JPWO2016203835A1 - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents

光学フィルムの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2016203835A1
JPWO2016203835A1 JP2017524700A JP2017524700A JPWO2016203835A1 JP WO2016203835 A1 JPWO2016203835 A1 JP WO2016203835A1 JP 2017524700 A JP2017524700 A JP 2017524700A JP 2017524700 A JP2017524700 A JP 2017524700A JP WO2016203835 A1 JPWO2016203835 A1 JP WO2016203835A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
opening
optical film
suction duct
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017524700A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6737270B2 (ja
Inventor
研一 風間
研一 風間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Publication of JPWO2016203835A1 publication Critical patent/JPWO2016203835A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6737270B2 publication Critical patent/JP6737270B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C41/00Shaping by coating a mould, core or other substrate, i.e. by depositing material and stripping-off the shaped article; Apparatus therefor
    • B29C41/24Shaping by coating a mould, core or other substrate, i.e. by depositing material and stripping-off the shaped article; Apparatus therefor for making articles of indefinite length
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C41/00Shaping by coating a mould, core or other substrate, i.e. by depositing material and stripping-off the shaped article; Apparatus therefor
    • B29C41/34Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C41/36Feeding the material on to the mould, core or other substrate
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)

Abstract

本発明は、溶融流延製膜法または溶液流延製膜法により製膜されたフィルムの耳部を切り取り、該耳部を回収配管へ風送する風送工程を含む光学フィルムの製造方法であって、前記風送工程において使用する、回収配管へ耳部を送り込むための吸引ダクトの壁には、開口部が存在すること、並びに、前記吸引ダクトの吸い込み口面積と前記開口部を合わせた全開口面積に対して、前記開口部による開口面積の割合が40%〜70%であることを特徴とする、光学フィルムの製造方法に関する。

Description

本発明は、光学用フィルムの製造方法に関し、特に、液晶画像表示装置に使用される光学フィルムの製造方法に関する。
液晶表示装置は、その画質や高精細化技術等の向上により、広く利用されるようになってきている。また、液晶表示装置、特にテレビジョン受像装置として用いる液晶表示装置は、大画面化及び高画質化等がさらに求められている。このため、液晶表示装置に備えられる光学フィルム、例えば、偏光板用保護フィルム等は、視認性の向上だけではなく、大画面化に対応するため、広幅化の要求も高まっている。そして、液晶表示装置のコストダウンや液晶表示装置の需要の高まり等に対応するため、光学フィルムの生産効率を高めることも求められている。
光学フィルムの生産効率を高めるために、光学フィルムを連続生産することが考えられる。光学フィルムを連続生産する方法としては、例えば、溶液流延製膜法及び溶融流延製膜法等が挙げられる。溶液流延製膜法とは、原料樹脂を溶媒に溶解した樹脂溶液を、走行する支持体上に流延し、ある程度乾燥して得られたフィルムを支持体から剥離し、そして、剥離したフィルムを搬送ローラで搬送しながら乾燥させることによって、樹脂フィルムを製造する方法である。また、溶融流延製膜法とは、原料樹脂を加熱溶融した樹脂を支持体上に流延し、ある程度冷却固化して得られたフィルムを支持体から剥離し、剥離したフィルムを搬送ローラで搬送しながら、さらに冷却固化させることによって、樹脂フィルムを製造する方法である。
上記のような方法によって得られた樹脂フィルムは、搬送中に、端部にカールやしわ等が発生する場合があった。このような場合、得られた樹脂フィルムを光学フィルムとして利用するためには、フィルム端部を別途裁断しなければ、生産効率が低下するという問題があった。さらに、上記のような方法では、特に、広幅化した樹脂フィルムを製造する際には、樹脂フィルムの搬送中、樹脂フィルムの端部が搬送ローラへ折り込まれること等によって、樹脂フィルムの製造が停止するおそれもあった。
これらの問題を解消するために、例えば、樹脂フィルムを支持体から剥離した後、樹脂フィルムを光学フィルムとしてローラ状に巻き取るまでの所定の位置で、樹脂フィルムを搬送しながら、樹脂フィルムの端部(耳部)をトリムカッタで切り取る(トリミングする)ことが行われている。すなわち、樹脂フィルムの製造中で、耳部を裁断し、裁断した端部フィルムを分離することによって残存したフィルムを光学フィルムとして利用している。
しかしながら、裁断後の端部フィルム(耳部)の搬送が円滑に行われなければ、裁断前の樹脂フィルムの搬送や端部フィルムを分離した後の光学フィルムの搬送性に影響があった。具体的には、例えば、端部フィルムが搬送中に破断したり、端部フィルムが所定の搬送路から外れたり、所定の搬送路から外れないように、配管内を搬送させても、配管内で端部フィルムが詰まる等によって、裁断後の端部フィルムの搬送が円滑に行われないというおそれがあった。そして、このような端部フィルムの搬送が円滑に行われないことによって、例えば、端部フィルムから分離した後の光学フィルム等の張力が低下し、光学フィルムの搬送が妨げられる等の問題が発生する場合もある。
このようなフィルムの耳部を切り取って搬送する方法としては、これまでに、耳部の除電を行うことにより、排出配管の詰まりを防ぐ方法(特許文献1)や、耳部の吸引口入口に向けて風を吹き込む方法(特許文献2)などが報告されている。
特許文献1によれば、耳部を排出する配管において耳部の詰まりをある程度防止することはできる。しかし、この方法を用いても、耳部が吸引ダクトの内壁に付着することを抑制することは難しかった。
また、特許文献2によれば、フィルムの耳部の回収を効率よく行うことができるが、近年需要の高い薄膜フィルムでは、風を吹き込むことによりかえって耳部がばたつくことがある。
このように、従来技術では、切り取られた耳部が吸引ダクトへ風送する際に、吸引風によって耳部のバタツキが発生し、吸引ダクト内壁へ耳部が付着すると、耳部の張力変動が生じてしまうことがある。この張力変動が上流のスリッティング部に伝わっってしまうと、耳部を切り取るスリッティングが不安定となり、切粉が発生するおそれがある。この切粉が製品に付着すると、得られるフィルムの品質低下につながるという問題があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、溶融流延製膜法、または、溶液流延製膜法を用いて、フィルムの耳部を切り取って、光学フィルムを製造する方法において、前記耳部を、バタツキなどを発生させずに円滑に回収される生産効率の高い光学フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
特開2002−370242号公報 特開2010−46932号公報
本発明者は、鋭意検討した結果、下記構成を有する光学フィルムの製造方法によって、前記課題が解決することを見出し、かかる知見に基づいて更に検討を重ねることによって本発明を完成した。
本発明の一態様に係る光学フィルムの製造方法は、溶融流延製膜法または溶液流延製膜法によりポリマーフィルムを得る工程と、得られたフィルムの耳部を切り取り、該耳部を回収配管へ風送する風送工程を含む光学フィルムの製造方法であって、前記風送工程において使用する、回収配管へ耳部を送り込むための吸引ダクトの壁には、開口部が存在すること、並びに、前記吸引ダクトの吸い込み口面積と前記開口部を合わせた全開口面積に対して、前記開口部による開口面積の割合が40%〜70%であることを特徴とする。
本発明によれば、フィルムを搬送しながら、フィルムの耳部を切り取り、光学フィルムを製造する方法において、フィルムの耳部の切り取りを安定して行うことができ、得られるフィルムへの切粉などの付着を抑制して、高品質な光学フィルムを提供することができる。
図1は、本実施形態における、溶液流延製膜法による光学フィルムの製造する装置の一例の基本的な構成を示す概略図である。 図2は、本実施形態における、耳部を回収する吸引ダクトの一例を示す斜視概略図である。
以下、本発明の光学フィルムの製造方法に係る実施形態について具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
(光学フィルムの製造方法)
本実施形態に係る光学フィルムの製造方法は、溶融流延製膜法または溶液流延製膜法によりポリマーフィルムを得る工程と、得られたフィルムの耳部を切り取り、該耳部を回収配管へ風送する風送工程を含む光学フィルムの製造方法であって、前記風送工程において使用する、回収配管へ耳部を送り込むための吸引ダクトの壁には、開口部が存在すること、並びに、前記吸引ダクトの吸い込み口面積と前記開口部を合わせた全開口面積に対して、前記開口部による開口面積の割合が40%〜70%であることを特徴とする。
本実施形態に係る光学フィルムの製造方法は、前記フィルムを得る工程及び前記風送工程を備えていれば、その他の工程については特に限定されない。具体的には、例えば、溶液流延製膜法の場合、フィルムを支持体から剥離した後、ローラ状に巻き取るまでの所定の位置で、前記風送工程を施して光学フィルムを製造する方法等が挙げられる。
以下では、ポリマーのドープを支持体上に流延することにより形成されたウェブを支持体から剥離する剥離工程と、支持体から剥離したウェブを乾燥させてフィルムを得る乾燥工程とを含む溶液流延製膜法によりポリマーフィルムを得る工程を含む実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されず、溶融流延製膜法によって得られたフィルムについて、得られたフィルムの耳部を切り取り、該耳部を回収配管へ風送する風送工程を含む光学フィルムの製造方法であってもよい。
本実施形態に係る光学フィルムの製造方法は、例えば、溶液流延成膜法によって、透明性樹脂(ポリマー)を含有する樹脂溶液(ドープ)を、走行する支持体上に流延することにより形成されたウェブを支持体から剥離する剥離工程と、剥離したフィルムを延伸する延伸工程と、延伸したフィルムをローラ状に巻き取る巻取工程等を備え、上述したような風送工程を、前記剥離工程と前記巻取工程との間に行うことによって実施できる。より具体的には、例えば、図1に示すような光学フィルムの製造装置によって行われる。なお、光学フィルムの製造装置としては、前記各工程を行うものであれば、図1に示すものに特に限定されず、他の構成の製造装置であってもよい。また、本明細書において、フィルムとは、支持体上に流延されたドープからなる流延膜(ウェブ)が支持体上で乾燥され、支持体から剥離しうる状態となった以後のものを言う。風送工程の位置は、剥離工程から巻取工程の間であれば、どこにあっても良い。
図1は本実施形態の製造方法を実施する装置の一実施態様を示し、図2はその要部(耳部の吸引ダクト)を示す。
図1および2において、各符号は以下を示す。1:支持体、5:剥離ローラ、6:乾燥装置、8:トリミング装置、9:吸引ダクト、10:フィルム巻取装置、12:吸い込み口、13:開口部、102:巻き取りコア、200,201:除電ブロワ、F:フィルム、F1:耳部、F2:ロール状フィルム、W:ウェブ。
図1において、光学フィルムの製造装置は、無端ベルトからなる支持体1と、透明性樹脂を含有する樹脂溶液(ドープ)を支持体1上に流延するドープ流延ダイ2と、支持体1の上下の移送経路の表裏両側にそれぞれ配され、かつ支持体1上に流延されたドープを加熱乾燥してウェブを形成する加熱乾燥装置3、4と、ウェブ(W)を支持体1から剥離するウェブ剥離ローラ5と、支持体1から剥離したウェブ(W)を乾燥させてフィルムFを得る乾燥装置6と、得られたフィルムFの幅方向両側縁部を把持して、フィルムF幅を一定に保持、またはフィルムFを幅方向に延伸するテンター装置7と、テンター装置7により幅規制の行われたフィルムの耳部F1を切り取って、フィルムFを最終製品寸法に仕上げるトリミング装置8と、切り取られた耳部F1を排出する吸引ダクト(耳部排出管路)9と、最終製品寸法に仕上げられたフィルムFの幅方向両側縁部に数μmの高さの微小突起を多数形成するエンボス加工装置(図示略)と、エンボス加工が施されたフィルムFを巻き取るフィルム巻取装置10とを備えている。
前記無端ベルト支持体1は、図1に示すように、表面が鏡面の、無限に走行する金属製の無端ベルトである。前記ベルトとしては、フィルムの剥離性の点から、例えば、ステンレス鋼等からなるベルトが好ましく用いられる。前記流延ダイ2によって流延する流延膜の幅は、特に限定されないが、無端ベルト支持体1の幅を有効活用する観点から、無端ベルト支持体1の幅に対して、80〜99%とすることが好ましい。なお、支持体としては、無端ベルトに代えて、金属製ドラムからなるものを用いてもよい。
また、トリミング装置8は図1に示すように1箇所であっても、複数箇所に設置されていてもよい。
加熱乾燥装置3、4としては、例えば、無端ベルト支持体1上のウェブを赤外線ヒータで加熱する方法、無端ベルト支持体1の裏面を赤外線ヒータで加熱する方法、無端ベルト支持体1上のウェブに加熱風を吹き付けて加熱する方法、無端ベルト支持体1の裏面に加熱風を吹き付けて加熱する方法等が挙げられ、必要に応じて適宜選択することが可能である。
前記無端ベルト支持体1による流延膜の搬送速度は、特に限定されないが、生産性の観点等から、例えば、50〜200m/分程度であることが好ましい。また、前記無端ベルト支持体1の走行速度に対する、流延膜の搬送速度の比(ドラフト比)は、0.8〜5.0程度であることが好ましい。前記ドラフト比がこの範囲内であると、安定して流延膜を形成させることができる。例えば、ドラフト比が大きすぎると、流延膜が幅方向に縮小されるネックインという現象を発生させる傾向があり、そうなると、広幅のフィルムを形成できなくなる。
前記剥離ローラ5により、乾燥されたウェブ(フィルム)が剥離される。無端ベルト支持体1からフィルムを剥離する際に、剥離張力及びその後の搬送張力によってフィルムは、フィルムの搬送方向(Machine Direction:MD方向)に延伸する。このため、無端ベルト支持体1からフィルムを剥離する際の剥離張力及び搬送張力は、例えば、50〜400N/mにすることが好ましい。
また、フィルムを無端ベルト支持体1から剥離する時のフィルムの全残留溶媒量は、無端ベルト支持体1からの剥離性、剥離時の残留溶媒量、剥離後の搬送性、搬送・乾燥後にできあがる光学フィルムの物理特性等を考慮し、10〜200質量%であることが好ましい。
乾燥装置6は、例えば、熱風吹き込み口61および同排出口62を有するハウジング60内に、複数の搬送ローラ63が千鳥配置状に設けられたものであってもよい。乾燥装置6においては、ウェブWはハウジング60内を搬送ローラ63に掛けられて搬送され、その搬送中に、熱風吹き込み口61から吹き込まれる乾燥熱風により乾燥させられる。 また、複数の乾燥装置6が設けられ、乾燥装置6間において、ウェブの幅方向両側縁部を把持してウェブ幅を一定に保持、もしくはウェブを幅方向に延伸することにより幅規制を行うテンター(延伸)装置7が設けられていてもよい。さらに、テンター装置7に乾燥機能を持たせ、ここで最終的に乾燥させることによりフィルムFを得るようにしてもよい。
前記乾燥装置6は、乾燥させる際、加熱空気、赤外線等を単独で用いて乾燥してもよいし、加熱空気と赤外線とを併用して乾燥してもよい。簡便さの点から加熱空気を用いることが好ましい。乾燥温度としては、フィルムの残留溶媒量により、好適温度が異なるが、乾燥時間、収縮ムラ、伸縮量の安定性等を考慮し、30〜180℃の範囲で残留溶媒量により適宜選択して決めればよい。また、一定の温度で乾燥してもよいし、2〜4段階の温度に分けて、数段階の温度に分けて乾燥してもよい。また、乾燥装置6内を搬送される間に、フィルムを、MD方向に延伸させることもできる。
また、前記テンター装置7は、無端ベルト支持体1から剥離されたフィルムを、ウェブの搬送方向と直交する方向(Transverse Direction:TD方向)に延伸させる。具体的には、フィルムの搬送方向に垂直な方向の両端部をクリップ等で把持して、対向するクリップ間の距離を大きくすることによって、TD方向に延伸する。
次に、トリミング装置8は、前記テンター装置7と巻取装置10の間に設けられ、例えば、周面の両端部に丸刃(トリムカッタ、図示略)が設けられたローラ80からなる。フィルム巻取装置10は、ハウジング100内に設けられた複数の搬送ローラ101および1つの巻取コア102を備えていてもよい。そして、トリミング装置8において最終製品寸法に仕上げられたフィルムFは、ハウジング100内を搬送ローラ101に掛けられて搬送され、巻取コア102に巻き取られる。
前記トリミング装置8の前記トリムカッタは、搬送されてきたフィルムの搬送方法に略垂直な方向(幅方向)の端部を切り取って、切り取られたフィルムの残部が出荷製品としての光学フィルムとなるように裁断する。その際切り取った端部は、耳部フィルムF1として処理される。
前記吸引ダクト9は、前記耳部F1を吸引して、耳部回収部へと風送する。回収された耳部は、切断装置(不図示)などによって細かく切断されて細片として、貯留槽(不図示)などに搬送される。
前記トリムカッタの構成は、搬送されてきたフィルムの端部を切り取ることができれば、特に限定されない。前記トリムカッタとしては、フィルムの端部を適切に切り取るために、フィルムに対する切り込み深さが任意に調整できるようにされていることが好ましく、例えば、上丸刃及び下丸刃からなる切断刃を備えた回転円板式のものやナイフ式のもの等が挙げられる。
本実施形態において、前記吸引ダクト9は、前記トリミング装置8で切り取られたフィルムの耳部を回収部へと風送するための配管であり、その壁には、開口部が存在すること、並びに、前記吸引ダクトの吸い込み口面積と前記開口部を合わせた全開口面積に対して、前記開口部による開口面積の割合が40%〜70%であることを特徴とする。
このように吸引ダクト9の壁に、所定の割合で開口部が設けられていることにより、ダクトの壁面からダクト中央部へ向かう風の流れが発生するため、回収配管へ耳部を送り込むための吸引ダクト内における耳部のバタツキ、付着、絡まりを従来よりも抑えることができると考えられる。これにより、フィルムの耳部の切り取り及び耳部の搬送・回収を安定して行うことができ、得られるフィルムへの切粉などの付着を抑制して、高品質な光学フィルムを提供することができると考えられる。
前記吸引ダクト9内は、下流に向かって吸引されており、この吸引は、吸引ダクト9内を下流に向かう風送風を発生させることによって行う。具体的には、例えば、前記吸引ダクト9の下流側に、ブロワ等を設置することにより、下流側に向けて空気を流入させることによって、前記風送風を発生させることができる。
図2は、本実施形態における、耳部を回収する吸引ダクト9の一例を示す斜視概略図である。吸引ダクト9の壁には、開口部13が存在しており、かつ、前記吸引ダクトの吸い込み口12の面積と前記開口部13の面積を合わせた全開口面積に対して、前記開口部13による開口面積の割合は40%〜70%である。
図2には長方形の断面形状を有する吸引ダクト9に、円形の開口部13を設けている例を示すが、本実施形態の吸引ダクトはこれに限定されず、ダクトの断面形状が円形でもよいし、開口部の形状が円形以外の形状であってもよい。
図2に示すような吸引ダクトの場合、前記開口部13の面積の割合は以下のようにして算出することができる。
r:開口部の半径、N:開口部の総数とした場合、
開口部の総面積S1=πr×N
吸引ダクト吸い込み口の開口面積S2:a×b
(a及びbは、図2に示すように吸引ダクト吸い込み口のそれぞれの一辺の内法を示す。)
全開口面積に対する、開口部による開口面積S1の割合(%):
S1/(S1+S2)×100
このようにして算出した前記開口部の開口面積の割合が40%未満となると、ダクト中心部へ向かう十分な風速を得られずに、風送されるフィルムの耳部がばたつき、ダクトの壁面に付着してしまうおそれがある。一方、前記開口部の開口面積の割合が70%を超えると、ダクトの吸い込み口における風速が低くなり、耳部を吸い込む吸引力が弱くなって、耳部がばたつく場合がある。前記開口部の開口面積の割合が40%〜70%の範囲であれば、吸い込み口から入る風量と壁面の開口部から入る風量のバランスが取れるため、耳部のバタつきを抑制し、安定して耳部を回収部へ風送することができる。より好ましくは、前記開口部の開口面積の割合は50〜60%の範囲であることが望ましい。
本実施形態の開口部13は、図2に示すように、複数の開口部13が吸引ダクト9の壁面に偏ることなく、まんべんなく設けられていることが望ましく、その個数や個々の開口部の大きさ等は特に限定されないが、例えば、開口部13と吸い込み口12から入る風を合わせた風量が、0.5m/分〜80m/分程度となるように、開口部の個数や大きさ等を調整することが好ましい。
吸引ダクトにおいて、開口部と吸い込み口から入る風を合わせた風量は、より好ましくは、1m/分〜50m/分程度である。なお、前記風速風の風速は、風速計、具体的には、例えば、株式会社日吉製のハイブリッド風速計DP70等を用いて測定することができる。
好ましい実施形態において、個々の開口部の大きさは、吸引ダクトの大きさにもよるが、前記開口部1つあたりの面積が3〜85mm程度であることが望ましい。このような範囲であれは、耳部のバタつきを抑制し、安定して耳部を回収部へ風送することができるという本発明の効果をより確実に得ることができると考えられる。さらに好ましくは、開口部1つあたりの面積が7〜20mm程度であることが好ましい。
なお、例えば、開口部が図2に示すように円形である場合、開口部の直径は、2〜10mm程度、好ましくは、3〜5mm程度の範囲であることが望ましい。
また、前記開口部が、前記吸引ダクトの吸い込み口から下流に向かって500mm以内の範囲に存在していることが好ましい。このように、吸引ダクトの吸い込み口付近に開口部を設けることによって、吸い込み口から入る風量と壁面の開口部から入る風量のバランスがより取りやすくなると考えられる。より好ましくは、前記開口部が、前記吸引ダクトの吸い込み口から下流に向かって5〜400mmの範囲に存在していることが望ましい。
さらに、トリミング装置8のローラ80の上方に、トリミング工程中のフィルムFにその上面側から全幅にわたってイオン風を吹き付けることによりフィルムFを除電する除電ブロワ200が設けられていてもよい。また、トリミングローラ80と吸引ダクト9の入口との間に、切り取られた耳部F1の片面側からイオン風を吹き付けることにより耳部F1を除電する除電ブロワ201が設けられていてもよい。
前記巻取装置10は、所定の残留溶媒量となったフィルムを必要量の長さにコアに巻き取る。なお、巻き取る際の温度は、巻き取り後の収縮によるスリキズ、巻き緩み等を防止するために室温まで冷却することが好ましい。使用する巻き取り機は、特に限定なく使用できる。光学フィルムの製造方法において一般的に使用されているものでよく、例えば、定テンション法、定トルク法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントローラ法等の巻き取り方法で巻き取ることができる。
(光学フィルムの製造方法)
本実施形態に係る光学フィルムの製造方法では、上記のような各工程によって、光学フィルムの製造中に、膜厚や光学値等が不均一になりやすい耳部(端部)が裁断されているので、膜厚や光学値等が全体的に均一な光学フィルムが得られる。このような本発明の製造方法によって得られる光学フィルムも、当然ながら本発明に包含される。
得られる光学フィルムの幅は、大型の液晶表示装置への使用、偏光板加工時のフィルムの使用効率、生産効率の点から、1000〜3000mmであることが好ましい。また、フィルムの膜厚は、液晶表示装置の薄型化、フィルムの生産安定化の観点等の点から、乾燥後の膜厚が15〜85μmであることが好ましい。また、本実施形態の製造方法は、15〜45μmという非常に薄い膜厚であっても、不具合の発生を抑制しながら光学フィルムを製造することができる。ここで膜厚とは、平均膜厚のことであり、例えば、株式会社ミツトヨ製の接触式膜厚計により、フィルムの幅方向に20〜200箇所、膜厚を測定し、その測定値の平均値を膜厚として示す。
次に、本実施形態で使用するポリマーのドープ(樹脂溶液)の組成について説明する。

本実施形態で使用される透明性樹脂は、溶液流延製膜法等によって基板状に成形したときに透明性を有する樹脂であればよく、特に制限されないが、溶液流延製膜法等による製造が容易であること、ハードコート層等との接着性に優れていること、光学的に等方性であること等が好ましい。なお、ここで透明性とは、可視光の透過率が60%以上であることであり、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上である。

前記透明性樹脂ポリマーとしては、具体的には、例えば、セルローストリアセテート樹脂等のセルロースエステル系樹脂等を挙げることができる。また、本実施形態で使用されるドープには、微粒子を含有させてもよい。その際、使用される微粒子は、使用目的に応じて適宜選択されるが、透明性樹脂中に含有することによって、可視光を散乱させることができる微粒子であることが好ましい。前記微粒子としては、酸化珪素等の無機微粒子であってもよいし、アクリル系樹脂等の有機微粒子であってもよい。本実施形態で使用される溶媒は、前記透明性樹脂に対する良溶媒を含有する溶媒を用いることができ、透明性樹脂が析出してこない範囲で、貧溶媒を含有させてもよい。セルロースエステル系樹脂に対する良溶媒としては、例えば、メチレンクロライド等の有機ハロゲン化合物等が挙げられる。また、セルロースエステル系樹脂に対する貧溶媒としては、例えば、メタノール等の炭素原子数1〜8のアルコール等が挙げられる。本実施形態で使用されるドープは、本発明の効果を阻害しない範囲で、透明性樹脂、微粒子及び溶媒以外の他の成分(添加剤)を含有してもよい。前記添加剤としては、例えば、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定化剤、導電性物質、難燃剤、滑剤、及びマット剤等が挙げられる。

上記各組成を混合させることによってセルロースエステル系樹脂の溶液が得られる。また、得られたセルロースエステル系樹脂の溶液は、濾紙等の適当な濾過材を用いて濾過することが好ましい。

(偏光板)

本実施形態に係る製造方法によって得られる光学フィルムは、偏光板の保護フィルム等として有用である。偏光板は、偏光素子と、前記偏光素子の表面上に配置された透明保護フィルムとを備え、前記透明保護フィルムが、本実施形態に係る光学フィルムであることが好ましい。前記偏光素子とは、入射光を偏光に変えて射出する光学素子である。

前記偏光板としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素溶液中に浸漬して延伸することによって作製される偏光素子の少なくとも一方の表面に、完全鹸化型ポリビニルアルコール水溶液を用いて、前記光学フィルムを貼り合わせたものが好ましい。また、前記偏光素子のもう一方の表面にも、前記光学フィルムを積層させてもよいし、別の偏光板用の透明保護フィルムを積層させてもよい。あるいは、セルロースエステルフィルム以外の環状オレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート等の樹脂フィルムを用いてもよい。この場合は、ケン化適性が低いため、適当な接着層を介して偏光板に接着加工することが好ましい。

前記偏光板は、上述のように、偏光素子の少なくとも一方の表面側に積層する保護フィルムとして、前記光学フィルムを使用したものである。その際、前記光学フィルムが位相差フィルムとして働く場合、光学フィルムの遅相軸が偏光素子の吸収軸に実質的に平行または直交するように配置されていることが好ましい。

また、前記偏光素子の具体例としては、例えば、ポリビニルアルコール系偏光フィルムが挙げられる。ポリビニルアルコール系偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させたものとがある。前記ポリビニルアルコール系フィルムとしては、エチレンで変性された変性ポリビニルアルコール系フィルムが好ましく用いられる。

前記偏光素子は、例えば、以下のようにして得られる。まず、ポリビニルアルコール水溶液を用いて製膜する。得られたポリビニルアルコール系フィルムを一軸延伸させた後染色するか、染色した後一軸延伸する。そして、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理を施す。

前記偏光素子の膜厚は、5〜40μmであることが好ましく、5〜30μmであることがより好ましく、5〜20μmであることがより好ましい。

該偏光素子の表面上に、セルロ−スエステル系樹脂フィルムを張り合わせる場合、完全鹸化ポリビニルアルコール等を主成分とする水系の接着剤によって貼り合わせることが好ましい。また、セルロースエステル系樹脂フィルム以外の樹脂フィルムの場合は、適当な粘着層を介して偏光板に接着加工することが好ましい。

上述のような偏光板は、偏光素子の透明保護フィルムとして、本実施形態に係る光学フィルムを用いることによって、前記光学フィルムが膜厚や光学値等が全体的に均一なものであるので、例えば、液晶表示装置に適用した際に、コントラスト等に優れた液晶表示装置の高画質化を実現できる偏光板が得られる。さらに、偏光素子の透明保護フィルムとして用いられる光学フィルムとして、延伸工程等によって得られた広幅の光学フィルムを用いた場合、大画面化した液晶表示装置にも適用可能である。

(液晶表示装置)

さらに、上述したような本実施形態の光学フィルムを用いた偏光板は、液晶表示装置に用いることができる。そのような液晶表示装置は、液晶セルと、前記液晶セルを挟むように配置された2枚の偏光板とを備え、前記2枚の偏光板のうち少なくとも一方が、前記偏光板である。なお、液晶セルとは、一対の電極間に液晶物質が充填されたものであり、この電極に電圧を印加することで、液晶の配向状態が変化され、透過光量が制御される。このような液晶表示装置は、偏光板用の透明保護フィルムとして、本実施形態に係る光学フィルムを用いることによって、前記光学フィルムが膜厚や光学値等が全体的に均一なものであるので、コントラスト等が向上された、高画質な液晶表示装置を提供することができる。また、本実施形態に係る光学フィルムとして広幅のものを用いることによって、大画面化が可能となる。
本明細書は、上述したように様々な態様の技術を開示しているが、そのうち主な技術を以下に纏める。
すなわち、本発明の一つの局面に係る光学フィルムの製造方法は、溶融流延製膜法または溶液流延製膜法によりポリマーフィルムを得る工程と、得られたフィルムの耳部を切り取り、該耳部を回収配管へ風送する風送工程を含む光学フィルムの製造方法であって、前記風送工程において使用する、回収配管へ耳部を送り込むための吸引ダクトの壁には、開口部が存在すること、並びに、前記吸引ダクトの吸い込み口面積と前記開口部を合わせた全開口面積に対して、前記開口部による開口面積の割合が40%〜70%であることを特徴とする。
このような構成により、回収配管へ耳部を送り込むための吸引ダクト内における耳部のバタツキ、付着、絡まりを従来よりも抑制することができる。ひいては、フィルムの耳部の切り取りを安定して行うことができ、フィルムへの切粉などの付着を抑制して、高品質な光学フィルムを提供することができると考えられる。
また、上記光学フィルムの製造方法において、ポリマーのドープを支持体上に流延することにより形成されたウェブを支持体から剥離する剥離工程と、支持体から剥離したウェブを乾燥させてフィルムを得る乾燥工程と、フィルムの耳部を切り取り、該耳部を回収配管へ風送する風送工程を含む溶液流延製膜法によりフィルムを得る工程を含むことがより好ましい。そのような実施態様において、本発明の効果がより発揮されると考えられる。
さらに、上記光学フィルムの製造方法において、前記吸引ダクトにおける前記開口部1つあたりの面積が3〜85mmであることが好ましい。それにより、上述した効果をより確実に得ることができると考えられる。
さらに、上記光学フィルムの製造方法において、前記開口部が、前記吸引ダクトの吸い込み口から下流に向かって500mm以内の範囲に存在していることが好ましい。それにより、上述した効果をより確実に得ることができると考えられる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
(ドープの調製)
まず、メチレンクロライド418質量部を入れた溶解タンクに、透明性樹脂としてセルローストリアセテート樹脂(アセチル基置換度:2.88)100質量部を添加し、さらに、トリフェニルホスフェート8質量部、ビフェニルジフェニルホスフェート(液体の可塑剤)4質量部、5−クロロ−2−(3,5−ジ−sec−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(液体の紫外線吸収剤)1質量部、二酸化ケイ素微粒子(アエロジルR972V)0.1質量部及びエタノール23質量部を添加した。なお、二酸化ケイ素微粒子は、エタノールに分散された状態で添加した。そして、液温が80℃になるまで昇温させた後、3時間攪拌した。そうすることによって、セルローストリアセテート樹脂溶液が得られた。その後、攪拌を終了し、液温が43℃になるまで放置した。そして、得られた樹脂溶液を、濾過精度0.005mmの濾紙を使用して濾過した。濾過後の樹脂溶液を一晩放置することにより、樹脂溶液中の気泡を脱泡させた。このようにして得られた樹脂溶液を、ドープとして使用して、以下のように、光学フィルムを製造した。
(光学フィルムの製造)
まず、得られたドープの温度を34℃に、無端ベルト支持体の温度を30℃に調整した。そして、図1に示すような光学フィルムの製造装置を用い、流延ダイ(コートハンガーダイ)から搬送速度80m/分の、ステンレス鋼製かつ超鏡面に研磨したエンドレスベルトからなる無端ベルト支持体にドープを流延した。そうすることによって、無端ベルト支持体上にウェブを形成し、乾燥させながら搬送した。そして、無端ベルト支持体からウェブをフィルムとして剥離し、30℃の雰囲気でローラ搬送しながら乾燥させ、残留溶媒量が9%のとき、フィルムを延伸装置(テンター)を用いて、180℃の雰囲気内でフィルムの両端をクリップで把持しながら幅手方向に1.15倍延伸した。その後、トリミング装置を用いて、クリップで把持されていた領域(フィルム端から120mmの幅)を切り取り、厚み20μmの光学フィルムを得た。その際、切り取られたフィルムの耳部を、吸引ダクトに風送し、下流にある切断装置によって、細片(短冊状)に切断した。吸引ダクトとしては、ステンレス製の四角形状のダクト(吸い込み口における中空部分の断面積が約10000mm)を用いた。なお、吸引ダクトの吸い込み口と開口部から入る風の風量は、30m/分となるように吸引させた。
開口部は、開口部1個あたりの面積が20mm、吸引ダクトの吸い込み口面積と開口部の面積とを合わせた全開口面積に対して、前記開口部による開口面積の割合が40%(開口部の総数:333個)、開口部が吸引ダクトの吸い込み口から下流に向かって5〜400mmの範囲に存在するようにした。開口面積の割合は下記式で求めた。開口部の総数は333個であった。
開口部の開口面積:20×333/(20×333+10000)=40%
[実施例2〜9、及び比較例1〜2]
実施例2〜9、及び比較例1〜2では、開口部の割合面積、開口部1個あたりの開口面積、開口部数、開口部の位置を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして光学フィルムを製造した。
実施例1〜9、及び比較例1、2について、以下のような評価を行った。
(異物の付着)
光学式表面検査装置((株)メック社製「LSC−6000」)を用いて、得られた光学フィルムに付着している大きさ10μm以上の異物の数を計測した。フィルム長さ300mを計測し、1mあたりの個数を算出した。評価の結果を表1に示す。なお、評価基準は以下の通りである:
◎:異物数0.2個/m未満
○:異物数0.2〜2個/m未満
×:異物数2個/m以上
Figure 2016203835
表1からわかるように、本実施形態の製造方法で得られた光学フィルムでは異物の付着が抑制され、高品質なフィルムが得られることが確かめられた。これに対して、開口部の面積割合が本発明の範囲未満であった比較例1や、本発明の範囲を超えていた比較例2では、得られたフィルムに異物の付着が発生していた。
さらに、1個あたりの開口面積が3〜85mmの範囲であること、及び/又は、開口部の位置が吸引ダクトの吸い込み口から500mm以内の範囲にあることによって、より異物の付着を抑制できることも、実施例5、8や実施例9の結果により示された。
この出願は、2015年6月19日に出願された日本国特許出願特願2015−123490を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。
本発明を表現するために、前述において図面等を参照しながら実施形態を通して本発明を適切かつ十分に説明したが、当業者であれば前述の実施形態を変更及び/又は改良することは容易になし得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態又は改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態又は当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
本発明は、表示装置などに使用される光学フィルムおよびその製造方法の技術分野において、広範な産業上の利用可能性を有する。

Claims (4)

  1. 溶融流延製膜法または溶液流延製膜法によりポリマーフィルムを得る工程と、得られたフィルムの耳部を切り取り、該耳部を回収配管へ風送する風送工程を含む、光学フィルムの製造方法であって、
    前記風送工程において使用する、回収配管へ耳部を送り込むための吸引ダクトの壁には、開口部が存在すること、並びに、前記吸引ダクトの吸い込み口面積と前記開口部を合わせた全開口面積に対して、前記開口部による開口面積の割合が40%〜70%であることを特徴とする、光学フィルムの製造方法。
  2. ポリマーのドープを支持体上に流延することにより形成されたウェブを支持体から剥離する剥離工程と、
    支持体から剥離したウェブを乾燥させてフィルムを得る乾燥工程と、
    フィルムの耳部を切り取り、該耳部を回収配管へ風送する風送工程を含む溶液流延製膜法によりフィルムを得る工程をさらに含む、請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
  3. 前記吸引ダクトにおける前記開口部1つあたりの面積が3〜85mmである、請求項1又は2に記載の光学フィルムの製造方法。
  4. 前記開口部が、前記吸引ダクトの吸い込み口から下流に向かって500mm以内の範囲に存在する、請求項1〜3のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
JP2017524700A 2015-06-19 2016-04-19 光学フィルムの製造方法 Active JP6737270B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015123490 2015-06-19
JP2015123490 2015-06-19
PCT/JP2016/062415 WO2016203835A1 (ja) 2015-06-19 2016-04-19 光学フィルムの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016203835A1 true JPWO2016203835A1 (ja) 2018-04-05
JP6737270B2 JP6737270B2 (ja) 2020-08-05

Family

ID=57545191

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017524700A Active JP6737270B2 (ja) 2015-06-19 2016-04-19 光学フィルムの製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6737270B2 (ja)
WO (1) WO2016203835A1 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005023880A (ja) * 2003-07-04 2005-01-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 往復動圧縮機
JP2009281166A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Tigers Polymer Corp 合成樹脂製ダクトおよびその製造方法
WO2010098044A1 (ja) * 2009-02-26 2010-09-02 コニカミノルタオプト株式会社 光学フィルムの製造方法、光学フィルム、偏光板、及び液晶表示装置
JP2011247104A (ja) * 2010-05-24 2011-12-08 Inoac Corp 吸気ダクト
JP2012030544A (ja) * 2010-08-02 2012-02-16 Konica Minolta Opto Inc フィルム裁断方法及びフィルム裁断装置
JP2013107148A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Fujifilm Corp 耳部処理装置及び溶液製膜方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005238801A (ja) * 2004-01-30 2005-09-08 Fuji Photo Film Co Ltd フィルム側端部屑の風送方法及び装置、ならびにセルロースアシレートフィルムの製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005023880A (ja) * 2003-07-04 2005-01-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 往復動圧縮機
JP2009281166A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Tigers Polymer Corp 合成樹脂製ダクトおよびその製造方法
WO2010098044A1 (ja) * 2009-02-26 2010-09-02 コニカミノルタオプト株式会社 光学フィルムの製造方法、光学フィルム、偏光板、及び液晶表示装置
JP2011247104A (ja) * 2010-05-24 2011-12-08 Inoac Corp 吸気ダクト
JP2012030544A (ja) * 2010-08-02 2012-02-16 Konica Minolta Opto Inc フィルム裁断方法及びフィルム裁断装置
JP2013107148A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Fujifilm Corp 耳部処理装置及び溶液製膜方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2016203835A1 (ja) 2016-12-22
JP6737270B2 (ja) 2020-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5522164B2 (ja) 光学フィルムの製造方法
WO2012132984A1 (ja) ポリビニルアルコール系重合体フィルムおよびその製造方法
CN109416424B (zh) 偏光膜用聚乙烯醇系薄膜和其制造方法、以及使用该偏光膜用聚乙烯醇系薄膜的偏光膜
CN107001667B (zh) 聚乙烯醇系聚合物膜及其制造方法
JP6834956B2 (ja) ポリビニルアルコール系フィルム、およびその製造方法、ならびにそのポリビニルアルコール系フィルムを用いた偏光膜
JP2017037290A (ja) ポリビニルアルコール系フィルム、その製造方法及び該フィルムからなる偏光膜
JP6784142B2 (ja) 偏光膜製造用ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法
JP6776811B2 (ja) ポリビニルアルコール系フィルム、およびそれを用いた偏光膜、偏光板、ならびにポリビニルアルコール系フィルムの製造方法
JP2020166291A (ja) ポリビニルアルコール系フィルム、ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法、及び偏光膜
JP7335697B2 (ja) ポリビニルアルコール系フィルム、偏光膜および偏光板、ならびにポリビニルアルコール系フィルムの製造方法
JP6878778B2 (ja) ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法
JP6737270B2 (ja) 光学フィルムの製造方法
JP2017109311A (ja) 光学フィルムの製造方法
JP6759690B2 (ja) ポリビニルアルコール系フィルム、ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法、及び偏光膜
WO2018199140A1 (ja) ポリビニルアルコール系フィルム、偏光膜および偏光板、ならびにポリビニルアルコール系フィルムの製造方法
JP2005222075A (ja) 偏光板保護フィルム
JP6252581B2 (ja) 樹脂フィルムの製造方法
US9492977B2 (en) Method for producing resin film, casting die, device for producing resin film, resin film, polarizing plate, and liquid crystal display device
JP7192198B2 (ja) 偏光膜用ポリビニルアルコール系フィルム、およびその製造方法、ならびに偏光膜、およびその製造方法
JP5828284B2 (ja) 光学フィルムの製造方法
JP5776146B2 (ja) フィルム裁断方法及びフィルム裁断装置
JP6784141B2 (ja) 偏光膜製造用ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法
WO2019131716A1 (ja) 偏光膜製造用ポリビニルアルコール系フィルム、及びそれを用いて得られる偏光膜、ならびにポリビニルアルコール系樹脂水溶液
JP6217744B2 (ja) 樹脂フィルムの製造方法
JP7335698B2 (ja) ポリビニルアルコール系フィルム、偏光膜および偏光板、ならびにポリビニルアルコール系フィルムの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190315

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200414

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200515

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200616

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200629

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6737270

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150