JPWO2017175765A1 - 衣類製造装置及び衣類製造方法 - Google Patents

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Abstract

生産効率を向上することが可能な衣類製造装置を提供するため、衣類製造装置は、両端に開口部を有する筒状体と、前記筒状体が下半身用衣類のウェスト開口部を挿通し、かつ、前記下半身用衣類の股下部が前記筒状体の一方の開口部を覆うように位置した前記下半身用衣類を、前記股下部から前記筒状体の内側を通過させ、前記下半身用衣類の表裏を反転させる反転手段と、を具備している。

Description

本発明は、衣類製造装置及び衣類製造方法に関する。
パンツ、シャツなどの衣類を製造する場合、製造段階では、縫製部分などの接合部分が存在する裏面が表向きにされていることが一般的である。このため、出荷前において、接合部分を露出させないように、表裏を反転させる裏返し工程を実施する必要がある。
従来、揺動可能に設けられた円弧形状のアーム部材を袖の一方の開口部から挿入し、アーム部材の先端に設けられたヤジリ部材の尾部が袖の他方の開口部に引っかかった状態でアーム部材を袖から引き抜くことにより、袖を裏返す技術が知られている(例えば、特許文献1等参照)。
特開平11−81026号公報
しかしながら、特許文献1等に記載の技術は、ヤジリ部材及びアーム部材を衣類(袖)に一旦通した後に戻す必要があるため、時間がかかり、生産効率が悪い。また、3つの開口部がある衣類(例えばウェスト開口部と2つの脚部開口部がある下半身用衣類)には、特許文献1等に記載の技術は適用しにくい。
本発明は、生産効率の高い衣類製造装置及び衣類製造方法を提供することを目的とする。
本発明の衣類製造装置は、両端に開口部を有する筒状体と、前記筒状体が下半身用衣類のウェスト開口部を挿通し、かつ、前記下半身用衣類の股下部が前記筒状体の一方の開口部を覆うように位置した前記下半身用衣類を、前記股下部から前記筒状体の内側を通過させ、前記下半身用衣類の表裏を反転させる反転手段と、を具備する。
本発明の衣類製造方法は、両端に開口部を有する筒状体に下半身用衣類のウェスト開口部を挿通させ、かつ、前記下半身用衣類の股下部が前記筒状体の一方の開口部を覆うように、前記下半身用衣類を前記筒状体にセットするステップと、前記筒状体にセットした前記下半身用衣類を、前記股下部から前記筒状体の内側を通過させ、前記下半身用衣類の表裏を反転させるステップと、を具備する。
本発明の衣類製造装置及び衣類製造方法は、生産効率を向上することができるという効果を奏する。
本実施形態の使い捨てパンツ用の生地を示す図である。 図1の使い捨てパンツ用の生地の襞部を示す図である。 図1の使い捨てパンツ用の生地の拡大図である。 図3のA−A線断面図である。 図3のB−B線断面図である。 使い捨てパンツの製造装置を示す概要図である。 使い捨てパンツの製造方法を示すフローチャートである。 図8(a)、図8(b)は、第1折り返し処理を示す図である。 図9(a)〜図9(c)は、穴開け処理から接合処理までを示す図である。 裁断して得られた1枚の使い捨てパンツを示す図である。 図11(a)〜図11(d)は、使い捨てパンツの裏返し装置を示す図である。 図12(a)〜図12(d)は、使い捨てパンツの裏返し装置の変形例(その1)を示す図である。 図13(a)〜図13(d)は、使い捨てパンツの裏返し装置の変形例(その2)を示す図である。 使い捨てパンツに吸収体を取り付けて、着用した様子を示す図である。 使い捨てパンツの製造装置の変形例を示す概要図である。 図15の製造装置の一部を+Z方向から見た図である。 図17(a)〜図17(c)は、図15の製造装置の穴開け処理から接合処理までを示す図である。 図18(a)、図18(b)は、使い捨てパンツの製造装置の変形例における裁断工程後の使い捨てパンツを示す図である。
以下、本実施形態の衣類製造装置、及び衣類製造方法について説明する。
本実施形態においては、図1等に示す生地1を使い捨ての下半身用衣類である使い捨てパンツ10の外装シート11として使用する。なお、生地1は、使い捨ておむつに適用してもよく、使い捨ておむつや使い捨てパンツ10の吸収体14(吸収パッド)の表面材として使用することも可能である。
図1は、本実施形態の生地1の表面状態を示す図であり、図2は生地1の襞部を示す図であり、図3は生地1の拡大図である。以下、図1〜図3を用いて生地1について詳細に説明する。
図1において、生地1は、長手方向(第1方向)であるx方向に連続する長尺な構成を有する。
弾性部材5は、図1、図2から明らかなように、x方向に沿って生地1内部に設けられ、生地1の短手方向(第2方向)であるy方向に所定間隔隔てて複数設けられている。弾性部材5は、x方向に沿って伸縮する。図2に示すように、生地1には、多数の弾性部材5により、凹凸面、すなわち、襞部が形成されている。
弾性部材5としては、伸縮性を有する線状弾性体5aが用いられ、ウレタン、シリコーン、ブタジエン、若しくは、スチレン・ブタジエンをベースとした合成ゴム、または、天然ゴムを用いることができる。
なお、格子形状の弾性部材を用いた場合には、1つの格子形状にて上述の襞部を形成することも可能である。また、多数の弾性部材5に代えて、伸縮性フィルムを用いてもよい。伸縮性フィルムとしては、ウレタンフィルム、シリコーンフィルム、エラストマーフィルム等を用いることができる。
以下の説明においては、線状弾性体5aとしてポリウレタンを用いるものとして説明する。
図4は、図3のA−A線断面図であり、図5は、図3のB−B線断面図である。図4、図5に示すように、生地1は、通気性を有するシートである第1繊維シート2と、液拡散性を有する第2繊維シート3と、第1繊維シート2及び第2繊維シート3の間を介在する液拡散性を有する第3繊維シート4と、を有し、第1繊維シート2と第2繊維シート3と第3繊維シート4とを積層してなる積層シート15からなる。第1繊維シート2及び第2繊維シート3は、通気性を有する繊維層によって形成され、第3繊維シート4は、液拡散性を有する繊維層によって形成されている。このように、積層シート15は、3層から構成されている。なお、積層シート15は、第3繊維シート4を省略して2層構成としてもよいし、第2繊維シート3を省略して2層構成としてもよい。
なお、本実施形態において、後述するように、生地1を使い捨てパンツ10の外装シート11に適用する場合には、第1繊維シート2が使用者の肌に接する側(肌面側)となり、第2繊維シート3が外側(非肌面側)となる。また、生地1の図1におけるx方向が図8、図9、図16、図17等において示すX方向と一致し、図1のy方向が図8、図9、図16、図17等において示すY方向と一致するようにして、生地1を外装シート11に適用する。
第1繊維シート2は、不織布であり、2層もしくは3層のスパンポンド不織布を用いることができる。本実施形態においては、生地1の第1繊維シート2が使い捨てパンツ10の外装シート11の肌面側に用いられるため、第1繊維シート2として親水性の不織布を用いることが好ましい。生地1に親水性が要求される場合には、例えば、生地1に親水化剤を添加するなどの親水化処理を行えばよい。
なお、第1繊維シート2の目付量は一例として10〜50g/m2が好ましく、製造原価の観点から10〜20g/m2がより好ましいが、これらに限定されるものではない。
第2繊維シート3は、不織布であり、2層もしくは3層のスパンポンド不織布を用いることができる。本実施形態では、第2繊維シート3を使い捨てパンツ10の外装シート11の外面(非肌面)側に用いるため、撥水性のシートとすることが望ましい。撥水性の不織布としては、3層のスパンポンド不織布を用いることができ、フッ素系、シリコーン系、パラフィン金属系、アルキルクロミッククロイド系の撥水剤をコーティングした撥水処理を行うことが好ましい。なお、撥水性の不織布の目付量は、一例として10〜50g/m2が好ましく、製造原価の観点から10〜20g/m2がより好ましいが、これらに限定されるものではない。
第3繊維シート4は、パルプを主原料とする材料、すなわちセルロース系の成分を含有する材料を用いることができ、例えば、ティッシュペーパー、クレープ紙、エアレイド不織布等のパルプ繊維シートを用いることができる。パルプとしては、木材パルプ、合成パルプ、古紙パルプ等を用いることができる。また、パルプなどの天然繊維に限られず、レーヨン等の再生繊維等も用いることができる。なお、第3繊維シート4の目付量は一例として10〜50g/m2が好ましい。また、パルプ繊維シートを用いる場合には、柔軟性を出すために、例えば、エンボス加工を施しておくことが好ましい。また、生地1を使い捨てパンツ10の外装シート11に用いる場合、この第3繊維シート4(パルプ繊維シート)に予め印刷層4aを形成し、各種プリントを施してもよい。
図5に示すように、本実施形態においては、第1繊維シート2と第3繊維シート4とは、弾性部材5の周面に塗布された接着剤17により接合されている。このため、弾性部材5が存在しない部分において、第1繊維シート2と第3繊維シート4との間に接着剤17が存在しない非接着部8が形成され、この非接着部8により空間9が形成される。本実施形態においては、非接着部8による空間9が形成されているので、生地1における水分蒸散性、放熱性および透湿性の各機能を向上させることができる。
なお、弾性部材5を介した接着に代え、または、弾性部材5を介した接着に加え、第1繊維シート2と第3繊維シート4との少なくとも一方に部分的(間欠的)に接着剤17を塗布して、第1繊維シート2と第3繊維シート4と接合してもよい。この場合においても、第1繊維シート2と第3繊維シート4との接合は、部分的(間欠的)であるため、第1繊維シート2と第3繊維シート4との間には空間9を形成することができる。
接着剤17を部分的(間欠的)に塗布するには、霧状、線状、点状、ストライプ状、スパイラル状、ブロック状、パターン状等に塗布する方法があり、それらのうちの1つの方法を用いてもよいし、複数の方法を組み合わせて用いてもよい。
また、接着剤17としては、感圧性接着剤、硬化性接着剤など各種接着剤を用いることができ、本実施形態においてはホットメルト接着剤を採用している。なお、第1繊維シート2と第2繊維シート3との接合は、接着によるものに限定されず、超音波接合、ヒートシールなどの各種接合方法を適用または併用してもよい。
図2、図3、図4に示すように、隣り合う線状弾性体5aの間には、凸部6aと凹部6bとが連続して形成されることにより、生地1全体に襞部が形成される。
なお、線状弾性体5aをy方向に設ける間隔は、ほぼ均等な間隔でもよく、例えば、生地1の周辺部において間隔を短くして線状弾性体5aを密に配置するようにしてもよい。更に、生地1の中央部から周辺部に向けて間隔を短くするようにしてもよい。これに代えて、または、これと併用して、生地1の周辺部の線状弾性体5aの弾性力と、中央部の線状弾性体5aの弾性力とを異ならせ、周辺部の線状弾性体5aの弾性力を強くするようにしてもよい。いずれの場合においても、生地1を使い捨てパンツ10として用いる場合には、胴部装着部12(図14参照)の弾性力が他の部分の弾性力に比べて大きくなるように、線状弾性体5aを配置すればよい。
線状弾性体5aは、前述したように、第1繊維シート2と第3繊維シート4との間に設けられる。凹凸列6は、図1および図2におけるy方向に多数列形成されている。単位面積当たりの線状弾性体5aの本数は任意に設定できるが、線状弾性体5aの本数を多くして線状弾性体5a相互の間隔を小さくすれば、一列の凹凸列6における凸部6aと凹部6bを均一な形状に形成し、且つ、その形状を保持することができる。それによって襞部の型崩れがなく、生地1の柔軟性、水分蒸散性、放熱性および透湿性を増大させることができる。
このような趣旨から、1つの凹凸列6における凸部6a相互間のピッチ間隔は、2.00mm〜7.00mmが好ましい。この凸部6a相互間のピッチ間隔は、3.00mm〜6.25mmがより好ましい。
凸部6a相互間のピッチ間隔を狭くすることにより、きめの細かな襞ができるので外観が美しくなり、また1つの襞当たりの肌との接触面積は小さくなるので肌触りがよくなり、更に表面積が大きくなるので汗などの吸収性が向上する。一方、凸部6a相互間のピッチ間隔を広くすることにより、線状弾性体5aの弾性力を適度に抑えることができ、製造コストを低減することができる。
生地1(積層シート15ともいう)は長尺寸法であるため、積層シート15の長手方向(図1、図2においてx方向)における寸法を所定の長さにするための裁断が行われる。この裁断において、第1繊維シート2、第2繊維シート3、第3繊維シート4および弾性部材5が切断される。弾性部材5の切断により、引っ張り状態にあった弾性部材5は引っ張り力から解放されて復元力により収縮する。このときの収縮応力により、生地1(積層シート15)は長さが短くなる方向に力を受けるため、生地1(積層シート15)に複数の凹凸列6が形成され、それにより襞部が形成される。このようにして、多数の襞部を有する生地1が製造される。
なお、裁断前に生地1を搬送する不図示の搬送装置(搬送ロール)の搬送速度を遅くすることにより、生地1が伸長した状態から収縮した状態にしてもよい。
積層シート15の内部に配置された弾性部材5により、積層シート15には弾性力が付与されている。従って、積層シート15により構成される生地1を図1、図2においてx方向に引っ張ると、弾性部材5が伸びることによって生地1も伸びて広がる。またこの状態を解除すると、弾性部材5はその復元力により収縮し、それにより生地1も元の状態に復帰する。このように、生地1は伸縮性を有するので、生地1を使い捨てパンツ10として用いた場合に身体に対するフィット感に優れたものとなる。
また、生地1は、弾性部材5の復元力により収縮した寸法で使い捨てパンツ10としての寸法が決められるため、単位体積当たりで大きな表面積を有している。このため、粉砕パルプと、粒子状の高吸水性樹脂である高吸水性ポリマー(Super Absorbent Polymer:以下、SAPという)とを有する吸収体14(図14参照)から体液(尿、汗、血液、リンパ液等)が漏れた場合でも生地1により体液を吸収することができ、アウター(ズボン、パンツ)を汚す虞がない。なお、吸収体14は、SAPのみから構成するなど種々の変形を行うことができる。また、この吸収体14に生地1からなる表面材(トップシート)を設けるようにしてもよい。
図6は、使い捨てパンツ10の製造装置200を示す概要図であり、図7は、使い捨てパンツ10の製造方法を示すフローチャートである。なお、図6の製造装置200のレイアウトは一例に過ぎず、各種装置の配置は工場のスペース都合などにより適宜変更することができる。
(ステップS1:積層シート15の製造)
シートロール201に巻かれた第3繊維シート4は、−X方向に搬送され、一対のエンボスロール202aによりエンボス加工が施される。これにより、第3繊維シート4は、柔軟化される。なお、製造装置200では複数のエンボスロール202が用いられるため、これらを区別するため符号(アルファベット)を付加して説明する。各エンボスロール202としては、同一のエンボスロールを用いてもよいし、エンボスパターンや、大きさ、材質等が異なるエンボスロールを用いてもよい。なお、シートロール201に巻かれた第3繊維シート4には、模様(図14参照)が予め印刷されており、模様が印刷された第3繊維シート4に対して、上述のエンボス加工が施される。なお、上述した吸収体14の表面材に第3繊維シート4を有する生地1を用いる場合にも第3繊維シート4の印刷層4aに印刷を行うことができる。例えば、“前側”、“後側”といった文字や、矢印、図形、絵文字を印刷して使い捨てパンツ10に吸収体14を装着するときの目印としてもよく、吸収体14を使用する際の注意事項を印刷してもよく、着色してもよく、模様を印刷するようにしてもよい。第3繊維シート4への印刷は、生地1を積層する前の第3繊維シート4に行うことが望ましい。
エンボスロール202aを通過した第3繊維シート4には、第1接着剤塗布装置203により接着剤7が塗布される。本実施形態においては、接着剤7としてホットメルト接着剤を用いているが、これに限定されるものではない。なお、第1接着剤塗布装置203により接着剤7は所定温度(例えば60℃〜150℃)まで加熱されている。
シートロール207に巻かれた第2繊維シート3は、搬送ロール208aにより−Z方向に搬送され、接着剤7が塗布された第3繊維シート4と押圧ロール209aにより接合される。そして、接合された第2繊維シート3と第3繊維シート4とは搬送ロール208bにより+Z方向に搬送される。なお、製造装置200では複数の搬送ロール208が用いられるため、これらを区別するため符号(アルファベット)を付加して説明するが、これらの搬送ロール208は、同一の搬送ロールでもよいし、大きさや回転スピードが異なる搬送ロールであってもよい。また、製造装置200では、複数の押圧ロール209が用いられているため、これらを区別するため符号(アルファベット)を付加して説明するが、これらの押圧ロール209は、同一の押圧ロール209でもよいし、異なる押圧ロールでもよい。押圧ロール209の数や、押圧ロール209の大きさ、押圧力等は、適宜設定することができる。
弾性ロール210に巻かれた弾性部材5には、第2接着剤塗布装置211により接着剤17が塗布される。本実施形態では接着剤17としてホットメルト接着剤を用いるがこれに限定されるものではない。また、接着剤17と、接着剤7は、同一のホットメルト接着剤であってもよいし、異なるもの(例えば粘性が異なるもの)であってもよい。なお、第2接着剤塗布装置211により接着剤7、17は所定温度(例えば60℃〜150℃)まで加熱されている。なお、図面を簡単にするため、弾性ロール210を1つしか図示していないが、使用する弾性部材5の本数に応じて複数の弾性ロール210が配置されている。
シートロール206に巻かれた第1繊維シート2は、搬送ロール208cにより−Z方向に搬送される。一方、前述したように接合された第2繊維シート3と第3繊維シート4とは搬送ロール208bにより+Z方向に搬送される。一対の押圧ロール209bにより、第1繊維シート2と、接合された第2繊維シート3及び第3繊維シート4とが、接着剤17が塗布された弾性部材5を介して押圧され、接合される。これにより、積層シート15が製造される。積層シート15は、上(+Z側)から第1繊維シート2、弾性部材5、第3繊維シート4、第2繊維シート3の順番に積層されている。
この積層シート15は、一対のエンボスロール202bによりエンボス加工が施される。これにより、積層シート15は、柔軟化される。なお、一対のエンボスロール202bは、加熱装置215の後段(+X側)に設けてもよく、加熱装置215の前後(−X側及び+X側)に設けてもよい。また、エンボスロール202bを省略してもよい。
(ステップS2:加熱処理)
積層シート15の内部に配置された弾性部材5により、積層シート15には、前述したように弾性力が付与されている。弾性部材5の弾性力の選択によりX方向の単位長さあたりの表面積を1.5倍から5倍程度に大きくすることができる。例えば、X方向で必要とされる寸法が800mmとすると、1200mmから4000mmの生地1(伸長状態)を使用することになる。この場合、弾性部材5の復元力により、所定の長さに伸長した状態から最も収縮した状態に収縮する割合である収縮率(カタログ値や理論値)を1/3とすると、生地1のX方向の寸法としては、弾性部材5の収縮率の逆数を乗じた2400mmが必要となる。しかしながら、実際に弾性部材5を介して第1繊維シート2、第2繊維シート3、第3繊維シート4を接合した後に裁断したり、搬送ロールの搬送速度を減速したりして伸長状態を解除しても収縮率が1/2となる場合がある。これは、例えば、製造工場の温度や湿度の問題、特に温度管理がされておらず気温が低いことや、弾性部材5単体の問題(例えば、弾性部材5の残留歪)、弾性部材5に塗布される接着剤17の硬化による弾性部材5の収縮の低下、および第3繊維シート4の剛性、などが影響していると考えられる。更に、接着剤17の塗布条件(塗布温度、塗布量、粘性など)も影響している可能性がある。同様に、接着剤7の塗布条件(塗布温度、塗布量、粘性など)も影響している可能性がある。
そこで、本実施形態では、積層シート15を加熱処理することにより、弾性部材5が熱硬化型の場合に弾性部材5を硬化させて弾性部材5の収縮率が理論値に近づくようにしている。なお、加熱処理においては、積層シート15は伸長した状態で搬送されるものとする。
加熱装置215は、例えば30℃〜80℃の空気を供給する非接触の加熱装置である。
加熱ロール216は、例えば30℃〜80℃に加熱されており、加熱ロール216a、216cが積層シート15の第2繊維シート3に接触して積層シート15を加熱し、加熱ロール216b,216dが積層シート15の第1繊維シート2に接触して積層シート15を加熱する。なお、本実施形態では4つの加熱ロール216を用いたが、その数は限定されるものではなく適宜設定することができる。
なお、本実施形態では、加熱処理として加熱装置215による非接触加熱と、加熱ロール216による接触加熱とを行っているが、どちらか一方を省略してもよい。
(ステップS3:第1折り返し処理)
加熱処理された積層シート15は、搬送ロール208dにより+X方向に搬送され、使い捨てパンツ10の胴部装着部12(図14参照)を形成するために第1折り返し装置217によりY方向における両端がそれぞれ所定の長さだけ折り返される。図8は、第1折り返し処理を示す図である。外装シート11となる積層シート15は、図8(a)に示す+Y側の点線と、−Y側の点線において谷折りされて、図8(b)の形状となる。この折り曲げられた部分が使い捨てパンツ10の胴部装着部12となる。
なお、第1折り返し装置217は、積層シート15を折り返す折板と、折り返された積層シート15を押圧する押圧部とを有する公知のものである。また、この折り曲げられた部分は、ホットシール、ホットメルト接着剤、超音波接合などの各種接合方法により接合される。なお、第1折り返し装置217および不図示の接合装置を一対の押圧ロール209bと加熱装置215との間に設けるようにしてもよい。この場合、エンボスロール202bの前段に設けてもよいし、エンボスロール202bの後段に設けてもよい。
(ステップS4:穴開け処理)
第1折り返し装置217により第1折り返し処理が施された積層シート15は、+X方向に搬送され、穴開け装置218により、使い捨てパンツ10の脚部13(図14参照)を形成するために穴開け装置218による穴開けが行われる。穴開け装置218としては、例えばダイカットロールを用いることができるが、これに限定されるものではない。
図9(a)〜図9(c)は、穴開け処理から接合処理までを示す図である。図9(a)は、穴開けが施された積層シート15を示す。積層シート15には、脚用の穴(脚部13)が形成され、隣接する2つの穴(脚部13)の間が股下部となる。なお、穴開け処理を第1折り返し処理に先立って行うようにしてもよい。
図9(a)の状態では、前述したように紙面手前側が肌面側となる第1繊維シート2となっており、以下、弾性部材5、第3繊維シート4、第2繊維シート3の順に積層されている。
(ステップS5:第2折り返し処理)
積層シート15は、前述したように、X方向が長手方向であり、Y方向が短手方向である。第2折り返し処理においては、ステップS6の接合処理に備えて、第2折り返し装置219により積層シート15を図9(a)の中央の点線に沿って短手方向に山折りする。第2折り返し装置219は、積層シート15の中央の点線を山折するために持ち上げるアーム部材と、山折りされた積層シート15が不図示の搬送装置にセットされるようにアーム部材を駆動する駆動部とを有する。図9(b)には、図9(a)の中央の点線に沿って短手方向に折り返された積層シート15が示されている。積層シート15は、図9(b)の状態で、山折りされた状態となっている。
なお、第2折り返し処理として、積層シート15の中央の点線を山折りするのに代えて、不図示の反転機構により積層シート15の表裏を反転させて、この反転された積層シートの中央部を谷折りするようにしてもよい。
(ステップS6:接合処理)
短手方向に山折りされた積層シート15は、使い捨てパンツ10を形成するために接合装置220によりY方向に沿って接合が行われる。本実施形態では、接合装置220は、超音波接合装置であるものとする。ただし、これに限らず、接合装置220は、ホットシール、ホットメルト接着剤などの各種接合方法により接合を行う装置であってもよい。
図9(c)は、接合装置220により接合された積層シート15を示しており、積層シート15にはY方向に沿って接合部16(サイドシール)が複数形成されている。図9(c)から明らかなように、本実施形態においては、使い捨てパンツ10が裏返った状態(肌面側となる第1繊維シート2が外方に露出している状態)であり、接合部16が非肌面側に形成される。
(ステップS7:裁断処理)
接合部16が形成された積層シート15は、カッターを備えた裁断装置221により裁断が行われる。すなわち、裁断装置221は、接合部16をY方向に沿って裁断する。これにより、1枚の使い捨てパンツ10が製造される。なお、図10の状態は、使い捨てパンツ10が裏返った状態(肌面側の第1繊維シート2が外方に露出した状態)であるので、使い捨てパンツ10を着用する状態となるように肌面側と反対側の第2繊維シート3を表面とする処理(裏返し処理)を行う必要がある。
(ステップS8:裏返し処理)
図11(a)〜図11(d)は、使い捨てパンツ10の裏返し装置20を示す図である。裏返し装置20は、筒状体18と、押し込み装置31とを有する。
図11(a)に示すように、筒状体18は、略直方体状の形状を有し、+Y側面から−Y側面まで貫通する貫通孔18aが形成されている。すなわち、筒状体18には、+Y側面及び−Y側面に開口部を有している。ただし、筒状体18は、必ずしも略直方体状である必要はなく、円筒状または楕円筒状でもよく、またこれらがテーパー状をなしていてもよい。また、筒状体18は、その側壁の一部が開口していたり、切り欠いたりしていても、全体として筒状の体をなしていればよい。
筒状体18の外表面(特に、+Y側面及び−Y側面を除く面)は、梨地処理などが施されることにより、使い捨てパンツ10の移動に対して抵抗を付与する粗面となっている。また、貫通孔18aの内面は使い捨てパンツ10の移動に対して抵抗を与えないように滑面となっている。
押し込み装置31は、不図示の駆動装置によりY方向に往復移動する。このY方向への移動により、押し込み装置31は、筒状体18の貫通孔18a内に入り込んだり、貫通孔18aの上方に表出したりするようになっている。
次に、裏返し装置20の動作について説明する。
図11(a)に示すように、使い捨てパンツ10の胴部装着部12は、不図示の装置や人手等により、筒状体18がその+Y側から挿通される。なお、筒状体18の外周の長さは、胴部装着部12の弾性力に抗して胴部装着部12を広げたときの胴部装着部12の内周(ウェスト開口部の内周)の長さと一致している。このため、図11(a)の状態では、胴部装着部12の弾性力により、使い捨てパンツ10が適度な保持力で筒状体18に保持された状態となっている。また、図11(a)の状態では、使い捨てパンツ10の股下部は、筒状体18の貫通孔18a(+Y側面の開口部)の一部を+Y側から覆っている。
使い捨てパンツ10が筒状体18に保持された後は、不図示の装置や人手等により、図11(b)に示すように、使い捨てパンツ10の股下部に吸収体14が装着される。
吸収体14が装着された後は、押し込み装置31が、図11(c)に示すように、使い捨てパンツ10の股下部に向けて−Y方向に移動し、股下部を押した状態で筒状体18の貫通孔18a内を通過する。これにより、使い捨てパンツ10は、押し込み装置31により機械的に押し込まれ、筒状体18の内側(貫通孔18a内)を通り、図11(d)に示すように、貫通孔18aから出てくる。この場合、使い捨てパンツ10は、表裏反転された状態、すなわち裏返された状態となっている。また、図11(d)の状態では、接合部16が内側(肌側)に位置している。このため、使用者が使い捨てパンツ10を着用した場合に、接合部16が肌面側に位置するため、接合部16を外部から視認できないようになっている。これにより、使い捨てパンツ10のファッション性を向上させることができる。特に、軽失禁などで紙おむつの着用に抵抗を感じる使用者の抵抗感を和らげることができる。
本実施形態では、筒状体18に使い捨てパンツ10を保持させ、押し込み装置31を筒状体18の貫通孔18aに押し込む、という簡易な方法により使い捨てパンツ10を裏返し、かつ筒状体18から取り外す(分離する)ことが可能となっている。これにより、裏返し処理を効率的に行うことができるため、使い捨てパンツ10の生産性を向上することができる。また、本実施形態では、筒状体18の外表面を粗面としているため、使い捨てパンツ10が筒状体18の外表面に沿って移動するときに適度な抵抗が付与される。これにより、使い捨てパンツ10は裏返りやすくなるので、使い捨てパンツ10を確実に裏返すことが可能となっている。
なお、図11(a)〜図11(d)では、使い捨てパンツ10を貫通孔18aに押し込むために押し込み装置31を用いる場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、流体を用いて使い捨てパンツ10を貫通孔18aに押し込むようにしてもよい。
図12(a)〜図12(d)は、流体を用いる例(裏返し装置30)について示す図である。裏返し装置30は、押し込み装置31に代えて、流体供給装置19を備える。流体供給装置19は、使い捨てパンツ10の股下部に向けて圧縮した流体を供給するものであり、一例として、圧縮した気体を供給するものである。圧縮した気体としては各種気体を用いることができるが、例えば、圧力が0.2〜1MPaの空気を用いることができる。
裏返し装置30は、図12(a)、図12(b)に示すように、使い捨てパンツ10が筒状体18に保持され、股下部に吸収体14が装着されると、図12(c)に示すように、流体供給装置19が、使い捨てパンツ10の股下部に向けて圧縮空気を供給する(図12の破線矢印参照)。この圧縮空気により、使い捨てパンツ10の股下部に−Y方向の力が加わり、使い捨てパンツ10が筒状体18の貫通孔18a内を通り、図12(d)に示すように、筒状体18の貫通孔18aから出てくる。この場合、使い捨てパンツ10は、裏返された状態となる。また、図12(d)の状態では、接合部16が内側(肌側)に位置する。
なお、図12(a)〜図12(d)の裏返し装置30においては、流体供給装置19が圧縮した気体を供給しながら−Y方向に移動してもよい。これにより、効率的に使い捨てパンツ10の股下部に−Y方向の力を付与することが可能となる。
なお、図13(a)〜図13(c)に示すように、押し込み装置31や流体供給装置19に代えて、筒状体18の貫通孔18aに対して−Y側から侵入することが可能な吸引装置41を有する裏返し装置40を用いてもよい。吸引装置41は、不図示のファンが駆動して空気を吸い込む。
本例では、図13(a)に示すように、吸引装置41が筒状体18の貫通孔18aに侵入した状態(挿入された状態)で、使い捨てパンツ10が筒状体18に保持される。そして、図13(b)に示すように、使い捨てパンツ10の股下部に吸収体14が装着されると、図13(c)において破線矢印で示すように、吸引装置41の吸引が開始され、股下部が吸着される。この状態で、吸引装置41は、−Y側に移動を開始し、使い捨てパンツ10が貫通孔18a内を通り、貫通孔18aから外に出た段階で、−Y側への移動を終了する。この場合、使い捨てパンツ10は、図13(d)に示すように裏返された状態となり、接合部16が内側(肌側)に位置した状態になる。
なお、裏返し装置20、30、40の各要素を適宜組み合わせて裏返し装置を構成するようにしてもよい。また、上述した裏返し装置20,30,40では、押し込みによる力、圧縮空気、吸引の作用などを使い捨てパンツ10に付与したが、これ以外の作用を使い捨てパンツ10に付与することにより使い捨てパンツ10の表裏を反転させる(裏返す)ようにしてもよい。また、上述した裏返し装置20,30,40では、吸収体14を使い捨てパンツ10の股下部に装着するものとして説明したが、必ずしも装着する必要はない。なお、図6の製造装置200においては、裏返し装置20、30、40が、裏返し装置222として示されている。
図15は、変形例にかかる使い捨てパンツ10の製造装置250を示す概要図であり、図6の製造装置200のレイアウトや製造方法を一部変更した例である。なお、製造装置200と同じ要素については同じ符号を付し、重複する部分についての説明は省略する。また、積層シート15を一対のエンボスロール202bに通過させるまでの工程は、製造装置200と共通なため、説明を省略する。なお、製造装置200と製造装置250には、別の装置において製造した積層シート15をセットするようにしてもよく、必ずしも積層シートをインラインで製造する必要はない。
一対のエンボスロール202bを通過した積層シート15は、第1折り返し装置217により上端(+Y側の端部)および下端(−Y側の端部)が折り返される。図16は、製造装置250の一部を+Z方向から見た図であり、第1折り返し装置217から第2折り返し装置219までを図示している。第1折り返し装置217は、積層シート15のY方向の両端部を折り曲げる折板と、折り曲げた端部を押圧する押圧部とを有する。なお、製造装置250では、後述の加熱工程を除き、積層シート15をX方向に伸長した状態で搬送している。
接合装置212は、第1折り返し装置217が折り返した部分をX方向に沿って接合する装置である。接合装置212は、本実施形態では超音波接合を行うものとするが、製造装置200で説明したように接着剤(ホットメルト接着剤やヒートシール)を用いて接合してもよい。これにより、使い捨てパンツ10の胴部装着部12を形成することができる。
穴開け装置218は、脚部13を形成するために、積層シート15に穴を開ける装置であり、図16において点線で示すようなビク刃(トムソン刃)を有している。ビク刃は、脚部13用の刃と、脚部13用の穴の+Y側及び−Y側の対称な位置に穴部23を形成する刃とを有している。このビク刃が積層シート15に向けて下方に移動することにより穴を形成することができる。製造装置250では、積層シート15に対して、脚部13を形成するとともに、積層シート15の位置を検出するための一対の穴部23を形成している。なお、穴部23は1つでもよく3つ以上でも構わない。また、ビク刃に代えてダイカットロールを用いても構わない。
上述のように、積層シート15は、X方向に伸長した状態で不図示の搬送装置により搬送されている。例えば、弾性部材5の収縮率が1/3であるとする。この場合に、搬送速度を早くするなどして積層シート15を最大に伸長させた状態(最大伸長状態)で搬送し、穴開け装置218で脚部13用の穴を開けると、最大伸長状態以上に積層シート15を伸長させることができないため、穴はこれ以上大きくならず、縮むだけである。一方、搬送速度を遅くするなどして積層シート15を最大伸長状態と最も収縮した状態の間の伸長状態で搬送し、穴開け装置218で脚部13用の穴を開けると、積層シート15をX方向に伸ばしたときに脚部13の穴は大きくなり、積層シート15が収縮した場合には脚部13の穴は小さくなる。なお、使い捨てパンツ10のウェスト周りについても同様であり、最大伸長状態で搬送して製造された使い捨てパンツ10ほど、ウェスト周りが小さくなり、収縮させた状態で搬送して製造された使い捨てパンツ10ほど、ウェスト周りが大きくなる。このように、製造装置250では、積層シート15を搬送するときの伸長状態を変えることにより、複数サイズの使い捨てパンツ10を製造することが可能となる。
製造装置250では、穴開け装置218の穴開け後に、加熱装置215により積層シート15を加熱処理している。加熱装置215は、前述のように弾性部材5の収縮率を改善するために熱した空気を供給するものである。製造装置250では、不図示の搬送装置により搬送速度を遅くして、積層シート15が伸長していない状態で積層シート15に熱した空気を供給する。なお、加熱装置215による加熱温度、加熱時間、積層シート15を伸長させるかどうかは実験的に行って決めればよい。また、前述したように、例えば別の装置で積層シート15を製造し、積層シート15のX方向の収縮率に問題がない場合には、加熱装置215を省略しても構わない。
図17は、製造装置250の穴開け処理から接合処理までを示す図である。図17(a)および図16から明らかなように、加熱装置215を通過した積層シート15には、脚部13用の穴および位置検出用の一対の穴部23が形成されている。この一対の穴部23の検出方法については後述する。第2折り返し装置219は、積層シート15を山折りするために持ち上げるアーム部材と、このアーム部材に積層シート15を受け渡すための受け渡し部材とを有する。
図15に示す穴検出装置213は、山折りされた積層シート15の穴部23(図17(b)参照)を検出して、この検出結果を接合装置220に出力するものである。一対の穴部23は、山折りされた状態で2つの穴部23のX方向およびZ方向の位置がほぼ一致する。また、積層シート15をX方向に伸長した状態で穴部23を形成することにより、穴部23のX方向のピッチも実質的に均等にすることができる。穴検出装置213は、照射部から照射された検出光を穴部23に照射し、この穴部23を通過した検出光を受光部で受光することにより、穴部23の位置を非接触で検出することができる。なお、穴部23を1つとして、受光部で受光する光量の変化から穴部23を検出してもよい。なお、穴検出装置213は、透過した検出光を受光する透過型でも、反射した検出光を受光する反射型でもどちらでもよい。また、穴部23を検出する方式に代えて、マークを検出する方式でもよい。この場合、例えば穴開け工程をマーク工程に代え、マーク工程において積層シート15にマークを付けて、このマークを検出するようにしてもよい。
接合装置220は、山折りされた積層シート15をZ方向に沿って接合する装置である。接合装置220は、本実施形態では超音波接合を行うこととするが、ホットメルト接着剤又はヒートシールを用いて接合してもよい。接合装置220は、穴検出装置213の検出結果をトリガーとして、図17(c)に示すように穴部23の左右(+X側及び−X側)を超音波接合し、接合部(サイドシール)16とする。
図17(c)では、接合部16が、穴部23を挟む2本の直線状部分である場合について図示しているが、これに限らず、接合装置220のアンビル(受け冶具)の形状をV字やハの字にすることにより、接合部16の形状を図17(c)とは異なる形状に設定してもよい。例えば、女性用の使い捨てパンツ10であれば、ウェスト部(胴部装着部12)から臀部に向けて広がるテーパー形状で超音波接合するとともに、このテーパー形状に沿って裁断装置221による裁断を行えばよい(図18(b)参照)。
このように、接合部16の形状を適宜選択することにより、使い捨てパンツ10のデザイン性を向上することができる。女性用の場合、前述のように積層シート15を男性用に比べて伸長した状態で搬送して各種工程を行うことにより、X方向の寸法が男性用よりも小さな使い捨てパンツ10を製造することができる。前述したように穴部23のX方向のピッチは使い捨てパンツ10の製造に要求される精度においては均等なので、接合装置220は、穴検出装置213が検出した穴部23近傍を接合してもよく、+X方向に1ピッチ進んだ穴部23近傍を接合してもよい。
裁断装置221は、超音波接合された部分(接合部16)に挟まれた部分(穴部23付近)を裁断する。穴部23のX方向のピッチは均等なので、穴検出装置213の検出をトリガーとして+X方向に数ピッチ進んだ穴部23近傍を裁断すればよい。また、接合装置220と裁断装置221との間に穴検出装置213を設けて、この穴検出装置213の検出結果をトリガーとして裁断を行うようにしてもよい。
図18は、裁断工程後の使い捨てパンツ10を示す図である。図18(a)は男性用の使い捨てパンツ10を示しており、図18(b)は女性用の使い捨てパンツ10を示している。前述のように、女性用の使い捨てパンツ10は、テーパー形状であるとともに、X方向の寸法が男性用よりも小さくなっている。図18の使い捨てパンツ10は、図10と同様に裏返った状態であるので、前述したように裏返し装置222(裏返し装置20,30,40)による裏返し処理が行われる。このようにして、製造装置250では使い捨てパンツ10の製造が行われる。上述の実施形態では、製造装置200と、製造装置250について説明したが、各種変更ができることはいうまでもなく、例えば、製造装置200においても積層シート15に穴部を設けるとともに、穴検出装置213を設けるようにしてもよい。このように、製造装置200と、製造装置250とを適宜組み合わせてもよい。
図14は、本実施形態の使い捨てパンツ10に吸収体14を取り付けて、着用した様子を示す図である。以下、図14を用いて、本実施形態の使い捨てパンツ10について説明する。なお、図14では、図示していないが、吸収体14の肌面側と反対側の非肌面側には、例えば、粘着テープが設けられており(例えば2箇所)、使い捨てパンツ10に着脱できるようになっている。なお、吸収体14を着脱式ではなく、使い捨てパンツ10に取り付けられているタイプでもよい。
使い捨てパンツ10は、外装シート11から形成され、使い捨てパンツ10の一部には、使用者の腰回りに装着される胴部装着部12が外装シート11を折り曲げることにより形成されている。
本実施形態において、外装シート11は、使用者の肌に接する側から第1繊維シート2、弾性部材5、第3繊維シート4、第2繊維シート3となっている。
胴部装着部12は、前述のように、外装シート11を折り曲げて形成されているため、他の部分に比べて、弾性部材5(線状弾性体5a)が密に配置されており、使用者の腰回りに作用する弾性力が他の部分よりも強くなっている。このため、使い捨てパンツ10を装着した場合に、使い捨てパンツ10が下側にずれにくくなっている。なお、胴部装着部12は外装シート11を折り曲げずに形成するようにしてもよい
弾性部材5は、図14中の横方向に伸縮するように設けられているが、図14中の縦方向に伸縮を有するように配置してもよい。また、図14から明らかなように、使い捨てパンツ10には、模様が施されている。この模様は第3繊維シート4に印刷層4aを形成するように印刷されており、グラビア印刷やフレキソ印刷などの印刷方法を用いて適宜印刷すればよい。
本実施形態の使い捨てパンツ10は、数回の洗濯には耐えることができる。したがって、吸収体14を交換すれば、ある程度の期間使用することができるので、経済的である。
また、本実施形態の使い捨てパンツ10は、年齢、性別、体形を問わずに使用することができ(子供用、男性用、女性用など)、ペットなどの動物にも適用することができる。
また、使い捨てパンツ10に限らず、本実施形態の生地1を利用したTシャツ、タンクトップなどの衣類にも適用できる。このような衣類の製造方法においても、上述したような加熱工程、裏返し工程を適用することができる。例えば、裏返し工程については、タンクトップや短パンなどの袖や裾がない又は短い衣類であれば、筒状体18に衣類を保持させた状態で、押し込み装置31や流体供給装置19、吸引装置41からの作用を付与して衣類の表裏を裏返すことができる。なお、裏返し工程については、使い捨て以外の衣類(パンツ等)にも適用することができる。これにより、使い捨て以外の衣類の生産性を向上することができる。
以上、本実施形態を説明してきたが、これに限られるものではなく、種々の変更や、適宜の組み合わせが可能であることは言うまでもない。例えば、線状弾性体5aの配置態様としては、X方向に直線状に伸びるものに限定されず、断続的な線状弾性体5aでもよく、湾曲する曲線状の線状弾性体5aを並列状に配列してもよく、波形の曲線状の線状弾性体5aが不規則に並んでいる態様で配列してもよい。多数の線状弾性体5aの配列において、各線状弾性体5aは、異なる伸縮率を有する線状弾性体5aの組み合わせでもよい。また、弾性部材5としては、線状形態のものに限定されず、多数の穴または切り込みを設けて所定の通気性を備えているシート状の弾性体を用いることもできる。
1:生地
2:第1繊維シート
3:第2繊維シート
4:第3繊維シート
5:弾性部材
10:使い捨てパンツ
11:外装シート
12:胴部装着部
13:脚部
15:積層シート
16:接合部
20、30、40:裏返し装置

Claims (8)

  1. 両端に開口部を有する筒状体と、
    前記筒状体が下半身用衣類のウェスト開口部を挿通し、かつ、前記下半身用衣類の股下部が前記筒状体の一方の開口部を覆うように位置した前記下半身用衣類を、前記股下部から前記筒状体の内側を通過させ、前記下半身用衣類の表裏を反転させる反転手段と、
    を具備する衣類製造装置。
  2. 前記反転手段は、前記下半身用衣類の表裏を反転させ、かつ、前記筒状体から前記下半身用衣類を分離する請求項1に記載の衣類製造装置。
  3. 前記反転手段は、前記股下部を前記筒状体の外側から内側に機械的に押し込む押し込み手段である請求項1に記載の衣類製造装置。
  4. 前記反転手段は、前記股下部に対して圧縮空気を噴射する噴射手段である請求項1に記載の衣類製造装置。
  5. 前記反転手段は、前記股下部に対して空気を吸引する吸引手段である請求項1に記載の衣類製造装置。
  6. 前記筒状体の外周の長さは、弾性部材を有する前記ウェスト開口部を前記弾性部材の弾性力に抗して広げたときの前記ウェスト開口部の内周の長さと一致する請求項1に記載の衣類製造装置。
  7. 前記筒状体の外表面は、前記下半身用衣類の移動に対して抵抗を付与する粗面をなす請求項1に記載の衣類製造装置。
  8. 両端に開口部を有する筒状体に下半身用衣類のウェスト開口部を挿通させ、かつ、前記下半身用衣類の股下部が前記筒状体の一方の開口部を覆うように、前記下半身用衣類を前記筒状体にセットするステップと、
    前記筒状体にセットした前記下半身用衣類を、前記股下部から前記筒状体の内側を通過させ、前記下半身用衣類の表裏を反転させるステップと、
    を具備する衣類製造方法。
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