JPWO2018008133A1 - ワイヤ放電加工装置、ガイドユニットおよびワイヤ放電加工方法 - Google Patents

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Abstract

ワイヤ電極(1)を張架して、被加工物(T)が配される加工範囲部(RP)に導くガイドユニット(20)は、第1のワイヤガイド(21)および第2のワイヤガイド(23)と、第1および第2のワイヤガイド(21,23)間に、離間して配され、第1のワイヤガイド(21)から距離を持って配され、ワイヤ電極(1)の走行位置を決定する第1の支点(22)と、第2のワイヤガイド(23)から距離を持って配され、ワイヤ電極(1)の走行位置を決定する第2の支点(24)とを備える。第1の支点(22)は第1のワイヤガイド(21)に対する方向が可変であり、ワイヤ電極(1)の加工範囲部(RP)は、第1および第2の支点(22,24)間に張架された部分で構成され、ワイヤ電極(1)が、供給部(10)から供給されたワイヤ電極(1)に対して傾斜可能である。

Description

本発明は、ワイヤ電極の走行方向を変更できるワイヤ放電加工装置、ガイドユニットおよびワイヤ放電加工方法に関する。
ワイヤ放電加工装置においては、垂直にワイヤ電極が走行し、被加工物の上面および下面に所望とする形状を描く加工装置と、水平にワイヤ電極が走行し、被加工物の側面に所望とする形状を描く加工装置がある。
いずれの加工装置であっても、脱イオン水、水溶液あるいは絶縁性油をはじめとする加工液が加工範囲に供給されて加工が行われる。垂直にワイヤ電極が走行する加工装置では、被加工物の加工される範囲が上下ワイヤガイド間距離すなわち高さ方向の距離で決まる。従って、長物の被加工物は上下ワイヤガイド間距離に収まらない場合は加工適用範囲外であった。また、水平にワイヤ電極が走行する加工装置においても、被加工物をテーブル定盤に固定することができず、重量物の加工には適さない。
そこで、特許文献1では、ワイヤ電極からなる放電加工治具を用い、着脱可能な複数のガイドアームをとり替えることによって水平加工および傾斜加工を行う技術が開示されている。
実開平01−004520号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、加工方向に自由度を持たせることが困難であり、特に加工中に加工方向を変更するのは難しく、被加工物を固定した状態で異なる方向に連続加工を行うのは難しいという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、加工方向を自由に変化させることができ、加工範囲を広げることができるワイヤ放電加工装置を得ることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、ワイヤ電極を供給する供給部と、供給部から供給され走行するワイヤ電極を張架して、被加工物が配される加工範囲部に導くワイヤガイド部とを備える。ワイヤガイド部は、第1のワイヤガイドと、第1のワイヤガイドから距離をもって配され、第1のワイヤガイドに対して相対的に移動可能な第2のワイヤガイドと、第1および第2のワイヤガイド間に、第1のワイヤガイドから距離をもって配され、ワイヤ電極の走行位置を決定する第1の支点と、第2のワイヤガイドから距離をもって配され、ワイヤ電極の走行位置を決定し、第1の支点とを結ぶ線分の傾斜を制御する第2の支点とを備える。
本発明によれば、加工方向を自由に変化させることができ、加工範囲を広げることができるワイヤ放電加工装置を得ることができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置を模式的に示す正面図 本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置を模式的に示す側面図 本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置のワイヤ電極の方向を傾斜させた状態を示す正面図 本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置のガイドユニットの正面方向から見た斜視図 本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置のガイドユニットの背面方向から見た斜視図 本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置の概念を示す説明図 本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置の概念を示す説明図 本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置の概念を示す説明図 本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置の第1の支点と第2の支点との位置関係を示す説明図 本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置の第1のワイヤガイドの要部拡大説明図 本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置において第1および第2のユニットによる主座標系を示す説明図 本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置において第2のユニットによる副座標系を示す説明図 本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置を用いたワイヤ放電加工工程を示すフローチャート 本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置の制御部を構成するハードウェアを示す図 (a)から(e)は、主座標系による一連の加工工程におけるガイドユニットの位置を説明する模式図 本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置を用いたワイヤ放電加工工程を示すフローチャート (a)から(e)は、副座標系による一連の加工工程におけるガイドユニットの位置を説明する模式図 本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置を用いたワイヤ放電加工工程を示すフローチャート (a)から(e)は、主座標系と副座標系による一連の加工工程におけるガイドユニットの位置を説明する模式図 本発明の実施の形態2によるワイヤ放電加工方法に用いられるワイヤ放電加工装置を示す説明図 本発明の実施の形態2によるワイヤ放電加工装置の加工範囲を示す説明図 本発明の実施の形態3によるワイヤ放電加工方法に用いられるワイヤ放電加工装置を示す説明図
以下に、本発明に係るワイヤ放電加工装置、ガイドユニットおよびワイヤ放電加工方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。さらにまた、断面図であっても、図面を見易くするためにハッチングを付さない場合がある。また、平面図であっても、図面を見易くするためにハッチングを付す場合がある。
実施の形態1.
図1から図3は、本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置を模式的に示す図であり、図1は正面図、図2は側面図、図3はワイヤ電極1の方向を傾斜させた状態を示す正面図である。図4は、本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置のガイドユニットの正面方向から見た斜視図であり、図5は、同ガイドユニットの背面方向から見た斜視図である。図6から図8は本発明の実施の形態1によるワイヤ放電加工装置の概念を示す説明図である。図9は、第1の支点22と第2の支点24との位置関係を示す説明図、図10は、第1のワイヤガイドの要部拡大説明図である。図1から図3に示すように、実施の形態1のワイヤ放電加工装置100は、垂直にワイヤ電極1が走行するワイヤ放電加工装置に、二つの支点となるガイドユニット20からなるワイヤガイド部を追加することで、長物あるいは重量物の被加工物Tを固定したまま、ワイヤ電極1の位置および方向を可変にし、加工方向を変化させながら、加工するものである。
実施の形態1のワイヤ放電加工装置100は、ワイヤ電極1を供給する供給部10と、供給部10から供給されて走行するワイヤ電極1を張架して、被加工物Tが配される加工範囲部RPに導き、ワイヤ電極1を形成するワイヤガイド部であるガイドユニット20と、ワイヤ電極1に通電する通電部30と、加工後のワイヤ電極1を回収する回収部40と、加工範囲部RPに加工液を供給するための液槽部50とを備える。被加工物Tは、固定治具60であるテーブル定盤に載置される。
ガイドユニット20は、第1のワイヤガイド21と、第1のワイヤガイド21から一定の距離をもって配された第2のワイヤガイド23と、第1および第2のワイヤガイド21,23間に配された第1の支点22および第2の支点24とを有する。第1の支点22は、第1のワイヤガイド21から第1の距離をもって配され、ワイヤ電極1の走行位置を決定する。第2の支点24は、第2のワイヤガイド23から第2の距離をもって配され、ワイヤ電極1の走行位置を決定する。また第1の支点22は第1のワイヤガイド21に対して移動可能である。さらにまた第2の支点24は第2のワイヤガイド23に対して移動可能である。第1および第2の支点22,24を結ぶ線分が傾斜可能に形成されている。ワイヤ電極1の加工範囲部Rpは、ワイヤ電極1のうち第1および第2の支点22,24間に張架された部分で構成されている。ワイヤ電極1は、ガイドユニット20によって供給部10から垂直方向に供給されたワイヤ電極1に対して傾斜可能であり、かつワイヤ電極1は、駆動中に方向を変化させることができる。第1の支点22が、第1のワイヤガイド21に対する方向とは、第1のワイヤガイド21の第1の支点22側のワイヤ導出位置と第1の支点22とを結ぶ線と垂線とのなす角で定義することができる。第2の支点24が、第2のワイヤガイド23に対する方向とは、第2のワイヤガイド23の第2の支点24側のワイヤ導出位置と第2の支点24とを結ぶ線と垂線とのなす角で定義することができる。
図4および図5に示すように、第1のワイヤガイド21は、第1のユニット本体20U0に装着されている。第1の支点22は、第1のアーム26を介して第1のユニット本体20U0の第1の取付け板25に装着されており、第1のアーム26の方向を変更可能である。つまり第1のワイヤガイド21は、第1のユニット本体20U0に固定され、第1の支点22は、第1のユニット本体20U0に回動可能に支持された第1のアーム26に装着されている。
また図4および図5に示すように、第2のワイヤガイド23は、第2のユニット本体20D0に装着されている。第2の支点24は、第2のアーム28を介して第2のユニット本体20D0の第2の取付け板27に装着されており、第2のアーム28の方向を変更可能である。つまり第2のワイヤガイド23は、第2のユニット本体20D0に固定され、第2の支点24は、第2のユニット本体20D0に回動可能に支持された第2のアーム28に装着されている。
なお、第1および第2のアーム26,28については方向だけでなく長さについても変更できるようにしてもよい。第1のアーム26または第2のアーム28の方向または長さを加工中に変更することで、ワイヤ電極1の加工範囲部Rpは、加工方向あるいは加工範囲を拡げることができ、連続駆動で広範囲に所望の加工形状を得ることができる。
第1のワイヤガイド21および第2のワイヤガイド23は、ワイヤ電極1を供給されてきた方向に挿通してワイヤ電極1を外周からガイドする挿通穴21h,23hを備える。第1の支点22および第2の支点24は、第1のワイヤガイド21を介して供給されたワイヤ電極1に当接して、ワイヤ電極1の走行位置を決定する第1および第2のガイドローラ22R,24Rで構成されている。
第1の支点22は第1のアーム26を介して第1のユニット20Uの第1の取付け板25に第1の調整ねじ25Nで固定される。第1の取付け板25は第1のユニット本体20U0の背面に配され、第1の支点22を装着しない場合は、第1のユニット本体20U0には第1の取付け板25のみ配されている。従って、ガイドユニット20の機能を用いることなく通常通り、垂直にワイヤ電極1が張架されたときにも特にワイヤ電極1と第1の支点22との干渉の問題がない。
第2の支点24についても第2のアーム28を介して第2のユニット20Dの第2の取付け板27に第2の調整ねじ27Nで固定される。第2の取付け板27は第2のユニット本体20D0の背面に配され、第2の支点24を装着しない場合は、第2のユニット本体20D0には第2の取付け板27のみ配されている。従って、第2の支点24についてもガイドユニット20の機能を用いることなく通常通り、垂直にワイヤ電極1が張架されたときにも特にワイヤ電極1と第2の支点24との干渉の問題がない。
第1の取付け板25に対する第1の調整ねじ25Nの調整で第1のアーム26の方向が決定される。一方、第2の取付け板27に対する第2の調整ねじ27Nの調整で第2のアーム28の方向が決まる。第1のアーム26および第2のアーム28の方向によって、第1および第2の支点間の水平支点間距離LAと垂直支点間距離LBが決まるが、あらかじめ第1および第2のアーム26,28と第1および第2のユニット20U,20Dとをそれぞれ一体化しておいてもよい。
供給部10では、1個のワイヤ供給用リール11から繰り出された1本のワイヤ電極1が、ワイヤ張力制御用ローラ12を通過して、自動結線ユニット13に導かれる。ワイヤ供給用リール11は、供給用モータ11Mで駆動される。
通電部30は、放電加工用の電源31と、給電線32と、ワイヤ電極1に給電する給電子33とを備える。
回収部40は、下部ノズル41と、ローラ42と、ワイヤ電極回収用ローラ43とを備える。ワイヤ電極回収用ローラ43は回収用モータ43Mで駆動される。
液槽部50は、液槽51内に加工液52を充填し、ワイヤ電極1を含む加工範囲部RPに加工液52を供給する。また液槽51の底部には、液面調整装置53を具備し、加工液52の供給排出を制御する。
また、第1のユニット20Uは、第1の駆動部70で駆動され、第2のユニット20Dは、第2の駆動部80で駆動され、第1および第2のユニット20U,20Dは、独立して移動可能である。なお一連の操作は、図14にハードウェア構成を示すようにワイヤ放電加工装置100の制御部110が、数値制御装置200による指令により実行することで、実施される。制御部110については後述するが、実施の形態1のワイヤ放電加工装置では、第1および第2の駆動部70,80は電動アクチュエータである。第1および第2の調整ねじ25N,27Nは、ワイヤ放電加工装置100に備えられた制御部110によって駆動される。垂直にワイヤ電極1が張架された場合には第1のアーム26および第2のアーム28を加工範囲の干渉領域外まで回転させ収納状態にし、ワイヤ電極1の位置あるいは方向を変化させたい場合のみ第1のアーム26および第2のアーム28をワイヤ電極1の走行位置に出現させるようにしてもよい。
図2に示すように、第1のユニット20Uを駆動する第1の駆動部70は、第1のユニット20Uを水平方向に駆動する第1の水平駆動装置71と、垂直駆動する第1の垂直駆動装置72と、第1の垂直駆動モータ73と、第1の水平駆動モータ74とを有する。第1の水平駆動装置71と、第1の垂直駆動装置72は、上部まで伸長する第1の支持柱75によって支持されている。
第2のユニット20Dを駆動する第2の駆動部80は、第2のユニット20Dを水平駆動する第2の水平駆動装置81と、第2のX方向水平駆動モータ84Xと、第2のY方向水平駆動モータ84Yとを有する。第2の水平駆動装置81は、水平方向に伸長する第2の支持柱85によって支持されている。
第1および第2のユニット20U,20Dは独立して水平駆動および垂直駆動することができる。第1のユニット20Uの水平駆動には、X軸モータとY軸モータとからなる第1の水平駆動モータ74が用いられる。一方、第2のユニット20Dの水平駆動には、X軸モータからなる第2のX方向水平駆動モータ84Xと、Y軸モータからなる第2のY方向水平駆動モータ84Yとが用いられる。第1のユニット20UのX軸およびY軸を、Xu軸およびYu軸とし、第2のユニット20DのX軸およびY軸を、Xd軸およびYd軸とする。また、第1の水平駆動装置71は第1の垂直駆動装置72に配されZ方向に駆動し、前述した制御部110により、第1のユニット20Uは水平と垂直の動作を可能とする。
上記構成においては、第1のワイヤガイド21と第2のワイヤガイド23との相対位置をXu軸とYu軸とによる第2座標つまり副座標を定義し、Xd軸とYd軸とによる第1座標つまり主座標を定義することによって、相対位置を維持した状態で加工を行うことが可能である。Xu=+10mm、Yu=0mmを、加工プログラムではXd=0mmからXd=+30mm、Yd=0mmからYd=0mmとすることで、第1のワイヤガイド21は第2のワイヤガイド23とXu=+10mmの状態を維持したままで、Xdが+30mm移動する。これにより、加工プログラムを比較的容易に構成することが可能になる。
また、第1の水平駆動装置71には、所謂、自動結線装置である、自動結線ユニット13が接続されている。自動結線ユニット13は、ワイヤ電極1が第1のワイヤガイド21と第2のワイヤガイド23との間に配されていないときに、制御部110からの指令によって、ワイヤ供給用リール11と連動し、自動的にワイヤ電極1を送給することで、第1のワイヤガイド21と第2のワイヤガイド23間にワイヤ電極1を張架する。自動結線ユニット13はワイヤ電極1の自動的な張架を効率的に実行するために、第1のワイヤガイド21に加工液流を送り込み、第1のワイヤガイド21と第2のワイヤガイド23との間に加工液柱を発生させることもある。
図3は、第1のワイヤガイド21と第2のワイヤガイド23とが各駆動装置により水平方向に互いに異なる位置に配されることで被加工物Tを傾斜状に加工する場合の例を示す。図3に示すように、かかる構成により、加工方向を自由に変化させることができ、加工範囲を広げることができる。図3のように第1のワイヤガイド21と第2のワイヤガイド23とが水平方向に互いに異なる位置に配されワイヤ電極1は傾斜状に張架されている場合、一度、加工中にワイヤ電極が断線した場合には、従来の装置では自動結線ユニット13を使用しても第1のワイヤガイド21からはワイヤ電極1は鉛直方向にのみ送給されるため、自動的に張架することは不可能であった。しかしながら実施の形態1の装置では、ワイヤ電極1が断線した場合には、第1のワイヤガイド21と第2のワイヤガイド23とが垂直方向に揃う任意の位置に復帰させて、自動結線ユニット13による自動結線を行った後、断線位置に戻すことが可能である。ガイドユニット20の第1および第2のワイヤガイド21,23と、第1および第2の支点22,24との位置は制御部110で逐次記憶されている。従って、第1および第2のワイヤガイド21,23と、第1および第2の支点22,24との位置を自動的に断線前の位置に戻すことができる。
第2の水平駆動装置81は第2のワイヤガイド23を配した第2の支持柱85が液槽51から突き出た構造となり、第2の支持柱85と液槽51とはシールされることで加工液52の流出が防止されている。第1の垂直駆動装置72と第1の水平駆動装置71とを配した第1の支持柱75と、第2の支持柱85とは「コの字」構成となり、第2の水平駆動装置81を駆動することで同時に移動する。つまり、第2の水平駆動装置81の位置指令により、第1および第2のワイヤガイド21,23は相対関係を維持したまま駆動する。
自動結線機構を備えた供給部10から繰り出された1本のワイヤ電極1は、ガイドユニット20によって走行方向を変化させながら、通電部30で通電されて、放電加工を行い、回収部40で回収されるまで、自動的に送給される。なお一連の操作は、図14にハードウェア構成を示したようにワイヤ放電加工装置100の制御部110が、数値制御装置200による指令により実行することで、実施される。また、ガイドユニット20の第1および第2のワイヤガイド21,23と第1および第2の支点22,24の位置情報は、制御部110に設けられた記憶部で逐次記憶される。記憶部に格納された位置情報により、第1および第2の駆動部70,80が駆動制御される。
実施の形態1のワイヤ放電加工装置100では、ワイヤ電極1をガイドユニット20で所望の方向に移動させてワイヤ電極1を形成し、ワイヤ電極1を走行させながら、放電加工用の電源31から給電線32および給電子33を介してワイヤ電極1に給電する。給電子33が、被加工物Tに対してワイヤ電極1を接近させ、ワイヤ電極1にて被加工物Tを放電加工する。ワイヤ電極1には、直径0.1mmから0.3mmの黄銅線をはじめとするさまざまなワイヤ電極線が使用され、通常のワイヤ放電加工と同様に加工液52中で被加工物Tが放電加工される。加工に至るまでの準備工程である、ワイヤ電極1の結線、および、結線に伴う各種工程は、図14に示すように、ワイヤ放電加工装置100の制御部110が、数値制御装置200による指令により実行することで、実施される。
なお、各部位の移動は、前述した第1の駆動部70および第2の駆動部80に限定されることなく、X軸、Y軸およびZ軸の各軸に沿って動くX軸ヘッド、Y軸ヘッドおよびZ軸ヘッドを介してなされるが、通例の駆動要素を用いることができる。
次に、実施の形態1のワイヤ放電加工装置の動作について、説明する。まず、図6から図8にワイヤ放電加工装置の基本的な動作を示すが、図6では、垂直方向にワイヤ電極1が走行するように構成された供給部10の直下にガイドユニット20が装着された状態を示している。図6は、第1のワイヤガイド21から、第2のワイヤガイド23を経由するように、供給部10からワイヤ電極1を受けた状態を示す図である。図6では、第1のワイヤガイド21と連動する第1の支点22と、第2のワイヤガイド23と連動する第2の支点24は、ワイヤ電極1に接触していない。続いて図7に示すように、第1のワイヤガイド21あるいは第2のワイヤガイド23がX方向またはY方向に移動すると第1の支点22と第2の支点24間にワイヤ電極1が張架される。さらに、第1のワイヤガイド21および第1の支点22が、下降すなわち−Z方向に移動すると、図8に示すように、第1の支点22と第2の支点24に張架されたワイヤ電極1の角度が変化する。図6から8では、簡略化のためにYZ面での移動として表示しているが、XYZ面での移動にしても良いことはいうまでもない。
図7および図8の動作の組み合わせにより、ワイヤ電極1の方向を自由に多方向に変化させることができる。
動作時における、第1の支点22と第2の支点24との配置について説明する。図9は、第1の支点22と第2の支点24との位置関係を示す説明図、図10は、第1のワイヤガイドの要部拡大説明図である。第1のワイヤガイド21は、内部に穴径φ21=Dの筒状の穴を有している。第1の支点22と第2の支点24は、水平支点間距離LAを持ち、水平支点間距離LAは第1のワイヤガイド21と第2のワイヤガイド23の挿通穴21h,23hの穴径以上離れて配されている。第1のワイヤガイド21の挿通穴21hと第2のワイヤガイド23の挿通穴23hの穴径φ21およびφ23(図示せず)が等しい時、水平支点間距離LAは0mmより大きくとる。
第1の支点22と第2の支点24が、水平支点間距離LAを十分にとるように配することで、上部に位置する第1のワイヤガイド21から供給されたワイヤ電極1が下部に位置する第2のワイヤガイド23に自動的に供給される、所謂、ワイヤ放電加工装置100の機能の1つである自動結線機能を使用する場合にも有効である。つまり、第1の支点22と第2の支点24がワイヤ電極1の供給経路に存在しないことで、自動結線機能が有効に動作する。第1の支点22と第2の支点24がワイヤ電極1の供給経路に存在しないため、供給部10の自動結線ユニット13から自動結線機能による加工液52の高速流による加工液柱が噴射されたときに障害とならない。なお、垂直支点間距離LBについても第1のワイヤガイド21と第1の支点22あるいは第2のワイヤガイド23と第2の支点24が移動するときに、第1の支点22あるいは第2の支点24との干渉を避けるために、少なくとも0mmより大きく、2mm程度離れている。従って、ガイドユニット20を装着した構成のワイヤ放電加工装置100では、第1の支点22と第2の支点24との干渉が生じるのを避けるために、第1の支点22と第2の支点24との水平支点間距離LAと垂直支点間距離LBを含む位置情報が、予めワイヤ放電加工装置100内の制御部110内に記憶され、干渉する位置に達する前に停止動作指令が出力される。
次に、実施の形態1のワイヤ放電加工装置を用いた加工工程におけるガイドユニットの駆動方法について詳細に説明する。説明に先立ち加工方法の基本的な概念を説明する。図11および図12は、実施の形態1のワイヤ放電加工装置を用いた2つの基本的な加工方法を示す説明図である。図11は第1および第2のユニット20U,20Dによる主座標系での加工工程を示す説明図である。主座標系での加工工程では、第2の水平駆動装置81への移動指令により、張架されたワイヤ電極1が被加工物Tを加工するものである。第1の水平駆動装置71は第2の水平駆動装置81上に搭載されているため、第2の水平駆動装置81の制御座標である主座標系への指令により、ワイヤ電極1が一定の加工範囲部RPを保った状態で加工を行うことが可能となる。
図12は、第1のユニット20Uのみを駆動させる副座標系での加工を示す説明図である。副座標系での加工では、加工中は第2の水平駆動装置81が駆動せず、第1のユニット20Uを移動させる第1の水平駆動装置71のみを駆動する。張架されたワイヤ電極1に対して、第1のワイヤガイド21および第1の支点22のみを駆動し、加工範囲部RPが一定、あるいは任意の範囲で変化しながら被加工物Tを加工する。第1の水平駆動装置71は第2の水平駆動装置81上に搭載されているため、第1の水平駆動装置71の制御座標である副座標系への指令により、ワイヤ電極1が加工範囲部RPを一定、あるいは任意の範囲で変化させながら加工を行うことが可能となる。第2の水平駆動装置81は被加工物Tから見ると固定された状態にあるため、被加工物Tが傾斜面を持つように加工が可能となる。第2の水平駆動装置81が駆動しているとき、被加工物Tから見て、第1の水平駆動装置71が固定されているように駆動させることで、傾斜面を逆に形成することも可能である。
主座標系での加工と副座標系での加工のいずれの場合においても、第1のワイヤガイド21および第1の支点22のZ方向位置を固定されることはなく、加工形状あるいは加工軌跡によっては第1のワイヤガイド21と第1の支点22にZ方向位置指令が行われることはなんら問題がない。
また、両加工において、ワイヤ電極1が断線した場合には、第1および第2のユニット20U,20Dは、図6に示した初期位置に戻り自動結線がなされる。つまり予めワイヤ放電加工装置100の制御部110に位置情報が記憶されている、初期位置に一時的に復帰し、自動結線によりワイヤ電極1が張架された後、加工が再開される。このとき、制御部110に位置情報が記憶されているため、第1および第2のユニット20U,20Dは中断した位置に戻されワイヤ電極1は中断した位置に復帰する。以上のように、実施の形態1のワイヤ放電加工装置100は、ワイヤ電極1の断線による中断後改めてワイヤ電極1が加工位置に復帰し、加工が再開される、加工復帰機能を有する。
なお、図11および図12は、第1の支点22を第1のワイヤガイド21に対して+Y方向、第2の支点24を第2のワイヤガイド23に対して−Y方向に配した場合の例である。図11および図12の場合に限定されることなく、第1の支点22が第1のワイヤガイド21に対して+X方向、第2の支点24が第2のワイヤガイド23に対して−X方向に配されるなど、図6から図8に基づいて説明した基本概念が維持されていれば、主座標系での加工も副座標系での加工も実現できるため、適宜変更可能であることはいうまでもない。
次に、実施の形態1のワイヤ放電加工装置を用いたワイヤ放電加工方法について図13のフローチャートを用いて説明する。一連の動作は、図14に示したように、ワイヤ放電加工装置100の制御部110により、数値制御装置200からの指令によって、実施される。図15において(a)から(e)は、一連の工程におけるガイドユニット20の位置を説明する模式図であり、第1および第2のワイヤガイド21,23と第1および第2の支点22,24および被加工物Tのみを示し、他は省略している。まず、ガイドユニット20に対してワイヤ電極1の走行方向を制御するための前段階の動作である、供給部10によりワイヤ電極1を結線する動作について説明する。
まず、開始ステップS100を実施する。まず第1および第2のワイヤガイド21,23間にワイヤ電極1があるか否かの判断を行うステップS101が実施される。第1および第2のワイヤガイド21,23間にワイヤ電極1が無く、ステップS101でNoであると判断されると、図15(a)に示すように、ステップS102で自動結線位置Xu0,Yu0,Xd0,Yd0,Zu0の位置にくるように第1および第2のユニット20U,20Dが移動される。図1および図2において、供給部10を構成するワイヤ供給用リール11から供給されたワイヤ電極1は、ワイヤ張力制御用ローラ12を経由し、順次繰り出され、自動結線ユニット13まで送給される。供給部10では、自動結線ユニット13の機能を利用し、ワイヤ電極1が自動結線ユニット13の上部ノズル13aから噴出される加工液流に沿って第1のワイヤガイド21を経て第2のワイヤガイド23に向けて送給される。送給時には、ワイヤ電極1が第1のワイヤガイド21を介して第2のワイヤガイド23を経て回収部40に送給されるように制御部110があらかじめ記憶されたプログラムに従って位置合わせを行うことで第1および第2のユニット20U,20Dの位置は微調整される。なお、回収部40に送給されたワイヤ電極1は、下部ノズル41を通過し、ローラ42を経て、ワイヤ電極回収用ローラ43に誘導されている。
ワイヤ電極1を送給する際に、ワイヤ結線1の供給経路上に第1の支点22および第2の支点24がある場合には、制御部110は、第1の支点22および第2の支点24を供給経路から退避させる。すなわち、ワイヤ電極1の送給に際しては、加工液流によるワイヤ送給開始前に第1の支点22および第2の支点24を退避させておく。これは、第1および第2の支点22,24に加工液流が衝突し、ワイヤ電極1の送給が不安定となったり、阻害されたりすることを防止するためである。
次いで、制御部110は、自動結線ユニット13を用いてワイヤ電極1を第1のワイヤガイド21を経て第2のワイヤガイド23に挿入する。自動結線位置にてワイヤ電極1を張架するステップS103で、図15(b)に示すように、ワイヤ電極1は加工液流により第2のワイヤガイド23に挿入される。
ワイヤ電極1が加工液流によって第2のワイヤガイド23まで送給されると、上部ノズル13aからの加工液流によるワイヤ電極送給動作は停止され、再び、退避していたガイドユニット20の第1および第2の支点22,24が初期位置に復帰する。この状態が図6および図15(b)に示した初期状態であり、ワイヤ電極1は第1のワイヤガイド21と第2のワイヤガイド23との間に張架されている。
加工前位置読込みを行うステップS104で加工前位置を制御部110で記憶する。あるいは、加工前位置情報は制御部110から数値制御装置200に出力して記憶させるようにしてもよい。
数値制御装置200から受信した数値データに基づき、加工方向および加工速度を決定し、第1の支点22および第2の支点24を所望の位置に設定する。
ステップS105では、第1のワイヤガイド21および第1の支点22がX位置のXu1である位置に移動する。
ステップS106では、第1のワイヤガイド21および第1の支点22がZ位置のZu1である位置に移動する。ステップS105およびステップS106を経ることで、第1のワイヤガイド21および第1の支点22が図15(c)に示す位置に移動する。
ステップS107では、図15(d)に示すように、第2のワイヤガイド23および第2の支点24が加工前位置であるXd1,Yd0である位置に移動する。ここでは、Yd0が自動結線位置と同じ座標であるので、第2のワイヤガイド23および第2の支点24は、X軸に沿ってXd1に移動しているが、Y軸に沿った移動は行われていない。また、ここでの移動は主座標系での移動であるため、第1のワイヤガイド21および第1の支点22も、第2のワイヤガイド23および第2の支点24と同じ距離および同じ方向へ移動する。
ステップS108では、加工プログラムの読込みを行う。ここで加工プログラムとは数値制御装置200へ放電加工条件と位置情報などを与えるものであり、プログラム内に複数行の位置情報と速度指令情報とを記憶することにより、モータ制御が時々刻々変化することで所望の形状となるように各駆動軸が制御されるものである。ここでは、形状については議論しないため、「Yd1からYd2」という記載の場合は始点と終点のみを記し、途中の時々刻々のYd1n,Yd1n+1については省略する。
加工ステップS109では、数値制御装置200から受信した数値データに基づく加工速度で第1のユニット20Uおよび第2のユニット20Dを走査し、図15(e)に示すように、Yd0からYd1へと移動しながら、通電部30によってワイヤ電極1に通電し、放電加工を行う。このステップで用いる加工法には、第1および第2のユニット20U,20Dが一定の加工範囲部Rpを保ったまま加工を行う主座標系での加工法、一方を固定して一方のみを駆動させて一定あるいは任意の変化量の加工範囲部Rpとなる副座標系での加工法、またはこれらを組み合わせた加工法とがある。加工ステップS109では、図11に示した主座標系での加工法を用いている。
加工ステップS109の途中、一定時間ごとに、第1および第2のワイヤガイド21,23間にワイヤ電極1があるか否かの判断を行うステップS101Sが実施される。第1および第2のワイヤガイド21,23間にワイヤ電極1が無く、ステップS101SでNoであると判断されると、ステップS102Sで自動結線位置Xu0,Yu0,Xd0,Yd0,Zu0の位置にくるように第1および第2のユニット20U,20Dが移動され、自動結線位置にてワイヤ電極1を張架するステップS103Sが実施される。ステップS101S,S102S,S103Sは前述したステップS101,S102,S103と同様であるためここでは詳細な説明は省略する。ワイヤ電極1が張架されると、制御部110に記憶されている位置情報に基づき、第1および第2のユニット20U,20Dは、ワイヤ電極断線直前の位置に戻され、加工が続行される。
加工ステップS109が終了すると、加工終了判定ステップS110で加工が終了したか否かの判定を行い、Noであれば加工ステップS109に戻る。一方加工終了判定ステップS110でYesであれば第1の支点22および第2の支点24が初期位置に復帰されるステップS111を実施する。
ステップS111で、第1のワイヤガイド21、第1の支点22、第2のワイヤガイド23および第2の支点24が初期位置に復帰されると、ワイヤ電極1の回収ステップS112に入る。
回収ステップS112では、先ず、自動結線ユニット13を使用しワイヤ電極1を切断し、切断された下側半分のワイヤ電極1は回収用モータ43Mで回転するワイヤ電極回収ローラ43により回収される。
実施の形態1のワイヤ放電加工装置100によれば、第1のユニット20Uと第2のユニット20Dとを独立して駆動し、ワイヤ電極1の方向を、供給部10から供給されたワイヤ電極1に対して傾斜させながら放電加工を行うことができ、加工方向が自在である。また、方向を変化させながら加工を行う工程を連続して実施することができる。さらにワイヤ電極1の自動結線が可能である。また、ワイヤ電極1の張架が自動で行えることで、連続自動運転を損うことなく加工方向を変化させたり、加工範囲を広げたり、狭めたりすることができる。つまりワイヤ電極結線工程と、加工工程と、ワイヤ電極回収工程とは、制御部110の制御に基づき、連続的に実施可能である。
また、実施の形態1のワイヤ放電加工装置100によれば、一度ワイヤ電極1が断線してしまっても、自動結線後に元の加工位置に復帰することができる。
さらにまた、垂直方向にワイヤ電極1が走行するワイヤ放電加工装置100において、上下に支点となる対を有するガイドユニット20を配することで水平方向までワイヤ電極1を移動させることが可能となり、加工適用範囲が拡大する。
実施の形態1のワイヤ放電加工装置100によれば、テーブル定盤からなる固定治具60に被加工物Tを固定した状態で加工する際にも、ガイドユニット20を動かすだけで、加工方向が自在に選択可能であるため、長物あるいは重量物が加工適用範囲となる。また、被加工物Tに対して、防錆あるいは防食目的で加工液に浸したくない部位が存在するとき、走行しているワイヤ電極面以下に加工液52の加工液面設定を行うことで、加工液52に浸漬せずに被加工物Tを保護しつつ加工することが可能となる。
なお、実施の形態1のワイヤ放電加工装置100では、ガイドユニット20は着脱自在であり、取り扱いがきわめて容易であるが、ワイヤ放電加工装置の装置本体に一体化しても良いことは言うまでもない。また、第1および第2のユニット20U,20Dは、独立して移動可能であり、第1および第2のワイヤガイド21,23も独立して移動可能であるが、いずれかが移動可能であり、相対的に移動可能であればよい。また、加工範囲部RPの傾斜角度の自由度を拡大する観点から第1の支点22は第1のワイヤガイド21に対して移動可能であるとともに、第2の支点24は第2のワイヤガイド23に対して移動可能であるのが、望ましいが、移動可能でなくてもよい。また、ワイヤ電極1の自動結線の観点からも、第1の支点22および第2の支点24を供給経路から退避させることが容易となるため、第1の支点22が第1のワイヤガイド21に対して移動可能であり、第2の支点24が第2のワイヤガイド23に対して移動可能であることが望ましい。なお、第1の支点22が第1のワイヤガイド21に対して移動せず、と第2の支点24が第2のワイヤガイド23に対して移動しない構成の場合には、第1のワイヤガイド21と第2のワイヤガイド23とが自動結線可能な位置に配置された状態において、第1の支点22と第2の支点24とが、供給経路から外れた位置、すなわち図9に示す水平支点間距離LAが確保される位置に配置されるように設けられていればよい。
また、実施の形態1のワイヤ放電加工装置100で用いられたガイドユニット20は、図1に示す第1の駆動部70にガイドユニット20を装着して用いており、実際には図4および図5に示す第1のユニット20U内に、設けられた図示しない固定部で、自動結線ユニット13に第1のワイヤガイド21を位置合わせして装着されている。つまりガイドユニット20は、既存のワイヤ放電加工装置に装着して使用することができ、取り扱いも容易であるという効果を奏功する。
なお、図13に示したフローチャートはY方向への加工の例であり、Y成分をX成分、X成分をY成分へ変更することで、X方向への加工を行うことが可能となる。また、Y成分をX成分とY成分、X成分をY成分とX成分へ分解することで、上面から見て斜めに第1および第2のユニット20U,20Dを一定の加工範囲部RPを確保した状態で移動しながら加工することも可能である。
また、図13および図15に示したワイヤ放電加工方法では、第1および第2のユニット20U,20Dが一定の加工範囲部RPを保った状態で加工をする、主座標系での加工例について説明したが、図16にフローチャート、図17(a)から(e)に、一連の工程におけるガイドユニット20の位置を説明する模式図を示すように、図12に示した副座標系での加工法を用いて加工してもよい。一連の動作は、図13および図15に示したワイヤ放電加工方法と同様、図16に示した、ワイヤ放電加工装置100の制御部110により、数値制御装置200からの指令によって、実施される。図17において(a)から(e)は、一連の工程におけるガイドユニット20の位置を説明する模式図であり、第1および第2のワイヤガイド21,23と第1および第2の支点22,24のみを示し、他は省略している。
副座標系での加工の場合、図16および図17(a)から(e)に示すように、一連の工程は主座標系での加工の場合と同様であるが、加工ステップS109Sのみが異なる。加工ステップS109Sでは、第2のユニット20Dは、Xd1とYd0のまま、第1のユニット20Uのみを動かしYu0をYu1へ任意の位置へと移動しながら加工する。
なお、図16に示したフローチャートは、Y方向への加工の例であり、Y成分をX成分、X成分をY成分へ変更することで、X方向への加工を行うことができる。また、第1のユニット20Uのみを動かし、XY方向を同時に移動させながら加工を行うこともできる。
さらにまた、図18にフローチャート、図19(a)から(e)に、一連の工程におけるガイドユニット20の位置を説明する模式図を示すように、図11の主座標系での駆動と図12の副座標系での駆動とを組み合わせ、斜め方向への加工にしてもよい。一連の動作は、図13および図15に示したワイヤ放電加工方法と同様、図14に示した、ワイヤ放電加工装置100の制御部110により、数値制御装置200からの指令によって、実施される。図19において(a)から(e)は、一連の工程におけるガイドユニット20の位置を説明する模式図であり、第1および第2のワイヤガイド21,23と第1および第2の支点22,24と被加工物Tのみを示し、他は省略している。
主座標系と副座標系との両方による加工の場合、図18および図19(a)から(e)に示すように、一連の工程は主座標系の加工および副座標系の加工のそれぞれの場合と基本的には同様であるが、加工ステップS109SSのみが異なる。加工ステップS109SSでは、第1のユニット20U、第2のユニット20Dを動かし、主座標系のY方向へYd0からYd1、副座標系のY方向へYu0からYu1、Z方向へZu1からZu2へと移動しながら加工する。
なお、図18に示したフローチャートは、Y方向への加工の例であり、Y成分をX成分、X成分をY成分へ変更することで、X方向への加工になる。また、Y成分をX成分とY成分、X成分をY成分とX成分へ分解することで、上面から見て斜めに移動しながら加工することあるいはXY方向を同時に移動させながら加工を行うことも可能である。
実施の形態2.
図20は、本発明の実施の形態2によるワイヤ放電加工方法に用いられるワイヤ放電加工装置を示す説明図である。図21は、実施の形態2によるワイヤ放電加工装置の加工範囲を示す説明図である。実施の形態2のワイヤ放電加工装置100Sは、被加工物Tの固定方法に特徴を有するもので、ガイドユニットを含む装置構成は実施の形態1のワイヤ放電加工装置100と同様である。実施の形態2のワイヤ放電加工装置100Sでは垂直にワイヤ電極1が走行するワイヤ放電加工装置に、二つの支点となるガイドユニット20を追加することで、ワイヤ電極1を水平方向とし、長物の被加工物Tを、長手方向を垂直に固定治具60Sの把持手62で固定したまま、ワイヤ電極1の位置および方向を可変にし、加工方向を変化させながら、被加工物Tを放電加工するものである。
実施の形態2のワイヤ放電加工装置100Sは、長物固定用の固定治具60Sで被加工物Tを保持する。固定治具60Sは本体61と本体61から伸長し対象物の筒状体を外周から囲む円筒状の把持手62とで構成されている。
実施の形態1で、図8に示したのと同様に、ほぼ水平にワイヤ電極1を張架し、図11に示したように第1および第2のユニット20U,20Dが一定の加工範囲部RPを保った状態の主座標系での加工を行う。
実施の形態2のワイヤ放電加工方法によれば、直径30mm、長さ800mmの長物を被加工物Tに用いた場合でも先端30mmに加工を行うことが可能となる。
このとき、図21に示すように、第1および第2のワイヤガイド21,23の相対移動距離がUで与えられ、第1の支点22と第2の支点24との支点間距離が、例えば第1および第2支点の22,24とも同じでdで与えられた場合、水平支点間距離はLAで与えられるため、被加工物Tの径方向平面の最大加工範囲SはS=U-2d-LAで求められる。
これに対し、通例のワイヤ放電加工装置において、加工槽である液槽の奥行、幅、或いは、高さのどの方向よりも被加工物を小さくすることで被加工物は液槽内に収まり、更には、被加工物の加工部位がワイヤ電極の可動範囲内であることが求められる。被加工物の最大寸法が奥行800mm、幅700mm、高さ200mm、X軸移動量400mm、Y軸移動量300mmであるワイヤ放電加工装置では、被加工物の最大寸法が800mmまであっても、X軸移動量によって、被加工物の中央から±200mmが加工範囲となってしまう。長物である被加工物の場合、直径30mm、長さ800mmもあるような場合は被加工物の先端30mmに加工を行いたいという場合がある。以上のような場合、φ30−30mmの加工範囲であるにも関わらず、最大被加工物寸法が奥行1250mm、幅1000mm、高さ300mm、X軸移動量800mm、Y軸移動量600mmのようなワイヤ放電加工装置を選ばざるを得ない。
なお、通常、垂直にワイヤ電極を張架して加工を行うワイヤ放電加工装置において、加工中は、ワイヤガイドより加工液が任意の流量あるいは任意の圧力で供給され、加工性能の向上を図っている。これに対し、実施の形態2のワイヤ放電加工装置100Sでは、第1および第2のワイヤガイド21,23が一直線上にはないため、加工中に加工液52を供給しても加工性能の向上効果は少ない。従って、実施の形態1および2のワイヤ放電加工装置100,100Sにおいては、ワイヤ電極1が垂直に配された初期状態以外の加工形態で加工が行われる場合は、ワイヤ放電加工装置100の制御部110にて、自動あるいは任意で加工液供給を無効にすることが可能である。
しかし、特に、第2のワイヤガイド23において、加工中を漂う加工屑がガイド内に浸入してワイヤ電極1と第2のワイヤガイド23の挿通穴23h内に入り込むことで、所謂、ガイドつまりになると加工が停滞、もしくは、ワイヤ電極1の断線になりかねないため、第2のワイヤガイド23からの加工液供給を自動あるいは任意で有効にすることが可能である。また、同様に加工部周辺の加工屑の停滞を防ぐ目的で、第1または第2のワイヤガイド21,23からの加工液供給を自動あるいは任意で有効にすることも可能である。第1のワイヤガイド21、第2のワイヤガイド23からの加工液流量あるいは圧力については独立して設定が可能となっている。
実施の形態3.
図22は、本発明の実施の形態3によるワイヤ放電加工方法に用いられるワイヤ放電加工装置を示す説明図である。実施の形態3のワイヤ放電加工装置100Tは、加工液52を噴射する噴射部54を備え、ワイヤ電極1の加工範囲部RPに選択的に加工液52が噴射されるようにしたものである。第1および第2のワイヤガイド21,23からは、一般的なワイヤ放電加工装置同様に加工中に加工液52を噴射あるいは噴出することが可能である。被加工物Tに対して、防錆あるいは防食目的で加工液に浸したくない部位が存在するときには、図22に示すように、走行しているワイヤ電極1の加工処理部以下となるように加工液面設定を行うことで、従来のワイヤ放電加工装置のように被加工物Tを浸漬せずに、加工液52を吹掛けて加工することが可能である。
実施の形態3のワイヤ放電加工装置100Tは、被加工物Tの固定方法に特徴を有するもので、ガイドユニット20を含む装置構成については実施の形態1のワイヤ放電加工装置100と同様である。実施の形態3のワイヤ放電加工装置100Tでは垂直にワイヤ電極1が走行するワイヤ放電加工装置に、二つの支点となるガイドユニット20を追加することで、ワイヤ電極1を水平方向とし、長物の被加工物Tの長手方向を垂直に固定治具60の把持手62で固定したまま、ワイヤ電極1の位置および方向を可変にし、加工方向を変化させながら、被加工物Tを放電加工するものである。
実施の形態3のワイヤ放電加工装置100Tによれば、加工中に加工液52を噴出することが可能である。被加工物Tに対して、防錆あるいは防食目的で加工液52に浸したくない部位が存在するときには、走行しているワイヤ電極1の面以下に加工液52の加工液面設定を行うことで、被加工物Tを浸漬することなく、加工液を吹掛けて加工することが可能である。
なお、前記実施の形態では、第1および第2のワイヤガイド部は、ワイヤ電極を挿通する挿通穴で構成し、第1および第2の支点は、ワイヤ電極に当接するガイドローラで構成したが、かかる形態に限定されるものではなく、挿通溝をはじめとするワイヤ電極の方向を決定する手段であればいかなる手段でもよい。第2の支点が第2のワイヤガイドから距離をもって配され、第1の支点とを結ぶ線分が傾斜可能となるように、ワイヤ電極の走行位置を決定するものであればよい。ここで第1および第2の支点は、ワイヤ電極と当接する点をいうものとし、ガイドローラが第1および第2の支点を構成する場合は、ガイドローラに対する接点に相当する。また、ワイヤ電極を挿通するガイド穴が第1および第2の支点を構成する場合は、各ガイド穴の出口を第1および第2の支点と呼ぶものとする。
なお、前記実施の形態では、第1のワイヤガイド部および第1の支点、第2のワイヤガイド部および第2の支点は、同一の駆動系で駆動されたが、独立した駆動系で移動可能に構成してもよい。例えば、第1のワイヤガイド部および第1の支点、第2のワイヤガイド部および第2の支点を、それぞれ別に独立した支柱で支持し、独立した制御系で遠隔駆動するのをはじめ、別の種々の制御を実現することも可能である。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略および変更することも可能である。
1 ワイヤ電極、10 供給部、11 ワイヤ供給用リール、11M 供給用モータ、12 ワイヤ張力制御用ローラ、13 自動結線ユニット、20 ガイドユニット、20U 第1のユニット、20D 第2のユニット、21 第1のワイヤガイド、22 第1の支点、21h 挿通穴、22R 第1のガイドローラ、23 第2のワイヤガイド、23h 挿通穴、24 第2の支点、24R 第2のガイドローラ、25 第1の取付け板、26 第1のアーム、27 第2の取付け板、28 第2のアーム、30 通電部、31 電源、32 給電線、33 給電子、40 回収部、41 下部ノズル、42 ローラ、43 ワイヤ電極回収用ローラ、43M 回収用モータ、50 液槽部、51 液槽、52 加工液、53 液面調整装置、60 固定治具、61 本体、62 把持手、70 第1の駆動部、71 第1の水平駆動装置、72 第1の垂直駆動装置、73 第1の垂直駆動モータ、74 第1の水平駆動モータ、75 第1の支持柱、80 第2の駆動部、81 第2の水平駆動装置、84X 第2のX方向水平駆動モータ、84Y 第2のY方向水平駆動モータ、85 第2の支持柱、100,100S,100T ワイヤ放電加工装置、RP 加工範囲部。
上記課題を解決するため、本発明は、ワイヤ電極を供給する供給部と、供給部から供給され走行するワイヤ電極を張架して、被加工物が配される加工範囲部に導くワイヤガイド部とを備える。ワイヤガイド部は、第1のワイヤガイドと、第1のワイヤガイドから距離をもって配され、第1のワイヤガイドに対して相対的に移動可能な第2のワイヤガイドと、第1および第2のワイヤガイド間に、第1のワイヤガイドから距離をもって配され、ワイヤ電極の走行位置を決定する第1の支点と、第2のワイヤガイドから距離をもって配され、ワイヤ電極の走行位置を決定し、第1の支点とを結ぶ線分の傾斜を制御する第2の支点とを備える。第1のワイヤガイドは、第1のユニット本体に固定され、第1の支点は、第1のユニット本体に回動可能に支持された第1のアームに装着されている。第2のワイヤガイドは、第2のユニット本体に固定され、第2の支点は、第2のユニット本体に回動可能に支持された第2のアームに装着されている。第1のワイヤガイドと、第1の支点とは、第1のユニットを構成する。第2のワイヤガイドと、第2の支点とは、第2のユニットを構成する。

Claims (25)

  1. ワイヤ電極を供給する供給部と、
    前記供給部から供給されて走行するワイヤ電極を張架して、被加工物が配される加工範囲部に導くワイヤガイド部とを備え、
    前記ワイヤガイド部は、
    第1のワイヤガイドと、
    前記第1のワイヤガイドから距離をもって配され、前記第1のワイヤガイドに対して相対的に移動可能な第2のワイヤガイドと、
    前記第1および第2のワイヤガイド間に、前記第1のワイヤガイドから距離をもって配され、前記ワイヤ電極の走行位置を決定する第1の支点と、
    前記第2のワイヤガイドから距離をもって配され、前記ワイヤ電極の走行位置を決定し、前記第1の支点とを結ぶ線分の傾斜を制御する第2の支点とを備えた、ことを特徴とするワイヤ放電加工装置。
  2. 前記第1の支点は、前記第1のワイヤガイドに対して移動可能である、ことを特徴とする請求項1に記載のワイヤ放電加工装置。
  3. 前記第2の支点は、前記第2のワイヤガイドに対して移動可能である、ことを特徴とする請求項2に記載のワイヤ放電加工装置。
  4. 前記ワイヤガイド部は、
    前記第1のワイヤガイドと前記第1の支点とを備えた第1のユニットと、
    前記第2のワイヤガイドと前記第2の支点とを備えた第2のユニットとを備え、
    前記第1のユニットと前記第2のユニットは独立して移動可能であり、
    前記ワイヤ電極のうち前記第1および第2の支点間に張架された部分の前記ワイヤ電極の方向が可変である、ことを特徴とする請求項2または3に記載のワイヤ放電加工装置。
  5. 前記第1のワイヤガイドおよび前記第2のワイヤガイドは、前記ワイヤ電極を、供給されてきた方向に挿通して前記ワイヤ電極を外周からガイドする挿通穴を備え、
    前記第1の支点および前記第2の支点は、前記第1のワイヤガイドを介して供給された前記ワイヤ電極に接して、前記ワイヤ電極に当接して走行位置を決定する第1および第2のガイドローラで構成されたことを特徴とする請求項4に記載のワイヤ放電加工装置。
  6. 前記第1のワイヤガイドは、第1のユニット本体に固定され、
    前記第1の支点は、前記第1のユニット本体に回動可能に支持された第1のアームに装着されており、
    前記第2のワイヤガイドは、第2のユニット本体に固定され、
    前記第2の支点は、前記第2のユニット本体に回動可能に支持された第2のアームに装着された、ことを特徴とする請求項5に記載のワイヤ放電加工装置。
  7. 前記第1のアームまたは前記第2のアームは、長さが可変である、ことを特徴とする請求項6に記載のワイヤ放電加工装置。
  8. 前記加工範囲部を囲む液槽を備える、ことを特徴とする請求項4から7のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工装置。
  9. 前記加工範囲部の前記ワイヤ電極に対向して、前記被加工物の被加工部分を固定する被加工物固定治具を備えた、ことを特徴とする請求項8に記載のワイヤ放電加工装置。
  10. 前記加工範囲部の前記被加工物の被加工部分と前記ワイヤ電極との対向する部分に、液体を供給する液体供給ノズルを備えた、ことを特徴とする請求項8または9に記載のワイヤ放電加工装置。
  11. 前記第1のユニットを駆動する第1の駆動部と、
    前記第2のユニットを駆動する第2の駆動部と、
    前記第1および第2の駆動部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は前記第1および第2のユニットの位置情報を格納する記憶部を備えた、ことを特徴とする請求項4から10のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工装置。
  12. ワイヤ放電により被加工物を処理するワイヤ放電加工装置に装着され、
    ワイヤ電極を供給する供給部から供給されて走行する前記ワイヤ電極の走行方向を調整するガイドユニットであって、
    第1のワイヤガイドと、
    前記第1のワイヤガイドから距離をもって配され、前記第1のワイヤガイドに対して相対的に移動可能な第2のワイヤガイドと、
    前記第1および第2のワイヤガイド間に、前記第1のワイヤガイドから距離をもって配され、前記ワイヤ電極の走行位置を決定する第1の支点と、
    前記第2のワイヤガイドから距離をもって配され、前記ワイヤ電極の走行位置を決定し、前記第1の支点とを結ぶ線分の傾斜を制御する第2の支点とを備えた、ことを特徴とするガイドユニット。
  13. 前記第1の支点は、前記第1のワイヤガイドに対して移動可能である、ことを特徴とする請求項12に記載のガイドユニット。
  14. 前記第2の支点は、前記第2のワイヤガイドに対して移動可能である、ことを特徴とする請求項13に記載のガイドユニット。
  15. 前記第1のワイヤガイドと前記第1の支点とを備えた第1のユニットと、
    前記第2のワイヤガイドと前記第2の支点とを備えた第2のユニットとを備え、
    前記第1のユニットと前記第2のユニットは独立して移動可能であり、
    前記ワイヤ電極のうち前記第1および第2の支点間に張架された部分の前記ワイヤ電極の方向が可変である、ことを特徴とする請求項13または14に記載のガイドユニット。
  16. 前記第1のワイヤガイドおよび前記第2のワイヤガイドは、前記ワイヤ電極を、供給されてきた方向に挿通して前記ワイヤ電極を外周からガイドする挿通穴を備え、
    前記第1の支点および前記第2の支点は、前記第1のワイヤガイドを介して供給された前記ワイヤ電極に接して、前記ワイヤ電極を方向転換する第1および第2のガイドローラで構成された、ことを特徴とする請求項15に記載のガイドユニット。
  17. 前記第1のワイヤガイドは、第1のユニット本体に固定され、
    前記第1の支点は、前記第1のユニット本体に回動可能に支持された第1のアームに装着されており、
    前記第2の支点は、第2のユニット本体に回動可能に支持された第2のアームに装着された、ことを特徴とする請求項16に記載のガイドユニット。
  18. 前記第1のアームまたは前記第2のアームは、長さが可変である、ことを特徴とする請求項17に記載のガイドユニット。
  19. 供給部から供給されて走行するワイヤ電極を張架して、被加工物が配される加工範囲部に導くワイヤガイド部を備え、
    前記ワイヤガイド部が、
    第1のワイヤガイドと、
    前記第1のワイヤガイドから距離をもって配され、前記第1のワイヤガイドに対して相対的に移動可能な第2のワイヤガイドと、
    前記第1および第2のワイヤガイド間に、前記第1のワイヤガイドから距離をもって配され、前記ワイヤ電極の走行位置を決定する第1の支点と、
    前記第2のワイヤガイドから距離をもって配され、前記ワイヤ電極の走行位置を決定し、前記第1の支点とを結ぶ線分の傾斜を制御する第2の支点とを備えたワイヤ放電加工装置を用いて、
    前記ワイヤ電極のうち前記第1および第2の支点間に張架された部分である前記加工範囲部の傾斜を制御し、前記被加工物を加工する工程を含む、ことを特徴とするワイヤ放電加工方法。
  20. 前記ワイヤガイド部が、
    前記第1のワイヤガイドと前記第1の支点とを備えた第1のユニットと、
    前記第2のワイヤガイドと前記第2の支点とを備えた第2のユニットとを備え、
    前記加工する工程は、
    前記第1のユニットと前記第2のユニットとを相対的に移動させ、前記ワイヤ電極の前記加工範囲部の傾斜を変化させながら放電加工を行う加工工程を含む、ことを特徴とする請求項19に記載のワイヤ放電加工方法。
  21. 前記加工工程は、
    前記第1のワイヤガイドと前記第2のワイヤガイドが一定の加工範囲で加工を行う主座標系での加工工程を含む、ことを特徴とする請求項20に記載のワイヤ放電加工方法。
  22. 前記加工工程は、
    前記第2のワイヤガイドを固定し前記第1のワイヤガイドを走査して駆動する副座標系での加工工程を含む、ことを特徴とする請求項20または21に記載のワイヤ放電加工方法。
  23. 前記加工工程は、
    前記第1のワイヤガイドを固定し前記第2のワイヤガイドを走査して駆動する副座標系での加工工程を含む、ことを特徴とする請求項20または21に記載のワイヤ放電加工方法。
  24. 前記加工工程に先立ち、前記ワイヤガイド部の前記第1および第2のワイヤガイドに、前記ワイヤ電極を挿通する結線工程と、
    前記加工工程後に前記ワイヤ電極を回収する回収工程と、
    を含み、
    前記結線工程と、前記加工工程と、前記回収工程とは、連続的に実施される、ことを特徴とする請求項19から23のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工方法。
  25. 前記ワイヤ放電加工装置は、前記ワイヤガイド部の位置情報を記憶し、前記ワイヤガイド部の位置を制御する制御部を備え、
    前記加工工程は、
    加工時の前記ワイヤガイド部の位置情報を前記制御部に記憶しながら、加工を行う工程であり、
    前記ワイヤ電極が断線した後、前記結線工程を実施し、
    前記結線工程後、前記ワイヤガイド部を、記憶された前記位置情報に基づき、加工位置に復帰させる復帰工程を含む、
    ことを特徴とする請求項24に記載のワイヤ放電加工方法。
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