JPWO2016113832A1 - 神経刺激電極 - Google Patents

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Abstract

この神経刺激電極は、弾性を有する材料で形成され、弾性的に変形された状態で脈管内に留置されることで脈管の内面を付勢する固定部と、固定部の径方向外側のみが露出するように固定部に設けられた第一の刺激電極と、脈管内に留置されたときに脈管内の体液に接触する第二の刺激電極と、第一の刺激電極及び第二の刺激電極と、電気的刺激を印加させるための神経刺激信号を生成する刺激発生装置とを接続するリード部と、を備える。

Description

本発明は、神経に電気的刺激を印加する神経刺激電極に関する。
従来、刺激電極を有し、神経や筋肉等の生体組織(線状組織)に電気的刺激を印加して治療を行う神経刺激電極が知られている。このような神経刺激電極は電気的刺激を生成する刺激発生装置とともに用いられる。
刺激発生装置の例としては、例えば、神経刺激装置、疼痛緩和装置、てんかん治療装置、及び筋肉刺激装置等を挙げることができる。
神経刺激電極は、電気的刺激を伝達する刺激電極を生体内の脈管の内面と密着させるため、生体に埋め込んで使用される場合がある。
この種の神経刺激電極として、特許文献1に開示されたものが知られている。特許文献1の神経刺激電極は、パルス発生器に接続するように構成された基端を有する導電性のリード本体(リード部)と、血管壁を越えて電気パルスを送るように構成された少なくとも1つの電極を具備する先端部と、リードアンカー(固定部)とを具備している。
リード本体の先端部はリードアンカーの外側に結合されている。リードアンカーは、折り畳み形状から予形成された拡張形状へと拡がるように構成されており、折り畳み形状のとき、先端部は、折り畳まれたリードアンカーの有効長と実質的に等しい有効長を有する。
拡張形状のときのリードアンカーが、リード本体が拡張配置されている血管(脈管)の少なくとも1つの血管壁にリード本体の先端部を押しつけて、血管内にリード本体の先端部を配備し、固定する。
先端部が取り付けられているリードアンカーが刺激すべき神経に隣接する血管内の刺激部位に到達したら、リードアンカーは拡張して、リードアンカーの外側に取り付けられている先端部を、リードアンカーを含む先端部が拡張配置されている血管の壁と接触させて、摩擦係合させる。
特表2010−516405号公報
しかしながら、特許文献1の神経刺激電極では血管内に配備した電極のみで電気的刺激を印加する場合、固定した電極が移動すると刺激部位に電気的刺激を印加できなくなることあるという課題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、脈管内において、刺激すべき神経に電気的刺激を印加可能となる刺激電極の配置範囲が広い神経刺激電極を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の一態様の神経刺激電極は、弾性を有する材料で形成され、弾性的に変形された状態で脈管内に留置されることで前記脈管の内面を付勢する固定部と、前記固定部の径方向外側のみが露出するように前記固定部に設けられた第一の刺激電極と、前記脈管内に留置されたときに前記脈管内の体液に接触する第二の刺激電極と、前記第一の刺激電極及び前記第二の刺激電極と、電気的刺激を印加させるための神経刺激信号を生成する刺激発生装置とを接続するリード部と、を備えることを特徴としている。
また、上記の神経刺激電極において、前記固定部は、弾性を有する材料で線状に形成されるとともに折り曲げて構成された付勢部を有し、前記第二の刺激電極は、前記付勢部の外面における前記固定部の中心軸線に対向する部分に少なくとも設けられていることがより好ましい。
また、上記の神経刺激電極において、前記固定部は、弾性を有する材料で線状に形成されるとともに折り曲げて構成された付勢部と、前記付勢部の両端部を固定する支持部と、を有し、前記第二の刺激電極は、前記支持部の外面に設けられていることがより好ましい。
また、上記の神経刺激電極において、前記第二の刺激電極は、前記リード部の外面に設けられていることがより好ましい。
本発明の神経刺激電極によれば、刺激すべき神経に電気的刺激を印加可能となる刺激電極の配置範囲を広くすることができる。
本発明の第1実施形態の神経刺激電極の全体構成を示す模式図である。 同神経刺激電極の正面図である。 同神経刺激電極における固定部の第一の刺激電極の周辺の断面図である。 同第一の刺激電極の斜視図である。 同固定部の第二の刺激電極の斜視図である。 同神経刺激電極とともに用いられる刺激発生装置が発生する波形の例を示す図である。 同神経刺激電極を留置する手技を説明する、上大静脈内に固定部を挿入した状態を示す模式図である。 図7中の要部の拡大図である。 同神経刺激電極を留置する治療を説明する断面図である。 本発明の第2実施形態の神経刺激電極の先端部の模式図である。 本発明の第3実施形態の神経刺激電極の先端部の模式図である。 本発明の第4実施形態の神経刺激電極を患者に導入した状態の模式図である。 図12中の要部の拡大図である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る神経刺激電極の第1実施形態を、図1から図9を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の神経刺激電極1は、弾性を有する材料で形成され血管(脈管)内に留置される固定部10と、固定部10に設けられた第一の刺激電極25、第二の刺激電極26と、第一の刺激電極25及び第二の刺激電極26と刺激発生装置100とを接続するリード部35と、を備えている。
なお、神経刺激電極1及び刺激発生装置100で、神経刺激システム2を構成する。
以下では、リード部35に対する固定部10側を先端側、固定部10に対するリード部35側を基端側とそれぞれ称する。
固定部10の構成は、固定部10に刺激電極25、26が設けられていれば特に限定されない。本実施形態では固定部10は、図1及び2に示すように固定部10の中心軸線C1周りに3本の付勢部11、12、13が等角度ごとに配置された釣鐘形に形成されている。すなわち、固定部10の先端側は円筒形に形成され、固定部10の基端側は基端側に向かうにしたがって外径が小さくなる円錐形に形成されている。
付勢部11は、弾性を有する材料で線状に形成されるとともに、折り曲げることで立体的なループ形状が構成された部材である。なお、ここで言う折り曲げるとは、折ること及び曲げることの少なくとも一方を行うことを意味する。
付勢部11は、図3に示すように、形状記憶合金で形成されたワイヤ本体15と、ワイヤ本体15の外周面を覆って絶縁する内部被覆16と、内部被覆16の外周面を覆って絶縁する外部被覆17とを有している。
ワイヤ本体15は、固定部10の外径を変化させる外力によっても塑性変形せず、外力が解除されると自然状態に戻る良好な弾性を有する。
なお、ワイヤ本体15は形状記憶合金以外にも、超弾性ワイヤ等で形成することができる。
内部被覆16は、ワイヤ本体15とともに変形可能であって電気絶縁性を有する適宜の合成樹脂材料、例えば、ポリウレタン樹脂などを採用することができる。
外部被覆17は、刺激電極25、26の露出部位を除いては、付勢部11の最外周面を形成する被覆部材である。したがって、外部被覆17は、血管内に導入されると、外部被覆17の外周面が血液(体液)、血管の内壁等の生体組織と接触する。このため、外部被覆17は、ワイヤ本体15及び内部被覆16とともに変形可能な絶縁性材料であって、生体適合性に優れる材料で形成される。外部被覆17に好適な材料としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等を採用することができる。
内部被覆16は、白金イリジウム合金等の生体適合性を有する金属管25aに挿通されている。金属管25aの寸法は、外径が0.8mm、長さが4mm程度である。図3及び4に示すように、金属管25aの一部であって、外部被覆17の開口17aを通して、付勢部11の外部に露出した部分が、第一の刺激電極25となっている。第一の刺激電極25を金属管25aの軸線に直交する方向から見た形状は矩形状である。第一の刺激電極25の寸法は、例えば3.8mm×0.5mmである。
第一の刺激電極25は、図2中の拡大図に示すように、釣鐘形の固定部10の径方向Xの外側X1のみが外部に露出するように付勢部11に設けられている。
言い換えれば、第一の刺激電極25は、付勢部11の外面における中心軸線C1に対向する部分には設けられず、付勢部11の外面における中心軸線C1とは反対側の部分に設けられている。
なお、第一の刺激電極25の形状は矩形状には限定されず、例えば、金属管25aの軸線方向に長い長円形状や楕円形状等の形状も可能である。
図3に示すように、金属管25aの内部には、ワイヤ本体15との短絡を防止するための管状の絶縁部材19が挿通されており、この絶縁部材19内に内部被覆16及びワイヤ本体15が挿通されている。
また、外部被覆17に埋没された金属管25aの内周面には、配線20が溶接等により電気的に接続されている。配線20としては、例えば、耐屈曲性を有するニッケルコバルト合金(35NLT25%Ag材)からなる撚り線で形成された芯線を、電気的絶縁材(例えば、厚さ20μmのポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、又はETFE(ポリテトラフルオロエチレン)等)で形成された被覆で覆ったものを好適に用いることができる。
配線20は、外部被覆17内に配置されてワイヤ本体15に沿って基端側に向かって延びている。
図2及び5に示すように、第二の刺激電極26は、第一の刺激電極25と同様に金属管26aの一部であって、外部被覆17から外部に露出した部分として構成されている。金属管26aの寸法は、金属管25aの寸法にほぼ等しい。第二の刺激電極26は、付勢部11の外面における中心軸線C1に対向する部分に少なくとも設けられていて、この例では、付勢部11の軸線周りに全周にわたり設けられている。第二の刺激電極26の寸法は、例えば外径が6mm、長さが5mm程度である。後述するように、プラス(+)極として機能する第二の刺激電極26の面積(表面積)はマイナス(−)極として機能する第一の刺激電極25の面積の2倍以上であることが好ましい。
図1に示すように、付勢部11において第二の刺激電極26は第一の刺激電極25よりも基端側に配置されている。図2に示すように、刺激電極25、26は中心軸線C1周りのほぼ同じ向きに配置されている。第一の刺激電極25と第二の刺激電極26との最少距離は、3mm〜8mm程度である。
付勢部12、13は、付勢部11の構成に対して、金属管25a、26a、絶縁部材19、及び配線20を備えず、外部被覆17に開口17aが形成されていないことが異なる。すなわち、付勢部12、13には、刺激電極25、26は形成されていない。
図1及び2に示すように中心軸線C1周りに配置された付勢部11、12、13は、中心軸線C1に沿う方向における中間部で弾性部材固定部28により互いに固定されるとともに、基端部で付勢部11、12、13の両端部を根元集合部(支持部)29により固定されている。
弾性部材固定部28は、電気的絶縁性及び生体適合性を有する公知の樹脂材料で形成することができる。
根元集合部29は、例えば中心軸線C1を軸線とする六角柱状に形成されている。根元集合部29の外径(外径が最大となる部分の長さ)は、上大静脈P1の内径よりも小さい。根元集合部29は、チタン等の導電性及び生体適合性を有する材料で形成されている。根元集合部29には図示はしないが中心軸線C1に沿う方向に延びる孔部が形成されている。この孔部内に配置された付勢部11、12、13の両端部が、根元集合部29に溶接接合又はカシメ接合等により固定されている。
根元集合部29の孔部内には、配線20が挿通されている。配線20の芯線と根元集合部29とは、配線20の被覆により電気的に絶縁されている。
固定部10の重力以外の外力を加えない自然状態での外径は、上大静脈の内径よりも大きな20mm〜40mm程度である。
各付勢部11、12、13の外径は、固定部10の外径の半分よりも短い。
このように構成された固定部10は、図1に示すように上大静脈(脈管)P1内に挿入されると、仮想線L1で示すように上大静脈P1の血管壁P2により中心軸線C1側に弾性的に変形し圧縮される。この血管壁P2の圧縮力に対する反力として、固定部10は血管壁P2に対して弾性変形により生じる弾性力、すなわち上大静脈P1の内面を径方向外側に付勢する押圧力を発生させる。この押圧力によって生じる血管壁P2と固定部10との間の摩擦力により、固定部10は上大静脈P1内の所望の位置で固定される。
なお、固定部10は、仮想線L1で示すように中心軸線C1側に圧縮されると中心軸線C1に沿う方向に伸びる。
リード部35は、管状に形成されたリード本体36と、リード本体36の基端側に設けられたハブ37と、リード本体36の基端部であってハブ37よりも基端側に設けられた電気コネクタ38とを有している。
リード本体36は、ポリウレタン樹脂やポリアミド樹脂等の生体適合性を有する材料で管状に形成されている。リード本体36の寸法は、外径が0.5mm〜3mm、長さが500mm程度である。リード本体36の管路内には、配線20が挿通されている。リード本体36の先端部には、根元集合部29が接続されている。
後述する抗凝固剤を放出するために、リード本体36の先端部には、リード本体36の管路に連通するとともにリード本体36の外部に開口する側孔が形成されていてもよい。リード本体36の外径は、上大静脈P1の内径よりも小さい。
ハブ37は、ポリカーボネート、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)等の生体適合性を有する材料で形成されている。
ハブ37にはチューブ40の一端部が取付けられている。チューブ40の内部空間は、ハブ37を介してリード本体36の管路に連通している。チューブ40の他端部には、ルアーロックコネクタ等の一般的なコネクタ41が設けられている。
電気コネクタ38には、リード本体36の管路内を挿通した配線20が接続されている。電気コネクタ38は、刺激発生装置100に着脱可能である。なお、リード部35が電気コネクタ38を備えず、リード本体36の基端部が刺激発生装置100に固定されるように構成してもよい。
本実施形態では、リード部35は、図1に示すガイドシース45に挿通されている。ガイドシース45は、管状に形成されたシース本体46と、シース本体46の先端部に設けられた係合部材47と、シース本体46の基端部に設けられたハブ48とを有している。
シース本体46は、例えばリード本体36と同一の材料で管状に形成されている。シース本体46にはステンレス鋼で形成された網組体が内蔵されていて、リード本体36よりも剛性が高くなっている。シース本体46の寸法は、外径が2.8mm程度、内径が2.0mm程度、長さが300mm程度である。
係合部材47には、六角柱状に形成されて根元集合部29に係合する係合孔(不図示)が形成されている。係合部材47は例えばチタンで形成することができる。係合部材47は、シース本体46に接着剤等により接合されている。係合部材47の係合孔は、シース本体46の管路に連通している。
係合部材47の係合孔には、根元集合部29が着脱可能である。
ハブ48は、例えばハブ37と同一の材料で筒状に形成されている。
ハブ48の筒孔の内周面には、ハブ48とリード部35のリード本体36との間を水密に保持するための封止部材であるOリング50が取付けられている。
ハブ48にはチューブ51の一端部が取付けられている。チューブ51の内部空間は、ハブ48の筒孔に連通している。チューブ51の他端部には、コネクタ41と同様のコネクタ52が設けられている。
刺激発生装置100は、不図示の電気刺激供給部を有しており、定電流方式又は定電圧方式による、電気的刺激を印加させるための神経刺激信号を生成することができる。この例では、神経刺激信号として、図6に示すように、定電流方式であって位相が切り替わるバイフェージック波形群を、所定の間隔を有して発生させる。具体的な波形としては、例えば周波数20Hz(ヘルツ)、パルス幅50μs(マイクロ秒)〜400μsで、プラス数ボルト〜マイナス数ボルトの間で電圧が変化するものを挙げることができる。
刺激発生装置100は、このようなバイフェージック波形を1分間あたり任意の秒数の間印加する。例えば3秒〜20秒間、集中的に印加したい場合には60秒間等である。
次に、以上のように構成された神経刺激電極1の固定部10を上大静脈P1内に留置する治療(手技)について説明する。
患者の体外で、リード部35に対してガイドシース45を先端側に移動させて(押込んで)、根元集合部29を係合部材47の係合孔に係合させる。心拍数を計測するための心電計を患者に取付ける。
図7に示すように、患者Pの頸部P4の近傍を小切開して図示しない開口を形成する。この開口に、公知のイントロデューサやダイレータ等の挿入具105を取付ける。
挿入具105を通して右内頚静脈P5内に固定部10を挿入する。このとき、固定部10を挿入具105に挿入可能な外径まで弾性的に変形(縮径)させてから挿入する。挿入時には、X線透視下で神経刺激電極1の固定部10のワイヤ本体15、金属管25a、26a、及び配線20の位置を確認する。
必要に応じて、神経刺激電極1のコネクタ52に図7に示すシリンジピストンポンプDのシリンジD1を接続する。シリンジD1内にヘパリン等の抗凝固剤(不図示)を収容し、シリンジD1に対してピストンD2を押込む。抗凝固剤は、チューブ51及びガイドシース45を通して、係合部材47の係合孔と根元集合部29との間の隙間から前方(心臓側)に放出される。
放出される抗凝固剤は血液の流れに乗り、固定部10の近傍に拡散し、固定部10の位置する箇所で血栓の発生を低減することができる。
なお、シリンジピストンポンプDをコネクタ52に代えてコネクタ41に接続して抗凝固剤を供給してもよい。この場合、抗凝固剤はリード本体36の側孔から前方に放出される。
術者がガイドシース45の基端側を把持して押込んだり中心軸線C1周りに回転させたりすると、この作用させた力はガイドシース45の係合部材47に係合した根元集合部29を介して固定部10に伝達される。
ガイドシース45を押込むと、挿入具105から先端側に固定部10が突出し、右内頚静脈P5内に固定部10が導入される。なお、固定部10を右内頚静脈P5でなく右外頚静脈を介して上大静脈P1内に導入してもよい。
右内頚静脈P5内に固定部10を導入すると、図1に仮想線L1で示すように、血管壁P2に押されることで、それぞれの付勢部11、12、13が中心軸線C1側に弾性的に変形して固定部10全体として縮径されるとともに、中心軸線C1に沿う方向に延びる。これにより固定部10の外径は、自然状態における外径よりも小さくなる。
術者は、X線透視下でガイドシース45を押し進め、図8に示すように固定部10を上大静脈P1内に概略設置する。固定部10の自然状態での外径が前述のように設定されているため、上大静脈P1内に固定部10が配置されたときに、上大静脈P1の血管壁P2の内面を付勢部11、12、13が付勢することで、上大静脈P1内で固定部10が固定されるようになる。
この上大静脈P1に隣接して、刺激対象となる迷走神経P6が並走している。
第一の刺激電極25は、付勢部11の外面における中心軸線C1とは反対側の部分に設けられているため、図9に示すように第一の刺激電極25は上大静脈P1に血管壁P2に接触するが、上大静脈P1内の血液P8には接触しない。一方で、第二の刺激電極26は付勢部11の軸線周りに全周にわたり設けられているため、第二の刺激電極26は血管壁P2及び血液P8の両方に接触する。すなわち、第二の刺激電極26は血液P8に暴露している。
刺激発生装置100にリード部35の電気コネクタ38を取付け、刺激発生装置100が生成する神経刺激信号を電気コネクタ38、配線20を介して伝達させることで、第一の刺激電極25と第二の刺激電極26との間に神経刺激信号による電気的刺激を印加する。この例では、先端側の第一の刺激電極25がマイナス(−)極として機能し、基端側の第二の刺激電極26がプラス(+)極として機能するように神経刺激信号を印加する。
第二の刺激電極26から流れる電流により第二の刺激電極26に接触する血液P8がプラス極と同様の機能をする。これにより、第二の刺激電極26だけでなく、第二の刺激電極26の周辺の血液P8から第一の刺激電極25に向かって電流が流れる。
すなわち、電流は第二の刺激電極26から第一の刺激電極25に向かう経路R1だけでなく、血液P8から第一の刺激電極25に向かう経路R2にも流れる。
経路R1を流れる電流は、第二の刺激電極26から流れ出て、上大静脈P1の血管壁P2、迷走神経P6を通して第一の刺激電極25に流れ込む。
一方で、経路R2を流れる電流は、第二の刺激電極26から流れ出て、上大静脈P1中の血液P8内で一定の範囲に広がり、上大静脈P1の血管壁P2、迷走神経P6を通して第一の刺激電極25に流れ込む。
次に、患者Pの心拍数が低下するように上大静脈P1内における刺激電極25、26の位置及び向きを調節する。具体的には、術者はガイドシース45の基端側を操作してガイドシース45を押込んだり、リード部35を把持してリード部35を引き戻したりして上大静脈P1内における固定部10、すなわち刺激電極25、26の中心軸線C1に沿う方向の位置を調節する。
また、ガイドシース45を中心軸線C1周りに回転させ、固定部10の周方向の向きを調節する。この位置及び向きの調節を行いながら心電計により患者Pの心拍数を計測する。刺激電極25、26が迷走神経P6に近づいて対向するように配置され、迷走神経P6に印加される電気的刺激が最も大きくなったときに、患者Pの心拍数が最も低下する。マイナス極として機能する第一の刺激電極25が迷走神経P6上に来るように刺激電極25、26の位置及び向きを合わせると、効率よく刺激を行うことができる。このように、刺激電極25、26の最適な刺激位置を容易に得ることができる。
術者は、心拍数が最も低下するように、すなわち、刺激電極25、26が迷走神経P6側を向くように、刺激電極25、26の位置及び向きを調節する。
マイナス極として機能する第一の刺激電極25が迷走神経P6の近くにあると、電流は迷走神経P6に流れ、迷走神経P6を活性化することができる。しかし、第一の刺激電極25の位置が迷走神経P6からずれてしまうと迷走神経P6以外のルートの電流密度が高くなる。このため、迷走神経P6を流れる電流の密度は低くなり、迷走神経P6を活性化することができない。
しかしながら、プラス極として機能する第二の刺激電極26を血液P8に暴露させることで、導電性の血液P8は全てプラス極の役割を果たす。このため、第二の刺激電極26の近傍の血液P8全体から、電流が経路R2により血管壁P2を介して第一の刺激電極25に流入する。電流が様々な方向から第一の刺激電極25に流れ込むため、迷走神経P6に電流が流れ、安定して迷走神経P6を活性化させることができる。
神経刺激電極1をこのような構造にすることで、血液P8全体が大きな対極板の役割を果たす。第二の刺激電極26は血液P8に暴露されているが、第一の刺激電極25は迷走神経P6への電流の流路を限定するため、第一の刺激電極25は血管壁P2に密着し、血液P8には暴露させない構造であることが必要である。
また、第一の刺激電極25と第二の刺激電極26との間に筋肉が配されることがないため、痙攣等による副作用も低減することができる。
刺激電極25、26の位置及び向きが決まったら、神経刺激電極1の固定部10を上大静脈P1内に留置する。
具体的には、術者はリード部35を把持した状態でガイドシース45のみを引き戻して後退させ、根元集合部29と係合部材47との係合を解除する。
操作シース55や挿入具105をピールアウェイし除去する。
この状態で、一定期間、刺激発生装置100により神経刺激信号を生成して電気的刺激を印加させつつ、上大静脈P1内に固定部10を留置する。
以上説明したように、本実施形態の神経刺激電極1によれば、刺激電極25、26のうち一方の第一の刺激電極25を上大静脈P1の血管壁P2に密着させ、もう一方の第二の刺激電極26を血液P8中に暴露させる。これにより、導電性である血液P8を大きな陽極導体として使用することができ、プラス極からマイナス極に向かって電流が流れる際に刺激する迷走神経P6に電流が入る可能性が非常に高くなる。
これにより、上大静脈P1に対して刺激電極25、26の位置や向きが多少ずれても、迷走神経P6に電気的刺激を印加し続けることができ、上大静脈P1内において、迷走神経P6に電気的刺激を印加可能となる刺激電極25、26の配置範囲が広くなる。言い換えれば、刺激電極25、26の位置及び向きに対して寛容になる。
第二の刺激電極26は、付勢部11の軸線周りに全周にわたり設けられているとした。しかし、第二の刺激電極26は、付勢部11の外面における中心軸線C1に対向する部分に少なくとも設けられていればよい。第二の刺激電極26がこの部分と、付勢部11の外面における中心軸線C1とは反対側の部分とに分かれて設けられていてもよい。
本実施形態では、先端側に設けられた第一の刺激電極25がマイナス極として機能し、基端側に設けられた第二の刺激電極26がプラス極として機能するとした。しかし、第一の刺激電極25がプラス極、第二の刺激電極26がマイナス極として機能しても同様の効果を得ることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図10を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図10に示すように、本実施形態の神経刺激電極3は第1実施形態の神経刺激電極1の第二の刺激電極26に代えて、根元集合部29の外面に設けられた第二の刺激電極61を有している。すなわち、本実施形態では、根元集合部29自体が第二の刺激電極61となっている。
根元集合部29は、チタンで形成してもよいが、白金イリジウム合金で形成すると導電性が良く、電気的な損失が少ない。根元集合部29の中心軸線C1に沿う方向の長さは例えば6mmである。第二の刺激電極61の外部に露出した表面積は、400mm以上であることが好ましい。
根元集合部29には、第1実施形態で金属管26aに接続されていた配線20の芯線が、溶接等により電気的に接続されている。プラス極として機能する第二の刺激電極61は、上大静脈P1内に留置されたときに上大静脈P1内の血液P8に接触する。第二の刺激電極61の近傍の血液P8は、プラス極の役割を果たす。第二の刺激電極61の近傍の血液P8全体から、電流が血管壁P2を介して第一の刺激電極25に流入する。このため、迷走神経P6に安定して電流が流れる。
このように構成された、本実施形態の神経刺激電極3によれば、上大静脈P1内において、迷走神経P6に電気的刺激を印加可能となる刺激電極25、61の配置範囲が広くなる。
固定部10の付勢部11、12、13上に第二の刺激電極を配置するには面積の制限がある。しかし、根元集合部29の外面に第二の刺激電極61を設けることで面積の制限をなくすことができ、第一の刺激電極25と第二の刺激電極61との間のインピーダンスを適切な値に制御することができる。
本実施形態では、固定部10に設けられた第一の刺激電極25がマイナス極として機能し、根元集合部29に設けられた第二の刺激電極61がプラス極として機能するとした。しかし、第一の刺激電極25がプラス極、第二の刺激電極61がマイナス極として機能しても同様の効果を得ることができる。
また、第一の刺激電極25を複数個同時に使用することで、上大静脈P1に対して刺激電極25、61が移動しても、迷走神経P6に電気的刺激を安定して印加することができる。
第2実施形態の神経刺激電極3とすることで、固定部10に設ける第一の刺激電極25の固定部10上での位置、数、面積を自由に選択でき、第一の刺激電極25と第二の刺激電極61との間のインピーダンスを適切な値に制御することができる。
また、根元集合部29を中心軸線C1に沿う方向に長くしたり外径を大きくしたりすることで、根元集合部29の外面に設ける第二の刺激電極61の表面積も大きくすることができる。これにより、プラス極として機能する第二の刺激電極61からマイナス極として機能する第一の刺激電極25に向かって電流が流れる際に刺激すべき迷走神経P6に電流が入る可能性が非常に高くなり、刺激電極25、61の位置及び向きが多少ずれても迷走神経P6に電気的刺激を印加し続けることができる。また、第一の刺激電極25と第二の刺激電極61との間に筋肉が配されることがないため、痙攣等による副作用も低減することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図11を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図11に示すように、本実施形態の神経刺激電極4は、第1実施形態の第二の刺激電極26に代えて、リード部35のリード本体36の外面に設けられた第二の刺激電極66を備えている。
第二の刺激電極66は、中心軸線C1に沿う方向の長さが例えば6mmの円筒状に形成されている。第二の刺激電極66の外径は、上大静脈P1や右内頚静脈P5の内径よりも小さい。第二の刺激電極66の外部に露出した表面積は、400mm以上あることが好ましい。第二の刺激電極66を形成する材料は導電性材料であればよいが、白金イリジウム合金であると導電性が良く電気的な損失が少ないので好ましい。
第二の刺激電極66には、第1実施形態で金属管26aに接続されていた配線20の芯線が、溶接等により電気的に接続されている。プラス極として機能する第二の刺激電極66は、上大静脈P1や右内頚静脈P5内に留置されたときに上大静脈P1や右内頚静脈P5内の血液P8に接触する。
第二の刺激電極66近傍の血液P8は、プラス極の役割を果たす。第二の刺激電極66の近傍の血液P8全体から、電流が血管壁P2を介して第一の刺激電極25に流入する。このため、迷走神経P6に安定して電流が流れる。
このように構成された、本実施形態の神経刺激電極4によれば、上大静脈P1内において、迷走神経P6に電気的刺激を印加可能となる刺激電極25、66の配置範囲が広くなる。
第二の刺激電極66をリード部35に設けることで、固定部10に第二の刺激電極66を設ける必要がなくなる。また、固定部10に第二の刺激電極を設けるには面積の制限があるが、リード部35に第二の刺激電極66を設けることで面積の制限をなくすことができ、第一の刺激電極25と第二の刺激電極66との間のインピーダンスを適切な値に制御することができる。
本実施形態では、固定部10に設けられた第一の刺激電極25がマイナス極として機能し、第二の刺激電極66がプラス極として機能するとした。しかし、第一の刺激電極25がプラス極、第二の刺激電極66がマイナス極として機能しても同様の効果を得ることができる。
また、第一の刺激電極25を複数個同時に使用することで、上大静脈P1に対して刺激電極25、66が移動しても、迷走神経P6に電気的刺激を安定して印加することができる。
第3実施形態の神経刺激電極4とすることで、固定部10に設ける第一の刺激電極25だけでなくリード部35に設ける第二の刺激電極66の位置、数、面積を自由に選択でき、第一の刺激電極25と第二の刺激電極66との間のインピーダンスを適切な値に制御することができる。
また、第二の刺激電極66を中心軸線C1に沿う方向に長くしたり外径を大きくしたりすることで、第二の刺激電極66の外部に露出した表面積も大きくすることができる。これにより、プラス極として機能する第二の刺激電極66からマイナス極として機能する第一の刺激電極25に向かって電流が流れる際に刺激すべき迷走神経P6に電流が入る可能性が非常に高くなり、刺激電極25、66の位置及び向きが多少ずれても迷走神経P6に電気的刺激を印加し続けることができる。また、第一の刺激電極25と第二の刺激電極66との間に筋肉が配されることがないため、痙攣等による副作用も低減することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図12及び13を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図12及び13に示すように、本実施形態の神経刺激電極5は、第1実施形態の第二の刺激電極26及びリード部35に代えて、第二の刺激電極71及びリード部75を備えている。
リード部75は、第一の刺激電極25と刺激発生装置100とを接続する第一のリード部76と、第二の刺激電極71と刺激発生装置100とを接続するカテーテルである第二のリード部77とを有している。
第一のリード部76は、図示はしないが第1実施形態のリード部35と同一の構成になっていて、リード本体36、ハブ37、電気コネクタ38と同一の構成のリード本体、ハブ、電気コネクタを有している。
第二のリード部77は、例えばリード本体36と同一の材料で管状に形成されている。第二のリード部77の管路内には、配線20と同様の配線が挿通されている。第二のリード部77の寸法は、外径が1mm〜3mm、長さが500mm程度である。第二のリード部77の基端部には図示しない電気コネクタが設けられ、この電気コネクタは刺激発生装置100に接続されている。
第二の刺激電極71は管状に形成され、第二のリード部77の先端部に設けられている。すなわち、第二の刺激電極71は、第二のリード部77の軸線周りに全周にわたり設けられている。第二の刺激電極71は、金属管25aすなわち第一の刺激電極25と同一の白金イリジウム合金等で形成することができる。第二の刺激電極71を白金イリジウム合金で形成することで、第二の刺激電極71の導電性が良く、電気的な損失が少なくなる。
第二の刺激電極71の第二のリード部77に沿う方向の長さは、6mm程度である。第二の刺激電極71の外部に露出した表面積は、400mm以上であることが好ましい。第二の刺激電極71及び第二のリード部77の表面には、公知の抗血栓コーティングが設けられていることが好ましい。
配線の芯線は、第二の刺激電極71及び電気コネクタにそれぞれ接続されている。
刺激発生装置100が生成した電気的刺激は、第一の刺激電極25と第二の刺激電極71との間に印加される。
次に、以上のように構成された神経刺激電極5の固定部10及び第二のリード部77を留置する治療について説明する。
固定部10は前述のように留置される。
第二のリード部77を導入するために、患者Pの頸部P4において、固定部10を挿入するための開口とは異なる位置を小切開して、開口を形成する。この開口に図示しない挿入具を取付け、挿入具を通して第二のリード部77を左内頸静脈P10等に導入する。このような手技を行うことで、第二のリード部77を容易かつ低侵襲で導入することができる。
第二の刺激電極71がプラス極として機能するため、第二の刺激電極71の近傍の血液P8は、プラス極の役割を果たす。第二の刺激電極71の近傍の血液P8全体から、電流が血管壁P2を介して第一の刺激電極25に流入する。このため、迷走神経P6に安定して電流が流れる。
このように構成された、本実施形態の神経刺激電極5によれば、上大静脈P1内において、迷走神経P6に電気的刺激を印加可能となる刺激電極25、71の配置範囲が広くなる。
第一のリード部76とは別体のカテーテルである第二のリード部77に第二の刺激電極71を設けることで、固定部10に第二の刺激電極71を設ける必要がなくなる。また、固定部10に第二の刺激電極71を設けるには面積の制限があるが、第二のリード部77に第二の刺激電極71を設けることで面積の制限をなくすことができ、第一の刺激電極25と第二の刺激電極71との間のインピーダンスを適切な値に制御することができる。
本実施形態では第一の刺激電極25がマイナス極として機能し、第二のリード部77に設けられた第二の刺激電極71がプラス極として機能するとした。しかし、第一の刺激電極25がプラス極、第二の刺激電極71がマイナス極として機能しても同様の効果を得ることができる。
また、第一の刺激電極25を複数個同時に使用することで、上大静脈P1に対して第一の刺激電極25が、左内頸静脈P10に対して第二の刺激電極71がそれぞれ移動しても、迷走神経P6に電気的刺激を安定して印加することができる。
第4実施形態の神経刺激電極5とすることで、固定部10に設ける第一の刺激電極25の位置、数、面積を自由に選択でき、第一の刺激電極25と第二の刺激電極71との電極間のインピーダンスを適切な値に制御することができる。また、第二のリード部77に設けられた第二の刺激電極71の外部に露出した表面積も大きくすることができるため、プラス極として機能する第二の刺激電極71からマイナス極として機能する第一の刺激電極25に向かって電流が流れる際に刺激すべき迷走神経P6に電流が入る可能性が非常に高くなる。上大静脈P1に対して第一の刺激電極25が、左内頸静脈P10に対して第二の刺激電極71が多少ずれても、迷走神経P6に電気的刺激を印加し続けることができる。
また、第二のリード部77は第一のリード部76とは独立して位置を動かすことができるため、神経の高刺激効果や副作用の少ない位置に刺激電極25、71を配置することができるようになり、患者Pの不快感を低減することができる。
以上、本発明の第1実施形態から第4実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせ、削除等も含まれる。さらに、各実施形態で示した構成のそれぞれを適宜組み合わせて利用できることは、言うまでもない。
例えば、前記第1実施形態から第4実施形態では、固定部10は釣鐘形に形成されているとした。しかし、固定部10の形状はこれに限定されず、球形、筒形、鼓形、又は。樽形等でもよい。なお、鼓形は筒形における中心軸線に沿う方向の中間部の外径が両端部の外径よりも小さい形である。樽形は、筒形における中心軸線に沿う方向の中間部の外径が両端部の外径よりも大きい形である。固定部10が球形の場合には、固定部10の径方向はリード部35の径方向となる。
固定部10や第二のリード部77を患者Pの頸部P4に形成した開口から導入するとしたが、患者Pの左右の鎖骨下付近に形成した開口から導入するとしてもよい。
脈管は上大静脈P1等の血管であるとした。しかし、脈管は血管に限られず、リンパ管、尿管、消火管等でもよい。例えば、脈管がリンパ管である場合には脈管内の体液はリンパ液となり、脈管が尿管である場合には脈管内の体液は尿となる。
本実施形態の神経刺激電極は、患者の神経に電気的刺激を印加するのに好適に用いることができる。
1、3、4、5 神経刺激電極
10 固定部
11、12、13 付勢部
25 第一の刺激電極
26、61、66、71 第二の刺激電極
29 根元集合部(支持部)
35、75 リード部
100 刺激発生装置
P1 上大静脈(脈管)
P8 血液(体液)

Claims (4)

  1. 弾性を有する材料で形成され、弾性的に変形された状態で脈管内に留置されることで前記脈管の内面を付勢する固定部と、
    前記固定部の径方向外側のみが露出するように前記固定部に設けられた第一の刺激電極と、
    前記脈管内に留置されたときに前記脈管内の体液に接触する第二の刺激電極と、
    前記第一の刺激電極及び前記第二の刺激電極と、電気的刺激を印加させるための神経刺激信号を生成する刺激発生装置とを接続するリード部と、
    を備える神経刺激電極。
  2. 前記固定部は、弾性を有する材料で線状に形成されるとともに折り曲げて構成された付勢部を有し、
    前記第二の刺激電極は、前記付勢部の外面における前記固定部の中心軸線に対向する部分に少なくとも設けられていることを特徴とする請求項1に記載の神経刺激電極。
  3. 前記固定部は、
    弾性を有する材料で線状に形成されるとともに折り曲げて構成された付勢部と、
    前記付勢部の両端部を固定する支持部と、
    を有し、
    前記第二の刺激電極は、前記支持部の外面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の神経刺激電極。
  4. 前記第二の刺激電極は、前記リード部の外面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の神経刺激電極。
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