JPWO2016098394A1 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

空気入りタイヤのトレッド部内に埋設される埋設基部と、埋設基部がトレッド部に埋設されたときにトレッド部の踏面から突出する先端部と、を有するスタッドピンであって、先端部の先端面は、タイヤ幅方向の長さがタイヤ周方向の長さよりも長く、タイヤ周方向の一方の側に突出する第1の凸部および第2の凸部と、前記第1の凸部と前記第2の凸部との間に設けられ、タイヤ周方向の他方の側に窪む第1の凹部と、タイヤ周方向の他方の側に突出する第3の凸部および第4の凸部と、前記第3の凸部と前記第4の凸部との間に設けられ、タイヤ周方向の一方の側に窪む第2の凹部と、を有する。

Description

本発明は、トレッド部にスタッドピンを装着した空気入りタイヤに関する。
従来、氷雪路用タイヤでは、タイヤのトレッド部にスタッドピンが装着され、氷上路面においてグリップが得られるようになっている。
一般に、スタッドピンは、トレッド部に設けられたスタッドピン取付用孔に埋め込まれる。スタッドピン取付用孔にスタッドピンを埋め込むとき、孔径を拡張した状態のスタッドピン取付用孔にスタッドピンを挿入することで、スタッドピンがスタッドピン取付用孔にきつく埋め込まれ、タイヤ転動中に路面から受ける制駆動力や横力によるスタッドピンのスタッドピン取付用孔からの抜け落ちを防いでいる。
スタッドピンは、埋設基部と、埋設基部の一端面より突出する先端部とを備える。埋設基部はタイヤのトレッド面に形成されたスタッドピン取付用孔に、先端部がトレッド面から突出するように嵌め込まれる。
スタッドピンは先端部のエッジが氷路面と接触し、エッジ効果を発揮することで高いグリップ力を発揮する。このため、先端部に氷路面と接触するエッジを増加させることで、エッジ効果を高めることが試みられている。
先端部のエッジを増加させるために、先端部の先端面を凹多角形にし、側面に凹部を有する先端部を有するスタッドピンも知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2014/122570号
しかし、先端面を凹多角形にしたスタッドピンを装着したタイヤで氷路面を走行すると、制動時に先端部により削られた細氷が先端部の凹部に溜まることがある。凹部に細氷が溜まると、先端部のエッジ効果が低下し、制動性能が低下するおそれがある。このため、凹部に溜まった細氷を排出し、エッジ効果を維持する必要がある。
そこで、本発明は、先端部によるエッジ効果を維持することができるスタッドピンを有する空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、トレッド部のスタッドピン取付用孔にスタッドピンが装着された空気入りタイヤであって、前記スタッドピンは、
空気入りタイヤのトレッド部内に埋設されタイヤ径方向に延在する埋設基部と、
前記埋設基部がトレッド部に埋設されたときに前記トレッド部の踏面から突出する先端部と、
を有し、
前記先端部の先端面のタイヤ幅方向の長さは、前記先端面のタイヤ周方向の長さよりも長く、
前記先端面の輪郭形状は、
タイヤ周方向の一方の側に突出する第1の凸部および第2の凸部と、
前記第1の凸部と前記第2の凸部との間に設けられ、タイヤ周方向の他方の側に窪む第1の凹部と、
タイヤ周方向の他方の側に突出する第3の凸部および第4の凸部と、
前記第3の凸部と前記第4の凸部との間に設けられ、タイヤ周方向の一方の側に窪む第2の凹部と、
を有し、
前記第1の凹部および前記第2の凹部は、前記先端面の隣接する1対の辺により形成され、
前記1対の辺のうち一方の辺は、タイヤ幅方向に対して0度よりも大きく90度よりも小さい角度で傾斜し、他方の辺は前記一方の辺とは反対方向に、タイヤ幅方向に対して0度よりも大きく90度よりも小さい角度で傾斜していることを特徴とする。
前記第1の凹部と前記第2の凹部は、タイヤ幅方向の同位置にあることが好ましい。
前記先端面は、外側に突出する凸部を6〜10個有することが好ましい。
前記第1の凹部と前記第2の凹部との距離Lminの前記先端面のタイヤ周方向の最大長さLmaxに対する比Lmin/Lmaxは0.3以上0.7以下であることが好ましい。
前記凸部は、30°以上150°以下の角部を有することが好ましい。
前記埋設基部は、タイヤ周方向の一方の側の側面から他方の側へ窪む第3の凹部と、
タイヤ周方向の他方の側の側面から一方の側へ窪む第4の凹部と、を有することが好ましい。
例えば、前記埋設基部は、
前記先端部が固定される胴体部と、
前記胴体部とは反対側の端部に設けられる底部と、
前記胴体部と前記底部とを接続するシャンク部とを有し、
前記底部は、タイヤ周方向の一方の側の側面から他方の側へ窪む第3の凹部と、
タイヤ周方向の他方の側の側面から一方の側へ窪む第4の凹部と、を有することが好ましい。
あるいは、
前記埋設基部は、
前記先端部が固定される胴体部と、
前記胴体部とは反対側の端部に設けられる底部と、
前記胴体部と前記底部とを接続するシャンク部とを有し、
前記胴体部は、タイヤ周方向の一方の側の側面から他方の側へ窪む第5の凹部と、
タイヤ周方向の他方の側の側面から一方の側へ窪む第6の凹部と、を有することが好ましい。
また、底部が第3の凹部および第4の凹部を有するとともに、胴体部が第5の凹部および第6の凹部を有していてもよい。
前記埋設基部は、
前記先端部が固定される胴体部と、
前記胴体部とは反対側の端部に設けられる底部と、
前記胴体部と前記底部とを接続するシャンク部とを有し、
前記底部の、前記埋設基部の延在方向と垂直な断面形状は、長手方向がタイヤ周方向となる略長方形形状であることが好ましい。
前記埋設基部は、
前記先端部が固定される胴体部と、
前記胴体部とは反対側の端部に設けられる底部と、
前記胴体部と前記底部とを接続するシャンク部とを有し、
前記底部の、前記埋設基部の延在方向と垂直な断面形状は、長手方向がタイヤ幅方向となる略長方形形状であることが好ましい。
上述の態様によれば、タイヤ周方向の一方の側に突出する第1の凸部および第2の凸部の間の第1の凹部に削られた細氷が溜まっても、タイヤ周方向の他方の側に突出する第3の凸部および第4の凸部の間の第2の凹部へ溜まった細氷を排出することができるため、先端部によるエッジ効果を維持することができる。
本実施形態の空気入りタイヤの断面を示すタイヤ断面図である。 本発明の第1の実施形態のスタッドピン50Aの外観斜視図である。 トレッド部に装着されたスタッドピン50Aの側面図である。 先端面60aの形状を示す平面図である。 先端面60bの形状を示す平面図である。 先端面60cの形状を示す平面図である。 先端面60dの形状を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態のスタッドピン50Bの外観斜視図である。 本発明の第3の実施形態のスタッドピン50Cの外観斜視図である。 本発明の第4の実施形態のスタッドピン50Dの外観斜視図である。 本発明の第5の実施形態のスタッドピン50Eの外観斜視図である。 比較例2の先端面の形状を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
(タイヤの全体説明)
以下、本実施形態の空気入りタイヤについて説明する。図1は、本実施形態の空気入りタイヤ(以降、タイヤという)10の断面を示すタイヤ断面図である。
タイヤ10は、例えば、乗用車用タイヤである。乗用車用タイヤは、JATMA YEAR BOOK 2012(日本自動車タイヤ協会規格)のA章に定められるタイヤをいう。この他、B章に定められる小型トラック用タイヤおよびC章に定められるトラック及びバス用タイヤに適用することもできる。
以降で具体的に説明する各パターン要素の寸法の数値は、乗用車用タイヤにおける数値例であり、本発明である空気入リタイヤはこれらの数値例に限定されない。
以降で説明するタイヤ周方向とは、タイヤ回転軸を中心にタイヤ10を回転させたとき、トレッド面の回転する方向(両回転方向)をいい、タイヤ径方向とは、タイヤ回転軸に対して直交して延びる放射方向をいい、タイヤ径方向外側とは、タイヤ回転軸からタイヤ径方向に離れる側をいう。タイヤ幅方向とは、タイヤ回転軸方向に平行な方向をいい、タイヤ幅方向外側とは、タイヤ10のタイヤセンターラインCLから離れる両側をいう。
(タイヤ構造)
タイヤ10は、骨格材として、一対のビードコア11と、カーカスプライ層12と、ベルト層14とを有し、これらの骨格材の周りに、トレッドゴム部材18と、サイドゴム部材20と、ビードフィラーゴム部材22と、リムクッションゴム部材24と、インナーライナゴム部材26と、を主に有する。
一対のビードコア11は円環状であり、タイヤ幅方向の両端部であって、タイヤ径方向内側端部に配置されている。
カーカスプライ層12は、有機繊維をゴムで被覆した1又は複数のカーカスプライ材12a、12bからなる。カーカスプライ材12a、12bは、一対のビードコア11の間に巻き回すことによりトロイダル形状に形成されている。
ベルト層14は複数のベルト材14a、14bからなり、カーカスプライ層12のタイヤ径方向外側にタイヤ周方向に巻き回されている。タイヤ径方向内側のベルト材14aのタイヤ幅方向の幅は、タイヤ径方向外側のベルト材14bの幅に比べて広い。
ベルト材14a、14bは、スチールコードにゴムを被覆した部材である。ベルト材14aのスチールコード、および、ベルト材14bのスチールコードは、タイヤ周方向に対して所定の角度、例えば20〜30度傾斜して配置されている。ベルト材14aのスチールコードと、ベルト材14bのスチールコードとは、タイヤ周方向に対して互いに逆方向に傾斜し、互いに交錯する。ベルト層14は充填された空気圧によるカーカスプライ層12の膨張を抑制する。
ベルト層14のタイヤ径方向外側には、トレッドゴム部材18が設けられる。トレッドゴム部材18の両端部には、サイドゴム部材20が接続されている。トレッドゴム部材18は、タイヤ径方向外側に設けられる上層トレッドゴム部材18aと、タイヤ径方向内側に設けられる下層トレッドゴム部材18bとの2層のゴム部材からなる。上層トレッドゴム部材18aには、周方向溝、ラグ溝や、スタッドピン取付用孔40が設けられる。
サイドゴム部材20のタイヤ径方向内側の端には、リムクッションゴム部材24が設けられる。リムクッションゴム部材24はタイヤ10を装着するリムと接触する。ビードコア11のタイヤ径方向外側には、ビードコア11の周りに巻きまわしたカーカスプライ層12に挟まれるようにビードフィラーゴム部材22が設けられている。タイヤ10とリムとで囲まれる空気を充填するタイヤ空洞領域に面するタイヤ10の内表面には、インナーライナゴム部材26が設けられている。
この他に、タイヤ10は、ベルト層14のタイヤ径方向外側面を覆うベルトカバー層28を備える。ベルトカバー層28は、有機繊維と、この有機繊維を被覆するゴムとからなる。
タイヤ10は、図1に示すタイヤ構造を有するが、本発明の空気入りタイヤのタイヤ構造は、これに限定されない。
(スタッドピン)
図2は、本発明の第1の実施形態のスタッドピン50Aの外観斜視図である。図3は、トレッド部Tのトレッドゴム部材18に設けられたスタッドピン取付用孔40に装着されたスタッドピン50Aの側面図である。
スタッドピン50Aは、埋設基部52Aと、先端部60Aと、を主に有する。埋設基部52Aは、装着される空気入りタイヤのトスタッドピン取付用孔40内に埋設される。埋設基部52Aがスタッドピン取付用孔40の側面からトレッドゴム部材18に押圧されることによりスタッドピン50Aがトレッド部に固定される。スタッドピン50Aは、埋設基部52Aと、先端部60Aとを有し、埋設基部52A及び先端部60Aが、方向Xに沿ってこの順に形成されている。なお、方向Xは、埋設基部52Aの先端部60に向けて延びる延在方向であり、スタッドピン50Aをスタッドピン取付用孔40に装着したときに、トレッド部のトレッド面に対する法線方向と一致する。また、方向Yはタイヤ幅方向の一方であり、方向Zはタイヤ周方向の一方である。
埋設基部52Aは、底部54Aと、シャンク部56Aと、胴体部58Aと、を有し、底部54A、シャンク部56A、および胴体部58Aが、方向Xに沿ってこの順に形成されている。
底部54Aは、先端部60Aと反対側の端部に位置している。底部54Aはフランジ状であり、路面から受ける力によりスタッドピン50Aがスタッドピン取付用孔40内で回転することを防止する。
底部54Aのスタッドピン取付用孔40の側面と接触する外周側面には、タイヤ周方向の両側に凹部54aが、タイヤ幅方向の両側に凹部54bが設けられている。具体的には、底部54Bの断面は、角が丸くなった略四角形形状であり、この略四角形形状の4辺が凹んで4つの凹部54a、54bがつくられている。底部54Aが略四角形形状であることで、方向Xを中心とするスタッドピン50Aの回転運動が抑制される。なお、角を丸くすることで、スタッドピン取付用孔40の側面が底部54Aの尖った角により傷つくことを防ぐことができる。凹部54a、54bがつくられることで、底部54Aの単位体積当たりの表面積を増やすことができ、トレッド部のトレッドゴム部材18との接触面積を増やし、スタッドピン50Aの動きを拘束する摩擦力を増やすことができる。また、凹部54a、54bにトレッドゴム部材18が入りこむことで、方向Xを中心とするスタッドピン50Aの回転運動が抑制される。また、凹部54a、54bが設けられていることで、後述する先端部60Aの第1の凹部81および第2の凹部82を確実にタイヤ周方向に向けることができる。
シャンク部56Aは、胴体部58Aと底部54Aとを接続する部分である。シャンク部56Aは円錐台形状であり、シャンク部56Aの径は底部54Aおよび胴体部58Aの最大外径よりも小さい。このため、シャンク部56Aは胴体部58Aおよび底部54Aに対して凹部を形成し、底部54Aおよび胴体部58Aがフランジ形状を成している。
胴体部58Aは円筒形状であり、シャンク部56Aと先端部60Aとの間に位置し、先端部60Aと接続されたフランジ状の部分である。胴体部58Aは、タイヤ10に装着されるとき、上端面をトレッド面と略面一に露出させた状態でトレッドゴム部材18内に埋設される。
先端部60Aは、図3に示すように、トレッド部に装着された状態でトレッド面から突出し、路面と接触し、または氷を引っ掻く部分である。先端部60Aは、埋設基部52Aの上端面から凹多角柱状に突出した部分である。本実施形態においては、先端部60Aの先端(方向X側の端部)は埋設基部52Aの延在方向(図2の方向X)に対して垂直な先端面60a(タイヤ径方向外側の端面)を形成している。
先端部60Aは、埋設基部52Aと同じ金属材料で作られてもよく、異なる金属材料で作られてもよい。例えば、埋設基部52Aおよび先端部60Aがアルミニウムで作られてもよい。また、埋設基部52Aがアルミニウムで作られ、先端部60Aがタングステンで作られてもよい。埋設基部52Aと先端部60Aとが異なる金属材料で作られている場合、例えば、先端部60Aを埋設基部52Aの胴体部58Aの上端面に形成された図示されない穴に打ち込んで嵌合させることにより、先端部60Aを埋設基部52Aに固定することができる。
図4は先端面60aの形状を示す平面図である。図4に示すように、先端面60aは多角形状であり、タイヤ幅方向の長さがタイヤ周方向の長さよりも長い形状をしている。ここで、図4の左右方向がタイヤ幅方向となり、図4の上下方向がタイヤ周方向となるように、スタッドピン50Aはタイヤ10のスタッドピン取付用孔40に装着される。
先端面60aは、少なくとも、第1の凸部61、第2の凸部62、第3の凸部63、第4の凸部64、第1の凹部81、第2の凹部82を有する。
第1の凸部61および第2の凸部62は、タイヤ周方向の一方の側(図4の上側)に突出するように設けられている。
第1の凸部61は、先端面60aの辺のうち、タイヤ周方向の一方の側で隣接する2辺が180度よりも小さい内角をなすように形成された角部である。この2辺のうち、少なくとも一方の辺S1はタイヤ幅方向に対して傾斜しており、他方の辺はタイヤ幅方向に対して辺S1と反対方向に傾斜しているか、又はタイヤ幅方向と平行である。
第2の凸部62は、先端面60aの辺のうち、タイヤ周方向の一方の側で隣接する2辺によって形成された角部である。この2辺のうち、少なくとも一方の辺S2はタイヤ幅方向に対して傾斜しており、他方の辺はタイヤ幅方向に対して辺S2と反対方向に傾斜しているか、又はタイヤ幅方向と平行である。
第1の凸部61と第2の凸部62との間には、第1の凹部81が設けられている。第1の凹部81はタイヤ周方向の他方の側(図4の下側)に窪んでいる。第1の凹部81は、先端面60aの隣接する1対の辺S1、S2により形成された角部である。この1対の辺のうち、一方の辺S1は、タイヤ幅方向に対して0度よりも大きく90度よりも小さい角度で傾斜している。他方の辺S2は、一方の辺S1とは反対方向に、タイヤ幅方向に対して0度よりも大きく90度よりも小さい角度で傾斜している。
第3の凸部63および第4の凸部64は、タイヤ周方向の他方の側(図4の下側)に突出するように設けられている。第3の凸部63および第4の凸部64は、先端面60aの辺のうち、タイヤ周方向の他方の側で隣接する2辺であって、タイヤ周方向に対して互いに反対方向に傾斜した1対の辺が180度よりも小さい内角となるように交差して形成されている。
第3の凸部63は、先端面60aの辺のうち、タイヤ周方向の一方の側で隣接する2辺が180度よりも小さい内角をなすように形成された角部である。この2辺のうち、少なくとも一方の辺S3はタイヤ幅方向に対して傾斜しており、他方の辺はタイヤ幅方向に対して辺S3と反対方向に傾斜しているか、又はタイヤ幅方向と平行である。
第4の凸部64は、先端面60aの辺のうち、タイヤ周方向の一方の側で隣接する2辺によって形成された角部である。この2辺のうち、少なくとも一方の辺S4はタイヤ幅方向に対して傾斜しており、他方の辺はタイヤ幅方向に対して辺S4と反対方向に傾斜しているか、又はタイヤ幅方向と平行である。
第3の凸部63と第4の凸部64との間には、第2の凹部82が設けられている。第2の凹部82はタイヤ周方向の一方の側(図4の上側)に窪んでいる。第2の凹部82は、先端面60aの隣接する1対の辺S3、S4により形成された角部である。この1対の辺のうち、一方の辺S3は、タイヤ幅方向に対して0度よりも大きく90度よりも小さい角度で傾斜している。他方の辺S4は、一方の辺S3とは反対方向に、タイヤ幅方向に対して0度よりも大きく90度よりも小さい角度で傾斜している。
ここで、多角形状の先端面60aの辺は、真っ直ぐな線分であることが好ましい。しかし、各辺は屈曲して丸みを帯びていてもよい。例えば、先端面60aのタイヤ幅方向の長さよりも長い曲率半径で屈曲していてもよい。
先端面60aの角部は、隣接する2辺が180度以外の角度をなすように端点で繋ぎ合わせられることにより形成される。しかし、角部は丸みを帯びていてもよく、例えば、先端面60aの最も短い辺の1/10以下の曲率半径で屈曲していてもよい。
先端面60aは、第1〜第4の凸部61〜64に加えて、さらに1又は複数の凸部を有していてもよい。先端面60aが有する凸部の数は、第1〜第4の凸部61〜64を含んで、6〜10個であることが好ましい。凸部の数が6個未満であると、充分なエッジ効果が得られない。一方、凸部の数が10個よりも多いと、エッジの成分が分散しすぎて、氷路面に対する機械的な破壊効果が充分に得られない。
本実施形態においては、先端面60aは、タイヤ幅方向の両端部に第5の凸部65および第6の凸部66をさらに有する。
第5の凸部65は、タイヤ幅方向の一方の側(図4の左側)に突出するように設けられている。
第6の凸部66は、タイヤ幅方向の他方の側(図4の右側)に突出するように設けられている。
第1の凸部61、第2の凸部62、第3の凸部63、第4の凸部64、第5の凸部65、および第6の凸部66における先端面60aの内角はいずれも180°未満であり、30°以上150°以下であることが好ましく、60°以上130°以下であることがより好ましい。内角が30°よりも小さいと、エッジ効果が大きくなりすぎ、削られた細氷が第1の凹部81、第2の凹部82に溜まり易くなるため好ましくない。一方、内角が150°よりも大きいと、充分なエッジ効果が得られないため好ましくない。
また、第1の凹部81および第2の凹部82における先端面60bの内角は、180°よりも大きい。第1の凹部81および第2の凹部82における先端面60bの内角は300°以下であることが好ましく、260°以下であることがより好ましい。300°よりも大きいと、第1の凹部81に細氷が溜まりやすくなり、好ましくない。
なお、図4に示す形態においては、第1の凹部81および第2の凹部82における先端面60bの内角は、第1の凸部61、第2の凸部62、第3の凸部63、第4の凸部64、第5の凸部65、および第6の凸部66における先端面60aの内角の約2倍(1.8〜2.2倍)である。
具体的には、第1の凸部61、第2の凸部62、第3の凸部63、第4の凸部64、第5の凸部65、および第6の凸部66における先端面60aの内角は約108°である。また、第1の凹部81および第2の凹部82における先端面60bの内角は、約216°である。
本実施形態において、先端面60aは、第5の凸部65の頂点と第6の凸部66の頂点とを結ぶ線分L1に対して、線対称となる形状であることが好ましい。先端面60aが線分L1に対して線対称である場合、線分L1がタイヤ幅方向と一致するようにスタッドピン50Aをスタッドピン取付用孔40に装着すると、第1の凸部61の頂点と第3の凸部63の頂点とがタイヤ幅方向の同じ位置に配置され、第2の凸部62の頂点と第4の凸部64の頂点とがタイヤ幅方向の同じ位置に配置され、第1の凹部81の頂点と第2の凹部82の頂点とがタイヤ幅方向の同じ位置に配置される。このとき、第1の凹部81の頂点と第2の凹部82の頂点とを結ぶ線分L2、第1の凸部61の頂点と第3の凸部63の頂点とを結ぶ線分L3、第2の凸部62の頂点と第4の凸部64の頂点とを結ぶ線分L4は、線分L1と直交する。
また、本実施形態において、先端面60aは、線分L2に対して、線対称となる形状であり、線分L2に対して右側半分および左側半分が五角形の形状を成している。このため、線分L2がタイヤ幅方向と一致するようにスタッドピン50Aをスタッドピン取付用孔40に装着すると、第1の凸部61の頂点と第2の凸部62の頂点とがタイヤ周方向の同じ位置に配置され、第3の凸部63の頂点と第4の凸部64の頂点とがタイヤ周方向の同じ位置に配置され、第5の凸部65の頂点と第6の凸部66の頂点とがタイヤ周方向の同じ位置に配置される。また、線分L2に対して辺S1と辺S2が対称であり、線分L2に対して辺S3と辺S4が対称である。
さらに、先端面60aは、線分L1と線分L2との交点Oに対して、点対称となる形状である。このため、線分L2と線分L3との距離は、線分L2と線分L4との距離に等しい。このとき、第1の凸部61の頂点と第4の凸部64の頂点とを結ぶ線分L5、および、第2の凸部62の頂点と第3の凸部63の頂点とを結ぶ線分L6は、交点Oを通る。
このように、先端面60aが対称な形状をしていることで、いずれの方向に対してもエッジ効果を充分に発揮でき、雪上制動性能、雪上旋回性能を高めることができる。
本実施形態においては、制動時にタイヤ周方向の一方の側に突出する第1の凸部61および第2の凸部62の間の第1の凹部81に削られた細氷が溜まっても、タイヤ周方向の他方の側に突出する第3の凸部63および第4の凸部64の間の第2の凹部82へ溜まった細氷を排出することができる。例えば、線分L1が路面と平行かつ線分L2、L3、L4が路面に対して傾いている場合、先端面60aが第1の凸部61および第2の凸部62のみで路面に接触する状態となるか、あるいは、先端面60aが第3の凸部63および第4の凸部64のみで路面に接触する状態となる。
先端面60aが第1の凸部61および第2の凸部62のみで路面に接触する状態では、第1の凹部81が路面から離れている。このため、制動時に第1の凹部81に溜まった細氷は、第1の凸部61、第2の凸部62および第1の凹部81の頂点により形成される三角形の領域から先端面60aと路面との間の隙間を通ってタイヤ周方向の他方の側(図4の下側)へ排出される。
一方、先端面60aが第3の凸部63および第4の凸部64のみで路面に接触する状態では、第2の凹部82が路面から離れている。このため、制動時に第1の凹部81に溜まった細氷は、先端面60aと路面との間の隙間から、第3の凸部63、第4の凸部64および第2の凹部82の頂点により形成される三角形の領域を通ってタイヤ周方向の他方の側(図4の下側)へ排出される。
このように、本実施形態によれば、第1の凹部81側から第2の凹部82側へ細氷を排出することができるため、先端部60Aによるエッジ効果を維持することができる。上記機能を発揮するために、第1の凹部81はタイヤ幅方向において第3の凸部63と第4の凸部64との間に位置することが好ましく、第2の凹部82は、タイヤ幅方向において第1の凸部61と第2の凸部62との間に位置することが好ましい。
さらに、第1の凹部81と第2の凹部82がタイヤ幅方向の同位置にあると、第1の凹部81と第2の凹部82との距離が最短となるため、第1の凹部81に溜まった細氷をより容易に第2の凹部82へ排出することができる。
ここで、先端面60aのタイヤ周方向の最大長さをLmaxとすると、本実施形態においては、Lmaxは線分L3及び線分L4の長さである。また、第1の凹部81と第2の凹部82との距離をLminとすると、Lminは線分L2の長さである。このとき、LminのLmaxに対する比Lmin/Lmaxは0.3以上0.7以下であることが好ましい。Lmin/Lmaxが0.7よりも大きいと、第1の凹部81および第2の凹部82におるエッジ効果が充分に得られず、好ましくない。一方、Lmin/Lmaxが0.3よりも小さいと、第1の凹部81に細氷が溜まりやすくなり、好ましくない。
なお、上記実施形態においては、先端面60aが6個の凸部61〜66を有する先端部60Aについて説明したが、本発明はこれに限られず、先端面が6〜10個の凸部を有していてもよい。以下、本実施形態の変形例について説明する。
<変形例1>
図5は本発明の第1の変形例に係る先端面60bを示す平面図である。第1の変形例においては、先端面60bは8個の凸部61〜64、67〜70と、2個の凹部81、82を有している。
第1の変形例においても、先端面60bは、タイヤ幅方向の長さがタイヤ周方向の長さよりも長い形状をしている。ここで、図5の左右方向がタイヤ幅方向となり、図5の上下方向がタイヤ周方向となるように、スタッドピンはタイヤ10のスタッドピン取付用孔40に装着される。
第1の凸部61および第2の凸部62は、タイヤ周方向の一方の側(図5の上側)に突出するように設けられている。
第1の凸部61と第2の凸部62との間には、第1の凹部81が設けられている。第1の凹部81はタイヤ周方向の他方の側(図5の下側)に窪んでいる。
第3の凸部63および第4の凸部64は、タイヤ周方向の他方の側(図5の下側)に突出するように設けられている。
第3の凸部63と第4の凸部64との間には、第2の凹部82が設けられている。第2の凹部82はタイヤ周方向の一方の側(図5の上側)に窪んでいる。
第1の変形例においては、先端面60bは、タイヤ幅方向の両端部に第7の凸部67、第8の凸部68、第9の凸部69、第10の凸部70を有するが、先端面60bと異なり、第5の凸部65、第6の凸部66を有さない。
第7の凸部67は、タイヤ周方向の一方の側かつタイヤ幅方向の一方の側(図5の左上側)に突出するように設けられている。
第8の凸部68は、タイヤ周方向の一方の側かつタイヤ幅方向の他方の側(図5の右上側)に突出するように設けられている。
第9の凸部69は、タイヤ周方向の他方の側かつタイヤ幅方向の一方の側(図5の左下側)に突出するように設けられている。
第10の凸部70は、タイヤ周方向の他方の側かつタイヤ幅方向の他方の側(図5の右下側)に突出するように設けられている。
このように、先端面60bの外周が第1〜第4の凸部61〜64、第7〜第10の凸部67〜70により八方に向けて突出する形状をしていることで、いずれの方向に対してもエッジ効果を充分に発揮でき、雪上制動性能、雪上旋回性能を高めることができる。
第1の変形例においても、第1の凸部61、第2の凸部62、第3の凸部63、第4の凸部64、第7の凸部67、第8の凸部68、第9の凸部69、第10の凸部70における先端面60bの内角は180°未満であり、30°以上150°以下であることが好ましく、60°以上130°以下であることがより好ましい。また、第1の凹部81および第2の凹部82における先端面60bの内角は、180°よりも大きく、300°以下であることが好ましく、260°以下であることがより好ましい。
図5に示す形態においては、第1の凹部81および第2の凹部82における先端面60bの内角は、第1の凸部61、第2の凸部62、第3の凸部63、第4の凸部64、第7の凸部67、第8の凸部68、第9の凸部69、第10の凸部70における先端面60bの内角の約2倍(1.8〜2.2倍)である。具体的には、第1の凸部61、第2の凸部62、第3の凸部63、第4の凸部64、第7の凸部67、第8の凸部68、第9の凸部69、第10の凸部70における先端面60bの内角は、約120°である。また、第1の凹部81および第2の凹部82における先端面60bの内角は、約240°である。
第1の変形例において、先端面60bは、第1の凹部81の頂点と第2の凹部82の頂点とを結ぶ線分L2に対して、線対称となる形状であり、線分L2に対して右側半分および左側半分が六角形の形状を成している。このため、線分L2がタイヤ幅方向と一致するようにスタッドピン50Aをスタッドピン取付用孔40に装着すると、第1の凸部61の頂点と第2の凸部62の頂点とがタイヤ周方向の同じ位置に配置され、第3の凸部63の頂点と第4の凸部64の頂点とがタイヤ周方向の同じ位置に配置され、第5の凸部65の頂点と第6の凸部66の頂点とがタイヤ周方向の同じ位置に配置され、第7の凸部67の頂点と第8の凸部68の頂点とがタイヤ周方向の同じ位置に配置され、第9の凸部69の頂点と第10の凸部70の頂点とがタイヤ周方向の同じ位置に配置される。
さらに、先端面60bは、線分L2の中点Mを通り線分L2と垂直な線分L1に対して、線対称となる形状である。このため、線分L1がタイヤ幅方向と一致するようにスタッドピン50Aをスタッドピン取付用孔40に装着すると、第1の凸部61の頂点と第3の凸部63の頂点とがタイヤ幅方向の同じ位置に配置され、第2の凸部62の頂点と第4の凸部64の頂点とがタイヤ幅方向の同じ位置に配置され、第7の凸部67の頂点と第9の凸部69の頂点とがタイヤ幅方向の同じ位置に配置され、第8の凸部68の頂点と第10の凸部70の頂点とがタイヤ幅方向の同じ位置に配置され、第1の凹部81の頂点と第2の凹部82の頂点とがタイヤ幅方向の同じ位置に配置される。
さらに、先端面60bは、中点Mに対して、点対称となる形状である。このため、第1実施形態と同様に、いずれの方向に対してもエッジ効果を充分に発揮することができる。
第1の変形例においても、タイヤ周方向の一方の側に突出する第1の凸部61および第2の凸部62の間の第1の凹部81に削られた細氷が溜まっても、タイヤ周方向の他方の側に突出する第3の凸部63および第4の凸部64の間の第2の凹部82へ溜まった細氷を排出することができる。
<変形例2>
図6は本発明の第2の変形例に係る先端面60cを示す平面図である。第1の変形例においては、先端面60cは10個の凸部61〜70と、2個の凹部81、82を有している。
第2の変形例においても、先端面60cは、タイヤ幅方向の長さがタイヤ周方向の長さよりも長い形状をしている。ここで、図6の左右方向がタイヤ幅方向となり、図6の上下方向がタイヤ周方向となるように、スタッドピンはタイヤ10のスタッドピン取付用孔40に装着される。
第1の凸部61および第2の凸部62は、タイヤ周方向の一方の側(図6の上側)に突出するように設けられている。
第1の凸部61と第2の凸部62との間には、第1の凹部81が設けられている。第1の凹部81はタイヤ周方向の他方の側(図6の下側)に窪んでいる。
第3の凸部63および第4の凸部64は、タイヤ周方向の他方の側(図6の下側)に突出するように設けられている。
第3の凸部63と第4の凸部64との間には、第2の凹部82が設けられている。第2の凹部82はタイヤ周方向の一方の側(図6の上側)に窪んでいる。
第1の変形例において、先端面60cは、タイヤ幅方向の両端部に第5の凸部65、第6の凸部66、第7の凸部67、第8の凸部68、第9の凸部69、第10の凸部70を有する。
第5の凸部65は、タイヤ幅方向の一方の側(図6の左側)に突出するように設けられている。
第6の凸部66は、タイヤ幅方向の他方の側(図6の右側)に突出するように設けられている。
第7の凸部67は、タイヤ周方向の一方の側かつタイヤ幅方向の一方の側(図6の左上側)に突出するように設けられている。
第8の凸部68は、タイヤ周方向の一方の側かつタイヤ幅方向の他方の側(図6の右上側)に突出するように設けられている。
第9の凸部69は、タイヤ周方向の他方の側かつタイヤ幅方向の一方の側(図6の左下側)に突出するように設けられている。
第10の凸部70は、タイヤ周方向の他方の側かつタイヤ幅方向の他方の側(図6の右下側)に突出するように設けられている。
このように、先端面60cの外周が第1〜第10の凸部61〜70により八方に向けて突出する形状をしていることで、いずれの方向に対してもエッジ効果を充分に発揮でき、雪上制動性能、雪上旋回性能を高めることができる。
第2の変形例においても、第1の凸部61、第2の凸部62、第3の凸部63、第4の凸部64、第5の凸部65、第6の凸部66、第7の凸部67、第8の凸部68、第9の凸部69、第10の凸部70における先端面60cの内角は180°未満であり、30°以上150°以下であることが好ましく、60°以上130°以下であることがより好ましい。また、第1の凹部81および第2の凹部82における先端面60cの内角は、180°よりも大きく、300°以下であることが好ましく、260°以下であることがより好ましい。
図6に示す形態においては、第1の凹部81および第2の凹部82における先端面60cの内角は、第1の凸部61、第2の凸部62、第3の凸部63、第4の凸部64、第5の凸部65、第6の凸部66、第7の凸部67、第8の凸部68、第9の凸部69、第10の凸部70における先端面60cの内角の約2倍(1.8〜2.2倍)である。
具体的には、第1の凸部61、第2の凸部62、第3の凸部63、第4の凸部64、第5の凸部65、第6の凸部66、第7の凸部67、第8の凸部68、第9の凸部69、第10の凸部70における先端面60cの内角は、約129°である。また、第1の凹部81および第2の凹部82における先端面60cの内角は、約257°である。
第2の変形例において、先端面60cは、第5の凸部65の頂点と第6の凸部66の頂点とを結ぶ線分L1に対して、線対称となる形状である。このため、線分L1がタイヤ幅方向と一致するようにスタッドピン50Aをスタッドピン取付用孔40に装着すると、第1の凸部61の頂点と第3の凸部63の頂点とがタイヤ幅方向の同じ位置に配置され、第2の凸部62の頂点と第4の凸部64の頂点とがタイヤ幅方向の同じ位置に配置され、第1の凹部81の頂点と第2の凹部82の頂点とがタイヤ幅方向の同じ位置に配置される。
このとき、第1の凹部81の頂点と第2の凹部82の頂点とを結ぶ線分L2、第1の凸部61の頂点と第3の凸部63の頂点とを結ぶ線分L3、第2の凸部62の頂点と第4の凸部64の頂点とを結ぶ線分L4は、線分L1と直交する。
また、第2の変形例において、先端面60cは、線分L2に対して、線対称となる形状であり、線分L2に対して右側半分および左側半分が七角形の形状を成している。このため、線分L2がタイヤ幅方向と一致するようにスタッドピン50Aをスタッドピン取付用孔40に装着すると、第1の凸部61の頂点と第2の凸部62の頂点とがタイヤ周方向の同じ位置に配置され、第3の凸部63の頂点と第4の凸部64の頂点とがタイヤ周方向の同じ位置に配置され、第7の凸部67の頂点と第8の凸部68の頂点とがタイヤ周方向の同じ位置に配置され、第9の凸部69の頂点と第10の凸部70の頂点とがタイヤ周方向の同じ位置に配置される。
第2の変形例においても、先端面60cは、線分L1と線分L2との交点Oに対して、点対称となる形状である。このため、第1実施形態と同様に、いずれの方向に対してもエッジ効果を充分に発揮することができる。
第2の変形例においても、タイヤ周方向の一方の側に突出する第1の凸部61および第2の凸部62の間の第1の凹部81に削られた細氷が溜まっても、タイヤ周方向の他方の側に突出する第3の凸部63および第4の凸部64の間の第2の凹部82へ溜まった細氷を排出することができる。
<変形例3>
図7は本発明の第3の変形例に係る先端面60dを示す平面図である。図7に示すように、先端面60dは2個の凹部81、82と、第1の凸部61、第2の凸部62、第3の凸部63、第4の凸部64を含む12個の凸部を有している。先端面60dは、第1の凹部81の頂点と第2の凹部82の頂点とを結ぶ線分L2に対して、線対称となる形状であり、線分L2に対して右側半分および左側半分が八角形の形状を成している。なお、12個の凸部のそれぞれにおける先端面60dの内角は、約135°である。また、第1の凹部81および第2の凹部82における先端面60dの内角は、約270°である。
また、先端面60dは、線分L2の中点Mを通り線分L2と垂直な線分L1に対して、線対称となる形状である。
さらに、先端面60dは、中点Mに対して、点対称となる形状である。このため、第1実施形態と同様に、いずれの方向に対してもエッジ効果を充分に発揮することができる。
第3の変形例においても、タイヤ周方向の一方の側に突出する第1の凸部61および第2の凸部62の間の第1の凹部81に削られた細氷が溜まっても、タイヤ周方向の他方の側に突出する第3の凸部63および第4の凸部64の間の第2の凹部82へ溜まった細氷を排出することができる。
〔第2実施形態〕
図8は本発明の第2の実施形態に係るスタッドピン50Bの斜視図である。第2の実施形態のスタッドピン50Bでは、先端部60Bの先端面60bが図5に示すのと同様の形状を有する。また、第2の実施形態の埋設基部52Bは、第1の実施形態の埋設基部52Aとは形状が異なる。
図8に示すスタッドピン50Bの埋設基部52Bは、底部54Bと、シャンク部56Bと、胴体部58Bと、を有し、底部54B、シャンク部56B、および胴体部58Bが、方向Xに沿ってこの順に形成されている。
底部54Bのスタッドピン取付用孔40の側面と接触する外周側面には、タイヤ周方向の両側に凹部54aが、タイヤ幅方向の両側に凹部54bが設けられている。具体的には、底部54Bの断面は、角が丸くなった略四角形形状であり、この略四角形形状の4辺が凹んで4つの凹部54a、54bがつくられている。本実施形態においては、底部54Bの略四角形形状の4辺のうち、1対の辺がタイヤ幅方向に、他の1対の辺がタイヤ周方向を向くように配置される。凹部54aが設けられているタイヤ幅方向の辺のほうが、凹部54bが設けられているタイヤ周方向の辺よりも長い。すなわち、底部54Bの方向Xと垂直な断面形状は、長手方向がタイヤ幅方向となる略長方形形状である。底部54Bが略四角形形状であることで、方向Xを中心とするスタッドピン50Bの回転運動が抑制される。なお、角を丸くすることで、スタッドピン取付用孔40の側面が底部54Bの尖った角により傷つくことを防ぐことができる。凹部54a、54bがつくられることで、底部54Bの単位体積当たりの表面積を増やすことができ、トレッド部のトレッドゴム部材18との接触面積を増やし、スタッドピン50Bの動きを拘束する摩擦力を増やすことができる。また、凹部54a、54bにトレッドゴム部材18が入りこむことで、方向Xを中心とするスタッドピン50Bの回転運動が抑制される。また、凹部54a、54bが設けられていることで、先端部60Bの第1の凹部71および第2の凹部82を確実にタイヤ周方向に向けることができる。
シャンク部56Bは、胴体部58Bと底部54Bとを接続する部分である。シャンク部56Bは円筒形状であり、シャンク部56Bの径は底部54Bおよび胴体部58Bの最大外径よりも小さい。このため、シャンク部56Bは胴体部58Bおよび底部54Bに対して凹部を形成し、底部54Bおよび胴体部58Bがフランジ形状を成している。シャンク部56Bの外周側面には凹部が形成されていない。
胴体部58Bは、シャンク部56Bと先端部60Bとの間に位置し、先端部60Bと接続されたフランジ状の部分である。胴体部58Bのスタッドピン取付用孔の側面から押圧される外周側面には、タイヤ周方向の両側に凹部58aが、タイヤ幅方向の両側に凹部58bが形成されている。この外周側面は、トレッド部のトレッドゴム部材18と接触して押圧されるので、スタッドピン50Bの動きを摩擦力により拘束する。
胴体部58Bの方向Xと垂直な断面は、角が丸くなった略四角形形状であり、4辺が凹んで4つの凹部58a、58bがつくられている。胴体部58Bが略四角形形状であることで、方向Xを中心とするスタッドピン50Bの回転運動が抑制される。なお、角を丸くすることで、スタッドピン取付用孔の側面がスタッドピン50Bの胴体部58Bの尖った角により傷つくことを防ぐことができる。
凹部58a、58bがつくられることで、胴体部58Bの単位体積当たりの表面積を増やすことができ、トレッド部のトレッドゴム部材18との接触面積を増やし、スタッドピン50Bの動きを拘束する摩擦力を増やすことができる。また、凹部58a、58bにトレッドゴム部材18が入りこむことで、方向Xを中心とするスタッドピン50Bの回転運動が抑制される。さらに、凹部58a、58bが設けられていることで、先端部60Bの第1の凹部81および第2の凹部82を確実にタイヤ周方向に向けることができる。
胴体部58Bは、タイヤ10に装着されるとき、上端面をトレッド面と略面一に露出させた状態でトレッドゴム部材18内に埋設される。
第2の実施形態に係るスタッドピン50Bによれば、第1の実施形態に係るスタッドピン50Aと同様の効果が得られるとともに、埋設基部52Bの方向Xを中心とする回転運動を抑制することができる。したがって、先端部60Bの第1の凹部81および第2の凹部82を確実にタイヤ周方向に向けることができる。
なお、本実施形態においては、先端部60Bの形状を図5に示す先端面60bと同様の形状としたが、本発明はこれに限られない。例えば、図4に示す先端面60aや図6に示す先端面60cと同様の形状の先端面を有する先端部を用いてもよい。
〔第3実施形態〕
図9は本発明の第3の実施形態に係るスタッドピン50Cの斜視図である。第3の実施形態のスタッドピン50Cでは、先端部60Cの先端面60aが図4に示すのと同様の形状を有する。また、第3の実施形態の埋設基部52Cは、第1の実施形態の埋設基部52Aおよび第2の実施形態の埋設基部52Bとは形状が異なる。
図9に示すスタッドピン50Cの埋設基部52Cは、底部54Cと、シャンク部56Cと、胴体部58Cと、を有し、底部54C、シャンク部56C、および胴体部58Cが、方向Xに沿ってこの順に形成されている。
底部54Cのスタッドピン取付用孔40の側面と接触する外周側面には、タイヤ周方向の両側に凹部54aが設けられている。具体的には、底部54Cは、略円板形状であり、タイヤ周方向の両側に2つの凹部54aがつくられている。底部54Cに2つの凹部54aがあることで、方向Xを中心とするスタッドピン50Cの回転運動が抑制される。また、凹部54aがつくられることで、底部54Cの単位体積当たりの表面積を増やすことができ、トレッド部のトレッドゴム部材18との接触面積を増やし、スタッドピン50Cの動きを拘束する摩擦力を増やすことができる。また、凹部54aにトレッドゴム部材18が入りこむことで、方向Xを中心とするスタッドピン50Cの回転運動が抑制される。また、凹部54aが設けられていることで、先端部60Cの第1の凹部81および第2の凹部82を確実にタイヤ周方向に向けることができる。
シャンク部56Cは、胴体部58Cと底部54Cとを接続する部分である。シャンク部56Cは円筒形状であり、シャンク部56Cの径は底部54Cおよび胴体部58Cの最大外径よりも小さい。このため、シャンク部56Cは胴体部58Cおよび底部54Cに対して凹部を形成し、底部54Cおよび胴体部58Cがフランジ形状を成している。シャンク部56Cの外周側面には凹部が形成されていない。
胴体部58Cは、シャンク部56Cと先端部60Cとの間に位置し、シャンク部56Cから先端部60Cにかけて徐々に広がる形状をしている。胴体部58Cのスタッドピン取付用孔の側面から押圧される外周側面には、タイヤ周方向の両側に凹部58aが形成されている。この外周側面は、トレッド部のトレッドゴム部材18と接触して押圧されるので、スタッドピン50Cの動きを摩擦力により拘束する。
胴体部58Cの方向Xと垂直な断面は、円形に2箇所の切り欠きが設けられた形状であり、この2箇所がタイヤ周方向の両側の凹部58aの位置である。胴体部58Cに凹部58aが形成されていることで、方向Xを中心とするスタッドピン50Cの回転運動が抑制される。また、凹部58aを除き角がないため、スタッドピン取付用孔の側面がスタッドピン50Cの胴体部58Cの尖った角により傷つくことを防ぐことができる。
凹部58aがつくられることで、胴体部58Cの単位体積当たりの表面積を増やすことができ、トレッド部のトレッドゴム部材18との接触面積を増やし、スタッドピン50Cの動きを拘束する摩擦力を増やすことができる。また、凹部58aにトレッドゴム部材18が入りこむことで、方向Xを中心とするスタッドピン50Cの回転運動が抑制される。さらに、凹部58aが設けられていることで、先端部60Cの第1の凹部81および第2の凹部82を確実にタイヤ周方向に向けることができる。
胴体部58Cは、タイヤ10に装着されるとき、上端面をトレッド面と略面一に露出させた状態でトレッドゴム部材18内に埋設される。
第3の実施形態に係るスタッドピン50Cによれば、第1の実施形態に係るスタッドピン50Aと同様の効果が得られるとともに、第2の実施形態に係るスタッドピン50Bと同様に、埋設基部52Cの方向Xを中心とする回転運動を抑制することができる。したがって、先端部60Cの第1の凹部81および第2の凹部82を確実にタイヤ周方向に向けることができる。
なお、本実施形態においては、先端部60Cの形状を図4に示す先端面60aと同様の形状としたが、本発明はこれに限られない。例えば、図5に示す先端面60bや図6に示す先端面60cと同様の形状の先端面を有する先端部を用いてもよい。
〔第4実施形態〕
図10は本発明の第4の実施形態に係るスタッドピン50Dの斜視図である。第4の実施形態のスタッドピン50Dでは、底部54Dの形状が図8に示すスタッドピン50Bの底部54Bと異なる。
本実施形態においては、底部54Dの略四角形形状の4辺のうち、1対の辺がタイヤ幅方向に、他の1対の辺がタイヤ周方向を向くように配置される。凹部54aが設けられているタイヤ幅方向の辺のほうが、凹部54bが設けられているタイヤ周方向の辺よりも短い。すなわち、底部54Dの方向Xと垂直な断面形状は、長手方向がタイヤ周方向となる略長方形形状である。
本実施形態においても、第2実施形態の先端部60Bと同様に、図5に示すような先端面60bを有するので、タイヤ周方向の一方の側に突出する第1の凸部61および第2の凸部62の間の第1の凹部81に削られた細氷が溜まっても、タイヤ周方向の他方の側に突出する第3の凸部63および第4の凸部64の間の第2の凹部82へ溜まった細氷を排出することができる。また、埋設基部52Dの方向Xを中心とする回転運動を抑制することができる。
〔第5実施形態〕
図11は本発明の第5の実施形態に係るスタッドピン50Eの斜視図である。第5の実施形態のスタッドピン50Eは、図8に示す埋設基部52Bと同様の形状の埋設基部52Eと、図9に示す先端部60Cと同様の形状の先端部60Eとを有する。
本実施形態においても、第5実施形態の先端部60Cと同様に、図4に示すような先端面60aを有するので、タイヤ周方向の一方の側に突出する第1の凸部61および第2の凸部62の間の第1の凹部81に削られた細氷が溜まっても、タイヤ周方向の他方の側に突出する第3の凸部63および第4の凸部64の間の第2の凹部82へ溜まった細氷を排出することができる。また、埋設基部52Eの方向Xを中心とする回転運動を抑制することができる。
[実施例]
本実施形態のスタッドピンによる効果を確認するために、図2に示すスタッドピン60Aと同様のスタッドピンを図1に示すタイヤ10と同様のタイヤに取り付けた。タイヤのタイヤサイズは、205/55R16とした。
従来例では、先端面が円形である先端部を用いた。
比較例1では先端面が正方形である先端部を用いた。正方形の4個の角部のうち、対向する1対の角部をタイヤ周方向に向け、他の1対の角部をタイヤ幅方向に向けた状態でタイヤに装着した。
比較例2では、図12に示すのと同様の形状の先端面を有する先端部を用いた。図12に示す先端面は、凹部81、82にタイヤ幅方向と平行な辺がある点を除き、図5に示すのと同様の形状を有する。
実施例1では、図4に示す先端面60aと同様の形状の先端面を有する先端部を用いた。
実施例2では、図5に示す先端面60bと同様の形状の先端面を有する先端部を用いた。
実施例3では、図6に示す先端面60cと同様の形状の先端面を有する先端部を用いた。
実施例4では、図7に示す先端面60dと同様の形状の先端面を有する先端部を用いた。
実施例5〜11では、図5に示す先端面60bと同様の形状の先端面を有し、第1〜第4の凸部61〜64における先端面の内角の大きさが同一でありかつLmin/Lmaxの値が異なる先端部を用いた。
実施例12〜19では、図5に示す先端面60bと同様の形状の先端面を有し、Lmin/Lmaxの値が同一でありかつ第1〜第4の凸部61〜64における先端面の内角の大きさが異なる先端部を用いた。
なお、表1〜表3の「周方向の一方に存在する凸部の数」とは、先端部の中心を通るタイヤ幅方向の直線に対して一方の側に存在する凸部の数であり、図4〜図7の線分L1に対して一方の側にある凸部の数である。
上記の実施例および従来例のタイヤを乗用車に装着し、氷上制動性能の評価を行った。
〔氷上制動性能〕
乗用車は、排気量2000ccの前輪駆動のセダン型乗用車を用いた。タイヤの内圧条件は、前輪、後輪ともに230(kPa)とした。各タイヤの荷重条件は、前輪荷重を450kg重、後輪荷重を300kg重とした。
上記の乗用車で氷路面からなるテストコースを走行させ、ハンドル応答性、グリップ特性等をドライバーの官能評価により評価した。従来例を100とする指数により示し、値が大きいほど性能が高いと評価した。
結果を表1〜表3に示す。
表1の従来例、比較例1および実施例1の比較より、先端部のタイヤ周方向の両側部に凹部を設けることで、氷上制動性能が向上することがわかる。また、比較例2と実施例8を比較すると、タイヤ幅方向に平行な辺を凹部に有する比較例2よりも、タイヤ幅方向に対して互いに反対方向に傾斜した2辺により形成された凹部を有する実施例8のほうが、氷上制動性能が高いことがわかる。
実施例1〜4の比較により、凸部の数を6〜8個とすることで、さらに氷上制動性能が高まることがわかる。
表2の実施例5〜11の比較により、Lmin/Lmaxを0.3以上0.7以下とすることで、氷上制動性能を一層向上させることができることがわかる。
表3の実施例12〜19の比較により、第1〜第4の凸部における先端面の内角の大きさを30°以上150°以下とすることで、氷上制動性能を高めることができ、60°以上130°以下とすることで、さらに氷上制動性能を高めることができることがわかる。
以上、本発明のスタッドピン及び空気入りタイヤについて詳細に説明したが、本発明の空気入りタイヤは上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよい。
10 タイヤ
40 スタッドピン取付用孔
50A、50B、50C スタッドピン
52A、52B、52C 埋設基部
54A、54B、54C 底部
54a、54b 凹部
56A、56B、56C シャンク部
58A、58B、58C 胴体部
58a、58b 凹部
60A、60B、60C 先端部
60a、60b、60c 先端面
前記第1の凹部と前記第2の凹部は、タイヤ幅方向の同位置にあることが好ましい。
前記先端面は、前記第1〜4の凸部を含む、外側に突出する凸部を6〜10個有することが好ましい。
前記第1〜4の凸部は、30°以上150°以下の角部を有することが好ましい。

Claims (10)

  1. トレッド部のスタッドピン取付用孔にスタッドピンが装着された空気入りタイヤであって、
    前記スタッドピンは、
    空気入りタイヤのトレッド部内に埋設されタイヤ径方向に延在する埋設基部と、
    前記埋設基部がトレッド部に埋設されたときに前記トレッド部の踏面から突出する先端部と、
    を有し、
    前記先端部の先端面のタイヤ幅方向の長さは、前記先端面のタイヤ周方向の長さよりも長く、
    前記先端面の輪郭形状は、
    タイヤ周方向の一方の側に突出する第1の凸部および第2の凸部と、
    前記第1の凸部と前記第2の凸部との間に設けられ、タイヤ周方向の他方の側に窪む第1の凹部と、
    タイヤ周方向の他方の側に突出する第3の凸部および第4の凸部と、
    前記第3の凸部と前記第4の凸部との間に設けられ、タイヤ周方向の一方の側に窪む第2の凹部と、
    を有し、
    前記第1の凹部および前記第2の凹部は、前記先端面の隣接する1対の辺により形成され、
    前記1対の辺のうち一方の辺は、タイヤ幅方向に対して0度よりも大きく90度よりも小さい角度で傾斜し、他方の辺は前記一方の辺とは反対方向に、タイヤ幅方向に対して0度よりも大きく90度よりも小さい角度で傾斜していることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第1の凹部と前記第2の凹部は、タイヤ幅方向の同位置にある、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記先端面は、外側に突出する凸部を6〜10個有する、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第1の凹部と前記第2の凹部との距離Lminの前記先端面のタイヤタイヤ周方向の最大長さLmaxに対する比Lmin/Lmaxは0.3以上0.7以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記凸部は、30°以上150°以下の角部を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記埋設基部は、タイヤ周方向の一方の側の側面から他方の側へ窪む第3の凹部と、
    タイヤ周方向の他方の側の側面から一方の側へ窪む第4の凹部と、を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記埋設基部は、
    前記先端部が固定される胴体部と、
    前記胴体部とは反対側の端部に設けられる底部と、
    前記胴体部と前記底部とを接続するシャンク部とを有し、
    前記底部は、タイヤ周方向の一方の側の側面から他方の側へ窪む第3の凹部と、
    タイヤ周方向の他方の側の側面から一方の側へ窪む第4の凹部と、を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記埋設基部は、
    前記先端部が固定される胴体部と、
    前記胴体部とは反対側の端部に設けられる底部と、
    前記胴体部と前記底部とを接続するシャンク部とを有し、
    前記胴体部は、タイヤ周方向の一方の側の側面から他方の側へ窪む第5の凹部と、
    タイヤ周方向の他方の側の側面から一方の側へ窪む第6の凹部と、を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記埋設基部は、
    前記先端部が固定される胴体部と、
    前記胴体部とは反対側の端部に設けられる底部と、
    前記胴体部と前記底部とを接続するシャンク部とを有し、
    前記底部の、前記埋設基部の延在方向と垂直な断面形状は、長手方向がタイヤ周方向となる略長方形形状である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記埋設基部は、
    前記先端部が固定される胴体部と、
    前記胴体部とは反対側の端部に設けられる底部と、
    前記胴体部と前記底部とを接続するシャンク部とを有し、
    前記底部の、前記埋設基部の延在方向と垂直な断面形状は、長手方向がタイヤ幅方向となる略長方形形状である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
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