JPWO2016182055A1 - 形状検査方法、形状検査装置及びプログラム - Google Patents

形状検査方法、形状検査装置及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】光切断画像における光切断線の明るさ及び太さをより簡便かつ客観的に調整することが可能な形状検査方法、形状検査装置及びプログラムを提供すること。【解決手段】本発明に係る形状検査方法は、レーザ光源から物体表面に線状のレーザ光を照射し、物体表面でのレーザ光による光切断線を撮像装置で撮像して光切断法に用いられる光切断画像を生成する光切断画像生成ステップと、光切断画像での光切断線の太さを表わす太さ指標値と光切断線の明るさを表わす明るさ指標値とをそれぞれ算出する指標値算出ステップと、太さ指標値及び明るさ指標値のそれぞれが予め一意に定められた所定の範囲内に含まれるようレーザ光源又は撮像装置の少なくとも何れかの設定を変更する設定変更ステップと、太さ指標値及び明るさ指標値がそれぞれ所定の範囲内に含まれるようになった後の光切断画像に対し画像処理を行い、物体表面の形状を検査する形状検査ステップと、を含む。【選択図】図12

Description

本発明は、形状検査方法、形状検査装置及びプログラムに関する。
従来、被測定物の表面に対して照射されている線状光を撮像し、いわゆる光切断法に基づいて被測定物の表面形状を測定する方法が知られており、例えば下記特許文献1では、搬送中の鉄鋼半製品であるスラブ等の被測定物の幅方向に沿って照射された線状レーザ光をエリアカメラにより連続的に撮像し、得られた撮像画像から輝度画像と凹凸画像とを生成した上で、これら輝度画像及び凹凸画像に基づいて、被測定物の表面を検査する方法が提案されている。かかる方法では、連続的に撮像された複数枚の撮像画像(光切断画像)に対して光切断法の原理を適用して凹凸画像を生成し、かかる凹凸画像に基づいて、例えば開口がある縦割れ等の表面の凹凸変化を伴う欠陥を検出している。また、かかる方法では、光切断線の明るさ(すなわち、輝度)に関する情報から輝度画像を生成し、例えば横割れ等のように開口が無く反射率変化を伴う欠陥の検出に利用している。
特許第5488953号 特許第3243385号
ここで、上記特許文献1に開示されているような技術を利用する場合、輝度画像及び凹凸画像の元となる光切断画像を適切に得ることが重要であるため、被測定物に対して照射される線状のレーザ光の太さ及び明るさを事前に適切な状態にしておくことが重要である。一方で、光切断法を利用して光切断画像を生成するには、被測定物と、被測定物を撮像するための光学系とを相対移動させる必要がある。そのため、物体表面での線状のレーザ光による光切断線の太さ及び明るさを事前に調整する際には、上記のような相対移動と光切断画像の生成とを繰り返しながら、光切断線の太さ及び明るさを試行錯誤により調整していた。しかしながら、このような作業は、例えば鉄鋼業の製造ライン等では大変負荷が高く作業時間を要するため、現実的ではなかった。
また、光切断線の太さや明るさを同時に規定できるような、客観的な指標は存在していないため、光切断線の太さ及び明るさを調整する際には、調整者の主観のみに依存して、光学系の調整作業が行われていた。
なお、上記特許文献2には、LED照明の強度を調整するために、照明を当てた校正板を撮像した画像から得られる輝度値の総和を基準値と比較する校正方法が記載されている。しかしながら、光切断法においては、光切断画像は、光切断線の明るさだけでなく太さについても影響を受けるため、明るさのみの指標を用いた校正では不十分である。また、上記特許文献2において、基準値の決め方については一切言及されていない。
このように、光切断画像における光切断線の明るさ及び太さを、より簡便かつ客観的に調整できる方法が、希求されている状況にある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、光切断画像における光切断線の明るさ及び太さを、より簡便かつ客観的に調整することが可能な形状検査方法、形状検査装置及びプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、レーザ光源から物体表面に対して、線状のレーザ光が照射され、当該物体表面での前記レーザ光による光切断線が撮像装置により撮像されることで、光切断法に用いられる撮像画像である光切断画像が生成される光切断画像生成ステップと、前記光切断画像における前記光切断線の太さを表わす太さ指標値と、当該光切断線の明るさを表わす明るさ指標値と、がそれぞれ算出される指標値算出ステップと、算出された前記太さ指標値及び前記明るさ指標値のそれぞれが、予め一意に定められた所定の範囲内に含まれるように、前記レーザ光源又は前記撮像装置の少なくとも何れか一方の設定が変更される設定変更ステップと、前記太さ指標値及び前記明るさ指標値がそれぞれ所定の範囲内に含まれるようになった後の前記光切断画像に対して画像処理が行われることで、前記物体表面の形状が検査される形状検査ステップと、を含む形状検査方法が提供される。
前記指標値算出ステップでは、静止した前記物体における1本の前記光切断線のみが撮像されることで得られた前記光切断画像を用いて、前記太さ指標値と前記明るさ指標値とが算出されてもよい。
前記指標値算出ステップでは、前記物体表面に関する光切断画像の前記物体と前記レーザ光源との相対移動方向に対応する方向である列方向のそれぞれにおいて、最大輝度値を与える画素が特定され、各列での当該最大輝度値が第1の閾値以上の輝度値を有する場合に、該当する列が処理対象画素列とされ、それぞれの前記処理対象画素列において、前記最大輝度値を与える画素の画素数と当該最大輝度値に対して第2の閾値以上の輝度値を有している画素の画素数との和が、それぞれの前記処理対象画素列での前記光切断線の太さとされ、全ての前記処理対象画素列での前記光切断線の太さの平均が算出されて、前記太さ指標値とされ、前記太さ指標値を算出する際に利用した全ての画素での輝度値の平均を前記撮像装置から出力されうる最大出力輝度値で除した値が、前記明るさ指標値とされることが好ましい。
前記設定変更ステップでは、前記太さ指標値が1.27〜2.52の範囲となり、かつ、前記明るさ指標値が0.24〜0.52の範囲となるように、前記レーザ光源又は前記撮像装置の少なくとも何れか一方の設定が変更されることが好ましい。
前記設定変更ステップでは、前記太さ指標値を前記所定の範囲内とするために、前記撮像装置が備えるレンズのピント、前記レーザ光源が備えるレンズのピント、又は、前記レーザ光源と前記物体表面との間の離隔距離の少なくとも何れかが調整され、前記明るさ指標値を前記所定の範囲内とするために、前記撮像装置の露光時間、前記撮像装置が備えるレンズの絞り、前記撮像装置のゲイン、又は、前記レーザ光源の出力の少なくとも何れかが調整されることが好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、物体表面に対して線状のレーザ光を照射するレーザ光源と、当該物体表面での前記レーザ光による光切断線を撮像して、光切断法に用いられる撮像画像である光切断画像を生成する撮像装置と、を有する光切断画像生成装置と、前記光切断画像生成装置により生成された前記光切断画像に対して画像処理を実施して、前記光切断線の状態を判定するとともに、当該光切断画像に基づき、光切断法による前記物体表面の形状検査を行う演算処理装置と、を備え、前記演算処理装置は、前記撮像装置によって生成された前記光切断画像に基づき、前記光切断画像における前記光切断線の太さを表わす太さ指標値と、当該光切断線の明るさを表わす明るさ指標値と、を算出する指標値算出部と、算出された前記太さ指標値及び前記明るさ指標値に基づき、当該太さ指標値及び当該明るさ指標値のそれぞれが、所定の範囲内に含まれるかを判定する判定部と、前記太さ指標値及び前記明るさ指標値のそれぞれが予め一意に定められた所定の範囲内に含まれるようになった後の前記光切断画像に基づき、光切断法による形状検査処理を実施する形状検査部と、を備える、形状検査装置が提供される。
前記指標値算出部は、静止した前記物体における1本の前記光切断線のみが撮像されることで得られた前記光切断画像を用いて、前記太さ指標値と前記明るさ指標値とを算出してもよい。
前記指標値算出部は、前記物体表面に関する光切断画像の前記物体と前記レーザ光源との相対移動方向に対応する方向である列方向のそれぞれにおいて、最大輝度値を与える画素を特定し、各列での当該最大輝度値が第1の閾値以上の輝度値を有する場合に、該当する列を処理対象画素列とし、それぞれの前記処理対象画素列において、前記最大輝度値を与える画素の画素数と当該最大輝度値に対して第2の閾値以上の輝度値を有している画素の画素数との和を、それぞれの前記処理対象画素列での前記光切断線の太さとし、全ての前記処理対象画素列での前記光切断線の太さの平均を算出して、前記太さ指標値とし、前記太さ指標値を算出する際に利用した全ての画素での輝度値の平均を前記撮像装置から出力されうる最大出力輝度値で除した値を、前記明るさ指標値とすることが好ましい。
前記形状検査装置は、前記光切断画像生成装置が有する前記レーザ光源及び前記撮像装置の少なくとも何れか一方の設定を調整する調整機構を更に有しており、前記演算処理装置は、前記光切断画像生成装置の駆動を制御する撮像制御部と、前記調整機構の駆動を制御する調整制御部と、を更に有しており、前記調整制御部は、前記判定部による判定結果に基づき、前記太さ指標値及び前記明るさ指標値が前記所定の範囲内となるように、前記調整機構又は前記撮像制御部の少なくとも何れかを稼働させてもよい。
前記形状検査装置では、前記太さ指標値が1.27〜2.52の範囲となり、かつ、前記明るさ指標値が0.24〜0.52の範囲となるように、前記レーザ光源又は前記撮像装置の少なくとも何れか一方の設定が変更されることが好ましい。
前記形状検査装置では、前記太さ指標値を前記所定の範囲内とするために、前記撮像装置が備えるレンズのピント、前記レーザ光源が備えるレンズのピント、又は、前記レーザ光源と前記物体表面との間の離隔距離の少なくとも何れかが調整され、前記明るさ指標値を前記所定の範囲内とするために、前記撮像装置の露光時間、前記撮像装置が備えるレンズの絞り、前記撮像装置のゲイン、又は、前記レーザ光源の出力の少なくとも何れかが調整されることが好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明の更に別の観点によれば、物体表面に対して線状のレーザ光を照射するレーザ光源と、当該物体表面での前記レーザ光による光切断線を撮像して、光切断法に用いられる撮像画像である光切断画像を生成する撮像装置と、を有する光切断画像生成装置との間で相互に通信が可能なコンピュータを、前記光切断画像生成装置により生成された前記光切断画像に対して画像処理を実施して、前記光切断線の状態を判定するとともに、当該光切断画像に基づき、光切断法による前記物体表面の形状検査を行う演算処理装置として機能させるためのプログラムであり、コンピュータに、前記撮像装置によって生成された前記光切断画像に基づき、前記光切断画像における前記光切断線の太さを表わす太さ指標値と、当該光切断線の明るさを表わす明るさ指標値と、を算出する指標値算出機能と、算出された前記太さ指標値及び前記明るさ指標値に基づき、当該太さ指標値及び当該明るさ指標値のそれぞれが、所定の範囲内に含まれるかを判定する判定機能と、前記太さ指標値及び前記明るさ指標値のそれぞれが予め一意に定められた所定の範囲内に含まれるようになった後の前記光切断画像に基づき、光切断法による形状検査処理を実施する形状検査機能と、を実現させるためのプログラムが提供される。
前記指標値算出機能は、静止した前記物体における1本の前記光切断線のみが撮像されることで得られた前記光切断画像を用いて、前記太さ指標値と前記明るさ指標値とを算出してもよい。
前記指標値算出機能は、前記物体表面に関する光切断画像の前記物体と前記レーザ光源との相対移動方向に対応する方向である列方向のそれぞれにおいて、最大輝度値を与える画素を特定して、各列での当該最大輝度値が第1の閾値以上の輝度値を有する場合に、該当する列が処理対象画素列とし、それぞれの前記処理対象画素列において、前記最大輝度値を与える画素の画素数と当該最大輝度値に対して第2の閾値以上の輝度値を有している画素の画素数との和を、それぞれの前記処理対象画素列での前記光切断線の太さとし、全ての前記処理対象画素列での前記光切断線の太さの平均を算出して、前記太さ指標値とし、前記太さ指標値を算出する際に利用した全ての画素での輝度値の平均を前記撮像装置から出力されうる最大出力輝度値で除した値を、前記明るさ指標値とすることが好ましい。
前記コンピュータは、更に、前記光切断画像生成装置が有する前記レーザ光源及び前記撮像装置の少なくとも何れか一方の設定を調整する調整機構との間で相互に通信が可能であり、前記プログラムは、前記光切断画像生成装置の駆動を制御する撮像制御機能と、前記調整機構の駆動を制御する調整制御機能と、を前記コンピュータに更に実現させ、前記調整制御機能は、前記判定機能による判定結果に基づき、前記太さ指標値及び前記明るさ指標値が前記所定の範囲内となるように、前記調整機構又は前記撮像制御機能の少なくとも何れかを稼働させてもよい。
前記調整制御機能は、前記太さ指標値が1.27〜2.52の範囲となり、かつ、前記明るさ指標値が0.24〜0.52の範囲となるように、前記レーザ光源又は前記撮像装置の少なくとも何れか一方の設定を、前記調整機構又は前記撮像制御機能の少なくとも何れかにより変更させてもよい。
前記調整制御機能は、前記太さ指標値を前記所定の範囲内とするために、前記撮像装置が備えるレンズのピント、前記レーザ光源が備えるレンズのピント、又は、前記レーザ光源と前記物体表面との間の離隔距離の少なくとも何れかを、前記調整機構又は前記撮像制御機能の少なくとも何れかにより調整させ、前記明るさ指標値を前記所定の範囲内とするために、前記撮像装置の露光時間、前記撮像装置が備えるレンズの絞り、前記撮像装置のゲイン、又は、前記レーザ光源の出力の少なくとも何れかを、前記調整機構又は前記撮像制御機能の少なくとも何れかにより調整させることが好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明の更に別の観点によれば、上記プログラムが記録された記録媒体が提供される。
以上説明したように本発明によれば、上記のような明るさ指標値及び太さ指標値を利用することで、光切断画像における光切断線の明るさ及び太さを、より簡便かつ客観的に調整することが可能となる。
光切断法を利用した形状検査装置の構成の一例を模式的に示したブロック図である。 形状検査装置に設けられる光切断画像生成装置の構成を模式的に示した説明図である。 適切に撮像された光切断画像から生成された輝度画像の一例を示した説明図である。 適切に撮像されなかった光切断画像から生成された輝度画像の一例を示した説明図である。 輝度画像に重畳するノイズの原因について説明するための説明図である。 光切断線の太さについて説明するための説明図である。 光切断線の明るさ及び太さについて説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る形状検査装置の構成の一例を模式的に示したブロック図である。 本発明の実施形態に係る形状検査装置の構成の一例を模式的に示したブロック図である。 同実施形態に係る指標値算出処理について説明するための説明図である。 同実施形態に係る明るさ指標値及び太さ指標値について説明するためのグラフ図である。 同実施形態に係る明るさ指標値及び太さ指標値について説明するための説明図である。 同実施形態に係る形状検査方法の流れの一例を示した流れ図である。 本発明の実施形態に係る演算処理装置のハードウェア構成の一例を模式的に示したブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(光切断法を利用した形状検査装置について)
まず、図1〜図6を参照しながら、光切断法を利用した形状検査装置の概略について、簡単に説明する。
図1は、光切断法を利用した形状検査装置の構成の一例を模式的に示したブロック図であり、図2は、形状検査装置に設けられる光切断画像生成装置の構成を模式的に示した説明図である。図3は、適切に撮像された光切断画像から生成された輝度画像の一例を示した説明図であり、図4は、適切に撮像されなかった光切断画像から生成された輝度画像の一例を示した説明図である。図5は、輝度画像に重畳するノイズの原因について説明するための説明図である。図6は、光切断線の太さについて説明するための説明図である。
図1に模式的に示したように、光切断法を利用して、被測定物Sの表面形状を測定する形状検査装置1は、光切断画像生成装置10と、演算処理装置20と、駆動機構30と、から構成されていることが多い。
ここで、光切断画像生成装置10は、被測定物Sに対して、線状のレーザ光を照射し、被測定物Sの表面での線状のレーザ光による光切断線を撮像することで、被測定物Sに関する光切断画像を生成する装置である。この光切断画像生成装置10は、図2に模式的に示したように、被測定物Sに対して線状のレーザ光を照射するレーザ光源11と、被測定物Sの表面での光切断線を撮像する撮像装置13と、から構成されている。
レーザ光源11は、例えば、可視光帯域等のように所定波長のレーザ光を射出する光源ユニットと、光源ユニットから射出されたレーザ光を長さ方向に拡げながら線幅方向に集光して線状光にするためのレンズ(例えば、シリンドリカルレンズやロッドレンズやパウエルレンズ等)と、から構成される。このレンズの線幅方向のピントを変更することで、レーザ照射位置での光切断線の太さを調整することが可能となる。
また、撮像装置13は、所定の開放絞り値及び焦点距離を有するレンズと、CCD(Charge Coupled Device)又は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の各種センサを、撮像素子として備えている。
かかる光切断画像生成装置10は、後述する演算処理装置20による制御のもとで、線状のレーザ光の照射処理や光切断線の撮像処理等を所定の時間間隔で実施して、複数の光切断画像を生成する。また、光切断画像生成装置10で生成された光切断画像は、演算処理装置20へと出力される。
また、光切断法を用いた形状検査処理では、先だって説明したように、被測定物Sと光切断画像生成装置10との間の相対的な位置関係を随時変更していくことが重要である。かかる位置関係の変更は、演算処理装置20の制御のもとで、各種の駆動ローラやアクチュエータ等といった駆動機構30により実施される。
演算処理装置20は、光切断画像生成装置10により生成される光切断画像を取得し、取得した光切断画像に対して上記特許文献1に開示されているような公知の処理を実施することで、輝度画像及び凹凸画像を生成する。その後、演算処理装置20は、生成した輝度画像及び凹凸画像に対して所定の画像処理を実施することで、被測定物Sの表面形状を表わす情報を生成する。また、かかる演算処理装置20は、光切断画像生成装置10における撮像処理(換言すれば、光切断画像の生成処理)を制御する制御部としても機能する。
かかる演算処理装置20は、図1に模式的に示したように、例えば、撮像制御部21と、画像処理部23と、表示制御部25と、記憶部27と、を有している。
撮像制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、通信装置等により実現される。撮像制御部21は、光切断画像生成装置10による被測定物Sの撮像制御を実施する。より詳細には、撮像制御部21は、制御下にある駆動機構30(例えば、駆動モータやアクチュエータ等)によって被測定物Sと光学系(すなわち、光切断画像生成装置10)との相対移動が開始されると、光切断画像生成装置10に対して、以下のような制御信号を送出する。すなわち、撮像制御部21は、光切断画像生成装置10のレーザ光源11に対して線状レーザ光の照射を開始させるためのトリガ信号を送出するとともに、撮像装置13に対して、光切断線の撮像画像(すなわち、光切断画像)の撮像処理を開始させるためのトリガ信号を送出する。
画像処理部23は、例えば、CPU、ROM、RAM、通信装置等により実現される。画像処理部23は、光切断画像生成装置10の撮像装置13から取得した光切断画像を利用して、各種の画像処理を実施する。
より詳細には、画像処理部23は、光切断画像生成装置10から出力された光切断画像を利用して、上記特許文献1に開示されているような、輝度画像及び凹凸画像を生成する。その後、画像処理部23は、生成した輝度画像及び凹凸画像を用いて、被測定物Sの表面形状を算出したり、被測定物Sの表面に存在しうる各種の欠陥等を検出したりする形状検査処理を実施する。
画像処理部23は、被測定物Sの表面の形状検査処理を終了すると、得られた検査結果に関する情報を、表示制御部25に伝送する。
表示制御部25は、例えば、CPU、ROM、RAM、出力装置等により実現される。表示制御部25は、画像処理部23から伝送された被測定物Sの検査結果を、演算処理装置20が備えるディスプレイ等の出力装置や演算処理装置20の外部に設けられた出力装置等に表示する際の表示制御を行う。これにより、形状検査装置1の利用者は、被測定物Sの表面形状に関する各種の検査結果を、その場で把握することが可能となる。
記憶部27は、例えば本実施形態に係る演算処理装置20が備えるRAMやストレージ装置等により実現される。記憶部27には、本実施形態に係る演算処理装置20が、何らかの処理を行う際に保存する必要が生じた様々なパラメータや処理の途中経過等、又は、各種のデータベースやプログラム等が、適宜記録される。この記憶部27に対しては、撮像制御部21、画像処理部23、表示制御部25等が、データのリード/ライト処理を自由に行うことが可能である。
以上説明したような形状検査装置1を利用して、適切な輝度画像を得るためには、輝度画像の基となる光切断画像を適切に得ることが重要となる。ここで、適切な光切断画像を得るためには、光切断画像の生成に用いられる光切断線の太さ及び明るさを、ある範囲内に調整することが必要となる。もし、光切断線の太さ及び明るさが適切ではない場合には、以下の(1)〜(4)に示すような問題が発生する。
(1)光切断線が暗すぎる場合:光切断画像を用いて生成された輝度画像が全体的に暗くなり、表面形状情報を適切に得ることができない。
(2)光切断線が明るすぎる場合:光切断画像を用いて生成された輝度画像に、ハレーション(白とび)が発生する。
(3)光切断線が細すぎる場合:光切断画像を用いて生成された輝度画像にノイズが重畳する。
(4)光切断線が太すぎる場合:光切断画像を用いて生成された輝度画像や凹凸画像の空間分解能が低下するとともに、表面形状情報の精度が低下する。
ここで、上記(1)及び(2)の問題が生じる理由は明らかであるが、上記(3)及び(4)の問題が生じる理由については、説明を要すると思われるため、以下で図3〜図6を参照しながら具体的に説明する。
図3は、適切に設定された光切断線が撮像された光切断画像から生成された、適切な輝度画像の一例であり、図4は、細すぎる光切断線が撮像された光切断画像から生成された、ノイズの重畳した輝度画像の一例である。図3に示したような適切な輝度画像では、被測定物Sの表面状態に応じて光切断線の明暗が変化することで、光切断線の明暗が輝度画像の輝度値へと変換される。しかしながら、図4に示したように、細すぎる光切断線を用いた場合には、光切断線の延伸方向に対して直交する方向(図4における上下方向)に伸びた縞模様が、輝度画像に重畳してしまう。
図4に示したような輝度画像に重畳するノイズ(縞模様)は、本来の輝度画像には存在しないものであり、例えば輝度画像を目視表面検査等に用いる場合には、被測定物Sの表面に存在しうる疵等の欠陥が見づらくなる等といった問題が生じる。また、かかる輝度画像に対して各種の画像処理を施した上で表面検査を行う場合にも、重畳した縞模様のノイズによって検出精度が低下してしまう。
このような縞模様のノイズが発生する原因は、撮像素子の構造に起因する。図5は、一般的な撮像素子の画素構造を模式的に示した説明図である。一般的な撮像素子では、画素の全体が受光部として形成されているわけではなく、図5に模式的に示したように、各画素における受光部の面積は限られている。また、受光部で受光した光に対応する電気信号を出力するための電気回路を、画素に形成する必要があるために、受光部は、図5に示したように、画素の中央部に形成されることは少ない。
このような画素を有する一般的な撮像素子に対して、細すぎる光切断線の像が結像した場合、図5に模式的に示したように、光切断線が受光部上に結像している画素と、光切断線が受光部の存在しない場所に結像している画素とが存在するようになる。そのため、図4に示したように、縞模様のノイズが輝度画像に重畳してしまうと考えられる。
また、上記(4)のように光切断線が太すぎる場合、光切断線の幅方向(図6におけるy軸方向)に沿った輝度の分布を考えると、光切断線が太いが故に、レーザ光のスペックルノイズに影響を受けてしまう。その結果、適切な状態の光切断線とは異なり、輝度値のピークを与える部分(y座標位置)が複数存在するようになってしまう。そのため、凹凸画像を生成するために、特許文献1に開示されているような重心位置の算出を実施すると、重心位置にバラつきが生じ表面形状情報の精度が低下してしまう。なお、スペックルノイズは、レーザ光に固有の問題であり、被測定物Sの表面粗度によらず現れる。そのため、光切断線が太すぎることによる表面形状情報の精度低下は、被測定物Sによらず常に発生する。
(本発明者らによる検討について)
本発明者らは、上記(1)〜(4)に示したような、光切断線の明るさや太さに起因する問題について、鋭意検討を行った。光切断線の明るさや太さが与える影響について、模式的に表わすと、図7の左側に示したようになる。図7は、光切断線の明るさ及び太さについて説明するための説明図である。
上記(1)及び(2)の問題が生じるような光切断線の明るさの範囲は、図7の左側上段に示したように、表わすことができる。従って、適切な光切断線の明るさの範囲は、光切断線の明るさに関して、ある上限値及び下限値で規定される領域となる。同様に、上記(3)及び(4)の問題が生じるような光切断線の太さの範囲は、図7の左側下段に示したように、表わすことができる。従って、適切な光切断線の太さの範囲は、光切断線の太さに関して、ある上限値及び下限値で規定される領域となる。
よって、上記(1)〜(4)の全ての問題が生じない光切断線の明るさ及び太さの範囲は、図7の右側の図において、◎を付したような領域に存在するはずである。従って、適切な光切断線を与える領域を客観的に規定することができれば、かかる領域に光切断線の太さ及び明るさが含まれるように光切断画像生成装置10を調整することで、適切な光切断画像、ひいては適切な輝度画像を取得することができる。
先だって説明した、上記(1)〜(4)の問題は、光切断画像に写り込んだ光切断線の太さ及び明るさのみに起因する。光切断線の太さ及び明るさは、光切断画像生成装置10の光学系や撮像条件、及び、被測定物Sの反射特性によって決まるが、図7の右側の図において◎を付した領域は、後述する理由により、光学系、撮像条件、及び、被測定物Sの反射特性に依らず(換言すれば、被測定物Sの種類、並びに、レーザ光源及び撮像装置の仕様に依らず)、常に一定範囲となる。後述するように、◎を付した太さ及び明るさの適正領域は、本発明により具体的に提供される。従って、本発明の実施者は、適正領域を改めて算出する必要はない。つまり、本発明の実施者は、所望の被測定物に対する太さ指標値及び明るさ指標値が適正領域内に存在するよう調整するのみで、常に適切な輝度画像及び凹凸画像を得ることができる。
そこで、本発明者らは、上記のような知見に基づき、図7の右側の図において◎を付した領域を客観的に規定可能な、光切断線の明るさ及び太さに関する指標値について検討した。その結果、以下で説明するような「明るさ指標値」及び「太さ指標値」に想到し、これら2種類の指標値を利用して、図7の右側の図において◎を付した領域を規定した。その上で、以下で説明するような、光切断画像の評価方法と、光切断画像生成装置の調整方法と、を完成したのである。
(実施形態)
以下では、上記知見に基づき完成された、本発明の実施形態に係る形状検査装置について、詳細に説明する。
<形状検査装置の構成について>
まず、図8A〜図11を参照しながら、本実施形態に係る形状検査装置100の構成について、詳細に説明する。
図8A及び図8Bは、本実施形態に係る形状検査装置の構成の一例を模式的に示したブロック図であり、図9は、本実施形態に係る指標値算出処理について説明するための説明図である。図10は、本実施形態に係る明るさ指標値及び太さ指標値について説明するためのグラフ図であり、図11は、本実施形態に係る明るさ指標値及び太さ指標値について説明するための説明図である。
本実施形態に係る形状検査装置1は、図1に示したような、光切断法を利用した形状検査装置に対して、光切断線の評価機能及び光切断画像生成装置10の光学系の調整機構を更に実装した装置である。
本実施形態に係る形状検査装置1は、図8Aに示したように、光切断画像生成装置10と、演算処理装置20と、駆動機構30と、光学系調整機構40と、を主に備える。
ここで、本実施形態に係る形状検査装置1が備える光切断画像生成装置10は、図1及び図2を参照しながら説明したような、一般的な形状検査装置が備える光切断画像生成装置10と同様の構成を有し、同様の機能を奏するものである。従って、以下では詳細な説明は省略する。
また、本実施形態に係る形状検査装置1が備える駆動機構30についても、図1を参照しながら説明したような、一般的な形状検査装置が備える駆動機構30と同様のものであるため、以下では詳細な説明は省略する。
本実施形態に係る演算処理装置20は、光切断画像生成装置10により生成される光切断画像を取得し、取得した光切断画像に基づいて、光切断線が適切な太さ及び明るさを有しているか否かを評価する。また、光切断線が適切な太さ及び明るさを有していないと判定された場合には、光切断画像生成装置10の光学系(すなわち、光切断画像生成装置10におけるレーザ光源及び撮像装置を構成する各種のユニット等)を調整して、光切断線が適切な太さ及び明るさを有するようにする。
更に、本実施形態に係る演算処理装置20は、適切な太さ及び明るさを有する光切断線を用いて生成された光切断画像を取得し、取得した光切断画像に対して上記特許文献1に開示されているような公知の処理を実施することで、輝度画像及び凹凸画像を生成する。その後、演算処理装置20は、生成した輝度画像及び凹凸画像に対して所定の画像処理を実施することで、被測定物Sの表面形状を表わす情報を生成する。また、かかる演算処理装置20は、光切断画像生成装置10における撮像処理(換言すれば、光切断画像の生成処理)を制御する制御部としても機能する。
このような機能を有する演算処理装置20は、図8Aに示したように、撮像制御部201と、画像処理部203と、光学系調整制御部205と、表示制御部207と、記憶部209と、を主に備える。
撮像制御部201は、CPU、ROM、RAM、通信装置等により実現される。撮像制御部201は、光切断画像生成装置10による被測定物Sの撮像制御を実施する。より詳細には、撮像制御部201は、光切断線が照射される位置に対して、太さ調整及び明るさ調整のために後述する基準板や被測定物Sが載置されると、光切断画像生成装置10のレーザ光源11に対して、線状のレーザ光の照射を開始させるためのトリガ信号を送出するとともに、撮像装置13に対して、光切断線の撮像画像(光切断画像)の撮像処理を開始させるためのトリガ信号を送出する。
また、撮像制御部201は、後述する光学系調整制御部205及び光学系調整機構40と連携して、制御下にある光切断画像生成装置10を構成するレーザ光源11及び撮像装置13の動作状態のうち制御可能なものを、適宜変更することが可能である。
更に、撮像制御部201は、太さ調整及び明るさ調整が完了した後、制御下にある駆動機構30(例えば、駆動モータ、アクチュエータ等)によって被測定物Sと光切断画像生成装置10との相対移動が開始されると、光切断画像生成装置10のレーザ光源11に対して線状のレーザ光の照射を開始させるためのトリガ信号を送出するとともに、撮像装置13に対して、光切断線の撮像画像(光切断画像)の撮像処理を開始させるためのトリガ信号を送出する。
画像処理部203は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。画像処理部203は、光切断画像生成装置10によって生成された光切断画像に対して所定の画像処理を実施して、光切断画像に写っている光切断線の評価を行ったり、被測定物Sの表面の形状検査を行ったりする。かかる画像処理部203の詳細な構成については、以下で改めて説明する。
調整制御部の一例である光学系調整制御部205は、例えば、CPU、ROM、RAM、通信装置等により実現される。光学系調整制御部205は、画像処理部203による光切断線の評価結果に基づき、光切断画像生成装置10の光学系(すなわち、レーザ光源11や撮像装置13を構成する各種のユニット等)を調整するための光学系調整機構40を制御する処理部である。また、光学系調整制御部205は、必要に応じて撮像制御部201と互いに連携しながら、光学系調整機構40の制御を行うことも可能である。例えば、光学系調整制御部205は、撮像制御部201によって調整が可能な光切断画像生成装置10の光学系の状態については、撮像制御部201に調整を任せ、撮像制御部201では調整の困難な光学系の状態を調整するために、光学系調整機構40を制御することも可能である。
ここで、調整機構の一例である光学系調整機構40は、レーザ光源11や撮像装置13の動作状態を変更するために設けられた、駆動モータやアクチュエータ等で構成されている。光学系調整制御部205の制御下で、光学系調整機構40が光切断画像生成装置10の光学系を実際に調整することによって、光切断線の太さ及び明るさを適切な状態へと調整することが可能となる。
かかる光学系調整制御部205で実施される具体的な制御方法については、以下で改めて説明する。
表示制御部207は、例えば、CPU、ROM、RAM、出力装置等により実現される。表示制御部207は、画像処理部203から伝送された、光切断線の評価結果や被測定物Sの検査結果を、演算処理装置20が備えるディスプレイ等の出力装置や演算処理装置20の外部に設けられた出力装置等に表示する際の表示制御を行う。これにより、形状検査装置1の利用者は、光切断線の評価結果や被測定物Sの表面形状に関する各種の検査結果等を、その場で把握することが可能となる。
記憶部209は、例えば本実施形態に係る演算処理装置20が備えるRAMやストレージ装置等により実現される。記憶部209には、画像処理部203が光切断線の評価に用いるための各種の情報が格納されている。また、記憶部209には、本実施形態に係る演算処理装置20が、何らかの処理を行う際に保存する必要が生じた様々なパラメータや処理の途中経過等、又は、各種のデータベースやプログラム等が、適宜記録される。この記憶部209に対しては、撮像制御部201、画像処理部203、光学系調整制御部205、表示制御部207等が、データのリード/ライト処理を自由に行うことが可能である。
続いて、図8Bを参照しながら、本実施形態に係る演算処理装置20が備える画像処理部203の構成の一例について、詳細に説明する。
本実施形態に係る画像処理部203は、図8Bに示したように、データ取得部251と、指標値算出部253と、判定部255と、形状検査部257と、結果出力部259と、を主に備える。
データ取得部251は、例えば、CPU、ROM、RAM、通信装置等により実現される。データ取得部251は、光切断画像生成装置10から、当該光切断画像生成装置10によって生成された光切断画像の画像データを取得する。データ取得部251は、取得した光切断画像の画像データを、後述する指標値算出部253及び形状検査部257に出力する。
指標値算出部253は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。指標値算出部253は、データ取得部251から出力された光切断画像を利用して、光切断画像における光切断線の太さを表わす太さ指標値と、光切断線の明るさを表わす明るさ指標値と、をそれぞれ算出する。
より詳細には、指標値算出部253は、まず、光切断画像の画素配列における、物体とレーザ光源との相対移動方向に対応する方向である列方向(光切断画像の高さ方向)のそれぞれにおいて、最大輝度値を与える画素を特定する。この際、最大輝度値を与える各列の画素が第1の閾値以上の輝度値を有するとき、着目している列を処理対象画素列と呼ぶこととする。これら処理対象画素列が、後述する指標値の算出に使用される。換言すれば、各列の最大輝度値が第1の閾値未満の列は、後述する指標値の算出から除外される。ここで、処理対象画素列を特定する際の第1の閾値の具体的な値については、特に限定されるものではないが、例えば、撮像装置13から出力されうる最大出力輝度値(例えば、8bitのデータが出力される場合には、最大出力輝度値=255)の約10%程度(例えば、8bitのデータが出力される場合には、輝度値=20程度)とすればよい。
その後、指標値算出部253は、各処理対象画素列の最大輝度値に対して第2の閾値以上の輝度値を有している画素を特定する。その上で、指標値算出部253は、各処理対象画素列において、特定した最大輝度値を与える画素数と、最大輝度値を有する画素以外で第2の閾値以上の輝度値を有している画素数との和を、着目している処理対象画素列での光切断線の太さとする。つまり、光切断線の太さは、光切断画像の画素の大きさを単位として表わされる。その後、指標値算出部253は、処理対象画素列での光切断線の太さの、光切断画像の幅方向についての平均を算出して、太さ指標値とする。ここで、上記第2の閾値は、延伸方向の各位置における最大輝度値に対して乗ぜられる係数として規定されるものであり、具体的な値については特に限定されるものではないが、例えば、70%(すなわち、0.7)程度とすればよい。
以下では、図9を参照しながら、太さ指標値の算出方法について、具体的に説明する。
いま、図9に示したような画素数の光切断画像が存在したものとし、光切断線が、図9に示した光切断画像の幅方向(画素配列の行方向)に対して平行となるように延伸しているものとする。ここで、指標値算出部253が第1の閾値を利用して処理対象画素列を特定した結果、図9において右から2番目の列を除いて、処理対象画素列であると判定されたものとする。その後、指標値算出部253は、光切断画像の幅方向(光切断線の延伸方向)の各位置において、光切断線の太さを特定していく。図9において、一番左側に位置する画素列に注目した結果、一番左側の画素列において最大輝度値を与える画素が、上から2番目の画素であり、最大輝度値に対して第2の閾値以上の輝度値を有する画素が、上から3番目の画素であったとする。この場合、指標値算出部253は、一番左側に位置する画素列における光切断線の太さは、2画素であると判断する。指標値算出部253は、同様な処理を各処理対象画素列に対して実施することで、図9に示したような画素単位の太さが特定されることとなる。その後、指標値算出部253は、以上のようにして特定した太さの、全ての前記処理対象画素列についての平均値を算出する。図9に示した例では、処理対象でない右から2番目の列を除外して、太さの合計は2+2+4+2+5+2=17画素であり、処理対象画素列の数は6であるため、太さ指標値として取り扱われる太さの平均値は、17÷6≒2.8となる。このように、本実施形態に係る太さ指標値は、各処理対象画素列(光切断画像の幅方向(光切断線の延伸方向)に対して直交する方向)での光切断線の太さの平均値である。なお、太さ指標値を求める上述の手順は、光切断線の延伸方向が、光切断画像の幅方向に対して厳密に平行ではない場合においても、全く同様に適用することが可能である。
また、指標値算出部253は、上記のような太さ指標値の算出に用いられた、処理対象画素列と判定された画素列における最大輝度値を与える画素、及び、最大輝度値に対して第2の閾値以上の輝度値を有している画素における輝度値の平均を、撮像装置13から出力されうる最大出力輝度値で除して、明るさ指標値とする。図9に示した例では、太さ指標値の平均演算で用いた17画素での輝度値の平均値を、撮像装置13から出力されうる最大出力輝度値で除することで、明るさ指標値が算出される。このように、本実施形態に係る明るさ指標値は、太さ指標値の算出に用いられた画素が有している輝度値の平均を、撮像装置13から出力されうる最大出力輝度値で除した値である。
ここで、本実施形態で着目する光切断画像では、光切断画像生成装置10の光学系や撮影条件、更に被測定物Sの反射特性を反映した結果として、光切断線が写り込んでいる。つまり、以上のようにして規定される太さ指標値及び明るさ指標値は、光学系、撮影条件及び被測定物Sの反射特性に依存した値となる。一方、図7の◎に示される太さ及び明るさの適正領域は、光学系、撮影条件及び被測定物Sの反射特性によらず常に一定である。以下に、その理由を順に説明する。
まず、輝度画像に縞模様のノイズが発生する理由は、光切断線が細すぎて、撮像素子の受光部に光切断線が全て結像しないからである。次に、表面形状情報の精度が低下する理由は、撮像素子上の光切断線が太すぎて生じるレーザに固有のスペックルノイズにより、輝度値のピーク点が複数存在するからである。つまり、上記の問題は、光切断線の太さのみが原因である。換言すれば、光学系、撮影条件及び被測定物Sの反射特性に依らないような常に一定の上下限の範囲内に光切断線の太さ指標値が含まれてさえいれば、上記の問題は生じない。
一方、ハレーションが発生する、又は、暗すぎる輝度画像が得られる理由は、光切断線が明るすぎる、又は、暗すぎるからである。この問題は、撮像装置13から出力されうる最大出力輝度値を基準とした光切断線の明るさ(すなわち、輝度値)のみが原因である。換言すれば、光学系、撮影条件及び被測定物Sの反射特性に依らないような常に一定の上下限の範囲内に光切断線の明るさ指標値を設定すれば、この問題は生じない。
後述の通り、本発明において、太さ及び明るさの適正領域は、具体的に提供される。従って、本発明の実施者は、適正領域を改めて算出する必要はなく、所望の被測定物に対する太さ指標値及び明るさ指標値を計算し、本発明で提供する適正領域内に各指標値が存在するかを確認するのみでよい。
また、指標値算出部253が太さ指標値及び明るさ指標値を算出するためには、光切断画像生成の本来の目的である形状検査等に用いるための、被測定物Sと光切断画像生成装置10との相対移動による複数の光切断線から構成される光切断画像を生成する必要は必ずしも無く、静止した被測定物Sにおける1本の光切断線の撮像画像(すなわち1枚の光切断画像)からでも太さ指標値及び明るさ指標値を算出することは可能である。従って、駆動機構30による相対移動を行うことなく、被測定物Sを固定したまま、簡便に両指標値の算出が可能である。
指標値算出部253は、以上のようにして算出した2種類の指標値を、後述する判定部255及び結果出力部259に出力する。
再び図8Bに戻って、本実施形態に係る判定部255について説明する。
判定部255は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。判定部255は、指標値算出部253により算出された太さ指標値及び明るさ指標値に基づき、これら太さ指標値及び明るさ指標値のそれぞれが、所定の範囲内に含まれているかを判定する。ここで、判定に用いられる太さ指標値及び明るさ指標値の範囲は、図7の右側の図において◎で示した領域の境界を規定する範囲である。
本発明者らは、上記のような太さ指標値及び明るさ指標値の具体的な範囲を特定するために、平坦かつ表面が均一であることが既知のスラブを利用し、かかるスラブから複数のサンプルを切り出した。その後、図1に示したような形状検査装置1を利用して、光切断線の明るさ及び太さを意図的に変えながら複数の光切断画像を生成し、得られた光切断画像を用いて、サンプルの凹凸形状を算出した。この際、実際の操業において目視検査を実施している、熟練の検査員により、得られた光切断画像から生成された輝度画像について、ノイズの有無及び明暗を判断した。更に、算出した凹凸形状と既知の表面形状とを用いて、表面の凹凸深さの分散を算出した。凹凸深さの分散に着目することで、形状測定精度の低下を知ることが可能となる。具体的には、光切断線が太すぎる場合には、光切断線の太さが適切な場合と比べて深さ分散値が大きくなるため、深さ分散値を調べることで光切断線の太さが太すぎるかを判定することができる。
37サンプルについての明るさ指標値及び太さ指標値の分布を、図10に示した。図10において、「○」で表わしたプロットは、検査員により「適切な輝度画像であり、かつ、上記深さ分散の値も適切である」と判断されたサンプルに対応する。また、「□」で表わしたプロットは、深さ分散の値から「光切断線が太すぎる」と判断されたサンプルに対応し、「×」で表わしたプロットは、検査員により、図4に示したような「ノイズが重畳している」と判断されたサンプルに対応している。また、「△」で表わしたプロットは、検査員により「輝度画像にハレーションが発生している」と判断されたサンプルに対応し、「◇」で表わしたプロットは、検査員により「輝度画像が暗すぎる」と判断されたサンプルに対応している。また、図11には、上記37サンプルについて算出した凹凸深さの分散を、明るさ指標値及び太さ指標値の具体的な値とともに記載した。
図11に着目すると、太さ指標値が2.80以上であったサンプルでは、深さ分散の値が10超過となって、測定精度が低下していることがわかる。従って、本実施形態では、測定精度の低下をより確実に排除するために、太さ指標値の上限値を2.52と設定した。
また、図10及び図11に着目すると、太さ指標値が1.18以下であるサンプルは、縞模様のノイズが観察され、「光切断線が細すぎる」と判断されていることがわかる。従って、本実施形態では、より確実にノイズの重畳を防止するために、太さ指標値の下限値を1.27と設定した。なお、前述の通り、測定精度の低下もしくは輝度画像にノイズが生じるのは、光切断線の太さのみが原因である。そのため、異なる撮影条件又は異なる被測定物を用いて同様の作業を行ったとしても、ここで得られた太さ指標値の上下限の結果は、変わらない。
一方、図10及び図11を参照すると、明るさ指標値が0.63以上であるサンプルは、ハレーションが観察され、「光切断線が明るすぎる」と判断されていることがわかる。従って、本実施形態では、より確実にハレーションの発生を防止するために、明るさ指標の上限値を0.52と設定した。
また、図10及び図11を参照すると、明るさ指標値が0.17以下であるサンプルは、輝度画像が全体的に暗化して、「光切断線が暗すぎる」と判断されていることがわかる。従って、本実施形態では、より確実に輝度画像の暗化を防止するために、明るさ指標の下限値を0.24と設定した。
一方、太さ指標値が1.27〜2.52の範囲に含まれ、かつ、明るさ指標値が0.24〜0.52の範囲に含まれているサンプルは、図10及び図11から明らかなように、「適切な輝度画像が得られている」と判断されている。なお、前述の通り、ハレーションが発生する、又は、暗すぎる輝度画像が生じるのは、光切断線の明るさ(輝度値)のみが原因である。そのため、異なる撮影条件又は異なる被測定物を用いて同様の作業を行ったとしても、ここで得られた明るさ指標値の上下限の結果は、変わらない。
以上の知見から、本発明者らは、光切断線の太さ及び明るさが適切な状態にあることを示す領域として、太さ指標値が1.27〜2.52の範囲内であり、かつ、明るさ指標値が0.24〜0.52の範囲内である領域(以下、「適正領域」ともいう。)を規定した。先だって言及したように、上記の適正領域は、被測定物の種類、並びに、レーザ光源及び撮像装置の仕様に依らず、汎用的なものである。かかる適正領域に関する情報は、例えば、記憶部209に格納される。
上記知見から、本実施形態に係る判定部255は、記憶部209に格納されている適正領域に関する情報を参照し、指標値算出部253により算出された太さ指標値及び明るさ指標値が、適正領域に含まれているか否かを判定する。判定部255は、判定の結果、2つの指標値が上記適正領域に含まれている場合に、光切断線の太さ及び明るさが適切であり、光切断画像が適正に撮像されていると判断し、2つの指標値が上記適正領域に含まれていない場合に、光切断線の太さ及び明るさが適切ではなく、光切断画像が適正に撮像されていないと判断する。
また、判定部255は、上記判定処理に際して、太さ指標値又は明るさ指標値の少なくとも何れか一方が上記適正領域に含まれていないと判断した場合には、算出された指標値に基づき、光切断画像生成装置10の調整の指針(ガイダンス)を生成してもよい。判定部255は、例えば、太さ指標値が下限値未満である場合には、光切断線の太さが太くなるように光切断画像生成装置10を調整するよう指針を生成し、太さ指標値が上限値超過である場合には、光切断線の太さが細くなるように光切断画像生成装置10を調整するよう指針を生成する。同様に、判定部255は、例えば、明るさ指標値が下限値未満である場合には、光切断線の明るさが明るくなるように光切断画像生成装置10を調整するよう指針を生成し、明るさ指標値が上限値超過である場合には、光切断線の明るさが暗くなるように光切断画像生成装置10を調整するよう指針を生成する。
また、判定部255は、更に詳細な指針として、太さ指標値を適正領域内とするために、撮像装置13が備えるレンズのピント、レーザ光源11が備えるレンズのピント、又は、レーザ光源11と後述する基準板との間の離隔距離の少なくとも何れかを調整するように指針を作成してもよい。同様に、判定部255は、更に詳細な指針として、明るさ指標値を適正領域内とするために、撮像装置13の露光時間、撮像装置13が備えるレンズの絞り、撮像装置13のゲイン、又は、レーザ光源11の出力の少なくとも何れかを調整するように指針を作成してもよい。
判定部255は、上記のような2つの指標値に基づく判定結果を表わした情報を、結果出力部259に出力する。また、判定部255は、上記のような調整指針を作成した場合には、かかる調整指針を表わした情報を、結果出力部259に出力する。
なお、判定部255は、上記のような2つの指標値に基づく判定結果を表わした情報を、後述する形状検査部257に出力することが好ましい。先だって説明したように、光切断線の状態が適切ではない際に生成された光切断画像に基づき形状検査を実施した場合には、検査精度に誤差が多く重畳している可能性が高い。そこで、後述する形状検査部257では、判定部255から出力される判定結果を表わした情報を参照し、光切断線の状態が適切である旨が当該情報に示されている場合に、形状検査処理を実施することが好ましい。
なお、上記のようにして設定した適正領域は、汎用的な指標である太さ指標値及び明るさ指標値に基づいて決定されたものであり、設定した適正領域についても、汎用的に適用可能な領域である。従って、光切断法に基づくあらゆる形状検査装置1、及び、かかる形状検査装置1に設けられたあらゆる光切断画像生成装置10について、太さ指標値及び明るさ指標値が適正領域に含まれてさえいれば、適切な光切断線の状態が実現され、適切な輝度画像及び凹凸画像を生成することが可能となる。
従って、例えばメンテナンス等で光切断画像生成装置10の状態又は設備そのものが変更になったとしても、適正領域を再設定する必要はなく、太さ指標値及び明るさ指標値が上記適正領域に含まれるように機器を調整すればよい。また、形状検査装置1が異なる種類の被測定物Sを測定対象とする場合であっても、新たな被測定物Sに関する基準板を光切断線の照射位置に静止させた状態で、2つの指標値が上記の適正領域内に入るように、光切断画像生成装置10を調整すればよい。
このように、本実施形態に係る方法では、上記太さ指標値及び明るさ指標値に基づいて、光切断線の状態を判定することにより、被測定物Sと光切断画像生成装置10とを繰り返し相対移動させながら、その都度輝度画像及び凹凸画像を確認して光切断画像生成装置10を調整する、試行錯誤的な従来の調整作業に比べて、被測定物Sと光切断画像生成装置10との相対移動が不要となり、非常に簡便かつ短時間に、光切断画像生成装置10の調整を完了させることができる。
再び図8Bに戻って、本実施形態に係る形状検査部257について説明する。
本実施形態に係る形状検査部257は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。形状検査部257は、適切な状態にある光切断線を用いて生成された光切断画像を用いて、被測定物Sの表面の形状検査を実施する。
より詳細には、形状検査部257は、適切な状態にある光切断線から生成された光切断画像を用いて、上記特許文献1に開示されているような、輝度画像及び凹凸画像を生成する。その後、形状検査部257は、生成した輝度画像及び凹凸画像を用いて、被測定物Sの表面形状を算出したり、被測定物Sの表面に存在しうる各種の欠陥等を検出したりする。
ここで、形状検査部257が、被測定部Sの表面形状を算出したり、被測定物Sの表面に存在する各種の欠陥等を検出したりする方法については、特に限定されるものではなく、光切断法に基づく公知の方法を適宜利用することが可能である。
本実施形態に係る形状検査装置1では、前述のような2つの指標値に基づき、光切断線の状態が適切な状態となるように、容易に調整することが可能となる。従って、調整後の光切断線から得られる光切断画像を用いて各種の形状検査処理を実施することで、精度良い形状検査処理を実施することが可能となる。
形状検査部257によって実施された各種の形状検査処理の結果を表わす情報は、結果出力部259へと出力される。
結果出力部259は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。結果出力部259は、指標値算出部253から出力された太さ指標値及び明るさ指標値に関する情報や判定部255により生成された判定結果や調整指針に関する情報等といった、光切断画像に関する各種の情報や、形状検査部257から出力された形状検査結果に関する情報等を、表示制御部207に出力する。これにより、上記のような様々な情報が、表示部(図示せず。)に出力される。また、結果出力部259は、得られた結果を、製造管理用プロコン等の外部の装置に出力してもよく、得られた結果を利用して、各種の帳票を作成してもよい。また、結果出力部259は、上記のような様々な情報を、当該情報を算出した日時等に関する時刻情報と関連づけて、記憶部209等に履歴情報として格納してもよい。
なお、結果出力部259から出力される太さ指標値及び明るさ指標値に基づく光切断画像生成装置10の調整操作は、太さ指標値及び明るさ指標値そのものの値や、調整指針(ガイダンス)に基づき、人が実施してもよい。しかしながら、演算処理装置20が上述のような光学系調整制御部205を有していることで、光切断画像生成装置10の調整操作を自動化することが可能である。
すなわち、光学系調整制御部205は、結果出力部259から出力された情報に基づいて、光切断画像生成装置10に設けられたレーザ光源11及び撮像装置13を駆動させて調整する光学系調整機構40、及び、レーザ光源11及び撮像装置13を制御する演算処理装置20の撮像制御部21に対して、所定の制御信号を出力し、光切断画像生成装置10に設けられた光学系の状態を調整させる。
具体的には、光学系調整制御部205は、太さ指標値を適正範囲内とするために、光学系調整機構40に対して、撮像装置13が備えるレンズのピント、レーザ光源11が備えるレンズのピント、又は、レーザ光源11と基準板との間の離隔距離の少なくとも何れかを調整させるための制御信号を出力する。
また、光学系調整制御部205は、明るさ指標値を適正範囲内とするために、光学系調整機構40又は撮像制御部21の少なくとも何れかに対して、撮像装置13の露光時間、撮像装置13が備えるレンズの絞り、撮像装置13のゲイン、又は、レーザ光源11の出力の少なくとも何れかを調整させるための制御信号を出力する。
これにより、本実施形態に係る形状検査装置1では、太さ指標値及び明るさ指標値に基づいて、光切断線の状態が適切な状態となるように、自動的に調整処理が実施される。
以上、本実施形態に係る演算処理装置20の機能の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材や回路を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。また、各構成要素の機能を、CPU等が全て行ってもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用する構成を変更することが可能である。
なお、上述のような本実施形態に係る演算処理装置の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、パーソナルコンピュータ等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどである。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信してもよい。
<形状検査方法について>
続いて、図12を参照しながら、本実施形態に係る形状検査方法の流れについて、詳細に説明する。図12は、本実施形態に係る形状検査方法の流れの一例を示した流れ図である。
本実施形態に係る形状検査方法では、まず、被測定物Sそのもの、又は、被測定物Sの反射特性を模擬するサンプルの何れかを基準板として、かかる基準板が光切断線の照射位置に設置される。その上で、演算処理装置20の撮像制御部201の制御のもとで、光切断画像生成装置10のレーザ光源11から線状のレーザ光の照射が開始される(ステップS101)。その後、演算処理装置20の撮像制御部201の制御のもとで、光切断画像生成装置10の撮像装置13が、光切断画像を撮像する(ステップS103)。演算処理装置20のデータ取得部251は、撮像装置13により生成された光切断画像の画像データを取得して、指標値算出部253に出力する。
演算処理装置20の指標値算出部253は、データ取得部251から出力された光切断画像を用いて、先だって説明した方法により、太さ指標値及び明るさ指標値を算出する(ステップS105)。その後、指標値算出部253は、算出した太さ指標値及び明るさ指標値を、判定部255に出力する。
判定部255は、指標値算出部253により算出された太さ指標値及び明るさ指標値を用いて、指標値に関する条件判定(すなわち、2つの指標値が適正領域に入っているか否かの条件判定)を実施する(ステップS107)。
2つの指標値が条件を満たす場合(すなわち、2つの指標値が適正領域に入っている場合)には、判定部255は、光切断線の状態は適正であると判断して、その旨を、形状検査部257及び結果出力部259に出力する。かかる出力を受けて、形状検査部257は、後述するステップS111を実施する。
一方、2つの指標値の少なくとも何れか一方が条件を満たさない場合には、判定部255は、2つの指標値そのものや、調整指針(ガイダンス)を形状検査部257及び結果出力部259に出力する。結果出力部259は、判定部255から出力された2つの指標値や調整指針(ガイダンス)を示した情報を、表示制御部207を介してユーザに出力するとともに、かかる情報を光学系調整制御部205へ出力する。光学系調整制御部205は、かかる指標値や調整指針に基づき、必要に応じて撮像制御部201と連携しながら、光学系調整機構40により光切断画像生成装置10の光学系を調整させる(ステップS111)。なお、かかる光切断画像生成装置10の調整作業は、光切断画像生成装置10の管理者が人力で実施してもよい。その後、ステップS103に戻って、光切断画像生成装置の調整処理が継続される。
ここで、ステップS107において、光切断線の状態が適正であると判断された場合には、形状検査部257は、適切な状態にある光切断線により生成された光切断画像に基づき、光切断法による形状検査処理を実施する(ステップS111)。形状検査部257は、得られた形状検査結果に関する情報を、結果出力部259に出力する。結果出力部259は、得られた形状検査結果に関する情報を、表示制御部207を介してユーザに出力する(ステップS113)。これにより、形状検査装置1のユーザは、着目している被測定物Sの表面の形状検査結果を、その場で把握することが可能となる。
以上、本実施形態に係る形状検査方法の流れについて、説明した。
<ハードウェア構成について>
次に、図13を参照しながら、本発明の実施形態に係る演算処理装置20のハードウェア構成について、詳細に説明する。図13は、本発明の実施形態に係る演算処理装置20のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
演算処理装置20は、主に、CPU901と、ROM903と、RAM905と、を備える。また、演算処理装置20は、更に、バス907と、入力装置909と、出力装置911と、ストレージ装置913と、ドライブ915と、接続ポート917と、通信装置919とを備える。
CPU901は、中心的な処理装置及び制御装置として機能し、ROM903、RAM905、ストレージ装置913、又は、リムーバブル記録媒体921に記録された各種プログラムに従って、演算処理装置20内の動作全般又はその一部を制御する。ROM903は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM905は、CPU901が使用するプログラムや、プログラムの実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバス等の内部バスにより構成されるバス907により相互に接続されている。
バス907は、ブリッジを介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バスに接続されている。
入力装置909は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチ及びレバーなどユーザが操作する操作手段である。また、入力装置909は、例えば、赤外線やその他の電波を利用したリモートコントロール手段(いわゆる、リモコン)であってもよいし、演算処理装置20の操作に対応したPDA等の外部接続機器923であってもよい。更に、入力装置909は、例えば、上記の操作手段を用いてユーザにより入力された情報に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路などから構成されている。ユーザは、この入力装置909を操作することにより、演算処理装置20に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
出力装置911は、取得した情報をユーザに対して視覚的又は聴覚的に通知することが可能な装置で構成される。このような装置として、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、ELディスプレイ装置及びランプなどの表示装置や、スピーカ及びヘッドホンなどの音声出力装置や、プリンタ装置、携帯電話、ファクシミリなどがある。出力装置911は、例えば、演算処理装置20が行った各種処理により得られた結果を出力する。具体的には、表示装置は、演算処理装置20が行った各種処理により得られた結果を、テキスト又はイメージで表示する。他方、音声出力装置は、再生された音声データや音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して出力する。
ストレージ装置913は、演算処理装置20の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置913は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶部デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイス等により構成される。このストレージ装置913は、CPU901が実行するプログラムや各種データ、及び、外部から取得した各種のデータなどを格納する。
ドライブ915は、記録媒体用リーダライタであり、演算処理装置20に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ915は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は、半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体921に記録されている情報を読み出して、RAM905に出力する。また、ドライブ915は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は、半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体921に記録を書き込むことも可能である。リムーバブル記録媒体921は、例えば、CDメディア、DVDメディア、Blu−ray(登録商標)メディア等である。また、リムーバブル記録媒体921は、コンパクトフラッシュ(登録商標)(CompactFlash:CF)、フラッシュメモリ、又は、SDメモリカード(Secure Digital memory card)等であってもよい。また、リムーバブル記録媒体921は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード(Integrated Circuit card)又は電子機器等であってもよい。
接続ポート917は、機器を演算処理装置20に直接接続するためのポートである。接続ポート917の一例として、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポート、RS−232Cポート等がある。この接続ポート917に外部接続機器923を接続することで、演算処理装置20は、外部接続機器923から直接各種のデータを取得したり、外部接続機器923に各種のデータを提供したりする。
通信装置919は、例えば、通信網925に接続するための通信デバイス等で構成された通信インターフェースである。通信装置919は、例えば、有線または無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カード等である。また、通信装置919は、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、又は、各種通信用のモデム等であってもよい。この通信装置919は、例えば、インターネットや他の通信機器との間で、例えばTCP/IP等の所定のプロトコルに則して信号等を送受信することができる。また、通信装置919に接続される通信網925は、有線又は無線によって接続されたネットワーク等により構成され、例えば、インターネット、家庭内LAN、社内LAN、赤外線通信、ラジオ波通信又は衛星通信等であってもよい。
以上、本発明の実施形態に係る演算処理装置20の機能を実現可能なハードウェア構成の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用するハードウェア構成を変更することが可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 形状検査装置
10 光切断画像生成装置
20 演算処理装置
30 駆動機構
40 光学系調整機構
201 撮像制御部
203 画像処理部
205 光学系調整制御部
207 表示制御部
209 記憶部
251 データ取得部
253 指標値算出部
255 判定部
257 形状検査部
259 結果出力部

Claims (17)

  1. レーザ光源から物体表面に対して、線状のレーザ光が照射され、当該物体表面での前記レーザ光による光切断線が撮像装置により撮像されることで、光切断法に用いられる撮像画像である光切断画像が生成される光切断画像生成ステップと、
    前記光切断画像における前記光切断線の太さを表わす太さ指標値と、当該光切断線の明るさを表わす明るさ指標値と、がそれぞれ算出される指標値算出ステップと、
    算出された前記太さ指標値及び前記明るさ指標値のそれぞれが、予め一意に定められた所定の範囲内に含まれるように、前記レーザ光源又は前記撮像装置の少なくとも何れか一方の設定が変更される設定変更ステップと、
    前記太さ指標値及び前記明るさ指標値がそれぞれ前記所定の範囲内に含まれるようになった後の前記光切断画像に対して画像処理が行われることで、前記物体表面の形状が検査される形状検査ステップと、
    を含む、形状検査方法。
  2. 前記指標値算出ステップでは、静止した前記物体における1本の前記光切断線のみが撮像されることで得られた前記光切断画像を用いて、前記太さ指標値と前記明るさ指標値とが算出される、請求項1に記載の形状検査方法。
  3. 前記指標値算出ステップでは、
    前記物体表面に関する光切断画像の前記物体と前記レーザ光源との相対移動方向に対応する方向である列方向のそれぞれにおいて、最大輝度値を与える画素が特定され、各列での当該最大輝度値が第1の閾値以上の輝度値を有する場合に、該当する列が処理対象画素列とされ、
    それぞれの前記処理対象画素列において、前記最大輝度値を与える画素の画素数と当該最大輝度値に対して第2の閾値以上の輝度値を有している画素の画素数との和が、それぞれの前記処理対象画素列での前記光切断線の太さとされ、全ての前記処理対象画素列での前記光切断線の太さの平均が算出されて、前記太さ指標値とされ、
    前記太さ指標値を算出する際に利用した全ての画素での輝度値の平均を前記撮像装置から出力されうる最大出力輝度値で除した値が、前記明るさ指標値とされる、請求項1又は2に記載の形状検査方法。
  4. 前記設定変更ステップでは、前記太さ指標値が1.27〜2.52の範囲となり、かつ、前記明るさ指標値が0.24〜0.52の範囲となるように、前記レーザ光源又は前記撮像装置の少なくとも何れか一方の設定が変更される、請求項3に記載の形状検査方法。
  5. 前記設定変更ステップでは、
    前記太さ指標値を前記所定の範囲内とするために、前記撮像装置が備えるレンズのピント、前記レーザ光源が備えるレンズのピント、又は、前記レーザ光源と前記物体表面との間の離隔距離の少なくとも何れかが調整され、
    前記明るさ指標値を前記所定の範囲内とするために、前記撮像装置の露光時間、前記撮像装置が備えるレンズの絞り、前記撮像装置のゲイン、又は、前記レーザ光源の出力の少なくとも何れかが調整される、請求項1〜4の何れか1項に記載の形状検査方法。
  6. 物体表面に対して線状のレーザ光を照射するレーザ光源と、当該物体表面での前記レーザ光による光切断線を撮像して、光切断法に用いられる撮像画像である光切断画像を生成する撮像装置と、を有する光切断画像生成装置と、
    前記光切断画像生成装置により生成された前記光切断画像に対して画像処理を実施して、前記光切断線の状態を判定するとともに、当該光切断画像に基づき、光切断法による前記物体表面の形状検査を行う演算処理装置と、
    を備え、
    前記演算処理装置は、
    前記撮像装置によって生成された前記光切断画像に基づき、前記光切断画像における前記光切断線の太さを表わす太さ指標値と、当該光切断線の明るさを表わす明るさ指標値と、を算出する指標値算出部と、
    算出された前記太さ指標値及び前記明るさ指標値に基づき、当該太さ指標値及び当該明るさ指標値のそれぞれが、所定の範囲内に含まれるかを判定する判定部と、
    前記太さ指標値及び前記明るさ指標値のそれぞれが予め一意に定められた所定の範囲内に含まれるようになった後の前記光切断画像に基づき、光切断法による形状検査処理を実施する形状検査部と、
    を備える、形状検査装置。
  7. 前記指標値算出部は、静止した前記物体における1本の前記光切断線のみが撮像されることで得られた前記光切断画像を用いて、前記太さ指標値と前記明るさ指標値とを算出する、請求項6に記載の形状検査装置。
  8. 前記指標値算出部は、
    前記物体表面に関する光切断画像の前記物体と前記レーザ光源との相対移動方向に対応する方向である列方向のそれぞれにおいて、最大輝度値を与える画素を特定し、各列での当該最大輝度値が第1の閾値以上の輝度値を有する場合に、該当する列を処理対象画素列とし、
    それぞれの前記処理対象画素列において、前記最大輝度値を与える画素の画素数と当該最大輝度値に対して第2の閾値以上の輝度値を有している画素の画素数との和を、それぞれの前記処理対象画素列での前記光切断線の太さとし、全ての前記処理対象画素列での前記光切断線の太さの平均を算出して、前記太さ指標値とし、
    前記太さ指標値を算出する際に利用した全ての画素での輝度値の平均を前記撮像装置から出力されうる最大出力輝度値で除した値を、前記明るさ指標値とする、請求項6又は7に記載の形状検査装置。
  9. 前記形状検査装置は、前記光切断画像生成装置が有する前記レーザ光源及び前記撮像装置の少なくとも何れか一方の設定を調整する調整機構を更に有しており、
    前記演算処理装置は、
    前記光切断画像生成装置の駆動を制御する撮像制御部と、
    前記調整機構の駆動を制御する調整制御部と、
    を更に有しており、
    前記調整制御部は、前記判定部による判定結果に基づき、前記太さ指標値及び前記明るさ指標値が前記所定の範囲内となるように、前記調整機構又は前記撮像制御部の少なくとも何れかを稼働させる、請求項6〜8の何れか1項に記載の形状検査装置。
  10. 前記太さ指標値が1.27〜2.52の範囲となり、かつ、前記明るさ指標値が0.24〜0.52の範囲となるように、前記レーザ光源又は前記撮像装置の少なくとも何れか一方の設定が変更される、請求項6〜9の何れか1項に記載の形状検査装置。
  11. 前記太さ指標値を前記所定の範囲内とするために、前記撮像装置が備えるレンズのピント、前記レーザ光源が備えるレンズのピント、又は、前記レーザ光源と前記物体表面との間の離隔距離の少なくとも何れかが調整され、
    前記明るさ指標値を前記所定の範囲内とするために、前記撮像装置の露光時間、前記撮像装置が備えるレンズの絞り、前記撮像装置のゲイン、又は、前記レーザ光源の出力の少なくとも何れかが調整される、請求項6〜10の何れか1項に記載の形状検査装置。
  12. 物体表面に対して線状のレーザ光を照射するレーザ光源と、当該物体表面での前記レーザ光による光切断線を撮像して、光切断法に用いられる撮像画像である光切断画像を生成する撮像装置と、を有する光切断画像生成装置との間で相互に通信が可能なコンピュータを、前記光切断画像生成装置により生成された前記光切断画像に対して画像処理を実施して、前記光切断線の状態を判定するとともに、当該光切断画像に基づき、光切断法による前記物体表面の形状検査を行う演算処理装置として機能させるためのプログラムであり、
    コンピュータに、
    前記撮像装置によって生成された前記光切断画像に基づき、前記光切断画像における前記光切断線の太さを表わす太さ指標値と、当該光切断線の明るさを表わす明るさ指標値と、を算出する指標値算出機能と、
    算出された前記太さ指標値及び前記明るさ指標値に基づき、当該太さ指標値及び当該明るさ指標値のそれぞれが、所定の範囲内に含まれるかを判定する判定機能と、
    前記太さ指標値及び前記明るさ指標値のそれぞれが予め一意に定められた所定の範囲内に含まれるようになった後の前記光切断画像に基づき、光切断法による形状検査処理を実施する形状検査機能と、
    を実現させるためのプログラム。
  13. 前記指標値算出機能は、静止した前記物体における1本の前記光切断線のみが撮像されることで得られた前記光切断画像を用いて、前記太さ指標値と前記明るさ指標値とを算出する、請求項12に記載のプログラム。
  14. 前記指標値算出機能は、
    前記物体表面に関する光切断画像の前記物体と前記レーザ光源との相対移動方向に対応する方向である列方向のそれぞれにおいて、最大輝度値を与える画素を特定して、各列での当該最大輝度値が第1の閾値以上の輝度値を有する場合に、該当する列が処理対象画素列とし、
    それぞれの前記処理対象画素列において、前記最大輝度値を与える画素の画素数と当該最大輝度値に対して第2の閾値以上の輝度値を有している画素の画素数との和を、それぞれの前記処理対象画素列での前記光切断線の太さとし、全ての前記処理対象画素列での前記光切断線の太さの平均を算出して、前記太さ指標値とし、
    前記太さ指標値を算出する際に利用した全ての画素での輝度値の平均を前記撮像装置から出力されうる最大出力輝度値で除した値を、前記明るさ指標値とする、請求項12又は13に記載のプログラム。
  15. 前記コンピュータは、更に、前記光切断画像生成装置が有する前記レーザ光源及び前記撮像装置の少なくとも何れか一方の設定を調整する調整機構との間で相互に通信が可能であり、
    前記プログラムは、
    前記光切断画像生成装置の駆動を制御する撮像制御機能と、
    前記調整機構の駆動を制御する調整制御機能と、
    を前記コンピュータに更に実現させ、
    前記調整制御機能は、前記判定機能による判定結果に基づき、前記太さ指標値及び前記明るさ指標値が所定の範囲内となるように、前記調整機構又は前記撮像制御機能の少なくとも何れかを稼働させる、請求項12〜14の何れか1項に記載のプログラム。
  16. 前記調整制御機能は、前記太さ指標値が1.27〜2.52の範囲となり、かつ、前記明るさ指標値が0.24〜0.52の範囲となるように、前記レーザ光源又は前記撮像装置の少なくとも何れか一方の設定を、前記調整機構又は前記撮像制御機能の少なくとも何れかにより変更させる、請求項15に記載のプログラム。
  17. 前記調整制御機能は、
    前記太さ指標値を前記所定の範囲内とするために、前記撮像装置が備えるレンズのピント、前記レーザ光源が備えるレンズのピント、又は、前記レーザ光源と前記物体表面との間の離隔距離の少なくとも何れかを、前記調整機構又は前記撮像制御機能の少なくとも何れかにより調整させ、
    前記明るさ指標値を前記所定の範囲内とするために、前記撮像装置の露光時間、前記撮像装置が備えるレンズの絞り、前記撮像装置のゲイン、又は、前記レーザ光源の出力の少なくとも何れかを、前記調整機構又は前記撮像制御機能の少なくとも何れかにより調整させる、請求項15又は16に記載のプログラム。
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