JPWO2017145372A1 - 料金収受システム及び健全性判断方法 - Google Patents
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Abstract
Description
既存の料金所に進入する際、通常、利用者は、車両の減速、一時停止等を行う必要があった。しかし、フリーフロー型の電子式料金収受システムでは、利用者は、このような車両の減速、一時停止等を行う必要がなく、ガントリ下を通常の走行速度で通過するだけで車両に搭載した車載器と路側機器との間で通信を行うことができる。これにより、渋滞緩和等の効果が期待され、高速道路の利便性を一層高めることができる。
フリーフロー型の料金収受システムの場合、異常の発見及び回復が遅れると、その間に、多数の車両が、正規の料金収受処理がなされないまま通り過ぎることになるため、運用上、大きな不利益を招くことが想定される。
このようにすることで、通信対をなす各構成要素(第1構成要素、第2構成要素)が、確認信号及び応答信号を通じて、通信相手である他の構成要素の健全性(他の構成要素が正常に動作しているか否か)を判断する。したがって、料金収受システムを構成する各構成要素で異常が生じた場合に、当該異常を検知することができる。以上より、料金収受システムの異常を検知することができる。
このようにすることで、料金収受システムを構成する各構成要素にて異常が検知された場合に、当該検知された構成要素が直ちに再起動されるので、より迅速に、料金収受システムの異常を回復させることができる。
このようにすることで、料金収受システムを構成する各構成要素にて異常が検知された場合に、異常の通知を受けた監視員等が、自らの判断に基づいて構成要素の回復処理を行うことが可能となるので、より的確に、料金収受システムの異常を回復させることができる。
このようにすることで、通信対を構成する第1構成要素と第2構成要素とは、相互に、ハートビート処理(確認信号の出力、及び、応答信号の有無の確認)を実行して互いの健全性を確認し合う。したがって、第1構成要素、第2構成要素のいずれで異常が生じた場合であっても当該異常を検知することができ、また、その異常の発生箇所を特定することができる。
このようにすることで、料金収受処理部で行われる実際の料金収受処理の回数に基づいて、料金収受システムを構成する各種装置のいずれかにおいて異常が生じているか否かを判断することができるので、より精度良く料金収受システムの異常を検知することができる。
このようにすることで、更に、電波の受信強度を利用して路側アンテナの動作の異常を検知することができるので、一層精度良く料金収受システムの異常を検知することができる。
このようにすることで、電波受信健全性判断部は、単位時間当たりの車両通過数が時間帯に応じて変化する場合において、各時間帯の車両通過数に適した判定基準時間を適用して、路側アンテナの健全性を判断することができる。したがって、一層精度良く料金収受システムの異常を検知することができる。
このようにすることで、更に、電波の受信強度(RSSI)と通信処理部の通信処理の結果との組み合わせを利用して路側アンテナ又は通信処理部の動作の異常を検知することができるので、一層精度良く料金収受システムの異常を検知することができる。
以下、図1〜図6を参照しながら、第1の実施形態に係る料金収受システムについて詳細に説明する。
図1は、第1の実施形態に係る料金収受システムの全体構成を示す図である。
本実施形態に係る料金収受システム1は、2本の車線L1、L2からなる高速道路の本線(以下、「本線道路」とも記載する。)上に設置されたフリーフロー型の電子料金収受システムである。
図1に示すように、料金収受システム1は、本線道路(車線L1、L2)を走行中の車両Aに搭載された車載器A1との間で料金収受用の通信処理を行い、当該車両Aに搭乗する利用者に対して料金収受処理を実行する。
図1に示すように、料金収受処理装置1aは、本線道路(車線L1、L2)から離れた通信塔Tに設置されている。
無線通信制御装置2a、2bは、車線L1、L2の路側であってガントリGの近傍に設置されている。無線通信制御装置2a、2bは、それぞれ、路側アンテナ3a、3bを通じて、車載器A1との間で、料金収受用の情報を取得するための通信処理を行う。
路側アンテナ3a、3bは、車線L1、L2を車線幅方向(図1の±Y方向)に跨るように設けられたガントリGに取り付けられ、車線L1、L2の各々の上空に固定されている。
料金収受処理装置1aと無線通信制御装置2a、2b、及び、無線通信制御装置2a、2bと路側アンテナ3a、3bとは、それぞれ、有線(後述する光ケーブル、イーサネット(登録商標)ケーブル)で接続されている。
路側アンテナ3aは、車線L1の路面上に予め規定された規定通信領域Q1の範囲内に存在する車載器A1と無線通信を行う。即ち、車線L1を走行する車両Aに対しては、路側アンテナ3aを通じて通信処理がなされる。また、路側アンテナ3bは、車線L2の路面上に予め規定された規定通信領域Q2の範囲内に存在する車載器A1と無線通信を行う。即ち、車線L2を走行する車両Aに対しては、路側アンテナ3bを通じて通信処理がなされる。
このように、本実施形態においては、2つの車線L1、車線L2を走行する各車両Aに対し、2つの路側アンテナ3a、3bの各々を介して料金収受用の通信処理がなされる態様となっている。
なお、他の実施形態においては上述の態様に限定されることはなく、例えば、2本の車線L1、L2からなる本線道路において、1つの路側アンテナが設けられる態様であってもよい。この場合、当該1つの路側アンテナにより、車線L1、L2の両方の路面を含む規定通信領域が設定される。
また、他の実施形態においては、3本以上の車線からなる本線道路において、1つ又は2つ以上の路側アンテナが設けられる態様であってもよい。
図2は、第1の実施形態に係る料金収受システムの機能構成を示す図である。
図2に示すように、料金収受システム1の料金収受処理装置1aは、料金収受処理部10を備えている。
料金収受処理部10は、無線通信制御装置2a、2bから、車載器A1との通信処理を経て取得された料金収受用の情報を集約するとともに、当該料金収受用の情報に基づいて高速道路の利用者に対する料金収受処理を行う。
通信制御部20は、無線通信制御装置2a、2b全体の動作を司るプロセッサである。特に、通信制御部20は、後述するDSRC処理部21のホストコントローラとして当該DSRC処理部21の動作を制御する。具体的には、通信制御部20は、DSRC処理部21と車載器A1との通信処理を経て受信した各種情報を取得する。そして、通信制御部20は、取得した各種情報をまとめて、当該DSRC処理部21が通信対象とした車載器A1についての料金収受用の情報を作成する。
DSRC処理部21は、路側アンテナ3a、3bを通じて、車載器A1との間で、予め定められた通信規格に基づく通信処理を行う。ここで、予め定められた通信規格とは、本実施形態においては、狭域通信(DSRC:Dedicated Short-Range Communication)システムの標準的な通信規格であるARIB(Association of Radio Industries and Businesses)標準規格である。
DSRC処理部21は、ARIB規格に則った車載器A1との狭域通信(DSRC)処理を経て、車載器A1の内部メモリ等に記録されている各種情報を取得し、通信制御部20に出力する。
また、本実施形態において、無線通信制御装置2aの通信制御部20、及び、無線通信制御装置2bの通信制御部20と、通信塔T(図1)に設置されている料金収受処理装置1aの料金収受処理部10とは、イーサネット(登録商標)ケーブルで接続されている。
ただし、他の実施形態においては上述の態様に限定されることはなく、それぞれ、光ケーブル、イーサネット(登録商標)ケーブル以外の通信ケーブルで接続されている態様であってもよい。
なお、本実施形態において、無線通信制御装置2a内において、DSRC処理部21と通信制御部20とは、同一の回路基板上においてバス接続されている。同様に、無線通信制御装置2b内において、DSRC処理部21と通信制御部20とは、同一の回路基板上においてバス接続されている。
図3は、第1の実施形態に係るDSRC処理部の機能を説明する図である。
図3は、車載器A1とDSRC処理部21との間で行われる狭域通信処理の一部の態様を示している。
例えば、無線通信制御装置2aに具備されるDSRC処理部21(図2)は、ある時刻tfにおいて、路側アンテナ3a(又は路側アンテナ3b)を通じて、ARIB標準規格に則った「FCMC信号」(フレームコントロールメッセージチャネル信号)を電波で送信する。
車線L1(又は車線L2)を走行中の車両Aに搭載された車載器A1が、当該FCMC信号が重畳された電波を受信した場合、受信したFCMC信号に対する応答として、同じくARIB標準規格に則った「ACTC信号」(アクティベーションチャネル信号)を電波で送信(返信)する。
車載器A1がACTC信号を送信するタイミング(チャネルC01〜C12)は、その送信の都度、ランダムに選択される。これにより、例えば、同一の規定通信領域Q1において、複数の車両A(車載器A1)が同時にFCMC信号を受信した場合において、当該複数の車載器A1の各々から送信されるACTC信号の送信のタイミングが重なって混信することを抑制することができる。
例えば、図3に示す例では、4つの異なる車載器A1からのACTC信号が、チャネルC02、C05、C10、C12の4つの期間で送信されている。
ここで、PRは、ACTC信号の先頭に付される情報であって、受信側(DSRC処理部21)で受信処理の同期をとるために設けられたデータ列である。また、UW2は、このUW2を含む信号の種類を識別するためのデータ列である。ACTC信号に含まれるUW2には、この信号が“ACTC信号”であることを示す情報が含まれている。また、LIDには、送信元である車載器A1固有に割り振られた識別情報が含まれている。また、CRCは、送信すべきACTC信号の情報(配列パターン)に応じたデータ列であって、受信元で受け取ったデータ破損の有無を判断するために付される情報である。
通信制御部20は、DSRC処理部21から取得した上記各種情報を、DSRCの通信対象とした車載器A1についての料金収受用の情報としてまとめ、これを料金収受処理部10に出力する。
図4は、第1の実施形態に係る無線通信制御装置の機能構成を示す図である。
図4には、無線通信制御装置2aについての詳細な機能構成を示している。なお、無線通信制御装置2bの機能構成については、無線通信制御装置2aと同様である。
図4に示すように、通信制御部20及びDSRC処理部21は、それぞれ、ハートビート処理部201、211を備えている。
また、DSRC処理部21のハートビート処理部211は、健全性判断部211aと、応答部211bと、を有している。同様に、通信制御部20のハートビート処理部201は、健全性判断部201aと、応答部201bと、を有している。
ここで、「関連付けられた」とは、本実施形態においては、例えば、第1確認信号に付された固有の信号識別子と同じ信号識別子が第1応答信号において付されていることを指している。このようにすることで、第1確認信号の送信側(健全性判断部211a)は、受信した応答信号が、自らが出力した第1確認信号に対する返信信号であるか否かを識別することができる。
また、通信制御部20の健全性判断部201aは、所定の確認信号(第2確認信号)をDSRC処理部21に出力するとともに、当該第2確認信号に関連付けられた所定の応答信号(第2応答信号)の入力を受け付けたか否かに基づいてDSRC処理部21が正常に動作しているか否かを判断する。
また、DSRC処理部21の応答部211bは、健全性判断部201aから第2確認信号の入力を受け付けた場合に、当該第2確認信号に関連付けられた第2応答信号を、通信制御部20に出力する。
また、通信制御部20の応答部201bは、健全性判断部211aから第1確認信号の入力を受け付けた場合に、当該第1確認信号に関連付けられた第1応答信号を、DSRC処理部21に出力する。
なお、この場合において、通信対P2を構成する第1構成要素は、通信制御部20及びDSRC処理部21のうちの何れか一方であり、通信対P2を構成する第2構成要素は、通信制御部20及びDSRC処理部21のうちの他方である。
図5は、第1の実施形態に係る通信制御部及びDSRC処理部の処理フローを示す図である。
このように、DSRC処理部21の健全性判断部211aと通信制御部20の応答部201bとは、ステップS01及びステップS02の処理を、常時、繰り返し実行する。
このように、通信制御部20の健全性判断部201aとDSRC処理部21の応答部211bとは、ステップS11及びステップS12の処理を、常時、繰り返し実行する。
この場合、異常が発生したタイミング以降において、通信制御部20の応答部201bは、健全性判断部211aからの第1確認信号に対する第1応答信号の出力がなされない(ステップS02’)。
健全性判断部211aは、第1確認信号を出力したにもかかわらず第1応答信号の入力がなかったことを検知して、当該事象の発生回数をカウントする。そして、「第1確認信号を出力したにもかかわらず第1応答信号の入力がない」との事象の発生回数が所定回数に達したとき、健全性判断部211aは、通信制御部20が正常に動作していないと判断する。
この場合、健全性判断部211aは、更に、通信制御部20の再起動条件を充足したと判断し、通信制御部20に対し再起動指示信号を出力する(ステップS03)。異常状態にあると判断された通信制御部20は、当該再起動指示信号を受け付けると、直ちに再起動処理を実行する(ステップS04)。通信制御部20は、再起動処理が完了すると、異常状態から回復し、正常に動作する。
以上のように、第1の実施形態に係る料金収受システム1は、車両Aに搭載された車載器A1と無線通信を行う路側アンテナ3a、3bと、路側アンテナ3a、3bを通じて、車載器A1との間で、予め定められた通信規格(ARIB標準規格)に基づく狭域通信処理を行うDSRC処理部21と、DSRC処理部21からARIB標準規格に基づく狭域通信処理の結果を取得して、車載器A1についての料金収受用の情報を作成する通信制御部20と、通信制御部20から料金収受用の情報の入力を受け付けて、当該料金収受用の情報に基づいて料金収受処理を行う料金収受処理部10と、を備えている。
また、第1の実施形態に係る料金収受システム1では、通信対P2(図2)を構成する一方である通信制御部20が、DSRC処理部21から第1確認信号の入力を受け付けた場合に、当該第1確認信号に関連付けられた所定の応答信号を出力する応答部201bを有している。
そして、通信対P2を構成する他方であるDSRC処理部21が、第1確認信号を通信制御部20に出力するとともに、当該第1確認信号に関連付けられた第1応答信号の入力を受け付けたか否かに基づいて通信制御部20が正常に動作しているか否かを判断する健全性判断部211aを有している。
以上より、第1の実施形態に係る料金収受システム1によれば、フリーフロー型の料金収受システムにおいて、その異常を迅速かつ精度良く検知することができる。
ここで、例えば、通信制御部20の上流側に位置する料金収受処理部10が、当該通信制御部20に対してハートビート処理を行う場合を考える。この場合、上流側に位置する料金収受処理部10は、下流側に位置する複数(2つ)の通信制御部20(無線通信制御装置2a、2bが備える通信制御部20)の各々に対し、確認信号を出力する必要がある。また、上流側に位置する料金収受処理部10は、下流側に位置する複数の通信制御部20の各々からの応答信号の入力を受け付ける。そのため、料金収受処理部10は、一つの通信制御部20に対するハートビート処理に割り当てることができる時間が少なくなり、その時間間隔が長期化する。また、本実施形態においては、料金収受処理部10から通信制御部20までの物理的な距離が長く、比較的長いイーサネット(登録商標)ケーブルが引き回されて接続されている。
以上のような要因により、料金収受処理部10が通信制御部20に対してハートビート処理を行う場合、当該通信制御部20に生じた異常を迅速には検知できない場合がある。
これに対し、DSRC処理部21は、料金収受処理部10と比較して行うべき処理が単純で高速に動作可能であり、また、通信制御部20との距離も短い。したがって、本実施形態のように、下流側に位置するDSRC処理部21が通信制御部20に対してハートビート処理を行うことで、当該通信制御部20で異常が発生した場合に、より迅速に当該異常を検知することができる。
このようにすることで、通信制御部20とDSRC処理部21とは、相互に、ハートビート処理を実行して互いの健全性を確認し合うので、通信制御部20、DSRC処理部21のいずれで異常が生じた場合であっても、当該異常を検知することができ、また、その異常の発生箇所を特定することができる。
このようにすることで、料金収受システム1を構成する各構成要素にて異常が検知された場合に、当該検知された構成要素が直ちに再起動されるので、より迅速に、料金収受システム1の異常を回復させることができる。
図6は、第1の実施形態の変形例に係る料金収受システムの機能構成を示す図である。
図6に示すように、本変形例に係る料金収受処理装置1aの料金収受処理部10は、ハートビート処理部101を備えている。また、料金収受処理部10のハートビート処理部101は、健全性判断部101aと、応答部101bと、を有している。
また、通信制御部20の健全性判断部201aは、更に、所定の確認信号(第4確認信号)を料金収受処理部10に出力するとともに、第4確認信号に関連付けられた所定の応答信号(第4応答信号)の入力を受け付けたか否かに基づいて料金収受処理部10が正常に動作しているか否かを判断する。
また、料金収受処理部10の応答部101bは、健全性判断部201aから第4確認信号の入力を受け付けた場合に、当該第4確認信号に関連付けられた第4応答信号を、通信制御部20に出力する。
また、通信制御部20の応答部201bは、健全性判断部101aから第3確認信号の入力を受け付けた場合に、当該第3確認信号に関連付けられた第3応答信号を、料金収受処理部10に出力する。
なお、この場合において、通信対P1を構成する第1構成要素は、料金収受処理部10及び通信制御部20のうちの何れか一方であり、通信対P1を構成する第2構成要素は、料金収受処理部10及び通信制御部20のうちの他方である。
更に、料金収受処理部10の健全性判断部101aが、確認信号及び応答信号を通じて、定期的に通信相手である通信制御部20の健全性を判断するので、当該料金収受処理部10で異常が生じた場合に、直ちに異常を検知することができる。
したがって、料金収受システム1の異常を、一層、迅速かつ精度良く検知することができる。
例えば、更に他の変形例に係る料金収受システム1においては、通信対P3を構成する各構成要素(DSRC処理部21及び路側アンテナ3a、3b)が、相互に、確認信号及び応答信号のやり取りを行い、互いの健全性を判断する態様であってもよい。
具体的には、路側アンテナ3a、3bが、ハートビート処理部(健全性判断部、応答部)を備えていてもよい。この場合、路側アンテナ3a、3bの健全性判断部がDSRC処理部21に向けて確認信号を出力する。そして、路側アンテナ3a、3bの健全性判断部は、DSRC処理部21から応答信号を入力したか否かに基づいてDSRC処理部21の健全性を判断する。
また、路側アンテナ3a、3bの応答部は、DSRC処理部21から確認信号の入力を受け付けた場合に、当該確認信号に関連付けられた応答信号をDSRC処理部21に出力する。
なお、この場合において、通信対P3を構成する第1構成要素は、DSRC処理部21及び路側アンテナ3a、3bのうちの何れか一方であり、第2構成要素は、DSRC処理部21及び路側アンテナ3a、3bのうちの他方である。
具体的には、例えば、DSRC処理部21は、健全性判断部211aのみを有し、通信制御部20は、応答部201bのみを有する。この場合、通信対P2においては、DSRC処理部21から通信制御部20に対するハートビート処理のみが行われる。
他の通信対P1、P3についても同様に、各通信対P1、P3を構成する構成要素のうちの何れか一方の構成要素から他方の構成要素に対してのみハートビート処理を行う態様としてもよい。
例えば、他の実施形態においては、健全性判断部201a、211aは、対象とする構成要素の動作が異常と判断された場合に、料金収受システム1の中央設備等に駐在する監視員等に、当該異常を通知する態様としてもよい。
具体的には、DSRC処理部21の健全性判断部211aは、通信制御部20が正常に動作していないと判断した場合に、当該通信制御部20が正常に動作していないことを通知するための異常信号を出力する。そして、上記中央設備に備えられた監視用機器は、当該異常信号の入力を受け付けた場合に、例えば、モニタ等を通じて、通信制御部20の動作に異常が生じていることを監視員に通知する。
これにより、監視員は、異常が発生したことを迅速かつ正確に認識することができる。したがって、通信制御部20にて異常が検知された場合に、通知を受けた監視員が、自らの判断に基づいて通信制御部20の回復処理を行うことが可能となるので、より的確に、料金収受システム1の異常を回復させることができる。
なお、上記態様において、下流側の構成要素が上流側の構成要素の異常を検知できたとしても、下流側の構成要素と(監視員が待機する)中央設備との間に位置する上流側の構成要素が異常中であるため、更に上流の中央設備に異常を通知することができないことが想定される。したがって、料金収受システム1は、下流側の構成要素が上流側の構成要素の異常を検知した場合には、直接、中央設備に上記通知を伝送するための通信ラインを有してもよい。
次に、図7〜図11を参照しながら、第2の実施形態に係る料金収受システムについて詳細に説明する。
図7は、第2の実施形態に係る料金収受システムの機能構成を示す図である。
図7において、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、第2の実施形態に係る料金収受システム1は、第1の実施形態と同様に、料金収受処理装置1aと、無線通信制御装置2aと、路側アンテナ3aとを備えている。なお、本実施形態に係る料金収受システム1は、第1の実施形態と同様に、更に、無線通信制御装置2b及び路側アンテナ3b(図2参照)を備えているが、これらの構成については図示を省略している。
また、図7に示すように、通信制御部20は、RSSI取得部202(受信強度取得部)と、電波受信健全性判断部203と、を備えている。
RSSI取得部202は、路側アンテナ3aから、当該路側アンテナ3aで受信した電波の受信強度(RSSI:Received Signal Strength Indication)を示すRSSI信号(受信強度情報)を取得する。
電波受信健全性判断部203は、RSSI信号に示される電波の受信強度Iが所定の受信判定閾値Ihを下回っている(I<Ihとなる)時間帯が所定の判定基準時間th以上続いたか否かに基づいて、路側アンテナ3aが正常に動作しているか否かを判断する。
即ち、他の実施形態においては、通信制御部20、DSRC処理部21、料金収受処理部10及び路側アンテナ3aは、ハートビート処理部201、202等を有しない態様であってもよい。
図8は、第2の実施形態に係る路側アンテナの機能構成を示す図である。
図8に示すように、路側アンテナ3a、3bは、アンテナ素子30と、増幅器31と、混合器32と、基準発振源33と、復調処理部34と、受信強度検出部35と、を備えている。
アンテナ素子30は、車載器A1から発信される電波を受信する素子である。
増幅器31は、例えば、LNA(Low Noise Amplifier)であって、電波の受信に応じてアンテナ素子30から出力された高周波信号を増幅して出力する。
混合器32は、アンテナ素子30から出力され増幅器31で増幅された高周波信号と基準周波数信号とを混合して、低周波数の信号に変換する。
基準発振源33は、所定の基準周波数で発振する基準周波数信号を出力する。
復調処理部34は、低周波数に変換された信号に対して復調処理を行い、受信した電波に重畳された情報(例えば、図3で説明したUW2、LID等)を抽出する。復調処理部34は、抽出した情報をDSRC信号としてDSRC処理部21(図7)に出力する。
受信強度検出部35は、アンテナ素子30から出力され増幅器31で増幅された高周波信号を入力し、その受信強度Iを検出する検出センサである。受信強度検出部35は、検出した受信強度Iを示すRSSI信号を出力する。
図9は、第2の実施形態に係る電波受信健全性判断部の処理フローを示す図である。
まず、電波受信健全性判断部203は、ある時刻からの時間の経過を計測しながら(ステップS30)、RSSI取得部202が取得するRSSI信号に基づいて、所定の受信判定閾値Ih以上の受信強度Iが検出されたか否かを判定する(ステップS31)。
受信判定閾値Ih以上の受信強度Iが検出された場合(ステップS31:YES)、電波受信健全性判断部203は、計測中の時間をリセットし(ステップS32)、再度、ステップS30にて時間の計測を開始する。一方、受信判定閾値Ih以上の受信強度Iが検出されない場合(ステップS31:NO)、ステップS30で計測中の時間(計測時間t)が、予め規定された判定基準時間th以上となったか否かを判定する(ステップS33)。
計測時間tが、判定基準時間th以上となっていない場合(ステップS33:NO)、電波受信健全性判断部203は、ステップS30にて時間の計測を継続する。一方、判定基準時間thに達した場合(ステップS33:YES)、電波受信健全性判断部203は、路側アンテナ3aに異常が生じたものと判断し、路側アンテナ3aに対して再起動処理を指示する(ステップS34)。
以上のように、第2の実施形態に係る料金収受システム1は、路側アンテナ3a、3bで受信した車載器A1からの電波の受信強度Iを示すRSSI信号を取得するRSSI取得部202と、RSSI信号に示される電波の受信強度Iが所定の受信判定閾値Ihを下回っている時間幅(計測時間t)が所定の判定基準時間th以上続いたか否かに基づいて、路側アンテナ3a、3bが正常に動作しているか否かを判断する電波受信健全性判断部203と、を備えている。
そうすると、車載器A1からの電波の受信が観測されない状態が上記想定される時間幅よりも明らかに長い時間続いている場合、「実際には車両Aが規定通信領域Q1、Q2を通過しているにもかかわらず、路側アンテナ3a、3bが車載器A1からの電波を正しく受信できていない」という異常が疑われる。
そこで、電波受信健全性判断部203は、上述の処理フロー(ステップS30〜S34)に従い、電波の受信強度Iが所定の受信判定閾値Ih以上とならない状態が、単位時間当たりの車両通過数に基づいて定められた判定基準時間thまで継続した場合に、路側アンテナ3a、3bの動作が異常であると判断する。そして、電波受信健全性判断部203は、路側アンテナ3a、3bに対し再起動処理の指示を行う。
図10は、第2の実施形態の変形例に係る料金収受システムの機能構成を示す図である。
図10に示すように、本変形例に係る料金収受システム1の料金収受処理装置1aは、予め取得された統計データD(後述)が記録された記録媒体11を備えている。
また、本変形例に係る電波受信健全性判断部203は、更に、時間帯別の車両Aの走行量を示す統計データDに基づいて、時間帯別に判定基準時間thを変更することを特徴とする。
本変形例に係る料金収受処理部10は、高速道路の利用者別に、料金収受処理に関する情報(車種情報、ナンバープレート情報、課金額、年月日時刻等)を逐次記録して蓄積する。そして、料金収受処理部10は、当該蓄積した料金収受処理に関する情報(特に、年月日時刻)に基づいて、1日のうちの時間帯別の利用者数(即ち、車両Aの走行量)を示す統計データDを作成する。
ここで、図11に示す統計データDの例によれば、本変形例に係る料金収受システム1では、早朝(8時頃)から夕方(18時頃)にかけて車両Aの走行量が多くなる一方、深夜(0時頃)では車両Aの走行量が少なくなるという傾向がみられている。
本変形例に係る電波受信健全性判断部203は、この統計データDに基づいて、例えば、車両Aの走行量が多くなる日中の時間帯には、判定基準時間thを相対的に短く設定し、逆に、車両Aの走行量が少なくなる深夜の時間帯には、判定基準時間thを相対的に長く設定する処理を行う。
なお、上述の変形例において、料金収受処理部10は、統計データDを、蓄積された料金収受処理に関する情報に基づいて作成するものとして説明したが、更に他の変形例においてはこの態様に限定されない。例えば、料金収受処理部10は、単に、時間帯別の電波の受信強度(RSSI)を計測することによって、1日のうちの時間帯別の利用者数を示す統計データDを作成してもよい。
例えば、他の実施形態に係る電波受信健全性判断部203は、1月(月初、月末等)又は1年(年初、年末、各季節別等)のうちの時間帯別の車両Aの走行量を示す統計データDを参照して、当該1月又は1年の時間帯別に判定基準時間thを変化させるものとしてもよい。
例えば、他の実施形態においては、電波受信健全性判断部203は、対象とする構成要素(路側アンテナ3a、3b)の動作が異常と判断された場合に、料金収受システム1の中央設備等に駐在する監視員等に、当該異常を通知する態様としてもよい。
次に、図12〜図13を参照しながら、第3の実施形態に係る料金収受システムについて詳細に説明する。
図12は、第3の実施形態に係る料金収受システムの機能構成を示す図である。
図12において、第1、第2の実施形態及び各種変形例と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図12に示すように、第3の実施形態に係る料金収受システム1は、第1、第2の実施形態と同様に、料金収受処理装置1aと、無線通信制御装置2aと、路側アンテナ3aとを備えている。なお、本実施形態に係る料金収受システム1は、第1、第2の実施形態と同様に、更に、無線通信制御装置2b及び路側アンテナ3b(図2参照)を備えているが、これらの構成については図示を省略している。
通信処理健全性判断部204は、RSSI信号に示される電波の受信強度Iが受信判定閾値Ih以上であって、かつ、DSRC処理部21から狭域通信処理の結果を正しく取得していない場合に、路側アンテナ3a、3b及びDSRC処理部21のうちの少なくとも何れか一方が正常に動作していないと判断する。
ここで、「狭域通信処理の結果を正しく取得していない」とは、例えば、狭域通信時、車載器から送信される電波において符号化されている情報の一部を正しく復号できず、電波の受け手側においてCRCエラー等の異常が検知されることを意味している。
まず、通信処理健全性判断部204は、RSSI取得部202が取得するRSSI信号に基づいて、受信判定閾値Ih以上の受信強度Iが検出されたか否かを判定する(ステップS40)。
受信判定閾値Ih以上の受信強度Iが検出されていない間(ステップS40:NO)は、ステップS40の処理を繰り返して待機する。
一方、受信判定閾値Ih以上の受信強度Iが検出された場合(ステップS40:YES)、通信処理健全性判断部204は、DSRC処理部21が車載器A1との間で行う狭域通信処理の結果を取得して、当該狭域通信処理の結果に異常が生じているか否かを判定する(ステップS41)。
ここで、異常の発生回数が所定の基準回数以上となっていない場合(ステップS43:NO)、通信処理健全性判断部204は、ステップS40に戻って、再度、受信判定閾値Ih以上の受信強度Iの検出を待ち受ける。一方、異常の発生回数が所定の基準回数以上となった場合(ステップS43:YES)、通信処理健全性判断部204は、DSRC処理部21及び路側アンテナ3aの少なくとも何れか一方に異常が生じたものと判断し、DSRC処理部21及び路側アンテナ3aに対して再起動処理を指示する(ステップS44)。
以上のように、第3の実施形態に係る料金収受システム1は、RSSI信号に示される電波の受信強度Iが受信判定閾値Ih以上であって(ステップS40:YES)、かつ、DSRC処理部21から狭域通信処理の結果を正しく取得していない場合(ステップS41:YES)に、路側アンテナ3a、3b及びDSRC処理部21のうちの少なくとも何れか一方が正常に動作していないと判断する通信処理健全性判断部204を更に備えている。
しかしながら、車載器A1から受信した電波の受信強度Iが十分であるにもかかわらず、DSRC処理部21から狭域通信処理の結果を正しく取得できない(CRC異常が発生する)という事象が複数回に渡って発生した場合は、DSRC処理部21及び路側アンテナ3a(復調処理部34)の少なくとも何れか一方に異常が生じている可能性が高い。
そこで、通信処理健全性判断部204は、上述の処理フロー(ステップS40〜S44)に従い、電波の受信強度Iが受信判定閾値Ih以上にもかかわらず、DSRC処理部21から狭域通信処理の結果を正しく取得していない回数が所定の基準回数以上となった場合に、DSRC処理部21及び路側アンテナ3aの少なくとも何れか一方が正常に動作していないと判断する。そして、通信処理健全性判断部204は、DSRC処理部21及び路側アンテナ3aに対し再起動処理の指示を行う。
例えば、他の実施形態においては、通信処理健全性判断部204は、対象とする構成要素(路側アンテナ3a、3b、DSRC処理部21)の動作が異常と判断された場合に、料金収受システム1の中央設備等に駐在する監視員等に、当該異常を通知する態様としてもよい。
しかしながら、電波の発信元である車載器A1自体に異常が生じていた場合、元々、CRC異常を抱えている電波が発信されていることも想定される。そうすると、実際には車載器A1側の異常にもかかわらず、誤ってDSRC処理部21又は路側アンテナ3aを異常と判断することが懸念される。
そこで、第3の実施形態の変形例に係る通信処理健全性判断部204は、受信強度Iが受信判定閾値Ih以上にもかかわらずCRC異常が検知されたACTC信号から車載器A1のLIDを読み取り、その種類をカウントする。そして、通信処理健全性判断部204は、当該LIDの種類が所定の基準数以上となった場合に、DSRC処理部21及び路側アンテナ3aの少なくともいずれか一方が正常に動作していないと判断してもよい。即ち、複数の車載器A1からCRC異常の電波が発信されることは考え難いため、異常の発生箇所を、アンテナ3a、又は、DSRC処理部21に絞り込むことができる。
次に、図14を参照しながら、第4の実施形態に係る料金収受システムについて詳細に説明する。
図14は、第4の実施形態に係る料金収受システムの機能構成を示す図である。
図14において、第1〜第3の実施形態及び各種変形例と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図14に示すように、第4の実施形態に係る料金収受システム1は、第1〜第3の実施形態と同様に、料金収受処理装置1aと、無線通信制御装置2aとを備えている。なお、本実施形態に係る料金収受システム1は、第1〜第3の実施形態と同様に、更に、無線通信制御装置2b、路側アンテナ3a、3b(図2参照)を備えているが、これらの構成については図示を省略している。
また、料金収受処理装置1aは、料金収受処理部10と、記録媒体11と、システム健全性判断部12と、を備えている。
例えば、現時刻が12時であった場合、システム健全性判断部12は、統計データDから当該12時の時間帯における走行量を参照し、その走行量に応じた基準処理回数rhを設定する。そして、システム健全性判断部12は、料金収受処理部10において単位時間当たりに実行される料金収受処理の回数rをカウントし、その回数が上記基準処理回数rhを下回っているか否か(r<rhか否か)を判定する。
また、単位時間当たりに実行される料金収受処理の回数rが現時刻の時間帯に応じた基準処理回数rhを下回っている場合(r<rh)、システム健全性判断部12は、各種装置(料金収受処理装置1a、無線通信制御装置2a、2b、路側アンテナ3a、3b)の少なくとも何れか一つに異常が生じたものと判断し、料金収受システム1を構成する各種装置の再起動処理を指示する。
ここで、料金収受システム1の規定通信領域Q1、Q2(図1)においては、通常、高速道路の利用者数(車両Aの走行量)に応じた所定の頻度(単位時間当たりの車両通過数)で車両Aが走行する。したがって、料金収受システム1全体が正常に機能している場合、料金収受処理部10は、上記車両通過数に応じた所定の基準処理回数rh以上の頻度で、料金収受処理を実行することが想定される。
そうすると、単位時間当たりに実行される実際の料金収受処理の回数rが基準処理回数rhを下回っている場合、「実際には車両Aが規定通信領域Q1、Q2を通過しているにもかかわらず、各車両Aについて正しく料金収受処理がなされていない」という異常が疑われる。
そこで、システム健全性判断部12は、上記のように、単位時間当たりに料金収受処理を実行した回数rが所定の基準処理回数rhを下回った場合に、料金収受システム1を構成する各種装置のうちの少なくとも何れか一つが正常に動作していないと判断する。そして、システム健全性判断部12は、当該各種装置全体に対し再起動処理の指示を行う。
本実施形態に係る料金収受システム1によれば、このような場合であっても、料金収受処理部10で行われる実際の料金収受処理の回数に基づいて、料金収受システム1を構成する各種装置のいずれかにおいて異常が生じているか否かを判断することができるので、より精度良く料金収受システム1の異常を検知することができる。
また、第4の実施形態の他の変形例に係る料金収受システム1においては、基準処理回数rhは、統計データDに応じて変化するものではなく、予め定められた一定値であってもよい。
また、料金収受処理部10、通信制御部20、DSRC処理部21及び路側アンテナ3a、3bの各々は、各種機能構成が単一の装置筐体に収められる態様に限定されず、料金収受処理部10、通信制御部20、DSRC処理部21及び路側アンテナ3a、3bの各々が有する各種機能構成が、ネットワークで接続される複数の装置に渡って具備される態様であってもよい。
次に、図15〜図22を参照しながら、第5の実施形態に係る料金収受システムについて詳細に説明する。
図15は、第5の実施形態に係る料金収受システムの全体構成を示す図である。
図15に示すように、料金収受システム1は、料金収受処理装置1aと、無線通信制御装置2a、2bと、路側アンテナ3a、3bと、確認機4a、4bと、を備えている。本実施形態において、料金収受処理装置1a、無線通信制御装置2a、2b、及び、路側アンテナ3a、3bについては、第1〜第4の実施形態と同様である。
また、本実施形態においては、図15に示すように、確認機4a、4bが、それぞれ、路側アンテナ3a、3bに付属して取り付けられている。
図16は、第5の実施形態に係る料金収受システムの機能構成を示す図である。
図16に示すように、料金収受処理装置1aは、料金収受処理部10を備えている。また、無線通信制御装置2a、2bは、それぞれ、通信制御部20と、DSRC処理部21(通信処理部)と、を備えている。
図16に示すように、料金収受システム1の料金収受処理装置1aは、料金収受処理部10を備えている。また、無線通信制御装置2a、2bは、それぞれ、通信制御部20と、DSRC処理部21(通信処理部)と、を備えている。
確認機4a、4bは、路側アンテナ3a、3bの各々と無線通信が可能な範囲内に設けられ、各路側アンテナ3a、3bからの確認信号(FCMC信号)を受信して応答信号(ACTC信号)を送信する。
ただし、他の実施形態においては、料金収受システム1は、ハートビート処理部101、201、211、電波受信健全性判断部203、通信処理健全性判断部204のうちの一つ又は複数を具備し、第5の実施形態に係る確認機用健全性判断部205が、これらの各種機能構成と組み合わせて料金収受システム1全体の動作の健全性を判断する態様であってもよい。
図17は、第5の実施形態に係る路側アンテナ及び確認機の構造を示す第1の図である。
また、図18は、第5の実施形態に係る路側アンテナ及び確認機の構造を示す第2の図である。
ここで、図17は、路側アンテナ3aを正面から見た様子を示しており、図18は、路側アンテナ3aを側面から見た様子を示している。
なお、図17、図18における±Y’方向は、矩形板状に形成されている路側アンテナ3aの板面に平行な方向であって車線L1の路面(図15参照)と平行な方向とする。また、+Z’方向は、路側アンテナ3aの板面に平行な方向であって、路側アンテナ3aの上方側(車線L1の路面(図15参照)から離れる方向)を向く方向とする。また、図17、図18における−X’方向は、路側アンテナ3aの板面の垂直方向であって車線L1の路面上における規定通信領域Q1(図15参照)を向く方向とする。
図17、図18に示すように、路側アンテナ3a及び確認機4aは、取り付け治具g1を介してガントリGに固定設置されている。
また、路側アンテナ3aは、メインローブとは異なる方向に生じる不要な電波の放射パターンであるサイドローブSLを有している。路側アンテナ3aのサイドローブSLは、例えば、図17、図18に示すように、路側アンテナ3aの矩形状の板面の各縁(辺)の近傍を基端として、その前方側(−X’方向側)、かつ、当該板面の中心軸線Rから遠ざかる方向に伸びた範囲となる。
図19は、第5の実施形態に係る確認機の機能を説明する図である。
図19には、無線通信制御装置2aのDSRC処理部21と確認機4aとの間で行われる通信処理の内容を示している。
DSRC処理部21は、通常の処理として、規定通信領域Q1内に位置する車両A(車載器A1)を通信対象とすべく、ある時刻tfからFCMC信号を送信する。ここで、FCMC信号とは、上述したARIB標準規格に則った狭域通信処理において、無線通信制御装置2a、2bが路側アンテナ3a、3bを通じて車載器A1へ送信する所定の要求信号である。無線通信制御装置2a、2bは、FCMC信号(要求信号)を送信して、車載器A1からのACTC信号の返信を要求する。
規定通信領域Q1内に車載器A1が存在する場合、このFCMC信号が重畳された電波は、路側アンテナ3aのメインローブを通じて当該車載器A1に受信される。そして、当該車載器A1は、当該FCMC信号に対する応答信号であるACTC信号を返信する。
一方、FCMC信号が重畳された電波は、路側アンテナ3aのサイドローブSLにも放射される。したがって、図17、図18に示す位置関係で配置された確認機4aは、路側アンテナ3aのサイドローブSLを通じて、FCMC信号を受信する。
図5は、第5の実施形態に係る確認機用健全性判断部の処理フローを示す図である。
無線通信制御装置2aの確認機用健全性判断部205は、まず、DSRC処理部21からの確認信号であるFCMC信号の送信を検知する(ステップS50)。この際、DSRC処理部21から送信されたFCMC信号は、路側アンテナ3aのサイドローブSL(図17、図18)を通じて確認機4aに送信される。
ここで、確認機4aは、FCMC信号の受信に応じて、確認機4a固有のLID(確認機専用のLID)が付されたACTC信号(図19参照)を送信する。確認機用健全性判断部205は、DSRC処理部21を通じて受信したACTC信号に付されたLIDを参照して、確認機4aから受信があったか否かを判定する(ステップS51)。
確認機4aから、FCMC信号に対する応答信号であるACTC信号を受信した場合(ステップS51:YES)、確認機用健全性判断部205は、ステップS50に戻り、再度のFCMC信号の送信を検知する。
一方、DSRC処理部21からFCMC信号の送信があったにもかかわらず、確認機4aからACTC信号を受信しなかった場合(ステップS51:NO)、確認機用健全性判断部205は、確認機4aからの応答が検知されなかった回数(確認機非応答回数)をカウントする(ステップS52)。そして、確認機用健全性判断部205は、上記確認機非応答回数が所定の基準回数(例えば、10回)以上となったか否かを判定する(ステップS53)。
ここで、確認機非応答回数が所定の基準回数以上となっていない場合(ステップS53:NO)、確認機用健全性判断部205は、ステップS50に戻って、再度、FCMC信号送信の検知を行う。一方、確認機非応答回数が所定の基準回数以上となった場合(ステップS53:YES)、確認機用健全性判断部205は、DSRC処理部21及び路側アンテナ3aの少なくとも何れか一方に異常が生じたものと判断し、DSRC処理部21及び路側アンテナ3aに対して再起動処理を指示する(ステップS54)。
以上のように、第5の実施形態に係る料金収受システム1は、車両Aに搭載された車載器A1と無線通信を行う路側アンテナ3a、3bと、路側アンテナ3a、3bを通じて車載器A1との間で所定の通信処理(狭域通信処理)を行い、当該車載器A1についての料金収受用の情報を取得する無線通信制御装置2a、2bと、路側アンテナ3a、3bと無線通信が可能な範囲内に設けられ、路側アンテナ3a、3bからのFCMC信号を受信してACTC信号を送信する確認機4a、4bと、を備えている。また、無線通信制御装置2a、2bは、路側アンテナ3a、3bを通じた確認機4a、4bからのACTC信号の受信結果に基づいて、路側アンテナ3a、3b及び無線通信制御装置2a、2bが正常に動作しているか否かを判断する。
即ち、無線通信制御装置2a、2bが車載器A1に向けたFCMC信号を送信する度に、その通信可能範囲内に常設された確認機4a、4bが当該FCMC信号を受信して、FCMC信号に応じた応答信号(ACTC信号)を送信(返信)する。これにより、当該確認機4a、4bからの応答信号の受信の有無に応じて、無線通信制御装置2a、2b及び路側アンテナ3a、3bが正常に動作しているか否かを判断することができる。
以上より、第5の実施形態に係る料金収受システム1によれば、フリーフロー型の料金収受システムにおいて、その異常を迅速かつ精度良く検知することができる。
そこで、本実施形態に係る料金収受システム1のように、確認機4a、4bが、路側アンテナ3a、3bのサイドローブを通じて無線通信可能な位置に配置されることで、路側アンテナ3a、3bのメインローブそのものには影響を与えることなく、路側アンテナ3a、3bと確認機4a、4bとの間の無線通信処理を安定して行うことができる。
したがって、規定通信領域Q1、Q2の範囲、即ち、路側アンテナ3a、3bと車載器A1との間で行われる狭域通信処理の安定性を損なうことなく、確認機4a、4bからの応答信号の受信結果に応じて、無線通信制御装置2a、2b及び路側アンテナ3a、3bが正常に動作しているか否かを判断することができる。
つまり、本実施形態に係る料金収受システム1は、通常の狭域通信処理において車載器A1との間でやり取りされるFCMC信号及びACTC信号を、確認機4a、4bとの間で行う健全性判断用の無線通信処理にも利用している。そうすると、無線通信制御装置2a、2bは、既存のDSRC処理部21のみを通じて、確認機4a、4bとの間で、確認信号及び応答信号の送受を行うことができる。
したがって、確認機4a、4bと路側アンテナ3a、3bとの間の無線通信処理を行う目的で新規の構成要素(ハードウェア)を実装する必要がなくなるので、料金収受システム1の製造コスト増加を抑えながら、路側アンテナ3a、3bが正常に動作しているか否かを判断することができる。
このようにすることで、確認機用健全性判断部205は、DSRC処理部21による狭域通信処理を通じてACTC信号から読み取られたLIDを参照するのみで、当該ACTC信号が、確認機4a、4bから送信されたものか否かを判別することができる。
図21は、第5の実施形態の変形例に係る路側アンテナ及び確認機の構造を示す第1の図である。
また、図22は、第5の実施形態の変形例に係る路側アンテナ及び確認機の構造を示す第2の図である。
ここで、図21は、路側アンテナ3aの内部構造を正面から見た様子を示しており、図22は、路側アンテナ3aの内部構造を側面から見た様子を示している。
図21、図22に示すように、路側アンテナ3aは、板面にパッチアンテナ300aが形成されているパッチアンテナ用基板300と、パッチアンテナ300a(パッチアンテナ用基板300)を覆うレドーム301と、を備えている。
また、路側アンテナ3aのレドーム301は、更に、確認機4a’を覆うように形成されている。ここで、レドーム301の内部に配置された、本変形例に係る確認機4a’は、第5の実施形態に係る確認機4a(図17、図18)とは異なり、確認機4a’単独のレドーム(カバーケース)を有しておらず、単に、パッチアンテナ400a及び確認機処理部401が実装された確認機用基板400のみから構成される。ここで、確認機処理部401は、確認機4a’としての通信処理(受信したFCMC信号の読み取り及びACTC信号の送信)を行う通信処理部である。
パッチアンテナ300aは、車線L1の路面上における規定通信領域Q1(図15)に応じたメインローブ(図21、図22には図示せず。)を有している。ここで、パッチアンテナ300aのメインローブは、例えば、パッチアンテナ用基板300の板面(Y’Z’平面)の前方側(−X’方向側)であって、当該板面の中心軸線R’を中心とする所定範囲とされる。
また、パッチアンテナ300aは、メインローブとは異なる放射パターンであるサイドローブSLを有している。パッチアンテナ300aのサイドローブSLは、例えば、図21、図22に示すように、パッチアンテナ用基板300の矩形状の板面の各縁(辺)の近傍を基端として、その前方側(−X’方向側)、かつ、当該板面の中心軸線R’から遠ざかる方向に伸びた範囲となる。
確認機4a’のパッチアンテナ400aは、パッチアンテナ300aのサイドローブSLの電波を受信可能な位置に配置される。例えば、確認機4a’(パッチアンテナ400a)は、路側アンテナ3aのレドーム301の内部であって、パッチアンテナ用基板300の上方側(+Z’方向側)のサイドローブSLの範囲に含まれるように配置される。
このようにすることで、路側アンテナ3a、3bと確認機4a’、4b’とを一体として形成することができるので、料金収受システム1の簡素化を図ることができる。即ち、確認機4a’、4b’がレドーム301内に収められ路側アンテナ3a、3bと一体化されているため、取り付け作業者は、確認機4a’、4b’の存在を意識せずに路側アンテナ3a、3bを取付けることができる。また、取り付け作業者は、確認機3a、3bと確認機4a’、4b’との位置ずれなどを気にする必要がなくなる。
また、確認機4a’、4b’の筐体(カバーケース)、及び、当該確認機4a’、4b’を路側アンテナ3a、3bの外側に取り付けるための固定具(取り付け治具g1、固定棒g2等)が不要となるため製造コストの低減効果も期待できる。
例えば、他の実施形態においては、確認機4a、4bが、路側アンテナ3a、3bのメインローブの範囲内に配置される態様であってもよい。この場合、確認機4a、4bは、路側アンテナ3a、3bから比較的離れた位置(例えば、車線L1、L2の路面上における規定通信領域Q1、Q2の範囲内)であって、かつ、車両Aの走行を阻害しない位置(例えば、車線L1、L2に隣接する路側帯等)に配置されてもよい。また、確認機4a、4bが、車線L1、L2の道路内部に埋め込まれていてもよい。
例えば、確認機4a、4b(確認機4a’、4b’)は、路側アンテナ3a、3bとの間で、狭帯域通信とは異なる、健全性判断専用の無線通信処理(健全性判断専用の確認信号、及び、健全性判断専用の応答信号の送受信)を行ってもよい。
例えば、確認機4a、4b(確認機4a’、4b’)は、常に、確認機4a、4b(確認機4a’、4b’)の応答専用とされた特定のチャネル(例えば、チャネルC12)のみを用いて応答信号を送信する態様であってもよい。このようにすることで、確認機用健全性判断部205は、確認機4a、4b(確認機4a’、4b’)の応答専用とされた特定のチャネル(チャネルC12)のみを監視して、確認機4a、4b(確認機4a’、4b’)から応答信号を受信したか否かを判断すればよいので、健全性判断の処理の負荷を軽減することができる。
即ち、DSRC処理部21は、FCMC信号の送信に続いて受信したACTC信号を読み取った際に、当該ACTC信号に含まれるLIDを参照して、このACTC信号が車載器A1から送信されたものか、確認機4a、4b(確認機4a’、4b’)によって送信されたものかを判断する。車載器A1から送信されたACTC信号を受信した場合には、DSRC処理部21は、続く狭帯域通信を経て当該車載器A1との間でデータリンクを確立し、料金収受用の情報を取得する。一方、確認機4a、4b(確認機4a’、4b’)から送信されたACTC信号を受信した場合には、DSRC処理部21は、確認機4a、4b(確認機4a’、4b’)との間ではデータリンクを確立せずに、狭帯域通信を終了する。
このようにすることで、DSRC処理部21が、確認機4a、4b(確認機4a’、4b’)との間で不要な狭域通信処理を行わないようにすることができる。
例えば、他の実施形態においては、確認機用健全性判断部205は、対象とする構成要素(路側アンテナ3a、3b、DSRC処理部21)の動作が異常と判断された場合に、料金収受システム1の中央設備等に駐在する監視員等に、当該異常を通知する態様としてもよい。
次に、図23を参照しながら、第6の実施形態に係る料金収受システムについて詳細に説明する。
図23は、第6の実施形態に係る料金収受システムの機能構成を示す図である。
図23において、第5の実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図23に示すように、第6の実施形態に係る料金収受システム1は、第5の実施形態と同様に、料金収受処理装置1aと、無線通信制御装置2aと、路側アンテナ3aと、確認機4aと、を備えている。なお、本実施形態に係る料金収受システム1は、第5の実施形態と同様に、更に、無線通信制御装置2b、路側アンテナ3b及び確認機4b(図16参照)を備えているが、これらの構成については図示を省略している。
また、図25に示すように、通信制御部20は、RSSI取得部202(受信強度取得部)と、電波受信健全性判断部203と、確認機用健全性判断部205と、を備えている。
本実施形態に係るRSSI取得部202は、路側アンテナ3a、3bから、当該路側アンテナ3a、3bで受信した電波の受信強度(RSSI)を示すRSSI信号(受信強度情報)を取得する。
また、本実施形態に係る電波受信健全性判断部203は、RSSI信号に示される電波の受信強度Icが所定の受信判定閾値Ichを下回っているか否かに基づいて、路側アンテナ3a、3bが正常に動作しているか否かを判断する。
この場合、路側アンテナ3a、3bが正常に動作している場合、当該路側アンテナ3a、3bは、DSRC処理部21がFCMC信号を送信する度に、確認機4a、4bから常に一定の受信強度で電波を受信するはずである。
そこで、本実施形態に係る電波受信健全性判断部203は、予め設定された受信判定閾値Ichと、FCMC信号を送信する度に検出される受信強度Icと、を比較する。更に、電波受信健全性判断部203は、FCMC信号を送信する度に検出される受信強度Icが受信判定閾値Ichを下回った場合には、その回数をカウントする。そして、電波受信健全性判断部203は、受信強度Icが受信判定閾値Ichを下回った回数が所定の基準回数に達した場合に、路側アンテナ3a、3bが正常に動作していないと判断する。
以上のように、第6の実施形態に係る無線通信制御装置2a、2bは、路側アンテナ3a、3bで受信した電波の受信強度を示すRSSI信号を取得するRSSI取得部202と、当該RSSI信号に示される電波の受信強度Icが受信判定閾値Ichを下回っているか否かに基づいて、路側アンテナ3a、3bが正常に動作しているか否かを判断する電波受信健全性判断部203と、を備えている。
このようにすることで、無線通信制御装置2a、2bは、確認機4a、4bからのACTC信号の受信の有無のみならず、当該ACTC信号が重畳された電波の受信強度に基づいて、路側アンテナ3a、3bが正常に動作しているか否かを判断することができる。したがって、料金収受システム1における動作の異常箇所を更に絞り込んで特定することができる。
1a 料金収受処理装置
10 料金収受処理部
101 ハートビート処理部
101a 健全性判断部
101b 応答部
11 記録媒体
12 システム健全性判断部
2a、2b 無線通信制御装置
20 通信制御部
201 ハートビート処理部
201a 健全性判断部
201b 応答部
202 RSSI取得部(受信強度取得部)
203 電波受信健全性判断部
204 通信処理健全性判断部
205 確認機用健全性判断部
21 DSRC処理部(通信処理部)
211 ハートビート処理部
211a 健全性判断部
211b 応答部
3a、3b 路側アンテナ
30 アンテナ素子
31 増幅器
32 混合器
33 基準発振源
34 復調処理部
35 受信強度検出部
300 パッチアンテナ用基板
300a パッチアンテナ
301 レドーム
4a、4b 確認機
4a’、4b’ 確認機
400 確認機用基板
400a パッチアンテナ
401 確認機処理部
A 車両
A1 車載器
Q1、Q2 規定通信領域
G ガントリ
L1、L2 車線
T 通信塔
D 統計データ
P1、P2、P3 通信対
g1 取り付け治具
g2 固定棒
SL サイドローブ
Claims (9)
- 車両に搭載された車載器と無線通信を行う路側アンテナと、
前記路側アンテナを通じて、前記車載器との間で、予め定められた通信規格に基づく通信処理を行う通信処理部と、
前記通信処理部から前記通信処理の結果を取得して、前記車載器についての料金収受用の情報を作成する通信制御部と、
前記通信制御部から前記料金収受用の情報の入力を受け付けて、当該料金収受用の情報に基づいて料金収受処理を行う料金収受処理部と、
を備え、
前記路側アンテナと前記通信処理部とで構成される通信対、前記通信処理部と前記通信制御部とで構成される通信対、及び、前記通信制御部と前記料金収受処理部とで構成される通信対のうちの少なくとも何れか一つにおいて、
当該通信対を構成する一方である第1構成要素が、所定の確認信号の入力を受け付けた場合に、所定の応答信号を出力し、
当該通信対を構成する他方である第2構成要素が、前記確認信号を前記第1構成要素に出力するとともに、前記応答信号の入力を受け付けたか否かに基づいて前記第1構成要素が正常に動作しているか否かを判断する
料金収受システム。 - 前記第2構成要素は、
前記第1構成要素が正常に動作していないと判断した場合に、前記第1構成要素の再起動を指示する
請求項1に記載の料金収受システム。 - 前記第2構成要素は、
前記第1構成要素が正常に動作していないと判断した場合に、当該第1構成要素が正常に動作していないことを通知するための異常信号を出力する
請求項1又は請求項2に記載の料金収受システム。 - 前記第1構成要素は、前記確認信号である第1確認信号の入力を受け付けた場合に、前記応答信号である第1応答信号を出力し、
前記第2構成要素は、前記第1確認信号を前記第1構成要素に出力するとともに、前記第1応答信号の入力を受け付けたか否かに基づいて前記第1構成要素が正常に動作しているか否かを判断し、
前記第2構成要素は、更に、所定の第2確認信号の入力を受け付けた場合に、所定の第2応答信号を出力し、
前記第1構成要素は、更に、前記第2確認信号を前記第2構成要素に出力するとともに、前記第2応答信号の入力を受け付けたか否かに基づいて前記第2構成要素が正常に動作しているか否かを判断する
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の料金収受システム。 - 単位時間当たりに実行される料金収受処理の回数が、所定の基準処理回数を下回っている場合に、前記路側アンテナ、前記通信処理部、前記通信制御部及び前記料金収受処理部のうちの少なくとも何れか一つが正常に動作していないと判断するシステム健全性判断部を更に備える
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の料金収受システム。 - 前記路側アンテナで受信した前記車載器からの電波の受信強度を示す受信強度情報を取得する受信強度取得部と、
前記受信強度情報に示される電波の受信強度が所定の受信判定閾値を下回っている時間幅が所定の判定基準時間以上続いたか否かに基づいて、前記路側アンテナが正常に動作しているか否かを判断する電波受信健全性判断部と、
を更に備える請求項1から請求項5の何れか一項に記載の料金収受システム。 - 前記電波受信健全性判断部は、
時間帯別の車両の走行量を示す統計データに基づいて、時間帯別に前記判定基準時間を変更する
請求項6に記載の料金収受システム。 - 前記受信強度情報に示される電波の受信強度が前記受信判定閾値以上であって、かつ、前記通信処理部から前記通信処理の結果を正しく取得していない場合に、前記路側アンテナ及び前記通信処理部のうちの少なくとも何れか一方が正常に動作していないと判断する通信処理健全性判断部を更に備える
請求項6又は請求項7に記載の料金収受システム。 - 車両に搭載された車載器と無線通信を行う路側アンテナと、前記路側アンテナを通じて、前記車載器との間で、予め定められた通信規格に基づく通信処理を行う通信処理部と、前記通信処理部から前記通信処理の結果を取得して、前記車載器についての料金収受用の情報を作成する通信制御部と、前記通信制御部から前記料金収受用の情報の入力を受け付けて、当該料金収受用の情報に基づいて料金収受処理を行う料金収受処理部と、を備える料金収受システムの健全性を判断する健全性判断方法であって、
前記路側アンテナと前記通信処理部とで構成される通信対、前記通信処理部と前記通信制御部とで構成される通信対、及び、前記通信制御部と前記料金収受処理部とで構成される通信対のうちの少なくとも何れか一つにおいて、
当該通信対を構成する一方である第1構成要素が、所定の確認信号の入力を受け付けた場合に、所定の応答信号を出力するステップと、
当該通信対を構成する他方である第2構成要素が、前記確認信号を前記第1構成要素に出力するとともに、前記応答信号の入力を受け付けたか否かに基づいて前記第1構成要素が正常に動作しているか否かを判断するステップと、
を有する健全性判断方法。
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