JPWO2017094197A1 - 殺菌装置、及び、殺菌方法 - Google Patents

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Abstract

殺菌装置(1)は、容器(10,20−1)と放電部(30)とを備える。容器(10,20−1)は、液体(LQ)と液体に浸された対象物(TO)とを収容する空間である収容空間(CS)を内部に有する。放電部は、第1の電極(32)及び第2の電極(33)と、第1の電極及び第2の電極の間に介在する誘電体(31)と、を有するとともに、第1の電極及び第2の電極の間に電圧が印加されることにより、第1の電極及び第2の電極の間の空間にて放電を生じさせ、且つ、収容空間に液体が収容されている状態において、液体にて対流(LF)が形成されるように収容空間のうちの液体よりも鉛直上方の空間にて循環する流れ(GF)を放電に伴って形成する。殺菌装置は、収容空間に液体及び対象物が収容されている状態において、放電に伴って生成された化学種によって対象物を殺菌する。

Description

本発明は、殺菌装置、及び、殺菌方法に関する。
電極間に電圧が印加されることにより、電極間の空間にて放電を生じさせ、当該放電に伴って生成された化学種によって対象物を殺菌する殺菌装置が知られている(例えば、特許文献1等)。
特開2012−081215号公報
ところで、コンタクトレンズは、乾燥した場合、破損しやすい。従って、対象物がコンタクトレンズである場合、対象物が液体に浸された状態にて殺菌を行なうことが考えられる。
しかしながら、液体において化学種が拡散する速度は、気体における速度よりも低い。このため、上記殺菌装置を用いて、液体に浸された対象物を殺菌する場合、放電によって生成された化学種が、対象物に到達するまでの時間が長くなりやすい。従って、上記殺菌装置においては、液体に浸された対象物を殺菌するために要する時間が過度に長くなる虞があった。
本発明の目的の一つは、液体に浸された対象物を迅速に殺菌することである。
一つの側面では、殺菌装置は、
液体と、上記液体に浸された対象物と、を収容する空間である収容空間を内部に有する容器と、
第1の電極及び第2の電極と、上記第1の電極及び上記第2の電極の間に介在する誘電体と、を有するとともに、上記第1の電極及び上記第2の電極の間に電圧が印加されることにより、上記第1の電極及び上記第2の電極の間の空間にて放電を生じさせ、且つ、上記収容空間に上記液体が収容されている状態において、上記液体にて対流が形成されるように上記収容空間のうちの上記液体よりも鉛直上方の空間にて循環する流れを上記放電に伴って形成する放電部と、
を備えるとともに、上記収容空間に上記液体及び上記対象物が収容されている状態において、上記放電に伴って生成された化学種によって上記対象物を殺菌する。
一つの側面では、殺菌方法は、
容器の内部の空間である収容空間に、液体と、上記液体に浸された対象物と、を配置し、
誘電体が介在する第1の電極及び第2の電極の間に電圧を印加することにより、上記第1の電極及び上記第2の電極の間の空間にて放電を生じさせ、
上記液体にて対流が形成されるように上記収容空間のうちの上記液体よりも鉛直上方の空間にて循環する流れを上記放電に伴って形成し、
上記放電に伴って生成された化学種によって上記対象物を殺菌する。
液体に浸された対象物を迅速に殺菌できる。
第1実施形態の殺菌装置の斜視図である。 図1の殺菌装置の上面図である。 図1の殺菌装置の正面図である。 図2におけるA−A線による殺菌装置の断面図である。 図4の放電部の正面図である。 図4の放電部の背面図である。 図2におけるA−A線による殺菌装置の断面図である。 第1実施形態の第1変形例の放電部の正面図である。 第1実施形態の第1変形例の放電部の背面図である。 第1実施形態の第2変形例の殺菌装置の断面図である。 図10におけるB−B線による基部の断面図である。 第2実施形態の殺菌装置の上面図である。 図12におけるD−D線による殺菌装置の断面図である。 第3実施形態の殺菌装置の断面図である。 図14におけるE−E線による蓋部の断面図である。
以下、本発明の、殺菌装置、及び、殺菌方法、に関する各実施形態について図1乃至図15を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
(構成)
図1乃至図3に表されるように、第1実施形態の殺菌装置1は、基部10と、2つの蓋部20−1,20−2と、を備える。後述するように、本例では、蓋部20−1,20−2は、基部10に着脱可能に固定される。以下、蓋部20−1,20−2が基部10に固定された状態における殺菌装置1について説明する。
基部10は、角丸長方形状を有する板状である。なお、基部10は、角丸長方形状と異なる形状(例えば、正方形状、多角形状、楕円形状、又は、円形状等)を有していてもよい。例えば、基部10の長手方向における長さは、10mm乃至100mmの長さである。また、例えば、基部10の短手方向における長さは、5mm乃至50mmの長さである。また、例えば、基部10の厚さは、5mm乃至50mmの厚さである。
本例では、基部10の厚さ方向は、鉛直方向に沿って延びる方向である。更に、本例では、基部10の長手方向及び短手方向は、水平面に平行な平面に沿って延びる方向である。
蓋部20−1は、円柱形状を有する。本例では、蓋部20−1の直径は、基部10の短手方向における長さと等しい。なお、蓋部20−1の直径は、基部10の短手方向における長さと異なっていてもよい。また、蓋部20−1は、円柱形状と異なる形状(例えば、角柱形状等)を有してもよい。
蓋部20−1の中心軸は、基部10の厚さ方向に沿って延びる。本例では、蓋部20−2は、蓋部20−1と同じ形状を有する。蓋部20−1及び蓋部20−2は、基部10の厚さ方向における表面のうちの一方(本例では、鉛直上方)の表面において、基部10の長手方向における両端部にそれぞれ位置する。鉛直上方は、鉛直方向における上向きの方向(換言すると、重力の方向の逆方向)である。鉛直下方は、鉛直方向における下向きの方向(換言すると、重力の方向)である。
図1乃至図7に表されるように、X軸、Y軸及びZ軸を有する右手系の直交座標系を用いて殺菌装置1について説明を加える。なお、後述する図8乃至図15においても、図1乃至図7と同一の直交座標系が用いられる。
Z軸は、鉛直方向(換言すると、基部10の厚さ方向、又は、蓋部20−1,20−2の中心軸方向)に沿って延びる。Z軸の正方向は、鉛直上方である。Y軸は、基部10の長手方向に沿って延びる。Y軸の正方向は、蓋部20−2から蓋部20−1への方向である。X軸は、基部10の短手方向に沿って延びる。
図4は、図2におけるA−A線による殺菌装置1の断面を表す。図4に表されるように、基部10は、Z軸の正方向側の表面に凹部11を有する。凹部11は、Z軸に沿って延びる円柱の、側面及びZ軸の負方向側の底面を形成する。なお、凹部11は、円柱と異なる柱体(例えば、角柱等)を形成してもよい。本例では、凹部11の中心軸は、蓋部20−1の中心軸と一致する。
凹部11のうちの、上記円柱のZ軸の負方向側の底面を形成する部分(換言すると、凹部11の底面)12は、凹部11に位置する対象物を、水平面に平行な平面(本例では、XY平面)における中央部に誘導する形状を有する。XY平面は、Z軸に直交する平面である。本例では、凹部11の底面12は、凹部11の中心軸に近づくほどZ軸の負方向側に位置する。なお、凹部11の底面12は、平面であってもよい。
蓋部20−1は、Z軸の負方向側の表面に凹部21を有する。凹部21は、Z軸に沿って延びる円柱の、側面及びZ軸の正方向側の底面を形成する。なお、凹部21は、円柱と異なる柱体(例えば、角柱等)を形成してもよい。本例では、凹部21の中心軸は、蓋部20−1の中心軸と一致する。更に、本例では、凹部21の直径は、凹部11の直径と等しい。凹部21のうちの、上記円柱のZ軸の正方向側の底面を形成する部分(換言すると、凹部21の底面)22は、平面である。
基部10は、Z軸の正方向側の表面に螺合部13を備える。螺合部13は、Z軸に沿って延びる、中空の円筒形状を有する。螺合部13の内径は、凹部11の直径(本例では、凹部11のZ軸の正方向側の端における直径)と等しい。螺合部13の中心軸は、凹部11の中心軸と一致する。螺合部13の外壁は、ネジ溝を有する。螺合部13は、雄ネジと捉えられてよい。
蓋部20−1は、Z軸の負方向側の表面に螺合部23を備える。螺合部23は、Z軸に沿って延びる、中空の円筒形状を有する。螺合部23の内径は、螺合部13の外径と等しい。螺合部23の外径は、蓋部20−1の直径と等しい。螺合部23の中心軸は、蓋部20−1の中心軸と一致する。螺合部23の内壁は、螺合部13と螺合されるネジ溝を有する。螺合部23は、雌ネジと捉えられてよい。
蓋部20−1は、螺合部23が螺合部13に螺合されることにより、基部10に固定される。蓋部20−1が螺合によって基部10に固定されることは、蓋部20−1が着脱可能に基部10に固定されることの一例である。なお、蓋部20−1は、螺合と異なる機構によって、基部10に着脱可能に固定されてもよい。
なお、殺菌装置1は、基部10が雌ネジを構成するとともに、蓋部20−1が雄ネジを構成してもよい。
蓋部20−1が基部10に固定された状態において、基部10及び蓋部20−1は、容器を構成するとともに、凹部21、凹部11、及び、螺合部13は、当該容器の内部の空間である収容空間CSを形成する。従って、本例では、収容空間CSのうちのZ軸の正方向側の端部の、XY平面における形状は、円形状である。
また、蓋部20−1が基部10に固定された状態において、基部10は、収容空間CSのうちの、Z軸の負方向の端部を形成する、と捉えられてよい。また、蓋部20−1が基部10に固定された状態において、蓋部20−1は、収容空間CSのうちの、Z軸の正方向の端部を形成する、と捉えられてよい。
なお、本例では、蓋部20−1が基部10に固定された状態において、収容空間CSは、密閉された空間である、と捉えられてよい。
上述したように、本例では、蓋部20−2は、蓋部20−1と同じ形状を有する。基部10は、蓋部20−1に対する凹部11及び螺合部13と同様に、蓋部20−2に対する凹部及び螺合部を備える。
更に、蓋部20−1は、放電部30を備える。放電部30は、XY平面に平行な平板状である。放電部30は、蓋部20−1の凹部21の底面22に接する。本例では、放電部30は、蓋部20−1の凹部21の底面22に固定される。従って、放電部30は、蓋部20−1の凹部21の底面22を被覆する。
放電部30は、誘電体31と、第1の電極32と、第2の電極33と、絶縁体34と、を備える。
誘電体31は、酸化アルミニウム(Al)からなる。酸化アルミニウムは、アルミナと表されてもよい。なお、誘電体31は、酸化アルミニウムと異なる材料(例えば、ガラス等)からなっていてもよい。
誘電体31は、XY平面に平行な平板状である。誘電体31の厚さは、0.02mm乃至2mmの厚さである。図4乃至図6に表されるように、誘電体31は、円形状を有する。図5は、Z軸の正方向へ向かって放電部30を見た図(換言すると、放電部30の正面から見た図)である。図6は、Z軸の負方向へ向かって放電部30を見た図(換言すると、放電部30の背面から見た図)である。本例では、誘電体31の外縁は、凹部21のXY平面における形状と一致する。なお、誘電体31の外縁は、凹部21のXY平面における形状と異なる形状を有してもよい。
第1の電極32は、アルミニウム(Al)からなる。なお、第1の電極32は、アルミニウムと異なる材料(例えば、ステンレス鋼、銀、又は、銅等)からなっていてもよい。ステンレス鋼は、SUSと表されてもよい。
第1の電極32は、XY平面に平行な平板状である。第1の電極32の厚さは、1μm乃至3mmの厚さである。第1の電極32は、誘電体31の表面のうちの、Z軸の負方向側の表面に接する。本例では、第1の電極32は、誘電体31の表面のうちの、Z軸の負方向側の表面に固定される。
第1の電極32は、X軸方向に沿って延びる部分と、Y軸方向に沿って延びる部分と、からなるT字状である。XY平面において、第1の電極32の、Y軸の負方向における端辺321は、X軸方向に沿って延びる直線状である。端辺321の長さは、誘電体31の直径よりも短い。XY平面において、端辺321は、誘電体31の中心を通る。Y軸の負方向は、第1の方向の一例である。X軸方向は、第2の方向の一例である。端辺321は、第1の端辺の一例である。
第2の電極33は、アルミニウム(Al)からなる。なお、第2の電極33は、アルミニウムと異なる材料(例えば、ステンレス鋼、銀、又は、銅等)からなっていてもよい。また、第2の電極33は、第1の電極32と異なる材料からなっていてもよい。
第2の電極33は、XY平面に平行な平板状である。第2の電極33の厚さは、1μm乃至3mmの厚さである。第2の電極33は、誘電体31の表面のうちの、Z軸の正方向側の表面に接する。本例では、第2の電極33は、誘電体31の表面のうちの、Z軸の正方向側の表面に固定される。
第2の電極33は、X軸方向に沿って延びる部分と、Y軸方向に沿って延びる部分と、からなるT字状である。XY平面において、第2の電極33の、Y軸の正方向における端辺331は、X軸方向に沿って延びる直線状である。端辺331の長さは、端辺321の長さと等しい。XY平面において、端辺331は、誘電体31の中心を通る。端辺331は、第2の端辺の一例である。
本例では、XY平面において、端辺331の位置は、端辺321の位置と一致する。従って、本例では、XY平面における、第2の電極33のうちの端辺331と異なる部分の位置は、XY平面における、第1の電極32の位置と異なる。換言すると、XY平面において、第1の電極32と第2の電極33とは、互いに重ならない。
このように、本例では、第1の電極32は、誘電体31の表面のうちの、Z軸の負方向側の表面に接するとともに、第2の電極33は、誘電体31の表面のうちの、Z軸の正方向側の表面に接する。換言すると、誘電体31は、第1の電極32、及び、第2の電極33の間に介在する。
絶縁体34は、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂からなる。なお、絶縁体34は、合成樹脂と異なる材料(例えば、二酸化ケイ素(SiO)等)からなっていてもよい。絶縁体34は、XY平面に平行な板状である。絶縁体34の厚さは、1μm乃至5mmの厚さである。絶縁体34は、第2の電極33の表面のうちのZ軸の正方向側の表面と、誘電体31の表面のうちのZ軸の正方向側の表面の中で第2の電極33と接していない部分と、を被覆する。
本例では、絶縁体34は、XY平面において、第1の電極32及び第2の電極33のうちの、X軸方向に沿って延びる部分の全体に亘って位置する。換言すると、絶縁体34は、XY平面において、第1の電極32及び第2の電極33のうちの、X軸方向に沿って延びる部分の全体と重なる。本例では、更に、絶縁体34は、XY平面において、第1の電極32及び第2の電極33のうちの、X軸方向に沿って延びる部分の外周まで延びる。
更に、放電部30には、図示されない電源部が接続される。電源部は、第1の電極32及び第2の電極33に接続される。電源部は、第1の電極32及び第2の電極33の間に、交流電圧を印加する。本例では、交流電圧の波形は、正弦波である。本例では、交流電圧は、周波数が40kHzであり、且つ、振幅が2.8kVである。なお、交流電圧は、周波数が10kHz乃至100kHzの周波数であり、且つ、振幅が1kV乃至10kVの振幅であってもよい。また、交流電圧の波形は、正弦波と異なる波形(例えば、矩形波、又は、三角波等)であってもよい。
本例では、放電部30は、プラズマアクチュエータと捉えられてよい。
本例では、蓋部20−2も、蓋部20−1が備える放電部30と同様の放電部を備える。本例では、殺菌装置1は、1つの電源部に接続されるとともに、蓋部20−1が備える放電部30と、蓋部20−2が備える放電部と、の間で当該電源部が共用される。なお、蓋部20−1が備える放電部30と、蓋部20−2が備える放電部と、は、2つの電源部にそれぞれ接続されていてもよい。
また、殺菌装置1は、電源部を備えていてもよい。この場合、電源部は、殺菌装置1のうちの電源部以外の部分と一体に構成されていてもよく、当該部分と別体に構成されていてもよい。
(動作)
次に、殺菌装置1の動作について図7を参照しながら説明する。以下、蓋部20−1と基部10とにより形成される収容空間CSに着目して、殺菌装置1の動作について説明する。なお、蓋部20−2と基部10とにより形成される収容空間に対する殺菌装置1の動作も同様に説明されるので、その説明は省略される。
先ず、基部10から蓋部20−1が取り外される。基部10から蓋部20−1が取り外された状態において、基部10の凹部11に液体LQが注入される。本例では、液体LQは、水(例えば、水道水)である。なお、液体LQは、水と異なる液体(例えば、水溶液等)であってもよい。
次いで、凹部11に注入された液体LQに、対象物TOが導入される。本例では、対象物TOは、コンタクトレンズである。なお、対象物TOは、コンタクトレンズと異なる物体(例えば、医療機器、医療用品、歯科材料、又は、衛生用品等)であってもよい。これにより、対象物TOは、液体LQに浸される。本例では、対象物TOの全体が、液体LQに浸される。なお、対象物TOの一部のみが、液体LQに浸されてもよい。また、対象物TOが凹部11に導入された後に、液体LQが凹部11に注入されてもよい。また、対象物TOが液体LQに導入された後に、対象物TOを含む液体LQが凹部11に注入されてもよい。
そして、蓋部20−1が基部10に取り付けられる。本例では、蓋部20−1は、螺合によって基部10に固定される。これにより、殺菌装置1の内部に密閉された収容空間CSが形成される。従って、本例では、収容空間CSのうちの、液体LQよりもZ軸の正方向側の部分は、大気圧を有する空気によって満たされる。
このようにして、収容空間CSに、液体LQと、液体LQに浸された対象物TOと、が配置される。換言すると、収容空間CSに、液体LQと、液体LQに浸された対象物TOと、が収容される。
次に、第1の電極32及び第2の電極33の間に交流電圧が印加される。これにより、第1の電極32及び第2の電極33の間の空間にて放電が生じる。本例では、第1の電極32と、誘電体31の表面のうちのZ軸の負方向側の表面と、の間の空間にて放電が生じる。本例では、放電は、誘電体バリア放電と捉えられてよい。
放電に伴ってイオンが生成される。また、収容空間CSのうちの放電部30の近傍において、Y軸方向における電界が形成される。この結果、収容空間CSのうちの放電部30の近傍において、Y軸の負方向のイオンの流れが形成される。イオンの流れが形成されることによって、収容空間CSのうちの放電部30の近傍において、Y軸の負方向の空気の流れが形成される。
従って、収容空間CSのうちの液体LQよりもZ軸の正方向側の空間において、放電部30の近傍におけるY軸の負方向の流れと、Y軸の負方向側の端部におけるZ軸の負方向の流れと、液体LQの表面の近傍におけるY軸の正方向の流れと、Y軸の正方向側の端部におけるZ軸の正方向の流れと、が形成される。
このようにして、収容空間CSのうちの液体LQよりもZ軸の正方向側の空間にて循環する流れ(換言すると、循環流)GFが放電に伴って形成される。
循環流GFが形成されることにより、液体LQにおいて、液体LQの表面の近傍におけるY軸の正方向の流れと、Y軸の正方向側の端部におけるZ軸の負方向の流れと、凹部11の底面12の近傍におけるY軸の負方向の流れと、Y軸の負方向側の端部におけるZ軸の正方向の流れと、が形成される。
このようにして、液体LQにて対流LFが放電に伴って形成される。
また、放電に伴って化学種が生成される。本例では、化学種は、化学活性種を含む。化学活性種は、反応活性種と表されてもよい。本例では、化学活性種は、オゾン(O)、イオン、又は、ラジカルを含む。
放電に伴って生成された化学種は、収容空間CSにて形成された、循環流GF及び対流LFによって、液体LQに浸された対象物TOまで運ばれる。この結果、液体LQに浸された対象物TOは、殺菌される。例えば、殺菌によって死滅する微生物、又は、殺菌によって除去される微生物は、芽胞菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌、アカントアメーバ、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、エンテロウイルス、又は、ヘルペスウイルス等の病原性微生物を含む。
以上、説明したように、第1実施形態の殺菌装置1は、第1の電極32、及び、第2の電極33の間に電圧が印加されることにより、第1の電極32、及び、第2の電極33の間の空間にて放電を生じさせ、且つ、収容空間CSに液体LQが収容されている状態において、液体LQにて対流LFが形成されるように収容空間CSのうちの液体LQよりも鉛直上方の空間にて循環する流れGFを放電に伴って形成する。更に、殺菌装置1は、収容空間CSに液体LQ、及び、対象物TOが収容されている状態において、放電に伴って生成された化学種によって対象物TOを殺菌する。
これによれば、送風機又はポンプ等の流体機械を用いることなく、液体LQにて対流LFを形成できる。これにより、放電に伴って生成された化学種を、液体LQに浸された対象物TOに迅速に到達させることができる。この結果、液体LQに浸された対象物TOを迅速に殺菌できる。
更に、第1実施形態の殺菌装置1において、誘電体31は、水平面に平行な平板状である。加えて、第1の電極32は、水平面に平行な平板状であり、且つ、誘電体31の表面のうちの、鉛直下方側の表面に接する。更に、第2の電極33は、水平面に平行な平板状であり、且つ、誘電体31の表面のうちの、鉛直上方側の表面に接する。加えて、水平面に平行な平面において、第2の電極33の少なくとも一部の位置は、第1の電極32と異なる。
これによれば、放電に伴って、収容空間CSのうちの放電部30の近傍において、水平面に平行な平面に沿った方向の流れを形成できる。これにより、収容空間CSのうちの液体LQよりも鉛直上方の空間にて循環する流れGFを形成できるので、液体LQにて対流LFを形成できる。
更に、液体LQの表面と放電部30との間の距離を十分に短くしながら、電界が形成される領域を大きくすることができる。従って、殺菌装置1の鉛直方向における大きさを小さくしながら、放電に伴って生成される化学種の量を増加できるとともに、放電に伴って形成される流れGF,LFを十分に強くすることができる。
更に、第1実施形態の殺菌装置1において、水平面に平行な平面において、第1の電極32の第1の方向(本例では、Y軸の負方向)における第1の端辺321は、第1の方向に直交する第2の方向(本例では、X軸方向)に沿って延びる直線状である。加えて、水平面に平行な平面において、第2の電極33の、第1の方向と逆方向(本例では、Y軸の正方向)における第2の端辺331は、第2の方向(本例では、X軸方向)に沿って延びる直線状である。
これによれば、収容空間CSのうちの液体LQよりも鉛直上方の空間において、放電部30の近傍における第1の方向の流れと、第1の方向側の端部における鉛直下方の流れと、液体LQの表面の近傍における第1の方向と逆方向の流れと、第1の方向と逆方向側の端部における鉛直上方の流れと、を形成できる。
この結果、液体LQにおいて、液体LQの表面の近傍における第1の方向と逆方向の流れと、第1の方向と逆方向側の端部における鉛直下方の流れと、液体LQの鉛直下方側の端部における第1の方向の流れと、第1の方向側の端部における鉛直上方の流れと、を形成できる。
従って、対象物TOが、収容空間CSのうちの水平面に平行な平面における中央部に位置する場合、液体LQにて形成される対流LFは、対象物TOの外周を循環するので、対象物TOによって阻害されにくい。この結果、対象物TOの、鉛直上方側の表面及び鉛直下方側の表面の両方に化学種を迅速に到達させることができる。従って、液体LQに浸された対象物TOを迅速に殺菌できる。
更に、第1実施形態の殺菌装置1において、収容空間CSのうちの鉛直上方側の端部の、水平面に平行な平面における形状は、円形状である。加えて、水平面に平行な平面において、第1の端辺321は、収容空間CSのうちの鉛直上方側の端部の中心を通る。
これによれば、第1の端辺321の長さを長くすることができるので、電界が形成される領域を大きくすることができる。従って、放電に伴って生成される化学種の量を増加できるとともに、放電に伴って形成される流れGF,LFを十分に強くすることができる。
更に、第1実施形態の殺菌装置1において、容器を構成する基部10の凹部11は、収容空間CSにて、対象物TOを水平面に平行な平面における中央部に誘導する形状を有する。
これによれば、対象物TOを、収容空間CSのうちの水平面に平行な平面における中央部に位置させることができる。これにより、液体LQにて形成される対流LFは、対象物TOの外周を循環するので、対象物TOによって阻害されにくい。この結果、対象物TOの、鉛直上方側の表面及び鉛直下方側の表面の両方に化学種を迅速に到達させることができる。従って、液体に浸された対象物TOを迅速に殺菌できる。
更に、第1実施形態の殺菌装置1において、放電部30は、第2の電極33の表面のうちの鉛直上方側の表面と、誘電体31の表面のうちの鉛直上方側の表面の中で第2の電極33と接していない部分と、を被覆する絶縁体34を備える。
これによれば、第2の電極33、及び、誘電体31よりも鉛直上方側の空間において放電が生じることを抑制できる。従って、殺菌装置1が消費する電力の量を低減できる。
更に、第1実施形態の殺菌装置1は、収容空間CSのうちの鉛直下方側の端部を形成する基部10と、基部10に着脱可能に構成され且つ収容空間CSのうちの鉛直上方側の端部を形成する蓋部20−1,20−2と、を備える。
これによれば、液体LQ、及び、対象物TOを収容空間CSに容易に導入できるとともに、液体LQ、及び、対象物TOを収容空間CSから容易に取り出すことができる。
なお、蓋部20−1が基部10に固定された状態において、回転軸がZ軸と一致する回転における、基部10に対する蓋部20−1の位置は、上述した例と異なる位置であってよい。同様に、蓋部20−2が基部10に固定された状態において、回転軸がZ軸と一致する回転における、基部10に対する蓋部20−2の位置は、上述した例と異なる位置であってよい。
また、上述した、殺菌装置1の形状は、一例であり、縦型又は他の形状の携帯型、若しくは、据え置き型であってもよい。
また、上述した、誘電体31、第1の電極32、第2の電極33、及び、絶縁体34のそれぞれの厚さは、一例であり、膜等の製造方法、又は、使用する形状によって好適に設定されてよい。
また、上述した、交流電圧の周波数及び振幅は、一例であり、殺菌装置1の形状、又は、対象物TOに応じて好適に設定されてよい。
<第1実施形態の第1変形例>
次に、第1実施形態の第1変形例の殺菌装置について説明する。第1実施形態の第1変形例の殺菌装置は、第1実施形態の殺菌装置に対して、第1の電極及び第2の電極の形状が相違している。以下、相違点を中心として説明する。なお、第1実施形態の第1変形例の説明において、第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又はほぼ同様のものである。
図8及び図9に表されるように、第1実施形態の第1変形例の殺菌装置1は、第1実施形態の放電部30に代えて、放電部30Aを備える。
放電部30Aは、第1実施形態の第1の電極32及び第2の電極33に代えて、第1の電極32A及び第2の電極33Aを備える。
第1の電極32Aは、XY平面における形状が相違する点を除いて、第1の電極32と同様に構成される。
第1の電極32Aは、X軸方向に沿って延びる部分と、Y軸方向に沿って延びる部分と、からなるT字状である。XY平面において、第1の電極32Aの、Y軸の負方向における端辺321Aは、X軸方向に沿って延びる鋸歯状である。端辺321AのX軸方向における長さは、誘電体31の直径よりも短い。XY平面において、端辺321AのY軸方向における中心を通る直線は、誘電体31の中心を通る。Y軸の負方向は、第1の方向の一例である。X軸方向は、第2の方向の一例である。端辺321Aは、第1の端辺の一例である。
第2の電極33Aは、XY平面における形状が相違する点を除いて、第2の電極33と同様に構成される。
第2の電極33Aは、X軸方向に沿って延びる部分と、Y軸方向に沿って延びる部分と、からなるT字状である。XY平面において、第2の電極33Aの、Y軸の正方向における端辺331Aは、X軸方向に沿って延びる直線状である。端辺331Aの長さは、端辺321AのX軸方向における長さと等しい。XY平面において、端辺331Aは、端辺321AのY軸の正方向側の端を通る。なお、XY平面において、端辺331Aは、端辺321AのY軸の正方向側の端と異なる位置(例えば、端辺321AのY軸の正方向側の端と、端辺321AのY軸の負方向側の端と、の間の位置)を通ってもよい。端辺331Aは、第2の端辺の一例である。
本例では、XY平面における、第2の電極33Aの少なくとも一部の位置は、XY平面における、第1の電極32Aと異なる。換言すると、XY平面において、第1の電極32Aの一部と第2の電極33Aの一部とは、互いに重ならない。
第1実施形態の第1変形例の殺菌装置1によっても、第1実施形態の殺菌装置1と同様の作用及び効果が奏される。
更に、第1実施形態の第1変形例の殺菌装置1によれば、第1の端辺が直線状である場合よりも、形成される電界の強度を大きくすることができる。これにより、放電に伴って生成される化学種の量を増加できるとともに、放電に伴って形成される流れGF,LFを十分に強くすることができる。
一例として、周波数が40kHzであり、且つ、振幅が2.8kVである交流電圧を用いた場合において、第1実施形態の殺菌装置1と、第1実施形態の第1変形例の殺菌装置1と、のそれぞれを用いることにより、対象物TOを滅菌するまでに要する時間を測定する実験を行なった。なお、実験における対象物TOは、微生物が表面に塗布された長方形の紙片である。また、実験における誘電体31は、ガラスからなり、且つ、厚さが0.2mmである。本例では、滅菌は、3M Healthcare製のATTEST 1291(「3M」及び「アテスト」は、登録商標)を用いて判定された。なお、後述する他の実験においても、滅菌は、本例と同様に判定された。なお、滅菌は、無菌性保証水準(Sterility Assurance Level)に従って判定されてもよい。
第1実施形態の殺菌装置1を用いた場合、対象物TOを滅菌するまでに要する時間は、約100分であり、電源部及び殺菌装置1によって消費された電力は、約1.2Wであり、且つ、放電部30によって消費された電力は、約0.1Wであった。
また、第1実施形態の第1変形例の殺菌装置1を用いた場合、対象物TOを滅菌するまでに要する時間は、約40分であり、電源部及び殺菌装置1によって消費された電力は、約1.3Wであり、且つ、放電部30Aによって消費された電力は、約0.2Wであった。
また、他の一例として、周波数が40kHzであり、且つ、振幅が2.8kVである交流電圧を用いた場合において、第1実施形態の殺菌装置1と、第1実施形態の第1変形例の殺菌装置1と、のそれぞれを用いることにより、対象物TOを滅菌するまでに要する時間を測定する実験を行なった。なお、実験における対象物TOは、微生物が表面に塗布された長方形の紙片である。また、実験における誘電体31は、ガラスからなり、且つ、厚さが0.15mmである。
第1実施形態の殺菌装置1を用いた場合、対象物TOを滅菌するまでに要する時間は、約40分であり、電源部及び殺菌装置1によって消費された電力は、約1.5Wであり、且つ、放電部30によって消費された電力は、約0.1Wであった。
また、第1実施形態の第1変形例の殺菌装置1を用いた場合、対象物TOを滅菌するまでに要する時間は、約20分であり、電源部及び殺菌装置1によって消費された電力は、約1.6Wであり、且つ、放電部30Aによって消費された電力は、約0.2Wであった。
また、他の一例として、周波数が40kHzであり、且つ、振幅が2.8kVである交流電圧を用いた場合において、第1実施形態の殺菌装置1と、第1実施形態の第1変形例の殺菌装置1と、のそれぞれを用いることにより、対象物TOを滅菌するまでに要する時間を測定する実験を行なった。なお、実験における対象物TOは、微生物が表面に塗布された長方形の紙片である。また、実験における誘電体31は、アルミナからなり、且つ、厚さが0.2mmである。
第1実施形態の殺菌装置1を用いた場合、対象物TOを滅菌するまでに要する時間は、約30分であり、電源部及び殺菌装置1によって消費された電力は、約1.4Wであり、且つ、放電部30によって消費された電力は、約0.2Wであった。
また、第1実施形態の第1変形例の殺菌装置1を用いた場合、対象物TOを滅菌するまでに要する時間は、約30分であり、電源部及び殺菌装置1によって消費された電力は、約1.5Wであり、且つ、放電部30Aによって消費された電力は、約0.3Wであった。
また、他の一例として、周波数が27kHzであり、且つ、振幅が6.2kVである交流電圧を用いた場合において、第1実施形態の殺菌装置1と、第1実施形態の第1変形例の殺菌装置1と、のそれぞれを用いることにより、対象物TOを滅菌するまでに要する時間を測定する実験を行なった。なお、実験における対象物TOは、微生物が表面に塗布された長方形の紙片である。また、実験における誘電体31は、ガラスからなり、且つ、厚さが1mmである。
第1実施形態の殺菌装置1を用いた場合、対象物TOを滅菌するまでに要する時間は、約25分であり、電源部及び殺菌装置1によって消費された電力は、約2.0Wであり、且つ、放電部30によって消費された電力は、約0.2Wであった。
また、第1実施形態の第1変形例の殺菌装置1を用いた場合、対象物TOを滅菌するまでに要する時間は、約10分であり、電源部及び殺菌装置1によって消費された電力は、約2.3Wであり、且つ、放電部30Aによって消費された電力は、約0.5Wであった。
また、上述した、殺菌装置1の形状は、一例であり、縦型又は他の形状の携帯型、若しくは、据え置き型であってもよい。
また、上述した、誘電体31、第1の電極32A、第2の電極33A、及び、絶縁体34のそれぞれの厚さは、一例であり、膜等の製造方法、又は、使用する形状によって好適に設定されてよい。
また、上述した、交流電圧の周波数及び振幅は、一例であり、殺菌装置1の形状、又は、対象物TOに応じて好適に設定されてよい。
<第1実施形態の第2変形例>
次に、第1実施形態の第2変形例の殺菌装置について説明する。第1実施形態の第2変形例の殺菌装置は、第1実施形態の殺菌装置に対して、基部の凹部の底面にリブが設けられる点において相違している。以下、相違点を中心として説明する。なお、第1実施形態の第2変形例の説明において、第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又はほぼ同様のものである。
図10及び図11に表されるように、第1実施形態の第2変形例の殺菌装置1Bは、第1実施形態の基部10に代えて、基部10Bを備える。図10は、図11におけるC−C線による殺菌装置1Bの断面を表す。図11は、図10におけるB−B線による基部10Bの断面を表す。
基部10Bは、複数のリブ14Bを備える。各リブ14Bは、X軸に直交する平面(換言すると、YZ平面)に平行な平板状である。従って、各リブ14Bは、Y軸方向に沿って延びる。
各リブ14Bは、凹部11の底面12から、Z軸の正方向へ向かって突出する。本例では、凹部11の底面12は、収容空間CSのうちのZ軸の負方向側の端を形成する容器の壁面であると捉えられてよい。各リブ14BのZ軸の正方向側の端面は、凹部11の中心軸に近づくほどZ軸の負方向側に位置する。
複数のリブ14Bは、X軸方向において、互いに隔てられている。本例では、複数のリブ14Bは、X軸方向において等間隔に位置する。各リブ14BのY軸方向における長さは、凹部11の直径(本例では、凹部11のZ軸の正方向側の端における直径)よりも短い。複数のリブ14BのY軸方向における長さは、同一である。
このような構成により、複数のリブ14Bは、収容空間CSに液体LQ、及び、対象物TOが収容されている状態において、凹部11の底面12よりもZ軸の正方向側にて対象物TOを支持する。
第1実施形態の第2変形例の殺菌装置1Bによっても、第1実施形態の殺菌装置1と同様の作用及び効果が奏される。
更に、第1実施形態の第2変形例の殺菌装置1Bによれば、対象物TOと、収容空間CSのうちの最も鉛直下方側の端を形成する容器の壁面(本例では、凹部11の底面12)と、の間にて、第1の方向(本例では、Y軸方向)に沿って延びる流路を形成できる。これにより、液体LQにて形成された対流LFは、収容空間CSのうちの、対象物TOよりも鉛直下方側の部分を通過しやすくなる。この結果、対象物TOの、鉛直下方側の表面に化学種を迅速に到達させることができる。従って、対象物TOの、鉛直下方側の表面を迅速に殺菌できる。
なお、複数のリブ14BのY軸方向における長さは、互いに異なっていてもよい。例えば、Y軸方向に延びるとともに凹部11の中心軸を通る直線からリブ14Bまでの距離が長くなるほど、当該リブ14BのY軸方向における長さは、短くなっていてもよい。
また、上述した、殺菌装置1Bの形状は、一例であり、縦型又は他の形状の携帯型、若しくは、据え置き型であってもよい。
また、上述した、誘電体31、第1の電極32、第2の電極33、及び、絶縁体34のそれぞれの厚さは、一例であり、膜等の製造方法、又は、使用する形状によって好適に設定されてよい。
また、上述した、交流電圧の周波数及び振幅は、一例であり、殺菌装置1Bの形状、又は、対象物TOに応じて好適に設定されてよい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の殺菌装置について説明する。第2実施形態の殺菌装置は、第1実施形態の殺菌装置に対して、蓋部及び放電部が相違している。以下、相違点を中心として説明する。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又はほぼ同様のものである。
(構成)
図12及び図13に表されるように、第2実施形態の殺菌装置1Cは、第1実施形態の蓋部20−1,20−2に代えて、蓋部20−1C,20−2Cを備える。図13は、図12におけるD−D線による殺菌装置1Cの断面を表す。更に、第2実施形態の殺菌装置1Cは、第1実施形態の放電部30に代えて、放電部30−1C,30−2Cを備える。
蓋部20−1Cは、貫通孔部24Cを有する点を除いて、蓋部20−1と同じ構成を有する。貫通孔部24Cは、蓋部20−1Cのうちの、凹部21の底面22を形成する壁をZ軸方向にて貫通するとともに、Z軸に沿って延びる円柱形状を有する孔を形成する。貫通孔部24Cの直径は、凹部21の直径よりも小さい。貫通孔部24Cの中心軸は、凹部21の中心軸と一致する。
放電部30−1Cは、Z軸に沿って延びる円柱形状を有する。放電部30−1Cの直径は、貫通孔部24Cの直径と等しい。放電部30−1Cの中心軸は、貫通孔部24Cの中心軸と一致する。放電部30−1CのZ軸の負方向側の端部は、貫通孔部24Cに接する。本例では、放電部30−1CのZ軸の負方向側の端部は、貫通孔部24Cに固定される。
放電部30−1Cは、誘電体31Cと、第1の電極32Cと、第2の電極33Cと、を備える。
誘電体31Cは、酸化アルミニウム(Al)からなる。なお、誘電体31Cは、酸化アルミニウムと異なる材料(例えば、ガラス等)からなっていてもよい。
誘電体31Cは、Z軸に沿って延びる中空の円筒形状を有する。誘電体31Cの、内径及び外径の差(換言すると、誘電体31Cの厚さ)は、0.02mm乃至2mmの厚さである。本例では、誘電体31Cの中心軸は、貫通孔部24Cの中心軸と一致する。誘電体31CのZ軸方向における両端は、開口する。本例では、XY平面において、誘電体31の外縁は、貫通孔部24CのXY平面における形状と一致する。誘電体31Cの内部の空間311Cは、収容空間CSのうちのZ軸の正方向側の端部と連接する。誘電体31Cの内部の空間311Cは、連接空間と表されてよい。本例では、連接空間311Cは、円柱形状を有する。
第1の電極32Cは、アルミニウム(Al)からなる。なお、第1の電極32Cは、アルミニウムと異なる材料(例えば、ステンレス鋼、銀、又は、銅等)からなっていてもよい。
第1の電極32Cは、連接空間311Cに位置するとともに、誘電体31CのZ軸の正方向側の端部にて連接空間311Cを閉塞する。第1の電極32Cは、誘電体31Cに固定される。第1の電極32Cは、収容空間CSのうちのZ軸の正方向側の端部へ向かって(換言すると、Z軸の負方向へ)延びる円錐状である。第1の電極32Cの中心軸は、誘電体31Cの中心軸と一致する。なお、第1の電極32Cの中心軸は、誘電体31Cの中心軸と異なっていてもよい。また、第1の電極32Cは、円柱状であってもよい。
第1の電極32Cは、連接空間311CにおけるZ軸の負方向側にて、誘電体31Cと隔てられ且つ尖った先端322Cを有する。第1の電極32Cは、螺旋状のリブ323Cを側面に有する。
本例では、第1の電極32Cは、ネジである。
第2の電極33Cは、アルミニウム(Al)からなる。なお、第2の電極33Cは、アルミニウムと異なる材料(例えば、ステンレス鋼、銀、又は、銅等)からなっていてもよい。また、第2の電極33Cは、第1の電極32Cと異なる材料からなっていてもよい。
第2の電極33Cは、板状(本例では、シート状)である。第2の電極33Cの厚さは、1μm乃至3mmの厚さである。第2の電極33Cは、誘電体31Cの外壁に接する。本例では、第2の電極33Cは、誘電体31Cの外壁に固定される。
第2の電極33Cは、誘電体31Cの外壁の少なくとも一部を被覆する。本例では、第2の電極33Cは、誘電体31Cの外壁のうちの、リブ323CのZ軸の正方向側の端よりもZ軸の正方向側の位置と、先端322CよりもZ軸の負方向側の位置と、の間の部分を被覆する。
このように、誘電体31Cは、第1の電極32C、及び、第2の電極33Cの間に介在する。
更に、放電部30−1Cには、図示されない電源部が接続される。電源部は、第1の電極32C及び第2の電極33Cに接続される。電源部は、第1の電極32C及び第2の電極33Cの間に、交流電圧を印加する。本例では、交流電圧の波形は、正弦波である。本例では、交流電圧は、周波数が40kHzであり、且つ、振幅が2.8kVである。なお、交流電圧は、周波数が10kHz乃至100kHzの周波数であり、且つ、振幅が1kV乃至10kVの振幅であってもよい。また、交流電圧の波形は、正弦波と異なる波形(例えば、矩形波、又は、三角波等)であってもよい。
本例では、蓋部20−2C、及び、放電部30−2Cは、蓋部20−1C、及び、放電部30−1Cとそれぞれ同様に構成される。本例では、殺菌装置1Cは、1つの電源部に接続されるとともに、放電部30−1Cと、放電部30−2Cと、の間で当該電源部が共用される。なお、放電部30−1Cと、放電部30−2Cと、は、2つの電源部にそれぞれ接続されていてもよい。
また、殺菌装置1Cは、電源部を備えていてもよい。この場合、電源部は、殺菌装置1Cのうちの電源部以外の部分と一体に構成されていてもよく、当該部分と別体に構成されていてもよい。
(動作)
次に、殺菌装置1Cの動作について図13を参照しながら説明する。以下、蓋部20−1Cと基部10とにより形成される収容空間CSに着目して、殺菌装置1Cの動作について説明する。なお、蓋部20−2Cと基部10とにより形成される収容空間に対する殺菌装置1Cの動作も同様に説明されるので、その説明は省略される。
殺菌装置1Cの動作は、第1実施形態の殺菌装置1に対して、放電に伴って形成される流れが相違する。従って、放電に伴って形成される流れを中心として説明する。
第1の電極32C及び第2の電極33Cの間に交流電圧が印加される。これにより、第1の電極32C及び第2の電極33Cの間の空間にて放電が生じる。本例では、第1の電極32Cと、誘電体31Cの内壁と、の間の空間にて放電が生じる。本例では、放電は、誘電体バリア放電と捉えられてよい。
放電に伴ってイオンが生成される。また、連接空間311Cのうちの先端322Cの近傍において、Z軸方向における電界が形成される。この結果、連接空間311Cのうちの先端322Cの近傍において、Z軸の負方向のイオンの流れが形成される。イオンの流れが形成されることによって、連接空間311Cのうちの先端322Cの近傍において、Z軸の負方向の空気の流れGF0が形成される。
従って、収容空間CSのうちの液体LQよりもZ軸の正方向側の空間において、中央部におけるZ軸の負方向の流れと、液体LQの表面の近傍における中央部から凹部21の壁面への流れと、凹部21の壁面の近傍におけるZ軸の正方向の流れと、底面22の近傍における凹部21の壁面から中央部への流れと、が形成される。
このようにして、収容空間CSのうちの液体LQよりもZ軸の正方向側の空間にて循環する流れ(換言すると、循環流)GF1が放電に伴って形成される。
循環流GF1が形成されることにより、液体LQにおいて、中央部におけるZ軸の正方向の流れと、液体LQの表面の近傍における中央部から凹部11の壁面への流れと、凹部11の壁面の近傍におけるZ軸の負方向の流れと、凹部11の底面12の近傍における凹部11の壁面から中央部への流れと、が形成される。
このようにして、液体LQにて対流LF1が放電に伴って形成される。
また、放電に伴って化学種が生成される。放電に伴って生成された化学種は、連接空間311Cにて形成された流れGF0と、収容空間CSにて形成された、循環流GF1及び対流LF1と、によって、液体LQに浸された対象物(図13において図示されない)まで運ばれる。この結果、液体LQに浸された対象物は、殺菌される。
以上、説明したように、第2実施形態の殺菌装置1Cは、第1の電極32C、及び、第2の電極33Cの間に電圧が印加されることにより、第1の電極32C、及び、第2の電極33Cの間の空間にて放電を生じさせ、且つ、収容空間CSに液体LQが収容されている状態において、液体LQにて対流LF1が形成されるように収容空間CSのうちの液体LQよりも鉛直上方の空間にて循環する流れGF1を放電に伴って形成する。更に、殺菌装置1Cは、収容空間CSに液体LQ、及び、対象物が収容されている状態において、放電に伴って生成された化学種によって対象物を殺菌する。
これによれば、送風機又はポンプ等の流体機械を用いることなく、液体LQにて対流LF1を形成できる。これにより、放電に伴って生成された化学種を、液体LQに浸された対象物に迅速に到達させることができる。この結果、液体LQに浸された対象物を迅速に殺菌できる。
更に、第2実施形態の殺菌装置1Cにおいて、誘電体31Cは、収容空間CSのうちの鉛直上方側の端部と連接する空間である連接空間311Cを内部に有する。加えて、第1の電極32Cは、収容空間CSのうちの鉛直上方側の端部へ向かって延びる円錐状である。更に、第1の電極32Cは、連接空間311Cにおける、収容空間CSのうちの鉛直上方側の端部側にて、誘電体31Cと隔てられ且つ尖った先端322Cを有する。加えて、第2の電極33Cは、誘電体31Cの外壁の少なくとも一部を被覆する。
これによれば、第1の電極32Cの、収容空間CSのうちの鉛直上方側の端部側の先端322Cから液体LQの表面への方向の流れを形成できる。これにより、収容空間CSのうちの液体LQよりも鉛直上方の空間にて循環する流れGF1を形成できるので、液体LQにて対流LF1を形成できる。
更に、第2実施形態の殺菌装置1Cにおいて、連接空間311Cは、円柱形状を有する。加えて、第1の電極32Cは、螺旋状のリブ323Cを側面に有する。
これによれば、第1の電極32Cの側面と、誘電体31Cと、の間の空間において放電が生じる。この結果、放電に伴って生成される化学種の量を増加できるので、液体LQに浸された対象物を迅速に殺菌できる。
更に、第2実施形態の殺菌装置1Cによれば、第1実施形態の殺菌装置1と同様の構成によって奏される効果も同様に奏される。
なお、蓋部20−1Cが基部10に固定された状態において、回転軸がZ軸と一致する回転における、基部10に対する蓋部20−1Cの位置は、上述した例と異なる位置であってよい。同様に、蓋部20−2Cが基部10に固定された状態において、回転軸がZ軸と一致する回転における、基部10に対する蓋部20−2Cの位置は、上述した例と異なる位置であってよい。
また、一例として、周波数が27kHzであり、且つ、振幅が6.2kVである交流電圧を用いた場合において、第2実施形態の殺菌装置1Cを用いることにより、対象物TOを滅菌するまでに要する時間を測定する実験を行なった。なお、実験における対象物TOは、微生物が表面に塗布された長方形の紙片である。
第2実施形態の殺菌装置1Cを用いた場合、対象物TOを滅菌するまでに要する時間は、約30分であり、電源部及び殺菌装置1Cによって消費された電力は、約3.5Wであり、且つ、放電部30−1C,30−2Cによって消費された電力は、約1.0Wであった。
また、上述した、殺菌装置1Cの形状は、一例であり、縦型又は他の形状の携帯型、若しくは、据え置き型であってもよい。
また、上述した、誘電体31C、第1の電極32C、第2の電極33C、及び、絶縁体34のそれぞれの厚さは、一例であり、膜等の製造方法、又は、使用する形状によって好適に設定されてよい。
また、上述した、交流電圧の周波数及び振幅は、一例であり、殺菌装置1Cの形状、又は、対象物TOに応じて好適に設定されてよい。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態の殺菌装置について説明する。第3実施形態の殺菌装置は、第1実施形態の殺菌装置に対して、蓋部及び放電部が相違している。以下、相違点を中心として説明する。なお、第3実施形態の説明において、第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又はほぼ同様のものである。
(構成)
図14及び図15に表されるように、第3実施形態の殺菌装置1Dは、第1実施形態の蓋部20−1に代えて、蓋部20−1Dを備える。更に、殺菌装置1Dは、第1実施形態の蓋部20−2に代えて、蓋部20−1Dと同様の蓋部(図示されない)を備える。
図14は、図15におけるF−F線による殺菌装置1Dの断面を表す。図15は、図14におけるE−E線による蓋部20−1Dの断面を表す。
蓋部20−1Dは、円柱形状を有する。本例では、蓋部20−1Dの直径は、基部10のX軸方向における長さと等しい。なお、蓋部20−1Dの直径は、基部10のX軸方向における長さと異なっていてもよい。また、蓋部20−1Dは、円柱形状と異なる形状(例えば、角柱形状等)を有してもよい。
蓋部20−1Dの中心軸は、Z軸に沿って延びる。蓋部20−1Dは、基部10のZ軸の正方向側の表面において、基部10のY軸の正方向側の端部に位置する。
蓋部20−1Dは、内部に空間CS1を有する。空間CS1は、放電空間と表されてよい。放電空間CS1は、Z軸に沿って延びる円柱形状を有する。放電空間CS1は、円柱形状と異なる形状(例えば、角柱形状等)を有してもよい。放電空間CS1の中心軸は、蓋部20−1Dの中心軸と一致する。放電空間CS1の中心軸は、蓋部20−1Dの中心軸と異なっていてもよい。本例では、放電空間CS1の直径は、基部10の凹部11の直径と等しい。なお、放電空間CS1の直径は、基部10の凹部11の直径と異なっていてもよい。
蓋部20−1Dは、放電空間CS1の側面を形成する表面25Dと、放電空間CS1のZ軸の負方向側の底面を形成する表面26Dと、蓋部20−1DのZ軸の負方向側の底面27Dと、を有する。
更に、蓋部20−1Dは、第1の貫通孔部28Dと、第2の貫通孔部29Dと、を有する。
第1の貫通孔部28D及び第2の貫通孔部29Dのそれぞれは、蓋部20−1Dのうちの、放電空間CS1のZ軸の負方向側の底面を形成する壁をZ軸方向にて貫通する孔を形成する。第1の貫通孔部28D及び第2の貫通孔部29Dのそれぞれにより形成される孔は、XY平面において、一定の幅を有するとともに、放電空間CS1の中心軸と中心が一致する円弧状である。
本例では、第1の貫通孔部28Dと第2の貫通孔部29Dとは、放電空間CS1の中心軸を通るZX平面に対して互いに面対称である。ZX平面は、Y軸に直交する平面である。なお、第1の貫通孔部28Dと第2の貫通孔部29Dとは、放電空間CS1の中心軸を通るZX平面に対して互いに面対称でなくてもよい。例えば、XY平面における形状は、第1の貫通孔部28Dと第2の貫通孔部29Dとの間で異なっていてもよい。
蓋部20−1Dが基部10に固定された状態において、基部10及び蓋部20−1Dは、容器を構成するとともに、蓋部20−1DのZ軸の負方向側の底面27D、凹部11、及び、螺合部13は、液体LQ、及び、対象物TOを収容する液体収容空間CS2を形成する。
蓋部20−1Dが基部10に固定された状態において、第1の貫通孔部28D及び第2の貫通孔部29Dのそれぞれにより形成される孔は、放電空間CS1と、液体収容空間CS2と、を連通する。本例では、第1の貫通孔部28D及び第2の貫通孔部29Dのそれぞれにより形成される孔は、流入路及び流出路であると捉えられてよい。本例では、放電空間CS1、液体収容空間CS2、流入路、及び、流出路は、容器の内部の空間である収容空間を構成する。
また、蓋部20−1Dが基部10に固定された状態において、基部10は、収容空間のうちの、Z軸の負方向の端部を形成する、と捉えられてよい。また、蓋部20−1Dが基部10に固定された状態において、蓋部20−1Dは、収容空間のうちの、Z軸の正方向の端部を形成する、と捉えられてよい。
なお、本例では、蓋部20−1Dが基部10に固定された状態において、収容空間は、密閉された空間であると捉えられてよい。
更に、蓋部20−1Dは、放電部30Dを備える。放電部30Dは、板状である。放電部30Dは、蓋部20−1Dの表面のうちの、放電空間CS1の側面を形成する表面25Dに接する。本例では、放電部30Dは、表面25Dに固定される。従って、放電部30Dは、表面25Dの一部を被覆する。
本例では、放電部30Dは、Z軸方向において、表面25Dの全体に亘って位置する。
更に、本例では、放電部30Dは、XY平面において、表面25Dの中で、回転軸が放電空間CS1の中心軸と一致する回転における、第1の貫通孔部28Dの両端の回転角をそれぞれ有する2つの位置に挟まれた部分に亘って位置する。換言すると、XY平面において、回転軸が放電空間CS1の中心軸と一致する回転における、第1の貫通孔部28Dの両端の回転角と、当該回転における、放電部30Dの両端の回転角と、は一致する。なお、XY平面において、回転軸が放電空間CS1の中心軸と一致する回転における、第1の貫通孔部28Dの両端の回転角と、当該回転における、放電部30Dの両端の回転角と、は異なっていてもよい。
本例では、XY平面において、放電部30Dの表面のうちの、放電空間CS1の中心軸側の表面は、第1の貫通孔部28Dの外縁を構成する円弧のうちの、表面25D側の円弧(換言すると、外径側の円弧)に沿って延びる。
放電部30Dは、誘電体31Dと、第1の電極32Dと、第2の電極33Dと、絶縁体34Dと、を備える。
誘電体31Dは、酸化アルミニウム(Al)からなる。なお、誘電体31Dは、酸化アルミニウムと異なる材料(例えば、ガラス等)からなっていてもよい。誘電体31Dは、板状である。誘電体31Dの厚さは、0.02mm乃至2mmの厚さである。
誘電体31Dは、Z軸方向において、表面25Dの全体に亘って位置する。更に、本例では、誘電体31Dは、XY平面において、表面25Dのうちの、回転軸が放電空間CS1の中心軸と一致する回転における、第1の貫通孔部28Dの両端の回転角をそれぞれ有する2つの位置に挟まれた部分に亘って位置する。
本例では、XY平面において、誘電体31Dの表面のうちの、放電空間CS1の中心軸側の表面は、第1の貫通孔部28Dの外縁を構成する円弧のうちの、外径側の円弧に沿って延びる。
第1の電極32Dは、アルミニウム(Al)からなる。なお、第1の電極32Dは、アルミニウムと異なる材料(例えば、ステンレス鋼、銀、又は、銅等)からなっていてもよい。第1の電極32Dは、板状である。第1の電極32Dの厚さは、1μm乃至3mmの厚さである。
第1の電極32Dは、誘電体31Dの表面のうちの、放電空間CS1の中心軸側の表面に接する。本例では、第1の電極32Dは、誘電体31Dの表面のうちの、放電空間CS1の中心軸側の表面に固定される。
第1の電極32Dは、Z軸方向において、表面25Dのうちの、Z軸の正方向側の半分に亘って位置する。更に、本例では、第1の電極32Dは、XY平面において、表面25Dのうちの、回転軸が放電空間CS1の中心軸と一致する回転における、第1の貫通孔部28Dの両端の回転角をそれぞれ有する2つの位置に挟まれた部分に亘って位置する。
本例では、XY平面において、第1の電極32Dは、第1の貫通孔部28Dの外縁を構成する円弧のうちの、外径側の円弧に沿って延びる。
第2の電極33Dは、アルミニウム(Al)からなる。なお、第2の電極33Dは、アルミニウムと異なる材料(例えば、ステンレス鋼、銀、又は、銅等)からなっていてもよい。また、第2の電極33Dは、第1の電極32Dと異なる材料からなっていてもよい。第2の電極33Dは、板状である。第2の電極33Dの厚さは、1μm乃至3mmの厚さである。
第2の電極33Dは、誘電体31Dの表面のうちの、表面25D側の表面に接する。本例では、第2の電極33Dは、誘電体31Dの表面のうちの、表面25D側の表面に固定される。
第2の電極33Dは、Z軸方向において、表面25Dのうちの、Z軸の負方向側の半分に亘って位置する。更に、本例では、第2の電極33Dは、XY平面において、表面25Dのうちの、回転軸が放電空間CS1の中心軸と一致する回転における、第1の貫通孔部28Dの両端の回転角をそれぞれ有する2つの位置に挟まれた部分に亘って位置する。
本例では、XY平面において、第2の電極33Dは、第1の貫通孔部28Dの外縁を構成する円弧のうちの、外径側の円弧に沿って延びる。
このように、本例では、第1の電極32Dは、誘電体31Dの表面のうちの、放電空間CS1の中心軸側の表面に接するとともに、第2の電極33Dは、誘電体31Dの表面のうちの、表面25D側の表面に接する。換言すると、誘電体31Dは、第1の電極32D、及び、第2の電極33Dの間に介在する。
絶縁体34Dは、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂からなる。なお、絶縁体34Dは、合成樹脂と異なる材料(例えば、二酸化ケイ素(SiO)等)からなっていてもよい。絶縁体34Dは、板状である。絶縁体34Dの厚さは、1μm乃至5mmの厚さである。絶縁体34Dは、第2の電極33Dの表面のうちの表面25D側の表面と、誘電体31Dの表面のうちの表面25D側の表面の中で第2の電極33Dと接していない部分と、を被覆する。
本例では、絶縁体34Dは、Z軸方向において、表面25Dのうちの中央部に位置する。更に、本例では、絶縁体34Dは、XY平面において、表面25Dのうちの、回転軸が放電空間CS1の中心軸と一致する回転における、第1の貫通孔部28Dの両端の回転角をそれぞれ有する2つの位置に挟まれた部分に亘って位置する。
更に、放電部30Dは、図示されない電源部を備える。電源部は、第1の電極32D及び第2の電極33Dに接続される。電源部は、第1の電極32D及び第2の電極33Dの間に、交流電圧を印加する。本例では、交流電圧の波形は、正弦波である。本例では、交流電圧は、周波数が40kHzであり、且つ、振幅が2.8kVである。なお、交流電圧は、周波数が10kHz乃至100kHzの周波数であり、且つ、振幅が1kV乃至10kVの振幅であってもよい。また、交流電圧の波形は、正弦波と異なる波形(例えば、矩形波、又は、三角波等)であってもよい。
本例では、放電部30Dは、プラズマアクチュエータと捉えられてよい。
本例では、殺菌装置1Dが、第1実施形態の蓋部20−2の代わりに備える蓋部も、蓋部20−1Dが備える放電部30Dと同様の放電部を備える。本例では、殺菌装置1Dは、1つの電源部を備えるとともに、蓋部20−1Dが備える放電部30Dと、殺菌装置1Dが、第1実施形態の蓋部20−2の代わりに備える蓋部が備える放電部と、の間で当該電源部が共用される。なお、殺菌装置1Dは、蓋部20−1Dが備える放電部30Dと、殺菌装置1Dが、第1実施形態の蓋部20−2の代わりに備える蓋部が備える放電部と、にそれぞれ用いられる2つの電源部を備えていてもよい。
(動作)
次に、殺菌装置1Dの動作について図14を参照しながら説明する。以下、蓋部20−1Dと基部10とにより形成される収容空間に着目して、殺菌装置1Dの動作について説明する。なお、殺菌装置1Dが、第1実施形態の蓋部20−2の代わりに備える蓋部と基部10とにより形成される収容空間に対する殺菌装置1Dの動作も同様に説明されるので、その説明は省略される。
殺菌装置1Dの動作は、第1実施形態の殺菌装置1に対して、放電に伴って形成される流れが相違する。従って、放電に伴って形成される流れを中心として説明する。
第1の電極32D及び第2の電極33Dの間に交流電圧が印加される。これにより、第1の電極32D及び第2の電極33Dの間の空間にて放電が生じる。本例では、第1の電極32Dと、誘電体31Dの表面のうちの放電空間CS1の中心軸側の表面と、の間の空間にて放電が生じる。本例では、放電は、誘電体バリア放電と捉えられてよい。
放電に伴ってイオンが生成される。また、放電空間CS1のうちの放電部30Dの近傍において、Z軸方向における電界が形成される。この結果、放電空間CS1のうちの放電部30Dの近傍において、Z軸の負方向のイオンの流れが形成される。イオンの流れが形成されることによって、放電空間CS1のうちの放電部30Dの近傍において、Z軸の負方向の空気の流れが形成される。
従って、放電空間CS1において、放電部30Dから流入路への流れが形成される。更に、液体収容空間CS2のうちの液体LQよりもZ軸の正方向側の空間において、Y軸の正方向側の端部における流入路から液体LQの表面への流れと、液体LQの表面の近傍におけるY軸の負方向の流れと、Y軸の負方向側の端部における液体LQの表面から流出路への流れと、が形成される。加えて、放電空間CS1において、流出路から放電部30Dへの流れが形成される。
このようにして、収容空間のうちの液体LQよりもZ軸の正方向側の空間にて循環する流れ(換言すると、循環流)GFが放電に伴って形成される。
循環流GFが形成されることにより、液体LQにおいて、液体LQの表面の近傍におけるY軸の負方向の流れと、Y軸の負方向側の端部におけるZ軸の負方向の流れと、凹部11の底面12の近傍におけるY軸の正方向の流れと、Y軸の正方向側の端部におけるZ軸の正方向の流れと、が形成される。
このようにして、液体LQにて対流LFが放電に伴って形成される。
また、放電に伴って化学種が生成される。本例では、化学種は、化学活性種を含む。化学活性種は、反応活性種と表されてもよい。本例では、化学活性種は、オゾン(O)、イオン、又は、ラジカルを含む。
放電に伴って生成された化学種は、収容空間にて形成された、循環流GF及び対流LFによって、液体LQに浸された対象物TOまで運ばれる。この結果、液体LQに浸された対象物TOは、殺菌される。
以上、説明したように、第3実施形態の殺菌装置1Dは、第1の電極32D、及び、第2の電極33Dの間に電圧が印加されることにより、第1の電極32D、及び、第2の電極33Dの間の空間にて放電を生じさせ、且つ、収容空間に液体LQが収容されている状態において、液体LQにて対流LFが形成されるように収容空間のうちの液体LQよりも鉛直上方の空間にて循環する流れGFを放電に伴って形成する。更に、殺菌装置1Dは、収容空間に液体LQ、及び、対象物TOが収容されている状態において、放電に伴って生成された化学種によって対象物TOを殺菌する。
これによれば、送風機又はポンプ等の流体機械を用いることなく、液体LQにて対流LFを形成できる。これにより、放電に伴って生成された化学種を、液体LQに浸された対象物TOに迅速に到達させることができる。この結果、液体LQに浸された対象物TOを迅速に殺菌できる。
更に、第3実施形態の殺菌装置1Dにおいて、収容空間は、液体LQ、及び、対象物TOを収容する液体収容空間CS2と、放電部30Dが放電を生じさせる放電空間CS1と、液体収容空間CS2と放電空間CS1とを連通する、流入路及び流出路と、を含む。更に、放電部30Dは、第1の電極32D、及び、第2の電極33Dの間の空間から流入路への方向の流れを放電に伴って形成する。
これによれば、放電空間CS1において、放電部30Dから流入路への方向の流れが形成される。これにより、液体収容空間CS2における流入路から流出路への方向の流れと、放電空間CS1における流出路から放電部30Dへの方向の流れと、を形成できる。これにより、収容空間のうちの液体LQよりも鉛直上方の空間にて循環する流れGFを形成できるので、液体LQにて対流LFを形成できる。
更に、第3実施形態の殺菌装置1Dによれば、第1実施形態の殺菌装置1と同様の構成によって奏される効果も同様に奏される。
なお、蓋部20−1Dが基部10に固定された状態において、回転軸がZ軸と一致する回転における、基部10に対する蓋部20−1Dの位置は、上述した例と異なる位置であってよい。同様に、殺菌装置1Dが、第1実施形態の蓋部20−2の代わりに備える蓋部が基部10に固定された状態において、回転軸がZ軸と一致する回転における、基部10に対する当該蓋部の位置は、上述した例と異なる位置であってよい。
また、上述した、殺菌装置1Dの形状は、一例であり、縦型又は他の形状の携帯型、若しくは、据え置き型であってもよい。
また、上述した、誘電体31D、第1の電極32D、第2の電極33D、及び、絶縁体34Dのそれぞれの厚さは、一例であり、膜等の製造方法、又は、使用する形状によって好適に設定されてよい。
また、上述した、交流電圧の周波数及び振幅は、一例であり、殺菌装置1Dの形状、又は、対象物TOに応じて好適に設定されてよい。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されない。例えば、上述した実施形態に、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において当業者が理解し得る様々な変更が加えられてよい。例えば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、上述した実施形態の他の変形例として、上述した実施形態及び変形例の任意の組み合わせが採用されてもよい。
1,1B,1C,1D 殺菌装置
10,10B 基部
11 凹部
12 底面
13 螺合部
14B リブ
20−1,20−1,20−1C,20−2C,20−1D 蓋部
21 凹部
22 底面
23 螺合部
24C 貫通孔部
25D 表面
26D 表面
27D 底面
28D 第1の貫通孔部
29D 第2の貫通孔部
30,30A,30−1C,30−2C,30D 放電部
31,31C,31D 誘電体
311C 連接空間
32,32A,32C,32D 第1の電極
321,321A 端辺
322C 先端
323C リブ
33,33A,33C,33D 第2の電極
331,331A 端辺
34,34D 絶縁体
CS 収容空間
CS1 放電空間
CS2 液体収容空間
LQ 液体
TO 対象物

Claims (13)

  1. 液体と、前記液体に浸された対象物と、を収容する空間である収容空間を内部に有する容器と、
    第1の電極及び第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極の間に介在する誘電体と、を有するとともに、前記第1の電極及び前記第2の電極の間に電圧が印加されることにより、前記第1の電極及び前記第2の電極の間の空間にて放電を生じさせ、且つ、前記収容空間に前記液体が収容されている状態において、前記液体にて対流が形成されるように前記収容空間のうちの前記液体よりも鉛直上方の空間にて循環する流れを前記放電に伴って形成する放電部と、
    を備えるとともに、前記収容空間に前記液体及び前記対象物が収容されている状態において、前記放電に伴って生成された化学種によって前記対象物を殺菌する、殺菌装置。
  2. 請求項1に記載の殺菌装置であって、
    前記誘電体は、水平面に平行な平板状であり、
    前記第1の電極は、前記水平面に平行な平板状であり、且つ、前記誘電体の表面のうちの、鉛直下方側の表面に接し、
    前記第2の電極は、前記水平面に平行な平板状であり、且つ、前記誘電体の表面のうちの、鉛直上方側の表面に接し、
    前記水平面に平行な平面において、前記第2の電極の少なくとも一部の位置は、前記第1の電極と異なる、殺菌装置。
  3. 請求項2に記載の殺菌装置であって、
    前記水平面に平行な平面において、前記第1の電極の第1の方向における第1の端辺は、前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って延びる直線状であり、
    前記水平面に平行な平面において、前記第2の電極の、前記第1の方向と逆方向における第2の端辺は、前記第2の方向に沿って延びる直線状である、殺菌装置。
  4. 請求項3に記載の殺菌装置であって、
    前記収容空間のうちの鉛直上方側の端部の、前記水平面に平行な平面における形状は、円形状であり、
    前記水平面に平行な平面において、前記第1の端辺は、前記収容空間のうちの鉛直上方側の端部の中心を通る、殺菌装置。
  5. 請求項2に記載の殺菌装置であって、
    前記水平面に平行な平面において、前記第1の電極の第1の方向における第1の端辺は、前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って延びる鋸歯状であり、
    前記水平面に平行な平面において、前記第2の電極の、前記第1の方向と逆方向における第2の端辺は、前記第2の方向に沿って延びる直線状である、殺菌装置。
  6. 請求項3乃至請求項5のいずれか一項に記載の殺菌装置であって、
    前記容器は、前記収容空間にて、前記対象物を前記水平面に平行な平面における中央部に誘導する形状を有する、殺菌装置。
  7. 請求項3乃至請求項6のいずれか一項に記載の殺菌装置であって、
    前記容器は、前記収容空間のうちの最も鉛直下方側の端を形成する前記容器の壁面よりも鉛直上方にて前記対象物を支持するとともに前記第1の方向に沿って延びる複数のリブを有する、殺菌装置。
  8. 請求項2乃至請求項7のいずれか一項に記載の殺菌装置であって、
    前記放電部は、前記第2の電極の表面のうちの鉛直上方側の表面と、前記誘電体の表面のうちの鉛直上方側の表面の中で前記第2の電極と接していない部分と、を被覆する絶縁体を備える、殺菌装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の殺菌装置であって、
    前記容器は、前記収容空間のうちの鉛直下方側の端部を形成する基部と、前記基部に着脱可能に構成され且つ前記収容空間のうちの鉛直上方側の端部を形成する蓋部と、を備える、殺菌装置。
  10. 請求項1に記載の殺菌装置であって、
    前記誘電体は、前記収容空間のうちの鉛直上方側の端部と連接する空間である連接空間を内部に有し、
    前記第1の電極は、前記収容空間のうちの鉛直上方側の前記端部へ向かって延びる円柱状又は円錐状であるとともに、前記連接空間における前記端部側にて、前記誘電体と隔てられ且つ尖った先端を有し、
    前記第2の電極は、前記誘電体の外壁の少なくとも一部を被覆する、殺菌装置。
  11. 請求項10に記載の殺菌装置であって、
    前記連接空間は、円柱形状を有し、
    前記第1の電極は、螺旋状のリブを側面に有する、殺菌装置。
  12. 請求項1に記載の殺菌装置であって、
    前記収容空間は、前記液体及び前記対象物を収容する液体収容空間と、前記放電部が前記放電を生じさせる放電空間と、前記液体収容空間と前記放電空間とを連通する、流入路及び流出路と、を含み、
    前記放電部は、前記第1の電極及び前記第2の電極の間の前記空間から前記流入路への方向の流れを前記放電に伴って形成する、殺菌装置。
  13. 容器の内部の空間である収容空間に、液体と、前記液体に浸された対象物と、を配置し、
    誘電体が介在する第1の電極及び第2の電極の間に電圧を印加することにより、前記第1の電極及び前記第2の電極の間の空間にて放電を生じさせ、
    前記液体にて対流が形成されるように前記収容空間のうちの前記液体よりも鉛直上方の空間にて循環する流れを前記放電に伴って形成し、
    前記放電に伴って生成された化学種によって前記対象物を殺菌する、殺菌方法。
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