JPWO2017029980A1 - 蛍光可視化装置、蛍光可視化方法ならびにコンピュータプログラム - Google Patents

蛍光可視化装置、蛍光可視化方法ならびにコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】撮像部と相対的に動きのある測定対象物に対して良好な可視化を実現できる蛍光可視化装置、蛍光可視化方法ならびにコンピュータプログラムを提供する。【解決手段】本発明は、照明手段20と、照明動作制御手段41と、撮像手段21と、撮像動作制御手段42と、画像取得手段43と、コントラスト伸長手段44と、変化量計算手段45と、変化画像生成手段46と、差分画像取得手段47と、明度伸長手段48と、繰返実行指示手段49と、記憶手段31とを備え、撮像手段21と相対的に動く可視化対象22を蛍光可視化させる蛍光可視化装置1、蛍光可視化方法ならびにコンピュータプログラムに関する。【選択図】図1

Description

クロスリファレンス
本出願は、2015年8月18日に日本国において出願された特願2015−160806に基づき優先権を主張し、当該出願に記載された内容は、本明細書に援用する。また、本願において引用した特許、特許出願及び文献に記載された内容は、本明細書に援用する。
本発明は、撮像部に対して相対的に動く撮像対象を可視化する際に画像処理を行う蛍光可視化装置、蛍光可視化方法ならびにコンピュータプログラムに関する。
食品を製造・加工する工場内は、衛生第一の環境下にあるため、食物残渣がベルトコンベアをはじめとする各種機器に付着した状態を放置することは許されない。このため、食品を製造・加工する企業は、例えば、特定の食品の製造終了後、別の種類の食品の製造へと切り替える際には、食品の接触した機器の洗浄、検査を厳格に行い、食物残渣などが無いように常に注意を払っている。
このような検査は、目視に加えあるいは目視に代えて、蛍光可視化装置が用いられることがある。視認できないほどの小さな食片は、その部分の蛍光を利用した方が確認しやすいからである。従来から公知の蛍光可視化装置は、例えば、次のような方法にて用いられる。動物、植物あるいは菌類を問わず、多くの生物共通に分布する有機化合物に、NADH(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)とFAD(ラビンアデニンヌクレオチド)が知られている。これらに植物由来のクロロフィルを加えたものは、生物由来の食物残渣の存否や細菌増殖の指標として利用されている。食物残渣に特定の波長域の光(例えば、可視光や紫外線)を照射すると、その励起光より波長の長い蛍光を発する(励起蛍光現象)。このような原理で、食物残渣の量や存在箇所を特定することができる。かかる蛍光可視化装置は、検査試薬を使用せず、かつ非接触、非破壊の検査を可能とすることから、低コストで検査員による差の少ない検査を保証する(例えば、特許文献1を参照)。
ところで、励起蛍光現象を利用した蛍光観察装置は、生体内検査で利用されることが多い。蛍光観察装置は、例えば、体腔内部に挿入される内視鏡、コルポスコープあるいは手術用顕微鏡といったヒトやそれ以外の動物の病変部を確認するための機器に組み込まれ、利用されている(例えば、特許文献2〜5)。
特開2003−210193号公報 特開2008−125934号公報 特開昭62−247232号公報 特開昭63−252134号公報 特開2006−175052号公報
上記従来の装置は、その撮像部に対して相対的に動きの無い対象物を検査するには何ら問題なく用いることができる。しかし、上記従来の装置は、相対的に動きのある対象物(すなわち、撮像部が移動して対象物が静止している場合、撮像部が静止して対象物が移動している場合、あるいは撮像部と対象物が共に異なる速度で移動している場合)に対しては、蛍光を可視化できない若しくは可視化できても視認性が低いという問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、撮像部と相対的に動きのある測定対象物に対して良好な可視化を実現できる蛍光可視化装置、蛍光可視化方法ならびにコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための一実施形態に係る蛍光可視化装置は、可視化対象に照明光を照射して、その可視化対象からの蛍光を検出して可視化する蛍光可視化装置であって、可視化対象に照明光を照射する照明手段と、所定時間間隔で照明手段の点灯と消灯とを繰り返す動作を制御する照明動作制御手段と、蛍光を検出可能であって、照明手段からの照明光の照射時および非照射時に可視化対象を撮像して複数の画像を取得する撮像手段と、撮像手段の撮像動作を制御して所定時間間隔で撮像可能とする撮像動作制御手段と、撮像された画像を取得する画像取得手段と、画像取得手段により取得された画像であって時系列で連続して撮像された3つの画像の内、照明光を照射した際に撮像した第一画像および第三画像に対してコントラスト伸長処理を施すコントラスト伸長手段と、コントラスト伸長手段により第一画像および第三画像からそれぞれ生成された第一伸長処理画像および第三伸長処理画像の間の撮像領域内における二次元直交座標系上若しくは三次元直交座標系上の可視化対象の変化量を計算する変化量計算手段と、時系列で連続して撮像された3つの画像の内、照明光の非照射時に撮像した第二画像を、上述の変化量に基づき第三画像の位置および大きさの内の少なくとも1つに至るように変化させて変化画像を生成する変化画像生成手段と、第三画像と変化画像との差分画像を取得する差分画像取得手段と、差分画像に対して明度伸長処理を行って明度伸長処理画像を生成する明度伸長手段と、時系列をずらして、第三画像以降の画像を取得する画像取得手段、コントラスト伸長手段、変化量計算手段、変化画像生成手段、差分画像取得手段および明度伸長手段を実行させるように指示を出す繰返実行指示手段と、画像、第一伸長処理画像、第三伸長処理画像、変化画像および差分画像を記憶する記憶手段とを備え、撮像手段と相対的に動く可視化対象を蛍光可視化させる。
別の実施形態に係る蛍光可視化装置は、さらに、変化量計算手段を二次元直交座標系上の可視化対象の移動量を計算する手段とし、変化画像生成手段を、時系列で連続して撮像された3つの画像の内、第二画像中の画素を上述の移動量の2分の1だけ移動して変化画像を生成する手段としても良い。
別の実施形態に係る蛍光可視化装置は、また、変化量計算手段を、二次元直交座標系上における特定点を中心とした可視化対象の回転角度を計算する手段とし、変化画像生成手段を、時系列で連続して撮像された3つの画像の内、第二画像中の画素を上述の回転角度の2分の1だけ回転して変化画像を生成する手段としても良い。
別の実施形態に係る蛍光可視化装置は、また、明度伸長処理画像を表示する画像表示領域において、その画像表示領域内を複数に分割した分割領域の内、所定の閾値を超える蛍光画素数が存在する分割領域を明示する分割領域明示手段を、さらに備えても良い。
また、上記目的を達成するための一実施形態に係る蛍光可視化方法は、可視化対象に照明光を照射して、その可視化対象からの蛍光を検出して可視化する蛍光可視化方法であって、照明手段により可視化対象に照明光を照射した際に撮像手段により可視化対象を撮像した第一画像を取得する第一画像取得ステップと、第一画像の撮像から所定時間後であって、照明光の非照射時に撮像手段により可視化対象を撮像した第二画像を取得する第二画像取得ステップと、第二画像の撮像から所定時間後であって、照明手段により可視化対象に再び照明光を照射した際に撮像手段により可視化対象を撮像した第三画像を取得する第三画像取得ステップと、第一画像および第三画像に対してコントラスト伸長処理を施すコントラスト伸長ステップと、コントラスト伸長ステップにより第一画像および第三画像からそれぞれ生成された第一伸長処理画像および第三伸長処理画像の間の撮像領域内における二次元直交座標系上若しくは三次元直交座標系上の可視化対象の変化量を計算する変化量計算ステップと、第二画像を、その変化量に基づいて第三画像の位置および大きさの内の少なくとも1つに至るように変化させて変化画像を生成する変化画像生成ステップと、第三画像と変化画像との差分画像を取得する差分画像取得ステップと、差分画像に対して明度伸長処理を行って明度伸長処理画像を生成する明度伸長ステップと、時系列をずらして、第三画像以降の画像を取得する第二画像取得ステップと同様のステップ、コントラスト伸長ステップ、変化量計算ステップ、変化画像生成ステップ、差分画像取得ステップおよび明度伸長ステップを実行させるように指示を出す繰返実行指示ステップとを含み、撮像手段と相対的に動く可視化対象を蛍光可視化させる。
別の実施形態に係る蛍光可視化方法は、さらに、変化量計算ステップを二次元直交座標系上の可視化対象の移動量を計算するステップとし、変化画像生成ステップを、第二画像中の画素を上述の移動量の2分の1だけ移動して変化画像を生成するステップとしても良い。
別の実施形態に係る蛍光可視化方法は、第三画像の撮像から所定時間後であって、照明光の非照射時に撮像手段により可視化対象を撮像した第四画像を取得する第四画像取得ステップと、第四画像の撮像から所定時間後であって、照明手段により可視化対象に再び照明光を照射した際に撮像手段により可視化対象を撮像した第五画像を取得する第五画像取得ステップと、をさらに含み、変化量計算ステップを、第一画像、第三画像および第五画像の二次元直交座標系上における可視化対象の座標を含む円軌道上を移動する可視化対象の回転角度を計算するステップとし、変化画像生成ステップを、第二画像中の画素を上述の回転角度の2分の1だけ回転して変化画像を生成するステップとしても良い。
別の実施形態に係る蛍光可視化方法は、また、明度伸長処理画像を表示する画像表示領域において、その画像表示領域内を複数に分割した分割領域の内、所定の閾値を超える蛍光画素数が存在する分割領域を明示する分割領域明示ステップを、さらに含んでも良い。
また、上記目的を達成するための一実施形態に係るコンピュータプログラムは、可視化対象に照明光を照射して、その可視化対象からの蛍光を検出して可視化する蛍光可視化装置にインストールされ実行可能なコンピュータプログラムであって、可視化対象に照明光を照射する照明手段と、所定時間間隔で照明手段の点灯と消灯とを繰り返す動作を制御する照明動作制御手段と、蛍光を検出可能であって、照明手段からの照明光の照射時および非照射時に可視化対象を撮像して複数の画像を取得する撮像手段と、撮像手段の撮像動作を制御して所定時間間隔で撮像可能とする撮像動作制御手段と、記憶手段と、を備える蛍光可視化装置を、
撮像された画像を取得する画像取得手段、
画像取得手段により取得された画像であって時系列で連続して撮像された3つの画像の内、照明光を照射した際に撮像した第一画像および第三画像に対してコントラスト伸長処理を施すコントラスト伸長手段、
コントラスト伸長手段により第一画像および第三画像からそれぞれ生成された第一伸長処理画像および第三伸長処理画像の間の撮像領域内における二次元直交座標系上若しくは三次元直交座標系上の可視化対象の変化量を計算する変化量計算手段、
時系列で連続して撮像された3つの画像の内、照明光の非照射時に撮像した第二画像を、上述の変化量に基づいて第三画像の位置および大きさの内の少なくとも1つに至るように変化させて変化画像を生成する変化画像生成手段、
第三画像と変化画像との差分画像を取得する差分画像取得手段、
差分画像に対して明度伸長処理を行って明度伸長処理画像を生成する明度伸長手段、および
時系列をずらして、第三画像以降の画像を取得する画像取得手段、コントラスト伸長手段、変化量計算手段、変化画像生成手段、差分画像取得手段および明度伸長手段を実行させるように指示を出す繰返実行指示手段、
として機能させ、撮像手段と相対的に動く可視化対象を蛍光可視化させる。
別の実施形態に係るコンピュータプログラムは、さらに、変化量計算手段を、二次元直交座標系上の可視化対象の移動量を計算する手段とし、変化画像生成手段を、時系列で連続して撮像された3つの画像の内、第二画像中の画素を上述の移動量の2分の1だけ移動して変化画像を生成する手段としても良い。
別の実施形態に係るコンピュータプログラムは、また、変化量計算手段を、二次元直交座標系上における特定点を中心とした可視化対象の回転角度を計算する手段とし、変化画像生成手段を、時系列で連続して撮像された3つの画像の内、第二画像中の画素を上述の回転角度の2分の1だけ回転して変化画像を生成する手段としても良い。
別の実施形態に係るコンピュータプログラムは、また、蛍光可視化装置を、明度伸長処理画像を表示する画像表示領域において、その画像表示領域内を複数に分割した分割領域の内、所定の閾値を超える蛍光画素数が存在する分割領域を明示する分割領域明示手段としてさらに機能させるようにしても良い。
本発明によれば、撮像部と相対的に動きのある測定対象物に対して良好な可視化を実現できる蛍光可視化装置、蛍光可視化方法ならびにコンピュータプログラムを提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る蛍光可視化装置の正面図を示す。 図2は、図1の蛍光可視化装置の概略構成を示す。 図3は、図1の蛍光可視化装置の動作を説明するためのフローチャート(3A)およびそのフローチャートに合わせた画像処理の状況(3B)をそれぞれ示す。 図4は、図3の変化量計算ステップ(S6)から差分画像取得ステップ(S8)の画像処理についてより具体的に説明するための図であって、(4A)は全体像を、(4B)および(4C)はベクトル計算の概要を、それぞれ示す。 図5は、可視化対象である食物残渣が二次元座標系内を回転移動する場合における図1の蛍光可視化装置の動作を説明するためのフローチャートを示す。 図6は、図5のフローチャート中の変化量計算ステップおよび変化画像生成ステップを説明するための概念図を示す。 図7は、図1の蛍光可視化装置により実行される可視化の変形例を説明するための図であり、可視化の切り替え後の表示形態(7A)およびその表示処理に至るフロー(7B)をそれぞれ示す。
1 蛍光可視化装置
12 表示部(画像表示領域)
20 照明部(照明手段の一例)
21 撮像部(撮像手段の一例)
22 可視化対象
31 画像記憶部(記憶手段の一例)
32 情報記憶部(記憶手段の一例)
41 照明動作制御部(照明動作制御手段の一例)
42 撮像動作制御部(撮像動作制御手段の一例)
43 画像取得部(画像取得手段の一例)
44 コントラスト伸長部(コントラスト伸長手段の一例)
45 変化量計算部(変化量計算手段の一例)
46 変化画像生成部(変化画像生成手段の一例)
47 差分画像取得部(差分画像取得手段の一例)
48 明度伸長部(明度伸長手段の一例)
49 繰返実行指示部(繰返実行指示手段の一例)
50 可視化対象有無判別部(可視化対象有無判別手段の一例)
51 計算指示部(計算指示手段の一例)
52 分割領域明示部(分割領域明示手段の一例)
53 入出力部制御部
60,60a 第一画像(画像)
61 食物残渣(可視化対象の一例)
62 食物残渣(可視化対象の一例)
65 第一伸長処理画像
70,70a 第二画像(画像)
80,80a 第三画像(画像)
81 食物残渣(可視化対象の一例)
82 食物残渣(可視化対象の一例)
83 二次元直交座標
85 第三伸長処理画像
86 撮像領域
87 差分画像
88 明度伸長処理画像
90a 第四画像(画像)
100a 第五画像(画像)
101 食物残渣(可視化対象の一例)
110 食物残渣(可視化対象の一例)
次に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている諸要素およびその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。
(1.蛍光可視化装置)
図1は、本発明の実施形態に係る蛍光可視化装置の正面図を示す。
図1に示す蛍光可視化装置1は、薄板状の形態を有し、測定者が容易に携帯できる大きさである。蛍光可視化装置1は、その正面に、モニタ10と、電源スイッチ11とを備える。本願における「蛍光」とは、紫外線等の励起光を照射した対象物からその励起光より波長の長い光を発する励起蛍光現象を利用した出射光に限定されず、紫外線や赤外線などの照明光を対象物に照射したときにその対象物から発せられる燐光、散乱光あるいは拡散光も含むように広義に解釈される。モニタ10は、例えば、液晶ディスプレイであるが、それ以外の表示形式のモニタでも良い。モニタ10には、表示部12と、その左右両側にメニューボタン13とが表示される。メニューボタン13は、この実施形態では、好ましくは、静電容量方式のタッチセンサを備えたボタンであるが、接触導通方式のセンサでも良い。また、メニューボタン13の数は、1つのみでも、2以上の任意の数でも良い。表示部12には、スポットカーソル14と称する複数の分割領域に区分された枠が表示される。スポットカーソル14は、メニューボタン13からの入力によって、その表示および非表示を選択可能である。スポットカーソル14は、表示部12の略中央領域に、縦4行×横5列の合計20個の分割領域を備える。ただし、その数は、20個に限定されず、それより多くあるいは少なく形成することもできる。
図2は、図1の蛍光可視化装置の概略構成を示す。
蛍光可視化装置1は、この実施の形態では、可視化対象(測定対象ともいう)22に照明光を照射して、その可視化対象22からの蛍光を検出して可視化する装置であって、後述の撮像部21と相対的に動く可視化対象22を蛍光可視化させることができる。蛍光可視化装置1は、表示部12と、照明部20と、撮像部21と、制御部30と、画像記憶部31と、情報記憶部32と、出力部33と、入力部34とを好適に備える。制御部30は、照明動作制御部41と、撮像動作制御部42と、画像取得部43と、コントラスト伸長部44と、変化量計算部45と、変化画像生成部46と、差分画像取得部47と、明度伸長部48と、繰返実行指示部49と、可視化対象有無判別部50と、計算指示部51と、分割領域明示部52と、入出力部制御部53とを好適に備える。
照明部20は、可視化対象22に照明光を照射する照明手段であり、この実施形態では2個備えられている。ただし、その個数は2個に限定されず、1個あるいは3個以上でも良い。照明部20は、この実施形態では、約365nmの中心波長を持つ紫外光を可視化対象22に照射可能な構成部である。上記紫外光を用いた蛍光励起方式を利用して、食物残渣、菌(カビも含む)などの可視化を行う。ただし、照明部20は、中心波長約365nmの紫外光を照射するものに限定されず、別の波長の光を照射するものでも良い。例えば、照明部20として、270〜350nmあるいは380〜410nmの波長を持つ光を照射可能なものを用いても良い。
撮像部21は、可視化対象22からの蛍光を検出可能であって、照明部20からの照明光の照射時および非照射時に可視化対象22を撮像して複数の画像を取得可能な構成部である。撮像部21は、レンズ、蛍光フィルタ、蛍光検出器などをも含む。
制御部30は、中央処理装置(CPU)と、各種制御を行うためのコンピュータプログラムとの協働によって蛍光可視化装置1の各種処理を行う。図2中、制御部30内の照明動作制御部41から入出力部制御部53までの各部分は、物理的な構成ではなく、ファンクションボックスとして表されている。
画像記憶部31は、各種画像データを記憶する部分であり、ランダムアクセスメモリ(RAM)あるいはハードディスク(HD)に相当する。各種画像データは、後述する「画像」、「第一伸長処理画像」、「第三伸長処理画像」、「変化画像」、「差分画像」および「明度伸長処理画像」を含む。すなわち、画像記憶部31は、画像、第一伸長処理画像、第三伸長処理画像、変化画像および差分画像を記憶する記憶手段の一例である。なお、画像記憶部31は、明度伸長処理画像を記憶しても良い。
情報記憶部32は、画像記憶部31に格納される各種画像データ以外の情報を、あるいは各種画像データをも重複して記憶する部分である。情報記憶部32は、画像記憶部31同様、ランダムアクセスメモリ(RAM)あるいはハードディスク(HD)に相当する。情報記憶部32に格納される情報は、例えば、蛍光可視化装置1の使用者が入力した情報、同装置1が検知若しくは取得した画像以外の情報、計算等に必要な予め記憶されている計算式の情報である。制御部30は、情報記憶部32内に格納される情報を読み出しながら、各種処理を実行する。情報記憶部32は、画像記憶部31と共に、記憶手段の一例である。
出力部33は、表示部12に表示される以外の信号を出力する構成部である。出力部33としては、例えば、電力消耗レベルの表示、ピントが合っているか否かの表示の他、蛍光可視化装置1を許容範囲以上の速度で動かした際のアラーム等の音声データの出力をも行う。出力部33は、1種あるいは2種以上の構成部でも良く、表示手段および/または音声出力手段となる。また、表示部12を出力部33に含めても良い。
入力部34は、図1の電源スイッチ11およびメニューボタン13と接続され、各種の入力を受け付ける構成部である。入力部34は、1種あるいは2種以上の構成部でも良い。
照明動作制御部41は、所定時間間隔で照明部20の点灯と消灯とを繰り返すように動作制御する照明動作制御手段である。所定時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す動作は、照明動作制御部41によって、使用者が入力部34に入力した所望の時間、予め設定された複数の選択肢から選択された時間、あるいは情報記録部32にて記憶されている固定の時間等が読み込まれて実行される。所定時間としては、例えば、100msec、50msecなどに設定可能である。
撮像動作制御部42は、撮像部21の撮像動作を制御して所定時間間隔で撮像可能とする撮像動作制御手段である。撮像部21の撮像動作は、照明部20の照明時のみならず消灯時にも行われる。例えば、照明部20が50msec間隔で、「点灯」、「消灯」、「点灯」、「消灯」と交互に繰り返す場合、撮像動作制御部42は、撮像部21を制御して、50msec間隔で撮像するようにする。こうして、照明部20の点灯時の撮像、照明部20の消灯時の撮像、照明部20の点灯時の撮像、と交互に繰り返す動作が可能である。
画像取得部43は、撮像部21にて撮像された画像を取得する画像取得手段である。画像の取得は、好適には、画像記憶部31からの読み出しである。ただし、画像取得部43は、撮像部21(この中にメモリがあるか否かを問わない)から画像を直接取得することもできる。
コントラスト伸長部44は、時系列で連続して撮像された3つの画像(順に、第一画像、第二画像、第三画像という)の内、照明光を照射した際に撮像した第一画像および第三画像に対してコントラスト伸長処理を施すコントラスト伸長手段である。ここで、「時系列で連続して撮像された3つの画像」とは、上述の所定時間間隔で撮像された連続する3つの画像を意味する。例えば、「時系列で連続して撮像された3つの画像」は、50msec間隔で撮像する場合、照明部20の点灯時の撮像、その点灯から50msec後に照明部20が消灯した時の撮像、その消灯から50msec後に照明部20が点灯した時の撮像によって得られた3つの画像を意味する。以後の「時系列で連続して撮像された3つの画像」も同様の意味に解釈される。コントラスト伸長部44の処理の詳細については、図3に基づき後述する。
変化量計算部45は、コントラスト伸長部44により第一画像および第三画像からそれぞれ生成された第一伸長処理画像および第三伸長処理画像の間の撮像領域内における二次元直交座標系上若しくは三次元直交座標系上の可視化対象22の変化量を計算する変化量計算手段である。変化量計算部45は、好ましくは、二次元直交座標系上の可視化対象22の移動量を計算する手段である。また、変化量計算部45は、好ましくは、二次元直交座標系上における特定点(回転の中心となる点)を中心とした可視化対象22の回転角度(θ)を計算する手段である。変化量計算部45の処理の詳細については後述する。
変化画像生成部46は、時系列で連続して撮像された3つの画像の内、照明光の非照射時に撮像した第二画像を、上述の変化量に基づき第三画像の位置および大きさの内の少なくとも1つに至るように変化させて変化画像を生成する変化画像生成手段である。「少なくとも」であるから、位置と大きさのいずれか1つ、あるいは両方に合致させるように変化させることができる。ここで、「変化量」は、移動量のみならず、回転角度あるいは大きさの変化などの移動量以外の種々の因子をも含み得る。変化量計算部45が二次元直交座標系上の可視化対象22の移動量を計算する手段として機能する場合、変化画像生成部46は、時系列で連続して撮像された3つの画像の内、照明光の非照射時に撮像した第二画像中の画素を上述の移動量の2分の1だけ移動して変化画像を生成する変化画像生成手段とすることができる。また、変化画像生成部46は、時系列で連続して撮像された3つの画像の内、照明光の非照射時に撮像した第二画像中の画素を、変化量計算部45にて求められた回転角度(θ)の2分の1だけ回転して変化画像を生成する変化画像生成手段とすることもできる。変化画像生成部46の処理の詳細については後述する。
差分画像取得部47は、第三画像と上述の変化画像との差分画像を取得する差分画像取得手段である。差分画像取得部47の処理の詳細については後述する。
明度伸長部48は、上述の差分画像に対して明度伸長処理を行って明度伸長処理画像を生成する明度伸長手段である。明度伸長部48の処理の詳細については後述する。
繰返実行指示部49は、処理を継続するかどうかを判別した上で(後述の終了判別ステップ)、時系列をずらして、画像取得部43、コントラスト伸長部44、変化量計算部45、変化画像生成部46、差分画像取得部47および明度伸長部48を実行させるように指示を出す繰返実行指示手段である。繰返実行指示部49は、時系列で連続して撮像された3つの画像を利用して、画像取得部43、コントラスト伸長部44、変化量計算部45、変化画像生成部46、差分画像取得部47および明度伸長部48による各種処理を行った後、次の時系列に対して、同様の処理を行うように指示を出す構成部である。ここで、「時系列をずらして」は、例えば、先に処理の対象とした第三画像を第一画像とし、その後の2つの連続する画像を含めた3つの画像に対して画像処理を行うのに必要な時系列の移動を含むように解釈される。例えば、50msec間隔で一番目の画像(点灯)、二番目の画像(消灯)、三番目の画像(点灯)と撮像する場合、最初の3つの画像の処理が終わると、100msecずらして、三番目(点灯)、四番目(消灯)、五番目(点灯)の連続する3つの画像に対して処理が行われる。繰返実行指示部49の処理の詳細についても後述する。
可視化対象有無判別部50は、第一伸長処理画像中および第三伸長処理画像中に上述の変化量の計算対象となる可視化対象22が存在するか否かを判別する可視化対象有無判別手段である。可視化対象22が時系列的に連続する画像中に存在しない場合に、その後の画像処理を行わないようにする必要からである。ただし、可視化対象有無判別部50は、必須の構成ではなく、制御部30内に設けなくても良い。可視化対象有無判別部50の処理の詳細についても、図3に基づき後述する。
計算指示部51は、可視化対象有無判別部50によって可視化対象22が存在すると判別された場合に、変化量計算部45に計算を指示する計算指示手段である。ただし、計算指示部51は、必須の構成ではなく、制御部30内に設けなくても良い。計算指示部51の処理の詳細についても、図3に基づき後述する。
分割領域明示部52は、明度伸長処理画像を表示する画像表示領域において、その画像表示領域内を複数に分割した分割領域の内、所定の閾値を超える蛍光画素数が存在する分割領域を明示する分割領域明示手段である。ただし、分割領域明示部52は、必須の構成ではなく、制御部30内に設けなくても良い。分割領域明示部52の処理の詳細については後述する。
入出力部制御部53は、入力部34からの入力、入力部34の表示切り替え、出力部33および表示部12への各出力を制御する構成部である。
(2.蛍光可視化方法)
次に、蛍光可視化方法の好適な実施の形態について説明する。
蛍光可視化装置1により実行される蛍光可視化方法は、可視化対象22に照明光を照射して、その可視化対象22からの蛍光を検出して可視化する方法である。その蛍光可視化方法は、照明部20により可視化対象22に照明光を照射した際に撮像部21により可視化対象22を撮像した第一画像を取得する第一画像取得ステップと、
第一画像の撮像から所定時間後であって、照明光の非照射時に撮像部21により可視化対象22を撮像した第二画像を取得する第二画像取得ステップと、
第二画像の撮像から所定時間後であって、照明部20により可視化対象22に再び照明光を照射した際に撮像部21により可視化対象22を撮像した第三画像を取得する第三画像取得ステップと、第一画像および第三画像に対してコントラスト伸長処理を施すコントラスト伸長ステップと、コントラスト伸長ステップにより第一画像および第三画像からそれぞれ生成された第一伸長処理画像および第三伸長処理画像の間の撮像領域内における二次元直交座標系上若しくは三次元直交座標系上の可視化対象22の変化量を計算する変化量計算ステップと、第二画像を、上述の変化量に基づき第三画像の位置および大きさの内の少なくとも1つに至るように変化させて変化画像を生成する変化画像生成ステップと、第三画像と変化画像との差分画像を取得する差分画像取得ステップと、差分画像に対して明度伸長処理を行って明度伸長処理画像を生成する明度伸長ステップと、時系列をずらして、第三画像以降の画像を取得する第二画像取得ステップと同様のステップ、コントラスト伸長ステップ、変化量計算ステップ、変化画像生成ステップ、差分画像取得ステップおよび明度伸長ステップを実行させるように指示を出す繰返実行指示ステップと、
を含み、撮像部21と相対的に動く可視化対象22を蛍光可視化させる方法である。
ここで、変化量計算ステップは、二次元直交座標系上の可視化対象22の移動量を計算するステップであって、変化画像生成ステップは、第二画像中の画素を上述の移動量の2分の1だけ移動して変化画像を生成するステップでも良い。また、蛍光可視化方法は、第三画像の撮像から所定時間後であって、照明光の非照射時に撮像部21により可視化対象22を撮像した第四画像を取得する第四画像取得ステップと、第四画像の撮像から所定時間後であって、照明部20により再び照明光を照射した際に撮像部21により可視化対象22を撮像した第五画像を取得する第五画像取得ステップと、をさらに含んでも良い。かかる場合、変化量計算ステップは、第一画像、第三画像および第五画像の二次元直交座標系上における可視化対象22の座標を含む円軌道上を移動する可視化対象22の回転角度(θ)を計算するステップとするのが好ましい。さらに、変化画像生成ステップは、時系列で連続して撮像された3つの画像の内、照明光の非照射時に撮像した第二画像中の画素を上述の回転角度(θ)の2分の1だけ回転して変化画像を生成するようにすると良い。また、第一伸長処理画像中および第三伸長処理画像中に上述の変化量の計算対象となる可視化対象22が存在するか否かを判別して、可視化対象22が存在すると判別された場合に変化量計算ステップを行うように指示する可視化対象有無判別ステップを、さらに含んでも良い。
−2.1 二次元座標系上の直線的移動時の可視化−
次に、当該蛍光可視化方法の一例を図3および図4に基づき詳述する。この例は、変化量計算ステップを、二次元直交座標系上の可視化対象22の移動量を計算するステップとし、変化画像生成ステップを、第二画像中の画素を上述の移動量の2分の1だけ移動して変化画像を生成するステップとし、可視化対象有無判別ステップを含む。なお、図3および図4に基づく説明は、可視化対象22が移動し、撮像部21が停止している状況での画像処理の説明であるが、可視化対象22が停止し、撮像部21が移動している状況、あるいは可視化対象22および撮像部21がともに移動していて、その移動速度の差によって相対的に可視化対象22が移動しているように見える状況であっても良い。
図3は、図1の蛍光可視化装置の動作を説明するためのフローチャート(3A)およびそのフローチャートに合わせた画像処理の状況(3B)をそれぞれ示す。図4は、図3の変化量計算ステップ(S6)から差分画像取得ステップ(S8)の画像処理についてより具体的に説明するための図であって、(4A)は全体像を、(4B)および(4C)はベクトル計算の概要を、それぞれ示す。
(1)第一画像取得ステップ(S1)
第一画像取得ステップは、照射光を可視化対象22に照射して撮像した第一画像60を取得するステップである。第一画像60には、可視化対象22の一例として、蛍光を発する食物残渣61,62が撮像されている。なお、ここでは、簡略化のため、食物残渣61,62が2つ存在する例で説明するが、可視化対象22の数は1つのみ、あるいは3以上の任意の数でも良い。以後の例でも同様である。第一画像取得ステップは、画像取得部43により実行される。
(2)第二画像取得ステップ(S2)
第二画像取得ステップは、照射光を可視化対象22に照射していないときに撮像した第二画像70を取得するステップである。照明光の非照射時に撮像しているため、第二画像70には、食物残渣61,62からの蛍光はない。第二画像取得ステップは、画像取得部43により実行される。
(3)第三画像取得ステップ(S3)
第三画像取得ステップは、照射光を可視化対象22に照射して撮像した第三画像80を取得するステップである。第三画像80には、可視化対象22の一例として、蛍光を発する食物残渣81,82が撮像されている。食物残渣81,82は、食物残渣61,62とそれぞれ同一物であるが、その位置が変わっていることから符号を変えている。第三画像80は、第一画像60の撮像から所定時間(t/2、例えば、t/2=50msec)を2回経て撮像された画像である。このため、第三画像80中の食物残渣81,82は、第一画像60中の食物残渣61,62の位置から移動している。第三画像取得ステップは、画像取得部43により実行される。
(4)コントラスト伸長ステップ(S4)
コントラスト伸長ステップは、第一画像60と第三画像80に対してコントラストを明確につける処理を行うステップである。これによって、両画像60,80は、それらの中の食物残渣61,62,81,82が各背景に対してコントラストを伸長させた状態の画像となる。コントラスト伸長ステップは、コントラスト伸長部44により実行される。
(5)可視化対象有無判別ステップ(S5)
可視化対象有無判別ステップは、コンストラスト伸長ステップの処理がなされた後の第一伸長処理画像65中および第三伸長処理画像85中に上述の変化量の計算対象となる可視化対象22(食物残渣61,62,81,82)が存在するか否かを判別する。この判別の結果、存在しない場合には、以後の画像処理を行うことができないので、S11にステップをすすめる。ただし、一部の食物残渣(例えば、食物残渣62)が存在しなくとも、変化量計算ステップ以降のステップを実施できるので、その場合には、S11に進めても良い。一方、食物残渣61,62,81,82が存在する場合には、次のステップ(S6)に移行する。可視化対象有無判別ステップの判別処理は、可視化対象有無判別部50によって実行され、可視化対象有無判別ステップの判別の結果、次のステップに進めるよう指示を出すのは、計算指示部51により実行される。
(6)変化量計算ステップ(S6)
変化量計算ステップは、2つの伸長処理画像(第一伸長処理画像65および第三伸長処理画像85)間の撮像領域86内における二次元直交座標系上の移動量(a,b)を抽出するステップである。移動量aは、食物残渣61,62から食物残渣81,82に向かうベクトルV2(図4を参照)の×軸方向の移動量である。移動量bは、同ベクトルV2のY軸方向の移動量である。ベクトルV2は、第三伸長処理画像85のある点から第一伸長処理画像65におけるその点に対応する点に至るベクトルV1と同じ大きさで逆方向のベクトルである。第三伸長処理画像85の座標軸83は、第一伸長処理画像65の座標軸63からベクトルV2の方向にその大きさだけ移動している。変化量計算ステップは、変化量計算部45により実行される。
(7)変化画像生成ステップ(S7)
変化画像生成ステップは、第二画像70の画素全体を、撮像領域内の二次元直交座標系上において、(a/2,b/2)だけ平行移動するステップである。これは、時系列的に第一画像60と第三画像80の中間の位置にある第二画像70を上述の移動量(a,b)の1/2ずつ移動すれば、第三画像80のバックグラウンドとして使用できるという思想に基づく。具体的には、前述のベクトルV2を1/2の長さとするベクトルV3の方向に、第二画像70をV3の長さ分だけ移動して変化画像を生成する。この結果、座標軸73は座標軸83に重なる位置に来る(図4を参照)。変化画像生成ステップは、変化画像生成部46により実行される。
(8)差分画像取得ステップ(S8)
差分画像取得ステップは、第三画像80と変化画像生成ステップによって移動した後の画像との差分画像87を取得するステップである。これは、蛍光可視化は、蛍光部分とそのバックグラウンド画像との差分を利用して行う必要があるからである。静止している食物残渣61,62を撮像する場合であれば、照明部20の非消灯時と消灯時に撮像される画像は同じバックグラウンドを有することから、蛍光可視化の際に、非消灯時の画像をそのまま利用して差分画像を形成すれば良い。しかし、食物残渣61,62が移動している場合には、非消灯時に撮像された第二画像70を、第三画像80との差分をとる画像としてそのまま利用できない。第三画像80のバックグラウンドと第二画像70は同一画像ではないからである。そこで、この実施形態では、第二画像70を移動して第三画像80のバックグラウンドとみなせるような処理を行ってから、差分画像87を形成している。差分画像取得ステップは、差分画像取得部47により実行される。
(9)明度伸長ステップ(S9)
明度伸長ステップは、差分画像87に対して明度を伸長する処理を行うステップである。これは、蛍光可視化を実行あらしめるための処理である。明度伸長ステップは、明度伸長部48により実行される。
(10)明度伸長画像表示ステップ(S10)
明度伸長画像表示ステップは、明度伸長画像88を表示部12に表示させるステップである。明度伸長画像表示ステップは、入出力部制御部53により実行される。
(11)終了判別ステップ(S11)
終了判別ステップは、画像処理を継続するか否かを判別するステップである。全ての画像に対して処理を終了した場合には、一連の画像処理は終了する。一方、未だ画像処理すべき画像が存在する場合には、S12に移行する。
(12)繰返実行指示ステップ(S12)
繰返実行指示ステップは、終了判別の結果、未だ画像処理を継続すべきと判断された際に、S2に戻って、照明部20の非消灯時の画像(第四画像)、照明部20の消灯時の画像(第五画像)の各取得ステップへと移行させるステップである。終了判別ステップおよび繰返実行指示ステップは、繰返実行指示部49によって実行される。
−2.2 二次元座標系上の回転移動時の可視化−
次に、可視化対象22である食物残渣61,62が二次元座標系内を回転移動する場合における蛍光可視化方法の一例を図5および図6に基づき詳述する。この例では、蛍光可視化方法は、第三画像80aの撮像から所定時間後であって、照明光の非照射時に撮像部21により可視化対象22を撮像した第四画像90aを取得する第四画像取得ステップと、第四画像90aの撮像から所定時間後であって、可視化対象22に再び照明光を照射した際に撮像部21により可視化対象22を撮像した第五画像100aを取得する第五画像取得ステップと、をさらに含む。また、変化量計算ステップは、第一画像60a、第三画像80aおよび第五画像100aの二次元直交座標系上における可視化対象22の点を含む円軌道を求め、その円軌道の中心にある特定点(原点Oともいう)を中心とした可視化対象22の回転角度(θ)を計算するステップである。また、変化画像生成ステップは、時系列で連続して撮像された3つの画像(第一画像60a、第二画像70aおよび第三画像80a)の内、照明光の非照射時に撮像した第二画像70a中の画素を先に求めた回転角度(θ)の2分の1だけ回転して変化画像を生成するステップである。なお、図5および図6に基づく説明は、可視化対象22が回転し、撮像部21が停止している状況での画像処理の説明であるが、可視化対象22が停止し、撮像部21が回転している状況、あるいは可視化対象22および撮像部21がともに回転していて、その回転速度の差によって相対的に可視化対象22が回転しているように見える状況であっても良い。
図5は、可視化対象である食物残渣が二次元座標系内を回転移動する場合における図1の蛍光可視化装置の動作を説明するためのフローチャートを示す。図6は、図5のフローチャート中の変化量計算ステップおよび変化画像生成ステップを説明するための概念図を示す。
(1)第一画像取得ステップ(S21)
第一画像取得ステップは、照射光を可視化対象22に照射して撮像した第一画像60aを取得するステップである。第一画像60aには、説明の簡易化を目的として、可視化対象22の一例として、蛍光を発する食物残渣61のみが撮像されているものとする。第一画像取得ステップは、画像取得部43により実行される。
(2)第二画像取得ステップ(S22)
第二画像取得ステップは、照射光を可視化対象22に照射していないときに撮像した第二画像70aを取得するステップである。照明光の非照射時に撮像しているため、第二画像70aには、食物残渣61からの蛍光はない。第二画像取得ステップは、画像取得部43により実行される。
(3)第三画像取得ステップ(S23)
第三画像取得ステップは、照射光を可視化対象22に照射して撮像した第三画像80aを取得するステップである。第三画像80aには、可視化対象22の一例として、蛍光を発する食物残渣81のみが撮像されている。食物残渣81は、食物残渣61と同一物であるが、その位置が変わっていることから符号を変えている。第三画像80aは、第一画像60aの撮像から所定時間(t/2、例えば、t/2=50msec)を2回経て撮像された画像である。このため、第三画像80a中の食物残渣81は、第一画像60a中の食物残渣61の位置から移動している。第三画像取得ステップは、画像取得部43により実行される。
(4)第四画像取得ステップ(S24)
第四画像取得ステップは、照射光を可視化対象22に照射していないときに撮像した第四画像90aを取得するステップである。照明光の非照射時に撮像しているため、第四画像90aには、食物残渣61からの蛍光はない。第四画像取得ステップは、画像取得部43により実行される。
(5)第五画像取得ステップ(S25)
第五画像取得ステップは、照射光を可視化対象22に照射して撮像した第五画像100aを取得するステップである。第五画像100aには、可視化対象22の一例として、蛍光を発する食物残渣101のみが撮像されている。食物残渣101は、食物残渣61,81と同一物であるが、その位置が変わっていることから符号を変えている。第五画像100aは、第三画像80aの撮像から所定時間(t/2、例えば、t/2=50msec)を2回経て撮像された画像である。このため、第五画像100a中の食物残渣101は、第三画像80a中の食物残渣81の位置から移動している。第五画像取得ステップは、画像取得部43により実行される。このステップは、第四画像取得ステップと同様、食物残渣61から食物残渣81までの円弧状の軌道を特定するために行っている。食物残渣61,81,101の3つの位置が決まれば、それらを軌道上に有する円(半径r、図6を参照)が特定できるからである。円が特定できれば、食物残渣61から食物残渣81に至る回転角度θ(食物残渣81から食物残渣101に至る回転角度も同じ)が一義的に求められる。回転角度θが決まれば、第二画像70aをその1/2だけ回転させると、第三画像80aとの差分をとるための変化画像が得られる。このような技術的思想から、画像取得部43は、第一画像60a、第二画像70a、第三画像80aのみならず、第四画像90aと第五画像100aとを取得している。
(6)コントラスト伸長ステップ(S26)
コントラスト伸長ステップは、第一画像60aと第三画像80aに対してコントラストを明確につける処理を行うステップである。これによって、両画像60a,80aは、それらの中の食物残渣61,81が各背景に対してコントラストを伸長させた状態の画像となる。コントラスト伸長ステップは、コントラスト伸長部44により実行される。
(7)可視化対象有無判別ステップ(S27)
可視化対象有無判別ステップは、コンストラスト伸長ステップの処理がなされた後の第一伸長処理画像中および第三伸長処理画像中に上述の変化量の計算対象となる可視化対象22(食物残渣61,81)が存在するか否かを判別する。この判別の結果、存在しない場合には、以後の画像処理を行うことができないので、S33にステップをすすめる。一方、食物残渣61,81が存在する場合には、次のステップ(S28)に移行する。可視化対象有無判別ステップの判別処理は、可視化対象有無判別部50によって実行され、可視化対象有無判別ステップの判別の結果、次のステップに進めるよう指示を出すのは、計算指示部51により実行される。
(8)変化量計算ステップ(S28)
変化量計算ステップは、2つの伸長処理画像(第一伸長処理画像および第三伸長処理画像)間の撮像領域内における二次元直交座標系上の回転角度(θ)を計算するステップである。具体的には、食物残渣61,81,101の3点を含む円を求め、食物残渣61から食物残渣81に至るまでの回転角度(θ)を求める。変化量計算ステップは、変化量計算部45により実行される。
(9)変化画像生成ステップ(S29)
変化画像生成ステップは、第二画像70aの画素全体を、撮像領域内の二次元直交座標系上において、(θ/2)だけ回転させるステップである。これは、時系列的に第一画像60aと第三画像80aの中間の位置にある第二画像70aを上述の回転角度(θ)の1/2の角度で回転させると、第三画像80aのバックグラウンドとして使用できるという思想に基づく。変化画像生成ステップは、変化画像生成部46により実行される。
(10)差分画像取得ステップ(S30)
差分画像取得ステップは、第三画像80aと変化画像生成ステップによって得られた変化画像との差分画像を取得するステップである。差分画像取得ステップは、差分画像取得部47により実行される。
(11)明度伸長ステップ(S31)から(14)繰返実行指示ステップ(S34)までの各ステップは、図3に示すそれらと共通するので、重複した説明を省略する。
−2.3 三次元座標系上の可視化−
時系列で連続して撮影された3つの画像の内、照明光の非照明時に撮像した第二画像中の画素を、照明光の照明時に撮像した第一画像および第三画像から得られる三次元座標系上の移動量、拡大若しくは縮小、または変形を補正して変化画像を生成し、その変形画像を利用して差分画像を取得しても良い。
(3.可視化の変形例)
次に、本発明の変形例を説明する。
図7は、図1の蛍光可視化装置により実行される可視化の変形例を説明するための図であり、可視化の切り替え後の表示形態(7A)およびその表示処理に至るフロー(7B)をそれぞれ示す。
食物残渣110が表示部12に散在している場合、その大きさが小さいと視認困難である。このため、蛍光可視化装置1は、明度伸長処理画像を表示する画像表示領域(表示部12)において、その画像表示領域内を複数に分割した分割領域(スポットカーソル14を構成する20個の領域)の内、所定の閾値を超える蛍光画素数が存在する分割領域を明示する分割領域明示部52(分割領域明示手段の一例)を、さらに備える。これにより、蛍光可視化装置1により行われる蛍光可視化方法は、明度伸長処理画像を表示する画像表示領域において、その画像表示領域内を複数に分割した分割領域の内、所定の閾値を超える蛍光画素数が存在する分割領域を明示する分割領域明示ステップを、さらに含む。具体的な処理の一例の流れは、次のとおりである。
まず、使用者が入力部34から表示の切替を指示すると、入出力部制御部53はその指示を受け取る(S41)。次に、分割領域明示部52は、入出力部制御部53を通じて上記指示を受け取ると、食物残渣110から発光する蛍光の画素数が所定の閾値を超えたかどうかを判断し、その超えた分割領域を選択する(S42)。続いて、分割領域明示部52は、選択された分割領域を明示する(S43)。明示の方法としては、分割領域を目立つ色にて塗りつぶした塗りつぶし領域111を表示させる方法を一例に挙げることができる。また、所定の閾値は、任意に設定できるが、例えば、2画素以上の設定が可能である。所定の閾値のデータは、例えば、情報記憶部32に格納可能である。この結果、図7(7A)に示すように、蛍光画素数がゼロ若しくは1個の分割領域は、塗りつぶし領域111として表示されず、蛍光画素数が2個以上の分割領域のみが塗りつぶし領域111として表示される。
分割領域明示部52は、閾値を超えたかどうかを判別する構成部(例えば、閾値判別部)と、閾値を超えた蛍光画素数が存在する分割領域を明示する構成部(明示構成部)とに分けても良い。蛍光可視化方法も同様、閾値を超えたかどうかを判別する閾値判別ステップと、閾値を超えた蛍光画素数が存在する分割領域を明示する明示ステップとに分けても良い。その場合、閾値判別ステップは閾値判別部により実行される。また、明示ステップは明示構成部により実行される。
(4.コンピュータプログラム)
この実施形態に係るコンピュータプログラムは、可視化対象22に照明光を照射して、その可視化対象22からの蛍光を検出して可視化する蛍光可視化装置1にインストールされ実行可能なコンピュータプログラムである。そのコンピュータプログラムは、上記照明部20と、上記照明動作制御部41と、上記撮像部21と、撮像動作制御部42と、画像記憶部31と、情報記憶部32とを備える蛍光可視化装置1を、上記画像取得部43、上記コントラスト伸長部44、上記変化量計算部45、上記変化画像生成部46、差分画像取得部47、明度伸長部48、および繰返実行指示部49として機能させ、撮像部21と相対的に動く可視化対象22を蛍光可視化させるコンピュータプログラムである。
また、上記コンピュータプログラムにおいて、変化量計算部45は二次元直交座標系上の可視化対象22の移動量を計算する手段であって、変化画像生成部46は、時系列で連続して撮像された3つの画像の内、照明光の非照射時に撮像した第二画像70中の画素を上述の移動量の2分の1だけ移動して変化画像を生成する手段でも良い。
また、上記コンピュータプログラムにおいて、変化量計算部45は二次元直交座標系上における特定点を中心とした可視化対象22の回転角度(θ)を計算する手段であって、変化画像生成部46は、時系列で連続して撮像された3つの画像の内、照明光の非照射時に撮像した第二画像70a中の画素を上記回転角度(θ)の2分の1だけ回転して変化画像を生成する手段でも良い。
また、コンピュータプログラムは、蛍光可視化装置1を、可視化対象有無判別部50、および計算指示部51としてさらに機能させるものでも良い。さらに、コンピュータプログラムは、蛍光可視化装置1を、上記分割領域明示部52としてさらに機能させるものでも良い。
コンピュータプログラムは、蛍光可視化装置1の例えば情報記憶部32に予めインストールされ、あるいは外部サーバからダウンロードされて情報記憶部32内に格納されても良い。さらには、コンピュータプログラムを格納した外部メモリ(フラッシュメモリ、ディスク形式の情報記録媒体など)を蛍光可視化装置1の一部(例えば、入力部34の一部)に装填若しくは接続し、当該外部メモリから情報記憶部32にコンピュータプログラムをインストールしても良い。
蛍光可視化装置1をコンピュータとすると、情報記録媒体32は、コンピュータのプロセッサの処理によって下記の各工程を実行可能なコンピュータプログラムを格納する非一過性の記録媒体である。
例えば、この実施形態における情報記録媒体32は、コンピュータ内のプロセッサの処理を通じて、
照明手段により可視化対象に照明光を照射した際に撮像手段により可視化対象を撮像した第一画像を取得する第一画像取得ステップと、第一画像の撮像から所定時間後であって、照明光の非照射時に撮像手段により可視化対象を撮像した第二画像を取得する第二画像取得ステップと、
第二画像の撮像から所定時間後であって、照明手段により可視化対象に再び照明光を照射した際に撮像手段により可視化対象を撮像した第三画像を取得する第三画像取得ステップと、
第一画像および第三画像に対してコントラスト伸長処理を施すコントラスト伸長ステップと、
コントラスト伸長ステップにより第一画像および第三画像からそれぞれ生成された第一伸長処理画像および第三伸長処理画像の間の撮像領域内における二次元直交座標系上若しくは三次元直交座標系上の可視化対象の変化量を計算する変化量計算ステップと、
第二画像を、その変化量に基づいて第三画像の位置および大きさの内の少なくとも1つに至るように変化させて変化画像を生成する変化画像生成ステップと、
第三画像と変化画像との差分画像を取得する差分画像取得ステップと、
差分画像に対して明度伸長処理を行って明度伸長処理画像を生成する明度伸長ステップと、
時系列をずらして、第三画像以降の画像を取得する第二画像取得ステップと同様のステップ、コントラスト伸長ステップ、変化量計算ステップ、変化画像生成ステップ、差分画像取得ステップおよび明度伸長ステップを実行させるように指示を出す繰返実行指示ステップと、
を実行して、撮像手段と相対的に動く可視化対象を蛍光可視化させることのできるコンピュータプログラムを格納する非一過性の記録媒体である。
また、別の実施形態における情報記録媒体32は、さらに、上記変化量計算ステップを二次元直交座標系上の可視化対象の移動量を計算するステップとし、上記変化画像生成ステップを、第二画像中の画素を上述の移動量の2分の1だけ移動して変化画像を生成するステップとしたコンピュータプログラムを格納する非一過性の記録媒体であっても良い。
また、別の実施形態における情報記録媒体32は、コンピュータ内のプロセッサの処理を通じて、
第三画像の撮像から所定時間後であって、照明光の非照射時に撮像手段により可視化対象を撮像した第四画像を取得する第四画像取得ステップと、
第四画像の撮像から所定時間後であって、照明手段により可視化対象に再び照明光を照射した際に撮像手段により可視化対象を撮像した第五画像を取得する第五画像取得ステップと、
をさらに実行し、
変化量計算ステップを、第一画像、第三画像および第五画像の二次元直交座標系上における可視化対象の座標を含む円軌道上を移動する可視化対象の回転角度を計算するステップとし、
変化画像生成ステップを、第二画像中の画素を上述の回転角度の2分の1だけ回転して変化画像を生成するステップとしたコンピュータプログラムを格納する非一過性の記録媒体であっても良い。
また、別の実施形態における情報記録媒体32は、コンピュータ内のプロセッサの処理を通じて、
明度伸長処理画像を表示する画像表示領域において、その画像表示領域内を複数に分割した分割領域の内、所定の閾値を超える蛍光画素数が存在する分割領域を明示する分割領域明示ステップを実行するコンピュータプログラムを格納する非一過性の記録媒体であっても良い。
本発明は、食品、飲料、菌等の生体材料の存在を可視化するのに利用可能である。

Claims (12)

  1. 可視化対象に照明光を照射して、その可視化対象からの蛍光を検出して可視化する蛍光可視化装置であって、
    前記可視化対象に照明光を照射する照明手段と、
    所定時間間隔で前記照明手段の点灯と消灯とを繰り返す動作を制御する照明動作制御手段と、
    前記蛍光を検出可能であって、前記照明手段からの前記照明光の照射時および非照射時に前記可視化対象を撮像して複数の画像を取得する撮像手段と、
    前記撮像手段の撮像動作を制御して所定時間間隔で撮像可能とする撮像動作制御手段と、
    撮像された前記画像を取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段により取得された前記画像であって時系列で連続して撮像された3つの前記画像の内、前記照明光を照射した際に撮像した第一画像および第三画像に対してコントラスト伸長処理を施すコントラスト伸長手段と、
    前記コントラスト伸長手段により前記第一画像および前記第三画像からそれぞれ生成された第一伸長処理画像および第三伸長処理画像の間の撮像領域内における二次元直交座標系上若しくは三次元直交座標系上の前記可視化対象の変化量を計算する変化量計算手段と、
    前記時系列で連続して撮像された3つの前記画像の内、前記照明光の非照射時に撮像した第二画像を、前記変化量に基づき前記第三画像の位置および大きさの内の少なくとも1つに至るように変化させて変化画像を生成する変化画像生成手段と、
    前記第三画像と前記変化画像との差分画像を取得する差分画像取得手段と、
    前記差分画像に対して明度伸長処理を行って明度伸長処理画像を生成する明度伸長手段と、
    時系列をずらして、前記第三画像以降の前記画像を取得する前記画像取得手段、前記コントラスト伸長手段、前記変化量計算手段、前記変化画像生成手段、前記差分画像取得手段および前記明度伸長手段を実行させるように指示を出す繰返実行指示手段と、
    前記画像、前記第一伸長処理画像、前記第三伸長処理画像、前記変化画像および前記差分画像を記憶する記憶手段と、
    を備え
    前記撮像手段と相対的に動く前記可視化対象を蛍光可視化させる蛍光可視化装置。
  2. 前記変化量計算手段は、前記二次元直交座標系上の前記可視化対象の移動量を計算する手段であって、
    前記変化画像生成手段は、前記時系列で連続して撮像された3つの前記画像の内、前記第二画像中の画素を前記移動量の2分の1だけ移動して前記変化画像を生成する、請求項1に記載の蛍光可視化装置。
  3. 前記変化量計算手段は、前記二次元直交座標系上における特定点を中心とした前記可視化対象の回転角度を計算する手段であって、
    前記変化画像生成手段は、前記時系列で連続して撮像された3つの前記画像の内、前記第二画像中の画素を前記回転角度の2分の1だけ回転して前記変化画像を生成する、請求項1に記載の蛍光可視化装置。
  4. 前記明度伸長処理画像を表示する画像表示領域において、その画像表示領域内を複数に分割した分割領域の内、所定の閾値を超える蛍光画素数が存在する前記分割領域を明示する分割領域明示手段を、さらに備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の蛍光可視化装置。
  5. 可視化対象に照明光を照射して、その可視化対象からの蛍光を検出して可視化する蛍光可視化方法であって、
    照明手段により前記可視化対象に照明光を照射した際に撮像手段により前記可視化対象を撮像した第一画像を取得する第一画像取得ステップと、
    前記第一画像の撮像から所定時間後であって、前記照明光の非照射時に前記撮像手段により前記可視化対象を撮像した第二画像を取得する第二画像取得ステップと、
    前記第二画像の撮像から前記所定時間後であって、前記照明手段により前記可視化対象に再び前記照明光を照射した際に前記撮像手段により前記可視化対象を撮像した第三画像を取得する第三画像取得ステップと、
    前記第一画像および前記第三画像に対してコントラスト伸長処理を施すコントラスト伸長ステップと、
    前記コントラスト伸長ステップにより前記第一画像および前記第三画像からそれぞれ生成された第一伸長処理画像および第三伸長処理画像の間の撮像領域内における二次元直交座標系上若しくは三次元直交座標系上の前記可視化対象の変化量を計算する変化量計算ステップと、
    前記第二画像を、前記変化量に基づき前記第三画像の位置および大きさの内の少なくとも1つに至るように変化させて変化画像を生成する変化画像生成ステップと、
    前記第三画像と前記変化画像との差分画像を取得する差分画像取得ステップと、
    前記差分画像に対して明度伸長処理を行って明度伸長処理画像を生成する明度伸長ステップと、
    時系列をずらして、前記第三画像以降の前記画像を取得する前記第二画像取得ステップと同様のステップ、前記コントラスト伸長ステップ、前記変化量計算ステップ、前記変化画像生成ステップ、前記差分画像取得ステップおよび前記明度伸長ステップを実行させるように指示を出す繰返実行指示ステップと、
    を含み、
    前記撮像手段と相対的に動く前記可視化対象を蛍光可視化させる蛍光可視化方法。
  6. 前記変化量計算ステップは、前記二次元直交座標系上の前記可視化対象の移動量を計算するステップであって、
    前記変化画像生成ステップは、前記第二画像中の画素を前記移動量の2分の1だけ移動して前記変化画像を生成する、請求項5に記載の蛍光可視化方法。
  7. 前記第三画像の撮像から所定時間後であって、前記照明光の非照射時に前記撮像手段により前記可視化対象を撮像した第四画像を取得する第四画像取得ステップと、
    前記第四画像の撮像から前記所定時間後であって、前記照明手段により前記可視化対象に再び前記照明光を照射した際に前記撮像手段により前記可視化対象を撮像した第五画像を取得する第五画像取得ステップと、
    をさらに含み、
    前記変化量計算ステップは、前記第一画像、前記第三画像および前記第五画像の前記二次元直交座標系上における前記可視化対象の座標を含む円軌道を求め、その円軌道上を移動する前記可視化対象の回転角度を計算するステップであり、
    前記変化画像生成ステップは、前記第二画像中の画素を前記回転角度の2分の1だけ回転して前記変化画像を生成する、請求項5に記載の蛍光可視化方法。
  8. 前記明度伸長処理画像を表示する画像表示領域において、その画像表示領域内を複数に分割した分割領域の内、所定の閾値を超える蛍光画素数が存在する前記分割領域を明示する分割領域明示ステップを、さらに含む請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の蛍光可視化方法。
  9. 可視化対象に照明光を照射して、その可視化対象からの蛍光を検出して可視化する蛍光可視化装置にインストールされ実行可能なコンピュータプログラムであって、
    そのコンピュータプログラムは、
    前記可視化対象に照明光を照射する照明手段と、
    所定時間間隔で前記照明手段の点灯と消灯とを繰り返す動作を制御する照明動作制御手段と、
    前記蛍光を検出可能であって、前記照明手段からの前記照明光の照射時および非照射時に前記可視化対象を撮像して複数の画像を取得する撮像手段と、
    前記撮像手段の撮像動作を制御して所定時間間隔で撮像可能とする撮像動作制御手段と、
    記憶手段と、
    を備える前記蛍光可視化装置を、
    撮像された前記画像を取得する画像取得手段、
    前記画像取得手段により取得された前記画像であって時系列で連続して撮像された3つの前記画像の内、前記照明光を照射した際に撮像した第一画像および第三画像に対してコントラスト伸長処理を施すコントラスト伸長手段、
    前記コントラスト伸長手段により前記第一画像および前記第三画像からそれぞれ生成された第一伸長処理画像および第三伸長処理画像の間の撮像領域内における二次元直交座標系上若しくは三次元直交座標系上の前記可視化対象の変化量を計算する変化量計算手段、
    前記時系列で連続して撮像された3つの前記画像の内、前記照明光の非照射時に撮像した第二画像を、前記変化量に基づき前記第三画像の位置および大きさの内の少なくともいずれか1つに至るように変化させて変化画像を生成する変化画像生成手段、
    前記第三画像と前記変化画像との差分画像を取得する差分画像取得手段、
    前記差分画像に対して明度伸長処理を行って明度伸長処理画像を生成する明度伸長手段、および
    時系列をずらして、前記第三画像以降の前記画像を取得する前記画像取得手段、前記コントラスト伸長手段、前記変化量計算手段、前記変化画像生成手段、前記差分画像取得手段および前記明度伸長手段を実行させるように指示を出す繰返実行指示手段、
    として機能させ、前記撮像手段と相対的に動く前記可視化対象を蛍光可視化させるコンピュータプログラム。
  10. 前記変化量計算手段は、前記二次元直交座標系上の前記可視化対象の移動量を計算する手段であって、
    前記変化画像生成手段は、前記時系列で連続して撮像された3つの前記画像の内、前記第二画像中の画素を前記移動量の2分の1だけ移動して前記変化画像を生成する、請求項9に記載のコンピュータプログラム。
  11. 前記変化量計算手段は、前記二次元直交座標系上における特定点を中心とした前記可視化対象の回転角度を計算する手段であって、
    前記変化画像生成手段は、前記時系列で連続して撮像された3つの前記画像の内、前記第二画像中の画素を前記回転角度の2分の1だけ回転して前記変化画像を生成する、請求項9に記載のコンピュータプログラム。
  12. 前記蛍光可視化装置を、
    前記明度伸長処理画像を表示する画像表示領域において、その画像表示領域内を複数に分割した分割領域の内、所定の閾値を超える蛍光画素数が存在する前記分割領域を明示する分割領域明示手段としてさらに機能させる請求項9から請求項11のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
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