JPWO2016136841A1 - ガスバリア性フィルム - Google Patents

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Abstract

高温高湿環境での耐久性に優れるガスバリア性フィルムを提供する。樹脂基材上に、気相成膜法により形成される遷移金属化合物を含む層(A)と、前記層(A)に接しており、ポリシラザンを含有する塗布液を塗布および乾燥して得られる塗膜に真空紫外線を印加して形成されるガスバリア層(B)と、を有し、前記塗膜の表面における前記真空紫外線の照射エネルギー量が1.0J/cm2以上である、ガスバリア性フィルム。

Description

本発明は、ガスバリア性フィルムに関する。
フレキシブル電子デバイス、特にフレキシブル有機ELデバイスには、基板フィルムや封止フィルムとしてガスバリア性フィルムが用いられている。これらに用いられるガスバリア性フィルムには高いバリア性が求められている。
一般に、ガスバリア性フィルムは、基材フィルム上に蒸着法、スパッタ法、CVD法等の気相成膜法によって無機バリア層を形成することにより製造されている。近年、基材上に溶液を塗布して形成された前駆体層にエネルギーを印加して、ガスバリア層を形成する製造方法も検討されてきている。特に、前駆体としてポリシラザン化合物を用いた検討が広く行われており、塗布による高生産性とバリア性とを両立する技術として検討が進められている。特に波長172nmのエキシマ光を用いたポリシラザン層の改質が注目されている。
ここで、国際公開第2011/122547号(米国特許出願公開第2014/374665号明細書)には、ポリシラザン化合物を含む層に炭化水素系化合物のイオンが注入されて得られる層を有する成形体が開示されている。また、特表2009−503157号公報(米国特許出願公開第2010/166977号明細書)には、ポリシラザンおよび触媒を含む溶液を基材上に塗布し、次いで溶剤を除去しポリシラザン層を形成した後、水蒸気を含む雰囲気中において、上記のポリシラザン層を、230nm未満の波長成分を含むVUV放射線および230〜300nmの波長成分を含むUV放射線で照射することによって、基材上にガスバリア層を形成する方法が開示されている。さらに、特開2009−255040号公報には、樹脂基材上に、ポリシラザンを塗工して膜厚250nm以下のポリマー膜を形成する第一ステップと、形成されたポリマー膜に真空紫外光を照射する第二ステップと、上記第二ステップで形成された膜上に上記第一ステップおよび上記第二ステップを繰り返して膜を重ねて形成する第三ステップと、を含む、フレキシブルガスバリアフィルムの製造方法が開示されている。
しかしながら、上記国際公開第2011/122547号、特表2009−503157号公報、および特開2009−255040号公報のように記載されているポリシラザンをエキシマ光で改質して形成したガスバリア層は、40℃程度までの低温におけるガスバリア性は良好であるものの、80℃85%RHといった高温高湿の非常に過酷な環境下では、経時でガスバリア性が低下することがわかった。
このように、ポリシラザンを改質することにより得られるガスバリア層の高温高湿条件下での性能劣化を抑制し、電子デバイス用として使用できるガスバリア性フィルムが求められていた。
そこで本発明は、高温高湿環境での耐久性に優れるガスバリア性フィルムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決すべく、鋭意研究を行った。その結果、樹脂基材上に、気相成膜法により形成される遷移金属化合物を含む層(A)と、前記層(A)に接しており、ポリシラザンを含有する塗布液を塗布および乾燥して得られる塗膜に1.0J/cm 以上の照射エネルギー量で真空紫外線を印加して形成されるガスバリア層(B)と、を有するガスバリア性フィルムにより、上記課題が解決することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、樹脂基材上に、気相成膜法により形成される遷移金属化合物を含む層(A)と、前記層(A)に接しており、ポリシラザンを含有する塗布液を塗布および乾燥して得られる塗膜に真空紫外線を印加して形成されるガスバリア層(B)と、を有し、前記塗膜の表面における前記真空紫外線の照射エネルギー量が1.0J/cm以上である、ガスバリア性フィルムである。
図1は本発明の一実施形態に係るガスバリア性フィルムを示す断面模式図である。図1において、10はガスバリア性フィルム、11は基材、12は層(B)、13は層(A)を示す。 図2は本発明の他の実施形態に係るガスバリア性フィルムを示す断面模式図である。図2において、10はガスバリア性フィルム、11は基材、12は層(B)、13は層(A)を示す。 図3は実施例で用いた真空紫外線照射装置の断面模式図である。図3において、1は装置チャンバー、2は172nmの真空紫外線を照射する二重管構造を有するXeエキシマランプ、3は外部電極を兼ねるエキシマランプのホルダー、4は試料ステージ、5はポリシラザン化合物塗布層が形成された試料、6は遮光板を示す。
本発明は、樹脂基材上に、気相成膜法により形成される遷移金属化合物を含む層(A)(以下、単に層(A)とも称する)と、前記層(A)に接しており、ポリシラザンを含有する塗布液を塗布および乾燥して得られる塗膜に真空紫外線を照射して形成されるガスバリア層(B)(以下、単に層(B)とも称する)と、を有し、前記塗膜の表面における前記真空紫外線の照射エネルギー量が1.0J/cm以上である、ガスバリア性フィルムである。このような構成を有する本発明のガスバリア性フィルムは、高温高湿環境での耐久性に優れる。
また、本発明の他の一実施形態は、樹脂基材上に、気相成膜法により遷移金属化合物を含む層(A)を形成し、層(A)上に層(A)に接するようにポリシラザンを含有する塗布液を塗布および乾燥して得られる塗膜に真空紫外線を照射してガスバリア層(B)を形成すること、または、樹脂基材上に、ポリシラザンを含有する塗布液を塗布および乾燥して得られる塗膜に真空紫外線を照射してガスバリア層(B)を形成し、層(B)上に層(B)に接するように気相成膜法により遷移金属化合物を含む層(A)を形成することを有し、塗膜の表面における真空紫外線の照射エネルギー量が1.0J/cm以上である、ガスバリア性フィルムの製造方法である。
なぜ、本発明のガスバリア性フィルムにより上記効果が得られるのか、詳細は不明であるが、下記のようなメカニズムが考えられる。なお、下記のメカニズムは推測によるものであり、本発明は下記メカニズムに何ら拘泥されるものではない。
層(B)は、ポリシラザンを含有する塗布液を塗布および乾燥して得られる塗膜に真空紫外線を照射することによって、酸窒化ケイ素が形成され、これによりガスバリア性を発現する。また、気相成膜法で形成される場合とは異なり、ポリシラザンを含有する塗布液を塗布および乾燥して得られる塗膜にエネルギーを印加して形成されることにより、成膜時にパーティクル等の異物混入がほとんどなくなり、欠陥が非常に少ないガスバリア層を形成することが可能となる。しかしながら、このガスバリア層は酸化に対して完全に安定ではなく、高温高湿環境では徐々に酸化されてガスバリア性が低下することがある。
これに対し、本発明のガスバリア性フィルムは、ポリシラザンに真空紫外線を照射して得られるガスバリア層(層(B))に隣接する層(層(A))が、遷移金属化合物を含む。層(A)は、層(B)よりも酸化されやすいため、層(A)が先に酸化されることにより、層(B)の酸化が抑制され、高温高湿環境での耐久性に優れるものと考えられる。
以下、本発明の好ましい実施形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態のみには限定されない。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。また、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本明細書において、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%RHの条件で測定する。
図1は本発明の一実施形態に係るガスバリア性フィルムを示す断面模式図である。図1のガスバリア性フィルム10は、基材11、層(B)12、および層(A)13がこの順に配置される。また、図2は本発明の他の実施形態に係るガスバリア性フィルムを示す断面模式図である。図2のガスバリア性フィルム10は、基材11、層(A)13および層(B)12がこの順に配置される。すなわち、層(A)および層(B)は隣接して配置される限り、基材側から層(A)、層(B)の順であっても、層(B)、層(A)の順であってもよい。また、基材の一方の面に層(A)、層(B)が形成される形態だけではなく、基材の両面に層(A)および層(B)が形成されていてもよい。さらに、基材と各層との間、または、各層上には他の層が配置されていてもよい。すなわち、樹脂基材上とは、樹脂基材の直上のみに限定されるものではない。
層(A)が基材と相対する面の層(B)に配置されることで、層(A)がより酸化されやすく、層(A)による層(B)の保護がより顕著に発揮されることからは、基材、層(B)、層(A)の順に配置されることが好ましい。
[(A)遷移金属化合物を含む層]
本発明のガスバリア性フィルムは、気相成膜法により形成される遷移金属化合物を含む層(A)を有する。層(A)は、電気化学的に層(B)よりも酸化されやすく、層(B)の酸化を抑制する。
層(A)に含まれる遷移金属化合物としては、特に限定されないが、例えば、遷移金属の酸化物、窒化物、炭化物、酸窒化物、または酸炭化物が挙げられる。中でも層(B)の酸化をより効果的に抑制するという観点からは、遷移金属化合物が遷移金属酸化物であることが好ましい。遷移金属化合物は1種単独であっても2種以上併用してもよい。
また、層(A)は、遷移金属をM、化学量論的に得られる遷移金属酸化物をMOx2とした場合に、x1<x2である金属酸化物MOx1を含むことが好ましい。かような金属酸化物を含むことで、ガスバリア性フィルムのガスバリア性能が向上し、高温高湿条件下であっても高いガスバリア性能が維持される。x1<x2である金属酸化物MOx1を含むことによって、化学量論的な酸化度よりも低い酸化度である領域、つまりはさらなる酸化の余地がある領域が存在することとなるため、より高いガスバリア性能が発揮されると考えられる。
例えば、Nb(ニオブ)の酸化物を例に挙げると、Nbの化学量論的に得られる酸化物は五酸化二ニオブであり、これはNbO2.5であるため、x2=2.5である。Nbは三酸化二ニオブの組成も取り得るが、本発明においてのx2は、酸化度の最も大きい化学量論的な化合物のx2を意味する。x1<x2である金属酸化物MOx1を含むとは、XPS等の組成分析方法で厚さ方向の組成プロファイルを測定した際に、x1<x2である測定点が得られるということ、Nbの場合は、x1<2.5である測定点が得られることを意味する。(A)が複数種の金属を含有する場合であっても、それぞれの金属の比率とその合計から化学量論的なx2を計算して用いることができる。
x1<x2の関係を酸化度の指標としてx1/x2比で表すと、x1/x2比は、高温高湿下でのガスバリア性能がより向上することから、0.99以下であることが好ましく、0.9以下であることがより好ましく、0.8以下であることがさらに好ましい。また、x1/x2比の最小値が、0.99以下であることが好ましく、0.9以下であることがより好ましく、0.8以下であることがさらに好ましい。x1/x2比が小さくなるほど酸化抑制効果は高くなるが、それにつれて可視光での吸収も高くなるため、透明性が望まれる用途に使用する場合は、0.2以上であることが好ましく、0.3以上であることがより好ましい。すなわち、x1/x2比の最小値が、0.2以上であることが好ましく、0.3以上であることがより好ましい。
x1/x2<1である領域の層(A)における厚さ方向の割合は、バリア性の観点から、領域(A)の厚さに対して、1〜100%であることが好ましく、10〜100%であることがより好ましく、50〜100%であることがさらに好ましい。
x1/x2比の調整は、層(A)の形成をスパッタで行う場合を例に挙げると、ターゲットとして金属、もしくは、化学量論的に酸素が欠損した遷移金属酸化物を用い、スパッタの際に導入する酸素の量を適宜調整することで行うことができる。
x1は、厚さ方向のXPS分析を用いてMに対するOの原子比により求めることができる。x1の最小値がx1<x2となれば、x1<x2である金属酸化物MOx1を含むと言える。
《XPS分析条件》
・装置:アルバックファイ製QUANTERASXM
・X線源:単色化Al−Kα
・測定領域:Si2p、C1s、N1s、O1s、その他測定する金属に応じて定法により設定
・スパッタイオン:Ar(2keV)
・デプスプロファイル:一定時間スパッタ後、測定を繰り返す。1回の測定は、SiO 換算で、約2.5nmの厚さ分となるようにスパッタ時間を調整する
・定量:バックグラウンドをShirley法で求め、得られたピーク面積から相対感度係数法を用いて定量した。データ処理は、アルバックファイ社製のMultiPakを用いる。
遷移金属原子とは、第3族元素から第12族元素を指し、遷移金属としては、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Pd、Ag、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、およびAuなどが挙げられる。
中でも、遷移金属化合物中の遷移金属は、ケイ素よりも酸化還元電位が低い金属であることが好ましい。ケイ素よりも酸化還元電位の低い遷移金属の化合物を含む層とすることで、より良好なバリア性が得られる。ケイ素よりも酸化還元電位が低い金属の具体例としては、例えば、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、バナジウム(V)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、ハフニウム(Hf)、イットリウム(Y)、ランタン(La)、セリウム(Ce)等が挙げられる。これら金属は、単独でもまたは2種以上混合して用いてもよい。これらの中でも特に第5族元素であるニオブ、タンタル、バナジウムがポリシラザン改質バリア層の酸化抑制効果が高いため、好ましく用いることができる。すなわち、本発明の好適な一実施形態は、遷移金属がバナジウム、ニオブおよびタンタルからなる群より選択される少なくとも1種の金属である、ガスバリア性フィルムである。さらに、光学特性の観点から、遷移金属化合物中の遷移金属は、透明性が良好な化合物が得られるニオブ、タンタルが特に好ましい。
主要な金属の標準酸化還元電位およびx2を下表に示す。
層(A)中における遷移金属化合物の含有量は、本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、遷移金属化合物の含有量が、層(A)の全質量に対して50質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましく、98質量%以上であることが特に好ましく、100質量%である(すなわち、層(A)は遷移金属化合物からなる)ことが最も好ましい。
層(A)の形成方法は、金属元素と酸素との組成比を調整しやすいという観点から、気相成膜法である。気相成膜法としては、特に制限されず、例えば、スパッタ法、蒸着法、イオンプレーティング法等の物理気相成長(PVD)法、プラズマCVD(chemical vapordeposition)法、ALD(Atomic Layer Deposition)などの化学気相成長法が挙げられる。中でも、下層へのダメージを与えることなく成膜が可能となり、高い生産性を有することから、スパッタ法により形成することが好ましい。
スパッタ法による成膜は、2極スパッタリング、マグネトロンスパッタリング、中間的な周波数領域を用いたデュアルマグネトロン(DMS)スパッタリング、イオンビームスパッタリング、ECRスパッタリングなどを単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。また、ターゲットの印加方式はターゲット種に応じて適宜選択され、DC(直流)スパッタリング、およびRF(高周波)スパッタリングのいずれを用いてもよい。また、金属モードと、酸化物モードの中間である遷移モードを利用した反応性スパッタ法も用いることができる。遷移領域となるようにスパッタ現象を制御することにより、高い成膜スピードで金属酸化物を成膜することが可能となるため好ましい。DCスパッタリングやDMSスパッタリングを行なう際には、そのターゲットに遷移金属を用い、さらに、プロセスガス中に酸素を導入することで、遷移金属酸化物の薄膜を形成することができる。または、DCスパッタリングやDMSスパッタリングを行なう際には、そのターゲットに酸素欠損型の遷移金属酸化物を用いてもよい。また、RF(高周波)スパッタリングで成膜する場合は、遷移金属の酸化物のターゲットを用いることができる。プロセスガスに用いられる不活性ガスとしては、He、Ne、Ar、Kr、Xe等を用いることができ、Arを用いることが好ましい。さらに、プロセスガス中に酸素、窒素、二酸化炭素、一酸化炭素を導入することで、遷移金属の酸化物、窒化物、窒酸化物、炭酸化物等の遷移金属化合物薄膜を作ることができる。スパッタ法における成膜条件としては、印加電力、放電電流、放電電圧、時間等が挙げられるが、これらは、スパッタ装置や、膜の材料、膜厚等に応じて適宜選択することができる。
中でも、成膜レートがより高く、より高い生産性を有することから、遷移金属の酸化物をターゲットとして用いるスパッタ法が好ましい。この際、遷移金属の酸化物として酸素欠損型の遷移金属酸化物を用いてもよい。
層(A)は、単層でもよいし2層以上の積層構造であってもよい。層(A)が2層以上の積層構造である場合、層(A)に含まれる遷移金属化合物は同じものであってもよいし異なるものであってもよい。
層(A)は、層(B)の酸化を抑制しガスバリア性を維持する機能を有する層であると考えられるため、必ずしもガスバリア性は必要ではない。したがって、層(A)は比較的薄い層でも効果を発揮し得る。具体的には、基材−層(B)−層(A)の層構成の場合には、層(A)の厚さ(2層以上の積層構造である場合はその総厚)は、バリア性の面内均一性の観点から、1〜200nmであることが好ましく、2〜100nmであることがより好ましく、3〜50nmであることがさらに好ましい。特に50nm以下であれば、層(A)の成膜の生産性がより向上する。また、基材−層(A)−層(B)の層構成の場合には、層(A)の厚さ(2層以上の積層構造である場合はその総厚)は、バリア性の面内均一性の観点から、1〜200nmであることが好ましく、2〜150nmであることがより好ましく、20〜150nmであることがさらに好ましい。
[(B)ガスバリア層]
本発明に係るガスバリア層(B)は、ポリシラザンを含有する塗布液を塗布および乾燥して得られる塗膜に真空紫外線を照射して形成される。真空紫外線の照射により、層(B)はガスバリア性を発現する。また、気相成膜法で形成される場合とは異なり、成膜時にパーティクル等の異物混入がないため、欠陥の非常に少ないガスバリア層となる。
層(B)は、単層でもよいし2層以上の積層構造であってもよい。
層(B)の1層あたりの厚さは、ガスバリア性能の観点から、10〜300nmであることが好ましい。2層以上の積層構造である場合はその総厚は、クラック抑制の観点から、10〜1000nmであることが好ましい。基材−層(B)−層(A)の層構成の場合には、ガスバリア性能の観点から、層(B)の1層あたりの厚さは、50〜300nmであることがより好ましく、100〜300nmであることがさらに好ましく、200〜300nmであることが最も好ましい。さらに、基材−層(A)−層(B)の層構成の場合には、層(A)に接して形成される層(B)の厚さは、5nm〜200nmであることが好ましく、10nm〜150nmであることがより好ましく、20nm〜120nmであることがさらに好ましい。基材−層(A)−層(B)の層構成の場合には、ポリシラザンの改質領域が層(A)と層(B)との界面側に形成されることが好ましい。このため、真空紫外線照射処理の場合には、真空紫外光が層(A)/層(B)の界面近傍にまで透過することが好ましい。これは、バリア性を発現するポリシラザン改質領域が、層(A)と接して形成されることで、耐酸化性が向上するためである。真空紫外光は、ポリシラザン層によって吸収されるため、真空紫外光が(A)/(B)界面近傍にまで透過するためには、ポリシラザン塗布層が比較的薄いほうが好ましい。このため、基材−層(A)−層(B)の層構成の場合には、基材−層(B)−層(A)の層構成の場合よりも、好適な範囲は薄い範囲となる。
層(B)の厚さは、TEM観察により測定することができる。
層(B)は、ポリシラザンを含有する塗布液を塗布および乾燥して得られる塗膜に真空紫外線を照射して形成される。ポリシラザンとは、ケイ素−窒素結合を有するポリマーであり、Si−N、Si−H、N−H等の結合を有するSiO、Si、および両方の中間固溶体SiO等のセラミック前駆体無機ポリマーである。
具体的には、ポリシラザンは、好ましくは下記の構造を有する。
上記一般式(I)において、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、置換または非置換の、アルキル基、アリール基、ビニル基または(トリアルコキシシリル)アルキル基である。この際、R、RおよびRは、それぞれ、同じであってもあるいは異なるものであってもよい。
また、上記一般式(I)において、nは、整数であり、上記一般式(I)で表される構造を有するポリシラザンが150〜150,000g/モルの数平均分子量を有するように定められることが好ましい。
上記一般式(I)で表される構造を有する化合物において、好ましい態様の一つは、R 、RおよびRのすべてが水素原子であるパーヒドロポリシラザンである。
または、ポリシラザンとしては、下記一般式(II)で表される構造を有する。
上記一般式(II)において、R1’、R2’、R3’、R4’、R5’およびR6’は、それぞれ独立して、水素原子、置換または非置換の、アルキル基、アリール基、ビニル基または(トリアルコキシシリル)アルキル基である。この際、R1’、R2’、R 、R4’、R5’およびR6’は、それぞれ、同じであってもあるいは異なるものであってもよい。また、上記一般式(II)において、n’およびpは、整数であり、一般式(II)で表される構造を有するポリシラザンが150〜150,000g/モルの数平均分子量を有するように定められることが好ましい。なお、n’およびpは、同じであってもあるいは異なるものであってもよい。
上記一般式(II)のポリシラザンのうち、R1’、R3’およびR6’が各々水素原子を表し、R2’、R4’およびR5’が各々メチル基を表す化合物;R1’、R3’およびR6’が各々水素原子を表し、R2’、R4’が各々メチル基を表し、R5’がビニル基を表す化合物;R1’、R3’、R4’およびR6’が各々水素原子を表し、R2’およびR5’が各々メチル基を表す化合物が好ましい。
または、ポリシラザンとしては、下記一般式(III)で表される構造を有する。
上記一般式(III)において、R1”、R2”、R3”、R4”、R5”、R6”、R7”、R8”およびR9”は、それぞれ独立して、水素原子、置換または非置換の、アルキル基、アリール基、ビニル基または(トリアルコキシシリル)アルキル基である。この際、R1”、R2”、R3”、R4”、R5”、R6”、R7”、R8”およびR9”は、それぞれ、同じであってもあるいは異なるものであってもよい。
また、上記一般式(III)において、n”、p”およびqは、整数であり、一般式(III)で表される構造を有するポリシラザンが150〜150,000g/モルの数平均分子量を有するように定められることが好ましい。なお、n”、pおよびqは、同じであってもあるいは異なるものであってもよい。
上記一般式(III)のポリシラザンのうち、R1”、R3”およびR6”が各々水素原子を表し、R2”、R4”、R5”およびR8”が各々メチル基を表し、R9”が(トリエトキシシリル)プロピル基を表し、R7”がアルキル基または水素原子を表す化合物が好ましい。
一方、そのSiと結合する水素原子部分の一部がアルキル基等で置換されたオルガノポリシラザンは、メチル基等のアルキル基を有することにより下地である基材との接着性が改善され、かつ硬くてもろいポリシラザンによるセラミック膜に靭性を持たせることができ、より(平均)膜厚を厚くした場合でもクラックの発生が抑えられる利点がある。このため、用途に応じて適宜、これらパーヒドロポリシラザンとオルガノポリシラザンとを選択してよく、混合して使用することもできる。
パーヒドロポリシラザンは、直鎖構造と6および8員環を中心とする環構造とが存在する構造と推定されている。その分子量は数平均分子量(Mn)で約600〜2000程度(ポリスチレン換算)で、液体または固体の物質があり、その状態は分子量により異なる。
ポリシラザンは有機溶媒に溶解した溶液状態で市販されており、市販品をそのまま層(B)形成用塗布液として使用することができる。ポリシラザン溶液の市販品としては、AZエレクトロニックマテリアルズ株式会社製のNN120−10、NN120−20、NAX120−20、NN110、NN310、NN320、NL110A、NL120A、NL120−20、NL150A、NP110、NP140、SP140等が挙げられる。これらポリシラザン溶液は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。
本発明で使用できるポリシラザンの別の例としては、以下に制限されないが、例えば、上記ポリシラザンにケイ素アルコキシドを反応させて得られるケイ素アルコキシド付加ポリシラザン(特開平5−238827号公報)、グリシドールを反応させて得られるグリシドール付加ポリシラザン(特開平6−122852号公報)、アルコールを反応させて得られるアルコール付加ポリシラザン(特開平6−240208号公報)、金属カルボン酸塩を反応させて得られる金属カルボン酸塩付加ポリシラザン(特開平6−299118号公報)、金属を含むアセチルアセトナート錯体を反応させて得られるアセチルアセトナート錯体付加ポリシラザン(特開平6−306329号公報)、金属微粒子を添加して得られる金属微粒子添加ポリシラザン(特開平7−196986号公報)等の、低温でセラミック化するポリシラザンが挙げられる。
ポリシラザンを用いる場合、真空紫外線印加前の層(B)中におけるポリシラザンの含有率としては、層(B)の全質量を100質量%としたとき、100質量%でありうる。また、真空紫外線印加前の層(B)がポリシラザン以外のものを含む場合には、層中におけるポリシラザンの含有率は、10質量%以上99質量%以下であることが好ましく、40質量%以上95質量%以下であることがより好ましく、特に好ましくは70質量%以上95質量%以下である。
(層(B)形成用塗布液(ポリシラザンを含有する塗布液))
層(B)形成用塗布液を調製するための溶剤としては、ポリシラザンを溶解できるものであれば特に制限されないが、ポリシラザンと容易に反応してしまう水および反応性基(例えば、ヒドロキシル基、あるいはアミン基等)を含まず、ポリシラザンに対して不活性の有機溶剤が好ましく、非プロトン性の有機溶剤がより好ましい。具体的には、溶剤としては、非プロトン性溶剤;例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、ソルベッソ、ターペン等の、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素溶媒;塩化メチレン、トリクロロエタン等のハロゲン炭化水素溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ジブチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の脂肪族エーテル、脂環式エーテル等のエーテル類:例えば、テトラヒドロフラン、ジブチルエーテル、モノ−およびポリアルキレングリコールジアルキルエーテル(ジグライム類)などを挙げることができる。上記溶剤は、ポリシラザンの溶解度や溶剤の蒸発速度等の目的にあわせて選択され、単独で使用されてもまたは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
層(B)形成用塗布液におけるポリシラザンの濃度は、特に制限されず、層の膜厚や塗布液のポットライフによっても異なるが、好ましくは1〜80質量%、より好ましくは5〜50質量%、さらに好ましくは10〜40質量%である。
層(B)形成用塗布液は、改質を促進するために、触媒を含有することが好ましい。本発明に適用可能な触媒としては、塩基性触媒が好ましく、特に、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、3−モルホリノプロピルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ジアミノヘキサン等のアミン触媒、Ptアセチルアセトナート等のPt化合物、プロピオン酸Pd等のPd化合物、Rhアセチルアセトナート等のRh化合物等の金属触媒、N−複素環式化合物が挙げられる。これらのうち、アミン触媒を用いることが好ましい。この際添加する触媒の濃度としては、ポリシラザンを基準としたとき、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜7質量%の範囲である。触媒添加量をこの範囲とすることで、反応の急激な進行による過剰なシラノール形成、および膜密度の低下、膜欠陥の増大などを避けることができる。
層(B)形成用塗布液には、必要に応じて下記に挙げる添加剤を用いることができる。例えば、セルロースエーテル類、セルロースエステル類;例えば、エチルセルロース、ニトロセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセトブチレート等、天然樹脂;例えば、ゴム、ロジン樹脂等、合成樹脂;例えば、重合樹脂等、縮合樹脂;例えば、アミノプラスト、特に尿素樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂もしくは変性ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネートもしくはブロック化ポリイソシアネート、ポリシロキサン等である。
(層(B)形成用塗布液を塗布する方法)
層(B)形成用塗布液を塗布する方法としては、従来公知の適切な湿式塗布方法が採用され得る。具体例としては、スピンコート法、ロールコート法、フローコート法、インクジェット法、スプレーコート法、プリント法、ディップコート法、流延成膜法、バーコート法、ダイコート法、グラビア印刷法等が挙げられる。
塗布厚さは、好ましい厚さや目的に応じて適切に設定され得る。
塗布液を塗布した後は、塗膜を乾燥させることが好ましい。塗膜を乾燥することによって、塗膜中に含有される有機溶媒を除去することができる。この際、塗膜に含有される有機溶媒は、すべてを乾燥させてもよいが、一部残存させていてもよい。一部の有機溶媒を残存させる場合であっても、好適な層(B)が得られうる。なお、残存する溶媒は後に除去されうる。
塗膜の乾燥温度は、適用する基材によっても異なるが、50〜200℃であることが好ましい。例えば、ガラス転移温度(Tg)が70℃のポリエチレンテレフタレート基材を基材として用いる場合には、乾燥温度は、熱による基材の変形等を考慮して150℃以下に設定することが好ましい。上記温度は、ホットプレート、オーブン、ファーネスなどを使用することによって設定されうる。乾燥時間は短時間に設定することが好ましく、例えば、乾燥温度が150℃である場合には30分以内に設定することが好ましい。また、乾燥雰囲気は、大気雰囲気下、窒素雰囲気下、アルゴン雰囲気下、真空雰囲気下、酸素濃度をコントロールした減圧雰囲気下等のいずれの条件であってもよい。
層(B)形成用塗布液を塗布して得られた塗膜は、真空紫外線の照射前または真空紫外線の照射中に水分を除去する工程を含んでいてもよい。水分を除去する方法としては、低湿度環境を維持して除湿する形態が好ましい。低湿度環境における湿度は温度により変化するので、温度と湿度の関係は露点温度の規定により好ましい形態が示される。好ましい露点温度は4℃以下(温度25℃/湿度25%)で、より好ましい露点温度は−5℃以下(温度25℃/湿度10%)であり、維持される時間は層(B)の膜厚によって適宜設定することが好ましい。具体的には、露点温度は−5℃以下で、維持される時間は1分以上であることが好ましい。なお、露点温度の下限は特に制限されないが、通常、−50℃以上であり、−40℃以上であることが好ましい。改質処理前、あるいは改質処理中に水分を除去することによって、シラノールに転化した層(B)の脱水反応を促進する観点から好ましい形態である。
<真空紫外線照射>
続いて、上記のようにして形成された塗膜に対して、真空紫外線を照射し、ポリシラザンの酸窒化ケイ素等への転化反応を行う。すなわち、真空紫外線を照射することでポリシラザンを含有する塗布液を塗布・乾燥して得られる塗膜がガスバリア性を発現しうる無機薄膜へと改質する。かような真空紫外線照射処理により改質された塗膜をポリシラザン改質層とも称する。
紫外線照射は、バッチ処理にも連続処理にも適合可能であり、使用する基材の形状によって適宜選定することができる。例えば、バッチ処理の場合には、紫外線発生源を具備した紫外線焼成炉で処理することができる。紫外線焼成炉自体は一般に知られており、例えば、アイグラフィクス株式会社製の紫外線焼成炉を使用することができる。また、対象が長尺フィルム状である場合には、これを搬送させながら上記のような紫外線発生源を具備した乾燥ゾーンで連続的に紫外線を照射することによりセラミックス化することができる。紫外線照射に要する時間は、使用する基材や層(B)の組成、濃度にもよるが、一般に0.1秒〜10分であり、好ましくは0.5秒〜3分である。
(真空紫外線照射処理:エキシマ照射処理)
真空紫外線照射による改質は、ポリシラザン化合物内の原子間結合力より大きい100〜200nmの光エネルギーを用い、好ましくは100〜180nmの波長の光エネルギーを用い、原子の結合を光量子プロセスと呼ばれる光子のみの作用により、直接切断しながら活性酸素やオゾンによる酸化反応を進行させることで、比較的低温(約200℃以下)で、酸窒化ケイ素を含む膜の形成を行う方法である。なお、エキシマ照射処理を行う際は、熱処理を併用することが好ましい。
本発明においての真空紫外線源は、100〜180nmの波長の光を発生させるものであればよいが、好適には約172nmに最大放射を有するエキシマラジエータ(例えば、Xeエキシマランプ)、約185nmに輝線を有する低圧水銀蒸気ランプ、並びに230nm以下の波長成分を有する中圧および高圧水銀蒸気ランプ、および約222nmに最大放射を有するエキシマランプである。
このうち、Xeエキシマランプは、波長の短い172nmの紫外線を単一波長で放射することから、発光効率に優れている。この光は、酸素の吸収係数が大きいため、微量な酸素でラジカルな酸素原子種やオゾンを高濃度で発生することができる。
また、波長の短い172nmの光のエネルギーは、有機物の結合を解離させる能力が高いことが知られている。この活性酸素やオゾンと紫外線放射が持つ高いエネルギーによって、短時間でポリシラザン塗膜の改質を実現できる。
エキシマランプは光の発生効率が高いため、低い電力の投入で点灯させることが可能である。また、光による温度上昇の要因となる波長の長い光は発せず、紫外線領域で、すなわち短い波長でエネルギーを照射するため、解射対象物の表面温度の上昇が抑えられる特徴を持っている。このため、熱の影響を受けやすいとされるPETなどのフレシキブルフィルム材料に適している。
真空紫外線照射時の反応には、酸素が必要であるが、真空紫外線は、酸素による吸収があるため紫外線照射工程での効率が低下しやすいことから、真空紫外線の照射は、可能な限り酸素濃度および水蒸気濃度の低い状態で行うことが好ましい。すなわち、真空紫外線照射時の酸素濃度は、10〜20,000体積ppm(0.001〜2体積%)とすることが好ましく、50〜10,000体積ppm(0.005〜1体積%)とすることがより好ましい。また、転化プロセスの間の水蒸気濃度は、好ましくは1000〜4000体積ppmの範囲である。
真空紫外線照射時に用いられる、照射雰囲気を満たすガスとしては乾燥不活性ガスとすることが好ましく、特にコストの観点から乾燥窒素ガスにすることが好ましい。酸素濃度の調整は照射庫内へ導入する酸素ガス、不活性ガスの流量を計測し、流量比を変えることで調整可能である。
真空紫外線照射工程において、ポリシラザン塗膜が受ける塗膜面での該真空紫外線の照度は1mW/cm〜10W/cmであると好ましく、30mW/cm〜200mW/cmであることがより好ましく、50mW/cm〜160mW/cmであるとさらに好ましい。1mW/cm以上であれば、改質効率が向上し、10W/cm以下であれば、塗膜に生じ得るアブレーションや、基材へのダメージを低減することができる。
本発明においては、塗膜の表面における真空紫外線の照射エネルギー量(照射量)は、1.0J/cm以上である。照射エネルギー量が1.0J/cm未満の場合、層(B)のガスバリア性の保存安定性が低下し、高温高湿条件下の保存でのガスバリア性が著しく低下する。該照射エネルギー量は、製造安定性(改質層を形成した後の保管環境下でも、ガスバリア性能の低下がおきない、または少ない特性)の観点からは、1.5J/cm以上が好ましく、2.0J/cm以上がより好ましく、2.5J/cm以上がさらに好ましく、4.0J/cm以上が特に好ましい。一方、照射エネルギー量の上限値は、特に制限されないが、10.0J/cm以下であることが好ましく、8.0J/cm以下であることがより好ましい。この範囲であれば、過剰改質によるクラックの発生や、基材の熱変形を抑制することができ、また生産性が向上する。
用いられる真空紫外線は、CO、COおよびCHの少なくとも一種を含むガスで形成されたプラズマにより発生させてもよい。さらに、CO、COおよびCHの少なくとも一種を含むガス(以下、炭素含有ガスとも称する)は、炭素含有ガスを単独で使用してもよいが、希ガスまたはHを主ガスとして、炭素含有ガスを少量添加することが好ましい。プラズマの生成方式としては容量結合プラズマなどが挙げられる。
[樹脂基材]
本発明に係る樹脂基材としては、具体的には、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリスチレン樹脂、透明フッ素樹脂、ポリイミド、フッ素化ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、セルロースアシレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、シクロオレフィルンコポリマー、フルオレン環変性ポリカーボネート樹脂、脂環変性ポリカーボネート樹脂、フルオレン環変性ポリエステル樹脂、アクリロイル化合物などの熱可塑性樹脂を含む基材が挙げられる。該樹脂基材は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。
樹脂基材は耐熱性を有する素材からなることが好ましい。具体的には、線膨張係数が15ppm/K以上100ppm/K以下で、かつガラス転移温度(Tg)が100℃以上300℃以下の樹脂基材が使用される。該基材は、電子部品用途、ディスプレイ用積層フィルムとしての必要条件を満たしている。即ち、これらの用途に本発明に係るガスバリア性フィルムを用いる場合、ガスバリア性フィルムは、150℃以上の工程に曝されることがある。この場合、ガスバリア性フィルムにおける基材の線膨張係数が100ppm/Kを超えると、ガスバリア性フィルムを前記のような温度の工程に流す際に基板寸法が安定せず、熱膨張および収縮に伴い、遮断性性能が劣化する不都合や、あるいは、熱工程に耐えられないという不具合が生じやすくなる。15ppm/K未満では、フィルムがガラスのように割れてしまいフレキシビリティが劣化する場合がある。
基材のTgや線膨張係数は、添加剤などによって調整することができる。基材として用いることができる熱可塑性樹脂のより好ましい具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET:70℃)、ポリエチレンナフタレート(PEN:120℃)、ポリカーボネート(PC:140℃)、脂環式ポリオレフィン(例えば日本ゼオン株式会社製、ゼオノア(登録商標)1600:160℃)、ポリアリレート(PAr:210℃)、ポリエーテルスルホン(PES:220℃)、ポリスルホン(PSF:190℃)、シクロオレフィンコポリマー(COC:特開2001−150584号公報に記載の化合物:162℃)、ポリイミド(例えば三菱ガス化学株式会社製、ネオプリム(登録商標):260℃)、フルオレン環変性ポリカーボネート(BCF−PC:特開2000−227603号公報に記載の化合物:225℃)、脂環変性ポリカーボネート(IP−PC:特開2000−227603号公報に記載の化合物:205℃)、アクリロイル化合物(特開2002−80616号公報に記載の化合物:300℃以上)等が挙げられる(括弧内はTgを示す)。
本発明に係るガスバリア性フィルムは、有機EL素子等の電子デバイスとして利用されることから、樹脂基材は透明であることが好ましい。すなわち、光線透過率が通常80%以上、好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である。光線透過率は、JIS K7105:1981に記載された方法、すなわち積分球式光線透過率測定装置を用いて全光線透過率および散乱光量を測定し、全光線透過率から拡散透過率を引いて算出することができる。
ただし、本発明に係るガスバリア性フィルムをディスプレイ用途に用いる場合であっても、観察側に設置しない場合などは必ずしも透明性が要求されない。したがって、このような場合は、プラスチックフィルムとして不透明な材料を用いることもできる。不透明な材料としては、例えば、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、公知の液晶ポリマーなどが挙げられる。
また、上記に挙げた樹脂基材は、未延伸フィルムでもよく、延伸フィルムでもよい。当該樹脂基材は、従来公知の一般的な方法により製造することが可能である。これらの基材の製造方法については、国際公開第2013/002026号の段落「0051」〜「0055」(米国特許出願公開第2014/106151号明細書 段落「0056」〜「0060」)の記載された事項を適宜採用することができる。
樹脂基材の表面は、密着性向上のための公知の種々の処理、例えばコロナ放電処理、火炎処理、酸化処理、またはプラズマ処理等を行っていてもよく、必要に応じて上記処理を組み合わせて行っていてもよい。また、樹脂基材には易接着処理を行ってもよい。
該樹脂基材は、単層でもよいし2層以上の積層構造であってもよい。該樹脂基材が2層以上の積層構造である場合、各樹脂基材は同じ種類であってもよいし異なる種類であってもよい。
本発明に係る樹脂基材の厚さ(2層以上の積層構造である場合はその総厚)は、10〜200μmであることが好ましく、20〜150μmであることがより好ましい。
[種々の機能を有する層]
本発明のガスバリア性フィルムにおいては、種々の機能を有する層を設けることができる。
(アンカーコート層)
本発明に係る層(A)および層(B)を形成する側の樹脂基材の表面には、樹脂基材と層(A)または層(B)との密着性の向上を目的として、アンカーコート層を形成してもよい。
アンカーコート層に用いられるアンカーコート剤としては、ポリエステル樹脂、イソシアネート樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂、ビニル変性樹脂、エポキシ樹脂、変性スチレン樹脂、変性シリコン樹脂、およびアルキルチタネート等を単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。
これらのアンカーコート剤には、従来公知の添加剤を加えることもできる。そして、上記のアンカーコート剤は、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、ディップコート、スプレーコート等の公知の方法により支持体上にコーティングし、溶剤、希釈剤等を乾燥除去することによりアンカーコーティングすることができる。上記のアンカーコート剤の塗布量としては、0.1〜5.0g/m(乾燥状態)程度が好ましい。
また、アンカーコート層は、物理蒸着法または化学蒸着法といった気相法により形成することもできる。例えば、特開2008−142941号公報に記載のように、接着性等を改善する目的で酸化珪素を主体とした無機膜を形成することもできる。あるいは、特開2004−314626号公報に記載されているようなアンカーコート層を形成することで、その上に気相法により無機薄膜を形成する際に、基材側から発生するガスをある程度遮断して、無機薄膜の組成を制御するといった目的でアンカーコート層を形成することもできる。
また、アンカーコート層の厚さは、特に制限されないが、0.5〜10μm程度が好ましい。
(ハードコート層)
樹脂基材の表面(片面または両面)には、ハードコート層を有していてもよい。ハードコート層に含まれる材料の例としては、例えば、熱硬化性樹脂や活性エネルギー線硬化性樹脂が挙げられるが、成形が容易なことから、活性エネルギー線硬化性樹脂が好ましい。このような硬化性樹脂は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。
活性エネルギー線硬化性樹脂とは、紫外線や電子線のような活性エネルギー線照射により架橋反応等を経て硬化する樹脂をいう。活性エネルギー線硬化性樹脂としては、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーを含む成分が好ましく用いられ、紫外線や電子線のような活性エネルギー線を照射することによって硬化させて、活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物を含む層、すなわちハードコート層が形成される。活性エネルギー線硬化性樹脂としては紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂等が代表的なものとして挙げられるが、紫外線照射によって硬化する紫外線硬化性樹脂が好ましい。活性エネルギー線硬化性樹脂としては、具体的には、下記平滑層の感光性材料が挙げられる。予めハードコート層が形成されている市販の樹脂基材を用いてもよい。
ハードコート層の厚さは、平滑性および屈曲耐性の観点から、0.1〜15μmが好ましく、1〜5μmであることがより好ましい。
(平滑層)
本発明のガスバリア性フィルムにおいては、樹脂基材と層(A)または層(B)との間に、平滑層を有してもよい。本発明に用いられる平滑層は、突起等が存在する樹脂基材の粗面を平坦化し、あるいは、樹脂基材に存在する突起により透明無機化合物層に生じた凹凸やピンホールを埋めて平坦化するために設けられる。このような平滑層は、基本的には感光性材料、または、熱硬化性材料を硬化させて作製される。
平滑層の感光性材料としては、例えば、ラジカル反応性不飽和化合物を有するアクリレート化合物を含有する樹脂組成物、アクリレート化合物とチオール基を有するメルカプト化合物を含有する樹脂組成物、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、グリセロールメタクリレート等の多官能アクリレートモノマーを溶解させた樹脂組成物等が挙げられる。具体的には、JSR株式会社製のUV硬化型有機/無機ハイブリッドハードコート材 OPSTAR(登録商標)シリーズを用いることができる。また、上記のような樹脂組成物の任意の混合物を使用することも可能であり、光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有する反応性のモノマーを含有している感光性樹脂であれば特に制限はない。
熱硬化性材料として具体的には、クラリアント社製のトゥットプロムシリーズ(有機ポリシラザン)、セラミックコート株式会社製のSP COAT耐熱クリアー塗料、株式会社アデカ製のナノハイブリッドシリコーン、DIC株式会社製のユニディック(登録商標)V−8000シリーズ、EPICLON(登録商標) EXA−4710(超高耐熱性エポキシ樹脂)、信越化学工業株式会社製の各種シリコン樹脂、日東紡株式会社製の無機・有機ナノコンポジット材料SSGコート、アクリルポリオールとイソシアネートプレポリマーとからなる熱硬化性ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコン樹脂等が挙げられる。この中でも特に耐熱性を有するエポキシ樹脂ベースの材料であることが好ましい。
平滑層の形成方法は、特に制限はないが、スピンコーティング法、スプレー法、ブレードコーティング法、ディップ法等のウエットコーティング法、あるいは、蒸着法等のドライコーティング法により形成することが好ましい。
平滑層の形成では、上述の感光性材料に、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等の添加剤を加えることができる。また、平滑層の積層位置に関係なく、いずれの平滑層においても、成膜性向上および膜のピンホール発生防止等のために適切な樹脂や添加剤を使用してもよい。
平滑層の厚さとしては、フィルムの耐熱性を向上させ、フィルムの光学特性のバランス調整を容易にする観点から、1〜10μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは、2μm〜7μmの範囲にすることが好ましい。
平滑層の平滑性は、JIS B 0601:2001で規定される表面粗さで表現される値で、十点平均粗さRzが、10nm以上、30nm以下であることが好ましい。この範囲であれば、バリア層を塗布形式で塗布した場合であっても、ワイヤーバー、ワイヤレスバー等の塗布方式で、平滑層表面に塗工手段が接触する場合であっても塗布性が損なわれることが少なく、また、塗布後の凹凸を平滑化することも容易である。
[電子デバイス]
本発明のガスバリア性フィルムは、空気中の化学成分(酸素、水、窒素酸化物、硫黄酸化物、オゾン等)によって性能が劣化するデバイスに好ましく適用できる。すなわち、本発明は、本発明のガスバリア性フィルムと、電子デバイス本体と、を含む電子デバイスを提供する。
本発明の電子デバイスに用いられる電子デバイス本体の例としては、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)、液晶表示素子(LCD)、薄膜トランジスタ、タッチパネル、電子ペーパー、太陽電池(PV)等を挙げることができる。本発明の効果がより効率的に得られるという観点から、該電子デバイス本体は有機EL素子または太陽電池が好ましく、有機EL素子がより好ましい。
本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
(実施例1〜13:ガスバリア性フィルム1〜13の作製)
〔樹脂基材〕
樹脂基材としては、両面に易接着処理した厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、ルミラー(登録商標)(U48))を用いた。この樹脂基材のガスバリア層を形成する面とは反対の面に、厚さ0.5μmのアンチブロック機能を有するクリアハードコート層を形成した。すなわち、UV硬化型樹脂(アイカ工業株式会社製、品番:Z731L)を乾燥膜厚が0.5μmになるように樹脂基材に塗布した後、80℃で乾燥し、その後、空気下、高圧水銀ランプを用いて照射エネルギー量0.5J/cmの条件で硬化を行った。
次に、樹脂基材のガスバリア層を形成する側の面に厚さ2μmのクリアハードコート層(平滑層)を以下のようにして形成した。JSR株式会社製、UV硬化型樹脂オプスター(登録商標)Z7527を、乾燥膜厚が2μmになるように樹脂基材に塗布した後、80℃で乾燥し、その後、空気下、高圧水銀ランプを用いて照射エネルギー量0.5J/cm の条件で硬化を行った。このようにして、クリアハードコート層付樹脂基材を得た。以降、本実施例および比較例においては、便宜上、このクリアハードコート層付樹脂基材を単に樹脂基材とする。
〔層(B)ポリシラザン改質層の形成〕
層(B)は、下記に示すようなポリシラザンを含む塗布液を上記樹脂基材上に塗布し塗布膜を形成した後、真空紫外線照射による改質を行って形成した。
パーヒドロポリシラザンを20質量%含むジブチルエーテル溶液(AZエレクトロニックマテリアルズ株式会社製、NN120−20)と、アミン触媒(N,N,N",N"−テトラメチル−1,6−ジアミノヘキサン(TMDAH))を含むパーヒドロポリシラザン20質量%のジブチルエーテル溶液(AZエレクトロニックマテリアルズ株式会社製、NAX120−20)とを、4:1(質量比)の割合で混合し、さらに乾燥膜厚調整のためジブチルエーテルで適宜希釈し、塗布液を調製した。
上記樹脂基材上にスピンコート法により塗布液を下記表2に示す乾燥膜厚になるよう塗布し、80℃で2分間乾燥した。次いで、乾燥した塗膜に対して、波長172nmのXeエキシマランプを有する図3の真空紫外線照射装置を用い、表2に示した照射エネルギー条件で真空紫外線照射処理を行った。この際、照射雰囲気は窒素で置換し、酸素濃度は0.1体積%とした。また、試料を設置するステージ温度を80℃とした。
図3において、1は装置チャンバーであり、図示しないガス供給口から内部に窒素と酸素とを適量供給し、図示しないガス排出口から排気することで、チャンバー内部から実質的に水蒸気を除去し、酸素濃度を所定の濃度に維持することができる。2は172nmの真空紫外線を照射する二重管構造を有するXeエキシマランプ(エキシマランプ光強度:130mW/cm)、3は外部電極を兼ねるエキシマランプのホルダーである。4は試料ステージである。試料ステージ4は、図示しない移動手段により装置チャンバー1内を水平に所定の速度で往復移動することができる。また、試料ステージ4は図示しない加熱手段により、所定の温度に維持することができる。5はポリシラザン化合物塗布層が形成された試料である。試料ステージが水平移動する際、試料の塗布層表面と、エキシマランプ管面との最短距離が3mmとなるように試料ステージの高さが調整されている。6は遮光板であり、Xeエキシマランプ2のエージング中に試料の塗布層に真空紫外線が照射されないようにしている。
真空紫外線照射工程で試料塗布層表面に照射されるエネルギーは、浜松ホトニクス社製の紫外線積算光量計:C8026/H8025 UV POWER METERを用い、172nmのセンサヘッドを用いて測定した。測定に際しては、Xeエキシマランプ管面とセンサヘッドの測定面との最短距離が、3mmとなるようにセンサヘッドを試料ステージ4中央に設置し、かつ、装置チャンバー1内の雰囲気が、真空紫外線照射工程と同一の酸素濃度となるように窒素と酸素とを供給し、試料ステージ4を0.5m/minの速度で移動させて測定を行った。測定に先立ち、Xeエキシマランプ2の照度を安定させるため、Xeエキシマランプ点灯後に10分間のエージング時間を設け、その後試料ステージを移動させて測定を開始した。
この測定で得られた照射エネルギーを元に、試料ステージの移動速度を調整することで表2に示した照射エネルギーとなるように調整した。尚、真空紫外線照射に際しては、10分間のエージング後に行った。
〔層(A)の形成〕
層(A)は、マグネトロンスパッタ装置を用い、下記表1に示すターゲットおよび成膜条件を用い、用いるターゲットに応じて、DCまたはRFで上記層(B)上に直接形成した。各ガスバリア性フィルムにおいて成膜に用いた成膜条件は下記表1に示す。
(比較例1:ガスバリア性フィルム14の作製)
実施例1において用いた樹脂基材上に、下記表1および2に示すターゲットおよび成膜条件を用い、酸化ケイ素層を形成して、ガスバリア性フィルム14を得た。
(比較例2:ガスバリア性フィルム15の作製)
実施例1において用いた樹脂基材上に、下記表1および2に示すターゲットおよび成膜条件を用い、酸化ニオブ層を形成して、ガスバリア性フィルム15を得た。
(比較例3:ガスバリア性フィルム16の作製)
実施例1において層(B)上に層(A)を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルム16を得た。
(比較例4:ガスバリア性フィルム17の作製)
実施例1において層(B)上に、層(A)の代わりに、下記表1および2に示すターゲットおよび成膜条件を用い、酸化ケイ素層を形成したこと以外は実施例1と同様にしてガスバリア性フィルム17を得た。
(比較例5:ガスバリア性フィルム18の作製)
実施例1において層(B)上に、層(A)の代わりに、下記のようにして酸炭化ケイ素層を形成し、形成された酸炭化ケイ素層上に、下記表1および2に示すターゲットおよび成膜条件を用い、酸化ニオブ層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルム18を得た。
酸炭化ケイ素層の形成:ポリメチルシルセスキオキサン(SR−13、小西化学工業社製)をメチルエチルケトンに溶解し、ろ過して、5質量%の塗布液を得た。これをスピンコートにより乾燥膜厚が100nmとなるように塗布し、100℃で2分間乾燥した。
(比較例6〜8:ガスバリア性フィルム19〜21の作製)
実施例1において、層(B)の形成の際の改質エネルギーを表2に記載の条件とし、また、層(A)を形成しなかったこと以外は実施例1と同様にしてガスバリア性フィルム19〜21を得た。
(比較例9:ガスバリア性フィルム22の作製)
実施例1において、層(B)の形成の際の改質エネルギーを表2に記載の条件としたこと以外は実施例1と同様にしてガスバリア性フィルム22を得た。
(x1/x2比最小値)
上述のXPS組成分析による厚さ方向の組成分布プロファイルより求めた。
(厚さ方向でx1/x2<1となる割合)
上記の厚さ方向の組成分布プロファイルより、厚さ方向でx1/x2<1となる割合を求め、下記の指標に基づいてランク分けした。
5 75%以上、100%以下
4 50%以上、75%未満
3 25%以上、50%未満
2 0%を超えて25%未満
1 0%
結果を表2に示す。
(評価方法)
1.Ca法によるバリア性評価1
<ガスバリア性フィルムの水蒸気透過性評価1(以下、単に評価1とする)>
以下の測定方法に従って、各ガスバリア性フィルムの水蒸気透過性を評価した。
バリアフィルムのバリア層表面をUV洗浄した後、バリア層面に封止樹脂層として熱硬化型のシート状接着剤(エポキシ系樹脂)を厚さ20μmで貼合した。これを50mm×50mmのサイズに打ち抜いた後、グローブボックス内に入れて、24時間乾燥処理を行った。
50mm×50mmサイズの無アルカリガラス板(厚さ0.7mm)の片面をUV洗浄した。
株式会社 エイエルエステクノロジー製の真空蒸着装置を用い、ガラス板の中央に、マスクを介して20mm×20mmのサイズでCaを蒸着した。Caの厚さは80nmとした。
Ca蒸着済のガラス板をグローブボックス内に取出し、封止樹脂層を貼合したバリアフィルムの封止樹脂層面とガラス板のCa蒸着面とを接するように配置し、真空ラミネートにより接着した。この際、110℃の加熱を行った。さらに、接着した試料を110℃に設定したホットプレート上にガラス板を下にして置き、30分間硬化させて、評価用セルを作成した。
なお、ガスバリア性フィルム面以外からの水蒸気の透過がないことを確認するために、比較試料としてガスバリア性フィルム試料の代わりに、厚さ0.2mmの石英ガラス板を用いた試料を、同様に85℃、85%RHの高温高湿下保存を行い、1000時間経過後でも金属カルシウム腐食が発生しないことを確認した。
(透過濃度の測定)
上記評価用セルを用いて、透過濃度を測定した。
透過濃度測定には、コニカミノルタ社製の白黒透過濃度計 TM−5を用いた。
透過濃度は、セルの任意の4点で測定し、その平均値を算出した。以下、同様である。
次いで、評価用セルを85℃85%RH環境下に保存し、1時間後、5時間後、10時間後、20時間後、それ以降は20時間毎に観察し、透過濃度を測定した。透過濃度初期値の50%未満となった時点の観察時間を求めた。結果を表2に示す。
<ガスバリア性フィルムの水蒸気透過性評価2(以下、単に評価2とする)>
各実施例および比較例において、基材上に下層を形成した後、30℃60%RHの環境で7日間保管後に、上層を形成した。各試料について、上記評価1と同様にして透過濃度初期値の50%未満となった時点の観察時間を求めた。結果を表2に示す。なお、本評価は、下層のバリア性が劣化するか否かで製造安定性を評価する目的で行った。
上記結果より、ガスバリア性フィルム1〜13は、高温高湿環境での耐久性に優れることがわかる。かような効果は、層(A)を設けていないガスバリア性フィルム16、層(A)と層(B)とが隣接していないガスバリア性フィルム18との比較により、層(A)が存在すること、かつ、層(A)および層(B)とが隣接していることによって達成されていることがわかる。また、ポリシラザン改質の際の照射エネルギーが1.0J/cm未満であるガスバリア性フィルム22は、ガスバリア性フィルム13と比較して、高温高湿環境での耐久性が顕著に低下していることがわかる。
ガスバリア性フィルム2〜4を比較すると、x1<x2であるガスバリア性フィルム2および3のほうがより高温高湿環境での耐久性に優れることがわかる。また、ガスバリア性フィルム4とガスバリア性フィルム13とを比較すると、照射エネルギー量が高いガスバリア性フィルム4のほうがより高温高湿環境での耐久性に優れることがわかる。
(実施例14〜20:ガスバリア性フィルム23〜29の作製)
〔樹脂基材〕
上記実施例1〜13の樹脂基材の欄に記載した樹脂基材と同じ樹脂基材を用いた。
〔層(A)の形成〕
層(A)は、マグネトロンスパッタ装置を用い、用いるターゲットに応じて、DCまたはRFで上記表1に示すターゲットおよび成膜条件を用い、上記層(B)上に形成した。各ガスバリア性フィルムにおいて成膜に用いた成膜条件は下記表3に示す。
〔層(B)ポリシラザン改質層の形成〕
層(B)は、実施例1の「層(B)ポリシラザン改質層の形成」と同様にして、上記層(A)直上に形成した。なお、改質の際の照射エネルギー量は、下記表3に記載のように行った。
(比較例12:ガスバリア性フィルム30の作製)
実施例14において、酸化ニオブ層の代わりに、上記表1および下記表3に示すターゲットおよび成膜条件を用い、酸化ケイ素層を形成したこと、および層(B)の乾燥膜厚が150nmとなるように塗膜の形成を行ったこと以外は実施例14と同様にしてガスバリア性フィルム30を得た。
(比較例13:ガスバリア性フィルム31の作製)
実施例14において樹脂基材上に、層(A)の代わりに、上記表1および下記表3に示すターゲットおよび成膜条件を用い、酸化ニオブ層を形成した後、下記のようにし酸炭化ケイ素層を形成したこと以外は実施例14と同様にして、ガスバリア性フィルム31を得た。
酸炭化ケイ素層の形成:ポリメチルシルセスキオキサン(SR−13、小西化学工業社製)をメチルエチルケトンに溶解し、ろ過して、5質量%の塗布液を得た。これをスピンコートにより乾燥膜厚が50nmとなるように塗布し、100℃で2分間乾燥した。
(比較例14:ガスバリア性フィルム32の作製)
実施例15において、層(B)の形成の際の照射エネルギーを表3に記載の条件としたこと以外は実施例15と同様にしてガスバリア性フィルム32を得た。
実施例14〜20および比較例12〜14のガスバリア性フィルムについて、評価1を行った。結果を表3に示す。
<ガスバリア性フィルムの水蒸気透過性評価3(以下、単に評価3とする)>
各実施例および比較例で得られたガスバリア性フィルムを40℃90%RHの環境で48時間保管した。保管後のガスバリア性フィルムについて、評価1と同様にして透過濃度初期値を求めた。その後、各試料について、上記評価1と同様にして、透過濃度初期値の50%未満となった時点の観察時間を求めた。結果を表3に示す。なお、本評価は、上層のバリア性が劣化するか否かで製造安定性を評価する目的で行った。
上記結果より、ガスバリア性フィルム23〜29は、高温高湿環境での耐久性に優れることがわかる。かような効果は、層(A)を設けていないガスバリア性フィルム30、層(A)と層(B)とが隣接していないガスバリア性フィルム31との比較により、層(A)が存在すること、かつ、層(A)および層(B)とが隣接していることによって達成されていることがわかる。また、ポリシラザン改質の際の照射エネルギーが1.0J/cm 未満であるガスバリア性フィルム32は、ガスバリア性フィルム24と比較して、高温高湿環境での耐久性が顕著に低下していることがわかる。
なお、基材−層(A)−層(B)の場合には、ポリシラザン層のエキシマ透過量の差による界面近傍の改質程度(ポリシラザン層が薄いほど改質される)と、ポリシラザン改質層自体のバリア性(ポリシラザン層がある程度厚い方が良好)とが複合してバリア性能を発揮しているものと考えられる。このため、上記実施例では、層(B)の膜厚が100nmであるガスバリア性フィルム27が最も良好な結果になったものと推察される。
本出願は、2015年2月25日に出願された日本特許出願番号2015−035034号に基づいており、その開示内容は、参照され、全体として、組み入れられている。

Claims (10)

  1. 樹脂基材上に、気相成膜法により形成される遷移金属化合物を含む層(A)と、前記層(A)に接しており、ポリシラザンを含有する塗布液を塗布および乾燥して得られる塗膜に真空紫外線を印加して形成されるガスバリア層(B)と、を有し、前記塗膜の表面における前記真空紫外線の照射エネルギー量が1.0J/cm以上である、ガスバリア性フィルム。
  2. 前記遷移金属化合物中の遷移金属がケイ素よりも酸化還元電位が低い金属である、請求項1に記載のガスバリア性フィルム。
  3. 前記層(A)が前記遷移金属をM、化学量論的に得られる遷移金属酸化物をMOx2とした場合に、x1<x2である金属酸化物MOx1を含む、請求項1または2に記載のガスバリア性フィルム。
  4. 前記遷移金属がバナジウム、ニオブおよびタンタルからなる群より選択される少なくとも1種の金属である、請求項2または3に記載のガスバリア性フィルム。
  5. 樹脂基材、層(B)、および層(A)がこの順に配置される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスバリア性フィルム。
  6. 樹脂基材上に、気相成膜法により遷移金属化合物を含む層(A)を形成し、前記層(A)上に層(A)に接するようにポリシラザンを含有する塗布液を塗布および乾燥して得られる塗膜に真空紫外線を照射してガスバリア層(B)を形成すること、または、樹脂基材上に、ポリシラザンを含有する塗布液を塗布および乾燥して得られる塗膜に真空紫外線を照射してガスバリア層(B)を形成し、前記層(B)上に層(B)に接するように気相成膜法により遷移金属化合物を含む層(A)を形成することを有し、前記塗膜の表面における前記真空紫外線の照射エネルギー量が1.0J/cm以上である、ガスバリア性フィルムの製造方法。
  7. 前記遷移金属化合物中の遷移金属がケイ素よりも酸化還元電位が低い金属である、請求項6に記載のガスバリア性フィルムの製造方法。
  8. 前記層(A)が前記遷移金属をM、化学量論的に得られる遷移金属酸化物をMOx2とした場合に、x1<x2である金属酸化物MOx1を含む、請求項6または7に記載のガスバリア性フィルムの製造方法。
  9. 前記遷移金属がバナジウム、ニオブおよびタンタルからなる群より選択される少なくとも1種の金属である、請求項7または8に記載のガスバリア性フィルムの製造方法。
  10. 樹脂基材、層(B)、および層(A)がこの順に配置される、請求項6〜9のいずれか1項に記載のガスバリア性フィルムの製造方法。
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