JPWO2016204115A1 - 硬化物の製造方法、硬化物、及び前記硬化物を含む積層物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の他の目的は、前記硬化物を介して被接着体が接着された構成を有する積層物を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記硬化物の製造方法を提供することにある。
[R1SiO3/2] (1)
[式(1)中、R1は、エポキシ基を含有する基を示す]
で表される構成単位を有し、
下記式(I)
[RaSiO3/2] (I)
[式(I)中、Raは、エポキシ基を含有する基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、又は水素原子を示す]
で表される構成単位と、下記式(II)
[RbSiO2/2(ORc)] (II)
[式(II)中、Rbは、エポキシ基を含有する基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、又は水素原子を示す。Rcは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す]
で表される構成単位のモル比[式(I)で表される構成単位/式(II)で表される構成単位]が5以上であり、
シロキサン構成単位の全量(100モル%)に対する上記式(1)で表される構成単位及び下記式(4)
[R1SiO2/2(ORc)] (4)
[式(4)中、R1は、式(1)におけるものと同じ。Rcは、式(II)におけるものと同じ]
で表される構成単位の割合が55〜100モル%であり、数平均分子量が1000〜3000、分子量分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が1.0〜3.0であるエポキシ変性ポリオルガノシルセスキオキサンである前記の硬化物を提供する。
[R2SiO3/2] (2)
[式(2)中、R2は、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、又は、置換若しくは無置換のアルケニル基を示す]
で表される構成単位を有する前記の硬化物を提供する。
2層の被接着層と、該被接着層の間の接着層とを有し、
前記接着層が、前記の硬化物の層であることを特徴とする積層物を提供する。
[1]重合性基を有する化合物を含有する硬化性組成物に、硬化温度を段階的に変化させる加熱処理を施して得られる硬化物であって、1段階目の加熱処理終了時の硬化度を85%以下とし、2段階目以降の加熱処理によって硬化度を85%超とする加熱処理により得られる硬化物。
[2]重合性基を有する化合物における重合性基が、エポキシ基、オキセタニル基、ビニルエーテル基、及びビニルフェニル基からなる群より選択される1種以上の基である[1]に記載の硬化物。
[3]重合性基を有する化合物が、下記式(1)
[R1SiO3/2] (1)
[式(1)中、R1は、エポキシ基を含有する基を示す]
で表される構成単位を有し、
下記式(I)
[RaSiO3/2] (I)
[式(I)中、Raは、エポキシ基を含有する基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、又は水素原子を示す]
で表される構成単位と、下記式(II)
[RbSiO2/2(ORc)] (II)
[式(II)中、Rbは、エポキシ基を含有する基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、又は水素原子を示す。Rcは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す]
で表される構成単位のモル比[式(I)で表される構成単位/式(II)で表される構成単位]が5以上であり、
シロキサン構成単位の全量(100モル%)に対する上記式(1)で表される構成単位及び下記式(4)
[R1SiO2/2(ORc)] (4)
[式(4)中、R1は、式(1)におけるものと同じ。Rcは、式(II)におけるものと同じ]
で表される構成単位の割合が55〜100モル%であり、数平均分子量が1000〜3000、分子量分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が1.0〜3.0であるエポキシ変性ポリオルガノシルセスキオキサンである[1]に記載の硬化物。
[4]上記R1が、下記式(1a)〜(1d)で表される基からなる群より選択される1種以上の基である[3]に記載の硬化物。
[5]エポキシ変性ポリオルガノシルセスキオキサンが、更に、下記式(2)
[R2SiO3/2] (2)
[式(2)中、R2は、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、又は、置換若しくは無置換のアルケニル基を示す]
で表される構成単位を有する[3]又は[4]に記載の硬化物。
[6]上記R2が、置換若しくは無置換のアリール基である[5]に記載の硬化物。
[7]エポキシ変性ポリオルガノシルセスキオキサンにおけるシロキサン構成単位の全量(100モル%)に対する、上記式(1)で表される構成単位、上記式(2)で表される構成単位、上記式(4)で表される構成単位、及び下記式(5)
[R2SiO2/2(ORc)] (5)
[式(5)中、R2は、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、又は、置換若しくは無置換のアルケニル基を示す。Rcは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す]
で表される構成単位の割合(総量)が60〜100モル%である、[5]又は[6]に記載の硬化物。
[8]硬化性組成物における上記重合性化合物の含有量(配合量)が、溶媒を除く硬化性組成物の全量(100重量%)に対して、70重量%以上、100重量%未満であり、エポキシ変性ポリオルガノシルセスキオキサンの割合が、重合性化合物全量(100重量%)の70重量%以上である、[3]〜[7]のいずれか1つに記載の硬化物。
[9]硬化性組成物が、さらに重合開始剤を含む[1]〜[8]のいずれか1つに記載の硬化物。
[10]硬化性組成物が、さらに重合安定剤を含む[1]〜[9]のいずれか1つに記載の硬化物。
[11]硬化性組成物が、さらにシランカップリング剤を含む[1]〜[10]のいずれか1つに記載の硬化物。
[12]熱分解温度が200℃以上である[1]〜[11]のいずれか1つに記載の硬化物。
[13]重合性基を有する化合物を含有する硬化性組成物に、硬化温度を段階的に変化させる加熱処理を施して硬化物を製造する方法であって、1段階目の加熱処理終了時の硬化度を85%以下とし、2段階目以降の加熱処理によって硬化度を85%超とすることを特徴とする硬化物の製造方法。
[14]重合性基を有する化合物が、下記式(1)
[R1SiO3/2] (1)
[式(1)中、R1は、エポキシ基を含有する基を示す]
で表される構成単位を有し、
下記式(I)
[RaSiO3/2] (I)
[式(I)中、Raは、エポキシ基を含有する基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、又は水素原子を示す]
で表される構成単位と、下記式(II)
[RbSiO2/2(ORc)] (II)
[式(II)中、Rbは、エポキシ基を含有する基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、又は水素原子を示す。Rcは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す]
で表される構成単位のモル比[式(I)で表される構成単位/式(II)で表される構成単位]が5以上であり、
シロキサン構成単位の全量(100モル%)に対する上記式(1)で表される構成単位及び下記式(4)
[R1SiO2/2(ORc)] (4)
[式(4)中、R1は、式(1)におけるものと同じ。Rcは、式(II)におけるものと同じ]
で表される構成単位の割合が55〜100モル%であり、数平均分子量が1000〜3000、分子量分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が1.0〜3.0であるエポキシ変性ポリオルガノシルセスキオキサンを含む、[13]に記載の硬化物の製造方法。
[15]1段階目の加熱処理を5分以上かけて行う[13]又は[14]に記載の硬化物の製造方法。
[16]1段階目の加熱処理における加熱温度が90℃以上、150℃未満である、[15]に記載の硬化物の製造方法。
[17]2段階目以降の加熱処理における加熱温度が150〜200℃である[13]〜[16]のいずれか1つに記載の硬化物の製造方法。
[18]2段階目以降の加熱処理における加熱時間が5〜120分である[13]〜[17]のいずれか1つに記載の硬化物の製造方法。
[19]1段階目と2段階目の加熱処理にかける時間の合計(3段階目以降も行う場合は、3段階目以降の加熱処理に要する時間も合計する)が0.5〜2時間である[13]〜[18]のいずれか1つに記載の硬化物の製造方法。
[20]3層以上で構成される積層物であって、2層の被接着層と、該被接着層の間の接着層とを有し、前記接着層が、[1]〜[12]のいずれか1つに記載の硬化物の層であることを特徴とする積層物。
[21][20]に記載の積層物を有する装置。
本発明における硬化性組成物は、重合性基を有する化合物(以後、「重合性化合物」と称する場合がある)を少なくとも含有する。本発明における硬化性組成物は、さらに、重合開始剤や重合安定剤、表面調整剤あるいは表面改質剤等のその他の成分を含んでいてもよい。
前記重合性基を有する化合物における重合性基は、加熱処理を施すことにより重合して硬化物を形成することができる基であればよく、例えば、カチオン重合性基やラジカル重合性基が含まれる。本発明においては、なかでも、エポキシ基、オキセタニル基、ビニルエーテル基、及びビニルフェニル基からなる群より選択される1種以上の基が好ましい。
エポキシ化合物としては、分子内に1以上のエポキシ基(オキシラン環)を有する公知乃至慣用の化合物を使用することができ、特に限定されないが、例えば、エポキシ変性シロキサン化合物、脂環式エポキシ化合物(脂環式エポキシ樹脂)、芳香族エポキシ化合物(芳香族エポキシ樹脂)、脂肪族エポキシ化合物(脂肪族エポキシ樹脂)等が挙げられる。
上記エポキシ変性シロキサン化合物としては、例えば、エポキシ変性シリコーンやエポキシ変性ポリオルガノシルセスキオキサン等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
[R1SiO3/2] (1)
[式(1)中、R1は、エポキシ基を含有する基を示す]
で表される構成単位を有し、
下記式(I)
[RaSiO3/2] (I)
[式(I)中、Raは、エポキシ基を含有する基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、又は水素原子を示す]
で表される構成単位(「T3体」と称する場合がある)と、下記式(II)
[RbSiO2/2(ORc)] (II)
[式(II)中、Rbは、エポキシ基を含有する基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、又は水素原子を示す。Rcは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す]
で表される構成単位(「T2体」と称する場合がある)のモル比[式(I)で表される構成単位/式(II)で表される構成単位;「T3体/T2体」と記載する場合がある]が5以上であり、
シロキサン構成単位の全量(100モル%)に対する上記式(1)で表される構成単位及び下記式(4)
[R1SiO2/2(ORc)] (4)
[式(4)中、R1は、式(1)におけるものと同じ。Rcは、式(II)におけるものと同じ]
で表される構成単位の割合(総量)が55〜100モル%であり、数平均分子量が1000〜3000、分子量分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が1.0〜3.0である化合物を挙げることができる。
[R2SiO3/2] (2)
で表される構成単位を有していてもよい。上記式(2)で表される構成単位は、対応する加水分解性三官能シラン化合物(例えば、後述の式(b)で表される化合物)の加水分解及び縮合反応により形成される。
[HSiO3/2] (3)
で表される構成単位を有していてもよい。
[R1SiO2/2(ORc)] (4)
で表される構成単位、下記式(5)
[R2SiO2/2(ORc)] (5)
で表される構成単位、下記式(6)
[HSiO2/2(ORc)] (6)
で表される構成単位等が挙げられる。尚、上記R1、R2、(ORc)は、前記に同じ。
測定装置:商品名「JNM−ECA500NMR」(日本電子(株)製)
溶媒:重クロロホルム
積算回数:1800回
測定温度:25℃
測定装置:商品名「FT−720」((株)堀場製作所製)
測定方法:透過法
分解能:4cm-1
測定波数域:400〜4000cm-1
積算回数:16回
R1Si(X1)3 (a)
で表される化合物、必要に応じてさらに、下記式(b)
R2Si(X2)3 (b)
で表される化合物、下記式(c)
HSi(X3)3 (c)
で表される化合物を加水分解及び縮合させる方法により製造できる。
上記脂環式エポキシ化合物としては、分子内に1個以上の脂環と1個以上のエポキシ基とを有する公知乃至慣用の化合物が挙げられ、特に限定されないが、例えば、以下の化合物等が挙げられる。
(1)分子内に脂環を構成する隣接する2つの炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基(本明細書においては、「脂環エポキシ基」と称する場合がある。脂環エポキシ基には、例えば、シクロヘキセンオキシド基等が含まれる)を有する化合物
(2)脂環にエポキシ基が直接単結合で結合している化合物
(3)分子内に脂環及びグリシジルエーテル基を有する化合物(グリシジルエーテル型エポキシ化合物)
上記芳香族エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノール類[例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール等]と、エピハロヒドリンとの縮合反応により得られるエピビスタイプグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;これらのエピビスタイプグリシジルエーテル型エポキシ樹脂を上記ビスフェノール類とさらに付加反応させることにより得られる高分子量エピビスタイプグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;フェノール類[例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等]とアルデヒド[例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等]とを縮合反応させて得られる多価アルコール類を、さらにエピハロヒドリンと縮合反応させることにより得られるノボラック・アルキルタイプグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;フルオレン環の9位に2つのフェノール骨格が結合し、且つこれらフェノール骨格のヒドロキシ基から水素原子を除いた酸素原子に、それぞれ、直接又はアルキレンオキシ基を介してグリシジル基が結合しているエポキシ化合物等が挙げられる。
上記脂肪族エポキシ化合物としては、例えば、q価の環状構造を有しないアルコール(qは自然数である)のグリシジルエーテル;一価又は多価カルボン酸[例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ステアリン酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、イタコン酸等]のグリシジルエステル;エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化大豆油、エポキシ化ひまし油等の二重結合を有する油脂のエポキシ化物;エポキシ化ポリブタジエン等のポリオレフィン(ポリアルカジエンを含む)のエポキシ化物等が挙げられる。尚、上記q価の環状構造を有しないアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール等の一価のアルコール;エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の二価のアルコール;グリセリン、ジグリセリン、エリスリトール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール等の三価以上の多価アルコール等が挙げられる。また、q価のアルコールは、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール等であってもよい。
上記オキセタン化合物としては、分子内に1以上のオキセタン環を有する公知乃至慣用の化合物が挙げられ、特に限定されないが、例えば、3,3−ビス(ビニルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−[(フェノキシ)メチル]オキセタン、3−エチル−3−(ヘキシルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(クロロメチル)オキセタン、3,3−ビス(クロロメチル)オキセタン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、ビス{[1−エチル(3−オキセタニル)]メチル}エーテル、4,4'−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビシクロヘキシル、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]シクロヘキサン、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、3−エチル−3−{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル)}オキセタン、キシリレンビスオキセタン、3−エチル−3−{[3−(トリエトキシシリル)プロポキシ]メチル}オキセタン、オキセタニルシルセスキオキサン、フェノールノボラックオキセタン等が挙げられる。
上記ビニルエーテル化合物としては、分子内に1以上のビニルエーテル基を有する公知乃至慣用の化合物を使用することができ、特に限定されないが、例えば、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル(エチレングリコールモノビニルエーテル)、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシイソプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシイソブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシイソブチルビニルエーテル、1−メチル−3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、1−メチル−2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、1−ヒドロキシメチルプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシシクロヘキシルビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールモノビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,8−オクタンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、1,3−シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、1,3−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、1,2−シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、1,2−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、p−キシレングリコールモノビニルエーテル、p−キシレングリコールジビニルエーテル、m−キシレングリコールモノビニルエーテル、m−キシレングリコールジビニルエーテル、o−キシレングリコールモノビニルエーテル、o−キシレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエチレングリコールモノビニルエーテル、ペンタエチレングリコールジビニルエーテル、オリゴエチレングリコールモノビニルエーテル、オリゴエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールモノビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールモノビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、テトラプロピレングリコールモノビニルエーテル、テトラプロピレングリコールジビニルエーテル、ペンタプロピレングリコールモノビニルエーテル、ペンタプロピレングリコールジビニルエーテル、オリゴプロピレングリコールモノビニルエーテル、オリゴプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、イソソルバイドジビニルエーテル、オキサノルボルネンジビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ハイドロキノンジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパンジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ビスフェノールAジビニルエーテル、ビスフェノールFジビニルエーテル、ヒドロキシオキサノルボルナンメタノールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル等が挙げられる。
上記ビニルフェニル化合物としては、例えば、スチレン、ジビニルベンゼン、メトキシスチレン、エトキシスチレン、ヒドロキシスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、酢酸4−ビニルフェニル、(4−ビニルフェニル)ジヒドロキシボラン、4−エテニルフェニルボロン酸、4−ビニルフェニルボラン酸、4−ビニルフェニルボロン酸、p−ビニルフェニルホウ酸、N−(4−ビニルフェニル)マレインイミド等、及びこれらの誘導体等を挙げることができる。
重合開始剤にはカチオン重合開始剤とアニオン重合開始剤が含まれる。前記カチオン重合開始剤は加熱することによってカチオン種を発生して、重合性化合物の硬化反応を開始させる化合物であり、前記アニオン重合開始剤は加熱することによってアニオン種を発生して、重合性化合物の硬化反応を開始させる化合物である。本発明における硬化性組成物が重合開始剤を含有すると、タックフリーとなるまでの硬化時間を短縮することができる。尚、重合開始剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
重合安定剤は、カチオンをトラップすることによりカチオン重合の進行を抑制する化合物である。重合安定剤によるカチオンのトラップ能は、加熱により飽和して失われる。本発明における硬化性組成物がカチオン重合開始剤を含有する場合、カチオン重合開始剤と共に重合安定剤を含有することが、塗布・乾燥して接着剤層を形成した後、長期に亘って重合の進行を抑制することができ、接着性が求められるタイミングで加熱することで優れた接着性を発現することができる、保存安定性に優れた接着剤層を形成することができる点で好ましい。
本発明の硬化物は、上記硬化性組成物に硬化温度を段階的に変化させる加熱処理を施して得られる硬化物であって、1段階目の加熱処理終了時の硬化度を85%以下(例えば50〜85%、特に好ましくは55〜85%、更に好ましくは60〜80%)とし、2段階目以降の加熱処理によって硬化度を85%超(好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上。尚、硬化度の上限は100%である)とする加熱処理により得られる硬化物である。尚、1段階目の加熱処理終了時の硬化度は、1段階目の加熱処理終了時のサンプルの発熱量、及び加熱処理を施す前のサンプルの発熱量をDSCにより測定し、以下の式から算出できる。
硬化度(%)=[1−(1段階目の加熱処理終了時の発熱量/加熱処理を施す前の発熱量)]×100
本発明の積層物は、3層以上で構成される積層物であって、2層の被接着層と、該被接着層の間の接着層とを有し、前記接着層が、上記硬化物の層であることを特徴とする。
尚、生成物の数平均分子量、及び分子量分散度は、下記条件下でのGPC分析により求めた。
Alliance HPLCシステム 2695(Waters製)
Refractive Index Detector 2414(Waters製)
カラム:Tskgel GMHHR−M×2(東ソー(株)製)
ガードカラム:Tskgel guard column HHRL(東ソー(株)製)
カラムオーブン:COLUMN HEATER U−620(Sugai製)
溶媒:THF
測定条件:40℃
分子量:標準ポリスチレン換算
生成物におけるT2体とT3体の割合[T3体/T2体]の測定は、JEOL ECA500(500MHz)による29Si−NMRスペクトル測定により行った。
(エポキシ変性ポリオルガノシルセスキオキサンの調製)
温度計、攪拌装置、還流冷却器、及び窒素導入管を取り付けた300mLのフラスコ(反応容器)に、窒素気流下で2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン161.5mmol(39.79g)、フェニルトリメトキシシラン9mmol(1.69g)、及びアセトン165.9gを仕込み、50℃に昇温した。このようにして得られた混合物に、水1700mmol(30.60g)を20分かけて滴下した後、5%炭酸カリウム水溶液4.70g(炭酸カリウムとして1.7mmol)を5分かけて滴下した。なお、滴下の間、著しい温度上昇は起こらなかった。その後、50℃のまま、重縮合反応を窒素気流下で4時間行った。
重縮合反応後の反応溶液中の生成物を分析したところ、数平均分子量は1900であり、分子量分散度は1.5であった。上記生成物の29Si−NMRスペクトルから算出されるT2体とT3体の割合[T3体/T2体]は10.3であった。
その後、メチルイソブチルケトンおよび食塩水を添加し、加熱攪拌を行った後、反応溶液を冷却し、下層液が中性になるまで水洗を行い、上層液を分取した後、1mmHg、40℃の条件で溶剤量が25重量%になるまで上層液から溶媒を留去し、無色透明の液状の生成物(エポキシ変性ポリオルガノシルセスキオキサン)を得た。
得られたエポキシ変性ポリオルガノシルセスキオキサン100重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50重量部、アンチモン系スルホニウム塩(商品名「SI−150L」、三新化学工業(株)製、セロキサイド2021P((株)ダイセル製)100重量部に対して1重量部添加して得られる組成物の130℃における熱硬化時間:5.4分)0.45重量部(固形分換算)、(4−ヒドロキシフェニル)ジメチルスルホニウムメチルサルファイト(商品名「サンエイドSI助剤」、三新化学工業(株)製)0.05重量部を混合して、硬化性組成物を得た。
シリコン板(サイズ:2cm×5cm、(株)SUMCO製、直径100mmのシリコンウエハをダイシングして得た)にシランカップリング剤(商品名「KBE403」、信越化学工業(株)製、以後「KBE403」と称する場合がある)をスピンコートで塗布し、120℃で5分加熱して、シランカップリング剤層付きシリコン板を得た。
シランカップリング剤層付きシリコン板のシランカップリング剤層表面に調製例1で得られた硬化性組成物をスピンコートで塗布し、80℃で4分、次いで100℃で2分加熱して残留する溶剤を除去して、接着剤層付きシリコン板[接着剤層/シランカップリング剤層/シリコン板]を得た。接着剤層の膜厚は5〜6μmであった。
硬化度(%)=[1−(1段階目の加熱処理終了時の発熱量/加熱処理を施す前の発熱量)]×100
(耐熱性)
硬化物について、熱分析装置(商品名「TG−DTA6300」、セイコー電子工業(株)製)を用いて、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分の条件で熱重量分析して熱分解温度(T)を測定したところ、260℃以上であり、耐熱性に優れていることがわかった。
尚、熱分解温度(T)とは、図1に示すように、初期の重量減少のない、或いは漸減しているところ(図中のAで示される範囲)の接線と、急激に重量減少が起こっているところ(図中のBで示される範囲)の変曲点の接線が交叉するところの温度である。
硬化物に、250℃で30分加熱し、続いて室温まで急冷する冷熱衝撃を付与したところ、クラックの無い部分が硬化物の60%以上であり、耐クラック性に優れることが確認された。
硬化物のシリコン板への密着性を、碁盤目テープ試験(JIS K5400−8.5準拠)を行って評価した。その結果、シリコン板からの剥離は見られず、密着性に優れることが確認された。
実施例1と同様の方法で得られた接着剤層付きシリコン板の接着剤層をサンプルとし、これを120℃で30分加熱し、次いで170℃で30分加熱して硬化物を得た。一段階目の硬化反応終了後(120℃で30分加熱後)の接着剤層の硬化度は60%であった。
(耐熱性)
熱分解温度(T)は、260℃以上であり、耐熱性に優れていることがわかった。
クラックの無い部分が硬化物の60%以上であり、耐クラック性に優れることが確認された。
シリコン板からの剥離は見られず、密着性に優れることが確認された。
実施例1と同様の方法で得られた接着剤層付きシリコン板の接着剤層をサンプルとし、これを150℃で30分加熱し、次いで、170℃で30分加熱して硬化物を得た。一段階目の硬化反応終了後(150℃で30分加熱後)の接着剤層の硬化度は95%であった。
ガラス板(4インチ、SCHOTT日本(株)製)にシランカップリング剤(商品名「KBE403」、信越化学工業(株)製、以後「KBE403」と称する場合がある)をスピンコートで塗布し、120℃で5分加熱して、シランカップリング剤層付きガラス板を得た。得られたシランカップリング剤層付きガラス板のシランカップリング剤層面に、減圧下で、実施例1と同様の方法で得られた接着剤層付きシリコン板[接着剤層/シランカップリング剤層/シリコン板]の接着剤層面を合わせ、60℃に加熱しながら200g/cm2の圧力をかけて貼り合わせた後、130℃で30分加熱し、次いで、170℃で30分加熱することにより積層物[ガラス板/シランカップリング剤層/接着層/シランカップリング剤層/シリコン板]を得た。尚、一段階目の硬化反応終了後(130℃で30分加熱後)の接着剤層の硬化度は80%であった。
(接着性)
積層物の接着界面にカミソリ刃(商品名「片刃トリミング用カミソリ」、日新EM(株)製)を挿入したところ、界面での剥離は生じず、接着層は接着性に優れることが確認された。
実施例3と同様の方法で得られたシランカップリング剤層付きガラス板のシランカップリング剤層面に、減圧下で、実施例3と同様の方法で得られた接着剤層付きシリコン板[接着剤層/シランカップリング剤層/シリコン板]の接着剤層面を合わせ、60℃に加熱しながら200g/cm2の圧力をかけて貼り合わせた後、120℃で30分加熱し、次いで、170℃で30分加熱することにより積層物[ガラス板/シランカップリング剤層/接着層/シランカップリング剤層/シリコン板]を得た。尚、一段階目の硬化反応終了後(120℃で30分加熱後)の接着剤層の硬化度は60%であった。
Claims (12)
- 重合性基を有する化合物を含有する硬化性組成物に、硬化温度を段階的に変化させる加熱処理を施して得られる硬化物であって、1段階目の加熱処理終了時の硬化度を85%以下とし、2段階目以降の加熱処理によって硬化度を85%超とする加熱処理により得られる硬化物。
- 重合性基を有する化合物における重合性基が、エポキシ基、オキセタニル基、ビニルエーテル基、及びビニルフェニル基からなる群より選択される1種以上の基である請求項1に記載の硬化物。
- 重合性基を有する化合物が、下記式(1)
[R1SiO3/2] (1)
[式(1)中、R1は、エポキシ基を含有する基を示す]
で表される構成単位を有し、
下記式(I)
[RaSiO3/2] (I)
[式(I)中、Raは、エポキシ基を含有する基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、又は水素原子を示す]
で表される構成単位と、下記式(II)
[RbSiO2/2(ORc)] (II)
[式(II)中、Rbは、エポキシ基を含有する基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、又は水素原子を示す。Rcは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す]
で表される構成単位のモル比[式(I)で表される構成単位/式(II)で表される構成単位]が5以上であり、
シロキサン構成単位の全量(100モル%)に対する上記式(1)で表される構成単位及び下記式(4)
[R1SiO2/2(ORc)] (4)
[式(4)中、R1は、式(1)におけるものと同じ。Rcは、式(II)におけるものと同じ]
で表される構成単位の割合が55〜100モル%であり、数平均分子量が1000〜3000、分子量分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が1.0〜3.0であるエポキシ変性ポリオルガノシルセスキオキサンである請求項1に記載の硬化物。 - エポキシ変性ポリオルガノシルセスキオキサンが、更に、下記式(2)
[R2SiO3/2] (2)
[式(2)中、R2は、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、又は、置換若しくは無置換のアルケニル基を示す]
で表される構成単位を有する請求項3又は4に記載の硬化物。 - 上記R2が、置換若しくは無置換のアリール基である請求項5に記載の硬化物。
- 硬化性組成物が、さらに重合開始剤を含む請求項1〜6のいずれか1項に記載の硬化物。
- 硬化性組成物が、さらに重合安定剤を含む請求項1〜7のいずれか1項に記載の硬化物。
- 硬化性組成物が、さらにシランカップリング剤を含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の硬化物。
- 重合性基を有する化合物を含有する硬化性組成物に、硬化温度を段階的に変化させる加熱処理を施して硬化物を製造する方法であって、1段階目の加熱処理終了時の硬化度を85%以下とし、2段階目以降の加熱処理によって硬化度を85%超とすることを特徴とする硬化物の製造方法。
- 3層以上で構成される積層物であって、
2層の被接着層と、該被接着層の間の接着層とを有し、
前記接着層が、請求項1〜9のいずれか1項に記載の硬化物の層であることを特徴とする積層物。 - 請求項11に記載の積層物を有する装置。
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