JPWO2017099131A1 - 米粉麺類の製造方法及び麺類用ミックス粉 - Google Patents

米粉麺類の製造方法及び麺類用ミックス粉 Download PDF

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Abstract

本発明の米粉麺類の製造方法は、米粉を5質量%以上85質量%以下含有する生地原料(麺類用ミックス粉)を用いて調製した生地を押出製麺する工程を有する。前記米粉として、アミロース含量5質量%以上25質量%未満のα化されていない米粉Aと、アミロース含量25質量%以上40質量%以下のα化されていない米粉Bとを用いる。好ましくは、前記米粉Aはジャポニカ種うるち米、前記米粉Bはインディカ種うるち米からそれぞれ製造されたものである。前記生地原料において前記米粉Aの方が前記米粉Bよりも含有量が多いことが好ましい。

Description

本発明は、米粉を原料とする米粉麺類の製造方法及び麺類用ミックス粉に関する。
近年、小麦によるアレルギー症が問題となり、小麦に代わる材料が要望されている。また、米の消費拡大の観点から、米粉の食品への加工技術が注目され多くの取り組みがなされている。こうした観点等から、小麦粉の代わりに米粉を使用した米粉麺類が提案されている。また、米粉を主原料とした麺類としてビーフンが知られている。米粉麺類の課題の1つとして、製麺性が低いことが挙げられる。即ち、米粉には小麦粉のようにグルテンが含まれていないため粘着力が不足し、小麦粉を原料としたときと同様に製麺しても、生地がつながりにくく、麺線として成形することが困難である。そこで、例えばビーフンの製造においては、米粉に蒸気や湯を加えながら混捏することで、米粉を一部糊化させながら製麺する方法が採用されているが、斯かる方法でも麺線の成形性には改良の余地があり、また食感についても、硬さと粘弾性とのバランスが悪く、ぼそつきやべたつきの多いものとなっていた。
このように、米粉のみを水で捏ねた生地からでは製麺性及び食感が良好な麺類を製造することが困難であることから、製麺に米粉を利用する場合には、米粉のみならず、小麦粉等を併用することが従来行われている。例えば特許文献1には、アミロースを含む米、芋類のデンプン粉及び小麦粉を主原料とする麺において、該米が粒状となってその一部にβデンプンを残してα化された状態で混入され、且つ該米1に対し、該デンプン粉が外分で0.8〜1.3、該小麦粉が外分で0.1〜0.4の範囲で含まれている麺が記載されており、斯かる麺はコシがあるとされている。また特許文献1には、アミロースを含む米として、国産うるち米のようにアミロースを15〜25%含むものが好ましいが、それより少ない割合のものやタイ米のようにアミロースをほぼ100%含む米であっても良い旨記載されている。
また、小麦アレルギー症患者を考慮し、小麦粉を一切使用せずに食感の向上を図った米粉麺類が提案されている。例えば特許文献2には、α化されていない通常の米粉とα化米粉とを含有する生地原料を用いて製麺することが記載され、さらにもち米を用いても良い旨も記載されている。周知の通り、もち米はアミロースをほとんど含まない。また特許文献3には、米でん粉をα化していないβ米粉に対し、米でん粉をα化したα化米粉又はα化米でん粉を5〜20重量%添加した混合粉を用いて製麺することが記載されている。
特開2005−34159号公報 特開2011−177160号公報 特開2012−90530号公報
米粉麺類には、モチモチとした粘弾性がありべたつきの少ない良好な食感が要望されている。また近年、茹で調理する等してα化処理された調理済み麺類を冷蔵又は冷凍した商品が市場に流通しており、米粉麺類についても、斯かる商品化に対応し得る冷蔵又は冷凍耐性のある麺類が要望されている。しかし、米粉は小麦粉に比べて老化しやすいため、茹で調理した米粉麺類を冷蔵又は冷凍条件で長期間保存すると、保存中に食感がぼそぼそとしたものに低下したり、麺線形状を保てずに亀裂が生じたり崩れたりしやすいという課題がある。米粉麺類に関するこれらの課題を解決し得る技術は未だ提供されていない。
本発明の課題は、製麺性が良好で、しかも冷蔵又は冷凍耐性を有し、加熱調理直後のみならず、加熱調理後に冷蔵又は冷凍保存した後であっても食感が良好な米粉麺類を製造し得る、米粉麺類の製造方法及び麺類用ミックス粉を提供することに関する。
本発明は、米粉を5質量%以上85質量%以下含有する生地原料を用いて調製した生地を押出製麺する工程を有し、前記米粉として、アミロース含量15質量%以上25質量%未満のα化されていない米粉Aと、アミロース含量25質量%以上40質量%以下のα化されていない米粉Bとを用いる米粉麺類の製造方法である。
また本発明は、米粉を5質量%以上85質量%以下含有し、該米粉として、アミロース含量5質量%以上25質量%未満のα化されていない米粉Aと、アミロース含量25質量%以上40質量%以下のα化されていない米粉Bとを含有する麺類用ミックス粉である。
本発明によれば、製麺性が良好で、しかも冷蔵又は冷凍耐性を有し、加熱調理直後のみならず、加熱調理後に冷蔵又は冷凍保存した後であっても食感が良好な米粉麺類が得られる。
本発明においては、米粉を含有する生地原料(麺類用ミックス粉)を用いて生地を調製する。生地原料における米粉の含有量は、生地原料の全質量に対して5質量%以上85質量%以下であり、好ましくは25質量%以上70質量%以下、さらに好ましくは40質量%以上60質量%以下である。生地原料における米粉の含有量が5質量%未満では、米粉麺類らしい外観及び食感が得られず、米粉を積極的に使用する意義に乏しい。また、生地原料における米粉の含有量が85質量%を超えると、製麺性及び食感が著しく低下するおそれがある。
本発明の主たる特徴の1つとして、生地原料に含有される米粉として、「アミロース含量5質量%以上25質量%未満のα化されていない米粉」と「アミロース含量25質量%以上40質量%以下のα化されていない米粉」とを用いる点が挙げられる。本発明においては、前者を米粉A、後者を米粉Bと呼んでいる。後述する実施例で実証されているように、斯かる2種類の特定の米粉を併用することで、米粉麺類の冷蔵又は冷凍耐性が向上し、加熱調理後に冷蔵又は冷凍保存した後であっても食感の良好な米粉麺類が得られるようになる。米粉Aのアミロース含量は、好ましくは10質量%以上20質量%以下である。米粉Bのアミロース含量は、好ましくは25質量%以上35質量%以下である。米粉あるいはその原料となる米のアミロース含量は、ヨウ素親和力測定法、ヨウ素呈色比色法、ペーパークロマトグラフィー、ゲルろ過法等により測定することができる。
米粉Aとしては、ジャポニカ種うるち米から製造されたもの即ちジャポニカ種うるち米の粉砕物が好ましく、米粉Bとしては、インディカ種うるち米から製造されたもの即ちインディカ種うるち米の粉砕物が好ましい。一般に、ジャポニカ種うるち米は主として国産米であるのに対し、インディカ種うるち米はタイ等の東南アジアを主産地とするもので、前者の形態が短粒に対して、後者の形態が長粒といった外見上の違いがある。また、ジャポニカ種うるち米とインディカ種うるち米とは、種由来による性状の差に加えて、産地の違いに起因する成育温度条件の差などが相俟って、外見上のみならず性状も種々に異なり、例えば、インディカ種うるち米はジャポニカ種うるち米に比してアミロース含量が高く、斯かるアミロース含量の差等に起因して、ジャポニカ種うるち米が粘り気のある食感を有するのに対し、インディカ種うるち米は舌触りがパサパサとした食感を有する。米粉Aの原料となるジャポニカ種うるち米の具体的な米品種としては例えば、「あさひの夢」等を挙げることができ、米粉Bの原料となるインディカ種うるち米の具体的な米品種としては例えば、「カオホンマリ」等を挙げることができる。
本発明で用いる生地原料において、米粉Aと米粉Bとは含有量が同じでも良く、異なっていても良く、後者の場合はどちらが多くても良い。生地原料において、米粉Aと米粉Bとの含有質量比は、前者/後者として、好ましくは0.3以上11.0以下、さらに好ましくは1.0以上5.0以下である。食感のより一層の向上の観点から、米粉Aの方が米粉Bよりも含有量が多い、即ち前記含有質量比が1を超えることが好ましい。
また、同様の観点から、米粉Bは、生地原料に含有される全ての米粉の5質量%以上50質量%以下を占めることが好ましく、7質量%以上20質量%以下を占めることがさらに好ましい。一方、米粉Aは、生地原料に含有される全ての米粉の5質量%以上50質量%以下を占めることが好ましく、20質量%以上40質量%以下を占めることがさらに好ましい。
本発明で用いる生地原料は、米粉A及びBに加えてさらに、α化米粉を含有していても良い。α化米粉は、α化された米澱粉を含む粉体である。尚、米粉A及びBは何れも前述した通り、米澱粉がα化されていない米粉である。生地原料にα化米粉が含有されていると、α化されていない米粉を多く含む麺類に特有のボソボソとした食感が抑制され、食感がより一層向上し得る。α化米粉は、例えば、うるち米若しくはもち米を玄米のまま若しくは精白したものか、又はうるち米若しくはもち米を粉砕して米粉としたものを原料とし、該原料を熱処理その他の公知のα化処理方法によって、BAP法によるα化度が好ましくは15〜100%、さらに好ましくは40〜100%となるようにα化して乾燥し、原料として米粒を用いた場合はその乾燥物を粉砕することで得られる。BAP法は、β−アミラーゼ・プルラナーゼ法とも呼ばれる周知のα化度の測定方法であり、澱粉化学28(4),235〜240(1981)に記載されている。α化米粉としては、うるち米を原料としたものとして、乳児粉などが挙げられ、もち米を原料としたものとして、道明寺粉、落雁粉、寒梅粉、みじん粉などが挙げられる。また、α化米粉としては、商品名「PREGELATINISED RICE FLOUR」(CEREAL TECH製)、商品名「MG寒梅粉」(日の本穀粉(株)製)などの市販品を用いても良い。
α化米粉の含有量は、生地原料の全質量に対して、好ましくは3質量%以上15質量%以下、さらに好ましくは5質量%以上10質量%以下である。生地原料中においてα化米粉の含有量が少なすぎるとこれを使用する意義に乏しく、α化米粉の含有量が多すぎると、麺がべたつくおそれがある。
また、本発明で用いる生地原料は、米粉A及びBに加えてさらに、加工澱粉を含有していても良い。生地原料に加工澱粉が含有されていると、麺に弾力が増すため、食感がより一層向上し得る。加工澱粉としては、この種の麺類に通常用いられるものを特に制限なく用いることができ、例えば、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉等の未加工澱粉に、α化、エーテル化、エステル化、アセチル化、架橋処理、酸化処理等の処理が施されたものが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも特にタピオカ澱粉は、安価で弾力が出るため、本発明で好ましく用いられる。
加工澱粉の含有量は、生地原料の全質量に対して、好ましくは5質量%以上25質量%以下、さらに好ましくは7質量%以上15質量%以下である。生地原料中において加工澱粉の含有量が少なすぎるとこれを使用する意義に乏しく、加工澱粉の含有量が多すぎると、米粉の風味が損なわれるおそれがある。
また、製麺性のさらなる向上の観点から、本発明で用いる生地原料は、米粉A及びBに加えてさらに、小麦粉及びグルテンからなる群から選択される1種以上を含有していても良い。小麦粉としては、例えば、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム小麦粉等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。グルテンとしては、この種の麺類に通常用いられる小麦由来のものを特に制限なく用いることができる。
小麦粉及びグルテンからなる群に属する成分の含有量は、生地原料の全質量に対して、好ましくは5質量%以上40質量%以下である。特に、小麦粉の場合は20質量%以上40質量%以下が好ましく、グルテンの場合は5質量%以上15質量%以下が好ましい。生地原料において斯かる成分の含有量が少なすぎるとこれを使用する意義に乏しく、斯かる成分の含有量が多すぎると、相対的に米粉の含有量が低下することになるため好ましくない。
本発明においては、前述した組成の生地原料を用いて生地を調製する。生地原料には、主原料としての原料粉即ち前述した米粉(米粉A及びB、α化米粉)、加工澱粉、小麦粉及びグルテンに加えてさらに、副原料を含有させても良い。副原料としては、例えば、大豆蛋白質、卵黄粉、卵白粉、全卵粉、脱脂粉乳等の蛋白質素材;動植物油脂、粉末油脂等の油脂類;食物繊維、膨張剤、乳化剤、かんすい、食塩、糖類、甘味料、香辛料、調味料、ビタミン類、ミネラル類、色素、香料、デキストリン、アルコール、酵素剤等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。副原料の配合量は、生地原料中の原料粉100質量部に対して、通常0〜30質量部程度である。尚、本発明でいう「原料粉」は、生地の調製に用いられる生地原料のうち、常温常圧下で粉体のものであり、具体的には、米粉、小麦粉等の穀粉及び澱粉が含まれるが、油脂、食塩等は含まれない。
尚、本発明には麺類用ミックス粉(麺類用穀粉組成物)が含まれるところ、この本発明の麺類用ミックス粉は、前記の「生地原料」と同じであり、本発明の麺類用ミックス粉については、生地原料についての説明が適宜適用される。即ち、本発明の麺類用ミックス粉は、米粉を5質量%以上85質量%以下含有し、該米粉として、アミロース含量5質量%以上25質量%未満のα化されていない米粉Aと、アミロース含量25質量%以上40質量%以下のα化されていない米粉Bとを含有し、さらに必要に応じ、前記のα化米粉、加工澱粉、小麦粉、グルテン及び副原料を含有し得る。
本発明において生地の調製は、小麦粉を主体とする一般的な麺類の製造方法における生地の調製方法と同様の方法で行うことができ、具体的には、生地原料に好ましくは水温が10℃以上30℃以下の水(練り水)を加えて非加熱で混捏することによって生地を調製できる。米粉を主体とする一般的な乾燥ビーフンの製造方法においては通常、麺線の形成・維持の観点から、生地原料に水温が90℃以上の湯を加えて混捏するか、又は生地原料を加水加熱しながら混捏することによって生地を調製し、生地に含まれる澱粉を積極的にα化させるが、本発明においては、生地原料に含まれる澱粉が実質的にα化しないよう、生地原料に加える練り水の温度は前記範囲とし、また生地の混捏中に加熱しないことが好ましい。そうすることによって、製造目的物である米粉麺類の品質がさらに向上し得る。生地原料への加水量は特に制限されないが、通常は生地原料中の原料粉100質量部に対して35〜45質量部程度である。生地原料の混捏は、真空ミキサーなどを用いて減圧下で行っても良い。
本発明においては、調製した生地に圧力をかけて押出製麺することによって生麺線を得る。生地を生麺線に成形する方法としては、押出製麺以外に、圧延製麺、ロール製麺、押出製麺などの各種製麺法により、生地に圧力をかけて伸ばして麺帯を得、該麺帯を切り出して生麺線を得る方法もあるが、簡便性の観点から、本発明においては押出製麺を採用している。押出製麺は、乾パスタ製造用の一軸押出製麺機や二軸押出製麺機等を用いて常法に従って行うことができ、その際、押出製麺機の麺線の押出部に所望の形状の孔を有するダイスを設置して押出し成形することで、その孔に対応した形状の生麺線が得られる。麺線の断面形状は特に限定されず、方形、円形、楕円形、三角形などの何れの形状であっても良い。
本発明の製造方法の製造目的物である米粉麺類は、生麺でも乾麺でも良く、生麺とする場合は、前記の如く押出製麺して得られた生麺線が製造目的物であり、乾麺とする場合は、その生麺線を熱風乾燥等の公知の乾燥方法によって乾燥すれば良い。尚、米粉を主体とする一般的な乾燥ビーフンの製造方法においては通常、麺線の形成・維持の観点から、生麺線を熱湯中に浸漬するが、本発明においては斯かる生麺線の浸漬処理は不要である。
本発明の米粉麺類の製造方法は、生地を押出製麺して得られた麺線を加熱調理した後、必要に応じ水洗い、水切りした後、冷蔵又は冷凍する工程を有していても良い。加熱調理に供する麺線は、生麺でも乾麺でも良い。従来の米粉麺類は、茹で調理した後に冷蔵又は冷凍処理に付して長期間保存すると、茹で調理直後に喫食した場合と比べて、食感が著しく低下するという課題があるが、本発明においては、前述した通り主として、アミロース含量の異なる2種類の米粉A及びBの混合粉を使用することによって斯かる課題を解決しているので、押出製麺によって得られた麺線に対し、加熱調理した後に冷蔵又は冷凍処理に付すことが可能である。そうして得られた調理済み米粉麺類は、低温にして長期保存が可能であり、その低温状態の調理済み米粉麺類を喫食する際には、電子レンジ等で再加熱するだけで良く、簡便に喫食に供することができる。
本発明において、麺線の加熱調理方法は特に限定されないが、例えば、沸騰水中で2〜10分間程度茹で調理又は蒸煮調理する方法、飽和蒸気中で5〜15分間程度蒸熱調理する方法等が挙げられる。また、加熱調理済みの麺線の冷蔵又は冷凍は、この種の麺類に対して通常行われる冷蔵又は冷凍処理に準じて行うことができる。例えば、加熱調理済みの麺線を、必要に応じて所定の分量、例えば、一人分として150〜300gに分けてトレイ等に盛り付けた後、所望により包装し、冷蔵又は冷凍処理に付すのが好ましい。冷凍処理は急速冷凍、緩慢冷凍の何れでも良い。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は実施例により制限されるものではない。
〔実施例1〜6及び比較例1〜4〕
原料粉として、米粉A(ジャポニカ種うるち米から製造、アミロース含量19.1質量%、日の本穀粉株式会社製「ソワ・デュース」)と、米粉B(インディカ種うるち米から製造、アミロース含量28.3質量%、Cho Heng Rice Vermicelli Co.,Ltd製「ERAWAN RICE FLOUR」)と、α化米粉(CEREAL TECH製「PREGELATINISED RICE FLOUR」)と、タピオカ加工澱粉(松谷化学工業株式会社製「さくら2」)と、小麦粉(日清製粉株式会社製強力粉「ミリオン」)とを用いた。
これらの成分が下記表1に示す割合で配合された原料粉のみからなる生地原料100質量部に対して、練り水として25℃の水38質量部を加え混練して生地を得、得られた生地を、パスタ製造用の押出製麺機を用いて−600mmHgの減圧条件下で押出し圧100kgf/cm2で麺線に押出し、太さ1.8mmの生麺線を得た。
得られた生麺線を沸騰水で約1分30秒間茹で調理し(茹で歩留まり200%)、湯から取り出して約15℃の水で30秒間水洗いした後、水切りし、−40℃で急速冷凍して、調理済み冷凍米粉麺類を得、これを庫内温度−20℃の冷凍庫に保存した。
〔試験例〕
各実施例及び比較例の調理済み冷凍米粉麺類を、−20℃の冷凍庫に保存開始してから48時間後に取り出し、電子レンジで喫食可能な状態になるまで加熱解凍し、その解凍した調理済み米粉麺類の食感を、10名のパネラーに下記評価基準により評価してもらった。その結果(10名のパネラーの平均点)を下記表1に示す。
(食感の評価基準)
5点:適度な硬さと粘弾性が十分にあり、べたつきがなく、非常に良好。
4点:適度な硬さと粘弾性があり、べたつきが少なく、良好。
3点:ある程度軟らかさと粘弾性があり、べたつきは少なめであり、やや良好。
2点:やや軟らかすぎるか若しくはやや硬すぎ、又はべたつきがあり、不良。
1点:軟らかすぎるか若しくは硬すぎ、又はべたつきが強く、非常に不良。
Figure 2017099131

Claims (9)

  1. 米粉を5質量%以上85質量%以下含有する生地原料を用いて調製した生地を押出製麺する工程を有し、
    前記米粉として、アミロース含量5質量%以上25質量%未満のα化されていない米粉Aと、アミロース含量25質量%以上40質量%以下のα化されていない米粉Bとを用いる米粉麺類の製造方法。
  2. 前記米粉Aはジャポニカ種うるち米、前記米粉Bはインディカ種うるち米からそれぞれ製造されたものである請求項1に記載の米粉麺類の製造方法。
  3. 前記生地原料において前記米粉Aの方が前記米粉Bよりも含有量が多い請求項1又は2に記載の米粉麺類の製造方法。
  4. 前記米粉Bは、前記生地原料に含有される全ての米粉の5質量%以上50質量%以下を占める請求項1〜3の何れか一項に記載の米粉麺類の製造方法。
  5. 前記生地原料は、α化米粉を3質量%以上15質量%以下含有する請求項1〜4の何れか一項に記載の米粉麺類の製造方法。
  6. 前記生地原料は、加工澱粉を5質量%以上25質量%以下含有する請求項1〜5の何れか一項に記載の米粉麺類の製造方法。
  7. 前記生地原料は、小麦粉及びグルテンからなる群から選択される1種以上を5質量%以上40質量%以下含有する請求項1〜6の何れか一項に記載の米粉麺類の製造方法。
  8. 生地を押出製麺して得られた麺線を加熱調理した後、冷蔵又は冷凍する工程を有する請求項1〜7の何れか一項に記載の米粉麺類の製造方法。
  9. 米粉を5質量%以上85質量%以下含有し、該米粉として、アミロース含量5質量%以上25質量%未満のα化されていない米粉Aと、アミロース含量25質量%以上40質量%以下のα化されていない米粉Bとを含有する麺類用ミックス粉。
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