JPWO2017110844A1 - エチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂組成物ペレット群 - Google Patents

エチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂組成物ペレット群 Download PDF

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Abstract

ロングラン加工性に優れたエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂ペレット群を目的とし、エチレン−ビニルアルコール共重合体と2価の金属塩とを含有するエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物ペレット群であって、230℃で30分間の熱処理を行った後のb*値が5以上となるペレットの個数の全体数に対する割合が3%以下であるエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂組成物ペレット群を提供する。

Description

本発明は、エチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂組成物ペレット群に関し、さらに詳しくは、溶融成形時のロングラン加工性に優れるエチレン−ビニルアルコール系共重合樹脂組成物ペレット群に関するものである。
従来、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(以下、「EVOH樹脂」と称することがある)は、高分子側鎖に存在する水酸基同士の水素結合のため、非常に強い分子間力を有する。それゆえに、結晶性が高く、さらに非晶部分においても分子間力が高いため、気体分子等はEVOH樹脂を通過しにくく、EVOH樹脂を用いたフィルムは優れたガスバリア性を示す。
EVOH樹脂は、その優れたガスバリア性を利用して、食品包装材料、医薬品包装材料、工業薬品包装材料、農薬包装材料等のフィルムやシート、或いはボトル等の容器等に成形されて利用されている。
EVOH樹脂をフィルムやシート等に加工するにあたっては、押出機等を用いて加熱、溶融させて目的とする形状に成形されるが、長時間にわたる溶融成形加工中に、EVOH樹脂が熱履歴を受けることによって劣化し、着色物や架橋物が成形機内で生成し、それが成形物中に混入することで、成形品の着色や成形品中のフィッシュアイ、ゲルといった外観性の低下をおこすことがあり、EVOH樹脂のロングラン加工性の改善が求められている。
そうした中で、EVOH樹脂の成形性、ロングラン加工性の改善を目的として、EVOH樹脂中に酢酸、酢酸マグネシウムおよび酢酸カルシウムの少なくとも一方を特定量含有させたEVOH樹脂組成物が提案されている(特許文献1)。これはEVOH樹脂が成形機中に滞留し熱履歴を受け始めた時に自ら溶融粘度を低下させ樹脂圧力により排斥され、長く熱履歴を受けることによる着色物、架橋物の生成を抑制することでロングラン加工性が改善されるものである。
特開平11−106592号公報
しかしながら、本発明者らの詳細な検討によれば、特許文献1の開示技術による特定量の金属塩、酸を含有するEVOH樹脂組成物であっても加熱時に充分な粘度低下が見られないことがあり、ロングラン成形性の更なる改良の余地が残されていることが判明した。そこで、充分な粘度低下がありロングラン成形性が改善されたEVOH樹脂組成物ペレット群が望まれている。
本発明者らは上記実情に鑑み鋭意検討した結果、2価の金属塩を含有するEVOH樹脂組成物ペレット群に一定の熱処理を行った後、着色するペレットの個数の全体数に対する割合が3%以下であるEVOH樹脂組成物ペレット群が上記の目的を達成できることを見出した。
すなわち、本発明は、エチレン−ビニルアルコール系共重合体と2価の金属塩とを含有するEVOH樹脂組成物のペレット群であって、230℃で30分間熱処理した後のペレットのb*値が5以上であるペレットの個数の全体数に対する割合が3%以下であることを特徴するEVOH樹脂組成物ペレット群をその要旨とする。
本発明は、エチレン−ビニルアルコール系共重合体と2価の金属塩とを含有するEVOH樹脂組成物のペレット群であって、230℃で30分間熱処理した後のペレットのb*値が5以上であるペレットの個数の全体数に対する割合が3%以下であるEVOH樹脂組成物ペレット群であるため、加熱時の溶融粘度が低下し、ロングラン加工性に優れる。
また、上記2価の金属塩の含有量が、EVOH樹脂100重量部に対して、金属換算で0.0005〜0.002重量部であると、ロングラン加工性により優れる。
以下、本発明の構成につき詳細に説明するが、これらは望ましい実施態様の一例を示すものであり、これらの内容に特定されるものではない。
本発明のEVOH樹脂組成物ペレット群は、エチレン−ビニルアルコール系共重合体と2価の金属塩とを含む樹脂組成物から得られるものである。以下、各構成について詳細に説明する。
[EVOH樹脂]
本発明で用いるEVOH樹脂とは、通常、エチレンとビニルエステル系モノマーを共重合させた後にケン化させることにより得られる樹脂であり、非水溶性の熱可塑性樹脂である。上記ビニルエステル系モノマーは、経済的な面から、一般的には酢酸ビニルが用いられる。重合法も公知の任意の重合法、例えば、溶液重合、懸濁重合、エマルジョン重合を用いることができるが、一般的にはメタノールを溶媒とする溶液重合が用いられる。得られたエチレン−ビニルエステル系共重合体のケン化も公知の方法で行い得る。
すなわち、EVOH樹脂は、エチレン構造単位とビニルアルコール構造単位を主とし、ケン化されずに残存した若干量のビニルエステル構造単位を通常含むものである。
上記EVOH樹脂のエチレン含有量としては、通常、20〜60モル%であり、好ましくは25〜55モル%、特に好ましくは40〜50モル%である。該エチレン含有量が低すぎると、高湿時のガスバリア性、溶融成形性が低下する傾向があり、逆に高すぎるとガスバリア性が低下する傾向がある。EVOH樹脂のエチレン含有量は、例えば、ISO14663−1(1999)に準じて計測することができる。
また、EVOH樹脂のケン化度は、通常、90モル%以上であり、さらに好ましくは94モル%以上、特に好ましくは96モル%以上、最も好ましくは99モル%以上である。ケン化度が低すぎると、ガスバリア性、熱安定性、耐湿性等が低下する傾向がある。EVOH樹脂のケン化度は、例えば、JIS K6726(1994)(ただし、EVOH樹脂は水/メタノール溶媒に均一に溶解した溶液にて測定する)に準じて計測することができる。
また、該EVOH樹脂のメルトインデックス(MI)(210℃、荷重2160g)は、通常、0.1〜100g/10分であり、好ましくは1〜50g/10分、特に好ましくは1.5〜30g/10分、さらに好ましくは2〜30g/10分、最も好ましくは8〜15g/10分である。該メルトインデックスが該範囲よりも小さい場合には、成形時に押出機内が高トルク状態となって押出加工が困難となる傾向があり、また該範囲よりも大きい場合には、成形物の機械強度が不足する傾向がある。
また、本発明に用いられるEVOH樹脂には、本発明の効果を阻害しない範囲(例えば10モル%以下)で、以下に示すコモノマーに由来する構造単位が、さらに含まれていてもよい。前記コモノマーは、プロピレン、イソブテン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のα−オレフィン、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、3−ブテン−1,2−ジオール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類やそのエステル化物である、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン、2,3−ジアセトキシ−1−アリルオキシプロパン、2−アセトキシ−1−アリルオキシ−3−ヒドロキシプロパン、3−アセトキシ−1−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、1,3−ジアセトキシ−2−メチレンプロパン、1,3−ジプロピオニルオキシ−2−メチレンプロパン、1,3−ジブチロニルオキシ−2−メチレンプロパン等のヒドロキシメチルビニリデンジアセテート類、アシル化物などのヒドロキシ基含有α−オレフィン誘導体、不飽和カルボン酸またはその塩・部分アルキルエステル・完全アルキルエステル・ニトリル・アミド・無水物、不飽和スルホン酸またはその塩、ビニルシラン化合物、塩化ビニル、スチレン等のコモノマーである。
さらに、ウレタン化、アセタール化、シアノエチル化、オキシアルキレン化等の「後変性」されたEVOH樹脂を用いることもできる。
特に、ヒドロキシ基含有α−オレフィン類を共重合したEVOH樹脂は、共重合によって一級水酸基が側鎖に導入され、延伸処理や真空・圧空成形などの二次成形性が良好になる点で好ましく、中でも1,2−ジオール構造を側鎖に有するEVOH樹脂が好ましい。
[2価の金属塩]
本発明のEVOH樹脂組成物ペレット群を形成するEVOH樹脂組成物は、上記の如きEVOH樹脂と2価の金属塩を含有するものである。
上記2価の金属塩とは、通常、典型元素の金属元素の塩である。生産時の作業効率の点で上記2価の金属塩は水溶性であることが好ましい。
好ましくは周期表2族および12族元素の塩であり、殊に好ましくはマグネシウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩である。これらは、炭酸塩、炭酸水素塩等、リン酸塩、ホウ酸塩、硫酸塩、塩化物等の無機塩であってもよいし、炭素数2〜11のモノカルボン酸塩(酢酸塩、酪酸塩、プロピオン酸塩、エナント酸塩、カプリン酸塩など)、炭素数2〜11のジカルボン酸塩(シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、アジピン酸塩、スベリン酸塩、セバチン酸塩など)、炭素数12以上のモノカルボン酸塩(ラウリン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、12ヒドロキシステアリン酸塩、ベヘン酸塩、モンタン酸塩)、クエン酸塩等の有機酸塩であってもよい。好ましくは有機酸塩であり、さらに好ましくは炭素数2〜4のモノカルボン酸塩であり、特に好ましくは酢酸塩、プロピオン酸塩であり、最も好ましくは酢酸塩である。
すなわち2価の金属塩として好ましくは有機酸の2価金属塩であり、好ましくは炭素数2〜11のモノカルボン酸のマグネシウム塩、カルシウム塩、または亜鉛塩であり、より好ましくは炭素数2〜11の脂肪族モノカルボン酸のマグネシウム塩、カルシウム塩、または亜鉛塩であり、さらに好ましくは炭素数2〜4のモノカルボン酸のマグネシウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩であり、最も好ましくは酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、または酢酸亜鉛である。
EVOH樹脂組成物中の2価の金属塩の含有量は、通常、EVOH樹脂100重量部に対して、金属換算で0.0005〜0.002重量部、好ましくは0.0005〜0.0015重量部、さらに好ましくは0.0006〜0.001重量部である。2価の金属塩の含有量が少なすぎる場合は、加熱時の溶融粘度の低下が小さくなりロングラン加工性が低下する傾向があり、2価の金属塩の含有量が多すぎると、加熱時に熱分解により臭気が発生したり、着色したりする傾向がある。なお、2価の金属塩の含有量は、EVOH樹脂組成物を灰化後、ICP発光分析法にて分析して得られた値を、EVOH樹脂に対しての含有量に換算したものである。
[EVOH樹脂組成物ペレット]
本発明で用いられるEVOH樹脂組成物ペレットは、EVOH樹脂と2価の金属塩とを含有するEVOH樹脂組成物のペレットである。そして、本発明のEVOH樹脂組成物ペレット群は、上記EVOH樹脂組成物ペレットから形成される。
以下に代表的な2価の金属塩を含有するEVOH樹脂組成物ペレットの製造方法について説明する。
上記EVOH樹脂組成物ペレットの製造方法としては、従来公知の方法を採用でき、例えば、(I)EVOH樹脂溶液と、2価の金属塩とを配合し、かかる溶液を、公知の手法で凝固、ペレット化し、乾燥処理する方法、(II)EVOH樹脂を溶液とし、かかる溶液を、凝固液中で凝固、ペレット化し、2価の金属塩を含有する水溶液と接触させた後に、乾燥処理する方法等により得られる。
EVOH樹脂を溶液にするにあたっては、EVOH樹脂を溶解可能な溶剤に溶解すればよく、その溶剤や方法等については限定されないが、該溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、フェノール、ジメチルスルフォキサイド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)等の溶剤やこれらの溶剤を含有する水溶液(混合溶液)を挙げることができる。
上記水溶液の水/溶剤の混合重量比は、通常、80/20〜5/95の範囲であり、好ましくは75/25〜20/80、より好ましくは70/30〜30/70、特に好ましくは50/50〜30/70である。かかる水/溶剤の混合重量比において、水の含有量が低すぎると、ペレットが白化しやすくなる傾向があり、逆に高すぎると、溶液の安定が悪くなり、EVOH樹脂が析出して配管内で閉塞しやすくなる傾向がある。
EVOH樹脂溶液中に含有されるEVOH樹脂の濃度としては、通常、10〜60重量%であり、より好ましくは15〜50重量%である。該濃度が低すぎると、ペレット化の際の凝固性が悪くなり得られるペレットの形状が悪くなる傾向があり、逆に高すぎると溶液の安定が悪くなり、EVOH樹脂が析出して配管内で閉塞しやすくなる傾向がある。
また、EVOH樹脂溶液を調製する方法としては、
i)EVOH樹脂の粉体やペレット等を溶剤や水/溶剤の混合溶液中で所定の濃度となるように溶解する方法、
ii)EVOH樹脂製造時のケン化処理後のEVOH樹脂の溶剤溶液に溶剤、水またはその混合溶液を適当量添加する方法、
iii)EVOH樹脂製造時の析出または析出−水洗後の含水EVOH樹脂のペレットを溶剤または水/溶剤の混合溶液中で所定の濃度と液組成になるように溶解する方法、
等を挙げることができ、生産上好適には、ii)の方法が採用される。
上記(I)EVOH樹脂溶液と、2価の金属塩とを配合する方法を採用する場合は、上記EVOH樹脂溶液に上記2価の金属塩を所定量配合すればよい。かかる配合手法は、EVOH樹脂溶液に直接2価の金属塩を配合した後、せん断を加えて混合しても良いし、水や上記の混合溶液に2価の金属塩を溶解させ、EVOH樹脂溶液に配合してもよい。また、EVOH樹脂の良溶媒を用いて2価の金属塩溶液を作成し、これにEVOH樹脂を配合してもよい。
なお、かかるEVOH樹脂溶液または、上記(I)の方法を採用した場合の、EVOH樹脂組成物溶液は、そのままでもよいし、該溶液を適宜濃縮あるいは希釈したり、さらには水を加えて調整することも可能である。
また、その他に飽和脂肪族アミド(例えばステアリン酸アミド等)、不飽和脂肪酸アミド(例えばオレイン酸アミド等)、ビス脂肪酸アミド(例えばエチレンビスステアリン酸アミド等)、低分子量ポリオレフィン(例えば分子量500〜10,000程度の低分子量ポリエチレン、または低分子量ポリプロピレン等)などの滑剤、可塑剤(例えばエチレングリコール、グリセリン、ヘキサンジオール等の脂肪族多価アルコールなど)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、抗菌剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤等を配合してもよい。
上記EVOH樹脂(組成物)溶液を凝固液へと押出してペレットとするが、押出時のEVOH樹脂(組成物)溶液の温度としては、水/溶剤の混合溶液の沸点よりも低い温度であることが好ましい。具体的には、通常、45〜70℃であり、好ましくは50〜69℃であり、より好ましくは55〜68℃である。かかるEVOH樹脂(組成物)溶液の押出時の温度が低すぎると、押出機内で析出固化する傾向があり、逆に高すぎると、凝固性が低下する傾向がある。
次に、凝固液の種類としては、水または水/アルコール混合溶液、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジプロピルエーテル等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル等の有機酸エステル等が用いられ、これらは1種類を単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。凝固液は水の濃度が高い方がペレットの微粉量を低減しやすい。中でも、取り扱いの容易な点で水または水/アルコール混合溶液(通常、水/アルコールの重量比は90/10〜99/1)が好ましい。該アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコールが用いられるが、工業上好ましくはメタノールが用いられる。
EVOH樹脂(組成物)溶液を凝固液と接触させる際の凝固液の温度としては、EVOH樹脂(組成物)が凝固しやすい温度であればよく、具体的には、凝固液の温度は、3℃以下の低温とするのが好ましい。凝固液の温度は通常、−10〜3℃であり、−5〜3℃がより好ましく、0〜2℃が特に好ましい。凝固液の水温を上記特定の温度とすることで、目的とするEVOH樹脂組成物ペレットを得ることが可能となるが、特に、低エチレン含有量のEVOH樹脂(組成物)ペレットの場合に効果的である。なお、上記の凝固溶媒は該ケン化物の非溶剤であるので、該ケン化物が凝固液に溶解して樹脂損失を招く心配は殆どないが、なるべく低温での操作が好ましい。
凝固液中のEVOH樹脂(組成物)の滞留時間としては、樹脂濃度、エチレン含有率、ケン化度、水/溶剤の混合重量比により滞留時間は異なるが、EVOH樹脂(組成物)が凝固するまで滞留させればよく、具体的には、通常、10〜400秒であり、好ましくは30〜200秒、より好ましくは50〜100秒である。かかる滞留時間が短すぎると、凝固性が低下する傾向があり、逆に長すぎると、生産性が低下する傾向がある。
次いで、凝固したEVOH樹脂(組成物)は、切断され、その後水洗される。かかる切断する方法としては、ストランドカッティング方式、および水中カット方式(例えば、アンダーウォーターカット方式)等から適宜選択すればよい。
ここで、ストランドカッティング方式とは、EVOH樹脂(組成物)溶液を凝固液中に押出して析出させて得られるストランド状物(連続した棒状体)、あるいはEVOH樹脂(組成物)溶液を押出してから冷却固化させて得られるストランド状物を、ストランドカッターを用いて一定の大きさのペレットにカッティングすることによって、円柱状のEVOH樹脂(組成物)ペレットを製造する方法である。
また、水中カット方式(例えば、アンダーウォーターカット方式)とは、EVOH樹脂(組成物)溶液を凝固液に押出し、完全に内部まで凝固しない状態でカッターを用いて一定の大きさのペレットにカッティングすることによって、球状のEVOH樹脂(組成物)ペレットを製造する方法である。かかる方法で得られるペレットの形状は、EVOH樹脂(組成物)溶液が表面張力により滑らかとなり、球状やオーバル状(例えば、ラグビーボール状等)となる。
切断後のEVOH樹脂(組成物)ペレットの大きさは、成形時の作業性や取扱い面から、ストランドカッティング方式で得られる円柱状の場合は、底面の直径が1〜6mm、長さ1〜6mmのもの(さらにはそれぞれ2〜5mmのもの)が、また水中カット方式で得られるオーバル状の場合は、径が1〜6mmのもの(さらには2〜5mmのもの)が実用的である。
得られるEVOH樹脂(組成物)ペレットの水洗浄は、通常、水槽中で実施される。特に前記(ii)の方法により得られるEVOH樹脂溶液には通常、ケン化処理時に溶媒として用いた炭素数が5以下のアルコールや、副産物である酢酸や酢酸ナトリウムを含有しているため、水洗浄を行うことが好ましい。水洗浄によりEVOH樹脂(組成物)ペレット中の炭素数が5以下のアルコール、酢酸、酢酸ナトリウム含有量が調整され、また、オリゴマーや不純物が除去される。
水洗浄方法としては、EVOH樹脂(組成物)ペレット100重量部に対して水が通常、200〜1000重量部、好ましくは200〜600重量部で、水温が通常、10〜50℃、好ましくは25〜35℃、洗浄時間が通常、0.5〜5時間、好ましくは1〜4時間、洗浄回数は通常、1〜5回である。
上記で述べた水洗浄や添加物の水溶液と接触させる操作により、通常、EVOH樹脂100重量部に対して炭素数が5以下のアルコールを0.0001〜1重量部、酢酸を0.01〜1重量部、酢酸ナトリウムを0.01〜1重量部に調整するのが好ましい。
その後、上記(II)のEVOH樹脂をペレット化し、2価の金属塩を含有する水溶液と接触させる方法を採用する場合は、EVOH樹脂ペレットを2価の金属塩(例えば酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸亜鉛等)を含有する水溶液と接触させることでEVOH樹脂中に2価の金属塩を含有させることができる。このとき、必要に応じて、2価の金属塩以外の添加物を上記水溶液に含有させてもよい。
かかる添加物としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ラウリル酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等の有機酸類またはこれらのアルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム等)または、硫酸、亜硫酸、炭酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸類、またはこれらのアルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム等)等の熱安定剤が挙げられる。かかる添加物は、本発明の効果を阻害しない範囲でEVOH樹脂ペレットに含有させることができ、その含有量は、EVOH樹脂100重量部に対して、通常3重量部以下であり、好ましくは0〜1重量部である。これらのうち、特に、酢酸、ホウ酸およびその塩を含むホウ素化合物、酢酸アルカリ金属塩、リン酸アルカリ金属塩を添加することが好ましい。
EVOH樹脂組成物が上記添加物を含有する場合は、溶融成形時の熱安定性等の各種物性を向上させることができる。
上記2価の金属塩を含有する添加物水溶液中の添加物濃度としては、通常、添加物の総合計が用いるEVOH樹脂ペレットのEVOH樹脂100重量部に対して、通常3重量部以下、好ましくは0.0005〜1.5重量部である。好ましくは、EVOH樹脂100重量部に対して、通常、酢酸を0.001〜1重量部、ホウ素化合物を、ホウ素換算(灰化後、ICP発光分析法にて分析)で0.001〜1重量部、酢酸アルカリ金属塩やリン酸アルカリ金属塩(リン酸水素塩を含む)を、アルカリ金属換算(灰化後、ICP発光分析法にて分析)で0.0005〜0.1重量部に調整する。また、2価の金属塩についてはEVOH樹脂100重量部に対して、金属換算(灰化後、ICP発効分光法にて分析)で0.0001〜1重量部に調整するのが好ましい。
上記で述べた添加物の水溶液と接触させる操作により、EVOH樹脂100重量部に対して、通常、酢酸を0.001〜1重量部、ホウ素化合物を、ホウ素換算(灰化後、ICP発光分析法にて分析)で0.001〜1重量部、酢酸アルカリ金属塩やリン酸アルカリ金属塩(リン酸水素塩を含む)を、アルカリ金属換算(灰化後、ICP発光分析法にて分析)で0.0005〜0.1重量部に調整するのが好ましく、2価の金属塩については上述のとおりである。
このようにして、EVOH樹脂と2価の金属塩とを含有するEVOH樹脂組成物の未乾燥ペレットが得られる。
次に、上記EVOH樹脂組成物の未乾燥ペレットを乾燥する。かかる乾燥方法として、種々の乾燥方法を採用することが可能であるが、流動乾燥を行うことが好ましく、さらには該流動乾燥と静置乾燥を組み合わせて行う乾燥方法、特には流動乾燥処理後に静置乾燥処理を行う方法が好ましい。
ここでいう流動乾燥とは、実質的にEVOH樹脂組成物ペレットが機械的にもしくは熱風により撹拌分散されながら行われる乾燥を意味し、該乾燥を行うための乾燥器としては、円筒・溝型撹拌乾燥器、円筒乾燥器、回転乾燥器、流動層乾燥器、振動流動層乾燥器、円錐回転型乾燥器等が挙げられ、また、静置乾燥とは、実質的にEVOH樹脂ペレットが撹拌、分散などの動的な作用を与えられずに行われる乾燥を意味し、該乾燥を行うための乾燥器として、材料静置型としては回分式箱型乾燥器が、材料移送型としてはバンド乾燥器、トンネル乾燥器、縦型サイロ乾燥器等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
かくして、EVOH樹脂と2価の金属塩とを含有するEVOH樹脂組成物のペレットが得られるが、本発明のEVOH樹脂組成物ペレット群は、230℃で30分間の熱処理を空気下で行った後、ペレット表面が着色するペレットの個数の全体数に対する割合が3%以下である必要がある。より詳しくは、230℃に予熱されたマッフル炉内に約100個のEVOH樹脂組成物ペレットをアルミ箔上に並べて入れて、30分間、熱処理したのち、マッフル炉からアルミ箔ごと取り出し、空気中で冷却したのち、ペレットの表面を分光測色計で分光測定を行った時のSCI(正反射光を含む)のb*値が5以上であるペレットを着色したペレットとした時の、熱処理を行った全ペレットの個数に対して着色したペレットつまりペレット表面のb*値が5以上のペレットの個数の割合が3%以下である必要がある。通常、EVOH樹脂組成物ペレットは無色か、薄い黄色であるが、着色したペレットは濃い黄色または茶色となるため、b*値が高くなる。着色したペレットの個数の割合が3%より多い場合は、加熱時の溶融粘度低下が小さくなり、ロングラン加工性が低下する。
通常、2価の金属塩の含有量が多いほど、ペレットを熱処理したときの着色が大きくなる傾向があり、同時に加熱時の溶融粘度の低下が大きくなりロングラン加工性が向上する傾向があるが、同一条件内で作成されたペレット群ではペレット間に2価の金属塩の含有量に差はなくても、熱処理により着色するペレットが少ないほど、逆に溶融粘度の低下が大きくなりロングラン加工性が向上するという予想外の結果が得られたものである。
熱処理後にペレットが着色する理由については明確でないが、2価の金属塩の局在化に起因することが推測される。例えば、EVOH樹脂と2価の金属塩とを含有するEVOH樹脂組成物の未乾燥ペレットを乾燥する過程において、乾燥を急速に進めてしまった場合にペレットに含まれる水分に付随する様に2価の金属塩がペレット表面付近まで移行し、局在化することにより、乾燥後のペレットを熱処理するとペレット表面が着色するものと考えられる。よって、EVOH樹脂組成物ペレット群の熱処理後に着色するペレットの割合を3%以下とするには、そのような2価の金属塩の移行がペレット群全体で生じない様にする必要がある。
かかる熱処理後に着色するペレットの割合を3%以下とする具体的な方法としては、
(1)前記ペレット化の工程における、EVOH樹脂溶液の溶剤組成を緩やかに均一化させる方法、
(2)前記ペレット化の工程における、EVOH樹脂溶液の樹脂濃度を緩やかに均一化させる方法、
(3)前記ペレット化の工程における、EVOH樹脂組成物ペレット中の2価の金属塩の濃度を緩やかに均一化させる方法、
(4)EVOH樹脂組成物の未乾燥ペレットの乾燥工程における乾燥条件を緩やかに均一化させる方法、
等により可能となる。
上記(1)についてEVOH樹脂溶液の溶剤組成を緩やかに均一化させるとは、溶剤組成の水/溶剤の混合溶液における水の比率が低い部分が生じないように均一化することをいう、(2)のEVOH樹脂溶液の樹脂濃度を緩やかに均一化させるとは、EVOH樹脂溶液中の樹脂濃度が低い部分が生じない様に均一化することをいう。
しかし、上記(1)、(2)の方法においてEVOH樹脂溶液の均一化の状況は把握しにくい。そこで(3)のEVOH樹脂組成物ペレット中の2価の金属塩の濃度が局在化しないように均一化すること、(4)のEVOH樹脂組成物ペレットの乾燥工程における乾燥条件を緩やかに、均一化することによって、前記の2価の金属塩の移行を抑制し、本発明のEVOH樹脂組成物ペレット群を好適に得ることができる。
(3)のEVOH樹脂組成物ペレット中の2価の金属塩の濃度を均一化する方法について詳細に述べる。かかる方法においては、EVOH樹脂ペレット群に対し2価の金属塩を均一に配合すればよい。上記方法としては、例えば前記(I)の方法のように、EVOH樹脂溶液に2価の金属塩を配合して均一混合し、かかる溶液を凝固させペレット化することにより、ペレット内部に均一に2価の金属塩を有するEVOH樹脂組成物ペレットを得る方法;EVOH樹脂ペレットと2価の金属塩を含有する水溶液とを接触させて配合するにあたり、EVOH樹脂ペレットに対する2価の金属塩を含有する水溶液の比率を大きくすることで、2価の金属塩濃度の局在化を防止し均一に2価の金属塩を有するペレットを得る方法;等が挙げられる。
上記EVOH樹脂に2価の金属塩を含有する水溶液を接触させて配合する場合のEVOH樹脂ペレットに対する2価の金属塩の水溶液の比率は、EVOH樹脂ペレット100重量部に対して、2価の金属塩の水溶液を200〜1000重量部、好ましくは200〜600重量部である。
また、接触時の2価の金属塩を含有する水溶液の温度は、10〜80℃が好ましく、より好ましくは20〜60℃、特に好ましくは25〜40℃である。接触時間は、0.5〜6時間が好ましく、より好ましくは1〜5時間である。接触させる方法としては水溶液を入れ替えて1〜5回実施させてよいし、水溶液を連続的に入れ替えながら接触させてもよい。
(4)の乾燥条件を緩やかに、均一化する方法について下記に詳細に述べる。
ペレットの乾燥は流動乾燥処理後に静置乾燥処理を行う方法で行われる。該流動乾燥処理時に用いられる加熱ガスとしては空気または不活性ガス(窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等)が用いられ、該加熱ガスの温度としては、通常95℃以下であり、40〜90℃が好ましい。該温度が95℃を超えると熱処理後に着色するペレットの割合が高くなる傾向がある。
さらに、流動乾燥器内の加熱ガスの速度は、通常0.3〜1m/secであり、0.4〜0.9m/secが好ましく、0.5〜0.8m/secが特に好ましい。通常は生産性を向上させる目的で、流動乾燥時の加熱ガスの速度は速いほうが好ましいと考えられていた。しかしながら、乾燥機内の加熱ガスの速度が、1m/secを超えると乾燥が速くなり過ぎるためか、2価の金属塩がペレット表面付近へ移行し、2価の金属塩が局在化したペレットが生じるものと思われる。さらに乾燥が不均一化するためか、熱処理後に着色するペレットの割合が高くなり、ペレット群の加熱時の溶融粘度の低下が小さくなる傾向がある。また、かかる速度が0.3m/sec未満ではEVOH樹脂組成物ペレットの融着が起こりやすくなる傾向がある。
流動乾燥の時間としては、EVOH樹脂組成物ペレットの処理量にもよるが、通常は10分〜5時間であり、30分〜2時間が好ましい。乾燥時間が10分未満だと熱処理後に着色するペレットの割合が高くなる傾向があり、5時間を超えると静置乾燥処理後に得られるEVOH樹脂組成物ペレットを溶融成形した場合に吐出変動が起こり易い傾向がある。
上記の条件でEVOH樹脂組成物ペレットが流動乾燥処理されるのであるが、該処理後のEVOH樹脂組成物ペレットの含水率は通常5〜40重量%であり、さらに好ましくは20〜40重量%とすることが好ましい。かかる含水率が5重量%未満では、静置乾燥処理後に得られるEVOH樹脂組成物ペレットを溶融成形した場合に吐出変動が起こり易く、逆に40重量%を超えると熱処理後に着色するペレットの割合が高くなる傾向がある。
上記の如く流動乾燥処理されたEVOH樹脂組成物ペレットは、次いで静置乾燥処理に供される。かかる静置乾燥処理に用いられる加熱ガスも同様に不活性ガス(窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等)が用いられ、該加熱ガスの温度は75℃以上が好ましく、さらに好ましくは85〜150℃である。該温度が75℃未満では、乾燥時間を極端に長くする必要があり、経済的に不利となって好ましくない。
静置乾燥器内のガスの速度は1m/sec未満とすることが好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.5m/secが好ましく、かかる速度が1m/secを超えるとEVOH樹脂組成物ペレットを静置状態に保つことが困難となり好ましくない。
また、静置乾燥処理の時間はEVOH樹脂組成物ペレットの処理量により一概に言えないが、通常は10分〜72時間が好ましく、さらには1〜48時間が好ましい。上記の条件でEVOH樹脂組成物ペレットが静置乾燥処理されて最終的に乾燥されたEVOH樹脂ペレットが得られる。
該処理後(最終)のEVOH樹脂組成物ペレットの含水率は0.001〜2重量%になるようにするのが好ましく、さらに好ましくは0.01〜1重量%、特に好ましくは0.05〜0.3重量%である。該含水率が低すぎると、熱処理後に着色するペレットの割合が高くなる傾向があり、逆に含水率が高すぎると成形品に発泡が発生する傾向がある。
なお、かかる含水率は、以下の方法で測定する。
まず、アルミカップ単体(重量:C1)の重量を測定し、そのアルミカップにペレットを10g取り、ペレット(重量:P1)を入れたアルミカップの重量(C1+P1)を測定する。そして、ペレットを入れたアルミカップを窒素置換、真空引きがなされていない市販の乾燥機(タバイエスペック社製『SAFETY OVEN SPH-100』)にて150℃、5時間加熱処理を行なう。加熱処理後は乾燥機よりペレットを入れたアルミカップを取り出し、乾燥剤の入ったデシケーター内にて30分間静置してペレットの温度を室温(23℃)まで戻し、加熱処理後のペレット(重量:P2)を入れたアルミカップの重量(C1+P2)を測定し、下記数式(1)により、含水率(重量%)を算出する。
含水率(重量%)=〔{(C1+P1)−(C1+P2)}/{(C1+P1)−C1}〕×100
={(P1−P2)/P1}×100 ・・・(1)
乾燥後の上記EVOH樹脂組成物ペレットの形状は切断時のEVOH樹脂ペレットの形状に準ずる。すなわち、円柱状の場合は、底面の直径が1.5〜5.5mm、長さ1.5〜5.5mmのもの(さらにはそれぞれ2.5〜4.5mmのもの)が、又水中カット方式で得られるオーバル状の場合は、径が1.5〜5.5mmのもの(さらには2.5〜4.5mmのもの)である。
かくして得られた本発明のEVOH樹脂組成物ペレット群は、加熱時の溶融粘度の低下が大きく、ロングラン加工性に優れる。
本発明のEVOH樹脂組成物ペレット群におけるEVOH樹脂組成物は、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂等他の熱可塑性樹脂を含有してもよいが、EVOH樹脂組成物ペレットの生産性の観点から、その含有量は通常3重量%以下であり、好ましくは0〜1重量%、特に好ましくは0重量%である。
また、上記のようにして得られた本発明のEVOH樹脂組成物ペレット群は溶融成形により成形品に加工されるが、その前に成形用原料としてEVOH樹脂以外の成分と混合されてもよい。
成形用原料全体におけるEVOH樹脂の含有率は、通常50〜100重量%であり、好ましくは60〜99重量%であり、特に好ましくは70〜90重量%である。
成形用原料には、EVOH樹脂以外に、他の熱可塑性樹脂を、EVOH樹脂に対して、通常30重量%以下にて含有してもよい。
上記他の熱可塑性樹脂としては、例えば具体的には、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテン等のオレフィンの単独または共重合体、ポリ環状オレフィン、或いはこれらのオレフィンの単独または共重合体を不飽和カルボン酸またはそのエステルでグラフト変性したもの等の広義のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル、ポリアミド、共重合ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
熱可塑性樹脂は、通常はナフサなど石油由来の原料が用いられているが、シェールガスなど天然ガス由来の原料や、さとうきび、テンサイ、トウモロコシ、ジャガイモ等などに含まれる糖、デンプンなどの成分、または、稲、麦、キビ、草植物等などに含まれるセルロースなどの成分から精製した植物由来の原料を用いてもよい。
特に、本発明のEVOH樹脂組成物ペレット群を含む成形用原料を多層構造体として食品の包装材として用いた場合、該包装材の熱水処理後に、包装材端部にてEVOH樹脂層が溶出することを防止する点で、ポリアミド系樹脂を配合することが好ましい。
また、本発明のEVOH樹脂組成物ペレット群を含む成形用原料には、上記成分のほか、必要に応じて、本発明の効果を損なわない限り(例えば、樹脂組成物全体の5重量%未満にて)、エチレングリコール、グリセリン、ヘキサンジオール等の脂肪族多価アルコール等の可塑剤;飽和脂肪族アミド(例えばステアリン酸アミド等)、不飽和脂肪酸アミド(例えばオレイン酸アミド等)、ビス脂肪酸アミド(例えばエチレンビスステアリン酸アミド等)、低分子量ポリオレフィン(例えば分子量500〜10000程度の低分子量ポリエチレン、または低分子量ポリプロピレン)等の滑剤;熱安定剤;アンチブロッキング剤;酸化防止剤;着色剤;帯電防止剤;紫外線吸収剤;抗菌剤;充填材(例えば無機フィラー等);結晶核剤(例えばタルク、カオリン等);界面活性剤ワックス;分散剤(例えばステアリン酸モノグリセリド等);共役ポリエン化合物、アルデヒド化合物(例えばクロトンアルデヒドなどの不飽和アルデヒド類等)などの公知の添加剤を適宜配合することができる。
上記熱安定剤としては、溶融成形時の熱安定性等の各種物性を向上させる目的で、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ラウリル酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等の有機酸類またはこれらのアルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム等);または、硫酸、亜硫酸、炭酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸類、またはこれらのアルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム等)等の添加剤を添加してもよい。これらのうち、特に、酢酸、ホウ酸およびその塩を含むホウ素化合物、酢酸塩、リン酸塩を添加することが好ましい。
溶融成形方法としては、押出成形法(T−ダイ押出、インフレーション押出、ブロー成形、溶融紡糸、異型押出等)、射出成形法が主として採用される。溶融成形温度は、150〜300℃の範囲から選ぶことが多い。また、該成形用原料は、積層体用途にも多用され、特にEVOH樹脂からなる層の少なくとも片面に熱可塑性樹脂層を積層してなる積層体として用いられる。
該積層体を製造するに当たっては、該成形用原料の層の片面または両面に他の基材を積層するのであるが、積層方法としては、例えば該成形用原料を加工したフィルム、シートに熱可塑性樹脂を溶融押出する方法、逆に熱可塑性樹脂等の基材に該成形用原料を溶融押出する方法、該成形用原料と他の熱可塑性樹脂とを共押出する方法、さらには本発明で得られたEVOH樹脂組成物のフィルム、シートと他の基材のフィルム、シートとを有機チタン化合物、イソシアネート化合物、ポリエステル系化合物、ポリウレタン化合物等の公知の接着剤を用いてドライラミネートする方法等が挙げられる。
共押出の場合の相手側樹脂としては直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテン等のオレフィンの単独または共重合体、或いはこれらのオレフィンの単独または共重合体を不飽和カルボン酸またはそのエステルでグラフト変性したものなどの広義のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル、ポリアミド、共重合ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ビニルエステル系樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等が挙げられる。EVOH樹脂も共押出可能である。上記のなかでも、共押出製膜の容易さ、フィルム物性(特に強度)の実用性の点から、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。
さらに、本発明の方法で得られるEVOH樹脂組成物ペレット群を含む成形用原料から一旦フィルム、シート等の成形物を得、これに他の基材を押出コートしたり、他の基材のフィルム、シート等を接着剤を用いてラミネートする場合、前記の熱可塑性樹脂以外に任意の基材(紙、金属箔、一軸または二軸延伸プラスチックフィルムまたはシート、織布、不織布、金属綿状、木質等)が使用可能である。積層体の層構成は、EVOH樹脂の層をx(x1、x2、・・・)、他の基材、例えば熱可塑性樹脂層をy(y1、y2、・・・)とするとき、フィルム、シート、ボトル状であれば、x/yの二層構造のみならず、y/x/y、x/y/x、x1/x2/y、x/y1/y2、y2/y1/x/y1/y2等任意の組み合わせが可能であり、フィラメント状ではx、yがバイメタル型、芯(x)−鞘(y)型、芯(y)−鞘(x)型、或いは偏心芯鞘型等任意の組み合わせが可能である。
該積層体は、そのまま各種形状のものに使用されるが、さらに該積層体の物性を改善するためには延伸処理を施すことも好ましく、かかる延伸については、一軸延伸、二軸延伸のいずれであってもよく、できるだけ高倍率の延伸を行ったほうが物性的に良好で、延伸時にピンホールやクラック、延伸ムラ、デラミ等の生じない延伸フィルムや延伸シート等が得られる。
延伸方法としては、ロール延伸法、テンター延伸法、チューブラー延伸法、延伸ブロー法等の他、深絞成形、真空成形等のうち延伸倍率の高いものも採用できる。二軸延伸の場合は同時二軸延伸方式、逐次二軸延伸方式のいずれの方式も採用できる。延伸温度は通常80〜170℃であり、好ましくは100〜160℃程度の範囲から選ばれる。
かくして延伸が終了した後、次いで熱固定を行う。熱固定は周知の手段で実施可能であり、上記延伸フィルムの緊張状態を保ちながら80〜170℃、好ましくは100〜160℃で2〜600秒間程度熱処理を行う。また、生肉、加工肉、チーズ等を熱収縮包装する用途に用いる場合は、延伸後の熱固定は行わず製品フィルムとし、上記生肉、加工肉、チーズ等を該フィルムに収納して、50〜130℃好ましくは70〜120℃で2〜300秒間程度の熱処理を行って、該フィルムを熱収縮させて密着包装する。
かくして得られた積層体の形状としては任意のものであってよく、フィルム、シート、テープ、ボトル、パイプ、フィラメント、異型断面押出物等が例示される。また、得られる積層体は必要に応じ、熱処理、冷却処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネート処理、溶液または溶融コート処理、製袋加工、深絞り加工、箱加工、チューブ加工、スプリット加工等を行うことができる。上記の如く得られたフィルム、シート或いは容器等は食品、医薬品、工業薬品、農薬等各種の包装材料として有用である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、実施例の記載に限定されるものではない。
なお、例中「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
<実施例1>
エチレン−ビニルアルコール共重合体[エチレン含有量44モル%、ケン化度99.7モル%、MI 12g/10分(210℃、荷重2160g)]の水/メタノール混合溶液(水/メタノール=35/65混合重量比、EVOH樹脂濃度40%、溶液温度60℃)を、凝固浴(水/メタノール=97/3混合重量比)槽に円筒形のノズルよりストランド状に押し出し、凝固浴槽中に接触させた後、ストランドを凝固浴槽から引き出し、該ストランドをカッターで切断して、直径3.7mm、長さ4mmの白色の多孔性の円柱状ペレットを得た。
次いで、かかるEVOH樹脂ペレットを35℃の温水で洗浄して、含水率58%のEVOH樹脂ペレットを得た。また、得られたEVOH樹脂ペレットを、EVOH樹脂100部に対し酢酸ナトリウムを0.005部(金属換算)、酢酸を0.1部、ホウ酸を0.004部(ホウ素換算)、酢酸マグネシウムを0.002部(金属換算)含有する30℃の水溶液に投入し4時間撹拌混合することで、EVOH樹脂100部に対して酢酸ナトリウムを0.009部(金属換算)、酢酸を0.250部、ホウ酸を0.015部(ホウ素換算)、酢酸マグネシウムを0.0008部(金属換算)含有する含水率41%のEVOH樹脂組成物ペレットを得た。なお、EVOH樹脂ペレットに対する水溶液の比率は、EVOH樹脂ペレット100部に対して水溶液200部とした。
さらにかかるEVOH樹脂組成物ペレットを流動乾燥器にて、温度77℃の空気を流速0.7m/sで吹き込み、1時間乾燥を行って、含水率を28%とした後に、静置乾燥器を用いて、温度120℃の窒素ガスを流速0.3m/sで吹き込み、18時間の乾燥を行って含水率0.15%の乾燥EVOH樹脂組成物ペレット群を得た。得られたペレットの寸法は直径2.5mm、長さ2.5mmの円柱状であった。
得られたEVOH樹脂組成物ペレット群から92個のペレットをアルミ箔上に並べ、230℃に予熱されたヤマト科学社製:マッフル炉FO510型を用いて、230℃で30分間熱処理を行った。次に室温(23℃)で冷却後、コニカミノルタ社製:分光測色計 CM−2600d (カスタムマスク測定口径Φ3mm) を使用し、各ペレット表面の分光測定を行った。測定の結果、SCI(正反射光を含む)のb*値が5以上のペレットは0個で、その割合は0%であった。
〔ロングラン加工性の評価〕
得られたEVOH樹脂組成物ペレット群(未熱処理)55gを、温度250℃に設定されたトルク検出型レオメータ(ブラベンダー社製、「プラストグラフ」)に投入し、5分間予熱した後、回転数50rpmで溶融混練した時のトルク値(Nm)を溶融混練開始の10分後、15分後に測定した。溶融混練開始10分後のトルク値に対する15分後のトルク値の比(15分後/10分後)を算出した。上式で算出されるトルク値の比が小さいほど、溶融粘度が低下しておりロングラン加工性に優れることを意味し、大きいほど溶融粘度の低下が小さく、ロングラン加工性に乏しいことを意味する。
<比較例1>
乾燥条件を流動乾燥機の温度を68℃、吹き込みガスの流速を1.1m/s、乾燥時間を0.5時間とした以外は実施例1と同様にしてEVOH樹脂組成物ペレット群を作成したところ、流動乾燥後の含水率は28%であった。100個のペレットを実施例1と同様に熱処理を行ったところ、b*値が5以上のペレットが5個あり、熱処理により着色するペレットの割合は5%であった。このEVOH樹脂組成物ペレット群(未熱処理)について同様にロングラン加工性の評価を行った。
実施例および比較例の評価結果を表1に示す。
Figure 2017110844
表1からわかるように、b*値が5以上のペレットの割合が3%以下であることによって、10分後のトルク値に対する15分後のトルク値の比が0.9以下で、溶融粘度の低下が大きく、ロングラン加工性に優れることが分かる。
上記実施例においては、本発明における具体的な形態について示したが、上記実施例は単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。当業者に明らかな様々な変形は、本発明の範囲内であることが企図されている。
本発明のEVOH樹脂組成物ペレット群はEVOH樹脂と2価の金属塩とを含有し、230℃で30分間の熱処理を行った時に着色するペレットの割合が3%以下である為、加熱時の溶融粘度の低下が大きく、ロングラン加工性に優れており、工業的に極めて有用である。

Claims (2)

  1. エチレン−ビニルアルコール系共重合体と2価の金属塩とを含有するエチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂組成物のペレット群であって、230℃で30分間熱処理した後のペレットのb*値が5以上であるペレットの個数の全体数に対する割合が3%以下であることを特徴するエチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂組成物ペレット群。
  2. 上記エチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂組成物において、2価の金属塩の含有量が、エチレンービニルアルコール系共重合体100重量部に対して、金属換算で0.0005〜0.002重量部であることを特徴とする請求項1記載のエチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂組成物ペレット群。
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