JP3318057B2 - 超音波処置装置 - Google Patents

超音波処置装置

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JP3318057B2
JP3318057B2 JP16924993A JP16924993A JP3318057B2 JP 3318057 B2 JP3318057 B2 JP 3318057B2 JP 16924993 A JP16924993 A JP 16924993A JP 16924993 A JP16924993 A JP 16924993A JP 3318057 B2 JP3318057 B2 JP 3318057B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば腹腔鏡を使用した
胆嚢摘出術等の体腔内手術で利用され、血管等、もしく
は生体組織を接合・吻合する超音波処置装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からこの種の外科的処置では小型の
クリップやステイプルを用いたクリップ装置もしくは吻
合装置が用いられている。例えば米国特許第46166
50号や第4624254号に示すようにクリップアプ
リケータに複数の金属製クリップを内蔵し、クリップア
プリケータの先端に挟み込んだ管を一回の操作でクリッ
プするようにしたものが知られている。
【0003】これらのクリップ装置もしくは吻合装置で
は金属や樹脂製のクリップまたはステイプルが生体内に
残ってしまうことになる問題がある。そこで、米国特許
第3898992号に示すように、超音波振動を利用し
て生体組織を接合することにより、クリップまたはステ
イプルを使用することなく血管等の吻合を行なう構成に
した組織接合装置が開発されている。
【0004】この超音波振動を用いた組織接合装置では
体内に挿入される挿入部の先端部に生体組織を挾持する
挾持手段が設けられている。この挾持手段は超音波振動
を発生する超音波振動子からの超音波振動を伝達する振
動伝達部材の先端部に設けられた先端チップとこの先端
チップに対して離間対向配置された受け部材とによって
形成されている。
【0005】そして、生体組織の接合作業時には処置対
象の生体組織を挾持手段の先端チップと受け部材との間
に挟み込み、挾持手段間の処置対象組織に圧力をかけな
がら超音波振動が印加され、挾持手段に挾持されている
生体組織が超音波による乳化、熱変性により、接合され
るようになっている。この場合、処置後の接合部分には
新たな生体組織が発生し、この新たな生体組織が接合さ
れるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のものにあっ
ては超音波振動を用いた生体組織の接合作業時にその接
合作業中、処置対象組織に比較的太い血管などがある場
合には生体組織の接合部分と非接合部分との間の境界部
分で出血するおそれがある。
【0007】この場合、超音波振動を用いた生体組織の
接合作業でも出血部位の止血を行なうことができるが、
超音波振動を用いた生体組織の接合作業時に発生する生
体組織の熱変性は比較的小さいので、出血部位の種類に
よっては超音波振動を用いた生体組織の接合作業では出
血部位の止血が不十分なものとなるおそれがある。その
ため、このような場合には超音波振動を用いた組織接合
装置とは別の専用の止血装置を使用して出血部位の止血
作業を行なう必要があるので、その作業が面倒なものと
なる問題がある。
【0008】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、プローブと挟持部材との間に挟持され
る生体組織に適切な処置を施すことができる超音波処置
装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は超音波
振動を発生する超音波振動子と、生体組織に処置を施す
ための処置部を有し、前記超音波振動子からの前記超音
波振動を前記処置部に伝達可能なプローブと、前記処置
との間で前記生体組織を挟持可能な挟持部材と、前記
処置部と前記挟持部材との間で前記生体組織を挟持する
ように前記挟持部材の動作を操作するための操作手段
と、前記処置部と前記挟持部材との間に挟持された前記
生体組織に加わる圧迫力を検出可能な、前記挟持部材に
設けられた検出手段とを備える超音波処置装置であ
る。請求項2の発明は超音波振動を発生する超音波振動
子と、生体組織に処置を施すための処置部を有し、前記
超音波振動子からの前記超音波振動を前記処置部に伝達
可能なプローブと、前記処置部との間で前記生体組織を
挟持可能な挟持部材と、前記処置部と前記挟持部材との
間で前記生体組織を挟持するように前記挟持部材の動作
を操作するための操作手段と、前記処置部と前記挟持部
材との間に挟持された前記生体組織に加わる圧迫力を検
出可能な、前記挟持部材に設けられた検出手段と、前記
超音波振動子を駆動するための駆動信号を発生する超音
波振動子駆動手段と、前記超音波振動子駆動手段によっ
て駆動される前記超音波振動子による前記超音波振動の
振幅及び前記検出手段で得られる前記圧迫力の少なくと
も一方の情報に基づいて前記生体組織に対する処置レベ
ルを判断すると共に、前記超音波振動子駆動手段と接続
され、前記超音波振動子駆動手段を制御する制御手段
と、を備える超音波処置装置である。 請求項3の発明は
超音波振動を発生する超音波振動子と、生体組織に処置
を施すための処置部を有し、前記超音波振動子からの前
記超音波振動を前記処置部に伝達可能なプローブと、前
記処置部との間で前記生体組織を挟持可能な挟持部材
と、前記処置部と前記挟持部材との間で前記生体組織を
挟持するように前記挟持部材の動作を操作するための操
作手段と、前記処置部と前記挟持部材との間に挟持され
た前記生体組織に加わる圧迫力を検出可能な、前記挟持
部材に設けられた検出手段と、前記生体組織を処置する
ための高周波電流を前記プローブに供給する高周波電源
と、前記検出手段で得られる前記圧迫力及び前記高周波
電源から供 給される前記高周波電流の少なくとも一方の
情報に基づいて前記生体組織に対する処置レベルを判断
すると共に、前記高周波電源と接続され、前記高周波電
源を制御する制御手段と、を備える超音波処置装置であ
る。
【0010】
【作用】請求項1の発明ではプローブの処置部と挟持部
材との間に挟持された生体組織に加えられる圧迫力を検
出し、その圧迫力に適した生体組織の処置を行うように
したものである。 請求項2の発明では請求項1と同様
に、プローブの処置部と挟持部材との間に挟持された生
体組織に加えられる圧迫力を検出し、その圧迫力に適し
た生体組織の処置を行う。さらに、制御手段により超音
波振動の振幅及び圧迫力の少な<とも一方の情報に基づ
いて生体組織に対する処置レベルを判断することによ
り、生体組織に対して必要以上の処置を行うことを抑制
するようにしたものである。 請求項3の発明では請求項
1と同様に、プローブの処置部と挟持部材との間に挟持
された生体組織に加えられる圧迫力を検出し、その圧迫
力に適した生体組織の処置を行う。さらに、制御手段に
より高周波電流及び圧迫力の少なくとも一方の情報に基
づいて生体組織に対する処置レベルを判断することによ
り、生体組織に対して必要以上の処置を行うことを抑制
するようにしたものである。
【0011】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1および図
2を参照して説明する。図1は超音波処置装置全体の概
略構成を示すものである。図1中で、1は超音波処置装
置の本体である。この超音波処置装置本体1には体内に
挿入される挿入部2とこの挿入部2の基端部に連結され
た手元側の操作部3とが設けられている。
【0012】また、操作部3にはグリップ部4と引き金
部5とが設けられている。ここで、グリップ部4は例え
ば、先端にホーンが設けられた、ボルト締めランジュバ
ン型のような超音波振動子6を収容する超音波振動子ケ
ース7に突設されている。
【0013】さらに、超音波振動子6のホーンの先端に
は振動伝達部材8の基端部が接続されている。この振動
伝達部材8の先端にはねじ穴が形成されており、このね
じ穴に任意の断面形状と先端の作用面形状を有する先端
チップ9がねじ込まれている。なお、振動伝達部材8は
先端チップ9の先端の作用面において超音波振動の振幅
が最大(振動の腹)となるような長さに設定されてい
る。
【0014】また、挿入部2には振動伝達部材8を挿通
する管状のシース10が設けられている。このシース1
0の先端部には略L字状の受け部材11が連結されてい
る。この受け部材11の先端部には先端チップ9の先端
の作用面と平行に離間対向配置された受け部11aが連
結されている。なお、シース10の内周面には絶縁材料
で形成された絶縁シース12が装着されており、この絶
縁シース12によって振動伝達部材8とシース10との
間が電気的に絶縁されている。
【0015】さらに、シース10の基端部にはケース7
に対して挿入部2の軸心方向に沿ってスライド自在に装
着されたスライド部材13が接続固定されている。この
スライド部材13には引き金部5が突設されている。そ
して、グリップ部4と引き金部5との間の接離動作にと
もないシース10を介して受け部材11の受け部11a
が先端チップ9に対して挿入部2の軸心方向に沿って前
後に進退操作されるようになっており、これらの受け部
材11の受け部11aと先端チップ9とによって生体組
織を挾持する挾持部(挾持手段)14が形成されてい
る。
【0016】また、超音波処置装置本体1は外部の制御
ユニット15に接続されている。この制御ユニット15
には超音波振動子駆動回路16および高周波電源17が
内蔵されている。
【0017】ここで、超音波振動子駆動回路16は超音
波振動子6に接続されている。さらに、超音波振動子駆
動回路16には図示しない駆動信号発生回路が接続さ
れ、この駆動信号発生回路には図示しない操作スイッチ
が接続されている。そして、この操作スイッチの操作に
ともない駆動信号発生回路が駆動されるとともに、この
駆動信号発生回路から出力される駆動信号が超音波振動
子駆動回路16で増幅され、この増幅された駆動信号に
より、超音波振動子6が駆動されるようになっている。
【0018】さらに、高周波電源17の一方の端子には
超音波処置装置本体1の振動伝達部材8がリード線を介
して接続されるとともに、この高周波電源17の他方の
端子にはシース10がリード線を介して接続されてい
る。
【0019】次に、上記構成の作用について説明する。
まず、超音波処置装置本体1を使用して例えば、血管、
組織同志の接合等の処置を行なう場合には処置対象組織
に挿入部2の先端の挾持部13を接近させる。この状態
で、手元側の操作部3の引き金部5を引き、この引き金
部5の操作により、スライド部材13をケース7のグリ
ップ部4側にスライドさせる。これにより、受け部材1
1の受け部11aが先端チップ9の作用面側に引き寄せ
られるので、この受け部11aの動作にともない処置対
象組織が先端チップ9と受け部材11の受け部11aと
の間に挟み込まれる。
【0020】続いて、超音波振動子6を駆動する。この
超音波振動子6の駆動時には駆動信号発生回路からの信
号が超音波振動子駆動回路16で増幅され、この増幅さ
れた駆動信号により超音波振動子6が駆動される。さら
に、超音波振動子6によって励振された超音波振動によ
って振動伝達部材8が超音波振動されるとともに、超音
波振動子6によって励起された超音波振動がこの振動伝
達部材8を介して先端チップ9に伝達され、この先端チ
ップ9が超音波振動される。
【0021】この超音波発振中、受け部材11と先端チ
ップ9との間の処置対象組織を適当な押し付け圧力で挟
んだ状態を適当な時間維持することで、生体組織は超音
波振動により接合面が乳化され、さらに超音波振動によ
って生じる熱により蛋白質変性して接合される。この組
織変性を起こさせる熱は超音波振動に起因するため組織
の深部まで蛋白質変性が起こり、生体組織同志の接合・
吻合が完成する。
【0022】さらに、生体組織の接合の際に出血した場
合には先端チップ9と受け部材11の受け部11aとの
間に出血部位を挟み込み、圧迫しながら適当な高周波電
流を流して止血処置を行なう。このとき、先端チップ9
と受け部材11の受け部11aとの間で生体組織を圧迫
し、高周波電流による凝固・蛋白質変性と、超音波振動
による乳化・蛋白質変性とを組み合わせて止血を行なっ
てもよい。
【0023】なお、先端チップ9の作用面形状は先端チ
ップ9と受け部材11の受け部11aとの間に生体組織
を挟み込み、超音波振動を印加したときに、超音波振動
により挟み込んだ組織が先端チップ9の作用面からずれ
ないような任意の形状、あるいは生体組織の深部にも十
分蛋白質変性を起こさせるような任意の形状となってい
るので、先端チップ9と受け部材11の受け部11aと
の間に挟み込まれた部位の組織は先端チップ9の作用面
から滑り出すことなく、深部まで十分に蛋白質変性が起
こり、確実かつ十分な接合が行なわれる。
【0024】また、生体組織同志の接合が完了した後
に、スライド部材13をケース7から離れる方向にスラ
イドさせ、処置後の生体組織を先端チップ9の作用面と
受け部材11の受け部11aとの間から外すことによ
り、生体組織の接合処置が完了する。
【0025】そこで、上記構成のものにあっては超音波
振動を用いた生体組織の接合作業中、挾持部14の受け
部材11の受け部11aと先端チップ9との間に挾持さ
れている生体組織の出血部位の止血を行なう場合に先端
チップ9と受け部材11の受け部11aとの間に出血部
位を挟み込み、圧迫しながら適当な高周波電流を流して
出血部位を加熱することにより、出血部位を止血するよ
うにしたので、接合部位での止血処置を簡単に行なうこ
とができる。そのため、従来のように格別に超音波処置
装置本体1とは別の専用の止血装置を使用して出血部位
の止血作業を行なう必要がないので、止血作業の作業能
率を向上させることができる。
【0026】また、金属もしくは樹脂製のクリップやス
テイプルを用いずに生体組織を接合して、結紮や吻合を
行なうことができるので、処置後も体内に異物が残るこ
とがない。さらに、生体組織の接合処置の終了と同時
に、結紮・吻合が組織同志の癒着というかたちで完成し
ているので、従来のクリップ装置や吻合装置のように生
体組織の癒着完成までの経時的な変化による結紮不全、
吻合不全をきたすこともない。
【0027】また、処置後の組織同志の癒着が完全であ
るかどうかを即座に確認することができるので、癒着が
不完全な場合でも直ちに癒着を完成させるまで処置を繰
り返すことができる。
【0028】また、図3および図4は本発明の第2の実
施例を示すものである。これは、先端チップ9が対向す
る受け部材11の受け部11aの外面側に例えば、歪み
ゲージ等の圧力ないし応力検出手段21を設けたもので
ある。
【0029】この圧力/応力検出手段21には例えば、
フレキシブル基板等で形成されたバイアス/出力用ケー
ブル22の一端が接続されている。このバイアス/出力
用ケーブル22はシース10の軸方向に沿って配置さ
れ、シース10の外周面に固定されている。さらに、こ
のケーブル22の他端は例えば外部の制御ユニット15
内の図示しない圧力/応力検出回路に接続されている。
【0030】また、高周波電源17、超音波振動子駆動
回路16、圧力/応力検出回路および図示しない(超音
波および高周波の)駆動時間制御回路は図示しないCP
U等の制御部に接続され、この制御部によって制御され
るように構成されている。
【0031】そこで、上記構成のものにあっても先の実
施例と同様に超音波振動による生体組織の接合が行なわ
れるとともに、先端チップ9と受け部材11の受け部1
1aとの間に出血部位を挟み込み、圧迫しながら超音波
振動、或いは高周波電流のうちのいずれか一方の単独作
用による止血、または超音波振動と高周波電流とを組み
合わせた止血等の各処置が行なわれる。
【0032】この場合、各処置の際には圧力/応力検出
手段21により、挟み込んだ生体組織に加わる圧迫力が
計測される。さらに、駆動時間制御回路によって超音波
振動、または高周波電流を加える時間が適正状態に設定
されて接合、止血等の各処置が行なわれる。
【0033】このとき、生体組織の接合・止血に係わる
作用パラメータにより、処置の安全性、例えば穿孔しな
い、必要以上の蛋白質変性を起こさせない等の条件が左
右される。なお、図4は生体組織の接合・止血作業時の
安全処置領域Rを示すものである。ここで、Pmax は生
体組織の圧迫圧力Pの上限値、Hi max は高周波電流H
i の上限値、Ua max は超音波振幅Ua の上限値であ
る。
【0034】そして、図4の安全処置領域R内に各パラ
メータが入っているかを制御部で判断し、いずれかのパ
ラメータが上限値を越える場合には術者に警告告知を行
なうように作用する。また、高周波電流Hi 、超音波振
幅Ua 、生体組織の圧迫圧力Pの印加時間と接合・止血
作用の度合いは比例するので、先の安全処置領域Rは制
御部において駆動時間毎に換算されたものが用いられ
る。
【0035】したがって、各種エネルギーを組み合わせ
て、かつその印加時間を変化させて生体組織の接合・止
血処置を行なう場合に、各エネルギーの大きさとそれら
の印加時間を独立に設定しても、安全処置領域R内で安
全かつ確実に、最適な処置が行なえる効果がある。
【0036】また、図5(A)は本発明の第3の実施例
の超音波処置装置の要部構成を示すものである。これ
は、受け部材11の受け部11aの内面に例えば、導電
性弾性体や、導電性粘弾性体で形成された緩衝部材31
を設けたものである。
【0037】そこで、上記構成のものにあっては緩衝部
材31と先端チップ9との間に挟み込まれた生体組織に
超音波振動が印加された際に、緩衝部材31の作用によ
り生体組織に機械的な応力(例えば切断力)が発生する
ことを防止することができる。したがって、超音波振動
による接合を行なう際に、先端チップ9のエッジ等で生
体組織を切断することを防止することができ、安全に接
合処置が行なえる。
【0038】また、図5(B)は第3の実施例の第1の
変形例を示すものである。これは、受け部材11の受け
部11aの内面の緩衝部材41における生体組織との接
触面となる作用面に緩やかな球形の曲率を持たせた凸曲
面42を形成したものである。
【0039】そこで、上記構成のものにあっては先端チ
ップ9と受け部材11の受け部11aとの間に生体組織
を挾持させた際に緩衝部材41の凸曲面42の頂点と先
端チップ9の中央部位との間に最も大きな押圧力が作用
させることができるので、先端チップ9のエッジ部分と
生体組織との接合部位に大きな押圧力が作用することを
防止することができ、生体組織が先端チップ9のエッジ
部分との接触によって切断されることを防止することが
できる。
【0040】また、図5(C)は第3の実施例の第2の
変形例を示すものである。これは、受け部材11の受け
部11aの内面の緩衝部材51の外面にテーパ面51a
を形成するとともに、先端チップ9の先端面に緩衝部材
51のテーパ面51aと対応する形状のテーパ面9aを
形成したものである。
【0041】そこで、上記構成のものにあっては先端チ
ップ9と受け部材11の受け部11aとの間に生体組織
を挾持させた際に緩衝部材51のテーパ面51aと先端
チップ9のテーパ面9aとの間に挟み込んだ組織(例え
ば管状組織)が超音波振動により滑り出してしまうこと
を防止することができる。したがって、表面が平滑な生
体組織でも先端チップ9と受け部材11の受け部11a
との間に安定して挟み込み、固定して超音波振動による
接合を行なうことができる。
【0042】また、図5(D)は第3の実施例の第3の
変形例を示すものである。これは、第2の変形例の緩衝
部材51のテーパ面51aにおける外側端に抜け止め用
の突起部52を設けたものである。
【0043】そこで、上記構成のものにあっては先端チ
ップ9と受け部材11の受け部11aとの間に生体組織
を挾持させた際に緩衝部材51のテーパ面51aと先端
チップ9のテーパ面9aとの間に挟み込んだ組織(例え
ば管状組織)が超音波振動により滑り出すことを防止す
ることができるとともに、この緩衝部材51の抜け止め
用の突起部52によって生体組織の抜け止め防止効果を
一層高めることができる。
【0044】また、図6は本発明の第4の実施例の超音
波処置装置全体の概略構成を示すものである。これは、
超音波処置装置本体1の外部に外部電極Pを設けるとと
もに、高周波電流を先端チップ9と外部電極Pとの間に
流す第1の通電状態と、高周波電流を受け部材11の受
け部11aと外部電極Pとの間に流す第2の通電状態と
に切換える切換えスイッチ64を設けたものである。
【0045】この場合、高周波電源17の出力は増幅器
61を介して絶縁トランス62の1次側に接続されてい
る。また、絶縁トランス62の2次側の一方の端子は第
1のカップリングコンデンサ63aを介して外部電極P
に接続されている。さらに、絶縁トランス62の2次側
の他方の端子は第2のカップリングコンデンサ63bを
介して切換えスイッチ64の共通接点64aに接続され
ている。
【0046】また、切換えスイッチ64の一方の第1の
切換え接点64bにはリード線65を介して振動伝達部
材8が接続され、他方の第2の切換え接点64cにはリ
ード線66を介してシース10が接続されている。
【0047】そこで、上記構成のものにあっては高周波
電流で止血処置を行なう際に、切換えスイッチ64を切
換え操作することにより、高周波電流を先端チップ9と
外部電極Pとの間に流す第1の通電状態と、高周波電流
を受け部材11の受け部11aと外部電極Pとの間に流
す第2の通電状態とに切換えることができるので、適正
な通電状態を選択して効果的な止血処置を行なうことが
できる。
【0048】また、図7は本発明の第5の実施例の超音
波処置装置全体の概略構成を示すものである。ここで
は、絶縁トランス62の2次側の一方の端子に第1のカ
ップリングコンデンサ63aを介して切換えスイッチ6
4の共通接点64aが接続されている。この切換えスイ
ッチ64の一方の第1の切換え接点64bにはリード線
71を介してシース10が接続されている。さらに、切
換えスイッチ64の他方の第2の切換え接点64cには
リード線72を介して外部電極Pが接続されている。ま
た、絶縁トランス62の2次側の他方の端子には第2の
カップリングコンデンサ63bおよびリード線73を介
して振動伝達部材8が接続されている。
【0049】そこで、上記構成のものにあっては高周波
電流で止血処置を行なう際に、切換えスイッチ64を切
換え操作することにより、高周波電流のモノポーラ/バ
イポーラを選択的に切換え操作することができ、さらに
適正な高周波止血処置を行なうことができる。なお、本
発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の
要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論
である。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、プローブと挟持部材と
の間に挟持される生体組織に適切な処置を施すことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の超音波処置装置全体
の概略構成図。
【図2】 挿入部の先端部を示す縦断面図。
【図3】 本発明の第2の実施例の超音波処置装置の要
部構成を示す斜視図。
【図4】 生体組織の接合・止血作業時の安全処置領域
を示す特性図。
【図5】 (A)は本発明の第3の実施例の超音波処置
装置の要部構成を示す縦断面図、(B)は第3の実施例
の第1の変形例を示す縦断面図、(C)は第3の実施例
の第2の変形例を示す縦断面図、(D)は第3の実施例
の第3の変形例を示す縦断面図。
【図6】 本発明の第4の実施例の超音波処置装置全体
の概略構成図。
【図7】 本発明の第5の実施例の超音波処置装置全体
の概略構成図。
【符号の説明】
2…挿入部、6…超音波振動子、8…振動伝達部材、1
4…挾持部(挾持手段)、17…高周波電源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−115490(JP,A) 特開 平5−168584(JP,A) 特開 平4−329943(JP,A) 特開 昭63−147449(JP,A) 特開 平5−38327(JP,A) 特開 平3−151957(JP,A) 特開 平3−131245(JP,A) 実開 昭57−93308(JP,U) 特公 平5−2471(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 18/00 A61B 1/00 300 A61B 17/11 A61B 17/12 A61B 18/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波振動を発生する超音波振動子と、生体組織に処置を施すための処置部を有し、前記超音波
    振動子からの 前記超音波振動を前記処置部に伝達可能な
    プローブと、前記処置部 との間で前記生体組織を挟持可能な挟持部材
    と、前記処置部と前記挟持部材との間で前記生体組織を挟持
    するように前記挟持部材の動作を操作するための操作手
    段と、 前記処置部と 前記挟持部材との間に挟持された前記生体
    組織に加わる圧迫力を検出可能な、前記挟持部材に設け
    られた検出手段とを備える超音波処置装置。
  2. 【請求項2】 超音波振動を発生する超音波振動子と、 生体組織に処置を施すための処置部を有し、前記超音波
    振動子からの前記超音波振動を前記処置部に伝達可能な
    プローブと、 前記処置部との間で前記生体組織を挟持可能な挟持部材
    と、 前記処置部と前記挟持部材との間で前記生体組織を挟持
    するように前記挟持部材の動作を操作するための操作手
    段と、 前記処置部と前記挟持部材との間に挟持された前記生体
    組織に加わる圧迫力を検出可能な、前記挟持部材に設け
    られた検出手段と、 前記超音波振動子を駆動するための駆動信号を発生する
    超音波振動子駆動手段と、 前記超音波振動子駆動手段によって駆動される前記超音
    波振動子による前記超音波振動の振幅及び前記検出手段
    で得られる前記圧迫力の少なくとも一方の情報に基づい
    て前記生体組織に対する処置レベルを判断すると共に、
    前記超音波振動子駆動手段と接続され、前記超音波振動
    子駆動手段を制御する制御手段と、を備える超音波処置
    装置。
  3. 【請求項3】 超音波振動を発生する超音波振動子と、 生体組織に処置を施すための処置部を有し、前記超音波
    振動子からの前記超音波振動を前記処置部に伝達可能な
    プローブと、 前記処置部との間で前記生体組織を挟持可能な挟持部材
    と、 前記処置部と前記挟持部材との間で前記生体組織を挟持
    するように前記挟持部 材の動作を操作するための操作手
    段と、 前記処置部と前記挟持部材との間に挟持された前記生体
    組織に加わる圧迫力を検出可能な、前記挟持部材に設け
    られた検出手段と、 前記生体組織を処置するための高周波電流を前記プロー
    ブに供給する高周波電源と、 前記検出手段で得られる前記圧迫力及び前記高周波電源
    から供給される前記高周波電流の少なくとも一方の情報
    に基づいて前記生体組織に対する処置レベルを判断する
    と共に、前記高周波電源と接続され、前記高周波電源を
    制御する制御手段と、を備える超音波処置装置。
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