JP2012166003A - 切り離し後再装着可能な医療用クリップ及びデリバリーシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、内視鏡治療において、止血や病変の牽引器具を組織に装着するクリップにおいて、一度組織に装着して、デリバリーシステムと切り離したクリップをデリバリーシステムに再装填し、組織に再装着可能とすることである。
【解決手段】この医療用クリップ1は、円筒部4と、上記円筒部4の中でU字状に折り曲げられて、両端が当該円筒部4から延出された開閉自在の把持部2,3と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内視鏡治療において、止血や病変の牽引器具を組織に装着する組織把持用の切り離し後再装着可能な医療用クリップ、及びデリバリーシステムに関する。
従来、医療用の把持用クリップ101を組織に一度装着してから、デリバリーシステム100と切り離すと、当該把持用クリック101を組織から離すことはできなかった(図19参照)。従って、このような把持用クリップ101を使用して、内視鏡治療時に出血をきたしたときに止血の目的で当該把持用クリップ101にて組織を一度把持した後、十分な止血効果が得られない場合であっても、把持用クリップ101を組織から離すことはできなかったので、当該把持用クリップ101が次の止血の邪魔になることがあった。
より具体的な例として、ボストンサイエンティフィックジャパン(株)の体内用結さつクリップのリゾルーション(医療機器承認番号:21900BZX00670000)等では、一度クリップで組織を把持した後でも、デリバリーシステムと切り離なければ把持し直すことができる。しかしながら、デリバリーシステムと切り離した後に出血を認めることもしばしばある。
また、近年では、内視鏡治療において、切除する病変を牽引しながら電気メスで切除すると、より安全で早く病変をできることが解っており、そのための牽引器具も開発されている(特許文献1参照)。
特許第4469381号公報
しかるに、今日では、上述したような牽引器具を病変に設置し、場合によってはその設置場所を変更できる医療用クリップの実現が嘱望されている。つまり、デリバリーシステムと一度切り離した後でも自由に取り外せて、再設置することができる医療用クリップの実現が求められている。
本発明は、かかる技術的な課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、止血や病変の牽引器具を組織に装着する医療用クリップであって、一度デリバリーシステムと切り離した後でも当該デリバリーシステムに再装填でき、組織に再装着可能な、切り離し後再装着可能な医療用クリップ、及びデリバリーシステムを提供することにある。
上述技術的な課題を解決するため、本発明の第1の態様による医療用クリップは、円筒部と、上記円筒部の中でU字状に折り曲げられて、両端が当該円筒部から延出された開閉自在の把持部と、を備えたことを特徴とする。
本発明の第2の態様によるデリバリーシステムは、スプリングと、上記スプリングの外周を覆うもので、グリップ部を有する外筒と、上記外筒の外周を覆う保護のシースと、上記スプリングの先端に配設された回転自在のフックと、を有することを特徴とする。
本発明の第3の態様による医療用クリップは、円筒部と、第1の装着部を有し、当該第1の装着部により上記円筒部に装着された上板と、第2の装着部を有し、当該第2の装着部により上記円筒部に装着された下板と、を備え、上記上板及び上記下板が所定角度で開いた状態となっていることを特徴とする。
本発明の第4の態様による医療用クリップは、円筒部と、上記円筒部の中でU字状に折り曲げられて、両端が当該円筒部から延出された開閉自在の上側の把持部及び下側の把持部と、を有し、上記上側の把持部は、当該上側の把持部の長手方向と垂直な下方向に垂れ下がった第1の係合部を有しており、上記下側の把持部は、当該第1の係合部と係合する第2の係合部を有していることを特徴とする。
本発明の第5の態様による医療用クリップは、円筒部と、上記円筒部の中でU字状に折り曲げられて、両端が当該円筒部から延出された開閉自在の上側の把持部及び下側の把持部と、を備え、上記上側の把持部は、外側に向けて突出した第1の湾曲部と、当該上側の把持部の長手方向と垂直な下方向に垂れ下がった第1の係合部を有し、上記下側の把持部は、外側に向けて突出した第2の湾曲部と、上記第1の係合部と係合する第2の係合部を有し、使用時には外筒のエッジにより上記第1及び第2の湾曲部が内側に押されて、上記上側の把持部と下側の把持部が閉まり、上記第1の係合部と上記第2の係合部が係合し、上記上側の把持部は上記第1の湾曲部の近傍に幅方向外側に突出した第1の突出部を更に有しており、上記下側の把持部は上記第2の湾曲部の近傍に幅方向外側に突出した第2の突出部を更に有しており、上記閉じた状態から外筒の中で当該医療用クリップを更に引き込むと、上記第1の突出部及び第2の突出部が外筒のエッジにより押され、上記上側の把持部及び下側の把持部の相対的位置関係が幅方向にスライドし、上記第1の係合部と第2の係合部の係合の解除を補助することを特徴とする。
本発明の第6の態様による医療用クリップは、円筒部と、当該円筒部に一端が固定された1対の把持部と、上記一対の把持部を取り巻くように配置され、一端が上記円筒部に固定されたバネと、を有し、上記バネを上記把持部の後方に引っ張ると、当該バネが押し潰されて、上記把持部が露呈し、開くことを特徴とする。
本発明に係る切り離し後再装着可能な医療用クリップ等は、止血や病変の牽引器具を組織に装着する医療用クリップであって、一度デリバリーシステムと切り離した後でも当該デリバリーシステムに再装填でき、組織に再装着可能となる。
(a)は同医療用クリップを側面から見た図であり、(b)は同医療用クリップの円筒部を後方から見た図であり、(c)は同医療用クリップの後方の一部を斜視図で示した図である。 (a)は、本発明の第1の実施形態に係る医療用クリップの斜視図、(b),(c)は、同医療用クリップの円筒部の正面図である。 (a)は平常状態のデリバリーシステムの様子を示す図であり、(b)は同デリバリーシステムを屈曲させた状態を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る医療用クリップをデリバリーシステムの外筒の中に連続して配置した様子を示す図である。 医療用クリップの把持部の先端近傍を形状記憶合金で構成し、温水をかけて把持部を開いた様子を示す図である。 (a)乃至(f)は、本発明の第1の実施形態に係る医療用クリップが、デリバリーシステムからの切り離し後に再装填、再装着可能であることを説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係る医療用クリップと、病変の牽引器具を併せて用いる様子を示す図である。 (a)乃至(d)は、本発明の第1の実施形態に係る医療用クリップの使用過程を更に詳細に説明する図である。 (a)乃至(d)は、本発明の第1の実施形態に係る医療用クリップの使用過程を更に詳細に説明する図である。 (a)及び(d)は、本発明の第1の実施形態に係る医療用クリップの使用過程を更に詳細に説明する図である。 本発明の第2の実施形態に係る医療用クリップの概念図である。 (a)は本発明の第2の実施形態に係る医療用クリップの斜視図で、(b),(c)は同医療用クリップの円筒部の正面図である。 本発明の第3の実施形態に係る医療用クリップに用いられる基本構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る医療用クリップに用いられる更なる基本構成を示す図である。 (a)乃至(c)は、本発明の第3の実施形態に係る医療用クリップの使用過程を示す図である。 (a)乃至(c)は、本発明の第3の実施形態に係る医療用クリップの使用過程を示す図である。 (a)乃至(c)は、本発明の改良例に係る医療用クリップの構成を示す図である。 (a)乃至(d)は、本発明の改良例に係る医療用クリップの構成を示す図である。 従来技術に係る医療用クリップの使用態様を示す図である。 (a)は本発明の第4の実施形態に係る医療用クリップの構成図、(b)は上板の構成図、(c)は下板の構成図、(d)は円筒部の構成図である。 (a)乃至(c)は本発明の第4の実施形態に係る医療用クリップの動作を説明するための図である。 (a)乃至(c)は本発明の第4の実施形態に係る医療用クリップの動作を説明するための図である。 (a)及び(b)は本発明の第4の実施形態に係る医療用クリップの動作を説明するための図である。 本発明の第4の実施形態に係る医療用クリップの改良例の構成を示す図である。 (a)乃至(d)は本発明の第4の実施形態に係る医療用クリップの動作を説明するための図である。 (a)乃至(c)は本発明の第4の実施形態に係る医療用クリップの動作を説明するための図である。 (a)乃至(d)は本発明の第4の実施形態に係る医療用クリップの動作を説明するための図である。 (a)は本発明の第5の実施形態に係る医療用クリップの構成図、(b)は上側の把持部の構成図、(c)は下側の把持部の構成図である。 本発明の第5の実施形態に係る医療用クリップの動作を説明するための図である。 本発明の第5の実施形態に係る医療用クリップの動作を説明するための図である。 本発明の第5の実施形態に係る医療用クリップの動作を説明するための図である。 本発明の第5の実施形態に係る医療用クリップの動作を説明するための図である。 本発明の第5の実施形態に係る医療用クリップの動作を説明するための図である。 (a)乃至(e)は、本発明の第5の実施形態に係る医療用クリップの動作を説明するための図である。 (a)乃至(c)は、本発明の第5の実施形態に係る医療用クリップの改良例の構成及び動作を説明するための図である。 (a)及び(b)は、本発明の第6の実施形態に係る医療用クリップの構成を示す図である。 (a)乃至(d)は、円筒部のバリエーションを示す図である。 (a)及び(b)は、本発明の第6の実施形態に係る医療用クリップの改良例の構成を示す図である。
以下、本発明の切り離し後再装着可能な医療用クリップ(以下、単に「医療用クリップ」と称する)及びデリバリーシステムに係る好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明の医療用クリック、デリバリーシステムは、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更可能である。
(第1の実施形態)
図1には本発明の第1の実施形態に係る医療用クリップの概念図を示し説明する。より具体的には、図1(a)は同医療用クリップを側面から見た図であり、図1(b)は同医療用クリップの円筒部を後方から見た図であり、図1(c)は同医療用クリップの後方の一部を斜視図で示したものである。
これらの図に示されるように、円筒部4は硬質ゴム等で構成されており、当該円筒部4の内部では、金属がU字状部7で湾曲して把持部2,3となって円筒部4より外部に延出している。この金属の把持部2,3は、中間点2d,3dが自然な状態で後述するデリバリーシステムの外筒径よりも張り出している。尚、中間点は、完全な中間ではなくてもよく、略中間であることを意味する。
そして、把持部2,3は、この中間点2d,3dより少し先で交差し、屈曲点2c,3cにおいてそれぞれが内向きに曲がり、把持部2,3は閉じた状態で平行となる。この例では、金属の撓りを利用して把持部2,3が閉じるようにしているが、詳細は後述するように磁石や輪ゴムを利用して閉じる力を強くしてもいい。
このように、金属の把持部2,3は、中間点2d,3dに付勢力が働いていない状態では、閉じている状態となる。この状態より、張り出した部分、即ち中間点2d,3dを後述するデリバリーシステムの外筒に引き入れると、張り出しが縮まり、クロスしている把持部2,3の先端が開くことになる。
把持部2,3の先端は、前方に向けて屈曲した前方先端部2a,2aと後方(手前)に向けて屈曲した後方先端部2b,3bからなる。このように、把持部2,3の先端の形状は、病変の牽引器具(例えば特許4469381号等)を手前に引きながら固定するために手前に曲がっている後方先端部2b,3bが設けられた形状となっている。後方先端部2b,3bの屈曲の角度は、把持部2,3を開いた状態で把持部2,3の長軸方向に対して手前に90度以内でよい。
円筒部4の後面4aは、金属の把持部2,3の反対側で半ドーム状に凹んでおり、その中に溝が放射状に付けられている(図1(b)参照)。この溝にデリバリーシステムのフックを押し付けて、フックを回転すると、本医療用クリップも回転する。また、図3で後述するが、保護シース11と外筒12(内筒を含めて)の間でも回転できる。
この円筒部4の後面4aには、更に魚の口状の突出部5a,5bが設けられている。この例では、突出部5a,5bは、三角形の2枚の可塑性を有するフラップ状部分であるとも言える。この突出部5a,5bには、例えばその三角形の角に紐6が繋がれている(図1(c)参照)。これにより、紐6にデリバリーシステムのフックに引っ掛けられる。即ち医療用クリップ1とデリバリーシステムのアライアンスがどんな角度でも紐6にフックを簡易に引っ掛けることができる。このようにデリバリーシステムのフックで、医療用クリップ1の紐6をデリバリーシステムの中に引き入れるときに引っかかることなくスムーズに引き入れて再装填できる。つまり、医療用クリップの切り離し後に再装填、再装着可能で何度でもできることになる。
次に、図2(a)には、本発明の第1の実施形態に係る医療用クリップ1の斜視図を示し、図2(b),(c)には、同医療用クリップ1の円筒部4の正面図を示し、説明する。
図2(a)に示されるように、把持部2,3の形状は、種々の改良や変更が可能であるが、把持部2,3の先端部の内向きの角度は重要である。即ち、医療用クリップ1の把持部2,3を広げたときに、後方先端部2b,3bが手前(円筒部4側)に鋭角になっていないと、把持した組織を引っ張れないので、この例では鋭角とされている。
図2(b)に示されるように、円筒部4には、把持部2,3が入るように凹部が設けられてもよく、この場合には円筒部4は必ずしも可塑性を有しなくてもよい。或いは、図2(c)に示されるように、把持部2,3が可塑性を有する円筒部4に埋設されるように構成されてもよい。
次に図3にはデリバリーシステム10の構成例を示し説明する。図3(a)は平常状態のデリバリーシステム10の様子を示し、図3(b)には同デリバリーシステム10を屈曲させた状態を示している。スプリング13の外周を、グリップ部12aを有する外筒12が覆い、更にその外周を保護のシース11が覆うようになっている。外筒12はスプリング13と保護のシース11の間で回転可能であり、スプリング13の先端には金属のフック14が配設されている。このように、デリバリーシステム10は回転するフック14を内蔵し、また湾曲できるようにスプリング13を用いている。尚、保護のシース11は説明の便宜上、他の図面では図示を省略している。
デリバリーシステム10のフック14を、医療用クリップ1の円筒部4の後面4aの溝に押し付けてフック14を回転すると、本医療用クリップ1も回転する。また、保護シース11と外筒12(内筒を含めて)の間でも回転できる。医療用クリップ1の紐6は、デリバリーシステム10のフック14で引っ掛けられ、医療用クリップ1がデリバリーシステム10に装着される。即ち、医療用クリップ1とデリバリーシステム10のアライアンスがどんな角度でも紐6にフック14を引っ掛け、装着することができる。
本実施形態に係る医療用クリップ1は、図4に示されるように、デリバリーシステム10の外筒12の中に連続して複数配置することができ、連発可能な構造となっている。この図4の例では、先頭の医療用クリップの円筒部4の後面4aに次段の医療用クリップの把持部2,3の先端が当接し、次段の医療用クリップの円筒部4の後面4aには、デリバリーシステム10のフック14が当て付けられている。
また、図5に示されるように、医療用クリップ1の把持部2,3の先端近傍を形状記憶合金で構成し、デリバリーシステム10を用いなくても、温水をかけることにより開くようにすることもできる。即ち、この図5の例では、通常状態では把持部2,3が屈曲点2c,3cで平行となるように内向きに折れ曲がっているが、温水をかけることにより、破線で示したように把持部2,3が開くように構成されている。
このような第1の実施形態に係る医療用クリップ1は、デリバリーシステム10からの切り離し後に再装填、再装着可能である。即ち、図6(a)に示されるように、医療用クリップ1で組織を一度把持した後に、図6(b)に示されるように、デリバリーシステム10を医療用クリップ1から完全に切り離しても、図6(c),(d)に示されるように、医療用クリップ1のデリバリーシステム10への再装填が両者間の角度に関係なく容易に可能である。そして、再装填により、図6(e)に示されるように、再び医療用クリップ1の把持部を自在に開くことが可能となり、図6(f)に示されるように、別の組織箇所に医療用クリップ1を再固定することが可能となる。
ここで、病変の牽引器具((例えば特許4469381号等)を併せて用いる場合について説明すると、図7に示されるように、医療用クリップ1の把持部2,3の先端に牽引器具のスプリング200の先に設けられたリング200aが引っ掛けられる。牽引器具のスプリング200の他方は組織201を把持している。そして、医療用クリップ1が、固定点Aに押し付けて固定、或いは固定点Bより引っ張りながら固定される様子が図7には示されている。後方先端部2b、3bの屈曲の角度は、把持部2,3を開いた状態で把持部2,3の長軸方向に対して手前に90度以内でよい。医療用クリップ1の把持部2,3を広げたときに手前(円筒部4側)に鋭角になっていないと、引っ張れないので、この角度が重要であるといえる。
次に、図8乃至図10を参照して、本発明の第1の実施形態に係る医療用クリップ1の使用過程を更に詳細に説明する。
図8(a)は、医療用クリップ1がデリバリーシステム10の外筒12の中に収容されている様子を示している。即ち、把持部2,3は、金属としての撓りで外筒12の中に押し込められている。デリバリーシステム10の金属のフック14は、医療用クリック1をいつでも押し出せるように、円筒部4の後面4aに当接している。
図8(b),(c)は、医療用クリップ1がデリバリーシステム10の外筒12の中から外に押し出される途中過程を示している。そして、図8(c)の状態では、医療用クリップ1の把持部2,3は、円筒部4内で金属としての撓りで開いてきているが、把持部2,3の中間点2d,3dが、外筒12の出口のエッジで内側方向に、即ち閉じる方向に押圧されているので、把持部2,3は図示のように開いた状態となる。
図8(d)は、医療用クリップ1がデリバリーシステム10の外筒12の中から更に押し出され、把持部2,3が完全に出た状態を示している。即ち、この状態では、円筒部4内の把持部2,3の形が金属本来の形となり、把持部2,3の中間点2d,3dも外筒12の出口のエッジで押圧されていないので、把持部2,3は閉じた状態となる。
図9(a)は、図8(d)の状態から更に医療用クリップ1をデリバリーシステム10の外筒12から押し出して、完全に外に出し、当該医療用クリップ1をデリバリーシステム10から完全に切り離した状態を図示している。即ち、医療用クリップ1は、その把持部2,3が組織を把持した状態で固定化される。
続いて、再装着、再装填、再固定する場合には以下の手順を取る。
即ち、図9(b)は、医療用クリップ1をデリバリーシステム10に再装着した様子を示している。具体的には、医療用クリップ1の紐6に、デリバリーシステム10の金属のフック14が引っ掛けられ、引っ張り込める状態が作られている。この状態から、医療用クリップ1をデリバリーシステム10の外筒12の中に引っ張り込んでいる様子は図9(c),(d)に示される(再装填少し前の様子)。
図10(a)は、医療用クリップ1をデリバリーシステム10の外筒12の中に再装填した様子を示している。この状態では、医療用クリップ1の円筒部4が完全にデリバリーシステム10の外筒12の中に収容されている。ただし、この状態では、把持部2,3の中間点2d,3dには外筒12の出口のエッジによる押圧力はかかっていないので、把持部2,3は閉じた状態のままである。
図10(b)は、医療用クリップ1をデリバリーシステム10の外筒12の中に更に押し込み、医療用クリップ1の把持部2,3を広げた様子を示している。この状態では、押し込む過程で、把持部2,3の中間点2d,3dが、デリバリーシステム10の外筒12の出口のエッジで閉じる方向に押圧されるので、その力により把持部2,3は開いた状態となるのである。
そして、図10(c)に示されるように、医療用クリップ1をデリバリーシステム10の外筒12から少し押し出す。図10(d)は、医療用クリップ1を所望とする組織を把持させて再固定させた様子を示している。図10(c)の状態から、図10(d)に示される状態へと、把持部2,3を完全に外筒12から出る状態に押し出すことで、把持部2,3の金属本来の力により、把持部2,3は閉じ、その状態が固定される。
以上説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、止血や病変の牽引器具を組織に装着する医療用クリップであって、一度デリバリーシステムと切り離した後でも当該デリバリーシステムに再装填でき、組織に再装着可能な、切り離し後再装着可能な医療用クリップを提供することができる。
(第2の実施形態)
図11には本発明の第2の実施形態に係る医療用クリップの概念図を示し説明する。ここでは、第1の実施形態と、異なる部分のみを説明する。
図11に示されるように、この医療用クリップ30は、把持部32,33の先端に磁石35a,35bが取り付けられており、引き合う力が高められている。
次に、図12(a)には本発明の第2の実施形態に係る医療用クリップ30の斜視図を示し、図12(b),(c)には同医療用クリップ30の円筒部34の正面図を示し説明する。図12(a)に示されるように、把持部32,33の先端近傍には、磁石35a,35bが設けられている。また、図12(b)に示されるように、円筒部34には、把持部32,33が入るように凹部が設けられてもよく、この場合には円筒部34は必ずしも可塑性を有しなくてもよい。或いは、図12(c)に示されるように、把持部32,33が可塑性を有する円筒部34に埋設されるように構成されてもよい。
以上説明したように、本発明の第2の実施形態に係る医療用クリップによれば、把持部32,33の先端部近傍に磁石35a,35bが設けられ、把持部32,33の閉じる力が強められる。
(第3の実施形態)
図13,14には、本発明の第3の実施形態に係る医療用クリップに用いられる基本構成を示している。図13に示されるような、把持部50,51により、この医療用クリップが構成される。より具体的には、図15(a)に示されるように、把持部50と把持部51に軸がずれてバネ52が収容されて構成される。図15(a)はデリバリーシステムに収納されている状態を示しているが、この状態から図15(b)に示されるように医療用クリップが押し出されると、バネがストレートになり、爪部51aもデリバリーシステムの外に出る。この状態で、医療用クリップをデリバリーシステムにより引くと、図15(c)に示されるように、把持部50が上方に上がり、開くことになる。
また、図14は、磁石62,63を装着した例である。把持部60に磁石62が装着され、把持部61に磁石63が装着される。この磁石の力により、医療用クリップが閉じる力が強められている。実際には、図16(a)に示されるように、把持部60と把持部61に軸がずれてバネ64が収容されて構成される。図16(a)はデリバリーシステムに収納されている状態を示しているが、この状態から図16(b)に示されるように医療用クリップが押し出されると、バネ64がストレートになり、爪部61aもデリバリーシステムの外に出る。この状態で、医療用クリップをデリバリーシステムにより引くと、図16(c)に示されるように、把持部60が上方に上がり、開くことになる。
以上説明したように、本発明の第3の実施形態に係る医療用クリップによれば、2つの把持部とバネ、更には磁石の組合せにより、把持部に閉じる力が付与され、医療用クリップとして機能するようになっている。
以上詳述したように、本発明の第1乃至第3の実施形態は以下を特徴とする。
即ち、本発明の医療用クリップ1は、円筒部4と、上記円筒部4の中でU字状に折り曲げられて、両端が当該円筒部4から延出された開閉自在の把持部2,3と、を備えたことを特徴とする。上記円筒部4の後面4aは、内向きに半ドーム状に凹んでおり、放射状に溝が付けられていることを特徴としてよい。上記円筒部4の後面4aには、紐6が付けられていることを特徴としてよい。上記円筒部4の後面4aには、三角形状の2枚の可塑性を有するフラップ状の突出部5a,5bが設けられており、上記紐6は当該突出部5a,5bの角に付けられていることを特徴としてよい。
また、本発明の医療用クリップ1は、デリバリーシステム10に装填されるもので、上記把持部2,3の中間部分(中間点2d,3d)は通常の状態で上記デリバリーシステム10の外筒12より張り出しており、当該中間部分(中間点2d,3d)の先で2本の把持部2,3が交差していることを特徴としてよい。また、上記把持部2,3の中間部分(中間点2d,3d)の張り出しを上記デリバリーシステム10の外筒のエッジで押圧することで、当該把持部2,3の先端が開くことを特徴としてよい。
また、上記把持部2,3の先端に円筒部4側に鋭角に屈曲した後方先端部2b,3bを有することを特徴としてよい。後方先端部2b、3bは、把持部2,3を開いた状態で当該把持部2,3の長軸方向に対して円筒部側に90度以内となっていることを特徴としてよい。把持部2,3の少なくとも一部は形状記憶合金で構成されており、温水をかけることにより開くことが可能であることを特徴としてよい。
把持部32,33の先端近傍に磁石35a,35bを配設し、把持部32,33が閉じる力を強めていることを特徴としてよい。
医療用クリップ1をデリバリーシステム10の外筒12の中に複数連続して配置可能であることを特徴としてよい。デリバリーシステム10は、スプリング13と、上記スプリング13の外周を覆うもので、グリップ部12aを有する外筒12と、上記外筒12の外周を覆う保護のシース11と、上記スプリング13の先端に配設された回転自在のフック14と、を有することを特徴とする。
また、デリバリーシステム10に装填される医療用クリップ1であって、後面4aが内向きに半ドーム状に凹んでおり当該後面4aに放射状に溝が付けられており、更に当該後面4aに三角形状の2枚の可塑性を有するフラップ状の突出部5a,5bが設けられた円筒部4と、上記円筒部4の突出部5a,5bの角に付けられた紐6と、上記円筒部4の中でU字状に折り曲げられて、両端が当該円筒部4から延出された開閉自在の把持部2,3とを備え、上記把持部2,3の略中間部分(中間点2d,3d)は通常の状態で上記デリバリーシステム10の外筒12より張り出しており、当該略中間部分の先で2本の把持部2,3が交差しており、上記把持部2,3の略中間部分の張り出しを上記デリバリーシステム10の外筒12のエッジで押圧することで、当該把持部2,3の先端が開くことを特徴とする。
以上、本発明の第1乃至第3の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されることなく、その主旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能である。
即ち、例えば、図17(a)乃至(c)に示されるように、医療用クリップ70の把持部72にナイロン等の硬い弾性体からなる折りたたみ式のフック73を設けることも可能である。図17(a)は、フック73が把持部71,72内に収容された状態を示しており、図17(b),(c)は、フック73が引き出される過程を示している。把持部71,72先端の形状は、図17(c)に示されるように、釣り針形状にしてもよい。この例ではフック73を把持部72に設ける例を示したが、円筒部74に溝を設けてそこに配設するようにしてもよい。さらに、フック73は、複数設けてもよい。
また、図18(a)乃至(d)は、このようなナイロン等によるフックを用いた他の例を示している。図18(a)に示される状態では、医療用クリップ80の把持部81,82の間の空間にフック83は収容されている。この状態から図18(b)に示されるように把持部81,82を開き、図18(c)に示されるようにフック83を引き出し、図18(d)に示されるように把持部81,82を閉じれば、使用状態となる。
(第4の実施形態)
図20には、本発明の第4の実施形態に係る医療用クリップの構成を示し説明する。図20(a)は第4の実施形態に係る医療用クリップの構成を示しており、図20(b)は医療用クリップの上板の構成を示しており、図20(c)は医療用クリップの下板の構成を示しており、図20(d)は医療用クリップの円筒部の構成を示している。
これらの図に示されるように、医療用クリップ201は、金属製の上板202、下板203が、それぞれの装着部216,217にて硬質ゴム等からなる円筒部218に装着されている。通常状態では、上板202と下板203は、所定角度をもって開いている。通常状態とは、外筒に上板202及び下板203が触れていない状態である。
上板202は、装着部216より先に湾曲部212、係合部209a,209b、直線部214を順に有しており、先端には前方先端部204a,204b、後方先端部205a,205bが設けられており、前方先端部204a,204bの間(後方先端部205a,205bの間でもある)には、溝206が設けられている。係合部209a,209bは、長手方向と垂直な方向に、つまり幅方向に湾曲した形状をしている。この係合部209a,209bの先端部は内側に食い込んだ形状となっており、下板203の係合部211a,211bと係合するようになっている。
下板203は、装着部217より先に湾曲部213、係合部211a,211b、爪部210a,210b、直線部215を順に有しており、先端には前方先端部207、後方先端部208が設けられている。爪部210a,210bは、下方向に折り曲げられている。直線部215は、係合部211a,211bよりも幅が細くなっており、上板202の係合部209a,209bの先端の内側に食い込んだ形状部分が引っかからないようにサイズが工夫されている。係合部211a,211bの間の幅は、上板202の係合部209a,209bの先端の内側に食い込んだ形状部分が引っかかる幅となっている。係合部211a,211bと直線部215の境界に外側に張り出した爪部210a,210bが設けられている。
円筒部218は、その後面219に球面状のくぼみが設けられており、後述するデリバリーシステムのフックを押し当てることができるようになっている。後面219には、更に突出部220a,220bが設けられており、この突出部220a,220bには更に紐221が装着されている。この紐221は、後述するデリバリーシステムのフックを引っ掛けて外筒の中で医療用クリップ201を引っ張るためのものである。
ここで、図21(a)乃至(c)、及び図22(a)乃至(c)を参照して、第4の実施形態に係る医療用クリップの動作について説明する。なお、図21(a)は医療用クリップ201の上板202と下板203が開いた状態を示しており、図21(b)は医療用クリップ201の上板202と下板203が閉じた状態を示しており、図21(c)は医療用クリップ201の下板203が上板202に対して後方にずれた状態を示している。同様に、図22(a)は医療用クリップ201の上板202と下板203が開いた状態を示しており、図22(b)は医療用クリップ201の上板202と下板203が閉じた状態を示しており、図22(c)は医療用クリップ201の下板203が上板202に対して後方にずれた状態を示している。
図21(a)、図22(a)に示されるように、自然な状態(通常の状態)では、上板202と下板203が開くようになっている。即ち、上板202と下板203の装着部216,217は円筒部218の中に埋め込まれているが、本来は図示のように開くように固定されている。
そして、図21(b)、図22(b)に示されるように、外筒250の中でデリバリーシステムのスプリング251に接続されたフック252を医療用クリップ201の紐部221に引掛けて、医療用クリップ201を外筒250の中に受け入れる方向に引っ張ると、上板202の湾曲部212と下板203の湾曲部213の張り出しが外筒250のエッジにより内側に押し込まれて、上板202と下板203とが閉まり、上板202の係合部209a,209bが下板203の係合部211a,211bに押し付けられて嵌る。このとき、前方先端部204a,204b及び後方先端部205a,205bと前方先端部207及び後方先端部208で粘膜を把持することができる。
さらに、図21(c)、図22(c)に示されるように、図21(b)、図22(b)の状態から、外筒250を押し出すと、即ちデリバリーシステムのスプリング251に接続されたフック252を医療用クリップ201の紐部221に引掛けて、医療用クリップ201を外筒250の中に受け入れる方向に更に引っ張ると、上板202は湾曲した係合部209a,209bが外筒250のエッジに引っ掛かり、それ以上、外筒250の中に入り込まないが、下板203は上板202との相対的な位置関係をずらしながら、外筒250の中に入り込み、上板202の係合部209a,209bが下板203の直線部215のところまでずれると、係合部209a,209bと係合部211a,211bとの係合が外れる。
ここで、フック252により医療用クリップ201を外筒250より押し出しても、再び上板202の係合部209a,209bが下板203の係合部211a,211bにスライドして再固定されるのを防止するために、直線部215と係合部211a,211bとの境界に外に張り出す爪部210a,210bを設けている。この爪部210a,210bにより再固定は防止される。もう一度、フック252により医療用クリップ201を外筒250より押し出すと、先に図21(a)、図22(a)に示したように、上板202と下板203が開くことになる。
すなわち、下板203が上板202に対して長手方向後方にずれると、図23(a)に示されるように係合部209a,209bの係合部211a,211bへの係合は解除される。そして、図23(a)に示される状態から、フック252により医療用クリップ201を外筒250より押し出すと、係合部209a,209bの係合部211a,211bへの再係合は爪部210a,210bにより防止されるので、図23(b)に示されるように、上板202と下板203が開くことになる。
尚、第4の実施形態に係る医療用クリップ201は、図24に示されるように改良することもできる。即ち硬質ゴム等からなる円筒部をスプリング部260と軸部261で代替することも可能である。ここでは、図20(a)と同一構成については、同一符号を用いて重複した説明は省略する。
以下、図25(a)乃至(d)、図26(a)乃至(c)、図27(a)乃至(d)を参照して、第4の実施形態に係る医療用クリップによる粘膜等の把持(装着)から、把持解除、更には再装着までの一連の動作を詳細に説明する。
図25(a)には、医療用クリップ201の突出部220a,220bに装着された紐221にデリバリーシステムのスプリング251に装着されたフック252が引掛けられて、外筒250の中に医療用クリップ201が引き込まれ、上板202の湾曲部212と下板203の湾曲部213が外筒250のエッジにより内側に押し込まれ、これにより上板202と下板203が閉じ、上板202の係合部209a,209bが下板の係合部211a,211bに係合している状態を示している。
この状態から、医療用クリップ201を更に外筒250の中に引き込むように引っ張ると、上板202は係合部209a,209bが外筒250のエッジにあたるので、それ以上、外筒250の中に引き込まれないが、下板203が上板202に対して長手方向後方にスライドして、更に外筒250の中に引き込まれ、図25(b)に示されるような状態となる。このとき、上板202の係合部209a,209bは、下板203の係合部211a,211bから幅の小さい直線部215の方へとスライドするので、係合が解除される。そして、爪部210a,210bにより、再び医療用クリップ201が押し出されるときに、再び下板203が上板202に対してスライドして、再係合しないように、状態が保持される。
そして、図25(b)に示される状態から、デリバリーシステムのスプリング251に装着されたフック252を円筒部218の後面219に当接させて、医療用クリップ201を外筒250から押し出すと、図25(c)に示されるように医療用クリップ201の上板202、下板203が開くことになる。
そこで、医療用クリップ201の上板202の前方先端部204a,204b及び後方先端部205a,205bと、下板203の前方先端部207及び後方先端部208とで所望とする粘膜等を把持するように位置決めし、フック252を紐221に引掛けて引っ張ると、図25(d)に示されるように、外筒250の中に医療用クリップ201が引き込まれ、上板202の湾曲部212と下板203の湾曲部213が外筒250のエッジにより内側に押し込まれ、これにより上板202と下板203が閉じ、粘膜等を把持し、上板202の係合部209a,209bが下板203の係合部211a,211bに係合する。
こうして、粘膜等を把持した状態で装着された医療用クリップ201を外筒250から出した様子は、図26(a)に示される通りである。医療用クリップ201を再装着する場合には、図26(b)及び(c)に示されるように、医療用クリップ201の紐211にデリバリーシステムのスプリング251に接続されたフック252を引っ掛けて、医療用クリップ201を外筒250の中に引き込むことになる。
更に引き込むと、図27(a)に示されるような状態となる。
この状態から、医療用クリップ201を更に外筒250の中に引き込むように引っ張ると、上板202は係合部209a,209bが外筒250のエッジにあたるので、それ以上、外筒250の中に引き込まれないが、下板203が上板202に対して長手方向後方にスライドして、更に外筒250の中に引き込まれ、図27(b)に示されるような状態となる。このとき、上板202の係合部209a,209bは、下板203の係合部211a,211bから幅の小さい直線部215の方へとスライドするので、係合が解除される。そして、爪部210a,210bにより、再び医療用クリップ201が押し出されるときに、再び下板203が上板202に対してスライドして、再係合しないように、状態が保持される。
そして、図27(b)に示される状態から、デリバリーシステムのスプリング251に装着されたフック252を円筒部218の後面219に当接させて、医療用クリップ201を外筒250から押し出すと、図27(c)に示されるように医療用クリップ201の上板202、下板203が開くことになる。
そこで、医療用クリップ201の上板202の前方先端部204a,204b及び後方先端部205a,205bと、下板203の前方先端部207及び後方先端部208とで所望とする粘膜等を把持するように位置決めし、フック252を紐221に引掛けて引っ張ると、図27(d)に示されるように、外筒250の中に医療用クリップ201が引き込まれ、上板202の湾曲部212と下板203の湾曲部213が外筒250のエッジにより内側に押し込まれ、これにより上板202と下板203が閉じ、粘膜等を把持し、上板202の係合部209a,209bが下板203の係合部211a,211bに係合する。こうして再装着が完了する。
以上説明したように、本発明の第4の実施形態によれば、円筒部218と、第1の装着部としての装着部216を有し、当該第1の装着部により上記円筒部218に装着された上板202と、第2の装着部としての装着部217を有し、当該第2の装着部により上記円筒部218に装着された下板203とを備え、上記上板202及び上記下板203が所定角度で開いた状態となっていることを特徴とする医療用クリップが提供される。
ここで、上記上板202には、外側に向けて突出した第1の湾曲部としての湾曲部212が設けられており、上記下板203には、外側に向けて突出した第2の湾曲部としての湾曲部213が設けられており、使用時には、外筒250のエッジにより上記第1及び第2の湾曲部212,213が内側に押されて、上記上板202及び下板203が閉まることを特徴としてもよい。
また、上記上板202には、当該上板202の長手方向の垂直な幅方向に湾曲した形状の第1の係合部としての係合部209a,209bが設けられており、上記下板203には、第2の係合部としての係合部211a,211bが設けられており、上記上板202と上記下板203が閉まると、上記第1の係合部209a,209bが上記第2の係合部211a,211bに係合することを特徴としてもよい。
また、上記上板202及び下板203の先端部分には先端部(204a,204b,205a,205b,207,208)が設けられており、当該先端部(204a,204b,205a,205b,207,208)は、溝部206により少なくとも2つの部分に分離されていることを特徴としてもよい。
また、上記下板203は、上記第2の係合部211a,211bより先端側に当該第2の係合部よりも幅の狭い直線部215を有することを特徴としてもよい。
また、上記下板203は、上記第2の係合部211a,211bと上記直線部215との境界位置において外側に張り出した爪部210a,210bを有しており、上記第1の係合部209a,209bに上記第2の係合部211a,211bが係合した状態で、上記上板202に対して上記下板203を後方にスライドさせると、係合が解除され、上記爪部210a,210bにより当該第1の係合部209a,209bに上記第2の係合部211a,211bが再係合するのを防止されることを特徴としてもよい。
使用時には、外筒250のエッジに上記上板202の第1の係合部209a,209bが引っかかり、上板202に対して下板203が後方にスライドされ、上記第1の係合部209a,209bが上記下板203の第2の係合部211a,211bから当該第2の係合部よりも幅の狭い直線部215へとスライドし、係合が解除されることを特徴としてもよい。
上記円筒部218は、硬質ゴムでできており、変形自在であることを特徴としてもよい。
上記円筒部218に換えて、スプリング部260と軸部261を採用し、上板202をスプリング部260に装着し、下板203を軸部261に装着して、上板202に対する下板203の後方へのスライドを自在としたことを特徴としてもよい。
(第5の実施形態)
図28には、本発明の第5の実施形態に係る医療用クリップの構成を示し説明する。即ち、図28(a)は、第5の実施形態に係る医療用クリップの全体構成を示しており、図28(b)は上側の把持部の構成を示しており、図28(c)は下側の把持部の構成を示している。つまり、図28(b),(c)では、上側及び下側の把持部を、分かりやすいように分離して表現している(実際は1枚の金属板でできている)。
これらの図に示されるように、医療用クリップ301において、上側の把持部302と下側の把持部303は、1枚の金属板でできており、その基部316が硬質ゴム等からなる円筒部318に埋め込まれている。
上側の把持部302は、基部316より先に湾曲部312、係合部309、直線部314を有しており、先端には前方先端部304a,204b、後方先端部305a,205bが設けられており、前方先端部304a,304bの間(後方先端部305a,305bの間でもある)には、溝306が設けられている。係合部309は、把持部302の長手方向に垂直な方向(必ずしも垂直でなくてもよい)に、下方に向けて延出しており、中程でU字状に折り返し、再び折れ曲がって下方に延びるような形状となっている。即ち、係合部309は、下方に延びた第1の延出部309aと、U字状にまがったU字状部309bと、再び下方に延びる第2の延出部309cとからなる。第2の延出部309cは、少し前方に向けて傾いている。U字状部309bは、下側の把持部303の係合部310と係合する。係合部309は全体として見れば、左右逆のJの字のような形状となっており、その先が先端に向かって少し前方に傾いている。
下側の把持部303は、基部316より先に湾曲部313、係合部310、直線部315を順に有しており、先端には前方先端部307a,307b、後方先端部308a,308bが設けられており、前方先端部307a,307bの間(後方先端部308a,308bの間でもある)には、溝311が設けられている。係合部310は、逆U字状になっており、上側の把持部302の係合部309のU字状部309bが当該係合部310の内側に食い込んで係合するようになっている。
円筒部318は、その後面319に球面状のくぼみが設けられており、後述するデリバリーシステムのフックを押し当てることができるようになっている。後面319には、更に突出部320a,320bが設けられており、この突出部320a,320bには更に紐321が装着されている。この紐321は、後述するデリバリーシステムのフックを引っ掛けて外筒の中で医療用クリップ301を引っ張るためのものである。
以下、図29乃至図33を参照して、本発明の第5の実施形態に係る医療用クリップの動作について説明する。尚、図34(a)乃至(e)は、図29乃至図33に対応する側面図である。そこで、図34(a)乃至(e)も参照する。
図29(図34(a)に相当)に示されるように、医療用クリップ301は、通常の状態では、上側の把持部302と下側の把持部303が金属の自然な形で開いた状態になっている。この状態から外筒350を押し進めると、即ち、医療用クリップ301の紐321にデリバリーシステムのスプリング351に接続されたフック352を引っ掛けて引っ張ると、図30(図34(b)に相当)に示されるように、上下に張り出した湾曲部312,313が外筒350のエッジで内側に押し込められて、上側の把持部302と下側の把持部303が閉じる方向に動く。
更に外筒350を押し進めると、即ち医療用クリップ301の紐321に引掛けられているデリバリーシステムのスプリング351に接続されたフック352を引っ張ると、図31(図34(c)に相当)に示されるように、上側の把持部302と下側の把持部303が閉じて、上側の把持部302の係合部309が下側の把持部303の係合部310に嵌って固定される。更に外筒350を押し進めると、即ち医療用クリップ301の紐321に引掛けられているデリバリーシステムのスプリング351に接続されたフック352を引っ張ると、図32(図34(d)に相当)に示されるように、上側の把持部302の垂直方向に垂れ下がった係合部309の第2の延出部309cが外筒350により前方に押されて、固定が解除される。
こうして、図33(図34(e)に相当)に示されるように、外筒350を戻すと、つまり、医療用クリップ301の後面319にデリバリーシステムのフック352を当接させて、医療用クリップ301を前方に押し出すと、再び上側の把持部302と下側の把持部303が開く。
ここで、第5の実施形態に係る医療用クリップは、図35(a)乃至(c)に示されるように改良することができる。ここでは、図28と同一構成については同一符号を付して重複した説明は省略する。医療用クリップの上側の把持部302の湾曲部312の先端方向近傍に外側(幅方向)に突出した突出部360を設けてもよく、これにより上側の把持部302の係合部309が下側の把持部303の係合部310に係合した状態から、外筒350を前方に出すと、この突出部360により上側の把持部302が当該突出部360の突出方向とは逆方向にねじれて、係合(固定)がスライドして外れる。図35(a)乃至(c)では、同様の突出部361を下側の把持部303の湾曲部313の先端方向近傍に設けているが、これによれば更に下側の把持部303を突出部361の突出方向とは逆方向にねじらせて、上記係合の解除を更に迅速に進めることが可能である。尚、この例では、突出部360,361を設ける例を示したが、いずれか一方でもよいことは勿論である。
以上説明したように、本発明の第5の実施形態によれば、円筒部318と、上記円筒部318の中でU字状に折り曲げられて、両端が当該円筒部318から延出された開閉自在の上側の把持部302及び下側の把持部303とを有し、上記上側の把持部302は、当該上側の把持部302の長手方向と垂直な下方向に垂れ下がった第1の係合部としての係合部309を有しており、上記下側の把持部303は、当該第1の係合部と係合する第2の係合部としての係合部310を有していることを特徴とする医療用クリップが提供される。
ここで、上記上側の把持部302には、外側に向けて突出した第1の湾曲部としての湾曲部312が設けられており、上記下側の把持部303には、外側に向けて突出した第2の湾曲部としての湾曲部313が設けられており、使用時には、外筒350のエッジにより上記第1及び第2の湾曲部が内側に押されて、上記上側の把持部302と下側の把持部303が閉まることを特徴としてもよい。
また、上記第1の係合部309は、下方に延びた第1の延出部309aと、U字状に曲がったU字状部309bと、再び下方に延びる第2の延出部309cとからなることを特徴としてもよい。
また、上記上側の把持部302と下側の把持部303が閉まると、上記第1の係合部309の上記U字状部309bが、上記第2の係合部310に係合することを特徴としてもよい。
また、上記第1の係合部309の上記U字状部309bが、上記第2の係合部310に係合した状態から、更に外筒350の中で当該医療用クリップ301を引き込むと、上記外筒350のエッジにより上記第1の係合部309の上記第2の延出部309cが前方に押されて、上記第1の係合部309の上記U字状部309bの上記第2の係合部310への係合が解除されることを特徴としてもよい。
また、上記第2の係合部310は、逆U字状になっていることを特徴としてもよい。
上記上側の把持部302及び下側の把持部303の先端部分には先端部(304a,304b,305a,305b,307a,307b,308a,308b)が設けられており、当該先端部は、溝部306,311により少なくとも2つの部分に分離されていることを特徴としてもよい。
また、円筒部318と、上記円筒部318の中でU字状に折り曲げられて、両端が当該円筒部318から延出された開閉自在の上側の把持部302及び下側の把持部302とを備え、上記上側の把持部302は、外側に向けて突出した第1の湾曲部312と、当該上側の把持部302の長手方向と垂直な下方向に垂れ下がった第1の係合部309を有し、上記下側の把持部303は、外側に向けて突出した第2の湾曲部313と、上記第1の係合部309と係合する第2の係合部310を有し、使用時には外筒350のエッジにより上記第1及び第2の湾曲部312,313が内側に押されて、上記上側の把持部302と下側の把持部303が閉まり、上記第1の係合部309と上記第2の係合部310が係合し、上記上側の把持部302は上記第1の湾曲部312の近傍に幅方向外側に突出した第1の突出部360を更に有しており、上記下側の把持部303は上記第2の湾曲部313の近傍に幅方向外側に突出した第2の突出部361を更に有しており、上記閉じた状態から外筒350の中で当該医療用クリップ301を更に引き込むと、上記第1の突出部360及び第2の突出部361が外筒350のエッジにより押され、上記上側の把持部302及び下側の把持部303の相対的位置関係が幅方向にスライドし、上記第1の係合部309と第2の係合部3010の係合の解除を補助することを特徴とする医療用クリップが提供される。
(第6の実施形態)
図36には本発明の第6の実施形態に係る医療用クリップの構成を示し説明する。図36(a)は閉じた状態を示しており、図36(b)は開いた状態を示している。
図36(a)に示されるように、医療用クリップ401において、円筒部404には金属からなる把持部402,403の一端が固定されており、これら把持部402,403の外側(外周)に巻き付くようにバネ405が配置されている。バネ405の一端は、円筒部404に固定されている。このバネ405は、通常の状態では、把持部402,403の全長に亘って取り巻くため、把持部402,403は閉じた状態となる。把持部402の先端には、前方先端部402a、後方先端部402bが設けられており、把持部403の先端には、前方選択部403a、後方先端部403bが設けられている。
そして、バネ405の把持部402,403の先端よりの一端には、固定部406にて牽引の糸408が接続されており、その糸408は把持部402,403の間を通り、更には円筒部404の中央の穴を通り、円筒部404の後方に位置する輪407に接続されている。この輪407の部分は、可塑性を有していてもよい。
この状態から、図36(b)に示されるように、バネ405に接続された牽引の糸408を、輪407の部分にデリバリーシステムのスプリング451に接続されたフック452を引っ掛けて引っ張ると、バネ405が押し潰されて、バネ405による把持部402,403の固定が解除され、把持部402,403が金属本来のくせで開く。
ここで、図37には、医療用クリップ401に採用可能な円筒部の改良例を示す。図37(a)は、図36(a),(b)で示した例であり、後面に球面状のくぼみを有する形状である。図37(b)は後面が垂直平面となっている形状である。図37(c)は、後面が球面状(ドーム状)に隆起した形状となっている。そして、図37(d)は、後面が球面状に隆起し、中央部分にデリバリーシステムのフック452が入る球面状のくぼみが設けられた例である。
なお、第6の実施形態に係る医療用クリップは、図38(a),(b)に示されるように改良することが可能である。即ち、把持部402,403の先端近傍に当該把持部402,403の長手方向に対して垂直な方向に所定長延びたストッパ部460,461を設けてもよい。このストッパ部460,461によれば、バネ405が必要以上に先端部近傍に行かないように調整することが可能となる。
以上説明したように、本発明の第6の実施形態によれば、円筒部404と、当該円筒部404に一端が固定された1対の把持部402,403と、上記一対の把持部402,403を取り巻くように配置され、一端が上記円筒部404に固定されたバネ405とを有し、上記バネ405を上記把持部402,403の後方に引っ張ると、当該バネ405が押し潰されて、上記把持部402,403が露呈し、開くことを特徴とする医療用クリップが提供される。
ここで、上記各把持部402,403の先端近傍には、上記バネ405の位置を規制するためのストッパ部460,461が更に設けられていることを特徴としてもよい。
1 医療用クリップ
2 把持部
2a 前方先端部
2b 後方先端部
2c 屈曲点
2d 中間点
3 把持部
3a 前方先端部
3b 後方先端部
3c 屈曲点
3d 中間点
4 円筒部
4a 後面
5a,5b 突出部
6 紐
7 U字状部
10 デリバリーシステム
11 保護のシース
12 外筒
12a グリップ部
13 スプリング
14 フック
30 医療用クリップ
32,33 把持部
34 円筒部
35a,35b 磁石
50,51 把持部
52 バネ
60,61 把持部
62,63 磁石
64 スプリング
201 医療用クリップ
202 上板
203 下板
204a,204b 前方先端部
205a.205b 後方先端部
206 溝
207 前方先端部
208 後方先端部
209a,209b 係合部
210a,210b 爪部
211a,211b 係合部
212,213 湾曲部
214,215 直線部
216,217 装着部
218 円筒部
219 後面
220a,220b 突出部
221 紐
250 外筒
251 スプリング
252 フック
260 スプリング部
261 軸部
301 医療用クリップ
302 上側の把持部
303 下側の把持部
304a,304b 前方先端部
305a.305b 後方先端部
306 溝
307a,307b 前方先端部
308a,308b 後方先端部
309 係合部
309a 第1の延出部
309b U字状部
309c 第2の延出部
310 係合部
311 溝
312,313 湾曲部
314,315 直線部
316 基部
318 円筒部
319 後面
320a,320b 突出部
321 紐
350 外筒
351 スプリング
352 フック
360,361 突出部
401 医療用クリップ
402,403 把持部
404 円筒部
405 バネ
406 固定部
407 輪
408 牽引の糸
450 外筒
451 スプリング
452 フック

Claims (31)

  1. 円筒部と、上記円筒部の中でU字状に折り曲げられて、両端が当該円筒部から延出された開閉自在の把持部と、を備えたこと
    を特徴とする医療用クリップ。
  2. 上記円筒部の後面は、内向きに半ドーム状に凹んでおり、放射状に溝が付けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の医療用クリップ。
  3. 上記円筒部の後面には、紐が付けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の医療用クリップ。
  4. 上記円筒部の後面には、三角形状の2枚の可塑性を有するフラップ状の突出部が設けられており、上記紐は当該突出部の角に付けられていること
    を特徴とする請求項3に記載の医療用クリップ。
  5. デリバリーシステムに装填されるもので、
    上記把持部の略中間部分は通常の状態で上記デリバリーシステムの外筒より張り出しており、当該略中間部分の先で2本の把持部が交差していること
    を特徴とする請求項1に記載の医療用クリップ。
  6. 上記把持部の略中間部分の張り出しを上記デリバリーシステムの外筒のエッジで押圧することで、当該把持部の先端が開くこと
    を特徴とする請求項5に記載の医療用クリップ。
  7. 上記把持部の先端近傍に磁石を配設し、把持部が閉じる力を強めていること
    を特徴とする請求項1に記載の医療用クリップ。
  8. 上記把持部の先端に円筒部側に鋭角に屈曲した後方先端部を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の医療用クリップ。
  9. 上記後方先端部は、把持部を開いた状態で当該把持部の長軸方向に対して円筒部側に90度以内となっていること
    を特徴とする請求項8に記載の医療用クリップ。
  10. 上記把持部の少なくとも一部は形状記憶合金で構成されており、温水をかけることにより開くことが可能であること
    を特徴とする請求項1に記載の医療用クリップ。
  11. デリバリーシステムの外筒の中に複数連続して配置可能であること
    を特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の医療用クリップ。
  12. スプリングと、
    上記スプリングの外周を覆うもので、グリップ部を有する外筒と、
    上記外筒の外周を覆う保護のシースと、
    上記スプリングの先端に配設された回転自在のフックと、を有すること
    を特徴とするデリバリーシステム。
  13. 円筒部と、
    第1の装着部を有し、当該第1の装着部により上記円筒部に装着された上板と、
    第2の装着部を有し、当該第2の装着部により上記円筒部に装着された下板と、
    を備え、上記上板及び上記下板が所定角度で開いた状態となっていること
    を特徴とする医療用クリップ。
  14. 上記上板には、外側に向けて突出した第1の湾曲部が設けられており、
    上記下板には、外側に向けて突出した第2の湾曲部が設けられており、
    使用時には、外筒のエッジにより上記第1及び第2の湾曲部が内側に押されて、上記上板及び下板が閉まること
    を特徴とする請求項13に記載の医療用クリップ。
  15. 上記上板には、当該上板の長手方向の垂直な幅方向に湾曲した形状の第1の係合部が設けられており、上記下板には、第2の係合部が設けられており、上記上板と上記下板が閉まると、上記第1の係合部が上記第2の係合部に係合すること
    を特徴とする請求項14に記載の医療用クリップ。
  16. 上記上板及び下板の先端部分には先端部が設けられており、当該先端部は、溝部により少なくとも2つの部分に分離されていること
    を特徴とする請求項13に記載の医療用クリップ。
  17. 上記下板は、上記第2の係合部より先端側に当該第2の係合部よりも幅の狭い直線部を有すること
    を特徴とする請求項15に記載の医療用クリップ。
  18. 上記下板は、上記第2の係合部と上記直線部との境界位置において外側に張り出した爪部を有しており、
    上記第1の係合部に上記第2の係合部が係合した状態で、上記上板に対して上記下板を後方にスライドさせると、係合が解除され、上記爪部により当該第1の係合部に上記第2の係合部が再係合するのを防止されること
    を特徴とする請求項15に記載の医療用クリップ。
  19. 使用時には、外筒のエッジに上記上板の第1の係合部が引っかかり、上板に対して下板が後方にスライドされ、上記第1の係合部が上記下板の第2の係合部から当該第2の係合部よりも幅の狭い直線部へとスライドし、係合が解除されること
    を特徴とする請求項18に記載の医療用クリップ。
  20. 上記円筒部は、硬質ゴムでできており、変形自在であること
    を特徴とする請求項13に記載の医療用クリップ。
  21. 上記円筒部に換えて、スプリング部と軸部を採用し、上板をスプリング部に装着し、下板を軸部に装着して、上板に対する下板の後方へのスライドを自在としたこと
    を特徴とする請求項13に記載の医療用クリップ。
  22. 円筒部と、
    上記円筒部の中でU字状に折り曲げられて、両端が当該円筒部から延出された開閉自在の上側の把持部及び下側の把持部と、を有し、
    上記上側の把持部は、当該上側の把持部の長手方向と垂直な下方向に垂れ下がった第1の係合部を有しており、上記下側の把持部は、当該第1の係合部と係合する第2の係合部を有していること
    を特徴とする医療用クリップ。
  23. 上記上側の把持部には、外側に向けて突出した第1の湾曲部が設けられており、
    上記下側の把持部には、外側に向けて突出した第2の湾曲部が設けられており、
    使用時には、外筒のエッジにより上記第1及び第2の湾曲部が内側に押されて、上記上側の把持部と下側の把持部が閉まること
    を特徴とする請求項22に記載の医療用クリップ。
  24. 上記第1の係合部は、下方に延びた第1の延出部と、U字状に曲がったU字状部と、再び下方に延びる第2の延出部とからなること
    を特徴とする請求項23に記載の医療用クリップ。
  25. 上記上側の把持部と下側の把持部が閉まると、上記第1の係合部の上記U字状部が、上記第2の係合部に係合すること
    を特徴とする請求項24に記載の医療用クリップ。
  26. 上記第1の係合部の上記U字状部が、上記第2の係合部に係合した状態から、更に外筒の中で当該医療用クリップを引き込むと、上記外筒のエッジにより上記第1の係合部の上記第2の延出部が前方に押されて、上記第1の係合部の上記U字状部の上記第2の係合部への係合が解除されること
    を特徴とする請求項25に記載の医療用クリップ。
  27. 上記第2の係合部は、逆U字状になっていること
    を特徴とする請求項26に記載の医療用クリップ。
  28. 上記上側の把持部及び下側の把持部の先端部分には先端部が設けられており、当該先端部は、溝部により少なくとも2つの部分に分離されていること
    を特徴とする請求項22に記載の医療用クリップ。
  29. 円筒部と、
    上記円筒部の中でU字状に折り曲げられて、両端が当該円筒部から延出された開閉自在の上側の把持部及び下側の把持部と、を備え、
    上記上側の把持部は、外側に向けて突出した第1の湾曲部と、当該上側の把持部の長手方向と垂直な下方向に垂れ下がった第1の係合部を有し、上記下側の把持部は、外側に向けて突出した第2の湾曲部と、上記第1の係合部と係合する第2の係合部を有し、
    使用時には外筒のエッジにより上記第1及び第2の湾曲部が内側に押されて、上記上側の把持部と下側の把持部が閉まり、上記第1の係合部と上記第2の係合部が係合し、
    上記上側の把持部は上記第1の湾曲部の近傍に幅方向外側に突出した第1の突出部を更に有しており、上記下側の把持部は上記第2の湾曲部の近傍に幅方向外側に突出した第2の突出部を更に有しており、
    上記閉じた状態から外筒の中で当該医療用クリップを更に引き込むと、上記第1の突出部及び第2の突出部が外筒のエッジにより押され、上記上側の把持部及び下側の把持部の相対的位置関係が幅方向にスライドし、上記第1の係合部と第2の係合部の係合の解除を補助すること
    を特徴とする医療用クリップ。
  30. 円筒部と、
    当該円筒部に一端が固定された1対の把持部と、
    上記一対の把持部を取り巻くように配置され、一端が上記円筒部に固定されたバネと、
    を有し、上記バネを上記把持部の後方に引っ張ると、当該バネが押し潰されて、上記把持部が露呈し、開くこと
    を特徴とする医療用クリップ。
  31. 上記各把持部の先端近傍には、上記バネの位置を規制するためのストッパ部が更に設けられていること
    を特徴とする請求項30に記載の医療用クリップ。
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