JP2016007263A - 医療用リード - Google Patents

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Abstract

【課題】医療用リードにおいて、リード部を操作して、弾性係止部の配置位置を変えたり血管内から弾性係止部を抜去したりしても、配線部の伸展や断線を抑制することができるようにする。【解決手段】電極ユニット2Aは、血管の内壁に係止するため、血管内で弾性変形して、その内壁を押圧するとともに、刺激電極34が設けられた弾性係止部38と、弾性係止部38に連結され、リードチューブ46で被覆され、リードチューブ46の内側に刺激電極34に電気的に接続された配線部35が配された線状のリード部45と、リード部45の長手方向に沿う伸展を抑制するため、リード部45に配置された、配線部35よりも引っ張りに関する切断強度が高い伸展防止部材と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は医療用リードに関する。
従来、血管を通して神経を電気刺激する神経刺激装置が知られている。このような神経刺激装置は、刺激対称の神経を刺激可能な位置に、刺激電極を配置して、電気刺激を行う間、配置位置を固定するため、弾性ワイヤなどの集合体からなる弾性係止部が先端部に連結された医療用リードが用いられる。
例えば、このような医療用リードの一例として、特許文献1には、ステント様アンカーを有する神経細胞刺激用リードが記載されている。
この神経細胞刺激用リードでは、リードの先端部はリードアンカーの外側に取り付けられている。また、ステント様リードアンカーは、超弾性材料製であり、血管に拡張配置されると折り畳み形状から拡張形状に移行するように構成されている。
このステント様リードアンカーは、拡張形状のとき、リードが拡張配置されている血管の少なくとも1つの血管壁にリード先端部を押し付けて、先端部を血管内で固定し、安定化させる。
特表2010−516405号公報
しかしながら、上記のような従来の医療用リードには、以下のような問題があった。
特許文献1の神経細胞刺激用リードは、血管内で拡張すると、閉じる手段を有しないため、血管内で配置位置を調整したり、使用後に体外に抜去したりする場合に、体外でリードを引っ張ることが必須となる。このため、リード内の配線に張力がかかり、伸展しやすくなっている。
特に、安定した電気刺激を行うため、患者の体動によっても電極の位置が変化しないようにするには、ある程度大きな係止力が必要になるため、移動させる場合に必要な張力も大きくなりがちである。
配線に作用する張力が過大になると、配線が伸展して抵抗が変化したり、断線したりするおそれがあるという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、リード部を操作して、弾性係止部の配置位置を変えたり血管内から弾性係止部を抜去したりしても、配線部の伸展や断線を抑制することができる医療用リードを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の態様の医療用リードは、血管の内壁に係止するため、前記血管内で弾性変形して、前記内壁を押圧するとともに、電極が設けられた弾性係止部と、該弾性係止部に連結され、絶縁体で被覆され、該絶縁体の内側に前記電極に電気的に接続された配線部が配された線状のリード部と、該リード部に配置された、前記配線部よりも引っ張りに関する切断強度が高い伸展防止部材と、を備える構成とする。
上記医療用リードにおいては、前記伸展防止部材は、前記配線部の材料よりも弾性係数が大きい材料からなることが好ましい。
上記医療用リードにおいては、前記伸展防止部材は、前記リード部において、該リード部の長手方向に沿って延ばされ、前記配線部と並行して配置された線状部材を備えることが好ましい。
上記医療用リードにおいては、前記リード部は、前記配線部を取り巻くように被覆する管状の外部被覆部材を備え、前記伸展防止部材は、前記外部被覆部材の内側の領域に挿通されていることが好ましい。
上記医療用リードにおいては、前記リード部は、
前記配線部を取り巻くように被覆する管状の外部被覆部材を備え、前記伸展防止部材は、前記線状部材が、前記外部被覆部材の長手方向に沿って延ばされた状態で前記外部被覆部材に埋め込まれていることが好ましい。
上記医療用リードにおいては、前記リード部は、前記配線部を取り巻くように被覆する管状の外部被覆部材を備え、前記伸展防止部材は、前記外部被覆部材に埋め込まれた網状体を有することが好ましい。
本発明の医療用リードは、配線部よりも引っ張りに関する切断強度が高い伸展防止部材をリード部に備えるため、リード部を操作して、弾性係止部の配置位置を変えたり血管内から弾性係止部を抜去したりしても、配線部の伸展や断線を抑制することができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態の医療用リードの構成を示す模式的な構成図である。 図1におけるA部の模式的な部分拡大図、およびそのB−B断面図である。 本発明の第1の実施形態の医療用リードの主要部の内部構造を模式的に示す断面図、およびそのC視図である。 患者に形成する開口の位置を説明する模式図、および本発明の第1の実施形態の医療用リードを上大静脈に留置した状態を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態の医療用リードに用いるリードチューブの構成を示す模式的な正面図、およびそのD−D断面図である。 本発明の第3の実施形態の医療用リードに用いるリードチューブの構成を示す模式的な正面図、およびそのE−E断面図である。 本発明の第3の実施形態の変形例(第1変形例)の医療用リードに用いるリードチューブの構成を示す模式的な正面図、およびそのF−F断面図である。
以下では、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態の医療用リードについて、この医療用リードを用いる神経刺激システムとともに説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の医療用リードの構成を示す模式的な構成図である。図2(a)は、図1におけるA部の模式的な部分拡大図である。図2(b)は、図2(a)におけるB−B断面図である。図3(a)は、本発明の第1の実施形態の医療用リードの主要部の内部構造を模式的に示す断面図である。図3(b)は、図3(a)におけるC視図である。
図1に示す神経刺激システム1Aは、本実施形態の電極ユニット2A(医療用リード)を患者の血管内に一定期間留置し、血管の管壁を通して周囲の神経組織に電気的刺激を印加するためのものである。なお、神経刺激システム1Aは、体内にシステム全体を植え込む長期神経刺激システムとは異なり、短期間、神経刺激を行うことに適している。
神経刺激システム1Aは、弾性係止部38およびリード部45を有する電極ユニット2Aと、電極ユニット2Aに着脱可能とされた刺激波形発生装置20とを備えている。
電極ユニット2Aの弾性係止部38は、血管の内壁に係止するために設けられ、血管内で弾性変形して、血管の内壁を押圧する装置部分である。
弾性係止部38は、互いに離間して配置された先端結合部31および基端結合部32と、端部が先端結合部31および基端結合部32にそれぞれ接続された4本のワイヤ部33と、4本のワイヤ部33のうちの1本のワイヤ部33Aに設けられた一対の刺激電極34(電極)とを有している。
まず、ワイヤ部33の構成について、刺激電極34の構成とともに説明する。
ワイヤ部33の1本であるワイヤ部33Aは、図2(a)、(b)に示すように、中心に設けられたワイヤ41(図2(b)参照)と、ワイヤ41の外周面を覆う内部被膜42(図2(b)参照)と、内部被膜42の外周面を覆う外部被膜43とを有している。
ワイヤ41としては、例えば、形状記憶合金や超弾性ワイヤなど、重力以外の外力が作用していない自然状態のワイヤ41に外力を作用させて変形させた後で、その外力を解除したときに塑性変形することなく元の形状に戻る材料で形成されたものを好適に用いることができる。ワイヤ41の外径は、例えば、0.3mm〜0.5mmに設定される。
内部被膜42、外部被膜43は、例えば、ポリウレタンなどの樹脂で形成されている。内部被膜42、外部被膜43の厚さは50μm〜500μmとなるように形成されている。このように構成することで外部被膜43の外周面が滑らかとなり、この外周面上に血栓が生じることが防止される。
ワイヤ部33Aにおける外部被膜43には、後述する先端結合部31および基端結合部32を通る直線状の軸線C1(図1参照)を規定したときに、図2(b)に示すように、軸線C1方向の中間部分における軸線C1とは反対側に、一対の開口部43aが軸線C1方向に並べて形成されている。
開口部43aは、軸線C1方向に長いほぼ楕円形状、長円形状、または矩形状に形成されている。本実施形態では、開口部43aは、図2(a)に示すように、一例として、長円状に形成されている。
開口部43aの大きさは、例えば、長径または長手方向幅が3mm、短径または短手方向幅が0.8mmとなっている。一対の開口部43aの中心部の軸線C1方向の距離は、3mm〜5mm程度が好ましい。本実施形態では、一例として、5mmに設定されている。
各開口部43aの裏面側には、図2(b)に示すように、円筒状の金属部材からなる刺激電極34が配置され、その表面の一部が開口部43aに露出されている。
刺激電極34は、例えば、白金イリジウム合金などの生体適合性を有する金属で形成されている。
各刺激電極34の内部には内部被膜42によって表面が被覆されたワイヤ41が挿通されている。
それぞれの刺激電極34の内周面には、配線部35を構成する電気配線35aが電気的に接続されている。電気配線35aとしては、例えば、耐屈曲性を有するニッケルコバルト合金(35NLT25%Ag材)からなる撚り線を、電気的絶縁材(例えば、厚さ20μmのETFE(ポリテトラフルオロエチレン)等)で被覆したものを好適に用いることができる。
電気配線35aは、外部被膜43内に配置されて外部被膜43に沿って延び、基端結合部32内を通してさらに基端側に延びている。
このような構成のワイヤ部33Aは、全体として弾性を有する部材となっており、図1に示すように、例えば、中心角度が180°程度の円弧状に湾曲して形成されている。ワイヤ部33Aの湾曲の半径は、留置される血管の内径に応じて、例えば、10mm〜20mm程度に設定される。
以上、ワイヤ部33Aの構成について説明したが、ワイヤ部33のうちの他の3本を構成するワイヤ部33Bは、ワイヤ部33Aにおいて、刺激電極34、配線部35、開口部43aを削除され、ワイヤ41および内部被膜42のみからなる点が異なる。
本実施形態では、ワイヤ部33A、各ワイヤ部33Bからなる合計4本のワイヤ部33は、軸線C1周りに90°ずつ回転した位置に配置され、先端部および基端部が、先端結合部31および基端結合部32によって固定されている。
このため、先端結合部31および基端結合部32の間のワイヤ部33は、自然状態において、軸線C1を中心軸とする球面状に整列するように配置されている。
このような構成により、本実施形態では、自然状態における弾性係止部38の外径が、20mm〜40mm程度となる。この外径は、弾性係止部38が留置される血管の内径よりも大きく設定される。
先端結合部31は、ワイヤ部33の先端部を固定できれば、構成は特に限定されない。本実施形態では、先端結合部31は、例えば、ステンレス鋼やチタンなどの生体適合性を有する材料で略円柱形の外径となるように形成されている。
先端結合部31における、ワイヤ部33の結合方法は、例えば、溶接、接着、またはカシメなどの適宜の結合手段を採用することができる。
基端結合部32は、図3(a)、(b)に示すように、固定軸部材51と、固定管部材50とを備える。
固定軸部材51は、各ワイヤ部33の基端部を、軸線C1を中心とする同心円上に整列させ、基端結合部32の芯となる部材であり、基端側から先端側に向かって、軸線C1に同軸に延ばされた、太径部51bおよび細径部51dを備える。
太径部51bは、後述する固定管部材50を外嵌させる円筒面からなる外周面51eを有し、この外周面51eに軸方向に沿って、ワイヤ部33を挿入する4つの挿入溝51cが形成されている。
挿入溝51cの溝幅は、ワイヤ部33の外径と略同一であり、溝深さは、ワイヤ部33の外径よりもわずかに浅い。
挿入溝51cは、外周面51eを周方向に4等分する位置に形成されている。
細径部51dは、挿入溝51cの溝底が整列する円に内接するか、もしくはこの円よりもわずかに小径の軸状部からなり、一部が、後述する固定管部材50よりも先端側に突出されている。
固定軸部材51の内部には、軸線C1に沿って延ばされた貫通孔51aが形成されている。
貫通孔51aは、後述するリード部45内に挿通された伸展防止ワイヤ52(伸展防止部材)の先端部を挿入して、固定する部位であり、伸展防止ワイヤ52の外径よりもわずかに大きい外径を有する。
固定管部材50は、挿入溝51cにそれぞれワイヤ部33の基端部を挿入した状態で、固定軸部材51および各ワイヤ部33の外周部を被覆し、各ワイヤ部33を固定軸部材51に固定する部材である。
本実施形態では、固定管部材50の先端部は、固定軸部材51の細径部51dの一部を外部に露出させる位置に配置されている。
固定管部材50の基端部は、後述するリード部45の先端部を固定するため、太径部51bよりも基端側まで延ばされている。
固定管部材50と、固定軸部材51および各ワイヤ部33との固定方法は、特に限定されず、例えば、溶接、接着、カシメなどを採用することができる。
本実施形態では、一例として、挿入溝51cに挿入されたワイヤ部33の最外部が整列する円の径よりも大径の内径を有する金属製の管部材を採用し、これを固定軸部材51に対してかしめる固定方法を採用している。
固定軸部材51にかしめられた固定管部材50は、縮径されて、固定軸部材51の外周面51eと、挿入溝51cに挿入されたワイヤ部33とに密着して、ワイヤ部33の基端部を固定軸部材51に固定している。
このようにかしめられた固定管部材50の外周面は、基端結合部32における略円筒面状(円筒面の場合を含む)の表面を構成している。
このような固定軸部材51、固定管部材50の材質は、それぞれの固定方法に応じて、生体適合性を有する適宜の材質を採用することができる。
本実施形態では、一例として、いずれも、例えば、ステンレス鋼やチタンなどの生体適合性を有する金属材料を用いている。
リード部45は、弾性係止部38に設けられた刺激電極34に電気的に接続された配線部35を被覆して、血管内に挿通させ、近位端となる配線部35の端部を患者の体外に導く線状の装置部分である。
本実施形態では、図3(a)に示すように、リード部45は、細長い管状のリードチューブ46(絶縁体、外部被覆部材)の内側に配線部35と伸展防止ワイヤ52(伸展防止部材)とが挿通され、先端部が基端結合部32を介して弾性係止部38と連結されている。
リードチューブ46は、リード部45の外周面を形成する部材であるため、生体適合性および電気絶縁性を有し、血管内に挿通可能な可撓性を有する合成樹脂を採用することができる。リードチューブ46に好適な合成樹脂材料としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリアミド系樹脂、フッ素系樹脂などを挙げることができる。
本実施形態では、リードチューブ46の先端部は、図3(a)に示すように、固定管部材50の基端部の内側に嵌合した状態で、固定管部材50と固定されている。固定管部材50との固定方法は、例えば、接着や溶着を採用することができる。
リードチューブ46の内部には、先端側から、固定軸部材51の貫通孔51aに固定された伸展防止ワイヤ52と、ワイヤ部33Aの端部から延出された配線部35とが、挿入され、それぞれが、リードチューブ46の基端部まで延ばされている。
リードチューブ46の先端部の内側には、伸展防止ワイヤ52および配線部35を囲繞するように封止部47が形成され、リードチューブ46の内周面と、伸展防止ワイヤ52および配線部35の外周面との間を水密に封止している。
封止部47は、例えば、接着剤を硬化させるなどして形成することができる。
リードチューブ46の基端部の内側の図示は省略するが、封止部47と同様な封止部が設けられ、配線部35はこの図示略の封止部を貫通して延ばされ、図1に示すように、リードチューブ46の基端部に接続されたコネクタ48と電気的に接続されている。
また、この図示略の封止部には伸展防止ワイヤ52の基端部が固定されている。
コネクタ48は、負電極用コネクタピン48aおよび正電極用コネクタピン48bと、一対のゴムリング48cとを備える。負電極用コネクタピン48aおよび正電極用コネクタピン48bには、配線部35に含まれる電気配線35aのいずれかがそれぞれ接続されている。
ゴムリング48cは、負電極用コネクタピン48aおよび正電極用コネクタピン48bを互いに絶縁するとともに、刺激波形発生装置20に接続した時に水密を保つためのものである。
負電極用コネクタピン48aおよび正電極用コネクタピン48bは、いずれもステンレス鋼で形成されている。また、ゴムリング48cは、生体適合性を有するシリコーンゴムによって形成されている。
このようなコネクタ48の例としては、例えば、公知のIS1型のコネクタを挙げることができる。ただし、コネクタ48としては、IS1型以外にも、刺激波形発生装置20が体外に設置される場合に用いられる適宜の防水コネクタを用いることができる。
伸展防止ワイヤ52は、リード部45の長手方向に沿う伸展を抑制するため、リード部45内に、リード部45の長手方向に沿って延ばされるとともに、配線部35と並行して配置された線状部材である。
伸展防止ワイヤ52は、配線部35よりも引っ張りに関する切断強度が高い構成を備えるとともに、電極ユニット2Aの血管内への挿入時、もしくは血管から抜去時にリード部45に作用する外力に耐える強度を有している。
伸展防止ワイヤ52の材質、ワイヤ構成は、このような切断強度が得られれば、特に限定されない。
伸展防止ワイヤ52に好適な材料としては、例えば、ステンレス鋼、タングステン、白金などの金属あるいは合金、アラミド繊維、超高分子量ポリエチレン繊維,ポリアリレート繊維、PBO(ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール)繊維、炭素繊維などの高張力繊維を挙げることができる。
伸展防止ワイヤ52のワイヤ構成としては、例えば、1×19、7×7などの撚り線ワイヤを挙げることができる。また、伸展防止ワイヤ52の材質により、血管内を挿通するのに必要な可撓性、耐屈曲性が得られるならば、単線ワイヤの使用も可能である。
また、伸展防止ワイヤ52を金属で形成する場合には、外周部に合成樹脂製の被覆を設けることも可能である。
例えば、電気配線35aとして、ニッケルコバルト合金(35NLT25%Ag材)からなる撚り線を採用している場合、伸展防止ワイヤ52としては、より切断強度が高いステンレス鋼の撚り線ワイヤを採用することができる。
伸展防止ワイヤ52の長さは、リードチューブ46の長さと略一致(一致を含む)されている。
これに対して、リードチューブ46内における配線部35の長さは、伸展防止ワイヤ52以上の長さとすることが可能である。この場合、配線部35が軸方向に拘束されていなければ、伸展防止ワイヤ52が配線部35と同じ長さに伸びるまで配線部35には伸びが発生しないため、さらに配線部35の伸びを低減できる。
例えば、弾性係止部38を、後述するように、上大静脈に留置して用いる場合、リード部45に生じる最大の張力は、抜去時に約40Nになる。一方、電気配線35aとして、ニッケルコバルト合金(35NLT25%Ag材)からなる、素線径0.0254mm、ワイヤ構成1×19、外径0.127mmの撚り線を採用すると、この電気配線35aの切断強度は10Nである。
これに対して、例えば、素線径0.03mmのステンレス鋼ワイヤを、1×19の撚り線とした外径0.25mmの伸展防止ワイヤ52は、切断強度が68.6Nであり、上記ニッケルコバルト合金の切断強度10Nよりも格段に高くなっている。また、上述のような抜去時の最大の張力40Nに比べても高い切断強度になっているため、抜去時に破断するおそれはない。
なお、同様なステンレス鋼の撚り線ワイヤにおいて、素線径0.05mm、ワイヤ構成1×19、外径0.30mmの場合、切断強度は98.0Nである。また、同様なステンレス鋼の撚り線ワイヤにおいて、素線径0.03mm、ワイヤ構成7×7、外径0.27mmの場合、切断強度は58.8Nである。
伸展防止ワイヤ52の剛性は、一定の引張応力が作用したとき、配線部35の伸び率よりも、伸展防止ワイヤ52の伸び率が小さくなることが好ましい。このため、伸展防止ワイヤ52の弾性係数は、配線部35の材料の弾性係数よりも大きいことが好ましい。
また、伸展防止ワイヤ52の剛性は、リード部45に加わる張力が最大になったときに、リード部45の伸び率が、配線部35の許容伸び率以下になる大きさに設定することが好ましい。ここで、配線部35の許容伸び率とは、配線として機能することが可能な伸び率であり、例えば、配線としての抵抗や寿命の変化が許容範囲内である伸び率である。許容伸び率は、配線部35の電気配線35aの伸び変形が弾性限界内にとどまる伸び率であることがより好ましい。
なお、図3(a)では、リードチューブ46の内周面46aと、伸展防止ワイヤ52および配線部35の間に隙間を有するように描かれているが、このような隙間を設ける場合には、隙間を、例えば、血栓防止剤などの薬液を弾性係止部38の近傍に送液するための送液管路として用いることが可能である。
また、このような隙間は必須ではなく、リードチューブ46が伸展防止ワイヤ52および配線部35の外周面を隙間なく被覆する構成とすることも可能である。
刺激波形発生装置20は、弾性係止部38が血管内に留置された際に、刺激電極34を介して血管の内壁に電気刺激を加えるため、定電流方式又は定電圧方式により、刺激波形となるパルス状の信号波形を出力する電源からなる装置部分である。
パルス状の信号波形としては、例えば、バイフェージック波形を、所定の間隔を空けて発生させる波形を採用することができる。
刺激波形発生装置20には、図1に示すように、コネクタ48を着脱するコネクタ21が設けられており、これにより、配線部35の基端部がコネクタ48を介して着脱可能となっている。
そして、両コネクタ21、48を接続したときに、刺激波形発生装置20は、ワイヤ部33Aに設けられた一対の刺激電極34間に、電気刺激を発生するための信号波形を印加することができる。その際に、一対の刺激電極34のうち一方の刺激電極34がプラス側電極として作用し、他方の刺激電極34がマイナス側電極として作用する。
次に、神経刺激システム1Aにおける電極ユニット2Aの作用について、一例として、電極ユニット2Aの弾性係止部38を上大静脈に留置する場合の例で説明する。
この場合、弾性係止部38の自然状態における外径は、上大静脈の内径より大きく設定される。以下で説明する神経刺激システム1Aには、初期状態として、刺激波形発生装置20は装着されていない。
図4(a)は、患者に形成する開口の位置を説明する模式図である。図4(b)は、本発明の第1の実施形態の医療用リードを上大静脈に留置した状態を示す模式図である。
神経刺激システムを上大静脈に留置した状態を示す模式図である。
まず、術者は、図4(a)に示すように、患者Pの頸部近傍を切開して開口P1を形成する。この開口P1に、公知のイントロデューサーやダイレーター(図示略)を装着して、電極ユニット2Aを弾性係止部38側から導入する。このとき、X線下でワイヤ部33のワイヤ41や配線部35の位置を確認することで、電極ユニット2Aの位置を確認しながら導入する。
外頚静脈P2に弾性係止部38を導入すると、弾性係止部38が外頚静脈P2の内壁から押されることで、それぞれのワイヤ部33が軸線C1側に弾性的に変形して弾性係止部38全体として縮径するとともに、軸線C1方向に延びる。これにより、弾性係止部38の外径は、自然状態における外径より小さくなる。
術者は、X線下で位置を確認しながら電極ユニット2Aを導入し、図4(b)に示すように、弾性係止部38を上大静脈P3に概略配置する。このときも、弾性係止部38の外径が前述のように設定されているため、それぞれのワイヤ部33は上大静脈P3により軸線C1側に押し付けられ、図2(b)に示すように、開口部43aから露出したそれぞれの刺激電極34が上大静脈P3の内壁に対向するように配置される。
図4(b)に示すように、この上大静脈P3に隣接して迷走神経P6が併走している。
続いて、患者Pの体外において、配線部35のコネクタ48と刺激波形発生装置20のコネクタ21とを接続するとともに、図示略のディスペンサを用いて、適宜、抗血栓防止剤などの薬液を、必要に応じて、血管内に流通させることができるようにする。
術者は、神経刺激を行うための弾性係止部38の留置位置を探索する周知の探索動作を行う。
術者は、患者Pの体外に露出したリード部45を操作して、弾性係止部38を軸方向に進退させて大静脈P3の長手方向の位置を調節するとともに、リード部45を軸線C1回りに回転させながら患者Pに取り付けた心電計などにより心拍数を測定する。
一対の刺激電極34が迷走神経P6に近づいて対向するように配置され、一対の刺激電極34から迷走神経P6に伝達される電気的刺激が大きくなったときに、患者Pの心拍数が最も低下する。術者は、心拍数が最も低下するように、弾性係止部38の軸線C1回りの向きを調節する。これにより、弾性係止部38の配置位置が、一対の刺激電極34が迷走神経P6に対向し、最も効率的に迷走神経P6に電気刺激を与えられる位置に調整される。
このようにして探索動作が終了し、弾性係止部38の留置位置が決定したら、図示略のディスペンサから、抗血栓防止剤などの薬液を持続的に供給する。
そして、適宜のタイミングで、刺激波形発生装置20により、電気刺激を与えるためのパルス波形を、刺激電極34に印加し、迷走神経P6の電気刺激を行う。これにより、患者Pの心拍数を適正な範囲に抑制するなどの効果が得られる。
刺激波形発生装置20により一定期間、迷走神経P6に電気的な刺激を印加し続けたら、電極ユニット2Aから刺激波形発生装置20を取り外す。
電極ユニット2Aを引き戻すと、血管やイントロデューサーの内径に応じて弾性係止部38の外径が変化するため、小さな傷口からも抜去することができ、電極ユニット2Aを患者Pの体外に容易に取り出すことができる。電極ユニット2Aの抜去のために、外科的な再手術は必要としない。
この後で、開口P1を縫合するなど適切な処置を行い、一連の手技を終了する。
このように、本実施形態の電極ユニット2Aでは、弾性係止部38を血管内への導入時、および電気刺激終了後の体外への抜去時に、リード部45が引っ張られるため、リード部45に張力が発生する。
本実施形態では、リード部45に含まれる伸展防止ワイヤ52は、切断強度がこのような抜去時の最大の張力よりも高いため、切断強度がより低い配線部35の破断を防止できる。
また、抜去時の張力は、リード部45を構成するリードチューブ46、配線部35、および伸展防止ワイヤ52の、それぞれの引っ張りに関する剛性に応じて伸びを生じさせる。
本実施形態では、伸展防止ワイヤ52の剛性が最も高くなるようにすることで、リード部45の伸び率を抑制している。
すなわち、リード部45の伸び率は、伸展防止ワイヤ52の伸び率によって規定されるため、張力が配線部35単体に作用する場合に比べて、配線部35の伸びが抑制される。また、配線部35は、伸展防止ワイヤ52と同様に伸びても、許容伸び率の範囲内となる。
このため、本実施形態では、配線部35には配線の機能に支障のある伸びが発生せず、破断も生じない。
このように、本実施形態の電極ユニット2Aによれば、リード部45に配線部35よりも引っ張りに関する剛性が高い伸展防止ワイヤ52を備える。このため、リード部45を操作して、弾性係止部38の配置位置を変えたり血管内から弾性係止部38を抜去したりしても、配線部35の伸展や断線を抑制することができる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態の医療用リードについて説明する。
図5(a)は、本発明の第2の実施形態の医療用リードに用いるリードチューブの構成を示す模式的な正面図である。図5(b)は、図5(a)におけるD−D断面図である。
図1に示す神経刺激システム1Bは、本実施形態の電極ユニット2B(医療用リード)を患者の血管内に一定期間留置させ、血管の管壁を通して周囲の神経組織に電気的刺激を印加するためのものであり、上記第1の実施形態の神経刺激システム1Aの電極ユニット2Aに代えて、電極ユニット2Bを備える。
電極ユニット2Bは、電極ユニット2Aのリード部45、基端結合部32に代えて、リード部55、基端結合部62を備える。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
リード部55は、上記第1の実施形態におけるリード部45の伸展防止ワイヤ52を削除し、リードチューブ46に代えて、図5に示すリードチューブ56を備えたものである。
リードチューブ56は、リードチューブ46と同様の材料からなる細長い管状のチューブ本体56a(絶縁体、外部被覆部材)と、チューブ本体56aに内蔵された伸展防止ワイヤ56b(伸展防止部材)とを備える。
伸展防止ワイヤ56bは、リード部55の長手方向に沿う伸展を抑制するため、チューブ本体56aの長手方向に沿って延ばされた状態で、チューブ本体56aに埋め込まれている線状部材である。
伸展防止ワイヤ56bは、1本でもよいが、複数のものが、チューブ本体56aの周方向に沿って離間して配置されていることが好ましい。伸展防止ワイヤ56bを複数有する場合には、周方向の配置は、円周を等分する配置であることがより好ましい。
伸展防止ワイヤ56bは、上記第1の実施形態の伸展防止ワイヤ52と同様に、配線部35よりも引っ張りに関する切断強度が高い構成を備える。
ただし、伸展防止ワイヤ56bを複数本備える場合には、その全体の切断強度が、配線部35より高くなるようにすればよい。
伸展防止ワイヤ56bの材質、ワイヤ構成は、このような切断強度が得られれば、特に限定されず、上記第1の実施形態の伸展防止ワイヤ52と同様の材質、ワイヤ構成を採用することができる。
また、伸展防止ワイヤ56bは、配線部35に用いる材料よりも弾性係数が大きい材料によって形成することが好ましい。
本実施形態では、伸展防止ワイヤ56bの一例として、ステンレス鋼製の線径0.25mmの1×19のワイヤ(切断強度68.6N)を、4本〜20本、周方向に等分に設けた構成を採用することができる。
この場合、チューブ本体56aは、ポリアミド系樹脂製の外径1.6mm、内径1.2mmの樹脂チューブを採用することができる。
基端結合部62は、詳細の内部構造の図示は省略するが、上記第1の実施形態における伸展防止ワイヤ52を削除したことに伴い、上記第1の実施形態における基端結合部32の固定軸部材51の貫通孔51aを塞いだ形状に変更している。
また、本実施形態における封止部47は、伸展防止ワイヤ52を有しないため、配線部35のみが挿通されている。
このような構成の電極ユニット2Bは、配線部35を取り巻く様に被覆するチューブ本体56aに、伸展防止ワイヤ56bが埋め込まれて、複合された場合の例になっている。このため、リードチューブ56自体の引っ張りに関する切断強度が、配線部35の切断強度に比べて高くなっている。
したがって、本実施形態の電極ユニット2Bによれば、リード部55を操作して、弾性係止部38の配置位置を変えたり血管内から弾性係止部38を抜去したりしても、伸展防止ワイヤ56bを含むリードチューブ56の伸展や破断が抑制される。このため、リードチューブ56の内部に挿通された配線部35の伸展や断線を抑制することができる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態の医療用リードについて説明する。
図6(a)は、本発明の第3の実施形態の医療用リードに用いるリードチューブの構成を示す模式的な正面図である。図6(b)は、図6(a)におけるE−E断面図である。
図1に示す神経刺激システム1Cは、本実施形態の電極ユニット2C(医療用リード)を患者の血管内に一定期間留置させ、血管の管壁を通して周囲の神経組織に電気的刺激を印加するためのものであり、上記第2の実施形態の神経刺激システム1Bの電極ユニット2Bに代えて、電極ユニット2Cを備える。
電極ユニット2Cは、電極ユニット2Bのリード部55のリードチューブ56に代えて、リードチューブ66を備える。
以下、上記第2の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図6(a)、(b)に示すように、リードチューブ66は、リードチューブ56の伸展防止ワイヤ56bに代えて、伸展防止網状体66b(伸展防止部材、網状体)を備える。
伸展防止網状体66bは、伸展防止ワイヤ56bと同様の線状部材を、側面視では網目状をなすとともに、全体としてチューブ本体56aの厚さ方向の中心径と略同径(同径の場合を含む)の管状に編んで形成した部材である。
伸展防止網状体66bは、チューブ本体56aの厚さ方向の略中心位置に埋め込まれている。
伸展防止網状体66bの網目形状は、全体の切断強度が、配線部35より高くなる形状であれば、特に限定されない。
本実施形態では、伸展防止網状体66bの一例として、ステンレス鋼製の線径0.25mmの1×19のワイヤ(切断強度68.6N)を編んで、リードチューブ66の長手方向に直交する断面を取ったときに、周方向に6本〜20本程度のワイヤが分散するメッシュを備える網状体を採用することができる。
この場合、チューブ本体56aは、ポリアミド系樹脂製の外径1.6mm、内径1.2mmの樹脂チューブを採用することができる。
このような構成の電極ユニット2Cは、配線部35を取り巻く様に被覆するチューブ本体56aに、線状部材が網目状をなす伸展防止網状体66bが埋め込まれて、複合された場合の例になっている。このため、リードチューブ66自体の引っ張りに関する剛性が、配線部35の剛性に比べて高くなっている。
したがって、本実施形態の電極ユニット2Cによれば、リード部65を操作して、弾性係止部38の配置位置を変えたり血管内から弾性係止部38を抜去したりしても、伸展防止網状体66bを含むリードチューブ66の伸展や破断が抑制される。このため、リードチューブ56の内部に挿通された配線部35の伸展や断線を抑制することができる。
特に、本実施形態では、リードチューブ66に伸展防止網状体66bを埋め込んでいるため、各線状部材が、例えば、螺旋状などのように、リードチューブ66の軸方向に伸びるとともに、周方向に向かっても延びている。このため伸展防止網状体66bは、長手方向に伸展する際に、チューブ本体66aによって周方向にも拘束されているため、リードチューブ56よりも伸展しにくくなっている。
また、伸展防止網状体66bでは線状部材が周方向にも互いに接続しているため、リードチューブ56に比べて、ねじり剛性を向上することができる。このため、弾性係止部38を血管内で回転操作しやすくなる。
また、伸展防止網状体66bは線状部材が網目状に接続されているため、引っ張りに関する剛性が向上するものの、曲げに関する剛性はそれほど増大しない。このため、リードチューブ66は、リードチューブ56と引っ張り剛性が同じであれば、曲げやすく、より柔軟性に優れている。
[第1変形例]
本発明の第3の実施形態の変形例(第1変形例)の医療用リードについて説明する。
図7(a)は、本発明の第3の実施形態の変形例(第1変形例)の医療用リードに用いるリードチューブの構成を示す模式的な正面図である。図7(b)は、図7(a)におけるF−F断面図である。
図1に示す神経刺激システム1Dは、本変形例の電極ユニット2D(医療用リード)を患者の血管内に一定期間留置させ、血管の管壁を通して周囲の神経組織に電気的刺激を印加するためのものであり、上記第3の実施形態の神経刺激システム1Cの電極ユニット2Cに代えて、電極ユニット2Dを備える。
電極ユニット2Dは、電極ユニット2Cのリード部65のリードチューブ66に代えて、リードチューブ76を備える。
以下、上記第3の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図7(a)、(b)に示すように、リードチューブ76は、リードチューブ66の伸展防止網状体66bに代えて、伸展防止網状体76b(伸展防止部材、網状体)を備える。
伸展防止網状体76bは、線状部材を編まずに網目状に形成した点が、上記の伸展防止網状体66bと異なる。
このような伸展防止網状体76bは、例えば、伸展防止網状体66bに用いたのと同様の線状部材を、溶接、溶着などによって網目状に接合して形成することができる。
また、伸展防止網状体76bは、合成樹脂を網目状のパターンに成形して形成することもできる。
このような構成の電極ユニット2Dは、上記第3の実施形態における製造方法の変形例であり、編まれていない伸展防止網状体76bを用いた点のみが、上記第3の実施形態と異なる。このため、網状体が外部被覆部材に埋め込まれている点では、上記第3の実施形態と同様の作用効果を奏する。
特に、本変形例では、網目を形成する線状部が分岐する位置で結節されているため、線状部が単に交差しているのみの上記第3の実施形態に比べると、より剛性を高めることが可能である。
なお、上記各実施形態、変形例の説明では、刺激電極が、上大静脈に配置されて迷走神経を刺激する場合の例で説明したが、これは一例であり、刺激電極は迷走神経以外の神経を刺激するものであってもよい。また、この場合、刺激電極は、刺激を行う神経に刺激を伝達できる適宜の血管内に配置することが可能である。
上記各実施形態、変形例の説明ではリード部に用いる外部被覆部材が、円管状の管状部材の場合の例で説明したが、外部被覆部材は、このような管状部材には限定されず、例えば、内部に複数のルーメンが形成された管状部材も可能である。
また、上記に説明したすべての構成要素は、本発明の技術的思想の範囲で適宜組み合わせたり、削除したりして実施することができる。
例えば、上記第1の実施形態のリードチューブ46に代えて、上記第2、第3の実施形態のリードチューブ56、66、第1変形例のリードチューブ76のいずれかを備える構成も可能である。
1A、1B、1C、1D 神経刺激システム
2A、2B、2C、2D 電極ユニット(医療用リード)
20 刺激波形発生装置
31 先端結合部
32、62 基端結合部
33、33A、33B ワイヤ部
34 刺激電極(電極)
35 配線部
35a 電気配線
38 弾性係止部
45、55、65 リード部
46 リードチューブ(絶縁体、外部被覆部材)
50 固定管部材
51 固定軸部材
52、56b 伸展防止ワイヤ(伸展防止部材、線状部材)
56、66、76 リードチューブ
56a、66a チューブ本体(絶縁体、外部被覆部材)
66b、76b 伸展防止網状体(伸展防止部材、網状体)
C1 軸線
P 患者
P3 上大静脈
P6 迷走神経

Claims (6)

  1. 血管の内壁に係止するため、前記血管内で弾性変形して、前記内壁を押圧するとともに、電極が設けられた弾性係止部と、
    該弾性係止部に連結され、絶縁体で被覆され、該絶縁体の内側に前記電極に電気的に接続された配線部が配された線状のリード部と、
    該リード部に配置された、前記配線部よりも引っ張りに関する切断強度が高い伸展防止部材と、
    を備える、医療用リード。
  2. 前記伸展防止部材は、
    前記配線部の材料よりも弾性係数が大きい材料からなる
    ことを特徴とする、請求項1に記載の医療用リード。
  3. 前記伸展防止部材は、
    前記リード部において、該リード部の長手方向に沿って延ばされ、前記配線部と並行して配置された線状部材を備える
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の医療用リード。
  4. 前記リード部は、
    前記配線部を取り巻くように被覆する管状の外部被覆部材を備え、
    前記伸展防止部材は、
    前記外部被覆部材の内側の領域に挿通されている
    ことを特徴とする、請求項3に記載の医療用リード。
  5. 前記リード部は、
    前記配線部を取り巻くように被覆する管状の外部被覆部材を備え、
    前記伸展防止部材は、
    前記線状部材が、前記外部被覆部材の長手方向に沿って延ばされた状態で前記外部被覆部材に埋め込まれている
    ことを特徴とする、請求項3に記載の医療用リード。
  6. 前記リード部は、
    前記配線部を取り巻くように被覆する管状の外部被覆部材を備え、
    前記伸展防止部材は、
    前記外部被覆部材に埋め込まれた網状体を有する
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の医療用リード。
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