JPWO2017098995A1 - 電気化学デバイスとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

2種類の電極がセパレータを介して重なり合う蓄電要素17と、蓄電要素と電解液とを収容する可撓性フィルム6からなる外装容器とを有する、電気化学デバイスにおいて、外装容器は、外装容器を構成する可撓性フィルム6が蓄電要素17を覆った状態で、蓄電要素17の外側で互いに重なり合う可撓性フィルム6同士が接合されることによって形成されている。可撓性フィルム6同士が互いに重なり合う部分のうちの少なくとも一部に、電解液を保持する収容部15が形成されている。

Description

本発明は電気化学デバイスとその製造方法に関する。
電気化学デバイスの一例である二次電池は、携帯電話およびスマートフォン、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータなどのポータブル電子機器の電源や、車両用や家庭用の電源(電力貯蔵設備)など、様々な分野で需要が高まっている。なかでも、繰り返し充放電可能な非水電解液二次電池の一例であるリチウムイオン二次電池は、高エネルギー密度かつ軽量で、充放電サイクル特性に優れており、生活に欠かせないエネルギー蓄積デバイスになっている。
このような二次電池では、2種類の電極(正極と負極)がセパレータを介して重ね合わせられた蓄電要素(電極積層体)が外装容器内に収容され、蓄電要素の各電極が電極端子に接続され、この電極端子が外装容器の外部に延びている。
二次電池は、使用されるデバイスやその使用環境によって求められる特性に違いはあるが、様々な用途に共通して、単位体積あたりのエネルギー密度の向上が求められている。そのため、二次電池の外装容器には、形状の自由度が乏しい金属缶に代えて、形状の自由度が高い可撓性フィルムからなる柔軟な容器が採用されるようになってきている。可撓性フィルムからなる外装容器は、蓄電要素の外表面にほとんど隙間なく密着することができ、単位体積あたりのエネルギー密度の向上と、薄型化による体積効率の向上が可能である。このような可撓性フィルムからなる外装容器を有する二次電池(フィルム外装二次電池)が、特許文献1〜6に開示されている。
蓄電要素に密着する外装容器を形成する場合には、蓄電要素をその主面(平坦な面)の上下から可撓性フィルムによって覆い、蓄電要素の外周縁部の外側において重なり合う可撓性フィルム同士を接合することによって封止している。通常、外装容器を構成する可撓性フィルムは、金属箔の両面に樹脂層が形成されたラミネートフィルムであり、内側に位置する樹脂層は熱融着性樹脂からなる。熱融着性樹脂からなる内側の樹脂層同士が互いに接触するように可撓性フィルムが重ね合わせられて、加熱されて熱融着することにより互いに接合している。
特開2000−200587号公報 特開2015−90804号公報 特開2000−223087号公報 特開2010−244930号公報 特開2001−199413号公報 特開2011−70983号公報
外装容器の内部には蓄電要素と電解液が収容されている。前述したように蓄電要素に密着する外装容器を形成するために、蓄電要素の外周縁部とできるだけ近接する位置で可撓性フィルム同士を接合する。その結果、重ね合わせられる可撓性フィルム同士の間に電解液が介在してしまう可能性がある。仮に可撓性フィルム同士の接合部が蓄電要素の外周縁部から離れて位置していると、可撓性フィルム同士の接合部と蓄電要素の外周縁部との間に電解液を保持できる空間が存在するため、重ね合わせられる可撓性フィルム同士の間に電解液が介在することを防げる。しかし、単位体積あたりのエネルギー密度の向上や体積効率の向上等のために可撓性フィルム同士の接合部を電極積層体の外周縁部に近接させると、電極積層体の外側にはみ出した電解液を保持する空間が存在せず、重ね合わせられる可撓性フィルム同士の間に電解液が介在する可能性が高い。重ね合わせられる可撓性フィルム同士の間で電解液が介在する部分は非封止状態になるため、電解液が介在する部分の面積が大きいと、外装容器の封止の信頼性が損なわれ、外装容器の内部からの電解液の漏れや、外装容器の外部からの水蒸気等の浸入を生じるおそれがある。
特許文献1には、二次電池の外装容器(封入袋)を二重にした構成が開示されている。しかし、その構成では、二次電池の単位体積あたりのエネルギー密度や体積効率が悪くなる。
特許文献2には、重ね合わせられた可撓性フィルムを折り返すことによって接合部の面積を大きくして外装容器の封止の信頼性を高めた構成が開示されている。しかし、その構成では、必要以上に大きな可撓性フィルムが用いられるため、材料の節約や製造コストの低減の妨げになる。
特許文献3には、重ね合わせられた可撓性フィルム同士の接合部を覆う封口補助部材を付加した構成が開示されている。しかし、その構成では、部品点数および工数が増加し、製造コストが上昇する。
特許文献4には、二次電池の中央部側から外側に向かって順次圧力を加えながら熱シールすることにより、重ね合わせられる可撓性フィルム同士の間に介在する電解液を外部に押し出す方法が開示されている。しかし、熱シールによって電解液が外部に押し出されると同時に、可撓性フィルムの内側の樹脂層を構成する熱融着性樹脂が軟化して二次電池の中央部側から外側に向かって移動させられる。その結果、可撓性フィルム同士が重ね合わせられた部分の、二次電池の中央部に近い個所では、部分的に内側の樹脂層(熱融着性樹脂)が少ない(薄い)部分が生じてしまう。このように内側の樹脂層(熱融着性樹脂)が薄い部分では、十分な接合強度が得られず、外装容器の封止の信頼性が損なわれる。すなわち、特許文献4のように熱シールによって電解液を外部に押し出す方法では、重ね合わせられた可撓性フィルム同士の接合部に電解液が介在することが防止できたとしても、内側の樹脂層(熱融着性樹脂)が薄くなることによって、封止の信頼性が損なわれる。さらに、内側の樹脂層(熱融着性樹脂)が薄くなり過ぎて、金属箔(例えばアルミニウム)が露出して正極または負極と電気的に短絡するおそれがある。また、金属箔が露出して電極と接触する場合や、薄くなった樹脂層に電極が当接して突き破って金属箔に接触する場合に、金属箔(例えばアルミニウム)が電極(例えば負極)と同電位になり、正極の活物質に由来するLiと反応して合金化および粉末化して、金属箔がフィルムとしての形状を保てなくなるおそれがある。その結果、可撓性フィルムが破損して、電解液の漏れや外部からの水蒸気の浸入などの問題が生じる。
特許文献5には、前述したように重ね合わせられた可撓性フィルムの内側の樹脂層(熱融着性樹脂)が薄くなることを防ぐとともに、外装容器の外部からの水蒸気等の浸入を防ぐ構成が提案されている。具体的には、可撓性フィルム同士が重ね合わせられた部分の、二次電池の中央部に近い個所において、内側の樹脂層(熱融着性樹脂)が厚く形成され、部分的に内側の樹脂層(熱融着性樹脂)が薄くなることが防止されている。しかし、体積効率等の観点からできるだけ狭く形成することが好ましい可撓性フィルム同士の接合部に、内側の樹脂層(熱融着性樹脂)が薄い部分と厚い部分とを形成することは、非常に煩雑で精緻な作業を必要とする。従って、可撓性フィルム同士の接合部をあまり小さくすることができず、二次電池全体の小型化の妨げになる可能性がある。
特許文献6に開示されている方法では、外装容器の1辺において可撓性フィルム同士の接合部を広く形成しておくとともに、広い接合部の一部に保護層を貼付しておく。そして、予備充電後に、広い接合部の中間位置で、保護層を通る仮想的な切断線に沿って切断して保護層の一部を外部に露出させ、この保護層が貼付されている部分から外部にガス抜きを行う。その後に保護層を排除し、保護層が排除された跡を熱融着して接合する。この方法によると、特に、保護層が排除された跡に電解液が存在したまま接合される可能性があり、この電解液が存在する部分の面積が大きいと、外装容器の封止の信頼性が低くなる。
本発明はこれらの問題点に鑑みてなされたものであり、エネルギー密度および体積効率が良く、外装容器の封止の信頼性が高い電気化学デバイスとその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の特徴は、2種類の電極がセパレータを介して重なり合う蓄電要素と、蓄電要素と電解液とを収容する可撓性フィルムからなる外装容器とを有する、電気化学デバイスにおいて、外装容器は、外装容器を構成する可撓性フィルムが蓄電要素を覆った状態で、蓄電要素の外側で互いに重なり合う可撓性フィルム同士が接合されることによって形成されており、可撓性フィルム同士が互いに重なり合う部分のうちの少なくとも一部に、電解液を保持する収容部が形成されているところにある。
本発明によると、エネルギー密度および体積効率が良く、外装容器の封止の信頼性が高い電気化学デバイスが得られる。
本発明の電気化学デバイスの一実施形態である二次電池の基本構造を表す平面図である。 図1aのA−A線断面図である。 図1a〜1bに示す二次電池の正極の要部を示す拡大断面図である。 図1a〜1bに示す二次電池の負極の要部を示す拡大断面図である。 図1bの要部を拡大して示す断面図である。 図1a〜1bに示す二次電池の外装容器を構成する可撓性フィルムの要部を拡大して模式的に示す平面図である。 図1a〜1bに示す二次電池の外装容器を構成する可撓性フィルムの要部を拡大して模式的に示す断面図である。 本発明の電気化学デバイスの製造方法の一工程を示す平面図である。 図6に示す製造方法の、後続の工程を示す平面図である。 本発明の電気化学デバイスの製造方法の変形例の一工程を示す平面図である。 図8に示す製造方法の、後続の工程を示す平面図である。 図8〜9に示す製造方法の、後続の工程を示す平面図である。 図8〜10に示す製造方法の、後続の工程を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
[二次電池の構成]
図1a,1bは、本発明の電気化学デバイスの一実施形態であるフィルム外装二次電池1を模式的に示している。図1aは二次電池1の主面(平坦な面)に対して垂直上方から見た平面図であり、図1bは図1aのA−A線断面図である。図2は正極の要部2の拡大断面図、図3は負極3の要部の拡大断面図である。
本発明のフィルム外装二次電池1は、2種類の電極、すなわち正極(正極シート)2と負極(負極シート)3とがセパレータ4を介して交互に重なり合う電極積層体(蓄電要素)17を備えている。この電極積層体17は電解液5と共に、可撓性フィルム(ラミネートフィルム)6からなる外装容器14内に収納されている。電極積層体17の正極2には正極端子7の一端部が、負極3には負極端子8の一端部がそれぞれ接続されている。正極端子7の他端部および負極端子8の他端部は、それぞれ可撓性フィルム6からなる外装容器14の外部に引き出されている。図1bでは、電極積層体17を構成する各層の一部(厚さ方向の中間部に位置する層)を図示省略して、電解液5を示している。図1bでは、見やすくするために、正極2と負極3とセパレータ4と可撓性フィルム6がそれぞれ互いに接触していないように図示しているが、実際にはこれらは密着して積層されている。
図2に示すように、正極2は、正極用の集電体(正極集電体)9と、その正極集電体9に塗布された正極用の活物質層(正極活物質層)10とを含む。正極集電体9の表面と裏面には、正極活物質層10が形成された塗布部と正極活物質層10が形成されていない未塗布部を有する。図3に示すように、負極3は、負極用の集電体(負極集電体)11とその負極集電体11に塗布された負極用の活物質層(負極活物質層)12とを含む。負極集電体11の表面と裏面には塗布部と未塗布部を有する。
正極2と負極3のそれぞれの未塗布部(集電体9,11)は、電極端子(正極端子7、負極端子8)と接続するための電極タブ(正極タブ、負極タブ)として用いられる。図1bに示すように、同じ種類の電極の未塗布部の集電体が互いに重ね合わせられて集合部を形成している。すなわち、図4に示すように、正極2の正極タブ(未塗布部の正極集電体9)同士は正極端子7の一端部上にまとめられて集合部を構成し、この集合部が金属片(サポートタブ)13と正極端子7とに挟まれ、これらのすべてが互いに重なり合う位置で超音波溶接等により互いに接続されている。同様に、負極3の負極タブ(未塗布部の負極集電体11)同士は負極端子8の一端部上にまとめられて集合部を構成し、この集合部が金属片(サポートタブ)13と負極端子8とに挟まれ、これらのすべてが互いに重なり合う位置で超音波溶接等により互いに接続されている。正極端子7の他端部および負極端子8の他端部は、可撓性フィルム6からなる外装容器14の外部にそれぞれ延びている。
負極3の塗布部(負極活物質層12)の外形寸法は正極2の塗布部(正極活物質層10)の外形寸法よりも大きく、セパレータ4の外形寸法よりも小さいか等しい。
フィルム外装二次電池1では、電極積層体17をその主面(平坦な面)の上下から可撓性フィルム6によって覆い、電極積層体17の外周縁部の外側において重なり合う可撓性フィルム6同士を接合して封止している。それによって、電極積層体17と電解液5を収容する外装容器14が形成されている。一般的に、可撓性フィルム6は、基材となる金属箔6aの両面にそれぞれ樹脂層6b,6cが設けられたラミネートフィルムであり、少なくとも内側の樹脂層6bは、変性ポリオレフィンなどの熱融着性樹脂からなる。そして、熱融着性樹脂からなる樹脂層6b同士を直接接触させた状態で加熱して溶融させ、互いに熱融着させることにより、外周が封止された外装容器14が形成される。本実施形態では、このように重なり合って熱融着によって接合される可撓性フィルム6の一部に、少量の電解液5を収容可能な収容部15が形成されている。すなわち、図5a,5bに示すように、外装容器14の外周縁部の一部において、可撓性フィルム6の接合部となる部分に、複数の小さな窪みが形成されており、それらの窪みがそれぞれ電解液5の収容部15である。便宜上、図5a,6〜11では接合部をハッチングで示している。ただし、図1b〜4,5bでは断面をハッチングで示している。
可撓性フィルム6の接合部となる部分に設けられた収容部15の機能について、さらに詳しく説明する。仮に、可撓性フィルム6同士が重なり合う部分と、電極積層体17の外周縁部との間に十分な間隔が空いていると、その間隔が、電極積層体17からはみ出した電解液5を収容する空間になるため、可撓性フィルム6同士が重なり合う部分に電解液5が浸入することはない。しかし、二次電池1の小型化や、エネルギー密度および体積効率の向上のために、可撓性フィルム6同士が重なり合う部分と電極積層体17の外周縁部とをできるだけ接近させる場合には、それらの間には電解液5を収容できる十分な空間が存在しない。そのため、可撓性フィルム6同士が重なり合う部分に電解液5が浸入しやすい。そして、仮に可撓性フィルム6同士が重なり合う部分に浸入した電解液5が占める面積が大きいと、非接合になる部分が大きいので、外装容器14の封止の信頼性が低くなり、二次電池1としての機能が不十分になる。
そこで、本発明では、外装容器14の外周縁部の一部において、前述したように、電極積層体17からはみ出した電解液5を保持する収容部15を、可撓性フィルム6同士が重なり合う部分に予め形成しておく。それにより、可撓性フィルム6同士が重なり合う部分において電解液5が占める部分の形状や面積やピッチを制御することができる。すなわち、予め形成しておく窪み状の収容部15の各々の大きさを小さくし、隣り合う収容部15同士の間隔を大きくすることによって、可撓性フィルム6同士の接合部内に複数の小面積の非接合部が点在する状態にする。仮に、可撓性フィルム6同士の接合部内に少数であっても大面積の非接合部が存在すると、封止の信頼性が低下し、大面積の非接合部が電解液5の漏れや外部の水蒸気の浸入の原因となるおそれがある。しかし、本実施形態では、小面積の非接合部がある程度大きい間隔をおいて点在するため、電解液5の漏れや外部の水蒸気の浸入を抑制することができる。言い替えると、非接合部が電解液5の漏れや外部の水蒸気の浸入を引き起こさない程度の大きさおよびピッチになるように、予め形成する収容部15の大きさおよびピッチを設定しておく。それによって、電極積層体17からはみ出した電解液5が外装容器14の封止の信頼性を損なわないようにすることができる。
このように、本発明では、可撓性フィルム6同士が重なり合う部分に電解液5が全く介在しないようにするのではなく、電解液5が介在しても封止の信頼性が損なわれないように、電解液5が介在する部分の大きさや位置を制御する。一例としては、各収容部15の大きさ、すなわち電解液5が介在する部分の各々の大きさは、最大径(例えばd1)が2mm以下であって、その平面形状は円形または円形に類似した形状であって、隣り合う収容部15(電解液5が介在する部分)の最小間隔(例えばd2)は1mm以上である。さらに、二次電池1の中央部側から外側に向かう方向における、可撓性フィルム6同士が重なり合う部分の幅(例えばL1)から、収容部(電解液が介在する部分)の径(例えばL2,L3)を引いた寸法(L1−L2−L3)、すなわち、実質的な接合部の幅が2mm(最小幅)以上になるように、複数の収容部15を配置する。それによって、電解液5の漏れや外部の水蒸気の浸入を引き起こさない程度の封止の信頼性が確保できる。
本実施形態によると、電極積層体17からはみ出した電解液5を外装容器14の外部にすべて押し出す必要はないので、可撓性フィルム6の内側の樹脂層6bが薄くなり過ぎることはない。従って、電気的短絡や、金属箔6aの化学反応による合金化および粉末化に伴う可撓性フィルム6の破損は生じない。そして、電解液5の介在による封止の信頼性低下を考慮する必要がないため、可撓性フィルム6同士の接合部を、電極積層体17の外周縁部に近接させて二次電池1の平面形状を小さくすることができ、エネルギー密度および体積効率を良好にできる。
なお、可撓性フィルム6同士が重なり合う部分に位置する収容部15は、外装容器14の全周に亘って形成される必要はない。一般的な二次電池1の製造方法では、電極積層体17を内包した外装容器14の外周の一部を除く部分において、重なり合う可撓性フィルム6同士を互いに接合させて、一部のみを開口状態にして、この開口部分を注入口部分16(図6参照)として電解液5を注入する。その後に、注入口部分16を封止して電解液5が漏れないようにする。この製造方法によると、注入口部分16以外の部分においては、電解液5を注入する前に封止されているので、封止部、すなわち、可撓性フィルム同士が重なり合う接合部に電解液5が入り込むことはなく、封止の信頼性が高い。しかし、注入口部分16に関しては、電解液5を注入した後に封止するため、可撓性フィルム6同士が重なり合う部分に電解液5が介在する可能性がある。特に、接合時に電解液5に何らかの外力が加わって電解液5が跳ねて、可撓性フィルム6同士が重なり合う部分に浸入する可能性がある。そこで、この電解液5注入のための注入口部分16であって、他の部分よりも後に接合される部分において、前述したように収容部15を形成しておくことが非常に効果的である。それ以外の部分には必ずしも収容部15を形成する必要はない。
本実施形態の二次電池において、正極活物質層10を構成する活物質としては、例えばLiCoO、LiNiO、LiMn、LiMO−LiMO、LiNi1/3Co1/3Mn1/3などの層状酸化物系材料や、LiMnなどのスピネル系材料、LiMPOなどのオリビン系材料、LiMPOF、LiMSiOFなどのフッ化オリビン系材料、Vなどの酸化バナジウム系材料などが挙げられる。各正極活物質において、これらの活物質を構成する元素の一部が他の元素で置換されていてもよく、また、Liが過剰組成となっていてもよい。そして、これらの活物質のうちの1種、または2種以上の混合物を使用することができる。
負極活物質層12を構成する活物質としては、黒鉛、非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンなどの炭素材料や、リチウム金属材料、シリコンやスズなどの合金系材料、NbやTiOなどの酸化物系材料、あるいはこれらの複合物を用いることができる。
正極活物質層10および負極活物質層12を構成する活物質合剤は、前述したそれぞれの活物質に、結着剤や導電助剤等が適宜加えられたものである。導電助剤としては、カーボンブラック、炭素繊維、または黒鉛などのうちの1種、または2種以上の組み合せを用いることができる。また、結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、カルボキシメチルセルロース、変性アクリロニトリルゴム粒子などを用いることができる。
正極活物質層10と負極活物質層12のいずれにおいても、例えば製造上のばらつきや層形成能力に起因する不可避な各層の傾斜や凹凸や丸み等が生じていても構わない。
正極集電体9としては、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、またはこれらの合金等を用いることができ、特にアルミニウムが好ましい。負極集電体11としては、銅、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、またはこれらの合金を用いることができる。
電解液5としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の環状カーボネート類や、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の鎖状カーボネート類や、脂肪族カルボン酸エステル類や、γ−ブチロラクトン等のγ−ラクトン類や、鎖状エーテル類、環状エーテル類、などの有機溶媒のうちの1種、または2種以上の混合物を使用することができる。さらに、これらの有機溶媒にリチウム塩を溶解させることができる。
セパレータ4は主に樹脂製の多孔膜、織布、不織布等からなり、その樹脂成分として、例えばポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ナイロン樹脂、アラミド樹脂(芳香族ポリアミド樹脂)、またはポリイミド樹脂等を用いることができる。特にポリオレフィン系の微多孔膜は、イオン透過性と、正極と負極とを物理的に隔離する性能に優れているため好ましい。また、必要に応じて、セパレータ4には無機物粒子を含む層を形成してもよい。無機物粒子としては、絶縁性の酸化物、窒化物、硫化物、炭化物などを挙げることができ、なかでもTiOやAlを含むことが好ましい。
外装容器14は、可撓性フィルム6からなる軽量の外装ケースであり、可撓性フィルム6は、基材となる金属箔6aの両面にそれぞれ樹脂層6b,6cが設けられたラミネートフィルムである。金属箔6aには、電解液5の漏出や外部からの水分の浸入を防止するためのバリア性を有するものを選択することができ、アルミニウムやステンレス鋼などを用いることができる。金属箔6aの少なくとも一方の面には、変性ポリオレフィンなどの熱融着性樹脂層6bが設けられる。可撓性フィルム6の熱融着性樹脂層6b同士を対向させ、蓄電要素17を収納する部分の周囲を熱融着することで外装容器14が形成される。金属箔6aの、熱融着性樹脂層6bが形成された面と反対側の面には、外装容器14の表面として、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエステルフィルムなどの樹脂層6cを設けることができる。
正極端子7としては、アルミニウムやアルミニウム合金で構成されたもの、負極端子8としては、銅や銅合金あるいはそれらにニッケルメッキを施したものや、ニッケルなどを用いることができる。それぞれの端子7,8の他端部側は外装容器14の外部に引き出される。それぞれの端子7,8の、外装容器14の外周部分の熱溶着される部分に対応する箇所には、熱融着性の樹脂(封止材18)を予め設けておくことができる。
サポートタブ13は、電極タブ(集電体9,11)の損傷を防止し、電極タブと電極端子(正極端子7および負極端子8)との接続の信頼性を向上させるものであり、薄く強度があり、電解液5への耐性があるものが望ましい。サポートタブ13を形成する好ましい材料としてはアルミニウム、ニッケル、銅、ステンレス(SUS)などが挙げられる。
[二次電池の製造方法]
二次電池1の製造にあたって、まず二次電池用の電極2,3を製造する。具体的には、図2に示すように、正極集電体9の両面に正極活物質層10をそれぞれ形成する。未塗布部との境界部分における塗布部(正極活物質層10)の端部は、正極集電体9に対して実質的に垂直に切り立っていてもよく、また、正極活物質層10の中央部と比べて厚さが低減する斜面状または階段状であってもよい。また、図3に示すように、負極集電体11の両面に負極活物質層12をそれぞれ形成する。負極活物質層12の端部(塗布部の端部)は、負極集電体11に対して実質的に垂直に切り立っていてもよく、また、負極活物質層12の中央部と比べて厚さが低減する斜面状または階段状であってもよい。このようにして形成された正極2と負極3とを、セパレータ4を介して交互に積層し、正極端子7および負極端子8を接続する。
この正極端子7および負極端子8の接続工程について詳細に説明する。図4に示すように、複数の正極2の正極タブ(正極集電体9)を正極端子7の一端部の上に密接に重ね合わせ、さらにその上に金属片(サポートタブ)13を重ねて配置する。そしてこれらを一括して接合する。電極タブと電極端子との接合方法は複数あるが、超音波溶着による接合が採用されることが多い。すなわち、複数の正極タブを挟み込む正極端子7とサポートタブ13に、図示しないホーンとアンビルをそれぞれ押し当てて加圧しながら振動を加えて超音波溶接する。図示しないが、負極3においても、図4に示す正極2と同様に、複数の未塗布部(負極集電体)11を重ね合わせた集合部をサポートタブ13と負極端子8で挟み込み、超音波溶接する。
このようにして正極2の未塗布部(正極集電体9)に正極端子7が接続され、かつ負極3の未塗布部(負極集電体11)に負極端子8が接続されて完成した電極積層体17を、その主面(平坦な面)の上下から可撓性フィルム6によって覆う。そして、平面的に見て電極積層体17の外周縁部の外側において、可撓性フィルム6同士が重なり合う部分に、一部を除いて圧力と熱を加えて、可撓性フィルム6の内側の樹脂層6bを構成する熱融着性樹脂を互いに熱融着させて接合する。この時、正極端子7と負極端子8は、予め設けられた封止材(シーラント)18を介して可撓性フィルム6の外周部に固着させる。一方、可撓性フィルム6同士が重なり合う部分のうち、圧力と熱を加えていない部分は、非接合のままの開口部分(注入口部分16)として残る。一般的には、外装容器14のうち、正極端子7が配置される辺と負極端子8が配置される辺とを除く辺のうち、いずれか1辺の一部に注入口部分16を形成する。図6に示す例では、図面の上方に位置する辺の一部を非接合の開口(注入口部分16)として残す。可撓性フィルム6の、注入口部分16となる部分に収容部15を形成しておく。なお、図6〜11では、便宜上、電極積層体17を覆う一方の可撓性フィルム6を図示省略して、電極積層体17および収容部15を露出させて示している。
次に、注入口部分16から外装容器14の内部に電解液5を注入する。注入口部分16以外の辺はすべて既に封止されているので、注入した電解液5が漏れることはない。また、既に封止されている辺において、可撓性フィルム6同士が重なり合う部分に電解液5が浸入することはない。
その後、注入口部分16に圧力と熱を加えて、可撓性フィルム6の内側の樹脂層6bを構成する熱融着性樹脂を互いに熱融着させて接合する。図7では、後から接合する注入口部分16は、先に接合されている部分とは異なるハッチングで区別して示している。注入口部分16の接合時に、電解液5の一部が、可撓性フィルム6同士が重なり合う部分に浸入したとしても、浸入した電解液5は、予め形成されている窪み状の収容部15に収容される。すなわち、浸入した電解液5は不規則に拡がることはなく収容部15内に収まる。重なり合う可撓性フィルム6同士の間において電解液5が介在する部分は、収容部15の配置パターンに従って存在するため、電解液5が介在する部分の大きさや、隣り合う部分との間隔は、収容部15の配置パターンによって決まる。収容部15の形成時に、その大きさ(例えば最大径d1が2mm以下)や、隣り合う収容部同士の間隔d2(例えば1mm以上)や、収容部15を除く部分(実質的な接合部)の長さL1−L2−L3(例えば2mm以上)を適切に設定しておくことにより、重なり合う可撓性フィルム6同士の間に電解液5が介在しても十分な封止強度を維持することができる。このようにして、注入口部分16を封止したら、図1a,1bに示す二次電池1が完成する。
図5a〜6に示す例では、収容部15がマトリクス状に規則的に配列されているが、電極積層体17からはみ出す可能性があると推定される電解液5の量に応じて、収容部15の数や配置等を適宜に設定でき、規則的なマトリクス状である必要はない。また、各収容部15の形状や大きさは均一でなくてもよい。ただし、前述したように、個々の収容部15の大きさ(最大径が2mm以下)と、隣り合う収容部同士の間隔(1mm以上)の条件を満たすことが好ましい。
また、図6に示す例では最後に封止される注入口部分16のみに収容部15が設けられているが、そのような構成に限定されない。可撓性フィルム6の外周縁部の注入口部分16以外の部分にも収容部15が形成されていてもよく、可撓性フィルム6の外周縁部の全周に亘って収容部15が形成されていても構わない。
収容部15の形成方法としては、可撓性フィルム6の形成時に型に嵌めて窪み(ディンプル)を形成する方法や、予め形成されている可撓性フィルム6をプレス加工して窪みを形成する方法や、可撓性フィルム6に上下からパンチを押し当てて窪みを形成する方法などが挙げられる。また、重なり合う可撓性フィルム6同士を接合させるためのシールバーに凹凸部を形成しておくことにより、可撓性フィルム6に収容部15を形成することもできる。このようにして可撓性フィルム6に収容部15を形成するために、パンチやシールバーの可撓性フィルム6と当接する面に弾性樹脂を介してステンレス板等の金属板を貼り付けて、収容部形成用の凹凸部を形成することができる。
[二次電池の製造方法の変形例]
図8〜11には、本発明の二次電池1の製造方法の変形例を示している。この変形例では、特許文献6と同様に外装容器14内に電極集電体17と電解液5を収容した後に予備充電等を行うことによってガスが発生した場合に、外装容器14の一部を切り欠いてガスを外部に逃がしてから、切り欠いた部分を再度封止する。この変形例では、図8に示すように、正極端子7が配置される辺と負極端子8が配置される辺とを除く辺のうちのいずれか1辺の、可撓性フィルム6同士が互いに重なり合う部分を広く形成しておく。そして、電極積層体17の主面を可撓性フィルム6で上下から覆った状態で、可撓性フィルム6同士が互いに重なり合う部分のうち、広く形成された重なり部分の一部に開口部分(注入口部分16)を残し、それ以外の部分をすべて互いに熱融着させて接合する。そして、注入口部分16から電解液5を注入し、図9に示すように注入口部分16の最外周縁部を封止する。この時に封止するのは最外周縁部側の狭い部分16aであり、注入口部分16の電極積層体17に近い部分16bは非封止のままに残しておく。それから、必要に応じて予備充電等の処理を行うと、外装容器14の内部にガスが発生する。そこで、図10に示すように、注入口部分16の、非封止の電極積層体17に近い部分16bを通る仮想的な切断線19に沿って可撓性フィルム6を切り欠く。切断線19は仮想的な線であって実際に形成されるわけではない。このように切り欠くこと(切断すること)により、非封止の部分16bを外部に開放し、外装容器14の内部に存在するガスを外部に排出させる。このガス抜き工程の後に、図11に示すように、外部に開放されている非封止の部分16bに熱および圧力を加えて熱融着させて封止する。このガス抜き作業の後に封止する部分16bが、電解液5が浸入する可能性が最も大きいので、この部分16bに前述した収容部15を予め形成しておく(図8〜10参照)。それによって、重なり合う可撓性フィルム6同士の接合部に電解液5が介在する部分の面積が大きくて封止の信頼性を損なう危険性を低減することができる。
切り欠き工程は、図10に示すように切断線19に沿って可撓性フィルム6を完全に切断する工程に限られず、可撓性フィルム6の一部に切り込みを入れるだけの工程であってもよい。その場合、少なくとも、切り込みを入れる時点では非接合であって切り込みを入れた後に接合される部分に収容部15を形成すると、電解液5が介在する部分の大きさおよび位置等を制御することができ、封止の信頼性を確保する上で効果的である。
ガス抜き作業の後に封止する部分16b以外の個所については、注入口部分16以外の辺は電解液5の注入前に封止するため、重なり合う可撓性フィルム6同士の接合部に電解液5が介在するおそれはない。また、電解液5注入後かつガス抜き作業前に封止する部分16aは、電極積層体17の外周縁部から離れた位置にあるため、電極積層体17からはみ出した電解液が、重なり合う可撓性フィルム6同士の間に浸入する可能性が小さい。一方、ガス抜き作業および切断の後に封止される部分16bは、電極積層体17に近く、重なり合う可撓性フィルム6同士の間に電解液5が浸入する可能性が比較的高い。そこで、仮にこの部分16bに電解液5が浸入しても、封止の信頼性を損なうような大面積の非封止部分が生じることや、隣り合う非封止部分が近接しすぎることが無いように、予めこの部分に収容部15を形成して、浸入した電解液5の位置および大きさを制御することが非常に効果的である。
前述した実施形態では、複数の正極2と複数の負極3がセパレータ4を介して交互に繰り返し積層された電極積層体17を、蓄電要素として用いている。しかし、1枚のみの正極2と1枚のみの負極3がセパレータ4を介して重なり合う蓄電要素を用いることもできる。さらに、1枚の長尺の正極2と1枚の長尺の負極3をセパレータ4を介して重ね合わせた状態で巻回した巻回体を、蓄電要素として用いることもできる。また、本発明はリチウムイオン二次電池に特に有用であるが、リチウムイオン電池以外の二次電池や、キャパシタ(コンデンサ)等の電池以外の電気化学デバイスに適用しても有効である。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記した実施形態の構成に限られるものではなく、本発明の構成や細部に、本発明の技術的思想の範囲内で、当業者が理解し得る様々な変更を施すことができる。
本出願は、2015年12月9日に出願された日本特許出願2015−240022号を基礎とする優先権を主張し、日本特許出願2015−240022号の開示の全てをここに取り込む。
1 フィルム外装二次電池(電気化学デバイス)
2 正極(正極シート)
3 負極(負極シート)
4 セパレータ
5 電解液
6 可撓性フィルム(ラミネートフィルム)
6a 金属箔
6b,6c 樹脂層
7 正極端子(電極端子)
8 負極端子(電極端子)
9 正極用の集電体(正極集電体)
10 正極用の活物質層(正極活物質層)
11 負極用の集電体(負極集電体)
12 負極用の活物質層(負極活物質層)
13 金属片(サポートタブ)
14 外装容器
15 収容部
16 注入口部分(開口部分)
16a 最外周縁部側の部分
16b 電極積層体に近い部分
17 電極積層体(蓄電要素)
18 封止材(シーラント)
19 切断線

Claims (12)

  1. 2種類の電極がセパレータを介して重なり合う蓄電要素と、前記蓄電要素と電解液とを収容する可撓性フィルムからなる外装容器とを有する、電気化学デバイスであって、
    前記外装容器は、前記外装容器を構成する前記可撓性フィルムが前記蓄電要素を覆った状態で、前記蓄電要素の外側で互いに重なり合う前記可撓性フィルム同士が接合されることによって形成されており、
    前記可撓性フィルム同士が互いに重なり合う部分のうちの少なくとも一部に、電解液を保持する収容部が形成されている、電気化学デバイス。
  2. 前記収容部は、前記可撓性フィルムに形成された窪みである、請求項1に記載の電気化学デバイス。
  3. 複数の前記収容部を有し、個々の前記収容部は、予め設定された最大径以下の寸法を有し、かつ、隣り合う前記収容部同士の間隔が予め設定された最小間隔以上になるように配置されている、請求項1または2に記載の電気化学デバイス。
  4. 前記最大径は2mmであり、前記最小間隔は1mmである、請求項3に記載の電気化学デバイス。
  5. 前記収容部は、互いに重なり合う前記前記可撓性フィルム同士が接合される部分であって前記収容部を除く部分の幅が、予め設定された最小幅以上になるように配置されている、請求項1から4のいずれか1項に記載の電気化学デバイス。
  6. 前記最小幅は2mmである、請求項5に記載の電気化学デバイス。
  7. 前記収容部は、少なくとも、前記可撓性フィルム同士が互いに重なり合う部分のうちの、前記電解液の注入のための注入口部分に形成されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の電気化学デバイス。
  8. 前記電気化学デバイスは二次電池である、請求項1から7のいずれか1項に記載の電気化学デバイス。
  9. 2種類の電極がセパレータを介して重なり合う蓄電要素と、前記蓄電要素と電解液とを収容する可撓性フィルムからなる外装容器とを有する、電気化学デバイスの製造方法であって、
    前記外装容器を構成する前記可撓性フィルムが前記電極積層体を覆った状態で、前記電極積層体の外側で互いに重なり合う前記可撓性フィルム同士を、電解液注入のための注入口部分を除いて接合する工程と、前記注入口部分を除いて接合する工程において非接合のままに残された前記注入口部分から前記電解液を前記電極積層体が収容されている部分に向けて注入する工程と、前記電解液を注入する工程の後に、非接合のままに残された前記注入口部分を封止する工程と、を含み、
    前記注入口部分を封止する工程が完了する前に、前記注入口部分において重なり合う前記可撓性フィルム同士の間に浸入した前記電解液を、前記可撓性フィルムに予め形成されている収容部に収容する、電気化学デバイスの製造方法。
  10. 前記注入口部分を封止する工程は、前記注入口部分のうち、前記電極積層体に近い部分を非封止のままに残しつつ、最外周縁部側の部分を封止する工程と、非封止のままに残された前記電極積層体に近い部分を通る仮想的な切断線に沿って前記可撓性フィルムを切り欠く工程と、前記可撓性フィルムを切り欠く工程の後に前記電極積層体に近い部分を封止する工程とを含む、請求項9に記載の電気化学デバイスの製造方法。
  11. 前記最外周縁部側の部分を封止する工程と前記可撓性フィルムを切り欠く工程との間に、予備充電を行う工程を含み、前記可撓性フィルムを切り欠く工程では、前記予備充電によって発生したガスを、非封止のままに残された前記電極積層体に近い部分から外部に放出する、請求項10に記載の電気化学デバイスの製造方法。
  12. 前記収容部の配置パターンによって、重なり合う前記可撓性フィルム同士の間に前記電解液が介在する部分の各々の大きさと位置とを制御する、請求項9から11のいずれか1項に記載の電気化学デバイスの製造方法。
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