JPWO2017056292A1 - 実装ヘッド、及び表面実装機 - Google Patents

実装ヘッド、及び表面実装機 Download PDF

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Abstract

吸着ノズル(56)と、一対の対向部を有し軸方向に沿って移動することで吸着ノズル(56)に供給される圧力を負圧と正圧との間で切り替える軸状部材(92)と、駆動源(102)と可動部(104)とカムフォロア(106)とを有する駆動装置(100)と、を備える実装ヘッドであって、カムフォロア(106)は、可動部(104)に設けられて軸状部材(92)の一対の対向部の間に配置され、駆動装置(100)は、可動部(104)を前記軸方向に移動することで、カムフォロア(106)を一方の対向部に当接させて軸状部材(92)を軸方向の一方に移動させる第1移動動作と、カムフォロア(106)を他方の対向部に当接させて軸状部材(92)を軸方向の他方に移動させる第2移動動作と、を実行する。

Description

本明細書で開示される技術は、実装ヘッド、及び表面実装機に関する。
従来、電子部品をプリント基板上に実装する表面実装機において、負圧によって先端部に部品を吸着して保持するとともに、正圧によって先端部に保持した部品を解放する複数の吸着ノズルを備えた実装ヘッドが知られている。この種の実装ヘッドでは、吸着ノズルの近傍に、当該吸着ノズルに供給される圧力を負圧と正圧との間で切り替えるためのメカニカルバルブ構造が設けられることがある。このようなメカニカルバルブ構造を備えた実装ヘッドとしての装着ヘッドが、例えば下記特許文献1に開示されている。
下記特許文献1に開示される装着ヘッドは、メカニカルバルブ構造として、各吸着ノズルに供給される負圧又は正圧を選択的に切り替える切替部材たる軸状のバルブスプールと、バルブスプールをその軸方向に沿って上下方向に移動させるための切替部材駆動装置と、を有している。バルブスプールの上端部にはその軸方向と直交する方向に板状に延びる係合突部が設けられており、切替部材駆動装置には2つのローラが取り付けられている。切替部材駆動装置は、バルブスプールの係合突部の上下両側に各ローラが位置するような形で配されている。
そして、切替部材駆動装置が駆動することで、下側のローラがバルブスプールの係合突部の下面に当接してバルブスプールを押し上げ、又は上側のローラがバルブスプールの係合突部の上面に当接してバルブスプールを押し下げる構成とされている。このようにバルブスプールが上下方向に移動されることで、バルブスプールが上昇端位置に位置する状態では吸着ノズルに負圧が供給され、バルブスプールが下降端位置に位置する状態では吸着ノズルに正圧が供給される。
特開2013−69798号公報
ところで、実装ヘッドでは、上記のようにバルブスプールを上下方向に移動させるためのローラとして、カムフォロアが用いられることがある。しかしながら、カムフォロアは高価であるため、上記特許文献1に開示される装着ヘッドのようにバルブスプールを上下方向に移動させるための切替部材駆動装置に2つのローラが設けられた構成では、ローラとしてカムフォロアを用いると、装着ヘッドの製造コストが嵩んでしまう。
本明細書で開示される技術は、上記の課題に鑑みて創作されたものであって、製造コストの低減化を図ることを目的とする。
本明細書で開示される技術は、負圧によってその先端部に部品を吸着して保持するとともに、正圧によってその先端部に保持した前記部品を解放する吸着ノズルと、軸状をなし、その軸方向に沿って移動することで前記吸着ノズルに供給される圧力を負圧と正圧との間で切り替える軸状部材であって、前記軸方向と交差する方向に延びるとともに互いに対向する形で前記軸方向に離間して設けられた一対の対向部を有する軸状部材と、駆動源と、前記駆動源から動力を得て前記軸方向に移動する可動部と、前記可動部に設けられたカムフォロアと、を有し、該カムフォロアが前記一対の対向部の間に位置する形で配された駆動装置であって、前記可動部を前記軸方向に移動することで、前記カムフォロアを一方の前記対向部に当接させて前記軸状部材を前記軸方向の一方に移動させる第1移動動作と、前記カムフォロアを他方の前記対向部に当接させて前記軸状部材を前記軸方向の他方に移動させる第2移動動作と、を実行する駆動装置と、を備える実装ヘッドに関する。
上記の実装ヘッドでは、駆動装置において、カムフォロアが軸状部材の一対の対向部の間に配されており、そのカムフォロアが一方の対向部に当接して当該対向部を軸状部材の軸方向の一方に移動させることで第1移動動作が実行され、そのカムフォロアが他方の対向部に当接して当該対向部を軸状部材の軸方向の他方に移動させることで第2移動動作が実行される。このため、駆動装置では、1つのカムフォロアによって第1移動動作及び第2移動動作を実行することができる。
そして、第1移動動作及び第2移動動作によって軸状部材がその軸方向に移動することで、吸着ノズルに供給される圧力を負圧と正圧との間で切り替えることができる。このように上記の実装ヘッドでは、可動部に設けるカムフォロアの数を1つに留めながら負圧と正圧の切り替えを行うことができ、負圧と正圧の切り替えを行うためにカムフォロアが複数必要とされる従来の実装ヘッドと比べて、製造コストの低減化を図ることができる。
上記の実装ヘッドは、前記軸状部材のうち、前記一対の対向部を除く、少なくとも一部が前記軸方向に沿って移動可能に収容される収容部材をさらに備え、前記軸状部材は、前記軸状部材の中心軸から離れた位置で、前記一対の対向部を連結する連結部を備え、前記可動部の前記カムフォロアが、前記一対の対向部間において、前記中心軸に重なる形で配されていてもよい。
収容部材の内周側には通常、Oリング等のシール部材が配置されており、収容部材の内周面と軸状部材との間をシール(気密)する構造となっている。カムフォロアのうち各対向部に当接する部位と軸状部材の中心軸との間の距離が大きく離れていると、第1移動動作及び第2移動動作の実行中に、軸状部材に対して、その軸方向に沿った移動の力以外に、各対向部におけるカムフォロアと当接する部位を力点とし、収容部材に収容された部位と収容されていない部位との境界部を支点及び回転中心とするモーメントが発生する。その結果、軸状部材に傾きが生じ、収容部材の内周側に配置されたシール部材の一部が、傾いた軸状部材と収容部材との間で局所的に押圧され、軸状部材が収容部材に出し入れされる際に、シール部材の当該一部が偏って摩耗されて早くすり減っていき、シール部材の寿命が低下する。
これに対し上記の構成では、前記一対の対向部間において、前記中心軸に重なる形で配されることで、カムフォロアのうち各対向部に当接する部位と軸状部材の中心軸との間の距離を小さくすることができる。このため、収容部材の内周側に配置されたシール部材の一部が偏って摩耗することを抑えることが可能となる。
上記の実装ヘッドにおいて、前記軸状部材に設けられた前記対向部の先端は、前記軸方向と直交する平面方向において、前記収容部材の外形線よりも中心に近い内側に位置する。
実装ヘッドがロータリー型のものである場合、対向部の先端が、収容部材から外側に飛び出ていると、回転系慣性モーメントが増加する。これに対し上記の構成では、軸状部材の対向部の先端を、収容部材の外形線よりも中心側に近い内側に位置する構成とすることで、外方への飛び出しを抑えることができる。そのため、回転系慣性モーメントの増加を抑制することができるため、回転部分をより速く回転させることができる。
本明細書で開示される他の技術は、上記の実装ヘッドを有し、基板上に前記部品を実装する部品実装装置と、前記部品実装装置に前記部品を供給する部品供給装置と、前記基板を前記部品実装装置による前記部品の実装範囲内まで搬送する基板搬送装置と、を備える表面実装機に関する。
本明細書で開示される技術によれば、製造コストの低減化を図ることができる。
表面実装機の平面図 実装ヘッドの斜視図 実装ヘッドの一部を拡大した斜視図 図3において各吸着ノズルの先端部を露出させた状態を示す斜視図 実装ヘッドの要部断面図 実装ヘッドの先端部(下端部)の一部を示す断面図であって、バルブスプールが正圧供給位置にある状態における断面図 表面実装機の電気的構成を示すブロック図 バルブスプールの移動態様を示す正面図 V軸駆動装置の内部構造を示す側面図
(表面実装機の全体構成)
図面を参照して実施形態を説明する。本実施形態では、図1に示す表面実装機1について例示する。表面実装機1は、基台10と、プリント基板(基板の一例)B1を搬送するための搬送コンベア(基板搬送装置の一例)20と、プリント基板B1上に電子部品(部品の一例)E1を実装するための部品実装装置30と、部品実装装置30に電子部品E1を供給するための部品供給装置40等とを備えている。
基台10は、平面視長方形状をなすとともに上面が平坦とされる。また、基台10における搬送コンベア20の下方には、プリント基板B1上に電子部品E1を実装する際にそのプリント基板B1をバックアップするための図示しないバックアッププレート等が設けられている。以下の説明では、基台10の長辺方向(図1の左右方向)及び搬送コンベア20の搬送方向をX軸方向とし、基台10の短辺方向(図1の上下方向)をY軸方向とし、基台10の上下方向(図2の上下方向)をZ軸方向とする。
搬送コンベア20は、Y軸方向における基台10の略中央位置に配置され、プリント基板B1を搬送方向(X軸方向)に沿って搬送する。搬送コンベア20は、搬送方向に循環駆動する一対のコンベアベルト22を備えている。プリント基板B1は、両コンベアベルト22に架設する形でセットされる。プリント基板B1は、搬送方向の一方側(図1で示す右側)からコンベアベルト22に沿って基台10上の作業位置(図1の二点鎖線で囲まれる位置)に搬入され、作業位置で停止して電子部品E1の実装作業がされた後、コンベアベルト22に沿って他方側(図1で示す左側)に搬出される。
部品供給装置40は、フィーダ型とされ、搬送コンベア20の両側(図1の上下両側)においてX軸方向に並んで2箇所ずつ、計4箇所に配されている。これらの部品供給装置40には、複数のフィーダ42が横並び状に整列して取り付けられている。各フィーダ42は、複数の電子部品E1が収容された部品供給テープ(不図示)が巻回されたリール(不図示)、及びリールから部品供給テープを引き出す電動式の送出装置(不図示)等を備えており、搬送コンベア側に位置する端部に設けられた部品供給位置から電子部品E1が一つずつ供給されるようになっている。
部品実装装置30は、基台10及び後述する部品供給装置40等の上方に設けられる一対の支持フレーム32と、ロータリー型の実装ヘッド50と、実装ヘッド50を駆動する実装ヘッド駆動機構とから構成される。各支持フレーム32は、それぞれX軸方向における基台10の両側に位置しており、Y軸方向に延びている。支持フレーム32には、実装ヘッド駆動機構を構成するX軸サーボ機構及びY軸サーボ機構が設けられている。実装ヘッド50は、X軸サーボ機構及びY軸サーボ機構によって、一定の可動領域内でX軸方向及びY軸方向に移動可能とされている。
Y軸サーボ機構は、Y軸ガイドレール33Yと、図示しないボールナットが螺合されたY軸ボールねじ34Yと、Y軸サーボモータ35Yとを有している。各Y軸ガイドレール33Yには、ボールナットに固定されたヘッド支持体36が取り付けられている。Y軸サーボモータ35Yが通電制御されると、Y軸ボールねじ34Yに沿ってボールナットが進退し、その結果、ボールナットに固定されたヘッド支持体36、及び後述する実装ヘッド50がY軸ガイドレール33Yに沿ってY軸方向に移動する。
X軸サーボ機構は、X軸ガイドレール(不図示)と、図示しないボールナットが螺合されたX軸ボールねじ34Xと、X軸サーボモータ35Xとを有している。X軸ガイドレールには、その軸方向に沿って実装ヘッド50が移動自在に取り付けられている。X軸サーボモータ35Xが通電制御されると、X軸ボールねじ34Xに沿ってボールナットが進退し、その結果、ボールナットに固定された実装ヘッド50がX軸ガイドレール33Xに沿ってX軸方向に移動する。
(実装ヘッドの構成)
続いて実装ヘッド50の構成について詳しく説明する。実装ヘッド50は、図2に示すように、本体であるヘッド本体部52がカバー53、54によって覆われたアーム状をなしており、部品供給装置40によって供給される電子部品E1を吸着してプリント基板B1上に実装する。本実施形態の実装ヘッド50は、ロータリー型であり、その先端部には計18本のノズルシャフト55が回転体60によってZ軸方向(上下方向)に移動可能に保持されている(図4参照)。
回転体60は、図4に示すように、Z軸方向に沿って軸状をなす軸部62と、実装ヘッド50の下端部において軸部62の周りに設けられ、軸部62より大径な略円柱状をなすシャフト保持部64と、を有している。回転体60の軸部62は、ヘッド本体部52によって当該軸部62の軸線周りに回転可能に支持されている。軸部62は二重構造となっており、内側の軸部62の上部には当該軸部62の軸線周りにN軸被駆動ギヤ62Nが設けられ、外側の軸部62の上部には当該軸部62の軸線周りにR軸被駆動ギヤ62Rが設けられている(図4参照)。
実装ヘッド50のZ軸方向における略中央部には、回転体60を回転駆動するための図示しないN軸駆動装置が配されている。N軸駆動装置は、N軸サーボモータ35N(図7参照)と、N軸サーボモータ35Nの出力軸周りに設けられたN軸駆動ギヤ(不図示)と、を有している。N軸駆動ギヤはN軸被駆動ギヤ62Nと噛み合わされており、N軸サーボモータ35Nが通電制御されると、N軸駆動ギヤ及びN軸被駆動ギヤ62Nの回転駆動を介して、回転体60がZ軸方向に沿った軸線周りに任意の角度で回転される。
回転体60のシャフト保持部64には、周方向に等間隔で、貫通孔が18個形成されている。そして、各貫通孔には、筒状のシャフトホルダ57を介して、軸状をなすノズルシャフト55が、シャフト保持部64を貫通しつつZ軸方向に沿って延びる形で保持されている。そして、各ノズルシャフト55のうちシャフト保持部64から下方に突出する下端部には、図4及び図5に示すように、電子部品E1を吸着する吸着ノズル56がそれぞれ設けられている。
各吸着ノズル56には、負圧又は正圧が供給されるようになっている。各吸着ノズル56は、負圧によってその先端部に電子部品E1を吸着して保持するとともに、正圧によってその先端部に保持した電子部品E1を解放する。N軸駆動装置によって回転体60が回転されると、各ノズルシャフト55と共に各ノズルシャフト55に設けられた各吸着ノズル56が回転体60の軸線周りに旋回させられる。
また、実装ヘッド50のZ軸方向における略中央部には、図2に示すように、各ノズルシャフト55をその軸線周りに回転駆動するためのR軸駆動装置70が配されている。R軸駆動装置70は、R軸サーボモータ35Rと、R軸サーボモータ35Rの出力軸周りに設けられ、R軸被駆動ギヤ62Rと噛み合わされたR軸駆動ギヤ72R(図3参照)と、を有している。R軸被駆動ギヤ62Rが設けられた外側の軸部62において、R軸被駆動ギヤ62Rよりも下部には、図示しない共通ギヤが設けられている。
一方、図4に示すように、各シャフトホルダ57の外周部にはそれぞれノズルギヤ57Rが設けられている。各シャフトホルダ57に設けられたノズルギヤ57Rは、上記共通ギヤと噛み合わされている。R軸サーボモータ35Rが通電制御されると、R軸駆動ギヤ72R及びR軸被駆動ギヤ62Rの回転駆動を介して、共通ギヤが回転する。共通ギヤが回転すると、ノズルギヤ57Rとの噛み合いにより、各シャフトホルダ57が回転する。そして、各シャフトホルダ57と各ノズルシャフト55は、ボールスプライン結合していることから、共通ギヤの回転に伴って、18本のノズルシャフト55がその軸線周りにおいて同方向及び同角度に一斉に回転する。
また、各ノズルシャフト55の上端部には、ばね止めボルト58が螺合されている。各ノズルシャフト55の外面側には、巻ばね59が配されている。巻ばね59は、ばね止めボルト58とシャフトホルダ57との間にて圧縮された状態で配されており、各ノズルシャフト55は、この巻ばね59の弾性力によって上方に付勢されている。
また、実装ヘッド50は、図2から図4に示すように、18本のノズルシャフト55のうち特定の位置にあるノズルシャフト55を、回転体60に対して当該回転体60の軸部62に沿った方向(Z軸方向、上下方向)に昇降させるための2つのZ軸駆動装置80を備えている。両Z軸駆動装置80は、各ノズルシャフト55の上方において、回転体60の軸部62を挟んで実装ヘッド50の左右両側に対称配置されている(図5参照)。
Z軸駆動装置80は、図3から図5に示すように、箱状をなすZ軸駆動源82と、Z軸駆動源82から動力を得てZ軸方向(上下方向)に移動するZ軸可動部84と、を有している。Z軸駆動源82の内部には、Z軸可動部84をリニアモータ駆動するためのZ軸リニアモータ35Z(図7参照)が設けられている。
Z軸駆動装置80におけるZ軸可動部84の下端部には、図4及び図5に示すように、カムフォロア86(以下、「Z軸カムフォロア86」と称する)がX軸方向に沿った軸周りに回転可能に取り付けられている。Z軸可動部84は、その上昇端位置においてZ軸カムフォロア86が特定の位置にあるノズルシャフト55の上端部(ばね止めボルト58)と近接するような配置でZ軸駆動源82に位置保持されている(図5参照)。このため、Z軸可動部84が上昇端位置にある状態では、各ノズルシャフト55の軸部62周りの旋回が許容される。
Z軸駆動源82によってZ軸可動部84が上昇端位置から下降されると、Z軸カムフォロア86が特定の位置にあるノズルシャフト55の上端部に当接し、当該ノズルシャフト55が巻ばね59の弾性力に抗って下降される。ノズルシャフト55が下降されると、そのノズルシャフト55に設けられた吸着ノズル56が下降され、吸着ノズル56の先端部が部品供給装置40の部品供給位置や作業位置にあるプリント基板B1に近接する。この状態からZ軸可動部84が上昇されると、巻ばね59の弾性力復帰力によってノズルシャフト55及び吸着ノズル56が上昇する。
さらに、実装ヘッド50は、図4及び図5に示すように、各吸着ノズル56に供給される圧力を負圧と正圧との間で切り替えるための切替装置90を備えている。切替装置90は、各吸着ノズル56(各ノズルシャフト55)に対応する形で計18個設けられている。
各切替装置90は、円周状に配された各ノズルシャフト55の外側において、隣接する2つのノズルシャフト55の間に位置する形で、各ノズルシャフト55と同様に、シャフト保持部64の外周に沿って円周状に等間隔でそれぞれ設けられている(図4参照)。
各切替装置90は、図4及び図5に示すように、軸状をなすバルブスプール(軸状部材の一例)92と、バルブスプール92の下側部分が収容される筒状のスリーブ(収容部材の一例)94と、を有している。
各スリーブ94は、シャフト保持部64に設けられた各取り付け孔に取り付けられている。具体的には、上端に設けられた大径部98を除く、スリーブ94の全体を、取り付け孔の内部に挿入するようにして取り付けられている。スリーブ94には、シャフト保持部64から露出する上端部の開口からバルブスプール92の下側部分(バルブスプール92の当接部93を除く大部分)がその軸方向に沿って移動可能に収容される。
各バルブスプール92は、その軸方向がZ軸方向(上下方向)に沿った形で、スリーブ94の内部に配されており、軸方向(上下方向)に沿って移動することで、各吸着ノズル56に供給される圧力を負圧と正圧との間で切り替える。
各バルブスプール92は、図5及び図6に示すように、その上側部分に、横向きの略U字状をなす当接部93を有している。当接部93は、バルブスプール92の軸方向(Z軸方向)と直交する方向に延びるとともに互いに対向する形で軸方向(Z軸方向)に離間して設けられた一対の対向部93Aを有する(図6参照)。当接部93は、スリーブ94から露出して上方に突出している。各バルブスプール92は、略U字状をなす当接部93について、その開いた側を外側(軸部62側とは反対側)に向けた形でそれぞれ配されている(図4参照)。
各切替装置90は、スリーブ94に収容されたバルブスプール92が、図8にて二点鎖線で示す上昇端位置(以下、「負圧供給位置」と称する)に移動することで、スリーブ94内に負圧が供給される。また、バルブスプール92が、図8にて実線で示す下降端位置(以下、「正圧供給位置」と称する)に移動することで、スリーブ94内に正圧が供給される。各スリーブ94内に供給された負圧又は正圧は、図示しない供給路を経て、当該スリーブ94と対応する吸着ノズル56に供給される。
ここで、実装ヘッド50において、各スリーブ94内に負圧又は正圧を供給するための供給経路、及び負圧又は正圧の供給態様について説明する。各スリーブ94には、図6に示すように、負圧が入力される負圧入力ポート94Aと、正圧が入力される正圧入力ポート94Bと、負圧入力ポート94A又は正圧入力ポート94Bから入力された負圧又は正圧が出力される出力ポート(不図示)とが設けられている。出力ポートは、対応する吸着ノズル56と連通している。
また、内側の軸部62の内部には、負圧が供給される第1負圧供給路62Aが設けられており、回転体60の外側には、正圧が供給される第1正圧供給路62Bが設けられている(図2参照)。そして、シャフト保持部64内には、各スリーブ94に対応して負圧が供給される複数の第2負圧供給路64Aが設けられている。また、シャフト保持部64の外周側に設けられた外環部材65には、第1正圧供給路62Bと連通され、正圧が供給される2つの第2正圧供給路65Aとが設けられている。
第1負圧供給路62Aは、軸部62の回転の有無に拘わらず、その下端部において全ての第2負圧供給路64Aと常時連通する構成とされている。また、各第2負圧供給路64Aは、バルブスプール92が負圧供給位置にある状態において、そのバルブスプール92が収容されるスリーブ94の負圧入力ポート94Aと連通する。従って、バルブスプール92が負圧供給位置にある状態では、各吸着ノズル56が回転体60の軸線周りに旋回中であるか否かに拘わらず、出力ポートからそのバルブスプール92(切替装置90)と対応する吸着ノズル56に常時負圧が供給される。
2つの第2正圧供給路65Aは、シャフト保持部64の外周側に設けられた外環部材65うち、各Z軸駆動装置80によってノズルシャフト55がZ軸方向に昇降される上記特定の位置と対応する位置にそれぞれ設けられている。そして、両第2正圧供給路65Aは、上記特定の位置にある吸着ノズル56と対応するバルブスプール92が正圧供給位置にある状態において、そのバルブスプール92が収容されるスリーブ94の正圧入力ポート94Bと連通する。従って、バルブスプール92が正圧供給位置にある状態では、そのバルブスプール92と対応する吸着ノズル56が上記特定の位置にある場合にのみ、出力ポートから当該吸着ノズル56に正圧が供給される。
実装ヘッド50では、上述したように、負圧供給位置にあるバルブスプール92と対応する吸着ノズル56に常時負圧が供給されることで、複数の吸着ノズル56に吸着された電子部品E1が実装ヘッド50の移動時等に落下することが抑制される。また、上述したように、正圧供給位置にあるバルブスプール92と対応する吸着ノズル56に所定の場合にのみ正圧が供給されることで、実装対象となる電子部品E1のみを正圧によってプリント基板B1上に実装することができる。
なお、図8に示すように、各スリーブ94の外周面側には、外側シール部材96がZ軸方向に間隔を空けて複数配されている。外側シール部材96は、ゴムなどの弾性体からなる環状のリングであり、シャフト保持部64の取り付け孔との間をシールする機能を果たしている。また、スリーブ94の内周側には、内側シール部材97が軸方向に沿って複数箇所(図中では下部の1か所だけを示す)に配置されている。内側シール部材97は、ゴムなどの弾性体からなる環状のリングであり、図8に示すように、バルブスプール92の外面に取り付けられている。内側シール部材97は、スリーブ94の内周面とバルブスプール92との間をシールする機能を果たしている。その結果、負圧入力ポート94A、正圧入力ポート94B、及び出力ポートの間での負圧、正圧の漏れが抑制されている。また、内側シール部材97は、その摩擦力によって、負圧供給位置又は正圧供給位置に移動されたバルブスプール92がその位置において保持されるようになっている。
また、実装ヘッド50は、図2から図4に示すように、各切替装置90のバルブスプール92をZ軸方向(上下方向)に沿って負圧供給位置と正圧供給位置との間で移動させるための2つのV軸駆動装置100を備えている。2つのV軸駆動装置100は、2つのZ軸駆動装置80とZ軸方向において対応する位置にそれぞれ設けられており(図5参照)、上記特定の位置にある吸着ノズル56と対応する切替装置90のバルブスプール92を移動させる。従って、2つのV軸駆動装置100についても、2つのZ軸駆動装置80と同様に、回転体60の軸部62を挟んで実装ヘッド50の左右両側に対称配置されている。
V軸駆動装置100は、図3から図5、図9に示すように、箱状をなすV軸駆動源(駆動源の一例)102と、V軸駆動源102から動力を得てZ軸方向(上下方向)に移動するV軸可動部(可動部の一例)104と、を有している。V軸駆動源102の内部には、V軸可動部104をリニアモータ駆動によって駆動するためのV軸リニアモータ35V(図7参照)が設けられている。
図9に示すように、V軸駆動源102は、板状のV軸本体部112と、固定子120とを備える。固定子120は、V軸本体部112の板面上に、Z軸方向に沿って配置された3つの電機子コイル122からなる。
一方、V軸可動部104は、図9に示すように、ヨーク132と、ヨーク132の前面に設けられた可動子130と、ヨーク132の上端部に取り付けられたカムフォロア支持部139と、を有している。可動子130は、ヨーク132の前面(固定子120との対向面)に配置された、複数の永久磁石134から構成されている。複数の永久磁石134は、異なる磁極が交互に並ぶように等間隔でZ軸方向に直線状に配置されている。
固定子120と可動子130はリニアモータを構成しており、固定子120の電機子コイル122が通電されると、固定子120と可動子130との間にV軸可動部104をZ軸方向(上下方向)に移動させる推進力が働く。尚、図9に示す符号124はレール、符号138はレールガイドである。レール124及びレールガイド138は、ヨーク132をZ軸方向に案内する機能を果たす。
また、図4及び図5に示すように、V軸可動部104の先端部に設けられたカムフォロア支持部139には、カムフォロア106(以下、「V軸カムフォロア106」と称する)がX軸方向に沿った軸周りに回転可能に取り付けられている。V軸カムフォロア106は、V軸駆動装置100が通電されている状態では、上記特定の位置にあるノズルシャフト55と対応するバルブスプール92に対して、そのバルブスプール92に設けられた一対の対向部93Aの間に位置するように、V軸可動部104により位置保持される(図5参照)。
V軸駆動源102によってV軸可動部104が上方に移動されると、V軸カムフォロア106がその両側に位置する一対の対向部93Aのうち、上側の対向部93Aに当接してバルブスプール92を押し上げ、バルブスプール92が負圧供給位置に移動する(第1移動動作の一例)。一方、V軸駆動源102によってV軸可動部104が下方に移動されると、V軸カムフォロア106がその両側に位置する一対の対向部93Aのうち、下側の対向部93Aに当接してバルブスプール92を押し下げ、バルブスプール92が正圧供給位置に移動する(第2移動動作の一例)。なお、本実施形態では、V軸駆動装置100が駆動装置の一例である。
ここで、V軸カムフォロア106の回転軸がX軸方向に沿っていることから、V軸カムフォロア106の回転方向は、回転体60によって旋回される各ノズルシャフト55の円周状をなす軌跡の接線方向とほぼ一致する。このため、V軸カムフォロア106によるバルブスプール92の昇降動作中に回転体60が回転された場合、V軸カムフォロア106が一対の対向部93Aに当接された状態が維持されながらV軸カムフォロア106が一対の対向部93Aとの間の摩擦力によって回転するので、各ノズルシャフト55を旋回させながらバルブスプール92の昇降動作を実行することができる。
また、実装ヘッド50には、基板認識カメラC1(図7参照)が設けられている。基板認識カメラC1は、実装ヘッド50とともに一体的に移動することで、作業位置に停止したプリント基板B1上の任意の位置の画像を撮像する。また、基台10上における作業位置の近傍には、部品認識カメラC2(図1参照)が固定されている。部品認識カメラC2は、吸着ノズル56によって部品供給装置40の部品供給位置から吸着された電子部品E1の画像を撮像する。
(表面実装機の電気的構成)
次に、表面実装機1の電気的構成について、図7を参照して説明する。表面実装機1の本体は、制御部110によってその全体が制御統括されている。制御部110は、CPU等により構成される演算制御部111を備えている。演算制御部111には、モータ制御部112と、記憶部113と、画像処理部114と、外部入出力部115と、フィーダ通信部116と、表示部117と、入力部118と、がそれぞれ接続されている。
モータ制御部112は、後述する実装プログラム113Aに従って部品実装装置30のX軸サーボモータ35X及びY軸サーボモータ35Yを駆動させるとともに、実装ヘッド50のN軸サーボモータ35N、R軸サーボモータ35R、Z軸リニアモータ35Z、及びV軸リニアモータ35Vをそれぞれ駆動させる。また、モータ制御部112は、実装プログラム113Aに従って搬送コンベア20を駆動させる。
記憶部113は、CPUを制御するプログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)や装置の動作中に種々のデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等から構成されている。記憶部113には、次述する実装プログラム113Aと各種データ113Bとが記憶されている。
記憶部113に記憶される実装プログラム113Aには、具体的には、実装対象となるプリント基板B1の生産台数に関する基板情報、プリント基板B1に実装される電子部品E1の個数や種類等を含む部品情報、プリント基板B1上の電子部品E1の実装位置に関する実装情報等が含まれている。記憶部113に記憶される各種データ113Bには、部品供給装置40の各フィーダ42に保持された電子部品E1の数や種類に関するデータ等が含まれている。
画像処理部114には、基板認識カメラC1及び部品認識カメラC2から出力される撮像信号がそれぞれ取り込まれるようになっている。画像処理部114では、取り込まれた各カメラC1,C2からの撮像信号に基づいて、部品画像の解析並びに基板画像の解析がそれぞれ行われるようになっている。
外部入出力部115は、いわゆるインターフェースであって、表面実装機1の本体に設けられる各種センサ類115Aから出力される検出信号が取り込まれるように構成されている。また、外部入出力部115は、演算処理部111から出力される制御信号に基づいて、各種アクチュエータ類115Bに対する動作制御を行うように構成されている。
フィーダ通信部116は、部品供給装置40に取り付けられた各フィーダ42の制御部と接続されており、各フィーダ42を統括して制御する。各フィーダ42の制御部は、部品供給テープを送出するためのモータの駆動を制御する。
表示部117は、表示画面を有する液晶表示装置等から構成され、表面実装機1の状態等を表示画面上に表示する。入力部118は、キーボード等から構成され、手動による操作によって外部からの入力を受け付けるようになっている。
以上のような構成とされた表面実装機1では、自動運転中において、搬送コンベア20によるプリント基板B1の搬送作業を行う搬送状態と、基台10上の作業位置に搬入されたプリント基板B1上への電子部品E1の実装作業を行う実装状態と、が交互に実行される。
(バルブスプール92の構成及び移動態様)
次に、バルブスプール92の当接部93の詳細な構成及びバルブスプール92の詳細な移動態様について図8を参照して説明する。各バルブスプール92の当接部93は、Z軸方向に向かい合う一対の対向部93Aと、連結部93Bとを備え、横向きの略U字状をなす。連結部93Bは、図8に示すように、バルブスプール92の中心軸P1から離れた位置(図8では中心軸P1から左方向に離れた位置)で、一対の対向部93Aを連結している。一対の対向部93Aは、連結部93Bを基端として、水平に延びており、先端93Cは、バルブスプール92の中心軸P1から連結部93Bが設けられた側とは反対側(図8では右側)に突出している。上記の当接部93は、V軸カムフォロア106の挿入方向(図8では左方向)に凹んだ形状をしている。V軸カムフォロア106は、一対の対向部93A間において、バルブスプール92の中心軸P1に重なる形で、配置されている。より詳しくは、連結部93Bに近接する形、すなわちV軸カムフォロア106の先端が、中心線P1から左方向に突出し、連結部93Bに対して近接する形で配されている。
V軸可動部104が上昇すると、V軸カムフォロア106の厚さ方向の中心部(図8の左右方向の中心であり、中心線P2にて示す)が、一対の対向部93Aのうち上側の対向部93Aの下面に当接し、当接部93と共にバルブスプール92を押し上げてバルブスプール92が負圧供給位置に位置した状態(図8の二点鎖線で示す状態)となる。一方、V軸可動部104が下降すると、V軸カムフォロア106の厚さ方向の中心部(図8に示す左右方向の中心であり、中心線P2にて示す)が、一対の対向部93Aのうち下側の対向部93Aの上面に当接し、当接部93と共にバルブスプール92を押し下げてバルブスプール92が正圧供給位置に位置した状態(図8の実線で示す状態)となる。
また、実装ヘッド50では、V軸カムフォロア106が、バルブスプール92の中心軸P1に重なりつつ、連結部93Bに近接していることで、図8に示すように、バルブスプール92の中心軸P1とV軸カムフォロア106の中心線P2が近くなり、V軸カムフォロア106の中心部(厚さ方向の中心部)が、バルブスプール92の中心軸P1に近い位置で、一対の対向部93Aに対して当接する。
また、図8に示すように、一対の対向部93Aの先端93Cは、スリーブ94の外形線P3よりも、バルブスプール93の中心軸P1に近い内側(図8では左側)に位置する。このようにすることで、以下のメリットがある。
図4に示すように、バルブスプール92は、シャフト保持部64に対して、対向部93Aの先端93Cを外側(軸部62の中心から見て外側)に向けた姿勢で取り付けられている。そのため、仮にバルブスプール92が、スリーブ95の外形線P3よりも外側に出ていると、外方への飛び出しが大きくなり、軸部62を中心とする回転系慣性モーメントが増加する。これに対し本構成では、対向部93Aの先端93Cが、スリーブ94の外形線P3よりも中心軸L1に近い内側に位置している。そのため、先端93Cが外形線P3から外側に飛び出している場合に比べて、軸部62を中心とする回転系慣性モーメントを小さくすることが可能であり、18本のノズルシャフト55やシャフト保持部64を含む、回転体60をより速く回転させることが出来る。尚、スリーブ94の外形線P3は、スリーブ94の本体部分(上端の大径部98を除いた筒状の部分)の外形を示している。
(実施形態の効果)
以上説明したように本実施形態の実装ヘッド50では、切替装置90及びV軸駆動装置100において、1つのV軸カムフォロア106によって、バルブスプール92を負圧供給位置に移動させる動作と正圧供給位置に移動させる動作を実行することができる。このため、V軸可動部104に設けるV軸カムフォロア106の数を1つに留めながら負圧と正圧の切り替えを行うことができ、負圧と正圧の切り替えを行うためにカムフォロア106が複数必要とされる従来の実装ヘッド(例えばバルブスプールを2つのカムフォロアを用いて昇降移動させる実装ヘッド)と比べて、製造コストの低減化を図ることができる。
ここで、仮に、V軸カムフォロア106の中心線P2とバルブスプール92の中心軸P1との間の距離が大きく離れているとすると、バルブスプール92が昇降移動される際、バルブスプール92に対して、その軸方向に沿った移動の力以外に、各対向部93AにおけるV軸カムフォロア106と当接する部位を力点とし、スリーブ94に収容された部位と収容されていない部位との境界部を支点及び回転中心とするモーメントが発生する。
その結果、バルブスプール92に傾きが生じ、内側シール部材97の一部が、傾いたバルブスプール92とスリーブ94との間で局所的に押圧され、バルブスプール92がスリーブ94に出し入れされる際に、内側シール部材97の当該一部が偏って摩耗されて早くすり減って行く。
これに対し本実施形態の実装ヘッド50では、上述したように、実装ヘッド50では、V軸カムフォロア106が、バルブスプール92の中心軸P1に重なりつつ、連結部93Bに近接していることで、図8に示すように、バルブスプール92の中心軸P1とV軸カムフォロア106の中心線P2が近くなり、V軸カムフォロア106の中心部(厚さ方向の中心部)が、バルブスプール92の中心軸P1に近い位置で、一対の対向部93Aに対して当接する。そのため、バルブスプール92の傾きを抑えることが可能であり、シールリング96の一部が偏って摩耗することに起因するシールリング96の寿命の低下を抑制することができる。そのため、実装ヘッド50に対する圧力の切り換えを行う切替装置90を長寿命化すると共に、実装ヘッド50の耐久性を高めることができる。
<他の実施形態>
本明細書で開示される技術は上記既述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
(1)上記の実施形態では、バルブスプール92における当接部93の形状が横向きの略U字状とされた構成を例示したが、当接部93の形状については限定されない。バルブスプール92の軸方向においてV軸カムフォロア106の両側に位置するような一対の対向部93Aを有していればよい。
(2)上記の実施形態では、Z軸駆動装置80及びV軸駆動装置100がリニアモータ駆動によるもとされた構成を例示したが、回転モータ駆動によるものであってもよい。
(3)上記の実施形態では、実装ヘッド50が、複数のノズルシャフト55が円周状に設けられたロータリー型である構成を例示したが、複数のノズルシャフト55が直線状に設けられたインライン型のものであってもよい。
(4)上記の実施形態では、実装ヘッド50において、回転体の軸部を挟んで2つのV軸駆動装置100が対称配置された構成を例示したが、実装ヘッド50においてV軸駆動装置100が設けられる数については限定されない。
(5)上記の実施形態では、実装ヘッド50を備える表面実装機1について例示したが、上記の実施形態で例示される実装ヘッド50は、表面実装機以外の装置についても適用可能である。
以上、実施形態について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
1...表面実装機
10...基台
20...搬送コンベア(搬送装置)
30...部品実装装置
40...部品供給装置
42...フィーダ
50...実装ヘッド
55...ノズルシャフト
56...吸着ノズル
60...回転体
62...軸部
64...シャフト保持部
70...R軸駆動装置
80...Z軸駆動装置
82...Z軸駆動源
84...Z軸可動部
86...Z軸カムフォロア
90...切替装置
92...バルブスプール(軸状部材)
93...当接部
93A...対向部
93B...連結部
94...スリーブ(収容部材)
96...外側シール部材
97...内側シール部材
100...V軸駆動装置(駆動装置)
102...V軸駆動源(駆動源)
104...V軸可動部(可動部)
106...V軸カムフォロア(カムフォロア)
B1...プリント基板(基板)
C1...基板認識カメラ
C2...部品認識カメラ
E1...電子部品(部品)
P1...バルブスプールの中心軸
P2...V軸カムフォロアの中心軸
P3...スリーブの外形線

Claims (4)

  1. 負圧によってその先端部に部品を吸着して保持するとともに、正圧によってその先端部に保持した前記部品を解放する吸着ノズルと、
    軸状をなし、その軸方向に沿って移動することで前記吸着ノズルに供給される圧力を負圧と正圧との間で切り替える軸状部材であって、前記軸方向と交差する方向に延びるとともに互いに対向する形で前記軸方向に離間して設けられた一対の対向部を有する軸状部材と、
    駆動源と、前記駆動源から動力を得て前記軸方向に移動する可動部と、前記可動部に設けられたカムフォロアと、を有し、該カムフォロアが前記一対の対向部の間に位置する形で配された駆動装置であって、前記可動部を前記軸方向に移動することで、前記カムフォロアを一方の前記対向部に当接させて前記軸状部材を前記軸方向の一方に移動させる第1移動動作と、前記カムフォロアを他方の前記対向部に当接させて前記軸状部材を前記軸方向の他方に移動させる第2移動動作と、を実行する駆動装置と、を備える実装ヘッド。
  2. 前記軸状部材のうち、前記一対の対向部を除く、少なくとも一部が前記軸方向に沿って移動可能に収容される収容部材をさらに備え、
    前記軸状部材は、前記軸状部材の中心軸から離れた位置で、前記一対の対向部を連結する連結部を備え、
    前記可動部の前記カムフォロアが、前記一対の対向部間において、前記中心軸に重なる形で配されている、請求項1に記載の実装ヘッド。
  3. 前記軸状部材に設けられた前記対向部の先端は、前記軸方向と直交する平面方向において、前記収容部材の外形線よりも、中心に近い内側に位置する、請求項2に記載の実装ヘッド。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の実装ヘッドを有し、基板上に前記部品を実装する部品実装装置と、
    前記部品実装装置に前記部品を供給する部品供給装置と、
    前記基板を前記部品実装装置による前記部品の実装範囲内まで搬送する基板搬送装置と、
    を備える表面実装機。
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