JPWO2017038964A1 - 化合物の精製方法 - Google Patents

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Abstract

本発明に係る化合物の精製方法は、下記式(A0)及び/又は(B0)で表されるヒドロキシ置換芳香族化合物及び溶媒を含む溶液(A)と、イオン交換樹脂とを接触させる工程を含む。【化1】(前記式(A0)中、n0は0〜9の整数であり、m0は0〜2の整数であり、p0は0〜9の整数であり、ここで、該n0、m0及びp0の少なくとも1つが1以上の整数であり、さらに、m0が1のとき、前記式(A0)はナフタレン骨格又はビフェニル骨格を有することを示し、Raは各々独立して、水酸基、ハロゲン基、炭素数1〜40の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜40のアリール基、又は炭素数2〜40のアルケニル基及びそれらの組み合わせからなる群より選択される基であり、該アルキル基、該アリール基又は該アルケニル基は、エーテル結合、ケトン結合、あるいはエステル結合を含んでいてもよい。前記式(B0)中、n1は0〜9の整数であり、p1は0〜9の整数であり、Rbは各々独立して、水素原子、水酸基、ハロゲン基、炭素数1〜40の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜40のアリール基、又は炭素数2〜40のアルケニル基及びそれらの組み合わせからなる群より選択される基であり、該アルキル基、該アリール基又は該アルケニル基は、エーテル結合、ケトン結合、あるいはエステル結合を含んでいてもよい。)

Description

本発明は、化合物(例えば、ヒドロキシ置換芳香族化合物)の精製方法に関する。
ジヒドロキシナフタレン等のヒドロキシ置換芳香族化合物は、半導体用の封止材、コーティング剤、レジスト用材料、半導体下層膜形成材料として使用される化合物又は樹脂の原料として有用である(例えば、特許文献1〜2参照)。また、ジヒドロキシナフタレン等のヒドロキシ置換芳香族化合物の精製方法として、特定の方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。
国際公開第2013/024778号 国際公開第2013/024779号 中国特許出願公開第103467249号
上記用途においては、特に金属含有量が、歩留まり向上のために重要な性能評価項目となっている。すなわち、ヒドロキシ置換芳香族化合物を原料として得られる化合物又は樹脂中に金属が多く含まれる場合には、半導体中に金属が残存し、半導体の電気特性を低下させることから、不純物としての金属含有量を低減することが求められている。
ヒドロキシ置換芳香族化合物から得られる化合物又は樹脂の金属含有量を低減するための精製方法として、該化合物又は樹脂と有機溶媒を含む混合物にイオン交換水又は純水を加えることで再結晶を行った後、固液分離を行う方法、該化合物又は樹脂を水と任意に混和しない有機溶媒に溶解させ、その溶液を水溶液と接触させ抽出処理を行うことにより、金属分を水相に移行させたのち、有機相と水相を分液して金属含有量を低減させる方法が考えられる。
しかしながら、上記方法では、金属含有量の高いヒドロキシ置換芳香族化合物を原料として用いると、特定の金属種に対する除去効果が十分ではないという問題がある。
したがって、金属含有量の低減された高純度のヒドロキシ置換芳香族化合物の工業的に有利な精製方法の確立が望まれている。
また、ヒドロキシ置換芳香族化合物の純度が低い場合、当該ヒドロキシ置換芳香族化合物から得られる化合物又は樹脂の収率が下がる、もしくはばらつくという問題がある。
さらに、従来、開示されている精製方法では、金属含有量を低減することについて検討されておらず、金属含有量の低減が不十分である。
本発明の目的は、ヒドロキシ置換芳香族化合物を工業的に有利に精製するための方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、ヒドロキシ置換芳香族化合物と溶媒を含む溶液を、イオン交換樹脂と接触させることにより、種々の金属の含有量が著しく低下することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は次のとおりである。
[1]
下記式(A)及び/又は(B)で表されるヒドロキシ置換芳香族化合物及び溶媒を含む溶液(A)と、イオン交換樹脂とを接触させる工程を含む、化合物の精製方法。
Figure 2017038964
(前記式(A)中、nは0〜9の整数であり、mは0〜2の整数であり、pは0〜9の整数であり、ここで、該n、m及びpの少なくとも1つが1以上の整数であり、さらに、mが1のとき、前記式(A)はナフタレン骨格又はビフェニル骨格を有することを示し、Raは各々独立して、水酸基、ハロゲン基、炭素数1〜40の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜40のアリール基、又は炭素数2〜40のアルケニル基及びそれらの組み合わせからなる群より選択される基であり、該アルキル基、該アリール基又は該アルケニル基は、エーテル結合、ケトン結合、あるいはエステル結合を含んでいてもよい。前記式(B)中、nは0〜9の整数であり、pは0〜9の整数であり、Rbは各々独立して、水素原子、水酸基、ハロゲン基、炭素数1〜40の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜40のアリール基、又は炭素数2〜40のアルケニル基及びそれらの組み合わせからなる群より選択される基であり、該アルキル基、該アリール基又は該アルケニル基は、エーテル結合、ケトン結合、あるいはエステル結合を含んでいてもよい。)
[2]
前記ヒドロキシ置換芳香族化合物が、下記式(A)及び/又は(B)で表される化合物である、[1]に記載の化合物の精製方法。
Figure 2017038964
(前記式(A)中、nは0〜9の整数であり、mは0〜2の整数であり、pは0〜9の整数であり、ここで、該n、m及びpの少なくとも1つが1以上の整数であり、さらに、mが1のとき、前記式(A)はナフタレン骨格又はビフェニル骨格を有することを示し、Rは各々独立して、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜15のアリール基、又は炭素数2〜15のアルケニル基であり、上記式(B)中、nは0〜9の整数であり、pは0〜9の整数であり、Rは各々独立して、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜15のアリール基、又は炭素数2〜15のアルケニル基である。)
[3]
前記ヒドロキシ置換芳香族化合物が、下記式(A−1)で表される化合物、下記式(A−2)で表される化合物、下記式(A−3)で表される化合物、下記式(A−4)で表される化合物、及び下記式(B−1)で表される化合物からなる群より選ばれる1種以上である、[1]に記載の化合物の精製方法。
Figure 2017038964
(前記式(A−1)中、nは1〜5の整数であり、前記式(A−2)中、nは0〜7の整数であり、前記式(A−3)〜(A−4)中、nは0〜9の整数であり、上記式(B−1)中、nは0〜9の整数である。)
[4]
前記ヒドロキシ置換芳香族化合物が、下記式(1)で表される化合物である、[1]に記載の化合物の精製方法。
Figure 2017038964
[5]
前記ヒドロキシ置換芳香族化合物が、2,6−ジヒドロキシナフタレン及び2,7−ジヒドロキシナフタレンからなる群より選ばれる1種以上である、[1]に記載の化合物の精製方法。
[6]
前記工程において、前記接触吸着処理の後、さらに、ろ過により溶液(A)の分離回収を行う、[1]〜[5]のいずれかに記載の化合物の精製方法。
[7]
前記接触が、酸素濃度が20%未満の雰囲気で行われる、[1]〜[6]のいずれかに記載の化合物の精製方法。
[8]
前記溶媒が、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロペンタノン及びシクロヘキサノンからなる群より選ばれる1種以上である、[1]〜[7]のいずれかに記載の化合物の精製方法。
本発明により、ヒドロキシ置換芳香族化合物を工業的に有利に精製することが可能であり、種々の金属の含有量をできる。
以下、本発明の実施形態(以下「本実施形態」とも記す。)について詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はその実施形態のみに限定されない。
本実施形態に係る化合物の精製方法は、下記式(A)及び/又は(B)で表されるヒドロキシ置換芳香族化合物及び溶媒を含む溶液と、イオン交換樹脂とを接触させる工程を含む。
Figure 2017038964
(前記式(A)中、nは0〜9の整数であり、mは0〜2の整数であり、pは0〜9の整数であり、ここで、該n、m及びpの少なくとも1つが1以上の整数であり、さらに、mが1のとき、前記式(A)はナフタレン骨格又はビフェニル骨格を有することを示し、Raは各々独立して、水酸基、ハロゲン基、炭素数1〜40の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜40のアリール基、又は炭素数2〜40のアルケニル基及びそれらの組み合わせからなる群より選択される基であり、該アルキル基、該アリール基又は該アルケニル基は、エーテル結合、ケトン結合、あるいはエステル結合を含んでいてもよい。前記式(B)中、nは0〜9の整数であり、pは0〜9の整数であり、Rbは各々独立して、水素原子、水酸基、ハロゲン基、炭素数1〜40の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜40のアリール基、又は炭素数2〜40のアルケニル基及びそれらの組み合わせからなる群より選択される基であり、該アルキル基、該アリール基又は該アルケニル基は、エーテル結合、ケトン結合、あるいはエステル結合を含んでいてもよい。)
上記のように構成されているため、本実施形態に係る化合物の精製方法により、ヒドロキシ置換芳香族化合物を工業的に有利に精製することができる。すなわち、式(A上記ヒドロキシ置換芳香族化合物を溶媒に溶解させ、その溶液をイオン交換樹脂と接触させ、吸着処理が行われることにより、該溶液に含まれる不純物としての金属成分をイオン交換樹脂に移行させることができる。その後、該溶液とイオン交換樹脂とを分離して、高純度を維持しつつも金属成分量が低減されたヒドロキシ置換芳香族化合物とすることができる。
上記のとおり、本実施形態における「精製」とは、ヒドロキシ置換芳香族化合物と共存し得る金属成分を十分に低減する操作を意味し、具体的には、Na量が50ppb以下、Fe量が50ppb以下、Cr量が50ppb以下、及びZn量が50ppb以下であるヒドロキシ置換芳香族化合物が得られる。これらの金属成分量は後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
なお、本実施形態における「接触」とは、例えば、上記溶液をイオン交換樹脂の表面で接触させる態様や、上記溶液を当該表面上で接触させつつイオン交換樹脂の外部で移動させる態様等を意味し、上記溶液がイオン交換樹脂の外部から当該イオン交換樹脂の内部を通過して再度イオン交換樹脂の外部へと移動する態様(すなわち、通液する態様)は除外される。
本実施形態に係る化合物の精製方法において、原料の供給性の観点から、前記ヒドロキシ置換芳香族化合物は、下記式(A)及び/又は(B)で表されるヒドロキシ置換芳香族化合物であることが好ましい。
Figure 2017038964
(前記式(A)中、nは0〜9の整数であり、mは0〜2の整数であり、pは0〜9の整数であり、ここで、該n、m及びpの少なくとも1つが1以上の整数であり、さらに、mが1のとき、前記式(A)はナフタレン骨格又はビフェニル骨格を有することを示し、Rは各々独立して、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜15のアリール基、又は炭素数2〜15のアルケニル基であり、上記式(B)中、nは0〜9の整数であり、pは0〜9の整数であり、Rは各々独立して、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜15のアリール基、又は炭素数2〜15のアルケニル基である。)
本実施形態に係る化合物の精製方法において、有機溶媒に対する溶解性の観点から、前記ヒドロキシ置換芳香族化合物は、下記式(A−1)で表される化合物、下記式(A−2)で表される化合物、下記式(A−3)で表される化合物、下記式(A−4)で表される化合物、及び下記式(B−1)で表される化合物からなる群より選ばれる1種以上であることがより好ましい。
Figure 2017038964
(前記式(A−1)中、nは1〜5の整数であり、前記式(A−2)中、nは0〜7の整数であり、前記式(A−3)〜(A−4)中、nは0〜9の整数であり、上記式(B−1)中、nは0〜9の整数である。)
本実施形態に係る化合物の精製方法において、原料の供給性および精製の釜効率の観点から、前記ヒドロキシ置換芳香族化合物は、下記式(1)で表される化合物であることが特に好ましい。
Figure 2017038964
ここで、上記式(1)で表される化合物は、特に限定されないが、原料の供給性の観点から、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、1,8−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン及び2,7−ジヒドロキシナフタレンからなる群より選ばれる1種以上が好ましい。
また、上記式(1)で表される化合物は、特に限定されないが、式(1)で表される化合物を原料として得られる化合物又は樹脂の耐熱性の観点から、2,6−ジヒドロキシナフタレン及び2,7−ジヒドロキシナフタレンからなる群より選ばれる1種以上がより好ましい。
上記式(1)で表される化合物は、特に限定されないが、式(1)で表される化合物を原料として得られる化合物又は樹脂のさらなる耐熱性の観点から、2,6−ジヒドロキシナフタレンがさらに好ましい。
本実施形態で使用される式(A)、式(B)、式(A)、式(B)、式(A−1)、式(A−2)、式(A−3)、式(A−4)、式(B−1)及び式(1)で表される化合物は、それぞれ、製造メーカー及び試薬メーカー等公知の手段にて容易に入手できる。また、公知の手法を応用して適宜合成することができ、その合成手法は特に限定されない。
本実施形態で使用する式(A)、式(B)、式(A)、式(B)、式(A−1)、式(A−2)、式(A−3)、式(A−4)、式(B−1)及び式(1)で表される化合物は、単独でもよいが、2種以上混合することもできる。また、これらの化合物は、各種界面活性剤、各種架橋剤、各種酸発生剤、各種安定剤等を含有したものであってもよい。
本実施形態で使用される溶媒としては、特に限定されないが、半導体製造プロセスに安全に適用できる有機溶媒が好ましい。使用する溶媒の量は、使用する式(1)で表される化合物に対して、通常1〜100質量倍が溶解性の向上と精製後の固体回収の容易さの観点から好ましい。より好ましくは5〜50質量倍、さらに好ましくは10〜50質量倍である。
本実施形態で使用される溶媒の具体例としては、以下に限定されないが、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル、ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、ヘプタノール−3、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、ノニルアルコール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェニルメチルカルビノール、ジアセトンアルコール、クレゾールなどのモノアルコール類、ジエチルカーボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−ペンチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−ペンチル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチルブチルケトン、メチルヘキシルケトン、ジイソブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン、N−メチルピロリドン等のケトン類、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルアセテート類、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドンなどの窒素化合物系溶媒、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。
上記溶媒は、それぞれ単独で用いることもできるし、また2種以上を混合して用いることもできる。
上述した中でも、作業性や仕込み量の管理のし易さの観点から、溶媒が、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、シクロペンタノン、シクロヘキサノンからなる群より選ばれる1種以上であることが好ましい。
本実施形態で使用するイオン交換樹脂は、特に限定されないが、例えば、陽イオン交換能を持つ樹脂を挙げることができる。より具体的には、例えば、樹脂表面にスルホニウム基、カルボキシル基等の陽イオン交換可能な官能基を持つ樹脂を挙げることができる。
イオン交換樹脂を使用することにより、ヒドロキシ置換芳香族化合物を含む溶液中に存在するLi、Na、Mg、K、Ca、Ni、Co、Fe、Cu、Al、Zn、Sn、Sr、Ti、Pb、Cr、Mo、Cd、Ba等の金属イオンが、樹脂表面の官能基のHとイオン交換することにより、除去可能となる。
使用するイオン交換樹脂の使用量は、除去する金属イオン量とイオン交換樹脂のイオン交換容量との兼ね合いで決定されるものであり、特に限定されないが、上記のイオン交換樹脂の交換容量が、除去すべき金属イオン量の10倍を超えるように設定することが好ましい。
イオン交換樹脂の使用方法は、特に限定されるものではないが、例えば、イオン交換樹脂を好ましくは溶媒にてスラリー状にした後、カラムに充填し、当該カラムにヒドロキシ置換芳香族化合物を含む溶液を通液させるカラム法、あるいはヒドロキシ置換芳香族化合物を含む溶液とイオン交換樹脂とを混合し、任意の時間分散、静置後、ろ過してイオン交換樹脂を取り除くデカンテーション法がある。上記の中でも特にカラム法が好ましい。
上記カラム法において、イオン交換樹脂をスラリー状にする場合の溶媒の使用量は、特に限定されるものではないが、ヒドロキシ置換芳香族化合物に対して、通常1〜100質量倍程度であり、好ましくは1〜10質量倍であり、より好ましくは5〜10質量倍である。
さらに、スラリー状としたイオン交換樹脂をカラムに充填し、当該カラムにヒドロキシ置換芳香族化合物を含む溶液を通液させる温度は、特に限定されるものではないが、通常0〜60℃であり、好ましくは0〜40℃であり、より好ましくは10〜40℃である。
上記デカンテーション法において、ヒドロキシ置換芳香族化合物を含む溶液(A)とイオン交換樹脂とを混合する釜としては、電界研磨を施したステンレス材質、グラスライニング処理を施したステンレス材質あるいはフッ素樹脂ライニング処理を施したステンレス材質が好ましく、特にフッ素樹脂ライニング処理を施したステンレス材質が好ましい。
デカンテーション法において、ヒドロキシ置換芳香族化合物を含む溶液(A)とイオン交換樹脂とを混合し、分散する時間としては、少なくとも10分以上であることが好ましく、より好ましくは30分以上である。また、静置する時間としては、30分以上であることが好ましく、より好ましくは1時間以上である。
デカンテーション法において、ろ過してイオン交換樹脂を取り除く方法としては特に限定されるものではなく、公知の吸引ろ過、加圧ろ過、遠心分離法などを用いることができる。
また、各器具の蓋、底部分や接続ジョイント、コックに含まれるO−リング等のパッキング部材の少なくとも一種は、パーフルオロゴム、パーフルオロエラストマーからなり、これらの構成部材全てが、フッ素含有樹脂、パーフルオロゴム、パーフルオロエラストマーから選ばれる材料で構成されていることが好ましい。更に、上記のパッキング部材は、パーフルオロゴム、パーフルオロエラストマーから選ばれる材料で構成されていることが特に好ましい。これら以外の部材のみでは、ヒドロキシ置換芳香族化合物の金属化合物含有率がppbレベルまで低減できない場合がある。
こうして得られたヒドロキシ置換芳香族化合物と溶媒を含む溶液に混入する水分は、減圧蒸留等の操作を施すことにより容易に除去できる。また、必要により溶媒を加え、ヒドロキシ置換芳香族化合物の濃度を任意の濃度に調整することができる。
ヒドロキシ置換芳香族化合物と溶媒を含む溶液から、ヒドロキシ置換芳香族化合物のみを得る方法は、特に限定されず、例えば、減圧除去、再沈殿による分離、及びそれらの組み合わせ等、公知の方法で行うことができる。必要に応じて、濃縮操作、ろ過操作、遠心分離操作、乾燥操作等の公知の処理を行うことができる。
また、本実施形態における溶液とイオン交換樹脂との接触は、酸素濃度が20%未満の雰囲気で行われることが好ましい。酸素濃度は10%未満がより好ましく、5%未満がさらに好ましく、1%未満が特に好ましい。酸素濃度を20%未満にすることにより、ヒドロキシ置換芳香族化合物の変質がより抑制される傾向にあり、より高純度のヒドロキシ置換芳香族化合物が得られる傾向にある。
酸素濃度を低下させる方法は、公知の方法で実施でき、特に限定されないが、例えば、精製を行うカラム又は釜に窒素をフローして、あるいは減圧してその後窒素を導入することで、ガス置換を行うことができる。精製を行うカラム又は釜を減圧してその後窒素を導入することが簡便かつ確実で好ましい。
酸素濃度の確認は、公知の方法で実施でき、特に限定されないが、例えば、精製を行うカラム又は釜に窒素をフローして、ベントから排出されるガスの酸素濃度を、酸素濃度計にて測定することができる。精製を行うカラム又は釜に酸素濃度計を設置することもできる。
以下、実施例を挙げて、本実施形態をさらに具体的に説明する。但し、本実施形態は、これらの実施例に限定されない。
(実施例1)カラム法による金属低減処理
クラス1000のクリーンブース内にて、イオン交換樹脂(三菱化学ダイヤイオン:SMT100−ミックス樹脂)25gをプロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、PGMEとも称する)25mLで膨潤後、テフロン(登録商標)カラムに充填し、PGMEを500mL通液することで溶媒置換した。次いで、純度99.3%の2,6−ジヒドロキシナフタレン(以下、2,6−DHNとも称する)をPGMEに溶解させた溶液(2.5質量%)500gをカラムに仕込み、続いてカラム内部の空気を減圧除去して窒素ガスを導入し、内部の酸素濃度1%未満に調整した後、通液することにより、イオン交換樹脂で処理された純度99.3%の2,6−DHNのPGME溶液を得た。なお、酸素濃度は、アズワン株式会社製の酸素濃度計「OM−25MF10」により測定した(以下も同様に測定した。)。
(実施例2)デカンテーション法による金属低減処理
クラス1000のクリーンブース内にて、1000mL容量の四つ口フラスコ(底抜き型)に、純度99.4%の2,6−DHNをPGMEに溶解させた溶液(2.5質量%)を500g仕込み、続いて釜内部の空気を減圧除去して窒素ガスを導入し、内部の酸素濃度を1%未満に調整した後、攪拌しながら30℃まで加熱した。次いで、イオン交換樹脂(三菱化学ダイヤイオン:SMT100−ミックス樹脂)25gを加え、30分間攪拌後、1時間静置した。次に、2,6−DHNのPGME溶液からイオン交換樹脂を吸引ろ過にて分離し、金属含有量の低減された純度99.3%の2,6−DHNのPGME溶液を得た。
(実施例3)デカンテーション法による金属低減処理
クラス1000のクリーンブース内にて、1000mL容量の四つ口フラスコ(底抜き型)に、純度99.4%の2,6−DHNをPGMEに溶解させた溶液(2.5質量%)を500g仕込み、続いて釜内部の空気を減圧除去して窒素ガスを導入し、内部の酸素濃度を5.0%に調整した後、攪拌しながら30℃まで加熱した。次いで、イオン交換樹脂(三菱化学ダイヤイオン:SMT100−ミックス樹脂)25gを加え、30分間攪拌後、1時間静置した。次に、2,6−DHNのPGME溶液からイオン交換樹脂を吸引ろ過にて分離し、金属含有量の低減された純度97.9%の2,6−DHNのPGME溶液を得た。
(実施例4)デカンテーション法による金属低減処理
クラス1000のクリーンブース内にて、1000mL容量の四つ口フラスコ(底抜き型)に、純度99.4%の2,6−DHNをPGMEに溶解させた溶液(2.5質量%)を500g仕込み、続いて釜内部の空気を減圧除去して窒素ガスを導入し、内部の酸素濃度を10.2%に調整した後、攪拌しながら30℃まで加熱した。次いで、イオン交換樹脂(三菱化学ダイヤイオン:SMT100−ミックス樹脂)25gを加え、30分間攪拌後、1時間静置した。次に、2,6−DHNのPGME溶液からイオン交換樹脂を吸引ろ過にて分離し、金属含有量の低減された純度97.8%の2,6−DHNのPGME溶液を得た。
(実施例5)デカンテーション法による金属低減処理
クラス1000のクリーンブース内にて、1000mL容量の四つ口フラスコ(底抜き型)に、純度99.4%の2,6−DHNをPGMEに溶解させた溶液(2.5質量%)を500g仕込み、攪拌しながら30℃まで加熱した。次いで、イオン交換樹脂(三菱化学ダイヤイオン:SMT100−ミックス樹脂)25gを加え、30分間攪拌後、1時間静置した。次に、2,6−DHNのPGME溶液からイオン交換樹脂を吸引ろ過にて分離し、金属含有量の低減された純度97.8%の2,6−DHNのPGME溶液を得た。
(実施例6)
クラス1000のクリーンブース内にて、イオン交換樹脂(三菱化学ダイヤイオン:SMT100−ミックス樹脂)25gをPGME25mLで膨潤後、テフロン(登録商標)カラムに充填し、PGMEを500mL通液することで溶媒置換した。次いで、純度99.2%の4,4’−ビフェノールの粗体をPGMEに溶解させた溶液(2.5質量%)500gをカラムに仕込み、続いてカラム内部の空気を減圧除去して窒素ガスを導入し、内部の酸素濃度1%未満に調整した後、通液することにより、 イオン交換樹脂で処理された純度99.2%の4,4’−ビフェノールのPGME溶液を得た。
(実施例7)
クラス1000のクリーンブース内にて、イオン交換樹脂(三菱化学ダイヤイオン:SMT100−ミックス樹脂)25gをPGME25mLで膨潤後、テフロン(登録商標)カラムに充填し、PGMEを500mL通液することで溶媒置換した。次いで、純度99.1%のレゾルシノール(1、3−ジヒドロキシベンゼン)の粗体をPGMEに溶解させた溶液(2.5質量%)500gをカラムに仕込み、続いてカラム内部の空気を減圧除去して窒素ガスを導入し、内部の酸素濃度1%未満に調整した後、通液することにより、 イオン交換樹脂で処理された純度99.0%のレゾルシノール(1、3−ジヒドロキシベンゼン)のPGME溶液を得た。
(実施例8)
クラス1000のクリーンブース内にて、イオン交換樹脂(三菱化学ダイヤイオン:SMT100−ミックス樹脂)25gをPGME25mLで膨潤後、テフロン(登録商標)カラムに充填し、PGMEを500mL通液することで溶媒置換した。次いで、純度98.8%の9,10−ジヒドロキシアントラセンの粗体をPGMEに溶解させた溶液(2.5質量%)500gをカラムに仕込み、続いてカラム内部の空気を減圧除去して窒素ガスを導入し、内部の酸素濃度1%未満に調整した後、通液することにより、 イオン交換樹脂で処理された純度98.8%の9,10−ジヒドロキシアントラセンのPGME溶液を得た。
(実施例9)
クラス1000のクリーンブース内にて、イオン交換樹脂(三菱化学ダイヤイオン:SMT100−ミックス樹脂)25gをPGME25mLで膨潤後、テフロン(登録商標)カラムに充填し、PGMEを500mL通液することで溶媒置換した。次いで、純度98.9%の1−ヒドロキシピレンの粗体をPGMEAに溶解させた溶液(2.5質量%)500gをカラムに仕込み、続いてカラム内部の空気を減圧除去して窒素ガスを導入し、内部の酸素濃度1%未満に調整した後、通液することにより、 イオン交換樹脂で処理された純度98.8%のレゾルシノール(1、3−ジヒドロキシベンゼン)のPGME溶液を得た。
(比較例1)イオン交換樹脂を用いない精製方法
1000mL容量の四つ口フラスコ(底抜き型)に、純度98.7%の2,6−DHNを酢酸エチルに溶解させた溶液(2.5質量%)を150g仕込み、続いてフラスコ内部の空気を減圧除去して窒素ガスを導入して、攪拌しながら25℃まで加熱して溶液を得た。当該工程において、フラスコ内の酸素濃度は1体積%未満であった。次いで、得られた溶液に、蓚酸水溶液(pH1.3)37.5gを加え、5分間攪拌後、30分静置した。これにより油相と水相とに分離したので、水相を除去した。この操作を1回繰り返した後、得られた油相に、超純水37.5gを仕込み、5分間攪拌後、30分静置し、水相を除去した。この操作を3回繰り返すことにより、金属含有量の低減された純度98.7%の2,6−DHNの酢酸エチル溶液を得た。
実施例1〜9および比較例1において得られたヒドロキシ置換芳香族化合物溶液及び処理前のヒドロキシ置換芳香族化合物溶液について、各種金属含有量及び有機純度を測定した。なお、実施例1〜9については、調製された溶液とイオン交換樹脂とが接触する直前の溶液を「処理前」として上記測定に供することとし、比較例1については、調製された溶液に蓚酸水溶液を加える寸前の溶液を「処理前」として上記測定に供することとした。測定結果を表1に示す。各測定については、次の装置及び測定条件にて行った。
[各種金属含有量測定]
ICP−MSを用いて以下の測定条件にて2,6−DHNの各種金属含有量を測定した。
装置:ELAN DRCII(パーキンエルマー製)
温度:25℃
環境:クラス100クリーンルーム
[有機純度測定]
高速液体クロマトグラフィーを用いて以下の測定条件にて2,6−DHNの有機純度を測定した。
装置:GL−7400型(日立製)
カラム:X−BRIDE C18
溶離液:アセトニトリル/水
温度:40℃
Figure 2017038964
本出願は、2015年9月4日出願の日本国特許出願(特願2015−174634号)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明によれば、ヒドロキシ置換芳香族化合物を工業的に有利に精製することができ、金属含有量の低減された、高純度のヒドロキシ置換芳香族化合物とすることができる。

Claims (8)

  1. 下記式(A)及び/又は(B)で表されるヒドロキシ置換芳香族化合物及び溶媒を含む溶液(A)と、イオン交換樹脂とを接触させる工程を含む、化合物の精製方法。
    Figure 2017038964
    (前記式(A)中、nは0〜9の整数であり、mは0〜2の整数であり、pは0〜9の整数であり、ここで、該n、m及びpの少なくとも1つが1以上の整数であり、さらに、mが1のとき、前記式(A)はナフタレン骨格又はビフェニル骨格を有することを示し、Raは各々独立して、水酸基、ハロゲン基、炭素数1〜40の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜40のアリール基、又は炭素数2〜40のアルケニル基及びそれらの組み合わせからなる群より選択される基であり、該アルキル基、該アリール基又は該アルケニル基は、エーテル結合、ケトン結合、あるいはエステル結合を含んでいてもよい。前記式(B)中、nは0〜9の整数であり、pは0〜9の整数であり、Rbは各々独立して、水素原子、水酸基、ハロゲン基、炭素数1〜40の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜40のアリール基、又は炭素数2〜40のアルケニル基及びそれらの組み合わせからなる群より選択される基であり、該アルキル基、該アリール基又は該アルケニル基は、エーテル結合、ケトン結合、あるいはエステル結合を含んでいてもよい。)
  2. 前記ヒドロキシ置換芳香族化合物が、下記式(A)及び/又は(B)で表される化合物である、請求項1に記載の化合物の精製方法。
    Figure 2017038964
    (前記式(A)中、nは0〜9の整数であり、mは0〜2の整数であり、pは0〜9の整数であり、ここで、該n、m及びpの少なくとも1つが1以上の整数であり、さらに、mが1のとき、前記式(A)はナフタレン骨格又はビフェニル骨格を有することを示し、Rは各々独立して、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜15のアリール基、又は炭素数2〜15のアルケニル基であり、上記式(B)中、nは0〜9の整数であり、pは0〜9の整数であり、Rは各々独立して、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜15のアリール基、又は炭素数2〜15のアルケニル基である。)
  3. 前記ヒドロキシ置換芳香族化合物が、下記式(A−1)で表される化合物、下記式(A−2)で表される化合物、下記式(A−3)で表される化合物、下記式(A−4)で表される化合物、及び下記式(B−1)で表される化合物からなる群より選ばれる1種以上である、請求項1に記載の化合物の精製方法。
    Figure 2017038964
    (前記式(A−1)中、nは1〜5の整数であり、前記式(A−2)中、nは0〜7の整数であり、前記式(A−3)〜(A−4)中、nは0〜9の整数であり、上記式(B−1)中、nは0〜9の整数である。)
  4. 前記ヒドロキシ置換芳香族化合物が、下記式(1)で表される化合物である、請求項1に記載の化合物の精製方法。
    Figure 2017038964
  5. 前記ヒドロキシ置換芳香族化合物が、2,6−ジヒドロキシナフタレン及び2,7−ジヒドロキシナフタレンからなる群より選ばれる1種以上である、請求項1に記載の化合物の精製方法。
  6. 前記工程において、前記接触吸着処理の後、さらに、ろ過により溶液(A)の分離回収を行う、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物の精製方法。
  7. 前記接触が、酸素濃度が20%未満の雰囲気で行われる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物の精製方法。
  8. 前記溶媒が、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロペンタノン及びシクロヘキサノンからなる群より選ばれる1種以上である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物の精製方法。
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