JPWO2017164380A1 - スピーカ動作確認装置及び方法 - Google Patents

スピーカ動作確認装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2017164380A1
JPWO2017164380A1 JP2018507445A JP2018507445A JPWO2017164380A1 JP WO2017164380 A1 JPWO2017164380 A1 JP WO2017164380A1 JP 2018507445 A JP2018507445 A JP 2018507445A JP 2018507445 A JP2018507445 A JP 2018507445A JP WO2017164380 A1 JPWO2017164380 A1 JP WO2017164380A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speaker
impedance characteristic
current
characteristic
current impedance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018507445A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6658869B2 (ja
Inventor
三貴 五藤
三貴 五藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Publication of JPWO2017164380A1 publication Critical patent/JPWO2017164380A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6658869B2 publication Critical patent/JP6658869B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R3/00Circuits for transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R3/007Protection circuits for transducers
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R29/00Monitoring arrangements; Testing arrangements
    • H04R29/001Monitoring arrangements; Testing arrangements for loudspeakers
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R2430/00Signal processing covered by H04R, not provided for in its groups
    • H04R2430/01Aspects of volume control, not necessarily automatic, in sound systems

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Otolaryngology (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)

Abstract

スピーカ動作確認装置(10)は、スピーカ(40)の正常時のインピーダンスの周波数特性を、基準インピーダンス特性として、予め記憶する記憶部11と、前記スピーカ(40)の使用中に、該スピーカに供給されているリアルタイムの(任意の)オーディオ信号に基づき、該スピーカの現インピーダンスの周波数特性を、現インピーダンス特性として、検出する検出部(12)と、前記検出された現インピーダンス特性と前記記憶された基準インピーダンス特性との比較に基づき、前記スピーカ(40)の異常の有無を判定する判定部(13)を備える。これにより、専用の検査信号を使用せずに、リアルタイムのオーディオ信号に基づいてスピーカ動作確認を行うことができるので、例えばコンサート本番中にスピーカ(40)に流れているリアルタイムのオーディオ信号に基づき該スピーカ(40)の異常の有無を検知できる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、スピーカの動作を確認するための技術に関する。
例えばコンサート会場や劇場等において、スピーカを使用する場合、スピーカの使用前、及び/又は、使用後にスピーカの動作を確認するのが一般的である。スピーカの使用前、及び、使用後とは、例えば、コンサート会場においては、当日の出し物であるコンサート本番開演前(すなわち準備中)、及び、コンサート終演後である。
スピーカの動作確認とは、スピーカに故障、障害等の異常が発生していないかどうかを調べることを含む。スピーカの異常は、例えば断線、短絡、ボイスコイルの温度上昇、コーン紙の破れ、エッジの破れ、経年劣化などを含む。
従来、スピーカの動作確認方法は各種手法がある。例えば、スピーカのインピーダンスを測定することによりスピーカの異常を検出することが知られる。これは、アンプ出力からスピーカの間で出力電圧及び出力電流をセンサで検出し、該検出された出力電圧及び出力電流に基づいてインピーダンスを測定し、測定されたインピーダンスを所定値と比較し、比較結果によりスピーカの異常を検出するように構成される(例えば、特許文献1を参照)。
しかし、前記特許文献1等の従来の技術は、基本的に、スピーカチェック専用の検査信号(例えば高い周波数の雑音)をスピーカに入力して行うものであり、例えばコンサート本番中などスピーカを本格的に使用している最中に該スピーカの動作を確認することには適していなかった。特許文献1には、防災用スピーカシステムにおいて、スピーカに入力する音声信号に上記検査信号を混合することにより、スピーカ使用中にスピーカ動作確認を行う得ることが示唆されている。しかし、そのような検査信号が人の耳には聴き取り難い高い周波数帯域のものであったとしても、コンサートホール等での本格的スピーカシステムなど、スピーカからの発生音の高音質が要求される用途においては、スピーカ使用中にそのような検査信号がスピーカからの発生音に混入することは全く好ましくない。従って、従来は、スピーカからの発生音の高音質が要求される用途等においてスピーカを本格的に使用している最中に、同時並行的に、該スピーカの異常を検知する処理を行うことができなかった。また、従来技術にあっては、スピーカ使用中に故障が実際に生じる前に、故障の発生を予測又は予知することもできなかった。
また、前記特許文献1等の従来の技術では、例えば高音域用スピーカと中低音域用スピーカと2種類のスピーカユニットを1つのエンクロージャに収納した「2ウェイスピーカ」など、複数種類のスピーカユニットを1つのエンクロージャ内に備えるスピーカシステムにおいて、1つのエンクロージャ内の何れかのスピーカユニットのみが故障したことを区別して異常検出することができない。
特開平9‐307988号公報
この発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、例えばコンサート本番中などスピーカの使用中であっても、スピーカの異常の有無を検知したり、該故障発生の可能性を予知したりできるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、この発明に係るスピーカ動作確認装置は、スピーカの正常時のインピーダンスの周波数特性を、基準インピーダンス特性として、予め記憶しているメモリと、前記スピーカの使用中に、該スピーカに供給されているリアルタイムのオーディオ信号に基づき、該スピーカの現インピーダンスの周波数特性を、現インピーダンス特性として、検出する検出部と、前記現インピーダンス特性と前記基準インピーダンス特性との比較に基づき、前記スピーカの異常の有無を判定する判定部、を備える。
この発明によれば、スピーカの正常時のインピーダンスの周波数特性を基準インピーダンス特性として予め記憶しておく一方で、前記スピーカの使用中に該スピーカに供給されているリアルタイムのオーディオ信号に基づき該スピーカの現インピーダンスの周波数特性を現インピーダンス特性として検出し、前記現インピーダンス特性と前記基準インピーダンス特性との比較に基づき前記スピーカの異常の有無を判定している。このように、基準インピーダンス特性と現インピーダンス特性との間でインピーダンス特性全体を比較するので、リアルタイムのオーディオ信号の特性が動的に変化しても、精度の良い判定を行うことができる。従って、専用の検査信号を使用せずに、リアルタイムのオーディオ信号に基づいてスピーカ動作確認を行うことができるので、例えばコンサート本番中などスピーカの使用中であっても、スピーカの異常発生を検知できる。また、スピーカに実際の故障が発生していない段階であっても、所定の故障発生の可能性(例えば温度上昇)を異常判定条件に含めることにより、スピーカの使用中においてリアルタイムに故障発生の可能性を判定できる。これにより、スピーカの故障発生を予測又は予知することが可能となる。
一実施例において、前記検出部により検出した前記現インピーダンス特性を記憶し、最新に検出された前記現インピーダンス特性によって該記憶が更新されるカレントメモリを更に備え、前記スピーカに供給されているリアルタイムのオーディオ信号のレベルが所定閾値以下のときは、前記カレントメモリに記憶する前記現インピーダンス特性の更新を行わないようにするとよい。これにより、動的に変化するリアルタイムのオーディオ信号のレベルが所定閾値以下になったときは、それに対応して検出される現インピーダンス特性は、スピーカの異常判定にとっては信頼性の低いものであるため、これに応じた現インピーダンス特性の記憶更新を行わないようにすることで、そのような信頼性の低い現インピーダンス特性を除外して、スピーカの異常判定を行うことができる。したがって、リアルタイムのオーディオ信号の特性が動的に変化しても、一層精度の良い判定を行うことができる。
また、この発明は、装置の発明として構成及び実施し得るのみならず、コンピュータにより実装される方法として構成し及び実施することもでき、また、当該方法を実施するために1以上のプロセッサによって実行可能なプログラムを記憶した非一過性のコンピュータ読取り可能な記憶媒体として構成することもできる。
この発明に係るスピーカ動作確認装置を有するパワーアンプ装置の全体構成例を説明するブロック図。 この発明に係るスピーカ動作確認装置の電気的ハードウェア構成例を説明するブロック図。 現インピーダンス特性検出処理の一例を示すフローチャートである。 異常判定処理の一例を示すフローチャート。 基準インピーダンス特性の一例と現インピーダンス特性のいくつかの例とを示すグラフ。
以下、添付図面を参照して、この発明の一実施形態について詳細に説明する。
図1は、この発明に係るスピーカ動作確認装置を組み込んだオーディオアンプ装置の一例を示す。図1において、オーディオアンプ装置20の入力端子21には、図示外の音源からアナログのオーディオ信号が入力される。入力されたオーディオ信号は、アナログデジタルコンバータ(ADC)22でデジタル信号に変換され、デジタル信号プロセッサ(DSP)23に入力される。DSP23は、入力されたデジタルオーディオ信号に対して、ミュート処理、リミット処理、イコライザ処理等を含む種々の処理を施し得る。DSP23は、後述する通り、スピーカの異常が検知された際のスピーカ保護動作を行うために使用される。DSP23から出力されたデジタルオーディオ信号はデジタルアナログコンバータ(DAC)24でアナログ信号に変換され、アンプ部25に入力される。アンプ部25は、図示外のボリューム制御部によって設定された音量レベルに従ってアナログオーディオ信号のレベルを調整する。アンプ部25から出力されたアナログオーディオ信号は、スピーカ端子(図示外)に接続されたスピーカ40に供給され、該スピーカ40は供給されたアナログオーディオ信号に応じた音を出力する。
スピーカ40は、例えば、中低音域用(LF)スピーカユニット41と高音域用(HF)スピーカユニット42とを1つのエンクロージャに収納した「2ウェイスピーカ」からなる。供給されたアナログオーディオ信号のうち高音域成分は、高音域用スピーカユニット42から出力され、それ以外の中低音域成分は、中低音域用スピーカユニット41から出力される。
アンプ部25の後段には、スピーカ40に供給されるアナログオーディオ信号をモニタするための電圧センサ26と電流センサ27が備わる。電圧センサ26は、アンプ部25から出力されたアナログオーディオ信号の電圧レベルを示すアナログ信号を検出する。電圧センサ26から出力された電圧レベルは、図示外のADCでデジタル信号に変換され、スピーカ動作確認装置10に入力される。また、電流センサ27は、アンプ部25から出力されたアナログオーディオ信号の電流レベルを検出する。電流センサ27から出力された電流レベルは、図示外のADCでデジタル信号に変換され、スピーカ動作確認装置10に入力される。
スピーカ動作確認装置10は、スピーカ40の正常時のインピーダンスの周波数特性を、基準インピーダンス特性として、予め記憶する記憶部11(図において「基準インピーダンス特性記憶部」)と、前記スピーカ40の使用中に、該スピーカに供給されているリアルタイムのオーディオ信号に基づき、該スピーカ40の現インピーダンスの周波数特性を、現インピーダンス特性として、検出する検出部12(図において「現インピーダンス特性検出部」)と、前記検出された現インピーダンス特性と前記記憶された基準インピーダンス特性との比較に基づき、前記スピーカ40の異常の有無を判定する判定部13(図において「比較・判定部」)を備える。
スピーカ動作確認装置10は、例えば、図1に示す各部11、12及び13の動作を行なうためのプログラムを実行する機能を持つマイクロコンピュータ装置により構成される。図2は、スピーカ動作確認装置10の電気的ハードウェア構成例を示すブロック図である。スピーカ動作確認装置10は、CPU(中央処理ユニット)1、メモリ2、センサインタフェース3、及び、制御信号インタフェース4を含み、各部が通信バス5により接続される。
CPU1は、メモリ2に記憶された各種プログラムを実行してスピーカ動作確認装置10の動作を制御する。メモリ2は、ROM(リードオンリメモリ)及びRAM(ランダムアクセスメモリ)を含む。メモリ2には、図1に示す各部11、12及び13の動作を行なうためのプログラムを含む各種プログラムが記憶される。また、メモリ2は、基準インピーダンス特性を記憶する記憶部11を構成する。センサI/F3は、AD変喚器を含み、電圧センサ26により検出された電圧レベル、及び、電流センサ27から検出された電流レベルを、それぞれデジタル信号に変換して、取り込む。制御信号I/F4にはDSP23が接続されており、CPU1は、制御信号I/F4を介してDSP23に各種制御信号を供給できる。
記憶部11(メモリ2)に記憶された基準インピーダンス特性は、スピーカ40の正常時の当該スピーカ40のインピーダンスの周波数特性を示す。スピーカ40の正常時とは、例えば断線、短絡、ボイスコイルの温度上昇、コーン紙の破れ、エッジの破損等が発生しておらず、スピーカが正常に音を出力している状態である。一例として、基準インピーダンス特性は、スピーカ40のカタログ仕様に基づき作成されたインピーダンス特性のデータである。別の例として、基準インピーダンス特性は、スピーカ40の正常時に、スピーカ40の製造元、又は、ユーザにより、例えば特定周波数を持つ正弦波信号など静的な測定用信号を用いて予め測定されたデータである。スピーカ40の基準インピーダンス特性の測定自体は、例えば、異なる特定周波数からなる複数の測定用信号を順次スウィープさせて、該異なる特定周波数毎のインピーダンスを測定するなど、従来技術により行うことができる。
検出部12の「現インピーダンス特性を検出する」動作は、CPU1によるソフトウェア処理により実現され得る。図3は、CPU1によって実行される現インピーダンス特性検出処理の一例を示すフローチャートである。CPU1は、所定の検出処理周期毎に、タイマーインタラプトで、図3の処理を繰り返し実行する。まず、ステップS1では、スピーカ40が使用中であるかどうかを判定する。スピーカ40が使用中であるとは、コンサートや会議などにおいてスピーカ40が実際に使用されている状態(稼働中)であることを意味する。例えば、オーディオアンプ装置20の電源がオンされたことに基づきスピーカ40が使用中であると判定してもよいし、あるいは、前記アンプ部25の前記ボリューム制御部が0レベルより大きなボリュームに設定されていることに基づきスピーカ40が使用中であると判定してもよいし、その他、適宜の判定ロジックを採用してよい。なお、オーディオアンプ装置20の電源がオンされたことに基づきスピーカ40が使用中であると判定する場合は、事実上、ステップS1は省略可能である。
スピーカ40が使用中である場合、ステップS2に進み、前記電圧センサ26により検出された電圧レベルのデータ及び電流センサ27により検出された電流レベルのデータを取得する。次のステップS3はオプションとして設けられるものであるため、省略可能であり、詳しくは後述する。次に、ステップS4〜S6の処理により、該取得された電圧レベル及び電流レベルに基づいて、スピーカ40の現インピーダンス特性を検出(算出)する。検出部12が取得する電圧レベル及び電流レベルは、スピーカ40の使用中に、該スピーカ40に現在供給されているアナログオーディオ信号の電圧レベル及び電流レベルである。スピーカ40の使用中のアナログオーディオ信号とは、スピーカ40の通常の使用中に出力される音であり、例えば、コンサート会場であれば当日の出し物であるコンサート本番中の演奏音や、あるいは、演説会場であれば演説音声など、である。この明細書では、通常の使用中に出力される音を「PGM信号(プログラム信号の略)」ともいう。
すなわち、検出部12は、スピーカ40の使用前又は使用後などに測定用信号を用いてインピーダンス特性を検出するのではなく、スピーカ40を実際に使用している最中に、動的な現在のPGM信号(オーディオ信号)に基づいて、スピーカ40のインピーダンスの周波数特性を検出する点に特徴がある。この明細書では、スピーカ40の使用中に、現在のPGM信号(オーディオ信号)を用いて動的に検出されたインピーダンスの周波数特性を「現インピーダンス特性」という。なお、本発明を実施するにあたっては、必ずしもスピーカ40を実際に使用している全期間にわたって継続的にスピーカ動作確認装置10を動作させる必要はなく、スピーカ40を使用している最中における適宜の期間(診断期間)においてスピーカ動作確認装置10を動作させるようにすればよい。
一例として、検出部12は、電圧センサ26から取得されたPGM信号の電圧レベル、及び、電流センサ27から取得されたPGM信号の電流レベルを、それぞれ、例えば高速フーリエ変換(FFT)により周波数分析して、該PGM信号に含まれる周波数帯域(周波数成分)毎の電圧レベルを示す周波数スペクトルと、該PGM信号に含まれる周波数帯域(周波数成分)毎の電流レベルを示す周波数スペクトルとを得る。すなわち、CPU1は、ステップS4において、前記取得した電圧レベル及び電流レベルをFFT分析する。そして、検出部12は、前記周波数帯域毎の電圧レベルと電流レベルに基づいて、現インピーダンス特性を算出する。すなわち、CPU1は、ステップS6において、前記FFT分析された周波数成分(f)毎にインピーダンスI(f)(電圧レベル÷電流レベル)を算出する。なお、ステップS6の前のステップS5はオプションとして設けられるものであるため、省略可能であり、詳しくは後述する。検出部12は、算出された現インピーダンス特性を、最新の現インピーダンス特性を示すデータとして所定のカレントメモリ(カレントメモリは例えばメモリ2内に設定されている)に記憶する。すなわち、CPU1は、ステップS7において、周波数成分(f)毎のインピーダンスI(f)をメモリ2に記憶(更新)し、その結果、複数の周波数帯域(周波数成分)のインピーダンスI(f)の集合として、現インピーダンス特性が生成される。検出部12は、前記所定の検出周期毎に、PGM信号に基づくスピーカ40の現インピーダンス特性を算出し、メモリ2に記憶された現インピーダンス特性を更新する。これにより、検出部12は、例えばコンサート本番中など、スピーカ40の使用中に、該スピーカ40に供給されているPGM信号を用いて現インピーダンス特性を検出できる。
一実施形態において、検出部12は、電圧センサ26から取得されたPGM信号の電圧レベルVが所定の閾値(最小規定電圧)Vthを下回る場合、前記高速フーリエ変換により現インピーダンス特性を算出する処理(S4)を行わずに、前記カレントメモリ(メモリ2)に記憶されている直前の現インピーダンス特性を引き継ぐ(保持する)ようにしてよい。そのために、前記ステップS2とS4の間にステップS3が設けられる。すなわち、ステップS3では、電圧センサ26から取得されたPGM信号の電圧レベルVと所定の閾値(最小規定電圧)Vthとを比較し、V<Vthであれば、前記ステップS4に進むことなく、リターンへと分岐する。V<Vthでなければ、つまり、PGM信号の電圧レベルVが所定の閾値(最小規定電圧)Vth以上であれば、前記ステップS4に進み、前述のステップS4及びS5の処理を実行する。
また、一実施形態において、検出部12は、電圧センサ26から取得されたPGM信号の電圧レベルを高速フーリエ変換した結果として得られる周波数帯域(周波数成分(f))毎の電圧レベルV(f)のうち、所定の閾値(最小規定電圧)Vthを下回る周波数帯域(周波数成分(f))がある場合、その周波数帯域(周波数成分(f))については、インピーダンスI(f)の算出を行わずに、前記カレントメモリ(メモリ2)に記憶されている当該周波数成分(f)のインピーダンス値を引き継ぐ(保持する)ようにしてよい。そのために、前記ステップS4とS6の間にステップS5が設けられる。すなわち、ステップS5では、FFT分析された周波数成分(f)毎の電圧レベルV(f)と所定の閾値(最小規定電圧)Vthとを比較し、「V(f)<Vth?」がYESである、つまり、該周波数成分の電圧レベルV(f)が所定の閾値(最小規定電圧)Vthを下回る周波数成分(f)については前記ステップS6及びS7の処理を実行することなく、他方、「V(f)<Vth?」がNOである、つまり、該周波数成分の電圧レベルV(f)が所定の閾値(最小規定電圧)Vth以上である周波数成分(f)について前記ステップS6及びS7の処理を実行するよう制御する。言い換えれば、検出部12は、PGM信号のFFT分析された周波数成分(f)の電圧レベルV(f)が所定の閾値(最小規定電圧)Vth以上の周波数成分(f)についてのみインピーダンスI(f)の算出及び更新を行う。変形例として、前記ステップS5の処理をステップS6とS7の間に移動してもよい。その場合は、前記ステップS6において全ての周波数成分(f)についてそのインピーダンスI(f)の算出を行うが、ステップS5で「V(f)<Vth?」がYESと判定された周波数成分(f)については、ステップS7においてそのインピーダンスI(f)の記憶(更新)を行わない。
PGM信号を用いた現インピーダンス特性検出では、インピーダンス特性を正確に測定できない可能性もあり得る。この点、前記ステップS3の処理を挿入することにより、現インピーダンス特性の更新条件として、PGM信号の電圧レベルが小さい場合、現インピーダンス特性の算出を行わないようにすることで、正確な検出を期待できる場合のインピーダンス特性のみを選択して現インピーダンス特性として採用することができる。これにより、検出部12は、スピーカ使用中の実質的なPGM信号(オーディオ信号)に応じたインピーダンス特性を現インピーダンス特性として算出することができ、もって、現インピーダンス特性の算出誤差を防止できる。
また、前記ステップS5の処理を挿入することにより、電圧レベルV(f)が最小規定電圧以上の周波数帯域(周波数成分)に関してのみ、そのインピーダンスI(f)の算出及び更新を行うことにより、正確な検出を期待できる周波数帯域(周波数成分)でのみインピーダンスI(f)の算出及び更新が行われる。これにより、多様に変動する周波数成分を含み得る実際のPGM信号(オーディオ信号)を用いたインピーダンス特性の検出において、或る程度正確なインピーダンス特性を検出できる。また、或る時点においてはその電圧レベルV(f)が前記最小規定電圧Vthを下回るためにインピーダンスI(f)の算出が行われなかった周波数帯域(周波数成分)であっても、実際のPGM信号(オーディオ信号)は多様に変動する周波数成分を含み得るが故に、別の時点ではその周波数帯域(周波数成分)の電圧レベルV(f)が前記最小規定電圧Vth以上となることによりインピーダンスI(f)の算出が行われるようになる。従って、本実施例に従う現インピーダンス特性の算出及び更新処理が或る程度の時間にわたって繰り返し行われることにより、結果的に、可聴帯域の略全体にわたる現インピーダンス特性を得ることができる。なお、或る程度の時間が経った後もそのインピーダンスの更新されない周波数帯域がある場合、その周波数帯域は、PGM信号として実際に出力されていない(すなわち、使用されていない)帯域であるから、現インピーダンス特性において該周波数帯域のインピーダンスが更新されなくても差し支えない。
比較・判定部13は、検出部12による現インピーダンス特性の検出(更新)に応じて、該検出された現インピーダンス特性と、記憶部11に記憶された基準インピーダンス特性を比較し、所定の異常判定条件を充足する場合、スピーカ40に異常が発生していると判定する。これにより、例えばコンサート本番中など、スピーカ40の使用中であっても、スピーカ40の異常を検知できる。
さらに、比較・判定部13は、前記判定により、スピーカ40の異常を検知した場合、該異常の種類に応じて必要な対策を講ずるために、DSP23に対して制御信号を出力する。DSP23は、制御信号に基づいて、ミュート処理、リミット処理、イコライザ処理など、スピーカ40を保護するために必要な処理を行う。
なお、一例として、比較・判定部13は、現インピーダンス特性と基準インピーダンス特性との比較を行う際に、両者の値のズレ(差)が所定の閾値以下の場合(つまり、ズレが所定の不感帯内の場合)、実質的なズレがないものと看做し、該所定の閾値より大きい場合(つまり、ズレが所定の不感帯を越えた場合)は実質的なズレがあるものと看做すようにしてよい。このように、現インピーダンス特性と基準インピーダンス特性との比較にあたって、両者間のズレに不感帯を設定することにより、測定誤差等による誤判定を防止できる。
比較・判定部13の動作(異常判定処理)は、CPU1によるソフトウェア処理により実現され得る。図4は、CPU1によって実行される異常判定処理(比較・判定部13の動作)の一例を示すフローチャートである。CPU1は、所定の判定処理周期毎に、タイマーインタラプトで、図4の処理を繰り返し実行する。あるいは、図3の処理において検出(更新)される現インピーダンス特性に変化があったときに、図4の処理を行うようにしてもよい。
図5は、スピーカ40の基準インピーダンス特性50の一例と、スピーカ40の異常発生時の現インピーダンス特性の幾つかの例(いくつかの異常の種類に対応する例)51、52、53とを示すインピーダンス対周波数特性のグラフである。図5において、縦軸はインピーダンスを示し、横軸は周波数を示す。
図4及び図5を参照して、CPU1によって実行されるスピーカ異常判定処理(比較・判定部13の動作)及びスピーカ40に発生し得る幾つかの異常の種類について説明する。まず、図4のステップS11では、メモリ2に予め記憶されている前記基準インピーダンス特性(図4において「Iref」で示す)と前記カレントメモリ(メモリ2)に記憶されている最新の前記現インピーダンス特性(図4において「Icur」で示す)とを比較する。ステップS12〜S17では、ステップS11での比較結果に基づき、複数種類の所定の異常判定条件のいずれかを充足するか否かをチェックする。ステップS12では、現インピーダンス特性(Icur)が基準インピーダンス特性(Iref)に略一致しているか否かを判定する。スピーカ40に異常が無い場合には、スピーカ40の使用中の実際のPGM信号(オーディオ信号)に基づく現インピーダンス特性は、図5に示すような正常時の基準インピーダンス特性50と略一致するものとなる。従って、ステップS12でYESと判定された場合は、スピーカ異常なしと判定し、リターンに分岐して処理を終了する。一方、ステップS12でNOと判定された場合は、ステップS13〜S16において、所定の異常判定条件を充足するか否かを判定する。
ステップS13〜S16においては、スピーカ異常の典型例として、(1)2ウェイスピーカ40の両帯域(LF41とHF42)で異常が生じている、(2)高域のスピーカ(HF42)でのみ異常が生じている、(3)中低域のスピーカ(LF41)でのみ異常が生じている、(4)スピーカ40のボイスコイルに温度上昇が生じている、という4つの種類の異常のいずれかを判定するように構成されている。
ステップS13では、上記(1)の種類の異常の有無を判定する。2ウェイスピーカ40の両帯域(LF41とHF42)で断線が生じている場合は、現インピーダンス特性が全帯域で異常な特性を示す。例えば、スピーカ40の全帯域に断線が発生した場合、動的インピーダンス特性を全帯域にわたり検出できないであろう。従って、ステップS13では、現インピーダンス特性(Icur)が全帯域で異常を示している、という判定条件を充足しているか否かをチェックし、YESであれば、ステップS18に進み、上記(1)の種類の異常が生じている(つまり、2ウェイスピーカ40の両帯域で故障又は異常が生じている)と判定する。それから、ステップS19において、DSP23に対してミュート処理を命令する制御信号を出力する。DSP23は、この制御信号に基づきミュート処理を行うことにより、スピーカ40から音が出力されないようにする。
ステップS13がNOの場合、ステップS14に分岐する。S14では、上記(2)の種類の異常の有無を判定する。2ウェイスピーカ40の高域スピーカHF42で異常が生じている場合は、現インピーダンス特性(Icur)は、正常な中低域では基準インピーダンス特性と略同様であるが、高域では異常な特性を示す。例えば、高域スピーカHF42の異常が断線の場合は、現インピーダンス特性(Icur)が高域において全体的に高くなる。このように現インピーダンス特性のうち高域のインピーダンス特性が断線による異常を示している(全体的に高くなっている)状態の一例を、図5において符号52で示す。従って、ステップS14では、現インピーダンス特性(Icur)のうち、中低域のインピーダンス特性は基準インピーダンス特性(Iref)と略同様であるが、高域のインピーダンス特性は異常を示す、という判定条件を充足しているか否かをチェックし、YESであれば、ステップS20に進み、上記(2)の種類の異常が生じている(つまり、高域のスピーカHF42でのみ故障又は異常が生じている)と判定する。それから、ステップS21において、DSP23に対して高域(高音域)の音量を減衰するイコライザ処理を命令する制御信号を出力する。DSP23は、この制御信号に基づきイコライザ処理を行うことにより、高音域の音量を減衰するか、又は、該高音域の音をカットして、該音が出力されないようにする。
ステップS14がNOの場合、ステップS15に分岐する。S15では、上記(3)の種類の異常の有無を判定する。2ウェイスピーカ40の中低域スピーカLF41で異常が生じている場合は、現インピーダンス特性(Icur)は、高域では基準インピーダンス特性と略同様であるが、中低域では異常な特性を示す。例えば、中低域スピーカLF41の異常が断線の場合は、現インピーダンス特性(Icur)が中低域において全体的に上昇する。このような中低域スピーカLF41の断線時のインピーダンス特性の一例を、図5において符号53で示す。あるいは、中低域スピーカLF41の異常がそのボイスコイルのショートの場合は、現インピーダンス特性(Icur)は中低域において全体的に低下する。このような中低域スピーカLF41のショート時のインピーダンス特性の一例を、図5において符号54で示す。なお、中低域スピーカLF41は高域スピーカLF42と比較して大きな電力が投入されることが多いため、そのコーン紙あるいは機構部の破損といった故障も起こり易い。そのような中低域スピーカLF41の故障の場合はスピーカの機械的特性が変化するため、共振の特性が基準インピーダンスから大きく変化することになる。極端な例としてボイスコイルとコーン紙との結合が完全に外れてしまった場合、機械的共振が失われ現インピーダンス特性(Icur)は中低域においてほぼ平坦となる。このように現インピーダンス特性(Icur)が中低域においてほぼ平坦となる特性の一例を、図5において符号55で示す。
従って、ステップS15では、現インピーダンス特性(Icur)のうち、高域のインピーダンス特性は基準インピーダンス特性(Iref)と略同様であるが、中低域のインピーダンス特性は異常を示す(例えば上述のような各種故障に応じた異常特性(53,54,55等)を示す)、という判定条件を充足しているか否かをチェックし、YESであれば、ステップS22に進み、上記(3)の種類の異常が生じている(つまり、中低域のスピーカLF41でのみ故障又は異常が生じている)と判定する。それから、ステップS23において、DSP23に対して中低域(中低音域)の音量を減衰するイコライザ処理を命令する制御信号を出力する。DSP23は、この制御信号に基づきイコライザ処理を行うことにより、中低音域の音量を減衰するか、又は、中低音域の音をカットして、該音が出力されないようにする。
なお、スピーカ40のLF41とHF42のクロスオーバー周波数(高域と中低域の境界)は、スピーカの仕様などから得ることができるので、CPU1によるスピーカ異常判定処理(比較・判定部13)においては、該クロスオーバー周波数に基づいて、現インピーダンス特性(Icur)の異常帯域が中低域(LF41)側か高域(HF42)側かを判断できる。なお、図5の例においては、クロスオーバー周波数は略1000Hzのあたりである。なお、図5において符号54、55で示したようなショートあるいはコーン紙等のメカ的な故障は、高域のスピーカHF42においても起こり得るが、その詳細説明は省略する。
ステップS15がNOの場合、ステップS16に分岐する。S16では、上記(4)の種類の異常の有無を判定する。スピーカ40のボイスコイルに温度上昇が発生した場合、現インピーダンス特性は、図5において符号51で示すように、基準インピーダンス特性50の形状を略同様に保ったまま、温度に応じて全体的にインピーダンスが上がる方向にシフトされる特性を示す。従って、ステップS16では、現インピーダンス特性(Icur)が全体的に基準インピーダンス特性(Iref)から高い方に所定閾値以上シフトされている、という判定条件を充足しているか否かをチェックし、YESであれば、ステップS24に進み、上記(4)の種類の異常が生じていると判定する。それから、ステップS25において、DSP23に対して例えばリミット処理を命令する制御信号を出力する。DSP23は、この制御信号に基づきリミット処理を行うことにより、スピーカ40に供給するPGM信号(オーディオ信号)の全帯域の音量(全体的な音量レベル)を下げる。このように、上記(4)の種類の異常判定により、温度上昇によってボイスコイルが切断する故障が発生する可能性があることを事前に検知することができ、この検知に応じてリミット処理を行うことで、全体的に音量レベルを下げることによりボイスコイルの振れ幅を小さくして、切断の可能性を減少させることができる。こうして、故障が発生する可能性に対して、適切な対策を講ずることができる。
ステップS16がNOの場合、ステップS17に分岐する。S17では、上記以外のその他の異常判定条件について、その異常判定条件を充足するか否かを判定し、該判定した異常の種類に応じた対策を講ずるようにDSP23に対して所要の制御信号を出力する。その他の異常判定条件により判定されるべき異常の種類としては、例えばスピーカ配線の短絡発生などがあり得るが、その詳細説明は省略する。
なお、スピーカ40の異常有りと判定したときに、図4の各ステップS19、S21、S23、S25により行う異常対処策(DSP23に対する制御)の内容は、前述の例に限らない。例えば、スピーカ40に温度上昇が発生した場合の対策として前記ステップS25が行う処理として、ミュート処理を行うようにしてもよいし、或いは、イコライザ処理により特定帯域を減衰するようにしてもよい。
また、スピーカ40の異常有りと判定したときに、図4の各ステップS19、S21、S23、S25により行う異常対処策(DSP23に対する制御)の内容は、前述のようにそれぞれ予め決められていてもよいし、或いは、ユーザが適宜に指定できるようになっていてもよい。また、別の例として、例えばスピーカの機種毎に、スピーカ40の異常種類に応じた対処策の内容(例えば、異常種類に応じた処理内容や、リミッタ処理乃至イコライザ処理を行う際の音量減衰レベルなどを含む)を規定するプリセットデータをメモリ2に保持しておき、図4の各ステップS19、S21、S23、S25(比較・判定部13)では、スピーカ40の異常有りと判定したときに、該プリセットデータに基づく制御を行うようにしてもよい。
なお、本発明において、スピーカ40の異常とは、実際に故障事態が生じていることに限定されるものではなく、故障が発生するまでには至らないが故障が発生する可能性のある状態となっていることを含む。従って、比較・判定部13(CPU1による「スピーカ異常判定処理」)は、現インピーダンス特性を基準インピーダンス特性と比較したときに、スピーカ40に明らかな故障(断線又は短絡など)が発生しているとは認められないものの、故障が発生する可能性のある相違が両者の間に認められる場合に、スピーカ40に異常が有る(故障が発生する危険性有り)と判断するように構成されていてよい。これにより、例えばコンサート本番中など、スピーカ40の使用中であっても、スピーカ40の故障発生の可能性を予知することができる。スピーカ40の故障発生の可能性を予知したとき、CPU1は、例えば警告表示などを行ってよい。こうして、ユーザは、故障発生の可能性が予知されることにより、スピーカ40に実際に故障が発生する前に、必要な対応策をとることができる。
このように、この発明のスピーカ動作確認装置10によれば、例えばコンサート本番中などスピーカの使用中であっても、PGM信号を用いてスピーカの異常の有無を検知する(故障発生を検知したり、故障発生の可能性を予知する)ことができる、という優れた効果を奏する。
一例として、スピーカ動作確認装置10は、例えばコンサート本番中など、スピーカ40の使用中は、常に、検出部12により現インピーダンス特性の検出と、比較・判定部13による異常有無の判定を行うように構成されてよい。別の例として、スピーカ動作確認装置10は、スピーカ40の使用中の所定のタイミングで、検出部12により現インピーダンス特性の検出と、比較・判定部13による異常有無の判定を行うように構成されてよい。所定のタイミングは、例えば1時間毎など、所定時間毎に動作することや、或いは、所定時刻になったときに動作することを含む。別の例として、スピーカ動作確認装置10は、スピーカ40の使用中にユーザにより指示に応じて、検出部12により現インピーダンス特性の検出と、比較・判定部13による異常有無の判定を行うように構成されてよい。
また、本発明において利用する基準インピーダンス特性は、測定専用の静的な信号を用いて予め測定したものを用いてもよいが、スピーカが正常であることが判っているときなどは、スピーカ40の使用開始時に任意のPGM信号(オーディオ信号)を用いて動的に測定し、記憶部11に記憶したものを用いてもよい。
以上、この発明の一実施形態を説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、スピーカ動作確認装置10は、オーディオアンプ装置20に組み込まれたマイクロコンピュータ装置に限らず、図1に示す各部11、12及び13の動作を行なうためのプログラムを実行する機能を持つプロセッサ装置により構成されてよい。あるいは、スピーカ動作確認装置10は、その動作を実行するように構成された専用ハードウェア装置(集積回路等)からなっていてもよい。例えば、スピーカ動作確認装置10は、オーディオアンプ装置20に周辺機器として接続されたパーソナルコンピュータにより構成され得る。
また、オーディオアンプ装置20は、複数チャンネルのオーディオ信号を扱うように構成されたものであってもよい。その場合、電圧センサ26及び電流センサ27を含むスピーカ動作確認装置10の機能は、チャンネル毎に搭載される。

Claims (10)

  1. スピーカの正常時のインピーダンスの周波数特性を、基準インピーダンス特性として、予め記憶しているメモリと、
    前記スピーカの使用中に、該スピーカに供給されているリアルタイムのオーディオ信号に基づき、該スピーカの現インピーダンスの周波数特性を、現インピーダンス特性として、検出する検出部と、
    前記現インピーダンス特性と前記基準インピーダンス特性との比較に基づき、前記スピーカの異常の有無を判定する判定部と
    を備えるスピーカ動作確認装置。
  2. 前記判定部は、前記現インピーダンス特性が前記基準インピーダンス特性と略一致していることに基づき前記スピーカに異常が無いと判定する請求項1のスピーカ動作確認装置。
  3. 前記判定部は、前記現インピーダンス特性が、前記基準インピーダンス特性と略同一の形状を維持しつつ、全体的に所定閾値以上高い方にシフトされていることに基づき、前記スピーカに温度上昇の異常が発生したと判定する請求項1又は2のスピーカ動作確認装置。
  4. 前記判定部は、前記スピーカに温度上昇の異常が発生したとの判定に応じて、前記スピーカに供給される前記オーディオ信号の全体的な音量レベルを下げる命令を発生することを特徴とする請求項3のスピーカ動作確認装置。
  5. 前記スピーカは、複数の帯域別のスピーカ部分を含み、
    前記判定部は、前記現インピーダンス特性と前記基準インピーダンス特性との帯域別の比較結果に基づき、前記帯域別のスピーカ部分の異常の有無を判定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかのスピーカ動作確認装置。
  6. 前記検出部により検出した前記現インピーダンス特性を記憶し、最新に検出された前記現インピーダンス特性によって該記憶が更新されるカレントメモリを更に備え、前記スピーカに供給されているリアルタイムのオーディオ信号のレベルが所定閾値以下のときは、前記カレントメモリに記憶する前記現インピーダンス特性の更新を行わないことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかのスピーカ動作確認装置。
  7. 前記スピーカに供給されているリアルタイムのオーディオ信号の周波数成分を分析し、該分析された周波数成分毎のレベルが所定閾値以下の特定の周波数成分については、前記カレントメモリに記憶する前記現インピーダンス特性における該特定の周波数成分のインピーダンスの更新を行わないことを特徴とする請求項6のスピーカ動作確認装置。
  8. スピーカの正常時のインピーダンスの周波数特性を、基準インピーダンス特性として、メモリに予め記憶するステップと、
    前記スピーカの使用中に、該スピーカに供給されているリアルタイムのオーディオ信号に基づき、該スピーカの現インピーダンスの周波数特性を、現インピーダンス特性として、検出するステップと、
    前記現インピーダンス特性と前記基準インピーダンス特性との比較に基づき、前記スピーカの異常の有無を判定するステップと
    を備えるスピーカ動作確認方法。
  9. スピーカの動作を確認する方法を実行するための、1以上のプロセッサによって実行可能な、プログラムを記憶する、コンピュータ読取可能な非一過性記憶媒体であって、前記方法は、
    スピーカの正常時のインピーダンスの周波数特性を、基準インピーダンス特性として、メモリに予め記憶するステップと、
    前記スピーカの使用中に、該スピーカに供給されているリアルタイムのオーディオ信号に基づき、該スピーカの現インピーダンスの周波数特性を、現インピーダンス特性として、検出するステップと、
    前記現インピーダンス特性と前記基準インピーダンス特性との比較に基づき、前記スピーカの異常の有無を判定するステップと
    を備える非一過性記憶媒体。
  10. スピーカの正常時のインピーダンスの周波数特性を、基準インピーダンス特性として、予め記憶しているメモリと、
    1以上のプロセッサであって、
    前記スピーカの使用中に、該スピーカに供給されているリアルタイムのオーディオ信号に基づき、該スピーカの現インピーダンスの周波数特性を、現インピーダンス特性として、検出し、
    前記現インピーダンス特性と前記基準インピーダンス特性との比較に基づき、前記スピーカの異常の有無を判定する
    ように構成された前記プロセッサと
    を備えるスピーカ動作確認装置。
JP2018507445A 2016-03-25 2017-03-24 スピーカ動作確認装置及び方法 Active JP6658869B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016062829 2016-03-25
JP2016062829 2016-03-25
PCT/JP2017/012052 WO2017164380A1 (ja) 2016-03-25 2017-03-24 スピーカ動作確認装置及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017164380A1 true JPWO2017164380A1 (ja) 2018-11-22
JP6658869B2 JP6658869B2 (ja) 2020-03-04

Family

ID=59900485

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018507445A Active JP6658869B2 (ja) 2016-03-25 2017-03-24 スピーカ動作確認装置及び方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10609482B2 (ja)
JP (1) JP6658869B2 (ja)
CN (1) CN108781340B (ja)
WO (1) WO2017164380A1 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102419512B1 (ko) * 2017-12-08 2022-07-12 삼성전자주식회사 복수의 스피커의 상태에 기반하여 오디오 신호의 볼륨 레벨을 제어하는 방법 및 전자 장치
JP7069910B2 (ja) * 2018-03-22 2022-05-18 ヤマハ株式会社 音響機器、サーバ、音響システム、音響機器の制御方法およびサーバの制御方法
JP2020012781A (ja) * 2018-07-20 2020-01-23 パイオニア株式会社 検査装置
JP7151472B2 (ja) * 2018-12-27 2022-10-12 ヤマハ株式会社 オーディオ信号制御回路、音響システム、および、オーディオ信号制御方法
CA3128341A1 (en) * 2019-01-10 2020-07-16 Parts Express International, Inc. Measuring loudspeaker nonlinearity and asymmetry
US11184705B2 (en) 2019-11-01 2021-11-23 Synaptics Incorporated Protection of speaker from excess excursion
EP4055489A2 (en) * 2019-11-08 2022-09-14 Ree Technology GmbH Autonomous vehicle interface using bus impedance to identify control units, and associated systems and methods
JP7409122B2 (ja) * 2020-01-31 2024-01-09 ヤマハ株式会社 管理サーバー、音響管理方法、プログラム、音響クライアントおよび音響管理システム
CN113395648B (zh) * 2020-03-11 2022-11-18 北京小米移动软件有限公司 出声孔异常状态检测方法及装置
CN111629304A (zh) * 2020-05-15 2020-09-04 维沃移动通信有限公司 扬声器控制方法、装置及电子设备
CN111970624B (zh) * 2020-08-06 2021-05-28 海信视像科技股份有限公司 显示设备喇叭状态检测方法及显示设备
CN112135235B (zh) * 2020-09-22 2022-05-24 歌尔科技有限公司 质量检测方法、系统及计算机可读存储介质
JP2022111608A (ja) 2021-01-20 2022-08-01 本田技研工業株式会社 能動騒音制御装置及び車両
CN112887893A (zh) * 2021-02-03 2021-06-01 北京小米移动软件有限公司 扬声器使用方法、装置及介质
US11570563B1 (en) * 2021-07-22 2023-01-31 Elite Semiconductor Microelectronics Technology Inc. Method for estimating fundamental resonance frequency of loudspeaker and associated loudspeaker controller
US20230110695A1 (en) * 2021-10-08 2023-04-13 University Of Houston System Onboard circuits and methods to predict the health of critical elements
GB202402908D0 (en) * 2021-11-08 2024-04-17 Cirrus Logic Int Semiconductor Ltd Driver circuitry

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01135898U (ja) * 1988-03-09 1989-09-18
JPH09307988A (ja) * 1996-05-10 1997-11-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd スピーカ装置及びスピーカ断線検査装置
JP2006148883A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Samsung Electronics Co Ltd オーディオ/ビデオシステムのスピーカモードの自動設定方法及び装置
JP2011199866A (ja) * 2010-03-17 2011-10-06 Harman Internatl Industries Inc 音響パワー管理システム
US20120020488A1 (en) * 2010-06-16 2012-01-26 Nxp B.V. Control of a loudspeaker output
JP2013063706A (ja) * 2011-09-17 2013-04-11 Denso Corp 車両運行通知音発生用スピーカ回路の異常検出装置
US20140126730A1 (en) * 2012-11-07 2014-05-08 Fairchild Semiconductor Corporation Methods and apparatus related to protection of a speaker
JP2014093587A (ja) * 2012-11-01 2014-05-19 Ovit:Kk 異常検知装置
US20150146875A1 (en) * 2013-11-28 2015-05-28 Nxp B.V. Determining the temperature of a loudspeaker voice coil
US20160360331A1 (en) * 2015-06-05 2016-12-08 Apple Inc. Method and system for monitoring speaker temperature for speaker protection

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0322798A (ja) * 1989-06-20 1991-01-31 Yamaha Corp パワーアンプ用アダプタ
US20040017921A1 (en) * 2002-07-26 2004-01-29 Mantovani Jose Ricardo Baddini Electrical impedance based audio compensation in audio devices and methods therefor
GB2456963B (en) * 2006-11-20 2011-07-13 Panasonic Corp Signal processing device and signal processing method
US8063698B2 (en) * 2008-05-02 2011-11-22 Bose Corporation Bypassing amplification
DE112009005469B4 (de) * 2009-12-24 2019-06-27 Nokia Technologies Oy Lautsprecherschutzvorrichtung und Verfahren dafür
US9331656B1 (en) * 2010-06-17 2016-05-03 Steven M. Gottlieb Audio systems and methods employing an array of transducers optimized for particular sound frequencies
US8494184B2 (en) * 2010-07-18 2013-07-23 Bose Corporation Digital data transfer via audio signal conductors
US9020153B2 (en) * 2012-10-24 2015-04-28 Google Inc. Automatic detection of loudspeaker characteristics
US9014381B2 (en) * 2012-12-20 2015-04-21 Qualcomm Incorporated Switch techniques for load sensing
CN104602175A (zh) * 2013-10-30 2015-05-06 索尼公司 阻抗测量的肯内利圆插值法
CN104244162B (zh) * 2014-10-11 2017-06-23 广东欧珀移动通信有限公司 一种扬声器的杂音检测方法及装置
GB2534949B (en) * 2015-02-02 2017-05-10 Cirrus Logic Int Semiconductor Ltd Loudspeaker protection
CN104936099A (zh) * 2015-06-30 2015-09-23 小米科技有限责任公司 识别扬声器的方法及装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01135898U (ja) * 1988-03-09 1989-09-18
JPH09307988A (ja) * 1996-05-10 1997-11-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd スピーカ装置及びスピーカ断線検査装置
JP2006148883A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Samsung Electronics Co Ltd オーディオ/ビデオシステムのスピーカモードの自動設定方法及び装置
JP2011199866A (ja) * 2010-03-17 2011-10-06 Harman Internatl Industries Inc 音響パワー管理システム
US20120020488A1 (en) * 2010-06-16 2012-01-26 Nxp B.V. Control of a loudspeaker output
JP2013063706A (ja) * 2011-09-17 2013-04-11 Denso Corp 車両運行通知音発生用スピーカ回路の異常検出装置
JP2014093587A (ja) * 2012-11-01 2014-05-19 Ovit:Kk 異常検知装置
US20140126730A1 (en) * 2012-11-07 2014-05-08 Fairchild Semiconductor Corporation Methods and apparatus related to protection of a speaker
US20150146875A1 (en) * 2013-11-28 2015-05-28 Nxp B.V. Determining the temperature of a loudspeaker voice coil
US20160360331A1 (en) * 2015-06-05 2016-12-08 Apple Inc. Method and system for monitoring speaker temperature for speaker protection

Also Published As

Publication number Publication date
JP6658869B2 (ja) 2020-03-04
WO2017164380A1 (ja) 2017-09-28
US20190028805A1 (en) 2019-01-24
US10609482B2 (en) 2020-03-31
CN108781340B (zh) 2020-10-02
CN108781340A (zh) 2018-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2017164380A1 (ja) スピーカ動作確認装置及び方法
JP5123319B2 (ja) スピーカラインの検査装置
US9025781B2 (en) Sound quality evaluation apparatus and method thereof
KR102179043B1 (ko) 보청기의 특성 변화를 검출하기 위한 장치 및 방법
JP6062716B2 (ja) 異常検知装置
US7991164B2 (en) Method for modifying the compatibility of an audio analyzing apparatus with an application program
CN107920322B (zh) 降噪耳机测试方法、测试系统以及计算机可读存储介质
JP6456249B2 (ja) オーディオ装置、電流制御プログラムおよび電流制御方法
US20150086028A1 (en) Method and system for checking an acoustic transducer
JP4798359B2 (ja) 音響処理装置
JP5377167B2 (ja) 悲鳴検出装置および悲鳴検出方法
KR20230152936A (ko) 인공지능 및 신호처리 기술을 이용한 비접촉식 전력설비 진단 방법 및 이를 이용한 장치
JP6163112B2 (ja) ポジショナ
JP4747323B2 (ja) 音響監視支援装置及び音響監視支援方法
JP2021167853A (ja) 異常音検知装置及びそのプログラム
JP6567180B2 (ja) エレベータの音声呼び登録装置および音声呼び登録機能の自己診断方法
KR102652021B1 (ko) 방송 시스템의 소리 균질화 및 고장 진단을 위한 모니터링 방법 및 시스템
JP7254593B2 (ja) 非常放送装置
US11811463B2 (en) Speaker output fault monitoring
JP2007107902A5 (ja)
WO2023127243A1 (ja) 異音特定方法、及び異音特定装置
WO2022173041A1 (ja) 異常音判定システム、異常音判定装置、及びプログラム
KR100578111B1 (ko) 컴퓨터를 이용한 청력 검사 방법 및 이를 수행하기 위한시스템
JP7041911B2 (ja) 呼吸音処理装置、呼吸音処理方法、及び、コンピュータプログラム
JP6410599B2 (ja) 測定データ処理装置および測定データ処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180727

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190528

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190722

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190903

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191128

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20191206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200120

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6658869

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151