JPWO2017191683A1 - 超音波医療装置、エネルギ処置具および制御装置 - Google Patents
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Abstract
超音波医療装置1は、超音波振動を発する超音波振動子23と、生体組織100に接触する接触面を備え、超音波振動を生体組織100に伝達する振動伝達部材22と、超音波振動子23の第1の共振周波数で駆動する第1のモードと、超音波振動子23と振動伝達部材22とが設けられた構造体11の第2の共振周波数で駆動する第2のモードと、に超音波振動子23を駆動制御する制御装置20と、を備える。
Description
本発明は、超音波振動子を備えて内視鏡下外科手術に用いられる生体組織を把持して接合/切離などする超音波医療装置、エネルギ処置具および制御装置に関する。
近年、例えば、内視鏡下外科手術において、エネルギを用いて生体組織を接合/切離する処置具の開発が行われている。このような処置具には、超音波によるエネルギを用いたものが知られている。
例えば、日本国特開2011−92727号公報には、超音波を利用したエネルギ処置具である生体組織をシールするための装置が開示されている。
日本国特開2011−92727号公報には、超音波を発生する振動子を処置部となるジョーに配置し、生体組織に超音波を与えることで接合を行い、生体組織が接合された後、カッタによって切離される技術が開示されている。
即ち、従来のエネルギ処置具は、挿入部の先端に設けられたジョーに超音波振動子を備えており、生体組織の接合後にカッタにて生体組織を切離する構成となっている。
しかしながら、従来の超音波を用いたエネルギ処置具においては、生体組織の接合と切離が夫々別の構成部材により行われているのが一般的となっており、生体組織を切離するために機械的なカッタ切離機構が必要となり、小型化および低コスト化の妨げとなるという課題がった。
そこで、本願発明は、上記課題に鑑みて成されたものであって、その目的とするところは同一の構成部材で生体組織の接合および切離とを実施することをできるようにして小型化および低コスト化となる超音波医療装置、エネルギ処置具および制御装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様の超音波医療装置は、超音波振動を発する超音波振動子と、生体組織に接触する接触面を備え、前記超音波振動を当該生体組織に伝達する振動伝達部材と、前記超音波振動子の第1の共振周波数で駆動する第1のモードと、前記超音波振動子と前記振動伝達部材とが設けられた構造体の第2の共振周波数で駆動する第2のモードと、に前記超音波振動子を駆動制御する制御装置と、を備える。
本発明の一態様のエネルギ処置具は、超音波振動を発する超音波振動子と、生体組織に接触する接触面を備え、前記超音波振動を当該生体組織に伝達する振動伝達部材と、前記超音波振動子の第1の共振周波数で前記超音波振動子を駆動する第1のモードと、前記超音波振動子と前記振動伝達部材とが設けられた構造体の第2の共振周波数で前記超音波振動子を駆動する第2のモードと、を操作するスイッチと、を備える。
本発明の一態様の制御装置は、超音波振動を発する超音波振動子の第1の共振周波数で駆動する第1の制御信号と、前記超音波振動子および前記超音波振動を生体組織に伝達する振動部材が設けられた構造体の第2の共振周波数で駆動する第2の制御信号と、を前記超音波振動子に出力する制御部と、を備える。
以下、図を用いて本発明について説明する。
なお、以下の説明において、各実施の形態に基づく図面は、模式的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、夫々の部分の厚みの比率などは現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
図1は、本発明の一態様の超音波医療装置の全体構成を示す斜視図、図2はエネルギ処置具の把持部の構成を示す斜視図、図3は把持部の構成を示す断面図、図4は把持部の構成を示す分解斜視図、図5は把持部の構成を示す斜視図、図6は把持部および制御装置を示し、生体組織を把持した状態を示す断面を含む模式図、図7は把持部および制御装置を示し、生体組織を接合する状態を示す断面を含む模式図、図8は把持部および制御装置を示し、生体組織を切離する状態を示す断面を含む模式図である。
なお、以下の説明において、各実施の形態に基づく図面は、模式的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、夫々の部分の厚みの比率などは現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
図1は、本発明の一態様の超音波医療装置の全体構成を示す斜視図、図2はエネルギ処置具の把持部の構成を示す斜視図、図3は把持部の構成を示す断面図、図4は把持部の構成を示す分解斜視図、図5は把持部の構成を示す斜視図、図6は把持部および制御装置を示し、生体組織を把持した状態を示す断面を含む模式図、図7は把持部および制御装置を示し、生体組織を接合する状態を示す断面を含む模式図、図8は把持部および制御装置を示し、生体組織を切離する状態を示す断面を含む模式図である。
(超音波医療装置)
先ず、本実施の形態の超音波医療システムの構成について、以下に説明する。
図1に示すように、超音波システムである超音波医療装置1は、超音波処置具であるエネルギ処置具10と、プロセッサである制御装置20と、を有して構成されている。
先ず、本実施の形態の超音波医療システムの構成について、以下に説明する。
図1に示すように、超音波システムである超音波医療装置1は、超音波処置具であるエネルギ処置具10と、プロセッサである制御装置20と、を有して構成されている。
外科手術用デバイスとしての超音波処置具であるエネルギ処置具10は、先端から順に、処置部として、生体組織を把持して接合(封止)/切離(切開)などするプローブ先端部となる把持部2と、挿入管部3と、操作部4と、を有して構成されている。
把持部2は、超音波ブレード(超音波プローブ)としての上側ジョー11および生体適合性のある材質から形成された略板状の下側ジョー12を有している。なお、上側ジョー11は、下側ジョー12に対して開閉自在に設けられる。
ここで、本実施形態では上側ジョー11を超音波ブレードとしたが、下側ジョー12を超音波ブレードとしても構わない。
把持部2が設けられた挿入管部3は、硬質な金属パイプにより構成されており、基端部に接続固定された回転操作部材5をニュートラル位置から回動操作することで、長手軸回りに、およそ半回転(180°)の範囲で左右に首振りできるように回動自在となっている。
これにより、把持部2が挿入管部3の回動に連動して挿入管部3の長手軸回りに回転される。即ち、ここでの超音波医療装置1は、回転操作部材5の回動操作によって、生体組織を把持し易い方向に把持部2を首振り回動することができるようになっている。
操作部4には、上述した挿入管部3を回転操作する回転操作部材5と、使用時に保持するための固定ハンドル6と、上側ジョー11の開閉操作を行う可動ハンドル7と、血管などの生体組織の接合などを行う第1のモードを操作する第1のハンドルスイッチ8と、生体組織の切離などを行う第2のモードを操作する第2のハンドルスイッチ9と、を有して構成されている。
なお、操作部4には、電源供給のための、ケーブル13が接続される。このケーブル13は、端部に設けられたコネクタ14が制御装置20と着脱自在に接続される。
また、エネルギ処置具10は、挿入管部3の把持部2の後方部分に湾曲部が設けられ、その湾曲部を湾曲操作する操作部材が操作部4に設けられた構成としてもよい。
以上の説明により、本実施の形態の超音波医療装置1は、制御装置20に接続されたエネルギ処置具10の把持部2によって生体組織を把持して接合/切離などする超音波凝固切開鉗子を構成している。
(把持部)
次に、本実施の形態の把持部2の構成について、以下に説明する。
図2に示すように、把持部2の上側ジョー11は、生体適合性がある耐熱性の樹脂から形成された上側カバー21と、この上側カバー21の下端から露出する、ここでは断面形状が五角形である振動伝達部材としてのブレード22と、を有しており、上側カバー21内に、図3に示す振動子23が内蔵されている。
次に、本実施の形態の把持部2の構成について、以下に説明する。
図2に示すように、把持部2の上側ジョー11は、生体適合性がある耐熱性の樹脂から形成された上側カバー21と、この上側カバー21の下端から露出する、ここでは断面形状が五角形である振動伝達部材としてのブレード22と、を有しており、上側カバー21内に、図3に示す振動子23が内蔵されている。
把持部2の下側ジョー12は、耐熱樹脂、セラミックなどから形成された下側把持部材31と、この下側把持部材31の下面を覆うように配設され、生体適合性がある耐熱性の樹脂から形成された下側カバー32と、を有している。
なお、把持部2の上側カバー21および下側カバー32は、生体組織の処置に伴う上側ジョー11および下側ジョー12の高温化に起因した予期しない周辺組織の熱損傷を抑止するため、例えば、PEEK、PFAまたはLCP(Liquid Crystal Polymer)のような耐熱性の樹脂部材から形成されていることが望ましい。
図3から図5に示すように、上側ジョー11のブレード22は、高熱伝導部材である高熱伝導振動伝達部材24と、低熱伝導部材である2つの低熱伝導振動伝達部材25と、を有して構成されている。
高熱伝導振動伝達部材24は、銅、窒化アルミなどから形成され、断面略T字形状の板状ブロック部材である。
2つの低熱伝導振動伝達部材25は、ジルコニア、チタン合金などから形成され、高熱伝導振動伝達部材24の下方両側部分にろう接、耐熱性樹脂による接着などによって接合される断面台形状のブロック部材である。
2つの低熱伝導振動伝達部材25は、ジルコニア、チタン合金などから形成され、高熱伝導振動伝達部材24の下方両側部分にろう接、耐熱性樹脂による接着などによって接合される断面台形状のブロック部材である。
なお、高熱伝導振動伝達部材24および低熱伝導振動伝達部材25は、電気的な導電性または絶縁性は問われないが、生体組織を処置する処置具としての電気的構成を考慮すると絶縁性の部材であることが望ましい。
高熱伝導振動伝達部材24に2つの低熱伝導振動伝達部材25が接合されることで、断面形状が五角形であるブレード22が構成される。
なお、ブレード22の形状は、本実施形態においては例えば五角形の断面で構成された例を示しているが、少なくとも振動子23からの超音波振動を対象となる生体組織に伝達できる構成であればよい。
生体組織の切離性能をより良くする場合は、ブレード22の断面が、生体組織100と接触する接触面において、当該生体組織100を切離する部分となる中央部が突出している形状を備える多角形が生体組織に接触することが効率の面で望ましい。
そのため、本実施形態のブレード22は、生体組織に接触する接触面となる断面が突出している形状側が下側ジョー12に対向するよう設けられている。また、生体組織の接合性能を重視する場合は、生体組織との接触面が平面、つまり、ブレード22の断面形状を矩角形としてもよい。
このように構成されたブレード22は、高熱伝導振動伝達部材24の上面側に、ここではニオブ酸リチウム単結晶(LiNbO3)などの圧電単結晶素子を用いた板状の振動子23が接合される。そして、この振動子23を覆うように、上側カバー21が配設されて把持部2の上側ジョー11が構成される。
なお、上側カバー21には、振動子23と相似形状の凹部21a(図4参照)が形成され、振動子23を隙間なく覆うように耐熱性樹脂の接着剤などによって接着されている。
振動子23は、圧電単結晶素子、電極、金属マスなどが積層されており、ケーブル13に挿通された制御ケーブルが接続されて、制御装置20から出力された制御信号により2つのモードで振動する超音波振動子である。
ここでの振動子23の圧電材料としては、接合時、使用の経過と共に圧電特性が劣化し難い、およそ1200℃のキュリー点を有する圧電単結晶のニオブ酸リチウム単結晶(LiNbO3)が用いられている。
また、このニオブ酸リチウム単結晶(LiNbO3)は、高出力用途超音波振動子に適した高い機械的Q値を有する非鉛圧電材料の1つであって、鉛を使用していないため、環境性に優れている。本実施形態において振動子に用いる材料は、エネルギ処置具10による最大処置温度が当該材料の持つキュリー点の半分以下の材料を用いることとしている。
なお、振動子23に用いる圧電単結晶材としては、ニオブ酸リチウム単結晶(LiNbO3)に限定されることなく、タンタル酸リチウム(LiTaO3)などの圧電単結晶材でもよい。
下側ジョー12の下側把持部材31は、上側ジョー11のブレード22に対向する上面31aが中央に向かって傾斜した板状部材である。この下側把持部材31は、生体組織を切離する際に、熱の拡散を抑制するため、低熱伝導の耐熱性樹脂、セラミックなどから形成することが望ましい。そして、下側把持部材31の下面に下側カバー32が耐熱性樹脂の接着剤などによって接着され、下側ジョー12が構成される。
以上のように構成された本実施の形態の超音波医療装置1は、血管などの生体組織をエネルギ処置具10の把持部2で挟み込み、上側ジョー11の振動子23を駆動させて生体組織を熱および振動によって接合、切離などすることができる。
(作用)
ここで、超音波医療装置1による血管などの生体組織100の接合、切離などを行う動作について以下に説明する。
先ず、図6に示すように、エネルギ処置具10の把持部2において、上側ジョー11と下側ジョー12で生体組織100を挟み込むことで当該生体組織100を把持する。
ここで、超音波医療装置1による血管などの生体組織100の接合、切離などを行う動作について以下に説明する。
先ず、図6に示すように、エネルギ処置具10の把持部2において、上側ジョー11と下側ジョー12で生体組織100を挟み込むことで当該生体組織100を把持する。
その際、ここでの把持部2は、上側ジョー11のブレード22が接触する接触面の断面形状により、把持部2で把持された生体組織100の中央部分における押圧力が両端部分よりも大きくなる構造となっている。
そして、操作部4の第1のハンドルスイッチ8の操作により、第1のモードとして、上側ジョー11に設けられた振動子23に振動子自体の共振周波数に相当する、MHz帯、例えば10〜30MHzの高周波とし、所定の電圧の制御信号が制御装置20の制御部40から印加される。
このとき、振動子23は、10MHz〜30MHzの超音波振動を発生させ、高熱伝導振動伝達部材24を介して生体組織100に高周波数の振動を伝播/吸収させる。
このように非常に高い周波数を用いることによって、この超音波エネルギは生体組織100の内部で吸収されて発熱することから、比較的小さなエネルギで接合部を加熱し、大きな熱損傷を与えることなく高い封止強度を得ることが可能となる。
このように非常に高い周波数を用いることによって、この超音波エネルギは生体組織100の内部で吸収されて発熱することから、比較的小さなエネルギで接合部を加熱し、大きな熱損傷を与えることなく高い封止強度を得ることが可能となる。
これにより、図7に示されるように、把持部2に把持された領域の生体組織100が加熱されて封止され、接合部位101が形成される。
なお、把持部2による生体組織100の把持領域の組織温度は、およそ200℃程度で、処置時間が、およそ10〜20秒程度で接合部位101を形成することができる。
また、ここでの振動子23は、ニオブ酸リチウム単結晶(LiNbO3)の圧電単結晶を有し、厚さ0.1mm程度に対して厚み方向の共振周波数が30MHzとなるため、例えば、0.1mm〜0.3mmの厚さとすることで、駆動周波数が10MHz〜30MHzの高周波となっている。
このように、振動子23の把持部2で把持された生体組織100を接合する第1のモードでは、振動子23を、それ自体の共振周波数で駆動させるモードとなっている。
次に、操作部4の第2のハンドルスイッチ9の操作により、第2のモードとして、振動子23に上側ジョー11全体の共振周波数に相当する、kHz帯、例えば150kHzの高周波とし、第1のモードよりも高い所定の電圧の制御信号が制御装置20の制御部40から印加される。
このとき発生した熱が高熱伝導振動伝達部材24を伝わり、把持部2で把持された生体組織100の接合部位101が加熱されると共に、上側ジョー11全体の振動に起因した組織表面の摩擦熱も接合部位101の加熱に寄与する。
これにより、図8に示されるように、接合部位101は、短時間で高温度に加熱され、組織の崩壊が起こり、特に押圧力の大きい把持部2で把持された生体組織100の中央付近(切離部位102)が切離される。
ここで、生体組織100の把持された接合部位101の両端部は、熱伝導率の低い低熱伝導振動伝達部材25の存在により、加熱が抑制されるため、接合部位101およびその周辺部位での熱侵襲を低減することができる。
なお、高熱伝導振動伝達部材24を介して伝熱される生体組織100の接合部位101の組織温度は、およそ300℃程度の処置時間がおよそ1〜3秒程度で切離部位102を形成することができる。
また、ここでは、第1のモードよりも高電圧(高電力)が振動子23に印加され、上側ジョー11の共振周波数に相当するkHz帯、ここでは150kHzの高周波で振動子23が駆動される。
このように、振動子23の把持部2で把持された生体組織100を切離する第2のモードでは、振動子23を、上側ジョー11の共振周波数で駆動させるモードとなっている。
なお、上述では、操作部4の第1のハンドルスイッチ8および第2のハンドルスイッチ9の操作により、振動子23の把持部2で把持された生体組織100を接合する第1のモードと、生体組織100を切離する第2のモードと、の切替えを行う構成を例示したが、1つのスイッチ操作で、制御装置20の制御部40による制御によって、第1のモードから第2のモードを連続的に実施するような構成とすることもできる。
以上のように構成された本実施の形態の超音波医療装置1は、従来のように生体組織を切離するために機械的なカッタ切離機構が不要であり、エネルギ処置具10を小型化および低コスト化することができる。
したがって、超音波医療装置1は、同一の構成部材としてのエネルギ処置具10の把持部2によって生体組織100の接合および切離とを実施することをできるようになり、小型化および低コスト化となる利点がある。
さらに、超音波医療装置1は、エネルギ処置具10により、把持部2で生体組織100を把持して1つのアクションで接合および切離の処置が行え、従来のように、生体組織100を把持して接合する操作に加え、把持部2のカッタ機構により生体組織100を切離する操作が不要となる。
また、エネルギ処置具10は、振動子23に、従来から広く用いられているジルコン酸チタン酸鉛(PZT)ではなく、キュリー温度が1200℃程度と高いニオブ酸リチウム単結晶(LiNbO3)の圧電単結晶を用いることで、生体組織100を接合および切離する際に必要な温度まで加熱しても、その特性が劣化することがない構成となっている。
さらに、超音波医療装置1は、制御装置20によって、低電力で生体組織100への超音波の伝播/吸収によって加熱する振動子23の共振周波数の高周波数駆動に制御して、生体組織100の把持領域の全域を加熱して接合する第1のモードと、大電力で生体組織100への伝播/吸収によって加熱する上側ジョー11全体の構造体の共振周波数の高周波数(第1のモードに比して低周波)駆動に制御して、生体組織100の把持領域の中心近傍を局所的に高温化し、上側ジョー11の振動による摩擦熱も作用して切離する第2のモードと、を有している。
特に、第2のモードにおいては、ブレード22が高熱伝導振動伝達部材24の両側に低熱伝導振動伝達部材25が配されており、生体組織100の把持領域の中心近傍を局所的に高温化することができるため、生体組織100の切離(切開)領域以外における熱侵襲を抑制することができる。
上述に記載した発明は、その実施の形態および変形例に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得るものである。
例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、述べられている課題が解決でき、述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得るものである。
Claims (8)
- 超音波振動を発する超音波振動子と、
生体組織に接触する接触面を備え、前記超音波振動を当該生体組織に伝達する振動伝達部材と、
前記超音波振動子の第1の共振周波数で駆動する第1のモードと、前記超音波振動子と前記振動伝達部材とが設けられた構造体の第2の共振周波数で駆動する第2のモードと、に前記超音波振動子を駆動制御する制御装置と、
を備える超音波医療装置。 - 前記第1の共振周波数は、前記生体組織を接合する共振周波数であり、
前記第2の共振周波数は、前記第1の共振周波数よりも低い周波数であり、前記生体組織を切離する
請求項1に記載の超音波医療装置。 - 前記超音波振動子は、圧電単結晶の素材によって構成される
請求項2に記載の超音波医療装置。 - 前記振動伝達部材は、前記接触面の中心に配設される高熱伝導部材と、当該高熱伝導部材の周囲に配設される低熱伝導部材を有している
請求項2または3に記載の超音波医療装置。 - 前記振動伝達部材は、前記超音波振動子からの前記接触面までの距離において、前記高熱伝導部材の方が前記低熱伝導部材よりも長い
請求項4に記載の超音波医療装置。 - 前記第1の共振周波数は、MHz帯であり、
前記第2の共振周波数は、kHz帯である
請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の超音波医療装置。 - 超音波振動を発する超音波振動子と、
生体組織に接触する接触面を備え、前記超音波振動を当該生体組織に伝達する振動伝達部材と、
前記超音波振動子の第1の共振周波数で前記超音波振動子を駆動する第1のモードと、前記超音波振動子と前記振動伝達部材とが設けられた構造体の第2の共振周波数で前記超音波振動子を駆動する第2のモードと、を操作するスイッチと、
を備えるエネルギ処置具。 - 超音波振動を発する超音波振動子の第1の共振周波数で駆動する第1の制御信号と、
前記超音波振動子および前記超音波振動を生体組織に伝達する振動部材が設けられた構造体の第2の共振周波数で駆動する第2の制御信号と、
を前記超音波振動子に出力する制御部と、
を備える制御装置。
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