JPWO2016113832A1 - 神経刺激電極 - Google Patents
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Abstract
Description
刺激発生装置の例としては、例えば、神経刺激装置、疼痛緩和装置、てんかん治療装置、及び筋肉刺激装置等を挙げることができる。
神経刺激電極は、電気的刺激を伝達する刺激電極を生体内の脈管の内面と密着させるため、生体に埋め込んで使用される場合がある。
リード本体の先端部はリードアンカーの外側に結合されている。リードアンカーは、折り畳み形状から予形成された拡張形状へと拡がるように構成されており、折り畳み形状のとき、先端部は、折り畳まれたリードアンカーの有効長と実質的に等しい有効長を有する。
先端部が取り付けられているリードアンカーが刺激すべき神経に隣接する血管内の刺激部位に到達したら、リードアンカーは拡張して、リードアンカーの外側に取り付けられている先端部を、リードアンカーを含む先端部が拡張配置されている血管の壁と接触させて、摩擦係合させる。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、脈管内において、刺激すべき神経に電気的刺激を印加可能となる刺激電極の配置範囲が広い神経刺激電極を提供することを目的とする。
本発明の一態様の神経刺激電極は、弾性を有する材料で形成され、弾性的に変形された状態で脈管内に留置されることで前記脈管の内面を付勢する固定部と、前記固定部の径方向外側のみが露出するように前記固定部に設けられた第一の刺激電極と、前記脈管内に留置されたときに前記脈管内の体液に接触する第二の刺激電極と、前記第一の刺激電極及び前記第二の刺激電極と、電気的刺激を印加させるための神経刺激信号を生成する刺激発生装置とを接続するリード部と、を備えることを特徴としている。
また、上記の神経刺激電極において、前記固定部は、弾性を有する材料で線状に形成されるとともに折り曲げて構成された付勢部と、前記付勢部の両端部を固定する支持部と、を有し、前記第二の刺激電極は、前記支持部の外面に設けられていることがより好ましい。
また、上記の神経刺激電極において、前記第二の刺激電極は、前記リード部の外面に設けられていることがより好ましい。
以下、本発明に係る神経刺激電極の第1実施形態を、図1から図9を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の神経刺激電極1は、弾性を有する材料で形成され血管(脈管)内に留置される固定部10と、固定部10に設けられた第一の刺激電極25、第二の刺激電極26と、第一の刺激電極25及び第二の刺激電極26と刺激発生装置100とを接続するリード部35と、を備えている。
なお、神経刺激電極1及び刺激発生装置100で、神経刺激システム2を構成する。
以下では、リード部35に対する固定部10側を先端側、固定部10に対するリード部35側を基端側とそれぞれ称する。
付勢部11は、図3に示すように、形状記憶合金で形成されたワイヤ本体15と、ワイヤ本体15の外周面を覆って絶縁する内部被覆16と、内部被覆16の外周面を覆って絶縁する外部被覆17とを有している。
ワイヤ本体15は、固定部10の外径を変化させる外力によっても塑性変形せず、外力が解除されると自然状態に戻る良好な弾性を有する。
なお、ワイヤ本体15は形状記憶合金以外にも、超弾性ワイヤ等で形成することができる。
外部被覆17は、刺激電極25、26の露出部位を除いては、付勢部11の最外周面を形成する被覆部材である。したがって、外部被覆17は、血管内に導入されると、外部被覆17の外周面が血液(体液)、血管の内壁等の生体組織と接触する。このため、外部被覆17は、ワイヤ本体15及び内部被覆16とともに変形可能な絶縁性材料であって、生体適合性に優れる材料で形成される。外部被覆17に好適な材料としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等を採用することができる。
第一の刺激電極25は、図2中の拡大図に示すように、釣鐘形の固定部10の径方向Xの外側X1のみが外部に露出するように付勢部11に設けられている。
言い換えれば、第一の刺激電極25は、付勢部11の外面における中心軸線C1に対向する部分には設けられず、付勢部11の外面における中心軸線C1とは反対側の部分に設けられている。
なお、第一の刺激電極25の形状は矩形状には限定されず、例えば、金属管25aの軸線方向に長い長円形状や楕円形状等の形状も可能である。
また、外部被覆17に埋没された金属管25aの内周面には、配線20が溶接等により電気的に接続されている。配線20としては、例えば、耐屈曲性を有するニッケルコバルト合金(35NLT25%Ag材)からなる撚り線で形成された芯線を、電気的絶縁材(例えば、厚さ20μmのポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、又はETFE(ポリテトラフルオロエチレン)等)で形成された被覆で覆ったものを好適に用いることができる。
配線20は、外部被覆17内に配置されてワイヤ本体15に沿って基端側に向かって延びている。
図1に示すように、付勢部11において第二の刺激電極26は第一の刺激電極25よりも基端側に配置されている。図2に示すように、刺激電極25、26は中心軸線C1周りのほぼ同じ向きに配置されている。第一の刺激電極25と第二の刺激電極26との最少距離は、3mm〜8mm程度である。
弾性部材固定部28は、電気的絶縁性及び生体適合性を有する公知の樹脂材料で形成することができる。
根元集合部29は、例えば中心軸線C1を軸線とする六角柱状に形成されている。根元集合部29の外径(外径が最大となる部分の長さ)は、上大静脈P1の内径よりも小さい。根元集合部29は、チタン等の導電性及び生体適合性を有する材料で形成されている。根元集合部29には図示はしないが中心軸線C1に沿う方向に延びる孔部が形成されている。この孔部内に配置された付勢部11、12、13の両端部が、根元集合部29に溶接接合又はカシメ接合等により固定されている。
固定部10の重力以外の外力を加えない自然状態での外径は、上大静脈の内径よりも大きな20mm〜40mm程度である。
各付勢部11、12、13の外径は、固定部10の外径の半分よりも短い。
なお、固定部10は、仮想線L1で示すように中心軸線C1側に圧縮されると中心軸線C1に沿う方向に伸びる。
リード本体36は、ポリウレタン樹脂やポリアミド樹脂等の生体適合性を有する材料で管状に形成されている。リード本体36の寸法は、外径が0.5mm〜3mm、長さが500mm程度である。リード本体36の管路内には、配線20が挿通されている。リード本体36の先端部には、根元集合部29が接続されている。
後述する抗凝固剤を放出するために、リード本体36の先端部には、リード本体36の管路に連通するとともにリード本体36の外部に開口する側孔が形成されていてもよい。リード本体36の外径は、上大静脈P1の内径よりも小さい。
ハブ37は、ポリカーボネート、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)等の生体適合性を有する材料で形成されている。
電気コネクタ38には、リード本体36の管路内を挿通した配線20が接続されている。電気コネクタ38は、刺激発生装置100に着脱可能である。なお、リード部35が電気コネクタ38を備えず、リード本体36の基端部が刺激発生装置100に固定されるように構成してもよい。
シース本体46は、例えばリード本体36と同一の材料で管状に形成されている。シース本体46にはステンレス鋼で形成された網組体が内蔵されていて、リード本体36よりも剛性が高くなっている。シース本体46の寸法は、外径が2.8mm程度、内径が2.0mm程度、長さが300mm程度である。
係合部材47には、六角柱状に形成されて根元集合部29に係合する係合孔(不図示)が形成されている。係合部材47は例えばチタンで形成することができる。係合部材47は、シース本体46に接着剤等により接合されている。係合部材47の係合孔は、シース本体46の管路に連通している。
係合部材47の係合孔には、根元集合部29が着脱可能である。
ハブ48の筒孔の内周面には、ハブ48とリード部35のリード本体36との間を水密に保持するための封止部材であるOリング50が取付けられている。
ハブ48にはチューブ51の一端部が取付けられている。チューブ51の内部空間は、ハブ48の筒孔に連通している。チューブ51の他端部には、コネクタ41と同様のコネクタ52が設けられている。
刺激発生装置100は、このようなバイフェージック波形を1分間あたり任意の秒数の間印加する。例えば3秒〜20秒間、集中的に印加したい場合には60秒間等である。
患者の体外で、リード部35に対してガイドシース45を先端側に移動させて(押込んで)、根元集合部29を係合部材47の係合孔に係合させる。心拍数を計測するための心電計を患者に取付ける。
図7に示すように、患者Pの頸部P4の近傍を小切開して図示しない開口を形成する。この開口に、公知のイントロデューサやダイレータ等の挿入具105を取付ける。
挿入具105を通して右内頚静脈P5内に固定部10を挿入する。このとき、固定部10を挿入具105に挿入可能な外径まで弾性的に変形(縮径)させてから挿入する。挿入時には、X線透視下で神経刺激電極1の固定部10のワイヤ本体15、金属管25a、26a、及び配線20の位置を確認する。
放出される抗凝固剤は血液の流れに乗り、固定部10の近傍に拡散し、固定部10の位置する箇所で血栓の発生を低減することができる。
なお、シリンジピストンポンプDをコネクタ52に代えてコネクタ41に接続して抗凝固剤を供給してもよい。この場合、抗凝固剤はリード本体36の側孔から前方に放出される。
ガイドシース45を押込むと、挿入具105から先端側に固定部10が突出し、右内頚静脈P5内に固定部10が導入される。なお、固定部10を右内頚静脈P5でなく右外頚静脈を介して上大静脈P1内に導入してもよい。
右内頚静脈P5内に固定部10を導入すると、図1に仮想線L1で示すように、血管壁P2に押されることで、それぞれの付勢部11、12、13が中心軸線C1側に弾性的に変形して固定部10全体として縮径されるとともに、中心軸線C1に沿う方向に延びる。これにより固定部10の外径は、自然状態における外径よりも小さくなる。
この上大静脈P1に隣接して、刺激対象となる迷走神経P6が並走している。
第二の刺激電極26から流れる電流により第二の刺激電極26に接触する血液P8がプラス極と同様の機能をする。これにより、第二の刺激電極26だけでなく、第二の刺激電極26の周辺の血液P8から第一の刺激電極25に向かって電流が流れる。
経路R1を流れる電流は、第二の刺激電極26から流れ出て、上大静脈P1の血管壁P2、迷走神経P6を通して第一の刺激電極25に流れ込む。
一方で、経路R2を流れる電流は、第二の刺激電極26から流れ出て、上大静脈P1中の血液P8内で一定の範囲に広がり、上大静脈P1の血管壁P2、迷走神経P6を通して第一の刺激電極25に流れ込む。
また、ガイドシース45を中心軸線C1周りに回転させ、固定部10の周方向の向きを調節する。この位置及び向きの調節を行いながら心電計により患者Pの心拍数を計測する。刺激電極25、26が迷走神経P6に近づいて対向するように配置され、迷走神経P6に印加される電気的刺激が最も大きくなったときに、患者Pの心拍数が最も低下する。マイナス極として機能する第一の刺激電極25が迷走神経P6上に来るように刺激電極25、26の位置及び向きを合わせると、効率よく刺激を行うことができる。このように、刺激電極25、26の最適な刺激位置を容易に得ることができる。
術者は、心拍数が最も低下するように、すなわち、刺激電極25、26が迷走神経P6側を向くように、刺激電極25、26の位置及び向きを調節する。
しかしながら、プラス極として機能する第二の刺激電極26を血液P8に暴露させることで、導電性の血液P8は全てプラス極の役割を果たす。このため、第二の刺激電極26の近傍の血液P8全体から、電流が経路R2により血管壁P2を介して第一の刺激電極25に流入する。電流が様々な方向から第一の刺激電極25に流れ込むため、迷走神経P6に電流が流れ、安定して迷走神経P6を活性化させることができる。
また、第一の刺激電極25と第二の刺激電極26との間に筋肉が配されることがないため、痙攣等による副作用も低減することができる。
具体的には、術者はリード部35を把持した状態でガイドシース45のみを引き戻して後退させ、根元集合部29と係合部材47との係合を解除する。
操作シース55や挿入具105をピールアウェイし除去する。
この状態で、一定期間、刺激発生装置100により神経刺激信号を生成して電気的刺激を印加させつつ、上大静脈P1内に固定部10を留置する。
これにより、上大静脈P1に対して刺激電極25、26の位置や向きが多少ずれても、迷走神経P6に電気的刺激を印加し続けることができ、上大静脈P1内において、迷走神経P6に電気的刺激を印加可能となる刺激電極25、26の配置範囲が広くなる。言い換えれば、刺激電極25、26の位置及び向きに対して寛容になる。
本実施形態では、先端側に設けられた第一の刺激電極25がマイナス極として機能し、基端側に設けられた第二の刺激電極26がプラス極として機能するとした。しかし、第一の刺激電極25がプラス極、第二の刺激電極26がマイナス極として機能しても同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の第2実施形態について図10を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図10に示すように、本実施形態の神経刺激電極3は第1実施形態の神経刺激電極1の第二の刺激電極26に代えて、根元集合部29の外面に設けられた第二の刺激電極61を有している。すなわち、本実施形態では、根元集合部29自体が第二の刺激電極61となっている。
根元集合部29には、第1実施形態で金属管26aに接続されていた配線20の芯線が、溶接等により電気的に接続されている。プラス極として機能する第二の刺激電極61は、上大静脈P1内に留置されたときに上大静脈P1内の血液P8に接触する。第二の刺激電極61の近傍の血液P8は、プラス極の役割を果たす。第二の刺激電極61の近傍の血液P8全体から、電流が血管壁P2を介して第一の刺激電極25に流入する。このため、迷走神経P6に安定して電流が流れる。
固定部10の付勢部11、12、13上に第二の刺激電極を配置するには面積の制限がある。しかし、根元集合部29の外面に第二の刺激電極61を設けることで面積の制限をなくすことができ、第一の刺激電極25と第二の刺激電極61との間のインピーダンスを適切な値に制御することができる。
また、第一の刺激電極25を複数個同時に使用することで、上大静脈P1に対して刺激電極25、61が移動しても、迷走神経P6に電気的刺激を安定して印加することができる。
また、根元集合部29を中心軸線C1に沿う方向に長くしたり外径を大きくしたりすることで、根元集合部29の外面に設ける第二の刺激電極61の表面積も大きくすることができる。これにより、プラス極として機能する第二の刺激電極61からマイナス極として機能する第一の刺激電極25に向かって電流が流れる際に刺激すべき迷走神経P6に電流が入る可能性が非常に高くなり、刺激電極25、61の位置及び向きが多少ずれても迷走神経P6に電気的刺激を印加し続けることができる。また、第一の刺激電極25と第二の刺激電極61との間に筋肉が配されることがないため、痙攣等による副作用も低減することができる。
次に、本発明の第3実施形態について図11を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図11に示すように、本実施形態の神経刺激電極4は、第1実施形態の第二の刺激電極26に代えて、リード部35のリード本体36の外面に設けられた第二の刺激電極66を備えている。
第二の刺激電極66には、第1実施形態で金属管26aに接続されていた配線20の芯線が、溶接等により電気的に接続されている。プラス極として機能する第二の刺激電極66は、上大静脈P1や右内頚静脈P5内に留置されたときに上大静脈P1や右内頚静脈P5内の血液P8に接触する。
第二の刺激電極66近傍の血液P8は、プラス極の役割を果たす。第二の刺激電極66の近傍の血液P8全体から、電流が血管壁P2を介して第一の刺激電極25に流入する。このため、迷走神経P6に安定して電流が流れる。
第二の刺激電極66をリード部35に設けることで、固定部10に第二の刺激電極66を設ける必要がなくなる。また、固定部10に第二の刺激電極を設けるには面積の制限があるが、リード部35に第二の刺激電極66を設けることで面積の制限をなくすことができ、第一の刺激電極25と第二の刺激電極66との間のインピーダンスを適切な値に制御することができる。
また、第一の刺激電極25を複数個同時に使用することで、上大静脈P1に対して刺激電極25、66が移動しても、迷走神経P6に電気的刺激を安定して印加することができる。
また、第二の刺激電極66を中心軸線C1に沿う方向に長くしたり外径を大きくしたりすることで、第二の刺激電極66の外部に露出した表面積も大きくすることができる。これにより、プラス極として機能する第二の刺激電極66からマイナス極として機能する第一の刺激電極25に向かって電流が流れる際に刺激すべき迷走神経P6に電流が入る可能性が非常に高くなり、刺激電極25、66の位置及び向きが多少ずれても迷走神経P6に電気的刺激を印加し続けることができる。また、第一の刺激電極25と第二の刺激電極66との間に筋肉が配されることがないため、痙攣等による副作用も低減することができる。
次に、本発明の第4実施形態について図12及び13を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図12及び13に示すように、本実施形態の神経刺激電極5は、第1実施形態の第二の刺激電極26及びリード部35に代えて、第二の刺激電極71及びリード部75を備えている。
第一のリード部76は、図示はしないが第1実施形態のリード部35と同一の構成になっていて、リード本体36、ハブ37、電気コネクタ38と同一の構成のリード本体、ハブ、電気コネクタを有している。
第二の刺激電極71の第二のリード部77に沿う方向の長さは、6mm程度である。第二の刺激電極71の外部に露出した表面積は、400mm2以上であることが好ましい。第二の刺激電極71及び第二のリード部77の表面には、公知の抗血栓コーティングが設けられていることが好ましい。
配線の芯線は、第二の刺激電極71及び電気コネクタにそれぞれ接続されている。
刺激発生装置100が生成した電気的刺激は、第一の刺激電極25と第二の刺激電極71との間に印加される。
固定部10は前述のように留置される。
第二のリード部77を導入するために、患者Pの頸部P4において、固定部10を挿入するための開口とは異なる位置を小切開して、開口を形成する。この開口に図示しない挿入具を取付け、挿入具を通して第二のリード部77を左内頸静脈P10等に導入する。このような手技を行うことで、第二のリード部77を容易かつ低侵襲で導入することができる。
第二の刺激電極71がプラス極として機能するため、第二の刺激電極71の近傍の血液P8は、プラス極の役割を果たす。第二の刺激電極71の近傍の血液P8全体から、電流が血管壁P2を介して第一の刺激電極25に流入する。このため、迷走神経P6に安定して電流が流れる。
第一のリード部76とは別体のカテーテルである第二のリード部77に第二の刺激電極71を設けることで、固定部10に第二の刺激電極71を設ける必要がなくなる。また、固定部10に第二の刺激電極71を設けるには面積の制限があるが、第二のリード部77に第二の刺激電極71を設けることで面積の制限をなくすことができ、第一の刺激電極25と第二の刺激電極71との間のインピーダンスを適切な値に制御することができる。
また、第一の刺激電極25を複数個同時に使用することで、上大静脈P1に対して第一の刺激電極25が、左内頸静脈P10に対して第二の刺激電極71がそれぞれ移動しても、迷走神経P6に電気的刺激を安定して印加することができる。
また、第二のリード部77は第一のリード部76とは独立して位置を動かすことができるため、神経の高刺激効果や副作用の少ない位置に刺激電極25、71を配置することができるようになり、患者Pの不快感を低減することができる。
例えば、前記第1実施形態から第4実施形態では、固定部10は釣鐘形に形成されているとした。しかし、固定部10の形状はこれに限定されず、球形、筒形、鼓形、又は。樽形等でもよい。なお、鼓形は筒形における中心軸線に沿う方向の中間部の外径が両端部の外径よりも小さい形である。樽形は、筒形における中心軸線に沿う方向の中間部の外径が両端部の外径よりも大きい形である。固定部10が球形の場合には、固定部10の径方向はリード部35の径方向となる。
脈管は上大静脈P1等の血管であるとした。しかし、脈管は血管に限られず、リンパ管、尿管、消火管等でもよい。例えば、脈管がリンパ管である場合には脈管内の体液はリンパ液となり、脈管が尿管である場合には脈管内の体液は尿となる。
10 固定部
11、12、13 付勢部
25 第一の刺激電極
26、61、66、71 第二の刺激電極
29 根元集合部(支持部)
35、75 リード部
100 刺激発生装置
P1 上大静脈(脈管)
P8 血液(体液)
Claims (4)
- 弾性を有する材料で形成され、弾性的に変形された状態で脈管内に留置されることで前記脈管の内面を付勢する固定部と、
前記固定部の径方向外側のみが露出するように前記固定部に設けられた第一の刺激電極と、
前記脈管内に留置されたときに前記脈管内の体液に接触する第二の刺激電極と、
前記第一の刺激電極及び前記第二の刺激電極と、電気的刺激を印加させるための神経刺激信号を生成する刺激発生装置とを接続するリード部と、
を備える神経刺激電極。 - 前記固定部は、弾性を有する材料で線状に形成されるとともに折り曲げて構成された付勢部を有し、
前記第二の刺激電極は、前記付勢部の外面における前記固定部の中心軸線に対向する部分に少なくとも設けられていることを特徴とする請求項1に記載の神経刺激電極。 - 前記固定部は、
弾性を有する材料で線状に形成されるとともに折り曲げて構成された付勢部と、
前記付勢部の両端部を固定する支持部と、
を有し、
前記第二の刺激電極は、前記支持部の外面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の神経刺激電極。 - 前記第二の刺激電極は、前記リード部の外面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の神経刺激電極。
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