JPWO2017169961A1 - 表示装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】視野角特性をより向上させることを可能にする。
【解決手段】基板上に形成される複数の光出射部、を備え、前記光出射部は、発光層が、反射電極として機能する第1電極と、第2電極と、に積層方向に挟まれた構成を有し、少なくとも表示面内の一部領域において、前記第1電極の前記発光層と対向する面が、積層方向と垂直な面から傾斜しており、前記第1電極の傾斜方向は、表示面内において分布を有する、表示装置を提供する。
【選択図】図4

Description

本開示は、表示装置及び電子機器に関する。
表示装置において、視野角特性や光取り出し効率等の各種の特性を向上させるための様々な技術が開発されている。例えば、特許文献1には、表面が凹凸パターンを有するように積層された第1電極、発光層及び第2電極からなる発光素子を備える表示装置が開示されている。特許文献1には、当該構成により、発光層からの出射光が第1電極と当該発光層との界面において拡散するため、当該出射光の第1電極と第2電極との間での反射が繰り返された場合であっても共振が生じ難くなるため、表示装置の視野角特性を向上させることができることが記載されている。
また、例えば、特許文献2には、凸状湾曲形状を有するように積層された第1電極、発光層及び第2電極からなる発光素子を備える表示装置が開示されている。特許文献2には、当該構成により、発光素子の発光面を凸形状にすることができるため、表示装置の視野角特性を向上させることができることが記載されている。
また、例えば、特許文献3には、基板表面に形成された凹凸構造の上に第1電極、発光層及び第2電極が積層されてなる発光素子を備える表示装置が開示されている。特許文献3には、当該構成により、発光層を含む発光部の面積を、当該発光部からの光を取り出す開口部の面積よりも大きくすることができるため、光取り出し効率を向上させることができることが記載されている。
特開2002−8870号公報 特開2011−18468号公報 特開2003−257661号公報
ここで、近年、例えばヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mounted Display)やデジタルカメラの電子ビューファインダ(EVF:Electronic View Finder)等、比較的小面積の表示面を有する表示装置(以下、簡単のため、単に小型の表示装置ともいう)が電子機器に搭載されることが増えている。このような電子機器では、当該表示装置の表示面からの光線が、レンズ、ミラー及び回折格子等の光学系を介してユーザの眼球に結像され得るが、当該電子機器の更なる軽量化、小型化の要請から、当該光学系も縮小する傾向にある。光学系が縮小されると、より簡易な構成の光学系によってユーザの眼球に光線を適切に結像させる必要が生じるため、当該光学系の構成を工夫することによって当該表示装置の視野角特性を補うことが難しく、表示装置の視野角特性が、直接、ユーザによって視認される表示の品質につながってしまう。従って、表示装置には、その用途に応じて、より一層の視野角特性の向上が求められている。
そこで、本開示では、視野角特性をより向上させることが可能な、新規かつ改良された表示装置、及び当該表示装置が搭載された電子機器を提案する。
本開示によれば、基板上に形成される複数の光出射部、を備え、前記光出射部は、発光層が、反射電極として機能する第1電極と、第2電極と、に積層方向に挟まれた構成を有し、少なくとも表示面内の一部領域において、前記第1電極の前記発光層と対向する面が、積層方向と垂直な面から傾斜しており、前記第1電極の傾斜方向は、表示面内において分布を有する、表示装置が提供される。
また、本開示によれば、画像信号に基づいて表示を行う表示装置、を備え、前記表示装置は、基板上に形成される複数の光出射部、を有し、前記光出射部は、発光層が、反射電極として機能する第1電極と、第2電極と、に積層方向に挟まれた構成を有し、少なくとも表示面内の一部領域において、前記第1電極の前記発光層と対向する面が、積層方向と垂直な面から傾斜しており、前記第1電極の傾斜方向は、表示面内において分布を有する、電子機器が提供される。
本開示によれば、表示装置を構成する光出射部(例えば、有機ELディスプレイであれば発光素子)において、反射電極として機能する第1電極の発光層と対向する面が、積層方向と垂直な面に対して傾斜して設けられる。これにより、光出射部ごと、すなわち画素ごとに光の主出射方向を制御することが可能になる。また、この第1電極の発光層と対向する面の傾斜が、表示面内において分布を有する。従って、例えば表示装置の用途に応じて、各画素の視野角特性を調整することにより、表示面全体として所望の視野角特性を実現することが可能になる。
以上説明したように本開示によれば、視野角特性をより向上させることが可能になる。なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、又は上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、又は本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
光学系が縮小された場合における、電子機器内における小型の表示装置からユーザの眼球への光線の軌跡を模擬的に示す図である。 一般的な表示装置の断面構成を概略的に示す図である。 電子機器内における、光学系を介さない、小型の表示装置からユーザの眼球への光線の軌跡を模擬的に示す図である。 第1の実施形態に係る表示装置の一構成例を示す断面図である。 第1の実施形態に係る表示装置の表示面内での、第1電極の水平面からの傾斜方向の分布について説明するための図である。 第1の実施形態に係る表示装置の他の領域における断面図である。 第1の実施形態に係る表示装置の他の領域における断面図である。 図4に示す表示装置の第1電極近傍の構成を抜き出して示す図である。 図4に示す水平面から傾斜された第1電極を形成する際のプロセスフローについて説明するための図である。 図4に示す水平面から傾斜された第1電極を形成する際のプロセスフローについて説明するための図である。 図4に示す水平面から傾斜された第1電極を形成する際のプロセスフローについて説明するための図である。 図4に示す水平面から傾斜された第1電極を形成する際のプロセスフローについて説明するための図である。 図6に示す水平面から傾斜されない第1電極を形成する際のプロセスフローについて説明するための図である。 図6に示す水平面から傾斜されない第1電極を形成する際のプロセスフローについて説明するための図である。 図6に示す水平面から傾斜されない第1電極を形成する際のプロセスフローについて説明するための図である。 第2の実施形態に係る表示装置の一構成例を示す断面図である。 図11に示す上面が水平面から傾斜された第1電極を形成する際のプロセスフローについて説明するための図である。 図11に示す上面が水平面から傾斜された第1電極を形成する際のプロセスフローについて説明するための図である。 図11に示す上面が水平面から傾斜された第1電極を形成する際のプロセスフローについて説明するための図である。 第2の実施形態に係る表示装置における、上面が水平面から傾斜されない第1電極を形成する際のプロセスフローについて説明するための図である。 第2の実施形態に係る表示装置における、上面が水平面から傾斜されない第1電極を形成する際のプロセスフローについて説明するための図である。 第3の実施形態に係る表示装置の一構成例を示す断面図である。 表示面内における、第1電極の水平面からの傾斜方向を変更する領域の他の設定方法の例について説明するための図である。 表示面内における、第1電極の水平面からの傾斜方向を変更する領域の他の設定方法の例について説明するための図である。 表示面内における、第1電極の水平面からの傾斜方向を変更する領域の他の設定方法の例について説明するための図である。 表示面内における、第1電極の水平面からの傾斜方向を変更する領域の他の設定方法の例について説明するための図である。 表示面内における、第1電極の水平面からの傾斜方向を変更する領域の他の設定方法の例について説明するための図である。 第3の実施形態に係る表示装置の具体的な一構成例を示す断面図である。 各実施形態及び各変形例に係る表示装置が適用され得る電子機器の一例である、スマートフォンの外観を示す図である。 各実施形態及び各変形例に係る表示装置が適用され得る電子機器の他の例である、デジタルカメラの外観を示す図である。 各実施形態及び各変形例に係る表示装置が適用され得る電子機器の他の例である、デジタルカメラの外観を示す図である。 各実施形態及び各変形例に係る表示装置が適用され得る電子機器の他の例である、HMDの外観を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、以下に示す各図面では、説明のため、一部の構成部材の大きさを誇張して表現している場合があり、各図面において図示される各構成部材の相対的な大きさは、必ずしも実際の構成部材間における大小関係を正確に表現するものではない。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.本開示に想到した背景
2.第1の実施形態
2−1.表示装置の全体構成
2−2.第1電極の構造の詳細
2−3.製造方法
3.第2の実施形態
3−1.表示装置の全体構成
3−2.製造方法
4.第3の実施形態
4−1.表示装置の全体構成
5.変形例
5−1.表示面内における第1電極の水平面からの傾斜方向の分布についての変形例
5−2.表示面内における第1電極の水平面からの傾斜角度及び傾斜方向の分布、並びに第1電極の形成方法についての変形例
6.表示装置の具体的な構成例
7.適用例
8.補足
(1.本開示に想到した背景)
本開示の好適な実施形態について説明するに先立ち、本開示をより明確なものとするために、本発明者らが本開示に想到した背景について説明する。
上述したように、HMDやデジタルカメラのEVF等の用途においては、小型の表示装置が電子機器に搭載され得る。このような電子機器では、当該表示装置の表示面からの光線が、レンズ、ミラー及び回折格子等の光学系を介してユーザの眼球に結像される。一方、近年、ユーザの負担軽減のために、電子機器の更なる軽量化、小型化に対する要請が大きい。電子機器の軽量化、小型化を実現するために、搭載される光学系にもより一層の小型化が求められている。
図1は、光学系が縮小された場合における、電子機器内における小型の表示装置からユーザの眼球への光線の軌跡を模擬的に示す図である。図1に示すように、電子機器の軽量化、小型化を実現するためには、光学系205を縮小するとともに、光学系205と表示装置1との間の距離をより狭くする必要がある。また、光学系205を複雑な構成にすることができないため、光学系205の構成を工夫することによって、表示装置1の視野角特性を補うことも困難である。従って、表示装置1の表示面201から出射される光線のうちより広い角度の光線(すなわち、より広視野角の光線)は、ほぼ表示装置1の表示面201から出射された特性のまま、ユーザの眼球203に導かれることとなる。以上の理由から、小型の表示装置1が用いられた電子機器において光学系205を縮小しようとする場合には、ユーザに対して高品質な表示を提供するために、表示装置1の、特に表示面201の外周近傍の各画素について、より広い視野角においても所望の特性を有する光線が出射され得ること、すなわち、より優れた広視野角特性を有することが要求されることとなる。
ここで、白色発光素子の上層にカラーフィルタ(CF)を設けることにより画素を形成し、画素ごとに当該CFによる色変換を行うことによりカラー表示を行う方式の表示装置が一般的に知られている。このような方式の表示装置において広視野角を実現しようとすると、一の発光素子からの光が隣接画素のCFに入射してしまい、所望の色の発光が実現されない、いわゆる混色の発生が問題となる。
図2を参照して、混色について説明する。図2は、一般的な表示装置の断面構成を概略的に示す図である。図2を参照すると、一般的な表示装置6は、第1基板101上に所定の間隔で配列される複数の発光素子110と、当該発光素子110の上層に設けられるCF層113と、から構成される。CF層113は、それぞれが所定の面積を有する赤色のCF113R、緑色のCF113G、及び青色のCF113Bが連続的に水平面内に分布するように構成されている。なお、以下の説明では、CF113R、CF113G及びCF113Bを特に区別する必要がない場合には、これらのうちの1つ又は複数を指して、単にCF113aとも記載することとする。1つの発光素子110と1つのCF113aとの組み合わせにより、1つの画素が形成され得る。また、第1基板101上において、発光素子110間(すなわち、画素間)には、画素を画定する画素定義膜103が設けられる。
図2では、ある発光素子110からの出射光を、模擬的に矢印で示している。図示するように、一般的な表示装置6において、より広い視野角特性を得ようとすると、発光素子110からの出射光が、自身に対応する直上に位置するCF113Bに入射せず、隣接画素のCF113Gに入射してしまう、すなわち混色が発生してしまうこととなる。
これに対して、これまでに、混色を抑制するための各種の方法が提案されている。例えば、発光素子とCFとの間の距離(対向Gap)を画素サイズに比べて小さくする方法が知られている。あるいは、発光素子の発光面の面積を、CFの面積(積層方向と垂直な面内における面積)と比較して十分に小さくする方法が知られている。
しかしながら、これらの方法には以下の欠点が存在する。例えば、表示装置が有機発光ダイオード(OLED:Organic Light−Emitting Diode)を用いた表示装置(すなわち、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro−Luminescence Display))である場合に、狭対向Gapの構造を実現しようとすると、電極層、保護層及びCF接着層を薄膜化する必要があるため、OLEDの発光特性や保護性が大幅に低下する恐れがある。また、発光素子の発光面の面積を小さくすることは、開口率を小さくすることにつながるため、輝度が大きく低下する恐れがある。
以上説明したように、例えば電子機器に搭載されるような小型の表示装置については、より一層の広視野角特性の向上が望まれているものの、これまで一般的に提案されている混色を抑制しつつ広視野角を実現するための方法では、他の特性が低下してしまう恐れがあった。
一方、電子機器によっては、光学系を介さず、表示装置1からの出射光を直接ユーザの眼球203に結像させる方式のものが存在する。図3は、このような、電子機器内における、光学系を介さない、小型の表示装置1からユーザの眼球203への光線の軌跡を模擬的に示す図である。この種の電子機器において、その軽量化、小型化を実現しようとすると、図3に示すように、表示装置1の表示面201と眼球203とを近接配置する必要がある。この場合、表示面201の外周近傍の各画素には、図1に示す場合とは逆に、中心に向かう方向に、所望の特性を有する光線が出射され得ることが要求されることとなる。
また、図1及び図3に示すように、電子機器内では、表示装置1の表示面201の中央近傍の各画素には、略正面に向かう方向に、所望の特性を有する光線が出射されることが要求され得る。このように、例えば電子機器に搭載されるような小型の表示装置1については、その電子機器の光学設計に応じて、表示装置1の各画素に求められる視野角特性が異なる。また、表示面201内における位置に応じても、各画素に求められる視野角特性は異なる。
上記事情に鑑みて、本発明者らは、表示装置において、混色の発生を抑制するとともに、輝度の低下等の上述したような他の特性の低下を引き起こすことなく、各画素について所望の視野角特性を実現することを可能とする技術について鋭意検討した結果、本開示に想到した。以下では、本発明者らが想到した、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下では、本開示の一例として、表示装置が有機ELディスプレイである実施形態について説明する。ただし、本開示はかかる例に限定されず、本開示の対象となる表示装置は、無機ELディスプレイやプラズマディスプレイ等、発光層が2つの電極で挟まれて光出射部が構成される表示装置であれば、各種の表示装置であってよい。ここで、光出射部とは、表示装置の各画素において、外部に向かって光を出射する部位のことである。例えば、有機ELディスプレイや無機ELディスプレイであれば、当該光出射部は発光素子に対応する。また、例えば、プラズマディスプレイであれば、当該光出射部は、プラズマディスプレイパネルのうち1つの放電セルに対応する領域に対応する。
(2.第1の実施形態)
(2−1.表示装置の全体構成)
本開示の第1の実施形態に係る表示装置の構成について説明する。図4は、第1の実施形態に係る表示装置の一構成例を示す断面図である。図4では、第1の実施形態に係る表示装置の概略的な一部断面図を示している。ここで、本明細書では、後述する図6、図7、図11及び図14においても、図4と同様の一部断面図を概略的に示し、各実施形態に係る表示装置の構成について説明している。ただし、図4、図6、図7、図11及び図14に示す断面構造は、実際の構成を簡略化して概略的に図示したものである。本開示の各実施形態に係る表示装置のより詳細な構造の一例については、図20を参照して後で改めて説明する。
図4を参照すると、第1の実施形態に係る表示装置1は、第1基板101と、第1基板101に形成されるOLEDからなる白色光を発する複数の発光素子110と、当該発光素子110の上層に当該発光素子110の各々に対応して各色のCFが形成されるCF層113と、を主に備える。また、CF層113の上層には、発光素子110からの光に対して透明な材料で形成される第2基板117が配置される。図示は省略しているが、第1基板101には、発光素子110の各々に対応して、当該発光素子110を駆動するための薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film transistor)が設けられる。TFTによって任意の発光素子110が選択的に駆動される。駆動された当該発光素子110からの光が対応するCFを通過してその色が適宜変換され、第2基板117を介して上方から出射されることにより、所望の画像、文字等が表示される。
なお、以下の説明では、表示装置1における各層の積層方向を上下方向とも呼称する。その際、第1基板101が配置される方向を下方向とし、第2基板117が配置される方向を上方向とする。また、上下方向に垂直な面のことを水平面とも呼称する。
このように、図1に示す表示装置1は、カラー表示可能な、アクティブマトリックス方式で駆動される上面発光型の表示装置である。ただし、第1の実施形態はかかる例に限定されず、第1の実施形態に係る表示装置は、パッシブマトリックス方式等他の方式によって駆動される表示装置であってもよいし、第1基板101を介して光が出射される下面発光型の表示装置であってもよい。
なお、表示装置1は、表示機能を有する各種の電子機器に搭載され得る。具体的には、例えば、表示装置1は、テレビジョン装置、電子ブック、スマートフォン、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、ノート型PC(Personal Computer)、ビデオカメラ、又はゲーム機器等に組み込まれるモニタ装置として使用することができる。あるいは、表示装置1は、デジタルカメラのEVF、又はHMD等に適用することができる。
図1に示すように、表示装置1は、より詳細には、第1基板101上に、発光素子110、保護膜111、及びCF層113がこの順に積層されて構成される。このように、表示装置1は、発光素子110が形成される第1基板101上にCF層113が形成される、いわゆるオンチップカラーフィルタ(OCCF)方式の表示装置である。当該構成に対して、封止樹脂膜115を介して第2基板117が最上層のCF層113に貼り合わされることにより、表示装置1が作製される。
また、発光素子110は、第1基板101上に、所定のパターンで互いに電気的に絶縁されて複数配列される第1電極105(アノード105)と、第1電極105上に形成される有機層107と、有機層107上に形成される第2電極109(カソード109)と、から構成される。1つの第1電極105のパターンに対応する、第1電極105、有機層107及び第2電極109の積層構造が、1つの発光素子110に対応する。
有機層107は、有機発光材料からなる発光層を備え、白色光を発光可能に構成される。上述したように表示装置1は上面発光型であるから、第1電極105は、有機層107からの光を反射し得る材料によって形成される。つまり、第1電極105は、アノードであるとともに反射電極として機能する。また、第2電極109は、有機層107からの光を透過し得る材料によって形成される。
第1基板101上において、隣り合う第1電極105のパターンの間、すなわち発光素子110の間には、画素領域を画定する画素定義膜103が形成される。画素定義膜103は、第1電極105に対応する部分に当該第1電極105を露出させる開口部を有するように形成される。第1電極105の当該開口部において露出される面が、発光素子110の発光面に対応する。有機層107からの出射光は、直接、又は第1電極105の表面において反射されて、第2電極109、保護膜111、CF層113、封止樹脂膜115、及び第2基板117をこの順に通過して、外部に向かって出射される。
CF層113は、発光素子110の各々に対して所定の面積を有する各色のCFが位置するように、形成される。図示する例では、CF層113は、それぞれが所定の面積を有する赤色のCF113R、緑色のCF113G、及び青色のCF113Bが連続的に面内方向に分布するように構成されている。
1つの発光素子110と1つのCF113aとの組み合わせにより、1つの画素が形成される。なお、実際には、表示装置1では、CF113Rが設けられる画素(すなわち、赤色の画素)、CF113Gが設けられる画素(すなわち、緑色の画素)、CF113Bが設けられる画素(すなわち、青色の画素)、及びCF113aが設けられない画素(すなわち、白色の画素)の4色の副画素によって、1つの画素が形成され得る。ただし、本明細書では、説明のため、便宜的に1つの発光素子110と1つのCF113aとの組み合わせのことも、単に画素と呼称することとする。なお、表示装置1では、各色の画素(又は副画素)の配列方法は特に限定されず、例えば、デルタ配列、ストライプ配列、ダイアゴナル配列、又はレクタングル配列等、各種の配列であってよい。
ここで、第1の実施形態では、図示するように、第1電極105が、水平面から所定の角度だけ傾斜するように形成される。当該構成により、発光素子110の発光面が、水平面から所定の角度だけ傾斜することとなる。各画素の主光線方向は、発光素子110の発光面(すなわち、第1電極105)に垂直な方向であるため、当該構成により、各画素は、第1電極105の傾斜方向に所望の特性の光を出射可能な視野角特性を有することになる。なお、図4では、ある発光素子110における主光線方向を模擬的に破線の矢印で図示している。このように、第1の実施形態では、各画素において、発光素子110を構成する第1電極105を水平面から傾斜させることにより、各画素からの出射光の主光線方向を制御する。その際、各画素における第1電極105の水平面からの傾斜方向は、各画素に求められる視野角特性に応じて適宜設定される。
なお、表示装置1では、図示するように、第1電極105が水平面から所定の角度だけ傾斜していることにより、その上に積層される有機層107、第2電極109、保護膜111、及びCF層113も、水平面から傾斜して積層され得る。例えば、これらの層は、第1電極105と略平行になるように、第1電極105と同様の傾斜角度で水平面から傾斜するように形成され得る。しかしながら、表示面201に当たる第2基板117の上面は水平面と略平行である必要がある。従って、図示する構成例では、これを実現するために、封止樹脂膜115の厚みを調整している。ただし、第1の実施形態はかかる例に限定されず、水平面と略平行な構造を実現する層は、封止樹脂膜115でなくてもよい。例えば、保護膜111を形成する際に、その上面が水平面と略平行になるように形成してもよい。この場合には、CF層113から上の各層が、水平面と略平行になるように積層されることとなる。ただし、第1電極105及びCF層113を、両者が略平行になるように形成することにより、各発光素子110からの出射光が、より確実に各発光素子110に対応するCF113aに入射することとなるため、混色の発生が好適に抑制され得る。従って、混色をより効果的に抑制する観点からは、図示する構成例のように、第1電極105の傾斜に伴い、CF層113も、第1電極105と略平行になるように水平面から傾斜していることが好ましい。
図4に示す構造は、表示装置1の一部の断面構造であり、第1の実施形態では、表示装置1の表示面201内の位置に応じて、各画素の第1電極105の水平面からの傾斜方向を異ならせる。つまり、表示装置1の表示面201内の位置に応じて、各画素に異なる視野角特性を持たせる。この際、各画素の視野角特性は、例えば図1や図3に示すような電子機器内での表示装置1、眼球203、及び光学系205の配置関係に応じて、所望の視野角特性が実現され得るように決定される。
図5は、第1の実施形態に係る表示装置1の表示面201内での、第1電極105の水平面からの傾斜方向の分布について説明するための図である。図5では、表示装置1の表示面201を正面から見た様子を概略的に示している。図示するように、第1の実施形態では、表示面201を縦方向に3分割、横方向に3分割し、9つの領域207a〜207iを設定する。そして、この領域207a〜207iごとに、第1電極105の水平面からの傾斜方向を変更する。
なお、以下の説明では、正面から見た場合における表示面201の横方向をx軸方向とも呼称し、縦方向をy軸方向とも呼称することとする。また、当該x軸方向及びy軸方向と互いに直交する方向(すなわち、表示面201に垂直な方向)をz軸方向とも呼称する。また、横方向において表示面201に向かって左側から右側に向かう方向をx軸の正方向とし、縦方向において表示面201に向かって下方から上方に向かう方向をy軸の正方向とし、光の出射方向に対応する方向をz軸の正方向とする。
図5では、各領域207a〜207iにおける第1電極105の水平面からの傾斜方向を、模擬的に矢印で表している。矢印の方向が、傾斜している第1電極105の高さが下がっている方向に対応している。
図5に示す構成例は、図1に示すような表示装置1、眼球203、及び光学系205の配置に対応するものであり、表示装置1の表示面201の外周近傍に配置される画素に、より広視野角特性が求められる場合に対応している。この場合、図5に示すように、表示面201の中央の領域207eに配置される画素は、第1電極105を傾斜させないように構成される。一方、表示面201の外周に位置する他の領域207a〜207d、207f〜207iに配置される画素は、表示面201の中心から放射状に外縁に向かう方向に、第1電極105が水平面から傾斜するように構成される。
図4に示した表示装置1の断面構造は、領域207dにおける断面を、y軸の負方向から見たものに対応している。ここで、図6及び図7に、表示装置1の他の領域における部分断面図を示す。図6及び図7は、第1の実施形態に係る表示装置1の他の領域における断面図である。図6及び図7では、図5と同様に、表示装置1の概略的な一部断面を示している。
図6に示す断面構造は、領域207eにおける断面を、y軸の負方向から見たものに対応している。上述したように、領域207eでは、第1電極105は傾斜されないため、図6に示すように、表示装置1の領域207eにおける断面では、第1電極105及びその上方に積層される各層は、いずれも水平面と略平行となるように形成される。
一方、図7に示す断面構造は、領域207fにおける断面を、y軸の負方向から見たものに対応している。図5に示すように、領域207fでは、第1電極105は表示面201の外縁に向かうように、すなわちx軸の正方向に向かって傾斜するように形成されるため、図7に示すように、表示装置1の領域207fにおける断面では、第1電極105からCF層113までの各層が、図4に示す断面とは逆の方向に傾斜するように形成される。
なお、図6に示すように第1電極105が水平面から傾斜していない構造では、第1電極105の画素定義膜103から露出している面(すなわち、発光素子110の発光中心)の水平面内での中心と、自身に対応するCF113aの水平面尚での中心とが略一致するように、CF層113が形成される。このとき、図4及び図7に示す構造のように、第1電極105とともにCF層113が水平面から傾斜される場合に、単純にCF層113を傾斜させるだけだと、これらの中心位置がずれてしまう。そこで、第1の実施形態では、第1電極105とともにCF層113が水平面から傾斜される場合には、第1電極105の画素定義膜103から露出している面からの垂線が、自身に対応するCF113aの下面の中心を通るように、各第1電極105に対応する各CF113aの層内での位置が調整され得る。これにより、各発光素子110からの出射光が、自身に対応するCF113aにより確実に入射することとなり、混色の発生が抑制される。
このように、各領域207a〜207iについて、それぞれ第1電極105の水平面からの傾斜方向を設定することにより、表示面201の中央近傍に配置される画素については略正面に向かう出射光がより所望の特性を有するように、表示面201の外周近傍配置される画素については外側に向かう出射光がより所望の特性を有するように、各画素を構成することができる。従って、例えば図1に示すような小型の光学系205と比較的狭い間隔で対向するように表示装置1が配置される場合であっても、ユーザに対して、混色が抑制されたより高品質な表示を提供することが可能になる。
以上、第1の実施形態に係る表示装置1の全体構成について説明した。以上説明したように、第1の実施形態では、各画素において、発光素子110の第1電極105を水平面から傾斜させることにより、各画素の視野角特性を調整する。また、表示装置1の表示面201内で、その第1電極105の傾斜方向に分布を持たせることにより、当該表示面201内での各画素の視野角特性にも分布を持たせる。つまり、表示面201内での位置に応じて、異なる視野角特性を有する画素を配置する。従って、表示装置1の用途に応じて求められる視野角特性が画素ごとに実現され得ることとなり、ユーザに対してより高品質な表示を提供することが可能になる。
例えば、図1に示すように表示装置1、眼球203、及び光学系205が配置され、外周近傍の画素に外側に向かう方向の視野角特性の向上がより求められる場合には、表示面201の外周近傍の画素において第1電極105の水平面からの傾斜方向が外向きになるように、表示面201内での当該傾斜方向に分布を持たせればよい。あるいは、図3に示すように表示装置1、及び眼球203が配置され、外周近傍の画素に内側に向かう方向の視野角特性の向上がより求められる場合には、表示面201の外周近傍の画素において第1電極105の水平面からの傾斜方向が内向きになるように、表示面201内での当該傾斜方向に分布を持たせればよい。
また、第1の実施形態では、このように、第1電極105を水平面から傾斜させることによって視野角特性の向上が実現されるため、上記(1.本開示に想到した背景)で説明したような、視野角特性向上のためにこれまで提案されてきた構成(例えば、対向Gapの狭化や、発光面の面積の縮小)を適用する必要がない。よって、発光素子110(OLED)の発光特性や保護性を低下させることなく、また、輝度の低下を招くことなく、視野角特性を向上させることが可能となる。
また、第1電極105の傾斜構造は、当該第1電極105を形成する際のプロセスを多少変更するだけで実現可能であるため(下記(2−3.製造方法)も参照)、第1の実施形態に係る表示装置1は、製造工程を大幅に増加させることなく、比較的容易に作製可能である。よって、生産コストを増加させることなく、所望の効果を得ることができる。
また、一般的に、色ずれや混色が生じた場合には、駆動回路によって色補正処理が行われることがある。第1の実施形態によれば、視野角特性を向上させつつも、色ずれや混色の発生を好適に抑制することができるため、このような色補正処理を行う必要がなくなる。従って、駆動回路をより簡易に構成することが可能となるため、駆動回路の回路規模をより小さくすることができる。
また、第1の実施形態では、上記のように、表示装置1が適用され得る電子機器の光学系に応じて、各画素の第1電極の水平面からの傾斜が調整される。換言すれば、表示装置1を設計する際に、電子機器内の光学系も含めて設計を行うことが可能になる。これにより、表示装置1及び電子機器の設計の自由度が向上する。従って、例えば、表示装置1及び電子機器を別々に設計する場合に比べて、より拡大された表示を実現したり、表示装置1の表示面201をユーザの眼球203により近接配置させたりすることが可能になる。
なお、上記の説明では、電子機器内での表示装置1、眼球203、及び光学系205の配置が図1に示すような配置である場合を例に挙げて説明を行ったが、第1の実施形態はかかる例に限定されない。第1の実施形態に係る表示装置1は、電子機器内でのこれらの配置が異なる場合であっても好適に適用可能である。これらの配置が異なれば、それに応じて表示装置1の各画素に求められる視野角特性も異なるため、その所望の視野角特性が実現され得るように、表示面201内での第1電極105の水平面からの傾斜方向の分布を設定すればよい。
また、上記の説明では、表示面201内での第1電極105の水平面からの傾斜方向に分布を持たせる際に、表示面201内を複数の領域207a〜207iに分割し、領域207a〜207iごとに傾斜方向を設定していたが、第1の実施形態はかかる例に限定されない。例えば、第1の実施形態に係る表示装置1では、画素ごとに傾斜方向に分布を持たせてもよい(下記(5−2.表示面内における第1電極の水平面からの傾斜角度及び傾斜方向の分布、並びに第1電極の形成方法についての変形例)も参照)。
また、上記の説明では、表示面201内での第1電極105の水平面からの傾斜方向に分布を持たせていたが、第1の実施形態はかかる例に限定されない。例えば、第1の実施形態に係る表示装置1では、表示面201内での第1電極105の水平面からの傾斜角度にも分布を持たせてもよい。当該傾斜角度の具体的な分布も、表示装置1の用途に応じて各画素に求められる視野角特性を実現するように、適宜設定されてよい。例えば、図1及び図3に示すように表示装置1、眼球203、及び光学系205が配置され、外周近傍の画素に外側又は内側に向かう方向の視野角特性の向上がより求められる場合には、表示面201の外側に向かうにつれて水平面からの傾斜角度が大きくなるように、当該表示面201内における第1電極105の傾斜角度に分布を持たせればよい。また、当該傾斜角度の分布も、表示面201内において、領域ごとに設定されてもよいし、画素ごとに設定されてもよい。
また、以上の説明では、表示装置1は、第1基板11上にCF層113が形成されるOCCF方式の表示装置であったが、第1の実施形態はかかる例に限定されない。例えば、第1の実施形態に係る表示装置1は、第2基板117上にCF層113が形成され、当該CF層113が発光素子110と対向するように、第1基板101と第2基板117とが貼り合わされて作製される、いわゆる対向CF方式の表示装置であってもよい。
また、以上の説明では、表示装置1は、赤色の画素、緑色の画素、青色の画素、及び白色の画素の4色の副画素によって1つの画素が形成される構成であったが、第1の実施形態はかかる例に限定されない。第1の実施形態に係る表示装置1は、他の画素構成を有してもよい。
また、以上の説明では、表示装置1では、第1電極105の画素定義膜103から露出している面からの垂線が、自身に対応するCF113aの下面の中心を通るように、各第1電極105に対応する各CF113aの層内での位置が調整されていたが、第1の実施形態はかかる例に限定されない。例えば、第1電極105の水平面からの傾斜角度が小さい場合には、CF113aの層内での位置を調整しなくても、第1電極105の画素定義膜103から露出している面の中心と、当該第1電極105に対応するCF113aの中心との位置ずれ量は、さほど大きくない。従って、このような場合には、設計をより容易にする観点から、必ずしも第1電極105の水平面からの傾斜に伴いCF113aの層内での位置は調整されなくてもよい。ただし、上記のように、混色をより効果的に抑制する観点からは、CF113aの層内での位置の調整がなされることが好ましい。
また、以上の説明では、表示装置1は、白色光を発する発光素子110に対してCF113aを設けることによりカラー表示を実現していたが、第1の実施形態はかかる例に限定されない。例えば、第1の実施形態に係る表示装置1は、CF層113を備えなくてもよく、各発光素子110が赤色、緑色、青色のいずれかの光を発するように構成されることによりカラー表示が実現されてもよい。あるいは、第1の実施形態に係る表示装置1は、カラー表示を実現可能に構成されなくてもよく、単色での表示が可能な表示装置であってもよい。このように、表示装置1は、必ずしもCF層113を備えなくてもよい。CF層113を備えない場合であっても、各発光素子110の第1電極105を水平面から傾斜させる構成を有することにより、画素ごとに視野角特性を制御することができ、表示装置1全体としての視野角特性を向上させることが可能になる。
また、以上の説明では、表示装置1は、上面発光型の表示装置であったため、視野角特性を制御するために、反射電極に当たる、より下層に配置される第1電極105を水平面から傾斜させていた。一方、上記のように、第1の実施形態はかかる例に限定されず、表示装置1は、下面発光型の表示装置であってもよい。表示装置1が下面発光型の表示装置である場合には、より上層に配置される第2電極109が反射電極として機能する。従って、この場合には、視野角特性を制御するためには、第2電極109を水平面から傾斜させればよい。つまり、第1の実施形態では、視野角特性を制御するために、発光素子110を構成する2つの電極(第1電極105及び第2電極109)のうち、反射電極として機能し得る電極の、発光部として機能する有機層と対向する面が、水平面から傾斜を有するように構成されればよい。
また、以上の説明では、表示装置1は、第1電極105がアノードとして機能し、第2電極109がカソードとして機能するように構成されていたが、第1の実施形態はかかる例に限定されない。例えば、第1の実施形態に係る表示装置1は、第1電極105がカソードとして機能し、第2電極109がアノードとして機能するように構成されてもよい。
(2−2.第1電極の構造の詳細)
図8を参照して、図4に示す表示装置1の断面構造を例に取り、第1電極105の構造、特に傾斜角度についてより詳細に説明する。図8は、図4に示す表示装置1の第1電極105近傍の構成を抜き出して示す図である。
なお、図8では、簡単のため、発光素子110の構成のうち第1電極105のみを図示している。また、図8では、説明のため、第1電極105よりも下層の構成の一部である、層間絶縁層119及び配線構造を併せて図示している。具体的には、当該配線構造は、第1基板101上に設けられる層間絶縁層119内に設けられ、第1配線層121、第2配線層123、第1配線層121と第2配線層123とを電気的に接続するビア125、及び第2配線層123と第1電極105とを電気的に接続するビア129からなる。当該配線構造は、発光素子110を駆動させるためのTFT(図示せず)と第1電極105とを電気的に接続するものである。
第1電極105の水平面からの傾斜角度は、上述したように光学的な観点、すなわち各画素に求められる視野角特性に基づいて決定され得るが、同時に、第1電極105の面積や第1電極105の上下に配置される層の厚み等、構造的な観点からも決定され得る。具体的には、構造的な観点からは、第1電極105の水平面からの傾斜角度の取り得る範囲が、各層の寸法等に基づいて幾何的に決定され得る。
例えば、表示装置1では、第1電極105及び第2配線層123を、第1電極105の水平面への投影面における一方向(図示する例ではx軸方向)の長さwが1〜3(μm)程度、第2配線層123の表面から第1電極105の最下点までの鉛直方向の距離hが800〜2000(nm)程度になるように構成することを想定している。この場合、プロセス上の信頼性等の観点から、第1電極105の下面の鉛直方向の最下点と最高点との差hが取る得る範囲は30〜1000(nm)程度である。従って、第1電極105の水平面からの傾斜角度θが取り得る範囲は、2〜20(°)程度となる。従って、表示装置1では、この範囲の中で、表示装置1の用途に応じて決定される各画素に求められる視野角特性を可能な限り満たすように、各画素における第1電極105の水平面からの傾斜角度θの値が決定される。
また、併せて、第1電極105の水平面からの傾斜に伴うCF113aのずらし量dの取り得る範囲ついて説明すると、当該ずらし量dは、第1電極105の水平面からの傾斜角度θに応じて幾何的に決定され得る。具体的には、表示装置1では、保護膜111を、その厚みhが500〜3000(nm)程度になるように構成することを想定している。上述したように、CF113aは、自身に対応する第1電極105の画素定義膜103から露出している面からの垂線が、当該CF113aの下面の中心を通るように配置され得るため、保護膜の厚みhが取り得る範囲500〜3000(nm)及び第1電極105の水平面からの傾斜角度θが取り得る範囲2〜20(°)を考慮すれば、CF113aの水平面内方向へのずらし量dの取り得る範囲は、15〜1100(nm)程度になる。
以上、第1電極105の構造、特に水平面からの傾斜角度についてより詳細に説明した。なお、以上で示した具体的な数値はあくまで一例である。第1の実施形態に係る表示装置1の具体的な構造はかかる例に限定されず、各層の厚みや面積等の形状は、プロセス条件やレイアウトルール等に従って適宜変更されてよい。第1電極105の水平面からの傾斜角度θが構造的に取り得る範囲も、表示装置1における実際の各層の厚みや面積等に応じて適宜変更され得る。
(2−3.製造方法)
図9A〜図9D及び図10A〜図10Cを参照して、図4〜図7に示す表示装置1の製造方法について説明する。なお、ここでは、第1の実施形態に特徴的な構成である第1電極105の形成方法について主に説明する。他の各層の形成方法としては、一般的な有機ELディスプレイの製造方法において用いられている各種の公知の方法を用いることができるため、ここではその説明を省略する。
まず、図9A〜図9Dを参照して、図4に示す水平面から傾斜された第1電極105の形成方法について説明する。図9A〜図9Dは、図4に示す水平面から傾斜された第1電極105を形成する際のプロセスフローについて説明するための図である。
まず、図9Aに示すように、第1基板101上に第1配線層121、ビア125及び第2配線層123がそれぞれ形成された上に層間絶縁層119が積層される。
次いで、図9Bに示すように、層間絶縁層119上に水平面内で厚みが異なるようにレジスト層127が形成される。このような形状を有するレジスト層127は、レジスト材を塗布後、グレイスケールマスク(紫外線の透過率が面内で分布を有するマスク)を用いて露光を行うことにより実現され得る。
次いで、このレジスト層127が形成された状態でエッチバックが行われる。この際、レジスト層127と層間絶縁層119との選択比が比較的小さくなるような条件でエッチングを行う。これにより、レジスト層127の厚みの違いに応じて、層間絶縁層119の表面に傾斜が形成されることとなる(図9C)。
この状態で、第2配線層123まで到達するビアホールの形成、当該ビアホールの埋め込み(ビア129の形成)、及び第1電極105の形成(金属膜の成膜、及びパターニング)を行うことにより、水平面に対して傾斜を有する第1電極105が形成される(図9D)。
次に、図10A〜図10Cを参照して、図6に示す水平面から傾斜されない第1電極105の形成方法について説明する。図10A〜図10Cは、図6に示す水平面から傾斜されない第1電極105を形成する際のプロセスフローについて説明するための図である。なお、図10A〜図10Cに示す各工程と、図9B〜図9Dに示す各工程は、それぞれ、第1電極105が水平面から傾斜されない領域、及び第1電極105が水平面から傾斜される領域における第1電極105の形成工程を便宜的に別々の図として示すものであり、実際にはこれらの工程が同時に行われる。
第1電極105が水平面から傾斜されない領域においても、図9Aに示す工程までは同様である。すなわち、第1基板101上に第1配線層121、ビア125及び第2配線層123がそれぞれ形成された上に層間絶縁層119が積層される。
次いで、図10Aに示すように、層間絶縁層119上にレジスト層127が形成される。このとき、第1電極105が水平面から傾斜されない領域では、図9Bに示す第1電極105が水平面から傾斜される領域とは異なり、レジスト層127は、その厚みが略均一となるように形成される。
次いで、このレジスト層127が形成された状態でエッチバックが行われる。レジスト層127の厚みが略均一であるため、エッチバック後の層間絶縁層119の表面は、水平面と略平行な状態になる(図10B)。
この状態で、第2配線層123まで到達するビアホールの形成、当該ビアホールの埋め込み(ビア129の形成)、及び第1電極105の形成(金属膜の成膜、及びパターニング)を行うことにより、水平面に対して傾斜を有しない第1電極105が形成される(図10C)。
以上、表示装置1の製造方法、特に第1電極105の形成方法について説明した。
(3.第2の実施形態)
(3−1.表示装置の全体構成)
本開示の第2の実施形態に係る表示装置の構成について説明する。図11は、第2の実施形態に係る表示装置の一構成例を示す断面図である。図11では、第2の実施形態に係る表示装置の概略的な一部断面図を示している。
第2の実施形態に係る表示装置も、第1の実施形態に係る表示装置1と同様に、表示面201内が9つの領域207a〜207iに分割されており、各領域207a〜207iにおいて、第1電極105に異なる傾斜方向が設定されている(図5参照)。図11に示す一部断面図は、領域207dに対応する領域内の一部位の断面図に対応している。
図11を参照すると、第2の実施形態に係る表示装置1aは、上述した第1の実施形態に係る表示装置1に対して、第1電極105の形状が異なるものに対応する。これ以外の構成は表示装置1と同様であるため、以下の第2の実施形態に係る表示装置1aについての説明では、第1の実施形態と相違する事項についてのみ主に説明を行い、第1の実施形態と重複する事項についてはその詳細な説明を省略する。
具体的には、表示装置1aでは、第1電極105の厚みに分布を持たせることにより、その上面(有機層107との対向面)を水平面から傾斜させる。当該構成でも、第1電極105の上面、すなわち、発光素子110の発光面が水平面から傾くこととなるため、第1の実施形態と同様に、画素ごとに視野角特性を制御することが可能になる。なお、第1の実施形態と同様に、この第1電極105の上面の傾斜に伴い、第1電極105の画素定義膜103から露出している面(すなわち、発光素子110の発光中心)からの垂線が、自身に対応するCF113aの下面の中心を通るように、CF113aのCF層113内での位置が適宜調整されてよい。
以上、第2の実施形態に係る表示装置1aの構成について説明した。ここで、第2の実施形態では、第1電極105の上面の水平面からの傾斜角度が取り得る範囲は、第1電極105が取り得る厚みの限界値に基づいて決定され得る。例えば、プロセス的な制約から、第1電極105の厚みには大小ともに限界値が存在し得るため、この厚みの最大値及び最小値と、第1電極105の水平面における一方向の長さ(図8でのwに対応する長さ)とに応じて、その傾斜角度が決定され得る。通常有機ELディスプレイのアノードの形成に用いられるプロセスを考慮すれば、第1電極105全体が水平面から傾斜される第1の実施形態に比べて、第2の実施形態では、第1電極105の上面の水平面からの傾斜角度が取り得る最大値は小さくなると考えられる。
また、第1電極105全体が水平面から傾斜される第1の実施形態では、第1電極105が形成される下地層の表面も傾斜されるため、第1電極105よりも上の各層も水平面に対して傾斜した構成を有していた。一方、第2の実施形態では、図示するように、第1電極105が形成される下地層の表面は傾斜されないため、第1電極105よりも上の各層も水平面に対して傾斜した構成をほぼ有しない。従って、例えば光学的、プロセス的な観点から各層の厚み等の構成を設計する際に、第1の実施形態と第2の実施形態とではその各層の設計が異なるものになり得る。
第1の実施形態に係る構成を適用するか、又は第2の実施形態に係る構成を適用するかは、上記のような種々の違いも考慮した上で、設計のしやすさ、所望の光学特性が実現され得るか等の観点から、適宜決定されてよい。
(3−2.製造方法)
図12A〜図12Cを参照して、図11に示す表示装置1の製造方法について説明する。なお、ここでは、第2の実施形態に特徴的な構成である第1電極105の形成方法について主に説明する。他の各層の形成方法としては、一般的な有機ELディスプレイの製造方法において用いられている各種の公知の方法を用いることができるため、ここではその説明を省略する。また、上記(2−3.製造方法)と同様に、図13A及び図13Bを参照して、表示装置1の第1電極105の上面が水平面から傾斜していない領域における、当該第1電極105の形成方法についても併せて説明する。
まず、図12A〜図12Cを参照して、図11に示す上面が水平面から傾斜された第1電極105の形成方法について説明する。図12A〜図12Cは、図11に示す上面が水平面から傾斜された第1電極105を形成する際のプロセスフローについて説明するための図である。
まず、第1基板101上に第1配線層121、ビア125及び第2配線層123がそれぞれ形成された上に層間絶縁層119が積層される。そして、ビア129が形成された後、当該層間絶縁層119の上に、第1電極105が、金属膜を均一の厚みで成膜し、パターニングすることにより形成される(図12A)。
次いで、図12Bに示すように、層間絶縁層119及び第1電極105上に水平面内で厚みが異なるようにレジスト層127が形成される。このような形状を有するレジスト層127は、レジスト材を塗布後、グレイスケールマスクを用いて露光を行うことにより実現され得る。
次いで、このレジスト層127が形成された状態でエッチバックが行われる。この際、レジスト層127と第1電極105との選択比が比較的小さくなるような条件でエッチングを行う。これにより、レジスト層127の厚みの違いに応じて、第1電極105の上面に水平面に対して傾斜が形成されることとなる(図12C)。
次に、図13A及び図13Bを参照して、上面が水平面から傾斜されない第1電極105の形成方法について説明する。図13A及び図13Bは、第2の実施形態に係る表示装置1aにおける、上面が水平面から傾斜されない第1電極105を形成する際のプロセスフローについて説明するための図である。なお、図13A及び図13Bに示す各工程と、図12B及び図12Cに示す各工程は、第1電極105の上面が水平面から傾斜されない領域、及び第1電極105の上面が水平面から傾斜される領域における第1電極105の形成工程を便宜的に別々の図として示すものであり、実際にはこれらの工程が同時に行われる。
第1電極105の上面が水平面から傾斜されない領域においても、図12Aに示す工程までは同様である。すなわち、第1基板101上に第1配線層121、ビア125及び第2配線層123がそれぞれ形成された上に層間絶縁層119が積層され、更にその上に、第1電極105が、金属膜を均一の厚みで成膜し、パターニングすることにより形成される。次いで、図13Aに示すように、層間絶縁層119及び第1電極105上にレジスト層127が形成される。このとき、第1電極105の上面が水平面から傾斜されない領域では、図12Bに示す第1電極105の上面が水平面から傾斜される領域とは異なり、レジスト層127は、その厚みが略均一となるように形成される。
次いで、このレジスト層127が形成された状態でエッチバックが行われる。レジスト層127の厚みが略均一であるため、エッチバック後の第1電極105の上面は、水平面と略平行な状態になる(図12C)。
以上、表示装置1aの製造方法、特に第1電極105の形成方法について説明した。
(4.第3の実施形態)
(4−1.表示装置の全体構成)
本開示の第3の実施形態に係る表示装置の構成について説明する。図14は、第3の実施形態に係る表示装置の一構成例を示す断面図である。図14では、第3の実施形態に係る表示装置の概略的な一部断面図を示している。
第3の実施形態に係る表示装置も、第1及び第2の実施形態に係る表示装置1、1aと同様に、表示面201内が9つの領域207a〜207iに分割されており、各領域207a〜207iにおいて、第1電極105に異なる傾斜方向が設定されている(図5参照)。図14に示す一部断面図は、領域207dに対応する領域内の一部位の断面図に対応している。
図14を参照すると、第3の実施形態に係る表示装置1bは、上述した第1の実施形態に係る表示装置1に対して、画素定義膜103aの形状が変更されたものに対応する。具体的には、表示装置1bでは、画素定義膜103aの膜厚がより厚く形成される。また、画素定義膜103aの第1電極105に対応して設けられる開口部の側壁は、上方に向かうにつれて当該開口部の水平面内の面積が大きくなるようなテーパ形状を有する。
なお、画素定義膜103aの形状が異なること以外は、表示装置1bは、上述した表示装置1と同様の構成を有する。従って、以下の表示装置1bについての説明では、表示装置1と相違する事項について主に説明し、表示装置1と重複する事項についてはその詳細な説明を省略する。
表示装置1bでは、画素定義膜103aが上記のように構成されるとともに、第1電極105に対応して設けられる画素定義膜103aの開口部を埋め込む保護膜111の屈折率が、画素定義膜103aの屈折率よりも大きくなるように、画素定義膜103a及び保護膜111の材料が選択される。発光素子110からの出射光は、保護膜111を通過して外部に向かって進むこととなるが、上記の構成により、保護膜111と対向する画素定義膜103aの表面において、保護膜111を伝播してきた光が少なくとも一部反射されることとなる。より具体的には、保護膜111と画素定義膜103aとの間には、有機層107及び第2電極109が形成されているので、画素定義膜103aと有機層107との界面において、保護膜111を伝播してきた光が少なくとも一部反射される。つまり、保護膜111と対向する画素定義膜103aの表面は光反射部(リフレクタ)として機能する。なお、図14では、便宜的に保護膜111によって画素定義膜103aの開口部が埋め込まれるように図示しているが、実際の構造では、上記の屈折率の関係を満たすような、当該開口部を埋め込むための専用の層が設けられ得る(後述する図20の第1部材51を参照)。
この際、上記のように画素定義膜103aの第1電極105に対応して設けられる開口部の側壁は、当該開口部の面積が上方に向かって徐々に大きくなるようなテーパ形状を有しているため、発光素子110の出射光のうち画素定義膜103aの当該開口部の側壁に向かった光は、上方に向かって反射され、所望のCF113aを追加して第2基板117から外部に出射されることとなる。図14では、このような光線の軌跡を破線の矢印で模擬的に図示している。このように、第3の実施形態によれば、第1電極105を傾斜させるとともに、リフレクタを設けることにより、所望の視野角特性を実現しつつ、光取り出し効率を向上させることが可能になる。
以上、第3の実施形態に係る表示装置1bの構成について説明した。
(5.変形例)
以上説明した実施形態におけるいくつかの変形例について説明する。
(5−1.表示面内における第1電極の水平面からの傾斜方向の分布についての変形例)
上記の説明では、図5に示すように、表示面201内を9つの領域207a〜207iに分割し、領域207a〜207iごとに第1電極105の水平面からの傾斜方向を異ならせることにより、表示面201内において第1電極105の水平面からの傾斜方向に分布を持たせていた。ただし、第1〜第3の実施形態はかかる例に限定されず、この第1電極105の水平面からの傾斜方向を変更する領域の設定方法は、表示装置1、1a、1bの用途(例えば、表示装置1、1a、1bが搭載される電子機器における光学部材の配置等)に応じて任意であってよい。
図15−図19は、表示面201内における、第1電極105の水平面からの傾斜方向を変更する領域の他の設定方法の例について説明するための図である。図15−図19では、図5と同様に、表示装置1、1a、1bの表示面201を正面から見た様子を図示するとともに、当該表示面201内に設けられる各領域に、第1電極105の水平面からの傾斜方向を示す矢印を図示している。矢印の方向が、傾斜している第1電極105の高さが下がっている方向に対応している。
例えば、図15に示すように、表示装置1、1a、1bが横長の表示面201aを有する場合には、当該表示面201aが横方向に3分割され、3つの領域209a〜209cが設定されてもよい。この場合、中央の領域209bに配置される画素は、第1電極105を水平面から傾斜させないように構成される。一方、領域209bの横方向両側に位置する他の領域209a、209cに配置される画素は、表示面201aの中心から横方向の外縁に向かう方向に、第1電極105が水平面から傾斜するようにそれぞれ構成される。
図16に示す例も、図15に示す例と同様に、横長の表示面201bが横方向に3分割され、3つの領域211a〜211cが設定されている。そして、同様に、中央の領域211bに配置される画素は、第1電極105を水平面から傾斜させないように構成される。一方、領域209bの横方向両側に位置する他の領域211a、211cに配置される画素は、表示面201aの中心に向かう方向(すなわち、中央の領域211bに向かう方向)に、第1電極105が水平面から傾斜するようにそれぞれ構成される。
また、例えば、図17に示すように、表示面201cが横方向に3分割されるとともに、その中央の領域が縦方向に更に3分割されることにより、5つの領域213a〜213eが設定されてもよい。この場合、中央の領域213eに配置される画素は、第1電極105を水平面から傾斜させないように構成される。一方、領域213eの横方向両側に位置する領域213a、213bに配置される画素は、表示面201aの中心から横方向の外縁に向かう方向に、第1電極105が水平面から傾斜するようにそれぞれ構成される。更に、領域213eの縦方向両側に位置する領域213c、213dに配置される画素は、表示面201aの中心から縦方向の外縁に向かう方向に、第1電極105が水平面から傾斜するようにそれぞれ構成される。
図18に示す例も、図17に示す例と同様に、表示面201dが横方向に3分割されるとともに、その中央の領域が縦方向に更に3分割されることにより、5つの領域215a〜215eが設定されている。そして、同様に、中央の領域215eに配置される画素は、第1電極105を水平面から傾斜させないように構成される。一方、領域215eの横方向両側に位置する領域215a、215bに配置される画素は、表示面201aの中心に向かう方向(すなわち、中央の領域215eに向かう方向)に、第1電極105が水平面から傾斜するようにそれぞれ構成される。更に、領域215eの縦方向両側に位置する領域215c、215dに配置される画素は、表示面201aの中心に向かう方向(すなわち、中央の領域215eに向かう方向)に、第1電極105が水平面から傾斜するようにそれぞれ構成される。
また、例えば、図19に示す例では、図5に示す第1〜第3の実施形態の場合と同様に、表示面201eが縦方向に3分割、横方向に3分割され、9つの領域217a〜217iが設定されている。そして、同様に、中央の領域217eに配置される画素は、第1電極105を水平面から傾斜させないように構成される。一方、表示面201eの外周に位置する他の領域217a〜217d、217f〜217iに配置される画素は、表示面201aの中心に向かう方向(すなわち、中央の領域217eに向かう方向)に、第1電極105が水平面から傾斜するようにそれぞれ構成される。
以上、表示面内における、第1電極105の傾斜方向を変更する領域の他の分割方法の例について説明した。
(5−2.表示面内における第1電極の水平面からの傾斜角度及び傾斜方向の分布、並びに第1電極の形成方法についての変形例)
上記の説明では、表示面201内を複数の領域に分割し、領域ごとに第1電極105の水平面からの傾斜方向を異ならせることにより、表示面201内において第1電極105の傾斜方向に分布を持たせていた。ただし、第1〜第3の実施形態はかかる例に限定されない。第1〜第3の実施形態では、上述したように、画素ごとに水平面からの傾斜角度及び傾斜方向に分布を持たせてもよい。画素ごとに水平面からの傾斜角度及び傾斜方向に分布を持たせることにより、より詳細に画素ごとに視野角特性を制御することが可能となるため、ユーザに更に高品質な表示を提供することが可能となる。
画素ごとに第1電極105の水平面からの傾斜角度及び傾斜方向に分布を持たせる場合における、当該第1電極105の形成方法の一例について説明する。例えば、図9Aに示すように第1電極105の下地層となる層間絶縁層119を形成した上に、表示面201全体を覆うようなドーム形状を有するレジスト層を形成する。このようなレジスト層の形成には、例えば、イメージャ等の製造において用いられるオンチップレンズ(OCL:On Chip Lens)を形成するプロセスを応用することができる。そして、このドーム形状のレジスト層が形成された状態で、エッチバックを行う。この際、レジスト層と層間絶縁層119との選択比が比較的小さくなるような条件でエッチングを行う。これにより、レジスト層127の厚みの違いに応じて、下層の層間絶縁層119の表面に連続的な傾斜が形成されることとなる。つまり、層間絶縁層119の表面も略ドーム形状に加工されることになる。
この状態で、図9Dに示すプロセスと同様に、下層の第2配線層123と接続するためのビア129を形成した上で、層間絶縁層119上に第1電極105を形成すれば、表示面内で連続的に水平面からの傾斜角度及び傾斜方向が変化するように第1電極105を形成することが可能になる。
なお、一般的に、図1及び図3を参照して説明したように電子機器内に表示装置1、1a、1bが設けられる場合には、表示装置1、1a、1bの表示面201の略中心と、光学系の光軸及び/又はユーザの眼の眼軸と、が略一致するように、当該電子機器内の光学系が設計されることが多い。従って、表示面201内での第1電極105の水平面からの傾斜方向及び/又は傾斜角度の分布は、当該表示面201の中心に対して対称的に設定されることが好ましい。上述した各実施形態及び各変形例における第1電極105の水平面からの傾斜方向及び/又は傾斜角度の表示面201内における分布は、いずれも、当該表示面201の中心に対して対称的なものであるため、各実施形態及び各変形例に係る表示装置は、好適に各種の電子機器に搭載可能なものであるといえる。
(6.表示装置の具体的な構成例)
以上説明した各実施形態及び各変形例に係る表示装置の、より具体的な構成例について説明する。ここでは、一例として、図20を参照して、上述した第3の実施形態に係る表示装置1bの具体的な構成例について説明する。ただし、他の実施形態及び各変形例に係る表示装置の具体的な構成も、上記で説明した第3の実施形態に係る表示装置1bと異なる点以外は、以下に説明する図20に示す表示装置と同様であってよい。
図20は、第3の実施形態に係る表示装置1bの具体的な一構成例を示す断面図である。図20では、表示装置1bの一部断面図、具体的には、図5に示す領域207dに対応する領域の一部断面図を示している。
図20を参照すると、第3の実施形態に係る表示装置1bは、第1基板11上に、OLEDからなる白色光を発する複数の発光素子10と、当該発光素子10の上層に設けられ、当該発光素子10の各々に対応して各色のCFが形成されるCF層33と、を備える。また、CF層33の上層には、発光素子10からの光に対して透明な材料で形成される第2基板34が配置される。第1基板11、発光素子10、CF層33、及び第2基板34は、それぞれ、上述した第1基板101、発光素子110、CF層113、及び第2基板117に対応するものである。
また、第1基板11には、発光素子10の各々に対応して、当該発光素子10を駆動するためのTFT15が設けられる。TFT15によって任意の発光素子10が選択的に駆動される。駆動された当該発光素子10からの光が対応するCFを通過してその色が適宜変換され、第2基板34を介して上方から出射されることにより、所望の画像、文字等が表示される。
(第1基板及び第2基板)
図示する構成例では、第1基板11はシリコン基板から構成される。また、第2基板34は石英ガラスから構成される。ただし、第3の実施形態はかかる例に限定されず、第1基板11及び第2基板34としては、各種の公知の材料が用いられてよい。例えば、第1基板11及び第2基板34は、高歪点ガラス基板、ソーダガラス(NaO、CaO及びSiOの混合物)基板、硼珪酸ガラス(NaO、B及びSiOの混合物)基板、フォルステライト(MgSiO)基板、鉛ガラス(NaO、PbO及びSiOの混合物)基板、表面に絶縁膜が形成された各種ガラス基板、石英基板、表面に絶縁膜が形成された石英基板、表面に絶縁膜が形成されたシリコン基板、又は有機ポリマー基板(例えば、ポリメチルメタクリレート(ポリメタクリル酸メチル:PMMA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルフェノール(PVP)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリイミド、ポリカーボネート、若しくはポリエチレンテレフタレート(PET)等)によって形成され得る。第1基板11と第2基板34を構成する材料は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。ただし、表示装置1bは上面発光型であるから、第2基板34は、発光素子10からの光を好適に透過し得る、透過率の高い材料によって形成されることが好ましい。
(発光素子及び第2部材)
発光素子10は、第1電極21と、第1電極21の上に設けられる有機層23と、有機層23上に形成される第2電極22と、を有する。第1電極21、有機層23及び第2電極22は、それぞれ、上述した第1電極105、有機層107及び第2電極109に対応するものである。より具体的には、第1電極21の上に、当該第1電極21の少なくとも一部を露出するように開口部25が設けられる第2部材52が積層されており、有機層23は、当該開口部25の底部において露出した第1電極21の上に設けられる。つまり、発光素子10は、第2部材52の開口部25において、第1電極21、有機層23及び第2電極22がこの順に積層された構成を有する。この積層構造が各画素の発光部24として機能する。つまり、発光素子10の、第2部材52の開口部25に当たる部分が発光面となる。また、第2部材52は、画素間に設けられ画素の面積を画定する画素定義膜として機能する。第2部材52は、上述した画素定義膜103aに対応するものである。
有機層23は、有機発光材料からなる発光層を備え、白色光を発光可能に構成される。有機層23の具体的な構成は限定されず、各種の公知な構成であってよい。例えば、有機層23は、正孔輸送層と発光層と電子輸送層との積層構造、正孔輸送層と電子輸送層を兼ねた発光層との積層構造、又は正孔注入層と正孔輸送層と発光層と電子輸送層と電子注入層との積層構造等から構成することができる。また、これらの積層構造等を「タンデムユニット」とする場合、有機層23は、第1のタンデムユニット、接続層、及び第2のタンデムユニットが積層された2段のタンデム構造を有してもよい。あるいは、有機層23は、3つ以上のタンデムユニットが積層された3段以上のタンデム構造を有してもよい。有機層23が複数のタンデムユニットからなる場合には、発光層の発光色を赤色、緑色、青色と各タンデムユニットで変えることで、全体として白色を発光する有機層23を得ることができる。
図示する構成例では、有機層23は、有機材料を真空蒸着することによって形成される。ただし、第3の実施形態はかかる例に限定されず、有機層23は各種の公知の方法によって形成されてよい。例えば、有機層23の形成方法としては、真空蒸着法等の物理的気相成長法(PVD法)、スクリーン印刷法やインクジェット印刷法といった印刷法、転写用基板上に形成されたレーザ吸収層と有機層の積層構造に対してレーザを照射することでレーザ吸収層上の有機層を分離して当該有機層を転写するレーザ転写法、又は各種の塗布法等を用いることができる。
第1電極21は、アノードとして機能する。表示装置1bは上面発光型であるから、第1電極21は、有機層23からの光を反射し得る材料によって形成される。図示する構成例では、第1電極21はアルミニウムとネオジムとの合金(Al−Nd合金)によって形成される。また、第1電極21の膜厚は、例えば0.1μm〜1μm程度である。ただし、第3の実施形態はかかる例に限定されず、第1電極21は、一般的な有機ELディスプレイにおいてアノードとして機能する光反射側の電極の材料として用いられている各種の公知の材料によって形成することができる。また、第1電極21の膜厚も上記の例に限定されず、第1電極21は、一般的に有機ELディスプレイにおいて採用されている膜厚の範囲で適宜形成され得る。
例えば、第1電極21は、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、クロム(Cr)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、若しくはタンタル(Ta)といった仕事関数の高い金属、又は合金(例えば、銀を主成分とし、0.3質量%〜1質量%のパラジウム(Pd)と、0.3質量%〜1質量%の銅とを含むAg−Pd−Cu合金、又はAl−Nd合金等)によって形成され得る。あるいは、第1電極21としては、アルミニウム又はアルミニウムを含む合金等の仕事関数の値が小さく、かつ光反射率の高い導電材料を用いることができる。この場合には、第1電極21上に適切な正孔注入層を設けるなどして正孔注入性を向上させることが好ましい。あるいは、第1電極21は、誘電体多層膜やアルミニウムといった光反射性の高い反射膜上に、インジウムとスズの酸化物(ITO)やインジウムと亜鉛の酸化物(IZO)等の正孔注入特性に優れた透明導電材料を積層した構造とすることもできる。
第2電極22は、カソードとして機能する。表示装置1bは上面発光型であるから、第2電極22は、有機層23からの光を透過し得る材料によって形成される。図示する構成例では、第2電極22はマグネシウムと銀との合金(Mg−Ag合金)によって形成される。また、第2電極22の膜厚は、例えば10nm程度である。ただし、第3の実施形態はかかる例に限定されず、第2電極22は、一般的な有機ELディスプレイにおいてカソードとして機能する光透過側の電極の材料として用いられている各種の公知の材料によって形成することができる。また、第2電極22の膜厚も上記の例に限定されず、第2電極22は、一般的に有機ELディスプレイにおいて採用されている膜厚の範囲で適宜形成され得る。
例えば、第2電極22は、アルミニウム、銀、マグネシウム、カルシウム(Ca)、ナトリウム(Na)、ストロンチウム(Sr)、アルカリ金属と銀との合金、アルカリ土類金属と銀との合金(例えば、マグネシウムと銀との合金(Mg−Ag合金))、マグネシウムとカルシウムとの合金(Mg−Ca合金)、アルミニウムとリチウムとの合金(Al−Li合金)等によって形成され得る。これらの材料を単層で用いる場合には、第2電極22の膜厚は、例えば4nm〜50nm程度である。あるいは、第2電極22は、有機層23側から、上述した材料層と、例えばITOやIZOからなる透明電極(例えば、厚さ30nm〜1μm程度)とが積層された構造とすることもできる。このような積層構造とした場合には、上述した材料層の厚さを例えば1nm〜4nm程度と薄くすることもできる。あるいは、第2電極22は、透明電極のみで構成されてもよい。あるいは、第2電極22に対して、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀合金、銅、銅合金、金、金合金等の低抵抗材料から成るバス電極(補助電極)を設け、第2電極22全体として低抵抗化を図ってもよい。
図示する構成例では、第1電極21及び第2電極22は、真空蒸着法によって所定の厚さだけ材料を成膜した後に、当該膜をエッチング法によってパターニングすることにより形成される。ただし、第3の実施形態はかかる例に限定されず、第1電極21及び第2電極22は、各種の公知の方法によって形成されてよい。第1電極21及び第2電極22の形成方法としては、例えば、電子ビーム蒸着法、熱フィラメント蒸着法、真空蒸着法を含む蒸着法、スパッタリング法、化学的気相成長法(CVD法)、有機金属化学気相蒸着法(MOCVD法)、イオンプレーティング法とエッチング法との組合せ、各種の印刷法(例えば、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法、若しくはメタルマスク印刷法等)、メッキ法(電気メッキ法、若しくは無電解メッキ法等)、リフトオフ法、レーザアブレーション法、又はゾルゲル法等を挙げることができる。ただし、第1電極21は、例えば上記(2−3.製造方法)で図9A〜図9Dを参照して説明した方法等によって、水平面に対して傾斜を有するように形成される。
第2部材52は、SiOをCVD法によって所定の膜厚だけ成膜し、その後当該SiO膜をフォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いてパターニングすることにより形成される。ただし、第2部材52の材料はかかる例に限定されず、第2部材52の材料としては、絶縁性を有する各種の材料を用いることができる。例えば、第2部材52を構成する材料としては、SiO、MgF、LiF、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系ポリマー、又はシリコーン系ポリマー等を挙げることができる。ただし、後述するように、第2部材52は、第1部材51の材料よりも屈折率が低い材料によって形成される。
(発光素子よりも下層の構成)
第1基板11において、発光素子10を構成する第1電極21は、SiONからなる層間絶縁層16上に設けられている。そして、この層間絶縁層16は、第1基板11上に形成された発光素子駆動部を覆っている。層間絶縁層16は、上述した層間絶縁層119に対応するものである。
発光素子駆動部は、複数のTFT15から構成される。図示する例では、1つの発光素子10につき、1つのTFT15が設けられている。TFT15は、第1基板11上に形成されるゲート電極12、第1基板11及びゲート電極12上に形成されるゲート絶縁膜13、並びにゲート絶縁膜13上に形成される半導体層14から構成される。半導体層14のうち、ゲート電極12の直上に位置する領域がチャネル領域14Aとして機能し、当該チャネル領域14Aを挟むように位置する領域がソース/ドレイン領域14Bとして機能する。なお、図示する例では、TFT15はボトムゲート型であるが、第3の実施形態はかかる例に限定されず、TFT15はトップゲート型であってもよい。
半導体層14の上層に、CVD法によって2層からなる層間絶縁層16(下層層間絶縁層16A及び上層層間絶縁層16B)が積層される。その際、下層層間絶縁層16Aが積層された後、当該下層層間絶縁層16Aのソース/ドレイン領域14Bに当たる部分に、例えばフォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて当該ソース/ドレイン領域14Bを露出させるようにコンタクトホール17が設けられ、当該コンタクトホール17を埋め込むようにアルミニウムからなる配線18が形成される。配線18は、例えば真空蒸着法とエッチング法とを組み合わせて形成される。その後、上層層間絶縁層16Bが積層される。なお、配線18は、上述した第1配線層121、第2配線層123、ビア125、及びビア129からなる配線構造を概略的に示すものである。
上層層間絶縁層16Bの配線18が設けられる部分には、例えばフォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて当該配線18を露出させるようにコンタクトホール19が設けられる。そして、発光素子10の第1電極21を形成する際には、当該第1電極21がコンタクトホール19を介して配線18と接触するように形成される。このように、発光素子10は、その第1電極21が、配線18を介してTET15のソース/ドレイン領域14Bと電気的に接続される。TFT15のゲート電極12は、走査回路(図示せず)に接続されている。当該走査回路から適切なタイミングで各TFT15に電流が印加されることにより、各TFT15が駆動され、全体として所望の画像、文字等が表示されるように各発光素子10が発光する。適切な表示を得るためのTFT15の駆動方法(すなわち、表示装置1bの駆動方法)としては、各種の公知の方法を用いることができるため、ここでは詳細な説明を省略する。
なお、上記の例では層間絶縁層16をSiONによって構成していたが、第3の実施形態はかかる例に限定されない。層間絶縁層16は、一般的な有機ELディスプレイにおいて層間絶縁層として用いられ得る各種の公知の材料によって形成されてよい。例えば、層間絶縁層16の構成材料としては、SiO系材料(例えば、SiO、BPSG、PSG、BSG、AsSG、PbSG、SiON、SOG(スピンオングラス)、低融点ガラス、又はガラスペースト等)、SiN系材料、絶縁性樹脂(例えば、ポリイミド樹脂、ノボラック系樹脂、アクリル系樹脂、ポリベンゾオキサゾール等)を、単独で、あるいは適宜組み合わせて使用することができる。また、層間絶縁層16の形成方法も上記の例に限定されず、層間絶縁層16の形成には、CVD法、塗布法、スパッタリング法、又は各種印刷法等の公知の方法を用いることができる。更に、上記の例では、配線18を、アルミニウムを真空蒸着法及びエッチング法によって成膜及びパターニングすることによって形成していたが、第3の実施形態はかかる例に限定されない。配線18は、一般的な有機ELディスプレイにおいて配線として用いられる各種の材料を各種の方法によって成膜及びパターニングすることによって形成されてよい。
(発光素子よりも上層の構成)
発光素子10の第2部材52に設けられる開口部25は、その側壁が、上方に向かうにつれて開口面積が増加するように傾斜したテーパ形状を有するように形成される。そして、当該開口部25に第1部材51が埋め込まれる。つまり、第1部材51は、発光素子10の発光面の直上に設けられる、発光素子10からの出射光を上方に向かって伝播する層である。また、第2部材52の開口部25を上記のように形成することにより、第1部材51は、その積層方向における断面形状(すなわち、図示する断面形状)が略台形を有し、上方に底面を向けた切頭錐体形状を有する。上述した図14では図示を省略していたが、このように、表示装置1bでは、第2部材52に設けられる開口部25(すなわち、画素定義膜103aに設けられる開口部)が第1部材51によって埋め込まれ得る。
第1部材51は、Si1−xを真空蒸着法によって開口部25を埋め込むように成膜し、その後当該Si1−x膜の表面を化学機械研磨法(CMP法)等によって平坦化することにより形成される。ただし、第1部材51の材料はかかる例に限定されず、第1部材51の材料としては、絶縁性を有する各種の材料を用いることができる。例えば、第1部材51を構成する材料としては、Si1−x、ITO、IZO、TiO、Nb、臭素含有ポリマー、硫黄含有ポリマー、チタン含有ポリマー、又はジルコニウム含有ポリマー等を挙げることができる。第1部材51の形成方法もかかる例に限定されず、第1部材51の形成方法としては、各種の公知の方法が用いられてよい。
ただし、第3の実施形態では、上述したように、第1部材51の屈折率nと、第2部材52の屈折率nとがn>nの関係を満たすように、第1部材51及び第2部材52の材料が選択される。屈折率が上記の関係を満たすように第1部材51及び第2部材52の材料を選択することにより、第1部材51と対向する第2部材52の表面において、第1部材51を伝播した光が少なくとも一部反射されることとなる。より具体的には、第1部材51と第2部材52との間には、発光素子10の有機層23及び第2電極22が形成されているので、第2部材52と有機層23との界面において、第1部材51を伝播した光が少なくとも一部反射される。つまり、第1部材51と対向する第2部材52の表面はリフレクタ53として機能する。
第3の実施形態では、上記のように第1部材51は発光素子10の発光面の直上に設けられる。そして、第1部材51は上方に底面を向けた切頭錐体形状を有する。従って、発光素子10の発光面から出射された光は、第1部材51と第2部材52との界面、すなわちリフレクタ53によって、光出射方向である上方に向かって反射されることとなる。このように、第3の実施形態によれば、リフレクタ53を設けることにより、発光素子10からの出射光の取り出し効率を向上させることができ、表示装置1b全体としての輝度を向上させることができる。
なお、本発明者らによる検討の結果、発光素子10からの出射光の取り出し効率をより好適に向上させるためには、第1部材51及び第2部材52の屈折率は、n−n≧0.20の関係を満たすことが好ましい。更に好ましくは、第1部材51及び第2部材52の屈折率は、n−n≧0.30の関係を満たすことが望ましい。更に、発光素子10からの出射光の取り出し効率をより向上させるためには、第1部材51の形状が、0.5≦R/R≦0.8、かつ0.5≦H/R≦0.8の関係を満たすことが好ましい。ここで、Rは第1部材51の光入射面(すなわち、積層方向における下方を向いた部位であって、発光素子10の発光面と対向する面)の直径、Rは第1部材51の光出射面(すなわち、積層方向における上方を向いた面)の直径、Hは第1部材51を切頭錐体とみなした場合の底面と上面との距離(積層方向における高さ)である。
平坦化された第1部材51の上層には、保護膜31及び平坦化膜32がこの順に積層される。保護膜31は、上述した保護膜111に対応するものである。上述した図14では図示を省略していたが、このように、表示装置1bでは、保護膜31(すなわち、保護膜111)の上に平坦化膜32が形成され得る。
保護膜31は、例えば、Si1−yを真空蒸着法によって所定の膜厚(3.0μm程度)だけ積層することによって形成される。また、平坦化膜32は、例えば、SiOをCVD法によって所定の膜厚(2.0μm程度)だけ積層し、その表面をCMP法等によって平坦化することによって形成される。
ただし、保護膜31及び平坦化膜32の材料及び膜厚はかかる例に限定されず、保護膜31及び平坦化膜32は、一般的な有機ELディスプレイの保護膜及び平坦化膜として用いられている各種の公知の材料によって、一般的に有機ELディスプレイにおいて採用されている膜厚を有するように適宜形成されてよい。
ただし、第3の実施形態では、好適に、保護膜31の屈折率nが、第1部材51の屈折率nと同等又は第1部材51の屈折率nよりも小さくなるように、保護膜31の材料が選択される。更に、好適に、保護膜31の屈折率nと、平坦化膜32の屈折率nとの差分の絶対値が0.30以下、より好ましくは0.20以下になるように、保護膜31及び平坦化膜32の材料が選択される。このように保護膜31及び平坦化膜32の材料を選択することにより、発光素子10からの出射光が、第1部材51と保護膜31との界面、及び保護膜31と平坦化膜32との界面において反射または散乱されることを抑制することができ、光取り出し効率を更に向上させることができる。
なお、表示装置1の第1基板11から保護膜31までの構成、特にリフレクタ53の構成としては、例えば本出願人による先行出願である、特開2013−191533号公報に開示されている表示装置の構成を適用することができる。
平坦化膜32の上層には、CF層33が形成される。CF層33は、上述したCF層113に対応するものである。CF層33は、発光素子10の各々に対して所定の面積を有する各色のCF(赤色のCF33R、緑色のCF33R、及び青色のCF33B)が設けられるように、形成される。CF層33は、例えばレジスト材をフォトリソグラフィ技術で所定の形状に露光、現像することにより、形成され得る。CF層33の膜厚は、例えば2μm程度である。ただし、CF層33の材料、形成方法及び膜厚はかかる例に限定されず、CF層33は、一般的な有機ELディスプレイのCF層として用いられている各種の公知の材料によって、各種の公知の方法によって、一般的に有機ELディスプレイにおいて採用されている膜厚を有するように適宜形成されてよい。
CF層33の上層に、例えばエポキシ樹脂等の封止樹脂膜35を介して第2基板34が貼り合わされることにより、表示装置1bが作製される。この際、表示装置1bの表示面201となる第2基板34の上面が水平面と略平行になるように、封止樹脂膜35の厚みが適宜調整される。なお、封止樹脂膜35の材料はかかる例に限定されず、封止樹脂膜35の材料は、発光素子10からの出射光に対する透過性が高いこと、下層に位置するCF層33及び上層に位置する第2基板34との接着性に優れていること、及び下層に位置するCF層33及び上層に位置する第2基板34との界面における反射性が低いこと等を考慮して、適宜選択されてよい。
以上、第3の実施形態に係る表示装置1bの具体的な構成例について説明した。なお、本開示の各実施形態及び各変形例に係る表示装置の具体的な構成例は、かかる例に限定されない。各実施形態及び各変形例に係る表示装置を構成する各層の材料、膜厚、及び形成方法としては、一般的に有機ELディスプレイにおいてその層を形成する際に用いられている各種の条件を用いることができる。
(7.適用例)
以上説明した各実施形態及び各変形例に係る表示装置の適用例について説明する。ここでは、以上説明した各実施形態及び各変形例に係る表示装置が適用され得る電子機器のいくつかの例について説明する。
図21は、各実施形態及び各変形例に係る表示装置が適用され得る電子機器の一例である、スマートフォンの外観を示す図である。図21に示すように、スマートフォン301は、ボタンから構成されユーザによる操作入力を受け付ける操作部303と、各種の情報を表示する表示部305と、を有する。当該表示部305が、各実施形態及び各変形例に係る表示装置によって構成され得る。
図22及び図23は、各実施形態及び各変形例に係る表示装置が適用され得る電子機器の他の例である、デジタルカメラの外観を示す図である。図22は、デジタルカメラ311を前方(被写体側)から眺めた外観を示しており、図23は、デジタルカメラ311を後方から眺めた外観を示している。図22及び図23に示すように、デジタルカメラ311は、本体部(カメラボディ)313と、交換式のレンズユニット315と、撮影時にユーザによって把持されるグリップ部317と、各種の情報を表示するモニタ319と、撮影時にユーザによって観察されるスルー画を表示するEVF321と、を有する。当該モニタ319及びEVF321が、各実施形態及び各変形例に係る表示装置によって構成され得る。
図24は、各実施形態及び各変形例に係る表示装置が適用され得る電子機器の他の例である、HMDの外観を示す図である。図24に示すように、HMD331は、各種の情報を表示する眼鏡形の表示部333と、装着時にユーザの耳に掛止される耳掛け部335と、を有する。当該表示部333が、各実施形態及び各変形例に係る表示装置によって構成され得る。
以上、各実施形態及び各変形例に係る表示装置が適用され得る電子機器のいくつかの例について説明した。なお、各実施形態及び各変形例に係る表示装置が適用され得る電子機器は上記で例示したものに限定されず、当該表示装置は、テレビジョン装置、電子ブック、PDA、ノート型PC、ビデオカメラ、HMD、又はゲーム機器等、外部から入力された画像信号又は内部で生成した画像信号に基づいて表示を行うあらゆる分野の電子機器に搭載される表示装置に適用することが可能である。
(8.補足)
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、以上説明した、各実施形態に係る表示装置が有し得る各構成、及び各変形例に係る表示装置が有し得る各構成は、可能な範囲で互いに組み合わせて適用することが可能である。例えば、第2の実施形態に係る表示装置1aに対して、第3の実施形態に係る表示装置1bに設けられていたリフレクタ構造が適用されてもよい。
また、例えば、以上では、本開示の一例として、表示装置が有機ELディスプレイである実施形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。本開示の対象となる表示装置は、例えば無機ELディスプレイ及びプラズマディスプレイ等、発光層が2つの電極で挟まれて光出射部が構成される表示装置であれば、各種の表示装置であってよい。これらの他の表示装置においても、少なくとも表示面内の一部領域において、その光出射部において反射電極として機能する電極の発光層と対向する面が、積層方向と垂直な面から傾斜するように、当該光出射部を構成することにより、上述した各実施形態と同様の効果を得ることが可能になる。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的又は例示的なものであって限定的なものではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、又は上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏し得る。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
基板上に形成される複数の光出射部、
を備え、
前記光出射部は、発光層が、反射電極として機能する第1電極と、第2電極と、に積層方向に挟まれた構成を有し、
少なくとも表示面内の一部領域において、前記第1電極の前記発光層と対向する面が、積層方向と垂直な面から傾斜しており、
前記第1電極の傾斜方向は、表示面内において分布を有する、
表示装置。
(2)
少なくとも前記表示面内の外周近傍の領域において、前記第1電極の前記発光層と対向する面が傾斜する、
前記(1)に記載の表示装置。
(3)
前記外周近傍の領域では、前記第1電極の前記発光層と対向する面は、前記表示面の外縁に向かって傾斜する、
前記(2)に記載の表示装置。
(4)
前記外周近傍の領域では、前記第1電極の前記発光層と対向する面は、前記表示面の中央に向かって傾斜する、
前記(2)に記載の表示装置。
(5)
前記表示面内における前記第1電極の傾斜方向の分布は、前記表示面の中心に対して対称である、
前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の表示装置。
(6)
前記表示面内が複数の領域に分割され、前記領域ごとに前記第1電極の傾斜方向が異なる、
前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の表示装置。
(7)
画素ごとに前記第1電極の傾斜方向が異なる、
前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の表示装置。
(8)
前記第1電極の傾斜角度が、更に、表示面内において分布を有する、
前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の表示装置。
(9)
前記表示面内の外縁に向かうにつれて、前記第1電極の傾斜角度が大きくなる、
前記(8)に記載の表示装置。
(10)
前記表示面内における前記第1電極の傾斜角度の分布は、前記表示面の中心に対して対称である、
前記(8)又は(9)に記載の表示装置。
(11)
前記表示面内が複数の領域に分割され、前記領域ごとに前記第1電極の傾斜角度が異なる、
前記(8)〜(10)のいずれか1項に記載の表示装置。
(12)
画素ごとに前記第1電極の傾斜角度が異なる、
前記(8)〜(10)のいずれか1項に記載の表示装置。
(13)
前記第1電極が形成される下地層の上面が傾斜を有することにより、前記第1電極が傾斜する、
前記(1)〜(12)のいずれか1項に記載の表示装置。
(14)
前記第1電極の厚みが水平面内で異なることにより、前記第1電極の前記発光層と対向する面が傾斜する、
前記(1)〜(12)のいずれか1項に記載の表示装置。
(15)
前記光出射部の上層に、複数の前記光出射部の各々に対応して設けられるカラーフィルタ、を更に備え、
前記第1電極の前記発光層と対向する面と略平行になるように、前記カラーフィルタが積層方向と垂直な面から傾斜する、
前記(1)〜(14)のいずれか1項に記載の表示装置。
(16)
前記光出射部の直上に設けられ、上方に向かうにつれて積層方向と垂直な面内方向の断面積が徐々に大きくなる略切頭錐体形状を有し、前記光出射部からの出射光を伝播する第1部材と、
隣り合う前記光出射部の間において、前記第1部材と前記第1部材との間に設けられる第2部材と、
を更に備え、
前記第1部材の屈折率は、前記第2部材の屈折率よりも大きい、
前記(1)〜(15)のいずれか1項に記載の表示装置。
(17)
前記光出射部は、有機発光ダイオードからなる発光素子であり、
前記表示装置は、有機ELディスプレイである、
前記(1)〜(16)のいずれか1項に記載の表示装置。
(18)
画像信号に基づいて表示を行う表示装置、
を備え、
前記表示装置は、
基板上に形成される複数の光出射部、
を有し、
前記光出射部は、発光層が、反射電極として機能する第1電極と、第2電極と、に積層方向に挟まれた構成を有し、
少なくとも表示面内の一部領域において、前記第1電極の前記発光層と対向する面が、積層方向と垂直な面から傾斜しており、
前記第1電極の傾斜方向は、表示面内において分布を有する、
電子機器。
1、1a、1b 表示装置
10、110 発光素子
11、101 第1基板
15 TFT
21、105 第1電極
22、109 第2電極
23、107 有機層
24 発光部
25 開口部
31、111 保護膜
32 平坦化膜
33、113 CF層
33R、33G、33B、33a、113R、113G、113B、113a CF
34、117 第2基板
35、115 封止樹脂膜
51 第1部材
52 第2部材
53 リフレクタ
103、103a 画素定義膜
201 表示面
301 スマートフォン(電子機器)
311 デジタルカメラ(電子機器)
331 HMD(電子機器)

Claims (18)

  1. 基板上に形成される複数の光出射部、
    を備え、
    前記光出射部は、発光層が、反射電極として機能する第1電極と、第2電極と、に積層方向に挟まれた構成を有し、
    少なくとも表示面内の一部領域において、前記第1電極の前記発光層と対向する面が、積層方向と垂直な面から傾斜しており、
    前記第1電極の傾斜方向は、表示面内において分布を有する、
    表示装置。
  2. 少なくとも前記表示面内の外周近傍の領域において、前記第1電極の前記発光層と対向する面が傾斜する、
    請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記外周近傍の領域では、前記第1電極の前記発光層と対向する面は、前記表示面の外縁に向かって傾斜する、
    請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記外周近傍の領域では、前記第1電極の前記発光層と対向する面は、前記表示面の中央に向かって傾斜する、
    請求項2に記載の表示装置。
  5. 前記表示面内における前記第1電極の傾斜方向の分布は、前記表示面の中心に対して対称である、
    請求項1に記載の表示装置。
  6. 前記表示面内が複数の領域に分割され、前記領域ごとに前記第1電極の傾斜方向が異なる、
    請求項1に記載の表示装置。
  7. 画素ごとに前記第1電極の傾斜方向が異なる、
    請求項1に記載の表示装置。
  8. 前記第1電極の傾斜角度が、更に、表示面内において分布を有する、
    請求項1に記載の表示装置。
  9. 前記表示面内の外縁に向かうにつれて、前記第1電極の傾斜角度が大きくなる、
    請求項8に記載の表示装置。
  10. 前記表示面内における前記第1電極の傾斜角度の分布は、前記表示面の中心に対して対称である、
    請求項8に記載の表示装置。
  11. 前記表示面内が複数の領域に分割され、前記領域ごとに前記第1電極の傾斜角度が異なる、
    請求項8に記載の表示装置。
  12. 画素ごとに前記第1電極の傾斜角度が異なる、
    請求項8に記載の表示装置。
  13. 前記第1電極が形成される下地層の上面が傾斜を有することにより、前記第1電極が傾斜する、
    請求項1に記載の表示装置。
  14. 前記第1電極の厚みが水平面内で異なることにより、前記第1電極の前記発光層と対向する面が傾斜する、
    請求項1に記載の表示装置。
  15. 前記光出射部の上層に、複数の前記光出射部の各々に対応して設けられるカラーフィルタ、を更に備え、
    前記第1電極の前記発光層と対向する面と略平行になるように、前記カラーフィルタが積層方向と垂直な面から傾斜する、
    請求項1に記載の表示装置。
  16. 前記光出射部の直上に設けられ、上方に向かうにつれて積層方向と垂直な面内方向の断面積が徐々に大きくなる略切頭錐体形状を有し、前記光出射部からの出射光を伝播する第1部材と、
    隣り合う前記光出射部の間において、前記第1部材と前記第1部材との間に設けられる第2部材と、
    を更に備え、
    前記第1部材の屈折率は、前記第2部材の屈折率よりも大きい、
    請求項1に記載の表示装置。
  17. 前記光出射部は、有機発光ダイオードからなる発光素子であり、
    前記表示装置は、有機ELディスプレイである、
    請求項1に記載の表示装置。
  18. 画像信号に基づいて表示を行う表示装置、
    を備え、
    前記表示装置は、
    基板上に形成される複数の光出射部、
    を有し、
    前記光出射部は、発光層が、反射電極として機能する第1電極と、第2電極と、に積層方向に挟まれた構成を有し、
    少なくとも表示面内の一部領域において、前記第1電極の前記発光層と対向する面が、積層方向と垂直な面から傾斜しており、
    前記第1電極の傾斜方向は、表示面内において分布を有する、
    電子機器。
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