JPWO2016185898A1 - 車両用窓ガラス及びアンテナ - Google Patents

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Abstract

ガラス板と誘電体との間に配置された導電体と、アンテナとを備える車両用窓ガラスであって、前記導電体は、凹部が設けられた上縁部を有し、前記凹部は、前記導電体の上外縁から下方に延伸する第1の縦端辺と第2の縦端辺とに挟まれた領域であり、前記アンテナは、給電部と、前記給電部に電気的に接続されるアンテナ素子とを有し、前記車両用窓ガラスの平面視で、前記給電部の少なくとも一部及び前記アンテナ素子の少なくとも一部は、前記第1の縦端辺の上方への第1の延長線と前記第2の縦端辺の上方への第2の延長線とに挟まれた領域と、前記凹部との少なくとも一方の領域に位置し、前記給電部は、前記凹部の下端よりも前記第1の縦端辺に近い位置に設けられた、車両用窓ガラス。

Description

本発明は、車両用窓ガラス及びアンテナに関する。
導電性薄膜を有する車両用窓ガラスにおいて、アンテナパターンの給電点を導電性薄膜の膜抜き領域に設ける技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2001−127520号公報
上述の膜抜き領域のような凹部には、レインセンサやカメラ等の電装製品が取り付けられることが多い。しかしながら、従来技術のように、アンテナの給電部が凹部の中央部や下部に位置していると、給電部に接続される同軸ケーブル等の配線部材が、当該電装製品の凹部への取り付けの邪魔になりやすい。
そこで、同軸ケーブル等の配線部材が電装製品の凹部への取り付けの邪魔にならないように、当該配線部材を給電部に接続できる、車両用窓ガラス及びアンテナの提供を目的とする。
一つの案では、
ガラス板と、誘電体と、前記ガラス板と前記誘電体との間に配置された導電体と、アンテナとを備える車両用窓ガラスであって、
前記導電体は、凹部が設けられた上縁部を有し、
前記凹部は、前記導電体の上外縁から下方に延伸する第1の縦端辺と第2の縦端辺とに挟まれた領域であり、
前記アンテナは、給電部と、前記給電部に電気的に接続されるアンテナ素子とを有し、
前記車両用窓ガラスの平面視で、前記給電部の少なくとも一部及び前記アンテナ素子の少なくとも一部は、前記第1の縦端辺の上方への第1の延長線と前記第2の縦端辺の上方への第2の延長線とに挟まれた領域と、前記凹部との少なくとも一方の領域に位置し、
前記車両用窓ガラスの平面視で、前記給電部は、前記凹部の下端よりも前記第1の縦端辺に近い位置に設けられた、車両用窓ガラスが提供される。
一態様によれば、前記給電部は、前記凹部の下端よりも前記第1の縦端辺の上端に近い位置に設けられることにより、前記第1の縦端辺の上端の近傍に位置する。よって、同軸ケーブル等の配線部材が電装製品の凹部への取り付けの邪魔にならないように、当該配線部材を給電部に接続することができる。
車両用窓ガラスの構成の一例を示す平面図である。 車両用窓ガラスの構成の一例を示す平面図である。 車両用窓ガラスの構成の一例を示す平面図である。 車両用窓ガラスの構成の一例を示す平面図である。 車両用窓ガラスの構成の一例を示す平面図である。 車両用窓ガラスの構成の一例を示す平面図である。 車両用窓ガラスの構成の一例を示す平面図である。 車両用窓ガラスの断面の一例を示す部分断面図である。 車両用窓ガラスの断面の一例を示す部分断面図である。 車両用窓ガラスの断面の一例を示す部分断面図である。 車両用窓ガラスの断面の一例を示す部分断面図である。 車両用窓ガラスの断面の一例を示す部分断面図である。 同軸ケーブルの接続の一例を示す図である。 同軸ケーブルの接続の一例を示す図である。 アンテナの一例を示す平面図である。 アンテナの一例を示す平面図である。 アンテナの一例を示す平面図である。 アンテナの一例を示す平面図である。 車両用窓ガラスの構成の一例を示す平面図である。 アンテナの形態別のアンテナ利得の測定結果を示す図である。 アンテナの形態別のアンテナ利得の測定結果を示す図である。 アンテナの一例を示す平面図である。 アンテナの一例を示す平面図である。 アンテナの一例を示す平面図である。 第1の給電部と第2の給電部の外形の一例を示す平面図である。 アンテナの形態別のアンテナ利得の測定結果を示す図である。 アンテナの一例を示す平面図である。 アンテナの一例を示す平面図である。 アンテナの一例を示す平面図である。 アンテナの一例を示す平面図である。 アンテナの形態別のアンテナ利得の測定結果を示す図である。 アンテナの形態別のアンテナ利得の測定結果を示す図である。 アスペクト比の違いによるアンテナ利得の測定結果の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態の説明を行う。なお、形態を説明するための図面において、方向について特に記載のない場合には図面上での方向をいうものとし、各図面の基準の方向は、記号、数字の方向に対応する。また、平行、直角などの方向は、本発明の効果を損なわない程度のズレを許容するものである。また、本発明が適用可能な窓ガラスとして、例えば、車両の前部に取り付けられるフロントガラスが挙げられる。なお、窓ガラスは、車両の後部に取り付けられるリヤガラス、車両の側部に取り付けられるサイドガラス、車両の天井部に取り付けられるルーフガラスなどでもよい。
図1は、一実施形態である窓ガラス101を平面視で示す平面図である。窓ガラス101は、第1のガラス板11と、第2のガラス板12と、導電体13と、アンテナ1とを備える車両用窓ガラスの一例である。図1は、第1のガラス板11と第2のガラス板12とが重なっている状態を示し、導電体13が第2のガラス板12を介して透けて見えている状態を示す。
第1のガラス板11及び第2のガラス板12は、透明又は半透明な板状の誘電体である。窓ガラス101は、車外側に配置される第1のガラス板11と車内側に配置される第2のガラス板12とを中間膜を介して貼り合わせた合わせガラスである。
なお、本実施形態の車両用窓ガラスは、複数のガラス板を貼り合わせた合わせガラスに限られず、例えば、一枚のガラス板と、板状の誘電体と、当該一枚のガラス板と当該板状の誘電体との間に配置された導電体とを備えるものでもよい。
導電体13は、第1のガラス板11と第2のガラス板12との間に平面状に広がるように配置された導電体の一例である。図1の導電体13は、例えば、車外から到来する太陽光を反射して断熱する導電膜である。導電膜は、透明又は半透明な導電性の膜である。
導電体13は、例えば、第1のガラス板11の車室内側の表面又は第2のガラス板12の車室外側の表面に積層されて設けられる。導電体13は、窓ガラス101が合わせガラスの場合、合わせガラスに構成される第1のガラス板11と第2のガラス板12との間に挟まれて配置されてもよいし、中間膜と一方のガラス板との間に挟まれて配置されてもよい。
導電体13は、導電材料(例えば銀等)を、スパッタ法等によって、ガラス板の表面に蒸着処理されてコーティング形成された形態でもよい。または、ガラス板とは別部品である樹脂フィルム(例えば、ポリエチレンテレフタラートなど)の表面に蒸着処理されてコーティング形成された形態でもよい。また、導電材料には、例えば、酸化亜鉛系膜(例えば、ガリウムを含有する酸化亜鉛膜(GZO膜)、ITO(インジウムと錫の複合酸化物)、金、銅などが使用されてもよい。
導電体13の外縁の少なくとも一部は、第1のガラス板11の外縁であるガラス縁11a〜11dに対してオフセットされているが、ガラス縁11a〜11dに揃っていてもよい。導電体13は、上外縁13aと、右外縁13bと、下外縁13cと、左外縁13dとを有する。なお、導電体13の形状は、図示の形態に限られない。
導電体13は、上外縁13aに対して凹んだ凹部41が設けられた上縁部13eを有する。凹部41は、左右方向が第1の縦端辺21と第2の縦端辺22とに挟まれた領域である。第1の縦端辺21と第2の縦端辺22は、導電体13の上外縁13aから下方に延伸する縁であり、導電体13の外縁の一部である。第1の縦端辺21は、左側の上外縁13aの左側上端21aから左側下端21bまで延伸し、第2の縦端辺22は、右側の上外縁13aの右側上端22aから右側下端22bまで延伸する。横端辺23は、左側下端21bと右側下端22bとを結ぶ縁であり、導電体13の外縁の一部である。横端辺23は、凹部41の下端でもある。
アンテナ1は、第1の給電部16と、第1の給電部16に電気的に接続されるアンテナ素子18とを有し、第1の給電部16を介して給電される。アンテナ1は、例えば、第1の給電部16を一つの電極として備える単極タイプのモノポールアンテナである。アンテナ1の場合、例えば図13に示されるように、受信回路を含む信号処理装置に接続される同軸ケーブル201の内部導体が第1の給電部16に電気的に接続され、当該同軸ケーブル201の外部導体が車体(グランド162)に電気的に接続される。
窓ガラス101の平面視で、第1の給電部16の少なくとも一部及びアンテナ素子18の少なくとも一部は、凹部41と延長領域42との少なくとも一方の領域に位置する。延長領域42は、第1の縦端辺21の上方への第1の延長線31と第2の縦端辺22の上方への第2の延長線32とに挟まれた領域の一例である。延長領域42の上端は、ガラス縁11aに一致する。
第1の給電部16の少なくとも一部及びアンテナ素子18の少なくとも一部が、凹部41と延長領域42との少なくとも一方の領域に位置することにより、窓ガラス101の平面視での導電体13の領域の面積が、第1の給電部16及びアンテナ素子18の配置によって削減され難くなる。つまり、第1の給電部16及びアンテナ素子18の配置領域として凹部41と延長領域42が利用されるので、導電体13の必要な領域の面積を容易に確保することができる。よって、例えば導電体13が断熱性を有する導電膜である場合、断熱可能な領域が導電体13の面積削減により縮小することを抑制することができる。
窓ガラス101の平面視で、第1の給電部16は、凹部41の横端辺23よりも第1の縦端辺21に近い位置に設けられている。つまり、窓ガラス101の平面視で、第1の給電部16と第1の縦端辺21との最短距離は、第1の給電部16と凹部41の横端辺23との最短距離よりも短い。
このように、第1の給電部16は、横端辺23よりも第1の縦端辺21に近い位置に設けられることにより、第1の縦端辺21の近傍に位置するので、凹部41への電装製品の取り付けに邪魔にならないように、同軸ケーブル等の配線部材を第1の給電部16に接続することができる。後述の図2〜7で示される実施形態についても同様である。
窓ガラス101の平面視で、第1の給電部16は、凹部41の横端辺23よりも第1の縦端辺21の上端21aに近い位置に設けられている。つまり、窓ガラス101の平面視で、第1の給電部16と第1の縦端辺21の上端21aとの最短距離は、第1の給電部16と凹部41の横端辺23との最短距離よりも短い。
このように、第1の給電部16は、横端辺23よりも第1の縦端辺21の上端21aに近い位置に設けられることにより、上端21aの近傍に位置するので、凹部41への電装製品の取り付けに邪魔にならないように、同軸ケーブル等の配線部材を第1の給電部16に接続することができる。後述の図2〜7で示される実施形態についても同様である。
図1において、窓ガラス101は、アンテナ1の少なくとも一部及び凹部41の少なくとも一部を隠蔽する隠蔽膜60を備えてもよい。隠蔽膜60は、アンテナ1の少なくとも一部及び凹部41の少なくとも一部と、第1のガラス板11との間に配置される。これにより、窓ガラスを車外側から平面視で見ると、隠蔽膜60に重なる部分(アンテナ1の少なくとも一部及び凹部41の少なくとも一部)が見え難くなるので、窓ガラス101のデザイン性が向上する。隠蔽膜60は、例えば、第1のガラス板11の表面に形成されるセラミックスである。隠蔽膜60の具体例として、黒色セラミックス膜等の焼成体が挙げられる。
隠蔽膜60は、窓ガラス101の平面視で、隠蔽縁61とガラス縁11a〜11dとの間に形成される。隠蔽縁61は、隠蔽膜60の膜縁である。図1の場合、隠蔽膜60は、第1の給電部16、アンテナ素子18、凹部41及び延長領域42を隠蔽する。
図2は、一実施形態である窓ガラス102を平面視で示す平面図である。窓ガラス102の構成のうち窓ガラス101と同様の構成についての説明は、窓ガラス101の構成についての上述の説明を援用する。窓ガラス102は、窓ガラス101のアンテナ1とは異なる形態のアンテナ2を備える。
アンテナ2は、第1の給電部16と、第2の給電部17と、アンテナ素子18とを有し、第1の給電部16及び第2の給電部17を介して給電される。第1の給電部16は、アンテナ素子18に電気的に接続され、第2の給電部17は、導電体13の上縁部13eに電気的に接続される。
アンテナ2は、第1の給電部16及び第2の給電部17を一対の電極として備える双極タイプのモノポールアンテナである。アンテナ2の場合、例えば図14に示されるように、受信回路を含む信号処理装置に接続される同軸ケーブル201の内部導体が第1の給電部16に電気的に接続され、当該同軸ケーブル201の外部導体が第2の給電部17に電気的に接続される。つまり、アンテナ2は、導電体13をグランドとして利用するモノポールアンテナである。
第2の給電部17は、例えば、凹部41に対して第1の縦端辺21側の上縁部13e(図示では、左側の上縁部13e)に電気的に接続される。これにより、第1の給電部16と第2の給電部17とが近接するので、一本の同軸ケーブルを第1の給電部16及び第2の給電部17に容易に接続することができる。
例えば、第2の給電部17は、窓ガラス102の平面視で、第1の縦端辺21が第1の給電部16と第2の給電部17との間を通過するように、上縁部13eに電気的に接続されてもよい。これにより、第1の給電部16と第2の給電部17とが近接するので、一本の同軸ケーブルを第1の給電部16及び第2の給電部17に容易に接続することができる。なお、第1の縦端辺21は、窓ガラス102の平面視で、第1の給電部16と第2の給電部17の少なくとも一方に重なってもよい。
図2の場合、隠蔽膜60は、第1の給電部16、第2の給電部17、アンテナ素子18、凹部41及び延長領域42を隠蔽する。
図3は、一実施形態である窓ガラス103を平面視で示す平面図である。窓ガラス103の構成のうち窓ガラス101,102と同様の構成についての説明は、窓ガラス101,102の構成についての上述の説明を援用する。窓ガラス103は、窓ガラス102とは異なる形態の導電体13を備える。
導電体13は、上バスバー26と、下バスバー27と、導電膜51とを備える。上バスバー26は、導電体13の上縁部13eに設けられた上側帯状電極の一例である。下バスバー27は、導電体13の下縁部13fに設けられた下側帯状電極の一例である。導電膜51は、上バスバー26及び下バスバー27(一対のバスバー26,27)に導電的に接続される導電膜の一例である。導電膜51は、例えば、上バスバー26の下辺に接続される上辺と、下バスバー27の上辺に接続される下辺とを有する。左側の上バスバー26は、第1の縦端辺21及び横端辺23の左側部分を有し、右側の上バスバー26は、第2の縦端辺22及び横端辺23の右側部分を有する。
導電膜51は、例えば、電圧が一対のバスバー26,27間に印加されることにより電流が導電膜51に流れることによって、窓ガラス103を加熱させて、窓ガラス103の融雪、融氷、防曇などを行うことを可能にする導体である。あるいは、導電膜51は、一対のバスバー26,27間に取り付けられたセンサが、一対のバスバー26,27間の電圧、電流又は抵抗などの変化をモニターすることによって、窓ガラス103の割れを検出することを可能にする導体でもよい。導電膜51の用途は、限定されない。
第1の給電部16の少なくとも一部及びアンテナ素子18の少なくとも一部が、凹部41と延長領域42との少なくとも一方の領域に位置することにより、窓ガラス101の平面視での導電膜51の領域の面積が、第1の給電部16及びアンテナ素子18の配置によって削減され難くなる。つまり、第1の給電部16及びアンテナ素子18の配置領域として凹部41と延長領域42が利用されるので、導電膜51の必要な領域の面積を容易に確保することができる。よって、例えば、加熱可能な領域が導電膜51の面積削減により縮小することを抑制することができる。
図示の場合、上バスバー26は、左右で二つに分割されているが、三つ以上に分割されてもよい。上バスバー26は、分割されなくてもよい。下バスバー27についても同様である。
上下方向に対向する一対のバスバー26,27は、例えば、第1のガラス板11の車室内側の表面又は第2のガラス板12の車室外側の表面に積層されて設けられる。一対のバスバー26,27は、窓ガラス103が合わせガラスの場合、合わせガラスに構成される第1のガラス板11と第2のガラス板12との間に挟まれて配置されてもよいし、中間膜と一方のガラス板との間に挟まれて配置されてもよい。一対のバスバー26,27は、導電膜51と同じ層に配置されてもよいし、補助部材を介して導電膜51との導電的接続が確保できれば異なる層に配置されてもよい。
導電膜51に電流を流すための電圧を一対のバスバー26,27間に印加するため、窓ガラス103の車両搭載状態では、例えば、一方の上バスバー26には、電源部が導電的に接続され、もう一方の下バスバー27には、グランド部が導電的に接続される。電源部は、例えば、バッテリ等の直流電源の正極であり、グランド部は、バッテリ等の直流電源の負極や車体フレーム(ボディアース)である。逆に、電源部が下バスバー27に接続され、且つ、グランド部が上バスバー26に接続されてもよい。
一対のバスバー26,27と電源部及びグランド部との電気的な接続構造は、特に限定されない。例えば、一対のバスバー26,27が合わせガラスの内部に積層されている場合、合わせガラスの外縁部から引き出された銅箔等の電極取り出し部を介して、一対のバスバー26,27は、電源部及びグランド部に電気的に接続される。または、合わせガラスの一方のガラス板の一部を切り欠いて露出した一対のバスバー26,27に、電源部及びグランド部が電気的に接続されてもよい。
導電体13は、右バスバー24と、左バスバー25とを備えてもよい。右バスバー24は、導電体13の右縁部に設けられた右側帯状電極の一例である。左バスバー25は、導電体13の左縁部に設けられた左側帯状電極の一例である。導電膜51は、右バスバー24及び左バスバー25に導電的に接続される。導電膜51は、例えば、右バスバー24の左辺に接続される右辺と、左バスバー25の右辺に接続される左辺とを有する。上記同様、電圧が右バスバー24と左バスバー25との間に印加されることにより電流が導電膜51に流れることによって、窓ガラス103の融雪等を行うことができる。
なお、導電体13は、一対のバスバー26,27と、一対のバスバー24,25との少なくとも一方を備えるものでもよい。後述の図6についても同様である。
第2の給電部17は、例えば、凹部41に対して第1の縦端辺21側の上バスバー26(図示では、左側の上バスバー26)に電気的に接続される。これにより、第1の給電部16と第2の給電部17とが近接するので、一本の同軸ケーブルを第1の給電部16及び第2の給電部17に容易に接続することができる。第2の給電部17は、上バスバー26と導電膜51の少なくとも一方と電気的に接続される。
図3の場合、隠蔽膜60は、第1の給電部16、第2の給電部17、アンテナ素子18、凹部41、延長領域42、上バスバー26及び下バスバー27を隠蔽する。
図4は、一実施形態である窓ガラス104を平面視で示す平面図である。窓ガラス104の構成のうち窓ガラス101〜103と同様の構成についての説明は、窓ガラス101〜103の構成についての上述の説明を援用する。窓ガラス104は、窓ガラス103とは異なる形態の導電体13を備える。
導電体13は、上バスバー26と、下バスバー27と、複数の導電線52とを備える。導電線52は、上バスバー26及び下バスバー27(一対のバスバー26,27)に導電的に接続される導電線の一例である。複数の導電線52は、それぞれ、上バスバー26の下辺に接続される上端と、下バスバー27の上辺に接続される下端とを有する。隣り合う導電線52の間隔は、任意である。
複数の導電線52は、例えば、電圧が一対のバスバー26,27間に印加されることにより電流が複数の導電線52に流れることによって、窓ガラス104を加熱させて、窓ガラス104の融雪、融氷、防曇などを行うことを可能にする導体である。あるいは、複数の導電線52は、一対のバスバー26,27間に取り付けられたセンサが、一対のバスバー26,27間の電圧、電流又は抵抗などの変化をモニターすることによって、窓ガラス104の割れを検出することを可能にする導体でもよい。導電線52の用途は、限定されない。
第1の給電部16の少なくとも一部及びアンテナ素子18の少なくとも一部が、凹部41と延長領域42との少なくとも一方の領域に位置することにより、窓ガラス101の平面視での導電線52が配線される領域の面積が、第1の給電部16及びアンテナ素子18の配置によって削減され難くなる。つまり、第1の給電部16及びアンテナ素子18の配置領域として凹部41と延長領域42が利用されるので、導電線52の必要な配線領域の面積を容易に確保することができる。よって、例えば、加熱可能な領域が導電線52の配線領域の面積削減により縮小することを抑制することができる。
図5は、一実施形態である窓ガラス105を平面視で示す平面図である。窓ガラス105の構成のうち窓ガラス101,102と同様の構成についての説明は、窓ガラス101,102の構成についての上述の説明を援用する。窓ガラス105は、窓ガラス102のアンテナ2とは異なる形態のアンテナ3を備える。
アンテナ3は、第1の給電部16と、第2の給電部17と、アンテナ素子19と、スロット20とを有し、第1の給電部16及び第2の給電部17を介して給電される。第1の給電部16は、アンテナ素子19に電気的に接続され、第2の給電部17は、導電体13の上縁部13eに電気的に接続される。アンテナ素子19及びスロット20は、凹部41に設けられる。
アンテナ3は、アンテナ素子19と第1の縦端辺21との間に形成されるスロット20を有するスロットアンテナである。スロット20は、アンテナ素子19と横端辺23との間に形成されるスロット部分も含むものである。アンテナ素子19の第1の給電部16とは反対側の先端は、導電体13に横端辺23で電気的に接続される。
アンテナ3は、第1の給電部16及び第2の給電部17を一対の電極として備える双極タイプのスロットアンテナである。アンテナ3の場合、例えば、受信回路を含む信号処理装置に接続される同軸ケーブルの内部導体が第1の給電部16に電気的に接続され、当該同軸ケーブルの外部導体が第2の給電部17に電気的に接続される。
スロット20は、窓ガラス105の平面視で見ると、第1の給電部16と第2の給電部17との隙間を通って、導電体13の上外縁13aで上方に開放する開放端を有する。
窓ガラス105の平面視で、第1の給電部16の少なくとも一部及びアンテナ素子19の少なくとも一部は、凹部41と延長領域42との少なくとも一方の領域に位置する。
図5の場合、隠蔽膜60は、第1の給電部16、第2の給電部17、アンテナ素子19、凹部41及び延長領域42を隠蔽する。
図6は、一実施形態である窓ガラス106を平面視で示す平面図である。窓ガラス106の構成のうち窓ガラス103,105と同様の構成についての説明は、窓ガラス103,105の構成についての上述の説明を援用する。窓ガラス106は、窓ガラス103の構成において、アンテナ2を図5のアンテナ3に置換したものである。
図6において、アンテナ素子19の第1の給電部16とは反対側の先端は、導電体13の左側の上バスバー26に横端辺23で電気的に接続される。
一対のバスバー26,27(特に、第2の給電部17の少なくとも一部が電気的に接続される上バスバー26)は、導電膜51よりも低いシート抵抗(表面抵抗率、面抵抗率とも呼ばれ、単位はΩ)を有する。一対のバスバー26,27には、例えば、導電膜51よりも低いシート抵抗を有する、銅、銀などの金属箔や薄膜が使用される。
スロット20を囲む導体の少なくとも一部は、導電膜51よりも低抵抗の上バスバー26により形成されているため、電流がスロット20に沿って励起しやすくなる。これにより、スロットが導電膜51のみに形成されたアンテナに比べて、アンテナ利得を向上させることができる。
図7は、一実施形態である窓ガラス107を平面視で示す平面図である。窓ガラス107の構成のうち窓ガラス104,105と同様の構成についての説明は、窓ガラス104,105の構成についての上述の説明を援用する。窓ガラス107は、窓ガラス104の構成において、アンテナ2を図5のアンテナ3に置換したものである。
図7において、アンテナ素子19の第1の給電部16とは反対側の先端は、導電体13の左側の上バスバー26に横端辺23で電気的に接続される。
各図1〜7において、アンテナ素子、給電部及びスロットの形態(形状,寸法など)は、アンテナが受信すべき周波数帯の電波を受信するために必要なアンテナ利得の要求値を満たすように設定されていればよい。例えば、アンテナが受信すべき周波数帯が地上デジタルテレビ放送帯470〜710MHzの場合、地上デジタルテレビ放送帯470〜710MHzの電波の受信に適するように、アンテナ素子等は形成される。
各図2〜7において、例えば、第1の給電部16を信号線側の電極とし、第2の給電部17をアース線側の電極とした場合、第1の給電部16は、車体側に搭載された信号処理装置(例えば、アンプなど)に結線された信号線に導通可能に接続され、第2の給電部17は、車体側のグランド部位に結線された接地線に導通可能に接続される。車体側のグランド部位として、例えば、ボディアース、第1の給電部16に接続される信号線が結線される信号処理装置のグランドなどが挙げられる。なお、第1の給電部16をアース線側の電極とし、第2の給電部17を信号線側の電極としてもよい。
アンテナによって受信された電波の受信信号は、第1の給電部16又は一対の給電部16,17に通電可能に接続された導電性部材を介して、車両に搭載された信号処理装置に伝達される。この導電性部材として、AV線や同軸ケーブルなどの給電線が用いられるとよい。
アンテナに第1の給電部16又は一対の給電部16,17を介して給電するための給電線として、同軸ケーブルを用いる場合には、例えば、同軸ケーブルの内部導体を第1の給電部16に電気的に接続し、同軸ケーブルの外部導体を車体又は第2の給電部17に接続すればよい。また、信号処理装置に接続されている導線等の導電性部材と第1の給電部16又は一対の給電部16,17とを電気的に接続するためのコネクタを、第1の給電部16又は一対の給電部16,17に実装する構成を採用してもよい。このようなコネクタによって、同軸ケーブルの内部導体を第1の給電部16に取り付けることが容易になるとともに、同軸ケーブルの外部導体を第2の給電部17に取り付けることが容易になる。さらに、第1の給電部16又は一対の給電部16,17に突起状の導電性部材を設置し、窓ガラスが取り付けられる車体のフランジ部に設けられた給電箇所にその突起状の導電性部材が接触、嵌合するような構成としてもよい。
第1の給電部16又は一対の給電部16,17の形状、及び各給電部の間隔は、上記の導電性部材又はコネクタの実装面の形状や、それらの実装面の間隔を考慮して決めるとよい。例えば、正方形、略正方形、長方形、略長方形などの方形状や多角形状が実装上好ましい。なお、円、略円、楕円、略楕円などの円状でもよい。
また、第1の給電部16又は一対の給電部16,17は、例えば、銀ペースト等の、導電性金属を含有するペーストを、第2のガラス板12の車内側表面にプリントし、焼付けて形成される。しかし、この形成方法に限定されず、銅等の導電性物質からなる、線状体又は箔状体を、第2のガラス板12の車内側表面に形成してもよく、第2のガラス板12に接着剤等により貼付してもよい。
図8〜12は、本実施形態に係る窓ガラスが有する積層形態のバリエーションを示したものである。図8〜12では、導電体13は、第1のガラス板11と、誘電体(第2のガラス板12又は誘電体基板33)との間に配置されている。導電体13は、上述の導電膜51と導電線52と上バスバー26との少なくともいずれかを含むものである。
図8〜10の場合、第1のガラス板11と第2のガラス板12との間に、導電体13と中間膜14とが配置されている。第1のガラス板11と第2のガラス板12は、中間膜14によって接合される。中間膜14は、例えば、熱可塑性のポリビニルブチラールである。中間膜14の比誘電率εrは、例えば、合わせガラスの一般的な中間膜の比誘電率である2.8以上3.0以下である。
図8では、第1の給電部16と第2の給電部17とアンテナ素子18とが、第2のガラス板12の車内側表面(第1のガラス板11とは反対側の表面)にプリント形成されている。導電体13は、第2のガラス板12の第1のガラス板11側の表面に蒸着処理によりコーティングされている。第1の給電部16は、アンテナ素子18に直流的に接続されるので、アンテナ素子18に電気的に接続される。一方、第2の給電部17は、誘電体である第2のガラス板12を挟んで導電体13の上縁部13eに対向する。これにより、第2の給電部17は、導電体13の上縁部13eに容量的に結合するので、導電体13の上縁部13eに電気的に接続される。
第2の給電部17が導電体13の上縁部13eに容量的に結合することによって、容量的に結合できない周波数帯のノイズがフィルターされるため、導電体13のノイズを抑制することができる。後述の他の積層形態(例えば、図9,11,12など)についても同様である。
図9では、第1の給電部16と第2の給電部17とが、第2のガラス板12の車内側表面にプリント形成されている。導電体13とアンテナ素子18,19は、第2のガラス板12の第1のガラス板11側の表面に蒸着処理によりコーティングされている。第1の給電部16は、誘電体である第2のガラス板12を挟んでアンテナ素子18,19に対向する。これにより、第1の給電部16は、アンテナ素子18,19に容量的に結合するので、アンテナ素子18,19に電気的に接続される。同様に、第2の給電部17は、導電体13の上縁部13eに容量的に結合するので、導電体13の上縁部13eに電気的に接続される。
図10では、導電体13と第1の給電部16と第2の給電部17とアンテナ素子18,19とが、第2のガラス板12の第1のガラス板11側の表面に蒸着処理によりコーティングされている。第1の給電部16は、アンテナ素子18,19に直流的に接続されるので、アンテナ素子18,19に電気的に接続される。一方、第2の給電部17は、導電体13に直流的に接続されるので、導電体13に電気的に接続される。第1の給電部16と第2の給電部17は、それぞれ、導電性のハーネスを介して、窓ガラスの外側で給電用の導電性部材に接続される。
なお、図8〜10において、導電体13と第1の給電部16と第2の給電部17とアンテナ素子18,19のどれかが、二枚の中間膜の間に挟まれてもよいし、第1のガラス板11の第2のガラス板12側の表面に蒸着処理によりコーティングされてもよい。
また、例えば図8,9において、上バスバー26は、積層方向(窓ガラスの平面視での方向)で導電膜51と中間膜14との間に挟まれて、導電膜51と直流的に接続される。下バスバー27等の他のバスバーも同様である。一方、例えば図8,9において、導電線52は、積層方向に配置された一対の上バスバー26に挟まれて、上バスバー26と直流的に接続される。
図11,12に示されるように、本実施形態に係る車両用窓ガラスは、合わせガラスでなくてもよい。この場合、誘電体は第1のガラス板11と同じ大きさでなくてもよく、第1の給電部16又は一対の給電部16,17を形成できる程度の大きさの誘電体基板などでよい。図11,12の場合、第1のガラス板11と誘電体基板33の間に、導電体13が配置されている。
誘電体基板33は、例えば樹脂製基板である。第1の給電部16又は一対の給電部16,17が誘電体基板33に設けられている。誘電体基板33は、第1の給電部16又は一対の給電部16,17がプリントされた樹脂製のプリント基板(例えば、FR4に銅箔を取り付けたガラスエポキシ基板)であってもよい。アンテナ素子18がプリント等により誘電体基板33に設けられてもよい。
図11は、第1のガラス板11の誘電体基板33側の表面に、導電体13が蒸着処理されることによって、第1のガラス板11に導電体13がコーティングされた形態を示す。導電体13及び第1のガラス板11と、誘電体基板33とは、接着層38によって接着される。
図12は、第1のガラス板11の誘電体基板33側の表面に、導電体13及びアンテナ素子18,19が蒸着処理されることによって、第1のガラス板11に導電体13及びアンテナ素子18,19がコーティングされた形態を示す。誘電体基板33は、導電体13、第1のガラス板11及びアンテナ素子18,19と接着層38によって接着される。
以上、車両用窓ガラス及びアンテナを実施形態により説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
例えば、図3,4の形態において、アンテナ2はアンテナ1に置換されてもよい。
また、アンテナ素子やスロットは、直線状に限られず、L字状、F字状、U字状、メアンダ状などの折れ曲がり部分を有するものでもよい。
また、第1の給電部は、第1の縦端辺の上端の近傍に位置する場合に限られず、第2の縦端辺の上端の近傍に位置してもよい。
例えば図15に示されるように、アンテナ素子18の少なくとも一部は、窓ガラスの平面視で、導電体13の上外縁13aと車体のフランジ部71の下端70との間に位置してもよく、凹部41及び延長領域42の外側に位置してもよい。フランジ部71は、窓ガラスが取り付けられる車体部位である。
例えば図16に示されるように、第1の給電部16の少なくとも一部は、窓ガラスの平面視で、導電体13の上外縁13aとフランジ部71の下端70との間に位置してもよく、凹部41及び延長領域42の外側に位置してもよい。
例えば図17に示されるように、アンテナ素子19の少なくとも一部は、窓ガラスの平面視で、導電体13の上外縁13aと車体のフランジ部71の下端70との間に位置してもよく、凹部41及び延長領域42の外側に位置してもよい。アンテナ素子19の第1の給電部16とは反対側の先端は、導電体13の左側の上バスバー26に上外縁13aで電気的に接続される。
例えば図18に示されるように、第1の給電部16の少なくとも一部は、窓ガラスの平面視で、導電体13の上外縁13aとフランジ部71の下端70との間に位置してもよく、凹部41及び延長領域42の外側に位置してもよい。アンテナ素子19の第1の給電部16とは反対側の先端は、導電体13の左側の上バスバー26に上外縁13aで電気的に接続される。
<実施例1>
図3,4,6,7の窓ガラス103,104,106,107を実際の車両のフロント窓枠にそれぞれ組み付けて、それぞれのガラスアンテナについてのアンテナ利得を実測した結果について説明する。
アンテナ利得は、アンテナが形成された自動車用窓ガラスを、ターンテーブル上の自動車の窓枠に水平面に対してアンテナの部分が約25°傾けた状態で組み付けて実測された。第1の給電部16に同軸ケーブルの内部導体が接続されるように、第2の給電部17に同軸ケーブルの外部導体が接続されるようにコネクタが取り付けられていて、一対の給電部16,17は同軸ケーブルを介してネットワークアナライザに接続された。水平方向から窓ガラスに対して全方向から電波が照射されるように、ターンテーブルを回転させた。
アンテナ利得の測定は、ターンテーブルの中心に、アンテナが形成された自動車用窓ガラスを組み付けた自動車の車両中心をセットして、自動車を360°回転させて行った。アンテナ利得のデータは、回転角度1°毎に、デジタルオーディオ放送(Digital Audio Broadcasting:DAB)のバンドIIIの周波数範囲(174〜240MHz)において3MHz毎に測定された。また、アンテナ利得のデータは、回転角度5°毎に、デジタルオーディオ放送(Digital Audio Broadcasting:DAB)のLバンドの周波数範囲(1452〜1490MHz)において約1.7MHz毎に測定された。電波の発信位置とアンテナとの仰角は略水平方向(地面と平行な面を仰角=0°、天頂方向を仰角=90°とする場合、仰角=0°の方向)で測定した。アンテナ利得は、半波長ダイポールアンテナを基準とし、半波長ダイポールアンテナのアンテナ利得が0dBとなるように標準化した。
図3の窓ガラス103において、アンテナ2のアンテナ利得の実測時の各部の寸法は、単位をmmとすると、
L1:220
L2:252
である。L1は、アンテナ素子18の長さである。L2は、左側上端21aからアンテナ素子18の先端までの左右方向成分の長さである。
図4の窓ガラス104において、アンテナ2のアンテナ利得の実測時の各部の寸法は、単位をmmとすると、
L1:234
L2:264
L5:30
L6:30
である。L5は、給電部が配置される導体部分の上下方向成分の長さである。L6は、給電部が配置される導体部分の左右方向成分の長さである。
図6の窓ガラス106において、アンテナ3のアンテナ利得の実測時の各部の寸法は、単位をmmとすると、
L5:30
L7:92
L8:55
L9:66
L10:10
L11:20
である。L7は、アンテナ素子19の第1の縦端辺21に沿った部分の長さである。L8は、アンテナ素子19の横端辺23に沿った部分の長さである。L9は、アンテナ素子19と横端辺23との接続部から横端辺23の中央部までの長さである。L10は、スロット20のスロット幅である。L11は、アンテナ素子19の横端辺23に沿った部分の上辺から、横端辺23までの上下方向成分の長さである。
図7の窓ガラス107において、アンテナ3のアンテナ利得の実測時の各部の寸法は、単位をmmとすると、
L5:30
L6:30
L7:92
L8:55
L9:66
L10:10
L11:20
である。
図3,4,6,7において、第1の給電部16と第2の給電部17の形状は、いずれも、一辺が20mmの正方形である。図3,4において、第1の給電部16と第2の給電部17との最短距離は、10mmである。図6,7において、第1の給電部16と第2の給電部17との最短距離は、14mmである。アンテナ素子18の線幅は、0.8mmである。第1のガラス板11と第2のガラス板12の板厚は、いずれも、2mmである。中間膜14は、30ミルである。アンテナ利得の測定時、導電体13を銅箔で代用した。
窓ガラス103,104では、第1の給電部16に同軸ケーブルの内部導体が接続され、第2の給電部17に同軸ケーブルの外部導体が接続される。窓ガラス106,107では、第1の給電部16に同軸ケーブルの外部導体が接続され、第2の給電部17に同軸ケーブルの内部導体が接続される。また、アンテナ利得の測定時、同軸ケーブルの外部導体は、一対の給電部16,17に実装されるコネクタから180mmの箇所で自動車のボディにねじ止めされた。当該コネクタは、同軸ケーブルの先端を一対の給電部16,17に接続するための部品である。
窓ガラス103,104の積層構造は、図8で示されるものとし、窓ガラス106,107の積層構造は、図9で示されるものとした。
図19は、図3,4,6,7の各アンテナのアンテナ利得の実測時の窓ガラスの各部の寸法を示す図である。単位をmmとすると、
L24:240
L25:191
L30:5
L33:1491
L36:5
L40:825
L41:200
L42:191
である。L24は、バスバー取り出し部26aの長さである。L25は、バスバー取り出し部26aと上バスバー26との接続部から、凹部の左側縦端辺の上端までの長さである。L30は、右側の上バスバー26の左端と左側の上バスバー26の右端との間隙距離である。L33は、窓ガラスの左右方向の最大外形寸法である。L36は、右側の下バスバー27の左端と左側の下バスバー27の右端との間隙距離である。L40は、窓ガラスの中央部における上下方向の外形寸法である。L41は、バスバー取り出し部27bと下バスバー27との接続部から、下バスバー27の斜め下方への曲折部までの長さである。L42は、バスバー取り出し部26bと上バスバー26との接続部から、凹部の右側縦端辺の上端までの長さである。
図19のように、各バスバーには、バスバー取り出し部24a,25a,26a,26b,27a,27bが設けられている。左側の上バスバー26は、バスバー取り出し部26aが車体にネジ止めされることにより、車体に直流的に接続され、右側の上バスバー26は、バスバー取り出し部26bが車体にネジ止めされることにより、車体に直流的に接続される。右バスバー24及び左バスバー25は、無いものとした。
図20に示されるように、いずれのアンテナでも、バンドIIIにおいて、−11dBd以上のアンテナ利得を確保することができた。図21に示されるように、いずれのアンテナでも、Lバンドにおいて、−13dBd以上のアンテナ利得を確保することができた。
<実施例2>
図22,23,24の窓ガラス106,206,306を実際の車両のフロント窓枠にそれぞれ組み付けて、それぞれのガラスアンテナについてのアンテナ利得を実測した結果について説明する。
図22の窓ガラス106及びアンテナ3は、図6と同じ形態である。窓ガラス106の平面視(車内視)で、第1の給電部16は、凹部41の横端辺23よりも第1の縦端辺21の上端21aに近い位置に設けられている。つまり、窓ガラス106の平面視で、第1の給電部16と第1の縦端辺21の上端21aとの最短距離(「D1」と称する)は、第1の給電部16と凹部41の横端辺23との最短距離(「D2」と称する)よりも短い。
図23の窓ガラス206及びアンテナ213は、図22の窓ガラス106及びアンテナ3と比較される比較例である。窓ガラス206の平面視で、第1の給電部116は、凹部41の横端辺23よりも第1の縦端辺21の上端21aから遠い位置に設けられている。つまり、窓ガラス206の平面視で、第1の給電部116と第1の縦端辺21の上端21aとの最短距離(「D3」と称する)は、第1の給電部116と凹部41の横端辺23との最短距離(「D4」と称する)よりも長い。
図24の窓ガラス306及びアンテナ313は、図22の窓ガラス106及びアンテナ3と比較される比較例である。窓ガラス306の平面視で、第1の給電部216は、凹部41の横端辺23よりも第1の縦端辺21の上端21aから遠い位置に設けられている。つまり、窓ガラス306の平面視で、第1の給電部216と第1の縦端辺21の上端21aとの最短距離(「D5」と称する)は、第1の給電部216と凹部41の横端辺23との最短距離(「D6」と称する)よりも長い。
最短距離D1は、最短距離D3よりも短く、最短距離D3は、最短距離D5よりも短いという関係がある。
図22の窓ガラス106において、アンテナ3のアンテナ利得の実測時の各部の寸法は、単位をmmとすると、
L21:25
L22:10
L23:24
L24:98
L25:70
L26:10
L27:10
である。
図23の窓ガラス206において、アンテナ213のアンテナ利得の実測時の各部の寸法は、単位をmmとすると、
L31:68
L32:122
である。
図24の窓ガラス306において、アンテナ313のアンテナ利得の実測時の各部の寸法は、単位をmmとすると、
L33:109
L34:80
である。
アンテナ利得の測定では、実験の便宜上、導電体13、アンテナ素子19、第1の給電部及び第2の給電部を模擬した銅箔を張り付けた窓ガラスが使用された。窓ガラスには、厚さが30ミルの中間膜を厚さがそれぞれ2mmの一対のガラス板で挟む、合わせガラスが用いられた。
導電体13及びアンテナ素子19を模擬した銅箔は、各アンテナ3,213,313のスロット長が190±1mmとなるように、車外側に配置される第1のガラス板11の車外側表面に張り付けられた。
第1の給電部及び第2の給電部を模擬した銅箔(図25参照)は、車内側に配置される第2のガラス板12の車内側表面に張り付けられた。図25は、第1の給電部と第2の給電部の外形の一例を示す平面図である。第1の給電部16,116,216を模擬する銅箔と、第2の給電部17,117,217を模擬する銅箔とが、第2のガラス板12の車内側表面(図25に示す斜線部)に張り付けられた。
その他のアンテナ利得の測定条件は、実施例1と同じである。
図26は、174〜240MHzでのアンテナ利得の測定結果の一例を示す。「106,3」は、図22に示した窓ガラス106及びアンテナ3の場合を表す。「206,213」は、図23に示した窓ガラス206及びアンテナ213の場合を表す。「306,313」は、図24に示した窓ガラス306及びアンテナ313の場合を表す。
図22に示した窓ガラス106及びアンテナ3の場合、174〜240MHzにおいて3MHz毎に測定されたアンテナ利得の電力平均値は、−7.2dBdであった。図23に示した窓ガラス206及びアンテナ213の場合、174〜240MHzにおいて3MHz毎に測定されたアンテナ利得の電力平均値は、−7.8dBdであった。図24に示した窓ガラス306及びアンテナ313の場合、174〜240MHzにおいて3MHz毎に測定されたアンテナ利得の電力平均値は、−8.9dBdであった。
したがって、第1の給電部と第1の縦端辺21の上端21aとの最短距離が短い図22の場合(実施例)の方が、当該最短距離が長い図23,24の場合(比較例)に比べて、高いアンテナ利得が得られる。
<実施例3>
図27〜30の窓ガラス103,203,303,102を実際の車両のフロント窓枠にそれぞれ組み付けて、それぞれのガラスアンテナについてのアンテナ利得を実測した結果について説明する。
図27の窓ガラス103及びアンテナ2Aは、図3と同じ形態である。窓ガラス103の平面視で、第1の給電部16は、凹部41の横端辺23よりも第1の縦端辺21の上端21aに近い位置に設けられている。つまり、窓ガラス103の平面視で、第1の給電部16と第1の縦端辺21の上端21aとの最短距離(「D7」と称する)は、第1の給電部16と凹部41の横端辺23との最短距離(「D8」と称する)よりも短い。図30についても同様である。図30において、窓ガラス103は、図3と同じ形態であるが、アンテナ2Bは、図3に示すアンテナ2を変形した形態である。
図28の窓ガラス203及びアンテナ212は、図27の窓ガラス103及びアンテナ2A及び図30の窓ガラス103及びアンテナ2Bと比較される比較例である。窓ガラス203の平面視で、第1の給電部316は、凹部41の横端辺23よりも第1の縦端辺21の上端21aから遠い位置に設けられている。つまり、窓ガラス203の平面視で、第1の給電部316と第1の縦端辺21の上端21aとの最短距離(「D9」と称する)は、第1の給電部316と凹部41の横端辺23との最短距離(「D10」と称する)よりも長い。
図29の窓ガラス303及びアンテナ312は、図22の窓ガラス106及びアンテナ3と比較される比較例である。窓ガラス303の平面視で、第1の給電部416は、凹部41の横端辺23よりも第1の縦端辺21の上端21aから遠い位置に設けられている。つまり、窓ガラス303の平面視で、第1の給電部416と第1の縦端辺21の上端21aとの最短距離(「D11」と称する)は、第1の給電部416と凹部41の横端辺23との最短距離(「D12」と称する)よりも長い。
最短距離D7は、最短距離D9よりも短く、最短距離D9は、最短距離D11よりも短いという関係がある。
図27の窓ガラス103において、アンテナ2Aのアンテナ利得の実測時の各部の寸法は、単位をmmとすると、
L41:15
L42:15
L43:10
L44:180
である。
図28の窓ガラス203において、アンテナ212のアンテナ利得の実測時の各部の寸法は、単位をmmとすると、
L45:5
L46:180
である。
図29の窓ガラス303において、アンテナ312のアンテナ利得の実測時の各部の寸法は、単位をmmとすると、
L47:80
L48:100
である。
図30の窓ガラス103において、アンテナ2Bのアンテナ利得の実測時の各部の寸法は、単位をmmとすると、
L49:165
L50:15
である。
その他のアンテナ利得の測定条件は、実施例2と同じである。
図31は、174〜240MHzでのアンテナ利得の測定結果の一例を示す。「103,2A」は、図27に示した窓ガラス103及びアンテナ2Aの場合を表す。「203,212」は、図28に示した窓ガラス203及びアンテナ212の場合を表す。「303,312」は、図29に示した窓ガラス303及びアンテナ312の場合を表す。「103,2B」は、図30に示した窓ガラス103及びアンテナ2Bの場合を表す。
図27に示した窓ガラス103及びアンテナ2Aの場合、174〜240MHzにおいて3MHz毎に測定されたアンテナ利得の電力平均値は、−6.7dBdであった。図28に示した窓ガラス203及びアンテナ212の場合、174〜240MHzにおいて3MHz毎に測定されたアンテナ利得の電力平均値は、−8.0dBdであった。図29に示した窓ガラス303及びアンテナ312の場合、174〜240MHzにおいて3MHz毎に測定されたアンテナ利得の電力平均値は、−7.6dBdであった。図30に示した窓ガラス103及びアンテナ2Bの場合、174〜240MHzにおいて3MHz毎に測定されたアンテナ利得の電力平均値は、−7.0dBdであった。
したがって、第1の給電部と第1の縦端辺21の上端21aとの最短距離が短い図27,30の場合(実施例)の方が、当該最短距離が長い図28,29の場合(比較例)に比べて、高いアンテナ利得が得られる。
<実施例4>
図32は、174〜240MHzでのアンテナ利得の測定結果の一例を示す。「104,2」は、図4に示した窓ガラス104及びアンテナ2の場合(実施例)を表す。「212」は、図4の形態においてアンテナ2のみを図28に示したアンテナ212に置換した場合(比較例)を表す。「312」は、図4の形態においてアンテナ2のみを図29に示したアンテナ312に置換した場合(比較例)を表す。
図4に示した窓ガラス104及びアンテナ2の場合(実施例)、174〜240MHzにおいて3MHz毎に測定されたアンテナ利得の電力平均値は、−7.1dBdであった。図4の形態においてアンテナ2のみを図28に示したアンテナ212に置換した場合(比較例)、174〜240MHzにおいて3MHz毎に測定されたアンテナ利得の電力平均値は、−9.6dBdであった。図4の形態においてアンテナ2のみを図29に示したアンテナ312に置換した場合(比較例)、174〜240MHzにおいて3MHz毎に測定されたアンテナ利得の電力平均値は、−10.2dBdであった。
したがって、図4に示す導電線52を用いた形態でも、第1の給電部と第1の縦端辺21の上端21aとの最短距離が短い場合(実施例)の方が、当該最短距離が長い場合(比較例)に比べて、高いアンテナ利得が得られる。
<実施例5>
図33は、図6の形態において、バンドIII(174〜240MHz)及びLバンド(1452〜1490MHz)でのアンテナ利得の測定結果の一例を示す。図33は、スロットアンテナ3A,3B,3Cの各スロット長が一定(本例では、192mm)の下、当該スロットアンテナのスロットのアスペクト比の違いによるアンテナ利得の変化の一例を示す図である。スロットアンテナ3A,3B,3Cは、それぞれ、スロットアンテナ3の一例である。アスペクト比は、(スロットの縦方向の長さ)/(スロットの横方向の長さ)によって概算されている。例えば、スロットアンテナ3Aのスロットのアスペクト比0.28は、(24+18)/150により概算されている。
図33に示すバンドIIIのアンテナ利得は、174〜240MHzにおいて3MHz毎に測定されたアンテナ利得の電力平均値を表す。図33に示すLバンドのアンテナ利得は、1452〜1490MHzにおいて6.8MHz毎に測定されたアンテナ利得の電力平均値を表す。
バンドIIIの周波数帯では、アスペクト比が違っても、各スロットアンテナ3A,3B,3Cのアンテナ利得がほとんど変化していない。したがって、本実施形態の窓ガラス106及びアンテナ3は、製造上の寸法ばらつきが生じても、アンテナを配置可能な領域の形状に制約があっても、所望のアンテナ利得を得ることができる。Lバンドの周波数帯では、アンテナの形状を縦長にすることで、高いアンテナ利得が得られる。つまり、Lバンドの周波数帯では、スロットアンテナ3Cのアンテナ利得は、スロットアンテナ3A,3Bのアンテナ利得よりも高い。
本国際出願は、2015年5月21日に出願した日本国特許出願第2015−103675号及び2016年4月20日に出願した日本国特許出願第2016−084756号に基づく優先権を主張するものであり、日本国特許出願第2015−103675号及び第2016−084756号の全内容を本国際出願に援用する。
1,2,3 アンテナ
11 第1のガラス板
12 第2のガラス板
13 導電体
13a 上外縁
13e 上縁部
13f 下縁部
14 中間膜
16 第1の給電部
17 第2の給電部
18 アンテナ素子
19 アンテナ素子
20 スロット
21 第1の縦端辺
21a 上端
22 第2の縦端辺
23 横端辺
24 右バスバー
25 左バスバー
26 上バスバー
27 下バスバー
31 第1の延長線
32 第2の延長線
33 誘電体基板
38 接着層
41 凹部
42 延長領域
51 導電膜
52 導電線
60 隠蔽膜
61 隠蔽縁
101,102,103,104,105,106,107 窓ガラス

Claims (10)

  1. ガラス板と、誘電体と、前記ガラス板と前記誘電体との間に配置された導電体と、アンテナとを備える車両用窓ガラスであって、
    前記導電体は、凹部が設けられた上縁部を有し、
    前記凹部は、前記導電体の上外縁から下方に延伸する第1の縦端辺と第2の縦端辺とに挟まれた領域であり、
    前記アンテナは、給電部と、前記給電部に電気的に接続されるアンテナ素子とを有し、
    前記車両用窓ガラスの平面視で、前記給電部の少なくとも一部及び前記アンテナ素子の少なくとも一部は、前記第1の縦端辺の上方への第1の延長線と前記第2の縦端辺の上方への第2の延長線とに挟まれた領域と、前記凹部との少なくとも一方の領域に位置し、
    前記車両用窓ガラスの平面視で、前記給電部は、前記凹部の下端よりも前記第1の縦端辺に近い位置に設けられた、車両用窓ガラス。
  2. 前記車両用窓ガラスの平面視で、前記給電部は、前記凹部の下端よりも前記第1の縦端辺の上端に近い位置に設けられた、請求項1に記載の車両用窓ガラス。
  3. 前記給電部は、前記誘電体を挟んで前記アンテナ素子に対向する、請求項1又は2に記載の車両用窓ガラス。
  4. 前記給電部は、前記アンテナ素子に電気的に接続される第1の給電部と、前記導電体の上縁部に電気的に接続される第2の給電部とを有し、
    前記車両用窓ガラスの平面視で、前記第1の給電部は、前記凹部の下端よりも前記第1の縦端辺に近い位置に設けられた、請求項1に記載の車両用窓ガラス。
  5. 前記第2の給電部は、前記誘電体を挟んで前記導電体の上縁部に対向する、請求項4に記載の車両用窓ガラス。
  6. 前記第1の給電部は、前記誘電体を挟んで前記アンテナ素子に対向する、請求項4又は5に記載の車両用窓ガラス。
  7. 前記アンテナは、前記アンテナ素子と前記第1の縦端辺との間に形成されたスロットを有するスロットアンテナである、請求項4から6のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  8. 前記導電体は、前記導電体の上縁部に設けられた上側帯状電極と、前記導電体の下縁部に設けられた下側帯状電極と、前記上側帯状電極及び前記下側帯状電極に導電的に接続される導電膜又は導電線を有し、
    前記上側帯状電極は、前記第1の縦端辺と前記第2の縦端辺とを有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  9. 前記アンテナの少なくとも一部及び前記凹部の少なくとも一部を隠蔽する隠蔽膜を備え、
    前記隠蔽膜は、前記アンテナの少なくとも一部及び前記凹部の少なくとも一部と、前記ガラス板との間に配置される、請求項1から8のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  10. 車両用窓ガラスに設けられるアンテナであって、
    給電部と、前記給電部に電気的に接続されるアンテナ素子とを備え、
    前記車両用窓ガラスは、凹部が設けられた上縁部を有する導電体を有し、
    前記凹部は、前記導電体の上外縁から下方に延伸する第1の縦端辺と第2の縦端辺とに挟まれた領域であり、
    前記車両用窓ガラスの平面視で、前記給電部の少なくとも一部及び前記アンテナ素子の少なくとも一部は、前記第1の縦端辺の上方への第1の延長線と前記第2の縦端辺の上方への第2の延長線とに挟まれた領域と、前記凹部との少なくとも一方の領域に位置し、
    前記車両用窓ガラスの平面視で、前記給電部は、前記凹部の下端よりも前記第1の縦端辺に近い位置に設けられた、アンテナ。
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