JPWO2018012039A1 - 内視鏡、内視鏡システム - Google Patents
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Abstract
挿入部5と、内視鏡操作部6と、把持部7と、内視鏡操作部6に設けられた、外周側面6gにおける把持部7が延出する側に配置される押し操作または引き操作が可能な指掛け部52を有する処置具操作部51が着脱自在な処置具装着部Aと、内視鏡操作部6の外周側面6gにおける把持部7が延出する側に設けられた、処置具装着部Aに処置具操作部51が装着されたときに、指掛け部52の基端側であって把持部7よりも先端側に位置する指配置部Bと、を具備する。
Description
本発明は、内視鏡操作部に処置具操作部が着脱自在な内視鏡、該内視鏡に着脱自在な処置具、内視鏡システムに関する。
近年、内視鏡は、医療分野において広く利用されている。医療分野において用いられる内視鏡は、細長い挿入部を被検体となる体腔内に挿入することによって、体腔内の被検部位を観察することができる。
また、医療分野において用いられる内視鏡は、必要に応じて内視鏡が具備する処置具の挿通チャンネル内に挿入した処置具を用いて被検部位に対し各種処置をしたりすることができる。
また、内視鏡の挿入部における先端側に、例えば複数方向に湾曲自在な湾曲部が設けられた構成が周知である。
湾曲部は、体腔内の屈曲部における挿入部の進行性を向上させる他、挿入部において、湾曲部よりも先端側に位置する先端部に設けられた観察光学系の観察方向を可変させる。
一例を挙げると、内視鏡の挿入部内及び該挿入部の基端に連設された内視鏡操作部内には、先端が湾曲部にそれぞれ固定された1対または2対、即ち2本または4本のワイヤが挿通されている。
4本のワイヤのいずれかが内視鏡操作部に設けられた湾曲操作部材、例えば湾曲操作レバーから牽引操作されることにより、湾曲部は上下2方向のいずれか、または左右2方向のいずれか、あるいは上下左右4方向のいずれかに湾曲自在となっている。
ここで、体腔内に挿入部を挿入して被検部位を観察中に、挿通チャンネル内に挿入した処置具を用いて被検部位に処置を行う手技として、例えば腎臓内に挿入部を挿入して、腎臓内の結石を観察しながら、挿通チャンネルに挿入したバスケット鉗子を用いて、レーザ等により細かく砕いた結石を取り除く手技がある。このような手技は、2人の術者によって行われるのが一般的である。
具体的には、一方の術者は、内視鏡の挿入部を腎臓内に挿入する手技、観察視野下において腎臓内に挿入された挿入部を進退させたり捩ったりする手技及び湾曲部を湾曲させる手技、結石を捕らえた後、バスケット鉗子とともに挿入部を腎臓から引き抜く手技等、内視鏡操作を行う。
また、他方の術者は、挿通チャンネル内にバスケット鉗子を挿入する手技、バスケット鉗子の先端開閉部の開閉動作を行うことにより結石を捕らえる手技等、バスケット鉗子の操作を行う。
また、1人の術者によって、内視鏡操作とともに処置具操作を行う場合も有り得る。具体的には、挿通チャンネル内にバスケット鉗子を挿入した後、バスケット鉗子の操作部を、アダプターを介して内視鏡操作部に装着する。
その後、例えば利き手が右手の場合には、左手で内視鏡操作部を把持するとともに湾曲操作レバーの操作及び捩り操作を行い、右手で挿入部の進退操作、引き抜き操作及びバスケット鉗子の開閉操作を行う。
これは、バスケット鉗子の開閉操作は精緻な操作が要求されるため、利き手で行うことが推奨されているためである。
このように、1人の術者でも内視鏡操作と処置具操作との両方を行う手技も行われている。尚、以上のことは、バスケット鉗子に限らず、他の処置具を用いる場合においても同様である。
特開2005−168882号公報には、1人の術者によって内視鏡操作及び処置具操作が行えるよう、内視鏡操作部の挿通チャンネルの開口付近に、処置具が着脱自在な保持部が設けられた内視鏡処置具システムの構成が開示されている。
しかしながら、特開2005−168882号公報に開示された構成を用いて1人の術者によって内視鏡操作及び処置具操作を行う際、術者が右利きの場合、例えばバスケット鉗子を用いて結石を捕らえる手技を行う場合は、術者は、右手にて挿入部の位置を微調整した後、右手を一旦挿入部から離し、バスケット鉗子の操作部に持ち替える必要があった。
尚、この際、挿入部から右手を離してしまうと、操作部を把持する術者の利き手ではない左手のみで挿入部の進退操作や捩り操作を行わなければならない。挿入部は柔軟性を有しているため、操作部側からでは、挿入部を進退させる力や捩る力が挿入部の先端側に伝わり難く、結石をバスケット鉗子の先端開閉部に誘導する操作が難しくなってしまうといった問題があった。
また、利き手ではない左手を用いて上述した各種内視鏡操作を行わなければならず、各種内視鏡操作が行い難くなってしまうといった問題もあった。
また、バスケット鉗子の先端開閉部にて結石を捕らえた後、腎臓から挿入部を引き抜くには、右手をバスケット鉗子の操作部から挿入部に持ち替える必要があった。
さらに、被検体外において先端開閉部から結石を取り外す際は、バスケット鉗子の先端開閉部を開閉するため、再度、右手を挿入部からバスケット鉗子の操作部に持ち替える必要があった。その後、腎臓内に挿入部を再挿入する際は、右手をバスケット鉗子の操作部から挿入部に持ち替える必要があった。
尚、腎臓からの結石の除去は、上述したようにレーザ等により結石を細かく砕いてから行うため複数回行う。例えば50回以上行う場合も有る。
よって、その都度、術者は、右手を挿入部とバスケット鉗子の操作部との間において上述したように何度も持ち替えなければならず、術者にとって非常に煩雑で疲労を招くといった問題があった。
また、例えば術者の利き手が右手の場合、利き手ではない左手で内視鏡操作部を把持するとともに湾曲操作レバーの操作及び捩り操作を行う必要があり、これらの操作が行い難いといった問題もあった。
尚、以上の問題は、処置具がバスケット鉗子以外の処置具の場合や、術者が行う上述した右手と左手の操作が全く反対の場合においても同様である。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、内視鏡操作及び処置具操作を1人の術者により容易に行える構成を具備する内視鏡、該内視鏡に着脱自在な処置具、内視鏡システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様における内視鏡は、長手軸の先端側に湾曲部を有する挿入部と、前記湾曲部を湾曲させる湾曲操作レバーを有する内視鏡操作部と、前記内視鏡操作部の基端側に連設され、術者が把持可能な把持部と、前記内視鏡操作部の外周側面に設けられた、前記把持部が延出する側に配置される押し操作または引き操作が可能な指掛け部を有する処置具操作部が着脱自在な処置具装着部と、前記内視鏡操作部の前記外周側面における前記把持部が延出する側に設けられた、前記処置具装着部に前記処置具操作部が装着されたときに、前記指掛け部の基端側であって前記把持部よりも先端側に位置する指配置部と、を具備する。
また、本発明の一態様による内視鏡に着脱自在な処置具は、前記処置具操作部を具備する。
さらに、本発明の一態様による内視鏡システムは、前記内視鏡と、前記内視鏡に着脱自在な処置具と、を具備する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。尚、図面は模式的なものであり、各部材の厚みと幅との関係、それぞれの部材の厚みの比率などは現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(第1実施の形態)
図1は、本実施の形態の内視鏡と処置具とを具備する内視鏡システムを示す図、図2は、図1の内視鏡システムの一部を、図1中のII方向からみた底面図である。
図1は、本実施の形態の内視鏡と処置具とを具備する内視鏡システムを示す図、図2は、図1の内視鏡システムの一部を、図1中のII方向からみた底面図である。
図1に示すように、内視鏡システム100は、内視鏡1と、該内視鏡に着脱自在な処置具50とから構成されている。
内視鏡1は、被検体内に挿入される挿入部5と、該挿入部5の基端側に挿入部5の長手軸Nに沿って連設された内視鏡操作部6と、該内視鏡操作部6の基端側に連設された把持部7とを具備して主要部が構成されている。
尚、把持部7から図示しないユニバーサルコードが延出され、該ユニバーサルコードの延出端に設けられた図示しないコネクタを介して、内視鏡1は、制御装置や照明装置等の外部装置と電気的に接続される。
挿入部5は、先端側から順に、先端部2と湾曲部3と可撓管部4とを具備して構成されており、細長に形成されている。
湾曲部3は、後述する湾曲操作レバー8の操作により、複数方向、例えば上下左右の4方向に湾曲されることにより、先端部2内に設けられた図示しない観察光学系の観察方向を可変したり、被検体内における先端部2の挿入性を向上させたりするものである。さらに、可撓管部4は、湾曲部3の基端側に連設されている。
内視鏡操作部6に、湾曲部3を湾曲させる湾曲操作レバー8が設けられている。尚、湾曲操作レバー8は、内視鏡操作部6の外周側面6gにおいて、把持部7が術者の例えば右手Rの中指RN、薬指RM、小指RKにて把持された際、術者の親指ROにて操作される位置に設けられている。
さらに、湾曲操作レバー8は、把持部7が術者の左手で把持された際、術者の左手の親指にて操作される位置に設けられている。
また、内視鏡操作部6に、挿入部5及び内視鏡操作部6内に設けられた図示しない挿通チャンネルに処置具50の後述する処置具挿入部53を導入させる処置具挿通口金9が設けられている。
尚、処置具挿通口金9を介して挿通チャンネルに挿入された処置具挿入部53は、先端部2の先端面に形成された図示しないチャンネル開口を介して前方に突出される。
把持部7は、術者の例えば右手Rにおける中指RN、薬指RM、小指RKにて把持される部位である。尚、把持部7は、術者の例えば左手における中指、薬指、小指にて把持されても構わない。
把持部7は、内視鏡操作部6の基端側に対し、長手軸Nと交差する所定の方向Kに連設されている。尚、所定の方向Kは、長手軸Nと直角または鈍角をなす方向であり、把持部7が延出方向に設定されている。即ち、把持部7は、内視鏡操作部6ととともに、所謂ピストル型形状に形成されている。
また、内視鏡操作部6及び把持部7は、術者の右手、左手を問わず同じように操作することが可能なように、図2に示すように長手軸N及び所定の方向Kに直交する方向Wにおいて左右対称形状に形成されている。このことにより、術者の利き手の左右を問わず、内視鏡操作が行いやすい構成となっている。
また、内視鏡操作部6における把持部7が延出する側に、把持部7と略直交する方向に所定の長さを有する処置具50の後述する処置具操作部51が配置されるように、外周面6gには、処置具装着部Aが設けられている。
処置具装着部Aは、処置具操作部51の後述する着脱部51cが係止される係止部15を有している。
係止部15は、図2に示すように、長手軸Nに沿って先端側から基端側に向かうにつれて内視鏡操作部6の外周側面6gの方向Wにおける肉厚Fが太くなるテーパ形状部Tに構成されている。
また、図1に示すように、係止部15は、内視鏡操作部6の外周側面6gにおいて、長手軸Nの方向及び処置具装着部Aの先端側において長手軸Nと交差する方向Cに形成された着脱部51cが係止される段差部12に構成されている。
尚、段差部12は、長手軸Nに沿った方向に形成された稜線12aと、方向Cに形成された稜線12bとから構成されている。尚、外周側面6gにおいては、稜線12aの上側が稜線12aの下側よりも外径が小さくなっている。
また、図1に示すように、内視鏡操作部6の外周側面6gにおいて、処置具装着部Aに処置具操作部51が装着されたときに、把持部7が延出する側であって、処置具操作部51が具備する後述する指掛け部52の基端側であって把持部7よりも先端側の位置に、指配置部Bが設けられている。
また、別の言い方をすれば、指配置部Bは長手軸Nと所定の方向Kとがなす劣角(第1実施の形態においては、直角または鈍角)の側に配置されている。
指配置部Bは、把持部7を、術者の右手Rの中指RN、薬指RM、小指RKにて把持した際、人指し指RHが位置する部位である。
尚、指配置部Bは、把持部7を術者の左手の中指〜小指で把持した際、左手の人指し指が位置する部位でもある。
また、指配置部Bは、外周側面6gにおいて、湾曲操作レバー8と反対側に位置している。
別の言い方をすれば、指配置部Bは長手軸Nと所定の方向Kとがなす劣角の側に位置するのに対して、湾曲操作レバー8は劣角に対する優角の側に位置している。
さらに、指配置部Bに、指置き突起20が設けられている。指置き突起20は、把持部7を、術者の右手Rの中指RN、薬指RM、小指RKにて把持した際、人差し指RHと中指RNが重なり合って把持しにくくなる問題を避けると同時に、操作部を広い範囲で保持し、湾曲操作レバー8を操作する際にも操作部を安定化させる機能を有している。
また、指置き突起20は、中指RNが突き当たることにより、内視鏡操作部6に対する中指RNの把持力を向上させる機能を有している他、人差し指RHにて後述する指掛け部52の引き操作を行った際、指掛け部52が中指RNに接触してしまうことを防ぐ機能を有している。
尚、以上のことは、把持部を、術者の左手中指〜小指で把持した際、術者の左手の人指し指、中指に対しても同様に機能する。
さらに、指置き突起20は、処置具装着部Aに処置具操作部51が装着されたときに、後述する指掛け部52に対して対向して位置する。
つまり、指置き突起20は、処置具装着部Aに処置具操作部51が装着されたときに、指掛け部52よりも基端側であって把持部7よりも先端側に位置し、指掛け部52に対向する位置に設けられる。
処置具50は、例えばバスケット鉗子から構成されている。よって、以下、バスケット鉗子にも符号50を付す。
バスケット鉗子50は、処置具挿入部53と、先端開閉部54と、処置具操作部51と、指掛け部52とから主要部が構成されている。
処置具挿入部53は、内視鏡1の上述した挿通チャンネルに挿入自在な部位であり、細長かつ小径に形成されている。
先端開閉部54は、処置具挿入部53の先端に設けられており、指掛け部52からの操作入力により開閉自在である。
処置具操作部51は、処置具挿入部53の基端に連設されるとともに、内視鏡操作部6の処置具装着部Aに着脱自在である。
具体的には、処置具操作部51は、略U字状を有するとともに、係止部15に対して、例えばスナップフィットによって係止される着脱部51cを具備している。
着脱部51cは、係止部15に対して係止された際、外周側面6gにおける係止部15をU字状に覆う。
この際、上述したように、係止部15は、図2に示すように、長手軸Nに沿って先端側から基端側に向かうにつれて内視鏡操作部6の外周側面6gの方向Wにおける肉厚Fが太くなるテーパ形状部Tに構成されている。
このことから、着脱部51cがテーパ形状部Tにより処置具装着部Aよりも基端側にずれてしまうことが防止されている。
また、着脱部51cは、係止部15に対して係止された際、段差部12に係止される。この際、段差部12の稜線12aにより、外周側面6gにおいて着脱部51cが回動してしまうことが防止される。
さらに、稜線12bにより、着脱部51cが処置具装着部Aよりも先端側にずれてしまうことが防止される。
尚、係止部15が、2つの稜線12a、12bを有する段差部12から構成されていることや、外周側面6gのテーパ形状部Tから構成されているのは、仮に着脱部51cの前後方向及び回動方向の位置ずれを防ぐため、外周側面6gに着脱部51cが嵌入する溝が形成されていると、内視鏡1のリプロセス、例えば洗浄消毒処理の際、溝に液体が溜まりやすく、溝が洗浄消毒し難いばかりか溝から液体を拭き取り難くなってしまうためである。即ち、内視鏡1のリプロセス性を向上させるためである。
指掛け部52は、処置具操作部51の基端側に設けられており、軸部52jの基端に連設されることにより、軸部52jを介して長手軸Nに沿って押し引き操作が可能である。
この実施の形態においては、長手軸Nの方向は把持部7の方向、すなわち所定の方向Kと直角または鈍角をなす方向に一致する。
なお、指掛け部52は、長手軸Nに沿っていなくてもよいが、把持部7の所定の方向Kと略直交する方向に設けられる。
このように指掛け部52を把持部7の所定の方向Kと略直交する方向に設けることで、指掛け部52は人差し指を伸ばす方向に配置され、自然に指掛け部52に人差し指が掛かる位置に配置される。
なお、指掛け部52が移動する方向、すなわち軸部52jが移動する方向と、所定の方向Kと直角または鈍角をなす方向とを平行に設けてもよい。
指掛け部52は、把持部7が術者の右手Rの中指RN、薬指RM、小指RKにて把持された際、右手Rの人指し指RHにて操作されるものである。
尚、指掛け部52は、把持部7が術者の左手の中指〜小指にて把持された際、左手の人指し指にて操作されるものである。
また、指掛け部52は、例えば押すと、即ち先端側に移動させると、先端開閉部54を開かせ、引くと、即ち、基端側に移動させると、先端開閉部54を閉じさせるものである。即ち、先端開閉部54の開閉操作に用いるものである。
さらに、指掛け部52は、引くと先端開閉部54が閉じ、押すと先端開閉部54が開く構成であっても構わない。
尚、指掛け部52を用いた先端開閉部54の開閉機構は、バスケット鉗子50においては周知であるため、その説明は省略する。
また、図1に示すように、処置具操作部51内に、指掛け部52の押し操作または引き操作の後に、指掛け部52を操作前の初期位置に復帰させる既知の付勢部材60が設けられていても構わない。
このことにより、付勢部材60によって、指掛け部52は、人指し指RHにて引き操作を行う場合だけ、先端開閉部54を開く操作を行うようにしても良い。
詳しくは、この構成においては、指掛け部52の引き操作が非操作の際は、先端開閉部54は閉じており、指掛け部52が付勢部材60の付勢に抗して引き操作された場合のみ、先端開閉部54を開けることが可能となる。
これは、把持部7を中指〜小指にて把持する術者の人指し指にて、指掛け部52の押し操作は行い難い。このことから、付勢部材60を用いた構成では、人指し指による指掛け部52の引き操作のみにて先端開閉部54の開き操作を行うことが好ましいためである。
この構成であれば、引き操作が行われない場合は、付勢部材60により指掛け部52は押され先端開閉部54は閉じるため、意図的に押し操作を行わなくても自動的に結石を掴むことが可能になる。また、患者への挿入時に先端開閉部54を閉じ忘れてしまうことを防ぐことができる。
また、これとは反対に、指掛け部52の引き操作のみで先端開閉部54が閉じる構成や、指掛け部52の押し操作のみで先端開閉部54が開くまたは閉じる構成にも適用可能である。
さらに、処置具操作部51内に、指掛け部52の押し操作または引き操作の後に、先端開閉部54の第1の状態である開状態を維持し、指掛け部52の再度の押し操作または引き操作の後に、先端開閉部54の第2の状態である閉状態を維持することにより、開状態と閉状態とを切り換える既知の切り換え機構65が設けられていても構わない。尚、第1の状態が閉状態であって、第2の状態が開状態であっても構わない。
即ち、指掛け部52の押し操作または引き操作毎に、先端開閉部54の開閉状態を切り換える構成を、バスケット鉗子50は有していても構わない。
また、図1に示すように、指掛け部52は、リング状に形成されている。さらに、指掛け部52は、処置具装着部Aに処置具操作部51が装着されたときに、把持部7を中指RN、薬指RM、小指RKにて把持する術者の人指し指RHの可動範囲Mに位置している。
尚、人指し指を基準とした可動範囲Mの設定は、把持部7を術者の左手で把持した場合においても同様である。
さらに、図2に示すように、指掛け部52は、長手軸Nの先端側から基端側に向かって肉厚Eが薄くなるよう形成されていても良い。
このことにより、人差し指RHを指掛け部52に深く入れやすくなり、人差し指RHの移動(すなわち、指掛け部52の操作)が容易になる。
尚、その他の内視鏡システム100の構成は、従来と同様であるため、その説明は省略する。
このように、本実施の形態においては、内視鏡操作部6の基端側から把持部7が長手軸Nと交差する所定の方向Kに延出されていることにより、内視鏡操作部6及び把持部7は、ピストル型形状を有していると示した。
また、内視鏡操作部6の外周側面6gに位置する処置具装着部Aに対して、バスケット鉗子50の処置具操作部51が着脱自在であると示した。
さらに、処置具装着部Aに対して処置具操作部51が装着されたときに、把持部7の所定の方向Kと略直交する方向に押し引き操作が可能な指掛け部52は、術者の、例えば右手Rの人指し指RHの可動範囲Mに位置していると示した。
また、内視鏡操作部6の外周側面6gにおいて、湾曲操作レバー8は、術者の、例えば右手Rの親指ROにて操作可能な位置に設けられていると示した。
このことによれば、術者の利き手が右手Rの場合、使い勝手の良い利き手の右手Rにて、内視鏡操作部6を介した挿入部5の進退操作、捻り操作、湾曲操作レバー8の操作、指掛け部52を用いた先端開閉部54の開閉操作を全て行うことができる。
よって、左手は挿入部の進退操作の微調整や、挿入部の引き抜き操作に専念することができる。尚、以上のことは、術者の利き手が左手の場合であっても同様であり、左手で上述の操作を全て行うことができる。
このため、従来のように、内視鏡操作と処置具操作とにおいて、術者は、一方の手を内視鏡と処置具との間において持ち替える必要がなくなる。
以上から、内視鏡操作及び処置具操作を1人の術者により容易に行える構成を具備する内視鏡1、該内視鏡に着脱自在な処置具50、内視鏡システム100を提供することができる。
(第2実施の形態)
図3は、本実施の形態の内視鏡システムを部分的に示す図、図4は、図3の内視鏡システムを図3中のIV方向からみた斜視図である。
図3は、本実施の形態の内視鏡システムを部分的に示す図、図4は、図3の内視鏡システムを図3中のIV方向からみた斜視図である。
この第2実施の形態の内視鏡システムの構成は、上述した図1、図2に示した第1実施の形態の内視鏡システムと比して、指掛け部の一部が切り欠かれている点が異なる。
よって、この相違点のみを説明し、第1実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図3、図4に示すように、本実施の形態においては、バスケット鉗子50の処置具操作部51における指掛け部52は、リングの所定の方向が切り欠かれたU字状に形成されている。
具体的には、指掛け部52は、処置具装着部Aに処置具操作部51が装着されたときに、リングの内視鏡操作部6に対向する方向が切り欠き部52kによって切り欠かれたU字状に形成されている。
また、図4に示すように、指掛け部52の肉厚Eに相当する開口方向の両端部に、凸状または凹状に形成された滑り止め部58が設けられていても良い。
滑り止め部58は、指掛け部52に対して人指し指RHを浅く入れても、人指し指RHを引っ掛けやすくするとともに、指掛け部52を軽い操作力量で操作するためのものである。
即ち、指掛け部52に人指し指RHを浅く引っ掛けても先端開閉部54の開閉操作をしやすくするものである。この構成は、特に可動範囲Mの小さい人指し指RHの短い術者に対して有効である。
尚、以上の滑り止め部58の構成は、術者の左手人指し指に対しても同様である。また、滑り止め部58は、上述した第1実施形態のリング状の指掛け部52に適用しても同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態においては、処置具操作部51内に、第1実施形態と同様、付勢部材60、切り換え機構65が設けられていても構わない。
尚、その他の構成は、上述した第1実施の形態と同じである。
このような構成によれば、指掛け部52が切り欠き部52kを有するU字状に形成されていることにより、指掛け部52に人指し指RHをリング状よりも入れやすくなる。
また、親指ROを用いた湾曲操作レバー8の湾曲操作の際、内視鏡操作部6はふらつきやすくなるが、切り欠き部52kによって、指掛け部52から人指し指RHを外すことなく人指し指RHを、直接外周側面6gに押し当てて内視鏡操作部6を支持することが可能となる。
このため、第1実施の形態のリング形状の指掛け部52よりも、内視鏡操作部6のふらつきを防止することができる。
さらに、切り欠き部52kが形成されている分だけ、処置具装着部Aに処置具操作部51を装着した際、処置具操作部51及び指掛け部52が方向Cにおいて外周側面6gに第1実施の形態よりも近接する。
このため、内視鏡操作部6の下面に沿って、人差し指RHの移動(すなわち、指掛け部52の操作)が容易となる。
さらに、本実施の形態においても、第1実施形態と同様、指掛け部52は、長手軸Nの先端側から基端側に向かって肉厚Eが薄くなるよう形成されていても構わない。
このことにより、人差し指RHを指掛け部52に深く入れやすくなり、人差し指RHの移動(すなわち、指掛け部52の操作)が容易になるのと同時に、外周側面6gへの接触面積が増加し、内視鏡操作部6を安定して支えることが可能となる。
尚、以上のことは、左手の人指し指を用いる場合においても同様である。また、その他の効果は、上述した第1実施形態と同じである。
また、上述した第1、第2実施の形態においては、処置具50を用いた操作は、バスケット鉗子の開閉を例に挙げて示した。
これに限らず、医療用の把持鉗子の開閉や、レーザプローブのレーザ発射スイッチ操作、プローブの進退操作や、生検鉗子の開閉操作、はさみ鉗子の開閉操作、あるいはクリップ鉗子の開閉操作等にも適用可能であることは勿論である。
また、湾曲部3を湾曲させる湾曲操作部材として湾曲操作レバーを例に挙げて示したが、これに限らず、湾曲操作部材は、ノブタイプであっても構わない。
さらに、上述した第1、第2実施の形態においては、指掛け部52は、操作者の人指し指にて操作すると示したが、これに限らず、他の指、例えば中指にて操作されても構わない。
本出願は、2016年7月15日に日本国に出願された特願2016−140373号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の内容は、本願明細書、請求の範囲、図面に引用されたものである。
本発明の一態様における内視鏡は、長手軸の先端側に湾曲部を有する挿入部と、前記挿入部の基端側に前記長手軸に沿って連設され、前記湾曲部を湾曲させる湾曲操作レバーを有する内視鏡操作部と、前記内視鏡操作部の基端側において前記長手軸と交差する所定の方向に連設され、術者が把持可能な把持部と、前記内視鏡操作部の外周側面に設けられた、前記把持部が延出する側に配置される押し操作または引き操作が可能な指掛け部を有する処置具操作部が着脱自在な処置具装着部と、前記内視鏡操作部の前記外周側面における前記把持部が延出する側に設けられた、前記処置具装着部に前記処置具操作部が装着されたときに、前記指掛け部の押し操作または引き操作の操作動線の延長線上における前記指掛け部の基端側であって前記把持部よりも先端側に位置する指置き突起と、を具備する。
本発明は、内視鏡操作部に処置具操作部が着脱自在な内視鏡、内視鏡システムに関する。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、内視鏡操作及び処置具操作を1人の術者により容易に行える構成を具備する内視鏡、内視鏡システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様における内視鏡は、長手軸の先端側に湾曲部を有する挿入部と、前記挿入部の基端側に前記長手軸に沿って連設される内視鏡操作部と、前記内視鏡操作部の基端側において前記長手軸と交差する所定の方向に連設され、前記内視鏡操作部とともにピストル型形状に形成され、術者の手の中指、薬指、小指にて把持可能な把持部と、前記内視鏡操作部に設けられ、前記湾曲部を湾曲させるために前記術者が前記把持部を把持した前記手の親指にて操作可能な湾曲操作レバーと、前記内視鏡操作部の外周側面に設けられた、前記把持部が延出する側に配置される前記術者が前記把持部を把持した前記手の人差し指にて押し操作または引き操作が可能な指掛け部を有する処置具操作部が着脱自在な処置具装着部と、前記内視鏡操作部の前記外周側面における前記把持部が延出する側に設けられた、前記処置具装着部に前記処置具操作部が装着されたときに、前記指掛け部の押し操作または引き操作の操作動線の延長線上における前記指掛け部の基端側であって前記把持部よりも先端側に位置し、前記術者の前記把持部を把持した前記手の前記人差し指と前記中指の間に配置される指置き突起と、を具備する。
さらに、本発明の一態様における内視鏡システムは、前記内視鏡と、前記処置具装着部に対して着脱自在な前記処置具操作部を有する処置具と、を具備する。
Claims (15)
- 長手軸の先端側に湾曲部を有する挿入部と、
前記湾曲部を湾曲させる湾曲操作レバーを有する内視鏡操作部と、
前記内視鏡操作部の基端側に連設され、術者が把持可能な把持部と、
前記内視鏡操作部の外周側面に設けられた、前記把持部が延出する側に配置される押し操作または引き操作が可能な指掛け部を有する処置具操作部が着脱自在な処置具装着部と、
前記内視鏡操作部の前記外周側面における前記把持部が延出する側に設けられた、前記処置具装着部に前記処置具操作部が装着されたときに、前記指掛け部の基端側であって前記把持部よりも先端側に位置する指配置部と、
を具備することを特徴とする内視鏡。 - 前記内視鏡操作部は、前記挿入部の基端側に前記長手軸に沿って連設され、
前記把持部は、前記長手軸と交差する所定の方向に連設されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。 - 前記内視鏡操作部の前記処置具装着部に、前記処置具操作部の着脱部が係止される係止部が設けられており、
前記係止部は、前記長手軸に沿って先端側から基端側に向かうにつれて太くなる前記内視鏡操作部の前記外周側面のテーパ形状部に構成されているとともに、前記長手軸及び前記処置具装着部の先端側において前記長手軸に交差する方向に形成された前記着脱部が係止される段差部に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。 - 前記湾曲操作レバーは、前記内視鏡操作部の前記外周側面において前記指配置部の反対側に位置していることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
- 前記指配置部に、前記把持部を把持する指以外の指が接触される指置き突起が設けられており、
前記指置き突起は、前記処置具装着部に前記処置具操作部が装着されたときに、前記指掛け部よりも基端側であって前記把持部よりも先端側に位置することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。 - 前記請求項1に記載の前記処置具操作部を具備することを特徴とする、内視鏡に着脱自在な処置具。
- 前記指掛け部の押し操作または引き操作の後に、前記指掛け部を操作前の初期位置に復帰させる付勢部材を有することを特徴とする、請求項6に記載の内視鏡に着脱自在な処置具。
- 前記指掛け部は、リング状に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の内視鏡に着脱自在な処置具。
- 前記指掛け部は、リングの所定の方向が切り欠かれた形状に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の内視鏡に着脱自在な処置具。
- 前記指掛け部は、前記処置具装着部に前記処置具操作部が装着されたときに、前記リングの前記内視鏡操作部に対向する方向が切り欠かれた形状に形成されていることを特徴とする請求項9に記載の内視鏡に着脱自在な処置具。
- 前記指掛け部は、前記長手軸の先端側から基端側に向かって肉厚が薄くなるように形成されていることを特徴とする請求項7に記載の内視鏡に着脱自在な処置具。
- 前記指掛け部は、該指掛け部の開口方向の端部に凸状または凹状に形成された滑り止め部が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の内視鏡に着脱自在な処置具。
- 前記指掛け部の押し操作または引き操作の後に、前記処置具の先端開閉部の第1の状態を維持し、前記指掛け部の再度の押し操作または引き操作の後に、前記先端開閉部の第2の状態を維持することにより、前記第1の状態と前記第2の状態とを切り換える切り換え機構を具備していることを特徴とする請求項6に記載の内視鏡に着脱自在な処置具。
- 前記指掛け部は、前記処置具装着部に前記処置具操作部が装着されたときに、前記把持部を把持する前記術者の人指し指の可動範囲に位置することを特徴とする請求項6に記載の内視鏡に着脱自在な処置具。
- 前記請求項1に記載の前記内視鏡と、
前記請求項6に記載の前記内視鏡に着脱自在な処置具と、
を具備することを特徴とする内視鏡システム。
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