JPWO2018062322A1 - アルミニウム合金線、架空送電線、及びアルミニウム合金線の製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金線、架空送電線、及びアルミニウム合金線の製造方法 Download PDF

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Abstract

Siを0質量%以上0.03質量%以下、Feを0.05質量%以上0.25質量%以下、Zrを0.01質量%以上0.05質量%以下含有し、残部がAl及び不純物から構成され、線径が1.5mm超であるアルミニウム合金線。

Description

本発明は、アルミニウム合金線、架空送電線、及びアルミニウム合金線の製造方法に関する。
本出願は、2016年09月30日付の日本国出願の特願2016−193970に基づく優先権を主張し、前記日本国出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
従来、架空送電線には、電気用アルミニウム地金から構成される電気用硬アルミニウム線を素線として撚り合せたアルミニウム撚線や、鋼線からなるテンションメンバの外周に上記素線を撚り合せた鋼心アルミニウム撚線(ACSR)が利用されている。更に、電気用アルミニウム地金に少量のZrを添加した耐熱アルミニウム合金線を素線とする鋼心耐熱アルミ合金より線(TACSR)も利用されている。耐熱アルミニウム合金線は、導電率が60%IACSであり、60TAlなどと呼ばれる(特許文献1参照)。
特許文献1は、Zr,Fe,B,Beを特定の範囲で含有すると共に、ZrとFeとを特定の関係式を満たす範囲で含有する導電用耐熱アルミ合金線を開示する。
特公昭63−004621号公報
本開示のアルミニウム合金線は、
Siを0質量%以上0.03質量%以下、
Feを0.05質量%以上0.25質量%以下、
Zrを0.01質量%以上0.05質量%以下含有し、
残部がAl及び不純物から構成され、
線径が1.5mm超である。
本開示の架空送電線は、
上記のアルミニウム合金線が複数撚り合わされてなる撚線部を含む。
本開示のアルミニウム合金線の製造方法は、
Siを0質量%以上0.03質量%以下、Feを0.05質量%以上0.25質量%以下、Zrを0.01質量%以上0.05質量%以下含有し、残部がAl及び不純物から構成されるアルミニウム合金を鋳造して鋳造材を製造する鋳造工程と、
前記鋳造材に、圧延加工及び伸線加工の少なくとも一方を含む塑性加工を施して、線径が1.5mm超の線材を製造する加工工程とを備え、
前記鋳造工程では、鋳造時の冷却速度を5℃/秒以上とする。
実施形態のアルミニウム合金線を備える実施形態の架空送電線の一例を示す概略斜視図である。 試験例1で作製した各試料について、(5×Zr+Fe)と耐熱性との関係を示すグラフである。 試験例1で作製した各試料について、(5×Zr+Fe+2×Si)と導電率との関係を示すグラフである。
[本開示が解決しようとする課題]
昨今の電力事情を鑑みると、送電損失をより低減することが望まれる。送電損失の低減には、架空送電線や配電線の電気抵抗を低下することが好ましい。上記電気抵抗の低下には、上記架空送電線や配電線などに備える導体の導電率をより高めることが好ましい。上述の従来の導電用耐熱アルミ合金線では、導電率が十分に高いとはいえず、導電率の更なる向上が望まれる。
一方、TACSRなどの架空送電線の導体に用いられるアルミニウム合金線には、通電時の発熱によって高温になった場合に強度が低下し難いこと、即ち耐熱性に優れることが望まれる。しかし、耐熱性の向上に有効な添加元素、例えばZrの含有量を増加すると、導電率が低下し易く、高い導電率と優れた耐熱性とを両立することが難しい。
そこで、高い導電率と優れた耐熱性とをバランスよく備えるアルミニウム合金線を提供することを目的の一つとする。また、低い電気抵抗と優れた耐熱性とをバランスよく備える架空送電線を提供することを別の目的の一つとする。更に、高い導電率と優れた耐熱性とをバランスよく備えるアルミニウム合金線を製造できるアルミニウム合金線の製造方法を提供することを別の目的の一つとする。
[本開示の効果]
上記の本開示のアルミニウム合金線は、高い導電率と優れた耐熱性とをバランスよく備える。上記の本開示の架空送電線は、低い電気抵抗と優れた耐熱性とをバランスよく備える。
上記の本開示のアルミニウム合金線の製造方法は、高い導電率と優れた耐熱性とをバランスよく備えるアルミニウム合金線を製造できる。
[本願発明の実施形態の説明]
本発明者らは、Siをある程度含有すると、具体的には0.03質量%超、更には0.05質量%以上含有すると強度を高め易いものの、SiはZr及びFeに比較して耐熱性の向上に対する寄与が低いとの知見を得た。一方、Siを十分に低減すれば導電率を向上できるとの知見を得た。また、Siの低減によって、SiとZrやFeとが凝固時に化合物を形成して晶出・析出することを防ぐことができ、Zr及びFeが母相であるAlに固溶し易くなる結果、これらの固溶によって、耐熱性に優れる上に強度にも優れるとの知見を得た。更に、Zr及びFeを適切に固溶できるため、Zr及びFeの含有量がより少ない場合でも、耐熱性及び強度がある程度高い上に、Zr及びFeの低減によって導電率をより高められるとの知見を得た。本願発明は、上記の知見に基づくものである。
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本願発明の一態様に係るアルミニウム合金線は、
Siを0質量%以上0.03質量%以下、
Feを0.05質量%以上0.25質量%以下、
Zrを0.01質量%以上0.05質量%以下含有し、
残部がAl及び不純物から構成され、
線径が1.5mm超である。
上記のアルミニウム合金線(以下、Al合金線と呼ぶことがある)は、Zr及びFeを特定の範囲で含有すると共に、Siの含有量が非常に少ない。そのため、Zr及びFeの固溶による耐熱性の向上効果を良好に得られ、耐熱性に優れる。また、上記のAl合金線は、Siの含有量が非常に少ないため、Si自体の含有による導電率の低下を抑制して、Alの高い導電率を維持し易い。Zr及びFeの少なくとも一方の含有量が上記の範囲でより少ない場合には、導電率をより高くできる。これらのことから上記のAl合金線は、より高い導電率を有することができる。
従って、上記のAl合金線は、高い導電率と優れた耐熱性とをバランスよく備える。また、上記のAl合金線は、Feの固溶による強度の向上効果も得られ、強度にも優れる。このような上記のAl合金線は、線径が1.5mm超であり、架空送電線などの電線の導体に適した大きさを有するため、架空送電線などの電線の導体に利用すれば、低抵抗で耐熱性にも優れる架空送電線などを構築できる。上記のAl合金線は、特に耐熱性が求められるTACSRの素線などに好適に利用できる。
(2)上記のアルミニウム合金線の一例として、
Zrの含有量の5倍と、Feの含有量との和(5×Zr+Fe)が0.17質量%以上である形態が挙げられる。
上記形態は、ZrとFeとを上記の特定の関係を満たす範囲で含有するため、固溶による耐熱性の向上効果を良好に得られる。従って、上記形態は、高い導電率と、より優れた耐熱性とをバランスよく備える。
(3)上記のアルミニウム合金線の一例として、
Zrの含有量の5倍と、Feの含有量と、Siの含有量の2倍との和(5×Zr+Fe+2×Si)が0.34質量%以下である形態が挙げられる。
上記形態は、ZrとFeとSiとを上記の特定の関係を満たす範囲で含有するため、これらの元素の過剰含有による導電率の低下を抑制して、高い導電率を有することができる。従って、上記形態は、より高い導電率と、優れた耐熱性とをバランスよく備える。
(4)上記のアルミニウム合金線の一例として、
室温での導電率が61%IACS以上である形態が挙げられる。上記室温とは20℃±15℃程度とする。以下、室温について同様とする。
上記形態は、導電率が60TAlよりも高い。従って、上記形態は、より高い導電率と、優れた耐熱性とをバランスよく備える。
(5)上記のアルミニウム合金線の一例として、
230℃で1時間加熱後の引張強さの残存率が90%以上である形態が挙げられる。
上記形態は、高温時でも引張強さの低下が少なく、高い引張強さを維持できて、耐熱性に優れる。従って、上記形態は、高い導電率と、より優れた耐熱性とをバランスよく備える。
(6)上記のアルミニウム合金線の一例として、
室温での引張強さが耐熱アルミ合金電線 電気学会電気規格調査会標準規格 JEC−3406において、径ごとに規定される平均の引張強さ以上である形態が挙げられる。
上記形態は、規格値と同等以上の強度を有し、強度に優れる。従って、上記形態は、高い導電率と優れた耐熱性とをバランスよく備える上に、強度にも優れる。
(7)上記のアルミニウム合金線の一例として、
Siを0.01質量%以上含有する形態が挙げられる。
上記形態は、Siを特定の範囲で含むため、Siがこの特定の範囲を満たさない場合よりも強度に優れる。従って、上記形態は、高い導電率と優れた耐熱性とをバランスよく備える上に、強度にも優れる。
(8)本願発明の一態様に係る架空送電線は、
上記(1)から(7)のいずれか一つに記載のアルミニウム合金線が複数撚り合わされてなる撚線部を含む。
上記の架空送電線は、上述の特定の組成からなり、高い導電率と優れた耐熱性とをバランスよく有する上記のAl合金線からなる撚線部を備えるため、電気抵抗が低い上に、耐熱性にも優れる。このような上記の架空送電線は、耐熱架空送電線として好適に利用できる。
(9)上記の架空送電線の一例として、
鋼線を含むテンションメンバと、前記テンションメンバの外周に複数の前記アルミニウム合金線が撚り合わされてなる前記撚線部とを備える形態が挙げられる。
上記形態は、テンションメンバを備えており、高強度を有する架空送電線として好適に利用できる。
(10)テンションメンバを備える上記の架空送電線の一例として、
前記テンションメンバは、アルミニウム被覆鋼線及び亜鉛めっき鋼線の少なくとも一方を含む形態が挙げられる。
上記形態は、アルミニウム合金線とテンションメンバをなす鋼線との間にアルミニウム被覆や亜鉛めっきが介在しており、アルミニウム合金線と鋼線とが直接接触しない。そのため、ガルバニック腐食によるアルミニウム合金線の腐食劣化を抑制できる。
(11)本願発明の一態様に係るアルミニウム合金線(Al合金線)の製造方法は、
Siを0質量%以上0.03質量%以下、Feを0.05質量%以上0.25質量%以下、Zrを0.01質量%以上0.05質量%以下含有し、残部がAl及び不純物から構成されるアルミニウム合金を鋳造して鋳造材を製造する鋳造工程と、
前記鋳造材に、圧延加工及び伸線加工の少なくとも一方を含む塑性加工を施して、線径が1.5mm超の線材を製造する加工工程とを備え、
前記鋳造工程では、鋳造時の冷却速度を5℃/秒以上とする。
上記のAl合金線の製造方法は、以下の理由により、高い導電率と優れた耐熱性とをバランスよく備えるAl合金線を生産性よく製造できる。
(耐熱性)
Zr及びFeを特定の範囲で含有すると共に、鋳造時の冷却速度を特定の大きさとして急冷するため、両元素を良好に固溶できる。特に、Siの含有量を非常に少なくするため、Zr及びFeが母相に固溶し易いことからも、Zr及びFeを十分に固溶できる。かつ、時効処理などの熱処理を行わないことで、Zr及びFeが固溶したAl合金線を得易い。また、急冷によって微細な結晶組織の鋳造材とし易く、最終的にも微細な結晶組織を有するAl合金線を得易い。このようなAl合金線は、定性的には高温時に引張強さなどの強度の低下が少なく、耐熱性に優れる線材であるからである。
(導電性)
Siの含有量が非常に少ないため、Si自体の含有による導電率の低下を抑制できるからである。上述のようにZr及びFeの含有量をより低減した場合には、導電率の低下をより抑制し易いからである。
(生産性)
時効処理などの熱処理を別途行うことなく、耐熱性及び導電性に優れる上記のAl合金線を製造できるからである。
(12)上記のアルミニウム合金線の製造方法の一例として、
前記加工工程では、冷間加工を含み、前記冷間加工開始時の素材の線径を8mm以上15mm以下とする形態が挙げられる。
上記形態は、冷間加工に供する素材を上記の特定の線径を有する素材とすることで、この素材から所定の最終線径を有する線材を製造するまでの冷間加工の加工度を適切に確保でき、加工硬化による強度向上効果を得易い。従って、上記形態は、高い導電率と優れた耐熱性とをバランスよく備え、高強度なAl合金線を製造できる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、本願発明の実施形態を具体的に説明する。元素の含有量は、断りが無い限り質量%を示す。
[アルミニウム合金線]
(組成)
実施形態のアルミニウム合金線(Al合金線)は、電線などの導体に適した線材であり、Zr及びFeを必須元素とし、適宜Siを含む特定の組成のアルミニウム合金(Al合金)で構成されることを特徴の一つとする。上記のAl合金は、Siを0%以上0.03%以下、Feを0.05%以上0.25%以下、Zrを0.01%以上0.05%以下含有し、残部がAl及び不純物から構成される耐熱性Al合金である。上記不純物とは不可避なものをいう。まず、各添加元素を詳細に説明する。
・Fe
Al合金中のFeは、主として母相であるAlに固溶して固溶強化元素として機能する。Feの固溶によって室温での引張強さといった強度を高められる。また、Feの固溶によって高温時に引張強さが低下し難く、耐熱性の向上に寄与する。Feの一部がAlとの化合物(AlFe,AlFeなどの析出物)として存在することを許容する。このFeを含む析出物は、析出強化に寄与すると考えられるからである。
Feを0.05%以上含有すると、固溶による強度の向上効果、耐熱性の向上効果を得易く、高強度で耐熱性に優れるAl合金線とすることができる。Feの含有量が多いほど、強度や耐熱性に優れる傾向にあり、高強度化や耐熱性の向上などを望む場合には、Feの含有量を0.08%以上、更に0.09%以上、0.1%以上とすることができる。
Feを0.25%以下の範囲で含有すると、固溶したFeやFeを含む化合物による導電率の低下を抑制し易く、導電率が高いAl合金線とすることができる。高導電性などを望む場合には、Feの含有量を0.2%以下、更に0.15%以下とすることができる。
・Zr
Zrは、特に耐熱性の向上に寄与する。詳しくは、Zrは、主として、母相であるAlに固溶して存在し、高温時の強度の低下を抑制して高温時でも高い強度を維持することに寄与する。
Zrを0.01%以上含有すると、上述の耐熱性の向上に良好に寄与して、耐熱性に優れるAl合金線とすることができる。Zrの含有量が多いほど、耐熱性に優れる傾向にあり、耐熱性の更なる向上などを望む場合には、Zrの含有量を0.015%以上、更に0.017%以上、0.02%以上とすることができる。
Zrを0.05%以下の範囲で含有すると、Zrの固溶量の増大による導電率の低下を抑制して、導電率が高いAl合金線とすることができる。高導電率などを望む場合には、Zrの含有量を0.04%以下、更に0.03%以下とすることができる。
・ZrとFeとの関係
Zr及びFeの含有量が上述の特定の範囲を満たすことに加えて、両元素が特定の関係を満たすと、耐熱性に優れて好ましい。具体的には、Zrの含有量の5倍と、Feの含有量との和を(5×Zr+Fe)とするとき、この和(5×Zr+Fe)が質量割合で0.17%以上を満たすことが好ましい。この和(5×Zr+Fe)は特許文献1に基づくものである。
上記の和(5×Zr+Fe)が0.17%以上であれば、Zr及びFeが母相に良好に固溶できて、耐熱性に優れるAl合金線、代表的には後述する引張強さの残存率が90%以上であるAl合金線とすることができる。上記和(5×Zr+Fe)が大きいほど、耐熱性により優れる傾向にある。耐熱性の更なる向上などを望む場合には、上記和(5×Zr+Fe)を0.18%以上、更に0.182%以上、0.19%以上、0.20%以上とすることができる。
・Si
実施形態のAl合金線を構成するAl合金は、導電率の更なる向上の観点から、Siの含有量が0%であり、Siを含まない形態とすることができる。Siは、Zr及びFeに比較して、耐熱性の向上効果が高くない。逆に、Siを含まない場合、Zr及びFeがSiと化合物を形成することに消費されず、母相のAlに十分に固溶できるため、Zr及びFeの固溶による強度の向上効果、耐熱性の向上効果を良好に得られると考えられる。従って、Siを含まない形態は、高い導電率と優れた耐熱性とをバランスよく備えられる。
一方で、現状の精錬技術などによってSiを除去すると、非常に時間がかかる。そのため、コストの増大も招き易い。工業的量産を考慮すると、Siを含有すること、即ちSiの含有量が0%超である形態が利用し易い。また、Siを含有すると、引張強さといった強度の向上が望める。
Siを0.01%以上含有すると、Siの固溶による強度の向上効果を得易い上に、Siの含有量を調整し易く、製造性に優れる。Siの含有量が多いほど、強度を向上し易く、含有量の調整も容易である。高強度化、良好な製造性などを望む場合には、Siの含有量を0.012%以上、更に0.013%以上、0.015%以上とすることができる。
Siを含有する場合にSiの含有量が0.03%以下であれば、上述のように導電率の低下を抑制したり、SiとZrやFeとの化合物の形成によるZrやFeの消費を低減したり(ZrやFeの固溶阻害を抑制したり)し易く、導電率が高く、耐熱性に優れるAl合金線とし易い。高導電性、高耐熱性などを望む場合には、Siの含有量を0.03%未満、更に0.025%未満、0.024%未満、0.023%未満とすることができ、0.020%以下がより好ましい。
・ZrとFeとSiとの関係
Siを上記の範囲で含む場合(0%超の場合)、Zr,Fe,Siの含有量が上述の特定の範囲を満たすことに加えて、これら三つの元素が特定の関係を満たすと、高い導電率を有し易く好ましい。具体的には、Zrの含有量の5倍と、Feの含有量と、Siの含有量の2倍との和を(5×Zr+Fe+2×Si)とするとき、この和(5×Zr+Fe+2×Si)が質量割合で0.34%以下を満たすことが好ましい。この和の求め方は後述する。
上記の和(5×Zr+Fe+2×Si)が0.34%以下であれば、Zr及びFeの固溶量の増大を抑制すると共に、Siの含有による導電率の低下を抑制して、導電率が高いAl合金線とすることができる。高導電率などを望む場合には、上記和(5×Zr+Fe+2×Si)を0.33%以下、更に0.31%以下、0.30%以下とすることができる。
・組織
実施形態のAl合金線を構成するAl合金の組織として、Fe及びZrが主として固溶する組織が挙げられる。また、上記Al合金の組織として、微細な結晶組織が挙げられる。後述するように鋳造時に特定の速度で急冷することで微細な結晶組織を有する鋳造材が得られる。この鋳造材に圧延加工や伸線加工などの塑性加工を施してAl合金線を製造することで、Al合金線は微細な結晶組織を有し易い。Feの一部とAlとを含む析出物が均一的に分散して存在することを許容する。
(特性)
・耐熱性
実施形態のAl合金線は、耐熱性に優れる。定量的には、230℃で1時間加熱後の引張強さの残存率が90%以上である形態が挙げられる。上記残存率は、[上記加熱後の引張強さ/室温での引張強さ]×100(%)とする。上記残存率が大きいほど、高温時の強度の低下が少なく耐熱性に優れるため、91%以上、更に92%以上、93%以上がより好ましい。
・強度
実施形態のAl合金線は、強度が高い。定量的には、室温での引張強さが耐熱アルミ合金電線 電気学会電気規格調査会標準規格 JEC−3406において、径ごとに規定される平均の引張強さ以上である形態が挙げられる。具体的には、以下が挙げられる。
線径2.6mm以上3.2mm未満のとき;179MPa以上
線径3.2mm以上3.7mm未満のとき;172MPa以上
線径3.7mm以上4.0mm未満のとき;169MPa以上
線径4.0mm以上5.0mm以下のとき;165MPa以上
上記の平均の引張強さが高いほど、高温時に強度が低下しても、残存する引張強さが高くなり易い。高強度などを望む場合には、Al合金線の引張強さを、上記平均の引張強さ+3MPa以上、上記平均の引張強さ+5MPa以上とすることができる。
・導電率
実施形態のAl合金線は、導電性に優れる。定量的には、室温での導電率が61%IACS以上を満たす形態が挙げられる。上記導電率が高いほど、電気抵抗が低くなり易く、送電損失を低減できて好ましいため、上記導電率を61.1%IACS以上、更に61.2%IACS以上、61.3%IACS以上とすることができる。
耐熱性(上述の引張強さの残存率)、引張強さ、導電率などは、組成や製造条件を調整することで所定の大きさにすることができる。例えば、添加元素を多くすると、耐熱性や引張強さが高く、導電率が低くなる傾向にあり、添加元素を少なくすると、導電率が高く、耐熱性や引張強さが低くなる傾向にある。例えば、鋳造時の冷却速度を大きくすると(速くすると)、耐熱性や引張強さが高くなる傾向にある。例えば、加工度を大きくすると引張強さが高くなる傾向にある。
(大きさ)
実施形態のAl合金線は、代表的には、製造過程で伸線加工度(減面率)などの加工度を調整することで、種々の線径とすることができる。用途(後述)に応じて、線径(断面積)を適宜選択できる。特に、実施形態のAl合金線の線径を1.5mm超とすることで、TACSRなどの耐熱架空送電線の導体に適する。TACSRの規格線径は、例えば、2.3mm以上5.0mm以下が挙げられる。なお、実施形態のAl合金線の代表的な形状としては、横断面形状が円形である丸線が挙げられる。
(用途)
実施形態のAl合金線は、電線、特に架空送電線などの裸電線、配電線などの被覆電線といった電力供給に利用される電線の導体に利用できる。実施形態のAl合金線は、上述のように導電性及び耐熱性の双方に優れるため、耐熱性が望まれる用途の電線、代表的にはTACSRなどといった耐熱架空送電線の素線に好適に利用できる。
[架空送電線]
実施形態の架空送電線1は、図1に示すように、実施形態のAl合金線12を複数撚り合せてなる撚線部2を備える。架空送電線1は、代表的には、複数の素線(図1ではAl合金線12及び後述の鋼線13)が同心撚りにされてなる同心撚線が挙げられる。架空送電線1の一例として、素線が全てAl合金線12である同心撚線が挙げられる。架空送電線1の別例として、図1に示すように、その中心部にテンションメンバ3を備え、テンションメンバ3の外周に複数のAl合金線12が撚り合わされてなる撚線部2を備える同心撚線が挙げられる。テンションメンバ3をなす素線は、裸鋼線、アルミニウム被覆鋼線、及び亜鉛めっき鋼線の少なくとも一種の鋼線13を含むことが挙げられる。撚線部2をなすAl合金線12の線径(1.5mm超)や素線数、テンションメンバ3をなす鋼線13などの素線の線径や素線数などは、所定の導体断面積、引張荷重などを有するように適宜選択することができる。
テンションメンバ3を備えていない場合には、電線の外径又は断面積を一定とすれば、テンションメンバ3を備える場合に比較して、導体断面積を大きく確保できる。テンションメンバ3を備える場合には、テンションメンバ3を備えていない場合と比較して、引張荷重が大きいため、架線時の張力を高められる。架線時の張力を高められることで、電線の弛度(弛み)を小さくできる。弛度を小さくできるため、電線と地面、地面に建てられた任意の建造物との離隔距離を大きく確保できる。テンションメンバ3がアルミニウム被覆鋼線及び亜鉛めっき鋼線の少なくとも一方を含む場合には、Al合金線12と鋼線との間に、アルミニウム被覆や亜鉛めっきが介在するため、ガルバニック腐食によるAl合金線12の腐食劣化を抑制できる。
実施形態の架空送電線1は、送電線路に利用できる。特に、実施形態の架空送電線1は、上述のように電気抵抗が低く、耐熱性にも優れるため、耐熱性に優れることが望まれる架空送電線路に好適に利用できる。
[主な効果]
実施形態のAl合金線は、特定の組成のAl合金で構成されるため、従来よりも高い導電率を有しながら、従来と同等程度以上の耐熱性を有することができ、高い導電率と優れた耐熱性とをバランスよく備える。この効果を試験例1で具体的に説明する。
実施形態の架空送電線1は、高い導電率と優れた耐熱性とをバランスよく備えるAl合金線12を備えるため、電気抵抗が低い上に耐熱性にも優れ、低い電気抵抗と優れた耐熱性とをバランスよく備える。この効果を試験例2で具体的に説明する。
[アルミニウム合金線の製造方法]
実施形態のAl合金線は、例えば、以下の鋳造工程と、加工工程とを備える実施形態のアルミニウム合金線(Al合金線)の製造方法によって製造できる。この製造方法の概要を述べると、上述した特定の組成のAl合金を鋳造した後、鋳造材に塑性加工を施して線材を形成する。特に、鋳造時の冷却速度を特定の範囲の急冷とする。また、実施形態のAl合金線の製造方法は、鋳造以降、時効処理といった熱処理を別途施すことなく、高導電率で耐熱性にも優れる実施形態のAl合金線を製造でき、製造性にも優れる。
(鋳造工程)Siを0%以上0.03%以下、Feを0.05%以上0.25%以下、Zrを0.01%以上0.05%以下含有し、残部がAl及び不純物から構成されるアルミニウム合金を鋳造して鋳造材を製造する。
(加工工程)上記鋳造材に、圧延加工及び伸線加工の少なくとも一方を含む塑性加工を施して、線径が1.5mm超の線材を製造する。
鋳造工程では、鋳造時の冷却速度を5℃/秒以上とする。
以下、工程ごとに説明する。
(鋳造工程)
この工程では、原料を用意して、特定の組成のAl合金の溶湯を作製し、この溶湯を鋳造に供する。特に、この鋳造時にZrとFeとをAlに固溶させて過飽和固溶体を形成するために、Si量を調整すると共に、冷却速度を上述のように大きくする。
原料は、例えば、電気用アルミニウム地金(以下、Al地金と呼ぶ)と、Alと添加元素とを含む母合金、及び添加元素単体の少なくとも一方とが挙げられる。特に、Al地金として、不純物量が非常に少なく、Al純度が高いもの、例えばAlの含有量が99.65%超、更に99.9%以上、99.92%以上のものなどを利用すると、ZrやFe、Siの含有量を高精度に調整し易く、量産に適する。Al純度がある程度低いAl地金を用いる場合には、適宜、精錬などを行うと、上述の各添加元素の含有量を精度よく調整できるが、時間がかかるなど量産の点で劣る場合がある。
鋳造時の冷却速度(ここでは、湯温から少なくとも400℃ぐらいまでの冷却速度)を5℃/秒以上の急冷とすることで、添加元素の固溶割合(特にFe)を多くできる。その結果、Zr,Feの含有量が上述の範囲でも、更には上述の範囲でより少なくしても、Zr及びFeの固溶による耐熱性の向上効果、強度の向上効果を良好に得られる。上記冷却速度が大きいほど(速いほど)、固溶状態を維持し易い。そのため、冷却速度は、6℃/秒以上、更に6.5℃/秒以上、7℃/sec以上が好ましい。冷却速度を上述のように調整すれば、鋳造方法は、特に問わない。量産する場合には、連続鋳造法を好適に利用できる。連続鋳造法は、ベルトアンドホイール法などの可動鋳型を用いる手法、固定鋳型を用いる手法など各種の方法が利用できる。
また、上記冷却速度が大きいほど、微細な結晶組織を有する鋳造材が得られる。このような鋳造材を加工工程に供すると、得られた線材も微細な結晶組織を有し易い。
(加工工程)
この工程は、上述のように添加元素を十分に固溶した鋳造材に塑性加工を施して、所定の線径の線材を製造する。特に、実施形態のAl合金線の製造方法では、この加工前、加工中、加工後のいずれにも時効処理を行わないため、固溶状態を維持し易く、加工硬化による強度の向上効果を得易い。また、添加元素の含有量が特定の範囲であるため、添加元素の固溶による導電率の低下を抑制できる。従って、導電率、耐熱性、強度に優れるAl合金線を生産性よく製造できる。また、Siの含有量が少ないことで、更にはZr及びFeの含有量も少なくすることで、粗大な化合物を形成し難く、粗大な化合物粒子に起因する断線なども低減し易く、上記Al合金線を生産性よく製造できる。
加工工程で行う塑性加工は、圧延加工及び伸線加工の少なくとも一方を含む。また、この塑性加工は、熱間加工及び冷間加工の少なくとも一方を含むことが挙げられる。連続鋳造法を利用する場合、例えば、連続鋳造材に圧延加工、伸線加工を順に施し、この圧延加工を熱間加工、伸線加工を冷間加工とすることが挙げられる。連続鋳造に連続して熱間加工を行うと、鋳造材に残存する熱を利用して固溶状態を維持し易く、再加熱設備が不要であり、製造性にも優れる。例えば、ベルトアンドホイール式の連続鋳造機に圧延機が併設された、連続鋳造圧延装置を利用することが挙げられる。
熱間圧延を行う場合、圧延温度が高いほど加工性に優れるものの、固溶元素が析出し易くなり、耐熱性の低下などを招き易い。上記圧延温度が低いほど、固溶状態を維持し易い上に、加工歪み量を大きくでき、強度を高め易い。高耐熱性や高強度などを望む場合には、例えば圧延開始温度を250℃以上550℃以下程度とすることが挙げられる。連続鋳造以外の鋳造法を利用する場合や、熱間加工以外の加工は、冷間加工とすると、固溶状態を維持し易い上に、加工歪み量を大きくでき、強度を高め易い。
伸線加工を施す場合、鋳造材や上述の圧延加工が施された圧延材などに所定の最終線径となるまで、1パス以上の伸線加工を施す。この伸線加工は、冷間加工とすることができる。最終線径に応じて、パス数、1パスあたりの加工度、総加工度などを選択するとよい。得られた最終線径を有する線材(伸線材など)が、上述の実施形態のAl合金線となる。
加工工程での加工度(減面率)、特に冷間加工を含む場合に冷間加工の加工度が大きいほど、加工歪み量を大きくでき、強度を高め易い。一方、加工度の増大に伴い、加工歪みによる導電率の低下、固溶元素の析出による耐熱性の低下を招き易い。例えば、冷間加工に供する素材(例、熱間加工材など)から、所定の最終線径(ここでは1.5mm超)を有する線材を製造する場合に、冷間加工開始時の線径を8mm以上15mm以下とすることが挙げられる。この場合、冷間加工の加工度を適切に確保して、加工硬化による強度向上効果を良好に得つつ、高い導電率と優れた耐熱性とをバランスよく備えるAl合金線を製造できる。冷間加工開始時の線径は、最終線径に応じて、9mm以上、更に10mm以上としたり、14mm以下、更に13mm以下としたりすることができる。
実施形態のアルミニウム合金線の製造方法は、上述の電線の導体を構成するアルミニウム合金線の製造に利用できる。
[試験例1]
種々の組成のアルミニウム合金線を以下のようにして作製し、特性を調べた。
原料として、Al地金(99.9質量%以上Al)と、母合金(Zrを含むAl合金、Feを含むAl合金、Siを含むAl合金)とを用意して溶解して、Al合金の溶湯を作製した。Al合金の組成(残部はAl及び不可避不純物)を表1に示す。
得られた溶湯を連続鋳造して鋳造材(ここでは3600mm)を作製した。連続鋳造時の冷却速度(℃/秒)を表1に示す。試料No.1−14,No.1−105,No.1−106は、他の試料に比較して、冷却水量が少なくなるように調整することで冷却速度を小さくした。この試験では、ベルトアンドホイール式の連続鋳造圧延装置を用いて、得られた鋳造材に連続して圧延加工(熱間圧延を含む)を施して、連続鋳造圧延材(ここではφ9.5mm)を作製した。得られた連続鋳造圧延材に伸線加工(冷間、減面率95.6%又は88.7%又は72.3%)を施し、表1に示す最終線径(2.0mm又は3.2mm又は5.0mm)の伸線材を得た。
得られた伸線材について、導電率(%IACS)、室温での引張強さ(MPa)、耐熱性(%)を調べた。その結果を表1に示す。
導電率は、直流4端子法で測定した。ここでは、市販の電気抵抗測定装置を用いた。測定は室温(ここでは20℃程度)で行い、標点距離GLを500mmとした。
引張強さは、JIS Z 2241(金属材料引張試験方法、1998年)に準拠して、汎用の引張試験機を用いて測定した。測定は、室温(ここでは20℃程度)で行い、標点距離GLを100mmとした。
耐熱性は、以下の引張強さの残存率(%)によって評価した。
ここでは、各試料の伸線材を、電気炉を用いて230±1℃まで昇温して(昇温にかかる時間は20分以内とする)、230℃で1時間保持した後、室温(ここでは20℃程度)まで冷却し、上述の室温での引張強さの測定方法と同様にして、この加熱後の引張強さを測定した。そして、[上記加熱後の引張強さ/室温での引張強さ]×100(%)を残存率とした。この残存率が大きいほど、耐熱性に優れる。
Figure 2018062322
表1に示すように試料No.1−1〜No.1−14はいずれも、試料No.1−101,No.1−102と比較して、高い導電率と優れた耐熱性とをバランスよく備えることが分かる。定量的には、試料No.1−1〜No.1−14はいずれも、導電率が61%IACS以上かつ耐熱性が90%以上を満たす。試料No.1−1〜No.1−14のうち、多くの試料は、導電率が61%IACS以上かつ耐熱性が90.2%以上を満たし、90.5%以上、更に91.5%以上の試料も多い。また、試料No.1−1〜No.1−14はいずれも、室温での強度にも優れることが分かる。定量的には、試料No.1−1〜No.1−14はいずれも、耐熱アルミ合金電線 電気学会電気規格調査会標準規格 JEC−3406に規定される平均値(例えば、線径3.2mmの試料では172MPa)と同等以上の強度を有し、平均値+5MPa以上の試料、更に平均値+10MPa以上の試料もある。
上記の結果が得られた理由の一つとして、試料No.1−1〜No.1−14は、Zr及びFeの含有量が上述の特定の範囲であると共に、Siの含有量が0.03質量%以下、ここでは0.025質量%未満、更には0.024質量%以下、多くの試料が0.023質量%未満であることが挙げられる。
また、この試験から、Siの含有量が0.03質量%以下の場合に、Fe及びZrを、特定の関係を満たす範囲で含有すると、耐熱性に優れることが分かる。図2は、試料No.1−1〜No.1−11と、試料No.1−101〜No.1−104について、和(5×Zr+Fe)と耐熱性との関係を示すグラフである。横軸は、Zrの含有量の5倍と、Feの含有量との和(5×Zr+Fe)(質量%)、左縦軸が耐熱性(%)を示す。試料No.1−1〜No.1−11、及び試料No.1−101〜No.1−104は、鋳造時の冷却速度が概ね等しく、線径が同じであり、製造条件が実質的に等しい試料である。
図2のグラフに示すように、試料No.1−1〜No.1−11の和(5×Zr+Fe)は、0.148質量%超の範囲、特に破線で示すように0.17質量%以上の範囲に存在することが分かる。従って、優れた耐熱性(90%以上)を有するには、Zr,Fe,Siの含有量が特定の範囲を満たすと共に、和(5×Zr+Fe)が0.17質量%以上を満たすことが好ましいことが示された。
更に、この試験から、Siの含有量が0.03質量%以下の場合に、Fe,Zr,Siを、特定の関係を満たす範囲で含有すると、導電性に優れることが分かる。図3は、試料No.1−1〜No.1−11,試料No.1−101〜No.1−104について、和(5×Zr+Fe+2×Si)と、導電率との関係を示すグラフである。横軸は、Zrの含有量の5倍と、Feの含有量と、Siの含有量の2倍との和(5×Zr+Fe+2×Si)(質量%)、左縦軸が導電率(%IACS)を示す。
和(5×Zr+Fe+2×Si)は、図2に示す和(5×Zr+Fe)を基本として、代入法によって求めた。具体的にはSiの係数をαとするときの和(5×Zr+Fe+α×Si)を仮定し、αを0.5ごとに代入して導電率との関係を求め、高い導電率(61%IACS以上)が得られる値を求めた。
図3のグラフに示すように、試料No.1−1〜No.1−11の和(5×Zr+Fe+2×Si)は、0.381質量%未満の範囲、特に破線で示すように0.34質量%以下の範囲に存在することが分かる。従って、高い導電率(61%IACS以上)を有するには、Zr,Fe,Siの含有量が特定の範囲を満たすと共に、和(5×Zr+Fe+2×Si)が0.34質量%以下を満たすことが好ましいことが示された。
同一組成であり、鋳造時の冷却速度が異なる試料No.1−11,No.1−14と、試料No.1−105,No.1−106とを比較する。これらの比較から、上述のような高い導電率と優れた耐熱性とをバランスよく備えるアルミニウム合金線は、Al合金を上述の特定の組成とすると共に、鋳造時の冷却速度をより大きくすることで製造できることが分かる。定量的には上記冷却速度は5℃/秒以上、更に7℃/秒以上が好ましいといえる。
同一組成であり、加工度が異なる試料No.1−11〜No.1−13に着目する。これらの試料から、特に冷間加工の加工度(最終線径)を異ならせた場合でも、高い導電率と優れた耐熱性とをバランスよく備えるアルミニウム合金線を製造できることが分かる。また、これらの試料から、伸線加工度が大きいほど(線径が小さいほど)強度に優れ、伸線加工度が小さいほど(線径が大きいほど)耐熱性に優れる傾向にあることが分かる。
その他、この試験から、耐熱性に関して以下のことがいえる。
(1)Zrを0.019質量%以上、かつFeを0.11質量%以上含むと、耐熱性が93%以上であり、耐熱性により優れる(試料No.1−1〜No.1−3,No.1−6,No.1−10)。
(2)Zrが0.05質量%以下の範囲で多ければ、Feがある程度少ない場合でも、耐熱性に優れる(試料No.1−7)。
(3)Feが0.25質量%以下の範囲で多ければ、Zrがある程度少ない場合でも、耐熱性に優れる(試料No.1−8)。
[試験例2]
試験例1で作製したAl合金線を複数撚り合せて撚線を作製し、特性を調べた。
この試験では、線径3.2mmのAl合金線(試料No.1−1〜No.1−11,No.1−14,No.1−101〜No.1−106)を用意して、導体断面積が異なる以下の撚線a〜撚線cを作製した。
撚線aは、導体断面積が300mmであり、耐熱アルミニウム合金撚線(TAl)を想定したものである。撚線aは、線径3.2mmのAl合金線を37本用いて同心撚りにした同心撚線である。
撚線bは、導体断面積が240mmであり、中心部にテンションメンバを備え、その外周にAl合金線の撚線部を備えるTACSRを想定したものである。テンションメンバは、線径3.2mmの亜鉛めっき鋼線を7本用いて同心撚りにした同心撚線である。撚線bは、線径3.2mmのAl合金線を合計30本用いて、上記テンションメンバの外周にAl合金線を撚り合せてなるものである(図1も参照)。
撚線cは、撚線bにおけるテンションメンバの素線をアルミニウム被覆鋼線としたものである。
得られた撚線a〜撚線cについて、電気抵抗(Ω/km)、室温での引張荷重(kN)、耐熱性(kN)を調べた。撚線a〜撚線cの測定結果をそれぞれ表2〜表4に示す。
電気抵抗(Ω/km)は、4端子法によって測定した。測定は、室温(ここでは20℃)で行い、標点距離GLを1mとした。
引張荷重(kN)は、耐熱アルミ合金電線 電気学会電気規格調査会標準規格 JEC−3404に準拠して測定した。
耐熱性は、以下の加熱後の引張荷重(kN)によって評価した。
ここでは、各試料の撚線a〜撚線cを、試験例1と同様にして、230℃で1時間保持した後、室温(ここでは20℃程度)まで冷却する。冷却後に、各試料の引張荷重を上述のJEC−3404に準拠して測定した。この加熱後の引張荷重が大きいほど、耐熱性に優れる。
Figure 2018062322
Figure 2018062322
Figure 2018062322
表2〜表4に示すように、試料No.1−1〜No.1−12,No.1−14,No.2−1〜No.2−12,No.2−14,No.3−1〜No.3−12,No.3−14の撚線(以下、撚線a〜c試料群と呼ぶ)は、試料No.1−101〜No.1−106,No.2−101〜No.2−106,No.3−101〜No.3−106の撚線とそれぞれ比較して、低い電気抵抗と高い引張荷重及び優れた耐熱性とをバランスよく備えることが分かる。
定量的には、撚線a試料群は、表2に示すように、電気抵抗が0.0968Ω/km以下であり、室温での引張荷重が46.7kN以上であり、230℃×1hの加熱後の引張荷重が42.8kN以上である。撚線a試料群は、初期の引張荷重(室温の引張荷重)に対する上記加熱後の引張荷重の残存率が90%以上、更に91%以上、91.5%以上であり、耐熱性に優れることが分かる。
撚線b試料群は、表3に示すように、電気抵抗が0.116Ω/km以下であり、室温での引張荷重が104.7kN以上であり、230℃×1hの加熱後の引張荷重が101.5kN以上である。撚線b試料群は、上述の引張荷重の残存率が95%以上、更に96%以上、96.5%以上であり、耐熱性に優れることが分かる。
撚線c試料群は、表4に示すように、電気抵抗が0.110Ω/km以下あり、室温での引張荷重が104.7kN以上であり、230℃×1hの加熱後の引張荷重が101.2kN以上である。撚線c試料群は、上述の引張荷重の残存率が95%以上、更に96%以上、96.5%以上であり、耐熱性に優れることが分かる。
このような結果が得られた理由として、撚線a〜c試料群は、導電率が高く、室温での引張強さも高く、更に耐熱性にも優れる試料No.1−1〜No.1−12,No.1−14のAl合金線を備えるためと考えられる。
その他、この試験から、以下のことが分かる。
(1)撚線a試料群は、撚線b,c試料群よりも導体断面積が大きいため、電気抵抗がより低い。
(2)撚線b,c試料群は、テンションメンバを備えるため、撚線a試料群よりも、室温及び上述の加熱後の引張荷重が大きく、高強度である。
(3)撚線c試料群は、アルミニウム被覆鋼線を備えるため、撚線b試料群よりも電気抵抗がより低い。
試験例1,2によって、Si,Fe,Znを特定の範囲で含有する特定の組成のアルミニウム合金からなるアルミニウム合金線は、高い導電率と優れた耐熱性とを両立することができることが示された。また、このアルミニウム合金線を素線とする架空送電線は、低い電気抵抗と優れた耐熱性とを両立できることが示された。
本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、試験例1のアルミニウム合金の組成や線径、鋳造時の冷却速度などの製造条件、試験例2の撚線に用いる素線の組成や線径、素線数などを適宜変更することができる。
1 架空送電線
2 撚線部
3 テンションメンバ
12 アルミニウム合金線(Al合金線)
13 鋼線

Claims (12)

  1. Siを0質量%以上0.03質量%以下、
    Feを0.05質量%以上0.25質量%以下、
    Zrを0.01質量%以上0.05質量%以下含有し、
    残部がAl及び不純物から構成され、
    線径が1.5mm超であるアルミニウム合金線。
  2. Zrの含有量の5倍と、Feの含有量との和(5×Zr+Fe)が0.17質量%以上である請求項1に記載のアルミニウム合金線。
  3. Zrの含有量の5倍と、Feの含有量と、Siの含有量の2倍との和(5×Zr+Fe+2×Si)が0.34質量%以下である請求項1又は請求項2に記載のアルミニウム合金線。
  4. 室温での導電率が61%IACS以上である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のアルミニウム合金線。
  5. 230℃で1時間加熱後の引張強さの残存率が90%以上である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のアルミニウム合金線。
  6. 室温での引張強さが耐熱アルミ合金電線 電気学会電気規格調査会標準規格 JEC−3406において、径ごとに規定される平均の引張強さ以上である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のアルミニウム合金線。
  7. Siを0.01質量%以上含有する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のアルミニウム合金線。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のアルミニウム合金線が複数撚り合わされてなる撚線部を含む架空送電線。
  9. 鋼線を含むテンションメンバと、前記テンションメンバの外周に複数の前記アルミニウム合金線が撚り合わされてなる前記撚線部とを備える架空送電線。
  10. 前記テンションメンバは、アルミニウム被覆鋼線及び亜鉛めっき鋼線の少なくとも一方を含む請求項9に記載の架空送電線。
  11. Siを0質量%以上0.03質量%以下、Feを0.05質量%以上0.25質量%以下、Zrを0.01質量%以上0.05質量%以下含有し、残部がAl及び不純物から構成されるアルミニウム合金を鋳造して鋳造材を製造する鋳造工程と、
    前記鋳造材に、圧延加工及び伸線加工の少なくとも一方を含む塑性加工を施して、線径が1.5mm超の線材を製造する加工工程とを備え、
    前記鋳造工程では、鋳造時の冷却速度を5℃/秒以上とするアルミニウム合金線の製造方法。
  12. 前記加工工程では、冷間加工を含み、前記冷間加工開始時の素材の線径を8mm以上15mm以下とする請求項11に記載のアルミニウム合金線の製造方法。
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