JPWO2018012380A1 - 固体電解質電池用バインダー組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
(1) コア−シェル構造を有する粒子状ポリマーと、有機溶媒とを含んでなる固体電解質電池用バインダー組成物であって、前記粒子状ポリマーのコア部を構成する重合体の含有量と、シェル部を構成する重合体の含有量との質量比が、「コア部を構成する重合体」/「シェル部を構成する重合体」の比率にて、1/0.3〜1/5である固体電解質電池用バインダー組成物、
(2) 前記コア部を構成する重合体は、ガラス転移温度が−50℃以下であって、炭素−炭素二重結合を含んでなる、(1)記載の固体電解質電池用バインダー組成物、
(3) 前記シェル部を構成する重合体は、炭素−炭素二重結合の含有量が二重結合炭素に換算した量にて20質量%以下であって、ガラス転移温度が−50℃より高い、(1)または(2)記載の固体電解質電池用バインダー組成物、
(4) 前記有機溶媒の沸点は100℃以上である、(1)〜(3)のいずれかに記載の固体電解質電池用バインダー組成物、
が提供される。
本発明で用いる粒子状ポリマーは、コア−シェル構造を有し、コア部を構成する重合体の含有量と、シェル部を構成する重合体の含有量との質量比(コア部を構成する重合体/シェル部を構成する重合体)が、1/0.3以下1/5以上であり、好ましくは1/0.5以下、より好ましくは1/0.7以下であり、好ましくは1/3以上、より好ましくは1/2.5以上である。コア部を構成する重合体の含有量が多すぎると、粒子状ポリマーを用いて得られる固体電解質層や電極活物質層の剥離強度が低くなる。また、コア部を構成する重合体の含有量が少なすぎると、固体電解質層や電極活物質層を形成する際に用いるスラリー組成物の安定性が悪くなる。
コア部を構成する重合体としては、ガラス転移温度が−50℃以下であって、炭素−炭素二重結合を含んでなるポリマーが好ましい。このようなポリマーとしては、特に限定されないが、ジエン系モノマーを重合または共重合してなる共役ジエン系ポリマーが好ましい。
シアノ基含有ビニル単量体としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
前記シェル部を構成する重合体としては、炭素−炭素二重結合の含有量が二重結合炭素に換算した量にて20質量%以下であって、ガラス転移温度が−50℃より高いポリマーが好ましい。このようなポリマーとしては、特に限定されないが、(メタ)アクリレート系モノマーを重合または共重合してなるアクリレート系ポリマーが好ましい。なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタアクリレートのことを意味する。
コア−シェル構造を有する粒子状ポリマーは、コア部を構成する重合体の存在下で、シェル部を構成する重合体を導く単量体を(共)重合することにより得ることができる。コア部を構成する重合体の存在下で、シェル部を構成する重合体を導く単量体を(共)重合する方法としては、特に限定されないが、例えば、コア部を構成する重合体からなる粒子の水性分散液中にて、シェル部を構成する重合体を導く単量体を乳化重合する方法が挙げられる。これにより、コア部を構成する重合体からなる粒子の外側にシェル部を構成する重合体が実質部分的に位置してなる粒子状ポリマーを得ることができる。なお、「(共)重合」とは、重合または共重合を意味する。また、粒子状ポリマーの製造に用いられる、コア部を構成する重合体は、シード重合により形成されていてもよい。その場合、上述した「コア部を構成する重合体の含有量」には、シード部分は含めない
重合方式としては、回分式、半連続式、連続式のいずれの方式を用いてもよく、また、重合圧力、重合温度および重合時間は格別限定されず、公知の条件を採用することができる。
本発明の固体電解質電池用バインダー組成物は、上記コア−シェル構造を含む粒子状ポリマーと、有機溶媒を含んでなる。
本発明に用いる有機溶媒としては、沸点が100℃以上の有機溶媒が好ましい。沸点が100℃以上の有機溶媒としては、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;シクロペンチルメチルエーテルなどのエーテル類;酢酸ブチルなどのエステル類が好ましく、キシレンがより好ましい。なお、これらの溶媒は、単独または2種以上を混合して用いることができる。
また、溶媒交換においては、上記にて例示した有機溶媒を用いることが好ましい。
本発明の固体電解質電池用バインダー組成物を用いて、正極活物質層、負極活物質層、及び固体電解質層の少なくとも一層、好ましくは全ての層を形成することにより、正極活物質層を有する正極と、負極活物質層を有する負極と、これらの正・負極活物質層間に配置された固体電解質層とを有する固体電解質電池が得られる。正極は集電体上に正極活物質層を有し、負極は集電体上に負極活物質層を有する。以下において、固体電解質層、正極活物質層、及び負極活物質層について説明する。
固体電解質層は、固体電解質粒子及び固体電解質層用バインダーを含む固体電解質層用スラリー組成物を、後述する正極活物質層または負極活物質層の上に塗布し、乾燥することにより形成される。固体電解質層用スラリー組成物は、固体電解質粒子、固体電解質層用バインダー、有機溶媒及び必要に応じて添加される他の成分を混合することにより製造される。なお、有機溶媒としては、上記の固体電解質電池用バインダー組成物で例示するものと同様のものを用いることができる。
固体電解質は粉砕工程を経たものを用いるため粒子状であるが、完全な球形ではなく不定形である。一般に微粒子の大きさは、レーザー光を粒子に照射し散乱光を測定する方法などにより測定されるが、この場合の粒子径は1個の粒子としては形状を球形と仮定した値である。複数の粒子をまとめて測定した場合、相当する粒子径の粒子の存在割合を粒度分布として表すことができる。
固体電解質層用バインダーは、固体電解質粒子同士を結着して固体電解質層を形成するために用いられる。固体電解質層用バインダーとしては、本発明の固体電解質電池用バインダー組成物を用いることが好ましい。本発明の固体電解質電池用バインダー組成物を用いることにより、固体電解質層用スラリー組成物中で発生する硫化物イオンと粒子状ポリマーとが反応して架橋するという現象を抑えることができる。そのため、得られる固体電解質層の柔軟性を十分なものとすることができる。
正極活物質層は、正極活物質、固体電解質粒子及び正極用バインダーを含む正極活物質層用スラリー組成物を、後述する集電体表面に塗布し、乾燥することにより形成される。正極活物質層用スラリー組成物は、正極活物質、固体電解質粒子、正極用バインダー、有機溶媒及び必要に応じて添加される他の成分を混合することにより製造される。
正極活物質は、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な化合物である。正極活物質は、無機化合物からなるものと有機化合物からなるものとに大別される。
固体電解質粒子は、固体電解質層において例示したものと同じものを用いることができる。
正極用バインダーは、正極活物質および固体電解質粒子を結着して正極活物質層を形成するために用いられる。正極用バインダーとしては、本発明の固体電解質電池用バインダー組成物を用いることが好ましい。本発明の固体電解質電池用バインダー組成物を用いることにより、正極活物質層用スラリー組成物中で発生する硫化物イオンと粒子状ポリマーとが反応して架橋するという現象を抑えることができる。そのため、得られる正極活物質層の柔軟性を十分なものとすることができる。
導電剤は、導電性を付与できるものであれば特に制限されないが、通常、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛などの炭素粉末、各種金属のファイバーや箔などが挙げられる。
補強材としては、各種の無機および有機の球状、板状、棒状または繊維状のフィラーが使用できる。
負極活物質層は、負極活物質を含んでなる。
負極活物質としては、グラファイトやコークス等の炭素の同素体が挙げられる。前記炭素の同素体からなる負極活物質は、金属、金属塩、酸化物などとの混合体や被覆体の形態で利用することも出来る。また、負極活物質としては、ケイ素、錫、亜鉛、マンガン、鉄、ニッケル等の酸化物や硫酸塩、金属リチウム、Li−Al、Li−Bi−Cd、Li−Sn−Cd等のリチウム合金、リチウム遷移金属窒化物、シリコン等を使用できる。金属材料の場合は金属箔または金属板をそのまま電極として用いることができるが、粒子状でも良い。
負極用バインダーは、負極活物質および固体電解質粒子を結着して負極活物質層を形成するために用いられる。負極用バインダーとしては、本発明の固体電解質電池用バインダー組成物を用いることが好ましい。本発明の固体電解質電池用バインダー組成物を用いることにより、負極活物質層用スラリー組成物中で発生する硫化物イオンと粒子状ポリマーとが反応して架橋するという現象を抑えることができる。そのため、得られる負極活物質層の柔軟性を十分なものとすることができる。
正極活物質層及び負極活物質層の形成に用いる集電体は、電気導電性を有しかつ電気化学的に耐久性のある材料であれば特に制限されないが、耐熱性を有する観点から、例えば、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼、チタン、タンタル、金、白金などの金属材料が好ましい。中でも、正極用としてはアルミニウムが特に好ましく、負極用としては銅が特に好ましい。集電体の形状は特に制限されないが、厚さ0.001〜0.5mm程度のシート状のものが好ましい。集電体は、上述した正・負極活物質層との接着強度を高めるため、予め粗面化処理して使用するのが好ましい。粗面化方法としては、機械的研磨法、電解研磨法、化学研磨法などが挙げられる。機械的研磨法においては、研磨剤粒子を固着した研磨布紙、砥石、エメリバフ、鋼線などを備えたワイヤーブラシ等が使用される。また、集電体と正・負極活物質層との接着強度や導電性を高めるために、集電体表面に中間層を形成してもよい。
固体電解質電池における正極は、集電体上に正極活物質層を形成することにより形成される。ここで、正極活物質層は、上記の正極活物質層用スラリー組成物を集電体上に塗布し、乾燥することにより形成される。
実施例および比較例における評価および測定は以下のように行った。
バインダー組成物を80℃で1時間乾燥した後、さらに80℃で1時間真空乾燥して得た試験片について、示差熱量計(DSC8230、リガク社製)を用いてガラス転移温度を測定し、各重合体のガラス転移温度を求めた。結果を表1に示す。
実施例および比較例で用いた固体電解質層用スラリー組成物をアルミ箔の片面に塗布して乾燥することにより、厚さ18μmの固体電解質層を形成し、これを試験片とした。そして、この試験片の固体電解質層の表面形状をJIS B0601(1994)に従い、レーザー顕微鏡(VK−8710、キーエンス社製)を用いて測定し、算術平均粗さRaをプレス前の塗布面平滑度とした。
また、上記試験片をプレスして固体電解質層の厚さを11μmとした。プレス後における試験片の固体電解質層の表面形状をJIS B0601(1994)に従い、レーザー顕微鏡(VK−8710、キーエンス社製)を用いて測定し、算術平均粗さRaをプレス後の塗布面平滑度とした。プレス後の表面粗さRaの値が小さいほど、電極と固体電解質層との密着性が良好となることを示す。結果を表1に示す。
実施例および比較例で用いた固体電解質層用スラリー組成物をアルミ箔の片面に塗布して乾燥することにより、固体電解質層を形成し、これを試験片とした。そして、試験片の固体電解質層が形成されていない面を直径1.0mmの金属棒に沿わせ、試験片をこの金属棒に巻き付けて固体電解質層が割れるか否かを評価した。固体電解質層が割れなかったものを「○」、固体電解質層が割れたものを「×」として、結果を表1に示す。固体電解質層の割れが見られないものは、固体電解質層の柔軟性が高く、プロセス性に優れることを示す。
実施例および比較例にて作製した固体電解質層の抵抗値を、インピーダンスメーターを用いて測定し、ナイキストプロットから抵抗値を算出した。結果を表1に示す。抵抗値の値が小さいほど、電池性能が良好な固体電解質電池が得られることを示す。
実施例および比較例にて作製した固体電解質電池を用いて、それぞれ25℃で0.5Cの定電流定電圧充電法という方式で、4.2Vになるまで定電流で充電、その後定電圧で充電し、また0.5Cの定電流で3.0Vまで放電する充放電サイクルを行った。充放電サイクルを5サイクル行い、5サイクル目の放電容量を電池容量として表1に示した。この値が大きいほど、容量特性に優れることを示す。
<粒子状ポリマーの作製>
<コア部の作製>
攪拌機付きオートクレーブ中にイオン交換水150部、1,3−ブタジエン100部、架橋剤としてエチレングリコールジメタクリレート(以下、「EGDMA」ということがある。)0.2部、乳化剤として不均化ロジン酸0.5部、重合開始剤として過硫酸カリウム0.3部を仕込み、60℃で60時間重合を行った。
次いで、イオン交換水を添加し固形分濃度を40%に調整した。得られた反応液250部(固形分100部)を攪拌機付きガラス容器に入れ、n−ブチルアクリレート(以下、「BA」ということがある。)100部、架橋剤としてのEGDMAを0.5部、重合開始剤としての過硫酸ナトリウム0.3部、乳化剤としての不均化ロジン酸0.5部を添加し、80℃で5時間重合した。得られた反応液を減圧し残存モノマーを除去したのち、アンモニア水でpHを7.5に調整した。次いで、イオン交換水を添加し固形分濃度を40%に調整し、コア−シェル構造を有する粒子状ポリマーの水分散液を得た。反応率は93%で、粒子径は210nmであった。また、シェル部を構成する重合体は炭素−炭素二重結合を含有せず、ガラス転移温度(Tg)は、−40℃であった。
粒子状ポリマーの溶媒を水から有機溶媒に交換するため、固形分濃度を調整した粒子状ポリマーの水分散液100gに、キシレンを500g添加し、減圧下で水を蒸発させた。上記のようにして粒子状ポリマーと有機溶媒としてのキシレンとを含むバインダー組成物を得た。
正極活物質としてコバルト酸リチウム(平均粒子径:11.5μm)100部と、固体電解質粒子としてLi2SとP2S5とからなる硫化物ガラス(Li2S/P2S5=70mol%/30mol%、個数平均粒子径:0.4μm)150部と、導電剤としてアセチレンブラック13部と、バインダー組成物を固形分相当で2部とを混合し、さらに有機溶媒としてキシレンを加えて固形分濃度78%に調整した後にプラネタリーミキサーで60分間混合した。さらにキシレンで固形分濃度74%に調整した後に10分間混合して正極活物質層用スラリー組成物を調製した。
負極活物質としてグラファイト(平均粒子径:20μm)100部と、固体電解質粒子としてLi2SとP2S5とからなる硫化物ガラス(Li2S/P2S5=70mol%/30mol%、個数平均粒子径:0.4μm)50部と、バインダー組成物を固形分相当で2部とを混合し、さらに有機溶媒としてキシレンを加えて固形分濃度60%に調整した後にプラネタリーミキサーで混合して負極活物質層用スラリー組成物を調製した。
固体電解質粒子としてLi2SとP2S5とからなる硫化物ガラス(Li2S/P2S5=70mol%/30mol%、個数平均粒子径:1.2μm、累積90%の粒子径:2.1μm)100部と、バインダー組成物を固形分相当で2部とを混合し、さらに有機溶媒としてキシレンを加えて固形分濃度30%に調整した後にプラネタリーミキサーで混合して固体電解質層用スラリー組成物を調製した。
集電体表面に上記正極活物質層用スラリー組成物を塗布し、乾燥(110℃、20分)させて厚さが50μmの正極活物質層を形成して正極を製造した。また、別の集電体表面に上記負極活物質層用スラリー組成物を塗布し、乾燥(110℃、20分)させて厚さが30μmの負極活物質層を形成して負極を製造した。
シェル部の作製において用いる単量体をn−ブチルアクリレート38部およびエチルアクリレート(以下、「EA」ということがある。)38部に変更した以外は、実施例1と同様にバインダー組成物の製造、固体電解質電池の製造を行った。なお、シェル部を作製した後における粒子状ポリマーの粒子径は220nmであった。また、シェル部を構成する重合体は炭素−炭素二重結合を含有せず、ガラス転移温度(Tg)は、−33℃であった。
コア部の作製において用いる単量体を1,3−ブタジエン85部およびアクリロニトリル15部に変更し、シェル部の作製において用いる単量体をn−ブチルアクリレート50部およびエチルアクリレート50部に変更した以外は、実施例1と同様にバインダー組成物の製造、固体電解質電池の製造を行った。なお、コア部を作製した後に得られたポリマーの粒子径は160nm、シェル部を作製した後における粒子状ポリマーの粒子径は220nmであった。また、コア部を構成する重合体のガラス転移温度(Tg)は、−52℃であり、シェル部を構成する重合体は炭素−炭素二重結合を含有せず、ガラス転移温度(Tg)は、−33℃であった。
コア部の作製において用いる単量体を1,3−ブタジエン80部およびスチレン20部に変更し、シェル部の作製において用いる単量体をn−ブチルアクリレート180部に変更し、さらにEGDMAの量を1部に変更した以外は、実施例1と同様にバインダー組成物の製造、固体電解質電池の製造を行った。なお、コア部を作製した後に得られたポリマーの粒子径は140nm、シェル部を作製した後における粒子状ポリマーの粒子径は250nmであった。また、コア部を構成する重合体のガラス転移温度(Tg)は、−53℃であり、シェル部を構成する重合体は炭素−炭素二重結合を含有せず、ガラス転移温度(Tg)は、−40℃であった。
粒子状ポリマーの作製においてシェル部の作製を省略した以外は、実施例1と同様にバインダー組成物の製造、固体電解質電池の製造を行った。
コア部の作製において用いるEGDMAの量を0.1部に変更し、シェル部の作製において用いるn−ブチルアクリレートの量を800部に、EGDMAの量を0.9部にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にバインダー組成物の製造、固体電解質電池の製造を行った。なお、コア部を作製した後に得られたポリマーの粒子径は180nm、シェル部を作製した後における粒子状ポリマーの粒子径は280nmであった。また、コア部を構成する重合体のガラス転移温度(Tg)は、−70℃であり、シェル部を構成する重合体は炭素−炭素二重結合を含有せず、ガラス転移温度(Tg)は、−40℃であった。
コア部の作製において用いるEGDMAの量を0.1部に変更し、シェル部の作製において用いるn−ブチルアクリレートの量を10部に、EGDMAの量を0.05部にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にバインダー組成物の製造、固体電解質電池の製造を行った。なお、コア部を作製した後に得られたポリマーの粒子径は180nm、シェル部を作製した後における粒子状ポリマーの粒子径は180nmであった。また、コア部を構成する重合体のガラス転移温度(Tg)は、−70℃であり、シェル部を構成する重合体は炭素−炭素二重結合を含有せず、ガラス転移温度(Tg)は、−40℃であった。
Claims (4)
- コア−シェル構造を有する粒子状ポリマーと、有機溶媒とを含んでなる固体電解質電池用バインダー組成物であって、
前記粒子状ポリマーのコア部を構成する重合体の含有量と、シェル部を構成する重合体の含有量との質量比が、「コア部を構成する重合体」/「シェル部を構成する重合体」の比率にて、1/0.3〜1/5である固体電解質電池用バインダー組成物。 - 前記コア部を構成する重合体は、ガラス転移温度が−50℃以下であって、炭素−炭素二重結合を含んでなる、請求項1記載の固体電解質電池用バインダー組成物。
- 前記シェル部を構成する重合体は、炭素−炭素二重結合の含有量が二重結合炭素に換算した量にて20質量%以下であって、ガラス転移温度が−50℃より高い、請求項1または2記載の固体電解質電池用バインダー組成物。
- 前記有機溶媒の沸点は100℃以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の固体電解質電池用バインダー組成物。
Applications Claiming Priority (3)
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Publications (2)
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