JPWO2017082255A1 - 高温染色可能なポリアミド繊維 - Google Patents
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Abstract
Description
そのため、ポリアミド繊維とポリエステル繊維を交織もしくは交編した布帛においては、ポリアミド繊維の耐熱性が劣るため、布帛にシワが生じるなどの問題があった。
これまで、ポリアミド繊維の高温時の耐熱性を向上させるために各種の提案がなされている。例えば、特許文献1には、ヒンダードフェノール系酸化防止剤及びリン系加工熱安定剤を含有するポリアミド11を用いた熱水収縮率の低いマルチフィラメントが提案されている。
一方、特許文献2で開示されているポリアミド繊維は、高延伸倍率条件にて紡糸されており、繊維構造中の歪みが多く、高温染色時の繊維の収縮が大きくなり、防シワ性が劣る問題がある。
(1)単糸繊度が5dtex未満であり、繊維の引張試験における3%伸長時の単位繊度あたりの応力が0.7cN/dtex以上であり、100℃の沸騰水処理前の繊維の引張試験における3%伸長時の応力F1および処理後の繊維の引張試験における3%伸長時の応力F2が以下の(1)式を満たすことを特徴とするポリアミド繊維:
F2/F1>0.7・・・(1)。
P2/P1>0.8・・・(2)。
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載のポリアミド繊維からなる布帛。
本発明のポリアミド繊維に用いるポリアミドは、いわゆる炭化水素基が主鎖にアミド結合を介して連結された高分子量体であり、アミノカルボン酸、環状アミドを原料として重縮合反応によって製造してもよく、もしくはジカルボン酸およびジアミンを原料として重縮合反応にて製造してもよい。以下、これらの原料を包括してモノマーという。
すなわち、沸騰水処理前後での繊維の引張試験における3%伸長時の応力保持率をF2/F1>0.7とすることにより、100℃を超える高温染色前後での繊維構造変化、配向度変化が少なく剛直性が維持でき、染色時の繊維の変形が抑制され、防シワ性に優れた繊維とすることができる。好ましくは、F2/F1>0.8である。
繊維の強さを表すパラメータは、一般的には繊維の引張試験における繊維破断時の強力であるが、織編物の強さを表すパラメータは、一般的には破裂強さや引裂強さである。しかしながら、繊維の強さと織編物の強さとは強い相関関係があるわけではない。なぜなら、繊維の引張試験とは異なり、布帛製品中では複数の繊維が複雑に配置されており、近接する繊維同士が干渉するためである。本発明者らは、繊維物性と布帛製品の物性の相関について検証したところ、布帛製品の物性は布帛設計によって大きく異なるが、例えば、同一設計の布帛においては、繊維の引張試験における15%伸長時の単位繊度あたりの応力が、布帛製品の物性と相関があった。すなわち、繊維の引張試験における15%伸長時の単位繊度あたりの応力をかかる範囲とすることで、引き裂き強力などの物性が優れた布帛を得ることができる。より好ましくは、3.0cN/dtex以上である。
本発明のポリアミド繊維の製造方法の一例を、図1にしたがって具体的に説明する。図1は本発明に係る合成繊維の製造工程の一例を示す概略図である。
本発明のポリアミド繊維を得るためには、適切な分子構造のポリアミドを選択すること、紡糸ドラフト、繊維吸水率を好ましく制御することが重要である。これらについて、詳細に説明する。
よって、かかる範囲のポリアミドを選択することで、100℃を超える高温染色においても、非晶部のアミド結合間の水素結合が切断されにくく、繊維構造変化が少なくなり、染色時の布帛の防シワ性に優れたポリアミド繊維が得られる。
また、本発明のポリアミド繊維の断面形状は、丸断面だけでなく、扁平、Y型、T型、中空型、田型、井型など多種多様な断面形状を採用することができる。
[測定方法]
A.硫酸相対粘度
試料0.25gを濃度98wt%の硫酸100mlに対して1gになるように溶解し、オストワルド型粘度計を用いて25℃での流下時間(T1)を測定した。引き続き、濃度98wt%の硫酸のみの流下時間(T2)を測定した。T2に対するT1の比、すなわちT1/T2を硫酸相対粘度とした。
パーキンエルマー社製の示差走査型熱量計DSC−7型を用い、試料ポリマー20mgを、1stRUNとして、昇温速度20℃/分で20℃から270℃まで昇温し、270℃の温度で5分間保持した後、降温速度20℃/分で270℃から20℃まで降温し、20℃の温度で1分間保持した後、さらに2ndRUNとして、昇温速度20℃/分で20℃から270℃まで昇温したときに観測される吸熱ピークの温度を融点とした。
試料を枠周1.125mの検尺機にて200回巻き取ってかせを作り、熱風乾燥機にて乾燥後(105±2℃×60分)、天秤にてカセ重量を量り公定水分率を乗じた値から繊度を算出した。測定は4回行い、平均値を繊度とした。また、得られた繊度をフィラメント数で割り返した値を単繊維繊度とした。
オリエンテック(株)製“TENSILON”(登録商標)UCT−100を測定機器として用い、JIS L1013(化学繊維フィラメント糸試験方法、2010年)に示される定速伸長条件で測定した。伸度は、引張強さ−伸び曲線における最大強力を示した点の伸びから求めた。また、強度は、最大強力を繊度で除した値を強度とした。測定は10回行い、平均値を強度および伸度とした。
D項記載の方法にて試料の引張試験を行い、引張強さ−伸び曲線における試料が3%および15%の伸びを示した点での強力を求め、それぞれ3%伸長時応力、15%伸長時応力とした。測定は10回行い、平均値を3%伸長時応力および15%伸長時応力とした。
得られたポリアミド繊維を周長1.125mのかせ取り機で20回巻き取ってかせを作り、0.09cN/dtex荷重下で初長L0を求めた。次に無荷重下沸騰水中で30分間処理した後、風乾した。次いで0.09cN/dtex荷重下で処理後の長さL1を求め次式で算出した。
沸騰水収縮率(%)=[(L0−L1)/L0]×100
三菱化学アナリテック社製の水分気化装置VA−200型を用い、試料チップ1gを230℃、30分間、窒素気流下で加熱し、チップから発生した水を三菱化学アナリテック社製の微量水分測定装置CA−200型を用いて、電量滴定にて求めた。
得られたポリアミド繊維を周長1.125mのかせ取り機で20回巻き取ってかせを作り、試料とした。試料を秤量瓶に入れ、110℃で2時間乾燥させた後に質量を測定し、この質量をw0とした。次に乾燥後の試料を温度20℃、相対湿度65%にて24時間保持させた後に質量を測定し、この質量をw65%とした。このとき、次式にて算出されるものを20℃×65%RHでの繊維の吸水率MRとした。
MR=[(w65%−w0)/w0]×100
本発明におけるポリアミド繊維を経糸および緯糸に用いて作製した織物を120℃にて染色した後、流水にて水洗し、脱水、乾燥することで得られる布帛の外観を観察することで評価した。布帛の外観観察方法および評価方法はJIS L1059−2(繊維製品の防しわ性試験方法−第2部:しわ付け後の外観評価(リンクル法)、2009年)の9項記載の方法にて行い、5級(最も滑らかな外観)から1級(最もシワの多い外観)で判定した。
織物の引裂強力は、JIS L 1096(織物及び編物の生地試験方法、2010年)の8.14.1項に規定されている引裂強さJIS法D法(湿潤時グラブ法)に準拠して、経緯の両方向において測定し、経緯の引裂強力がそれぞれ6.0N以上の場合、実用に耐える布帛強力が得られていると判断した。
(ポリアミド繊維の製造)
ポリアミドとしてポリヘキサメチレンセバカミド(硫酸相対粘度2.67、融点:225℃、バイオベース合成ポリマー含有率64.3質量%)を選択し、ポリヘキサメチレンセバカミドチップの水分率を0.03重量%に調整して、図1に示す紡糸機に投入し、紡糸温度285℃にて溶融し、吐出孔径0.16mm、孔長0.32mmの丸孔を80ホール有する紡糸口金1から紡出させた。冷却装置3で糸条に冷風を吹き付けて冷却固化し、給油装置4により給油した後、交絡ノズル装置5で交絡を付与し、引き取りローラー6の周速度(引取速度)を2105m/min(設定値)で引き取った。続いて、引き取りローラー6にて引き取った糸条を、表面温度155℃の延伸ローラー7で引き取ることにより、ローラー間で延伸倍率2.00倍にて延伸し、巻取速度を4000m/min(設定値)としたワインダー8で巻き取り、22dtex−20フィラメントのポリヘキサメチレンセバカミドマルチフィラメントを得た。得られたポリヘキサメチレンセバカミドマルチフィラメントについて、繊度、強伸度、3%伸長時応力、15%伸長時応力、沸騰水収縮率、20℃×65%RHでの吸水率、沸騰水処理前後での3%伸長時応力の保持率および15%伸長時応力の保持率を評価した。結果を表1に示す。
(織物の製造)
該ポリアミドマルチフィラメントを経糸、緯糸に用い、経密度188本/2.54cm、緯密度155本/2.54cmに設定し平組織で製織した。
ポリアミドとして実施例1と同じポリヘキサメチレンセバカミド(硫酸相対粘度2.67、融点:225℃)を選択し、ポリヘキサメチレンセバカミドチップの水分率を0.12重量%に調整したこと以外は、実施例1と同様の条件にてポリヘキサメチレンセバカミドマルチフィラメントおよび織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表1に示す。
ポリアミドとして実施例1と同じポリヘキサメチレンセバカミド(硫酸相対粘度2.67、融点:225℃)を選択し、ポリヘキサメチレンセバカミドチップの水分率を0.03重量%に調整して、図1に示す紡糸機に投入し、紡糸温度285℃にて溶融し、吐出孔径0.20mm、孔長0.50mmの丸孔を80ホール有する紡糸口金1から紡出させた。冷却装置3で糸条に冷風を吹き付けて冷却固化し、給油装置4により給油した後、交絡ノズル装置5で交絡を付与し、引き取りローラー6の周速度(引取速度)を2442m/min(設定値)で引き取った。続いて、引き取りローラー6にて引き取った糸条を、表面温度155℃の延伸ローラー7で引き取ることにより、ローラー間で延伸倍率2.00倍にて延伸し、巻取速度を4500m/min(設定値)としたワインダー8で巻き取り、22dtex−20フィラメントのポリヘキサメチレンセバカミドマルチフィラメントを得た。得られたマルチフィラメントを用い、実施例1と同様の条件にて織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表1に示す。
ポリアミドとして実施例1と同じポリヘキサメチレンセバカミド(硫酸相対粘度2.67、融点:225℃)を選択し、実施例1と同様の条件にて紡糸口金1から紡出させた後、引き取りローラー6の周速度(引取速度)を1275m/min(設定値)で引き取った。続いて、引き取りローラー6にて引き取った糸条を、表面温度155℃の延伸ローラー7で引き取ることにより、ローラー間で延伸倍率2.45倍にて延伸し、巻取速度を3000m/min(設定値)としたワインダー8で巻き取り、22dtex−20フィラメントのポリヘキサメチレンセバカミドマルチフィラメントを得た。得られたマルチフィラメントを用い、実施例1と同様の条件にて織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表1に示す。
ポリアミドとしてポリヘキサメチレンセバカミド(硫酸相対粘度2.10、融点:225℃、バイオベース合成ポリマー含有率64.3質量%)を選択し、ポリヘキサメチレンセバカミドチップの水分率を0.15重量%に調整して、図1に示す紡糸機に投入し、紡糸温度270℃にて溶融し、吐出孔径0.16mm、孔長0.32mmの丸孔を80ホール有する紡糸口金1から紡出させた。冷却装置3で糸条に冷風を吹き付けて冷却固化し、給油装置4により給油した後、交絡ノズル装置5で交絡を付与し、引き取りローラー6の周速度(引取速度)を2105m/min(設定値)で引き取った。続いて、引き取りローラー6にて引き取った糸条を、表面温度155℃の延伸ローラー7で引き取ることにより、ローラー間で延伸倍率2.00倍にて延伸し、巻取速度を4000m/min(設定値)としたワインダー8で巻き取り、22dtex−20フィラメントのポリヘキサメチレンセバカミドマルチフィラメントを得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表1に示す。
ポリアミドとして実施例1と同じポリヘキサメチレンセバカミド(硫酸相対粘度2.67、融点:225℃)を選択し、ポリヘキサメチレンセバカミドチップの水分率を0.03重量%に調整して、図1に示す紡糸機に投入し、紡糸温度285℃にて溶融し、吐出孔径0.25mm、孔長0.625mmの丸孔を32ホール有する紡糸口金1から紡出させたこと以外は、実施例1と同様の条件にてマルチフィラメントと織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表1に示す。
ポリアミドとして実施例1と同じポリヘキサメチレンセバカミド(硫酸相対粘度2.67、融点:225℃)を選択し、ポリヘキサメチレンセバカミドチップの水分率を0.03重量%に調整して、図1に示す紡糸機に投入し、紡糸温度285℃にて溶融し、吐出孔径0.3mm、孔長0.75mmの丸孔を20ホール有する紡糸口金1から紡出させたこと以外は、実施例1と同様の条件にてマルチフィラメントと織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表1に示す。
ポリアミドとしてポリウンデカンラクタム(硫酸相対粘度2.01、融点:185℃、バイオベース合成ポリマー含有率99.9質量%)を選択したこと以外は、実施例1と同様の条件にてマルチフィラメントと織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表1に示す。
(実施例9)
ポリアミドとしてポリペンタメチレンセバカミド(硫酸相対粘度2.65、融点:215℃、バイオベース合成ポリマー含有率99.9質量%)を選択し、ポリペンタメチレンセバカミドチップの水分率を0.12重量%に調整したこと以外は、実施例1と同様の条件にてポリペンタメチレンセバカミドマルチフィラメントおよび織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表1に示す。
ポリアミドとして実施例1と同じポリヘキサメチレンセバカミド(硫酸相対粘度2.67、融点:225℃)を選択し、実施例1と同様の条件にて紡糸口金1から紡出させた後、引き取りローラー6の周速度(引取速度)を4000m/min(設定値)で引き取った。続いて、引き取りローラー6にて引き取った糸条を、表面温度25℃の延伸ローラー7で引き取ることにより、ローラー間で延伸することなく、巻取速度を4000m/min(設定値)としたワインダー8で巻き取り、22dtex−20フィラメントのポリヘキサメチレンセバカミドマルチフィラメントを得た。得られたマルチフィラメントを用い、実施例1と同様の条件にて織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表2に示す。
ポリアミドとして実施例1と同じポリヘキサメチレンセバカミド(硫酸相対粘度2.67、融点:225℃)を選択し、実施例1と同様の条件にて紡糸口金1から紡出させた後、引き取りローラー6の周速度(引取速度)を1132m/min(設定値)で引き取った。続いて、引き取りローラー6にて引き取った糸条を、表面温度155℃の延伸ローラー7で引き取ることにより、ローラー間で延伸倍率3.80倍にて延伸し、巻取速度を4000m/min(設定値)としたワインダー8で巻き取り、22dtex−20フィラメントのポリヘキサメチレンセバカミドマルチフィラメントを得た。得られたマルチフィラメントを用い、実施例1と同様の条件にて織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表2に示す。
ポリアミドとして実施例1と同じポリヘキサメチレンセバカミド(硫酸相対粘度2.67、融点:225℃)を選択し、ポリヘキサメチレンセバカミドチップの水分率を0.20重量%に調整したこと以外は、実施例1と同様の条件にてポリヘキサメチレンセバカミドマルチフィラメントおよび織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表2に示す。
ポリアミドとして実施例5と同じポリヘキサメチレンセバカミド(硫酸相対粘度2.10、融点:225℃)を選択し、ポリヘキサメチレンセバカミドチップの水分率を0.15重量%に調整して、図1に示す紡糸機に投入し、紡糸温度270℃にて溶融し、吐出孔径0.25mm、孔長0.625mmの丸孔を80ホール有する紡糸口金1から紡出させた。冷却装置3で糸条に冷風を吹き付けて冷却固化し、給油装置4により給油した後、交絡ノズル装置5で交絡を付与し、引き取りローラー6の周速度(引取速度)を2105m/min(設定値)で引き取った。続いて、引き取りローラー6にて引き取った糸条を、表面温度155℃の延伸ローラー7で引き取ることにより、ローラー間で延伸倍率2.00倍にて延伸し、巻取速度を4000m/min(設定値)としたワインダー8で巻き取り、22dtex−20フィラメントのポリヘキサメチレンセバカミドマルチフィラメントを得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表2に示す。
ポリアミドとして実施例1と同じポリヘキサメチレンセバカミド(硫酸相対粘度2.67、融点:225℃)を選択し、ポリヘキサメチレンセバカミドチップの水分率を0.03重量%に調整して、図1に示す紡糸機に投入し、紡糸温度285℃にて溶融し、吐出孔径0.35mm、孔長0.875mmの丸孔を12ホール有する紡糸口金1から紡出させたこと以外は、実施例1と同様の条件にてマルチフィラメントと織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表2に示す。
ポリアミドとしてポリヘキサメチレンアジパミド(硫酸相対粘度2.80、融点:262℃)を選択したこと以外は、実施例1と同様の条件にてマルチフィラメントと織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表2に示す。
ポリアミドとしてポリカプロラクタム(硫酸相対粘度2.70、融点:225℃)を選択したこと以外は、実施例1と同様の条件にてマルチフィラメントと織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表2に示す。
(比較例8)
ポリアミドとして実施例8と同じポリウンデカンラクタム(硫酸相対粘度2.01、融点:185℃)を選択し、ポリウンデカンラクタムチップの水分率を0.05重量%に調整して、紡糸温度250℃にて溶融し、吐出孔径0.21mm、孔長0.52mmの丸孔を80ホール有する紡糸口金1から紡出させ、引き取りローラー6の周速度(引取速度)を3000m/min(設定値)で引き取り、続いて、引き取りローラー6にて引き取った糸条を、表面温度130℃の延伸ローラー7で引き取ることにより、ローラー間で延伸倍率1.50倍にて延伸し、巻取速度を4400m/min(設定値)としたワインダー8で巻き取ったこと以外は実施例1と同様の条件にてマルチフィラメントと織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表2に示す。
2:蒸気噴出装置
3:冷却装置
4:給油装置
5:交絡ノズル装置
6:引き取りローラー
7:延伸ローラー
8:ワインダー(巻取装置)
Claims (4)
- 単糸繊度が5dtex未満であり、繊維の引張試験における3%伸長時の単位繊度あたりの応力が0.7cN/dtex以上であり、100℃の沸騰水処理前の繊維の引張試験における3%伸長時の応力F1および処理後の繊維の引張試験における3%伸長時の応力F2が以下の(1)式を満たすことを特徴とするポリアミド繊維:
F2/F1>0.7・・・(1)。 - 繊維の引張試験における15%伸長時の単位繊度あたりの応力が2.0cN/dtex以上であり、100℃の沸騰水処理前の繊維の引張試験における15%伸長時の応力P1および処理後の繊維の引張試験における15%伸長時の応力P2が以下の(2)式を満たすことを特徴とする請求項1記載のポリアミド繊維:
P2/P1>0.8・・・(2)。 - 前記ポリアミド繊維に含まれるポリアミドを構成するモノマーの50質量%以上がバイオマス由来モノマーであることを特徴とする請求項1または2記載のポリアミド繊維。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリアミド繊維からなる布帛。
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