JPWO2018030240A1 - プレス成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

隣り合う直線部を湾曲部で連結したような長手方向形状を有するプレス成形品に発生するスプリングバックを大きく低減可能なプレス成形品の製造方法を提供する。ハット型若しくはコ字状の横断面形状を有すると共に複数の直線部と隣り合う直線部間を連結する湾曲部とを備える長手方向形状を有する製品形状に金属板をプレス成形する。湾曲部が天板部側に凸の湾曲の場合、湾曲部における天板部の長手方向の線長が製品形状での線長より長くなるように湾曲部の曲率半径を製品形状での曲率半径よりも小さくし、湾曲部が天板部側に凹の湾曲の場合、湾曲部における天板部の長手方向の線長が製品形状での線長より短くなるように湾曲部の曲率半径を製品形状での曲率半径よりも大きくした中間部品に成形する第1の工程と、中間部品を製品形状にプレス成形する第2の工程と、を有する。

Description

本発明は、側面視、への字形状など、長手方向に沿った1箇所若しくは2箇所で部分的に湾曲した長手方向形状を有する横断面コ字状若しくはハット型の製品形状に金属板を成形する、プレス成形品の製造方法に関する。
近年、自動車車体の衝突安全性向上と軽量化を両立させるために、車体構造部品に対し590MPa以上のハイテン材の適用が進んでいる。しかし、ハイテン材は降伏強度、引張強度が高いため、プレス成形を行う上で、スプリングバックなどの成形不良が課題となる。
車体構造部品に用いられるプレス成形品の一つとして、メンバーフロントサイドインナーのような部品がある。このプレス成形品は、長手方向に並ぶ2つの直線部を、天板部側に凸に湾曲した湾曲部で連結した、側面視、への字形状のハット型断面部品である。このような部品形状に金属板をプレス成形した場合、成形下死点で、天板部に引張応力が発生すると共にフランジ部に圧縮応力が発生し、これらの応力差によってプレス成形品にスプリングバック(キャンバーバック)が発生する。
このような部品に対し、ハイテン材を適用した場合、前述の下死点での応力差が更に大きくなり、スプリングバックが増加するといった課題を有する。
スプリングバック対策の従来技術としては、例えば特許文献1〜3に記載の技術がある。
特許文献1に記載のプレス成形方法は、天板部側に凸となるように長手方向に湾曲した形状を有するプレス部品に成形する方法である。特許文献1では、第一成形工程で天板部の面にエンボスを形成して、長手方向全長の線長が最終製品の長手方向における線長よりも長くなるように成形した後、第二成形工程で前記エンボスが無くなるように製品形状にプレス成形することで、天板部に圧縮応力を付与して、スプリングバックを低減する。
特許文献2に記載のプレス成形方法は、長手方向に湾曲した形状を有する部品を成形する方法である。特許文献2は、ピンを配置したパンチにより、成形途中で天板部の面に凸部を部分的に成形し、成形後期のプレス荷重によって、ピンが下降することで天板部の面に圧縮応力を付与して、スプリングバックを低減する方法である。
特許文献3に記載のプレス成形方法は、ハット型もしくはコの字形の横断面形状を有するとともに中間部の湾曲部とその両隣の直線部とを持つ長手方向形状を有する製品を成形する方法である。特許文献3は、製品の長さよりも長いブランク材を使用し、湾曲部の長さに対して湾曲部に対応するブランク材を余らせて成形することにより天板面に圧縮応力を付与し、スプリングバックを低減する方法である。
特許第4709659号公報 特開2008−200709号公報 特許第5812312号公報
しかしながら、特許文献1に記載のプレス成形方法を、メンバーフロントサイドインナーのような側面視、への字形状になっている部品のプレス成形に適用しようとした場合、局所的に存在する湾曲部分に集中してエンボスを形成することが考えられる。しかし、湾曲部分が小さいため、凸形状の複数の突起を設けることによって湾曲部にワレが発生する可能性や圧縮後にシワが残る可能性がある。このため、突起の配置その他の設計が複雑になる可能性がある。
また特許文献2に記載のプレス成形方法では、ピンをパンチに配置しプレス成形途中にピンが動くようなプレス構造とする必要があるため、金型が複雑な形状となる。またメンバーフロントサイドインナーのような側面視、への字形状になっている部品に適用しようとした場合、湾曲部分が小さいため、ピンで材料を持ち上げた際にワレが発生する可能性がある。
また特許文献3に記載のプレス成形方法では、湾曲部用とその両隣に存在する直線部用とに分割されている金型を用いるため、金型の構造が複雑になる。さらに製品よりも長いブランクを用いて成形する必要があるため、元形状で圧縮応力が付与されるフランジ部分等ではさらに圧縮応力が増加し、場合によってはスプリングバックやシワが増加する可能性がある。
以上のような課題は、引張強度の高いハイテン材に適用した場合により顕著となる。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、簡易に、隣り合う直線部を湾曲部で連結したような長手方向形状を有するプレス成形品に発生するスプリングバックを大きく低減することができるプレス成形品の製造方法を提供することを目的とする。
課題解決するために、本発明の一態様のプレス成形品の製造方法は、天板部の幅方向両側に側壁部を有してハット型若しくはコ字状の横断面形状を有し且つ複数の直線部と隣り合う上記直線部を連結し天板部側に凸又は凹に湾曲した1又は2以上の湾曲部とを備える長手方向形状を有する製品形状に、金属板をプレス成形して製造する際に、
上記湾曲部が上記天板部側に凸の湾曲の場合、その湾曲部における上記天板部の長手方向の線長が上記製品形状での線長より長くなるように当該湾曲部の曲率半径を上記製品形状での曲率半径よりも小さくし、上記湾曲部が上記天板部側に凹の湾曲の場合、その湾曲部における上記天板部の長手方向の線長が上記製品形状での線長より短くなるように当該湾曲部の曲率半径を上記製品形状での曲率半径よりも大きくした中間部品に成形する第1の工程と、上記中間部品を上記製品形状にプレス成形する第2の工程と、を有することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、隣り合う直線部を連結する湾曲部の曲率半径を製品形状よりも小さく成形するといった簡易な予備成形(第1の工程)をしてから本成形(第2の工程)を行うことで、長手方向に沿って部分的に所定曲率で湾曲した湾曲部を有するハット型若しくはコ字状断面の部品のスプリングバックを低減することができる。
この結果、本発明の一態様によれば、寸法精度の高い部品が得られることで、歩留まりの向上に繋がる。さらに、スプリングバックが低減することで、例えばハット断面形状の部品を用いて車体構造部品とする際に、部品の組立てを容易に行うことが可能となる。
本発明に基づく実施形態に係る製品形状の例を示す図であり、(a)は側面図、(b)は斜視図である。 プレス成形によって発生する、長手方向応力分布における、天板側での引張応力の応力発生領域と、フランジ側での圧縮応力の応力発生領域の例を示す概略図である。 パンチ底湾曲部に予肉を成形して線長を稼ぐ(曲率半径を小さくする)場合を説明する概念図である。 本発明に基づく実施形態に係るプレス成形を示す概略図であって、(a)は第1の工程を、(b)は第2の工程を例示する図である。 本発明が適用可能な製品形状の別例を示す概略側面図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態では、製造するプレス成形品の製品形状1が、図1に示すような、天板部1aの幅方向両側が側壁部1bを介してフランジ部1cに連続しているハット型の横断面形状であると共に、長手方向の一箇所(図1では右側寄りの位置)に対し天板部1a側に凸に湾曲した湾曲部11を有して、図1に示すように、側面視で、への字形状の長手方向形状を有するプレス成形品形状の場合を例に説明する。すなわち、本実施形態のプレス成形品は、長手方向に沿って、2つの直線部10を天板部1a側に凸の湾曲部11で連結したような形状となっている場合である。
上記形状のプレス成形品にプレス成形した場合、への字の頂点部(湾曲部11の頂点)を中心として、湾曲部11の天板部1aの面に引張残留応力が発生すると共に、フランジ部1cの面に圧縮残留応力が発生する(図2参照)。そして、これらの応力が開放されることにより、湾曲部11で連結された隣り合う直線部10が離れる方向(天板部側)にスプリングバックが発生する(図1参照)。そして、材料強度の増加に伴い、この残留応力が増加し、スプリングバック量が大きくなる。すなわち、590MPa以上のハイテン材を採用するとスプリングバックが大きくなる。
本実施形態のプレス成形品の製造方法では、このスプリングバックを低減するために、プレス成形の工程として、第1の工程(予備成形工程)と、第1の工程よりも後に行われる第2の工程(本成形工程)とを少なくとも有する。
第1の工程では、金属板20(ブランク材)を、上型16と下型15でプレスして(図4(a)参照)、湾曲部11における天板部1aの長手方向の線長を、製品形状1での線長より長くなるように、当該湾曲部11の曲率半径を上記製品形状1での曲率半径よりも小さい中間部品21に成形する。
またこのとき、製品形状が、図1のように、天板部1aの幅方向両側に側壁部1bを介してフランジ部1cを有するハット型の横断面形状である場合には、湾曲部11におけるフランジ部1cの長手方向の線長が製品形状での線長より短くなるように設定することが好ましい。
湾曲部11での天板部1aの長手方向の線長は、例えば長手方向両側の直線部10の天板部1a間を連結する曲線部分の線長を採用すればよい(図2参照)。また、湾曲部11でのフランジ部1cの長手方向の線長も、例えば、フランジ部1cにおける、長手方向両側の直線部間を連結する曲線部分の線長を採用すればよい(図2参照)。
湾曲部11での天板部1aの長手方向の線長を、より精度良く設定する場合には、金属板20を製品形状1に成形するCAE解析を行い、その結果に基づき、天板部1aに長手方向引張応力が発生する応力発生領域を、湾曲部11の長手方向位置に設定し、その位置での線長を採用する。同様に、湾曲部11でのフランジ部1cの長手方向の線長を、より精度良く設定する場合には、金属板20を製品形状1に成形するCAE解析を行い、その結果に基づき、フランジ部1cに長手方向圧縮応力が発生する応力発生領域を、フランジ部1cでの長手方向位置に設定し、その位置での線長を採用する。
ここで、湾曲部11における天板部1aの長手方向の線長を、上記の製品形状1でL1oと定義し、上記中間部品21でL1′と定義したとき、下記(1)式を満足するように設計することが好ましい。
L1o < L1′ ≦ 1.01 ×L1o ・・・・(1)
ここで、L1′が(1.01×L1o)よりも大きい場合、第1の工程において、湾曲部11における天板部1aの頂点に発生する張力が過大になり、超ハイテン材に適用した場合に、割れが発生する可能性が増大する。一方、L1′がL1oよりも小さい場合、第2の工程において、天板部1aの面に十分な圧縮応力が加わらないため、スプリングバックが十分低減されないおそれがある。
また、湾曲部11におけるフランジ部1cの長手方向の線長を、製品形状でL2oと定義し、中間部品でL2’と定義したとき、下記(3)式を満足するように設計することが好ましい。
L2o > L2’ ≧ 0.99 ×L2o ・・・・(3)
第1の工程において、湾曲部11における天板部1aの曲率半径を、製品形状1よりも小さくする方法としては、2つの直線部10の長軸同士の交角自体を製品形状1に比べて小さくなるような、金型を使用して、湾曲部11における天板部1aの長手方向の線長よりも長い値に成形する方法もある。
本実施形態では、隣り合う2つの直線部10の軸を延長した線の交角自体を製品形状1での交角と同じ若しくは、略同じ角度とする条件で、第1の工程の成形を実施する場合を例にして説明する。
すなわち、図3のように、側面視で、対象とする湾曲部11を挟んで位置する2つの直線部10の天板部1aを湾曲部11の頂点WP0側に向けて延長した仮想線L11、L12を考える。その2本の仮想線L11、L12の交点をLPとする。図3の符号W0は、製品形状1での湾曲部11の天板部1aのプロフィールで、符合W1が中間部品21での湾曲部11の天板部1aのプロフィールである。図3に示すように、製品形状1での湾曲部11の天板部1aと交点LPとの間隔ΔH0よりも、中間部品21での湾曲部11の天板部1aと交点LPとの間隔ΔH1が小さくなるように設定する。
すなわち、第1の工程の成形によって、仮想線L11、L12の交点LPと製品形状1での湾曲部11の頂点WP0との間隔ΔH0が小さくなるように、つまり予肉Yを付与するように成形することで、中間部品21における湾曲部11での天板部1aの線長を、製品形状1より長くなるように設定して、中間部品21における湾曲部11での曲率半径を、製品形状1よりも曲率半径を小さくなるように成形する。
そして、第1の工程では、天板部1aについて、図3のように湾曲部11の形状がWP1のプロフィールとなる上下の金型15、16で、金属板20(ブランク材)をプレスして中間部品21を成形する(図4(a)参照)。
次に、第2の工程では、天板部1aについて図3のように湾曲部11の形状がWP0の輪郭となる上下の金型17、18で、上記の中間部品21をプレスして、製品形状1に製造する。
第1の工程にて、上記のように予肉Yを成形することによって、特許文献1に記載のように複数の凸形状を配置するよりも簡単に前工程の形状を設計でき、また第2の工程の成形時に予肉Yを伸ばした線長分が他の部分に流れにくくなり、圧縮応力をかけやすくなる。
またこれに併せて、第1の工程にて、湾曲部11でのフランジ部1cの線長を短く設計することで、フランジ部1cに対して引張応力をかけやすくなる。
ここで、例えば、第1の工程ではドロー成形またはフォーム成形を適用し、第2の工程では製品形状1に成形するリストライク工程とする。また、成形する金属板20は、鋼板やアルミ合金などプレス成形可能な金属材料からなる金属板20であれば適用可能であるが、金属板20の材料強度が590MPa以上の超ハイテン材の場合により有効に長手方向に沿ったスプリングバックを低減可能となる。
上記の実施形態では、図1のような、側面視で、への字形状のハット型断面の製品形状1に成形する場合を例示しているが、フランジ部1cがない、への字形状のコ字状断面部品に成形する場合であっても、本発明は適用可能である。但し、本発明は、断面ハット型形状の製品形状1に特に効果を奏する。
また、製品形状1は、図1のような、湾曲部11が長手方向に沿って1箇所だけに存在する製品形状1に限定されない。例えば、図5に示すように、長手方向に沿って2箇所以上に湾曲部11が設けられて、隣り合う直線部10がその湾曲部11で連結されるような形状の長手方向形状を有する製品形状であっても、本発明は適用可能である。
このとき、図5(b)のように、各湾曲部11が天板部1a側に凸の湾曲形状に場合には、上述のように、第1の工程において、各湾曲部11について、製品形状よりも中間部品での天板部1aの線長が長くなるようにして、製品形状よりも中間部品での曲率半径が小さくなるように第1の工程の金型を設計すればよい。
また、図5(a)のように、湾曲部11が天板部1a側に凹の湾曲形状の部分については、第1の工程において、湾曲部11における天板部1aの長手方向の線長を、製品形状での線長より短くなるように、当該湾曲部11の曲率半径を製品形状1での曲率半径よりも大きい中間部品となるように設定する。湾曲部11が天板部1a側に凹の湾曲形状の部分では、例えば、湾曲を形成する凹部分に予肉を付与するように成形することで線長を短くして製品形状1での曲率半径よりも大きい曲率半径に調整する。
このとき、湾曲部11における上記天板部1aの長手方向の線長を、製品形状でL1oと定義し、上記中間部品でL1′と定義したとき、下記(2)式を満足するように設定することが好ましい。
L1o > L1′ ≧ 0.99 ×L1o ・・・・(2)
更に、湾曲部11が天板部1a側に凹の湾曲形状の部分について、その湾曲部11におけるフランジ部1cの長手方向の線長を、製品形状でL2oと定義し、中間部品でL2’と定義したとき、下記(4)式を満足するように設計することが好ましい。
L2o < L2′ ≦ 1.01 ×L2o ・・・・(4)
本発明に係るプレス成形方法によるスプリングバック低減効果を確認するため、有限要素法(FEM)によるプレス成形解析およびスプリングバック解析を行った。
本実施例では、製品形状1を、図1に示す側面視で、への字形状になっており、への字の頂点部において長手方向に所定の曲率で湾曲したハット型断面部品であるという条件に設定した。また、プレス成形に使用する金属板20は板厚t=2.0mmであって、引張強度が590MPa級〜1180MPa級の鋼板とした。
その解析による解析条件とそのときの評価結果を、表1に示す。
Figure 2018030240
サンプルNo.1〜3は、第1の工程を行うことなく、第2の工程によって金属板20を製品形状1にプレス成形するという条件で、スプリングバック解析を実施した比較の例である。このサンプルNo.1〜3の場合では、製品形状との最大乖離量が5.7mm以上発生しており、しかも材料強度が高くなるほど製品形状との最大乖離量が大きくなっていくのが分かる。そして、製品形状との最大乖離量は、1180MPa材で10.4mm発生することが分かる。
サンプルNo.4〜12は、本発明に基づくプレス条件で解析したものである。このサンプル例では、中間部品における湾曲部11での天板部1aの長手方向の線長L1′を、製品形状1での線長L1oに対し、(1.005×L1o)若しくは(1.01×L1o)に設定して第1の工程を行った後に、第2の工程にて製品形状1にプレス成形するとした条件にて評価したものである。
サンプルNo.4〜6では、第1の工程で、湾曲部11の天板部1aの線長L1′を製品形状1の1.005倍の長さに変形した後に、第2の工程で製品形状1にプレス成形するという条件で解析したものである。ただし、第1の工程での湾曲部11のフランジ部1cの線長L2′を製品形状1での線長L2oと同じ長さに設定した。この条件でスプリングバック解析を実施した場合、最大スプリングバック量は、1180MPa材で2.9mmであり、サンプルNo.3と比較して大幅にスプリングバックが低減することが分かる。
また、サンプルNo.7〜9では、サンプルNo.4〜6と同様に、第1の工程で、湾曲部11の天板部1aの線長L1′を製品形状1の1.005倍の長さに変形した後に、第2の工程で製品形状1にプレス成形するという条件で解析したものである。ただし、第1の工程での湾曲部11のフランジ部1cの線長L2′を製品形状1での線長L2oの0.995倍の長さに設定した。この条件でスプリングバック解析を実施した場合、最大スプリングバック量は、1180MPa材で−1.3mmであり、サンプルNo.3と比較して大幅にスプリングバックが低減し、またサンプルNo.6に比べてもスプリングバックの絶対値が小さくなっていることが分かる。
更に、サンプルNo.10〜12では、第1の工程で、湾曲部11の天板部1aの線長L1′を製品形状1の1.01倍の長さに変形した後に、第2の工程で製品形状1にプレス成形するという条件で解析したものである。ただし、第1の工程での湾曲部11のフランジ部1cの線長L2′を製品形状1での線長L2oと同じ長さに設定した。この条件でスプリングバック解析を実施した場合、最大スプリングバック量は、1180MPa材で1.2mmであり、サンプルNo.3と比較して大幅にスプリングバックが低減することが分かる。
以上、本願が優先権を主張する、日本国特許出願2016−156816(2016年8月 9日出願)の全内容は、参照により本開示の一部をなす。
ここでは、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく各実施形態の改変は当業者にとって自明なことである。
1 製品形状
1a 天板部
1b 側壁部
1c フランジ部
10 直線部
11 湾曲部
15、16 第1の工程での金型
17、18 第2の工程での金型
20 金属板
21 中間部品
L1o 製品形状での天板部の線長
L1′ 中間部品での天板部の線長
L2o 製品形状でのフランジ部の線長
L2′ 中間部品でのフランジ部の線長L11、L12 仮想線
LP 交点
WP0 頂点
Y 予肉

Claims (10)

  1. 天板部の幅方向両側に側壁部を有してハット型若しくはコ字状の横断面形状を有し且つ複数の直線部と隣り合う上記直線部を連結し天板部側に凸又は凹に湾曲した1又は2以上の湾曲部とを備える長手方向形状を有する製品形状に、金属板をプレス成形して製造する際に、
    上記湾曲部が上記天板部側に凸の湾曲の場合、その湾曲部における上記天板部の長手方向の線長が上記製品形状での線長より長くなるように当該湾曲部の曲率半径を上記製品形状での曲率半径よりも小さくし、上記湾曲部が上記天板部側に凹の湾曲の場合、その湾曲部における上記天板部の長手方向の線長が上記製品形状での線長より短くなるように当該湾曲部の曲率半径を上記製品形状での曲率半径よりも大きくした中間部品に成形する第1の工程と、
    上記中間部品を上記製品形状にプレス成形する第2の工程と、を有することを特徴とするプレス成形品の製造方法。
  2. 上記湾曲部における上記天板部の長手方向の線長を、上記製品形状でL1oと定義し、上記中間部品でL1′と定義したとき、
    上記湾曲部が上記天板部側に凸の場合には、下記(1)式を満足することを特徴とする請求項1に記載したプレス成形品の製造方法。
    L1o < L1′ ≦ 1.01 ×L1o ・・・・(1)
  3. 上記湾曲部における上記天板部の長手方向の線長を、上記製品形状でL1oと定義し、上記中間部品でL1′と定義したとき、
    上記湾曲部が上記天板部側に凹の場合には、下記(2)式を満足することを特徴とする請求項1に記載したプレス成形品の製造方法。
    L1o > L1’ ≧ 0.99 ×L1o ・・・・(2)
  4. 上記湾曲部の範囲は、上記金属板を上記製品形状に成形するCAE解析の結果に基づき、上記天板部に長手方向引張応力若しくは長手方向圧縮応力が発生する応力発生領域に設定することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載したプレス成形品の製造方法。
  5. 第1の工程において、上記湾曲部が上記天板部側に凸の場合、対象とする湾曲部を挟んで位置する2つの直線部の天板部を湾曲部の頂点部側に向けて延長した仮想線の交点と上記湾曲部の頂点との間隔が小さくなるように予肉を成形して、上記湾曲部の曲率半径を小さくすることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載したプレス成形品の製造方法。
  6. 上記製品形状は、天板部の幅方向両側に側壁部を介してフランジ部を有するハット型の横断面形状であり、
    上記第1の工程で、上記湾曲部が上記天板部側に凸の湾曲の場合、その湾曲部における上記フランジ部の長手方向の線長が上記製品形状での線長より短くなるように設定し、上記湾曲部が上記天板部側に凹の湾曲の場合、その湾曲部における上記フランジ部の長手方向の線長が上記製品形状での線長より長くなるように設定して、中間部品に成形することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載したプレス成形品の製造方法。
  7. 上記湾曲部における上記フランジ部の長手方向の線長を、上記製品形状でL2oと定義し、上記中間部品でL2’と定義したとき、
    上記湾曲部が上記天板部側に凸の場合には、下記(3)式を満足することを特徴とする請求項6に記載したプレス成形品の製造方法。
    L2o > L2’ ≧ 0.99 ×L2o ・・・・(3)
  8. 上記湾曲部における上記フランジ部の長手方向の線長を、上記製品形状でL2oと定義し、上記中間部品でL2’と定義したとき、
    上記湾曲部が上記天板部側に凹の場合には、下記(4)式を満足することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載したプレス成形品の製造方法。
    L2o < L2′ ≦ 1.01 ×L2o ・・・・(4)
  9. 第1の工程ではドロー成形またはフォーム成形を適用し、第2の工程では製品形状に成形するリストライク工程であることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載したプレス成形品の製造方法。
  10. 上記金属板の材料強度が590MPa以上の鋼板であることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載したプレス成形品の製造方法。
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