JP6862253B2 - 即席麺又は乾麺、及び即席麺用又は乾麺用組成物 - Google Patents

即席麺又は乾麺、及び即席麺用又は乾麺用組成物 Download PDF

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本発明は、即席麺又は乾麺に関する。より詳しくは、特定の米粉を含有する即席麺又は乾麺、及び即席麺用又は乾麺用組成物に関する。
湯戻ししたり、お湯で調理したりすることによって、喫食に適する食感や風味に復元するように設計された様々な即席麺や乾麺が知られている。例えば、従来小麦を主体とした中華麺、うどん、冷麦、素麺、そば、パスタ、マカロニなどを、即席麺や乾麺として加工された食品が市販されている。
これらの即席麺や乾麺の従来からの普遍的な課題として、即席麺においては湯戻し時間の短縮が、乾麺においては茹で上げ時間の短縮が、それぞれ掲げられており、これらの課題を解決すべく様々な技術が開発されている。
例えば、特許文献1では、押出し麺の形状を、長手方向に貫通する孔を有し、当該孔が、茹で上げあるいは湯戻しの際に閉塞又は縮小するものであり、麺線の横断面における前記孔の形状が、麺線の横断面の中心から径外方向に延び、かつ、前記横断面の中心を基準として回転対称に形成された複数の溝部を有するように成形することで、茹で時間が早くあるいは復元性が良い即席麺や乾麺を提供する技術が開示されている。
ところで、近年、栄養面や品質改良等の目的で、米粉を用いた麺が開発されている。例えば、特許文献2では、アミロース含有量が25〜37重量%となる米から製粉された米粉を、撹拌させながら100℃以上の水蒸気を加えることにより、加水と加熱を同時に行って粉状の生地を得る加水工程と、前記生地を、麺状に押出し成形する成形工程と行うことにより、手間をかけることなく、低コストで、製造可能な米粉100%の麺が開示されている。
また、特許文献3では、アミロース含量25〜35%の米を、澱粉損傷度が1〜10%となるように粉砕して米粉とし、加水混練して加熱し、適宜手段で麺線に形成し、水分35〜45%で且つ酸溶解度45〜55%とすることにより、100%米由来品で製出すると共に、麺全体が均質に形成されると共に、麺製品として充分に市場に提供できる米麺が開示されている。
また、特許文献4では、品温120〜150℃の範囲で5〜30分間湿熱処理した米粉を使用することで、茹で時に煮崩れが少なく、優れた食感を有する、米粉を含有する麺が開示されている。
特開2012−130291号公報 特開2016−182119号公報 特開2008−301769号公報 特開2013−172674号公報
前述の通り、即席麺や乾麺の湯戻し時間や茹で上げ時間の短縮については、普遍的な課題であり、更なる短縮が求められているのが実情である。
そこで、本発明では、即席麺や乾麺において、湯戻し時間や茹で上げ時間の更なる短縮を可能とする技術を提供することを主目的とする。
本願発明者らは、即席麺や乾麺に用いる様々な材料について、鋭意研究を行った結果、特定の米粉を特定量配合することで、湯戻し時間や茹で上げ時間が短縮することを突き止め、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明では、
穀粉類100質量部中又は穀粉類と澱粉類の合計100質量部中に、損傷澱粉が10質量%以上である米粉を、2〜50質量部含有する、即席麺又は乾麺を提供する。
本発明に係る即席麺又は乾麺では、穀粉類100質量部中又は穀粉類と澱粉類の合計100質量部中に、損傷澱粉が20質量%以上である米粉を、2〜50質量部含有させることもできる。
本発明では、また、
穀粉類100質量部中又は穀粉類と澱粉類の合計100質量部中に、損傷澱粉が10質量%以上である米粉を、2〜50質量部含有する、即席麺用又は乾麺用組成物を提供する。
本発明では、更に、損傷澱粉が10質量%以上である米粉を有効成分とする即席麺用又は乾麺用改良剤を提供する。
ここで、本発明に関わる技術用語の定義づけを行う。 本発明において、「損傷澱粉(「DS」ともいう)量」とは、米粉全量中の、損傷を受けた澱粉の量である。当該「損傷澱粉」とは、米を粉砕する時の圧力や衝撃等により、澱粉粒が機械的な損傷を受けた澱粉のことをいう。
なお、「損傷澱粉量」は、AACC Method 76−31に従って測定することができる。具体的には、試料中に含まれている損傷澱粉のみをカビ由来α−アミラーゼでマルトサッカライドと限界デキストリンに分解し、次いでアミログルコシダーゼでグルコースにまで分解し、生成されたグルコースを定量することにより測定する。また、市販のキット(例えば、MegaZyme製,Starch Damage Assay Kit)を用いて測定してもよい。
本発明によれば、即席麺や乾麺において、湯戻し時間や茹で上げ時間を、短縮することができる。
以下、本発明を実施するための好適な形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
<即席麺、乾麺>
本発明に係る即席麺及び乾麺は、損傷澱粉が10質量%以上である米粉を用いることを特徴とする。米粉中の損傷澱粉量は、10質量%以上であればよいが、20質量%以上とすることにより、湯戻し時間や茹で上げ時間を更に短縮することができ、また、湯戻しや茹で上げ後の食感を向上させることができる。
米粉中の損傷澱粉量の上限値は特に限定されず、通常の米粉の製粉技術において可能な範囲で設定することができる。本発明では特に、米粉中の損傷澱粉量を、45質量%以下に設定することが好ましい。損傷澱粉量が45質量%以下の米粉を用いることで、製麺性及び食感が良い即席麺及び乾麺を製造することができる。
また、本発明に係る即席麺及び乾麺は、損傷澱粉が10質量%以上である米粉を、穀粉類100質量部中又は穀粉類と澱粉類の合計100質量部中に、2〜50質量部含有させることを特徴とする。損傷澱粉が10質量%以上の米粉の量を前記範囲に設定することで、確実に湯戻し時間や茹で上げ時間を短縮することができる。
本発明では特に、即席麺においては、穀粉類100質量部中又は穀粉類と澱粉類の合計100質量部中の損傷澱粉が10質量%以上の米粉の量を、2〜10質量部に設定することが好ましい。穀粉類100質量部中又は穀粉類と澱粉類の合計100質量部中の損傷澱粉が10質量%以上の米粉の量を、10質量部以下とすることで、製麺性を向上させ、湯戻し後の食感も向上させることができる。
また、本発明では特に、乾麺においては、穀粉類100質量部中又は穀粉類と澱粉類の合計100質量部中の損傷澱粉が10質量%以上の米粉の量を、5〜50質量部に設定することが好ましい。穀粉類100質量部中又は穀粉類と澱粉類の合計100質量部中の損傷澱粉が10質量%以上の米粉の量を、5質量部以上とすることで、茹で上げ時間の更なる短縮が実現でき、茹で上げ後の食感を向上させることができる。
本発明に係る即席麺及び乾麺に用いる損傷澱粉が10質量%以上の米粉以外の穀粉類としては、特に限定されず、一般的な即席麺や乾麺に用いられる穀粉を、1種又は2種以上自由に選択して用いることができる。例えば、小麦粉(強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム由来のものを含む)、ライ麦粉、大麦粉、はとむぎ粉、ひえ粉、あわ粉、そば粉及び米粉(損傷澱粉が10質量%以上の米粉を除く)、大豆粉、ホワイトソルガム、コーンフラワーなどが挙げられ、製造される麺の種類に応じて穀粉を選択することができる。
本発明に係る即席麺及び乾麺に用いる澱粉類としては、特に限定されず、一般的な即席麺や乾麺に用いられる澱粉を、1種又は2種以上自由に選択して用いることができる。例えば、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉;前記各種澱粉にα化、エーテル化、エステル化、アセチル化、架橋処理、酸化処理等の処理を施した加工澱粉が挙げられる。
本発明に係る即席麺及び乾麺には、副資材として、一般的な即席麺や乾麺に用いられる副資材を、1種又は2種以上自由に選択して用いることができる。例えば、グルテン、卵白粉、及び増粘剤(グアーガム、キサンタン、アルギン酸等)等を配合することができる。これらの副資材を用いることで、製麺性を向上させ、湯戻し時間や茹で上げ時間を短縮させつつ、湯戻しや茹で上げ後の食感を向上させることができる。
グルテンや卵白粉等の副資材の配合量は特に限定されず、前記の損傷澱粉が10質量%以上の米粉の含有量や麺の種類、目的の食感等に応じて、自由に設定することができる。例えば、副資材としてグルテンを使用する場合、穀粉類100質量部又は穀粉類と澱粉類の合計100質量部に対して、1〜10質量部配合することが好ましい。グルテンを1質量部以上に設定することで、製麺性を向上させ、麺の硬さや弾力を補うことができ、10質量部以下に設定することで、湯戻し時間や茹で上げ時間を短縮させつつ、湯戻しや茹で上げ後の食感を向上させることができる。また、副資材として卵白粉を使用する場合、穀粉類100質量部又は穀粉類と澱粉類の合計100質量部に対して、0.1〜5質量部配合することが好ましい。卵白粉を0.1質量部以上に設定することで、麺の硬さや弾力を補うことができ、5質量部以下に設定することで、湯戻し時間や茹で上げ時間を短縮させつつ、湯戻しや茹で上げ後の食感を向上させることができる。このように、各副資材の性質や用途等を考慮して、配合量を自由に設定することができる。
本発明に係る即席麺及び乾麺には、その他の材料として、一般的な即席麺や乾麺に用いられる材料を、1種又は2種以上自由に選択して用いることができる。例えば、食塩等の塩類や、砂糖やオリゴ糖等の糖類、デキストリン、油脂、かん水などが挙げられる。また、これらの材料の配合量も特に限定されず、前記の損傷澱粉が10質量%以上の米粉の含有量や麺の種類、目的の食感等に応じて、自由に設定することができる。
なお、本発明に係る即席麺及び乾麺は、中華麺、うどん、冷麦、素麺、そば、パスタ、マカロニ等の麺類、ワンタン等の皮、又はその類似品を、即席麺及び乾麺に加工したものである。類似品とは、例えば米粉主体で製造された米粉パスタのように、従来の麺類とは異なる穀粉類や澱粉類が原料の主体となって製造される麺類や麺皮類を模したものを指す。
<即席麺用組成物、乾麺用組成物>
本発明では、前述した即席麺や乾麺を製造するための組成物として、穀粉類100質量部中又は穀粉類と澱粉類の合計100質量部中に、損傷澱粉が10質量%以上である米粉を、2〜50質量部含有する、即席麺用組成物、及び、穀粉類100質量部中又は穀粉類と澱粉類の合計100質量部中に、損傷澱粉が10質量%以上である米粉を、2〜50質量部含有する、乾麺用組成物を提供する。本発明に係る即席麺用組成物及び乾麺用組成物は、例えば、加水する前の材料をミックスした状態で、流通等させることができる。なお、各材料等の詳細は、前述した即席麺及び乾麺と同様のため、ここでは説明を割愛する。
<即席麺用又は乾麺用改良剤>
本発明に係る即席麺用又は乾麺用改良剤は、損傷澱粉が10質量%以上である米粉を有効成分とすることを特徴とする。前述したとおり、損傷澱粉が10質量%以上である米粉を、即席麺や乾麺に用いることにより、湯戻し時間が短縮された即席麺や、茹で上げ時間が短縮された乾麺を得ることができる。
本発明に係る即席麺用又は乾麺用改良剤は、有効成分として損傷澱粉が10質量%以上である米粉を含んでいれば、損傷澱粉が10質量%以上である米粉のみで構成されていてもよいし、本発明の効果を損なわない限り、他の成分を1種又は2種以上、自由に選択して含有させることもできる。他の成分としては、例えば、通常製剤化に用いられている賦形剤、pH調整剤、着色剤、矯味剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤等の成分を用いることができる。更に、公知の又は将来的に見出される機能を有する成分を、適宜目的に応じて併用することも可能である。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。なお、以下に説明する実施例は、本発明の代表的な実施例の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
<実験例1>
実験例1では、米粉中の損傷澱粉量の違いによる効果を比較した。
(1)試験方法
[即席麺の製造]
下記表1に示す材料を、容量1kgのカントーミキサーにて10分間混合した後、ロール式製麺機にて圧延し、切刃丸16番で切り出し、麺線の厚みが1.6mmの生麺を得た。得られた生麺を4分間蒸し、5秒間湯通しをした後、145℃の食用油で1分45秒間揚げて、即席麺を得た。
[評価方法]
以下の評価方法に基づいて、湯戻り時間及び麺の食感の評価を行った。
(A)湯戻り時間
95〜100℃のお湯を入れてから、滑らかで、芯が残っていない状態になるまでの時間を湯戻り時間とした。
(B)麺の食感
湯戻り直後の麺と、湯戻り後から5分後の麺について、下記の評価基準に基づいて、その食感を評価した。
◎:良好な硬さ、弾力のある食感
○:適度な硬さ、弾力のある食感
△:やや軟らかな食感であるが、麺として許容範囲である食感
×:軟らかく伸びた食感
(2)結果
結果を下記表1に示す。
Figure 0006862253
中力粉:「特初穂」(昭和産業株式会社製、以下同じ)
酢酸澱粉:「SF−500」(敷島スターチ株式会社製、以下同じ)
なお、各米粉試作品としては、以下の製法にて調製した試作品を用いた。
米粉試作品(DS8質量%):精米後の粳米をハンマーミルで粉砕して調製した。
米粉試作品(DS13質量%):精米後の粳米をサイクロンミルで粉砕して調製した。
米粉試作品(DS22質量%):精米後の粳米を臼式粉砕機で粉砕して調製した。
米粉試作品(DS33質量%):精米後の粳米をジェットミルで粉砕して調製した。
米粉試作品(DS42質量%):精米後の粳米をジェットミルで粉砕して調製した。
表1に示す通り、損傷澱粉(以下、「DS」ともいう)が8質量%の米粉を用いた比較例1では、湯戻り時間の短縮が確認できなかったが、損傷澱粉が10質量%以上の米粉を用いた実施例1〜4では、湯戻り時間の短縮が確認できた。
食感としては、損傷澱粉量が多いほど麺につるみがあり、実施例1〜4のいずれについても適度な硬さ、弾力のある食感を維持していた。
なお、実験例1では、米粉中の損傷澱粉量の違いを即席麺にて確認したが、後述する実験例3及び4の結果を参酌すると、乾麺においても同様の結果になると推測される。
<実験例2>
実験例2では、損傷澱粉が10質量%以上の米粉の含有量の違いによる効果を、即席麺で比較した。損傷澱粉が10質量%以上の米粉の一例として、DS33質量%の米粉を用いた。
(1)試験方法
[即席麺の製造]
下記表2に示す材料を用いた以外は、実験例1と同様の方法で即席麺を得た。
[評価方法]
実験例1と同様の評価方法に基づいて、湯戻り時間及び麺の食感の評価を行った。
(2)結果
結果を下記表2に示す。
Figure 0006862253
表2に示す通り、損傷澱粉が10質量%以上の米粉の含有量が1質量部の比較例2に比べ、2質量部以上の実施例5〜11は、明らかな湯戻り時間の短縮が確認できた。
食感としては、損傷澱粉が10質量%以上の米粉の含有量が多いほど麺につるみがあり、やや軟らかさを生じたが、グルテンや卵白粉等の副資材を入れることで、湯戻り時間の短縮効果を維持しつつ、食感を改善させることが可能であることが分かった。
<実験例3>
実験例3では、穀粉中における損傷澱粉が10質量%以上の米粉の含有量の違いによる効果を、乾麺(うどん)で比較した。損傷澱粉が10質量%以上の米粉の一例として、DS33質量%の米粉を用いた。
(1)試験方法
[乾麺の製造]
下記表3に示す材料を、容量1.5kgのカントーミキサーにて10分間混合して生地を作製後、20分間の熟成を行った。熟成した生地を、ロール式製麺機にて圧延して麺帯とし、更に30分間の熟成を行った。熟成した麺帯を、切刃角9番で切り出し、麺線の厚みが2.0mmの生麺を得た。得られた生麺を、乾燥条件30℃にて24時間乾燥し、乾麺(うどん)を得た。
[評価方法]
以下の評価方法に基づいて、茹で上げ時間及び麺の食感の評価を行った。
(A)茹で上げ時間
茹で始めてから、滑らかで、芯が残っていない状態になるまでの時間を茹で上げ時間とした。
(B)麺の食感
茹で上げ後、水洗いして冷却した麺について、下記の評価基準に基づいて、その食感を評価した。
◎:良好な硬さ、弾力のある食感
○:適度な硬さ、弾力のある食感
△:やや軟らかな食感であるが、麺として許容範囲である食感
×:軟らかく伸びた食感
(2)結果
結果を下記表3に示す。
Figure 0006862253
表3に示す通り、損傷澱粉が10質量%以上の米粉を含有させることで、茹で上げ時間の短縮が確認できた。
食感としては、損傷澱粉が10質量%以上の米粉の含有量が多いほど麺に軟らかさが生じたが、グルテン等の副資材を入れることで、茹で上げ時間の短縮効果を維持しつつ、食感を改善させることが可能であることが分かった。
<実験例4>
実験例4では、損傷澱粉が10質量%以上の米粉の含有量の違いによる効果を、乾麺(パスタ)で比較した。損傷澱粉が10質量%以上の米粉の一例として、DS33質量%の米粉を用いた。
[乾麺の製造]
下記表4に示す材料を、容量2kgのカントーミキサーにて10分間混合し、押し出し式製麺機にて、真空度80Mkp以上の条件で、直径1.7mmのダイスを用いて、生麺を得た。得られた生麺を、乾燥条件75℃にて8時間乾燥し、乾麺(パスタ)を得た。
[評価方法]
(A)茹で上げ時間
実験例3と同様の評価方法に基づいて、茹で上げ時間の評価を行った。
(B)麺の食感
茹で上げ後、湯切りをした麺について、下記の評価基準に基づいて、その食感を評価した。
◎:良好な硬さ、弾力のある食感
○:適度な硬さ、弾力のある食感
△:やや軟らかな食感であるが、麺として許容範囲である食感
×:軟らかく伸びた食感
(2)結果
結果を下記表4に示す。
Figure 0006862253
表4に示す通り、パスタにおいても、実験例3と同様に、損傷澱粉が10質量%以上の米粉を含有させることで、茹で上げ時間の短縮が確認できた。また、損傷澱粉が10質量%以上の米粉を含有させることで、麺表面のつるみ、滑らかさ、しなやかさが向上し、食感についても、脆さが低減し、ソフト感やもちもち感の向上が確認できた。

Claims (4)

  1. 穀粉類100質量部中又は穀粉類と澱粉類の合計100質量部中に、損傷澱粉が10質量%以上45質量%以下である米粉を、2〜50質量部含有する、即席麺又は乾麺。
  2. 穀粉類100質量部中又は穀粉類と澱粉類の合計100質量部中に、損傷澱粉が20質量%以上である米粉を、2〜50質量部含有する、請求項1記載の即席麺又は乾麺。
  3. 穀粉類100質量部中又は穀粉類と澱粉類の合計100質量部中に、損傷澱粉が10質量%以上45質量%以下である米粉を、2〜50質量部含有する、即席麺用又は乾麺用組成物。
  4. 損傷澱粉が10質量%以上45質量%以下である米粉を有効成分とする即席麺用又は乾麺用改良剤。
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