JPWO2018047409A1 - 粒子計数器組み込み型隔離装置 - Google Patents

粒子計数器組み込み型隔離装置 Download PDF

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Abstract

作業空間内の微粒子数を的確に管理し、実験材料に微粒子が混入することを防止する。空気清浄手段により塵埃をろ過した清浄空気を作業空間に供給する隔離装置であって、前記作業空間内に配置した空気取り込み用の測定プローブと、前記測定プローブで取り込んだ作業空間の空気の複数の粒径の微粒子数を計測し、出力する粒子計数器と、作業時と非作業時に区分して、単位体積当たりの微粒子数が多いと判断する管理微粒子数を、複数の粒径について記憶する記憶部と、前記粒子計数器で計測した複数の粒径の微粒子数と、前記記憶部に記憶した複数の粒径の管理微粒子数とを比較し清浄度を判定する清浄度判定部と、前記清浄度判定部において、運転中の作業空間の微粒子数が、粒子径別、作業時/非作業時別の何れかにおいて前記管理微粒子数を上回ったと判定された場合、警報を出力する出力部を備える。

Description

本発明は、無菌医薬品の製造時の重要区域で用いられる安全キャビネット、クリーンベンチ(登録商標)、アイソレータ、クリーンブース等の隔離装置における、作業空間内の微粒子数の管理技術に関する。
無菌操作法により無菌医薬品を製造する場合、作業空間内の無菌性を管理した重要区域として、バイオハザード対策用クラスIIキャビネット(以下、安全キャビネット)、クリーンベンチ、アイソレータ、クリーンブースが用いられる。重要区域内は、微生物数と微粒子数を管理する必要がある。垂直流形クリーンベンチは作業空間上部から微粒子を除去した清浄空気が作業空間内に供給され、前面の作業開口部から吹き出すことで、作業空間内を正圧に維持しつつ、微粒子が作業空間内に入ることを防止する。作業空間内の空気はクリーンベンチを使用している研究者に降り掛かるため取り扱う試料に感染性がある場合は、使用することは出来ない。クリーンブースも同様である。
安全キャビネットは、作業空間上部から微粒子を除去した清浄空気を作業空間内に供給し、作業空間内の空気は前面の作業開口部下に形成した作業台前面吸気口と、作業空間背面に形成した後部吸気口に分かれて吸い込まれる。作業台前面吸気口は、安全キャビネットを配置した実験室の空気を吸込み、流入気流を形成している。この流入気流により作業空間内と安全キャビネットを配置した実験室の空気を遮断するため、安全キャビネットの作業空間内で取り扱う試料が安全キャビネット外に漏れ出ることを防止している。クリーンベンチ、安全キャビネットとも研究者は作業開口部に向き合っているが、安全キャビネットは内部の生物材料の実験材料が漏れ出ないことから無菌医薬品の製造、研究に用いられる場合が多い。アイソレータは、作業空間上部から微粒子を除去した清浄空気を作業空間内に供給し、その空気は作業空間下方に形成した排気口からアイソレータ外へ排気される。研究者はアイソレータに形成したグローブに手を挿入し、グローブ越しに作業空間内で実験を行う。排気する空気に含まれる微粒子をHEPAフィルタ等で除去することで、アイソレータ内部で使用する実験材料の微粒子がアイソレータ外へ漏れ出ることを防止している。無菌医薬品を製造する場合、クリーンベンチ、安全キャビネット、アイソレータ、クリーンブースとも作業空間の単位体積当たりの微粒子数を定められた値以下に管理する必要がある。管理された数字以上の微粒子が存在する場合、製造する医薬品は不良となる。
本技術分野の背景技術として、特開2005−279575号公報(特許文献1)がある。特許文献1には、クリーンベンチや安全キャビネットの作業空間内の空気を吸引する吸引部を作業空間の壁面に設け、その吸引部と清浄度センサーを繋ぐことで、作業空間内の微粒子数をミクロン単位或いはそれ以下の単位で測定する方法が記載されている。また、清浄度が規定値以下に低下した場合、所定の警報動作を実行する方法が記載されている。この方法を用い、クリーンベンチや安全キャビネット運転中に作業空間内の微粒子数を管理することが可能となる。
特開2005−279575号公報
特許文献1のクリーンベンチや安全キャビネットの作業空間の清浄度センサーを用いれば、作業空間内の微粒子数を計測、管理することが可能となる。清浄度とは、単位体積当たりに存在する微粒子数をレベル分けしたものである。但し、特許文献1には、管理する微粒子数の具体的な大きさに関する記載が無い。作業空間の微粒子数を管理する例として、厚生労働省の「無菌操作による無菌医薬品の製造に関する指針」平成23年4月20日付け事務連絡などがある。前記指針には、重要区域の無菌医薬品に係る製品の作業所の最大許容微粒子数は、非作業時、作業時とも0.5μm以上の微粒子サイズで3,520(個/m)としている。この数字は、JIS B 9920「クリーンルームの空気清浄度の評価方法」のクラス5(ISO 14644−1のISO 5)に相当する。また、粒径5.0μm以上の浮遊微粒子数は定期的に測定し傾向分析を行うとし、粒径5.0μm以上の微粒子は、常時の管理を必須としていない。作業時は、作業者が実験することにより作業所内で発生する微粒子数が対象である、非作業時は、作業所内で微粒子が発生することは極微少のため、作業所に清浄空気を供給するHEPAフィルタから漏れ出ている微粒子数が対象である。前記指針では、非作業時、作業時とも0.5μm以上の微粒子サイズで最大許容微粒子数を3,520(個/m)としているが、非作業時に最大3,520(個/m)の空間で、作業により微粒子が発生しても同じ数字の最大3,520(個/m)であることは考えられない。非作業時は、もっと小さい数字で有るべきである。
清浄度クラス5の上限濃度は、表1に示すように0.5μm以上の粒子の他に、0.3μm以上の粒子、1.0μm以上の粒子なども規定されている。しかし、作業空間内の各微粒子サイズの発生比率は、清浄度クラス5の上限濃度の比率と同じではない。例えば、常時、0.5μm以上の微粒子サイズの粒子数を計測、管理していても、手に1.0μm以上の一般細菌が多量に付着している作業者から、作業空間内で一般細菌が飛散した場合、0.5μm以上の微粒子数は清浄度クラス5を満足するが、1.0μm以上の微粒子数は清浄度クラス5を満足しない可能性がある。この場合、清浄度クラス5の上限濃度より多量の一般細菌が無菌医薬品の製造中に混入することになる。
表1
JIS B 9920「クリーンルームの空気清浄度の評価方法」の清浄度クラス5の上限濃度
Figure 2018047409
本発明は、作業空間内の微粒子数を的確に管理し、実験材料に微粒子が混入することを防止することを目的とする。
上記課題を解決するための、本発明の「粒子計数器組み込み型隔離装置」の一例を挙げるならば、空気清浄手段により塵埃をろ過した清浄空気を作業空間に供給する隔離装置であって、
前記作業空間内に配置した空気取り込み用の測定プローブと、
前記測定プローブで取り込んだ作業空間の空気の複数の粒径の微粒子数を計測し、出力する粒子計数器と、
作業時と非作業時に区分して、単位体積当たりの微粒子数が多いと判断する管理微粒子数を、複数の粒径について記憶する記憶部と、
前記粒子計数器で計測した複数の粒径の微粒子数と、前記記憶部に記憶した複数の粒径の管理微粒子数とを比較し清浄度を判定する清浄度判定部と、
前記清浄度判定部において、運転中の作業空間の微粒子数が、粒子径別、作業時/非作業時別の何れかにおいて前記管理微粒子数を上回ったと判定された場合、警報を出力する出力部を備えるものである。
本発明によれば、作業空間内の微粒子数を的確に管理し、実験材料に微粒子が混入することを防止することができる。
本発明の実施例1の安全キャビネットを示す側断面構造図の例である。 実施例1の安全キャビネットを示す外観正面図の例である。 実施例1の作業中の安全キャビネットを示す側断面構造図の例である。 実施例1の作業中の安全キャビネットを示す断面正面図の例である。 実施例1の安全キャビネットの運転フローチャートの例である。 実施例1の安全キャビネットの清浄度判定装置のブロック構成図の例である。 本発明の実施例2の作業中の安全キャビネットを示す側断面構造図の例である。 実施例2の作業中の安全キャビネットを示す断面正面図の例である。 本発明の実施例3の作業中の安全キャビネットを示す側断面構造図の例である。 実施例3の作業中の安全キャビネットを示す断面正面図の例である。 本発明の実施例4の安全キャビネットを示す側断面構造図の例である。 実施例4の安全キャビネットを示す外観正面図の例である。 実施例2〜4の安全キャビネットの運転フローチャートの例である。 実施例5の安全キャビネットの運転フローチャートの例である。 実施例6の安全キャビネットを示すシステム構成図の例である。 本発明の実施例7のアイソレータを示す側断面構造図の例である。 実施例7のアイソレータを示す断面正面図の例である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。なお、実施の形態を説明するための各図において、同一の構成要素には同一の名称、符号を付して、その繰り返しの説明を省略する。
図1A〜図3Bに、本発明の実施例1の安全キャビネットを示す。図1Aは実施例1の安全キャビネットを示す側断面構造図、図1Bは実施例1の安全キャビネットを示す外観正面図の例である。また、図2Aは実施例1の作業中の安全キャビネットを示す側断面構造図、図2Bは実施例1の作業中の安全キャビネットを示す断面正面図の例である。
安全キャビネット100の運転時は、送風機103が運転することで圧力チャンバ112を加圧する。圧力チャンバ112には、吹き出し用HEPAフィルタ101bと排気用HEPAフィルタ101aが連接している。圧力チャンバ112が加圧されることで、圧力チャンバ112内の空気が吹き出し用HEPAフィルタ101bにより塵埃を除去され、清浄空気102として作業空間106内に供給される。作業空間106上部の吹き出し用HEPAフィルタ101bの直下には、整流板110が配置されている。この整流板110により清浄空気102として吹き出される風速の均一化を図っている。整流板110から吹き出される風速が均一であるということは、整流板110面と平行な方向への気流の移動が最小限であることを意味している。
作業空間106に吹き出された清浄空気102は作業空間106内で下降し、一部は後部吸気口109に、他の一部は作業台前部吸気口108に吸い込まれる。作業台前部吸気口108から空気を吸込む際、同時に作業開口部104に流入気流115が発生し、安全キャビネット100外の空気も一緒に吸い込まれる。清浄空気102が後部吸気口109と作業台前部吸気口108に分かれて吸い込まれることで、作業空間106の下面の作業台107付近まで風速の均一性が保たれる。また、作業開口部104下部の作業台前部吸気口108に吸い込まれる流入気流115により、作業空間106内と安全キャビネット100の外部の空気を物理的に隔離している。物理的に隔離しているので、安全キャビネット100外部の空気に含まれる一般細菌を含む塵埃が、作業空間106内を汚染することも無く、作業空間106内で取り扱うエアロゾル、細菌を含む塵埃114が作業開口部104を通して安全キャビネット100外に漏れ出ることも無い。
作業台前部吸気口108と後部吸気口109から吸い込まれた空気は、作業台107の下方、背面流路111を通り、送風機103に吸い込まれ、圧力チャンバ112を加圧する。圧力チャンバ112内の空気は再び、吹き出し用HEPAフィルタ101bにより塵埃を除去され、作業空間106内に清浄空気102として供給される。また、他の空気は、排気用HEPAフィルタ101aによりエアロゾル、細菌を含む塵埃114を除去され、排気口113から安全キャビネット100外へ排気される。
作業者は作業開口部104から手119を作業空間106内に挿入し、実験作業を行う。作業者は、強化ガラス等で構成した前面シャッター105から作業空間106を覗き込む。安全キャビネット100を使用する主の目的は、作業空間106内で病原体等を取り扱い、その病原体等に実験者が感染しないことである。近年、安全キャビネット100の作業空間106には清浄空気102が供給され清浄な状態を維持しつつ、安全キャビネット100外の塵埃、一般細菌などが作業空間106内に入り込まないことから、無菌医薬品製造時の無菌操作に利用される場合がある。無菌医薬品を製造する場合、人間に投与する薬品に必要のない細菌が含まれていることは不可である。そのため、作業空間106の微粒子数が、所定の値より少ない状態を管理する。前述の「無菌操作による無菌医薬品の製造に関する指針」では、重要区域では清浄度クラス5の環境の微粒子数以下としている。薬品の製造方法を纏めた日本薬局方(厚生労働省告示第65号)でも同様に無菌医薬品製造のための空気清浄度をグレードA(層流作業区域)とし、非作業時、作業時とも0.5μm以上の粒子で、最大許容微粒子数3,520個/mとしている。この数字は、表1に示すクラス5に相当する。空間の微粒子数(個/m)を管理するには、JIS B 9921に規定する「光散乱式気中粒子計数器」(以下、粒子計数器)を使用する。
作業空間106内の微粒子数を計測する場合、測定プローブ116を作業空間106内に配置する。測定プローブ116はサンプリングチューブ118により粒子計数器117に接続されている。粒子計数器117が単位時間当たり所定の風量の空気を吸い込むことで、サンプリングチューブ118を経由して測定プローブ116から作業空間106内の空気が取り込まれる。粒子計数器117が取り込んだ空気中の微粒子数を計数する。粒子計数器117は、作業空間106内に配置しても作業空間106外に配置しても良い。作業空間106外に配置する場合、サンプリングチューブ118は、作業空間106、安全キャビネット100の壁面を貫通することになる。測定プローブ116の吸込み口は、作業空間106の清浄空気102が吹き出している方向を向いて配置している。清浄空気102の流れる方向と測定プローブ116が空気を吸い込む方向が異なる場合、清浄空気102中の含まれる塵埃114を測定プローブ116が吸引できない可能性がある。
また、清浄空気102が吹き出す方向と、測定プローブ116が吸い込む方向が対面していても、清浄空気102が吹き出す速度が、測定プローブ116の吸引速度より速い場合、清浄空気102に含まれる塵埃114が測定プローブ116に吸引されずに、測定プローブ116外に漏れ出て、正しい計測が出来ずに測定感度が落ちる可能性がある。また、逆に清浄空気102が吹き出す速度が、測定プローブ116の吸引速度より遅い場合、測定プローブ116は塵埃114を含んでいない周囲の清浄空気102を同時に吸い込み、塵埃114の濃度が下がることで測定感度が落ちる可能性がある。従って、清浄空気102の吹き出す速度と測定プローブが吸い込む速度は、近いほうが測定感度は良くなる。清浄空気102の吹き出し風速には多少の風速分布があるので、実際には同じに合わせることは難しい。理想は清浄空気102の吹き出し速度と測定プローブ116の吸引速度の差は±20%以内である。
特許文献1に記載のクリーンベンチでは、作業空間の空気を吸引する吸引部を作業空間の壁面に設けている。クリーンベンチ規格のJIS B 9922には、単位体積当たりの微粒子数である清浄度を計測する場合、等速吸引が望ましいと記載している。等速吸引とは、測定時の吸引部に吹き出している風速と、吸引部から吸い込む風速が等しいことを言う。吹き出す速度と吸引速度の違いは、微粒子数測定の感度に影響する。JIS B9917−3:2009「クリーンルーム及び付属清浄環境」第3部:試験方法の附属書 JAには、等速吸引は±20%以内が望ましいと記載している。特許文献1では、クリーンベンチの作業空間に吹き出す空気と、壁面の吸引部が吸い込む空気の方法は直角方向であり等速吸引は成り立たない。
クリーンベンチ規格JIS B 9922には、一方向流のクリーンベンチの吹き出し風速の個々の測定点における風速は、平均風速に対して±20%の範囲と記載している。清浄度を性能要件としていない安全キャビネット規格 JIS K 3800においても、吹き出し風速の各点の測定値は、平均吹き出し風速の±20%以内と記載している。安全キャビネットの場合、気流バランス試験の試料間の相互汚染防止機能として、吹き出し方向に直角方向の気流の動きが最小限であることを証明する試験方法について規定している。これらは、クラス5程度の清浄度を維持するには、吹き出し風速の一方向性(層流)が、必要なことを意味している。吹き出し風速が一方向の場合、気流は吹き出し方向に対して直角の横方向に移動することが最小限になる。吹き出し方向に対して直角方向の気流の移動が最小限の場合、微粒子を吸引する吸引部と管理すべき微粒子が発生する場所は、吹き出し方向に対して直角方向に離れていた場合、発生する微粒子を吸引部が吸い込まないことになる。
次に、本実施例において、作業時は、作業開口部104から手119を作業空間106内に挿入し、無菌医薬品の取り扱いを行う。無菌医薬品の製造工程で発生する可能性があるエアロゾルを含む塵埃114及び、手119や実験器具に付着している可能性がある細菌を含む塵埃114は、手119を動かしているので作業空間104内に飛散している可能性がある。この塵埃114の単位体積当たりの微粒子数は、前記指針などでは作業時の最大許容微粒子数として0.5μm以上の粒子で3,520個/mとしている。
JIS B 9920 「クリーンルームの空気清浄度の評価方法」の清浄度クラス5の上限濃度は、0.1μm以上から5μm以上の各粒子径で、上限の微粒子濃度(個/m)が定められている。粒子径別に上限濃度の数字が異なっている。作業時に作業空間106内で発生する塵埃114の粒径別の発生比率は、JIS B 9920の清浄度クラス5の上限濃度の各粒子径の発生比率と異なっている可能性がある。例えば、0.5μm以上から1.0μm未満の粒子発生濃度が少なく、1.0μm以上の粒子発生濃度が多かった場合、0.5μm以上の粒子濃度はクラス5を満足するが、1.0μm以上の粒子濃度はクラス5を満足しない場合がある。これは、1.0μm以上の微粒子が無菌医薬品の製造時に多量に混入する可能性があることを意味している。従って、計測、管理対象を0.5μm以上の粒子径だけではなく、1.0μm以上など複数の粒子径でも計測、管理する必要がある。
非作業時は、手119が作業空間106内に挿入されていない状態で、安全キャビネット100は運転している。安全キャビネット100には作業開口部104がある。無菌医薬品の製造環境では、安全キャビネット100を配置した実験室の空気が作業開口部104から入り込むリスク管理から、安全キャビネット100は、非作業時で0.5μm以上の粒子が352,000個/mの環境に配置する。安全キャビネット100に用いられるHEPAフィルタ101の透過率は、0.3μm粒子にて0.01%を超える部位が無いこととしている。0.3μmとは、HEPAフィルタ101が捕集し難い粒子径とされている。例えば、0.5μmの粒子径でもHEPAフィルタ101の透過率が0.01%とした場合、安全キャビネット100の作業空間106に吹き出す清浄空気102の粒子濃度は単純に計算しても、実験室の0.5μm粒子の粒子濃度352,000個/m×0.01%=35.2個/mとなる。35.2個/mとは、クラス5で管理する3,520個/m個の100分の1の数字である。これは、HEPAフィルタ101に穴が開いて、透過率が0.01%から0.1%に上昇しても作業空間106の微粒子濃度はクラス5の3,520個/mを満足することを意味している。さらに、清浄空気102の吹き出し風速が一方向性(層流)の場合、非作業時に塵埃114が気流の乗って吹き出し風速に対して直角方向に移動する可能性が少ないため、HEPAフィルタ101の穴が開いた箇所の風下付近以外では、微粒子濃度が上昇しない可能性がある。
この問題を解決するため、管理する微粒子濃度を作業時と非作業時に分けることとする。
図3Aに、実施例1の安全キャビネットの運転フローチャートの例を示す。
安全キャビネットの運転スイッチをONする。安全キャビネット100の作業空間106に清浄空気102が吹き出し、作業空間106内の微粒子濃度が低下するが、安全キャビネットの運転スイッチON後、直ちに微粒子濃度が低下することはないので、ONから所定時間経過後に粒子計数器117による微粒子数の測定を開始する(S301)。
使用者が安全キャビネット100または、粒子計数器117に設けたスイッチ等で、作業時か非作業時かを選択する(S302)。作業空間106内の管理すべき微粒子数(個/ft3)の例を図3Aのフローチャート中に示している。ここで、微粒子数の単位が(個/m)から(個/ft)に変わったのは、市販されている粒子計数器の吸引速度が、1ft/分(28.3リットル/分)と0.1ft/分(2.83リットル/分)の機器が主であるからである。濃度が上昇した場合に警告する判定条件を、0.3μm以上、0.5μm以上、1.0μm以上の3種類としている。JIS B 9920 「クリーンルームの空気清浄度の評価方法」では、表1に示すように0.1μm以上から5μm以上まで6種類記載しているので、粒子径は複数で有れば、2種でも6種でも何種類でも良い。使用する粒子計数器の分解能力に合わせる必要がある。警告を判定する条件は、作業時と非作業時で別々の微粒子数(個/ft)の上限値を持っている。
実施例1では、作業時は、0.3μm以上の粒子数を290以下(個/ft)、0.5μm以上の粒子数を100以下(個/ft)、1.0μm以上の粒子数を24個(個/ft)以下で管理する。前記数字は、清浄度クラス5の各微粒子径の上限濃度(個/m)を、個/ftの単位に換算した数字である。前記数字は安全率を考慮し、使用者が前記数字と異なる数字に設定しても良い。前記の条件を満たさない場合(S303)、警報で警告する(S304)。警報は、音、表示、上位装置への指令などでも良い。
作業時に警報によって警告されるときは、作業者が不適切な実験動作を行い塵埃114が多量に発生した場合である。警告されるので作業者は不適切な作業ということで手119を作業空間106に挿入したまま作業を一旦止めて、塵埃114の発生を抑える。手119を急に作業空間106から引き抜くことは、作業空間106から細菌を含む塵埃114を持ち出すことになるので実施しない。作業空間106には上方から清浄空気102が常に供給されているので、警報レベルの塵埃114は、清浄空気102により排除され、微粒子数である塵埃114が作業空間106から除去されて警報が解除される。警報時点で取り扱っている実験材料は、予期せぬ微粒子が混入している可能性があるので排除し、作業者は警報で警告された不適切な操作手順を改善する。
非作業時は、作業空間106内で塵埃114が発生することは無く、塵埃114は吹き出し用HEPAフィルタ101bから漏れ出たものしか作業空間106内に入り込む可能性が無い。従って、作業時より非作業時の管理する微粒子数を少なくしている。実施例1では、作業時の100分の1が非作業時の管理微粒子数である。この数字は、使用者が前記数字と異なる数字に設定しても良い。高くする場合、作業時の数字より非作業時の数字を大きくすることは管理上、考えられない。
非作業時は、この条件を満たさない場合(S303)、警報で警告し(S304)、吹き出し用HEPAフィルタ101bが破損している可能性を意味する。非作業時の警告は、作業者の実験手法ではなく装置に原因があるため、装置を点検する必要がある。
粒子計数器117で計測する微粒子数が、管理微粒子数(個/ft)に達しなかった場合、警報で警告しない。警報の警告の有無にかかわらず、安全キャビネット100の運転中は、管理微粒子数の上限判定を行っている。
安全キャビネット100の運転を停止する場合、安全キャビネットのスイッチをOFFする(S305)ことで、安全キャビネットの運転を停止し、微粒子数の測定も停止する(S306)。スイッチOFF後、先に微粒子数の測定を停止し、所定の時間経過後に安全キャビネットの運転を停止しても良い。
図3Bに、図3Aの運転フローチャートを実施する清浄度判定装置のブロック構成図を示す。
粒子計数器201は、図1Aの粒子計数器117に相当するもので、測定プローブで取り込んだ作業空間の空気から複数の粒径の微粒子数を計測し、出力する。記憶部202は、作業時および非作業時の微粒子の管理微粒子数(管理濃度)を記憶しており、記憶した管理微粒子数を選択部204へ出力する。選択部204は、作業時か非作業時かに応じて、作業時の管理微粒子数と非作業時の管理微粒子数を選択して、清浄度判定部205へ出力する。作業時か非作業時かの切り替えは、スイッチ又はセンサー203の出力で行われる。スイッチは、使用者が作業時と非作業時とを手動で切り換えるものである。また、センサーは、実施例2などで説明する、使用者の手などを検出することにより作業時と非作業時を検出するものである。
清浄度判定部205は、選択部204から入力する作業時或いは非作業時の管理微粒子数と、粒子計数器201で計測した微粒子数とをそれぞれの粒子径毎に比較し、計測した微粒子数が管理微粒子数を超えていれば、出力を出す。出力部である警報発報部206は、清浄度判定部205の出力に応じて、例えば警報を発報する。
本実施例によれば、測定プローブから取り込んだ微粒子を含む空気中の、粒子数を計数する対象粒子径を複数とし、対象粒子径夫々に管理微粒子数を設け、また、前記の管理微粒子数は、安全キャビネット内で実験を行う作業時と、安全キャビネットを運転しているだけの非作業時の夫々で異なる数値を設け、管理微粒子数を超えた場合に警報で警告するものである。そのため、作業空間内の微粒子数を的確に管理し、実験材料に微粒子が混入することを防止する。
図4Aおよび図4Bに、本発明の実施例2の安全キャビネットを示す。図4Aは実施例2の作業中の安全キャビネットを示す側断面構造図、図4Bは実施例2の作業中の安全キャビネットを示す断面正面図の例である。
実施例2は、実施例1の図2Aおよび図2Bに対し、測定プローブ116に近接センサー120を設けたものである。
安全キャビネット100の作業空間106上部の整流板110から吹き出す清浄空気102は一方向性(層流)のため、吹き出し方向に対して直角な横方向の空気の動きが最小限になっている。後部吸気口109、作業台前部吸気口108の吸込み気流により、作業台107に近づくと、作業空間106の後方と前方に分かれる気流が発生する。後部吸気口109、作業台前部吸気口108は、作業開口部104と平行に作業開口部104とほぼ同じ横方法の寸法で吸気口を形成している。従って、清浄空気102は横方向への空気の動きが最小限の状態で、作業台107の近くまで吹き降りてくる。
作業時は、使用者が作業している手119付近から塵埃114が発生する。この発生した塵埃114が瞬時に作業空間106の全域広がることは無い。従って、作業をしている手119と作業空間106内の微粒子を測定する測定プローブ116の距離が、大きく離れていると作業中の塵埃114を測定プローブ116が取り込まない可能性がある。実施例2では、測定プローブ116に近接センサー120を設け、近接センサー120が手119に反応した場合に作業時と判断するものである。
近接センサー120が手119に反応する距離は、使用者の作業内容による発生する塵埃114の飛散量、及び、清浄空気102が吹き出す風速の値によって、吹き出し方向に対して横方向に気流が動く程度が異なることから、具体的な数字は設けていない。この距離は使用者が適宜設定可能としている。
なお、近接センサー120は、測定プローブ116ではなく作業空間106の壁面に配置しても良い。
本実施例によれば、近接センサーを設けたので、使用者が作業中であるかを検出し、作業時か非作業時かを検出することができる。
図5Aおよび図5Bに、本発明の実施例3の安全キャビネットを示す。図5Aは実施例3の作業中の安全キャビネットを示す側断面構造図、図5Bは実施例3の作業中の安全キャビネットを示す断面正面図の例である。
実施例3は、実施例1の図2Aおよび図2Bに対し、測定プローブ116に光電センサー121aを設け、相対する作業空間壁面106aに光電センサー受光部又は反射部121bを設けたものである。
使用者が、作業時に飛散する塵埃114に反応する適切な位置に、測定プローブ116を配置する。作業時は、光電センサー121aと光電センサー受光部又は反射部121bの間に、手119が挿入されるので、光電センサー121aが手119に反応して作業中であることが判断できる。
本実施例によれば、光電センサーと光電センサー受光部又は反射部を設けたので、使用者が作業中であるかを検出し、作業時か非作業時かを検出することができる。
図6Aおよび図6Bに、本発明の実施例4の安全キャビネットを示す。図6Aは実施例4の安全キャビネットを示す側断面構造図、図6Bは実施例4の安全キャビネットを示す外観正面図の例である。
実施例4は、実施例1の図2Aおよび図2Bに対し、作業開口部104の左側に光電センサー121aを設け、作業開口部104の右側に光電センサー受光部又は反射部121bを設けたものである。左右の配置は反対でも良い。
使用者が、作業時に飛散する塵埃114に反応する適切な位置に、測定プローブ116を配置する。作業時は、必ず作業開口部104から手119を作業空間106内に挿入する。光電センサー121aの光が手119によって遮られたとき作業中であると判断することができる。
作業空間106内で発生する塵埃114を測定プローブ116で検出する場合、塵埃114の発生する場所は、測定プローブ116より整流板110側の風上である必要がある。塵埃114は気流の流れを逆らって上流側へは流れる可能性は少ない。実施例4では測定プローブ116の作業台107からの高さ位置を、光電センサー121aの作業台107からの高さと同じか又は低くすることで、手119による作業時に発生する塵埃114が確実に測定プローブ116で捕らえることが可能となる。作業開口部104の光電センサー121aは、1対ではなく、2対、3対設けて手119の様々な高さを検出するようにしても良い。
本実施例によれば、作業開口部の右側および左側の何れか一方に光電センサーを設け、他方に光電センサー受光部又は反射部を設けたので、使用者が作業中であるかを検出し、作業時か非作業時かを検出することができる。
図7に、実施例2〜4の安全キャビネットの運転フローチャートの例を示す。
安全キャビネットの運転スイッチをONする(S701)。安全キャビネット100の作業空間106に清浄空気102が吹き出し、作業空間106内の微粒子濃度が低下するが、安全キャビネットの運転スイッチON後、直ちに微粒子濃度が低下することはないので、ONから所定時間経過後に粒子計数器117による微粒子数の測定を開始する。
安全キャビネット100の作業空間106内で作業する場合、近接センサー120、光電センサー121aなどのセンサーが手119に反応し、作業中であると判断する(S702)。手119有りと判断した場合、作業時の管理微粒子数で判定し、手119が無いと判断した場合、非作業時の管理微粒子数で判定するものである(S703)。その他の動作は、実施例1の図3Aの運転フローチャートと同じである。
図8に、本発明の実施例5の安全キャビネットの運転フローチャートの例を示す。
図8の運転フローチャートは、図3や図7の運転フローチャートに対して、非作業時の警報判定方法が異なっている。
非作業時の単位体積当たりの管理微粒子数を、1(個/ft)や0(個/ft)などの小さな数字とした場合、サンプリングチューブ117内に付着した塵埃114が振動などにより飛散し、粒子計数器117が計測する可能性がある。このときに警報で警告することは正しい動作では無い。このことを防止するため、以下の動作フローチャートにしたものである。
非作業時の0.5μm以上の粒子を例に説明する。所定の体積、例えば1ft(28.3リットル)の作業空間106の空気を測定プローブ116からサンプリングし、粒子計数器117が1個/ftと計測した場合、管理微粒子数の0(個/ft)以上であるが、1回目は警報警告が要と判定しない(S807)。続いて、1ft(28.3リットル)の作業空間106の空気をサンプリングし、粒子計数器117が1個/ftと計測した場合、管理微粒子数の0(個/ft)以上であるので、管理微粒子を超えたと判断して(S803)、警報で警告する(S804)。管理微粒子数を超えたと判断するためのサンプリング回数は、図8では2回であるが、2回以上の複数回でも良い。他の動作フローチャートは、図3や図7の運転フローチャートと同じである。
本実施例により、判定条件の微粒子数が小さい場合、測定プローブ116、サンプリングチューブ118内に付着した塵埃が粒子計数器117に吸い込まれた場合でも、警報で警告せず適切な環境のモニターが可能になる。
図9に、本発明の実施例6の安全キャビネットのシステム構成図の例を示す。
安全キャビネット100、測定プローブ116、粒子計数器117の関係は、実施例1〜5と同じである。粒子計数器117は、数種類の粒径の微粒子数(個/ft)を計測する。粒子計数器117は通信手段123により計測した微粒子数を上位装置122に出力することが可能である。数種類の粒径の微粒子数を受け取った上位装置122は、図3、図7、図8に示す各粒径の管理微粒子数の判定を行う。粒子計数器117は微粒子数を出力するだけであるので、複数の安全キャビネット100、粒子計数器117を上位装置122に接続し、各粒子計数器117に番地付けし、上位装置で各粒子計数器117の微粒子数を、管理微粒子数を元に判定しても良い。
本実施例によれば、複数の粒子計数器で計測した微粒子数に基づいて、上位装置で纏めて清浄度を判定するので、個別に清浄度判定装置を設ける必要がなくなる。
図10Aおよび図10Bに、本発明の実施例7のアイソレータを示す。図10Aは実施例7のアイソレータの側断面構造図、図10Bは実施例7のアイソレータの断面平面図の例を示す。実施例7は、アイソレータに本発明を適用したものである。
アイソレータ124は、吹き出し用HEPAフィルタ101b、排気用HEPAフィルタ101aの空気が流れる部分以外は、密閉した作業空間106である。
吹き出し用HEPAフィルタ101bから吹き出す塵埃を除去された空気は、整流板110により整流化され、作業空間106に清浄空気102となって吹き出される。作業者は清浄化された作業空間106内で実験を行う。試料を作業空間106内に出し入れする際は、受け渡し時に試料を除染する除染パスボックス(図示せず)から受け渡す。作業者は、アイソレータ124の壁面に設けられたグローブ125に手119を入れ、覗き窓126から作業空間106内を見ながら実験作業を行う。作業空間106の空気は、作業面107aに形成した空気を通す開口部を通り、排気用HEPAフィルタ101aによりエアロゾル、細菌を含む塵埃114を除去し、排気口113からアイソレータ124外に排気される。
アイソレータ124の作業空間106内には、測定プローブ116が配置されている。測定プローブ116はサンプリングチューブ118により粒子計数器117に接続されている。測定プローブ116による作業空間106内の空気を取り込み、粒子計数器117で作業時及び非作業時の管理微粒子数を判定する動作は、実施例1〜6と同じである。
実施例1〜7は、JIS B 9920 「クリーンルームの空気清浄度の評価方法」の清浄度クラス5相当の微粒子数の管理方法について記載したが、微粒子数が清浄度クラス4、クラス3などの異なるレベルを採用しても、警報を判定する方法は同じである。表2にクラス3、クラス4の場合の上限濃度(個/m)を示す。
表2
JIS B 9920「クリーンルームの空気清浄度の評価方法」の代表的清浄度の上限濃度
Figure 2018047409
なお、上記の各実施例では、無菌医薬品の製造工程で一般細菌などの混入防止を管理する目的で、粒子計数器117により作業空間106内の空気を吸引したが、安全キャビネット100の主目的である感染性材料の取扱い時に本実施例の作業時の管理を応用した場合、粒子計数器117は、感染性材料で汚染されるので注意が必要である。
実施例1〜6は、本発明を安全キャビネットに適用した例について、実施例7は、本発明をアイソレータに適用した例について説明したが、本発明は、安全キャビネット、クリーンベンチ、アイソレータ、クリーンブース等の隔離装置に適用できる。
100 安全キャビネット
101a 排気用HEPAフィルタ
101b 吹き出し用HEPAフィルタ
102 清浄空気
103 送風機
104 作業開口部
105 前面シャッター
106 作業空間
106a 作業空間壁面
107 作業台
107a 作業面
108 作業台前部吸気口
109 後部吸気口
110 整流板
111 背面流路
112 圧力チャンバ
113 排気口
114 塵埃(エアロゾル、細菌を含む)
115 流入気流
116 測定プローブ
117 粒子計数器
118 サンプリングチューブ
119 手
120 近接センサー
121a 光電センサー
121b 光電センサー受光部又は反射部
122 上位装置
123 通信手段
124 アイソレータ
125 グローブ
126 覗き窓
201 粒子計数器
202 記憶部
203 スイッチ又はセンサー
204 選択部
205 清浄度判定部
206 警報発報部(出力部)

Claims (5)

  1. 空気清浄手段により塵埃をろ過した清浄空気を作業空間に供給する隔離装置であって、
    前記作業空間内に配置した空気取り込み用の測定プローブと、
    前記測定プローブで取り込んだ作業空間の空気の複数の粒径の微粒子数を計測し、出力する粒子計数器と、
    作業時と非作業時に区分して、単位体積当たりの微粒子数が多いと判断する管理微粒子数を、複数の粒径について記憶する記憶部と、
    前記粒子計数器で計測した複数の粒径の微粒子数と、前記記憶部に記憶した複数の粒径の管理微粒子数とを比較し清浄度を判定する清浄度判定部と、
    前記清浄度判定部において、運転中の作業空間の微粒子数が、粒子径別、作業時/非作業時別の何れかにおいて前記管理微粒子数を上回ったと判定された場合、警報を出力する出力部を備える粒子計数器組み込み型隔離装置。
  2. 請求項1記載の粒子計数器組み込み型隔離装置において、
    作業時と非作業時とに応じて、前記記憶部の管理微粒子数を選択する選択部を備え、
    前記清浄度判定部は、選択した作業時或いは非作業時の管理微粒子数と計測した微粒子数とを比較することを特徴とする粒子計数器組み込み型隔離装置。
  3. 請求項2記載の粒子計数器組み込み型隔離装置において、
    作業空間内の作業者の手の有無を検出するセンサーを備え、
    前記選択部は、前記センサーの出力に基づいて、作業時或いは非作業時の管理微粒子数を選択することを特徴とする粒子計数器組み込み型隔離装置。
  4. 請求項1記載の粒子計数器組み込み型隔離装置において、
    前記測定プローブの吸込み口を清浄空気吹き出し方向に向けて配置し、
    清浄空気の吹き出し速度と測定プローブの吸引速度の差を±20%以内に管理したことを特徴とする粒子計数器組み込み型隔離装置。
  5. 請求項1記載の粒子計数器組み込み型隔離装置は、安全キャビネットまたはアイソレータであることを特徴とする粒子計数器組み込み型隔離装置。
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