ファン32bによって、下部空間13b内の高温の空気を外部へ排出する。また、第2吸気用ファン31bによって、下部空間13bより低い温度の外気を下部空間13bに送り込む。さらに、外気が開状態の窓25(図1参照)を通って下部空間13b内に効率よく取り込まれて、換気がさらに促進される。
また、中央の第1排気用ファン32aは、屋根100と被覆部材80との間に形成されている第1上部空間131内の高温の空気を外部へ排出する。さらに、中央の第1吸気用ファン31aは、第1上部空間131より低い温度の外気を第1上部空間131に送り込む。したがって、第1上部空間131内に高温の空気が滞留しにくくなる。
また、両側の第1排気用ファン32aは、カーテン20と被覆部材80との間に形成されている第2上部空間132内の高温の空気を外部へ排出する。さらに、両側の第1吸気用ファン31aは、第2上部空間132より低い温度の外気を第2上部空間132に送り込む。したがって、第2上部空間132内に高温の空気が滞留しにくくなる。
なお、農業用ハウス1Aでは、少なくとも1つの第1吸気用ファン31aが第1上部空間131に面し、少なくとも1つの第1吸気用ファン31aが第2上部空間132に面していればよい。さらに、農業用ハウス1Aでは、少なくとも1つの第1排気用ファン32aが第1上部空間131に面し、少なくとも1つの第1排気用ファン32aが第2上部空間132に面していればよい。すなわち、第1上部空間131の吸気及び排気がなされるように、少なくとも1つの第1吸気用ファン31a及び少なくとも1つの第1排気用ファン32aが、第1上部空間131に面して設けられていればよい。また、第2上部空間132の吸気及び排気がなされるように、少なくとも1つの第1吸気用ファン31a及び少なくとも1つの第1排気用ファン32aが、第2上部空間132に面して設けられていればよい。
上述のように、農業用ハウス1Aは、屋根100の下方に固定式の被覆部材80を備えていることで、屋根100からの放熱量が減少し、断熱性能が向上する。さらに、カーテン20が閉状態である場合、屋根100と被覆部材80との間に形成されている第1上部空間131、及びカーテン20と被覆部材80との間に形成されている第2上部空間132に、高温の空気が滞留しにくくなる。
また、カーテン20を開状態にすることで、外殻10内の第2上部空間132と下部空間13bとが連通して、植物体50に直接照射される太陽光の量を増大させることができる。農業用ハウス1Aでは、カーテン20が開状態である場合の内部空間13は、第1上部空間131と、第2上部空間132及び下部空間13bからなる空間とに分けられる。この場合も、第1排気用ファン32aおよび第2排気用ファン32bによって、内部空間13内の高温の空気を外部へ排出し、第1吸気用ファン31aおよび第2吸気用ファン31bによって、外気を内部空間13に送り込むことができる。
したがって、農業用ハウス1Aでは、固定式の被覆部材80によって断熱性能が向上し、かつカーテン20が閉状態及び開状態のいずれであっても、内部空間13の上方に高温の空気が滞留しにくくなる。
(実施形態2の変形例1)
図11A、図11Bを用いて、実施形態2の変形例1について説明する。
実施形態2の変形例1の農業用ハウス1Aは、図11Aに示すように、2つの第1吸気用ファン31aが、第1上部空間131及び第2上部空間132の両方に面するように第1妻面103にそれぞれ設けられている。さらに、実施形態2の変形例1の農業用ハウス1Aは、図11Bに示すように、2つの第1排気用ファン32aが、第1上部空間131及び第2上部空間132の両方に面するように第2妻面104にそれぞれ設けられている。
なお、図11Aに示す第1吸気用ファン31aのサイズと、図2Aに示す第1吸気用ファン31aのサイズとは互いに異なるが、図中の第1吸気用ファン31aのサイズは、実際のサイズを反映させてはいない。また、図11Bに示す第1排気用ファン32aのサイズと、図2Bに示す第1排気用ファン32aのサイズとは互いに異なるが、図中の第1排気用ファン32aのサイズは、実際のサイズを反映させてはいない。つまり、図中のファンのサイズは、説明のために図毎に適宜設定している。
第1吸気用ファン31aの吸気口は、被覆部材80の第1妻面103側の端部に対向している。すなわち、被覆部材80の第1妻面103側の端部は、第1吸気用ファン31aの吸気口を横切っている。したがって、第1吸気用ファン31aは、被覆部材80の上方及び下方の両方に外気を送り込むことができる。
また、第1排気用ファン32aの排気口は、被覆部材80の第2妻面104側の端部に対向している。すなわち、被覆部材80の第2妻面104側の端部は、第1排気用ファン32aの排気口を横切っている。したがって、第1排気用ファン32aは、被覆部材80の上方及び下方の両方の空気を外部へ排出することができる。
そして、夏季の昼間では、通常、第1吸気用ファン31a、第2吸気用ファン31b、第1排気用ファン32a、第2排気用ファン32bが動作(回転)し、第1側面101、第2側面102それぞれの窓25(図1参照)が開状態になっている。
そして、夏季の昼間にカーテン20を閉状態にした場合、第1排気用ファン32aは、第1上部空間131内及び第2上部空間132内の高温の空気を外部へ排出する。さらに、第1吸気用ファン31aは、第1上部空間131内及び第2上部空間132より低い温度の外気を第1上部空間131及び第2上部空間132に送り込む。したがって、第1上部空間131内及び第2上部空間132内に高温の空気が滞留しにくくなる。
上述のように、実施形態2の変形例1の農業用ハウス1Aでは、第1吸気用ファン31aが、第1上部空間131及び第2上部空間132の両方に外気を送り込む。また、実施形態2の変形例1の農業用ハウス1Aでは、第1排気用ファン32aが、第1上部空間131及び第2上部空間132の両方の空気を外部へ排出する。
したがって、1つの第1吸気用ファン31aが、第1上部空間131及び第2上部空間132の両方の吸気を行うので、第1吸気用ファン31aの数をより少なくすることができ、さらには第1吸気用ファン31aの設置スペースをより小さくできる。また、1つの第1排気用ファン32aが、第1上部空間131及び第2上部空間132の両方の排気を行うので、第1排気用ファン32aの数をより少なくすることができ、さらには第1排気用ファン32aの設置スペースをより小さくできる。
また、カーテン20を開状態にすることで、外殻10内の第2上部空間132と下部空間13bとが連通して、植物体50に直接照射される太陽光の量を増大させることができる。この場合も、第1排気用ファン32aおよび第2排気用ファン32bによって、内部空間13の高温の空気を外部へ排出し、第1吸気用ファン31aおよび第2吸気用ファン31bによって、外気を内部空間13に送り込むことができる。
したがって、農業用ハウス1Aでは、固定式の被覆部材80によって断熱性能が向上し、かつカーテン20が閉状態及び開状態のいずれであっても、内部空間13の上方に高温の空気が滞留しにくくなる。
なお、図11A、図11Bに示す農業用ハウス1Aは、少なくとも1つの第1吸気用ファン31a、少なくとも1つの第2吸気用ファン31b、少なくとも1つの第1排気用ファン32a、及び少なくとも1つの第2排気用ファン32bを備えていればよい。
また、農業用ハウス1Aは、屋根100の下方に複数の被覆部材80を上下方向に間隔を空けて設けてもよい。この場合、複数の被覆部材80の各間にも断熱層が形成されるので、農業用ハウス1Aの断熱性能がさらに向上する。さらに、農業用ハウス1Aは、複数の被覆部材80に挟まれた各空間内の高温の空気を外部へ排出する排気用ファン、及び複数の被覆部材80に挟まれた各空間に外気を送り込む吸気用ファンをさらに備えることで、内部空間13の上方に高温の空気が滞留しにくくなる。
また、被覆部材80は、第1方向X1に沿って水平に延びる形状であってもよく、その形状は特定の形状に限定されない。
なお、実施形態1の変形例1,2,3の各構成に被覆部材80を付加した場合も、上記同様の効果を得ることができる。
以上のように、実施形態に係る第1の態様の農業用ハウス1または1Aは、外殻10と、複数の吸気用ファン31と、複数の排気用ファン32と、カーテン20とを備える。外殻10は、互いに対向する第1妻面103および第2妻面104を有し、屋根100が被覆体12(透光性の部材)で覆われている。複数の吸気用ファン31は、第1妻面103に設けられて、外殻10内に外気を送り込む。複数の排気用ファン32は、第2妻面104に設けられて、外殻10内の空気を外殻10外に排出する。カーテン20は、外殻10内において屋根100に対向するように配置される。カーテン20は、屋根100を通過して外殻10内に入射した光を減光する閉状態、および屋根100を通過して外殻10内に入射した光を減光しない開状態との間で変形可能に構成される。複数の吸気用ファン31のうち、1つ以上の第1吸気用ファン31aは、閉状態のカーテン20より上方に配置され、1つ以上の第2吸気用ファン31bは、閉状態のカーテン20より下方に配置される。複数の排気用ファン32のうち、1つ以上の第1排気用ファン32aは、閉状態のカーテン20より上方に配置され、1つ以上の第2排気用ファン32bは、閉状態のカーテン20より下方に配置される。
上述の農業用ハウス1または1Aでは、カーテン20が閉状態である場合、植物体50が存在する下部空間13bの第2吸気用ファン31bおよび第2排気用ファン32bによって下部空間13bの換気が行われて、下部空間13bの温度を下げることができる。また、カーテン20が開状態である場合、植物体50が存在する内部空間13の第1吸気用ファン31a、第2吸気用ファン31b、第1排気用ファン32a、第2排気用ファン32bによって、内部空間13の換気が行われて、内部空間13の温度を下げることができる。したがって、本実施形態の農業用ハウス1または1Aでは、カーテン20の閉状態および開状態の両方で、植物体50が存在する空間に合わせて効率的に換気することができる。
この結果、農業用ハウス1または1Aでは、カーテン20の開閉状態に関わらず、効率的に換気して、内部の温度を下げることができる。また、屋根100に開閉式の天窓を設ける必要がないので、構造の簡略化を図ることができる。
また、実施形態に係る第2の態様の農業用ハウス1または1Aでは、第1の態様において、カーテン20は、閉状態において外殻10の内部空間13の下部空間13bと上部空間13aとを連通させる開口(隙間23)を備えることが好ましい。
この場合、下部空間13b内の高温の空気は隙間23を通って上部空間13a内に移動するので、カーテン20が閉状態である場合に下部空間13b内の温度上昇をさらに抑えることができる。また、下部空間13b内の高温の空気が上部空間13a内に移動することで、下部空間13bの気圧は上部空間13aの気圧に比べて低くなる。したがって、外気が下部空間13b内にさらに効率よく取り込まれて、換気がさらに促進される。また、外殻10内に気流を発生させて、植物体50の周囲の湿度を下げることができる。また、外殻10内に気流を発生させることで、植物体50の周囲に高湿度の環境が生じることを抑制できる。この結果、植物体50の病気を発生しにくくし、さらには植物体50の蒸散を促進させることができる。
また、実施形態に係る第3の態様の農業用ハウス1または1Aでは、第1または第2の態様において、外殻10は、第1妻面103および第2妻面104に交差して、互いに対向する第1側面101および第2側面102を備える。そして、カーテン20は、両開きの第1カーテン21Aおよび第2カーテン22Aで構成されることが好ましい。第1カーテン21Aは、開状態において、第1側面101側に寄せられている。また、第1カーテン21Aは、閉状態において、外殻10の中央に向かって斜め上方に引き出されて、第1カーテン21Aの下面は、第1側面101から外殻10の中央に向かうにつれて高くなる第1傾斜面210を形成する。第2カーテン22Aは、開状態において、第2側面102側に寄せられている。また、第2カーテン22Aは、閉状態において、外殻10の中央に向かって斜め上方に引き出されて、第2カーテン22Aの下面は、第2側面102から外殻10の中央に向かうにつれて高くなる第2傾斜面220を形成する。閉状態において、第1カーテン21Aと第2カーテン22Aとの間には開口として隙間23が形成されている。
この場合、下部空間13b内の高温の空気は、第1傾斜面210および第2傾斜面220に沿って隙間23に向かって上昇し、隙間23を通って上部空間13a内に移動する。すなわち、下部空間13b内の高温の空気は上部空間13a内に移動するので、カーテン20が閉状態である場合に下部空間13b内の温度上昇をさらに抑えることができる。
また、下部空間13b内の高温の空気が上部空間13a内に移動することで、下部空間13bの気圧は上部空間13aの気圧に比べて低くなる。したがって、外気が下部空間13b内にさらに効率よく取り込まれて、換気がさらに促進される。
また、実施形態に係る第4の態様の農業用ハウス1または1Aでは、第1乃至第3の態様のいずれか一つにおいて、複数の吸気用ファン31が外殻10内に送り込む風量の合計は、複数の排気用ファン32が外殻10外に排出する風量の合計より少ないことが好ましい。
この場合、外殻10内を容易に負圧状態にできる。したがって、外気が外殻10内にさらに効率よく取り込まれて、換気がさらに促進される。また、外殻10内に気流を発生させて、植物体50の周囲の湿度を下げることができる。また、外殻10内に気流を発生させることで、植物体50の周囲に高湿度の環境が生じることを抑制できる。この結果、植物体50の病気を発生しにくくし、さらには植物体50の蒸散を促進させることができる。
また、実施形態に係る第5の態様の農業用ハウス1または1Aでは、第1乃至第4の態様のいずれか一つにおいて、外殻10内に気流を発生させる送風ファン60をさらに備えることが好ましい。
この場合、外殻10内の空気が撹拌されるので、外殻10内の温度のばらつきを小さくすることができる。また、外殻10内に気流を発生させて、植物体50の周囲の湿度を下げることができる。また、外殻10内に気流を発生させることで、植物体50の周囲に高湿度の環境が生じることを抑制できる。この結果、植物体50の病気を発生しにくくし、さらには植物体50の蒸散を促進させることができる。
また、実施形態に係る第6の態様の農業用ハウス1または1Aでは、第1乃至第5の態様のいずれか一つにおいて、外殻10の内部にミストを発生させるミスト発生装置70をさらに備えることが好ましい。
この場合、ミストの蒸発による潜熱を利用して外殻10内を冷却できるので、より効率的に外殻10内を冷却することが可能となる。
また、実施形態に係る第7の態様の農業用ハウス1Aは、第1乃至第6の態様のいずれか一つにおいて、外殻10内において屋根100の下面に対向するように、閉状態のカーテン20の上方に設置された被覆部材80をさらに備えることが好ましい。
この場合、屋根100の下方が被覆部材80で覆われるので、屋根100の下方に断熱層が形成されて、屋根100からの放熱量が減少し、農業用ハウス1Aの断熱性能が向上する。
また、実施形態に係る第8の態様の農業用ハウス1Aは、第7の態様において、第1吸気用ファン31aを複数備える。複数の第1吸気用ファン31aの一部は、被覆部材80より上方に配置され、複数の第1吸気用ファン31aの残りは、被覆部材80より下方に配置されていることが好ましい。また、農業用ハウス1Aは、第1排気用ファン32aを複数備える。複数の第1排気用ファン32aの一部は、被覆部材80より上方に配置され、複数の第1排気用ファン32aの残りは、被覆部材80より下方に配置されていることが好ましい。
この場合、カーテン20が閉状態及び開状態のいずれであっても、内部空間13の上方に高温の空気が滞留しにくくなる。
また、実施形態に係る第9の態様の農業用ハウス1Aでは、第7の態様において、第1吸気用ファン31aは、被覆部材80の上方及び下方の両方に面するように配置され、被覆部材80の上方及び下方の両方に外気を送り込むことが好ましい。
この場合、第1吸気用ファン31aの数をより少なくすることができ、さらには第1吸気用ファン31aの設置スペースをより小さくできる。
また、実施形態に係る第10の態様の農業用ハウス1Aでは、第9の態様において、第1排気用ファン32aは、被覆部材80の上方及び下方の両方に面するように配置され、被覆部材80の上方及び下方の両方の空気を外殻10外に排出することが好ましい。
この場合、第1排気用ファン32aの数をより少なくすることができ、さらには第1排気用ファン32aの設置スペースをより小さくできる。
また、実施形態に係る第11の態様の農業用ハウス1Aでは、第7乃至第10の態様のいずれか一つにおいて、被覆部材80は、透光性の部材であることが好ましい。
この場合、被覆部材80は光を減光(または遮光)しないので、外殻10内に入射する光の量をカーテン20によって調整することができる。
また、上述の実施形態および変形例は本発明の一例である。このため、実施形態及び変形例は、上述の構成に限定されることはなく、上述の構成以外であっても、本実施形態及び変形例に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
1,1A 農業用ハウス
10 外殻
12 被覆体(透光性の部材)
13 内部空間
13b 下部空間
13a 上部空間
20 カーテン
21,21A 第1カーテン
22,22A 第2カーテン
23 隙間(開口)
31 吸気用ファン
31a 第1吸気用ファン
31b 第2吸気用ファン
32 排気用ファン
32a 第1排気用ファン
32b 第2排気用ファン
60 送風ファン
70 ミスト発生装置
80 被覆部材
100 屋根
101 第1側面
102 第2側面
103 第1妻面
104 第2妻面
210 第1傾斜面
220 第2傾斜面

Claims (11)

  1. 互いに対向する第1妻面および第2妻面を有し、屋根が透光性の部材で覆われた外殻と、
    前記第1妻面に設けられて、前記外殻内に外気を送り込む複数の吸気用ファンと、
    前記第2妻面に設けられて、前記外殻内の空気を前記外殻外に排出する複数の排気用ファンと、
    前記外殻内において前記屋根に対向するように配置されたカーテンとを備え、
    前記カーテンは、前記屋根を通過して前記外殻内に入射した光を減光する閉状態、および前記屋根を通過して前記外殻内に入射した光を減光しない開状態との間で変形可能に構成され、
    前記複数の吸気用ファンのうち、1つ以上の第1吸気用ファンは、前記閉状態の前記カーテンより上方に配置され、1つ以上の第2吸気用ファンは、前記閉状態の前記カーテンより下方に配置され、
    前記複数の排気用ファンのうち、1つ以上の第1排気用ファンは、前記閉状態の前記カーテンより上方に配置され、1つ以上の第2排気用ファンは、前記閉状態の前記カーテンより下方に配置される、
    ことを特徴とする農業用ハウス。
  2. 前記カーテンは、前記閉状態において前記外殻の内部空間の下部空間と上部空間とを連通させる開口を備えることを特徴とする請求項1記載の農業用ハウス。
  3. 前記外殻は、前記第1妻面および前記第2妻面に交差して、互いに対向する第1側面および第2側面を備え、
    前記カーテンは、両開きの第1カーテンおよび第2カーテンで構成され、
    前記第1カーテンは、前記開状態において、前記第1側面側に寄せられており、前記閉状態において、前記外殻の中央に向かって斜め上方に引き出されて、前記第1カーテンの下面は、前記第1側面から前記外殻の中央に向かうにつれて高くなる第1傾斜面を形成し、
    前記第2カーテンは、前記開状態において、前記第2側面側に寄せられており、前記閉状態において、前記外殻の中央に向かって斜め上方に引き出されて、前記第2カーテンの下面は、前記第2側面から前記外殻の中央に向かうにつれて高くなる第2傾斜面を形成して、
    前記閉状態において、前記第1カーテンと前記第2カーテンとの間には前記開口として隙間が形成されている
    ことを特徴とする請求項2記載の農業用ハウス。
  4. 前記複数の吸気用ファンが前記外殻内に送り込む風量の合計は、前記複数の排気用ファンが前記外殻外に排出する風量の合計より少ないことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の農業用ハウス。
  5. 前記外殻内に気流を発生させる送風ファンをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の農業用ハウス。
  6. 前記外殻の内部にミストを発生させるミスト発生装置をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の農業用ハウス。
  7. 前記外殻内において前記屋根の下面に対向するように、前記閉状態の前記カーテンの上方に設置された被覆部材をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の農業用ハウス。
  8. 前記第1吸気用ファンを複数備え、前記複数の第1吸気用ファンの一部は、前記被覆部材より上方に配置され、前記複数の第1吸気用ファンの残りは、前記被覆部材より下方に配置されており、
    前記第1排気用ファンを複数備え、前記複数の第1排気用ファンの一部は、前記被覆部材より上方に配置され、前記複数の第1排気用ファンの残りは、前記被覆部材より下方に配置されている
    ことを特徴とする請求項7記載の農業用ハウス。
  9. 前記第1吸気用ファンは、前記被覆部材の上方及び下方の両方に面するように配置され、前記被覆部材の上方及び下方の両方に外気を送り込むことを特徴とする請求項7記載の農業用ハウス。
  10. 前記第1排気用ファンは、前記被覆部材の上方及び下方の両方に面するように配置され、前記被覆部材の上方及び下方の両方の空気を前記外殻外に排出することを特徴とする請求項9記載の農業用ハウス。
  11. 前記被覆部材は、透光性の部材であることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか一項に記載の農業用ハウス。

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