JPWO2017183489A1 - 導電性基板、導電性基板の製造方法 - Google Patents

導電性基板、導電性基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

透明基材と、
前記透明基材の少なくとも一方の面上に形成された金属配線と、を有し、
前記金属配線は、銅配線層と、ニッケルと銅とを含有する黒化配線層とが積層された構造を有し、
前記金属配線間から露出する前記透明基材は、可視光透過率が90%以上であり、かつbが1.0以下である導電性基板を提供する。

Description

本発明は、導電性基板、導電性基板の製造方法に関する。
静電容量式タッチパネルは、パネル表面に近接する物体により引き起こされる静電容量の変化を検出することにより、パネル表面上での近接する物体の位置の情報を電気信号に変換する。静電容量式タッチパネルに用いられる導電性基板は、ディスプレイの表面に設置されるため、導電性基板の導電層の材料には反射率が低く、視認されにくいことが要求されている。
そこで、静電容量式タッチパネルに用いられる導電層の材料としては、反射率が低く、視認されにくい材料が用いられ、透明基板または透明なフィルム上に配線が形成されている。
例えば、特許文献1には、高分子フィルムおよびその上に気相成膜法により設けられた金属酸化物からなる透明導電膜を含む透明導電性フィルムであって、金属酸化物からなる透明導電膜が、第一の金属酸化物からなる透明導電膜およびその上に設けられた第二の金属酸化物からなる透明導電膜からなり、かつ第二の金属酸化物からなる透明導電膜が第一の金属酸化物からなる透明導電膜の成膜条件と異なる条件で形成されていることを特徴とする透明導電性フィルムが開示されている。そして、金属酸化物からなる透明導電膜が酸化インジウム−酸化スズ(ITO)膜であることも開示されている。
ところで、近年タッチパネルを備えたディスプレイの大画面化や、高性能化が進んでおり、これに対応するために、導電層の材料として、電気抵抗が高いITOにかえて、銅等の金属を用いることが検討されている(例えば特許文献2、3を参照)。ただし、金属は金属光沢を有しているため、反射によりディスプレイの視認性が低下するという問題がある。このため、導電層となる銅等の金属層と共に、黒色の材料により構成される黒化層を有する導電性基板が検討されている。
日本国特開2003−151358号公報 日本国特開2011−018194号公報 日本国特開2013−069261号公報
上述のように配線パターンを構成する金属配線が、銅等の金属層と、黒化層とを有する導電性基板を作製するためには、基材上に予め金属層と、黒化層とを積層した積層体基板を作製し、該金属層と、黒化層とを金属配線のパターンに応じてエッチングする必要がある。
しかしながら、銅等の金属層と、黒化層とのエッチング液に対する反応性が異なり、黒化層を完全に除去できず、金属配線間の開口部に黒化層の残渣が残るため、該開口部に露出した透明基材の可視光透過率が低くなっていた。
上記従来技術の問題に鑑み、本発明の一側面では、金属配線間に露出した透明基材の可視光透過率の高い導電性基板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の一側面では、
透明基材と、
前記透明基材の少なくとも一方の面上に形成された金属配線と、を有し、
前記金属配線は、銅配線層と、ニッケルと銅とを含有する黒化配線層とが積層された構造を有し、
前記金属配線間から露出する前記透明基材は、可視光透過率が90%以上であり、かつbが1.0以下である導電性基板を提供する。
本発明の一側面によれば、金属配線間に露出した透明基材の可視光透過率の高い導電性基板を提供することができる。
本発明の実施形態に係る積層体基板の断面図。 本発明の実施形態に係る積層体基板の断面図。 本発明の実施形態に係る積層体基板の断面図。 本発明の実施形態に係る積層体基板の断面図。 本発明の実施形態に係る導電性基板の断面図。 本発明の実施形態に係るメッシュ状の配線を備えた導電性基板の上面図。 図4のA−A´線における断面図。 図4のA−A´線における断面図。 エッチング工程の説明図。 エッチング工程の説明図。 エッチング工程の説明図。 エッチング工程の説明図。
以下、本発明の導電性基板、及び導電性基板の製造方法の一実施形態について図面を用いて説明する。
なお、同じ部材には同じ番号を付して説明を一部省略する。
本実施形態の導電性基板は、透明基材と、透明基材の少なくとも一方の面上に形成された金属配線と、を有することができる。
そして、金属配線は、銅配線層と、ニッケルと銅とを含有する黒化配線層とが積層された構造を有し、金属配線間から露出する透明基材は、可視光透過率が90%以上であり、かつbが1.0以下とすることができる。
なお、本実施形態における積層体基板とは、銅層等をパターニングする前の、透明基材の表面に銅層、及び黒化層の金属積層体を有する基板を意味する。また、導電性基板とは、銅層、及び黒化層を所望の配線パターンになるようにパターニングした基板、すなわち配線基板を意味する。導電性基板は透明基材が銅層等により覆われていない領域を含むため光を透過することができ、透明導電性基板となっている。
本実施形態の導電性基板は、透明基材と、透明基材の少なくとも一方の面上に形成された金属積層体とを有し、金属積層体が、銅層と、ニッケルと銅とを含有する黒化層とが積層された構造を有する積層体基板の銅層、及び黒化層をパターニングして作製できる。このため、本実施形態の積層体基板の構成例についてまず説明する。
(積層体基板)
最初に本実施形態の積層体基板に含まれる各部材について以下に説明する。
透明基材としては特に限定されるものではなく、可視光を透過する絶縁体フィルムや、ガラス基板等を好ましく用いることができる。
可視光を透過する絶縁体フィルムとしては例えば、ポリアミド系フィルム、ポリエチレンテレフタレート系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、シクロオレフィン系フィルム、ポリイミド系フィルム、ポリカーボネート系フィルム等から選択された1種類以上の樹脂フィルム等を好ましく用いることができる。特に、可視光を透過する絶縁体フィルムの材料として、PET(ポリエチレンテレフタレート)、COP(シクロオレフィンポリマー)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート等から選択された1種類以上をより好ましく用いることができる。
透明基材の厚さについては特に限定されず、導電性基板とした場合に要求される強度や、静電容量、光の透過率等に応じて任意に選択することができる。透明基材の厚さとしては例えば10μm以上200μm以下とすることができる。特にタッチパネルの用途に用いる場合、透明基材の厚さは20μm以上120μm以下とすることが好ましく、20μm以上100μm以下とすることがより好ましい。タッチパネルの用途に用いる場合で、例えば特にディスプレイ全体の厚さを薄くすることが求められる用途においては、透明基材の厚さは20μm以上50μm以下であることが好ましい。
透明基材の可視光透過率は高い方が好ましく、例えば可視光透過率は90%以上であることが好ましい。これは、透明基材の可視光透過率が90%以上の場合、例えばタッチパネルの用途に用いた場合にディスプレイの視認性を十分に確保することができる。
なお透明基材の可視光透過率はJIS K 7361−1に規定される方法により評価することができる。
次に金属積層体について説明する。金属積層体は、銅層と、ニッケルと銅とを含有する黒化層とが積層された構造を有することができる。
ここでまず、銅層について説明する。
銅層は銅から構成することができる。ただし、ターゲットや、めっき液等に起因する製造工程で混入する不可避成分が含まれていても良い。
銅層を形成する方法は特に限定されないが、光の透過率を低減させないため、他の部材と銅層との間に接着剤を配置しないで形成されていることが好ましい。すなわち、銅層は、他の部材の上面に直接形成されていることが好ましい。なお、銅層は黒化層、または透明基材の上面に形成することができる。このため、銅層は、黒化層、または透明基材の上面に直接形成されていることが好ましい。
他の部材の上面に銅層を直接形成するため、銅層は乾式めっき法を用いて成膜された銅薄膜層を有することが好ましい。乾式めっき法としては特に限定されるものではないが、例えば蒸着法や、スパッタリング法、イオンプレーティング法等を用いることができる。特に膜厚の制御が容易であることからスパッタリング法を用いることが好ましい。
また銅層をより厚くする場合には、乾式めっきの後に湿式めっき法を用いて、銅薄膜層上に銅めっき層を積層をすることができる。具体的には例えば、透明基材または黒化層上に、銅薄膜層を乾式めっき法により形成し、該銅薄膜層を給電層として用い、湿式めっき法の一種である電解めっき法により銅めっき層を形成することができる。
なお、上述の様に乾式めっき法のみで銅層を成膜した場合、銅層は銅薄膜層により構成できる。また、乾式めっき法と湿式めっき法とを組み合わせて銅層を形成した場合、銅層は銅薄膜層と銅めっき層とにより構成できる。
上述のように乾式めっき法のみ、又は乾式めっき法と湿式めっき法とを組み合わせて銅層を形成することにより透明基材または黒化層上に接着剤を介さずに直接銅層を形成することができる。
銅層の厚さは特に限定されるものではなく、銅層をパターニングして銅配線層とした場合に、該銅配線層に供給する電流の大きさや配線幅等に応じて任意に選択することができる。
ただし、銅層が厚くなると、配線パターンを形成するためにエッチングを行う際にエッチングに時間を要するためサイドエッチが生じ易くなり、細線が形成しにくくなる等の問題を生じる場合がある。このため、銅層の厚さは5μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。
また、特に導電性基板の抵抗値を低くし、十分に電流を供給できるようにする観点から、例えば銅層は厚さが50nm以上であることが好ましく、60nm以上であることがより好ましく、150nm以上であることがさらに好ましい。
なお、銅層が上述のように銅薄膜層と、銅めっき層とを有する場合には、銅薄膜層の厚さと、銅めっき層の厚さとの合計が上記範囲であることが好ましい。
銅層が銅薄膜層により構成される場合、または銅薄膜層と銅めっき層とにより構成される場合のいずれの場合でも、銅薄膜層の厚さは特に限定されるものではないが、例えば50nm以上500nm以下とすることが好ましい。
次に、黒化層について説明する。
銅層は金属光沢を有するため、透明基材上に銅層をエッチングして金属配線層を形成するのみでは配線が光を反射し、例えばタッチパネル用の配線基板として用いた場合、ディスプレイの視認性が低下するという問題があった。そこで、金属配線層の光の反射を抑制したい面に黒化配線層を設ける方法が検討されてきた。
しかしながら、銅層と、黒化層とのエッチング液に対する反応性が異なり、黒化層を完全に除去できず、金属配線間の開口部に黒化層の残渣が残る場合があるため、該開口部に露出した透明基材の可視光透過率が低くなるという問題があった。
そこで、本発明の発明者は黒化層をニッケルと銅とを含有する層とし、所定のエッチング液を用いることで、金属配線間の開口部に露出した透明基材の可視光透過率の高い導電性基板とすることができることを見出し、本発明を完成させた。
本実施形態の導電性基板の黒化層は、ニッケルと銅とを含有することができ、他に例えば酸素も含有することができる。本実施形態の導電性基板の黒化層は、特にニッケルと銅と酸素とから構成することもできる。
このように黒化層がニッケルと、銅とを含有することで、銅層表面での光の反射を十分に抑制することができ、かつ銅層と黒化層とをパターニングした場合でも、透明基材表面に黒化層の残渣が生じることを抑制することができる。
黒化層の成膜方法は特に限定されるものではなく、ニッケルと銅とを含有するように形成できる方法であれば任意の方法を選択することができる。ただし、黒化層は、透明基材および/または銅層等の他の部材の上面に接着剤を介さずに直接形成することが好ましい。具体的には、黒化層の成膜方法としては、例えば湿式めっき法や、乾式めっき法を用いることができる。湿式めっき法の場合であれば、例えば電解めっき法を用いることができ、乾式めっき法の場合であれば、例えば蒸着法や、スパッタリング法、イオンプレーティング法等を用いることができる。乾式めっき法を用いる場合、特に膜厚の制御が容易であることからスパッタリング法を用いることが好ましい。
なお、積層体基板中に複数の黒化層を配置する場合、同一の積層体基板内に含まれる複数の黒化層は、同じ成膜方法により成膜してもよく、異なる成膜方法により成膜してもよい。
黒化層の厚さは特に限定されるものではなく、積層体基板や、導電性基板に要求される光の反射の抑制する程度等に応じて任意に選択することができる。
黒化層の厚さは例えば15nm以上であることが好ましく、20nm以上であることがより好ましい。黒化層は、銅層による光の反射を抑制する機能を有するが、黒化層の厚さが薄い場合には、銅層による光の反射を十分に抑制できない場合がある。これに対して、黒化層の厚さを15nm以上とすることにより、銅層の表面での反射をより確実に抑制できるため好ましい。
また、黒化層の厚さの上限値は特に限定されるものではないが、必要以上に厚くすると、金属配線を形成する際のエッチングに要する時間が長くなり、コストの上昇を招くことになる。このため、黒化層の厚さは70nm以下とすることが好ましく、50nm以下とすることがより好ましい。
次に、積層体基板の構成例について説明する。
上述のように、本実施形態の積層体基板は透明基材と銅層と黒化層とを有することができる。この際、銅層と黒化層とについての透明基材上の積層の順番は特に限定されるものではない。また、銅層と黒化層とはそれぞれ複数層形成することもできる。ただし、銅層表面での光の反射を抑制するために、銅層の表面のうち光の反射を特に抑制したい面に黒化層を配置することが好ましい。銅層表面での光の反射を特に抑制することが要求される場合、黒化層が銅層の上面及び下面に形成された積層構造、すなわち銅層が黒化層に挟まれた構造とすることもできる。
具体的な構成例について、図1A、図1B、図2A、図2Bを用いて以下に説明する。図1、図2は、本実施形態の積層体基板の、透明基材、銅層、黒化層の積層方向と平行な面における断面図の例を示している。
本実施形態の積層体基板は、例えば透明基材の少なくとも一方の面上に、銅層と、黒化層とが積層された構造を有することができる。
具体的には例えば、図1Aに示した積層体基板10Aのように、透明基材11の一方の面11a側に銅層12と、黒化層13と、を一層ずつその順に積層することができる。この場合、銅層12と、黒化層13とで、金属積層体14を構成している。
また、図1Bに示した積層体基板10Bのように、透明基材11の一方の面11a側と、もう一方の面である他方の面11b側と、にそれぞれ銅層12A、12Bと、黒化層13A、13Bと、を一層ずつその順に積層することができる。この場合も、銅層12Aと、黒化層13Aとで一方の面11a側の金属積層体14Aを、銅層12Bと、黒化層13Bとで、他方の面11b側の金属積層体14Bを構成している。
なお、銅層12(12A、12B)、及び、黒化層13(13A、13B)を積層する順は、図1A、図1Bの例に限定されず、透明基材11側から黒化層13(13A、13B)、銅層12(12A、12B)の順に積層することもできる。
また、例えば黒化層を透明基材11の一方の面側に複数層設けた構成とすることもできる。この場合例えば、透明基材の少なくとも一方の面上に、透明基材側から黒化層と、銅層と、黒化層とがその順に形成された構造とすることができる。
具体的には例えば図2Aに示した積層体基板20Aのように、透明基材11の一方の面11a側に、第1黒化層131と、銅層12と、第2黒化層132と、をその順に積層することができる。この場合、第1黒化層131と、銅層12と、第2黒化層132とで、金属積層体24を構成している。
なお、第1黒化層、第2黒化層は、それぞれ区別せずにまとめて示す場合には単に黒化層とも記載する。
また、透明基材11の両面に銅層、第1黒化層、第2黒化層を積層した構成とすることもできる。具体的には図2Bに示した積層体基板20Bのように、透明基材11の一方の面11a側と、もう一方の面(他方の面)11b側と、にそれぞれ第1黒化層131A、131Bと、銅層12A、12Bと、第2黒化層132A、132Bと、をその順に積層できる。この場合も、第1黒化層131Aと、銅層12Aと、第2黒化層132Aとで一方の面11a側の金属積層体24Aを、第1黒化層131Bと、銅層12Bと、第2黒化層132Bとで、他方の面11b側の金属積層体24Bを構成している。
なお、図1B、図2Bにおいて、透明基材の両面に銅層と、黒化層と、を積層した場合に、透明基材11を対称面として透明基材11の上下に積層した層が対称になるように配置した例を示したが、係る形態に限定されるものではない。例えば、図2Bにおいて、透明基材11の一方の面11a側の構成を図1Aの構成と同様に、銅層12と、黒化層13と、をその順に積層した形態とし、透明基材11の上下に積層した層を非対称な構成としてもよい。
ここまで、本実施形態の積層体基板について説明してきたが、本実施形態の積層体基板においては、透明基材上に銅層と、黒化層とを設けているため、銅層による光の反射を抑制することができる。
(導電性基板)
以下に本実施形態の導電性基板について説明する。
なお、本実施形態の導電性基板は、ここまで説明した積層体基板の金属積層体をパターニングし、所定の配線パターンを有する金属配線とした形態を有する。このため、本実施形態の導電性基板が有する透明基材、銅配線層、及び黒化配線層は、それぞれ積層体基板で説明した透明基材、銅層、及び黒化層と同様の材料を用いることができ、また各部材の好適な厚さについても同様の範囲とすることができる。従って、積層体基板において既に説明した点については記載を省略する。
ここで、図3に本実施形態の導電性基板の各層の積層方向と平行な面での断面図の構成例を示す。
図3に示すように、本実施形態の導電性基板は、透明基材11と、透明基材11の少なくとも一方の面上に形成された金属配線34と、を有し、金属配線34は、銅配線層32と、ニッケルと銅とを含有する黒化配線層33とが積層された構造を有することができる。
図3に示した導電性基板30は、例えば既述の図1Aに示した積層体基板10Aの金属積層体14をパターニングして形成することができる。
なお、図3においては、金属配線34が、透明基材11側から銅配線層32、黒化配線層33の順に積層した例を示しているが、係る形態に限定されるものではない。例えば透明基材11側から黒化配線層33、銅配線層32の順に積層された構成とすることもできる。また、本実施形態の導電性基板は例えば、図1B、図2Aや、図2Bに示した積層体基板の金属積層体をパターニングすることでも作製することができる。図1Bや図2Bに示した積層体基板を用いた場合、金属積層体14A(24A)、及び金属積層体14B(24B)についてパターニングして、透明基材11の両面に金属配線を有する導電性基板とすることができる。また、例えば図2A、図2Bに示した積層体基板を用いた場合、黒化配線層間に銅配線層が配置された金属配線を有する導電性基板とすることができる。
そして、本実施形態の導電性基板は、金属配線34間から露出する透明基材11の可視光透過率が90%以上であることが好ましい。
これは、金属配線34間から露出する透明基材11の可視光透過率が90%以上の場合、金属積層体をパターニングすることで形成した金属配線間の開口部の透明基材表面に黒化層の残渣がほとんど残っていないことを意味するからである。そして、金属配線34間から露出する透明基材11の可視光透過率が90%以上の場合、例えばタッチパネル用の導電性基板として用いた場合に、ディスプレイの視認性を特に高めることができるため、好ましい。
ここでいう、金属配線間から露出する透明基材の可視光透過率とは、例えば図3中、金属配線34間の開口部35において露出した透明基材11の可視光透過率を意味する。なお、図1Bや、図2Bのように透明基材の一方の面、及び他方の面の両面に金属積層体を有する積層体基板から導電性基板を作製した場合には、透明基材のうち、一方の面、及び他方の面の両面において、金属配線に覆われていない部分での可視光透過率を意味する。
また、可視光透過率とは、例えば波長400nm以上700nm以下の光を、所定の間隔、具体的には例えば1nm間隔で波長を変化させ、金属配線間から露出する透明基材に照射し、各波長の光について測定した透過率の平均値を意味する。
また、本実施形態の導電性基板は、金属配線34間から露出する透明基材11のbが、すなわち、金属配線34間から露出する透明基材11の透過光の色をCIE(L)表色系に換算した際のb値が1.0以下であることが好ましい。なお、金属配線34間から露出する透明基材11のbとは、上述の可視光透過率の場合と同様に、例えば図3中、金属配線34間の開口部35において露出した透明基材11のbを意味する。
これは金属配線34間から露出する透明基材11のbが1.0以下の場合、金属積層体をパターニングすることで形成した金属配線34間の開口部の透明基材表面に黒化層の残渣がほとんど残っていないことを意味するからである。そして、金属配線34間の開口部35におけるbが、1.0以下の場合、例えばタッチパネル用の導電性基板として用いた場合に、ディスプレイの視認性を特に高めることができるため、好ましい。
の下限値は特に限定されるものではないが、例えば0.1以上とすることができる。
金属配線34間から露出する透明基材11のbは、例えば金属配線34間の開口部35において露出した透明基材11に対して、JIS Z 8722(2009年改訂)に準拠して測定できる。
なお、図1Bや、図2Bのように透明基材の一方の面、及び他方の面の両面に金属積層体を有する積層体基板から導電性基板を作製した場合には、透明基材のうち、一方の面、及び他方の面の両面において、金属配線に覆われていない部分でbを測定する。
また、本実施形態の導電性基板は、例えばメッシュ状の金属配線を備えた導電性基板とすることができる。メッシュ状の金属配線を備えた導電性基板とした場合を例に、以下に説明する。
例えば、二層の金属配線によりメッシュ状の配線とすることができる。具体的な構成例を図4に示す。図4はメッシュ状の配線を備えた導電性基板40を銅配線層、および黒化配線層の積層方向の上面側から見た図を示している。図4に示した導電性基板40は、透明基材11と、図中Y軸方向に平行な複数の金属配線44Aと、X軸方向に平行な金属配線44Bとを有している。なお、金属配線44A、44Bは銅配線層、及び黒化配線層を有しており、銅配線層、及び黒化配線層は、透明基材11の金属配線を配置した面と平行な面での断面が同様の形状となるようにエッチングされていることが好ましい。
透明基材11と金属配線44A、44Bとの配置は特に限定されない。透明基材11と金属配線との配置の構成例を図5A、図5Bに示す。図5A、図5Bは図4のA−A´線での断面図に当たる。
まず、図5Aに示したように、透明基材11の上下面にそれぞれ銅配線層42A、42Bが配置されていてもよい。なお、図5Aでは銅配線層42A、42Bと透明基材11との間には、それぞれ透明基材11の金属配線を配置した面と平行な面での断面が、銅配線層と同じ形状となるようにエッチングされた第1黒化配線層431A、431Bを配置することができる。また、銅配線層42A、42Bの透明基材11と対向する面と反対側の面上には、それぞれ透明基材11の金属配線を配置した面と平行な面での断面が、銅配線層と同じ形状となるようにエッチングされた第2黒化配線層432A、432Bを配置することができる。
また、図5Bに示したように、1組の透明基材11A、11Bを用い、一方の透明基材11Aを挟んで上下面に銅配線層42A、42Bを配置し、かつ、一方の銅配線層42Bは透明基材11A、11B間に配置されてもよい。図5Bの場合も、銅配線層42A、42Bと透明基材11A、11Bとの間には、透明基材11A、11Bの金属配線を配置した面と平行な面での断面が、銅配線層42A、42Bと同じ形状となるようにエッチングされた第1黒化配線層431A、431Bを配置することができる。また、銅配線層42A、42Bの透明基材11A、11Bと対向する面と反対側の面上には、それぞれ透明基材11A、11Bの金属配線を配置した面と平行な面での断面が、銅配線層42A、42Bと同じ形状となるようにエッチングされた第2黒化配線層432A、432Bを配置することができる。
図5A、図5Bいずれの場合でも、銅配線層42Aと第1黒化配線層431Aと第2黒化配線層432Aとで金属配線44Aが、銅配線層42Bと第1黒化配線層431Bと第2黒化配線層432Bとで金属配線44Bがそれぞれ構成されている。
なお、図5A、図5Bにおいては、第1黒化配線層431A、431Bと、第2黒化配線層432A、432Bとを配置した例を示したが、係る形態に限定されるものではなく、いずれか一方の黒化配線層を有しない構成とすることもできる。ただし、黒化配線層は、銅配線層のうち、光の反射を特に抑制したい面に配置していることが好ましい。このため、光の反射を抑制することを要求される面には黒化配線層を有していることが好ましい。
図4及び図5Aに示したメッシュ状の配線を有する導電性基板は例えば、図2Bのように透明基材11の両面に銅層12A、12Bと、黒化層131A、132A、131B、132Bと、を備えた積層体基板から形成することができる。
図2Bの積層体基板20Bを用いて形成した場合を例に説明すると、まず、透明基材11の一方の面11a側の銅層12A及び黒化層131A、132Aを、図2B中Y軸方向に平行な複数の線状のパターンがX軸方向に沿って所定の間隔をあけて配置されるようにエッチングを行う。なお、図2B中のX軸方向は、各層の幅方向と平行な方向を意味している。また、図2B中のY軸方向とは、図2B中の紙面と垂直な方向を意味している。
そして、透明基材11のもう一方の面11b側の銅層12B及び黒化層131B、132Bを図2B中X軸方向と平行な複数の線状のパターンが所定の間隔をあけてY軸方向に沿って配置されるようにエッチングを行う。
以上の操作により図4、図5Aに示したメッシュ状の配線を有する導電性基板を形成することができる。なお、透明基材11の両面のエッチングは同時に行うこともできる。すなわち、銅層12A、12B、黒化層131A、132A、131B、132Bのエッチングは同時に行ってもよい。
また、図5Aにおいて、第1黒化配線層431A、431Bを有しない導電性基板とする場合には、図2Bの積層体基板20Bに替えて、図1Bに示した積層体基板10Bを用いて同様にエッチングを行うことで作製できる。
図4に示したメッシュ状の配線を有する導電性基板は、図1Aまたは図2Aに示した積層体基板を2枚用いることにより形成することもできる。図2Aの積層体基板20Aを2枚用いて形成した場合を例に説明すると、図2Aに示した積層体基板2枚についてそれぞれ、銅層12及び黒化層131、132を、X軸方向と平行な複数の線状のパターンが所定の間隔をあけてY軸方向に沿って配置されるようにエッチングを行う。そして、上記エッチング処理により各積層体基板に形成した線状のパターンが互いに交差するように向きをあわせて2枚のパターニングした積層体基板を貼り合せることによりメッシュ状の配線を備えた導電性基板とすることができる。2枚のパターニングした積層体基板、すなわち導電性基板を貼り合せる際に貼り合せる面は特に限定されるものではない。例えば、図2Aにおける第2黒化層132の表面132aと、透明基材11の銅層12等が積層されていない面11bとを貼り合せて、図5Bに示した構造となるようにすることもできる。
また、例えば透明基材11の銅層12等が積層されていない図2Aにおける面11b同士を貼り合せて断面が図5Aに示した構造となるようにすることもできる。
なお、図4、図5A、図5Bに示したメッシュ状の配線を有する導電性基板における配線の幅や、配線間の距離は特に限定されるものではなく、例えば、配線に流す電流量等に応じて選択することができる。
また、図4、図5A、図5Bにおいては、直線形状の金属配線を組み合わせてメッシュ状の配線(配線パターン)を形成した例を示しているが、係る形態に限定されるものではなく、配線パターンを構成する金属配線は任意の形状とすることができる。例えばディスプレイの画像との間でモアレ(干渉縞)が発生しないようメッシュ状の配線パターンを構成する金属配線の形状をそれぞれ、ぎざぎざに屈曲した線(ジグザグ直線)等の各種形状にすることもできる。
このように2層の金属配線から構成されるメッシュ状の配線を有する導電性基板は、例えば投影型静電容量方式のタッチパネル用の導電性基板として好ましく用いることができる。
(導電性基板の製造方法)
次に本実施形態の導電性基板の製造方法の一構成例について説明する。
本実施形態の導電性基板の製造方法は、
透明基材と、透明基材の少なくとも一方の面上に形成された金属積層体とを有し、金属積層体が、銅層と、ニッケルと銅とを含有する黒化層とが積層された構造を有する積層体基板の、金属積層体をエッチングし、金属配線を形成するエッチング工程を有することができる。
そして、エッチング工程は、以下のステップをその順に有することができる。
塩化鉄、過酸化水素水、硫酸、塩酸から選択される1種類以上を含む第1エッチング液を用いてエッチングする第1エッチングステップ。
積層体基板を水洗する水洗ステップ。
塩酸、及び水からなり、pHが2.5以下である第2エッチング液を用いてエッチングする第2エッチングステップ。
(エッチング工程)
本実施形態の導電性基板の製造方法のエッチング工程について、図6A〜図6Dを用いながら以下に説明する。
図6Aに示したように、透明基材11と、透明基材11の少なくとも一方の面上に形成された金属積層体24とを有する積層体基板を用意する。金属積層体24は、銅層12、及び黒化層131、132を有することができる。なお、図6Aにおいては、既に説明した図2Aに示した積層体基板20Aを用いた例を示しているが、積層体基板の構成は係る形態に限定されるものではない。ここまで説明したその他の構成を有する積層体基板、例えば図1A、図1B、図2Bに示した積層体基板を用いることもできる。
そして、図6Aに示したように金属積層体24の透明基材と対向する一方の面24aとは反対側に位置する他方の面24b上に形成する金属配線のパターンに対応した形状を有するレジスト61を形成することができる(レジスト形成ステップ)。
レジスト61の形成方法は特に限定されないが、例えば金属積層体24の他方の面24b上に感光性ドライフィルムレジストをラミネート法により貼り付け、感光性レジスト層を形成する。次いで感光性レジスト層に形成する金属配線の配線パターンをもつフォトマスクを介して紫外線を照射し、感光させる。
そして、感光性レジスト層を現像液に接触させ、紫外線が照射されなかった部分を溶解させ、開口部611を有するレジスト61を形成することができる。現像液としては特に限定されないが、例えば炭酸ナトリウム水溶液を用いることができる。
なお、図6Aの場合とは異なり、例えば積層体基板として、図1B等の透明基材の両方の面に金属積層体を有する積層体基板を用いた場合には、各金属積層体の透明基材と対向する面とは反対側の面上にレジストを形成し、以下のエッチング工程を実施できる。
次いで、図6Bに示したように、レジスト61を用いて第1エッチングステップを実施することができる。
第1エッチングステップでは、塩化鉄、過酸化水素水、硫酸、塩酸から選択される1種類以上を含む第1エッチング液を用いて金属積層体24をエッチングすることができる。第1エッチングステップでは、例えばレジスト61の上面から第1エッチング液を供給して実施することができる。または、積層体基板を第1エッチング液に浸漬して実施することができる。
第1エッチングステップを実施することで、図6Bに示すように、形成したレジスト61のパターンに対応する形状を有する、銅配線層62と、黒化配線層631、632とを有する金属配線64を形成することができる。
ただし、第1エッチングステップのみでは、図6Bに示したように、金属配線64間の開口部641に、黒化層131、132等の残渣65が生じる場合がある。金属配線64の開口部641に残渣65が生じると、透明基材11は該開口部641に直接露出することができず、透明基材11に該残渣65により着色等生じ、該導電性基板をタッチパネルの用途に用いた場合に、ディスプレイの視認性が低下する場合がある。
そこで、本実施形態のエッチング工程は、第1エッチングステップを実施した後、第2エッチングステップを実施することができる。ただし、積層体基板に残留する第1エッチングステップで用いた第1エッチング液を除去するため、積層体基板を水洗する水洗ステップを実施した後で、第2エッチングステップを実施することが好ましい。
なお、水洗ステップの具体的な条件は特に限定されるものではなく、水を入れた水洗槽内に導電性基板を供給し、水洗することができる。また、例えば、導電性基板の表面に対して水を噴射し洗浄することもできる。
水洗ステップ後、第2エッチングステップを実施する前に、必要に応じて、導電性基板に付着した水を除去する水切りステップや、乾燥ステップ等を実施することもできる。
次に第2エッチングステップについて説明する。
第2エッチングステップでは、塩酸、及び水からなり、pHが2.5以下である第2エッチング液を用いて金属配線64間の残渣65をエッチング、除去することができる。
第1エッチングステップでは、金属積層体24をエッチングし、所望の配線パターンに対応した形状の金属配線64を有する導電性基板を形成することができる。しかしながら、既述のように金属配線64間の開口部641に残渣65が生じ、金属配線64間の開口部に残渣65が残った状態では、該導電性基板をタッチパネルの用途に用いた場合に、ディスプレイの視認性が低下する原因となり問題であった。
そこで、本実施形態の導電性基板の製造方法では、第2エッチング液を用いて、金属配線64間に生じた残渣を、エッチングし、除去することができる。
第2エッチング液は、上述のように塩酸、及び水からなることが好ましい。これは、残渣65は主にニッケルと銅とを含有する黒化層131、132に起因しており、残渣65についてもニッケルと銅とを主な成分として含有しており、特にニッケルの含有量が多くなっている。このため、第2エッチング液として塩酸、及び水からなるエッチング液を用いることで、残渣65をより確実に除去できるからである。また、第2エッチング液は、pHを2.5以下とすることで残渣65との反応性を高め、より確実に残渣65を除去できるため、好ましい。
第2エッチング液のpHは低い方が残渣の除去については特に高い効果を発揮することから、その下限値は特に限定されないが、第2エッチングステップにおける、第1エッチングステップで形成した金属配線へのダメージを抑制するため、例えば1.0以上とすることができる。
このように、黒化層をニッケルと銅とを含有する層とし、第2エッチング液として、塩酸、及び水からなり、pHが2.5以下のエッチング液を用いることで、金属配線間の開口部に生じた残渣をより確実に除去することが可能になる。このため、該開口部における可視光透過率に優れた導電性基板を得ることができる。
また、金属配線間の開口部に残渣が残っていると、透明基材が黄ばんで見え、金属配線間から露出する透明基材11のbが1.0よりも大きくなる場合がある。しかし、上記所定の第2エッチング液を用いることで、金属配線間の開口部に生じた残渣をより確実に除去することが可能になる。このため、金属配線間から露出する透明基材11のbを1.0以下とすることができる。
第2エッチングステップは、エッチング液として第2エッチング液を用いる点以外は第1エッチングステップの場合と同様にして実施することができる。具体的には例えば、レジスト61の上面から第2エッチング液を供給して実施することができる。または第1エッチングステップを終えた積層体基板を第2エッチング液に浸漬して実施することができる。これにより図6Cに示したように、透明基材11上に、レジスト61に対応したパターンを有する銅配線層62、及び黒化配線層631、632を有する金属配線64を備えた導電性基板とすることができ、かつ金属配線64間の開口部641に存在していた残渣65を除去することができる。
第2エッチングステップ終了後は、レジストを除去することができる(レジスト除去ステップ)。
レジストの除去方法は特に限定されないが、例えば水酸化ナトリウム水溶液等を用いて、感光性レジストを剥離、除去することができる。これにより、図6Dに示したように、透明基材11上に、黒化配線層631、632、及び銅配線層62を備えた金属配線64を有する導電性基板を得ることができる。
また、本実施形態の導電性基板の製造方法は、必要に応じて任意の工程をさらに有することもできる。例えば、ここまで説明したエッチング工程に供する積層体基板を製造する積層体基板製造工程を有することができる。
(積層体基板製造工程)
積層体基板製造工程は以下のステップを有することができる。なお、積層体基板製造工程は、既述の本実施形態の積層体基板の製造方法に相当する。
透明基材の少なくとも一方の面上に銅層を形成する銅層形成ステップ。
透明基材の少なくとも一方の面上に黒化層を形成する黒化層形成ステップ。
なお、積層体基板においては、銅層と黒化層とを透明基材上に配置する際の積層の順番は特に限定されるものではない。また、銅層と黒化層とはそれぞれ複数層形成することもできる。このため、上記銅層形成ステップと、黒化層形成ステップとを実施する順番や、実施する回数については特に限定されるものではなく、形成する積層体基板の構造に合わせて任意の回数、タイミングで実施することができる。
以下、各ステップについて説明する。
まず、銅層形成ステップについて説明する。
銅層形成ステップにおいては、透明基材の少なくとも一方の面上に銅層を形成できる。
なお、銅層形成ステップ、または黒化層形成ステップに供する透明基材の種類は特に限定されるものではないが、既述のように可視光を透過する樹脂基板(樹脂フィルム)や、ガラス基板等を好ましく用いることができる。透明基材は必要に応じて予め任意のサイズに切断等行っておくこともできる。
そして、銅層は既述のように、銅薄膜層を有することが好ましい。また、銅層は銅薄膜層と銅めっき層とを有することもできる。このため、銅層形成ステップは、例えば乾式めっき法により銅薄膜層を形成する銅薄膜層形成ステップを有することができる。また、銅層形成ステップは、乾式めっき法により銅薄膜層を形成する銅薄膜層形成ステップと、該銅薄膜層を給電層として、湿式めっき法の一種である電解めっき法により銅めっき層を形成する銅めっき層形成ステップと、を有していてもよい。
銅薄膜層形成ステップで用いる乾式めっき法としては、特に限定されるものではなく、例えば、蒸着法、スパッタリング法、又はイオンプレーティング法等を用いることができる。なお、蒸着法としては真空蒸着法を好ましく用いることができる。銅薄膜層形成ステップで用いる乾式めっき法としては、特に膜厚の制御が容易であることから、スパッタリング法を用いることがより好ましい。
次に銅めっき層を形成する銅めっき層形成ステップについて説明する。湿式めっき法により銅めっき層形成ステップにおける条件、すなわち、例えば電解めっき処理の条件は、特に限定されるものではなく、常法による諸条件を採用すればよい。例えば、銅めっき液を入れためっき槽に銅薄膜層を形成した基材を供給し、電流密度や、基材の搬送速度を制御することによって、銅めっき層を形成できる。
次に、黒化層形成ステップについて説明する。
黒化層形成ステップは既述のように、透明基材の少なくとも一方の面側に黒化層を成膜するステップである。黒化層の成膜手段は特に限定されるものではなく、ニッケルと銅とを含有するように形成できる方法であれば任意の方法を選択することができる。ただし、黒化層は、透明基材および/または銅層等の他の部材の上面に接着剤を介さずに直接形成することが好ましい。このため、黒化層を成膜する際の下地の層の構成等により成膜方法を選択することができ、黒化層の成膜方法としては、例えば湿式めっき法や、乾式めっき法を用いることができる。湿式めっき法の場合であれば、例えば電解めっき法を用いることができ、乾式めっき法の場合であれば、例えば蒸着法や、スパッタリング法、イオンプレーティング法等を用いることができる。乾式めっき法を用いる場合、特に膜厚の制御が容易であることからスパッタリング法を用いることが好ましい。また、黒化層は例えば酸素を含有することもでき、ニッケルと銅とに加えて酸素を含有する黒化層を乾式めっき法により成膜する場合、該黒化層は、例えば反応性スパッタリング法により成膜することができる。酸素を含有する黒化層を成膜する場合、黒化層を成膜する雰囲気、例えば不活性ガス中に酸素を添加しておくことができる。不活性ガスとしてはアルゴン等を用いることができる。
なお、積層体基板中に複数の黒化層を配置する場合、同一の積層体基板内に含まれる複数の黒化層は、同じ成膜方法により成膜しても良く、異なる成膜方法により成膜してもよい。
(貼り合せ工程)
また、既に説明したように、例えば図1A、図2Aに示した透明基材11の一方の面側に銅層、黒化層を有する積層体基板を2枚用意し、金属積層体を所望の金属配線となるようにパターニングした後、貼り合せてメッシュ状の配線を備えた導電性基板とすることもできる。
このように、2枚のパターニングした積層体基板を貼り合せる場合には、2枚のパターニングした積層体基板を貼り合せる貼り合せ工程を有することもできる。
貼り合せ工程において、2枚のパターニングした積層体基板を貼り合せる方法は特に限定されるものではなく、例えば接着剤等を用いて接着することができる。
以上に本実施形態の導電性基板の製造方法について説明した。本実施形態の導電性基板の製造方法によれば、金属配線間の開口部の残渣を低減することが可能になる。このため、金属配線間に露出した透明基材の可視光透過率が高く、bが1.0以下の導電性基板を提供することができる。従って、例えば本実施形態の導電性基板をタッチパネル用の導電性基板として用い、ディスプレイの表示面上に配置した場合に、ディスプレイの視認性の低下を抑制した導電性基板とすることができる。
以下に具体的な実施例、比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(評価方法)
実施例、比較例において作製した試料について以下の方法により評価を行った。
(1)金属配線間の開口部に露出した透明基材の可視光透過率
以下の各実施例、比較例では、図2Bの構造を有する積層体基板の金属積層体24A、24Bをパターニングして、図5Aに示す断面構造を有する導電性基板を作製した。このため、図5Aに示した導電性基板のうち、金属配線44Aの開口部51であって、透明基材11の下面が金属配線44Bにより覆われていない部分において、可視光透過率の測定を実施した。すなわち、透明基材11の上下の面が金属配線44A、44Bにより覆われていない部分において、可視光透過率の測定を実施した。
測定は、分光光度計(島津製作所製、形式:UV−2600)により、透明基材11に対して、波長400nm以上700nm以下の光を、1nm間隔で波長を変化させて照射して、測定した透過率の平均値を算出し、透明基材間の開口部に露出した透明基材の可視光透過率とした。
(2)金属配線間の開口部に露出した透明基材のb
分光測色計を用いJIS Z 8722に準拠して金属配線間の開口部に露出した透明基材のb値を測定した。
(試料の作製条件)
実施例、比較例として、以下に説明する条件で導電性基板を作製し、上述の評価方法により評価を行った。
[実験例1]
以下に示す実験例1−1〜実験例1−6の導電性基板を作製し、評価を行った。
実験例1−1〜実験例1−3が実施例であり、実験例1−4〜実験例1−6が比較例となる。
(実験例1−1)
以下の手順により、図5Aに示した断面構造を有する導電性基板を作製した。
(1)積層体基板製造工程
(1−1)第1黒化層形成ステップ
まず、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)製の透明基材の一方の面、及び一方の面の反対側に位置する他方の面の、両方の面上に第1黒化層を形成した。
なお、透明基材として用いたポリエチレンテレフタレート樹脂製の透明基材について、可視光透過率をJIS K 7361−1に規定された方法により評価を行ったところ97%であった。
第1黒化層は、ニッケル70質量%と、銅30質量%とを含有するニッケル−銅合金のターゲットを用い、スパッタリング法により成膜した。成膜に当たっては、まず、予め60℃まで加熱して水分を除去した上記透明基材をスパッタリング装置のチャンバー内にセットした。そして、チャンバー内を1×10−4Paまで排気した後、チャンバー内に、アルゴンと酸素との混合ガスを導入し0.3Paとした後、成膜を行った。なお、混合ガス中の酸素の含有量が30体積%となるようにアルゴンガスと、酸素ガスとを混合して用いた。
第1黒化層131は厚さが20nmとなるように成膜した。
(1−2)銅層形成ステップ(銅薄膜層形成ステップ)
続いて、第1黒化層を成膜した透明基材の各第1黒化層上に銅層として銅薄膜層を成膜した。
銅層は、ターゲットとして銅のターゲットを用いた点、及びアルゴンガスと、酸素ガスとの混合ガスに替えて、アルゴンガスを用いた点以外は第1黒化層の場合と同様にして、スパッタリング法により第1黒化層の上面に厚さが500nmの銅層を成膜した。
(1−3)第2黒化層形成ステップ
続いて、各銅層上に第2黒化層を成膜した。
第2黒化層形成ステップは、第1黒化層形成ステップの場合と同じ条件で実施し、銅層上に厚さが20nmの第2黒化層を成膜した。
以上の工程により、図2Bに示すように、透明基材11の一方の面11a、及び他方の面11bの両方の面上にそれぞれ金属積層体24A、24Bが配置された積層体基板20Bを作製した。なお、金属積層体24A、24Bはそれぞれ、第1黒化層131A、131B、銅層12A、12B、第2黒化層132A、132Bがその順に積層されている。
作製した積層体基板について100mm角に切断し、以下のエッチング工程に供した。
(2)エッチング工程
(2−1)レジスト形成ステップ
そして、図2Bに示した積層体基板20Bにおいて、金属積層体24A、24Bの透明基材11と対向する一方の面とは反対側に位置する他方の面A、及び面B上に形成する金属配線のパターンに対応した形状を有するレジストを形成した。
なお、本実施形態では図4、図5Aに示した導電性基板を作製しており、透明基材11の一方の面11a側にY軸と平行な複数の直線形状の金属配線44Aを、他方の面11b側にはX軸と平行な複数の直線形状の金属配線44Bを形成している。このため、レジストも係る金属配線に対応した形状となるように形成した。
レジストの形成に当たっては、まず図2Bに示した積層体基板20Bの金属積層体24A、24Bの面A、面B上に感光性ドライフィルムレジストをラミネート法により貼り付け、感光性レジスト層を形成する。次いで感光性レジスト層に形成する金属配線の配線パターンをもつフォトマスクを介して紫外線を照射し、感光させる。次に、感光性レジスト層を1質量%炭酸ナトリウム水溶液に接触させ、紫外線が照射されなかった部分を溶解させ、レジストパターンを形成した。
(2−2)第1エッチングステップ
次いで、作製したレジストを用いて第1エッチングステップを実施した。
第1エッチングステップでは、塩化第二鉄5質量%と、塩酸3質量%と、残部がイオン交換水とからなる、第1エッチング液を用いて金属積層体24A、24Bのエッチングを行った。
第1エッチングステップでは、温度30℃に加温された上記第1エッチング液に、レジストを配置した積層体基板を30秒間浸漬することで金属積層体24A、24Bのエッチングを実施し、これにより形成された金属配線間に透明基材が露出した。
(2−3)水洗ステップ
第1エッチングステップ終了後、付着した第1エッチング液を除去するため、十分な量のイオン交換水を入れた水洗槽にパターニングした積層体基板を10秒間、流水により洗浄した。水洗後、付着した水分を水切り、乾燥し、第2エッチングステップに供した。
(2−4)第2エッチングステップ
水洗ステップ終了後、塩酸と、イオン交換水とからなり、pHが2.5である第2エッチング液を用いて金属配線間の残渣のエッチングを行った。
第2エッチングステップでは、室温(23℃)とした上記第2エッチング液に、水洗ステップを終えたパターニングした積層体基板を10秒間浸漬することで実施した。
(2−5)レジスト除去ステップ
第2エッチングステップ終了後、4質量%の水酸化ナトリウム水溶液を用いてレジストを剥離、除去した。そして、レジストを除去した後、再び水洗ステップの場合と同様にして得られた導電性基板をイオン交換水により洗浄し、水切り、乾燥を行った。
以上の工程を実施することで得られた導電性基板について、金属配線間の開口部に露出した透明基材の可視光透過率、及びbの評価を行った。結果を表1に示す。
(実験例1−2、実験例1−3)
第2エッチングステップにおいて用いた第2エッチング液のpHが、各実験例について表1に示した値となるように、塩酸の添加量を調整した点以外は、実験例1−1と同様にして導電性基板を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実験例1−4)
第2エッチングステップを実施せず、水洗ステップまでのみを実施した点以外は、実験例1−1と同様にして導電性基板を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実験例1−5、実験例1−6)
第2エッチングステップにおいて用いた第2エッチング液のpHが、各実験例について表1に示した値となるように、塩酸の添加量を調整した点以外は、実験例1−1と同様にして導電性基板を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2017183489

[実験例2]
以下に示す実験例2−1〜実験例2−5の導電性基板を作製し、評価を行った。
実験例2−1〜実験例2−5はいずれも比較例となる。
(実験例2−1〜実験例2−5)
第2エッチングステップにおいて用いた第2エッチング液として、硫酸と、イオン交換水とからなるエッチング液を用い、該エッチング液のpHが、各実験例について表2に示した値となるように、硫酸の添加量を調整した点以外は、実験例1−1と同様にして導電性基板を作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2017183489

表1に示した結果によると、第2エッチングステップを実施していない実験例1−4では金属配線間の開口部における透明基材の可視光透過率は、第2エッチングステップを実施した他の実験例よりも低くなっていることが確認できた。
そして、実験例1−1〜実験例1−3、実験例1−5、実験例1−6を比較することで、第2エッチングステップにおいて、pHが2.5以下の第2エッチング液を用いることで、金属配線間における透明基材の可視光透過率を90.0%以上とすることができることが確認できた。これに対して、pHが2.5を超える第2エッチング液を用いた場合、89%程度と低くなることを確認できた。
また、金属配線間における透明基材のbについても、第2エッチングステップにおいて、pHが2.5以下の第2エッチング液を用いることで、1.0以下にできることを確認できた。これに対して、pHが2.5を超えるエッチング液を用いた場合、金属配線間における透明基材のbが1.0を超えることが確認できた。
さらに、実験例1−1〜実験例1−3と、実験例2−1〜実験例2−5とを比較すると、第2エッチング液として、塩酸と水とからなるエッチング液を用いることで金属配線間の残渣を除去することができることを確認できた。これに対して、第2エッチング液として、硫酸と水とからなるエッチング液を用いた場合、pHに依らず残渣を除去できないことが確認できた。
以上に導電性基板、導電性基板の製造方法を、実施形態および実施例等で説明したが、本発明は上記実施形態および実施例等に限定されない。特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
本出願は、2016年4月18日に日本国特許庁に出願された特願2016−083180号に基づく優先権を主張するものであり、特願2016−083180号の全内容を本国際出願に援用する。
10A、10B、20A、20B 積層体基板
30、40 導電性基板
11、11A、11B 透明基材
12、12A、12B 銅層
13、13A、13B、131、132、131A、132A、131B、132B 黒化層
14、14A、14B、24、24A、24B 金属積層体
32、42A、42B、62 銅配線層
33、431A、432A、431B、432B、631、632 黒化配線層
34、44A、44B 金属配線

Claims (2)

  1. 透明基材と、
    前記透明基材の少なくとも一方の面上に形成された金属配線と、を有し、
    前記金属配線は、銅配線層と、ニッケルと銅とを含有する黒化配線層とが積層された構造を有し、
    前記金属配線間から露出する前記透明基材は、可視光透過率が90%以上であり、かつbが1.0以下である導電性基板。
  2. 透明基材と、前記透明基材の少なくとも一方の面上に形成された金属積層体とを有し、前記金属積層体が、銅層と、ニッケルと銅とを含有する黒化層とが積層された構造を有する積層体基板の、前記金属積層体をエッチングし、金属配線を形成するエッチング工程を有し、
    前記エッチング工程が、
    塩化鉄、過酸化水素水、硫酸、塩酸から選択される1種類以上を含む第1エッチング液を用いてエッチングする第1エッチングステップと、
    前記積層体基板を水洗する水洗ステップと、
    塩酸、及び水からなり、pHが2.5以下である第2エッチング液を用いてエッチングする第2エッチングステップと、をその順に有する導電性基板の製造方法。
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