JPWO2016203521A1 - リーマ - Google Patents

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Abstract

リーマ(1)のインサート部(3)は、ボディ(2A)の先端部にネジ(8)で固定される。インサート部(3)は、仕上げ加工用のインサート(4)と荒加工用のインサート(5)を重ね合わせて構成され、右刃右ねじれを形成する。インサート(4,5)の夫々の合わせ面にて、インサート(4)の合わせ面の凸部と凹部は、インサート(5)の合わせ面の凹部と凸部に重ねられる。リーマ(1)は、ワークに形成された穴を拡大したり、形状を変更したりできる。インサート(4,5)で穴の内周面を同時に切削するので、荒加工と仕上げ加工を1パスで施すことができる。インサート(4,5)は、夫々の合わせ面の凸部と凹部が重なることで、夫々の厚み方向において互いに一部が重なる。それ故、インサート部(3)の突出長を短くできる。

Description

本発明は、ボディと、該ボディに取り付けられるインサート部とを備えるリーマに関する。
ホルダと加工ヘッドが、締結用おねじと締結用めねじで一体的に結合される加工ヘッド交換式回転工具が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−284752号公報
特許文献1に記載の加工ヘッド交換式回転工具では、ホルダの形状によって使用用途が限定されてしまうという問題点があった。また、加工ヘッド交換式回転工具は、様々な形状の加工ヘッドを使用できるが、取付可能な加工ヘッドの数は一つであるので、例えば荒加工と仕上げ加工を同時に行うような複合加工はできなかった。
本発明の目的は、様々な使用用途に適用でき、且つ複合加工を可能とするリーマを提供することである。
本発明の態様によれば、円柱状のボディと、円盤状のインサート部と、前記ボディの軸方向の一端部に前記インサート部を着脱可能に固定する固定手段とを備えたリーマであって、前記インサート部は、右刃又は左刃のねじれ刃を備えた刃部を側面に備える円盤状のインサートを一枚で、又は複数枚を互いに同軸上に重ね合わせて構成することが可能であって、前記インサートは両面の夫々に、前記インサートの厚み方向の中心から前記厚み方向の両側に夫々突出して形成され、前記中心から最も離間する凸部と、前記凸部を除く部分に設けられ、前記中心から前記厚み方向の両側に夫々突出して形成され、前記凸部よりも低い凹部とを備え、複数枚の前記インサートを互いに同軸上に重ね合わせたときに、互いに重なり合う第1のインサートと第2のインサートの夫々の合わせ面において、前記第1のインサートの前記合わせ面に設けられた前記凸部は、前記第2のインサートの前記合わせ面に設けられた前記凹部内に挿入され、前記第2のインサートの前記合わせ面に設けられた前記凸部は、前記第1のインサートの前記合わせ面に設けられた前記凹部内に挿入されることを特徴とするインサート式工具が提供される。
本態様のリーマは、リーマは、インサート部を、複数枚のインサートを同軸上に重ね合わせて構成できる。これにより、種類の異なる複数の加工を一回で行うことができる。また、インサートの組み合わせを変えることで、刃部の長さを変えることができるので、複合加工が可能となる。また、インサートの厚みは、インサートの中で最も厚くなる部分であるので、両面の夫々に設けられる凸部と凸部の厚みの合計となる。互いに重ねられた第1のインサートと第2インサートの夫々の合わせ面において、第1のインサート側の凸部が第2のインサート側の凹部に挿入され、第2のインサート側の凸部が第1のインサート側の凹部に挿入されるので、第1のインサートと第2のインサートは夫々の厚み方向において互いに一部が重なる。つまり、第1のインサートと第2のインサートを重ね合わせて構成されるインサート部の厚みの合計は、第1のインサート及び第2のインサートの夫々単体としての厚みの合計の厚みよりも小さくなる。これにより、リーマの軸方向におけるインサート部の突出長を短くできるので、工具剛性を向上できると共に、回転時の振れを抑制できる。
本態様の前記凸部は、前記刃部と前記インサートの中心部との間に設けられ
ていてもよい。本態様は、インサートのうち厚みのある凸部を、インサートの外周に設けられた刃部に対応して配置するので、刃部を支持するインサートの外周部分の剛性を向上できる。
本態様の前記インサートの前記中心部には、前記厚み方向に貫通する軸穴が設けられ、前記ボディの前記一端部には、前記インサートの片面と接触する接触面が設けられ、前記接触面の中心には、前記ボディの軸方向に沿って突出し、前記軸穴に挿入されるボスが設けられていてもよい。インサートをボディの一端部に固定するとき、インサートの軸穴を、ボディ側のボスに挿入させ、インサートの片面をボディ側の接触面に接触させた状態で、固定手段で固定する。これにより、ボディの一端部に対してインサートを位置決めし易くなるので、ボディへのインサートの固定作業を効率よく行うことができる。
本態様の前記接触面には、前記片面に設けられた前記凹部に対応する位置に、前記片面側に突出して設けられ、前記凹部内に挿入されるボディ側凸部と、前記片面に設けられた前記凸部に対応する位置に、前記ボディ側凸部よりも低く設けられ、前記凸部を内側に挿入させるボディ側凹部とが夫々設けられていてもよい。接触面にインサートの片面を接触させるとき、インサートの片面に設けられた凸部を、接触面に設けられたボディ側凹部内に挿入できる。これにより、本態様は、インサート部の突出長をさらに短くできる。
本態様の前記固定手段はネジであって、前記インサートには、前記厚み方向に貫通し、前記ネジの軸部を挿入する為の挿入穴が設けられ、前記接触面において前記挿入穴に対応する位置には、前記ネジを締結する為のネジ穴が設けられていてもよい。これにより、本態様は、インサートをボディに対して強固に固定できる。
本態様の前記インサートの両面の夫々において、前記凸部の数と前記凹部の数は同一のn個であり、前記インサートの中心部から前記凸部の最外周縁部と接触し、且つ前記凸部を間に全て含むときの二本の第1仮想直線が示す最小角度をX、前記中心部から前記凹部の最外周縁部と接触する二本の第2仮想直線の間に前記凸部を含まないときの最大角度をYとした場合、X<Yであり、n個の前記凸部の夫々のXの合計は180°未満であり、n個の前記凹部の夫々のYの合計は180°より大きく、n個の前記凸部の夫々のXのうち最大角度Xmaxは180/n未満であり、n個の前記凹部の夫々のYのうち最大角度Ymaxは180/nよりも大きくなるようにしてもよい。これにより、インサートの両面の夫々に設けられた凸部と凹部は、インサートを裏返しても、他方のインサートの凹部と凸部と重なることができる。
本態様の前記接触面に設けられた前記ボディ側凸部の数及び前記ボディ側凹部の数は、前記凸部の数及び前記凹部の数と同一のn個であり、
前記接触面の中心部から前記ボディ側凸部の最外周縁部と接触し、且つ前記ボディ側凸部を間に全て含むときの二本の第3仮想直線が示す最小角度をx、前記中心部から前記ボディ側凹部の最外周縁部と接触する二本の第4仮想直線の間に前記ボディ側凸部を含まないときの最大角度をyとした場合、x=X、y=Yであってもよい。これにより、ボディの接触面に対し、インサートの裏表を取り付けることができるので、例えば「右刃右ねじれ」のインサートを裏返してボディに取り付けると、「左刃右ねじれ」となるので、切屑の排出方向を状況に応じて変えることができる
本態様の前記第1インサートの前記合わせ面に設けられた前記凸部の先端部は、前記第2インサートの前記合わせ面に設けられた前記凹部の底部と当接し、前記第2インサートの前記合わせ面に設けられた前記凸部の先端部は、前記第1インサートの前記合わせ面に設けられた前記凹部の底部とは接触しないようにしてもよい。これにより、本態様は、第1インサートの合わせ面と第2インサートの合わせ面をがたつくことなく平行に重ね合わせることができるので、複数枚のインサートで構成されたインサート部の厚みを均一にできる。
本態様の前記インサートの両面の夫々において、前記インサート部は、荒加工用の刃部を備える前記インサートである荒加工用インサートと、仕上げ加工用の刃部を備える前記インサートである仕上げ加工用インサートとを同軸上に互い重ね合わせて構成してもよい。これにより、本態様は、荒加工と仕上げ加工を同時に行う複合加工をワークに施すことができる。
リーマ1の全体斜視図である。 インサート4の斜視図である。 インサート4の平面図である。 インサート4の側面図である。 インサート5の斜視図である。 インサート5の平面図である。 インサート5側面図である。 インサート4と5を重ね合わせ、インサート部3を作成する方法を示す図である。 インサート部3をインサート4側から見た図である。 インサート130の側面図である。 インサート部130の平面図である。 ボディ2Aの先端側の部分拡大斜視図である。 ボディ2Aの先端側の端面図である。 ボディ2Bの先端側の部分拡大斜視図である。 ボディ2Bの先端側の端面図である。 ボディ2Aの取付面90にインサート5を重ね合わせた状態を示す図である。 ボディ2Bの取付面190にインサート4を重ね合わせた状態を示す図である。 リーマ100の先端側の部分拡大斜視図である。 リーマ200の先端側の部分拡大斜視図である。 リーマ100による加工方法を示す概念図である。 リーマ200による加工方法を示す概念図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお、本発明は、以下説明する実施形態の具体的構成に何ら限定されるものではない。
図1を参照し、リーマ1の構造を説明する。リーマ1は、金属板等のワークにドリル等で空けられた穴を拡大したり、形状を整えたりする工具である。リーマ1は右刃右ねじれのインサート式工具であり、略円柱状のボディ2Aと、該ボディ2Aの先端部(軸線方向一端部)に着脱可能に固定されたインサート部3とを備える。ボディ2Aは、図示しない工作機械の主軸等に取り付けられて回転駆動されるシャンクである。ボディ2Aの材質は、例えばインサート部3を構成する後述するインサート4,5に比較して耐摩耗性、硬さ、強度等が低い炭素鋼や、合金鋼等を採用できる。
インサート部3は、ボディ2Aの先端部に対し、4本のネジ8で着脱可能に固定されている。インサート部3は、一枚、又は複数枚の円盤状のインサートを同軸上に重ね合わせて構成される。図1に示すインサート部3は、2枚のインサート4,5を同軸上に重ね合わせて構成されている。インサート4,5は、超硬合金、高速度工具鋼、又はセラミック等の所定材料で形成される。また、必要に応じてTiNやTiCN、TiAlN、CrN等の化合物被膜やDLC(Diamond Like Carbon;ダイヤモンド状カーボン)膜、ダイヤモンド被膜等の硬質被膜をコーティングしてもよく、水蒸気処理、窒化処理等を施してもよい。
インサート4,5は、例えば、使用用途が互いに異なるものを採用できる。インサート4は仕上げ加工用、インサート5は荒加工用である。インサート部3は、インサート4を軸線方向先端側に、インサート5を軸線方向後端側に備える。このリーマ1は、1パスで、荒加工と仕上げ加工を同時に行う複合加工を行うことができる。
図2〜4を参照し、インサート4の構造を具体的に説明する。なお、図4は、図3に示すインサート4を矢印D1方向から見たときの側面図である。図2,図3に示すように、インサート4は、インサート本体10と、8つの刃部11〜18とを備える。インサート4は仕上げ加工用であるので、後述する荒加工用のインサート5よりも径が小さい。インサート本体10は、所定厚を有する略円盤状に形成され、一面10Aと他面10B(図4参照)を備える。インサート本体10は、軸穴41と4つの挿入穴43〜46を備える。軸穴41は、インサート本体10の中心部に設けられ、一面10Aと他面10Bを貫通する。軸穴41には、ボディ2Aの先端部に設けられた後述するボス111(図12参照)が挿入される。4つの挿入穴43〜46は、軸穴41を中心に十字の方向に夫々配置され、且つ後述する刃部12,14,16,18に夫々対応する位置に設けられている。これら挿入穴43〜46には、4本のネジ8(図1参照)が挿入される。
刃部11〜18は、インサート本体10の外周縁部において、周方向に互いに等間隔に設けられている。なお、説明の便宜上、刃部11〜18は、インサート本体10を一面10Aから見たときに、時計回りに順に配置されているものとする。刃部11〜18は、径方向外側に突出し且つ右ねじれに形成されている。刃部11〜18の刃先11A〜18Aは、一面10A側から見たときの周方向左側(他面10Bから見たときの周方向右側)に夫々配置されている。
次に、インサート本体10の表面形状を説明する。一面10Aと他面10Bには、8つの略扇型状の凸部21〜28と、8つの略扇型状の凹部31〜38と、環状凹部39とが、夫々設けられている。一面10Aと他面10Bの夫々において、凸部21〜28は、刃部11〜18に夫々対応する位置に設けられている。凸部21は、刃部11と軸穴41の間に、インサート本体10の厚み方向に突出して設けられ、刃部11の基部から軸穴41側に向かって先細りに形成されている。凸部22は、刃部12と挿入穴43の間に、インサート本体10の厚み方向に突出して設けられ、刃部12の基部から挿入穴43側に向かって先細りに形成されている。
凸部23,25,27は、凸部21と同様に、刃部13,15,17と軸穴41との間において、インサート本体10の厚み方向に突出して設けられ、刃部13,15,17の基部から軸穴41側に向かって先細りに形成されている。また、凸部24,26,28は、凸部22と同様に、挿入穴44,45,46と、刃部14,16,18との間において、インサート本体10の厚み方向に突出して設けられ、刃部14,16,18の夫々の基部から挿入穴44,45,46側に向かって先細りに形成されている。
一面10Aと他面10Bにおいて、凹部31〜38は、凸部21〜28を除く部分で、且つ凸部21〜28の夫々の間に設けられ、インサート本体10の厚み方向において、凸部21〜28よりも低く形成されている。凹部31は、凸部21と22の間に設けられ、インサート本体10の外周縁部から軸穴41側に向かって先細りに形成されている。そして、凹部31と同様に、凹部32は、凸部22と23の間に設けられ、凹部33は、凸部23と24の間に設けられ、凹部34は、凸部24と25の間に設けられ、凹部35は、凸部25と26の間に設けられ、凹部36は、凸部26と27の間に設けられ、凹部37は、凸部27と28の間に設けられ、凹部38は、凸部28と21の間に設けられ、インサート本体10の外周縁部から軸穴41側に向かって先細りに夫々形成されている。環状凹部39は、軸穴41の外周縁部に沿って環状に、且つ凸部21〜28よりも低く形成され、凹部31〜38の夫々の軸穴41側の端部と接続する。環状凹部39と凹部31〜38は、互いに同一平面である。図4に示すように、一面10Aに設けられた凸部21〜28及び凹部31〜38と、他面10Bに設けられた凸部21〜28及び凹部31〜38とは、インサート10本体の厚み方向において互いに同一位置に夫々配置されている。
図4に示すように、上記構造を備えるインサート4において、インサート本体10の厚み方向の中心から一面10A側の凸部21〜28の各先端部までの長さをM1、他面10B側の凸部21〜28の各先端部までの長さをM2、インサート本体10の厚み方向の中心から一面10A側の凹部31〜38の各底部までの長さをN1、インサート本体10の厚み方向の中心から他面10B側の凹部31〜38の各底部までの長さをN2とする。インサート4の厚みL1は、一面10A側の凸部21〜28から、他面10B側の凸部21〜28までの長さであるので、M1とM2を加算した長さである。このとき、インサート4は、M1=M2、M1>M2、M1<M2、N1=N2、N1>N2、N1<N2の何れの場合も適用可能である。
図5〜7を参照し、インサート5の構造を具体的に説明する。なお、図7は、図6に示すインサート5を矢印D3方向から見たときの側面図である。図5,図6に示すように、インサート5は、インサート本体50と、8つの刃部51〜58とを備える。インサート本体50は、所定厚を有する略円盤状に形成され、一面50Aと他面50B(図7参照)を備える。インサート本体50は、軸穴81と4つの挿入穴83〜86を備える。軸穴81は、インサート本体50の中心部に設けられ、一面50Aと他面50Bを貫通する。軸穴81には、ボディ2Aの先端部に設けられた後述するボス111(図12参照)が挿入される。4つの挿入穴83〜86は、軸穴81を中心に十字の方向に夫々配置され、刃部51と52の間、刃部53と54の間、刃部55と56の間、刃部57と58の間に夫々対応する各位置に設けられている。これら挿入穴83〜86には、4本のネジ8(図1参照)が挿入される。
刃部51〜58は、インサート本体50の外周縁部において、周方向に互いに等間隔に設けられている。なお、説明の便宜上、刃部51〜58は、インサート本体50を一面50Aから見たときに、時計回りに順に配置されているものとする。刃部51〜58は、径方向外側に突出し且つ右ねじれに形成されている。刃部51〜58の刃先51A〜58Aは、一面50A側から見たときの周方向左側(他面50Bから見たときの周方向右側)に夫々配置されている。
次に、インサート本体50の表面形状を説明する。一面50Aと他面50Bには、8つの略扇型状の凸部61〜68と、8つの略扇型状の凹部71〜78と、環状凹部79とが、夫々設けられている。一面50Aと他面50Bの夫々において、凸部61〜68は、刃部51〜58に夫々対応する位置に設けられている。凸部61は、刃部51と軸穴81の間に、インサート本体50の厚み方向に突出して設けられ、刃部51の基部から軸穴81側に向かって先細りに形成されている。凸部61の挿入穴83と重複する部分は、挿入穴83の湾曲する外縁部に沿って湾曲して形成されている。凸部62は、刃部52と軸穴81の間に、インサート本体50の厚み方向に突出して設けられ、刃部52の基部から軸穴81側に向かって先細りに形成されている。凸部62の挿入穴83と重複する部分は、挿入穴83の湾曲する外縁部に沿って湾曲して形成されている。
なお、凸部61,62と同様に、凸部63,64は、刃部53,54と軸穴81の間に、インサート本体50の厚み方向に突出して設けられ、刃部53,54の基部から軸穴81に向かって先細りに形成されている。凸部63,64の挿入穴84と重複する部分は、挿入穴84の湾曲する外縁部に沿って夫々湾曲して形成されている。凸部65,66は、刃部55,56と軸穴81の間に、インサート本体50の厚み方向に突出して設けられ、刃部55,56の基部から軸穴81側に向かって先細りに形成されている。凸部65,66の挿入穴85と重複する部分は、挿入穴85の湾曲する外縁部に沿って夫々湾曲して形成されている。凸部67,68は、刃部57,58と軸穴81の間に、インサート本体50の厚み方向に突出して設けられ、刃部57,58の基部から軸穴81に向かって先細りに形成されている。凸部67,68の挿入穴86と重複する部分は、挿入穴86の湾曲する外縁部に沿って夫々湾曲して形成されている。
一面50Aと他面50Bにおいて、凹部71〜78は、凸部61〜68を除く部分で、且つ凸部61〜68の夫々の間に設けられ、インサート本体50の厚み方向において、凸部61〜68よりも低く形成されている。凹部71は、凸部61と62の間に設けられ、凹部72は、凸部62と63の間に設けられ、凹部73は、凸部63と64の間に設けられ、凹部74は、凸部64と65の間に設けられ、凹部75は、凸部65と66の間に設けられ、凹部76は、凸部66と67の間に設けられ、凹部77は、凸部67と68の間に設けられ、凹部78は、凸部68と61の間に設けられている。凹部71〜78は、夫々、インサート本体50の外周縁部から軸穴81側に向かって先細りに形成されている。
挿入穴83〜86は、凹部71,73,75,77の夫々の軸穴81側に設けられている。環状凹部79は、軸穴81の外周縁部に沿って環状に、且つ凸部61〜68よりも低く形成され、凹部71〜78の夫々の軸穴81側の端部と接続する。環状凹部79と凹部71〜78は、互いに同一平面である。図7に示すように、一面50Aに設けられた凸部61〜68及び凹部71〜78と、他面50Bに設けられた凸部61〜68及び凹部71〜78とは、インサート本体50の厚み方向において互いに同一位置に夫々配置されている。
上記構造を備えるインサート5において、インサート本体50の厚み方向の中心から一面50A側の凸部61〜68の各先端部までの長さをM3、他面50B側の凸部61〜68の各先端部までの長さをM4、インサート本体50の厚み方向の中心から一面50A側の凹部71〜78の各底部までの長さをN3、インサート本体50の厚み方向の中心から他面50B側の凹部71〜78の各底部までの長さをN4とする。インサート5の厚みL2は、一面50A側の凸部61〜68から、他面50B側の凸部61〜68までの長さであるので、M3とM4を加算した長さである。このとき、インサート5は、M3=M4、M3>M4、M3<M4、N3=N4、N3>N4、N3<N4の何れの場合も適用可能である。
図8,図9を参照し、インサート4と5を重ね合わせてインサート部3を作成する方法を説明する。なお、図8に示すインサート4は、図3のインサート4を矢印D2方向から見たときの側面を示す。図8に示すインサート5は、図6のインサート5を矢印D4方向から見たときの側面を示す。図9では、インサート5を実線、インサート4を二点鎖線で示している。
図8に示すように、例えば、インサート4の他面10Bと、インサート5の一面50Aを対向させ、互いに重ね合わせる。このとき、他面10Bと一面50Aが合わせ面となる。
図8,図9に示すように、他面10Bに設けられた凸部21は、一面50Aに設けられた凹部78に挿入される。他面10Bに設けられた凸部22は、一面50Aに設けられた凹部71に挿入される。他面10Bに設けられた凸部23は、一面50Aに設けられた凹部72に挿入される。他面10Bに設けられた凸部24は、一面50Aに設けられた凹部73に挿入さる。他面10Bに設けられた凸部25は、一面50Aに設けられた凹部74に挿入される。他面10Bに設けられた凸部26は、一面50Aに設けられた凹部75に挿入される。他面10Bに設けられた凸部27は、一面50Aに設けられた凹部76に挿入される。他面10Bに設けられた凸部28は、一面50Aに設けられた凹部77に挿入される。
一方、一面50Aに設けられた凸部61は、他面10Bに設けられた凹部31に挿入される。一面50Aに設けられた凸部62は、他面10Bに設けられた凹部32に挿入される。一面50Aに設けられた凸部63は、他面10Bに設けられた凹部33に挿入される。一面50Aに設けられた凸部64は、他面10Bに設けられた凹部34に挿入される。一面50Aに設けられた凸部65は、他面10Bに設けられた凹部35に挿入される。一面50Aに設けられた凸部66は、他面10Bに設けられた凹部36に挿入される。一面50Aに設けられた凸部67は、他面10Bに設けられた凹部37に挿入される。一面50Aに設けられた凸部68は、他面10Bに設けられた凹部38に挿入される。このようにして、インサート4と5が同軸上に互いに重ね合わされ、インサート部3が構成される。図1,図8に示すように、このインサート部3では、インサート4の刃部11〜18と、インサート5の刃部51〜58は、軸線方向に一部が互いに重なるので、ワークの穴の内周面を連続的に切削できる。
ここで、インサート部3では、他面10Bに設けられた凸部21の先端部が、一面50Aに設けられた凹部78の底部と当接する。他面10Bに設けられた凸部22の先端部が、一面50Aに設けられた凹部71の底部と当接する。他面10Bに設けられた凸部23の先端部が、一面50Aに設けられた凹部72の底部と当接する。他面10Bに設けられた凸部24の先端部が、一面50Aに設けられた凹部73の底部と当接する。他面10Bに設けられた凸部25の先端部が、一面50Aに設けられた凹部74の底部と当接する。他面10Bに設けられた凸部26の先端部が、一面50Aに設けられた凹部75の底部と当接する。他面10Bに設けられた凸部27の先端部が、一面50Aに設けられた凹部76の底部と当接する。他面10Bに設けられた凸部28の先端部が、一面50Aに設けられた凹部77の底部と当接する。
一方、他面50Bに設けられた凸部61の先端部は、一面50Aに設けられた凹部31の底部に対して隙間を空けて対向する。他面50Bに設けられた凸部62の先端部は、一面50Aに設けられた凹部32の底部に対して隙間を空けて対向し、他面50Bに設けられた凸部63の先端部は、一面50Aに設けられた凹部33の底部に対して隙間を空けて対向する。他面50Bに設けられた凸部64の先端部は、一面50Aに設けられた凹部34の底部に対して隙間を空けて対向する。他面50Bに設けられた凸部65の先端部は、一面50Aに設けられた凹部35の底部に対して隙間を空けて対向する。他面50Bに設けられた凸部66の先端部は、一面50Aに設けられた凹部36の底部に対して隙間を空けて対向する。他面50Bに設けられた凸部67の先端部は、一面50Aに設けられた凹部37の底部に対して隙間を空けて対向する。他面50Bに設けられた凸部68の先端部は、一面50Aに設けられた凹部38の底部に対して隙間を空けて対向する。
図8に示すように、インサート部3の厚みL3は、インサート4の一面10Aに設けられた凸部21〜28の各先端部と、インサート5の他面50Bに設けられた凸部61〜68の各先端部との間の距離に相当する。そして、上記のように、他面10Bと一面50Aの夫々の凸部と凹部が互いに重ね合されることで、インサート4の他面10B側の厚みM2と、インサート5の一面50A側の厚みM3とを、インサート部3の厚み方向において互いに重ねることができる。即ち、リーマ1は、インサート部3の厚みL3を、インサート4の厚みL1(図4参照)とインサート5の厚みL2(図7参照)を加算した距離よりも短くすることができる。例えば、インサート4の厚みが5mm、インサート5の厚みが4mmのとき、インサート4,5の単体の厚みの合計が9mmに対し、重ねた状態での厚みの合計は8mmとなる。なお、この場合のインサート4と5の厚み方向において互いに重なる長さは1mmである。これにより、リーマ1は、インサート部3の軸線方向における突出長を短くできるので、インサート部3の剛性を向上できる。さらに、インサート部3の剛性を向上できるので、リーマ1の回転時に生じる振れを抑制できる。
また、上記のように、インサート4の他面10Bの凸部21〜28の先端部は、インサート5の一面50Aの凹部71〜78の底部と夫々当接するが、インサート5側の凸部61〜68の先端部は、インサート4の凹部31〜38の底部とは接触しない。これは、インサート5の凸部61〜68の高さの方が、インサート4の凹部31〜38の深さよりも低いからである。なお、凸部の高さとは、凹部との高低差であり、凹部の底部から凸部の先端部までの長さである。凹部の深さとは、凸部との高低差であり、凸部の先端部から凹部の底部までの長さである。これにより、インサート部3は、インサート4と5を偏りなく互いに平行に重ね合わせることができる。
図10,図11を参照し、インサートにおける凸部と凹部の配置条件を説明する。図8に示すインサート4と5の夫々の合わせ面に設けられた凸部と凹部は、インサート4,5の一方、又は両方を裏返しても、互いに重ね合わせることができる。その為には、インサートの両面に設ける凸部と凹部を、後述する配置条件に従って配置する必要がある。そこで、図10,図11に示すインサート130を例に、凸部と凹部の配置条件を説明する。なお、図10は、図11のインサート130を矢印D5方向から見たときの側面図である。
インサート130は、円盤状のインサート本体140を備える。なお、図10,図11では、インサート130に設けられる刃部、軸穴、挿入穴を省略している。インサート本体140は、一面140Aと他面140Bを備える。一面140Aと他面140Bの表面形状は同一である。
図11に示すように、一面140Aには、中心Oを取り囲むようにして時計回りに、5つの凸部141〜145と、5つの凹部151〜155とが交互に配置されている。次いで、中心Oから凸部141の周方向両側の最外周縁部に夫々接触する仮想直線A1とA2を引き、これら仮想直線A1とA2の間に凸部141を全て含むときの最小角度をX1とする。そして、凸部141と同様に、凸部142の最外周縁部に夫々接触する2本の仮想直線の最小角度をX2、凸部143の最外周縁部に夫々接触する2本の仮想直線の最小角度をX3、凸部144の最外周縁部に夫々接触する2本の仮想直線の最小角度をX4、凸部145の最外周縁部に夫々接触する2本の仮想直線の最小角度をX5とする。なお、凸部141〜145の夫々の形状は、2本の仮想直線の間であれば、どのような形状であってもよい。
さらに、中心Oから凹部151の周方向両側の最外周縁部に夫々接触する2本の仮想直線B1とB2を引き、これら仮想直線B1とB2の間に凸部を含まないときの最大角度をY1とする。凹部151と同様に、凹部152の最外周縁部に夫々接触する2本の仮想直線の間に凸部を含まないときの最大角度をY2、凹部153の最外周縁部に夫々接触する2本の仮想直線の間に凸部を含まないときの最大角度をY3、凹部154の最外周縁部に夫々接触する2本の仮想直線の間に凸部を含まないときの最大角度をY4、凹部155の最外周縁部に夫々接触する2本の仮想直線の間に凸部を含まないときの最大角度をY5とする。
このような凸部と凹部を両面に備える2枚のインサート130を互いに重ね合わせてインサート部3を構成する場合に、一方を裏返しても他方と重ね合わせることができる為には、以下の5つの条件を満たすことが必要である。
(1)X1〜X5の何れもY1〜Y5より小さい
(2)凸部141〜145の夫々のX1〜X5の合計は180°未満
(3)凹部151〜155の夫々のY1〜Y5の合計は180°より大きい
(4)X1〜X5のうち最大角度Xmaxは180/5°未満
(5)Y1〜Y5のうち最大角度Ymaxは180/5°よりも大きい
さらに、X1+Y1、X2+Y2、X3+Y3、X4+Y4、X5+Y5が何れも360/5°と同じになる場合は等分割となる。この場合、一方のインサート130の合わせ面に設けられた凸部141〜145と凹部151〜155は、他方のインサート130の合わせ面に設けられた凹部151〜155と凸部141〜145に対して、どの位置でも干渉なく重ね合わせることができる。なお、本実施形態のインサート4,5は、上記の配置条件を何れも満たしている。よって、インサート部3において、インサート4,5の一方、又は両方を裏返しても互いに重ね合わせることができ、夫々の両面に設けられた凸部と凹部は、どの位置でも干渉無く重ね合わせることができる。
図12,図13を参照し、ボディ2Aの取付面90の形状を説明する。ボディ2Aは、先端部に円形状の取付面90を備える。取付面90には、インサート5(図5,図6参照)を着脱可能に取り付けることができる。取付面90には、ボス111と、4つのネジ穴113〜116とが夫々設けられている。ボス111は、取付面90の中心部に設けられ、ボディ2Aの軸線上に沿って延びる略円柱状に形成されている。4つのネジ穴113〜116は、ボス111を中心に十字の方向に夫々配置され、時計回りに順に配置されている。これらネジ穴113〜116には、4本のネジ8(図1参照)が締結される。
取付面90は、インサート5の両面の凹凸形状に対応する凹凸形状を備える。取付面90には、8つの略扇型状の凸部91〜98と、8つの略扇型状の凹部101〜108と、環状凹部109とが、夫々設けられている。凸部91は、ネジ穴113と116の間の中央に、ボディ2Aの軸線方向に対して平行に突出して設けられ、取付面90の外周縁部からボス111側に向かって先細りに形成されている。凸部92は、ネジ穴113と外周縁部との間に、ボディ2Aの軸線方向に対して平行に突出して設けられ、外周縁部からネジ穴113に向かって先細りに形成されている。
また、凸部91と同様に、凸部93はネジ穴113と114の間の中央に、凸部95はネジ穴114と115の間の中央に、凸部97はネジ穴115と116の間の中央に、ボディ2Aの軸線方向に対して平行に突出して設けられ、取付面90の外周縁部からボス111側に向かって先細りに夫々形成されている。また、凸部92と同様に、凸部94はネジ穴114と外周縁部との間に、凸部96はネジ穴115と外周縁部との間に、凸部98はネジ穴116と外周縁部との間に、ボディ2Aの軸線方向に対して平行に突出して設けられ、取付面90の外周縁部からネジ穴114,115,116に向かって先細りに夫々形成されている。
一方、凹部101〜108は、凸部91〜98の夫々の間に設けられ、ボディ2Aの軸線方向において、凸部91〜98よりも軸線方向後端側に低く形成されている。凹部101は、凸部91と92の間に設けられ、取付面90の外周縁部からボス111側に向かって先細りに形成されている。そして、凹部101と同様に、凹部102は、凸部92と93の間に設けられ、凹部103は、凸部93と94の間に設けられ、凹部104は、凸部94と95の間に設けられ、凹部105は、凸部95と96の間に設けられ、凹部106は、凸部96と97の間に設けられ、凹部107は、凸部97と98の間に設けられ、凹部108は、凸部98と91の間に設けられ、取付面90の外周縁部からボス111側に向かって先細りに夫々形成されている。
環状凹部109は、ボス111の外周に沿って環状に設けられ、凹部101〜108の夫々のボス111側の端部と接続する。環状凹部109は、ボディ2Aの軸線方向において、凹部101〜108よりも低く形成されている。そして、取付面90の凸部91〜98と凹部101〜108も、上記の凸部と凹部の配置条件を満たしている。
図12,図13,図16を参照し、ボディ2Aに対してインサート部3を取り付ける方法を説明する。なお、ここでは、図1に示すリーマ1を作成することを目的として、インサート部3をボディ2Aに取り付ける方法を説明する。上記のように、ボディ2Aは、インサート5を取り付けることができる。それ故、ボディ2Aの取付面90に対して、インサート部3のうちインサート5の他面50B側を対向させる。次いで、取付面90のボス111を、インサート5の軸穴81、インサート4の軸穴41の順に挿入させる。そして、インサート5の他面50Bを、取付面90に対して重ね合わせる。このとき、他面50Bと取付面90が合わせ面となる。
図16では、ボディ2Aの取付面90を実線、インサート5を二点鎖線で示している。図16に示すように、インサート5の他面50Bに設けられた凸部61は、取付面90に設けられた凹部101に挿入される。他面50Bに設けられた凸部62は、取付面90に設けられた凹部102に挿入される。他面50Bに設けられた凸部63は、取付面90に設けられた凹部103に挿入される。他面50Bに設けられた凸部64は、取付面90に設けられた凹部104に挿入される。他面50Bに設けられた凸部65は、取付面90に設けられた凹部105に挿入される。他面50Bに設けられた凸部66は、取付面90に設けられた凹部106に挿入される。他面50Bに設けられた凸部67は、取付面90に設けられた凹部107に挿入される。他面50Bに設けられた凸部68は、取付面90に設けられた凹部108に挿入される。
一方、取付面90に設けられた凸部91は、他面50Bに設けられた凹部78に挿入される。取付面90に設けられた凸部92は、他面50Bに設けられた凹部71に挿入される。取付面90に設けられた凸部93は、他面50Bに設けられた凹部72に挿入される。取付面90に設けられた凸部94は、他面50Bに設けられた凹部73に挿入される。取付面90に設けられた凸部95は、他面50Bに設けられた凹部74に挿入される。取付面90に設けられた凸部96は、他面50Bに設けられた凹部75に挿入される。取付面90に設けられた凸部97は、他面50Bに設けられた凹部76に挿入される。取付面90に設けられた凸部98は、他面50Bに設けられた凹部77に挿入される。
次いで、インサート4の挿入穴43〜46と、インサート5の挿入穴83〜86とに対して、4本のネジ8を夫々挿入し、取付面90のネジ穴113〜116に夫々締結する。このようにして、ボディ2Aの取付面90に対し、インサート部3が固定され、リーマ1が構成される。
ここで、図16に示すように、インサート5の他面50Bがボディ2Aの取付面90に取り付けられた状態では、取付面90に設けられた凸部91の先端部が、他面50Bに設けられた凹部78の底部と当接する。取付面90に設けられた凸部92の先端部が、他面50Bに設けられた凹部71の底部と当接する。取付面90に設けられた凸部93の先端部が、他面50Bに設けられた凹部72の底部と当接する。取付面90に設けられた凸部94の先端部が、他面50Bに設けられた凹部73の底部と当接する。取付面90に設けられた凸部95の先端部が、他面50Bに設けられた凹部74の底部と当接する。取付面90に設けられた凸部96の先端部が、他面50Bに設けられた凹部75の底部と当接する。取付面90に設けられた凸部97の先端部が、他面50Bに設けられた凹部76の底部と当接する。取付面90に設けられた凸部98の先端部が、他面50Bに設けられた凹部77の底部と当接する。
一方、他面50Bに設けられた凸部61の先端部は、取付面90に設けられた凹部101の底部に対して隙間を空けて対向する。他面50Bに設けられた凸部62の先端部は、取付面90に設けられた凹部102の底部に対して隙間を空けて対向する。他面50Bに設けられた凸部63の先端部は、取付面90に設けられた凹部103の底部に対して隙間を空けて対向する。他面50Bに設けられた凸部64の先端部は、取付面90に設けられた凹部104の底部に対して隙間を空けて対向する。他面50Bに設けられた凸部65の先端部は、取付面90に設けられた凹部105の底部に対して隙間を空けて対向する。他面50Bに設けられた凸部66の先端部は、取付面90に設けられた凹部106の底部に対して隙間を空けて対向する。他面50Bに設けられた凸部67の先端部は、取付面90に設けられた凹部107の底部に対して隙間を空けて対向する。他面50Bに設けられた凸部68の先端部は、取付面90に設けられた凹部108の底部に対して隙間を空けて対向する。
このように、取付面90と他面50Bの夫々の凸部と凹部が互いに重ね合わされることで、ボディ2Aの先端部と、インサート5の他面50B側の厚みM4とが、リーマ1の軸線方向において互いに重なることができる。これにより、リーマ1は、インサート部3の軸線方向における突出長をさらに短くできる。
また、上記のように、取付面90側の凸部91〜98は、インサート5側の凹部71〜78に夫々当接するが、インサート5側の凸部61〜68は、取付面90側の凹部101〜108とは接触しない。これにより、取付面90に対して、インサート5を偏りなく平行に重ねることができるので、ボディ2Aに対して、インサート部3を直交して取り付けることができる。
図14,図15を参照し、ボディ2Bの取付面190の形状を説明する。ボディ2Bは、先端部に円形状の取付面190を備える。取付面190には、インサート4(図2,図3参照)を取り付けることができる。取付面190には、ボス211と、4つのネジ穴213〜216とが夫々設けられている。ボス211は、取付面190の中心部に設けられ、ボディ2Bの軸線上に沿って延びる略円柱状に形成されている。4つのネジ穴213〜216は、ボス211を中心に十字の方向に夫々配置され、時計回りに順に配置されている。これらネジ穴213〜216には、4本のネジ8(図1参照)が締結される。
取付面190は、インサート4の両面の凹凸形状に対応する凹凸形状を備える。取付面190には、8つの略扇型状の凸部191〜198と、8つの略扇型状の凹部201〜208と、環状凹部209とが、夫々設けられている。凸部191と192は、ネジ穴213を周方向両側から挟み込むようにして夫々設けられている。凸部193と194は、ネジ穴214を周方向両側から挟み込むようにして夫々設けられている。凸部195と196は、ネジ穴215を周方向両側から挟み込むようにして夫々設けられている。凸部197と198は、ネジ穴216を周方向両側から挟み込むようにして夫々設けられている。これら凸部191〜198は、ボディ2Aの軸線方向に対して平行に突出して設けられ、取付面190の外周縁部からボス111側に向かって先細りに夫々形成されている。
一方、凹部201〜208は、凸部191〜198の夫々の間に設けられ、ボディ2Bの軸線方向において、凸部191〜198よりも軸線方向後端側に低く形成されている。凹部201は、凸部191と192の間に設けられ、凹部202は、凸部192と193の間に設けられ、凹部203は、凸部193と194の間に設けられ、凹部204は、凸部194と195の間に設けられ、凹部205は、凸部195と196の間に設けられ、凹部206は、凸部196と197の間に設けられ、凹部207は、凸部197と198の間に設けられ、凹部208は、凸部198と191の間に設けられ、取付面190の外周縁部からボス211側に向かって先細りに夫々形成されている。ネジ穴213は、凹部201のボス211側に設けられ、ネジ穴214は、凹部203のボス211側に設けられ、ネジ穴215は、凹部205のボス211側に設けられ、ネジ穴216は、凹部207のボス211側に設けられている。
環状凹部209は、ボス211の外周に沿って環状に設けられ、凹部201〜208の夫々のボス211側の端部と接続する。環状凹部209は、ボディ2Bの軸線方向において、凹部201〜208よりも軸線方向後端側に低く形成されている。そして、取付面190の凸部191〜198と凹部201〜208も、上記の凸部と凹部の配置条件を満たしている。
図17を参照し、ボディ2Bに対してインサート部3を取り付ける方法を説明する。なお、ここでは、インサート4と5の組み合わせ順序(位置関係)をリーマ1とは反対にしたリーマ(図示略)を作成することを目的として、インサート部3をボディ2Bに取り付ける方法を説明する。上記のように、ボディ2Bは、インサート4を取り付けることができる。それ故、ボディ2Bの取付面190に対して、インサート部3のうちインサート4の他面10B側を対向させる。次いで、取付面190のボス211を、インサート4の軸穴41、インサート5の軸穴81の順に挿入させる。そして、インサート4の他面10Bを、取付面190に対して重ね合わせる。このとき、他面10Bと取付面190が合わせ面となる。
図17では、ボディ2Bの取付面190を実線、インサート4を二点鎖線で示している。インサート4の他面10Bに設けられた凸部21は、取付面190に設けられた凹部208に挿入される。他面10Bに設けられた凸部22は、取付面190に設けられた凹部201に挿入される。他面10Bに設けられた凸部23は、取付面190に設けられた凹部202に挿入される。他面10Bに設けられた凸部24は、取付面190に設けられた凹部203に挿入される。他面10Bに設けられた凸部25は、取付面190に設けられた凹部204に挿入される。他面10Bに設けられた凸部26は、取付面190に設けられた凹部205に挿入される。他面10Bに設けられた凸部27は、取付面190に設けられた凹部206に挿入される。他面10Bに設けられた凸部28は、取付面190に設けられた凹部207に挿入される。
一方、取付面190に設けられた凸部191は、インサート4の他面10Bに設けられた凹部31に挿入される。取付面190に設けられた凸部192は、他面10Bに設けられた凹部32に挿入される。取付面190に設けられた凸部193は、他面10Bに設けられた凹部33に挿入される。取付面190に設けられた凸部194は、他面10Bに設けられた凹部34に挿入される。取付面190に設けられた凸部195は、他面10Bに設けられた凹部35に挿入される。取付面190に設けられた凸部196は、他面10Bに設けられた凹部36に挿入される。取付面190に設けられた凸部197は、他面10Bに設けられた凹部37に挿入される。取付面190に設けられた凸部198は、他面10Bに設けられた凹部38に挿入される。
次いで、インサート5の挿入穴83〜86と、インサート4の挿入穴43〜46とに対して、4本のネジ8を夫々挿入し、取付面190のネジ穴213〜216に夫々締結する。このようにして、ボディ2Bの取付面190に対し、インサート部3が固定され、リーマが構成される。
そして、取付面190と他面10Bの夫々の凸部と凹部が互いに重ね合わされることで、ボディ2Bの先端部と、インサート4の他面10B側の厚みM1とを、リーマの軸線方向において互いに重ねることができる。これにより、リーマは、インサート部3の軸線方向における突出長をさらに短くできる。
図18〜図21を参照し、インサート部3を一枚のインサートで構成したリーマ100,200の使用方法を説明する。インサート部3は、一枚のインサートで構成することもできる。例えば、図18に示すリーマ100は、インサート部3を一枚のインサート5で構成する。インサート5は、ボディ2Aの取付面190に取り付けられている。リーマ100は、右刃右ねじれになるように、インサート5の他面50B側(図7参照)を、ボディ2Bの取付面190に取り付けている。一方、図19に示すリーマ200は、リーマ100において右刃右ねじれであるインサート5を裏返し、ボディ2Bの取付面190に取り付けたものである。これにより、リーマ200は左刃右ねじれとすることができる。つまり、リーマ100と200では、切り屑の排出方向は逆となるので、加工する穴の種類に応じて以下のように使い分けることができる。なお、図18,図19では、インサート5をボディ2Aに取り付ける為の4本のネジは省略している。
例えば、図20に示すように、底のある止まり穴6Aを加工する場合、作業者はリーマ100を用いればよい。リーマ100は右刃右ねじれであるので、切削時の工具の回転方向はボディ2A側から見て時計回りである(図18参照)。リーマ100は、切削時の工具の移動方向に対して、切り屑を逆方向、即ち、ボディ2A側に排出する。これにより、リーマ100は、切削中に、止まり穴6Aの穴底に切り屑が堆積し難くすることができる。
これに対し、図21に示すように、底の無い貫通穴6Bを加工する場合、作業者はリーマ200を用いればよい。リーマ200は左刃右ねじれであるので、切削時の工具の回転方向は、ボディ2A側から見て反時計回りであり、リーマ100とは反対方向となる(図19参照)。リーマ200は、切削時の工具の移動方向と同一方向、即ち、切り屑を工具の先端側に排出する。これにより、リーマ200は、切削中に、切り屑の影響を受け難くすることができる。
このように、加工する穴の種類に応じて、リーマ100と200を使い分けることで、切り屑の影響を受けることなく、穴の加工を良好に行うことができる。そして、本実施形態では、例えば、ボディ2Aに対してインサート5を取り付ける向きを変えるだけで、2種類のリーマ100,200を構成できるので、部品コストを削減できる。なお、本実施形態では、一枚のインサート5でインサート部3を構成した例を説明したが、一枚のインサート4でインサート部3を構成してもよい。
以上説明において、ボディ2A,2Bの取付面90,190が本発明の「接触面」に相当し、仮想直線A1,A2が本発明の「第1仮想直線」に相当し、仮想直線B1,B2が本発明の「第2仮想直線」に相当する。
以上説明したように、本実施形態のリーマ1は、ボディ2Aと、インサート部3と、4本のネジ8とを備える。ネジ8は、ボディ2Aの先端部にインサート部3を着脱可能に固定する。インサート部3は、円盤状のインサート4,5を互いに同軸上に重ね合わせて構成される。インサート4は両面の夫々に、凸部21〜28と凹部31〜38を備える。凸部21〜28は、インサート4の厚み方向の中心から厚み方向の両側に夫々突出して形成され、該中心から最も離間する部分である。凹部31〜38は、凸部21〜28を除く部分に設けられ、凸部21〜28よりも低い部分である。インサート5も両面の夫々に、凸部61〜68と凹部71〜78を備える。凸部61〜68は、インサート5の厚み方向の中心から厚み方向の両側に夫々突出して形成され、該中心から最も離間する部分である。凹部71〜78は、凸部61〜68を除く部分に設けられ、凸部61〜68よりも低い部分である。インサート4,5を互いに重ね合わせたときに、インサート4の合わせ面に設けられた凸部21〜28は、インサート5の合わせ面に設けられた凹部71〜78の何れかに挿入される。インサート5の合わせ面に設けられた凸部61〜68は、インサート4の合わせ面に設けられた凹部31〜38の何れかに挿入される。
それ故、リーマ1は、インサート部3を、使用用途の異なるインサート4,5を組み合わせて構成できるので、ワークに複合加工を施すことができる。また、インサートの組み合わせを変えることで、刃部の種類を変えることができるので、複合加工のバリエーションを広げることができる。また、インサート部3におけるインサート4,5は、夫々の厚み方向において互いに一部が重なるので、インサート部3の厚みは、インサート4,5の夫々単体としての厚みの合計よりも小さくなる。それ故、リーマ1は、インサート部3の突出長を短くできるので、工具剛性を向上できると共に、回転時に生じる振れを抑制できる。
また、上記実施形態では、インサート4に設けられる凸部21〜28は、刃部11〜18とインサート4の軸穴41との間に設けられている。つまり、インサート4のうち厚みのある凸部21〜28は、刃部11〜18に対応して夫々配置されている。これにより、リーマ1は、刃部11〜18を支持するインサート4の外周部分の剛性を向上できる。
また、上記実施形態では、例えば、インサート5の中心部には、厚み方向に貫通する軸穴81が設けられている。一方、ボディ2Aの先端部には、インサート5の片面と接触する取付面90が設けられ、その取付面90の中心には、ボディ2Aの軸方向に沿って突出し、軸穴41に挿入されるボス111が設けられている。例えば、インサート5をボディ2Aの取付面90に固定するとき、ボディ2A側のボス111をインサート5の軸穴81に挿入し、インサート5の片面をボディ2A側の取付面90に接触させた状態で、4本のネジ8で固定する。これにより、リーマ1は、ボディ2Aの先端部に対してインサート5を簡単に位置決めできるので、ボディ2Aに対するインサート5の取付作業を効率よく行うことができる。
また、上記実施形態では、取付面90にも、凸部91〜98と凹部101〜108が夫々設けられている。凸部91〜98は、インサート5の片面に設けられた凹部71〜78に対応する位置に設けられている。凹部101〜108は、インサート5に設けられた凸部61〜68に対応する位置に設けられている。取付面90にインサート5の片面を接触させるとき、インサート5の片面に設けられた凸部61〜68は、取付面90に設けられた凹部101〜108の何れかに挿入される。それ故、リーマ1は、インサート部3の突出長をさらに短くできる。
また、上記実施形態では、インサート5には、4つの挿入穴83〜86が設けられ、取付面90において挿入穴83〜86の夫々に対応する位置には、ネジ穴113〜116が設けられている。それ故、4本のネジ8を4つの挿入穴83〜86に夫々挿入し、取付面90のネジ穴113〜116に締結することで、リーマ1は、インサート5をボディ2Aに対して強固に固定できる。
また、上記実施形態では、インサート部3を構成するインサートの両面の夫々において、凸部の数と凹部の数は同一のn個であり、インサートの中心部から凸部の最外周縁部と接触し、且つ凸部を間に全て含むときの二本の仮想直線が示す最小角度をX、中心部から凹部の最外周縁部と接触する二本の第2仮想直線の間に凸部を含まないときの最大角度をYとした場合、インサートは、以下の条件を全て満たしている。
(1)X<Y
(2)n個の凸部の夫々のXの合計は180°未満。
(3)n個の凹部の夫々のYの合計は180°より大きい。
(4)n個の凸部の夫々のXのうち最大角度Xmaxは180/n未満。
(5)n個の凹部の夫々のYのうち最大角度Ymaxは180/nよりも大きい。
以上の条件を全て満たすことによって、インサートの両面の夫々に設けられた凸部と凹部は、インサートを裏返しても他方のインサートの凹部と凸部に重ね合わせることができる。さらに、互いに隣り合うX+Yが360/5となる場合は等分割となるので、凸部と凹部はどの位置でも干渉無く重なることができる。
また、上記実施形態では、ボディ2Aの取付面90における凸部91〜98と凹部101〜108、ボディ2Bの取付面190における凸部191〜198と凹部201〜208は、インサート4,5の凸部と凹部の配置条件を満たしている。これにより、ボディ2Aの取付面90に対し、インサート5の裏表を取り付けることができ、ボディ2Bの取付面190に対し、インサート4の裏表を取り付けることができる。即ち、ボディに対して、インサートの裏表のどちらでも取り付けることができるので、例えば右刃右ねじれのインサートを、左刃右ねじれに変えることができる。これにより、例えば加工する穴が止まり穴か貫通穴かで、切屑の排出方向を自由に変えることができるので、切り屑の影響を受けることなく、加工を良好に行うことができる。
また、上記実施形態では、インサート4の合わせ面に設けられた凸部21〜28の先端部は、インサート5の合わせ面に設けられた凹部71〜78の底部と当接するが、インサート5の合わせ面に設けられた凸部61〜68の先端部は、インサート4の合わせ面に設けられた凹部31〜38の底部とは接触しない。これにより、インサート4の合わせ面とインサート5の合わせ面をがたつくことなく互いに平行に重ね合わせることができる。これにより、複数枚を重ね合わせて構成されたインサート部3の厚みを均一にできる。
また、上記実施形態では、インサート5は、荒加工用の刃部51〜58を備える荒加工用のインサートであり、インサート4は、仕上げ加工用の刃部11〜18を備える仕上げ加工用のインサートである。それ故、それらを組み合わせてインサート部3を構成することで、リーマ1は、荒加工と仕上げ加工の同時に行う複合加工が可能となる。
なお、本発明が、上記実施形態の具体的構成に何ら限定されるものではないことは、全く当然である。例えば、上記実施形態のリーマ1のインサート4,5の刃部は、螺旋状にねじれているが、直線状であってもよい。また、上記実施形態では、1枚又は2枚を重ね合わせて構成したインサート部3を説明したが、3枚以上のインサートを重ねて構成してもよい。
上記実施形態のインサート4,5の夫々に設けられる挿入穴の個数は4つに限定されないが、軸穴41,81を取り囲むようにして、複数個設けるのが好ましい。また、上記実施形態は、インサート4又は5をボディ2A,2Bの取付面90,190に対して、4本のネジ8で固定するが、その他の手段で着脱自在に固定するようにしてもよい。例えば、インサートを一本のボルトでボディに固定するようにしてもよい。図示しないが、このタイプでは、ボディの取付面に配置されたインサートの軸穴からボスを突出させ、そのボスの先端部に設けられたネジ穴にボルトの軸部を締結する。これにより、インサートの取付面と接触する面とは反対側の面に対し、ボルトの頭部が係合するので、上記実施形態と同様に、インサートをボディの取付面に固定できる。
上記実施形態において、インサート4,5の夫々に設ける凸部と凹部の数は8つであるが、同一の数であれば個数は限定されない。
上記実施形態において、例えば、図8に示すように、インサート5の合わせ面に設けられた凸部61〜68の先端部は、インサート4の合わせ面に設けられた凹部31〜38の底部に接触しないようになっているが、接触させてもよい。また、これとは逆に、インサート5の合わせ面に設けられた凸部61〜68の先端部を、インサート4の合わせ面に設けられた凹部31〜38の底部に接触させ、インサート4の合わせ面に設けられた凸部21〜28の先端が、インサート5の合わせ面に設けられた凹部71〜78の底部に接触しないようにしてもよい。
また、図18に示すように、インサート5の他面50Bに設けられた凸部61〜68の先端部は、ボディ2Aの取付面90に設けられた凹部101〜108の底部に接触しないようになっているが、接触させてもよい。また、図19に示すように、インサート4の他面10Bに設けられた凸部21〜28の先端部は、ボディ2Bの取付面190に設けられた凹部201〜208の底部に接触しているが、接触させないようにしてもよい。

Claims (9)

  1. 円柱状のボディと、
    円盤状のインサート部と、
    前記ボディの軸方向の一端部に前記インサート部を着脱可能に固定する固定手段と
    を備えたリーマであって、
    前記インサート部は、右刃又は左刃のねじれ刃を備えた刃部を側面に備える円盤状のインサートを一枚で、又は複数枚を互いに同軸上に重ね合わせて構成することが可能であって、
    前記インサートは両面の夫々に、
    前記インサートの厚み方向の中心から前記厚み方向の両側に夫々突出して形成され、前記中心から最も離間する凸部と、
    前記凸部を除く部分に設けられ、前記中心から前記厚み方向の両側に夫々突出して形成され、前記凸部よりも低い凹部と
    を備え、
    複数枚の前記インサートを互いに同軸上に重ね合わせたときに、互いに重なり合う第1のインサートと第2のインサートの夫々の合わせ面において、
    前記第1のインサートの前記合わせ面に設けられた前記凸部は、前記第2のインサートの前記合わせ面に設けられた前記凹部内に挿入され、
    前記第2のインサートの前記合わせ面に設けられた前記凸部は、前記第1のインサートの前記合わせ面に設けられた前記凹部内に挿入されること
    を特徴とするリーマ。
  2. 前記凸部は、前記刃部と前記インサートの中心部との間に設けられたこと
    を特徴とする請求項1に記載のリーマ。
  3. 前記インサートの前記中心部には、前記厚み方向に貫通する軸穴が設けられ、
    前記ボディの前記一端部には、前記インサートの片面と接触する接触面が設けられ、
    前記接触面の中心には、前記ボディの軸方向に沿って突出し、前記軸穴に挿入されるボスが設けられたこと
    を特徴とする請求項2に記載のリーマ。
  4. 前記接触面には、
    前記片面に設けられた前記凹部に対応する位置に、前記片面側に突出して設けられ、前記凹部内に挿入されるボディ側凸部と、
    前記片面に設けられた前記凸部に対応する位置に、前記ボディ側凸部よりも低く設けられ、前記凸部を内側に挿入させるボディ側凹部と
    が夫々設けられていること
    を特徴とする請求項3に記載のリーマ。
  5. 前記固定手段はネジであって、
    前記インサートには、前記厚み方向に貫通し、前記ネジの軸部を挿入する為の挿入穴が設けられ、
    前記接触面において前記挿入穴に対応する位置には、前記ネジを締結する為のネジ穴が設けられていること
    を特徴とする請求項4に記載のリーマ。
  6. 前記インサートの両面の夫々において、
    前記凸部の数と前記凹部の数は同一のn個であり、
    前記中心部から前記凸部の最外周縁部と接触し、且つ前記凸部を間に全て含むときの二本の第1仮想直線が示す最小角度をX、前記中心部から前記凹部の最外周縁部と接触する二本の第2仮想直線の間に前記凸部を含まないときの最大角度をYとした場合、
    X<Yであり、
    n個の前記凸部の夫々のXの合計は180°未満であり、
    n個の前記凹部の夫々のYの合計は180°より大きく、
    n個の前記凸部の夫々のXのうち最大角度Xmaxは180/n未満であり、
    n個の前記凹部の夫々のYのうち最大角度Ymaxは180/nよりも大きいこと
    を特徴とする請求項4又は5に記載のインサート式工具。
  7. 前記接触面に設けられた前記ボディ側凸部の数と前記ボディ側凹部の数は、前記凸部の数及び前記凹部の数と同一のn個であり、
    前記接触面の中心部から前記ボディ側凸部の最外周縁部と接触し、且つ前記ボディ側凸部を間に全て含むときの二本の第3仮想直線が示す最小角度をx、前記中心部から前記ボディ側凹部の最外周縁部と接触する二本の第4仮想直線の間に前記ボディ側凸部を含まないときの最大角度をyとした場合、
    x=X、y=Yであること
    を特徴とする請求項6に記載のリーマ。
  8. 前記第1のインサートの前記合わせ面に設けられた前記凸部の先端部は、前記第2のインサートの前記合わせ面に設けられた前記凹部の底部と当接し、
    前記第2のインサートの前記合わせ面に設けられた前記凸部の先端部は、前記第1のインサートの前記合わせ面に設けられた前記凹部の底部とは接触しないこと
    を特徴とする請求項1から7の何れか一つに記載のリーマ。
  9. 前記インサート部は、
    荒加工用の前記刃部を備える前記インサートである荒加工用インサートと、
    仕上げ加工用の前記刃部を備える前記インサートである仕上げ加工用インサートと
    を同軸上に互い重ね合わせて構成したこと
    を特徴とする請求項1から8の何れか一つに記載のリーマ。
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