JPWO2017135463A1 - 鋳造用アルミニウム合金、アルミニウム合金部材、及びアルミニウム合金部材の製造方法 - Google Patents

鋳造用アルミニウム合金、アルミニウム合金部材、及びアルミニウム合金部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明の一実施形態は、Si:4.5質量%〜10.0質量%と、Mg:0質量%〜0.2質量%と、Fe:0質量%〜2.5質量%と、Cu:0質量%〜5.0質量%と、残部アルミニウム及び不可避不純物とからなるAl−Si系合金からなり、合金の母相に第2相が存在し、前記第2相の面積率が10%以上である、鋳造用アルミニウム合金、アルミニウム合金部材、及びアルミニウム合金部材の製造方法である。

Description

本開示は、鋳造用アルミニウム合金、アルミニウム合金部材、及びアルミニウム合金部材の製造方法に関する。
近年注目されているハイブリッド車及び電気自動車、航空機などの輸送用装置、発光ダイオード(Light Emitting Diode;LED)を利用した照明、パーソナルコンピュータ等の電力を必要とする電子機器等では、高出力化及び小型化が進められており、高出力化及び小型化に伴って発熱量も上昇する傾向にある。ところが、発熱は、出力の低下等を引き起こす一因となっており、熱を効率的に逃がすための放熱技術の確立が求められている。
放熱技術の一つとして、ヒートシンク等の放熱板が広く知られており、ヒートシンク等の放熱性能の向上が期待されている。例えばLED照明の場合、急速な輝度の改善が図られており、輝度の向上とともに発熱量も著しく増加する傾向がある。
通常、ヒートシンクを構成する放熱材としては、銅又はアルミニウム等の金属材料が一般に用いられている。一方、ヒートシンクの形状は、放熱効率を高める観点から、フィン部の複雑化、緻密化が図られるに至っており、複雑で緻密な形状を容易に成形可能な成形性を有していることも放熱材に求められる性質の一つである。
複雑な形状又は緻密な形状を成形する方法としては、精細に再現しやすい点で鋳造法が好適であり、鋳造法の中でも、金属の鋳型(金型)に溶融した金属を高圧下で高速に注入して鋳物を製造する製造法であるダイカスト法が適している。
ダイカスト法を利用した技術の例として、例えば、ケイ素(Si)、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、ホウ素(B)が含有され、残部がアルミニウム(Al)及び不可避不純物であるアルミニウム合金材をダイカスト法によって鋳造した後、時効熱処理することで、強度及び熱伝導性の良好なヒートシンク用アルミニウム合金を得る技術が開示されている(例えば、特開2006−63420号公報、特開2002−226932号公報参照)。
一方、ダイカスト法は、原理的に空気や酸化物の巻き込み又は微小欠陥が多くなりやすく、熱伝導率を低下させる一因を有している。
また、合金には、例えば、Al−Mg−Si系合金、Al−Si系合金等の種々の合金があるが、Al−Mg−Si系合金は、一般に熱間圧延、冷間圧延等を施して合金板を製造する圧延材料として用いられる。Al−Mg−Si系合金を用いた技術として、例えば、Si、Mg、Fe、Cu等の元素と残部Al及び不可避不純物からなる合金鋳塊に熱間圧延と冷間圧延を施し、熱間圧延と冷間圧延との間に熱処理することが開示されている(例えば、特開2003−321755号公報参照)。このほか、Al−Mg−Si系合金を用いた場合の圧延加工性を高める技術は種々提案されている(例えば、特開2000−226628号公報、特開2004−217945号公報、特開2005−8926号公報参照)。
Al−Mg−Si系合金は、その性質上、鋳造用の合金としては流動性が不足し、鋳型の隅々まで行き渡らないことから鋳造用途には不向きとされている。
しかしながら、特開2006−63420号公報又は特開2002−226932号公報で行われる時効熱処理は、180℃〜250℃付近の温度で行われるため、合金の強度こそ良化傾向を示すものの、近年求められる、150W/mK以上を超えるような高い熱伝導率を得ることはできない。しかも、ダイカスト法によるため、熱伝導率の点ではより不利となる。
また、特開2003−321755号公報に記載の技術は、Al−Mg−Si系合金を用いた圧延材料において、熱処理によってMg、SiをMgSiとして均一に析出させることで加工歪みを減少させることを目的とするものであり、母相とは別の第2相は形成されない。Al−Mg−Si系合金は、鋳造用途に用いられないのが通例であり、したがって特開2003−321755号公報は鋳造用材料として鋳造適性を保持しつつも熱伝導性を向上させる技術とは異なる。
本開示は、上記に鑑みなされたものである。
本開示の一実施形態が解決しようとする課題は、良好な鋳造適性を備えつつ、熱伝導率に優れた鋳造用アルミニウム合金、アルミニウム合金部材、及びアルミニウム合金部材の製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1> Si:4.5質量%〜10.0質量%と、Mg:0質量%〜0.2質量%と、Fe:0質量%〜2.5質量%と、Cu:0質量%〜5.0質量%と、残部アルミニウム及び不可避不純物とからなるAl−Si系合金からなり、合金の母相に第2相が存在し、前記第2相の面積率が10%以上である、鋳造用アルミニウム合金である。
<2> 前記第2相が、Si粒子及びFe系晶出物の少なくとも一方を含む相である前記<1>に記載の鋳造用アルミニウム合金である。
<3> Feの含有量が、1.0質量%〜2.5質量%である前記<1>又は前記<2>に記載の鋳造用アルミニウム合金である。
<4> 熱伝導率が、170W/mK以上である前記<1>〜前記<3>のいずれか1つに記載の鋳造用アルミニウム合金である。
<5> 前記<1>〜前記<4>のいずれか1つに記載の鋳造用アルミニウム合金を含むアルミニウム合金部材である。
<6> ヒートシンクである前記<5>に記載のアルミニウム合金部材である。
<7> 前記<1>〜前記<4>のいずれか1つに記載の鋳造用アルミニウム合金を用いて鋳造する鋳造工程と、
鋳造された鋳物を300℃以上600℃未満の温度領域で加熱する加熱工程と、
を有するアルミニウム合金部材の製造方法である。
本開示の一実施形態によれば、良好な鋳造適性を具えつつ、熱伝導率に優れた鋳造用アルミニウム合金、アルミニウム合金部材、及びアルミニウム合金部材の製造方法が提供される。
ヒートシンクの構造例を示す斜視図である。 鋳造された鋳物をスライスして得た円盤状の試料の外観写真である。 スライスした鋳物から試料片を採取する場合の採取方法を模式的に示す模式図である。 温度を変えて供試材1(Al−5%Si合金)を加熱処理した場合の熱伝導率の変化を示すグラフである。 温度を変えて供試材2(Al−8%Si合金)を加熱処理した場合の熱伝導率の変化を示すグラフである。 供試材1及び供試材2を350℃で加熱処理した際の熱伝導率の変化を対比して示すグラフである。 図7Aは、加熱処理前の供試材1の評価用試験片の表面の金属組織を示す。 図7Bは、図7Aの2値画像である。 図8Aは、250℃で加熱処理した供試材1の評価用合金材の表面の金属組織を示す。 図8Bは、図8Aの2値画像である。 図9Aは、300℃で加熱処理した供試材1の評価用合金材の表面の金属組織を示す。 図9Bは、図9Aの2値画像である。 図10Aは、350℃で加熱処理した供試材1の評価用合金材の表面の金属組織を示す。 図10Bは、図10Aの2値画像である。 図11Aは、500℃で加熱処理した供試材1の評価用試験片の表面の金属組織を示す。 図11Bは、図11Aの2値画像である。 図12Aは、加熱処理前の供試材2の評価用試験片の表面の金属組織を示す。 図12Bは、図12Aの2値画像である。 図13Aは、250℃で加熱処理した供試材2の評価用試験片の表面の金属組織を示す。 図13Bは、図13Aの2値画像である。 図14Aは、300℃で加熱処理した供試材2の評価用試験片の表面の金属組織を示す。 図14Bは、図14Aの2値画像である。 図15Aは、350℃で加熱処理した供試材2の評価用試験片の表面の金属組織を示す。 図15Bは、図15Aの2値画像である。 図16Aは、500℃で加熱処理した供試材2の評価用試験片の表面の金属組織を示す。 図16Bは、図16Aの2値画像である。
以下、本開示の鋳造用アルミニウム合金、並びに、鋳造用アルミニウム合金を用いたアルミニウム合金部材及びアルミニウム合金部材の製造方法について、詳細に説明する。
本明細書において、「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本明細書において、「工程」との用語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても、その工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
<鋳造用アルミニウム合金>
本開示の鋳造用アルミニウム合金は、ケイ素(Si)4.5質量%〜10.0質量%と、マグネシウム(Mg)0質量%〜0.2質量%と、鉄(Fe)0質量%〜2.5質量%と、銅(Cu)0質量%〜0.3質量%と、残部アルミニウム(Al)及び不可避不純物と、からなるAl−Si系合金からなり、合金の母相に第2相が存在し、第2相の面積率が10%以上である。
アルミニウム(Al)は、一般に熱伝導性に優れる一方、軽量かつ成形性が良好な材料であることが知られているものの、純アルミニウムは湯流れ性(溶融時の流動性)が極めて悪く、鋳造性が低いことが知られている。そこで、鋳造適性を付与する観点からSi等の他の元素を加えて合金化することが行われる。合金化は、強度、熱伝導性等の物性を調整する上でも有効である。しかし、Alに他の元素が混在すると、他元素の存在により熱伝導性が著しく損なわれる傾向にある。
このような状況の下、本開示の鋳造用アルミニウム合金は、Al及びSiを主成分とし、かつ、Mg含有量の少ない(0質量%〜0.2質量%)Al−Si系合金において、合金の母相に他の相(母相とは異なる第2相)が所定の面積率で存在して複相組織をなしていることで、良好な鋳造性を保持しつつ、優れた熱伝導性が発現される。
複相組織をなしていることは、母相中の固溶元素の存在量(固溶量)が減っているためと捉えられ、固溶元素が凝集して母相に存在する第2相が大きくなるほど、母相中に散在している固溶元素による熱伝導阻害が回避されることになり、熱伝導率を高く保持することができる。
第2相は、母相中に固溶していたAl以外の他の元素(特にSi、Fe)が局所的に集まって形成された、母相と異なる金属相であり、第2相が母相とともに存在することで複相組織が形成されている。この点で、母相中に析出物が存在する状態とは異なる。
第2相は、Siが析出し集合して形成されたSi粒子、FeもしくはFe化合物が晶出し集合して形成されたFe系晶出物、又は、前記Si粒子及び前記Fe系晶出物を含む相であることが好ましく、前記Si粒子及び前記Fe系晶出物を含む相であることがより好ましい。
鋳造用アルミニウム合金が、母相と母相とは異なる第2相とを含む複相組織を有していることは、光学顕微鏡像を観察することにより把握することができる。
本開示の鋳造用アルミニウム合金は、母相に第2相が存在し、合金の面積全体に占める第2相の面積率が10%以上となっている。第2相の面積率が10%以上であることで、Siを含むAl−Si合金は、良好な鋳造適性を保持しながらも、熱伝導率に優れている。
第2相の面積率としては、上記と同様の理由から15%以上が好ましい。また、第2相の面積率は、強度が低下し、かつ、延性が損なわれて成形性が低下しやすくなる観点から、30%以下であることが好ましい。
第2相の面積率は、光学顕微鏡で観察された像を、画像処理ソフトウェア(ImageJ)を用いて2値化し、第2相に相当する部分(例えば2値を白黒で表す場合、第2相に相当する(母相に相当しない)部分(例えば黒色で着色された部分))の面積を計測し、計測値の観察面の全面積に対する比率(%;面積率)を算出することで求められる。
第2相の形成は、後述するように、鋳造後に所定の加熱処理を行うことにより調整することができる。第2相の形成性は、加熱温度及び加熱時間に依存し、加熱時の温度及び時間を調整することにより制御することが可能である。
具体的には、特に加熱温度を調整することが好ましく、更には、加熱温度を300℃以上600℃未満の範囲に調節することが第2相の形成に好適である。加熱温度としては、部材形状を維持しつつ、熱伝導率を170W/mK以上に高める観点から、300℃以上550℃以下がより好ましく、300℃以上400℃以下がさらに好ましい。
次に、本開示の鋳造用アルミニウム合金を形成する元素について述べる。
本開示の鋳造用アルミニウム合金は、Si、Mg、Fe、Cu、残部Al、及び不可避不純物からなり、Si含有量が4.5質量%〜10.0質量%であり、Mg含有量が0質量%〜0.2質量%であり、Fe含有量が0質量%〜2.5質量%であり、Cu含有量が0質量%〜0.3質量%である。
(Si)
Siは、合金の湯流れ性(金型に対する溶湯の流動性)を良好にする点で好適である。
Si含有量は、鋳造用アルミニウム合金(Al−Si系合金)の全質量に対して、4.5質量%〜10.0質量%である。
Si含有量が4.5質量%以上であると、良好な鋳造適性が得られ、ダイカスト法による鋳造性にも適する。Si含有量は、5.0質量%以上が好ましい。また、Si含有量が10.0質量%以下であると、熱伝導率が損なわれず、熱伝導性の高い合金が得られる。Si含有量は、8.5質量%以下が好ましい。
(Mg)
Mgは、必ずしも含有されている必要はなく、必要に応じて、微量のMgを含有した組成とされてもよい。
Mg含有量は、鋳造用アルミニウム合金(Al−Si系合金)の全質量に対して、0質量%〜0.2質量%である。
Mgは、0質量%を超えて含有されてもよい。Mg含有量が0(ゼロ)を超えている場合、合金成形体の強度を向上させることができる。また、Mg含有量が0.2質量%以下であると、鋳造適性に優れている。Mg含有量は、0.1質量%以下が好ましい。Mg含有量が上記の範囲にある点で、本開示の鋳造用アルミニウム合金は、Al−Mg−Si系合金とは区別される。
(Fe)
Feは、必ずしも含有されている必要はなく、必要に応じて、微量のFeを含有した組成とされてもよい。
Fe含有量は、鋳造用アルミニウム合金(Al−Si系合金)の全質量に対して、0質量%〜2.5質量%である。
Feは、0質量%を超えて含有されてもよい。Fe含有量が0(ゼロ)を超えている場合、Feに起因する熱伝導性の低下を招きやすい。そのため、Feを含有する合金組成の場合において、本発明の一実施形態による効果がより効果的に奏されることになる。かかる観点から、Fe含有量は、1.0質量%以上が好ましい。また、Fe含有量が2.5質量%以下であることで、熱伝導率の低下が小さく抑えられる。Fe含有量は、2.0質量%以下が好ましく、1.8質量%以下がより好ましい。
(Cu)
Cuは、必ずしも含有されている必要はなく、必要に応じて、微量のCuを含有した組成とされてもよい。
Cu含有量は、鋳造用アルミニウム合金(Al−Si系合金)の全質量に対して、0質量%〜5.0質量%である。
Cuは、0質量%を超えて含有されてもよい。Cu含有量が0(ゼロ)を超えている場合、強度を良好にする点で好適である。また、Cu含有量が5.0質量%以下であることで、延性の低下及び疲労強度の低下が避けられる。Cu含有量は、3.5質量%以下が好ましく、1.0質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下がさらに好ましい。
(Al)
鋳造用アルミニウム合金(Al−Si系合金)は、Alを主成分として他Siを含有するAl−Si系のアルミニウム合金である。
主成分としてのAl含有量は、鋳造用アルミニウム合金(Al−Si系合金)の全質量に対して、85.0質量%〜95.0質量%が好ましく、90.0質量%〜92.0質量%がより好ましい。
(不可避不純物)
鋳造用アルミニウム合金(Al−Si系合金)は、鋳造性を損なわない範囲で、上記した元素以外の成分を不可避不純物として含有していてもよい。
不可避不純物としては、例えば、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、ジルコニウム(Zr)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、錫(Sn)、インジウム(In)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、ナトリウム(Na)等が挙げられる。上記の不可避不純物は、過剰に添加された場合に熱伝導性の低下を来たすおそれがある観点から、Ni及びCoの含有量は鋳造用アルミニウム合金(Al−Si系合金)の全質量に対して0.60質量%以下が好ましく、Ni及びCo以外の元素の含有量は鋳造用アルミニウム合金(Al−Si系合金)の全質量に対して0.20質量%以下が好ましい。
〜熱伝導率〜
本開示の鋳造用アルミニウム合金(Al−Si系合金)の熱伝導率としては、近年のヒートシンク等に要求される放電性能を向上させる観点から、170W/mK以上であることが好ましく、180W/mK以上であることがより好ましい。熱伝導率は、高いほど好ましく、熱伝導率の上限に制限はない。
熱伝導率は、渦電流導電率計(DC−11M、Zappitec社)を用い、25℃の室温に管理された室内で測定周波数60KHzにて電気伝導率(%IACS)を5点測定し、電気伝導率(S/m)に単位変換して得られた値の平均値を、ヴィーデマン=フランツ則を用いて熱伝導率に換算して求められる値である。
Al−Si系合金である本開示の鋳造用アルミニウム合金は、ダイカスト用JIS合金(例えばJIS ADC1、ADC12)よりも高い熱伝導性を示し、かつ、良好な強度及び鋳造性を有するものである。そのため、良好な放熱特性、強度、及び鋳造性を具えた材料(例えば、ヒートシンク等のアルミニウム合金部材の作製材料)として利用することができる。
<アルミニウム合金部材>
本開示のアルミニウム合金部材は、既述の鋳造用アルミニウム合金を含むものである。
アルミニウム合金部材に既述の鋳造用アルミニウム合金が含まれるので、鋳造(ダイカスト法による鋳造を含む)しやすく、複雑な形状又は緻密な形状を有する成形体の成形を、精細かつ再現性良く行うことができる。
したがって、例えば、図1に示すような多数枚の羽根が配列されたヒートシンクなどの鋳造を好適に行うことができる。
また、本開示のアルミニウム合金部材は、既述の鋳造用アルミニウム合金を含むので、高い熱伝導率を有しており、放熱特性に優れている。そのため、放熱用部材として好適であり、例えばヒートシンク等として好適に用いることができる。
<アルミニウム合金部材の製造方法>
本開示のアルミニウム合金部材の製造方法は、既述の鋳造用アルミニウム合金を用いて鋳造する鋳造工程と、鋳造された鋳物を300℃以上600℃未満の温度領域で加熱する加熱工程と、を有し、必要に応じて、乾燥処理、表面処理、塗装等の他の工程を有していてもよい。
本開示のアルミニウム合金部材の製造方法では、既述の鋳造用アルミニウム合金が用いられるので、鋳造しやすく、複雑な形状又は緻密な形状を有する成形体の鋳造による成形を精細かつ再現性良く行える。
−鋳造工程−
鋳造工程では、既述の鋳造用アルミニウム合金を用いて鋳造する。
鋳造は、既述の鋳造用アルミニウム合金を用意し、鋳造用アルミニウム合金をその融点よりも高い温度で熱して溶融し、鋳型に流し込み、冷却して所望の形状に固めることにより行える。
鋳型には、金属製の鋳型(金型)、木製の鋳型(木型)等を適宜選択すればよい。
鋳造方法は、その方法に限定されない。例えば、溶融した鋳造用アルミニウム合金を金型に高圧下で高速注入して鋳物を製造するダイカスト法を利用して行ってもよく、この他の方法を用いてもよい。
−加熱工程−
加熱工程では、上記鋳造工程で鋳造された鋳物を300℃以上600℃未満の温度領域で加熱する。
鋳造後に比較的高い温度で加熱処理を施すことにより、母相中に固溶している元素が集合した第2相が形成され、結果、母相中に固溶している元素の固溶量が減り、母相での熱伝導性が向上する。これにより、合金の熱伝導率が飛躍的に向上する。つまり、合金中に母相と第2相とを有する複相組織が形成されることで、母相中の他元素に起因する熱伝導阻害作用が低減し、熱伝導率が向上する。これにより、鋳造適性を良好に維持しながらも優れた熱伝導率を実現することができる。
加熱は、加熱方法に特に制限はなく、例えば、乾燥炉、電気炉等を利用して行うことができる。
加熱温度は、300℃以上600℃未満の範囲とする。
加熱温度が300℃以上であると、熱伝導率の向上効果が大きく、例えば10%以上の熱伝導率の向上が期待できる。具体的には、熱伝導率を170W/mK以上に高めることができる。また、加熱温度が600℃未満であることで、熱処理後のアルミニウム合金における膨れの発生が抑制され、アルミニウム合金の形状を維持しやすい。
加熱温度としては、短時間で熱伝導率の向上効果が大きい点で、300℃以上550℃以下がより好ましく、300℃以上500℃以下がさらに好ましく、熱伝導率の向上効果及び処理の容易さの点で、300℃以上450℃以下がより好ましく、300℃以上400℃以下がさらに好ましい。
加熱時間は、加熱温度に依存し、加熱温度に合わせて適宜選択すればよい。
加熱時間としては、例えば、0.1時間以上3時間以下とすることができ、加熱時間は短いことが望ましいことから、0.1時間以上1時間以下が好ましく、0.1時間以上0.5時間以下がより好ましい。
上記の中でも、加熱は、加熱温度が300℃以上500℃であり、かつ、加熱時間が0.1時間以上1時間以下である条件で行うことが好ましく、加熱温度が300℃以上450℃であり、かつ、加熱時間が0.1時間以上0.75時間以下である条件で行うことがより好ましく、加熱温度が300℃以上400℃であり、かつ、加熱時間が0.1時間以上0.5時間以下である条件で行うのが更に好ましい。
以下、本発明の一実施形態を実施例により更に具体的に説明する。但し、本発明は、その主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
−アルミニウム(Al)合金の準備−
Al合金として、下記表1に示す組成を有するAl−5%Si合金(供試材1)及びAl−8%Si合金(供試材2)を用意した。
各供試材は、アルミニウムを溶融し、溶融したアルミニウムに表1に示す比率(質量基準)になるように各元素を添加して調製した。

−鋳造−
金型を用意し、上記の供試材1、2を順に用いてダイカスト法により円柱状の2種の鋳物を鋳造した(鋳造工程)。ダイカスト法により金型への供試材の注入は、注入圧力90[MPa]の条件にて行った。
鋳造により得られた各鋳物を、ファインカッターで直径4mm、厚み2mmのサイズに3枚スライスし、図2に示す円盤状の試料を得た。そして、円盤状の試料を各々、バンドソーを用いて図3に示すように縦12mm、横12mm、厚み1mmのサイズに切り出し、7個の試料片(No.1〜No.7)を作製した。7個の試料片のうち、No.4を除く6個の試料片を用い、合計15個の試料片を用意した。15個の試料片に対し、エメリー紙#400〜#2000を用いて機械研磨した後、ダイヤモンドパウダーを用いてバフ研磨を施した。
このようにして、2種の鋳物について各々15個の評価用試験片を用意した。
−加熱−
次いで、用意した評価用試験片をマッフル炉(FO100、ヤマト科学(株))に入れて下記の条件にて加熱処理を行い(加熱工程)、Al−5%Si合金(供試材1)の評価用合金材、及びAl−8%Si合金(供試材2)の評価用合金材を作製した。
<条件>
・加熱温度:200℃、250℃、300℃、350℃、500℃、550℃、600℃
・加熱時間:10分、30分、60分、
−評価−
上記のように、供試材1及び供試材2を用いて得た「加熱処理前の『評価用試験片』」と「加熱処理後の『評価用合金材』」とに対して、以下の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果は、表2〜表5及び図4〜図10に示す。
(1)熱伝導率
渦電流導電率計(DC−11M、Zappitec社)を用い、25℃の室温に管理された室内で測定周波数60KHzの条件にて、加熱処理後の評価用合金材の各々について電気伝導率(%IACS)を5点ずつ測定した。測定値を電気伝導率(S/m)に単位変換し、得られた変換値の平均値からヴィーデマン=フランツ則を用いて熱伝導率(単位:W/mK)を換算した。
Al−5%Si合金(供試材1)の評価用合金材及びAl−8%Si合金(供試材2)の評価用合金材の熱伝導率(単位:W/mK;加熱温度200℃〜500℃、加熱時間60分)を下記表2に示す。
また、表2に示す熱伝導率のうち、Al−5%Si合金(供試材1)の評価用合金材の250℃、300℃及び350℃での熱伝導率を図4に示し、Al−8%Si合金(供試材2)の評価用合金材の250℃、300℃及び350℃での熱伝導率を図5に示す。また、供試材1及び供試材2を350℃で加熱処理した際の熱伝導率の変化を対比して図6に示す。

(2)合金組織の観察
Al−5%Si合金(供試材1)の評価用合金材及びAl−8%Si合金(供試材2)の評価用合金材について、「加熱処理前の『評価用試験片』」及び「加熱処理後の『評価用合金材』」の表面の金属組織を光学顕微鏡(500倍)で観察した。加熱処理後の『評価用合金材』には、250℃、300℃又は350℃で60分加熱処理して得られた評価用合金材を用いた。
図7Aは、加熱処理前の評価用試験片(供試材1)の表面の金属組織を示し、図8Aは、250℃で加熱処理した評価用合金材(供試材1)の表面の金属組織を示し、図9Aは、300℃で加熱処理した評価用合金材(供試材1)の表面の金属組織を示し、図10Aは、350℃で加熱処理した評価用合金材(供試材1)の表面の金属組織を示し、図11Aは、500℃で加熱処理した評価用合金材(供試材1)の表面の金属組織を示す。
更に、図12Aは、加熱処理前の評価用試験片(供試材2)の表面の金属組織を示し、図13Aは、250℃で加熱処理した評価用合金材(供試材2)の表面の金属組織を示し、図14Aは、300℃で加熱処理した評価用合金材(供試材2)の表面の金属組織を示し、図15Aは、350℃で加熱処理した評価用合金材(供試材2)の表面の金属組織を示し、図16Aは、500℃で加熱処理した評価用合金材(供試材2)の表面の金属組織を示す。
(3)第2相の面積率
Al−5%Si合金(供試材1)の「加熱処理前の『評価用試験片』」及び「加熱処理後の『評価用合金材』」について、各材料表面の金属組織を光学顕微鏡(500倍)で観察し、観察された光学顕微鏡像を、画像処理ソフトウェア(ImageJ)を用いて2値化した。2値化した光学顕微鏡像を、図7B、図8B、図9B、図10B及び図11B、並びに図12B、図13B、図14B、図15B及び図16Bに示す。
図7B、図8B、図9B、図10B及び図11B、並びに図12B、図13B、図14B、図15B及び図16Bに示されるように、第2相に相当する黒着色された部分の面積を計測し、計測値の観察面の全面積に対する比率(%;面積率)を算出した。算出値は、第2相の面積率を表す。第2相の面積率を下記表3に示す。
なお、図7Bは、図7Aの2値画像であり、図8Bは、図8Aの2値画像であり、図9Bは、図9Aの2値画像であり、図10Bは、図10Aの2値画像であり、図11Bは、図11Aの2値画像である。また、図12Bは、図12Aの2値画像であり、図13Bは、図13Aの2値画像であり、図14Bは、図14Aの2値画像であり、図15Bは、図15Aの2値画像であり、図16Bは、図16Aの2値画像である。

(4)硬さ
各温度で加熱時間60分の熱処理を行った後の評価用合金材の各々について、日本工業規格(JIS)Z 2244:2009に規定されるビッカース硬さ試験−試験方法により硬さを測定した。下記表4に測定結果を示す。
アルミニウムに対するSi含量が異なる供試材1及び供試材2は、いずれも鋳造しやすく、鋳造性に優れたものであった。
作製した評価用合金材における第2相の占める面積率を表3に示す。表3に示すように、熱処理していない評価用試験片は、第2相の面積率が低く、250℃で60分熱処理した場合も大幅な面積率の向上は観られなかった。これに対して、300℃で60分熱処理した評価用合金材では、図9に示すように第2相の占める面積率が大きくなって10%を超えるに至っており、図4〜図5(図中の一点鎖線)に表されるように熱伝導率は著しく向上している。図9において、第2相は黒色で表される領域であり、図9中のA部は、Siが集合してできSi粒子であり、図9中のB部は、Fe、Al、Siが集まってできたFe系晶出物である。これらの点については、Al−5%Si合金(供試材1)及びAl−8%Si合金(供試材2)の双方とも同様の結果であった。
図9中のA部及びB部について、EDS(エネルギー分散形X線分光器)が取り付けられた走査型電子顕微鏡(SEM−EDS)により元素分析し、成分元素を同定した。A部(Si粒子)及びB部(Fe系晶出物)における元素組成を下記表5に示す。
A部及びB部のいずれも、Al中の固溶成分であるSiとFeが集まって形成された、母相と異なる相(第2相)であることが分かった。
なお、表5には、300℃で60分加熱した評価用合金材について示したが、他の条件(加熱温度:350℃、500℃、550℃、600℃、加熱時間:10分、30分)で加熱処理した場合も同様の結果であった。

図6には、350℃で加熱処理した場合のAl合金の熱伝導率を示す。Al−8%Si合金(供試材2)の熱伝導率は、Al−5%Si合金(供試材1)に比べて5W/mK〜10W/mK程度低いが、熱処理による熱伝導率の増加量は、Al−8%Si合金がAl−5%Si合金よりも大きかった。
また、図7に示すように、熱処理前の組織にはAlの母相に対して第2相が少なく、この場合には図4〜図5(加熱時間0分)に示すように熱伝導率は低い。250℃で加熱処理した組織は、上記の通り第2相の面積率は7.7%程度であり、図4〜図5のように熱伝導率の向上効果は高くない。これに対して、300℃以上の温度で加熱処理を施した場合、図9〜図11に示すように、Alの母相に対する第2相の割合が増えていることが分かる。そして、表3のように第2相の面積率が増えるにつれて、図4〜図5及び表2に示すように、合金における熱伝導率の向上効果も大きく現れていることが分かる。加熱温度が高すぎると、第2相が再び溶融等して減少する傾向にあるため、加熱温度は300℃〜450℃の範囲が好ましい。
また、図12A〜図16Aに示すAl−8%Si合金(供試材2)についても、ほぼ同様の傾向がみられ、熱処理前の組織にはAlの母相に対して第2相が少ない。これに対し、300℃以上の温度で加熱処理を施した場合、図14A〜図16Aに示すように、Alの母相に対する第2相の割合が増えていることが分かる。そして、表3のように第2相の面積率が増えるにつれて、表2に示すように、合金における熱伝導率の向上効果も大きく現れることが分かる。
Al−5%Si合金(供試材1)の評価用合金材及びAl−8%Si合金(供試材2)の評価用合金材の硬さは、表4に示す通り、熱処理前と同等以上の結果が得られた。従来は長時間に亘る加熱処理が必要とされたため、熱処理に伴う硬さの著しい低下が懸念される場合があったが、供試材1、2では、硬さの著しい低下はみられなかった。
2016年2月5日出願の日本特許出願第2016−021225号公報は、その開示全体がここに参照文献として組み込まれるものである。
本明細書に記述された全ての刊行物や特許出願、並びに技術標準は、それら個々の刊行物や特許出願、並びに技術標準が引用文献として特別に、そして個々に組み込むことが指定されている場合には、該引用文献と同じ限定範囲においてここに組み込まれるものである。本発明の範囲は下記特許請求の範囲及びその等価物に拠って決定されることを企図するものである。

Claims (7)

  1. Si:4.5質量%〜10.0質量%と、Mg:0質量%〜0.2質量%と、Fe:0質量%〜2.5質量%と、Cu:0質量%〜5.0質量%と、残部アルミニウム及び不可避不純物とからなるAl−Si系合金からなり、
    合金の母相に第2相が存在し、前記第2相の面積率が10%以上である、鋳造用アルミニウム合金。
  2. 前記第2相が、Si粒子及びFe系晶出物の少なくとも一方を含む相である請求項1に記載の鋳造用アルミニウム合金。
  3. Feの含有量が、1.0質量%〜2.5質量%である請求項1又は請求項2に記載の鋳造用アルミニウム合金。
  4. 熱伝導率が、170W/mK以上である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の鋳造用アルミニウム合金。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の鋳造用アルミニウム合金を含むアルミニウム合金部材。
  6. ヒートシンクである請求項5に記載のアルミニウム合金部材。
  7. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の鋳造用アルミニウム合金を用いて鋳造する鋳造工程と、
    鋳造された鋳物を300℃以上600℃未満の温度領域で加熱する加熱工程と、
    を有するアルミニウム合金部材の製造方法。
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