JPWO2017056248A1 - 固体撮像装置の駆動方法および固体撮像装置 - Google Patents

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Abstract

行列状に複数配置された画素の列ごとに配置され、対応する列の画素が出力した画素信号に応じた列画素信号を出力する複数の列回路と、複数の列回路が周期的に分けられて複数接続され、接続された列回路のいずれかが出力した列画素信号と、列画素信号を出力した列回路をリセットしたときの列リセット信号とを伝送する複数の水平信号線と、複数の水平信号線のそれぞれによって伝送された列画素信号および列リセット信号のいずれかを選択して順次サンプリングし、同じ列回路から出力された列画素信号と列リセット信号とに基づいた差分信号を増幅して出力する増幅兼選択回路と、を備えた固体撮像装置の駆動方法であって、増幅兼選択回路に、列画素信号をサンプリングする第1の動作と、列リセット信号をサンプリングする第2の動作と、差分信号を増幅して出力する第3の動作との内、少なくとも2つの動作を同時期に並列して行わせると共に、異なる水平信号線に接続されたそれぞれの構成要素に、第1の動作と、第2の動作と、第3の動作とのそれぞれに対応する動作をこの順番で行わせ、第1から第3の動作について、それぞれの構成要素に異なる動作を同じ期間において並列して行わせる。

Description

本発明は、固体撮像装置の駆動方法および固体撮像装置に関する。
従来からある固体撮像装置の構成として、例えば、非特許文献1には、2次元の行列状に配置された画素の列ごとに、リセットノイズ(KTCノイズ)などの画素におけるノイズを除去するための列回路を備えた固体撮像装置の構成が開示されている。この列回路は、画素が光電変換した光信号と、その画素をリセットしたときのリセット信号との差分をとる相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling:CDS)の処理を行うことによって、光信号に含まれるノイズ成分を除去する。
図14は、列回路を備えた従来の固体撮像装置の概略構成を示した回路図である。図14には、2次元の行列状に配置された複数の画素911と、画素911のそれぞれ列に対応する複数の列回路950と、それぞれの列回路950から出力されたノイズ除去後の光信号を増幅して出力する出力アンプ990とを備えた、従来の固体撮像装置900の構成を示している。列回路950は、サンプリングスイッチ951と、クランプ容量952と、クランプスイッチ953と、サンプリング容量954と、列出力アンプ955と、列選択スイッチ956とを備えている。
固体撮像装置900では、同じ行に配置されたそれぞれの画素911からの光信号とリセット信号とが、対応する列回路950に出力される。列回路950では、サンプリングスイッチ951、クランプ容量952、クランプスイッチ953、およびサンプリング容量954の構成によって、光信号とリセット信号との差分をとったノイズ除去後の光信号を保持する。その後、列回路950は、列の選択に応じて、ノイズ除去後の光信号を列出力アンプ955および列選択スイッチ956を介して出力アンプ990に順次出力する。これにより、出力アンプ990は、ノイズ除去後の光信号を増幅し、増幅した光信号を、固体撮像装置900が出力する最終的な出力信号(光信号)として順次出力する。
ところで、図14に示した構成の固体撮像装置900では、それぞれの画素におけるリセットノイズなどのノイズ成分を除去することができるものの、別の固定パターンノイズ(Fixed Pattern Noise:FPN)も発生し、画質が悪化してしまう。この固定パターンノイズは、図14に示した構成の固体撮像装置900において画素911のそれぞれの列に接続された列回路950の特性の差に起因する、より具体的には、列回路950に備えた列出力アンプ955の特性の差(ばらつき)に起因するものである。
このため、非特許文献1には、画素から出力される光信号とリセット信号とのそれぞれを列回路で一旦保持(サンプリング)した後、保持した光信号の信号レベルとリセット信号の信号レベルとの差分に応じたレベルの信号を出力信号として出力する出力回路を備える構成の固体撮像装置も開示されている。しかしながら、この構成の固体撮像装置においては、列回路に備えているそれぞれのサンプリング回路(光信号を保持(サンプリング)するためのサンプリング回路と、リセット信号を保持(サンプリング)するためのサンプリング回路)が異なるトランジスタによって制御されるため、列回路のばらつきに起因する固定パターンノイズを完全に除去することができない。
そこで、列回路が出力したノイズ除去後の光信号と、列回路をリセットしたときのリセット信号とのそれぞれをさらにサンプルホールドすることによって、列回路に起因する固定パターンノイズを除去する構成の固体撮像装置が考えられる。この構成の固体撮像装置では、列回路が出力した光信号とリセット信号とのそれぞれをサンプルホールドして相関二重サンプリングの処理を行う相関二重サンプリング回路を、出力アンプの前段の位置に備える。なお、相関二重サンプリング回路を出力アンプの前段の位置に備える構成は、列回路を備えていない構成の従来の固体撮像装置においても適用されていた構成でもある。
図15は、出力アンプの前段に相関二重サンプリング回路を備えた従来の固体撮像装置の概略構成を示した回路図である。図15には、図14に示した従来の固体撮像装置900に備えた出力アンプ990の前段の位置に、列回路950が出力するノイズ除去後の光信号とリセット信号とをそれぞれサンプルホールドして相関二重サンプリングの処理を行う相関二重サンプリング(CDS)回路1000備えた従来の固体撮像装置910の構成の一例を示している。CDS回路1000は、3個のサンプルホールド回路(サンプルホールド回路1001〜サンプルホールド回路1003)と、差動アンプ1004とを備えている。
固体撮像装置910でも、それぞれの列に配置された列回路950を順次選択して、それぞれの列に配置された画素911に対応する最終的な出力信号(光信号)を順次出力する。このとき、CDS回路1000では、選択された列の列回路950から水平信号線960を介して入力された、列回路950のリセット信号とノイズ除去後の光信号とをそれぞれサンプルホールドし、サンプルホールドしたリセット信号とノイズ除去後の光信号との差分をとった差分信号CDS−Outを、選択された列の列回路950が出力したノイズ除去後の光信号として出力アンプ990に順次出力する。
より具体的には、CDS回路1000では、まず、サンプルホールド回路1001が、サンプルホールド信号SHDに応じて、選択された列の列回路950が出力したノイズ除去後の光信号を保持(サンプリング)する。その後、CDS回路1000では、サンプルホールド回路1003が、サンプルホールド信号SHPに応じて、選択された列の列回路950のリセット信号を保持(サンプリング)すると共に、サンプルホールド回路1002が、サンプルホールド信号SHPに応じて、サンプルホールド回路1001に保持されているノイズ除去後の光信号を移動させて再度保持(サンプリング)する。そして、CDS回路1000では、差動アンプ1004が、サンプルホールド回路1002に保持されたノイズ除去後の光信号と、サンプルホールド回路1003に保持されたリセット信号との差分をとった差分信号CDS−Outを、出力アンプ990に出力する。これにより、出力アンプ990は、CDS回路1000から出力された差分信号CDS−Out、つまり、画素911と列回路950とのそれぞれにおけるノイズ成分を除去した光信号を増幅し、増幅した差分信号CDS−Out(光信号)を、固体撮像装置910が出力する最終的な出力信号(光信号)として出力する。
ここで、固体撮像装置910における駆動タイミングについて説明する。図16は、出力アンプ990の前段に相関二重サンプリング回路(CDS回路1000)を備えた従来の固体撮像装置910における駆動タイミングの一例を示したタイミングチャートである。図16には、3つの列を順次選択して、それぞれの列の画素911に対応する最終的な出力信号(光信号)を出力する際の駆動タイミングの一例を示している。より具体的には、図16には、1列目の画素911を選択する列選択制御信号CSEL(1)、2列目の画素911を選択する列選択制御信号CSEL(2)、3列目の画素911を選択する列選択制御信号CSEL(3)、ノイズ除去後の光信号の保持(サンプリング)を制御するサンプルホールド信号SHD、およびリセット信号の保持(サンプリング)を制御するサンプルホールド信号SHPのそれぞれのタイミングを示している。また、図16には、それぞれの列回路950が信号を出力する水平信号線960の信号レベルからノイズが除去された差分信号CDS−Outの信号レベルを示している。
図16に示したように、CDS回路1000では、列選択制御信号CSEL(1)、列選択制御信号CSEL(2)、または列選択制御信号CSEL(3)によって列回路950が選択されている期間に、まず、サンプルホールド信号SHDに応じて、選択された列回路950が出力したノイズ除去後の光信号を、サンプルホールド回路1001に保持(サンプリング)する。その後、CDS回路1000では、サンプルホールド信号SHPに応じて、選択された列回路950のリセット信号を、サンプルホールド回路1003に保持(サンプリング)する。また、CDS回路1000では、サンプルホールド信号SHPに応じて、サンプルホールド回路1001に保持したノイズ除去後の光信号を、サンプルホールド回路1002に移動させて保持(サンプリング)する。これにより、CDS回路1000では、差動アンプ1004が、サンプルホールド回路1002に保持されたノイズ除去後の光信号と、サンプルホールド回路1003に保持されたリセット信号との差分をとった差分信号CDS−Outを出力する。このとき、差分信号CDS−Outからは、列回路950のばらつきに起因する固定パターンノイズが除去される。
米本和也,"CCD/CMOSイメージ・センサの基礎と応用",CQ出版株式会社、p.119〜120,p.194〜198、2003年8月10日発行
しかしながら、列回路が出力した光信号とリセット信号とのそれぞれをさらにサンプルホールドして相関二重サンプリングの処理を行う構成の従来の固体撮像装置910では列回路950から出力されるリセット信号の保持(サンプリング)と、ノイズ除去後の光信号の保持(サンプリング)とを、それぞれの列回路950ごと、つまり、画素911ごとに行う必要がある。このため、従来の固体撮像装置910では、ノイズ除去後の光信号を保持(サンプリング)と、リセット信号を保持(サンプリング)とを、異なるタイミングで行う。より具体的には、図16に示したタイミングチャートの一例のように、サンプルホールド回路1001へのノイズ除去後の光信号の保持(サンプリング)と、サンプルホールド回路1003へのリセット信号の保持(サンプリング)とを、異なるタイミングで行う。言い換えれば、従来の固体撮像装置910では、列回路950からのノイズ除去後の光信号の出力(読み出し)と、列回路950からのリセット信号の出力(読み出し)とを、異なるフェーズで行う。
このため、固体撮像装置910では、最終的な出力信号を出力するタイミングが、非特許文献1に開示された列回路950のみを備えた構成、つまり、CDS回路1000を備えていない構成の固体撮像装置900よりも遅くなってしまう。言い換えれば、固体撮像装置910では、ノイズ除去後の光信号の保持(サンプリング)と、リセット信号の保持(サンプリング)とが終了しないと、それぞれの列回路950、つまり、画素911に対応した最終的な出力信号を出力することができない。
なお、従来の固体撮像装置910において画素信号を出力するタイミングを早くするために、固体撮像装置910に備えたCDS回路1000を動作させるクロック信号の周波数を高くし、それぞれの列回路950からのリセット信号とノイズ除去後の光信号との出力(読み出し)を早くすることも考えられる。しかしながら、この場合には、クロック信号の周波数を高くすることに伴って、固体撮像装置910の消費電力が増大してしまう。
本発明は、上記の課題に基づいてなされたものであり、列回路を備えた構成の固体撮像装置において、列回路に起因する画質の悪化を抑制すると共に、画素信号を出力する速度を向上させることができる固体撮像装置の駆動方法および固体撮像装置を提供することを目的としている。
本発明の第1の態様によれば、固体撮像装置の駆動方法は、行列状に複数配置された画素の列ごとに配置され、対応する列の前記画素が出力した画素信号に応じた列画素信号を出力する複数の列回路と、前記複数の列回路が周期的に分けられて複数接続され、接続された前記列回路のいずれかが出力した前記列画素信号と、前記列画素信号を出力した前記列回路をリセットしたときの列リセット信号とを伝送する複数の水平信号線と、前記複数の水平信号線のそれぞれによって伝送された前記列画素信号および前記列リセット信号のいずれかを選択して順次サンプリングし、同じ前記列回路から出力された前記列画素信号と前記列リセット信号とに基づいた差分信号を増幅して出力する増幅兼選択回路と、を備えた固体撮像装置の駆動方法であって、前記増幅兼選択回路に、前記列画素信号をサンプリングする第1の動作と、前記列リセット信号をサンプリングする第2の動作と、前記差分信号を増幅して出力する第3の動作との内、少なくとも2つの動作を同時期に並列して行わせると共に、異なる前記水平信号線に接続されたそれぞれの構成要素に、前記第1の動作と、前記第2の動作と、前記第3の動作とのそれぞれに対応する動作をこの順番で行わせ、前記第1から第3の動作について、それぞれの構成要素に異なる動作を同じ期間において並列して行わせる。
本発明の第2の態様によれば、上記第1の態様の固体撮像装置の駆動方法において、前記増幅兼選択回路は、前記複数の水平信号線のそれぞれに対応し、前記第1の動作において、対応する前記水平信号線によって伝送された前記列画素信号を保持し、前記第2の動作において、対応する前記水平信号線によって伝送された前記列リセット信号を保持するサンプリング容量を具備し、前記第3の動作において、前記サンプリング容量に保持した前記列画素信号と前記列リセット信号との差分の信号を差動信号化した差動信号を出力する複数の列出力保持部と、前記複数の列出力保持部の全てに対応し、信号を増幅するための第1の帰還容量および第2の帰還容量を具備し、前記第3の動作ごとに、前記列出力保持部から出力された前記差動信号を増幅するための帰還容量を、前記第1の帰還容量または前記第2の帰還容量のいずれか一方に交互に切り替える帰還部と、前記第3の動作において、前記差動信号を出力する前記列出力保持部に具備した前記サンプリング容量と、切り替えられた前記第1の帰還容量または前記第2の帰還容量との比率に応じて、出力された前記差動信号を増幅して前記差分信号として出力する差動増幅回路と、を備え、前記差動増幅回路が前記第3の動作を行っている期間に、前記第3の動作において前記差動信号を出力する前記列出力保持部が対応する前記水平信号線と異なる前記水平信号線に接続された隣接する前記列回路の内、一方の前記列回路に前記列画素信号を、他方の前記列回路に前記列リセット信号を同時期に並列して出力させ、前記列画素信号が伝送される前記水平信号線に対応した前記第1の動作を行う前記列出力保持部に、伝送された前記列画素信号を保持させ、前記列リセット信号が伝送される前記水平信号線に対応した前記第2の動作を行う前記列出力保持部に、伝送された前記列リセット信号を保持させ、前記第1の動作と、前記第2の動作と、前記第3の動作とが切り替わる間の期間に、差動増幅回路を初期化させてもよい。
本発明の第3の態様によれば、上記第1の態様の固体撮像装置の駆動方法において、前記増幅兼選択回路は、前記複数の水平信号線のそれぞれに対応し、前記第1の動作において、対応する前記水平信号線によって伝送された前記列画素信号を保持し、前記第2の動作において、対応する前記水平信号線によって伝送された前記列リセット信号を保持するサンプリング容量を具備し、前記第3の動作において、前記サンプリング容量に保持した前記列画素信号と前記列リセット信号との差分の信号を差動信号化した差動信号を出力する複数の列出力保持部と、前記複数の列出力保持部の全てに対応し、信号を増幅するための第1の帰還容量および第2の帰還容量を具備し、前記第3の動作ごとに、前記列出力保持部から出力された前記差動信号を増幅するための帰還容量を、前記第1の帰還容量または前記第2の帰還容量のいずれか一方に交互に切り替える帰還部と、前記第3の動作において、前記差動信号を出力する前記列出力保持部に具備した前記サンプリング容量と、切り替えられた前記第1の帰還容量または前記第2の帰還容量との比率に応じて、出力された前記差動信号を増幅して前記差分信号として出力する差動増幅回路と、を備え、予め定めた数の異なる前記水平信号線ごとにグループを設定し、同じグループに属する前記水平信号線に接続された異なる前記列回路から同時に、接続されたそれぞれの前記水平信号線に前記列画素信号と前記列リセット信号とを順次出力させ、前記列画素信号が伝送される前記水平信号線に対応した前記第1の動作を行うそれぞれの前記列出力保持部に、伝送されたそれぞれの前記列画素信号を同時に保持させ、前記列リセット信号が伝送される前記水平信号線に対応した前記第2の動作を行うそれぞれの前記列出力保持部に、伝送されたそれぞれの前記列リセット信号を同時に保持させ、前記第3の動作において前記差動信号を出力するそれぞれの前記列出力保持部に、前記差動信号を排他的に出力させ、前記差動信号を出力していない前記列出力保持部に、前記列画素信号と前記列リセット信号との保持状態、または前記差動信号の保持状態を維持させ、前記第1の動作と、前記第2の動作と、前記第3の動作とが切り替わる間の期間に、差動増幅回路を初期化させてもよい。
本発明の第4の態様によれば、上記第1の態様から上記第3の態様のいずれか一態様の固体撮像装置の駆動方法において、前記列回路は、対応する列において複数の行に配置されたそれぞれの前記画素が出力した前記画素信号に応じたそれぞれの前記列画素信号を保持する信号蓄積部、を備え、いずれかの行に配置された前記画素が出力した前記画素信号に応じた前記列画素信号の前記信号蓄積部への保持と、保持されている他の行に配置された前記画素が出力した前記画素信号に応じた前記列画素信号の出力とを、同時期に並列して行わせてもよい。
本発明の第5の態様によれば、固体撮像装置は、行列状に複数配置された画素の列ごとに配置され、対応する列の前記画素が出力した画素信号に応じた列画素信号を出力する複数の列回路と、前記複数の列回路が周期的に分けられて複数接続され、接続された前記列回路のいずれかが出力した前記列画素信号と、前記列画素信号を出力した前記列回路をリセットしたときの列リセット信号とを伝送する複数の水平信号線と、前記複数の水平信号線のそれぞれによって伝送された前記列画素信号および前記列リセット信号のいずれかを選択して順次サンプリングし、同じ前記列回路から出力された前記列画素信号と前記列リセット信号とに基づいた差分信号を増幅して出力する増幅兼選択回路と、を備え、前記増幅兼選択回路は、前記複数の水平信号線のそれぞれに対応し、前記列画素信号をサンプリングする第1の動作において、対応する前記水平信号線によって伝送された前記列画素信号を保持し、前記列リセット信号をサンプリングする第2の動作において、対応する前記水平信号線によって伝送された前記列リセット信号を保持するサンプリング容量を具備し、前記差分信号を増幅して出力する第3の動作において、前記サンプリング容量に保持した前記列画素信号と前記列リセット信号との差分の信号を差動信号化した差動信号を出力する複数の列出力保持部と、前記複数の列出力保持部の全てに対応し、信号を増幅するための第1の帰還容量および第2の帰還容量を具備し、前記第3の動作ごとに、前記列出力保持部から出力された前記差動信号を増幅するための帰還容量を、前記第1の帰還容量または前記第2の帰還容量のいずれか一方に交互に切り替える帰還部と、前記第3の動作において、前記差動信号を出力する前記列出力保持部に具備した前記サンプリング容量と、切り替えられた前記第1の帰還容量または前記第2の帰還容量との比率に応じて、出力された前記差動信号を増幅して前記差分信号として出力する差動増幅回路と、を備えた固体撮像装置であって、前記差動増幅回路と、前記差動増幅回路から最も遠くの位置に配置される前記列出力保持部に具備した前記サンプリング容量との間の配線長が、この前記サンプリング容量と、前記水平信号線において最も遠くの位置に配置される前記列回路との間の前記水平信号線の配線長よりも短くなるように、前記増幅兼選択回路に備えたそれぞれの構成要素を近傍に配置する。
本発明の第6の態様によれば、上記第5の態様の固体撮像装置は、第1の半導体基板と第2の半導体基板とが、基板間接続部によって電気的に接続された構成であって、少なくとも、行列状に複数配置された前記画素は、光が入射する前記第1の半導体基板に形成され、少なくとも、前記増幅兼選択回路は、前記第1の半導体基板に光が入射する側の面と反対側の面に積層される第2の半導体基板に形成してもよい。
上記各態様によれば、列回路を備えた構成の固体撮像装置において、列回路に起因する画質の悪化を抑制すると共に、画素信号を出力する速度を向上させることができる固体撮像装置の駆動方法および固体撮像装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態における固体撮像装置の概略構成を示したブロック図である。 本発明の第1の実施形態の固体撮像装置に備えた画素および列回路の構成の一例を示した回路図である。 本発明の第1の実施形態の固体撮像装置に備えた画素および列回路の駆動タイミングの一例を示したタイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態の固体撮像装置に備えた増幅兼選択回路の構成の一例を示した回路図である。 本発明の第1の実施形態の固体撮像装置に備えた増幅兼選択回路の駆動タイミングの一例を示したタイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態の固体撮像装置に備えた画素、列回路、および増幅兼選択回路の概略構成の一例を示した回路図である。 本発明の第1の実施形態の固体撮像装置に備えた列回路および増幅兼選択回路の駆動タイミングの一例を示したタイミングチャートである。 本発明の実施形態の固体撮像装置に備えたそれぞれの構成要素の半導体基板への配置の一例を示したレイアウト図である。 本発明の第2の実施形態の固体撮像装置に備えた画素、列回路、および増幅兼選択回路の概略構成の一例を示した回路図である。 本発明の第2の実施形態の固体撮像装置に備えた列回路および増幅兼選択回路の駆動タイミングの一例を示したタイミングチャートである。 本発明の第3の実施形態における固体撮像装置に備えた列回路の構成の一例を示した回路図である。 本発明の第3の実施形態の固体撮像装置に備えた画素および列回路の駆動タイミングの一例を示したタイミングチャートである。 本発明の第3の実施形態の固体撮像装置に備えた画素、列回路、および増幅兼選択回路の概略構成の一例を示した回路図である。 列回路を備えた従来の固体撮像装置の概略構成を示した回路図である。 出力アンプの前段に相関二重サンプリング回路を備えた従来の固体撮像装置の概略構成を示した回路図である。 出力アンプの前段に相関二重サンプリング回路を備えた従来の固体撮像装置における駆動タイミングの一例を示したタイミングチャートである。
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態における固体撮像装置の概略構成を示したブロック図である。第1の実施形態の固体撮像装置1は、複数の画素11が配置された画素アレイ部10と、タイミング生成回路20と、垂直走査回路30と、水平走査回路40と、画素アレイ部10に備えた画素11のそれぞれの列に対応する複数の列回路50と、増幅兼選択回路70と、アナログデジタル変換回路80と、出力回路90とを備えている。なお、図1に示した固体撮像装置1では、複数の画素11が、4行8列に2次元的に配置された画素アレイ部10の例を示している。
画素アレイ部10内に配置されたそれぞれの画素11は、入射してきた光(光線)を光電変換した信号電荷を発生し、発生した信号電荷の大きさに応じた光信号を、画素信号として生成する。画素11は、画素信号を、垂直走査回路30から出力された制御信号による読み出しの駆動に応じて、対応する垂直信号線12に出力する。
タイミング生成回路20は、垂直走査回路30、水平走査回路40、および列回路50を制御する。より具体的には、タイミング生成回路20は、画素アレイ部10に備えたそれぞれの画素11からの画素信号の読み出しのタイミング、画素信号に対して行う信号処理のタイミング、信号処理した画素信号を最終的な出力信号として固体撮像装置1の外部に出力するタイミングなどを制御する。
垂直走査回路30は、タイミング生成回路20からの制御に応じて、画素アレイ部10内のそれぞれの画素11を制御し、それぞれの画素11において生成された画素信号を垂直信号線12に出力させる駆動回路である。垂直走査回路30は、画素11を駆動するための制御信号を、画素アレイ部10に備えた画素11の行ごとに出力する。これにより、画素アレイ部10に備えたそれぞれの画素11から出力された画素信号は、画素11の行ごとに、垂直信号線12を介して対応する列回路50に伝送される。
列回路50のそれぞれは、タイミング生成回路20からの制御に応じて、対応する列の画素11から出力された画素信号に対してノイズ抑圧や信号増幅などの信号処理を行う。列回路50は、例えば、相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling:CDS)の処理を行うCDS回路である。列回路50のそれぞれは、信号処理した画素信号を、水平走査回路40から出力された制御信号による読み出しの駆動に応じて、水平信号線60に出力する。なお、固体撮像装置1では、複数の水平信号線60を備えている。従って、列回路50のそれぞれは、対応する水平信号線60に、信号処理した画素信号を出力する。
なお、それぞれの列回路50における相関二重サンプリング処理の動作の制御は、タイミング生成回路20が出力する制御信号によって行う構成ではなく、タイミング生成回路20からの制御に応じて、垂直走査回路30や水平走査回路40が出力する制御信号によって行う構成であってもよい。例えば、垂直走査回路30が、タイミング生成回路20から出力されたそれぞれの列回路50の制御信号のタイミングを、画素11を駆動するタイミングと調整して列回路50に出力する構成であってもよい。
水平走査回路40は、タイミング生成回路20からの制御に応じて、それぞれの列回路50を制御し、それぞれの列回路50において信号処理された画素信号を水平信号線60に出力させる駆動回路である。水平走査回路40は、列回路50を制御するための制御信号を、画素アレイ部10に備えた画素11の列ごとに順次出力する。これにより、画素アレイ部10に備えたそれぞれの画素11から行ごとに出力され、列回路50によって信号処理された画素信号が、画素11の列ごとに順次、水平信号線60を介して増幅兼選択回路70に伝送される。
増幅兼選択回路70は、タイミング生成回路20からの制御に応じて、水平信号線60を介してそれぞれの列回路50から出力された信号処理後の画素信号に対して、さらにノイズ抑圧や信号増幅などの信号処理を行う。増幅兼選択回路70は、例えば、相関二重サンプリングの処理を行うCDS回路である。増幅兼選択回路70は、さらに信号処理した画素信号を、アナログデジタル変換回路80に出力する。
アナログデジタル変換回路80は、タイミング生成回路20からの制御に応じて、増幅兼選択回路70から出力された信号処理後の画素信号(アナログ信号)を、アナログデジタル変換し、画素信号の信号レベルの大きさに応じたデジタル信号を生成する。アナログデジタル変換回路80は、生成したデジタル信号を、出力回路90に出力する。
出力回路90は、タイミング生成回路20からの制御に応じて、アナログデジタル変換回路80から出力されたデジタル信号を、固体撮像装置1が出力する最終的な出力信号の信号形態に変換して外部に出力する。出力回路90は、例えば、アナログデジタル変換回路80から出力されたデジタル信号のそれぞれを、高速信号伝送に適した信号形態の出力信号に変換して固体撮像装置1の外部に出力する。
なお、増幅兼選択回路70、アナログデジタル変換回路80、出力回路90の動作の制御は、タイミング生成回路20が出力する制御信号によって行う構成ではなく、タイミング生成回路20からの制御に応じて、水平走査回路40が出力する制御信号によって行う構成であってもよい。例えば、水平走査回路40が、タイミング生成回路20から出力された増幅兼選択回路70における相関二重サンプリング処理を制御する制御信号のタイミングを、列回路50を駆動するタイミングと調整して増幅兼選択回路70に出力する構成であってもよい。
なお、図1に示した固体撮像装置1では、アナログデジタル変換回路80を備えた構成を示したが、固体撮像装置1は、アナログデジタル変換回路80を備えない構成であってもよい。この場合、増幅兼選択回路70は、信号処理した画素信号を出力回路90に出力し、出力回路90は、増幅兼選択回路70から出力された信号処理後の画素信号に応じた最終的な出力信号を固体撮像装置1の外部に出力する。
次に、第1の実施形態の固体撮像装置1に備えた画素アレイ部10内に配置された画素11と、列回路50との構成について説明する。図2は、本発明の第1の実施形態の固体撮像装置1に備えた画素11および列回路50の構成の一例を示した回路図である。図2には、1個の画素11と、この画素11に対応する1個の列回路50との構成の一例を示している。
まず、画素11の構成を説明する。画素11は、光電変換部111と、転送トランジスタ112、リセットトランジスタ113、選択トランジスタ114、および増幅トランジスタ115と、フローティングディフュージョン116とを備えている。図2においては、フローティングディフュージョン116を、画素11の回路要素としてキャパシタの記号で示している。
光電変換部111の第1の端子は接地され、第2の端子は転送トランジスタ112のソース端子に接続されている。転送トランジスタ112のドレイン端子は、フローティングディフュージョン116の第1の電極、リセットトランジスタ113のソース端子、および増幅トランジスタ115のゲート端子のそれぞれに接続されている。転送トランジスタ112のゲート端子には、垂直走査回路30が出力する転送パルスTXが供給されている。
フローティングディフュージョン116の第1の電極は、転送トランジスタ112のドレイン端子、リセットトランジスタ113のソース端子、および増幅トランジスタ115のゲート端子のそれぞれに接続されている。フローティングディフュージョン116の第2の電極は、接地されている。
リセットトランジスタ113のドレイン端子は、電源電圧VDDに接続されている。リセットトランジスタ113のソース端子は、転送トランジスタ112のドレイン端子、フローティングディフュージョン116の第1の電極、および増幅トランジスタ115のゲート端子のそれぞれに接続されている。リセットトランジスタ113のゲート端子には、垂直走査回路30が出力するリセットパルスRSTが供給されている。
増幅トランジスタ115のドレイン端子は、電源電圧VDDに接続されている。増幅トランジスタ115における信号電荷の入力部であるゲート端子は、転送トランジスタ112のドレイン端子、フローティングディフュージョン116の第1の電極、およびリセットトランジスタ113のソース端子のそれぞれに接続されている。増幅トランジスタ115のソース端子は、選択トランジスタ114のドレイン端子に接続されている。選択トランジスタ114のソース端子は、垂直信号線12に接続されている。選択トランジスタ114のゲート端子には、垂直走査回路30が出力する選択パルスSELが供給されている。
光電変換部111は、入射してきた光(光線)に応じた信号電荷を生成(発生)し、発生した信号電荷を保持(蓄積)する、例えば、フォトダイオードなどの光電変換素子である。
転送トランジスタ112は、垂直走査回路30から出力された転送パルスTXに応じて、光電変換部111が発生して蓄積した信号電荷を、増幅トランジスタ115のゲート端子に転送するトランジスタである。転送トランジスタ112は、転送パルスTXによってオン状態に制御されると、ソース端子に接続されている光電変換部111が発生した信号電荷を、増幅トランジスタ115のゲート端子に転送する。これにより、転送トランジスタ112によって転送された信号電荷が、フローティングディフュージョン116に蓄積される。
フローティングディフュージョン116は、増幅トランジスタ115のゲート端子に接続されたノードに付随する容量である。フローティングディフュージョン116は、転送トランジスタ112によって増幅トランジスタ115のゲート端子に転送された信号電荷を、一時的に保持(蓄積)する。
リセットトランジスタ113は、垂直走査回路30から出力されたリセットパルスRSTに応じて、画素11内の構成要素をリセットするトランジスタである。リセットトランジスタ113は、リセットパルスRSTによってオン状態に制御されると、ソース端子に接続されている転送トランジスタ112のドレイン端子、フローティングディフュージョン116の第1の電極、および増幅トランジスタ115のゲート端子のそれぞれをリセットする。これにより、フローティングディフュージョン116に蓄積されている信号電荷がリセットされる。
なお、垂直走査回路30が、転送パルスTXとリセットパルスRSTとを同時に制御し、転送トランジスタ112とリセットトランジスタ113とを同時にオン状態にすることによって、光電変換部111をリセットすることもできる。ここで、フローティングディフュージョン116や光電変換部111のリセットとは、フローティングディフュージョン116や光電変換部111に蓄積されている信号電荷の電荷量を制御して、基準の電荷量にすることを表す。言い換えれば、フローティングディフュージョン116や光電変換部111のリセットとは、フローティングディフュージョン116の第1の電極や光電変換部111の第2の端子の信号レベル(電位)の状態を、基準の電位の状態、つまり、電源電圧VDDの電位レベル(以下、「リセットレベル」という)の状態に設定することを表す。
増幅トランジスタ115は、ゲート端子に印加されている信号レベル(電位)に応じた信号レベル(電位)の増幅信号を、選択トランジスタ114に出力するトランジスタである。すなわち、増幅トランジスタ115は、フローティングディフュージョン116の第1の電極の信号レベル(電位)の状態に応じた増幅信号を、選択トランジスタ114に出力する。画素11では、増幅トランジスタ115と、列回路50に備えた不図示の負荷とによって、ソースフォロア回路を構成している。
選択トランジスタ114は、垂直走査回路30から出力された選択パルスSELに応じて、増幅トランジスタ115から出力された増幅信号を、画素11の画素信号として垂直信号線12に出力するトランジスタである。選択トランジスタ114は、選択パルスSELによってオン状態に制御されると、ドレイン端子に入力されている増幅信号を垂直信号線12に出力する。これにより、画素11に備えた光電変換部111が発生した信号電荷に応じた画素信号が、垂直信号線12に読み出される。
このような構成によって、画素11では、光電変換部111が入射した光を光電変換した信号電荷の信号レベル(電位)に応じたそれぞれの増幅信号を、画素信号として垂直信号線12に読み出す。つまり、画素11は、フローティングディフュージョン116の第1の電極の信号レベル(電位)の状態に応じた増幅信号を、画素信号として垂直信号線12に読み出す。
なお、フローティングディフュージョン116の第1の電極の信号レベル(電位)の状態には、2つの状態がある。1つの状態は、転送トランジスタ112によって増幅トランジスタ115に転送された光電変換部111が発生した信号電荷が蓄積されている状態である。また、もう1つの状態は、リセットトランジスタ113によってリセットレベルにリセットされている状態である。そして、増幅トランジスタ115は、フローティングディフュージョン116の第1の電極のそれぞれの状態の増幅信号を、選択トランジスタ114に出力することができ、選択トランジスタ114は、それぞれの状態の増幅信号を、画素信号として垂直信号線12に出力することができる。
以下の説明においては、画素11が出力する、光電変換部111が発生した信号電荷が蓄積されている状態のフローティングディフュージョン116の第1の電極の信号レベル(電位)の状態に応じた増幅信号である画素信号を「光信号」という。一方、以下の説明においては、画素11が出力する、リセットレベルにリセットされている状態のフローティングディフュージョン116の第1の電極の信号レベル(電位)の状態に応じた増幅信号である画素信号を「リセット信号」という。画素11が出力する光信号とリセット信号とは、列回路50において、相関二重サンプリング(CDS)処理に用いられる。なお、以下の説明において光信号とリセット信号とを区別しない場合には、「画素信号」という。
続いて、列回路50の構成を説明する。列回路50は、画素出力保持部51と、列出力アンプ52と、列選択スイッチ53とを備えている。画素出力保持部51の入力端子は、列回路50の入力端子であり、垂直信号線12に接続されている。画素出力保持部51の出力端子は列出力アンプ52の入力端子に接続されている。列出力アンプ52の出力端子は、列選択スイッチ53の第1の端子に接続されている。列選択スイッチ53の第2の端子は、列回路50の出力端子である。
画素出力保持部51は、画素11から出力され、垂直信号線12を介して伝送されたリセット信号と光信号との差分をとった差分信号、つまり、相関二重サンプリング処理によってノイズ成分を除去した画素信号(以下、「ノイズ除去光信号」という)を生成して保持する。画素出力保持部51は、保持したノイズ除去光信号を列出力アンプ52に出力する。
画素出力保持部51は、サンプリングスイッチ511と、クランプ容量512と、クランプスイッチ513と、サンプリング容量514とを備えている。サンプリングスイッチ511の第1の端子は、画素出力保持部51の入力端子、つまり、列回路50の入力端子であり、垂直信号線12に接続されている。サンプリングスイッチ511の第2の端子は、クランプ容量512の第1の電極に接続されている。クランプ容量512の第2の電極は、クランプスイッチ513の第1の端子、およびサンプリング容量514の第1の電極のそれぞれに接続され、画素出力保持部51の出力端子となっている。クランプスイッチ513の第2の端子は、基準電圧VCOMに接続されている。サンプリング容量514の第2の電極は、接地されている。
サンプリングスイッチ511は、タイミング生成回路20から出力されたサンプリングパルスSHに応じて、垂直信号線12を介して画素11から伝送された画素信号を、クランプ容量512に伝送するスイッチである。サンプリングスイッチ511は、サンプリングパルスSHによって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、垂直信号線12を介して画素11から伝送された画素信号をクランプ容量512に伝送する。これにより、画素信号がクランプ容量512の第1の電極に入力される。つまり、クランプ容量512の第1の電極に、画素信号の信号レベル(電位)が印加される。
クランプ容量512は、入力された画素信号の信号レベル(電位)に相当する電荷を保持(蓄積)する容量である。クランプ容量512は、第1の電極に印加された電位と、第2の電極に印加された電位との電位差に応じた電荷を蓄積する。
クランプスイッチ513は、水平走査回路40から出力されたクランプパルスCLに応じて、クランプ容量512およびサンプリング容量514を基準電圧VCOMの電位にクランプさせるためのスイッチである。クランプスイッチ513は、クランプパルスCLによって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、クランプ容量512の第2の電極、サンプリング容量514の第1の電極、および画素出力保持部51の出力端子を、基準電圧VCOMの電位レベル(以下、「クランプレベルVCOM」という)にクランプさせる。これにより、クランプ容量512は、クランプされていないときに第1の電極に画素信号が入力されると、第2の電極が、入力された画素信号の信号レベル(電位)とクランプレベルVCOMとの電位差に応じた電位になる。
サンプリング容量514は、クランプ容量512の第2の電極の電位に応じた電荷を保持(蓄積)する容量である。サンプリング容量514が蓄積した電荷に応じた電位が、画素出力保持部51が保持し、列出力アンプ52に出力するノイズ除去光信号の信号レベル(電位)である。
列出力アンプ52は、画素出力保持部51から出力されたノイズ除去光信号を列選択スイッチ53に出力する。このとき、列出力アンプ52は、ノイズ除去光信号を増幅して列選択スイッチ53に出力してもよい。
列選択スイッチ53は、水平走査回路40から出力された列選択信号CSELに応じて、列出力アンプ52から出力されたノイズ除去光信号を水平信号線60に出力するスイッチである。列選択スイッチ53は、列選択信号CSELによって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、列出力アンプ52から出力されたノイズ除去光信号を水平信号線60に出力する。
このような構成によって、列回路50では、対応する列の画素11から出力された光信号とリセット信号とを差分をとる相関二重サンプリング処理を行ってノイズ成分を除去した光信号(ノイズ除去光信号)を、水平走査回路40から出力された列選択信号CSELに応じて水平信号線60に出力する。
次に、第1の実施形態の固体撮像装置1において画素アレイ部10内に配置された画素11と、列回路50との駆動タイミングについて説明する。図3は、本発明の第1の実施形態の固体撮像装置1に備えた画素11および列回路50の駆動タイミングの一例を示したタイミングチャートである。図3には、画素アレイ部10において異なる2列に配置された画素11のそれぞれから出力される画素信号を相関二重サンプリング処理して水平信号線60に出力する場合の駆動タイミングの一例を示している。つまり、図3には、画素11のそれぞれの列に対応する2個の列回路50における駆動タイミングの一例を示している。なお、図3に示した駆動タイミングの一例は、固体撮像装置1における露光、つまり、画素アレイ部10に備えたそれぞれの画素11に備えた光電変換部111における入射してきた光(光線)に応じた信号電荷の発生と蓄積とが終了した後の駆動タイミングである。
固体撮像装置1では、まず、水平ブランキング期間において、垂直走査回路30が、画素アレイ部10に備えた画素11の行ごとにそれぞれの画素11を駆動することによって、同じ行に配置された異なる列の複数の画素11が同時に、それぞれの画素信号を対応する垂直信号線12に出力する(読み出す)。このとき、それぞれの垂直信号線12に接続された列回路50は、対応する列の画素11から出力された画素信号に対して相関二重サンプリング処理を行う。従って、画素アレイ部10に備えた画素11から行ごとに画素信号を垂直信号線12に読み出す水平ブランキング期間は、列回路50が相関二重サンプリング処理を行うCDS期間でもある。その後、固体撮像装置1では、水平読出し期間において、タイミング生成回路20および水平走査回路40が、画素アレイ部10に備えた画素11の列ごとにそれぞれの列回路50を順次駆動することによって、ノイズ除去光信号を水平信号線60に出力させる。
以下の説明においては、垂直走査回路30が、それぞれの制御信号を“High”レベルにすることによって、対応するトランジスタがオン状態になるものとして説明する。また、以下の説明においては、タイミング生成回路20および水平走査回路40が、それぞれの制御信号を“High”レベルにすることによって、対応するスイッチが閉状態になるものとして説明する。
水平ブランキング期間(CDS期間)では、時刻t1において、垂直走査回路30は、同じ行(例えば、n行目)の選択パルスSEL(n)を“High”レベルにして、それぞれの列の画素11に備えた選択トランジスタ114をオン状態にする。これにより、n行目のそれぞれの画素11が垂直信号線12に接続される。より具体的には、それぞれの画素11に備えた増幅トランジスタ115のソース端子が選択トランジスタ114を介して垂直信号線12に接続される。また、同時に、垂直走査回路30は、同じn行目のリセットパルスRST(n)を“High”レベルにして、それぞれの列の画素11に備えたリセットトランジスタ113をオン状態にする。これにより、フローティングディフュージョン116に蓄積されている信号電荷がリセットされ、増幅トランジスタ115のゲート端子は、リセットされたフローティングディフュージョン116の第1の電極の電位になる。そして、増幅トランジスタ115は、ゲート端子の電位に応じた信号レベル(電位)の増幅信号、つまり、リセット信号を、選択トランジスタ114を介して垂直信号線12に出力する。
また、水平ブランキング期間(CDS期間)では、時刻t1において、タイミング生成回路20は、サンプリングパルスSHを“High”レベルにして、それぞれの列に対応する列回路50内の画素出力保持部51に備えたサンプリングスイッチ511を閉状態にする。これにより、それぞれの列回路50内の画素出力保持部51に備えたクランプ容量512に、垂直信号線12を介して画素11から伝送されたリセット信号がサンプリングスイッチ511を介して伝送され、クランプ容量512の第1の電極に、リセット信号の信号レベル(電位)が印加される。また、同時に、水平走査回路40が、それぞれの列(例えば、i列、およびi+1列)に対応するクランプパルスCL(i)およびクランプパルスCL(i+1)を“High”レベルにして、それぞれの列に対応する列回路50内の画素出力保持部51に備えたクランプスイッチ513を閉状態にする。これにより、それぞれのクランプ容量512の第2の電極がクランプレベルVCOMにクランプされる、つまり、クランプ容量512の第2の電極に基準電圧VCOMの電位が印加される。これにより、クランプ容量512は、リセット信号の電位と、クランプレベルVCOMとの電位差に応じた電荷を蓄積する。そして、それぞれの列に対応する列回路50内の画素出力保持部51に備えたサンプリング容量514にも、クランプ容量512と同様の電荷が蓄積される。
その後、垂直走査回路30は、n行目のリセットパルスRST(n)を“Low”レベルにしてそれぞれのリセットトランジスタ113をオフ状態にし、リセット信号の垂直信号線12への出力を停止する。また、水平走査回路40は、それぞれの列に対応するクランプパルスCL(i)およびクランプパルスCL(i+1)を“Low”レベルにしてそれぞれのクランプスイッチ513を開状態にし、それぞれのクランプ容量512のクランプを解除する。
続いて、時刻t2において、垂直走査回路30は、同じn行目の転送パルスTX(n)を“High”レベルにして、それぞれの列の画素11に備えた転送トランジスタ112をオン状態にする。これにより、光電変換部111が発生した信号電荷が転送トランジスタ112によって増幅トランジスタ115のゲート端子に転送され、フローティングディフュージョン116に蓄積される。そして、増幅トランジスタ115は、ゲート端子の電位に応じた信号レベル(電位)の増幅信号、つまり、光信号を、選択トランジスタ114を介して垂直信号線12に出力する。
また、時刻t2では、サンプリングパルスSHが“High”レベルであるため、それぞれの垂直信号線12に接続されたサンプリングスイッチ511は閉状態である。このため、それぞれの列回路50内のクランプ容量512に、画素11が出力した光信号がサンプリングスイッチ511を介して伝送され、クランプ容量512の第1の電極に、光信号の信号レベル(電位)が印加される。これにより、クランプ容量512は、光信号の電位と、サンプリング容量514の第1の電極の電位(つまり、サンプリング容量514に蓄積されたリセット信号とクランプレベルVCOMとの電位差の電位)との電位差に応じた電荷を蓄積する。そして、サンプリング容量514は、現在のクランプ容量512と同様の電荷を蓄積する。ここでサンプリング容量514に蓄積された電荷に応じた電位が、ノイズ除去光信号の信号レベル(電位)、つまり、相関二重サンプリング処理によって光信号に含まれるリセット信号の成分をノイズ成分として除去したノイズ除去後の光信号である。
その後、垂直走査回路30は、n行目の転送パルスTX(n)を“Low”レベルにしてそれぞれの転送トランジスタ112をオフ状態にし、光電変換部111が発生した信号電荷の増幅トランジスタ115のゲート端子への転送を停止する。また、タイミング生成回路20は、サンプリングパルスSHを“Low”レベルにしてそれぞれの列回路50内のサンプリングスイッチ511を開状態にし、画素11が出力した画素信号のクランプ容量512への伝送を終了する。つまり、タイミング生成回路20は、それぞれの列回路50が対応する画素11が出力した画素信号のサンプリングを終了する。
続いて、時刻t3において、垂直走査回路30は、n行目の選択パルスSEL(n)を“Low”レベルにしてそれぞれの列の画素11に備えた選択トランジスタ114をオフ状態にし、n行目のそれぞれの画素11の垂直信号線12との接続を切断する。これにより、水平ブランキング期間(CDS期間)を終了する。
続いて、水平読出し期間では、時刻t4において、水平走査回路40は、i列目の列選択信号CSEL(i)を“High”レベルにして、i列目の列回路50に備えた列選択スイッチ53を閉状態にする。これにより、i列目の列回路50内の画素出力保持部51に備えたサンプリング容量514に蓄積された電荷に応じた信号レベル(電位)のノイズ除去光信号が、列出力アンプ52および列選択スイッチ53を介して水平信号線60に出力される。
続いて、時刻t5において、水平走査回路40は、i列目のクランプパルスCL(i)を“High”レベルにして、i列目の列回路50内のクランプスイッチ513を閉状態にする。これにより、それぞれのクランプ容量512の第2の電極がクランプレベルVCOMにクランプされ、クランプレベルVCOMの信号(以下、「列リセット信号」という)が列出力アンプ52および列選択スイッチ53を介して水平信号線60に出力される。列回路50が出力するノイズ除去光信号と列リセット信号とは、増幅兼選択回路70において、相関二重サンプリング処理に用いられる。なお、以下の説明においてノイズ除去光信号と列リセット信号とを区別しない場合には、「列画素信号」という。
続いて、時刻t6において、水平走査回路40は、i列目の列選択信号CSEL(i)とクランプパルスCL(i)とを“Low”レベルにして、i列目の列回路50が出力する列画素信号の水平信号線60への出力(読み出し)を終了する。そして、水平信号線60は、時刻t4における制御と同様に、i+1列目の列選択信号CSEL(i+1)を“High”レベルにして、i+1列目の列回路50に備えた列選択スイッチ53を閉状態にし、i+1列目の列回路50内のサンプリング容量514に蓄積された電荷に応じた信号レベル(電位)のノイズ除去光信号を、列出力アンプ52および列選択スイッチ53を介して水平信号線60に出力させる。
続いて、時刻t7において、水平走査回路40は、時刻t5における制御と同様に、i+1列目のクランプパルスCL(i+1)を“High”レベルにして、i+1列目の列回路50内のクランプスイッチ513を閉状態にし、i+1列目の列回路50の列リセット信号を、列出力アンプ52および列選択スイッチ53を介して水平信号線60に出力させる。
続いて、時刻t8において、水平走査回路40は、i+1列目の列選択信号CSEL(i+1)とクランプパルスCL(i+1)とを“Low”レベルにして、i+1列目の列回路50が出力する列画素信号の水平信号線60への出力(読み出し)を終了する。
以降、同様に、水平走査回路40は、n行目の画素11のそれぞれに対応する列回路50を順次駆動し、それぞれの列回路50から、対応する画素11が出力した画素信号に応じた列画素信号を順次、水平信号線60に出力させる。このようにして、固体撮像装置1では、垂直走査回路30、タイミング生成回路20、および水平走査回路40のそれぞれが、画素11と列回路50とのそれぞれを駆動し、n行目の画素11に対応する列画素信号を水平信号線60に出力させる。
なお、画素アレイ部10内に配置された他の行(例えば、n+1行目)の画素11に対応する列画素信号を水平信号線60に出力させる際には、垂直走査回路30、タイミング生成回路20、および水平走査回路40のそれぞれは、時刻t1〜時刻t8と同様に、画素11と列回路50とのそれぞれを駆動する。つまり、垂直走査回路30、タイミング生成回路20、および水平走査回路40のそれぞれは、図3に示した駆動タイミングにおける水平ブランキング期間(CDS期間)と水平読出し期間とにおける駆動を繰り返す。これにより、固体撮像装置1では、画素アレイ部10内に配置された全ての画素11に対応する列画素信号を水平信号線60に順次出力させる。
次に、第1の実施形態の固体撮像装置1に備えた増幅兼選択回路70の構成について説明する。図4は、本発明の第1の実施形態の固体撮像装置1に備えた増幅兼選択回路70の構成の一例を示した回路図である。増幅兼選択回路70は、列出力保持部71と、帰還部72と、差動増幅回路73とを備えている。増幅兼選択回路70は、いわゆる、スイッチドキャパシタ回路として構成され、列回路50から出力されて水平信号線60を介して伝送されたノイズ除去光信号と列リセット信号との差分信号を離散的に増幅して出力する。
列出力保持部71は、列回路50によって水平信号線60に出力されたノイズ除去光信号と列リセット信号とのそれぞれを保持し、保持したノイズ除去光信号と列リセット信号との差分信号を差動信号化した差動信号を出力する。帰還部72は、列出力保持部71が出力した差動信号を選択して差動増幅回路73に供給する。差動増幅回路73は、帰還部72から供給された差動信号の差分信号を増幅して出力する。
上述したように、固体撮像装置1では、複数の水平信号線60を備えている。そして、固体撮像装置1では、画素アレイ部10内で隣接する列に配置された画素11に対応するそれぞれの列回路50、すなわち、隣接する列に対応するそれぞれの列回路50が、異なる水平信号線60に周期的に接続され、接続された水平信号線60に列画素信号を出力する。図4には、3つの水平信号線60(水平信号線60−1〜水平信号線60−3)を備え、それぞれの水平信号線60に対して3個ずつの列回路50(列回路50−1〜列回路50−9)が対応している、つまり、9個の列回路50を備えている固体撮像装置1の構成の一例を示している。図4に示したように、隣接する列回路50は、それぞれ異なる水平信号線60に周期的に接続される。
より具体的には、列回路50−1が水平信号線60−1に接続され、隣接する列回路50−2が水平信号線60−2に接続され、隣接する列回路50−3が水平信号線60−3に接続されている。そして、列回路50−3に隣接する列回路50−4が、列回路50−1が接続された水平信号線60−1に接続され、隣接する列回路50−5が、列回路50−2が接続された水平信号線60−2に接続され、隣接する列回路50−6が、列回路50−3が接続された水平信号線60−3に接続されている。さらに、列回路50−6に隣接する列回路50−7が、列回路50−1および列回路50−4が接続された水平信号線60−1に接続され、隣接する列回路50−8が、列回路50−2および列回路50−5が接続された水平信号線60−2に接続され、隣接する列回路50−9が、列回路50−3および列回路50−6が接続された水平信号線60−3に接続されている。
また、固体撮像装置1では、増幅兼選択回路70内に、それぞれの水平信号線60に対応する複数の列出力保持部71を備えている。そして、増幅兼選択回路70では、帰還部72が、いずれかの列出力保持部71が出力したノイズ除去光信号と列リセット信号との差分信号を差動信号化した差動信号を選択して差動増幅回路73に供給し、差動増幅回路73が、供給された差動信号の差分信号を増幅して出力する。図4には、それぞれの水平信号線60に対応する3個の列出力保持部71(列出力保持部71−1〜列出力保持部71−3)を備えた増幅兼選択回路70の構成を示している。
より具体的には、図4には、列出力保持部71−1が水平信号線60−1に対応し、列出力保持部71−2が水平信号線60−2に対応し、列出力保持部71−3が水平信号線60−3に対応している増幅兼選択回路70の構成を示している。なお、図4には、固体撮像装置1に備えたアナログデジタル変換回路80および出力回路90も併せて示している。
列出力保持部71−1は、列回路50−1、列回路50−4、または列回路50−7によって対応する水平信号線60−1に出力されたノイズ除去光信号と列リセット信号とのそれぞれを保持する。列出力保持部71−1は、サンプリング容量C71Rと、サンプリング容量C71Sと、スイッチSW711と、スイッチSW712Rと、スイッチSW712Sと、スイッチSW713Rと、スイッチSW713Sと、スイッチSW714Rと、スイッチSW714Sとを備えている。
スイッチSW712RとスイッチSW712Sとのそれぞれの第1の端子は、列出力保持部71−1の画素信号入力端子であり、水平信号線60−1に接続されている。スイッチSW712Rの第2の端子は、スイッチSW711の第1の端子およびサンプリング容量C71Rの第1の電極のそれぞれに接続されている。サンプリング容量C71Rの第2の電極は、スイッチSW713RとスイッチSW714Rとのそれぞれの第1の端子に接続されている。スイッチSW714Rの第2の端子は、基準電圧VCM1に接続されている。スイッチSW713Rの第2の端子は、列出力保持部71−1における差動信号の負出力端子(以下、「差動信号負出力端子」という)である。スイッチSW712Sの第2の端子は、スイッチSW711の第2の端子およびサンプリング容量C71Sの第1の電極のそれぞれに接続されている。サンプリング容量C71Sの第2の電極は、スイッチSW713SとスイッチSW714Sとのそれぞれの第1の端子に接続されている。スイッチSW714Sの第2の端子は、基準電圧VCM1に接続されている。スイッチSW713Sの第2の端子は、列出力保持部71−1における差動信号の正出力端子(以下、「差動信号正出力端子」という)である。
スイッチSW712Rは、タイミング生成回路20から出力された制御信号SHR1に応じて、水平信号線60−1を介して列回路50から伝送された列リセット信号を、サンプリング容量C71Rに伝送するスイッチである。スイッチSW712Rは、制御信号SHR1によって閉状態に制御されると、第1の端子(列出力保持部71−1の画素信号入力端子)と第2の端子とを接続し、水平信号線60−1を介して列回路50から伝送された列リセット信号をサンプリング容量C71Rに伝送する。これにより、列リセット信号がサンプリング容量C71Rの第1の電極に入力される。つまり、サンプリング容量C71Rの第1の電極に、列リセット信号の信号レベル(電位)が印加される。
サンプリング容量C71Rは、伝送された列リセット信号の信号レベル(電位)に相当する電荷を保持(蓄積)する容量である。サンプリング容量C71Rは、第1の電極に印加された電位と、第2の電極に印加された電位との電位差に応じた電荷を蓄積する。
スイッチSW711は、タイミング生成回路20から出力された制御信号CB1に応じて、サンプリング容量C71Rの第1の電極とサンプリング容量C71Sの第1の電極とを短絡するスイッチである。スイッチSW711は、制御信号CB1によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、サンプリング容量C71Rの第1の電極とサンプリング容量C71Sの第1の電極とを短絡する。
スイッチSW714Rは、タイミング生成回路20から出力された制御信号CB1の反転信号(制御信号CB1b)に応じて、サンプリング容量C71Rを基準電圧VCM1の電位にクランプさせるためのスイッチである。スイッチSW714Rは、制御信号CB1bによって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、サンプリング容量C71Rの第2の電極を、基準電圧VCM1の電位レベル(以下、「クランプレベルVCM1」という)にクランプさせる。これにより、サンプリング容量C71Rは、クランプされているときに第1の電極に列リセット信号が入力されると、第2の電極が、クランプレベルVCM1となり、サンプリング容量C71Rには入力された列リセット信号の信号レベル(電位)とクランプレベルVCM1の電位差に応じた電位になる。
スイッチSW712Sは、タイミング生成回路20から出力された制御信号SHS1に応じて、水平信号線60−1を介して列回路50から伝送されたノイズ除去光信号を、サンプリング容量C71Sに伝送するスイッチである。スイッチSW712Sは、制御信号SHS1によって閉状態に制御されると、第1の端子(列出力保持部71−1の画素信号入力端子)と第2の端子とを接続し、水平信号線60−1を介して列回路50から伝送されたノイズ除去光信号をサンプリング容量C71Sに伝送する。これにより、ノイズ除去光信号がサンプリング容量C71Sの第1の電極に入力される。つまり、サンプリング容量C71Sの第1の電極に、ノイズ除去光信号の信号レベル(電位)が印加される。
サンプリング容量C71Sは、伝送されたノイズ除去光信号の信号レベル(電位)に相当する電荷を保持(蓄積)する容量である。サンプリング容量C71Sは、第1の電極に印加された電位と、第2の電極に印加された電位との電位差に応じた電荷を蓄積する。
スイッチSW714Sは、タイミング生成回路20から出力された制御信号CB1bに応じて、サンプリング容量C71SをクランプレベルVCM1にクランプさせるためのスイッチである。スイッチSW714Sは、制御信号CB1bによって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、サンプリング容量C71Sの第2の電極を、クランプレベルVCM1にクランプさせる。これにより、サンプリング容量C71Sは、クランプされているときに第1の電極にノイズ除去光信号が入力されると、第2の電極が、クランプレベルVCM1となり、サンプリング容量C71Sには入力されたノイズ除去光信号の信号レベル(電位)とクランプレベルVCM1の電位差に応じた電位になる。
スイッチSW713Rは、タイミング生成回路20から出力された制御信号CB1に応じて、サンプリング容量C71Rの第2の電極の電位に応じた信号の帰還部72への出力を制御するスイッチである。スイッチSW713Rは、制御信号CB1によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、第2の端子(差動信号負出力端子)から、ノイズ除去光信号と列リセット信号との差分信号を差動信号化した負出力(以下、「差動負信号」という)を帰還部72に出力する。
スイッチSW713Sは、タイミング生成回路20から出力された制御信号CB1に応じて、サンプリング容量C71Sの第2の電極の電位に応じた信号の帰還部72への出力を制御するスイッチである。スイッチSW713Sは、制御信号CB1によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、第2の端子(差動信号正出力端子)から、ノイズ除去光信号と列リセット信号との差分信号を差動信号化した正出力(以下、「差動正信号」という)を帰還部72に出力する。
列出力保持部71−2は、列回路50−2、列回路50−5、または列回路50−8によって対応する水平信号線60−2に出力されたノイズ除去光信号と列リセット信号とのそれぞれを保持する。また、列出力保持部71−3は、列回路50−3、列回路50−6、または列回路50−9によって対応する水平信号線60−3に出力されたノイズ除去光信号と列リセット信号とのそれぞれを保持する。列出力保持部71−2および列出力保持部71−3の構成は、それぞれのスイッチを制御する制御信号が列出力保持部71−1と異なる以外は、列出力保持部71−1の構成と同様である。従って、列出力保持部71−2および列出力保持部71−3の構成に関する詳細な説明は省略する。
なお、列出力保持部71−2においては、スイッチSW712Rを制御する制御信号SHR1が制御信号SHR2に代わり、スイッチSW712Sを制御する制御信号SHS1が制御信号SHS2に代わる。また、列出力保持部71−2においては、スイッチSW711、スイッチSW713R、およびスイッチSW713Sを制御する制御信号CB1が制御信号CB2に代わり、スイッチSW714RおよびスイッチSW714Sを制御する制御信号CB1bが制御信号CB2の反転信号(制御信号CB2b)に代わる。また、列出力保持部71−3においては、スイッチSW712Rを制御する制御信号SHR1が制御信号SHR3に代わり、スイッチSW712Sを制御する制御信号SHS1が制御信号SHS3に代わる。また、列出力保持部71−3においては、スイッチSW711、スイッチSW713R、およびスイッチSW713Sを制御する制御信号CB1が制御信号CB3に代わり、スイッチSW714RおよびスイッチSW714Sを制御する制御信号CB1bが制御信号CB3の反転信号(制御信号CB3b)に代わる。
このような構成によって、列出力保持部71−1〜列出力保持部71−3のそれぞれは、対応する水平信号線60を介して列回路50から伝送された列リセット信号とノイズ除去光信号とのそれぞれを保持し、保持したノイズ除去光信号と列リセット信号との差分信号を差動信号化した差動信号を出力する。
帰還部72は、列出力保持部71−1〜列出力保持部71−3のいずれかが出力した差動負信号と差動正信号とのそれぞれを選択し、選択した差動負信号と差動正信号とのそれぞれを差動増幅回路73に供給する。帰還部72は、差動増幅回路73が差分信号を増幅する際の帰還回路として動作する。帰還部72は、スイッチSW720Rと、スイッチSW720Sとを備えている。また、帰還部72は、帰還容量CR1と、帰還容量CR2と、スイッチSW721R1と、スイッチSW721R2と、スイッチSW722R1と、スイッチSW722R2と、スイッチSW723R1と、スイッチSW723R2と、スイッチSW724R1と、スイッチSW724R2と、スイッチSW725R1と、スイッチSW725R2とを備えている。また、帰還部72は、帰還容量CS1と、帰還容量CS2と、スイッチSW721S1と、スイッチSW721S2と、スイッチSW722S1と、スイッチSW722S2と、スイッチSW723S1と、スイッチSW723S2と、スイッチSW724S1と、スイッチSW724S2と、スイッチSW725S1と、スイッチSW725S2とを備えている。
スイッチSW720Rの第1の端子とスイッチSW720Sの第1の端子とのそれぞれは、基準電圧VCM1に接続されている。スイッチSW720Rの第2の端子は、帰還部72の帰還部負出力端子である。帰還部負出力端子は、差動増幅回路73の反転入力端子に接続されている。スイッチSW720Sの第2の端子は、帰還部72の帰還部正出力端子である。帰還部正出力端子は、差動増幅回路73の非反転入力端子に接続されている。
スイッチSW724R1とスイッチSW724R2とのそれぞれの第1の端子は、帰還部72における差動信号の負入力端子(以下、「差動信号負入力端子」という)であり、増幅兼選択回路70に備えた列出力保持部71のそれぞれの差動信号負出力端子、つまり、列出力保持部71−1〜列出力保持部71−3のそれぞれに備えたスイッチSW713Rの第2の端子のそれぞれが共通に接続されている。スイッチSW724R1の第2の端子は、スイッチSW721R1の第1の端子と、スイッチSW723R1の第1の端子と、帰還容量CR1の第1の電極とのそれぞれに接続されている。帰還容量CR1の第2の電極は、スイッチSW722R1の第1の端子と、スイッチSW725R1の第1の端子とのそれぞれに接続されている。スイッチSW721R1の第2の端子は、基準電圧VCM1に接続されている。スイッチSW722R1の第2の端子は、基準電圧VCM2に接続されている。スイッチSW723R1の第2の端子は、スイッチSW720Rの第2の端子(帰還部負出力端子)に接続されている。スイッチSW724R2の第2の端子は、スイッチSW721R2の第1の端子と、スイッチSW723R2の第1の端子と、帰還容量CR2の第1の電極とのそれぞれに接続されている。帰還容量CR2の第2の電極は、スイッチSW722R2の第1の端子と、スイッチSW725R2の第1の端子とのそれぞれに接続されている。スイッチSW721R2の第2の端子は、基準電圧VCM1に接続されている。スイッチSW722R2の第2の端子は、基準電圧VCM2に接続されている。スイッチSW723R2の第2の端子は、スイッチSW720Rの第2の端子(帰還部負出力端子)に接続されている。スイッチSW725R1とスイッチSW725R2とのそれぞれの第2の端子は、帰還部72の帰還部負入力端子である。帰還部負入力端子は、差動増幅回路73の非反転出力端子に接続されている。
スイッチSW724S1とスイッチSW724S2とのそれぞれの第1の端子は、帰還部72における差動信号の正入力端子(以下、「差動信号正入力端子」という)であり、増幅兼選択回路70に備えた列出力保持部71のそれぞれの差動信号正出力端子、つまり、列出力保持部71−1〜列出力保持部71−3のそれぞれに備えたスイッチSW713Sの第2の端子のそれぞれが共通に接続されている。スイッチSW724S1の第2の端子は、スイッチSW721S1の第1の端子と、スイッチSW723S1の第1の端子と、帰還容量CS1の第1の電極とのそれぞれに接続されている。帰還容量CS1の第2の電極は、スイッチSW722S1の第1の端子と、スイッチSW725S1の第1の端子とのそれぞれに接続されている。スイッチSW721S1の第2の端子は、基準電圧VCM1に接続されている。スイッチSW722S1の第2の端子は、基準電圧VCM2に接続されている。スイッチSW723S1の第2の端子は、スイッチSW720Sの第2の端子(帰還部正出力端子)に接続されている。スイッチSW724S2の第2の端子は、スイッチSW721S2の第1の端子と、スイッチSW723S2の第1の端子と、帰還容量CS2の第1の電極とのそれぞれに接続されている。帰還容量CS2の第2の電極は、スイッチSW722S2の第1の端子と、スイッチSW725S2の第1の端子とのそれぞれに接続されている。スイッチSW721S2の第2の端子は、基準電圧VCM1に接続されている。スイッチSW722S2の第2の端子は、基準電圧VCM2に接続されている。スイッチSW723S2の第2の端子は、スイッチSW720Sの第2の端子(帰還部正出力端子)に接続されている。スイッチSW725S1とスイッチSW725S2とのそれぞれの第2の端子は、帰還部72の帰還部正入力端子である。帰還部正入力端子は、差動増幅回路73の反転出力端子に接続されている。
スイッチSW720Rは、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ0に応じて、帰還部負出力端子から基準電圧VCM1の電位(クランプレベルVCM1)を出力(供給)させるためのスイッチである。スイッチSW720Sは、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ0に応じて、帰還部正出力端子から基準電圧VCM1の電位(クランプレベルVCM1)を出力(供給)させるためのスイッチである。スイッチSW720RとスイッチSW720Sとのそれぞれは、制御信号Φ0によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、帰還部負出力端子と帰還部正出力端子とのそれぞれからクランプレベルVCM1を出力する。これにより、差動増幅回路73の反転入力端子と非反転入力端子とのそれぞれが列出力保持部71と同様のクランプレベルVCM1になり、差動増幅回路73がリセットされる。
スイッチSW724R1は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ2に応じて、列出力保持部71−1〜列出力保持部71−3のいずれかから出力された差動負信号を、帰還容量CR1に伝送するスイッチである。スイッチSW724R1は、制御信号Φ2によって閉状態に制御されると、第1の端子(帰還部72の差動信号負入力端子)と第2の端子とを接続し、列出力保持部71−1〜列出力保持部71−3のいずれかから出力された差動負信号を帰還容量CR1に伝送する。これにより、差動負信号が帰還容量CR1の第1の電極に入力される。つまり、帰還容量CR1の第1の電極に、差動負信号の信号レベル(電位)が印加される。
帰還容量CR1は、伝送された差動負信号の信号レベル(電位)を増幅する容量である。
スイッチSW721R1は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ1に応じて、帰還容量CR1の第1の電極を基準電圧VCM1の電位(クランプレベルVCM1)にクランプさせるためのスイッチである。スイッチSW721R1は、制御信号Φ1によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、帰還容量CR1の第1の電極を、列出力保持部71と同様のクランプレベルVCM1にクランプさせる。スイッチSW722R1は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ1に応じて、帰還容量CR1の第2の電極を基準電圧VCM2の電位(以下、「クランプレベルVCM2」という)にクランプさせるためのスイッチである。スイッチSW722R1は、制御信号Φ1によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、帰還容量CR1の第2の電極を、クランプレベルVCM2にクランプさせる。帰還容量CR1は、スイッチSW721R1による第1の電極のクランプレベルVCM1へのクランプと、スイッチSW722R1による第2の電極のクランプレベルVCM2へのクランプとによって、クランプレベルVCM1とクランプレベルVCM2の電位差に応じた電位になる。つまり、帰還容量CR1は、制御信号Φ1によるスイッチSW721R1とスイッチSW722R1との閉状態への制御によって、蓄積した電荷がリセットされる。
スイッチSW723R1は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ2に応じて、帰還容量CR1の第1の電極と帰還部負出力端子とを接続するスイッチである。スイッチSW723R1は、制御信号Φ2によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、帰還容量CR1の第1の電極と帰還部負出力端子、つまり、差動増幅回路73の反転入力端子とを接続する。スイッチSW725R1は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ2に応じて、帰還容量CR1の第2の電極と帰還部負入力端子とを接続するスイッチである。スイッチSW725R1は、制御信号Φ2によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、帰還容量CR1の第2の電極と帰還部負入力端子、つまり、差動増幅回路73の非反転出力端子とを接続する。帰還容量CR1は、スイッチSW723R1による第1の電極の帰還部負出力端子への接続と、スイッチSW725R1による第2の電極の帰還部負入力端子への接続とによって、差動増幅回路73の反転入力端子と非反転出力端子との間に接続される。つまり、帰還容量CR1は、制御信号Φ2によるスイッチSW723R1とスイッチSW725R1との閉状態への制御によって、差動増幅回路73の帰還容量になる。
スイッチSW724R2は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ1に応じて、列出力保持部71−1〜列出力保持部71−3のいずれかから出力された差動負信号を、帰還容量CR2に伝送するスイッチである。スイッチSW724R2は、制御信号Φ1によって閉状態に制御されると、第1の端子(帰還部72の差動信号負入力端子)と第2の端子とを接続し、列出力保持部71−1〜列出力保持部71−3のいずれかから出力された差動負信号を帰還容量CR2に伝送する。これにより、差動負信号が帰還容量CR2の第1の電極に入力される。つまり、帰還容量CR2の第1の電極に、差動負信号の信号レベル(電位)が印加される。
帰還容量CR2は、伝送された差動負信号の信号レベル(電位)に相当する電荷を保持(蓄積)する容量である。帰還容量CR2は、第1の電極に印加された電位と、第2の電極に印加された電位との電位差に応じた電荷を蓄積する。
スイッチSW721R2は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ2に応じて、帰還容量CR2の第1の電極をクランプレベルVCM1にクランプさせるためのスイッチである。スイッチSW721R2は、制御信号Φ2によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、帰還容量CR2の第1の電極を、列出力保持部71と同様のクランプレベルVCM1にクランプさせる。スイッチSW722R2は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ2に応じて、帰還容量CR2の第2の電極をクランプレベルVCM2にクランプさせるためのスイッチである。スイッチSW722R2は、制御信号Φ2によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、帰還容量CR2の第2の電極を、クランプレベルVCM2にクランプさせる。帰還容量CR2は、スイッチSW721R2による第1の電極のクランプレベルVCM1へのクランプと、スイッチSW722R2による第2の電極のクランプレベルVCM2へのクランプとによって、クランプレベルVCM1とクランプレベルVCM2の電位差に応じた電位になる。つまり、帰還容量CR2は、制御信号Φ2によるスイッチSW721R2とスイッチSW722R2との閉状態への制御によって、帰還容量CR1と同様に、蓄積した電荷がリセットされる。
スイッチSW723R2は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ1に応じて、帰還容量CR2の第1の電極と帰還部負出力端子とを接続するスイッチである。スイッチSW723R2は、制御信号Φ1によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、帰還容量CR2の第1の電極と帰還部負出力端子、つまり、差動増幅回路73の反転入力端子とを接続する。スイッチSW725R2は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ1に応じて、帰還容量CR2の第2の電極と帰還部負入力端子とを接続するスイッチである。スイッチSW725R2は、制御信号Φ1によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、帰還容量CR2の第2の電極と帰還部負入力端子、つまり、差動増幅回路73の非反転出力端子とを接続する。帰還容量CR2は、スイッチSW723R2による第1の電極の帰還部負出力端子への接続と、スイッチSW725R2による第2の電極の帰還部負入力端子への接続とによって、差動増幅回路73の反転入力端子と非反転出力端子との間に接続される。つまり、帰還容量CR2は、制御信号Φ1によるスイッチSW723R2とスイッチSW725R2との閉状態への制御によって、帰還容量CR1と同様に、差動増幅回路73の帰還容量になる。
スイッチSW724S1は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ2に応じて、列出力保持部71−1〜列出力保持部71−3のいずれかから出力された差動正信号を、帰還容量CS1に伝送するスイッチである。スイッチSW724S1は、制御信号Φ2によって閉状態に制御されると、第1の端子(帰還部72の差動信号正入力端子)と第2の端子とを接続し、列出力保持部71−1〜列出力保持部71−3のいずれかから出力された差動正信号を帰還容量CS1に伝送する。これにより、差動正信号が帰還容量CS1の第1の電極に入力される。つまり、帰還容量CS1の第1の電極に、差動正信号の信号レベル(電位)が印加される。
帰還容量CS1は、伝送された差動正信号の信号レベル(電位)を増幅する容量である。
スイッチSW721S1は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ1に応じて、帰還容量CS1の第1の電極をクランプレベルVCM1にクランプさせるためのスイッチである。スイッチSW721S1は、制御信号Φ1によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、帰還容量CS1の第1の電極を、列出力保持部71と同様のクランプレベルVCM1にクランプさせる。スイッチSW722S1は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ1に応じて、帰還容量CS1の第2の電極をクランプレベルVCM2にクランプさせるためのスイッチである。スイッチSW722S1は、制御信号Φ1によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、帰還容量CS1の第2の電極を、クランプレベルVCM2にクランプさせる。帰還容量CS1は、スイッチSW721S1による第1の電極のクランプレベルVCM1へのクランプと、スイッチSW722S1による第2の電極のクランプレベルVCM2へのクランプとによって、クランプレベルVCM1とクランプレベルVCM2の電位差に応じた電位になる。つまり、帰還容量CS1は、制御信号Φ1によるスイッチSW721S1とスイッチSW722S1との閉状態への制御によって、帰還容量CR1と同様に、蓄積した電荷がリセットされる。
スイッチSW723S1は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ2に応じて、帰還容量CS1の第1の電極と帰還部正出力端子とを接続するスイッチである。スイッチSW723S1は、制御信号Φ2によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、帰還容量CS1の第1の電極と帰還部正出力端子、つまり、差動増幅回路73の非反転入力端子とを接続する。スイッチSW725S1は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ2に応じて、帰還容量CS1の第2の電極と帰還部正入力端子とを接続するスイッチである。スイッチSW725S1は、制御信号Φ2によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、帰還容量CS1の第2の電極と帰還部正入力端子、つまり、差動増幅回路73の反転出力端子とを接続する。帰還容量CS1は、スイッチSW723S1による第1の電極の帰還部正出力端子への接続と、スイッチSW725S1による第2の電極の帰還部正入力端子への接続とによって、差動増幅回路73の非反転入力端子と反転出力端子との間に接続される。つまり、帰還容量CS1は、制御信号Φ2によるスイッチSW723S1とスイッチSW725S1との閉状態への制御によって、帰還容量CR1と同様に、差動増幅回路73の帰還容量になる。
スイッチSW724S2は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ1に応じて、列出力保持部71−1〜列出力保持部71−3のいずれかから出力された差動正信号を、帰還容量CS2に伝送するスイッチである。スイッチSW724S2は、制御信号Φ1によって閉状態に制御されると、第1の端子(帰還部72の差動信号正入力端子)と第2の端子とを接続し、列出力保持部71−1〜列出力保持部71−3のいずれかから出力された差動正信号を帰還容量CS2に伝送する。これにより、差動正信号が帰還容量CS2の第1の電極に入力される。つまり、帰還容量CS2の第1の電極に、差動正信号の信号レベル(電位)が印加される。
帰還容量CS2は、伝送された差動正信号の信号レベル(電位)を増幅する容量である。
スイッチSW721S2は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ2に応じて、帰還容量CS2の第1の電極をクランプレベルVCM1にクランプさせるためのスイッチである。スイッチSW721S2は、制御信号Φ2によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、帰還容量CS2の第1の電極を、列出力保持部71と同様のクランプレベルVCM1にクランプさせる。スイッチSW722S2は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ2に応じて、帰還容量CS2の第2の電極をクランプレベルVCM2にクランプさせるためのスイッチである。スイッチSW722S2は、制御信号Φ2によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、帰還容量CS2の第2の電極を、クランプレベルVCM2にクランプさせる。帰還容量CS2は、スイッチSW721S2による第1の電極のクランプレベルVCM1へのクランプと、スイッチSW722S2による第2の電極のクランプレベルVCM2へのクランプとによって、クランプレベルVCM1とクランプレベルVCM2の電位差に応じた電位になる。つまり、帰還容量CS2は、制御信号Φ2によるスイッチSW721S2とスイッチSW722S2との閉状態への制御によって、帰還容量CS1と同様に、蓄積した電荷がリセットされる。
スイッチSW723S2は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ1に応じて、帰還容量CS2の第1の電極と帰還部正出力端子とを接続するスイッチである。スイッチSW723S2は、制御信号Φ1によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、帰還容量CS2の第1の電極と帰還部正出力端子、つまり、差動増幅回路73の非反転入力端子とを接続する。スイッチSW725S2は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ1に応じて、帰還容量CS2の第2の電極と帰還部正入力端子とを接続するスイッチである。スイッチSW725S2は、制御信号Φ1によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、帰還容量CS2の第2の電極と帰還部正入力端子、つまり、差動増幅回路73の反転出力端子とを接続する。帰還容量CS2は、スイッチSW723S2による第1の電極の帰還部正出力端子への接続と、スイッチSW725S2による第2の電極の帰還部正入力端子への接続とによって、差動増幅回路73の非反転入力端子と反転出力端子との間に接続される。つまり、帰還容量CS2は、制御信号Φ1によるスイッチSW723S2とスイッチSW725S2との閉状態への制御によって、帰還容量CS1と同様に、差動増幅回路73の帰還容量になる。
このような構成によって、帰還部72は、いずれかの列出力保持部71が出力した差動正信号と差動負信号とを選択し、選択した差動正信号と差動負信号とを差動増幅回路73に供給する帰還回路として動作する。より具体的には、帰還部72は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ2によって対応するスイッチが閉状態に制御されている場合に、差動負信号の信号レベル(電位)を保持した帰還容量CR1と、差動正信号の信号レベル(電位)を保持した帰還容量CS1との組が、差動増幅回路73の帰還容量として動作する。また、帰還部72は、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ1によって対応するスイッチが閉状態に制御されている場合に、差動負信号の信号レベル(電位)を保持した帰還容量CR2と、差動正信号の信号レベル(電位)を保持した帰還容量CS2との組が、差動増幅回路73の帰還容量として動作する。
なお、帰還部72では、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ1によって対応するスイッチが閉状態に制御されている場合に、帰還容量CR1と帰還容量CS1との組で構成される帰還容量に蓄積した電荷をリセットする。また、帰還部72では、タイミング生成回路20から出力された制御信号Φ2によって対応するスイッチが閉状態に制御されている場合に、帰還容量CR2と帰還容量CS2との組で構成される帰還容量に蓄積した電荷をリセットする。
差動増幅回路73は、反転入力端子と非反転入力端子とのそれぞれに入力された信号を、接続されたそれぞれの帰還容量に応じて増幅し、増幅した信号を、非反転出力端子と反転出力端子とのそれぞれから、アナログデジタル変換回路80に出力する。より具体的には、反転入力端子に入力された差動負信号の信号レベル(電位)に応じた電圧の出力信号VOUTPを非反転出力端子から出力し、非反転入力端子に入力された差動正信号の信号レベル(電位)に応じた電圧の出力信号VOUTNを反転出力端子から出力する。
なお、差動増幅回路73が非反転出力端子から出力する出力信号VOUTPにおける信号の増幅率は、いずれかの列出力保持部71に備えたサンプリング容量C71R、および帰還部72に備えた帰還容量CR1または帰還容量CR2との比率に応じて行われる。また、差動増幅回路73が反転出力端子から出力する出力信号VOUTNにおける信号の増幅率は、いずれかの列出力保持部71に備えたサンプリング容量C71S、および帰還部72に備えた帰還容量CS1または帰還容量CS2との比率に応じて行われる。
差動増幅回路73が出力した出力信号VOUTPおよび出力信号VOUTNのそれぞれは、アナログデジタル変換回路80によって、出力信号VOUTPと出力信号VOUTNとの差分に応じたデジタル信号にアナログデジタル変換されて出力回路90に出力される。そして、出力回路90が、アナログデジタル変換回路80から出力されたデジタル信号を変換して、固体撮像装置1の外部に出力する。
次に、第1の実施形態の固体撮像装置1に備えた増幅兼選択回路70の駆動タイミングについて説明する。図5は、本発明の第1の実施形態の固体撮像装置1に備えた増幅兼選択回路70の駆動タイミングの一例を示したタイミングチャートである。図5には、増幅兼選択回路70に備えたそれぞれの列出力保持部71内の構成要素を駆動するためのそれぞれの制御信号と、帰還部72内の構成要素を駆動するためのそれぞれの制御信号とのタイミングの一例を示している。また、図5には、差動増幅回路73のそれぞれの出力端子から出力される出力信号一例を合わせて示している。なお、図5に示した駆動タイミングの一例は、固体撮像装置1における露光が終了し、さらに、画素アレイ部10に備えたそれぞれの画素11から出力される画素信号が対応する列回路50に読み出された後、つまり、図3に示した画素11と、列回路50との駆動タイミングにおける水平ブランキング期間(CDS期間)が終了した後の駆動タイミングである。従って、それぞれの列回路50は、ノイズ除去光信号を保持している状態である。
増幅兼選択回路70の動作には、列出力保持部71がノイズ除去光信号を保持する動作(以下、「光信号保持動作」という)と、列出力保持部71が列リセット信号を保持する動作(以下、「リセット信号保持動作」という)と、列出力保持部71が保持したノイズ除去光信号と列リセット信号との差分信号を差動信号化した差動負信号および差動正信号のそれぞれを出力する動作(以下、「信号出力動作」という)とがある。そして、固体撮像装置1では、異なる列出力保持部71がそれぞれの動作を同時期に並列して行う。ただし、固体撮像装置1では、異なる列出力保持部71が同じ動作をしない、つまり、光信号保持動作と、リセット信号保持動作と、信号出力動作とが同じ期間において重複しないように制御する。なお、信号出力動作は、帰還部72がいずれかの列出力保持部71が出力した差動正信号と差動負信号とを選択して差動増幅回路73に出力し、差動増幅回路73が差動正信号と差動負信号との差分信号を増幅してアナログデジタル変換回路80に出力する動作でもある。
以下の説明においては、タイミング生成回路20が、それぞれの制御信号を“High”レベルにすることによって、対応する構成要素、すなわち、それぞれの列出力保持部71および帰還部72に備えたそれぞれのスイッチが閉状態になるものとして説明する。
時刻t1以前の初期状態では、タイミング生成回路20は、制御信号CB1、制御信号CB2、および制御信号CB3を“Low”レベルにしている。このため、制御信号CB1、制御信号CB2、および制御信号CB3のそれぞれの反転信号である制御信号CB1b、制御信号CB2b、および制御信号CB3bが“High”レベルになっている。これにより、それぞれの列出力保持部71に備えたスイッチSW714RとスイッチSW714Sとが閉状態になり、サンプリング容量C71Rとサンプリング容量C71Sとの第2の電極がクランプレベルVCM1にそれぞれクランプされる。
また、初期状態では、タイミング生成回路20は、制御信号Φ1を“High”レベルにしている。これにより、帰還部72に備えたスイッチSW721R1とスイッチSW721S1とが閉状態になり、帰還容量CR1と帰還容量CS1との第1の電極がクランプレベルVCM1にそれぞれクランプされる。また、帰還部72に備えたスイッチSW722R1とスイッチSW722S1とが閉状態になり、帰還容量CR1と帰還容量CS1との第2の電極がクランプレベルVCM2にそれぞれクランプされる。つまり、初期状態では、帰還容量CR1と帰還容量CS1とのそれぞれに蓄積された電荷がリセットされている。
この初期状態から、タイミング生成回路20は、増幅兼選択回路70の駆動を開始する。タイミング生成回路20が増幅兼選択回路70の駆動を開始すると、制御信号Φ1を“Low”レベルにしてスイッチSW721R1およびスイッチSW721S1と、スイッチSW722R1およびスイッチSW722S1とのそれぞれを開状態にし、帰還容量CR1と帰還容量CS1とのリセットを終了する。
そして、タイミング生成回路20は、まず、リセット期間T0において、増幅兼選択回路70に備えた差動増幅回路73を初期化(リセット)する。その後、タイミング生成回路20は、それぞれの列出力保持部71における光信号保持動作、リセット信号保持動作、および信号出力動作を順次行う。なお、以下の説明においては、列出力保持部71−1に着目し、列出力保持部71−1が光信号保持動作を行っている期間を光信号保持期間T1、列出力保持部71−1がリセット信号保持動作を行っている期間をリセット信号保持期間T2、列出力保持部71−1が信号出力動作を行っている期間を信号出力期間T3という。
リセット期間T0では、時刻t1において、タイミング生成回路20は、制御信号Φ0を“High”レベルにして、帰還部72に備えたスイッチSW720RとスイッチSW720Sとを閉状態にする。これにより、帰還部72は、帰還部負出力端子と帰還部正出力端子とのそれぞれから基準電圧VCM1の電位(クランプレベルVCM1)を出力する。これにより、差動増幅回路73の反転入力端子と非反転入力端子とのそれぞれがクランプレベルVCM1になり、リセットされる。このため、差動増幅回路73は、非反転出力端子と反転出力端子とのそれぞれから、基準電圧VCM1の電位に応じた電圧の出力信号VOUTPと出力信号VOUTNとを出力する。
続いて、時刻t2において、タイミング生成回路20は、制御信号Φ0を“Low”レベルにしてスイッチSW720RとスイッチSW720Sとを開状態にし、差動増幅回路73のリセットを解除する。つまり、リセット期間T0を終了する。
リセット期間T0を終了すると、タイミング生成回路20は、列出力保持部71−1における光信号保持動作の制御を開始する。列出力保持部71−1の光信号保持動作を制御する光信号保持期間T1では、時刻t2において、タイミング生成回路20は、制御信号SHS1を“High”レベルにして、列出力保持部71−1に備えたスイッチSW712Sを閉状態にする。これにより、列出力保持部71−1が対応する水平信号線60−1を介して列回路50から伝送されたノイズ除去光信号が、スイッチSW712Sを介してサンプリング容量C71Sに伝送され、サンプリング容量C71Sの第1の電極に、ノイズ除去光信号の信号レベル(電位)が印加される。これにより、サンプリング容量C71Sは、ノイズ除去光信号の電位と、サンプリング容量C71Sの第2の電極のクランプレベルVCM1との電位差に応じた電荷を蓄積する。言い換えれば、サンプリング容量C71Sは、ノイズ除去光信号を、クランプレベルVCM1を基準としてサンプリングして保持する。
また、時刻t2において、タイミング生成回路20は、制御信号Φ2を“High”レベルにして、帰還部72に備えたスイッチSW721R2およびスイッチSW721S2と、スイッチSW722R2およびスイッチSW722S2とを閉状態する。これにより、帰還部72に備えた帰還容量CR2と帰還容量CS2との第1の電極がクランプレベルVCM1にそれぞれクランプされ、第2の電極がクランプレベルVCM2にそれぞれクランプされて、帰還容量CR2と帰還容量CS2とのそれぞれに蓄積された電荷がリセットされる。
なお、時刻t2では、制御信号Φ2の“High”レベルによって、帰還部72に備えたスイッチSW723R1およびスイッチSW725R1と、スイッチSW723S1およびスイッチSW725S1とが閉状態になる。これにより、差動増幅回路73の反転入力端子が、スイッチSW723R1を介して帰還容量CR1の第1の電極と接続され、差動増幅回路73の非反転出力端子が、スイッチSW725R1を介して帰還容量CR1の第2の電極と接続される。また、差動増幅回路73の非反転入力端子が、スイッチSW723S1を介して帰還容量CS1の第1の電極と接続され、差動増幅回路73の反転出力端子が、スイッチSW725S1を介して帰還容量CS1の第2の電極と接続される。さらに、このとき、制御信号Φ2の“High”レベルによって、スイッチSW724R1およびスイッチSW724S1も閉状態となっている。しかし、このときには、制御信号CB1が“Low”レベルであるため、帰還部72は、いずれの列出力保持部71とも接続されていない状態である。つまり、差動増幅回路73には、リセットされた状態の帰還容量CR1と帰還容量CS1との組が、帰還容量として接続されている状態である。従って、差動増幅回路73は、非反転出力端子と反転出力端子とのそれぞれから、リセットされた状態の帰還容量CR1と帰還容量CS1とに応じた電圧の出力信号VOUTPと出力信号VOUTNとを出力する。つまり、差動増幅回路73は、リセット状態の出力信号VOUTPと出力信号VOUTNとをアナログデジタル変換回路80に出力する。なお、このとき差動増幅回路73から出力された出力信号VOUTPと出力信号VOUTNとは、アナログデジタル変換回路80においてデジタル信号にアナログデジタル変換してもよいが画像データとしては使用されない。
続いて、時刻t3において、タイミング生成回路20は、制御信号SHS1を“Low”レベルにしてスイッチSW712Sを開状態にし、ノイズ除去光信号を列出力保持部71−1内のサンプリング容量C71Sに保持する光信号保持期間T1を終了する。また、同時に、タイミング生成回路20は、制御信号Φ2を“Low”レベルにしてスイッチSW721R2およびスイッチSW721S2と、スイッチSW722R2およびスイッチSW722S2とのそれぞれを開状態にし、帰還容量CR2と帰還容量CS2とのリセットを終了する。なお、時刻t3における制御信号Φ2の“Low”レベルによって、差動増幅回路73への帰還容量(帰還容量CR1および帰還容量CS1との組)の接続が解除される。
そして、タイミング生成回路20は、光信号保持期間T1を終了すると、制御信号Φ0をリセット期間T0と同様に制御して、差動増幅回路73を初期化(リセット)し、その後、時刻t4において、差動増幅回路73のリセットを解除する。なお、図5に示した駆動タイミングの一例では、時刻t3〜時刻t4までの期間も、リセット期間T0として表している。
時刻t4において、リセット期間T0を終了すると、タイミング生成回路20は、列出力保持部71−1におけるリセット信号保持動作の制御を開始する。列出力保持部71−1のリセット信号保持動作を制御するリセット信号保持期間T2では、時刻t4において、タイミング生成回路20は、制御信号SHR1を“High”レベルにして、列出力保持部71−1に備えたスイッチSW712Rを閉状態にする。これにより、列出力保持部71−1が対応する水平信号線60−1を介して列回路50から伝送された列リセット信号が、スイッチSW712Rを介してサンプリング容量C71Rに伝送され、サンプリング容量C71Rの第1の電極に、列リセット信号の信号レベル(電位)が印加される。これにより、サンプリング容量C71Rは、列リセット信号の電位と、サンプリング容量C71Rの第2の電極のクランプレベルVCM1との電位差に応じた電荷を蓄積する。言い換えれば、サンプリング容量C71Rは、列リセット信号を、クランプレベルVCM1を基準としてサンプリングして保持する。
また、時刻t4では、タイミング生成回路20は、制御信号Φ1を“High”レベルにして、帰還部72に備えたスイッチSW721R1およびスイッチSW721S1と、スイッチSW722R1およびスイッチSW722S1とを閉状態にし、帰還部72に備えた帰還容量CR1と帰還容量CS1とのそれぞれをリセットする。
なお、時刻t4では、制御信号Φ1の“High”レベルによって、帰還部72に備えたスイッチSW723R2およびスイッチSW725R2と、スイッチSW723S2およびスイッチSW725S2とが閉状態になる。これにより、差動増幅回路73の反転入力端子が、スイッチSW723R2を介して帰還容量CR2の第1の電極と接続され、差動増幅回路73の非反転出力端子が、スイッチSW725R2を介して帰還容量CR2の第2の電極と接続される。また、差動増幅回路73の非反転入力端子が、スイッチSW723S2を介して帰還容量CS2の第1の電極と接続され、差動増幅回路73の反転出力端子が、スイッチSW725S2を介して帰還容量CS2の第2の電極と接続される。さらに、このとき、制御信号Φ1の“High”レベルによって、スイッチSW724R2およびスイッチSW724S2も閉状態となっている。しかし、このときには、制御信号CB1が“Low”レベルであるため、帰還部72は、光信号保持期間T1と同様に、いずれの列出力保持部71とも接続されておらず、リセットされた状態の帰還容量CR2と帰還容量CS2との組が、帰還容量として接続されている状態である。従って、差動増幅回路73は、光信号保持期間T1と同様に、非反転出力端子と反転出力端子とのそれぞれから、リセットされた状態の帰還容量CR2と帰還容量CS2とに応じたリセット状態の出力信号VOUTPと出力信号VOUTNとをアナログデジタル変換回路80に出力する。なお、このとき差動増幅回路73から出力された出力信号VOUTPと出力信号VOUTNとも、光信号保持期間T1と同様に、アナログデジタル変換回路80においてデジタル信号にアナログデジタル変換してもよいが画像データとしては使用されない。
続いて、時刻t5において、タイミング生成回路20は、制御信号SHR1を“Low”レベルにしてスイッチSW712Rを開状態にし、列リセット信号を列出力保持部71−1内のサンプリング容量C71Rに保持するリセット信号保持期間T2を終了する。また、同時に、タイミング生成回路20は、制御信号Φ1を“Low”レベルにしてスイッチSW721R1およびスイッチSW721S1と、スイッチSW722R1およびスイッチSW722S1とのそれぞれを開状態にし、帰還容量CR1と帰還容量CS1とのリセットを終了する。なお、時刻t5における制御信号Φ1の“Low”レベルによって、差動増幅回路73への帰還容量(帰還容量CR2および帰還容量CS2との組)の接続が解除される。
また、タイミング生成回路20は、列出力保持部71−1におけるリセット信号保持期間T2において、同時に、列出力保持部71−2における光信号保持動作の制御を行う。列出力保持部71−2の光信号保持動作の制御では、タイミング生成回路20は、列出力保持部71−1における光信号保持動作、つまり、光信号保持期間T1において制御していた制御信号SHS1の代わりに、制御信号SHS2を制御する。より具体的には、タイミング生成回路20は、時刻t4において制御信号SHS2を“High”レベルにし、時刻t5において制御信号SHS2を“Low”レベルにする。このときの列出力保持部71−2内のそれぞれの構成要素の動作は、列出力保持部71−1の光信号保持動作における列出力保持部71−1内のそれぞれの構成要素の動作と同様に考えることができる。従って、列出力保持部71−2の光信号保持動作における列出力保持部71−2内のそれぞれの構成要素の動作に関する詳細な説明は省略する。
そして、タイミング生成回路20は、リセット信号保持期間T2を終了すると、制御信号Φ0を以前のリセット期間T0と同様に制御して、差動増幅回路73を初期化(リセット)し、その後、時刻t6において、差動増幅回路73のリセットを解除する。なお、図5に示した駆動タイミングの一例では、時刻t5〜時刻t6までの期間も、リセット期間T0として表している。
時刻t6において、リセット期間T0を終了すると、タイミング生成回路20は、列出力保持部71−1における信号出力動作の制御を開始する。つまり、帰還部72および差動増幅回路73による、列出力保持部71−1に保持しているノイズ除去光信号と列リセット信号とに基づいた出力信号を出力するための制御を開始する。列出力保持部71−1の信号出力動作を制御する信号出力期間T3では、時刻t6において、タイミング生成回路20は、制御信号CB1を“High”レベルにして、列出力保持部71−1に備えたスイッチSW711、スイッチSW713R、およびスイッチSW713Sを閉状態にする。また、同時に、タイミング生成回路20は、制御信号Φ2を“High”レベルにして、帰還部72に備えたスイッチSW724R1、スイッチSW723R1、およびスイッチSW725R1と、スイッチSW724S1、スイッチSW723S1、およびスイッチSW725S1とを閉状態にする。これにより、差動増幅回路73の反転入力端子が、スイッチSW713R、スイッチSW724R1、およびスイッチSW723R1を介して、サンプリング容量C71Rの第2の電極および帰還容量CR1の第1の電極と接続され、差動増幅回路73の非反転出力端子が、スイッチSW725R1を介して帰還容量CR1の第2の電極と接続される。また、差動増幅回路73の非反転入力端子が、スイッチSW713S、スイッチSW724S1、およびスイッチSW723S1を介して、サンプリング容量C71Sの第2の電極および帰還容量CS1の第1の電極と接続され、差動増幅回路73の反転出力端子が、スイッチSW725S1を介して帰還容量CS1の第2の電極と接続される。この接続によって、帰還容量CR1と帰還容量CS1との組が、差動増幅回路73の帰還容量として動作する。これにより、差動増幅回路73は、サンプリング容量C71Rおよびサンプリング容量C71Sと、帰還容量CR1および帰還容量CS1との比率に応じた増幅率で増幅した出力信号VOUTPと出力信号VOUTNとのそれぞれを出力する。
より具体的には、差動増幅回路73は、反転入力端子に入力されたサンプリング容量C71Rに保持した列リセット信号の信号レベル(電位)と、リセットされた帰還容量CR1の第1の電極の電位(クランプレベルVCM1)とに応じた電位の出力信号VOUTPを非反転出力端子から出力する。また、差動増幅回路73は、非反転入力端子に入力されたサンプリング容量C71Sに保持したノイズ除去光信号の信号レベル(電位)と、リセットされた帰還容量CS1の第1の電極の電位(クランプレベルVCM1)とに応じた電位の出力信号VOUTNを反転出力端子から出力する。
このとき、スイッチSW711によって、サンプリング容量C71Rの第1の電極とサンプリング容量C71Sの第1の電極とが短絡されている。言い換えれば、差動増幅回路73の非反転出力端子と反転出力端子との間に、帰還容量CR1、サンプリング容量C71R、サンプリング容量C71S、および帰還容量CS1が直列に接続される。このため、差動増幅回路73における増幅では、サンプリング容量C71Rに保持した列リセット信号の信号レベル(電位)とサンプリング容量C71Sに保持したノイズ除去光信号の信号レベル(電位)との差分信号を差動信号化した差動負信号および差動正信号を増幅する効果を得ることができる。つまり、差動増幅回路73は、列出力保持部71−1が対応する水平信号線60−1を介して列回路50から伝送されたノイズ除去光信号と列リセット信号とに基づいて相関二重サンプリング処理を行った出力信号VOUTPおよび出力信号VOUTNを、非反転出力端子および反転出力端子のそれぞれから出力する。そして、アナログデジタル変換回路80は、差動増幅回路73が出力した出力信号VOUTPおよび出力信号VOUTNに基づいてアナログデジタル変換したデジタル信号を出力回路90に出力し、出力回路90が信号形態を変換して固体撮像装置1の外部に出力する。
また、時刻t6では、制御信号Φ2の“High”レベルによって、帰還部72に備えたスイッチSW721R2およびスイッチSW721S2と、スイッチSW722R2およびスイッチSW722S2とが閉状態になる。これにより、帰還部72に備えた帰還容量CR2と帰還容量CS2とのそれぞれがリセットされる。
続いて、時刻t7において、タイミング生成回路20は、制御信号CB1を“Low”レベルにしてスイッチSW711、スイッチSW713R、およびスイッチSW713Sを開状態にし、制御信号Φ2を“Low”レベルにしてスイッチSW724R1、スイッチSW723R1、およびスイッチSW725R1と、スイッチSW724S1、スイッチSW723S1、およびスイッチSW725S1とを開状態にする。これにより、差動増幅回路73へのサンプリング容量C71R、サンプリング容量C71S、および帰還容量(帰還容量CR1および帰還容量CS1との組)の接続が解除され、列出力保持部71−1に保持したノイズ除去光信号と列リセット信号とに基づいた出力信号を出力する信号出力期間T3を終了する。また、時刻t7では、制御信号Φ2の“Low”レベルによって、スイッチSW721R2およびスイッチSW721S2と、スイッチSW722R2およびスイッチSW722S2とのそれぞれを開状態になり、帰還容量CR2と帰還容量CS2とのリセットを終了する。
また、タイミング生成回路20は、列出力保持部71−1における信号出力期間T3において、同時に、列出力保持部71−2におけるリセット信号保持動作の制御を行う。列出力保持部71−2のリセット信号保持動作の制御では、タイミング生成回路20は、列出力保持部71−1におけるリセット信号保持動作、つまり、リセット信号保持期間T2において制御していた制御信号SHR1の代わりに、制御信号SHR2を制御する。より具体的には、タイミング生成回路20は、時刻t6において制御信号SHR2を“High”レベルにし、時刻t7において制御信号SHR2を“Low”レベルにする。このときの列出力保持部71−2内のそれぞれの構成要素の動作は、列出力保持部71−1の光信号保持動作における列出力保持部71−1内のそれぞれの構成要素の動作と同様に考えることができる。従って、列出力保持部71−2のリセット信号保持動作における列出力保持部71−2内のそれぞれの構成要素の動作に関する詳細な説明は省略する。
また、タイミング生成回路20は、列出力保持部71−1における信号出力期間T3において、同時に、列出力保持部71−3における光信号保持動作の制御を行う。列出力保持部71−3の光信号保持動作の制御では、タイミング生成回路20は、列出力保持部71−1における光信号保持動作(光信号保持期間T1)において制御していた制御信号SHS1の代わりに、制御信号SHS3を制御する。より具体的には、タイミング生成回路20は、時刻t6において制御信号SHS3を“High”レベルにし、時刻t7において制御信号SHS3を“Low”レベルにする。このときの列出力保持部71−3内のそれぞれの構成要素の動作は、列出力保持部71−1の光信号保持動作における列出力保持部71−1内のそれぞれの構成要素の動作と同様に考えることができるため、詳細な説明は省略する。
そして、タイミング生成回路20は、信号出力期間T3を終了すると、制御信号Φ0を以前のリセット期間T0と同様に制御して、差動増幅回路73を初期化(リセット)し、その後、時刻t8において、差動増幅回路73のリセットを解除する。なお、図5に示した駆動タイミングの一例では、時刻t7〜時刻t8までの期間も、リセット期間T0として表している。
時刻t8において、リセット期間T0を終了すると、以降、同様に、タイミング生成回路20は、列出力保持部71−1における光信号保持動作、リセット信号保持動作、および信号出力動作を順次行う。また、タイミング生成回路20は、列出力保持部71−1における光信号保持期間T1、リセット信号保持期間T2、および信号出力期間T3において、同時に、列出力保持部71−2および列出力保持部71−3における光信号保持動作、リセット信号保持動作、および信号出力動作のいずれかの動作を、同じ動作が重複しないように順次行う。
図5に示した駆動タイミングの一例では、時刻t8〜時刻t9までの列出力保持部71−1における光信号保持期間T1において、タイミング生成回路20は、列出力保持部71−2における信号出力動作の制御を行っている。この列出力保持部71−2における信号出力動作では、タイミング生成回路20が、制御信号CB2および制御信号Φ1を“High”レベルにしている。これにより、列出力保持部71−2に備えたスイッチSW711、スイッチSW713R、およびスイッチSW713Sと、帰還部72に備えたスイッチSW724R2、スイッチSW723R2、およびスイッチSW725R2と、スイッチSW724S2、スイッチSW723S2、およびスイッチSW725S2とが閉状態になる。これにより、差動増幅回路73には、列出力保持部71−2内のサンプリング容量C71R、サンプリング容量C71S、および帰還容量(帰還容量CR2および帰還容量CS2との組)が接続され、列出力保持部71−2に保持したノイズ除去光信号と列リセット信号とに基づいた出力信号を出力する。
また、図5に示した駆動タイミングの一例では、時刻t10〜時刻t11までの列出力保持部71−1におけるリセット信号保持期間T2において、タイミング生成回路20は、列出力保持部71−2における光信号保持動作の制御を行っている。また、図5に示した駆動タイミングの一例では、時刻t12〜時刻t13までの列出力保持部71−1における信号出力期間T3において、タイミング生成回路20は、列出力保持部71−2におけるリセット信号保持動作の制御を行っている。なお、これらのときの列出力保持部71−2内のそれぞれの構成要素の動作は、列出力保持部71−1の光信号保持期間T1およびリセット信号保持期間T2における列出力保持部71−1内のそれぞれの構成要素の動作と同様に考えることができるため、詳細な説明は省略する。
また、図5に示した駆動タイミングの一例では、時刻t8〜時刻t9までの列出力保持部71−1における光信号保持期間T1において、タイミング生成回路20は、列出力保持部71−3におけるリセット信号保持動作の制御を行っている。このときの列出力保持部71−3内のそれぞれの構成要素の動作は、列出力保持部71−1のリセット信号保持動作における列出力保持部71−1内のそれぞれの構成要素の動作と同様に考えることができるため、詳細な説明は省略する。
また、図5に示した駆動タイミングの一例では、時刻t10〜時刻t11までの列出力保持部71−1におけるリセット信号保持期間T2において、タイミング生成回路20は、列出力保持部71−3における信号出力動作の制御を行っている。この列出力保持部71−3における信号出力動作では、タイミング生成回路20が、制御信号CB3および制御信号Φ2を“High”レベルにしている。これにより、列出力保持部71−3に備えたスイッチSW711、スイッチSW713R、およびスイッチSW713Sと、帰還部72に備えたスイッチSW724R1、スイッチSW723R1、およびスイッチSW725R1と、スイッチSW724S1、スイッチSW723S1、およびスイッチSW725S1とが閉状態になる。これにより、差動増幅回路73には、列出力保持部71−3内のサンプリング容量C71R、サンプリング容量C71S、および帰還容量(帰還容量CR1および帰還容量CS1との組)が接続され、列出力保持部71−3に保持したノイズ除去光信号と列リセット信号とに基づいた出力信号を出力する。
また、図5に示した駆動タイミングの一例では、時刻t12〜時刻t13までの列出力保持部71−1における信号出力期間T3において、タイミング生成回路20は、列出力保持部71−3における光信号保持動作の制御を行っている。このときの列出力保持部71−3内のそれぞれの構成要素の動作は、列出力保持部71−1の光信号保持動作における列出力保持部71−1内のそれぞれの構成要素の動作と同様に考えることができるため、詳細な説明は省略する。
このように、タイミング生成回路20は、それぞれの列出力保持部71における光信号保持動作、リセット信号保持動作、および信号出力動作を、異なる列出力保持部71が同じ動作をしない(動作が重複しない)ように制御する。これにより、差動増幅回路73は、それぞれの列出力保持部71に保持したノイズ除去光信号と列リセット信号とに基づいた出力信号を順次出力する。つまり、増幅兼選択回路70は、固体撮像装置1において隣接する列回路50から異なる水平信号線60を介して伝送されたノイズ除去光信号と列リセット信号とに基づいて相関二重サンプリング処理を行った出力信号を、順次出力する。
次に、第1の実施形態の固体撮像装置1において画素アレイ部10内に配置された画素11が出力した画素信号に対応する出力信号を外部に出力する一連の動作について説明する。まず、固体撮像装置1における一連の動作を説明するために着目する構成要素を示した固体撮像装置1の構成について説明する。図6は、本発明の第1の実施形態の固体撮像装置1に備えた画素11、列回路50、および増幅兼選択回路70の概略構成の一例を示した回路図である。図6には、画素11が2行8列に2次元的に配置された画素アレイ部10を備え、それぞれの列の画素11に対応した列回路50−1〜列回路50−8が、隣接する列回路50同士が異なる水平信号線60に列画素信号を出力するように、3つの水平信号線60(水平信号線60−1〜水平信号線60−3)のいずれかに接続されている構成の固体撮像装置1の構成の一例を示している。
なお、図6においては、説明を容易にするため、増幅兼選択回路70に備えた3個の列出力保持部71のそれぞれにおいて、サンプリング容量C71R、サンプリング容量C71S、スイッチSW711、スイッチSW712R、スイッチSW712S、スイッチSW713R、およびスイッチSW713Sのみを示している。つまり、それぞれの列出力保持部71において、スイッチSW714Rと、スイッチSW714Sとを省略して示している。
また、図6においては、説明を容易にするため、増幅兼選択回路70に備えた帰還部72において、スイッチSW724R1、帰還容量CR1、スイッチSW725R1、スイッチSW724R2、帰還容量CR2、スイッチSW725R2、スイッチSW724S1、帰還容量CS1、スイッチSW725S1、スイッチSW724S2、帰還容量CS2、およびスイッチSW725S2のみを示している。つまり、帰還部72において、スイッチSW720R、スイッチSW720S、スイッチSW721R1、スイッチSW721R2、スイッチSW722R1、スイッチSW723R1、スイッチSW723R2、スイッチSW722R2、スイッチSW721S1、スイッチSW721S2、スイッチSW722S1、スイッチSW722S2、スイッチSW723S1、およびスイッチSW723S2を省略して示している。そして、図6においては、スイッチSW724R1と、帰還容量CR1と、スイッチSW725R1とを帰還回路72−R1としてまとめて示している。また、図6においては、同様に、スイッチSW724R2と、帰還容量CR2と、スイッチSW725R2とを帰還回路72−R2とし、スイッチSW724S1と、帰還容量CS1と、スイッチSW725S1とを帰還回路72−S1とし、スイッチSW724S2と、帰還容量CS2と、スイッチSW725S2とを帰還回路72−S2として、それぞれまとめて示している。
なお、図6においては、帰還部72に備えたスイッチSW723R1、スイッチSW723R2、スイッチSW723S1、およびスイッチSW723S2を省略して示したことに伴って、差動増幅回路73の反転入力端子と非反転入力端子との接続を変更した構成を示している。より具体的には、差動増幅回路73の反転入力端子に、帰還回路72−R1および帰還回路72−R2の入力端子(スイッチSW724R1およびスイッチSW724R2の第1の端子)を接続し、それぞれの列出力保持部71から列リセット信号を入力する構成を示している。また、差動増幅回路73の非反転入力端子に、帰還回路72−S1および帰還回路72−S2の入力端子(スイッチSW724S1およびスイッチSW724S2の第1の端子)を接続し、それぞれの列出力保持部71からノイズ除去光信号を入力する構成を示している。
固体撮像装置1では、水平走査回路40が列選択信号CSEL(1)〜列選択信号CSEL(8)を順次出力することによって、列回路50−1〜列回路50−8に、列画素信号を、接続された水平信号線60に順次出力させて、増幅兼選択回路70に伝送する。そして、固体撮像装置1では、タイミング生成回路20が、それぞれの列出力保持部71の動作を制御する列出力保持部制御信号および帰還部72の動作を制御する帰還部制御信号を出力することによって、それぞれの水平信号線60を介して伝送された列画素信号に基づいて相関二重サンプリング処理を行った出力信号を出力する。ここで、列出力保持部71−1に対応する列出力保持部制御信号は、制御信号SHR1、制御信号SHS1、および制御信号CB1である。また、列出力保持部71−2に対応する列出力保持部制御信号は、制御信号SHR2、制御信号SHS2、および制御信号CB2である。また、列出力保持部71−3に対応する列出力保持部制御信号は、制御信号SHR3、制御信号SHS3、および制御信号CB3である。
続いて、図6に示した構成の固体撮像装置1における一連の動作のタイミングについて説明する。図7は、本発明の第1の実施形態の固体撮像装置1に備えた列回路50および増幅兼選択回路70の駆動タイミングの一例を示したタイミングチャートである。図7には、画素アレイ部10において異なる6列の画素11に対応する列回路50のそれぞれを順次制御して、それぞれの列回路50が出力した列画素信号に基づいて相関二重サンプリング処理を行った出力信号を順次出力する場合の駆動タイミングの一例を示している。なお、図7に示した駆動タイミングの一例は、画素アレイ部10の1行目に配置されたそれぞれの画素11が発生した画素信号に応じたノイズ除去光信号が、それぞれの列回路50に備えたサンプリング容量514に保持されている状態からの駆動タイミングである。つまり、図3に示した画素11および列回路50の駆動タイミングの一例における水平読出し期間の駆動タイミングである。
なお、図7に示した駆動タイミングの一例では、増幅兼選択回路70に備えたそれぞれの列出力保持部71における動作を、それぞれの動作を表す文言(光信号保持動作を「SIGNAL」、リセット信号保持動作を「RESET」、信号出力動作を「AMP」)で示している。そして、それぞれの動作の文言に続く“():括弧”内に、それぞれの動作において処理の対象となっている画素11の列を識別するため、列回路50が対応する画素11の列を表す“−”に続く数字を示している。また、図7に示した駆動タイミングの一例では、帰還回路72−R1と帰還回路72−S1との組によって構成される差動増幅回路73の帰還回路を帰還回路72−1として示し、帰還回路72−R2と帰還回路72−S2との組によって構成される差動増幅回路73の帰還回路を帰還回路72−2として示し、帰還回路72−1および帰還回路72−2における動作を、それぞれの動作を表す文言で示している。より具体的には、差動増幅回路73における差分信号の増幅の動作に対応した帰還容量としての動作を「AMP」、リセットされている動作を「RESET」という文言で示している。また、図7に示した駆動タイミングの一例では、差動増幅回路73における出力信号VOUTPおよび出力信号VOUTNをまとめて、「出力信号VOUT」として示している。そして、「COLUMN」に続く“():括弧”内に、それぞれの期間において出力する画素11の列を識別するため、列回路50が対応する画素11の列を表す“−”に続く数字を示している。
なお、図7に示した駆動タイミングの一例では、説明を容易にするため、それぞれの列出力保持部71に備えたサンプリング容量C71Rとサンプリング容量C71Sとをクランプする制御、帰還部72に備えた帰還容量CR1、帰還容量CR2、帰還容量CS1、および帰還容量CS1をリセットする制御を省略している。しかし、実際の固体撮像装置1においては、これらのクランプ制御やリセット制御は省略するものではない。つまり、実際の固体撮像装置1においては、上述したタイミングにおいてクランプ制御やリセット制御を行う(図3および図5参照)。
水平読出し期間では、まず、時刻t1において、水平走査回路40は、1列目の列選択信号CSEL(1)によって1列目の列回路50−1を選択し、1列目の列回路50−1に備えたサンプリング容量514に保持されたノイズ除去光信号を、水平信号線60−1に出力させる。また、時刻t1において、タイミング生成回路20は、制御信号SHS1によって、列出力保持部71−1に光信号保持動作(SIGNAL(1))を行わせ、水平信号線60−1を介して列回路50−1から伝送されてきたノイズ除去光信号を、列出力保持部71−1内のサンプリング容量C71Sに保持(サンプリング)させる。
続いて、時刻t2において、水平走査回路40は、1列目のクランプパルスCL(1)によって1列目の列回路50−1に備えたサンプリング容量514をクランプレベルVCOMにクランプさせ、列リセット信号を水平信号線60−1に出力させる。また、時刻t2において、タイミング生成回路20は、制御信号SHR1によって、列出力保持部71−1にリセット信号保持動作(RESET(1))を行わせ、水平信号線60−1を介して列回路50−1から伝送されてきた列リセット信号を、列出力保持部71−1内のサンプリング容量C71Rに保持(サンプリング)させる。
さらに、時刻t2において、水平走査回路40は、2列目の列選択信号CSEL(2)によって2列目の列回路50−2を選択し、2列目の列回路50−2に備えたサンプリング容量514に保持されたノイズ除去光信号を、水平信号線60−2に出力させる。また、時刻t2において、タイミング生成回路20は、制御信号SHS2によって、列出力保持部71−2に光信号保持動作(SIGNAL(2))を行わせ、水平信号線60−2を介して列回路50−2から伝送されてきたノイズ除去光信号を、列出力保持部71−2内のサンプリング容量C71Sに保持(サンプリング)させる。
続いて、時刻t3において、水平走査回路40は、1列目の列選択信号CSEL(1)による1列目の列回路50−1の選択と、1列目のクランプパルスCL(1)による1列目の列回路50−1に備えたサンプリング容量514のクランプとを解除する。
また、時刻t3において、タイミング生成回路20は、制御信号CB1によって列出力保持部71−1を選択し、制御信号Φ2によって、差動増幅回路73に、列出力保持部71−1に備えたサンプリング容量C71Rおよびサンプリング容量C71Sと、帰還回路72−1(帰還回路72−R1および帰還回路72−S1)とを接続して信号出力動作(AMP(1))を行わせる。これにより、差動増幅回路73は、1列目の列回路50−1が水平信号線60−1を介して伝送した列画素信号(ノイズ除去光信号および列リセット信号)に基づいて相関二重サンプリング処理を行った出力信号VOUT、つまり、1列目の画素11が出力した画素信号に応じた出力信号VOUT(COLUMN(1))を出力する。
さらに、時刻t3において、水平走査回路40は、2列目のクランプパルスCL(2)によって2列目の列回路50−2に備えたサンプリング容量514をクランプレベルVCOMにクランプさせ、列リセット信号を水平信号線60−2に出力させる。また、時刻t3において、タイミング生成回路20は、制御信号SHR2によって、列出力保持部71−2にリセット信号保持動作(RESET(2))を行わせ、水平信号線60−2を介して列回路50−2から伝送されてきた列リセット信号を、列出力保持部71−2内のサンプリング容量C71Rに保持(サンプリング)させる。
さらに、時刻t3において、水平走査回路40は、3列目の列選択信号CSEL(3)によって3列目の列回路50−3を選択し、3列目の列回路50−3に備えたサンプリング容量514に保持されたノイズ除去光信号を、水平信号線60−3に出力させる。また、時刻t3において、タイミング生成回路20は、制御信号SHS3によって、列出力保持部71−3に光信号保持動作(SIGNAL(3))を行わせ、水平信号線60−3を介して列回路50−3から伝送されてきたノイズ除去光信号を、列出力保持部71−3内のサンプリング容量C71Sに保持(サンプリング)させる。
続いて、時刻t4において、水平走査回路40は、4列目の列選択信号CSEL(4)によって4列目の列回路50−4を選択し、4列目の列回路50−4に備えたサンプリング容量514に保持されたノイズ除去光信号を、水平信号線60−1に出力させる。また、時刻t4において、タイミング生成回路20は、制御信号SHS1によって、列出力保持部71−1に光信号保持動作(SIGNAL(4))を行わせ、水平信号線60−1を介して列回路50−1から伝送されてきたノイズ除去光信号を、列出力保持部71−1内のサンプリング容量C71Sに保持(サンプリング)させる。
さらに、時刻t4において、水平走査回路40は、2列目の列選択信号CSEL(2)による2列目の列回路50−2の選択と、2列目のクランプパルスCL(2)による2列目の列回路50−2に備えたサンプリング容量514のクランプとを解除する。また、時刻t4において、タイミング生成回路20は、制御信号CB1による列出力保持部71−1の選択と、制御信号Φ2による差動増幅回路73への列出力保持部71−1内のそれぞれのサンプリング容量と、帰還回路72−1との接続を解除する。
そして、時刻t4において、タイミング生成回路20は、制御信号CB2によって列出力保持部71−2を選択し、制御信号Φ1によって、差動増幅回路73に、列出力保持部71−2に備えたサンプリング容量C71Rおよびサンプリング容量C71Sと、帰還回路72−2(帰還回路72−R2および帰還回路72−S2)とを接続して信号出力動作(AMP(2))を行わせる。これにより、差動増幅回路73は、2列目の列回路50−2が水平信号線60−2を介して伝送した列画素信号に基づいて相関二重サンプリング処理を行った、2列目の画素11が出力した画素信号に応じた出力信号VOUT(COLUMN(2))を出力する。なお、このとき、帰還回路72−1内の帰還容量CR1および帰還容量CS1は、制御信号Φ1によってリセットされる。
さらに、時刻t4において、水平走査回路40は、3列目のクランプパルスCL(3)によって3列目の列回路50−3に備えたサンプリング容量514をクランプレベルVCOMにクランプさせ、列リセット信号を水平信号線60−3に出力させる。また、時刻t4において、タイミング生成回路20は、制御信号SHR3によって、列出力保持部71−3にリセット信号保持動作(RESET(3))を行わせ、水平信号線60−3を介して列回路50−2から伝送されてきた列リセット信号を、列出力保持部71−3内のサンプリング容量C71Rに保持(サンプリング)させる。
続いて、時刻t5において、水平走査回路40は、4列目のクランプパルスCL(4)によって4列目の列回路50−4に備えたサンプリング容量514をクランプレベルVCOMにクランプさせ、列リセット信号を水平信号線60−1に出力させる。また、時刻t5において、タイミング生成回路20は、制御信号SHR1によって、列出力保持部71−1にリセット信号保持動作(RESET(4))を行わせ、水平信号線60−1を介して列回路50−4から伝送されてきた列リセット信号を、列出力保持部71−1内のサンプリング容量C71Rに保持(サンプリング)させる。
さらに、時刻t5において、水平走査回路40は、5列目の列選択信号CSEL(5)によって5列目の列回路50−5を選択し、5列目の列回路50−5に備えたサンプリング容量514に保持されたノイズ除去光信号を、水平信号線60−2に出力させる。また、時刻t5において、タイミング生成回路20は、制御信号SHS2によって、列出力保持部71−2に光信号保持動作(SIGNAL(5))を行わせ、水平信号線60−2を介して列回路50−5から伝送されてきたノイズ除去光信号を、列出力保持部71−2内のサンプリング容量C71Sに保持(サンプリング)させる。
さらに、時刻t5において、水平走査回路40は、3列目の列選択信号CSEL(3)による3列目の列回路50−3の選択と、3列目のクランプパルスCL(3)による3列目の列回路50−3に備えたサンプリング容量514のクランプとを解除する。また、時刻t5において、タイミング生成回路20は、制御信号CB2による列出力保持部71−2の選択と、制御信号Φ1による差動増幅回路73への列出力保持部71−2内のそれぞれのサンプリング容量と、帰還回路72−2との接続を解除する。
そして、時刻t5において、タイミング生成回路20は、制御信号CB3によって列出力保持部71−3を選択し、制御信号Φ2によって、差動増幅回路73に、列出力保持部71−3に備えたサンプリング容量C71Rおよびサンプリング容量C71Sと、帰還回路72−1とを接続して信号出力動作(AMP(3))を行わせる。これにより、差動増幅回路73は、3列目の列回路50−3が水平信号線60−3を介して伝送した列画素信号に基づいて相関二重サンプリング処理を行った、3列目の画素11が出力した画素信号に応じた出力信号VOUT(COLUMN(3))を出力する。なお、このとき、帰還回路72−2内の帰還容量CR2および帰還容量CS2は、制御信号Φ2によってリセットされる。
続いて、時刻t6において、水平走査回路40は、4列目の列選択信号CSEL(4)による4列目の列回路50−4の選択と、4列目のクランプパルスCL(4)による4列目の列回路50−4に備えたサンプリング容量514のクランプとを解除する。また、時刻t6において、タイミング生成回路20は、制御信号CB1による列出力保持部71−1の選択と、制御信号Φ2による差動増幅回路73への列出力保持部71−3内のそれぞれのサンプリング容量と、帰還回路72−1との接続を解除する。
そして、時刻t6において、タイミング生成回路20は、制御信号CB1によって列出力保持部71−1を選択し、制御信号Φ1によって、差動増幅回路73に、列出力保持部71−1に備えたサンプリング容量C71Rおよびサンプリング容量C71Sと、帰還回路72−1とを接続して信号出力動作(AMP(4))を行わせる。これにより、差動増幅回路73は、4列目の列回路50−4が水平信号線60−1を介して伝送した列画素信号に基づいて相関二重サンプリング処理を行った、4列目の画素11が出力した画素信号に応じた出力信号VOUT(COLUMN(4))を出力する。なお、このとき、帰還回路72−1内の帰還容量CR1および帰還容量CS1は、制御信号Φ1によってリセットされる。
さらに、時刻t6において、水平走査回路40は、5列目のクランプパルスCL(5)によって5列目の列回路50−5に備えたサンプリング容量514をクランプレベルVCOMにクランプさせ、列リセット信号を水平信号線60−2に出力させる。また、時刻t6において、タイミング生成回路20は、制御信号SHR2によって、列出力保持部71−2にリセット信号保持動作(RESET(5))を行わせ、水平信号線60−2を介して列回路50−5から伝送されてきた列リセット信号を、列出力保持部71−2内のサンプリング容量C71Rに保持(サンプリング)させる。
さらに、時刻t6において、水平走査回路40は、6列目の列選択信号CSEL(6)によって6列目の列回路50−6を選択し、6列目の列回路50−6に備えたサンプリング容量514に保持されたノイズ除去光信号を、水平信号線60−3に出力させる。また、時刻t6において、タイミング生成回路20は、制御信号SHS3によって、列出力保持部71−3に光信号保持動作(SIGNAL(6))を行わせ、水平信号線60−3を介して列回路50−6から伝送されてきたノイズ除去光信号を、列出力保持部71−3内のサンプリング容量C71Sに保持(サンプリング)させる。
時刻t7以降、同様に、水平走査回路40は、列回路50を順次選択して、対応する水平信号線60に列画素信号を出力させる。また、タイミング生成回路20は、それぞれの列出力保持部71における光信号保持動作、リセット信号保持動作、および信号出力動作が異なる列出力保持部71同士で重複しないように制御し、差動増幅回路73からそれぞれの列画素信号に対応する出力信号VOUTを出力させる。
このように、固体撮像装置1では、3つの水平信号線60(水平信号線60−1〜水平信号線60−3)を備え、隣接する列回路50同士を異なる水平信号線60に周期的に接続する。そして、固体撮像装置1では、列回路50からの列リセット信号の水平信号線60への読み出しと、隣接する列回路50からのノイズ除去光信号の異なる水平信号線60への読み出しとを同時期に並列して行う。
また、固体撮像装置1では、増幅兼選択回路70内に、それぞれの水平信号線60に対応した3個の列出力保持部71(列出力保持部71−1〜列出力保持部71−3)を備え、対応する水平信号線60を介して伝送されたノイズ除去光信号と列リセット信号とのそれぞれを保持する。そして、固体撮像装置1では、増幅兼選択回路70内の帰還部72内に、ノイズ除去光信号と列リセット信号とのそれぞれに対応した帰還容量を含んで構成される2組の帰還回路(帰還回路72−1および帰還回路72−2)を備え、ノイズ除去光信号と列リセット信号との両方の信号の保持を終了した列出力保持部71を順次選択する。このとき、固体撮像装置1では、選択した列出力保持部71が保持したノイズ除去光信号と列リセット信号との差分信号(相関二重サンプリング処理)を増幅する差動増幅回路73に接続する帰還容量として、2組の帰還回路を交互に切り替える。
これにより、固体撮像装置1では、増幅兼選択回路70に備えた3個の列出力保持部71における光信号保持動作、リセット信号保持動作、および信号出力動作を、異なる列出力保持部71同士で重複させることなく、それぞれの列回路50が出力した列画素信号、つまり、それぞれの列に配置された画素11に対応する出力信号VOUTを連続して、順次出力させることができる。このため、固体撮像装置1では、従来の固体撮像装置のように、ノイズ除去後の光信号とリセット信号との保持(サンプリング)が終了するごとに、それぞれの列回路に対応した最終的な出力信号を出力するのではなく、いずれかの列出力保持部71の信号出力動作によって、出力信号VOUTを出力させることができる。これは、固体撮像装置1では、最初の出力信号VOUTを出力した後であれば、光信号保持動作およびリセット信号保持動作を行っている列出力保持部71がある場合であっても、いずれかの列出力保持部71が信号出力動作を行うことができる状態になるからである。このため、固体撮像装置1では、増幅兼選択回路70によって列回路50に起因する画質の悪化を抑制すると共に、従来の固体撮像装置のようにクロック信号の周波数を高くすることなく、つまり、消費電力が増大することなく、出力信号VOUTを出力する速度を向上させることができる。
ここで、固体撮像装置1に備えたそれぞれの構成要素の配置について説明する。固体撮像装置1は、一般的なモノリシック構造(単一の半導体基板で製造された構造)にすることもできるが、複数の半導体基板を積層した構造にすることによって、固体撮像装置1の小型化を実現することができる。つまり、固体撮像装置1を積層構造にすることによって、固体撮像装置1の実装面積を小さくすることができる。
図8は、本発明の実施形態の固体撮像装置1に備えたそれぞれの構成要素の半導体基板への配置の一例を示したレイアウト図である。図8には、2枚の半導体基板を積層した構造の固体撮像装置1におけるそれぞれの構成要素の配置を示している。そして、図8の(a)には、固体撮像装置1に被写体光が入射する側の第1の半導体基板110におけるそれぞれの構成要素の配置を示し、図8の(b)には、第1の半導体基板110において被写体光が入射する側の面(入射面)と反対側の面に積層する第2の半導体基板120におけるそれぞれの構成要素の配置を示している。なお、図8は、固体撮像装置1における被写体光の入射面側から見た各構成要素の配置を示している。従って、固体撮像装置1を形成する場合、図8の(a)に示した第1の半導体基板110は、図8の(b)に示した第2の半導体基板120の上側に重ねて形成(積層)する。
図8の(a)に示したように、固体撮像装置1では、複数の画素11が配置された画素アレイ部10と、垂直走査回路30と、画素11のそれぞれの列に対応する複数の列回路50と水平走査回路40とを、第1の半導体基板110に配置する。また、固体撮像装置1では、タイミング生成回路20と、増幅兼選択回路70と、アナログデジタル変換回路80と、出力回路90とを、第2の半導体基板120に配置する。図8の(b)に示した第2の半導体基板120におけるそれぞれの構成要素の配置の一例では、列回路50が、増幅兼選択回路70の直上に配置している。
第1の半導体基板110と第2の半導体基板120との間の信号線(例えば、水平信号線60)は、第1の半導体基板110に配置された接合領域131と第2の半導体基板120に配置された接合領域132との中で互いに接続される。接合領域131および接合領域132内には、それぞれの信号線を接続する基板間接続部が形成され、積層されたそれぞれの半導体基板に形成された構成要素同士は、基板間接続部によって電気的に接続され、基板間接続部を介して信号の送受信を行う。基板間接続部としては、例えば、蒸着法、めっき法で作製されるマイクロバンプなどを用いる。このとき、それぞれの半導体基板の間に存在する空間には、接着剤などの絶縁部材を充填させてもよい。なお、基板間接続部の構造は、マイクロバンプを用いた方式に限定されるものではなく、例えば、シリコン貫通電極(TSV:Through−Silicon−Via)方式を用いてもよい。
そして、第2の半導体基板120においては、増幅兼選択回路70の領域内において、増幅兼選択回路70に備えた列出力保持部71と、帰還部72および差動増幅回路73とが近接するように配置する。より具体的には、差動増幅回路73と、この差動増幅回路73から最も遠くの位置に配置された列出力保持部71との間の配線長が、列出力保持部71と、この列出力保持部71が対応する水平信号線60において最も遠くの位置に配置された列回路50との間の水平信号線60の配線長よりも短くなるように配置する。さらに具体的には、差動増幅回路73の反転入力端子または非反転入力端子と、差動増幅回路73から最も遠くの位置に配置された列出力保持部71に備えたサンプリング容量C71Rまたはサンプリング容量C71Sとの間の配線長が、列出力保持部71に備えた帰還容量CR1、帰還容量CR2、帰還容量CS1、または帰還容量CS2と、この列出力保持部71が対応する水平信号線60において最も遠くの位置に配置された列回路50に備えた列出力アンプ52の出力端子との間の配線長よりも短くなるように、増幅兼選択回路70内のそれぞれの構成要素(列出力保持部71、帰還部72、差動増幅回路73)を近傍に配置する。
これにより、列出力保持部71と差動増幅回路73とを接続する信号線、つまり、列出力保持部71が保持したノイズ除去光信号と列リセット信号とを差動増幅回路73に伝送する信号線の経路の長さ(配線長)を短くすることができ、差動増幅回路73の高速化の妨げになる配線の寄生容量や抵抗を少なくすることができる。このことにより、差動増幅回路73を高速に動作させることができる。
第1の実施形態によれば、行列状に複数配置された画素(画素11)の列ごとに配置され、対応する列の画素11が出力した画素信号(光信号およびリセット信号)に応じた列画素信号(ノイズ除去光信号)を出力する複数の列回路(列回路50)と、複数の列回路50が周期的に分けられて複数接続され、接続された列回路50のいずれかが出力したノイズ除去光信号と、ノイズ除去光信号を出力した列回路50をリセットしたときの列リセット信号とを伝送する複数の水平信号線(水平信号線60)と、複数の水平信号線60のそれぞれによって伝送されたノイズ除去光信号および列リセット信号のいずれかを選択して順次サンプリングし、同じ列回路50から出力されたノイズ除去光信号と列リセット信号とに基づいた差分信号を増幅して出力する増幅兼選択回路(増幅兼選択回路70)と、を備えた固体撮像装置(固体撮像装置1)の駆動方法であって、増幅兼選択回路70に、ノイズ除去光信号をサンプリングする第1の動作(光信号保持動作)と、列リセット信号をサンプリングする第2の動作(リセット信号保持動作)と、差分信号を増幅して出力する第3の動作(信号出力動作)との内、少なくとも2つの動作を同時期に並列して行わせると共に、異なる水平信号線60に接続されたそれぞれの構成要素(列回路50および増幅兼選択回路70)に、光信号保持動作と、リセット信号保持動作と、信号出力動作とのそれぞれに対応する動作をこの順番で行わせ、光信号保持動作と、リセット信号保持動作と、信号出力動作とについて、列回路50および増幅兼選択回路70のそれぞれに異なる動作を同じ期間において並列して行わせる、固体撮像装置(固体撮像装置1)の駆動方法が構成される。
また、第1の実施形態によれば、増幅兼選択回路70は、複数の水平信号線60のそれぞれに対応し、光信号保持動作において、対応する水平信号線60によって伝送されたノイズ除去光信号を保持し、リセット信号保持動作において、対応する水平信号線60によって伝送された列リセット信号を保持するサンプリング容量(サンプリング容量C71Sおよびサンプリング容量C71R)を具備し、信号出力動作において、サンプリング容量C71Sおよびサンプリング容量C71Rに保持したノイズ除去光信号と列リセット信号との差分の信号を差動信号化した差動信号を出力する複数の列出力保持部(列出力保持部71)と、複数の列出力保持部71の全てに対応し、信号を増幅するための第1の帰還容量(帰還容量CS1および帰還容量CR1)および第2の帰還容量(帰還容量CS2および帰還容量CR2)を具備し、信号出力動作ごとに、列出力保持部71から出力された差動信号を増幅するための帰還容量を、帰還容量CS1および帰還容量CR1、または帰還容量CS2および帰還容量CR2のいずれか一方に交互に切り替える帰還部(帰還部72)と、信号出力動作において、差動信号を出力する列出力保持部71に具備したサンプリング容量C71Sおよびサンプリング容量C71Rと、切り替えられた帰還容量CS1および帰還容量CR1、または帰還容量CS2および帰還容量CR2との比率に応じて、出力された差動信号を増幅して差分信号として出力する差動増幅回路(差動増幅回路73)と、を備え、差動増幅回路73が信号出力動作を行っている期間に、信号出力動作において差動信号を出力する列出力保持部71が対応する水平信号線60と異なる水平信号線60に接続された隣接する列回路50の内、一方の列回路50にノイズ除去光信号を、他方の列回路50に列リセット信号を同時期に並列して出力させ、ノイズ除去光信号が伝送される水平信号線60に対応した光信号保持動作を行う列出力保持部71に、伝送されたノイズ除去光信号を保持させ、列リセット信号が伝送される水平信号線60に対応したリセット信号保持動作を行う列出力保持部71に、伝送された列リセット信号を保持させ、光信号保持動作と、リセット信号保持動作と、信号出力動作とが切り替わる間の期間に、差動増幅回路73を初期化させる、固体撮像装置1の駆動方法が構成される。
また、第1の実施形態によれば、行列状に複数配置された画素11の列ごとに配置され、対応する列の画素11が出力した光信号およびリセット信号に応じたノイズ除去光信号を出力する複数の列回路50と、複数の列回路50が周期的に分けられて複数接続され、接続された列回路50のいずれかが出力したノイズ除去光信号と、ノイズ除去光信号を出力した列回路50をリセットしたときの列リセット信号とを伝送する複数の水平信号線60と、複数の水平信号線60のそれぞれによって伝送されたノイズ除去光信号および列リセット信号のいずれかを選択して順次サンプリングし、同じ列回路50から出力されたノイズ除去光信号と列リセット信号とに基づいた差分信号を増幅して出力する増幅兼選択回路70と、を備え、増幅兼選択回路70は、複数の水平信号線60のそれぞれに対応し、ノイズ除去光信号をサンプリングする光信号保持動作において、対応する水平信号線60によって伝送されたノイズ除去光信号を保持し、列リセット信号をサンプリングするリセット信号保持動作において、対応する水平信号線60によって伝送された列リセット信号を保持するサンプリング容量C71Sおよびサンプリング容量C71Rを具備し、差分信号を増幅して出力する信号出力動作において、サンプリング容量C71Sおよびサンプリング容量C71Rに保持したノイズ除去光信号と列リセット信号との差分の信号を差動信号化した差動信号を出力する複数の列出力保持部71と、複数の列出力保持部71の全てに対応し、信号を増幅するための帰還容量CS1および帰還容量CR1、および帰還容量CS2および帰還容量CR2を具備し、信号出力動作ごとに、列出力保持部71から出力された差動信号を増幅するための帰還容量を、帰還容量CS1および帰還容量CR1、または帰還容量CS2および帰還容量CR2のいずれか一方に交互に切り替える帰還部72と、信号出力動作において、差動信号を出力する列出力保持部71に具備したサンプリング容量C71Sおよびサンプリング容量C71Rと、切り替えられた帰還容量CS1および帰還容量CR1、または帰還容量CS2および帰還容量CR2との比率に応じて、出力された差動信号を増幅して差分信号として出力する差動増幅回路73と、を備えた固体撮像装置1であって、差動増幅回路73と、差動増幅回路73から最も遠くの位置に配置される列出力保持部71に具備したサンプリング容量C71Sまたはサンプリング容量C71Rとの間の配線長が、このサンプリング容量C71Sまたはサンプリング容量C71Rと、水平信号線60において最も遠くの位置に配置される列回路50との間の水平信号線60の配線長よりも短くなるように、増幅兼選択回路70に備えたそれぞれの構成要素(列出力保持部71、帰還部72、差動増幅回路73)を近傍に配置する、固体撮像装置(固体撮像装置1)が構成される。
また、第1の実施形態によれば、第1の半導体基板(第1の半導体基板110)と第2の半導体基板(第2の半導体基板120)とが、基板間接続部(例えば、マイクロバンプ)によって電気的に接続された構成であって、少なくとも、行列状に複数配置された画素11は、光が入射する第1の半導体基板110に形成され、少なくとも、増幅兼選択回路70は、第1の半導体基板110に光が入射する側の面と反対側の面に積層される第2の半導体基板120に形成する、固体撮像装置1が構成される。
上記に述べたように、第1の実施形態の固体撮像装置1では、固体撮像装置1に備えた列回路50を3つの水平信号線60(水平信号線60−1〜水平信号線60−3)に分けて接続し、隣接する2個の列回路50のそれぞれから異なる水平信号線60への列画素信号の出力(読み出し)を同時期に並列して行うように制御する。また、第1の実施形態の固体撮像装置1では、それぞれの水平信号線60に対応する列出力保持部71における光信号保持動作、リセット信号保持動作、および信号出力動作が異なる列出力保持部71同士で重複しないように制御する。そして、いずれかの列出力保持部71が信号出力動作をする際に、ノイズ除去光信号と列リセット信号とのそれぞれに対応した2組の帰還回路を交互に切り替えて、ノイズ除去光信号と列リセット信号との差分信号を増幅する。これにより、第1の実施形態の固体撮像装置1では、それぞれの列に配置された画素11に対応する出力信号VOUTを出力する速度を向上させることができる。
なお、第1の実施形態の固体撮像装置1では、図4および図6において、固体撮像装置1に3つの水平信号線60(水平信号線60−1〜水平信号線60−3)を備え、隣接する列回路50のそれぞれが異なる水平信号線60に周期的に接続されている構成の一例を示した。しかし、固体撮像装置1に備える水平信号線60の数は、第1の実施形態で示した数に限定されるものではなく、さらに多くの数の水平信号線60を備え、隣接する列回路50のそれぞれが異なる水平信号線60に周期的に接続される構成であってもよい。この構成の場合、増幅兼選択回路70は、それぞれの水平信号線60に対応した列出力保持部71を備える構成になる。また、固体撮像装置1では、3つの水平信号線60と、それぞれの水平信号線60に対応する3個の列出力保持部71(列出力保持部71−1〜列出力保持部71−3)を備えた増幅兼選択回路70との構成を、複数備える構成であってもよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本発明の第2の実施形態における固体撮像装置(以下、「固体撮像装置2」という)は、第1の実施形態の固体撮像装置1において備えていた3つの水平信号線60が4つに増え、これに伴って、第1の実施形態の固体撮像装置1において備えていた増幅兼選択回路70に備える列出力保持部71の数が4個になった構成である。このため、固体撮像装置2の構造や、固体撮像装置2に備えたそれぞれの構成要素の構成および動作は、第1の実施形態の固体撮像装置1の構造や、第1の実施形態の固体撮像装置1に備えたそれぞれの構成要素の構成および動作と同様である。従って、固体撮像装置2の構造や、固体撮像装置2に備えたそれぞれの構成要素の構成および動作に関する詳細な説明は省略する。そして、以下の説明においては、第1の実施形態の固体撮像装置1の構成要素と同様の構成要素には、同一の符号を用い、第2の実施形態の固体撮像装置2において画素アレイ部10内に配置された画素11が出力した画素信号に対応する出力信号を外部に出力する一連の動作について説明する。
まず、固体撮像装置2における一連の動作を説明するために着目する構成要素を示した固体撮像装置2の構成について説明する。図9は、本発明の第2の実施形態の固体撮像装置2に備えた画素11、列回路50、および増幅兼選択回路70の概略構成の一例を示した回路図である。図9には、画素11が2行8列に2次元的に配置された画素アレイ部10を備え、それぞれの列の画素11に対応した列回路50−1〜列回路50−8が、隣接する列回路50同士が異なる水平信号線60に列画素信号を出力するように、4つの水平信号線60(水平信号線60−1〜水平信号線60−4)のいずれかに接続されている構成の固体撮像装置2の構成の一例を示している。
なお、図9においても、第1の実施形態の固体撮像装置1において説明した図6と同様に、説明を容易にするため、増幅兼選択回路70に備えた4個の列出力保持部71のそれぞれにおいて、サンプリング容量C71R、サンプリング容量C71S、スイッチSW711、スイッチSW712R、スイッチSW712S、スイッチSW713R、およびスイッチSW713Sのみを示している。
また、図9においても、第1の実施形態の固体撮像装置1において説明した図6と同様に、説明を容易にするため、増幅兼選択回路70に備えた帰還部72において、スイッチSW724R1、帰還容量CR1、スイッチSW725R1、スイッチSW724R2、帰還容量CR2、スイッチSW725R2、スイッチSW724S1、帰還容量CS1、スイッチSW725S1、スイッチSW724S2、帰還容量CS2、およびスイッチSW725S2のみを示している。そして、図9においても、第1の実施形態の固体撮像装置1において説明した図6と同様に、帰還部72内の構成要素を、帰還回路72−R1、帰還回路72−R2、帰還回路72−S1、または帰還回路72−S2のいずれかにまとめて示している。
なお、図9においても、第1の実施形態の固体撮像装置1において説明した図6と同様に、差動増幅回路73の反転入力端子に、帰還回路72−R1および帰還回路72−R2の入力端子(スイッチSW724R1およびスイッチSW724R2の第1の端子)を接続し、それぞれの列出力保持部71から列リセット信号を入力する構成を示している。また、差動増幅回路73の非反転入力端子に、帰還回路72−S1および帰還回路72−S2の入力端子(スイッチSW724S1およびスイッチSW724S2の第1の端子)を接続し、それぞれの列出力保持部71からノイズ除去光信号を入力する構成を示している。
固体撮像装置2でも、第1の実施形態の固体撮像装置1と同様に、水平走査回路40が列選択信号CSEL(1)〜列選択信号CSEL(8)を順次出力することによって、列回路50−1〜列回路50−8に、列画素信号を、接続された水平信号線60に順次出力させて、増幅兼選択回路70に伝送する。そして、固体撮像装置2でも、第1の実施形態の固体撮像装置1と同様に、タイミング生成回路20が、それぞれの列出力保持部71の動作を制御する列出力保持部制御信号および帰還部72の動作を制御する帰還部制御信号を出力することによって、それぞれの水平信号線60を介して伝送された列画素信号に基づいて相関二重サンプリング処理を行った出力信号を出力する。ここで、列出力保持部71−1に対応する列出力保持部制御信号は、制御信号SHR1、制御信号SHS1、および制御信号CB1である。また、列出力保持部71−2に対応する列出力保持部制御信号は、制御信号SHR2、制御信号SHS2、および制御信号CB2である。また、列出力保持部71−3に対応する列出力保持部制御信号は、制御信号SHR3、制御信号SHS3、および制御信号CB3である。また、列出力保持部71−4に対応する列出力保持部制御信号は、制御信号SHR4、制御信号SHS4、および制御信号CB4である。
続いて、図9に示した構成の固体撮像装置2における一連の動作のタイミングについて説明する。図10は、本発明の第2の実施形態の固体撮像装置2に備えた列回路50および増幅兼選択回路70の駆動タイミングの一例を示したタイミングチャートである。図10には、画素アレイ部10において異なる8列の画素11に対応する列回路50のそれぞれを予め定めた2個の列回路50ごとに1つのグループとして設定し、それぞれのグループごとに順次制御して、それぞれの列回路50が出力した列画素信号に基づいて相関二重サンプリング処理を行った出力信号を順次出力する場合の駆動タイミングの一例を示している。なお、図10には、隣接する2個の列回路50を1つのグループとして設定した場合の駆動タイミングの一例を示している。なお、図10に示した駆動タイミングの一例も、第1の実施形態の固体撮像装置1において説明した図7と同様に、画素アレイ部10の1行目に配置されたそれぞれの画素11が発生した画素信号に応じたノイズ除去光信号が、それぞれの列回路50に備えたサンプリング容量514に保持されている状態からの水平読出し期間の駆動タイミングである。
なお、図10に示した駆動タイミングの一例において示した文言は、第1の実施形態の固体撮像装置1において説明した図7と同様である。ただし、図10に示した駆動タイミングの一例では、水平信号線60および列出力保持部71の数が4個に増えたことに伴って、図7に示した第1の実施形態の固体撮像装置1における駆動タイミングと異なるタイミングが追加されている。このタイミングにおける動作は、列出力保持部71が以前の状態を保持する動作(以下、「状態保持動作」という)である。図10においては、この「状態保持動作」を表す文言として、「HOLD」を示している。
なお、図10に示した駆動タイミングの一例でも、第1の実施形態の固体撮像装置1において説明した図7と同様に、説明を容易にするため、それぞれの列出力保持部71に備えたサンプリング容量C71Rとサンプリング容量C71Sとをクランプする制御、帰還部72に備えた帰還容量CR1、帰還容量CR2、帰還容量CS1、および帰還容量CS1をリセットする制御を省略している。しかし、実際の固体撮像装置2においては、第1の実施形態の固体撮像装置1と同様に、これらのクランプ制御やリセット制御は省略するものではなく、上述したタイミングにおいてクランプ制御やリセット制御を行う(図3および図5参照)。
水平読出し期間では、まず、時刻t1において、水平走査回路40は、1列目の列選択信号CSEL(1)と、2列目の列選択信号CSEL(2)とによって、1列目の列回路50−1と2列目の列回路50−2とを同時に選択する。これにより、1列目の列回路50−1に備えたサンプリング容量514に保持されたノイズ除去光信号が水平信号線60−1に出力され、2列目の列回路50−2に備えたサンプリング容量514に保持されたノイズ除去光信号が水平信号線60−2に同時に出力される。また、時刻t1において、タイミング生成回路20は、制御信号SHS1によって、列出力保持部71−1に光信号保持動作(SIGNAL(1))を行わせ、水平信号線60−1を介して列回路50−1から伝送されてきたノイズ除去光信号を、列出力保持部71−1内のサンプリング容量C71Sに保持(サンプリング)させる。また、時刻t1において、タイミング生成回路20は、制御信号SHS2によって、列出力保持部71−2に光信号保持動作(SIGNAL(2))を行わせ、水平信号線60−2を介して列回路50−2から伝送されてきたノイズ除去光信号を、列出力保持部71−2内のサンプリング容量C71Sに保持(サンプリング)させる。
続いて、時刻t2において、水平走査回路40は、1列目のクランプパルスCL(1)と2列目のクランプパルスCL(2)とによって、1列目の列回路50−1に備えたサンプリング容量514と、2列目の列回路50−2に備えたサンプリング容量514とをそれぞれクランプレベルVCOMにクランプさせる。これにより、1列目の列回路50−1からの列リセット信号が水平信号線60−1に出力され、2列目の列回路50−2からの列リセット信号が水平信号線60−2に同時に出力される。また、時刻t2において、タイミング生成回路20は、制御信号SHR1によって、列出力保持部71−1にリセット信号保持動作(RESET(1))を行わせ、水平信号線60−1を介して列回路50−1から伝送されてきた列リセット信号を、列出力保持部71−1内のサンプリング容量C71Rに保持(サンプリング)させる。また、時刻t2において、タイミング生成回路20は、制御信号SHR2によって、列出力保持部71−2にリセット信号保持動作(RESET(2))を行わせ、水平信号線60−2を介して列回路50−2から伝送されてきた列リセット信号を、列出力保持部71−2内のサンプリング容量C71Rに保持(サンプリング)させる。
続いて、時刻t3において、水平走査回路40は、1列目の列選択信号CSEL(1)による1列目の列回路50−1の選択と、1列目のクランプパルスCL(1)による1列目の列回路50−1に備えたサンプリング容量514のクランプとを解除する。また、時刻t3において、水平走査回路40は、2列目の列選択信号CSEL(2)による2列目の列回路50−2の選択と、2列目のクランプパルスCL(2)による2列目の列回路50−2に備えたサンプリング容量514のクランプとを解除する。
そして、時刻t3において、タイミング生成回路20は、制御信号CB1によって列出力保持部71−1を選択し、制御信号Φ2によって、差動増幅回路73に、列出力保持部71−1に備えたサンプリング容量C71Rおよびサンプリング容量C71Sと、帰還回路72−1(帰還回路72−R1および帰還回路72−S1)とを接続して信号出力動作(AMP(1))を行わせる。これにより、差動増幅回路73は、1列目の列回路50−1が水平信号線60−1を介して伝送した列画素信号(ノイズ除去光信号および列リセット信号)に基づいて相関二重サンプリング処理を行った出力信号VOUT、つまり、1列目の画素11が出力した画素信号に応じた出力信号VOUT(COLUMN(1))を出力する。なお、時刻t3において、タイミング生成回路20は、制御信号CB2による列出力保持部71−2の選択を行わない。従って、列出力保持部71−2は、サンプリング容量C71Sにノイズ除去光信号を保持し、サンプリング容量C71Rに列リセット信号を保持する状態保持動作(HOLD)を行っている状態である。
さらに、時刻t3において、水平走査回路40は、3列目の列選択信号CSEL(3)と、4列目の列選択信号CSEL(4)とによって、3列目の列回路50−3と4列目の列回路50−4とを同時に選択する。これにより、3列目の列回路50−3に備えたサンプリング容量514に保持されたノイズ除去光信号が水平信号線60−3に出力され、4列目の列回路50−4に備えたサンプリング容量514に保持されたノイズ除去光信号が水平信号線60−4に同時に出力される。また、時刻t3において、タイミング生成回路20は、制御信号SHS3によって、列出力保持部71−3に光信号保持動作(SIGNAL(3))を行わせ、水平信号線60−3を介して列回路50−3から伝送されてきたノイズ除去光信号を、列出力保持部71−3内のサンプリング容量C71Sに保持(サンプリング)させる。また、時刻t3において、タイミング生成回路20は、制御信号SHS4によって、列出力保持部71−4に光信号保持動作(SIGNAL(4))を行わせ、水平信号線60−4を介して列回路50−4から伝送されてきたノイズ除去光信号を、列出力保持部71−4内のサンプリング容量C71Sに保持(サンプリング)させる。
続いて、時刻t4において、タイミング生成回路20は、制御信号CB1による列出力保持部71−1の選択と、制御信号Φ2による差動増幅回路73への列出力保持部71−1内のそれぞれのサンプリング容量と、帰還回路72−1との接続を解除する。
そして、時刻t4において、タイミング生成回路20は、制御信号CB2によって列出力保持部71−2を選択し、制御信号Φ1によって、差動増幅回路73に、列出力保持部71−2に備えたサンプリング容量C71Rおよびサンプリング容量C71Sと、帰還回路72−2(帰還回路72−R2および帰還回路72−S2)とを接続して信号出力動作(AMP(2))を行わせる。これにより、差動増幅回路73は、2列目の列回路50−2が水平信号線60−2を介して伝送した列画素信号に基づいて相関二重サンプリング処理を行った、2列目の画素11が出力した画素信号に応じた出力信号VOUT(COLUMN(2))を出力する。なお、このとき、帰還回路72−1内の帰還容量CR1および帰還容量CS1は、制御信号Φ1によってリセットされる。また、時刻t4において、タイミング生成回路20は、制御信号CB1による列出力保持部71−1の選択を行わず、列出力保持部71−1を、サンプリング容量C71Sに差動正信号を保持し、サンプリング容量C71Rに差動負信号を保持する状態保持動作(HOLD)を行っている状態にする。
さらに、時刻t4において、水平走査回路40は、3列目のクランプパルスCL(3)と4列目のクランプパルスCL(4)とによって、3列目の列回路50−3に備えたサンプリング容量514と、4列目の列回路50−4に備えたサンプリング容量514とをそれぞれクランプレベルVCOMにクランプさせる。これにより、3列目の列回路50−3からの列リセット信号が水平信号線60−3に出力され、4列目の列回路50−4からの列リセット信号が水平信号線60−4に同時に出力される。また、時刻t4において、タイミング生成回路20は、制御信号SHR3によって、列出力保持部71−3にリセット信号保持動作(RESET(3))を行わせ、水平信号線60−3を介して列回路50−3から伝送されてきた列リセット信号を、列出力保持部71−3内のサンプリング容量C71Rに保持(サンプリング)させる。また、時刻t4において、タイミング生成回路20は、制御信号SHR4によって、列出力保持部71−4にリセット信号保持動作(RESET(4))を行わせ、水平信号線60−4を介して列回路50−2から伝送されてきた列リセット信号を、列出力保持部71−4内のサンプリング容量C71Rに保持(サンプリング)させる。
続いて、時刻t5において、水平走査回路40は、3列目の列選択信号CSEL(3)による3列目の列回路50−3の選択と、3列目のクランプパルスCL(3)による3列目の列回路50−3に備えたサンプリング容量514のクランプとを解除する。また、時刻t5において、水平走査回路40は、4列目の列選択信号CSEL(4)による4列目の列回路50−4の選択と、4列目のクランプパルスCL(4)による4列目の列回路50−4に備えたサンプリング容量514のクランプとを解除する。また、時刻t5において、タイミング生成回路20は、制御信号CB2による列出力保持部71−2の選択と、制御信号Φ1による差動増幅回路73への列出力保持部71−2内のそれぞれのサンプリング容量と、帰還回路72−2との接続を解除する。
そして、時刻t5において、タイミング生成回路20は、制御信号CB3によって列出力保持部71−3を選択し、制御信号Φ2によって、差動増幅回路73に、列出力保持部71−3に備えたサンプリング容量C71Rおよびサンプリング容量C71Sと、帰還回路72−1とを接続して信号出力動作(AMP(3))を行わせる。これにより、差動増幅回路73は、3列目の列回路50−3が水平信号線60−3を介して伝送した列画素信号に基づいて相関二重サンプリング処理を行った、3列目の画素11が出力した画素信号に応じた出力信号VOUT(COLUMN(3))を出力する。なお、このとき、帰還回路72−2内の帰還容量CR2および帰還容量CS2は、制御信号Φ2によってリセットされる。また、時刻t5において、タイミング生成回路20は、制御信号CB4による列出力保持部71−4の選択を行わず、列出力保持部71−4を、サンプリング容量C71Sにノイズ除去光信号を保持し、サンプリング容量C71Rに列リセット信号を保持する状態保持動作(HOLD)を行っている状態にする。
さらに、時刻t5において、水平走査回路40は、5列目の列選択信号CSEL(5)と、6列目の列選択信号CSEL(6)とによって、5列目の列回路50−5と6列目の列回路50−6とを同時に選択する。これにより、5列目の列回路50−5に備えたサンプリング容量514に保持されたノイズ除去光信号が水平信号線60−1に出力され、6列目の列回路50−6に備えたサンプリング容量514に保持されたノイズ除去光信号が水平信号線60−2に同時に出力される。また、時刻t5において、タイミング生成回路20は、制御信号SHS1によって、列出力保持部71−1に光信号保持動作(SIGNAL(5))を行わせ、水平信号線60−1を介して列回路50−5から伝送されてきたノイズ除去光信号を、列出力保持部71−1内のサンプリング容量C71Sに保持(サンプリング)させる。また、時刻t5において、タイミング生成回路20は、制御信号SHS2によって、列出力保持部71−2に光信号保持動作(SIGNAL(6))を行わせ、水平信号線60−2を介して列回路50−6から伝送されてきたノイズ除去光信号を、列出力保持部71−2内のサンプリング容量C71Sに保持(サンプリング)させる。
続いて、時刻t6において、タイミング生成回路20は、制御信号CB3による列出力保持部71−3の選択と、制御信号Φ2による差動増幅回路73への列出力保持部71−1内のそれぞれのサンプリング容量と、帰還回路72−1との接続を解除する。
そして、時刻t6において、タイミング生成回路20は、制御信号CB4によって列出力保持部71−4を選択し、制御信号Φ1によって、差動増幅回路73に、列出力保持部71−4に備えたサンプリング容量C71Rおよびサンプリング容量C71Sと、帰還回路72−2とを接続して信号出力動作(AMP(4))を行わせる。これにより、差動増幅回路73は、4列目の列回路50−4が水平信号線60−4を介して伝送した列画素信号に基づいて相関二重サンプリング処理を行った、4列目の画素11が出力した画素信号に応じた出力信号VOUT(COLUMN(4))を出力する。なお、このとき、帰還回路72−1内の帰還容量CR1および帰還容量CS1は、制御信号Φ1によってリセットされる。また、時刻t6において、タイミング生成回路20は、制御信号CB3による列出力保持部71−3の選択を行わず、列出力保持部71−3を、サンプリング容量C71Sに差動正信号を保持し、サンプリング容量C71Rに差動負信号を保持する状態保持動作(HOLD)を行っている状態にする。
さらに、時刻t6において、水平走査回路40は、5列目のクランプパルスCL(5)と6列目のクランプパルスCL(6)とによって、5列目の列回路50−5に備えたサンプリング容量514と、6列目の列回路50−6に備えたサンプリング容量514とをそれぞれクランプレベルVCOMにクランプさせる。これにより、5列目の列回路50−5からの列リセット信号が水平信号線60−1に出力され、6列目の列回路50−6からの列リセット信号が水平信号線60−2に同時に出力される。また、時刻t6において、タイミング生成回路20は、制御信号SHR1によって、列出力保持部71−1にリセット信号保持動作(RESET(5))を行わせ、水平信号線60−1を介して列回路50−5から伝送されてきた列リセット信号を、列出力保持部71−1内のサンプリング容量C71Rに保持(サンプリング)させる。また、時刻t6において、タイミング生成回路20は、制御信号SHR2によって、列出力保持部71−2にリセット信号保持動作(RESET(6))を行わせ、水平信号線60−2を介して列回路50−6から伝送されてきた列リセット信号を、列出力保持部71−2内のサンプリング容量C71Rに保持(サンプリング)させる。
続いて、時刻t7において、水平走査回路40は、1列目の列選択信号CSEL(5)による5列目の列回路50−5の選択と、5列目のクランプパルスCL(5)による5列目の列回路50−5に備えたサンプリング容量514のクランプとを解除する。また、時刻t7において、水平走査回路40は、6列目の列選択信号CSEL(6)による6列目の列回路50−6の選択と、6列目のクランプパルスCL(6)による6列目の列回路50−6に備えたサンプリング容量514のクランプとを解除する。
そして、時刻t7において、タイミング生成回路20は、制御信号CB1によって列出力保持部71−1を選択し、制御信号Φ2によって、差動増幅回路73に、列出力保持部71−1に備えたサンプリング容量C71Rおよびサンプリング容量C71Sと、帰還回路72−1とを接続して信号出力動作(AMP(5))を行わせる。これにより、差動増幅回路73は、5列目の列回路50−5が水平信号線60−1を介して伝送した列画素信号に基づいて相関二重サンプリング処理を行った、5列目の画素11が出力した画素信号に応じた出力信号VOUT(COLUMN(5))を出力する。なお、このとき、帰還回路72−2内の帰還容量CR2および帰還容量CS2は、制御信号Φ2によってリセットされる。また、時刻t7において、タイミング生成回路20は、制御信号CB2による列出力保持部71−2の選択を行わず、列出力保持部71−2を、サンプリング容量C71Sにノイズ除去光信号を保持し、サンプリング容量C71Rに列リセット信号を保持する状態保持動作(HOLD)を行っている状態にする。
さらに、時刻t7において、水平走査回路40は、7列目の列選択信号CSEL(7)と、8列目の列選択信号CSEL(8)とによって、7列目の列回路50−7と8列目の列回路50−8とを同時に選択する。これにより、7列目の列回路50−7に備えたサンプリング容量514に保持されたノイズ除去光信号が水平信号線60−3に出力され、8列目の列回路50−4に備えたサンプリング容量514に保持されたノイズ除去光信号が水平信号線60−4に同時に出力される。また、時刻t7において、タイミング生成回路20は、制御信号SHS3によって、列出力保持部71−3に光信号保持動作(SIGNAL(7))を行わせ、水平信号線60−3を介して列回路50−7から伝送されてきたノイズ除去光信号を、列出力保持部71−3内のサンプリング容量C71Sに保持(サンプリング)させる。また、時刻t7において、タイミング生成回路20は、制御信号SHS4によって、列出力保持部71−4に光信号保持動作(SIGNAL(8))を行わせ、水平信号線60−4を介して列回路50−8から伝送されてきたノイズ除去光信号を、列出力保持部71−4内のサンプリング容量C71Sに保持(サンプリング)させる。
時刻t8以降、同様に、水平走査回路40は、列回路50を2個ずつ同時に順次選択して、対応するそれぞれの水平信号線60に列画素信号を同時に出力させる。また、タイミング生成回路20は、それぞれの水平信号線60によって同時に伝送されてくる列画素信号に対応する2個の列出力保持部71における光信号保持動作およびリセット信号保持動作を同時に行うように制御する。そして、タイミング生成回路20は、それぞれの列出力保持部71における信号出力動作と状態保持動作とを排他的に制御して、差動増幅回路73からそれぞれの列画素信号に対応する出力信号VOUTを出力させる。つまり、タイミング生成回路20は、差動増幅回路73に差分信号を増幅させる差動正信号と差動負信号と出力する列出力保持部71の選択を、異なる列出力保持部71同士で重複しないように制御する。
このように、固体撮像装置2では、4つの水平信号線60(水平信号線60−1〜水平信号線60−4)を備え、隣接する列回路50同士を異なる水平信号線60に周期的に接続する。そして、固体撮像装置2では、列回路50からの列画素信号の水平信号線60への読み出しと、隣接する列回路50からの列画素信号の異なる水平信号線60への読み出しとを同時に並列して行う。
また、固体撮像装置2では、増幅兼選択回路70内に、それぞれの水平信号線60に対応した4個の列出力保持部71(列出力保持部71−1〜列出力保持部71−4)を備え、対応する水平信号線60を介して伝送された列画素信号を2個の列出力保持部71に同時に保持する。そして、固体撮像装置2では、増幅兼選択回路70内の帰還部72内に、ノイズ除去光信号と列リセット信号とのそれぞれに対応した帰還容量を含んで構成される2組の帰還回路(帰還回路72−1および帰還回路72−2)を備え、ノイズ除去光信号と列リセット信号との両方の信号の保持を終了した2個の列出力保持部71を排他的に選択する。このとき、固体撮像装置2では、選択されていない列出力保持部71に保持したノイズ除去光信号と列リセット信号との保持状態を維持させる。そして、固体撮像装置2では、選択した列出力保持部71が保持したノイズ除去光信号と列リセット信号との差分信号(相関二重サンプリング処理)を増幅する差動増幅回路73に接続する帰還容量として、2組の帰還回路を交互に切り替える。
これにより、固体撮像装置2では、増幅兼選択回路70に備えた4個の列出力保持部71の内、2個の列出力保持部71における光信号保持動作およびリセット信号保持動作を同時に行い、その後、2個の列出力保持部71における信号出力動作を重複させることなく、それぞれの列回路50が出力した列画素信号、つまり、それぞれの列に配置された画素11に対応する出力信号VOUTを連続して、順次出力させることができる。このため、固体撮像装置2でも、第1の実施形態の固体撮像装置1と同様に、いずれかの列出力保持部71の信号出力動作によって、出力信号VOUTを出力させることができる。従って、固体撮像装置2でも、第1の実施形態の固体撮像装置1と同様に、増幅兼選択回路70によって列回路50に起因する画質の悪化を抑制すると共に、消費電力が増大することなく、出力信号VOUTを出力する速度を向上させることができる。
また、固体撮像装置2では、隣接する2個の列回路50からの列画素信号の対応する水平信号線60への読み出しを同時に並列して行う。このため、固体撮像装置2では、列回路50に対する列画素信号の読み出しを制御するタイミングの周期を、第1の実施形態の固体撮像装置1よりも長くすることができる。このため、固体撮像装置2では、列回路50の制御を行う構成要素の動作速度(例えば、クロック信号の周波数)を低くすることができる。このことにより、固体撮像装置2では、第1の実施形態の固体撮像装置1よりも消費電力を低減することができる。
なお、図10に示した駆動タイミングの一例では、異なるグループに属する列回路50からのノイズ除去光信号と列リセット信号との出力が同時期に行われない(重複しない)ように制御した一例を示した。しかし、例えば、第1の実施形態の固体撮像装置1において説明した図7と同様に考えて、異なるグループに属する列回路50におけるノイズ除去光信号と列リセット信号との出力を同時期に行うように制御してもよい。
なお、固体撮像装置2に備えたそれぞれの構成要素の配置は、第1の実施形態の固体撮像装置1に備えたそれぞれの構成要素の配置と同様に考えることができるため、詳細な説明は省略する。
第2の実施形態によれば、増幅兼選択回路(増幅兼選択回路70)は、複数の水平信号線(水平信号線60)のそれぞれに対応し、第1の動作(光信号保持動作)において、対応する水平信号線60によって伝送された列画素信号(ノイズ除去光信号)を保持し、第2の動作(リセット信号保持動作)において、対応する水平信号線60によって伝送された列リセット信号を保持するサンプリング容量(サンプリング容量C71Sおよびサンプリング容量C71R)を具備し、第3の動作(信号出力動作)において、サンプリング容量C71Sおよびサンプリング容量C71Rに保持した列画素信号と列リセット信号との差分の信号を差動信号化した差動信号を出力する複数の列出力保持部(列出力保持部71)と、複数の列出力保持部71の全てに対応し、信号を増幅するための第1の帰還容量(帰還容量CS1および帰還容量CR1)および第2の帰還容量(帰還容量CS2および帰還容量CR2)を具備し、信号出力動作ごとに、列出力保持部71から出力された差動信号を増幅するための帰還容量を、帰還容量CS1および帰還容量CR1、または帰還容量CS2および帰還容量CR2のいずれか一方に交互に切り替える帰還部(帰還部72)と、信号出力動作において、差動信号を出力する列出力保持部71に具備したサンプリング容量C71Sおよびサンプリング容量C71Rと、切り替えられた帰還容量CS1および帰還容量CR1、または帰還容量CS2および帰還容量CR2との比率に応じて、出力された差動信号を増幅して差分信号として出力する差動増幅回路(差動増幅回路73)と、を備え、予め定めた数の異なる水平信号線60ごとにグループを設定し、同じグループに属する水平信号線60に接続された異なる列回路(列回路50)から同時に、接続されたそれぞれの水平信号線60にノイズ除去光信号と列リセット信号とを順次出力させ、ノイズ除去光信号が伝送される水平信号線60に対応した光信号保持動作を行うそれぞれの列出力保持部71に、伝送されたそれぞれのノイズ除去光信号を同時に保持させ、列リセット信号が伝送される水平信号線60に対応したリセット信号保持動作を行うそれぞれの列出力保持部71に、伝送されたそれぞれの列リセット信号を同時に保持させ、信号出力動作において差動信号を出力するそれぞれの列出力保持部71に、差動信号を排他的に出力させ、差動信号を出力していない列出力保持部71に、ノイズ除去光信号と列リセット信号との保持状態、または差動信号の保持状態を維持させ、光信号保持動作と、リセット信号保持動作と、信号出力動作とが切り替わる間の期間に、差動増幅回路73を初期化させる、固体撮像装置(固体撮像装置2)の駆動方法が構成される。
上記に述べたように、第2の実施形態の固体撮像装置2では、固体撮像装置2に備えた列回路50を4つの水平信号線60(水平信号線60−1〜水平信号線60−4)に分けて接続し、隣接する2個の列回路50のそれぞれから異なる水平信号線60への列画素信号の出力(読み出し)を同時に並列して行うように制御する。また、第2の実施形態の固体撮像装置2では、それぞれの水平信号線60に対応する列出力保持部71における光信号保持動作およびリセット信号保持動作を同時に行い、その後、それぞれの列出力保持部71における信号出力動作を排他的に行って、異なる列出力保持部71同士で信号出力動作が重複しないように制御する。そして、いずれかの列出力保持部71が信号出力動作をする際に、ノイズ除去光信号と列リセット信号とのそれぞれに対応した2組の帰還回路を交互に切り替えて、ノイズ除去光信号と列リセット信号との差分信号を増幅する。これにより、第2の実施形態の固体撮像装置2でも、第1の実施形態の固体撮像装置1と同様に、それぞれの列に配置された画素11に対応する出力信号VOUTを出力する速度を向上させることができる。
なお、第1の実施形態の固体撮像装置1および第2の実施形態の固体撮像装置2に備えた列回路50は、図2に示したように、同じ垂直信号線12に接続された1個の画素11が出力した画素信号に基づいた相関二重サンプリング処理によってノイズ除去光信号を保持する構成の一例を示した。しかし、固体撮像装置2に備える列回路50の構成は、第1の実施形態および第2の実施形態で示した構成に限定されるものではなく、さらに多くの画素11が出力した画素信号に基づいたノイズ除去光信号を保持する構成であってもよい。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本発明の第3の実施形態における固体撮像装置(以下、「固体撮像装置3」という)は、第1の実施形態の固体撮像装置1および第2の実施形態の固体撮像装置2において備えていた列回路50の構成が異なった構成である。このため、固体撮像装置3の構造や、固体撮像装置3に備えた列回路以外のそれぞれの構成要素の構成および動作は、第1の実施形態の固体撮像装置1および第2の実施形態の固体撮像装置2と同様である。従って、固体撮像装置3の構造や、固体撮像装置3に備えた列回路以外のそれぞれの構成要素の構成および動作に関する詳細な説明は省略する。
図11は、本発明の第3の実施形態における固体撮像装置3に備えた列回路の構成の一例を示した回路図である。図11には、同じ垂直信号線12に接続された2個の画素11と、これらの画素11に対応する1個の列回路55との構成の一例を示している。なお、図11に示した列回路55にも、第1の実施形態の固体撮像装置1および第2の実施形態の固体撮像装置2に備えた列回路50内の回路要素と同様の回路要素を含んでいる。従って、以下の説明においては、列回路55の回路要素において、図2に示した列回路50の回路要素と同様の回路要素には同一の符号を付与して、それぞれの回路要素に関する詳細な説明は省略する。
列回路55は、画素出力保持部56と、列出力アンプ52と、列選択スイッチ53とを備えている。列回路55は、列回路50に備えた画素出力保持部51に代わって、画素出力保持部56を備えた構成である。画素出力保持部56の入力端子は、列回路55の入力端子であり、垂直信号線12に接続されている。画素出力保持部56の出力端子は、列回路50と同様に、列出力アンプ52の入力端子に接続されている。そして、列回路50と同様に、列出力アンプ52の出力端子は、列選択スイッチ53の第1の端子に接続され、列選択スイッチ53の第2の端子は、列回路55の出力端子である。
画素出力保持部56は、列回路50に備えた画素出力保持部51と同様に、画素11から出力され、垂直信号線12を介して伝送された画素信号に対応したノイズ除去光信号を生成して保持する。画素出力保持部56は、同じ垂直信号線12に接続された2個の画素11、つまり、異なる行の画素11に対応したノイズ除去光信号のそれぞれを生成して保持する。画素出力保持部56は、選択された画素11に対応するノイズ除去光信号を、ノイズ除去光信号を列出力アンプ52に出力する。
画素出力保持部56は、クランプ容量562と、第1のサンプリングスイッチ561−1と、第1のクランプスイッチ563−1と、第1のサンプリング容量564−1と、第1のサンプリング容量選択スイッチ565−1と、第2のサンプリングスイッチ561−2と、第2のクランプスイッチ563−2と、第2のサンプリング容量564−2と、第2のサンプリング容量選択スイッチ565−2とを備えている。
クランプ容量562の第1の電極は、画素出力保持部56の入力端子、つまり、列回路55の入力端子であり、垂直信号線12に接続されている。クランプ容量562の第2の電極は、第1のサンプリングスイッチ561−1と第2のサンプリングスイッチ561−2のそれぞれの第1の端子に接続されている。第1のサンプリングスイッチ561−1の第2の端子は、第1のクランプスイッチ563−1の第1の端子と、第1のサンプリング容量564−1の第1の電極と、第1のサンプリング容量選択スイッチ565−1の第1の端子とのそれぞれに接続されている。第2のサンプリングスイッチ561−2の第2の端子は、第2のクランプスイッチ563−2の第1の端子と、第2のサンプリング容量564−2の第1の電極と、第2のサンプリング容量選択スイッチ565−2の第1の端子とのそれぞれに接続されている。第1のサンプリング容量選択スイッチ565−1の第2の端子は、第2のサンプリング容量選択スイッチ565−2の第2の端子に接続され、画素出力保持部56の出力端子となっている。第1のクランプスイッチ563−1の第2の端子は、基準電圧VCOMに接続されている。第1のサンプリング容量564−1の第2の電極は、接地されている。第2のクランプスイッチ563−2の第2の端子は、基準電圧VCOMに接続されている。第2のサンプリング容量564−2の第2の電極は、接地されている。
クランプ容量562は、列回路50内の画素出力保持部51に備えたクランプ容量512と同様に、入力された画素信号の信号レベル(電位)に相当する電荷を保持(蓄積)する容量である。クランプ容量512は、第1の電極に印加された電位と、第2の電極に印加された電位との電位差に応じた電荷を蓄積する。画素出力保持部56では、クランプ容量562の第1の電極に、垂直信号線12を介して画素11から伝送された画素信号の信号レベル(電位)が直接印加される。
第1のサンプリングスイッチ561−1は、列回路50内の画素出力保持部51に備えたサンプリングスイッチ511と同様に、タイミング生成回路20から出力されたサンプリングパルスSH1に応じて、クランプ容量562に保持した画素信号の信号レベル(電位)に相当する電荷を、第1のサンプリング容量564−1に伝送するスイッチである。第1のサンプリングスイッチ561−1は、サンプリングパルスSH1によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、クランプ容量562に保持した画素信号の信号レベル(電位)に相当する電荷を、第1のサンプリング容量564−1に伝送する。これにより画素信号の信号レベル(電位)が第1のサンプリング容量564−1の第1の電極に印加される。
第1のクランプスイッチ563−1は、列回路50内の画素出力保持部51に備えたクランプスイッチ513と同様に、水平走査回路40から出力されたクランプパルスCL1に応じて、第1のサンプリング容量564−1を基準電圧VCOMの電位(クランプレベルVCOM)にクランプさせるためのスイッチである。第1のクランプスイッチ563−1は、クランプパルスCL1によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、第1のサンプリング容量564−1の第1の電極を、クランプレベルVCOMにクランプさせる。これにより、第1のサンプリング容量564−1は、クランプされていないときに第1の電極に画素信号が入力されると、入力された画素信号の信号レベル(電位)とクランプレベルVCOMとの電位差に応じた電荷を蓄積する。
第1のサンプリング容量564−1は、列回路50内の画素出力保持部51に備えたサンプリング容量514と同様に、画素信号の信号レベル(電位)に相当する電荷を保持(蓄積)する容量である。第1のサンプリング容量564−1が蓄積した電荷に応じた電位が、画素出力保持部56が保持し、列出力アンプ52に出力するいずれかの画素11に対応したノイズ除去光信号の信号レベル(電位)である。
第1のサンプリング容量選択スイッチ565−1は、タイミング生成回路20から出力されたサンプリングパルスSH2に応じて、第1のサンプリング容量564−1が蓄積したノイズ除去光信号の信号レベル(電位)の画素出力保持部56の外部への出力を選択するためのスイッチである。第1のサンプリング容量選択スイッチ565−1は、サンプリングパルスSH2によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、第1のサンプリング容量564−1が蓄積したノイズ除去光信号の信号レベル(電位)を画素出力保持部56の外部、つまり、列出力アンプ52に出力する。
第2のサンプリングスイッチ561−2は、列回路50内の画素出力保持部51に備えたサンプリングスイッチ511と同様に、タイミング生成回路20から出力されたサンプリングパルスSH2に応じて、クランプ容量562に保持した画素信号の信号レベル(電位)に相当する電荷を、第2のサンプリング容量564−2に伝送するスイッチである。第2のサンプリングスイッチ561−2は、サンプリングパルスSH2によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、クランプ容量562に保持した画素信号の信号レベル(電位)に相当する電荷を、第2のサンプリング容量564−2に伝送する。これにより画素信号の信号レベル(電位)が第2のサンプリング容量564−2の第1の電極に印加される。
第2のクランプスイッチ563−2は、列回路50内の画素出力保持部51に備えたクランプスイッチ513と同様に、水平走査回路40から出力されたクランプパルスCL2に応じて、第2のサンプリング容量564−2をクランプレベルVCOMにクランプさせるためのスイッチである。第2のクランプスイッチ563−2は、クランプパルスCL2によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、第2のサンプリング容量564−2の第1の電極を、クランプレベルVCOMにクランプさせる。これにより、第2のサンプリング容量564−2は、クランプされていないときに第1の電極に画素信号が入力されると、入力された画素信号の信号レベル(電位)とクランプレベルVCOMとの電位差に応じた電荷を蓄積する。
第2のサンプリング容量564−2は、列回路50内の画素出力保持部51に備えたサンプリング容量514と同様に、画素信号の信号レベル(電位)に相当する電荷を保持(蓄積)する容量である。第2のサンプリング容量564−2が蓄積した電荷に応じた電位が、画素出力保持部56が保持し、列出力アンプ52に出力する、第1のサンプリング容量564−1が対応する画素11と異なるいずれかの画素11に対応したノイズ除去光信号の信号レベル(電位)である。
第2のサンプリング容量選択スイッチ565−2は、タイミング生成回路20から出力されたサンプリングパルスSH1に応じて、第2のサンプリング容量564−2が蓄積したノイズ除去光信号の信号レベル(電位)の画素出力保持部56の外部への出力を選択するためのスイッチである。第2のサンプリング容量選択スイッチ565−2は、サンプリングパルスSH1によって閉状態に制御されると、第1の端子と第2の端子とを接続し、第2のサンプリング容量564−2が蓄積したノイズ除去光信号の信号レベル(電位)を画素出力保持部56の外部(列出力アンプ52)に出力する。
このような構成によって、列回路55では、対応する列において異なる行の2個の画素11に対応するそれぞれのノイズ除去光信号を生成し、タイミング生成回路20から出力されたサンプリングパルスSH1およびサンプリングパルスSH1に応じて、対応する第1のサンプリング容量564−1または第2のサンプリング容量564−2に保持する。そして、列回路55では、水平走査回路40から出力された列選択信号CSELに応じて水平信号線60に出力する。このとき、列回路55は、サンプリングパルスSH1およびサンプリングパルスSH1によって選択されたノイズ除去光信号を、水平信号線60に出力する。列回路55では、画素11が出力する画素信号に基づいた相関二重サンプリング処理を行って第1のサンプリング容量564−1または第2のサンプリング容量564−2のいずれか一方にノイズ除去光信号を保持するのと同時期に、第2のサンプリング容量564−2または第1のサンプリング容量564−1のいずれか他方から、すでに保持しているノイズ除去光信号を出力することができる。
なお、図11には、対応する列において異なる2行分の画素11に対応する構成の列回路55を示したが、異なる行の画素11に対応する列回路の構成は、図11に示した構成に限定されるものではなく、されに多くの行に配置された画素11に対応する構成であってもよい。
次に、第3の実施形態の固体撮像装置3に備えた列回路55との駆動タイミングについて説明する。図12は、本発明の第3の実施形態の固体撮像装置3に備えた画素11および列回路55の駆動タイミングの一例を示したタイミングチャートである。図12には、画素アレイ部10において異なる2列に配置された画素11のそれぞれから出力される画素信号を相関二重サンプリング処理したノイズ除去光信号を保持する動作と、すでに保持しているノイズ除去光信号を水平信号線60に出力する動作とを同時期に行う場合の駆動タイミングの一例を示している。なお、図12に示した駆動タイミングの一例は、固体撮像装置3における露光が終了し、すでに第2のサンプリング容量564−2にノイズ除去光信号が保持されている状態となっている後の駆動タイミングである。
以下の説明においては、垂直走査回路30が、それぞれの制御信号を“High”レベルにすることによって、それぞれの画素11に備えたそれぞれのトランジスタがオン状態になるものとして説明する。また、以下の説明においては、タイミング生成回路20および水平走査回路40が、それぞれの制御信号を“High”レベルにすることによって、対応するスイッチが閉状態になるものとして説明する。なお、それぞれの画素11における動作は、第1の実施形態の固体撮像装置1において説明した図3と同様であるため、それぞれの画素11の動作を簡略化して説明する。
時刻t1において、垂直走査回路30は、同じ行(例えば、n行目)の選択パルスSEL(n)を“High”レベルにして、n行目のそれぞれの画素11を垂直信号線12に接続させる。また、同時に、垂直走査回路30は、同じn行目のリセットパルスRST(n)を“High”レベルにして、それぞれの列のn行目の画素11のリセット信号を垂直信号線12に出力させる。これにより、それぞれの列に対応する列回路55内の画素出力保持部56に備えたクランプ容量562の第1の電極に、垂直信号線12を介してn行目の画素11から伝送されたリセット信号の信号レベル(電位)が印加され、クランプ容量562に、印加されたリセット信号の信号レベル(電位)に相当する電荷が蓄積される。
また、時刻t1において、タイミング生成回路20は、サンプリングパルスSH1を“High”レベルにして、それぞれの列に対応する列回路55内の画素出力保持部56に備えた第1のサンプリングスイッチ561−1を閉状態にする。これにより、クランプ容量562に保持したリセット信号の信号レベル(電位)が第1のサンプリングスイッチ561−1を介して伝送され、それぞれの列に対応する列回路55内の画素出力保持部56に備えた第1のサンプリング容量564−1の第1の電極に印加される。また、同時に、水平走査回路40が、それぞれの列(例えば、i列、およびi+1列)に対応するクランプパルスCL1(i)およびクランプパルスCL1(i+1)を“High”レベルにして、それぞれの列に対応する列回路55内の画素出力保持部56に備えた第1のクランプスイッチ563−1を閉状態にする。これにより、それぞれの第1のサンプリング容量564−1の第1の電極がクランプレベルVCOMにクランプされる、つまり、第1のサンプリング容量564−1の第1の電極に基準電圧VCOMの電位が印加される。これにより、第1のサンプリング容量564−1は、リセット信号の電位と、クランプレベルVCOMとの電位差に応じた電荷を蓄積する。
また、時刻t1において、水平走査回路40は、i列目の列選択信号CSEL(i)を“High”レベルにして、i列目の列回路55に備えた列選択スイッチ53を閉状態にする。このとき、サンプリングパルスSH1は“High”レベルであるため、それぞれの列に対応する列回路55内の画素出力保持部56に備えた第2のサンプリング容量選択スイッチ565−2は閉状態である。これにより、i列目の列回路55内の画素出力保持部56に備えた第2のサンプリング容量564−2に蓄積されている電荷に応じた信号レベル(電位)のノイズ除去光信号(n−1行目の画素11に対応したノイズ除去光信号)が、第2のサンプリング容量選択スイッチ565−2、列出力アンプ52、および列選択スイッチ53を介して水平信号線60に出力される。
続いて、時刻t2において、水平走査回路40は、i列目のクランプパルスCL2(i)を“High”レベルにして、i列目の列回路55に備えた第2のクランプスイッチ563−2を閉状態にする。これにより、それぞれの第2のサンプリング容量564−2の第1の電極がクランプレベルVCOMにクランプされ、クランプレベルVCOMの列リセット信号が、第2のサンプリング容量選択スイッチ565−2、列出力アンプ52、および列選択スイッチ53を介して水平信号線60に出力される。ここで列回路55が時刻t1で水平信号線60に出力したn−1行目の画素11に対応したノイズ除去光信号と、時刻t2で水平信号線60に出力した列リセット信号とは、増幅兼選択回路70において、相関二重サンプリング処理に用いられる。
続いて、時刻t3において、水平走査回路40は、i列目の列選択信号CSEL(i)とクランプパルスCL2(i)とを“Low”レベルにして、i列目の列回路55が出力する列画素信号の水平信号線60への出力(読み出し)を終了する。そして、水平信号線60は、時刻t1における制御と同様に、i+1列目の列選択信号CSEL(i+1)を“High”レベルにして、i+1列目の列回路55に備えた列選択スイッチ53を閉状態にし、i+1列目の列回路55内の第2のサンプリング容量564−2に蓄積されている電荷に応じた信号レベル(電位)のノイズ除去光信号を、第2のサンプリング容量選択スイッチ565−2、列出力アンプ52、および列選択スイッチ53を介して水平信号線60に出力させる。
続いて、時刻t4において、水平走査回路40は、時刻t2における制御と同様に、i+1列目のクランプパルスCL2(i+1)を“High”レベルにして、i+1列目の列回路55内の第2のクランプスイッチ563−2を閉状態にし、i+1列目の列回路55の列リセット信号を、第2のサンプリング容量選択スイッチ565−2、列出力アンプ52、および列選択スイッチ53を介して水平信号線60に出力させる。
続いて、時刻t5において、水平走査回路40は、i+1列目の列選択信号CSEL(i+1)とクランプパルスCL2(i+1)とを“Low”レベルにして、i+1列目の列回路55が出力する列画素信号の水平信号線60への出力(読み出し)を終了する。
その後、垂直走査回路30は、n行目のリセットパルスRST(n)を“Low”レベルにして、それぞれの列のn行目の画素11のリセット信号の垂直信号線12への出力を停止する。また、水平走査回路40は、それぞれの列に対応するクランプパルスCL1(i)およびクランプパルスCL1(i+1)を“Low”レベルにしてそれぞれの第1のクランプスイッチ563−1を開状態にし、それぞれの第1のサンプリング容量564−1のクランプを解除する。
続いて、時刻t6において、垂直走査回路30は、同じn行目の転送パルスTX(n)を“High”レベルにして、それぞれの列のn行目の画素11の光信号を垂直信号線12に出力させる。これにより、それぞれの列に対応する列回路55内のクランプ容量562の第1の電極に、垂直信号線12を介してn行目の画素11から伝送された光信号の信号レベル(電位)が印加され、クランプ容量562に、印加された光信号の信号レベル(電位)に相当する電荷が蓄積される。
また、時刻t6では、サンプリングパルスSH1が“High”レベルであるため、それぞれの列回路55内の第1のサンプリングスイッチ561−1は閉状態である。このため、クランプ容量562に保持した光信号の信号レベル(電位)が第1のサンプリングスイッチ561−1を介して伝送され、第1のサンプリング容量564−1の第1の電極に印加される。これにより、第1のサンプリング容量564−1は、光信号の電位と、蓄積していた電位(つまり、n行目の画素11のリセット信号とクランプレベルVCOMとの電位差の電位)との電位差に応じた電荷を蓄積する。ここで第1のサンプリング容量564−1に蓄積した電荷に応じた電位が、ノイズ除去光信号の信号レベル(電位)、つまり、相関二重サンプリング処理によって光信号に含まれるリセット信号の成分をノイズ成分として除去したn行目の画素11に対応したノイズ除去光信号である。
その後、垂直走査回路30は、n行目の転送パルスTX(n)を“Low”レベルにして、それぞれの列のn行目の画素11の光信号の垂直信号線12への出力を停止する。また、タイミング生成回路20は、サンプリングパルスSH1を“Low”レベルにしてそれぞれの列回路55内の第1のサンプリングスイッチ561−1を開状態にし、クランプ容量562に保持した光信号の信号レベル(電位)の第1のサンプリング容量564−1への伝送を終了する。つまり、タイミング生成回路20は、それぞれの列回路55が対応するn行目の画素11が出力した画素信号のサンプリングを終了する。
続いて、時刻t7において、垂直走査回路30は、n行目の選択パルスSEL(n)を“Low”レベルにして、n行目のそれぞれの画素11の垂直信号線12との接続を切断する。
また、時刻t7において、垂直走査回路30は、時刻t1における制御と同様に、n+1行目の選択パルスSEL(n+1)を“High”レベルにして、n+1行目のそれぞれの画素11を垂直信号線12に接続させる。また、同時に、垂直走査回路30は、同じn+1行目のリセットパルスRST(n+1)を“High”レベルにして、それぞれの列の画素11のリセット信号を垂直信号線12に出力させる。これにより、それぞれの列に対応する列回路55内のクランプ容量562の第1の電極に、垂直信号線12を介してn+1行目の画素11から伝送されたリセット信号の信号レベル(電位)が印加され、クランプ容量562に、印加されたリセット信号の信号レベル(電位)に相当する電荷が蓄積される。
また、時刻t7において、タイミング生成回路20は、サンプリングパルスSH2を“High”レベルにして、それぞれの列に対応する列回路55内の画素出力保持部56に備えた第2のサンプリングスイッチ561−2を閉状態にする。これにより、クランプ容量562に保持したリセット信号の信号レベル(電位)が第2のサンプリングスイッチ561−2を介して伝送され、それぞれの列に対応する列回路55内の第2のサンプリング容量564−2の第1の電極に印加される。また、同時に、水平走査回路40が、i列およびi+1列に対応するクランプパルスCL2(i)およびクランプパルスCL2(i+1)を“High”レベルにして、それぞれの列に対応する列回路55内の第2のクランプスイッチ563−2を閉状態にする。これにより、それぞれの第2のサンプリング容量564−2の第1の電極がクランプレベルVCOMにクランプされる。これにより、第2のサンプリング容量564−2は、リセット信号の電位と、クランプレベルVCOMとの電位差に応じた電荷を蓄積する。
また、時刻t7において、水平走査回路40は、時刻t1における制御と同様に、i列目の列選択信号CSEL(i)を“High”レベルにして、i列目の列回路55に備えた列選択スイッチ53を閉状態にする。このとき、サンプリングパルスSH2は“High”レベルであるため、それぞれの列に対応する列回路55内の画素出力保持部56に備えた第1のサンプリング容量選択スイッチ565−1は閉状態である。これにより、i列目の列回路55内の第1のサンプリング容量564−1に蓄積されている電荷に応じた信号レベル(電位)のノイズ除去光信号(n行目の画素11に対応したノイズ除去光信号)が、第1のサンプリング容量選択スイッチ565−1、列出力アンプ52、および列選択スイッチ53を介して水平信号線60に出力される。
続いて、時刻t8において、水平走査回路40は、時刻t2における制御と同様に、i列目のクランプパルスCL1(i)を“High”レベルにして、i列目の列回路55に備えた第1のクランプスイッチ563−1を閉状態にする。これにより、それぞれの第1のサンプリング容量564−1の第1の電極がクランプされ、クランプレベルVCOMの列リセット信号が、第1のサンプリング容量選択スイッチ565−1、列出力アンプ52、および列選択スイッチ53を介して水平信号線60に出力される。ここで列回路55が時刻t7で水平信号線60に出力したn行目の画素11に対応したノイズ除去光信号と、時刻t8で水平信号線60に出力した列リセット信号とは、増幅兼選択回路70において、相関二重サンプリング処理に用いられる。
続いて、時刻t9において、水平走査回路40は、i列目の列選択信号CSEL(i)とクランプパルスCL1(i)とを“Low”レベルにして、i列目の列回路55が出力する列画素信号の水平信号線60への出力(読み出し)を終了する。そして、水平信号線60は、時刻t7における制御と同様に、i+1列目の列選択信号CSEL(i+1)を“High”レベルにして、i+1列目の列回路55に備えた列選択スイッチ53を閉状態にし、i+1列目の列回路55内の第1のサンプリング容量564−1に蓄積されている電荷に応じた信号レベル(電位)のノイズ除去光信号を、第1のサンプリング容量選択スイッチ565−1、列出力アンプ52、および列選択スイッチ53を介して水平信号線60に出力させる。
続いて、時刻t10において、水平走査回路40は、時刻t8における制御と同様に、i+1列目のクランプパルスCL1(i+1)を“High”レベルにして、i+1列目の列回路55内の第1のクランプスイッチ563−1を閉状態にし、i+1列目の列回路55の列リセット信号を、第1のサンプリング容量選択スイッチ565−1、列出力アンプ52、および列選択スイッチ53を介して水平信号線60に出力させる。
続いて、時刻t11において、水平走査回路40は、i+1列目の列選択信号CSEL(i+1)とクランプパルスCL1(i+1)とを“Low”レベルにして、i+1列目の列回路55が出力する列画素信号の水平信号線60への出力(読み出し)を終了する。
その後、垂直走査回路30は、n+1行目のリセットパルスRST(n+1)を“Low”レベルにして、それぞれの列のn+1行目の画素11のリセット信号の垂直信号線12への出力を停止する。また、水平走査回路40は、それぞれの列に対応するクランプパルスCL2(i)およびクランプパルスCL2(i+1)を“Low”レベルにしてそれぞれの第2のクランプスイッチ563−2を開状態にし、それぞれの第2のサンプリング容量564−2のクランプを解除する。
続いて、時刻t12において、垂直走査回路30は、同じn+1行目の転送パルスTX(n+1)を“High”レベルにして、それぞれの列のn+1行目の画素11の光信号を垂直信号線12に出力させる。これにより、それぞれの列に対応する列回路55内のクランプ容量562の第1の電極に、垂直信号線12を介してn+1行目の画素11から伝送された光信号の信号レベル(電位)が印加され、クランプ容量562に、印加された光信号の信号レベル(電位)に相当する電荷が蓄積される。
また、時刻t12では、サンプリングパルスSH2が“High”レベルであるため、それぞれの列回路55内の第2のサンプリングスイッチ561−2は閉状態である。このため、クランプ容量562に保持した光信号の信号レベル(電位)が第2のサンプリングスイッチ561−2を介して伝送され、第2のサンプリング容量564−2の第1の電極に印加される。これにより、第2のサンプリング容量564−2は、光信号の電位と、蓄積していた電位(つまり、n+1行目の画素11のリセット信号とクランプレベルVCOMとの電位差の電位)との電位差に応じた電荷を蓄積する。ここで第2のサンプリング容量564−2に蓄積した電荷に応じた電位が、n+1行目の画素11に対応したノイズ除去光信号である。
その後、垂直走査回路30は、n+1行目の転送パルスTX(n+1)を“Low”レベルにして、それぞれの列のn+1行目の画素11の光信号の垂直信号線12への出力を停止する。また、タイミング生成回路20は、サンプリングパルスSH2を“Low”レベルにしてそれぞれの列回路55内の第2のサンプリングスイッチ561−2を開状態にし、クランプ容量562に保持した光信号の信号レベル(電位)の第2のサンプリング容量564−2への伝送を終了し、それぞれの列回路55が対応するn+1行目の画素11が出力した画素信号のサンプリングを終了する。その後、垂直走査回路30は、n+1行目の選択パルスSEL(n+1)を“Low”レベルにして、n+1行目のそれぞれの画素11の垂直信号線12との接続を切断する。
以降、同様に、タイミング生成回路20および水平走査回路40は、第1のサンプリング容量564−1または第2のサンプリング容量564−2を交互に選択して、画素11が出力した画素信号に基づいた相関二重サンプリング処理およびノイズ除去光信号の保持を行わせる。また、同様に、タイミング生成回路20および水平走査回路40は、第2のサンプリング容量564−2または第1のサンプリング容量564−1を交互に選択して、ノイズ除去光信号および列リセット信号を水平信号線60に出力させる。
このように、列回路55では、画素11の行ごとに、画素11に対応したノイズ除去光信号の保持と、ノイズ除去光信号の水平信号線60への出力とを、同時期に行うことができる。これにより、列回路55を備えた固体撮像装置3では、列回路55の制御を行う構成要素の動作速度(例えば、クロック信号の周波数)を高くしなくとも、第1の実施形態の固体撮像装置1よりもさらに、出力信号VOUTを出力する速度の向上を期待することができる。
なお、図12に示した駆動タイミングの一例では、画素11からリセット信号を垂直信号線12に出力させる期間に、すでに保持しているノイズ除去光信号を水平信号線60に出力させるように制御した一例を示した。しかし、すでに保持しているノイズ除去光信号を水平信号線60に出力させるタイミングは、画素11から出力した光信号またはリセット信号をサンプリングしている期間(つまり、ノイズ除去光信号を保持していないサンプリング容量を選択している期間)であれば、いかなるタイミングで、すでに保持しているノイズ除去光信号を水平信号線60に出力させてもよい。
次に、第3の実施形態の固体撮像装置3の構成について説明する。図13は、本発明の第3の実施形態の固体撮像装置3に備えた画素11、列回路55、および増幅兼選択回路70の概略構成の一例を示した回路図である。図13には、第1の実施形態の固体撮像装置1に備えている列回路50の代わりに、列回路55を備えた構成の一例を示している。より具体的には、図13には、画素11が2行8列に2次元的に配置された画素アレイ部10を備え、それぞれの列の画素11に対応した8個の列回路55が、隣接する列回路55同士が異なる3つの水平信号線60(水平信号線60−1〜水平信号線60−3)のいずれかに列画素信号を出力する構成の固体撮像装置3の構成の一例を示している。
なお、図13においても、第1の実施形態の固体撮像装置1において説明した図6と同様に、増幅兼選択回路70に備えた3個の列出力保持部71のそれぞれにおいて、サンプリング容量C71R、サンプリング容量C71S、スイッチSW711、スイッチSW712R、スイッチSW712S、スイッチSW713R、およびスイッチSW713Sのみを示している。
また、図13においても、第1の実施形態の固体撮像装置1において説明した図6と同様に、増幅兼選択回路70に備えた帰還部72において、スイッチSW724R1、帰還容量CR1、スイッチSW725R1、スイッチSW724R2、帰還容量CR2、スイッチSW725R2、スイッチSW724S1、帰還容量CS1、スイッチSW725S1、スイッチSW724S2、帰還容量CS2、およびスイッチSW725S2のみを示している。そして、図13においても、第1の実施形態の固体撮像装置1において説明した図6と同様に、帰還部72内の構成要素を、帰還回路72−R1、帰還回路72−R2、帰還回路72−S1、または帰還回路72−S2のいずれかにまとめて示している。
なお、図13においても、第1の実施形態の固体撮像装置1において説明した図6と同様に、差動増幅回路73の反転入力端子に、帰還回路72−R1および帰還回路72−R2の入力端子(スイッチSW724R1およびスイッチSW724R2の第1の端子)を接続し、それぞれの列出力保持部71から列リセット信号を入力する構成を示している。また、差動増幅回路73の非反転入力端子に、帰還回路72−S1および帰還回路72−S2の入力端子(スイッチSW724S1およびスイッチSW724S2の第1の端子)を接続し、それぞれの列出力保持部71からノイズ除去光信号を入力する構成を示している。
固体撮像装置3でも、第1の実施形態の固体撮像装置1と同様に、水平走査回路40が列回路55を順次選択して、それぞれの列回路55からの列画素信号を、接続された水平信号線60に順次出力させて、増幅兼選択回路70に伝送する。そして、固体撮像装置3でも、第1の実施形態の固体撮像装置1と同様に、タイミング生成回路20が、それぞれの列出力保持部71の動作を制御する列出力保持部制御信号および帰還部72の動作を制御する帰還部制御信号を出力することによって、それぞれの水平信号線60を介して伝送された列画素信号に基づいて相関二重サンプリング処理を行った出力信号を出力する。ここで、列出力保持部71−1に対応する列出力保持部制御信号は、制御信号SHR1、制御信号SHS1、および制御信号CB1である。また、列出力保持部71−2に対応する列出力保持部制御信号は、制御信号SHR2、制御信号SHS2、および制御信号CB2である。また、列出力保持部71−3に対応する列出力保持部制御信号は、制御信号SHR3、制御信号SHS3、および制御信号CB3である。
なお、図13に示した構成の固体撮像装置3における一連の動作のタイミングは、図12に示したように、列回路55にノイズ除去光信号を保持させ、列回路55から列画素信号を水平信号線60に出力させる駆動タイミングが異なる以外は、第1の実施形態の固体撮像装置1において説明した図7と同様に考えることができる。従って、固体撮像装置3における一連の動作のタイミングに関する詳細な説明は省略する。
このように、固体撮像装置3でも、第1の実施形態の固体撮像装置1と同様に、増幅兼選択回路70によって列回路50に起因する画質の悪化を抑制すると共に、消費電力が増大することなく、出力信号VOUTを出力する速度を向上させることができる。
また、固体撮像装置3では、列回路55によって、画素11の行ごとに、ノイズ除去光信号の保持と、ノイズ除去光信号の水平信号線60への出力とを、同時期に行うことができるため、第1の実施形態の固体撮像装置1よりもさらに、出力信号VOUTを出力する速度の向上を期待することができる。
なお、固体撮像装置3に備えたそれぞれの構成要素の配置も、第1の実施形態の固体撮像装置1に備えたそれぞれの構成要素の配置と同様に考えることができるため、詳細な説明は省略する。
第3の実施形態によれば、列回路(列回路55)は、対応する列において複数の行に配置されたそれぞれの画素(画素11)が出力した画素信号(光信号およびリセット信号)に応じたそれぞれの列画素信号(ノイズ除去光信号)を保持する信号蓄積部(第1のサンプリング容量564−1および第2のサンプリング容量564−2)、を備え、いずれかの行に配置された画素11が出力した光信号およびリセット信号に応じたノイズ除去光信号の第1のサンプリング容量564−1または第2のサンプリング容量564−2への保持と、保持されている他の行に配置された画素11が出力した光信号およびリセット信号に応じたノイズ除去光信号の出力とを、同時期に並列して行わせる、固体撮像装置(固体撮像装置3)の駆動方法が構成される。
上記に述べたように、第3の実施形態の固体撮像装置3でも、第1の実施形態の固体撮像装置1と同様の効果を得ることができる。さらに、第3の実施形態の固体撮像装置3では、列回路55を備えることによって、ノイズ除去光信号の保持と、ノイズ除去光信号の水平信号線60への出力とを、画素11の行ごとに同時期に行うことができるため、第1の実施形態の固体撮像装置1よりもさらに、出力信号VOUTを出力する速度の向上を期待することができる。
なお、図13には、第1の実施形態の固体撮像装置1の構成に列回路55を適用した場合の構成の一例を示したが、列回路55を適用する固体撮像装置の構成は、図13に示した構成に限定されるものではない。例えば、第2の実施形態の固体撮像装置2に備えている列回路50の代わりに、列回路55を備える構成であってもよい。
上記に述べたように、本発明の各実施形態によれば、固体撮像装置に少なくとも3つの水平信号線を備え、それぞれの画素の列に対応する列回路を、隣接する2個の列回路が異なる水平信号線に接続するように3つの水平信号線に分けて周期的に接続する。そして、異なる水平信号線に接続された隣接する2個の列回路の内、一方の列回路からのノイズ除去を行った後の光信号(ノイズ除去光信号)の接続された水平信号線への出力と、他方の列回路からの列回路におけるリセット信号(列リセット信号)の接続された水平信号線への出力とを同時期に並列して行うように制御する。また、本発明の各実施形態によれば、それぞれの水平信号線に対応し、対応する水平信号線を介して伝送されたノイズ除去光信号と列リセット信号とのそれぞれを保持する列出力保持部を水平信号線の数だけ備え、列出力保持部が出力するノイズ除去光信号と列リセット信号とのそれぞれに対応した2組の帰還回路を備えたCDS回路(増幅兼選択回路)を備える。そして、列出力保持部における光信号保持動作、リセット信号保持動作、および信号出力動作が、異なる列出力保持部同士で重複しないように制御すると共に、いずれかの列出力保持部が信号出力動作をする際に、増幅に利用する帰還回路の組を交互に切り替えて、その列出力保持部が出力したノイズ除去光信号と列リセット信号との差分信号を増幅するように制御する。これにより、本発明の各実施形態では、それぞれの列回路に備えた列出力アンプの特性の差(ばらつき)など、列回路に起因する画質の悪化を抑制すると共に、差分信号を増幅した出力信号を出力する速度を向上させることができる。
なお、本発明の各実施形態では、増幅兼選択回路70が、光信号保持動作、リセット信号保持動作、信号出力動作の順番で動作することによって、いずれかの列出力保持部71が出力した差動正信号と差動負信号との差分信号を増幅してアナログデジタル変換回路80に出力する場合について説明した。しかし、固体撮像装置に備えた列回路の構成によっては、先に列リセット信号を水平信号線60に出力し、その後ノイズ除去光信号を水平信号線60に出力する構成も考えられる。この場合には、増幅兼選択回路70における光信号保持動作とリセット信号保持動作との順番を逆にすることによって、本発明の各実施形態で説明した動作と同様に制御することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態およびその変形例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
また、本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付のクレームの範囲によってのみ限定される。
また、本発明の各実施形態に係る固体撮像装置は、2枚の半導体基板が基板間接続部により接続されていてもよいし、3枚以上の半導体基板が基板間接続部で接続されていてもよい。3枚以上の半導体基板が基板間接続部で接続される固体撮像装置の場合、そのうちの2枚の半導体基板が請求項に係る第1の半導体基板と第2の半導体基板に相当する。
上記各実施形態によれば、列回路を備えた構成の固体撮像装置において、列回路に起因する画質の悪化を抑制すると共に、画素信号を出力する速度を向上させることができる。
1,2,3 固体撮像装置
10 画素アレイ部
11 画素
111 光電変換部
112 転送トランジスタ
113 リセットトランジスタ
114 選択トランジスタ
115 増幅トランジスタ
116 フローティングディフュージョン
12 垂直信号線
20 タイミング生成回路
30 垂直走査回路
40 水平走査回路
50,50−1,50−2,50−3,50−4,50−5,50−6,50−7,50−8,50−9,55 列回路
51,56 画素出力保持部(列回路,信号蓄積部)
511 サンプリングスイッチ
512 クランプ容量
513 クランプスイッチ
514 サンプリング容量
52 列出力アンプ
53 列選択スイッチ
562 クランプ容量
561−1 第1のサンプリングスイッチ
563−1 第1のクランプスイッチ
564−1 第1のサンプリング容量(信号蓄積部)
565−1 第1のサンプリング容量選択スイッチ
561−2 第2のサンプリングスイッチ
563−2 第2のクランプスイッチ
564−2 第2のサンプリング容量(信号蓄積部)
565−2 第2のサンプリング容量選択スイッチ
60,60−1,60−2,60−3,60−4 水平信号線
70 増幅兼選択回路
71,71−1,71−2,71−3,71−4 列出力保持部
C71R サンプリング容量(サンプリング容量)
C71S サンプリング容量(サンプリング容量)
SW711 スイッチ
SW712R スイッチ
SW712S スイッチ
SW713R スイッチ
SW713S スイッチ
SW714R スイッチ
SW714S スイッチ
72 帰還部
72−R1,72−R2,72−S1,72−S2 帰還回路(帰還部)
72−1,72−2 帰還回路(帰還部)
SW720R スイッチ
SW720S スイッチ
CR1 帰還容量(第1の帰還容量)
CR2 帰還容量(第2の帰還容量)
SW721R1 スイッチ
SW721R2 スイッチ
SW722R1 スイッチ
SW722R2 スイッチ
SW723R1 スイッチ
SW723R2 スイッチ
SW724R1 スイッチ
SW724R2 スイッチ
SW725R1 スイッチ
SW725R2 スイッチ
CS1 帰還容量(第1の帰還容量)
CS2 帰還容量(第2の帰還容量)
SW721S1 スイッチ
SW721S2 スイッチ
SW722S1 スイッチ
SW722S2 スイッチ
SW723S1 スイッチ
SW723S2 スイッチ
SW724S1 スイッチ
SW724S2 スイッチ
SW725S1 スイッチ
SW725S2 スイッチ
73 差動増幅回路
80 アナログデジタル変換回路
90 出力回路
VDD 電源電圧
VCOM 基準電圧
VCM1 基準電圧
VCM2 基準電圧
110 第1の半導体基板
120 第2の半導体基板
131 接合領域
132 接合領域
900,910 固体撮像装置
911 画素
950 列回路
951 サンプリングスイッチ
952 クランプ容量
953 クランプスイッチ
954 サンプリング容量
955 列出力アンプ
956 列選択スイッチ
990 出力アンプ
1000 CDS回路
1001,1002,1003 サンプルホールド回路
1004 差動アンプ

Claims (6)

  1. 行列状に複数配置された画素の列ごとに配置され、対応する列の前記画素が出力した画素信号に応じた列画素信号を出力する複数の列回路と、
    前記複数の列回路が周期的に分けられて複数接続され、接続された前記列回路のいずれかが出力した前記列画素信号と、前記列画素信号を出力した前記列回路をリセットしたときの列リセット信号とを伝送する複数の水平信号線と、
    前記複数の水平信号線のそれぞれによって伝送された前記列画素信号および前記列リセット信号のいずれかを選択して順次サンプリングし、同じ前記列回路から出力された前記列画素信号と前記列リセット信号とに基づいた差分信号を増幅して出力する増幅兼選択回路と、
    を備えた固体撮像装置の駆動方法であって、
    前記増幅兼選択回路に、前記列画素信号をサンプリングする第1の動作と、前記列リセット信号をサンプリングする第2の動作と、前記差分信号を増幅して出力する第3の動作との内、少なくとも2つの動作を同時期に並列して行わせると共に、
    異なる前記水平信号線に接続されたそれぞれの構成要素に、前記第1の動作と、前記第2の動作と、前記第3の動作とのそれぞれに対応する動作をこの順番で行わせ、前記第1から第3の動作について、それぞれの構成要素に異なる動作を同じ期間において並列して行わせる、
    固体撮像装置の駆動方法。
  2. 前記増幅兼選択回路は、
    前記複数の水平信号線のそれぞれに対応し、前記第1の動作において、対応する前記水平信号線によって伝送された前記列画素信号を保持し、前記第2の動作において、対応する前記水平信号線によって伝送された前記列リセット信号を保持するサンプリング容量を具備し、前記第3の動作において、前記サンプリング容量に保持した前記列画素信号と前記列リセット信号との差分の信号を差動信号化した差動信号を出力する複数の列出力保持部と、
    前記複数の列出力保持部の全てに対応し、信号を増幅するための第1の帰還容量および第2の帰還容量を具備し、前記第3の動作ごとに、前記列出力保持部から出力された前記差動信号を増幅するための帰還容量を、前記第1の帰還容量または前記第2の帰還容量のいずれか一方に交互に切り替える帰還部と、
    前記第3の動作において、前記差動信号を出力する前記列出力保持部に具備した前記サンプリング容量と、切り替えられた前記第1の帰還容量または前記第2の帰還容量との比率に応じて、出力された前記差動信号を増幅して前記差分信号として出力する差動増幅回路と、
    を備え、
    前記差動増幅回路が前記第3の動作を行っている期間に、
    前記第3の動作において前記差動信号を出力する前記列出力保持部が対応する前記水平信号線と異なる前記水平信号線に接続された隣接する前記列回路の内、一方の前記列回路に前記列画素信号を、他方の前記列回路に前記列リセット信号を同時期に並列して出力させ、
    前記列画素信号が伝送される前記水平信号線に対応した前記第1の動作を行う前記列出力保持部に、伝送された前記列画素信号を保持させ、
    前記列リセット信号が伝送される前記水平信号線に対応した前記第2の動作を行う前記列出力保持部に、伝送された前記列リセット信号を保持させ、
    前記第1の動作と、前記第2の動作と、前記第3の動作とが切り替わる間の期間に、差動増幅回路を初期化させる、
    請求項1に記載の固体撮像装置の駆動方法。
  3. 前記増幅兼選択回路は、
    前記複数の水平信号線のそれぞれに対応し、前記第1の動作において、対応する前記水平信号線によって伝送された前記列画素信号を保持し、前記第2の動作において、対応する前記水平信号線によって伝送された前記列リセット信号を保持するサンプリング容量を具備し、前記第3の動作において、前記サンプリング容量に保持した前記列画素信号と前記列リセット信号との差分の信号を差動信号化した差動信号を出力する複数の列出力保持部と、
    前記複数の列出力保持部の全てに対応し、信号を増幅するための第1の帰還容量および第2の帰還容量を具備し、前記第3の動作ごとに、前記列出力保持部から出力された前記差動信号を増幅するための帰還容量を、前記第1の帰還容量または前記第2の帰還容量のいずれか一方に交互に切り替える帰還部と、
    前記第3の動作において、前記差動信号を出力する前記列出力保持部に具備した前記サンプリング容量と、切り替えられた前記第1の帰還容量または前記第2の帰還容量との比率に応じて、出力された前記差動信号を増幅して前記差分信号として出力する差動増幅回路と、
    を備え、
    予め定めた数の異なる前記水平信号線ごとにグループを設定し、同じグループに属する前記水平信号線に接続された異なる前記列回路から同時に、接続されたそれぞれの前記水平信号線に前記列画素信号と前記列リセット信号とを順次出力させ、
    前記列画素信号が伝送される前記水平信号線に対応した前記第1の動作を行うそれぞれの前記列出力保持部に、伝送されたそれぞれの前記列画素信号を同時に保持させ、
    前記列リセット信号が伝送される前記水平信号線に対応した前記第2の動作を行うそれぞれの前記列出力保持部に、伝送されたそれぞれの前記列リセット信号を同時に保持させ、
    前記第3の動作において前記差動信号を出力するそれぞれの前記列出力保持部に、前記差動信号を排他的に出力させ、前記差動信号を出力していない前記列出力保持部に、前記列画素信号と前記列リセット信号との保持状態、または前記差動信号の保持状態を維持させ、
    前記第1の動作と、前記第2の動作と、前記第3の動作とが切り替わる間の期間に、差動増幅回路を初期化させる、
    請求項1に記載の固体撮像装置の駆動方法。
  4. 前記列回路は、
    対応する列において複数の行に配置されたそれぞれの前記画素が出力した前記画素信号に応じたそれぞれの前記列画素信号を保持する信号蓄積部、
    を備え、
    いずれかの行に配置された前記画素が出力した前記画素信号に応じた前記列画素信号の前記信号蓄積部への保持と、保持されている他の行に配置された前記画素が出力した前記画素信号に応じた前記列画素信号の出力とを、同時期に並列して行わせる、
    請求項1から請求項3のいずれか1つの項に記載の固体撮像装置の駆動方法。
  5. 行列状に複数配置された画素の列ごとに配置され、対応する列の前記画素が出力した画素信号に応じた列画素信号を出力する複数の列回路と、
    前記複数の列回路が周期的に分けられて複数接続され、接続された前記列回路のいずれかが出力した前記列画素信号と、前記列画素信号を出力した前記列回路をリセットしたときの列リセット信号とを伝送する複数の水平信号線と、
    前記複数の水平信号線のそれぞれによって伝送された前記列画素信号および前記列リセット信号のいずれかを選択して順次サンプリングし、同じ前記列回路から出力された前記列画素信号と前記列リセット信号とに基づいた差分信号を増幅して出力する増幅兼選択回路と、
    を備え、
    前記増幅兼選択回路は、
    前記複数の水平信号線のそれぞれに対応し、前記列画素信号をサンプリングする第1の動作において、対応する前記水平信号線によって伝送された前記列画素信号を保持し、前記列リセット信号をサンプリングする第2の動作において、対応する前記水平信号線によって伝送された前記列リセット信号を保持するサンプリング容量を具備し、前記差分信号を増幅して出力する第3の動作において、前記サンプリング容量に保持した前記列画素信号と前記列リセット信号との差分の信号を差動信号化した差動信号を出力する複数の列出力保持部と、
    前記複数の列出力保持部の全てに対応し、信号を増幅するための第1の帰還容量および第2の帰還容量を具備し、前記第3の動作ごとに、前記列出力保持部から出力された前記差動信号を増幅するための帰還容量を、前記第1の帰還容量または前記第2の帰還容量のいずれか一方に交互に切り替える帰還部と、
    前記第3の動作において、前記差動信号を出力する前記列出力保持部に具備した前記サンプリング容量と、切り替えられた前記第1の帰還容量または前記第2の帰還容量との比率に応じて、出力された前記差動信号を増幅して前記差分信号として出力する差動増幅回路と、
    を備えた固体撮像装置であって、
    前記差動増幅回路と、前記差動増幅回路から最も遠くの位置に配置される前記列出力保持部に具備した前記サンプリング容量との間の配線長が、この前記サンプリング容量と、前記水平信号線において最も遠くの位置に配置される前記列回路との間の前記水平信号線の配線長よりも短くなるように、前記増幅兼選択回路に備えたそれぞれの構成要素を近傍に配置する、
    固体撮像装置。
  6. 第1の半導体基板と第2の半導体基板とが、基板間接続部によって電気的に接続された構成であって、
    少なくとも、行列状に複数配置された前記画素は、
    光が入射する前記第1の半導体基板に形成され、
    少なくとも、前記増幅兼選択回路は、
    前記第1の半導体基板に光が入射する側の面と反対側の面に積層される第2の半導体基板に形成する、
    請求項5に記載の固体撮像装置。
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