JPWO2017141819A1 - 車両用ステアリング制御装置 - Google Patents

車両用ステアリング制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2017141819A1
JPWO2017141819A1 JP2018500077A JP2018500077A JPWO2017141819A1 JP WO2017141819 A1 JPWO2017141819 A1 JP WO2017141819A1 JP 2018500077 A JP2018500077 A JP 2018500077A JP 2018500077 A JP2018500077 A JP 2018500077A JP WO2017141819 A1 JPWO2017141819 A1 JP WO2017141819A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
differential mechanism
angle
eps
torque
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018500077A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6376307B2 (ja
Inventor
佐藤 友紀
友紀 佐藤
根城 栄
栄 根城
伸弘 光石
伸弘 光石
杉田 澄雄
澄雄 杉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Publication of JPWO2017141819A1 publication Critical patent/JPWO2017141819A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6376307B2 publication Critical patent/JP6376307B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D15/00Steering not otherwise provided for
    • B62D15/02Steering position indicators ; Steering position determination; Steering aids
    • B62D15/025Active steering aids, e.g. helping the driver by actively influencing the steering system after environment evaluation
    • B62D15/0265Automatic obstacle avoidance by steering
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D15/00Steering not otherwise provided for
    • B62D15/02Steering position indicators ; Steering position determination; Steering aids
    • B62D15/025Active steering aids, e.g. helping the driver by actively influencing the steering system after environment evaluation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/008Changing the transfer ratio between the steering wheel and the steering gear by variable supply of energy, e.g. by using a superposition gear
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/0457Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
    • B62D5/046Controlling the motor
    • B62D5/0463Controlling the motor calculating assisting torque from the motor based on driver input
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/0457Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
    • B62D5/046Controlling the motor
    • B62D5/0472Controlling the motor for damping vibrations
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D6/00Arrangements for automatically controlling steering depending on driving conditions sensed and responded to, e.g. control circuits
    • B62D6/002Arrangements for automatically controlling steering depending on driving conditions sensed and responded to, e.g. control circuits computing target steering angles for front or rear wheels
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D6/00Arrangements for automatically controlling steering depending on driving conditions sensed and responded to, e.g. control circuits
    • B62D6/002Arrangements for automatically controlling steering depending on driving conditions sensed and responded to, e.g. control circuits computing target steering angles for front or rear wheels
    • B62D6/003Arrangements for automatically controlling steering depending on driving conditions sensed and responded to, e.g. control circuits computing target steering angles for front or rear wheels in order to control vehicle yaw movement, i.e. around a vertical axis
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D6/00Arrangements for automatically controlling steering depending on driving conditions sensed and responded to, e.g. control circuits
    • B62D6/008Control of feed-back to the steering input member, e.g. simulating road feel in steer-by-wire applications

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

EPS装置によって運転支援時に発生するトルクが運転者によるステアリングホイールの操舵に与える影響を抑制することが可能な車両用ステアリング制御装置を提供する。車両用ステアリング制御装置は、減速機構を制御するEPS制御手段(第1制御手段)と、差動機構を制御する差動機構制御手段(第2制御手段)と、を備える。また、車両用ステアリング制御装置は、運転者の操舵を補助する第1操舵アシストモードと、運転者の操舵とは独立して操舵を行う第2操舵アシストモードと、を有する。第2制御手段は、第2操舵アシストモードにおいて、第1制御手段によって制御された減速機構から差動機構のラックアンドピニオン側に与えられたトルクを打ち消すように、差動機構を制御する。

Description

本発明は、車両用ステアリング制御装置に関する。
乗用車やトラック等の所謂自動車における車両の操舵力を軽減するため、操舵補助モータによって操舵を補助する、いわゆる電動パワーステアリング(EPS:Electric Power Steering)装置がある。EPS装置では、操舵補助モータの駆動力を、減速機を介してギヤまたはベルト等の伝送機構により、ステアリングシャフトまたはラック軸に補助力を付与するようになっている。このようなEPS装置において、ステアリングホイールの操舵角と操舵輪の転舵角との比である舵角比を可変に制御可能とし、車両周辺の物体に対する衝突リスクを下げることを目的として、物体との距離、相対速度、物体に到達するまでの距離に応じて舵角比を変化させる技術が開示されている(例えば特許文献1参照)。
特開2012−056399号公報
近年、EPS装置は、車両の操舵力を軽減する操舵アシストに用いるだけでなく、例えば車両の衝突回避等を目的として、自動操舵を行わせるようになっている。すなわち、例えば車両に搭載されたセンサによって障害物を検知したとき、EPS装置によって操舵輪を制御して障害物との衝突を回避する緊急回避操舵が行われる。このとき、EPS装置によって発生する角加速度変位に慣性を乗じたトルクがステアリングホイールに伝達する。このEPS装置による能動的な運転支援によって発生するトルクは、運転者が意図しないトルクであり、運転者に違和感や不安感を与える要因となる。また、EPS装置による能動的な運転支援によって発生するトルクが運転者による操舵トルクを上回った場合には、ステアリングホイールが運転者の手を離れて回転する可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、EPS装置によって自動操舵時に発生するトルクが運転者によるステアリングホイールの操舵に与える影響を抑制することが可能な車両用ステアリング制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、車両用ステアリング制御装置は、ステアリングホイールと、操舵輪を操舵駆動するラックアンドピニオンとの間が差動機構を介して接続され、前記ラックアンドピニオンと前記操舵輪との間に減速機構が設けられたステアリング機構において、前記減速機構を制御する第1制御手段と、前記ステアリング機構において、前記差動機構を制御する第2制御手段と、を備え、前記第1制御手段及び前記第2制御手段の動作モードとして、運転者の操舵を補助する第1操舵アシストモードと、運転者の操舵とは独立して操舵を行う第2操舵アシストモードと、を有し、前記第2制御手段は、前記第2操舵アシストモードにおいて、前記第1制御手段によって制御された前記減速機構から前記差動機構の前記ラックアンドピニオン側に与えられたトルクを打ち消すように、前記差動機構を制御する。
上記構成により、第2操舵アシストモードで発生するトルクが運転者によるステアリングホイールの操舵に与える影響を抑制することができる。
また、望ましい態様として、前記第2制御手段は、前記第2操舵アシストモードにおいて、前記ステアリングホイール側の角変位が前記ラックアンドピニオン側の角変位に対して小さくなるように、前記差動機構を制御することが好ましい。
これにより、第2操舵アシストモード時におけるステアリングホイール側の角変位を抑制することができる。
また、望ましい態様として、前記第2制御手段は、前記差動機構の前記ラックアンドピニオン側の角度に対する前記差動機構の前記ステアリングホイール側の角度の第1比率が設定され、前記第2操舵アシストモードにおいて、前記差動機構の前記ステアリングホイール側の角度及び前記第1比率に基づき、前記差動機構を制御することが好ましい。
上記構成により、第2操舵アシストモードにおいて、差動機構のステアリングホイール側の角度の角変位を差動機構のステアリングホイール側の角度の角変位に対して小さくした操舵角変位抑制制御を実現することができる。
また、前記第2制御手段は、前記差動機構の前記ラックアンドピニオン側の角度に対する前記差動機構の前記ステアリングホイール側の角度の前記第1比率とは異なる第2比率が設定され、前記第1操舵アシストモードにおいて、前記差動機構の前記ステアリングホイール側の角度及び前記第2比率に基づき、前記差動機構を制御する構成であっても良い。
また、望ましい態様として、前記第2制御手段は、前記第1比率と前記第2比率とを切り替えて、前記差動機構を角度制御することが好ましい。
上記構成により、1つの第2制御手段で第2操舵アシストモードにおける差動機構の角度制御と第1操舵アシストモードにおける差動機構の角度制御とを実現できる。
また、望ましい態様として、前記第2制御手段は、前記第1操舵アシストモードにおいて、車速に応じて前記第2比率が設定されることが好ましい。
上記構成により、第1操舵アシストモードにおいて、車速に応じた適切な操舵アシスト制御を実現することができる。
また、望ましい態様として、前記差動機構の前記ステアリングホイール側のトルクを検出するトルクセンサを備え、前記第2制御手段は、前記第2操舵アシストモードにおいて、前記トルクセンサによって検出される操舵トルクが所定の目標操舵トルクとなるように、前記差動機構を制御することが好ましい。
上記構成により、第1制御手段によって制御された減速機構から差動機構のラックアンドピニオン側に与えられたトルクを打ち消すことができる。
また、外部からの指令に基づき、前記第1操舵アシストモードと前記第2操舵アシストモードとが切り替え可能な構成であっても良い。
本発明によれば、EPS装置によって運転支援時に発生するトルクが運転者によるステアリングホイールの操舵に与える影響を抑制することが可能な車両用ステアリング制御装置を提供することができる。
図1は、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置の一構成例を示す図である。 図2は、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置のEPS制御手段の内部機能構成の一例を示す図である。 図3は、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置の差動機構制御手段の内部機能構成の一例を示す図である。 図4は、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置におけるピニオン角θpとステアリング角θsとの関係を示す図である。 図5は、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置の第2操舵アシストモードにおいて操舵軸に作用するトルクの一例を示す図である。 図6Aは、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置の第2操舵アシストモードにおいて、ステアリング角θsに対するピニオン角θpの比率αが1(α=1)であるときのステアリング角θsとピニオン角θpとの遷移例を示す図である。 図6Bは、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置の第2操舵アシストモードにおいて、ステアリング角θsに対するピニオン角θpの比率αが20(α=20)であるときのステアリング角θsとピニオン角θpとの遷移例を示す図である。 図7は、実施形態2に係る車両用ステアリング制御装置の一構成例を示す図である。 図8は、実施形態2に係る車両用ステアリング制御装置の差動機構制御手段の内部機能構成の一例を示す図である。 図9Aは、実施形態2に係る車両用ステアリング制御装置の第2操舵アシストモードにおいて、トルク制御による操舵角変位抑制制御を適用していない場合の遷移例を示す図である。 図9Bは、実施形態2に係る車両用ステアリング制御装置の第2操舵アシストモードにおいて、トルク制御による操舵角変位抑制制御を適用した場合の遷移例を示す図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置の一構成例を示す図である。図1に示す例において、車両1は、左右の転舵輪となる左操舵輪2FL及び右操舵輪2FRが、運転者によるステアリングホイール11の操舵及び車両用ステアリング制御装置3による制御によって転舵される。ステアリングホイール11と左操舵輪2FL及び右操舵輪2FRとの間は、操舵軸12と、ラックアンドピニオン18と、タイロッド19とを介して連結され、ステアリング機構100が構成されている。
ラックアンドピニオン18は、ピニオン18a及びラック18bで構成され、ラック18bの両端に、それぞれタイロッド19を介して連結された左操舵輪2FL及び右操舵輪2FRを操舵駆動する。
操舵軸12は、ステアリングホイール11側のステアリングシャフト12aと、ラックアンドピニオン18側のピニオンシャフト12bとで構成され、ステアリングシャフト12aとピニオンシャフト12bとが、後述する差動機構31を介して機械的に接続されている。なお、ステアリングシャフト12a及びピニオンシャフト12bは、それぞれ複数のトーションバーがユニバーサルジョイントを介して連結されて構成されていてもよい。
ピニオンシャフト12bには、第1角度センサ14が設けられている。第1角度センサ14は、ピニオンシャフト12bの機械角であるピニオン角θpを検出する。第1角度センサ14は、例えば絶対角センサや相対角センサあるいはレゾルバ等で構成することができる。なお、第1角度センサ14を相対角センサあるいはレゾルバ等で構成する場合には、後段で絶対角に変換してピニオン角θpを得る必要がある。
ステアリングシャフト12aには、第2角度センサ15が設けられている。第2角度センサ15は、ステアリングシャフト12aの機械角であるステアリング角θsを検出する。第2角度センサ15は、例えば絶対角センサや相対角センサあるいはレゾルバ等で構成することができる。なお、第2角度センサ15を相対角センサあるいはレゾルバ等で構成する場合には、後段で絶対角に変換してステアリング角θsを得る必要がある。
また、ステアリングシャフト12aには、トルクセンサ13が設けられている。トルクセンサ13は、ステアリングシャフト12aに与えられる操舵トルクTsを検出する。
図1に示すように、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置3は、電動パワーステアリング(EPS:Electric Power Steering)装置20と、差動装置30とを含み構成される。本実施形態において、車両用ステアリング制御装置3は、動作モードとして、車両1の通常操舵時において運転者の操舵を補助する第1操舵アシストモードと、例えば車両1と障害物との衝突を回避する緊急回避操舵時等において運転者の操舵とは独立して自動操舵を行う第2操舵アシストモードとを有している。車両用ステアリング制御装置3は、自動操舵制御ユニット(上位制御ユニット)50から目標ピニオン角θp*が入力されることにより、第1操舵アシストモードから第2操舵アシストモードに切り替わる。なお、車両用ステアリング制御装置3は、自動操舵制御ユニット(上位制御ユニット)50から、目標ピニオン角θp*の他に、第1操舵アシストモードと第2操舵アシストモードとを切り替えるための信号が入力される構成であっても良い。また、自動操舵制御ユニット(上位制御ユニット)50は、例えば図示しない障害物検知センサ等の各種センサからの情報に基づき、第1操舵アシストモードと第2操舵アシストモードとをシームレスに切替可能であるものとする。例えば、障害物センサが車両1の進行方向の障害物を検知した場合に、第2操舵アシストモードをONとする。
図1に示す例において、EPS装置20は、ラック18bに補助力を与える、所謂ラックアシスト式の電動パワーステアリング装置である。EPS装置20は、減速機構21と、EPSモータ22と、EPS制御ユニット23と、を含み構成される。減速機構21とEPSモータ22とは、EPSアクチュエータ200を構成する。なお、減速機構21の構成及びEPSモータ22の構成により本発明が限定されるものではない。
EPS制御ユニット23は、減速機構21を制御するEPS制御手段(第1制御手段)24を内包している。EPS制御手段24は、第1操舵アシストモードにおいて、操舵軸12に対して所望のアシストトルクを与えるための電流制御を行い、EPSモータ22にEPSモータ電流Imを与える。また、EPS制御ユニット23は、第2操舵アシストモードにおいて、上位制御ユニット50からの目標ピニオン角θp*とトルクセンサ13により検出される操舵トルクTsとに基づき電流制御を行い、EPSモータ22にEPSモータ電流Imを与える。このとき、ピニオンシャフト12bには、EPSモータ22の角加速度に応じた角変位(以下、「EPSアクチュエータ角」という)θepsが生じる。
差動装置30は、差動機構31と、差動機構モータ32と、差動機構制御ユニット33と、を含み構成される。差動機構31と差動機構モータ32とは、差動機構アクチュエータ300を構成する。差動機構31は、例えば舵角比可変機構であっても良いし、トルクリミッタや電磁クラッチ等の構造を有する構成であっても良い。この差動機構31や差動機構モータ32の構成により本発明が限定されるものではない。
差動機構制御ユニット33は、差動機構31を制御する差動機構制御手段(第2制御手段)34を内包している。差動機構制御手段34は、差動機構モータ32を電流制御することにより、ピニオンシャフト12bとステアリングシャフト12aとの間に設けられた差動機構31によって角度差(以下、「差動機構アクチュエータ角」という)θdmが生じる。この差動機構制御手段34については後述する。
図2は、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置のEPS制御手段の内部機能構成の一例を示す図である。
EPS制御手段24は、EPSアシスト制御部25と、EPSモータ角制御部26と、EPSモータ電流指令値切替部27と、EPSモータ電流制御部28と、を含み構成される。EPS制御手段24には、車速センサ16により検出された車速Vt、第1角度センサ14により検出されたピニオン角θp、トルクセンサ13により検出された操舵トルクTs、EPSモータ22からのEPSモータ角θm、及び自動操舵制御ユニット(上位制御ユニット)50からの目標ピニオン角θp*が入力される。
EPSアシスト制御部25は、EPSモータアシストトルク演算部251と、第1EPSモータ電流指令値演算部252と、を備えている。
EPSモータアシストトルク演算部251は、第1操舵アシストモードにおいて、車速Vtと操舵トルクTsとに基づき、EPSアクチュエータ200としてのアシストトルクTaを求め、第1EPSモータ電流指令値演算部252に出力する。
第1EPSモータ電流指令値演算部252は、アシストトルクTaを得るために必要なEPSモータ22の電流指令値(第1EPSモータ電流指令値)Im1*を求め、EPSモータ電流指令値切替部27に出力する。
EPSモータ角制御部26は、EPSモータ目標角演算部261と、加算器262と、第2EPSモータ電流指令値演算部263と、を備えている。
EPSモータ目標角演算部261は、第2操舵アシストモードにおいて、目標ピニオン角θp*及びピニオン角θpに基づき、第2操舵アシストモードにおいて必要なEPSモータ目標角θm*を求める。より具体的には、EPSモータ目標角演算部261は、目標ピニオン角θp*に対するピニオン角θpの角度偏差を求め、その角度偏差を相殺するために必要なEPSアクチュエータ目標角θeps*を求める。そして、EPSモータ目標角演算部261は、求めたEPSアクチュエータ目標角θeps*に対応するEPSモータ目標角θm*を求め、加算器262に出力する。
加算器262は、EPSモータ目標角θm*とEPSモータ角θmとの角度偏差Δθmを求め、第2EPSモータ電流指令値演算部263に出力する。
第2EPSモータ電流指令値演算部263は、EPSモータ目標角θm*とEPSモータ角θmとの角度偏差Δθmを相殺するために必要なEPSモータ22の電流指令値(第2EPSモータ電流指令値)Im2*を求め、EPSモータ電流指令値切替部27に出力する。
EPSモータ電流指令値切替部27は、目標ピニオン角θp*に応じて、EPSアシスト制御部25から出力される第1EPSモータ電流指令値Im1*とEPSモータ角制御部26から出力される第2EPSモータ電流指令値Im2*とを切り替え、EPSモータ電流指令値Im*として出力する。より具体的には、EPSモータ電流指令値切替部27は、自動操舵制御ユニット(上位制御ユニット)50から目標ピニオン角θp*が入力されていなければ、第1操舵アシストモードであるものとして、第1EPSモータ電流指令値Im1*をEPSモータ電流指令値Im*としてEPSモータ電流制御部28に出力する。また、EPSモータ電流指令値切替部27は、自動操舵制御ユニット(上位制御ユニット)50から目標ピニオン角θp*が入力されていれば、第2操舵アシストモードであるものとして、第2EPSモータ電流指令値Im2*をEPSモータ電流指令値Im*としてEPSモータ電流制御部28に出力する。
EPSモータ電流制御部28は、EPSモータ電流指令値切替部27から出力されたEPSモータ電流指令値Im*に応じたEPSモータ電流Imを生成してEPSモータ22に与える。
すなわち、EPS制御手段24は、第1操舵アシストモードにおいて、車速Vtにおける操舵トルクTsに応じたアシストトルクTaが得られるように、EPSモータ22を電流制御することで、EPSアクチュエータ200のトルク制御を行う。また、EPS制御手段24は、第2操舵アシストモードにおいて、自動操舵制御ユニット(上位制御ユニット)50から入力される目標ピニオン角θp*に追随するように、EPSモータ22を電流制御することで、EPSアクチュエータ200の角度制御を行う。
図3は、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置の差動機構制御手段の内部機能構成の一例を示す図である。
差動機構制御手段34は、差動機構アクチュエータ目標角演算部35と、加算器36,37と、差動機構アクチュエータ位置制御部38と、差動機構モータ電流制御部39と、を含み構成される。
差動機構制御手段34には、第1角度センサ14により検出されたピニオン角θp、第2角度センサ15により検出されたステアリング角θs、車速センサ16により検出された車速Vt、及び自動操舵制御ユニット(上位制御ユニット)50からの目標ピニオン角θp*が入力される。
本実施形態における差動機構制御手段34は、第1操舵アシストモードでは、車速Vtに応じた操舵アシスト制御を実現し、第2操舵アシストモードでは、差動機構アクチュエータ300が角度制御されることによってステアリング角θsに生じる角変位を抑制する操舵角変位抑制制御を実現する。
差動機構アクチュエータ目標角演算部35は、第1操舵アシストモードにおいて、車速Vt、ステアリング角θs、及び目標ピニオン角θp*に基づき、差動機構アクチュエータ300における角度指令、すなわち、差動機構アクチュエータ目標角演算部35における差動機構アクチュエータ目標角θdm*を求め、加算器37に出力する。
また、差動機構アクチュエータ目標角演算部35は、第2操舵アシストモードにおいて、ステアリング角θsに基づき、差動機構アクチュエータ目標角θdm*を求め、加算器37に出力する。
加算器36は、ピニオン角θpとステアリング角θsとの相対差を求め、加算器37に出力する。このピニオン角θpとステアリング角θsとの相対差が、差動機構アクチュエータ300における差動機構アクチュエータ角θdmとなる。
加算器37は、差動機構アクチュエータ目標角演算部35から出力された差動機構アクチュエータ目標角θdm*と、加算器36から出力された差動機構アクチュエータ角θdmとの角度偏差Δθdmを求め、差動機構アクチュエータ位置制御部38に出力する。
差動機構アクチュエータ位置制御部38は、差動機構アクチュエータ目標角θdm*と差動機構アクチュエータ角θdmとの角度偏差Δθdmに基づき、差動機構アクチュエータ300の位置を制御する。すなわち、差動機構アクチュエータ位置制御部38は、差動機構アクチュエータ目標角θdm*と差動機構アクチュエータ角θdmとの角度偏差Δθdmを相殺するために必要な差動機構モータ32の電流指令値(差動機構モータ電流指令値)Ia*を求め、差動機構モータ電流制御部39に出力する。
差動機構モータ電流制御部39は、差動機構アクチュエータ位置制御部38から出力された差動機構モータ電流指令値Ia*に応じた差動機構モータ電流Iaを生成して差動機構モータ32に与える。
ここで、差動機構制御手段34の動作概念について説明する。
図4は、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置におけるピニオン角θpとステアリング角θsとの関係を示す図である。図4に示す例において、横軸はステアリング角θsの位相を示し、縦軸はピニオン角θpの位相を示している。また、図4に示す例では、右方向がステアリングホイール11の右旋回方向を示し、左方向がステアリングホイール11の左旋回方向を示している。また、図4に示す例では、上方向が各操舵輪2FL,2FRの右転舵方向を示し、下方向が各操舵輪2FL,2FRの左転舵方向を示している。
図4に示す例では、任意の車速Vtにおけるピニオン角θpとステアリング角θsとの相関関係が、原点(θp=0、θs=0)を通り、且つ、ピニオン角θpとステアリング角θsとがプラスの傾きを有する比例関係にある一次直線で表される例を示している。なお、図4に示す例では、ピニオン角θpとステアリング角θsとがプラスの傾きを有する比例関係にある一次直線である例を示したが、常に0乃至プラスの傾きを有する三次曲線である構成であっても良い。
ここで、ピニオン角θpとステアリング角θsとの関係は、下記(1)式で表せる。
θp=αθs ・・・(1)
上記(1)式において、αはステアリング角θsに対するピニオン角θpの比率である。このステアリング角θsに対するピニオン角θpの比率αは、0より大きい任意の値に設定可能である。
図4に示すように、ステアリング角θsに対するピニオン角θpの比率αを大きくすれば(α=1→α>1)、小さいステアリング角θsで大きいピニオン角θpを得ることができ、ステアリング角θsに対するピニオン角θpの比率αを小さくすれば(α=1→α<1)、大きいピニオン角θpを得ようとすればより大きなステアリング角θsが必要となる。一般に、前者は低速走行に向いており、後者は高速走行に適している。すなわち、第1操舵アシストモード時においては、車速Vtに応じてステアリング角θsに対するピニオン角θpの比率αを変化させるようにするのが望ましい。
本実施形態に係る車両用ステアリング制御装置3では、差動機構アクチュエータ300における差動機構アクチュエータ角θdmを重畳する。このとき、差動機構31によって決まるステアリング角θsとピニオン角θpとの比率をβとし、差動機構31によって決まるステアリング角θsと差動機構アクチュエータ角θdmとの比率をγとすると、下記(2)式が得られる。
θp=βθs+γθdm ・・・(2)
ここで、ステアリング角θsとピニオン角θpとの比率β及びステアリング角θsと差動機構アクチュエータ角θdmとの比率γは、差動機構31によって決まる定数値である。
上記(1)式及び(2)式からピニオン角θpを消去し、差動機構アクチュエータ角θdmの式として変形すると、下記(3)式が得られる。
θdm=(α−β)×θs/γ ・・・(3)
上記(3)式における右辺が、差動機構アクチュエータ300における角度指令、すなわち、差動機構アクチュエータ目標角演算部35における差動機構アクチュエータ目標角θdm*となる。上記(3)式が成り立つように差動機構アクチュエータ300が制御されることで、上記(1)式が成立することとなる。
第1操舵アシストモード時においては、ステアリングシャフト12aが差動機構31の入力軸となり、ピニオンシャフト12bが差動機構31の出力軸となる。すなわち、差動機構31には、ステアリング角θsが入力され、ピニオン角θpが出力される。
一方、第2操舵アシストモード時においては、EPSアクチュエータ200が角度制御されることによってピニオンシャフト12bに角変位が生じる。このとき、ピニオンシャフト12bが差動機構31の入力軸となり、差動機構31のステアリングシャフト12aが出力軸となる。すなわち、差動機構31には、ピニオン角θpが入力され、ステアリング角θsが出力される。従って、上記(1)式及び(2)式をステアリング角θsの式として変形すると、下記(4)式及び(5)式が得られる。
θs=θp/α ・・・(4)
θs=(θp−γθdm)/β ・・・(5)
上記(4)式から明らかであるように、ステアリング角θsは、ピニオン角θpに対し、ステアリング角θsに対するピニオン角θpの比率αの逆数、すなわち、ピニオン角θpに対するステアリング角θsの比率である1/αを乗じた値となる。従って、第2操舵アシストモード時においては、ピニオン角θpに対するステアリング角θsの比率1/αが小さくなるように、すなわち、ステアリング角θsに対するピニオン角θpの比率αを大きくすれば、ステアリングホイール11に生じる角変位(操舵角変位)を抑制した操舵角変位抑制制御を実現することができる。
従って、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置3における第2操舵アシストモードにおいて、差動機構アクチュエータ目標角演算部35は、ステアリング角θsに対するピニオン角θpの第1比率α1を上記(3)式に適用して、差動機構アクチュエータ目標角θdm*を求める。
また、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置3における第1操舵アシストモードにおいて、差動機構アクチュエータ目標角演算部35は、任意の車速Vtに応じて設定された第2比率α2を上記(3)式に適用して、差動機構アクチュエータ目標角θdm*を求める。
すなわち、第2操舵アシストモードでは、ステアリング角θsに対するピニオン角θpの第1比率α1によって差動機構アクチュエータ300が角度制御され、第1操舵アシストモードでは、車速Vtに応じた第2比率α2によって差動機構アクチュエータ300が角度制御される。これにより、第2操舵アシストモードでは、ステアリング角θsの角変位をピニオン角θpの角変位に対して小さくした操舵角変位抑制制御を実現することができ、第1操舵アシストモードでは、車速Vtに応じた適切な操舵アシスト制御を実現することができる。
以下、操舵軸12に作用する各トルクの観点から、第2操舵アシストモードにおける操舵角変位抑制制御の動作原理について説明する。
図5は、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置の第2操舵アシストモードにおいて操舵軸に作用するトルクの一例を示す図である。図5に示すように、操舵軸12には、操舵トルクTs、差動機構アクチュエータ300によって生じる差動機構アクチュエータトルクTdm、第2操舵アシストモード時において角度制御されるEPS装置20が与える慣性に比例した加速度が変換されたEPSアクチュエータトルクTeps、及び走行中の車両1に働くセルフアライニングトルクTsaの各トルクが作用する。
第2操舵アシストモード時においては、EPSアクチュエータ200が角度制御されることによって、慣性に比例した加速度が変換されたEPSアクチュエータトルクTepsが発生し、このEPSアクチュエータトルクTepsがピニオンシャフト12b、差動機構31、ステアリングシャフト12aを介してステアリングホイール11に伝達される。このEPSアクチュエータトルクTepsが操舵トルクTsよりも大きい場合には、ステアリングホイール11にEPSアクチュエータトルクTepsと操舵トルクTsとのトルク差に応じた角変位が生じることとなる。すなわち、第2操舵アシストモード時においては、ピニオンシャフト12bが差動機構31の入力軸となり、ステアリングシャフト12aが差動機構31の出力軸となり得る。
操舵トルクTs、差動機構アクチュエータトルクTdm、EPSアクチュエータトルクTeps、及びセルフアライニングトルクTsaとは、下記(6)式で表される。
Ts+Tdm=Teps+Tsa ・・・(6)
上記(6)式を操舵トルクTsの式として変形すると、下記(7)式が得られる。
Ts=(Teps+Tsa)−Tdm ・・・(7)
上記(7)式から明らかであるように、第2操舵アシストモード時においてEPS装置20によって生じるEPSアクチュエータトルクTepsとセルフアライニングトルクTsaとを加算したトルク(Teps+Tsa)は、差動機構アクチュエータ300によって生じ得る差動機構アクチュエータトルクTdmで相殺することで、運転者に伝達するトルクを抑制することができる。
また、ステアリングホイール11には、操舵軸12に生じる操舵トルクTs、差動機構アクチュエータトルクTdm、EPSアクチュエータトルクTeps、セルフアライニングトルクTsaを含む各トルクに起因した角変位θhが生じる。このとき、ステアリングホイール11まわりの運動方程式は、下記(8)式で与えられる。
Ts+Tdm−(Teps+Tsa)=Jh×d2θh/dt ・・・(8)
上記(8)式を角変位θhの式として変形すると、下記(9)式が得られる。
θh=∫∫{Ts+Tdm−(Teps+Tsa)}/Jh ・・・(9)
上記(9)式から明らかであるように、ステアリングホイール11には、操舵軸12に生じる操舵トルクTs、差動機構アクチュエータトルクTdm、EPSアクチュエータトルクTeps、セルフアライニングトルクTsaを含む各トルクに起因した角変位θhが生じることとなる。また、上記(9)式における角変位θhをステアリング角θsに置き換えると、ステアリング角θsは、第2操舵アシストモード時においてEPS装置20によって生じるEPSアクチュエータトルクTepsとセルフアライニングトルクTsaとを加算したトルク(Teps+Tsa)を差動機構アクチュエータ300によって生じ得る差動機構アクチュエータトルクTdmで相殺することで抑制することができる。換言すれば、差動機構アクチュエータトルクTdmを用いて、第2操舵アシストモード時におけるステアリング角θsの角変位を抑制することができる。
上述したように、本実施形態に係る車両用ステアリング制御装置3の差動機構制御手段34は、第2操舵アシストモードにおいて、ステアリング角θsの角変位がピニオン角θpの角変位に対して小さくなるようなステアリング角θsに対するピニオン角θpの第1比率α1を適用して、差動機構アクチュエータ300を角度制御する。このとき、差動機構アクチュエータ300は、第2操舵アシストモードにおいてEPS装置20によって与えられるEPSアクチュエータトルクTepsを打ち消す方向、すなわち、EPSアクチュエータトルクTepsによって操舵軸12に与えられるピニオン角θpを打ち消すように、EPSアクチュエータトルクTepsとは逆向きの差動機構アクチュエータ角θdmが与えられる。これにより、EPSアクチュエータトルクTepsによって生じるピニオン角θpとは逆向きの差動機構アクチュエータ角θdmが生じ、その結果として、ステアリング角θsの角変位が抑制され、EPS装置20によって第2操舵アシストモードで発生するトルク(EPSアクチュエータトルクTeps)が運転者によるステアリングホイール11の操舵に与える影響を抑制することができる。すなわち、本実施形態に係る車両用ステアリング制御装置3では、第2操舵アシストモードにおいて、ステアリング角θsの角変位をピニオン角θpの角変位に対して小さくした操舵角変位抑制制御を実現することができる。
また、本実施形態に係る車両用ステアリング制御装置3の差動機構制御手段34は、第1操舵アシストモードにおいて、任意の車速Vtに応じて設定された第2比率α2を適用して、差動機構アクチュエータ300を角度制御する。これにより、本実施形態に係る車両用ステアリング制御装置3では、第1操舵アシストモードでは、車速Vtに応じた適切な操舵アシスト制御を実現することができる。
図6Aは、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置の第2操舵アシストモードにおいて、ステアリング角θsに対するピニオン角θpの比率αが1(α=1)であるときのステアリング角θsとピニオン角θpとの遷移例を示す図である。図6Bは、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置の第2操舵アシストモードにおいて、ステアリング角θsに対するピニオン角θpの比率αが20(α=20)であるときのステアリング角θsとピニオン角θpとの遷移例を示す図である。
図6A及び図6Bに示す例では、第2操舵アシストモードによって車両前方の障害物を回避したものとしてシミュレーションしている。
図6Aに示すように、ステアリング角θsに対するピニオン角θpの比率αが1(α=1)であるときは、ステアリング角θsの軌跡とピニオン角θpの軌跡との差は小さい。
一方、図6Bに示すように、ステアリング角θsに対するピニオン角θpの比率αが20(α=20)であるときは、ピニオン角θpがEPS装置20によって大きく角度制御されているのに対し、ステアリング角θsの軌跡は、ピニオン角θpの軌跡よりも波高値が小さくなっている。すなわち、本実施形態に係る車両用ステアリング制御装置3では、差動機構アクチュエータ目標角演算部35において差動機構アクチュエータ目標角θdm*を求める際に、ステアリング角θsに対するピニオン角θpの比率αを適切に設定した第2のステアリング角θsに対するピニオン角θpの比率α2を適用することで、EPS装置20によって第2操舵アシストモード時に発生するトルクが運転者によるステアリングホイール11の操舵に与える影響を抑制することができる。
以上説明したように、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置3は、ステアリングホイール11と、各操舵輪2FL,2FRを操舵駆動するラックアンドピニオン18との間が差動機構31を介して接続され、ラックアンドピニオン18と各操舵輪2FL,2FRとの間に減速機構21が設けられたステアリング機構100において、減速機構21を制御するEPS制御手段(第1制御手段)24と、差動機構31を制御する差動機構制御手段(第2制御手段)34と、を備えている。
また、実施形態1に係る車両用ステアリング制御装置3は、EPS制御手段(第1制御手段)24及び差動機構制御手段(第2制御手段)34の動作モードとして、運転者の操舵を補助する第1操舵アシストモードと、運転者の操舵とは独立して自動操舵を行う第2操舵アシストモードと、を有している。
差動機構制御手段(第2制御手段)34は、第2操舵アシストモードにおいて、EPS制御手段(第1制御手段)24によって制御された減速機構21から操舵軸12のピニオンシャフト12b(差動機構31のラックアンドピニオン18側)に与えられたトルクによって生じる角変位を打ち消すように、差動機構31を角度制御する。
より具体的には、差動機構制御手段(第2制御手段)34は、第2操舵アシストモードにおいて、ステアリング角θsの角変位がピニオン角θpの角変位に対して小さくなるように、差動機構31を角度制御する。
このとき、差動機構アクチュエータ300の差動機構31は、第2操舵アシストモードにおいてEPS装置20の減速装置21によって与えられるEPSアクチュエータトルクTepsを打ち消す方向、すなわち、EPSアクチュエータトルクTepsによって操舵軸12に与えられるピニオン角θpを打ち消すように、EPSアクチュエータトルクTepsとは逆向きの差動機構アクチュエータ角θdmが与えられる。これにより、EPSアクチュエータトルクTepsによって生じるピニオン角θpとは逆向きの差動機構アクチュエータ角θdmが生じ、その結果として、ステアリング角θsの角変位が抑制され、EPS装置20によって第2操舵アシストモードで発生するトルク(EPSアクチュエータトルクTeps)が運転者によるステアリングホイール11の操舵に与える影響を抑制することができる。
また、上記構成において、差動機構制御手段(第2制御手段)34は、ピニオン角θp(差動機構31のラックアンドピニオン18側の角度)に対するステアリング角θs(差動機構31のステアリングホイール11側の角度)の第1比率が設定され、(差動機構31のステアリングホイール11側の角度)及びピニオン角θpに対するステアリング角θsの第1比率に基づき、差動機構31を角度制御することで、EPS制御手段(第1制御手段)24によって制御された減速機構21から操舵軸12のピニオンシャフト12b(差動機構31のラックアンドピニオン18側)に与えられたトルクによって生じる角変位を打ち消すことができる。
また、差動機構制御手段(第2制御手段)34は、第1操舵アシストモードにおいて、ステアリング角θs(差動機構31のステアリングホイール11側の角度)、及び、車速Vtに応じて設定された第2比率に基づき、差動機構31を角度制御する。すなわち、第2操舵アシストモードと第1操舵アシストモードとで、第1比率と第2比率とを切り替えて、差動機構31を角度制御する。これにより、第2操舵アシストモードでは、ステアリング角θsの角変位をピニオン角θpの角変位に対して小さくした操舵角変位抑制制御を実現することができ、第1操舵アシストモードでは、車速Vtに応じた適切な操舵アシスト制御を実現することができる。
なお、上述した実施形態1では、EPS制御ユニット23内にEPS制御手段(第1制御手段)24が内包され、差動機構制御ユニット33内に差動機構制御手段(第2制御手段)34が内包される例を示したが、EPS制御手段(第1制御手段)24及び差動機構制御手段(第2制御手段)34は、同一の制御ユニットに内包される構成であっても良いし、EPS制御ユニット23及び差動機構制御ユニット33が1つの制御ユニットとして構成されていても良い。これら制御ユニットの構成や、EPS制御手段(第1制御手段)24及び差動機構制御手段(第2制御手段)34の物理的な構成により本発明が限定されるものではない。
(実施形態2)
図7は、実施形態2に係る車両用ステアリング制御装置の一構成例を示す図である。なお、図7に示す車両1aにおいて、実施形態2に係る車両用ステアリング制御装置のEPS制御手段24の構成は、上述した実施形態1と同様であるので、ここでは説明を省略する。
車両用ステアリング制御装置3aは、自動操舵制御ユニット(上位制御ユニット)50から目標ピニオン角θp*及び目標操舵トルクTs*が入力されることにより、第1操舵アシストモードから第2操舵アシストモードに切り替わる。なお、車両用ステアリング制御装置3aは、自動操舵制御ユニット(上位制御ユニット)50から、目標ピニオン角θp*及び目標操舵トルクTs*の他に、第1操舵アシストモードと第2操舵アシストモードとを切り替えるための信号が入力される構成であっても良い。
差動装置30aは、差動機構31と、差動機構モータ32aと、差動機構制御ユニット33aと、を含み構成される。差動機構31と差動機構モータ32aとは、差動機構アクチュエータ300aを構成する。
差動機構制御ユニット33aは、差動機構31を制御する差動機構制御手段(第2制御手段)34aを内包している。差動機構制御手段34aは、差動機構モータ32aを電流制御することにより、ピニオンシャフト12bとステアリングシャフト12aとの間に設けられた差動機構31によって角度差θdmが生じる。
図8は、実施形態2に係る車両用ステアリング制御装置の差動機構制御手段の内部機能構成の一例を示す図である。
差動機構制御手段34aは、第1差動機構モータ指令値生成部45と、第2差動機構モータ指令値生成部46と、差動機構モータ電流指令値切替部47と、差動機構モータ電流制御部48と、を含み構成される。
第1差動機構モータ指令値生成部45は、差動機構モータ目標角演算部451と、加算器452と、第1差動機構モータ電流指令値演算部453と、を含み構成される。
第2差動機構モータ指令値生成部46は、加算器461と、差動機構アクチュエータトルク指令値演算部462と、第2差動機構モータ電流指令値演算部463と、を含み構成される。
差動機構アクチュエータトルク指令値演算部462は、例えば、位相補償器464と、制御手段465と、を含み構成される。制御手段465は、例えばPI制御手段やP制御手段であっても良い。
差動機構制御手段34aには、車速センサ16により検出された車速Vt、第2角度センサ15により検出されたステアリング角θs、差動機構モータ32aの絶対角(差動機構モータ角)θa、トルクセンサ13により検出された操舵トルクTs、自動操舵制御ユニット(上位制御ユニット)50からの目標ピニオン角θp*、及び目標操舵トルクTs*が入力される。
本実施形態における差動機構制御手段34aは、第1操舵アシストモードでは、車速Vtに応じた操舵アシスト制御を実現し、第2操舵アシストモードでは、EPSアクチュエータ200がトルク制御されることによってステアリング角θsに生じる角変位を抑制する操舵角変位抑制制御を実現する。
第1差動機構モータ指令値生成部45の差動機構モータ目標角演算部451は、第1操舵アシストモードにおいて、車速Vt及びステアリング角θsに基づき、差動機構アクチュエータ300aにおける角度指令(差動機構アクチュエータ目標角θdm*)を求める。そして、差動機構モータ目標角演算部451は、求めた差動機構アクチュエータ目標角θdm*に対応する差動機構モータ目標角θa*を求め、加算器452に出力する。
加算器452は、差動機構モータ目標角演算部451から出力された差動機構モータ目標角θa*と、差動機構モータ角θaとの角度偏差Δθaを求め、第1差動機構モータ電流指令値演算部453に出力する。
第1差動機構モータ電流指令値演算部453は、差動機構モータ目標角θa*と差動機構モータ角θaとの角度偏差Δθaを相殺するために必要な差動機構モータ32aの電流指令値(第1差動機構モータ電流指令値)Ia1*を求め、差動機構モータ電流指令値切替部47に出力する。
一方、第2差動機構モータ指令値生成部46の加算器461は、第2操舵アシストモードにおいて、自動操舵制御ユニット(上位制御ユニット)50からの目標操舵トルクTs*と、トルクセンサ13により検出された操舵トルクTsとの偏差ΔTsを求め、差動機構アクチュエータトルク指令値演算部462に出力する。
差動機構アクチュエータトルク指令値演算部462は、加算器461から入力された目標操舵トルクTs*と操舵トルクTsとの偏差ΔTsに基づき、差動機構アクチュエータトルク指令値Tdm*を求め、第2差動機構モータ電流指令値演算部463に出力する。なお、図8に示す例では、位相補償器464と制御手段465とを含み差動機構アクチュエータトルク指令値演算部462が構成される例を示したが、差動機構アクチュエータトルク指令値演算部462の構成はこれに限るものではなく、差動機構アクチュエータトルク指令値演算部462の構成によって本発明が限定されるものではない。
第2差動機構モータ電流指令値演算部463は、差動機構アクチュエータトルク指令値Tdm*を得るために必要な差動機構モータ32aの電流指令値(第2差動機構モータ電流指令値)Ia2*を求め、差動機構モータ電流指令値切替部47に出力する。
差動機構モータ電流指令値切替部47は、目標ピニオン角θp*に応じて、第1差動機構モータ電流指令値演算部453から出力される第1差動機構モータ電流指令値Ia1*と第2差動機構モータ電流指令値演算部463から出力される第2差動機構モータ電流指令値Ia2*とを切り替え、差動機構モータ電流指令値Ia*として出力する。より具体的には、差動機構モータ電流指令値切替部47は、自動操舵制御ユニット(上位制御ユニット)50から目標ピニオン角θp*が入力されていなければ、第1操舵アシストモードであるものとして、第1差動機構モータ電流指令値Ia1*を差動機構モータ電流指令値Ia*として差動機構モータ電流制御部48に出力する。また、差動機構モータ電流指令値切替部47は、自動操舵制御ユニット(上位制御ユニット)50から目標ピニオン角θp*が入力されていれば、第2操舵アシストモードであるものとして、第2差動機構モータ電流指令値Ia2*を差動機構モータ電流指令値Ia*として差動機構モータ電流制御部48に出力する。
差動機構モータ電流制御部48は、差動機構モータ電流指令値切替部47から出力された差動機構モータ電流指令値Ia*に応じた差動機構モータ電流Iaを生成して差動機構モータ32aに与える。
実施形態2に係る車両用ステアリング制御装置の第1操舵アシストモードにおける差動機構制御手段34aの動作概念、及び第2操舵アシストモードにおける操舵角変位抑制制御の動作原理については、実施形態1と同様であるので、ここでは説明を省略する。
本実施形態に係る車両用ステアリング制御装置3aの差動機構制御手段34aは、第1操舵アシストモードにおいて、車速Vtに応じたステアリング角θsに対するピニオン角θpの比率αを適用して、差動機構アクチュエータ300aを角度制御する。また、差動機構制御手段34aは、第2操舵アシストモードにおいて、自動操舵制御ユニット(上位制御ユニット)50から与えられた目標操舵トルクTs*と操舵トルクTsとの偏差ΔTsが小さくなるように、差動機構アクチュエータ300aをトルク制御する。このとき、差動機構アクチュエータ300aは、第2操舵アシストモードにおいてEPS装置20の減速装置21によって与えられるEPSアクチュエータトルクTepsを打ち消す方向、すなわち、EPSアクチュエータトルクTepsによって操舵軸12に与えられるピニオン角θpを打ち消すように、EPSアクチュエータトルクTepsとは逆向きの差動機構アクチュエータ角θdmが与えられる。これにより、EPSアクチュエータトルクTepsによって生じるピニオン角θpとは逆向きの差動機構アクチュエータ角θdmが生じ、その結果として、ステアリング角θsの角変位が抑制され、EPS装置20によって第2操舵アシストモードで発生するトルク(EPSアクチュエータトルクTeps)が運転者によるステアリングホイール11の操舵に与える影響を抑制することができる。
図9Aは、実施形態2に係る車両用ステアリング制御装置の第2操舵アシストモードにおいて、トルク制御による操舵角変位抑制制御を適用していない場合の遷移例を示す図である。図9Bは、実施形態2に係る車両用ステアリング制御装置の第2操舵アシストモードにおいて、トルク制御による操舵角変位抑制制御を適用した場合の遷移例を示す図である。
図9A及び図9Bに示す例では、第2操舵アシストモードによって車両前方の障害物を回避したものとしてシミュレーションしている。
図9Bに示すように、実施形態2に係るトルク制御による操舵角変位抑制制御を適用した場合には、実施形態2に係るトルク制御による操舵角変位抑制制御を適用していない場合(図9A)よりも、操舵トルクTsの振幅が小さくなっている。すなわち、本実施形態に係る車両用ステアリング制御装置3aでは、自動操舵制御ユニット(上位制御ユニット)50から入力される目標操舵トルクTs*を適切に設定し、第1操舵アシストモード時においてEPS装置20の減速装置21によって与えられるEPSアクチュエータトルクTepsを打ち消す方向、すなわち、EPSアクチュエータトルクTepsによって操舵軸12に与えられるピニオン角θpを打ち消すように、EPSアクチュエータトルクTepsとは逆向きの差動機構アクチュエータ角θdmを重畳することで、EPS装置20によって第2操舵アシストモード時に発生するトルクが運転者によるステアリングホイール11の操舵に与える影響を抑制することができる。
なお、上述した例では、目標操舵トルクTs*が自動操舵制御ユニット(上位制御ユニット)50から与えられるものとして説明したが、第2差動機構モータ指令値生成部46に予め設定値として設定されていても良いし、差動機構制御ユニット33a内に具備された図示しない記憶部に記憶されて、第1操舵アシストモードから第2操舵アシストモードへの切替時に第2差動機構モータ指令値生成部46に読み込まれる構成であっても良い。
以上説明したように、実施形態2に係る車両用ステアリング制御装置3aの差動機構制御手段(第2制御手段)34aは、第2操舵アシストモードにおいて、EPS制御手段(第1制御手段)24によって制御された減速機構21から操舵軸12のピニオンシャフト12b(差動機構31のラックアンドピニオン18側)に与えられたトルクを打ち消すように、差動機構31をトルク制御する。
このとき、差動機構アクチュエータ300aの差動機構31は、第2操舵アシストモードにおいてEPS装置20の減速装置21によって与えられるEPSアクチュエータトルクTepsを打ち消す方向、すなわち、EPSアクチュエータトルクTepsによって操舵軸12に与えられるピニオン角θpを打ち消すように、EPSアクチュエータトルクTepsとは逆向きの差動機構アクチュエータ角θdmが与えられる。これにより、EPSアクチュエータトルクTepsによって生じるピニオン角θpとは逆向きの差動機構アクチュエータ角θdmが生じ、その結果として、ステアリング角θsの角変位が抑制され、EPS装置20によって第2操舵アシストモードで発生するトルク(EPSアクチュエータトルクTeps)が運転者によるステアリングホイール11の操舵に与える影響を抑制することができる。
また、上記構成において、差動機構制御手段(第2制御手段)34aは、ステアリングホイール11に生じる操舵トルクTsが所定の目標操舵トルクTs*となるように、差動機構31をトルク制御することで、EPS制御手段(第1制御手段)24によって制御された減速機構21から差動機構31のラックアンドピニオン18側に与えられたトルクを打ち消すことができる。
なお、上述した実施形態2では、EPS制御ユニット23内にEPS制御手段(第1制御手段)24が内包され、差動機構制御ユニット33a内に差動機構制御手段(第2制御手段)34aが内包される例を示したが、EPS制御手段(第1制御手段)24及び差動機構制御手段(第2制御手段)34aは、同一の制御ユニットに内包される構成であっても良いし、EPS制御ユニット23及び差動機構制御ユニット33aが1つの制御ユニットとして構成されていても良い。これら制御ユニットの構成や、EPS制御手段(第1制御手段)24及び差動機構制御手段(第2制御手段)34aの物理的な構成により本発明が限定されるものではない。
1,1a 車両
2FL 左操舵輪
2FR 右操舵輪
3,3a 車両用ステアリング制御装置
11 ステアリングホイール
12 操舵軸
12a ステアリングシャフト
12b ピニオンシャフト
13 トルクセンサ
14 第1角度センサ
15 第2角度センサ
16 車速センサ
18 ラックアンドピニオン
18a ピニオン
18b ラック
19 タイロッド
20 EPS装置
21 減速機構
22 EPSモータ
23 EPS制御ユニット
24 EPS制御手段(第1制御手段)
25 EPSアシスト制御部
26 EPSモータ角制御部
27 EPSモータ電流指令値切替部
28 EPSモータ電流制御部
30,30a 差動装置
31 差動機構
32,32a 差動機構モータ
33,33a 差動機構制御ユニット
34,34a 差動機構制御手段(第2制御手段)
35 差動機構アクチュエータ目標角演算部
36 加算器
37 加算器
38 差動機構アクチュエータ位置制御部
39 差動機構モータ電流制御部
45 第1差動機構モータ指令値生成部
46 第2差動機構モータ指令値生成部
47 差動機構モータ電流指令値切替部
48 差動機構モータ電流制御部
50 上位制御ユニット(自動操舵制御ユニット)
100 ステアリング機構
200 EPSアクチュエータ
251 EPSモータアシストトルク演算部
252 第1EPSモータ電流指令値演算部
261 EPSモータ目標角演算部
262 加算器
263 第2EPSモータ電流指令値演算部
300,300a 差動機構アクチュエータ
451 差動機構モータ目標角演算部
452 加算器
453 第1差動機構モータ電流指令値演算部
461 加算器
462 差動機構アクチュエータトルク指令値演算部
463 第2差動機構モータ電流指令値演算部
464 位相補償器
465 制御手段
Ia 差動機構モータ電流
Ia* 差動機構モータ電流指令値
Im EPSモータ電流
Im* EPSモータ電流指令値
Im1* 第1EPSモータ電流指令値
Im2* 第2EPSモータ電流指令値
Ta アシストトルク
Tdm 差動機構アクチュエータトルク
Tdm* 差動機構アクチュエータトルク指令値
Teps EPSアクチュエータトルク
Ts 操舵トルク
Tsa セルフアライニングトルク
Ts* 目標操舵トルク
α ステアリング角θsに対するピニオン角θpの比率
α1 第1比率
α2 第2比率
θa 差動機構モータ角
θa* 差動機構モータ目標角
θdm 差動機構アクチュエータ角
θdm* 差動機構アクチュエータ目標角
θeps EPSアクチュエータ角
θeps* EPSアクチュエータ目標角
θh 角変位
θm EPSモータ角
θm* EPSモータ目標角
θs ステアリング角
θp ピニオン角
θp* 目標ピニオン角
Δθa 角度偏差(差動機構モータ)
Δθm 角度偏差(EPSモータ)

Claims (8)

  1. ステアリングホイールと、操舵輪を操舵駆動するラックアンドピニオンとの間が差動機構を介して接続され、前記ラックアンドピニオンと前記操舵輪との間に減速機構が設けられたステアリング機構において、前記減速機構を制御する第1制御手段と、
    前記ステアリング機構において、前記差動機構を制御する第2制御手段と、
    を備え、
    前記第1制御手段及び前記第2制御手段の動作モードとして、
    運転者の操舵を補助する第1操舵アシストモードと、
    運転者の操舵とは独立して操舵を行う第2操舵アシストモードと、
    を有し、
    前記第2制御手段は、
    前記第2操舵アシストモードにおいて、前記第1制御手段によって制御された前記減速機構から前記差動機構の前記ラックアンドピニオン側に与えられたトルクを打ち消すように、前記差動機構を制御する
    車両用ステアリング制御装置。
  2. 前記第2制御手段は、
    前記第2操舵アシストモードにおいて、前記ステアリングホイール側の角変位が前記ラックアンドピニオン側の角変位に対して小さくなるように、前記差動機構を制御する
    請求項1に記載の車両用ステアリング制御装置。
  3. 前記第2制御手段は、
    前記差動機構の前記ラックアンドピニオン側の角度に対する前記差動機構の前記ステアリングホイール側の角度の第1比率が設定され、前記第2操舵アシストモードにおいて、前記差動機構の前記ステアリングホイール側の角度及び前記第1比率に基づき、前記差動機構を制御する
    請求項2に記載の車両用ステアリング制御装置。
  4. 前記第2制御手段は、
    前記差動機構の前記ラックアンドピニオン側の角度に対する前記差動機構の前記ステアリングホイール側の角度の前記第1比率とは異なる第2比率が設定され、前記第1操舵アシストモードにおいて、前記差動機構の前記ステアリングホイール側の角度及び前記第2比率に基づき、前記差動機構を制御する
    請求項3に記載の車両用ステアリング制御装置。
  5. 前記第2制御手段は、
    前記第1比率と前記第2比率とを切り替えて、前記差動機構を制御する
    請求項4に記載の車両用ステアリング制御装置。
  6. 前記第2制御手段は、
    前記第1操舵アシストモードにおいて、車速に応じて前記第2比率が設定される
    請求項4又は請求項5に記載の車両用ステアリング制御装置。
  7. 前記差動機構の前記ステアリングホイール側のトルクを検出するトルクセンサを備え、
    前記第2制御手段は、
    前記第2操舵アシストモードにおいて、前記トルクセンサによって検出される操舵トルクが所定の目標操舵トルクとなるように、前記差動機構を制御する
    請求項1に記載の車両用ステアリング制御装置。
  8. 外部からの指令に基づき、前記第1操舵アシストモードと前記第2操舵アシストモードとが切り替えられる
    請求項1から請求項7の何れか一項に記載の車両用ステアリング制御装置。
JP2018500077A 2016-02-17 2017-02-09 車両用ステアリング制御装置 Expired - Fee Related JP6376307B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016028276 2016-02-17
JP2016028277 2016-02-17
JP2016028277 2016-02-17
JP2016028276 2016-02-17
PCT/JP2017/004784 WO2017141819A1 (ja) 2016-02-17 2017-02-09 車両用ステアリング制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017141819A1 true JPWO2017141819A1 (ja) 2018-07-26
JP6376307B2 JP6376307B2 (ja) 2018-08-22

Family

ID=59625032

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018500077A Expired - Fee Related JP6376307B2 (ja) 2016-02-17 2017-02-09 車両用ステアリング制御装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10464605B2 (ja)
EP (1) EP3395651B1 (ja)
JP (1) JP6376307B2 (ja)
CN (1) CN108602530A (ja)
WO (1) WO2017141819A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109189079B (zh) * 2018-11-05 2021-07-23 南京理工大学 基于gps定位的移动机器人导航控制方法
EP3992059B1 (en) * 2019-06-28 2023-04-19 NISSAN MOTOR Co., Ltd. Steering control method and steering control device
US11052940B1 (en) 2021-03-12 2021-07-06 Canoo Technologies Inc. Steer-by-wire systems and methods of operating thereof in vehicles

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006076339A (ja) * 2004-09-07 2006-03-23 Honda Motor Co Ltd 車両用ステアリング装置
WO2014128832A1 (ja) * 2013-02-19 2014-08-28 トヨタ自動車株式会社 衝突回避支援装置及び衝突回避支援方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003160053A (ja) * 2001-11-28 2003-06-03 Toyoda Mach Works Ltd 電気式動力舵取装置
JP3758563B2 (ja) * 2001-12-04 2006-03-22 豊田工機株式会社 位置検出器の補正方法、及び、電気式動力舵取装置
CN101586645B (zh) * 2005-02-24 2012-08-22 三菱重工业株式会社 牵引传动变速装置及车辆用操舵装置
JP5234314B2 (ja) * 2007-10-22 2013-07-10 株式会社ジェイテクト 車両用操舵装置
CN102666258B (zh) * 2009-11-16 2014-07-23 本田技研工业株式会社 后轮转向控制装置
SE534469C2 (sv) * 2010-01-11 2011-09-06 Scania Cv Ab Anordning för aktiv styrning av ett lastfordon och styrinrättning med sådan anordning
JP5328738B2 (ja) 2010-09-07 2013-10-30 本田技研工業株式会社 後側方操舵支援技術
DE102011120778B4 (de) 2011-12-09 2018-05-09 Volkswagen Aktiengesellschaft Verfahren und Vorrichtung zum Schutz eines Fahrers eines Kraftfahrzeugs, sowie ein Kraftfahrzeug mit einer solchen Vorrichtung
CN108698637B (zh) * 2016-02-12 2021-02-26 日本精工株式会社 车辆用转向控制装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006076339A (ja) * 2004-09-07 2006-03-23 Honda Motor Co Ltd 車両用ステアリング装置
WO2014128832A1 (ja) * 2013-02-19 2014-08-28 トヨタ自動車株式会社 衝突回避支援装置及び衝突回避支援方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP3395651A1 (en) 2018-10-31
JP6376307B2 (ja) 2018-08-22
EP3395651A4 (en) 2019-01-23
US10464605B2 (en) 2019-11-05
US20190039650A1 (en) 2019-02-07
EP3395651B1 (en) 2019-12-25
WO2017141819A1 (ja) 2017-08-24
CN108602530A (zh) 2018-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6380693B2 (ja) 車両用ステアリング制御装置
US7909131B2 (en) Electric power steering apparatus
JP5512924B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4470565B2 (ja) 車両用操舵装置
WO2018051838A1 (ja) 車両制御装置、車両制御方法および電動パワーステアリング装置
WO2012133590A1 (ja) 電動パワーステアリング装置
WO2016167256A1 (ja) ステアリング装置
JP4997478B2 (ja) 車両用操舵装置
JP6376307B2 (ja) 車両用ステアリング制御装置
JP4094597B2 (ja) 操舵装置
JP5959981B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2008230580A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2006256425A (ja) 操舵装置
JP5347499B2 (ja) 車両制御装置及び車両制御方法
WO2013132807A1 (ja) 車両用操舵制御装置及び車両用操舵制御方法
KR101172098B1 (ko) 능동조향장치의 반력저감을 위한 전동식 파워스티어링시스템
JP2019107967A (ja) 車両のステアリング制御方法及び制御装置
JP5249595B2 (ja) 操舵システム
JP4978347B2 (ja) 車両用操舵装置
JP5217901B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4409375B2 (ja) 反力制御装置
JP2007269219A (ja) 車両用操舵装置
JP3929998B2 (ja) 反力制御装置
JP3929999B2 (ja) 反力制御装置
JP2022129218A (ja) 車両用制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180427

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180427

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20180427

A529 Written submission of copy of amendment under article 34 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A5211

Effective date: 20180427

TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20180614

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180626

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180709

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6376307

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees