JPWO2016170874A1 - グロープラグ - Google Patents
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Abstract
放熱性を高めて短期間での破損を抑制すること。内燃機関の燃焼室内に先端部が挿入されるヒータ(11)と、ヒータの基端部を支持する筒体(12)と、ヒータの加熱部を突出させた状態で、筒体を支持するハウジング(14)と、ハウジング内に設けられ、燃焼室内の圧力を検出する圧力センサ(15)と、を備えるグロープラグ(1)であって、ハウジング内において、圧力センサと筒体との間に形成された圧力導入室(142)と、ハウジング及び筒体の少なくとも一方に形成され、燃焼室と圧力導入室とを連通する連通路(21)と、を備える。
Description
本発明は、ディーゼルエンジン等の内燃機関の始動補助として使用され、燃焼室内の圧力を検知する圧力センサを備えたグロープラグに関する。
ディーゼルエンジン等の内燃機関の始動補助として使用され、内燃機関の燃焼室内の燃焼圧を検知する圧力センサを備えたグロープラグが実用化されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のグロープラグにおいて、通電により加熱されるヒータエレメントは、ハウジングに金属製のダイヤフラム等によって接続されて、ハウジング内に変位可能な状態で収容されており、燃焼室内の圧力変化によって、ヒータエレメントはハウジングの軸線方向に変位して、該変位が圧力センサに伝達され、内燃機関の燃焼室内の燃焼圧として検知される。
しかしながら、上記のような圧力センサを備えるグロープラグでは、ヒータエレメントとハウジングとは、ダイヤフラムによって接続されているのみであり、ヒータエレメントから伝わってくる熱は、主に、薄いダイヤフラムを介した経路によりハウジング側に伝達される。したがって、ハウジングにヒータエレメントがロウ材により固定された一般的なグロープラグに比べて、ヒータエレメントからハウジングに伝わる熱の伝達効率が悪く、放熱性に優れないため、ヒータエレメントやハウジング内の温度が上昇しやすくなる。その結果、ヒータエレメントの発熱体の取り出し電極やロウ材の温度が限界温度を超えてしまい、ヒータエレメントにクラックが発生する等により、グロープラグが短期間で破損してしまうおそれがあった。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、放熱性を高めて短期間での破損を抑制することができるグロープラグを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、内燃機関の燃焼室内に先端部が挿入されるヒータと、前記ヒータの基端部を支持する筒体と、前記ヒータの加熱部を突出させた状態で、前記筒体を支持するハウジングと、前記ハウジング内に設けられ、前記燃焼室内の圧力を検出する圧力センサと、を備えるグロープラグであって、前記ハウジング内において、前記圧力センサと前記筒体との間に形成された圧力導入室と、前記ハウジング及び前記筒体の少なくとも一方に形成され、前記燃焼室と前記圧力導入室とを連通する連通路と、を備えることを特徴とする。
また、前記連通路が、前記ハウジング及び前記筒体の少なくとも一方に形成された貫通孔であることが好ましい。
また、前記連通路が、前記ハウジングの内周面及び前記筒体の外周面の少なくとも一方に形成された溝であることが好ましい。
また、前記ハウジングの内周面及び前記筒体の外周面に形成された溝が互いに対向して貫通孔を形成することが好ましい。
また、前記連通路は、複数形成されていることが好ましい。
また、前記ヒータに接続された当該ヒータへ通電するケーブルは、前記圧力導入室の外部において前記ハウジングの外側に配線されていることが好ましい。
本発明によれば、放熱性を高めて短期間での破損を抑制することができる。
本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す実施形態は一つの例示であり、本発明の範囲において、種々の実施形態をとり得る。
図1は、グロープラグの縦断面図である。図2は、図1において、ハウジングの先端付近を拡大視したグロープラグの縦断面図である。以下、横断面とは、グロープラグ1の長手方向の軸線に垂直な切断面をいい、縦断面とは、グロープラグ1の長手方向の軸線を含む切断面をいう。
図1、図2に示すように、グロープラグ1は、ヒータエレメント10と、ハウジング14と、圧力センサモジュール15と、電子モジュール16等を備えている。
図1、図2に示すように、グロープラグ1は、ヒータエレメント10と、ハウジング14と、圧力センサモジュール15と、電子モジュール16等を備えている。
(ヒータエレメント)
ヒータエレメント10は、内燃機関の始動を補助するものであり、燃焼室内(予燃焼型の内燃機関の場合には予燃焼室、直噴型の内燃機関の場合には内燃機関の燃焼室)に挿入されて、固定される。ヒータエレメント10は、例えば、セラミックスから構成されている。なお、ヒータエレメント10は、セラミックスに限らず、金属から構成されていてもよい。
ヒータエレメント10は、内燃機関の始動を補助するものであり、燃焼室内(予燃焼型の内燃機関の場合には予燃焼室、直噴型の内燃機関の場合には内燃機関の燃焼室)に挿入されて、固定される。ヒータエレメント10は、例えば、セラミックスから構成されている。なお、ヒータエレメント10は、セラミックスに限らず、金属から構成されていてもよい。
図1、図2に示されるように、ヒータエレメント10は、セラミックスヒータ11と、金属製の外筒(筒体)12と、リード部13等を備えている。
セラミックスヒータ11は、通電により加熱される部位であり、セラミックスヒータ11には、その本体部を構成するセラミックス絶縁基体111の内部に、U字状に形成されたセラミックス発熱体112が埋設されている。このセラミックス発熱体112の両端側には、それぞれ金属リード113を介して正側電極114及び負側電極115が設けられている。負側電極115は、セラミックス絶縁基体111の外周面に取り出され、負側電極115を含むセラミックス絶縁基体111の外周面には、負極側メタライズ部116が形成されている。
セラミックスヒータ11は、通電により加熱される部位であり、セラミックスヒータ11には、その本体部を構成するセラミックス絶縁基体111の内部に、U字状に形成されたセラミックス発熱体112が埋設されている。このセラミックス発熱体112の両端側には、それぞれ金属リード113を介して正側電極114及び負側電極115が設けられている。負側電極115は、セラミックス絶縁基体111の外周面に取り出され、負側電極115を含むセラミックス絶縁基体111の外周面には、負極側メタライズ部116が形成されている。
セラミックスヒータ11のうち、少なくとも負極側メタライズ部116は、外筒12の一端側の内面に接合され、負側電極115は外筒12に電気的に接続されている。外筒12は、導電性及び熱伝導性を有する金属材料から形成されている。外筒12は、その内径がセラミックスヒータ11を挿入できる程度の大きさに形成されており、セラミックスヒータ11を外筒12に挿入した際に、外筒12の内周面123とセラミックスヒータ11の外周面118との間に僅かな隙間ができる程度に形成されている。
また、セラミックスヒータ11と外筒12との接合は、外筒12内にセラミックスヒータ11の負極側メタライズ部116を挿入、固定した状態で、ロウ付け等により行われる。すなわち、セラミックスヒータ11の負極側メタライズ部116がロウ材によって外筒12の内面に接合され、電気的に接続される。負極側メタライズ部116は、例えば、負極側メタライズ部116全体の重量に対して30重量%以下の銅(Cu)と、10重量%以下のチタン(Ti)を含有する銀ペーストによって形成される。
また、セラミックスヒータ11と外筒12との接合は、外筒12内にセラミックスヒータ11の負極側メタライズ部116を挿入、固定した状態で、ロウ付け等により行われる。すなわち、セラミックスヒータ11の負極側メタライズ部116がロウ材によって外筒12の内面に接合され、電気的に接続される。負極側メタライズ部116は、例えば、負極側メタライズ部116全体の重量に対して30重量%以下の銅(Cu)と、10重量%以下のチタン(Ti)を含有する銀ペーストによって形成される。
正側電極114は、セラミックス発熱体112が埋設されている先端側とは反対の基端側においてセラミックス絶縁基体111の外面に取り出されている。正側電極114を含むセラミックス絶縁基体111の後端面には正極側メタライズ部117が形成されている。この正極側メタライズ部117はロウ付け等によってリード部13の先端面131に接合され、正側電極114とリード部13とが電気的に接続されている。
ここで、セラミックス絶縁基体111の後端面には、面取加工部111aが形成されている。これによって、セラミックス絶縁基体111とリード部13の接合部の周囲において、セラミックス絶縁基体111と外筒12との距離を稼ぐことができる。したがって、ロウ付けする場合において、ロウ材と外筒12との絶縁性が高められ、絶縁破壊を低減することができるようになっている。
リード部13は、セラミックスヒータ11の正側電極114に電気的に接続されている。リード部13は、グロープラグ1の作動時に高温かつ大きな電流(例えば4〜30アンペア)が流れることから、その直径が例えば1mm未満のように小さすぎると、自己発熱も加わって、短時間で酸化するおそれがある。そのため、リード部13は、例えば、セラミックス絶縁基体111の横断面積の20%以上の横断面積を有する、比較的太い直径を有するリード棒として形成されている。
一方で、リード部13の直径が大きすぎると、リード部13と外筒12との間の距離を十分に確保することができず、絶縁破壊を生じるおそれがある。よって、リード部13の横断面積は、例えば、セラミックス絶縁基体111の横断面積の40%以下であることが好ましい。また、リード部13の長さは、リード部13の直径の2倍以上の長さとすることが好ましい。
一方で、リード部13の直径が大きすぎると、リード部13と外筒12との間の距離を十分に確保することができず、絶縁破壊を生じるおそれがある。よって、リード部13の横断面積は、例えば、セラミックス絶縁基体111の横断面積の40%以下であることが好ましい。また、リード部13の長さは、リード部13の直径の2倍以上の長さとすることが好ましい。
リード部13は、電気伝導率が高い材料からなる。このような材料としては、例えば、銅(Cu)やアルミニウム(Al)、あるいはそれらの合金が挙げられる。また、低剛性であり電気伝導率が高い鉄合金や鋳鉄を用いてもよい。
なお、リード部13には、耐熱性を改善するためにニッケル(Ni)メッキ等を施してもよく、耐酸化性を向上させるため、銀(Ag)により被覆してもよい。
なお、リード部13には、耐熱性を改善するためにニッケル(Ni)メッキ等を施してもよく、耐酸化性を向上させるため、銀(Ag)により被覆してもよい。
リード部13は、圧力センサモジュール15側まで導かれ、圧力センサモジュール15側の後端部133において、保持部材134および位置決め部材135により外筒12内に保持される。これにより、リード部13と外筒12の内周面123とが一定の距離に保たれるように、リード部13の後端部133が位置決めされる。ここで、位置決め部材135は、外筒12の内周面123に接するように設置されており、保持部材134を介してリード部13を保持している。また、保持部材134は、後端部133側においてリード部13の外周面136を覆うように形成されている。また、保持部材134は、リード部13と電気的に接続されている。リード部13は保持部材134を介して、外部接続端子としてのリードケーブル132と電気的に接続され、リードケーブル132によってグロープラグ1のハウジング14から引き出される。リードケーブル132は、圧力導入室142内への露出を避けるため、圧力導入室142の外側、すなわち、外筒12に囲まれているリード部13の後端133側において、一旦外筒12およびハウジング14を貫いてそのハウジング14の外周面に引き出されている。リードケーブル132は、後述する連通路21が形成されていない箇所において、外筒12及びハウジング14を貫いている。すなわち、リードケーブル132は、外筒12及びハウジング14内において、連通路21に重ならないように配線されている。ハウジング14の外周面に引き出されたリードケーブル132は、圧力センサモジュール15の後端部において、ハウジング14の内周面に導かれるように配線されている。これにより、リードケーブル132から電流をセラミックスヒータ11に供給することができる。
(ハウジング)
図1、図2に示されるように、ハウジング14は、図示しないエンジンのシリンダヘッドへの取付金具であり、ヒータエレメント10や圧力センサモジュール15等を収容するものである。ハウジング14は、放熱性に優れた熱伝導性の金属材料から形成されている。ハウジング14は、例えば、円筒状に形成されており、ヒータエレメント10は、基端側が部分的にハウジング14の内部に配置され、先端側がハウジング14の先端145からハウジング14の外側に突出した状態で、圧入によりハウジング14内に固定されている。なお、ヒータエレメント10は、ロウ付けによりハウジング14の内周面に固定してもよい。ハウジング14から突出したヒータエレメント10の先端は、内燃機関の燃焼室内に挿入される。
図1、図2に示されるように、ハウジング14は、図示しないエンジンのシリンダヘッドへの取付金具であり、ヒータエレメント10や圧力センサモジュール15等を収容するものである。ハウジング14は、放熱性に優れた熱伝導性の金属材料から形成されている。ハウジング14は、例えば、円筒状に形成されており、ヒータエレメント10は、基端側が部分的にハウジング14の内部に配置され、先端側がハウジング14の先端145からハウジング14の外側に突出した状態で、圧入によりハウジング14内に固定されている。なお、ヒータエレメント10は、ロウ付けによりハウジング14の内周面に固定してもよい。ハウジング14から突出したヒータエレメント10の先端は、内燃機関の燃焼室内に挿入される。
ハウジング14の内部には、ハウジング14の先端145側にヒータエレメント10の基端側が部分的に配置され、圧力導入室142を挟んで、ハウジング14の後端146側にセンサモジュール15が配置されている。圧力導入室142は、ハウジング14の内部の、ヒータエレメント10と圧力センサモジュール15との間に設けられた空間である。ハウジング14には、圧力導入室142と当該ハウジング14の先端145にわたって軸線方向に延びて連通する連通路21が形成されている。ハウジング14の先端145が内燃機関の燃焼室内に挿入されることにより、燃焼室内の圧力は連通路21を介して圧力導入室142に伝達されるので、圧力導入室142内の圧力は燃焼室内の圧力と等しくなる。これにより、圧力センサモジュール15に面する圧力導入室142内の圧力を燃焼室内の圧力として、圧力センサモジュール15により直接検出することができる構成となっている。
連通路21は、ハウジング14をその軸線方向沿って貫通する貫通孔として形成されており、横断面視円筒状のハウジング14の周方向に沿ってほぼ等間隔に複数(例えば、5つ)形成されている。なお、連通路21を形成する個数は、ハウジング14の強度も考慮して適切な個数が設定される。連通路21を複数形成することで圧力導入室142内の圧力をより早く内燃機関の燃焼室内の圧力にすることができる。
(圧力センサモジュール)
圧力センサモジュール15は、ハウジング14の後端146側に設けられている。圧力センサモジュール15は、圧力センサ151と、センサケーブル152と、センサハウジング153とを備えている。圧力センサ151は、例えば圧電式のセンサ素子として構成することができる。この圧電式のセンサ素子は機械的な負荷を受けると電荷を発生させ、この電荷は圧力センサ151のコンタクト領域154,155において検出可能となっている。検出された電荷はセンサケーブル152によってグロープラグ1のハウジング14から導出される。センサハウジング153は、圧力センサ151およびコンタクト領域154、155を収容しており、スリーブ144内に支持されている。圧力センサモジュール15は、セラミックヒータ11から遠い方の側のハウジング14の後端146側において、ハウジング14に内包されたスリーブ144によって支持されている。なお、スリーブ144と圧力導入室142との境目は、SUS631等の析出硬化型ステンレス鋼のダイヤフラム31により封止されている。
圧力センサモジュール15は、ハウジング14の後端146側に設けられている。圧力センサモジュール15は、圧力センサ151と、センサケーブル152と、センサハウジング153とを備えている。圧力センサ151は、例えば圧電式のセンサ素子として構成することができる。この圧電式のセンサ素子は機械的な負荷を受けると電荷を発生させ、この電荷は圧力センサ151のコンタクト領域154,155において検出可能となっている。検出された電荷はセンサケーブル152によってグロープラグ1のハウジング14から導出される。センサハウジング153は、圧力センサ151およびコンタクト領域154、155を収容しており、スリーブ144内に支持されている。圧力センサモジュール15は、セラミックヒータ11から遠い方の側のハウジング14の後端146側において、ハウジング14に内包されたスリーブ144によって支持されている。なお、スリーブ144と圧力導入室142との境目は、SUS631等の析出硬化型ステンレス鋼のダイヤフラム31により封止されている。
例えば、図2の例では、内燃機関の燃焼室内の圧力が圧力導入室142の圧力よりも高い場合には、ハウジング14の開口部22に向かって圧力が作用し(矢印P1)、この圧力により、連通路21から圧力導入室142に向かって圧力が伝播し(矢印P2)、内燃機関の燃焼室内の圧力と実質的に同じになるまで圧力導入室142内の圧力が高まる。
この圧力導入室142の圧力は、圧力P3として、圧力センサ151に伝達される。この圧力センサ151は伝達された圧力に応じてセンサケーブル152を介して検出信号を導出し、この検出信号から、内燃機関の燃焼室内の圧力が測定される。
この圧力導入室142の圧力は、圧力P3として、圧力センサ151に伝達される。この圧力センサ151は伝達された圧力に応じてセンサケーブル152を介して検出信号を導出し、この検出信号から、内燃機関の燃焼室内の圧力が測定される。
(電子モジュール)
電子モジュール16は、接点ユニット161を有しており、接点ユニット161は、信号処理ユニット162を収容するための支持体163と、コネクタハウジング164とを備えている。接点ユニット161は、支持体163の圧力センサモジュール15側の端面側165に、ヒータエレメント10および圧力センサモジュール15との接触接続のためのインターフェースを有している。インターフェースは、グロープラグ1のハウジング14から引き出されたセンサケーブル152およびリードケーブル132を介して行われる。なお、接点ユニット161は、少なくとも部分的に、管状の電子モジュールハウジング166によって包囲されており、この場合、支持体163は完全に電子モジュールハウジング166によって包囲されている。また、電子モジュールハウジング166は部分的にコネクタハウジング164によって包囲されている。
電子モジュール16は、接点ユニット161を有しており、接点ユニット161は、信号処理ユニット162を収容するための支持体163と、コネクタハウジング164とを備えている。接点ユニット161は、支持体163の圧力センサモジュール15側の端面側165に、ヒータエレメント10および圧力センサモジュール15との接触接続のためのインターフェースを有している。インターフェースは、グロープラグ1のハウジング14から引き出されたセンサケーブル152およびリードケーブル132を介して行われる。なお、接点ユニット161は、少なくとも部分的に、管状の電子モジュールハウジング166によって包囲されており、この場合、支持体163は完全に電子モジュールハウジング166によって包囲されている。また、電子モジュールハウジング166は部分的にコネクタハウジング164によって包囲されている。
<グロープラグの製造方法>
図3に基づいて、グロープラグ1の製造方法について説明する。
図3(a)に示すように、外筒12の内部孔121内にセラミックスヒータ11を挿入する。セラミックスヒータ11の正極側メタライズ部117が外筒12によって十分に覆われる所定の位置関係(図3(b)参照)になるところまで、セラミックスヒータ11を外筒12内に挿入する。
図3に基づいて、グロープラグ1の製造方法について説明する。
図3(a)に示すように、外筒12の内部孔121内にセラミックスヒータ11を挿入する。セラミックスヒータ11の正極側メタライズ部117が外筒12によって十分に覆われる所定の位置関係(図3(b)参照)になるところまで、セラミックスヒータ11を外筒12内に挿入する。
次に、図3(b)に示すように、セラミックスヒータ11の面取加工部111a上にロウ材175を置く。また、リード部13の先端面131を、セラミックスヒータ11の正極側メタライズ部117上に置く。この際、正極側メタライズ部117とリード部13との間には、面取加工部111a上に置かれたロウ材175とは別のロウ材176を置く。
次に、外筒12、セラミックスヒータ11、リード部13を仮組みした状態で、このヒータエレメント10を800〜900℃まで加熱する。これにより、セラミックスヒータ11及び外筒12、セラミックスヒータ11及びリード部13が、それぞれ同時にロウ付けされる。
次に、外筒12、セラミックスヒータ11、リード部13を仮組みした状態で、このヒータエレメント10を800〜900℃まで加熱する。これにより、セラミックスヒータ11及び外筒12、セラミックスヒータ11及びリード部13が、それぞれ同時にロウ付けされる。
次に、図3(c)に示すように、圧力センサモジュール15を内蔵したハウジング14をヒータエレメント10の後端側から所定の位置まで圧入し、ハウジング14と外筒12とを固定する。なお、ハウジング14の内周面147と外筒12の外周面124とを、ロウ材によりロウ付けすることで、ハウジング14と外筒12とを固定してもよい。
なお、ハウジング14には、連通路21が予め形成されている。連通路21の形成方法としては、連通路21を形成しようとする対象の材質、連通路21の形状、大きさ、長さ等を総合的に考慮して適宜選択できるが、例えばドリルやレーザーカッター等による機械的な加工、エッチング処理等の化学的な加工が挙げられる。
最後に、図3(d)に示すように、予め組み立てておいた電子モジュール16を、ハウジング14の後端部から接続し、これをもってグロープラグ1が組み立てられる。
<実施形態の効果>
上述した構成によれば、グロープラグ1は、内燃機関の燃焼室内とハウジング14の圧力導入室142とを連通する連通路21を有しているので、圧力導入室142の圧力変化から内燃機関の燃焼室内の圧力を直接検知することができる。このような構成を有するグロープラグ1は、ヒータエレメント10をハウジング14に対して変位可能な状態で取り付ける必要はないため、ヒータエレメント10をハウジング14に直接固定できる。これにより、ヒータエレメント10とハウジング14との接触面積を増やすことができ、ヒータエレメント10から伝達される熱をハウジング14に効率よく伝達でき、放熱性を高めて短期間での破損を抑制する。また、ヒータエレメント10を変位させるためのダイヤフラムも不要となる。
上述した構成によれば、グロープラグ1は、内燃機関の燃焼室内とハウジング14の圧力導入室142とを連通する連通路21を有しているので、圧力導入室142の圧力変化から内燃機関の燃焼室内の圧力を直接検知することができる。このような構成を有するグロープラグ1は、ヒータエレメント10をハウジング14に対して変位可能な状態で取り付ける必要はないため、ヒータエレメント10をハウジング14に直接固定できる。これにより、ヒータエレメント10とハウジング14との接触面積を増やすことができ、ヒータエレメント10から伝達される熱をハウジング14に効率よく伝達でき、放熱性を高めて短期間での破損を抑制する。また、ヒータエレメント10を変位させるためのダイヤフラムも不要となる。
グロープラグ1は、連通路21を、ハウジング14および外筒12の少なくとも一方に形成された貫通孔とすることにより、ヒータエレメント10とハウジング14との接触面積をより増やすことができる。例えば、連通路21が、ハウジング14の内周面147や外筒12の外周面124に形成された溝である場合、ヒータエレメント10とハウジング14との接合部には連通路21があるため、部分的に外筒12の外周面124とハウジング14の内周面142とが接していない構成となる。しかし、連通路21が、ハウジング14および外筒12の少なくとも一方に形成された貫通孔である場合には、ヒータエレメント10とハウジング14との接合部に連通路21はないため、ヒータエレメント10とハウジング14との接合部では、外筒12の外周面124とハウジング14の内周面142とが全面で接する構成となり、ヒータエレメント10からの放熱性をさらに高めることができる。
また、グロープラグ1は、連通路21を、ハウジング14の内周面147および外筒12の外周面124の少なくとも一方に形成された溝とすることにより、連通路21の形成を容易にできる。例えば、連通路21が、ハウジング14および外筒12の少なくとも一方に形成された貫通孔である場合には、ハウジング14や外筒12の内部を加工するため、加工中の部位を確認することが困難である。しかし、連通路21が、ハウジング14の内周面147や外筒12の外周面124に形成された溝である場合には、ハウジング14または外筒12の表面側から加工できるため、加工中の部位を確認しながら加工することが可能である。
<変形例>
以上説明したグロープラグは、本発明の一態様を示すものであって本発明を限定するものではなく、それぞれの実施形態は本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
例えば、連通路は、図2の連通路21とは別の態様であってもよい。具体的には、図4(A)に示すように、外筒12に横断面視円形状で外筒12の軸線方向に沿って延びる貫通孔状の連通路212を形成してもよい。また、図4(B)に示すように、ハウジング14の内周面147に横断面視半円形状でハウジング14の軸線方向に沿って延びる溝状の連通路213を形成してもよい。また、図4(C)に示すように、外筒12の外周面124に横断面視半円形状で外筒12の軸線方向に沿って延びる溝状の連通路214を形成してもよい。また、図4(D)に示すように、ハウジング14の内周面147に形成した横断面視半円形状でハウジング14の軸線方向に沿って延びる溝状の連通路213と、外筒12の外周面124に形成した横断面視半円形状で外筒12の軸線方向に沿って延びる溝状の連通路214とを、互いに対向させるようにハウジング14及び外筒12を位置決めして接合し、二つの溝213,214で一つの横断面視円形状の連通路215(貫通孔)としてもよい。
連通路21を溝状に形成することで、貫通孔状に形成する場合に比べて加工工程をより簡易にすることができる。
なお、貫通孔及び溝は組み合わせて用いることもでき、ハウジング14及び外筒12の片方に形成してもよいし、両方に形成してもよい。また、図4(D)では、溝213と溝214は対向するように配置されているが、溝213と溝214とが対向しない組み合わせも可能である。
以上説明したグロープラグは、本発明の一態様を示すものであって本発明を限定するものではなく、それぞれの実施形態は本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
例えば、連通路は、図2の連通路21とは別の態様であってもよい。具体的には、図4(A)に示すように、外筒12に横断面視円形状で外筒12の軸線方向に沿って延びる貫通孔状の連通路212を形成してもよい。また、図4(B)に示すように、ハウジング14の内周面147に横断面視半円形状でハウジング14の軸線方向に沿って延びる溝状の連通路213を形成してもよい。また、図4(C)に示すように、外筒12の外周面124に横断面視半円形状で外筒12の軸線方向に沿って延びる溝状の連通路214を形成してもよい。また、図4(D)に示すように、ハウジング14の内周面147に形成した横断面視半円形状でハウジング14の軸線方向に沿って延びる溝状の連通路213と、外筒12の外周面124に形成した横断面視半円形状で外筒12の軸線方向に沿って延びる溝状の連通路214とを、互いに対向させるようにハウジング14及び外筒12を位置決めして接合し、二つの溝213,214で一つの横断面視円形状の連通路215(貫通孔)としてもよい。
連通路21を溝状に形成することで、貫通孔状に形成する場合に比べて加工工程をより簡易にすることができる。
なお、貫通孔及び溝は組み合わせて用いることもでき、ハウジング14及び外筒12の片方に形成してもよいし、両方に形成してもよい。また、図4(D)では、溝213と溝214は対向するように配置されているが、溝213と溝214とが対向しない組み合わせも可能である。
貫通孔状の連通路212としては、例えば図4(A)に示されるような横断面が円形状のものの他、四角形状のもの等が挙げられる。
また、溝状の連通路213,214としては、例えば図4(B)、(C)に示されるような横断面が半円形状のものの他、V字型、U字型のもの等が挙げられる。
また、溝状の連通路213,214としては、例えば図4(B)、(C)に示されるような横断面が半円形状のものの他、V字型、U字型のもの等が挙げられる。
なお、ハウジング14又は外筒12において、連通路21を形成する領域では、連通路21を形成しない領域に比べて、肉厚に形成することが好ましい。これにより、連通路21の形成が容易になると共に、ハウジング14又は外筒12の外径に対して比較的内径の大きな連通路21を形成できる。また、連通路21を形成しない領域においては、ハウジング14又は外筒12を肉薄にすることで、グロープラグ1の重量を軽量化でき、製造コストも低減できる。
Claims (6)
- 内燃機関の燃焼室内に先端部が挿入されるヒータと、
前記ヒータの基端部を支持する筒体と、
前記ヒータの加熱部を突出させた状態で、前記筒体を支持するハウジングと、
前記ハウジング内に設けられ、前記燃焼室内の圧力を検出する圧力センサと、を備えるグロープラグであって、
前記ハウジング内において、前記圧力センサと前記筒体との間に形成された圧力導入室と、
前記ハウジング及び前記筒体の少なくとも一方に形成され、前記燃焼室と前記圧力導入室とを連通する連通路と、
を備えることを特徴とするグロープラグ。 - 前記連通路が、前記ハウジング及び前記筒体の少なくとも一方に形成された貫通孔であることを特徴とする請求項1に記載のグロープラグ。
- 前記連通路が、前記ハウジングの内周面及び前記筒体の外周面の少なくとも一方に形成された溝であることを特徴とする請求項1または2に記載のグロープラグ。
- 前記ハウジングの内周面及び前記筒体の外周面に形成された溝が互いに対向して貫通孔を形成することを特徴とする請求項3に記載のグロープラグ。
- 前記連通路は、複数形成されていることを特徴とする請求項1から4までのいずれか一項に記載のグロープラグ。
- 前記ヒータに接続された当該ヒータへ通電するケーブルは、前記圧力導入室の外部において前記ハウジングの外側に配線されていることを特徴とする請求項1から5までのいずれか一項に記載のグロープラグ。
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