JPWO2016185965A1 - クリップ装置 - Google Patents

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Abstract

本発明のクリップ装置は、挿通路を有する押さえ管と、前記押さえ管の先端から突出するように前記挿通路に挿入される第一腕部及び第二腕部と、前記第一腕部に接続され、前記押さえ管に対して前記第一腕部を進退させる操作ワイヤと、前記操作ワイヤが所定量後退操作されたときに、前記第一腕部の後退に追従して前記第二腕部を後退させる移動調整機構と、を備える。

Description

本発明は、体内に挿入して組織を結紮するために用いるクリップ装置に関する。本願は、2015年5月19日に、日本に出願された特願2015−102117号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、生体組織に生じた開口の閉鎖や止血処置を行うために、クリップを用いて処置対象部位を結紮するクリップ装置が用いられている。クリップ装置は、内視鏡装置を用いて体内に挿入される。例えば、特許文献1には、操作ワイヤに連結された複数のアームを有するクリップ部を、コイルシースの遠位端に固定されたパイプ部材の内側に引き込むことで、各アームの遠位端が互いに近接するように変位して、処置対象部位である粘膜の欠損部を閉鎖する結紮装置が開示されている。特許文献1の結紮装置では、各アームの先端が閉じられた後、操作ワイヤとアームとの連結、及び、パイプ部材とコイルシースとの接続が解除される。この結果、クリップ部は結紮装置から分離され、組織(粘膜)上に留置される。
日本国特開2004−73646号公報
従来の結紮装置では、クリップを用いて粘膜等の組織を結紮する際、クリップのアームを開いて、処置対象部位の近傍に接触させた状態を保ちながらアームを閉じる必要がある。そのため、術者は、アームが開いた状態でクリップの先端を組織へと押し付け、押圧力により、アームを処置対象部位に接触させた状態を固定してクリップで組織を把持する。特許文献1の結紮装置を用いて組織を結紮する場合、組織を挟むためにクリップ部はパイプ部材内に引き込まれるが、組織が把持されるまでは、クリップ部がパイプ部材内に引き込まれている間もアームで組織を押圧した状態を保つ必要がある。そのため、特許文献1の結紮装置は、組織に対して後退するクリップを組織に押し当て続ける操作に技能を要する。
特許文献1の結紮装置を用いて組織を結紮する場合、パイプ部材の軸線が結紮する粘膜に対して直交する方向から複数のアームを粘膜に押し付けることが出来れば、複数のアームの先端で均等に組織を押圧できるので、結紮が円滑に行える。しかし、例えば、大腸等の消化管内の粘膜を結紮する場合、管腔に沿って内視鏡挿入部が挿入されるため、結紮する粘膜に対して直交する方向から複数のアームを粘膜に押し付けることは難しい。粘膜に対して斜め方向から複数のアームを粘膜に押し付ける場合、各アームの粘膜に対する押圧力に差が生じる。その結果、相対的に強い押圧力で押圧されたアームが粘膜上で滑り、位置を固定できない。また、相対的に弱い押圧力で押圧されたアームが存在することにより、複数のアーム間に粘膜を挟んで引き寄せるために十分な押圧力が得られず、処置対象部位を挟めない場合がある。
上記事情を踏まえ、本発明は、経内視鏡的に組織の結紮を好適に行うことができるクリップ装置を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様に係るクリップ装置は、挿通路を有する押さえ管と、前記押さえ管の先端から突出するように前記挿通路に挿入される第一腕部及び第二腕部と、前記第一腕部に接続され、前記押さえ管に対して前記第一腕部を進退させる操作ワイヤと、前記操作ワイヤが所定量後退操作されて第一腕部が後退するとき前記第二腕部の移動を調整する移動調整機構と、を備える。
本発明の第二の態様として、第一の態様に係るクリップ装置において、前記移動調整機構は、前記押さえ管に対する前記操作ワイヤの位置に応じて移動する第一腕部の稼働範囲上に、前記操作ワイヤの進退動作により前記第一腕部が前記第二腕部に対して独立して移動する第一の範囲と、前記第一腕部の後退動作に追従して前記第二腕部が移動する第二の範囲を設定するよう構成されてもよい。
本発明の第三の態様として、第二の態様に係るクリップ装置において、前記第一の範囲では、前記押さえ管の長手軸方向における前記第一腕部の先端の位置は、前記第二腕部の先端の位置よりも先端側に位置し、前記第二の範囲では、前記第一腕部の先端が前記第二腕部の先端に接近して、前記第一腕部の先端と前記第二腕部の先端とが噛み合って閉じるように構成されてもよい。
本発明の第四の態様として、第三の態様に係るクリップ装置では、前記操作ワイヤ及び前記第一腕部に接続される第一伝達部材と、前記第一伝達部材に設けられた第一ストッパと、前記第二腕部に接続され、前記第二腕部を進退させる第二伝達部材と、前記第二伝達部材に設けられ、前記第一ストッパと当接することで前記第一伝達部材の後退移動を前記第二腕部に伝達する第二ストッパと、を備え、前記第一の範囲では、前記第一ストッパと前記第二ストッパとは当接せずに、前記第一伝達部材のみが後退し、前記第二の範囲では、前記第一ストッパと前記第二ストッパとが当接して前記第一伝達部材とともに前記第二伝達部材が後退してもよい。
本発明の第五の態様として、第二または第三の態様に係るクリップ装置では、前記移動調整機構は、前記第一腕部に設けられた凸部と、前記第二腕部に形成され、前記凸部が摺動可能なスリットと、を備え、前記第一の範囲では、前記凸部が前記スリット内を摺動し、前記第二の範囲では、前記凸部が前記スリットの端部に当接して、前記第一腕部の進退とともに前記第二腕部が進退してもよい。
本発明のクリップ装置によれば、経内視鏡的に消化管等の組織の結紮を好適に行うことができる。
本発明の第1実施形態に係るクリップ装置を示す全体図である。 本発明の第1実施形態に係るクリップ装置の先端部分を示す断面図である。 本発明の第1実施形態における第一腕部と、第二腕部と、操作ワイヤと、移動調整機構との関係を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るクリップ装置の先端部分を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るクリップ装置の先端部分を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るクリップ装置の先端部分を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るクリップ装置の使用態様を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るクリップ装置の使用態様を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るクリップ装置の使用態様を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るクリップ装置の先端部分を示す断面図である。 本発明の第1実施形態における第一ストッパ及び第二ストッパの第一変形例を示す断面図である。 本発明の第1実施形態における第一ストッパ及び第二ストッパの第二変形例を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るクリップ装置の先端部分を示す断面図である。 本発明の第2実施形態における第二腕部の平面図である。 本発明の第2実施形態における第一腕部の斜視図である。 本発明の第2実施形態における第一腕部の平面図である。 本発明の第2実施形態に係るクリップ装置の先端部分を示す断面図である。 図17Aの矢印XVII−XVIIにおける断面図である。 本発明の第2実施形態に係るクリップ装置の先端部分を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るクリップ装置の先端部分を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るクリップ装置の先端部分を示す断面図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係るクリップ装置について説明する。図1は、本実施形態に係るクリップ装置1を示す全体図である。図2から図4は、押さえ管10の中心軸を通る面におけるクリップ装置1の先端部分を示す断面図である。
本実施形態に係るクリップ装置1は、図1及び図2に示すように、押さえ管10と、第一腕部20と、第二腕部30と、操作ワイヤ40と、移動調整機構50とを備える。クリップ装置1は、さらに、公知のシース60及び操作部70を備える。クリップ装置1は、押さえ管10と、第一腕部20と、第二腕部30とからなるクリップユニット100で体内の組織を結紮して、クリップユニット100を体内に留置する装置である。押さえ管10と、第一腕部20と、第二腕部30と、操作ワイヤ40と、移動調整機構50とは、押さえ管10及びシース60の長手軸Lに沿って設けられている。以下の説明において、クリップ装置1のうち、第一腕部20が設けられる側を先端側と称し、長手軸L方向における先端側の反対側であって操作部70が設けられる側を基端側と称する。
押さえ管10は、挿通路11を有する管状の部材である。押さえ管10は、シース60の先端のルーメン61内に挿入されている。押さえ管10の長手軸Lとシース60の中心軸とは同軸上に位置する。押さえ管10は、図2に示すように、基端側の大径部12と、先端側に配置されて大径部12よりも開口径が小さく形成された小径部13とを有する。大径部12と小径部13との間には、大径部12の先端から小径部13の基端に向かって縮径するテーパ部14を有する。押さえ管10の挿通路11は、大径部12の第一挿通路15、テーパ部14の第二挿通路16、小径部13の第三挿通路17の順に内径が小さくなるように形成されている。挿通路11内には、第一腕部20及び第二腕部30が、長手軸L方向に進退可能に挿入されている。
押さえ管10は、例えば、ステンレス鋼、チタン合金(Ti−6AL−4V等)、コバルトクロム合金などの金属材料や、ポリフタルアミド(PPA)、ポリアミド(PA)等の適度な弾性を持つ高剛性の樹脂材料を用いて作製される。
第一腕部20及び第二腕部30は、図2及び図3に示すように、それぞれ押さえ管10の先端から突出するように押さえ管10の挿通路11に挿入される部材である。第一腕部20及び第二腕部30は、例えば、金属製の薄く細長い板に曲げ加工を施して形成される。第一腕部20及び第二腕部30の材料としては、例えば、ステンレス鋼、コバルトクロム合金、チタン等が挙げられる。
第一腕部20は、基端側に配置される第一係止部21と、先端側に設けられる第一爪部22と、第一湾曲部23とを有する。本実施形態では、第一腕部20は、一枚のステンレス製の板材に曲げ加工を行うことにより、第一係止部21、第一湾曲部23、及び第一爪部22が形成されている。以下の説明において、第一腕部20のうち、押さえ管10に挿入された状態で第二腕部30と対向する面を内面24と称し、内面24と反対側の面であって押さえ管10の挿通路11と対向する面を外面25と称する。第一係止部21は、第一腕部20の基端部が内面24から外面25に向かって略J字形状に曲折するように曲げ加工が施されて形成されている。第一係止部21は、後述する第一連結部材と接続される。
第一爪部22は、第一腕部20の先端部が内面24に向かって曲折するように曲げ加工が施されて、鉤状に形成されている。第一爪部22の先端部は鋸刃状に形成されていてもよい。
第一係止部21と第一爪部22との間には、押さえ管10の長手軸Lに対して傾斜して離間する方向に弓なりに反る第一湾曲部23が形成されている。第一湾曲部23は、上述の形状に予め曲げ加工が施され、且つ外力が作用すると弾性変形し、外力が作用しない自然状態では上記湾曲形状に復元するように形成されている。
第一腕部20の先端側の外面25には、図2及び図3に示すように、第一突起部26が設けられている。第一突起部26は、外面25から第一腕部20の厚さ方向に鋸刃状に突出する。具体的には、第一突起部26は、側面視において直角三角形状を有し、先端側は第一腕部20の先端側の外面25から垂直方向に延び、外側端部に鋭角な角部が形成され、角部よりも基端側は外面25に対して傾斜した形状を有する。
第一腕部20は、第一係止部21が押さえ管10の第一挿通路15内に配置され、第二挿通路16及び第三挿通路17に通されて、第一爪部22を含む先端側の領域が押さえ管10の先端から突出するように配置されている。
第二腕部30は、図2及び図3に示すように、概ね第一腕部20と同様に形成され、押さえ管10の先端から突出するように挿通路11に挿入されている。第二腕部30は、第二係止部31と、第二爪部32とを有する。以下の説明において、第二腕部30のうち、押さえ管10に挿入された状態で第一腕部20と対向する面を内面34と称し、内面34と反対側の面であって押さえ管10の挿通路11と対向する面を外面35と称する。第二係止部31は、第二腕部30の基端部が内面34から外面35に向かって略J字形状に曲折するように曲げ加工が施されて形成されている。第二係止部31は、後述する第二連結部材と接続される。
第二腕部30には、第一腕部20の第一爪部22、第一湾曲部23及び第一突起部26と同様に、第二爪部32、第二湾曲部33、及び第二突起部36を有する。
第二腕部30は、第二係止部31が押さえ管10の第一挿通路15内に配置され、第二挿通路16及び第三挿通路17に通されて、第二爪部32を含む先端側の領域が押さえ管10の先端から突出するように配置されている。
第二腕部30の長手方向の寸法は、第一腕部20の長手方向の寸法より短い。第一腕部20及び第二腕部30は、それぞれ、押さえ管10の先端から湾曲部23、33が突出した状態では、互いに離間する方向に湾曲するように配置されている。このとき、長手軸L方向における第一腕部20の先端(第一爪部22)は、第二腕部30の先端(第二爪部32)よりも先端側に位置する。
第一係止部21と第二係止部31とは、押さえ管10の第一挿通路15内で、押さえ管10の長手軸Lに沿って内面24、34同士が対向配置され、且つ、第一係止部21の端部と第二係止部31の端部とが長手軸Lから離間する方向に延びている。第一係止部21の端部と第二係止部31の端部との距離は、押さえ管10の第三挿通路17の開口径よりも長い。そのため、第一係止部21と第二係止部31とは、押さえ管10の第二挿通路16より先端側への移動が規制されている。
シース60は、素線が長手軸L方向に密巻きに巻回されたコイルシースである。シース60は、可撓性を有するとともに、長手軸L方向の圧縮力に強い構造を備える。図1に示すように、シース60の基端部には操作部70が接続されている。シース60内には公知の操作ワイヤ40が挿通され、操作ワイヤ40の基端部は操作部70のスライダ71に接続されている。操作ワイヤ40の先端側は、第一腕部20に接続されている。術者が操作部70のスライダ71を摺動させる操作により、操作ワイヤ40はシース60に対して進退移動され、押さえ管10に対して第一腕部20を進退させる。
移動調整機構50は、第一腕部20が第二腕部30に対して独立して進退する状態と、操作ワイヤ40が所定量後退操作されたときに、第一腕部20の後退に追従して第二腕部30を後退させる状態とを選択的に実現する機構である。移動調整機構50は、第一伝達部材51と、第二伝達部材52と、第一ストッパ53と、第二ストッパ54とを備える。
第一伝達部材51は、線状部材であり、操作ワイヤ40の先端に接続されている。図2及び図3に示すように、第一伝達部材51と操作ワイヤ40との接続部には第一ストッパ53が設けられている。第一ストッパ53は、シース60のルーメン61の内径よりも小さい径を有する略円盤状の部材である。第一ストッパ53には第一貫通孔53cが形成され、操作ワイヤ40の先端部及び第一伝達部材51の基端部が挿入されて固定されている。
第一伝達部材51の先端部には、第一連結部材80が接続されている。第一連結部材80は、金属や樹脂材料からなる。第一連結部材80は、操作ワイヤ40の軸線方向に長い平板からなり、第一連結部81と、第一フック部82とを有する。第一連結部81は第一伝達部材51の先端と接続されている。第一フック部82は第一腕部20の第一係止部21を係止している。すなわち、操作ワイヤ40と第一腕部20とは、第一伝達部材51及び第一連結部材80を介して接続されている。第一連結部材80と第一係止部21とは、押さえ管10の大径部12の第一挿通路15内に配置され、着脱自在に接続されている。
第二伝達部材52は、線状部材であり、第二腕部30に接続され、第二腕部30を進退させるために設けられている。第二伝達部材52の先端には、第二連結部材90が接続されている。第二連結部材90は、第一連結部材80と同様に、金属や樹脂材料からなる。第二連結部材90は、操作ワイヤ40の軸線方向に長い平板からなり、第二連結部91と、第二フック部92とを有する。第二連結部91は第二伝達部材52の先端と接続されている。第二フック部92は第二腕部30の第二係止部31を係止している。第二連結部材90と第二係止部31とは、押さえ管10の大径部12の第一挿通路15内に配置され、着脱自在に接続されている。
第二伝達部材52は、第一伝達部材51と略平行に延びるように配置されている。第一ストッパ53には、第一貫通孔53cと平行に延びて第一ストッパ53を貫通する第二貫通孔53dが形成されている。第二貫通孔53dは、第二伝達部材52の外径よりも大きな開口径を有し、第二伝達部材52が進退可能に挿通されている。
第二伝達部材52の基端部には第二ストッパ54が設けられている。第二ストッパ54は、第二伝達部材52の外径よりも大きい直径を有する円柱形状の部材であり、第一ストッパ53の基端面53aと略平行な先端面54bを有する。第二伝達部材52の長さは第一伝達部材51よりも長い。
移動調整機構50は、更に、第三ストッパ55とリング部材57とを備える。第三ストッパ55は、第一ストッパ53及び第二ストッパ54よりも先端側において第二伝達部材52の外周に固定されている。第三ストッパ55、第二貫通孔53dの開口幅よりも大きい外径を有する円環状の部材であり、第一ストッパ53の先端面53bと略平行な基端面52aを有する。
リング部材57は、略円柱形状の部材であり、シース60の先端部のルーメン61内に固定されている。具体的には、リング部材57の外周面とシース60の先端部のルーメン61とが接着剤等、公知の固定手段により固定されている。リング部材57には、軸線方向に延びて貫通する二つのルーメン(第一ルーメン59a、第二ルーメン59b)が形成されている。第一伝達部材51はリング部材57の第一ルーメン59aを進退可能に挿通され、第二伝達部材52は、第二ルーメン59b内を進退可能に挿通されている。したがって、第一伝達部材51と第二伝達部材52とは、平行に延びた状態を保ちながら、リング部材57に対して進退可能に構成されている。押さえ管10は、基端部18がシース60のルーメン61内に挿通されて、押さえ管10の基端部18がリング部材57の先端面57bと当接して配置されている。
第一伝達部材51及び操作ワイヤ40は第一ストッパ53に固定されているので、第一ストッパ53は、操作部70の操作により操作ワイヤ40の進退に応じてシース60内を進退する。第一ストッパ53は、図2に示すように、第二伝達部材52の基端部に固定された第二ストッパ54と、第二伝達部材52の中間部(第二ストッパ54よりも先端側)に固定された第三ストッパ55との間において、第一伝達部材51の進退に伴って進退可能に設けられている。
移動調整機構50は、第一腕部20及び第二腕部30の押さえ管10に対する進退位置及び第一腕部20と第二腕部30との開閉状態が切り替え可能となるように、第一ストッパ53と、第二ストッパ54と、第三ストッパ55との長手軸L方向の位置関係が設定されている。移動調整機構50は、押さえ管10に対する操作ワイヤ40の位置に応じて、第一腕部20が第二腕部30に対して独立して移動する範囲(第一の範囲)と、第一腕部20の進退動作に追従して第二腕部30が移動する範囲(第二の範囲)とが切り替え可能に構成されている。詳細は後述する。
次に、クリップ装置1の各部材の接続構造及び移動調整機構50の動作について説明する。
図1及び図2に示すように、シース60のルーメン61には、先端開口よりもやや基端側にリング部材57が固定されている。シース60の先端開口に押さえ管10が挿入され、押さえ管10の基端部18がリング部材57の先端面57bに当接している。
シース60の基端には操作部70が接続されており、操作部70のスライダ71に接続された操作ワイヤ40がルーメン内61に挿通されて、シース60の先端まで延びている。シース60内において、操作ワイヤ40の先端は、第一ストッパ53の第一貫通孔53cに挿入されて、第一伝達部材51の基端とともに第一ストッパ53に固定されている。第一伝達部材51は、リング部材57の一つのルーメン(第一ルーメン59a)に挿通されて、大径部12内に配置される。第一伝達部材51の先端部は、図3に示すように、第一連結部材80の第一連結部材81の基端に固定される。第一連結部材80の第一フック部82は、第一腕部20の第一係止部21と係止されている。
基端に第二ストッパ54が固定された第二伝達部材52は、第一ストッパ53の第二貫通孔53d及びリング部材57の一つのルーメン(第二ルーメン59b)に挿通され、先端が第二連結部材90の第二連結部91の基端に固定されている。第二連結部材90の第二フック部92と第二腕部30の第二フック部92とが係止されている。第二腕部30と、第二連結部材90と、第二伝達部材52とは、押さえ管10、リング部材57の第二ルーメン59b、及び第一ストッパ53の第二貫通孔53dとにより、押さえ管10内を進退可能に支持されている。
押さえ管10と、第一腕部20と、第二腕部30とは、シース60に対して着脱可能に設けられている。押さえ管10は、第一腕部20が第一連結部材80に係止され、第二腕部30が第二連結部材90に係止されることにより、リング部材57との当接関係が維持される。
操作ワイヤ40と第一腕部20とは上記接続構造を有するので、操作ワイヤ40の進退動作は、直接的に第一腕部20に伝達されて、第一腕部20が進退する。操作ワイヤ40の進退動作と第一腕部20の進退との関係は第一腕部20が第一連結部材80に係止されている状態では維持される。第二伝達部材52は、第一ストッパ53の第二貫通孔53d内を進退可能に設けられているので、図4に示すように、第一ストッパ53が、長手軸L方向において第二ストッパ54と第三ストッパ55との間(第一の範囲R)に位置する場合、第一ストッパ53が第二伝達部材52に対して相対移動する。第二腕部30は、第二伝達部材52がシース60に対して進退移動することにより進退するため、操作ワイヤ40及び第一伝達部材51は第二伝達部材52に対して独立して進退する。したがって、第一ストッパ53が第一の範囲に位置する間は、第一腕部20は、第二腕部30に対して独立して進退する。
図5及び図6に示すように、第一ストッパ53が、第二ストッパ54または第三ストッパ55に当接する位置(第二の範囲)で進退すると、第一ストッパ53に第二ストッパ54または第三ストッパ55が押されて、第二伝達部材52が第一伝達部材51の進退に追従して進退する。すなわち、図5に示すように、第一ストッパ53の先端面53bが第三ストッパ55の基端面54aに当接した状態で操作ワイヤ40がさらに押し込まれると、第一ストッパ53により第三ストッパ55が先端側に押されて、第二伝達部材52も先端側に前進する。この結果、第二腕部30が押さえ管10内を先端側に前進する。また、図6に示すように、第一ストッパ53の基端面53aが第二ストッパ54の先端面54bに当接した状態で操作ワイヤ40がさらに牽引されると、第一ストッパ53により第二ストッパ54が基端側に押されて、第二伝達部材52も基端側に後退する。この結果、第二腕部30は、押さえ管10内を基端側に移動する。
したがって、第一ストッパ53の第一伝達部材51への固定位置と、第二ストッパ54及び第三ストッパ55の第二伝達部材52への固定位置は、押さえ管10に対する第一腕部20及び第二腕部30の突出量に基づき設定される。例えば、図4に示すように、第二ストッパ54の先端面54bと第三ストッパ55の基端面55aとの離間距離D1は、第一腕部20及び第二腕部30が押さえ管10に対して最も突出している時の第一爪部22と第二爪部32との長手軸L方向における距離D2と略等しく設定される。第一腕部20のみが押さえ管10の基端側に移動の第二腕部30の押さえ管10からの突出長さが最大となる位置に応じて第二伝達部材52に対する第三ストッパ55の固定位置が設定される。
クリップ装置1は、以下の手順で組み立てられる。
押さえ管10に第一腕部20及び第二腕部30をそれぞれ挿通し、第一挿通路15内に、第一腕部20と第二腕部30のそれぞれの内面24、34どうしが対向するように配置する。
操作ワイヤ40及び第一伝達部材51に第一ストッパ53を介して第二連結部材52が設けられた状態で、第一連結部材80及び第二連結部材90をそれぞれリング部材57のルーメン59a,59bに挿通して、シース60の先端から突出させる。第一連結部材80及び第二連結部材90をそれぞれ押さえ管10内の第一係止部21及び第二係止部31に係止する。この状態で、押さえ管10の基端部をシース60の先端開口からルーメン61に挿入してリング部材57の先端面57bに当接させ、スライダ71を基端側に牽引すると、シース60に押さえ管10、第一腕部20、及び第二腕部30が連結される。
この状態でクリップ装置1は手技に使用可能な初期状態となる。図2に示すように、初期状態のクリップ装置1を外シース62に挿入して外シース62内に第一腕部20及び第二腕部30が収容されると、第一腕部20が長手軸Lに近づく方向に弾性変形する。クリップ装置1が挿入された外シース62が不図示の内視鏡装置の内視鏡挿入部に挿入されて、クリップ装置1は結紮処置に使用される。
次に、結紮処置を行う際のクリップ装置1の動作について、消化管内の粘膜Tを結紮する例を挙げて図1〜図9を用いて説明する。
まず、内視鏡装置の内視鏡挿入部が消化管内の処置対象部位の近傍まで挿入される。続いて、術者は、図2に示す状態のクリップ装置1を、内視鏡挿入部及び外シース62の先端から突出するように押し出す。
術者は、スライダ71を先端側にスライドさせて、第一腕部20を押さえ管10に対して最も突出させた状態にする。すなわち、操作部70のスライダ71を先端側に摺動させると、操作ワイヤ40がシース60に対して先端側に相対移動し、第一連結部材90が先端側に押し出される。第一連結部材90が先端側に押し出されると、第二フック部92の切り欠きの基端部により第一係止部21が先端側に押されて、第一腕部20が押さえ管10の先端から最も突出した位置に配置される。
第一腕部20が押さえ管10の先端から最も突出した位置となるように移動するとき、第一ストッパ53の先端面35bが第三ストッパ55の基端面55aと当接する。そのため、第一伝達部材51の前進に伴って第三ストッパ55が押されて第二伝達部材52が前進し、第二腕部30が、押さえ管10の先端から最も突出した位置に配置される。第三ストッパ55を備えることにより、使用段階で、第二腕部30が所定の位置よりも基端側にずれた場合に微調整できる。
第一腕部20及び第二腕部30が押さえ管10の先端から最も突出した位置に配置されると、第一腕部20及び第二腕部30は、押さえ管10による押圧力が解除されて湾曲形状が復元され、第一爪部22及び第二爪部32は、それぞれ長手軸Lから離間する方向へ移動する。さらに、第一腕部20は、第二腕部30よりも長く押さえ管10から突出しているので、長手軸L方向における第一腕部20の先端(第一爪部22)の位置は、第二腕部30の先端(第二爪部32)の位置よりも先端側に位置する。
次に、術者は、第二爪部32を結紮部位近傍の粘膜Tに押し付ける。このとき、内視鏡挿入部は消化管内を前進しており、結紮部位は消化管の粘膜Tであるため、クリップ装置1は粘膜Tに対して傾斜する方向から接近する。このとき第一爪部22は、第二爪部32よりも先端側に離間して位置するので、傾斜方向から第二爪部32を粘膜Tに押し付けたとき、図7に示すように、第一爪部22も粘膜Tに接触する。
続いて、術者は、クリップ装置1を先端側に押し込んで、第一爪部22及び第二爪部32を粘膜Tに押圧させた状態で、操作部70のスライダ71を基端側に牽引する。スライダ71が基端側に牽引されると、操作ワイヤ40によって第一腕部20が押さえ管10内を基端側に移動する(後退する)。第一腕部20は、押さえ管10内に牽引されるにつれて第三挿通路17の内面により外面25が押圧されて第一湾曲部23の曲率が小さくなる。このとき、第一爪部22は、第二爪部32に近付くように基端側に傾斜する方向の軌跡で移動し、第一爪部22は第二爪部32に近接して閉脚状態となる(図8)。この結果、第一腕部20と第二腕部30とが粘膜Tの把持部として機能する。このとき、第一ストッパ53の基端面53aが第二ストッパ54の先端面54bに当接する。
術者がスライダ71をさらに基端側に引くと、第一ストッパ53が第二ストッパ54と当接しながら基端側に移動する。その結果、第二ストッパ54が押されて、第二伝達部材52が第一伝達部材51と共に後退する。この結果、第一腕部20及び第二腕部30は、第一爪部22と第二爪部32との間に粘膜Tが把持された状態で、押さえ管10の基端側に同時に引き込まれる。図6に示すように、第一腕部20と第二腕部30とが最も基端側に引き込まれたときには、第一爪部22と第二爪部32とが押さえ管10の直径方向で重なるように配置される。そのため、第一爪部22と第二爪部32との間の粘膜Tは、より強固に挟まれる。
第一腕部20と第二腕部30とが、押さえ管10に所定量引き込まれたら、第一腕部20の外面25に設けられた第一突起部26及び第二腕部30の外面35に設けられた第二突起部36が第三挿通路17内に押し込まれる。第一突起部26及び第二突起部36は上述の鋸刃形状を有するので、第三挿通路17の内壁に圧接され、第一腕部20及び第二腕部30は、基端側に引き込まれる方向(第一腕部20の閉脚方向)には移動可能であるが、先端側に押し出される方向(第一腕部20が押さえ管10から突出して第一腕部20が開脚する方向)への移動は、凸部29が楔として第三挿通路17の内壁に食い込むことにより規制される。これにより、スライダ71を基端側に引く力が増大し、操作者は、第一腕部20及び第二腕部30が所定の位置まで押さえ管10内に収納されたことを認識できる。
続いて、第一腕部20と第二腕部30とにより粘膜Tを挟持した状態で、操作ワイヤ40が更に牽引されると、第一腕部20及び第二腕部30は基端側への移動が規制されているので移動しない。そのため、第一フック部82及び第二フック部92にそれぞれ大きな荷重が負荷されて塑性変形して、第一係止部21と第一フック部82との係止が解除される。その結果、第一伝達部材51と第一腕部20との接続及び第二伝達部材52と第二腕部30との接続が解除される。
上述の通り、操作ワイヤ40と第一腕部20との接続が解除されると、押さえ管10の基端部と、リング部材57の先端との当接関係も解除され、図10に示すように、押さえ管10がシース60から脱落して、クリップユニット100が粘膜Tを結紮して留置される。その後、シース60、操作ワイヤ40及び連結部材90を内視鏡挿入部から引き抜いて、クリップ装置1を抜去する。
本実施形態に係るクリップ装置1によれば、初期状態において、押さえ管10の長手軸L方向における第一爪部22の位置は、第二爪部32の位置よりも先端側に位置する。そのため、クリップ装置1は、結紮部位に対して斜め方向からクリップユニット100を近付けて結紮する場合に、第一爪部22及び第二爪部32が共に組織に当接した状態とすることができる。したがって、消化管の粘膜T等を経内視鏡的に結紮する場合に、第一腕部20と第二腕部30とで挟んで結紮する工程を円滑に行うことができる。
第二腕部30は、第一爪部22が第一爪部22に近づくまでは、第一腕部20が牽引される動作(後退動作)と追従しないので、第二腕部30の組織に対する位置が固定できる。したがって、従来のクリップユニットに比べて、組織を押し当てながら、クリップユニットを基端側に牽引する操作が容易となる。
本実施形態の態様は上記に限定されず、例えば、第一ストッパ及び第二ストッパは以下の変形例が考えられ、これらを適宜組み合わせても、上記実施形態と同様に、組織の結紮を円滑に行うことができる。
(第一ストッパ及び第二ストッパの変形例)
図11及び図12は、第一ストッパ及び第二ストッパの変形例を示す断面図である。本実施形態における第一ストッパ及び第二ストッパは、例えば、図11及び図12に示す変形例のような構成であってもよい。すわなち、第一ストッパが第二ストッパに対して強い力で押圧されると、第二ストッパが、第一ストッパの第二貫通孔内に嵌合する構成であってもよい。例えば、図11に示す第一変形例では、第二ストッパ54Aの長手軸L方向の中央部よりも先端面54b側において、第二ストッパ54Aの外周が周方向にわたって縮径された凹部54cが形成されている。第一ストッパ53Aの第二貫通孔53dの基端側開口53eは、第二ストッパ54Aの先端側の形状に対応する凹凸形状が形成されている。
図12に示す第二変形例では、第二ストッパ54Bの先端面54bの外周縁部が面取りされており、第一ストッパ53Bの第二貫通孔53dの基端側開口53fは、第二ストッパ54Aの先端側の形状に対応するテーパ面54dが形成されている。第一変形例及び第二変形例における第一ストッパ53A、53B及び第二ストッパ54A、54Bは、第二貫通孔53dの基端側開口53e、53f内に圧入可能なように形成されている。
第一腕部20及び第二腕部30が閉状態となった後に、さらに操作ワイヤ40が基端側に牽引されると、第一ストッパと第二ストッパとの間にも大きな力が作用する。上記変形例の第一ストッパ53A、53B及び第二ストッパ54A、54Bの場合、第二ストッパ54A、54Bの先端側が第一ストッパ53A、53Bの第二貫通孔53d内に圧入されて嵌合する。このような構成とすると、第二連結部材90と第二腕部30との接続が解除される前に第一連結部材80と第一腕部20との接続が解除された場合に、操作ワイヤ40をさらに後退させることにより、第二伝達部材52が基端側に容易に牽引可能となり、第二連結部材90と第二腕部30との接続が容易に解除できる。
本実施形態では、操作ワイヤ40の先端側に第一伝達部材51を接続する例を示したが、操作ワイヤと第一伝達部材とは一体で構成されていてもよい。すなわち、操作ワイヤ40が第一ストッパ53の第一貫通孔53cに挿通されて固定され、操作ワイヤ40の先端部が第一連結部材80に固定される構成でもよい。この場合、操作ワイヤ40の第一ストッパ53よりも先端側が第一伝達部材となる。
(第二実施形態)
第二実施形態に係るクリップ装置1Aについて、図13から図20を参照して説明する。以下に説明する実施形態において、上述した第一実施形態に係るクリップ装置の構成要素と機能あるいは構造の点において同様である構成要素には、上記実施形態と同一符号が付されており、上記実施形態と重複する説明は省略される。
本実施形態に係るクリップ装置1Aは、移動調整機構、第一腕部、第二腕部、及び押さえ管の構成が第一実施形態と相違する。図13は、クリップ装置1Aの先端部分を示す断面図である。図14は第二腕部を外面35側から見た側面図である。図15は本実施形態の第一腕部20Aを示す斜視図である。図16は、第一腕部20Aを内面24側から見た側面図である。
押さえ管10Aは、挿通路11を有する管状の部材であり、基端側の大径部12Aと、先端側に配置され、大径部12Aよりも開口径が小さく形成された小径部13Aとを有する。大径部12Aの開口径は、シース60の外周面よりも大きい。大径部12Aと小径部13Aとの間には、第一実施形態と同様にテーパ部14を有する。第二挿通路16と第三挿通路17との間には、挿通路11の内面から径方向に突出する突出部19が周方向にわたって円環状に形成されている。突出部19の内周の開口部19aは、第一腕部20A及び第二腕部30Aが進退可能な大きさに開口している。押さえ管10Aは、シース60の先端に装着されている。具体的には、押さえ管10Aは、シース60の先端がテーパ部14の基端に当接する位置まで第一挿通路15内に挿入され、押さえ管10Aの挿通路11がシース60のルーメン61と連通するように配置されている。
移動調整機構500は、凸部501と、スリット502とを備える。本実施形態に係る移動調整機構500は、第一腕部20A及び第二腕部30Aに設けられる。本実施形態に係るクリップ装置1Aは、第一実施形態における第一伝達部材51、第二伝達部材52、第一ストッパ53、第二ストッパ54、第三ストッパ55、及びリング部材57は備えていない。
第二腕部30Aは、図13及び図14に示すように、第二爪部32と、スリット502とを有する。第二爪部32は第一実施形態と同様の構成である。スリット502は、第二腕部30Aの基端側から長手方向中央部まで延びるように形成されている。スリット502は、第二腕部30Aの板厚方向に貫通している。図17Aに示すように、第二腕部30Aの外面35側のスリット502の開口縁部のうち、長手軸L方向の両端部には面取りされた傾斜部502aが形成されている。第二腕部30Aは、先端から基端まで押さえ管10の長手軸Lに対して離間する方向に弓なりに反る第二湾曲部33が形成されている。第二湾曲部33は、外力が作用すると弾性変形し、外力が作用しない自然状態では上記湾曲形状に復元するように形成されている。
第一腕部20Aには、第一爪部22と、第一湾曲部23と、第一係止部21Aと、凸部501と、が設けられている。第一係止部21Aは、第一腕部20Aの基端部において、板幅方向の端部が切り欠いて形成された凹部からなる。凸部501は、図15及び図17Aに示すように、第一腕部20Aの内面24から突出して設けられている。凸部501は、内面24から板厚方向に垂直に延びる基部501aと、基部501aに固定され、内面24と平行に設けられる平板部501bとを備える。
図16及び図17Bに示すように、平板部501bの板幅方向(長手軸Lに直交する方向)の寸法W1は、図14に示すスリット502の長手軸L方向に直交する方向の開口幅W2以上の寸法を有する。基部501aの内面24からの突出長さMは、第二腕部30Aの板厚M1より長い。加えて、図15に示すように、凸部501の内面24からの突出量は、第一腕部20Aの外面25から平板部501bの突出端面501cまでの長さM2が、押さえ管10Aの開口部19aの開口径よりも小さくなるように設定されている。平板部501bの長手軸L方向における両端部から基部501aまでの寸法Nは、スリット502の基端部並びに先端部を係止可能な大きさに設定されている。第一腕部20Aは、第一実施形態と同様に、第一係止部21Aと操作ワイヤ40とが接続され、操作ワイヤ40の進退に応じて、第一腕部20Aが押さえ管10内を進退可能に設けられている。第一腕部20Aの長手方向の長さは、第二腕部30Aの長手方向の長さより長い。図15に示すように、平板部501bの長手方向の端面のうち、内面24側の端部には傾斜部501dが形成されている。
移動調整機構500は、第二腕部30Aに設けられたスリット502内に、第一腕部20Aに設けられた凸部501が挿入されて、スリット502内を摺動するように構成されている。この構成により、操作ワイヤ40が所定量後退操作されたときに、第一腕部20の後退に追従して第二腕部30を後退させる状態と、を切り替え可能となる。
次に、クリップ装置1Aの各部材の接続構造及び移動調整機構50の動作について説明する。図13は、クリップ装置1Aを使用する初期状態を示している。
押さえ管10Aと、第一腕部20Aと、第二腕部30Aとは、シース60に対して着脱可能に設けられている。押さえ管10Aは、シース60の先端部の外周を覆うように配置され、第一腕部20Aが第一連結部材80に係止されることによりこの配置関係が維持される。
第一腕部20A及び第二腕部30Aは、基端側が押さえ管10A内に挿入され、先端側が押さえ管10Aの先端から突出して設けられている。第一腕部20Aは、凸部501が第二腕部30Aのスリット502内に挿入された状態で、第二腕部30Aとともに押さえ管10Aに挿入されている。初期状態では、凸部501及びスリット502は第三挿通路17内に配置されている。第二腕部30Aは、基端部27が突出部19の先端面19bに当接するように配置され、第二腕部30Aが押さえ管10Aの第一挿通路15側へ移動することが規制されている。
図13に示す初期状態において、長手軸L方向における第一腕部20の先端(第一爪部22)の位置は、第二腕部30の先端(第二爪部32)の位置よりも先端側に位置する。スリット502の長手方向の開口長さD3(図14参照)は、第一腕部20及び第二腕部30が押さえ管10に対して最も突出している時の第一爪部22と第二爪部32との長手軸L方向における距離D2と等しく設定されている。また、第二腕部30Aにおけるスリット502の位置は、第一腕部20Aとの長手軸L方向の位置に基づき設定される。第二腕部30Aの基端部37が突出部19に当接して係止されているとき、第二腕部30Aは押さえ管10Aの先端から最も突出した位置となる。第二腕部30Aが押さえ管10Aの先端から最も突出し、凸部501の基部501aがスリット502の先端に当接しているときに、第一腕部20Aも押さえ管10Aの先端から最も突出した位置となるように、凸部501及びスリット502の位置が設定されている。
図13に示すように、操作ワイヤ40の先端には第一連結部材80が固定されている。第一挿通路15内において、第一連結部材80の第一フック部82と、第一係止部21Aとが係止されている。したがって、操作ワイヤ40のシース60に対する進退に応じて、第一腕部20Aが押さえ管10Aに対して長手軸L方向に進退可能に構成されている。
操作ワイヤ40と第一腕部20Aとは上記接続構造を有するので、操作ワイヤ40の進退動作は、直接的に第一腕部20Aに伝達されて、第一腕部20Aが進退する。操作ワイヤ40の進退動作と第一腕部20Aの進退との関係は第一腕部20Aが第一連結部材80に係止されている状態では維持される。第二腕部30Aは、基端部37が突出部19に係止されており、凸部501がスリット502内に配置されているので、図17Aに示すように、凸部501がスリット502内を摺動するとき(第一の範囲R1)は、第二腕部30Aは、第一腕部20Aの進退移動に追従しない。そのため、第一腕部20Aが第二腕部30Aに対して独立して押さえ管10A内を進退する。第一腕部20Aが押さえ管10A内を後退するとき、第一腕部20Aの外面25が押さえ管10Aの先端開口部に押されて弾性変形し、第一爪部22は、第二爪部32に近付くように基端側に傾斜する方向の軌跡で移動する。
第一腕部20Aが独立して押さえ管10Aに対して後退して、基部501aがスリット502の基端に当接する位置まで移動したとき、第一爪部22は第二爪部32近傍に位置する。凸部501がスリット502の基端に近付くと、平板部501bの傾斜部501dと、スリット502の基端側の傾斜部502aとが当接する。さらに、凸部501が後退すると、図18に示すように、第二腕部30Aに対して離間していた第二腕部30Aの基端部37が、平板部501bと第一腕部20Aの内面24との間に第二腕部30Aの基端部37が係止されて第一腕部20A側に移動する。このとき、平板部501bとスリット502とが図17Bに示すような寸法関係を有するので、凸部501がスリット502から抜けることを防ぐことができる。
この状態で、操作ワイヤ40が更に基端側に牽引されると(第二の範囲)、第二腕部30Aの基端部37が凸部501によって基端側に押されて、第二伝達部材52が、第一伝達部材51の後退に追従して後退する。この結果、第二腕部30は、押さえ管10内を基端側に移動する(後退する)。なお、凸部501がスリット502の先端と当接した状態で、第一腕部20Aが先端側に移動すると、第一実施形態と同様に、第二腕部30Aも先端側に移動させることが可能である。
第二の状態で、操作ワイヤ40が牽引されると、図18及び図19に示すように、凸部501と第二腕部30Aの基端部37とが、突出部19の開口部19aを通過する。このとき、第一腕部20Aに加えて、第二腕部30Aが押さえ管10Aの先端開口に押されるようにして基端側に移動するので、第二爪部32が長手軸Lに近付く方向に弾性変形し、第一爪部22と第二爪部32と対向して当接する。このとき、第一爪部22と第二爪部32とが長手軸L上で当接すると、より高い把持力で組織を把持できるので好ましい。図19に示すように、凸部501と第二腕部30Aの基端部37が第一挿通路15内に配置されたとき、第一腕部20Aと第二腕部30Aとは、押さえ管10の挿通路11により押圧されて、第一爪部22と第二爪部32との間の粘膜Tは、より強く挟持される。術者は、操作部70に対するスライダ71の牽引位置により、凸部501と第二腕部30Aの基端部37が第一挿通路15内に配置されたことを認識できる。
続いて、第一腕部20Aと第二腕部30Aとで粘膜Tを挟持した状態で、操作ワイヤ40が更に牽引されても、第一腕部20及び第二腕部30は押さえ管10Aの挿通路11との摩擦力により基端側への移動が規制されているので移動しない。そのため、第一フック部82に大きな荷重が負荷されて塑性変形して、第一係止部21と第一フック部82との係止が解除される。その結果、第一伝達部材51と第一腕部20との接続が解除される。
操作ワイヤ40と第一腕部20Aとの接続が解除されると、押さえ管10と、シース60との当接関係も解除され、図20に示すように、押さえ管10Aがシース60から脱落して、クリップユニット100が粘膜Tを結紮して留置される。その後、シース60、操作ワイヤ40及び連結部材90を内視鏡挿入部から引き抜いて、クリップ装置1Aを抜去する。
本実施形態によれば、第一実施形態と同様に、消化管の粘膜T等を経内視鏡的に結紮する場合に、第一腕部20Aと第二腕部30Aとで挟んで結紮する工程を円滑に行うことができる。また、第二腕部30Aは、第一爪部22が第一爪部22に近づくまでは、第一腕部20Aが牽引される動作と追従しないので、第二腕部30Aの組織に対する位置が固定できる。したがって、従来のクリップユニットに比べて、組織を押し当てながら、クリップユニット100を基端側に牽引する操作が容易となる。また、本実施形態によれば、移動調整機構500の構成が簡易な構成となり、組み立てが容易となる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
また、上述の各実施形態及び各変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
第一実施形態では、第二伝達部材52に第二ストッパ54及び第三ストッパ55を設ける例を示したが、第二伝達部材52に第二ストッパ54のみを設ける構成であってもよい。
第一実施形態では、リング部材57に連通孔を有する例を示したが、リング部材57の連通孔に代えて、シース60のルーメン61の内面から突出する円環状の突出部を設け、押さえ管10、第三ストッパ55、または第一ストッパ53が当接する構成としてもよい。
第一実施形態の第一腕部20及び第二腕部30にそれぞれ突起部26、36を設けることにより、挿通路11内で突起部26、36が楔として機能して、第一腕部20及び第二腕部30を押さえ管10に固定する例を示したが、突起部26、36は必須の構成ではない。例えば、第二実施形態のように、第一腕部20及び第二腕部30と挿通路11との寸法を調整することにより、第一腕部20及び第二腕部30が挿通路11と圧接して押さえ管に固定される構成であってもよい。
第二実施形態では、第一腕部20Aと第二腕部30Aとは、基端側に移動して閉状態となったときに、押さえ管10Aの挿通路11に圧接されて押さえ管10Aに対する移動が規制される例を示したが、第一実施形態と同様に、突起部26、36をそれぞれ設けて押さえ管に係止される構成であってもよい。
第一実施形態の移動調整機構50では、第一ストッパ53の第二貫通孔53d内を第二伝達部材52が進退し、第一ストッパ53が第二ストッパ54及び第三ストッパ55に当接する例を示したが、移動調整機構の構成はこれに限定されない。例えば、第二実施形態の凸部とスライダとの関係のように、第二伝達部材にスリットを有する部材が固定され、第一伝達部材に固定されたストッパが、凸部としてスリット内を摺動する構成であってもよい。
第二実施形態の移動調整機構500では、凸部501の平板部501bの傾斜部501dと、スリット502の傾斜部502とが当接した状態で第一腕部20Aが牽引されると、第二腕部30Aの基端部37が凸部501に係止される例を示したが、傾斜部501d、502は必須の構成ではない。例えば、平板部501bの板厚が十分に薄ければ、凸部がスリット502の長手軸L方向端部に近接すると、平板部501bは挿通路11の内面と第二腕部30Aの外面35との間に進入することができる。
押さえ管の挿通路(第一挿通路、第二挿通路、第三挿通路)の開口形状は、第一腕部及び第二腕部が進退可能な形状であればよく、例えば、円形、楕円形、長円形、矩形等であってもよい。
経内視鏡的に組織の結紮を好適に行うことができるクリップ装置を提供することができる。
1、1A クリップ装置
10 押さえ管
11 挿通路
15 第一挿通路(挿通路)
16 第二挿通路(挿通路)
17 第三挿通路(挿通路)
20、20A 第一腕部
30、30A 第二腕部
40 操作ワイヤ
50、500 移動調整機構
51 第一伝達部材
52 第二伝達部材
53 第一ストッパ
54 第二ストッパ
501 凸部
502 スリット
本発明の第一の態様に係るクリップ装置は、挿通路を有する押さえ管と、前記押さえ管の先端から突出するように前記挿通路に挿入される第一腕部及び第二腕部と、前記第一腕部に接続され、前記押さえ管に対して前記第一腕部を後退させる操作ワイヤと、前記操作ワイヤが所定量後退操作されて前記第一腕部が後退するとき前記第二腕部の移動を調整する移動調整機構と、を備え、前記移動調整機構は、前記押さえ管に対する前記操作ワイヤの位置に応じて移動する前記第一腕部の稼働範囲上に、前記操作ワイヤの後退動作により前記第一腕部が前記第二腕部に対して独立して移動する第一の範囲と、前記第一腕部の後退動作に追従して前記第二腕部が移動する第二の範囲と、を設定するよう構成されている
本発明の第の態様として、第の態様に係るクリップ装置において、前記第一の範囲では、前記押さえ管の長手軸方向における前記第一腕部の先端の位置は、前記第二腕部の先端の位置よりも先端側に位置し、前記第二の範囲では、前記第一腕部の先端が前記第二腕部の先端に接近して、前記第一腕部の先端と前記第二腕部の先端とが噛み合って閉じるように構成されてもよい。
本発明の第の態様として、第の態様に係るクリップ装置では、前記操作ワイヤ及び前記第一腕部に接続される第一伝達部材と、前記第一伝達部材に設けられた第一ストッパと、前記第二腕部に接続され、前記第二腕部を後退させる第二伝達部材と、前記第二伝達部材に設けられ、前記第一ストッパと当接することで前記第一伝達部材の後退移動を前記第二腕部に伝達する第二ストッパと、を備え、前記第一の範囲では、前記第一ストッパと前記第二ストッパとは当接せずに、前記第一伝達部材のみが後退し、前記第二の範囲では、前記第一ストッパと前記第二ストッパとが当接して前記第一伝達部材とともに前記第二伝達部材が後退してもよい。
本発明の第の態様として、第一の態様に係るクリップ装置では、前記移動調整機構は、前記第一腕部に設けられた凸部と、前記第二腕部に形成され、前記凸部が摺動可能なスリットと、を備え、前記第一の範囲では、前記凸部が前記スリット内を摺動し、前記第二の範囲では、前記凸部が前記スリットの端部に当接して、前記第一腕部の後退とともに前記第二腕部が後退してもよい。

Claims (5)

  1. 挿通路を有する押さえ管と、
    前記押さえ管の先端から突出するように前記挿通路に挿入される第一腕部及び第二腕部と、
    前記第一腕部に接続され、前記押さえ管に対して前記第一腕部を進退させる操作ワイヤと、
    前記操作ワイヤが所定量後退操作されて第一腕部が後退するとき前記第二腕部の移動を調整する移動調整機構と、
    を備えるクリップ装置。
  2. 前記移動調整機構は、前記押さえ管に対する前記操作ワイヤの位置に応じて移動する第一腕部の稼働範囲上に、前記操作ワイヤの進退動作により前記第一腕部が前記第二腕部に対して独立して移動する第一の範囲と、前記第一腕部の後退動作に追従して前記第二腕部が移動する第二の範囲を設定するよう構成されている
    請求項1に記載のクリップ装置。
  3. 前記第一の範囲では、前記押さえ管の長手軸方向における前記第一腕部の先端の位置は、前記第二腕部の先端の位置よりも先端側に位置し、
    前記第二の範囲では、前記第一腕部の先端が前記第二腕部の先端に接近して、前記第一腕部の先端と前記第二腕部の先端とが噛み合って閉じるように構成された
    請求項2に記載のクリップ装置。
  4. 前記操作ワイヤ及び前記第一腕部に接続される第一伝達部材と、
    前記第一伝達部材に設けられた第一ストッパと、
    前記第二腕部に接続され、前記第二腕部を進退させる第二伝達部材と、
    前記第二伝達部材に設けられ、前記第一ストッパと当接することで前記第一伝達部材の後退移動を前記第二腕部に伝達する第二ストッパと、を備え、
    前記第一の範囲では、前記第一ストッパと前記第二ストッパとは当接せずに、前記第一伝達部材のみが後退し、
    前記第二の範囲では、前記第一ストッパと前記第二ストッパとが当接して前記第一伝達部材とともに前記第二伝達部材が後退する
    請求項3に記載のクリップ装置。
  5. 前記移動調整機構は、
    前記第一腕部に設けられた凸部と、
    前記第二腕部に形成され、前記凸部が摺動可能なスリットと、を備え、
    前記第一の範囲では、前記凸部が前記スリット内を摺動し、
    前記第二の範囲では、前記凸部が前記スリットの端部に当接して、前記第一腕部の進退とともに前記第二腕部が進退する
    請求項2または請求項3に記載のクリップ装置。
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