JPWO2016084449A1 - 導電性フィルム、及びこれを備えるタッチパネルセンサ - Google Patents

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Abstract

高抵抗部の発生を防ぎ、電極の抵抗値のばらつきを無くす、もしくは抑制して、タッチパネルのセンサ感度を維持、若しくは向上させることができる導電性フィルム、及びこれを備える静電容量方式のタッチパネルセンサを提供する。導通電極の一方向に延在する予め設定された電極形状の両側の各エッジラインと交差する金属細線からなる複数の第1セルは、エッジラインからその外側に一定の距離離間した拡張エッジラインより内側にセルを構成する全ての頂点が含まれる複数の第2セルの個数割合が50%以上である、閉じた状態の複数の第3セルを除いて、第1セルを構成する金属細線とエッジラインとの交差位置に断線部を有し、隣接するエッジラインと拡張エッジラインとの間にある複数の第3セルの頂点は端点であるか、又は当該頂点から直接拡張エッジラインに向かう金属細線は断線部を有し、一定の距離は、隣接するセルが内包される最小サイズの円の直径をメッシュサイズとして定義する場合、メッシュサイズの7%〜20%の距離である導電性フィルム。

Description

本発明は、導電性フィルム、及びこれを備えるタッチパネルセンサに係る。詳しくは、複数の金属細線による複数のセルが組み合わさって構成された2つの電極パターンの少なくとも一方が不規則性を付与したセルにより構成されたランダムパターンである導電性フィルム、及びこれを備えるタッチパネルセンサに関する。
従来より、タッチパネルディスプレイ等において、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電材料からなる帯状の電極パターン、又は銀や銅等の金属細線からなるメッシュ状電極パーンを持つ2層構造の検出電極を備える導電性フィルムにより構成された静電容量方式等のタッチパネルセンサが利用されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特許文献1は、ディスプレイパネルの画素の周期的配列との干渉によるモアレを生じない特定の非周期的なランダムメッシュパターンからなる導電体メッシュを有するタッチパネル用電極基材、これを、絶縁層を介して2層に用いたタッチパネル及び画像表示装置を開示している。
特許文献1に開示の技術では、導電体メッシュが透明導電膜として機能してタッチパネルに必要な透明性及び導電性が確保された上で、この導電体メッシュのメッシュパターンが、一つの分岐点から延びる境界線分の数の平均値Nが、3.0≦N<4.0であり、かつ、周囲を囲繞する境界線分の数が同一の開口領域の形状は一定でない特定の非周期的パターンであるために、ディスプレイパネルの画素の周期的配列との干渉によるモアレが発生しないとしている。
一方、特許文献2には、上部電極層の複数のセンサ電極が導電性細線の格子からなるメッシュ形状であり、格子の細線の方向が、センサ電極の配置方向に対し30°〜60°の傾斜角を有し、上部電極のメッシュ状導電性細線を断線除去することにより隣り合うセンサ電極間に形成された非導電性の帯状境界域の幅は、センサ電極の延出方向に10μm〜100μmの間でランダムに変化し、その幅の平均値が15μm〜70μmである静電容量方式タッチパネルを開示している。
特許文献2に開示の技術では、干渉縞が防止でき、視認しやすい画像が得られ、大面積にしても応答性に優れ、マルチタッチが可能なタッチパネルを提供することができるとしている。
特開2013−69261号公報 特開2012−94115号公報
ところで、特許文献1に開示の技術では、ディスプレイパネルの画素の周期的配列との干渉によるモアレの発生の抑制が目的である。この技術では、ランダムメッシュパターンを持つ四角形又は菱形形状の複数の単位電極を、その角部分で1方向に連結して形成される電極パターンを用いている。このため、電極パターンの両側の各エッジラインは、1方向に連結される複数の単位電極の片側の2辺のエッジを連結したものとして形成され、電極パターンの幅は、隣接する単位電極の連結部分は細く、単位電極の中央では広いことから変動している。
しかし、特許文献1は、開口領域(セル)を構成する境界線分の分岐点(交点)の位置に対する単位電極のエッジの設定について開示していない。
また、特許文献2に開示の技術では、上部電極の隣り合うセンサ電極間にメッシュ状導電性細線を除去することにより形成された非導電性の帯状境界域の幅が、センサ電極の延出方向にランダムに変化しているが、境界域をメッシュの交点に対してどのような位置に設定するのが良いかは示されていない。
なお、金属細線メッシュにより構成される導電性フィルムにおいて、ランダムなセル、例えばサイズの異なる複数の多角形セルを用いて電極を構成した場合、図10(A)及び(B)に示すように、電極形状のエッジライン52に合わせてランダム配線パターン48のセル46を形成する金属細線40に断線部54を入れて、ダミー電極102を電気的に分離して導通電極100を形成する。こうすると、セル46を構成する金属細線40の交点(セル46の多角形の頂点)58の位置によっては、交点58の内側で断線されることになる。このような交点58を持つセル46は、開放されたセル46となるため、抵抗が高い部分が発生し、電極の抵抗値にばらつきが生じるという問題が生じやすいことがわかった。
また、特許文献1及び2に開示のように、電極幅が広くできる場合には、電極幅を広げて対応することによって、金属細線による電極において、金属細線の交点の数を所定数確保することができるので、開放されたセルがあってもその影響を無くす、若しくは抑制することが可能であるが、電極幅の設計自由度が無くなるという課題が生じる。
本発明は、上記従来技術の問題点を解消し、金属細線の交点の数が抵抗値を左右する金属細線による電極において、予め設定された電極形状のエッジライン上の金属細線に断線部が設けられ、予め設定された電極領域が設けられる際に、設計上のエッジラインの外側に所定幅の柔軟な領域(拡張エッジライン)を設定して、この柔軟な領域の範囲内に交点があり、拡張エッジラインの内側にセル全体が含まれて閉じたセルとなる場合には、エッジライン上の金属細線に断線部を設けずに、交点を設計上の電極領域に接続させて閉じたセルのままにしておくことにより、高抵抗部の発生を防ぎ、電極の抵抗値のばらつきを無くす、もしくは抑制して、タッチパネルのセンサ感度を維持、若しくは向上させることができる導電性フィルム、及びこれを備える静電容量方式のタッチパネルセンサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る導電性フィルムは、一方向に延在する複数の導通電極を有する透明電極層を備え、導通電極は、金属細線による多角形の複数のセルにより構成され、複数のセルは、ランダム形状であり、導通電極は、一方向に延在する予め設定された電極形状を持ち、複数のセルは、電極形状の両側の各エッジラインと交差する金属細線からなる複数の第1セルを有し、複数の第1セルは、エッジラインからその外側に一定の距離離間した拡張エッジラインよりも内側に1つのセルを構成する金属細線の交点からなる多角形の全ての頂点が含まれ、全ての頂点の内の少なくとも1つの頂点が隣接するエッジラインと拡張エッジラインとの間に含まれる複数の第2セルを有し、複数の第2セルの中で、個数割合が50%以上であって、閉じた状態の複数の第3セルを構成する金属細線を除いて、第1セル及び第2のセルを構成する金属細線とエッジラインとの交差位置に断線部を有し、隣接するエッジラインと拡張エッジラインとの間にある複数の第3セルの各頂点は、拡張エッジラインに向かって伸び、途中に断線部を有する金属細線に接続されるか、他の第3セルの頂点に繋がる金属細線に接続されるか、又は端点であるかのいずれかであり、一定の距離は、隣接するセルが内包される最小サイズの円の直径をメッシュサイズとして定義する場合、メッシュサイズの7%〜20%の距離であることを特徴とする。
ここで、透明絶縁体である基体と、基体に配置される第1電極を含む第1透明電極層、及び第2電極を含む第2透明電極層とを有し、第1電極、及び第2電極の少なくとも一方が、導通電極であることが好ましい。
また、第1電極の電極幅は、第2電極の電極幅より小さいことが好ましい。
また、第1電極は、導通電極であり、第2電極は、金属細線による複数の多角形のランダム形状なセルにより構成され、一方向と直交する直交方向に延在する予め設定された電極形状を持ち、電極形状の両側のエッジラインにかかるセルを構成する金属細線は、エッジラインとの交点に断線部を有することが好ましい。
また、第1電極は、基体の一方の側に配置され、第2電極は、基体の他方の側に配置されることが好ましい。
また、第1電極、及び第2電極は、基体の両側の面にそれぞれ形成されることが好ましい。
また、さらに、基体と異なる、透明絶縁体である第2基体を有し、第1電極は、基体の一方の面に形成され、第2電極は、第2の基体の一方の面に形成され、かつ基体の他方の面の側に配置されることが好ましい。
また、第1電極、及び第2電極は、基体の片側に絶縁層を介してそれぞれ形成されることが好ましい。
また、エッジラインにかかるセルを構成する金属細線は、セルの多角形の頂点を構成する金属細線の交点がエッジラインからその外側に20μm離間する範囲以内にあるセルを構成する金属細線を除いて、エッジラインとの交点に断線部を有することが好ましい。
また、透明電極層は、導通電極に加え、さらに、金属細線による複数の多角形のランダムなセルにより構成され、一方向に延在する予め設定された電極形状を持ち、導通電極と断線部によって電気的に絶縁されたダミー電極を有することが好ましい。
また、透明電極層は、複数の導通電極と、複数のダミー電極とを交互に備え、導通電極は、少なくともその内部に導通電極と電気的に分離された非導通部を備え、導通電極の面積Aと、非導通部の面積Bとが、下記式を満足することが好ましい。
5%<(B/(A+B))×100<97%
また、導通電極の面積Aと、非導通部の面積Bとが、下記式を満足することがより好ましい。
10%≦(B/(A+B))×100≦80%
また、導通電極の面積Aと非導通部の面積Bとが、下記式を満足することがさらに好ましい。
10%≦(B/(A+B))×100≦60%
また、非導通部は、第1方向に延在するスリット状であり、導通電極は、非導通部により分割される複数の副導通電極列を有し、複数の副導通電極列の面積A1と非導通部の面積B1とが、下記式を満足することが好ましい。
40%≦(B1/(A1+B1))×100≦60%
また、複数の副導通電極列の幅の合計幅をWaと、導通電極を分割する全ての非導通部の幅の合計とダミー電極の幅との合計をWbとが、下記式を満足することが好ましい。
Wa≦(Wa+Wb)/2
また、複数の副導通電極列の幅の合計幅をWaと、導通電極を分割する全ての非導通部の幅の合計とダミー電極の幅との合計をWbとが、下記式を満足することが好ましい。
1.0mm≦Wa≦5.0mm
1.5mm≦Wb≦5.0mm
また、予め設定された電極形状の両側に存在する全ての断線部の内側の点をそれぞれ片側ずつ接続した2つの接続線の中心の回帰直線を近似中心線とし、各接続線を一定の距離を線幅とする直線と見做して、各接続線を、それぞれがメッシュサイズの5倍以上の長さを持つ、近似中心線に平行な1以上の平行線分領域及び近似中心線に対して傾斜した1以上の傾斜線分領域の少なくとも一方に分類する時、予め設定された電極形状の片側のエッジラインは、当該片側の接続線において、平行線分領域では、平行線分領域内の接続線を構成する全ての断線部の内側の点の回帰直線より中心側にある平行線分領域内の2以上の断線部の内側の点を用いて生成される、近似中心線に平行な平行線分、及び、傾斜線分領域では、傾斜線分領域内の接続線を構成する全ての断線部の内側の点の回帰直線より中心側にある傾斜線分領域内の2以上の断線部の内側の点を用いて生成される、近似中心線に対して同じ角度で傾斜する傾斜線分の少なくとも一方からなることが好ましい。
また、第1電極は、第2電極よりも観察側に配置されることが好ましい。
また、上記目的を達成するために、本発明の第2の態様に係るタッチパネルセンサは、上記第1の態様に係る導電性フィルムを用いたものである。
さらに、導電性フィルムの透明電極層が配置される基体から遠い導電性フィルムの表面側からの接触位置又は近接位置を検出する検出制御部と、を備えることが好ましい。
ここで、第1電極は、第2電極よりも、導電性フィルムの、基体から遠い表面側に配置されることが好ましい。
また、スタイラスペンを使用して操作されることが好ましい。
以上説明したように、本発明によれば、閉じたセルを構成する金属細線の交点の数が抵抗値を左右する金属細線による電極において、予め設定された(設計上の)電極形状のエッジライン上の金属細線に断線部が設けられ、予め設定された(設計上の)電極エリア(領域)が設けられる際に、設計上のエッジラインの外側に拡張エッジラインを設定し、所定幅の柔軟なエリア(領域)を設定して、そのエリアの範囲内に交点があり、拡張エッジラインの内側にセル全体が含まれて閉じたセルとなる場合には、エッジライン上の金属細線に断線部を設けずに、交点を設計上の電極エリアに接続させて閉じたセルのままにしておくことにより、高抵抗部の発生を防ぎ、電極の抵抗値のばらつきを無くす、もしくは抑制して、タッチパネルのセンサ感度を維持、若しくは向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る導電性フィルムを有するタッチパネルセンサの一例を模式的に示す平面図である。 図1に示すタッチパネルセンサに用いられる導電性フィルムの一例の模式的断面図である。 (A)及び(B)は、図1に示す導電性フィルムに用いられる導通電極の一例を模式的に示す平面図及びその部分拡大図である。 (A)及び(B)は、図1に示す導電性フィルムに用いられる導通電極の他の例を模式的に示す平面図及びその部分拡大図である。 本発明の他の実施形態に係る導電性フィルムの他の一例の模式的断面図である。 本発明の他の実施形態に係る導電性フィルムの一例を模式的に示す平面図である。 図6に示す導電性フィルムの観察側の電極の構成を模式的に示す平面図である。 図6に示す導電性フィルムの観察側と逆側の電極の構成を模式的に示す平面図である。 本発明の実施例において用いられた導通電極の模式的平面図である。 (A)及び(B)は、従来の導電性フィルムに用いられる導通電極を模式的に示す平面図及びその部分拡大図である。
以下に、本発明に係る導電性フィルム、及びこれを備えるタッチパネルセンサを添付の図面に示す好適な実施形態を参照して詳細に説明する。
以下では、本発明に係る導電性フィルムについては、タッチパネルセンサ用導電性フィルムを代表例として説明するが、本発明はこれに限定されず、透明な絶縁体である基体(透明絶縁性基体)の両側に配置される、もしくは片側に絶縁層を介して配置される第1及び第2電極の両電極パターンの内、少なくとも一方が、不規則性が付与された多角形セル(開口部)の電極パターンを持つ導電性フィルムであれば、どのようなものでも良い。
なお、本発明に係る導電性フィルムとしては、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)(OEL:Organic Electro-Luminescence)を利用した有機EL(発光)ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)や有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro-Luminescence Display)、無機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、電子ペーパ等の表示装置の表示パネル上に設置してタッチパネルセンサとして用いられる導電性フィルム等を挙げることができる。
(静電容量式タッチパネルセンサ)
図1は、本発明の第1実施形態に係る導電性フィルムを有するタッチパネルセンサの一例を模式的に示す平面図であり、図2は、図1に示すタッチパネルセンサに用いられる本発明の第1実施形態に係る導電性フィルムの一例の模式的断面図であり、図3(A)及び(B)は、図2に示す導電性フィルムに用いられるランダム電極パターンの一例を模式的に示す平面図及びその部分拡大図である。
図1に示すタッチパネルセンサ10は、上述したように、表示装置(図示せず)の表示画面上(操作者側)に配置され、人間の指などの外部導体が接触、又は近接するときに発生する静電容量の変化を利用して、人間の指などの外部導体の位置を検出するセンサである。このため、タッチパネルセンサ10は、表示パネルにより表示される画像を認識するために透明である。また、表示装置は、動画等を含めて所定の画像を画面に表示することができれば、特に限定されるものではない。
なお、本発明のタッチパネルセンサ10では、外部導体として、人間の指などの代わりに、スタイラスペンを使用して接触を行っても良い。
タッチパネルセンサ10は、透明電極層を備え、センサ部を構成する本発明の導電性フィルム12と、コントローラ14と、導電性フィルム12とコントローラ14とを接続するFPC(フレキシブル配線基板)16とを有する。
タッチパネルセンサ10の導電性フィルム12におけるセンサ部の構成は、特に制限されないが、通常、2層構造の検出電極(例えば、図1中x方向に延びる複数の第1検出電極20及び図1中y方向に延びる複数の第2検出電極30)を有し、指等の物体が接触又は近接した2層構造の検出電極間の静電容量変化を検出し、IC制御回路等からなるコントローラ14により指等の物体の位置座標を算出し、特定する。コントローラ14は、導電性フィルム12の外部機器であり、導電フィルム12の主面側(操作側、観察側)からの接触位置又は近接位置を検出する検出制御部を構成するもので、例えば静電容量式のタッチパネルセンサの位置検出に利用される公知のものを用いることができる。
図1に示すように、導電性フィルム12においては、基体18上に一方向(図示例ではX方向)に伸びる第1検出電極20が、X方向に直交するY方向に間隔を設けて複数(図示例では7本)配置されており、一方、他の一方向(図示例ではY方向)に伸びる第2検出電極30が、X方向に間隔を設けて複数(図示例では10本)配置されている。このように、互いに直交するように配置される複数の第1検出電極20及び複数の第2検出電極30は、指等の物体(以下、指により代表する)の接触又は近接(以下、接触により代表する)を検知可能な検出領域を形成する。
この検出領域は、図1には示されていないが、複数の第1検出電極20と、複数の第2検出電極30と、この両者の間に介在する基体18(図2参照)とによって透明電極層として構成される。第1検出電極20は、基体18の観察側の面に配置され、第2検出電極30は、基体18の観察側と反対側の面、即ち第1検出電極が形成された面とは反対側の面に配置される。
なお、図示例においては、7本の第1検出電極20及び10本の第2検出電極30によって検出領域を形成しているが、検出領域を形成する第1検出電極20及び第2検出電極30の数は、特に制限されず、検出精度や検出感度の必要性能に応じて適宜設定すればよい。
また、図1には示されていないが、モアレの視認の抑制の点から、Y方向に間隔を設けて隣接する2つの第1検出電極20の間には、第1検出電極20と電気的に接続されていないダミー電極28(図2参照)が設けられていることが好ましい。同様に、図1には示されていないが、モアレの視認の抑制の点からは、X方向に間隔を設けて隣接する2つの第2検出電極30の間には、第2検出電極30と電気的に接続されていないダミー電極38(図2参照)が設けられていることが好ましい。
なお、本発明においては、第1検出電極20及び第2検出電極30は、電気的に接続されていないダミー電極28及び38を含まない電極を指すものとする。
複数の第1検出電極20は、それぞれ、その一端において第1の端子部22を有し、第1の端子部22によって、それぞれ複数の第1引出配線24と電気的に接続されている。複数の第1引出配線24は、FPC16に電気的に接続されている。FPC16は、コントローラ14に電気的に接続されている。
第1検出電極20は、検出領域に接近した使用者の指のY方向における入力位置の検出を行う役割を有するものである。
複数の第2検出電極30は、それぞれ、その一端において第2の端子部32を有し、第2の端子部32によって、それぞれ複数の第2引出配線34と電気的に接続されている。複数の第2引出配線34は、FPC16に電気的に接続されている。
第2検出電極30は、検出領域に接近した使用者の指のX方向における入力位置の検出を行う役割を有するものである。
なお、複数の第1引出配線24及び複数の第2引出配線34は、導電性フィルム12の検出領域以外の領域に形成される。
図示例においては、第1検出電極20及び第2検出電極30は、いずれも模式的に帯状に示されているが、その具体的な構成については、後に詳細に説明する。
図2は、図1に示すタッチパネルセンサ10の導電性フィルム12において、第1検出電極20と第2検出電極30とが直交して重なっている領域の部分断面図である。
この領域において、導電性フィルム12は、図2に示すように、透明な絶縁体である基体(透明絶縁性基体)18と、基体18の表面(主面側の面)18aに複数の金属細線40によって形成される第1検出電極20及びダミー電極28を有する第1電極層26と、第1電極層26の第1検出電極20及びダミー電極28の表面(主面側の面)を覆うように接着層41を介して設けられる保護層42と、基体18の裏面(主面と逆側の面)18bに複数の金属細線40によって形成される第2検出電極30及びダミー電極38を有する第2電極層36と、第2電極層36の第2検出電極30及びダミー電極28の表面(主面と逆側の面)を覆うように接着層43を介して設けられる保護層44とを有する。
このように、第1検出電極20及び第2検出電極30は、基体18の両側にそれぞれ配置され、いずれも金属細線40により構成されており、いずれもタッチパネルセンサ10において指の接触位置を検出する検出電極として機能するものである。
1つの基体18の両面に、それぞれ第1検出電極20及び第2検出電極30を形成することにより、基体18が収縮しても第1検出電極20と第2検出電極30との位置関係のズレを小さくすることができる。
また、第1電極層26には、隣接する第1検出電極20間を埋めるようにダミー電極28が設けられ、第2電極層36には、隣接する第2検出電極30間を埋めるようにダミー電極38が設けられているので、金属細線の場所による密度差を無くし、細線の可視性を低減することができる。
なお、本発明においては、第1電極層26を第1検出電極20のみで構成し、第2電極層36を第2検出電極30のみで構成し、ダミー電極28及び38を設けなくでも良い。
基体18は、第1検出電極20及びダミー電極28並びに第2検出電極30及びダミー電極38を支持するものであり、透明な電気絶縁材料により構成されることが好ましい。基体18は、透明であり、かつ可撓性を有することが好ましい。基体18は、例えば、プラスチックフィルム、プラスチック板、ガラス板等を用いることができる。プラスチックフィルム及びプラスチック板は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、エチレンビニルアセテート(EVA)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)等のポリオレフィン類、ビニル系樹脂、その他、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)等により構成することができる。基体18としては、光透過性、熱収縮性、及び加工性等の観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)等のポリオレフィン類により構成することが好ましい。
基体18としては、大気圧プラズマ処理、コロナ放電処理、及び紫外線照射処理の内、少なくとも1つの処理が施された処理済支持体を用いることもできる。上述の処理が施されることにより、処理済支持体表面にはOH基等の親水性基が導入され、第1検出電極20、第2検出電極30、及びダミー電極28、38との密着性がより向上する。上述の処理の中でも、第1検出電極20、第2検出電極30、及びダミー電極28、38との密着性がより向上する点で、大気圧プラズマ処理が好ましい。
第1検出電極20及び第2検出電極30は、図2に示すように、それぞれ、第1及び第2電極層26及び36において、複数の金属細線40により形成されるものであり、それぞれ電気的に接続されているものである。
第1検出電極20及び第2検出電極30は、図3(A)及びその部分拡大図である図3(B)に平面視で示すように、それぞれ、複数の金属細線40によりメッシュ状に形成される複数の多角形、図示例では菱形のセル(開口部)46が組み合わさって構成され、セル46の形状が多角形、例えば、形状及びサイズの少なくとも一方が異なる多角形、図示例ではサイズの異なる菱形であり、電気的に接続されたランダム電極パターン48を有する導通電極50を用いて構成される。
図3(A)及び(B)に示す導通電極50は、本発明の特徴とする導電電極であって、本発明の導電性フィルムに用いられるランダム電極パターン48を構成する金属細線40を、導通電極50の電極形状に対応させて部分的に電極形状のエッジライン52の外側で断線して断線部54を設けることにより電極形状から突出する閉じたセル46を含む一部拡張されたセル構造を持つ導電電極として形成されたものである。なお、その結果、導通電極50の両外側には、断線部54によって導通電極50と電気的に分離されているダミー電極56が設けられる。これらのダミー電極56は、第1検出電極20及び第2検出電極30を構成する導通電極50と同様のランダム電極パターン48を持つものであるが、図2に示すダミー電極28及び38を構成することができるものである。
図3(A)及び(B)に示す導通電極50の電極形状は、一方向に延在する予め設定された帯状形状であり、所定電極幅を持つ設計上の電極形状であり、その両側に予め設定された設計上のイメージラインである平行な直線からなるエッジライン52が規定される。
図示例の導通電極50においては、電極形状のエッジライン52からその外側に所定の一定距離、図示例では40μm離間した位置に拡張エッジライン53を設定する。
本発明では、エッジライン52と交差する金属細線40を1つの構成要素として持つ複数のセル46(46a、46b、46c等)を第1セル45aと定義する。したがって、この導通電極50を構成する複数のセル46は、エッジライン52と交差する金属細線40からなる第1セル45aを有する。
次に、第1セル45aの内、拡張エッジライン53より内側(電極の中心側)においてセル全体が含まれるセル46の交点58が、エッジライン52から拡張エッジライン53までの範囲、即ちエッジライン52から外側に突き出す突出し量が40μmである範囲に含まれる領域にある複数のセル46(46a、46b等)を第2セル45bと定義する。即ち、第2セル45bは、1つの第2セル45bを構成する金属細線40の全ての交点58からなる多角形の全ての頂点が拡張エッジライン53より内側に含まれ、これらの全ての交点(頂点)58の内の少なくとも1つの交点(頂点)58がエッジライン52と拡張エッジライン53との間の領域に含まれるセル46として定義される。
次に、このような第1セル45aに含まれる第2セル45bの内、セル46の個数割合で、第2セル45bに含まれる50%以上の複数のセル46(46a、46b等)を第3セル45cとして定義する。
この第3セル45cを構成する金属細線40を除く、第1セル45aの金属細線40には、エッジライン52との交点59において、断線を入れて断線部54を設ける。即ち、第3セル45cを除く、50%未満の第2セルの金属細線40、及び第2セルの金属細線40を除く、第1セル45aの金属細線40には、エッジライン52上に断線を入れて断線部54を設ける。
一方、第3セル45cにおいては、エッジライン52上の金属細線40であっても、断線を入れない、即ちエッジライン52と金属細線40との交点59であっても、断線部54を設けない。したがって、第3セル45cは、閉じたセル46となる。
このように、導通電極50においては、第3セル45cにおいてエッジライン52上の金属細線40に断線部54を設けない代わりに、第3セル45cの交点(頂点)58の外側の拡張エッジライン53に直接延びる金属細線40、即ち外側方向に隣接するセル46を構成する金属細線40に断線を入れて断線部54を設ける。
こうすることにより、導通電極50は、エッジライン52が一部、即ち部分的に拡張されたセル構造を持つ電極形状となる。
具体的には、図3(A)及び(B)に示す例は、ランダム電極パターン48が、菱形メッシュのピッチPが200μm、及び菱形の辺の傾斜角度θが30°の定型電極パターンの菱形のピッチPに付与されたランダム性が±10%であり、本発明の導電電極50における突出し量を、40μmに設定した例である。
このとき、拡張エッジライン53より内側にセル全体(全頂点)が含まれるセル46aは、第1セル45aであり、そのセル46aの交点(頂点)58aは、エッジライン52から外側に0.02029mm(20.29μm)離れた位置にあり、拡張エッジライン53より内側、即ち上述した突出し量40μm以内の範囲にあるので、第2セル45bである。
このようなセル46aでは、交点(頂点)58aの外側の拡張エッジライン53に直接延びる(外側方向に隣接するセル46を構成する)2本の金属細線40に断線が入れられて2つの断線部54が設けられる。その結果、セル46aは、構成する金属細線40のいずれにも断線部54が設けられていない第3セルであり、閉じた状態のまま閉じたセル46として残される。
また、拡張エッジライン53より内側にセル全体(全頂点)が含まれるセル46bの交点(頂点)58bは、エッジライン52から外側に0.02904mm(29.04μm)離れた位置にあり、拡張エッジライン53より内側、即ち上述した突出し量40μm以内の範囲にあるので、交点(頂点)58bの外側の拡張エッジライン53に直接延びる(外側方向に隣接するセル46を構成する)2本の金属細線40に断線が入れられて2つの断線部54が設けられる。その結果、セル46aは閉じた状態のまま残される。したがって、セル46bは、第1セル45a、第2セル45b及び第3セル45cのいずれにも該当する。
これに対し、金属細線40がエッジライン52と交差するセル46cの交点58c(頂点)は、エッジライン52から外側に0.04736mm(47.36μm)離れた位置にあり、拡張エッジライン53より外側、即ち上述した突出し量40μm範囲を超えた位置にあるので、交点(頂点)58cの内側の2本の金属細線40とエッジライン52が交差する各交差位置59に断線が入れられて2つの断線部54が設けられる。したがって、セル46cは、第1セル45aに該当するが、第2セル45b及び第3セル45cのいずれにも該当しない。
こうして、交点58cを持つセル46cは、金属細線40とエッジライン52との交差位置59で断線されるため、開放されたセル46cとなり、電極の導電性の向上には寄与しないが、セル46を構成する金属細線40がエッジライン52と交差するセル46(第1セル45a)であっても、交点58aを持つセル46aや交点58aを持つセル46bは、電極形状から拡張された閉じたセル46(第3セル45c)となり、電極の導電性の向上に寄与する。
その結果、金属細線40によって構成される導通電極の場合、図10(A)及び(B)に示す導通電極100に比べて、図3(A)及び(B)に示す導通電極50においては、交点58の数及び閉じたセル46(第3セル45c)の数を増やすことができ、電極内で局所的に高抵抗部が発生することを防止できる。
なお、図3(A)に示す導通電極50では、エッジライン52が平行な2本の直線からなる帯状の電極形状であるが、本発明はこれに限定されず、従来公知の電極形状を含め種々の形状が適用可能である。
図4(A)に示す導通電極60では、菱形(ダイヤモンド)形状の単位電極部60aに2本の帯状の接続電極部60bが接続され、一方向に延在する予め設定された電極形状を有し、両側のエッジライン62及び64は、一方向に沿った電極形状の中心線に対して対称であり、それぞれ、中心線に平行な平行線分62a及び64a、中心線に対して所定角度で傾斜する傾斜線分62b及び64b、中心線に対して逆側に同じ所定角度で傾斜する傾斜線分62c及び64c、並びに中心線に平行な平行線分62d及び64dから構成される。
なお、図4(A)及び(B)に示す例は、図3(A)及び(B)に示す例と同様なランダム電極パターン48であり、突出し量を、40μmに設定して設計した例である。
導通電極60においても、図4(B)に示す傾斜線分62cの一部分を拡大して示すように、第1セル45aであるセル46dの交点(頂点)58dは、エッジライン62の傾斜線分62cから外側に0.02754mm(27.54μm)離れた位置にあり、傾斜線分62cから外側に40μm離間した位置にある拡張エッジライン63より内側、即ち上述した突出し量40μm以内の範囲にある。このため、セル46dは、第2セル45bであると共に第3セル45cに該当し、閉じたセル46となり、交点(頂点)58dの外側の拡張エッジライン53に直接延びる2本の金属細線40に断線が入れられて2つの断線部54が設けられる。
これに対し、第1セル45aであるセル46eの交点(頂点)交点58eは、傾斜線分62cから外側に0.06343mm(63.43μm)離れた位置にあり、拡張エッジライン63より外側、即ち上述した突出し量40μm範囲を超えた位置にあるので、交点(頂点)58eの内側の1本の金属細線40と傾斜線分62cが交差する交差位置59に断線が入れられて断線部54が設けられる。このため、セル46eは、第1セル45aに該当するが、第2セル45b及び第3セル45cのいずれにも該当しない。
こうして、交点58eを持つセル46eは、金属細線40とエッジライン62cとの交差位置59で断線されるため、開放されたセル46となり、電極の導電性を高める寄与はしないが、セル46を構成する金属細線40がエッジライン62cと交差するセル46であっても、交点58dを持つセル46dは、電極形状から拡張された閉じたセル46(第3セル45c)となり、電極の導電性を高めるセルとして寄与する。
その結果、金属細線40によって構成される導通電極の場合、図10(A)及び(B)に示す導通電極100に比べて、図4(A)及び(B)に示す導通電極60においては、交点58の数及び閉じたセル46(第3セル45c)の数を増やすことができ、高抵抗部の発生を防ぐことができる。
上述したように、導通電極50及び60においては、その電極形状の両側のエッジライン52及び62,64にかかるセル46(第1セル45a)を構成する金属細線40は、これらのセル46が拡張エッジライン53及び63の内側にセル全体(全頂点)がある(第2セル45bである)時、セル46の多角形の頂点を構成する金属細線40の交点58がエッジライン52及び62,64からその外側に所定の突出し量、例えば、図示例では40μm離間する範囲以内の領域にあるセル46(第3セル45c)を構成する金属細線40を除いて、との交差位置59に断線部54を有しているということができる。また、このような交点(頂点)58が上記突出し量範囲以内にあるセル46と当該交点58を共有する外側の(外側方向に隣接する)セル46を構成する金属細線40は、当該交点58に隣接する位置で断線部54を有しているということができる。
したがって、第3セル45cに該当する複数のセル46の複数の交点(頂点)58の内の、隣接するエッジライン52と拡張エッジライン53との間にある各交点(頂点)58は、拡張エッジライン53に向かって伸び、途中に断線部54を有する金属細線40に接続されるか、又は他の第3セルの頂点に繋がる金属細線40に接続されるか、若しくは、孤立した端点となり、いずれの金属細線40に接続されない。なお、図示例においては、エッジライン52及び62,64に沿って少し拡張された位置において、電極パターン48を構成する複数の金属細線40に断線部54が設けられて、導通電極50及び60と、それぞれの両側のダミー電極56及び66との間を物理的に離間させ、導通電極50及び60と、ダミー電極56及び66とを電気的に絶縁(遮断)しているが、本発明はこれに限定されず、ダミー電極56及び66を設けない構成としても良い。この場合には、断線部54の外側には、金属細線40は存在しないし、孤立した端点の外側のどのような延長上にも金属細線40は存在しない。
換言すれば、導通電極50及び60においては、第1セル45aに該当するセル46の多角形の頂点を構成する金属細線40の交点58が、エッジライン52及び62,64からその外側に所定の突出し量離間する範囲以内の領域にある第2セル45bの内の第3セル45cに該当する場合には、エッジライン52及び62,64との交差位置59に断線部54を設けないということができる。また、導通電極50及び60の電極形状の両側の各エッジライン52及び62,64と交差する金属細線40からなるセル46(第1セル45a)の内、エッジライン52及び62,64からその外側に所定の突出し量離間した拡張エッジライン53,63より内側に、閉じた状態でセル全体(全頂点)が含まれるセル46(第2セル45bの中の第3セル45c)には、セル46を構成する金属細線40とエッジライン52及び62,64との交差位置に断線部54を設けないということができる。
上述した導通電極50及び60の例では、エッジライン52及び62,64との交差位置59に断線部54を設けない金属細線40の交点(頂点)58及び第3セル45cに該当するセル46は、エッジライン52及び62,64からその外側に所定の突出し量離間する範囲以内の領域(エッジライン52及び62,64と拡張エッジライン53及び63との間の領域)にある全ての交点58、及びこれらの全ての交点58に係る全てのセル46、又は拡張エッジライン53,63より内側に、閉じた状態でセル全体(頂点)が含まれる第2セル45bに該当する全てのセル46である。即ち、図示例では、第2セル45bに該当する全てのセル46は、全て第3セル45cである。
しかしながら、本発明はこれに限定されず、第3セル45cに該当するセル46は、セル46の個数割合で第2セルに該当する全てのセル46の50%以上のセル46であれば良い。または、断線部54を設けない金属細線40の交点(頂点)58は、エッジライン52及び62,64と拡張エッジライン53,63との間の領域にある全ての交点58の50%以上の交点(頂点)58であれば良いし、第3セル45cに該当するセル46は、これらの交点58に係るセル46であれば良い。
本発明では、第2セル45bの内の50%以上のセル46を第3セル35cとする必要がある。
このため、第1セル45aに含まれる第2セル45bの内の50%未満のセル46においては、エッジライン52及び62,64と交差する金属細線40の交差位置59において断線部54が設けられることになる。即ち、第3セル45cに該当する複数のセル46を構成する金属細線を除いて、第1セル45aを構成する金属細線40とエッジライン52及び62,64との交差位置59には、断線部54が設けられることになる。
本発明において、第2セルに該当する全てのセルの内の50%以上のセル、又は上記交点において、エッジラインとの交差位置に断線部を設けない理由は、エッジラインとの交差位置に断線部を設けないセルや交点(頂点)が50%未満では、エッジライン近傍で閉じたセルやその交点が少なくなるため、抵抗が増加し、高抵抗化を招くからである。
なお、図3(A)、(B)及び図4(A)、(B)に示す例では、導通電極50及び60の電極形状のエッジライン52及び62,64からその外側への突出し量は40μmであるが、本発明においては、これには限定されず、導通電極のメッシュサイズの7%〜20%である必要がある。ここで、メッシュサイズは、隣接するセルが内包される最小サイズの円、即ち当該セルの最小の外接円の直径として定義される。
なお、本発明では、メッシュサイズは、300μm〜600μmの範囲であるのが好ましく、突出し量は、20μm〜120μmの範囲であるのが好ましく、20μm〜100μmの範囲であるのがより好ましい。
本発明で、突出し量をメッシュサイズの7%〜20%に限定する理由は、突出し量を7%未満にすると、抵抗バラつきを減らす効果が小さくなり過ぎるからである。また、突出し量を20%超にすると電極幅の変動が大きくなり過ぎて、静電容量Cm値が上昇し、センサ感度が低下する恐れがあるからである。
また、突出し量を大きくとればとるほど電極の抵抗値を低くできるが、想定した電極のエッジラインから形状が大きくずれる可能性が高くなり、検出時に誤差の原因となる場合がある。
本発明においては、断線部54の長さは、特に制限的ではないが、5μm〜30μmであるのが好ましく、10μm〜20μmであるのがより好ましい。断線部54の長さが5μm未満で短すぎると、異物などによりショートする可能性がある。逆に、30μm超で長すぎると、断線部自身が視認されたり、断線がある非電極部と断線がない電極部の濃度差により視認性が悪化したりする可能性がある。
なお、本発明においては、予め設定された設計上のエッジライン、例えば図3(A)、(B)及び図4(A)、(B)に示す導通電極50及び60の電極形状の両側のエッジライン52及び62,64は、以下のようにして規定することができる。
まず、導通電極50及び60の電極幅に沿って存在する断線部54は、予め設定された電極形状の両側のエッジライン52、62,64に沿ってその近傍に存在するので、存在する全ての断線部54の中心側、即ち内側の点をそれぞれ片側ずつ接続した2つの接続線を作り、それらの2本の全ての断線部54の接続線の中心の回帰直線を求める。求められた回帰直線を近似中心線とし、2本の接続線の各接続線を一定の長さ、例えば突出し量と想定される長さ、図示例では40μmを線幅とする直線と見做して、各接続線を、それぞれがメッシュサイズの5倍以上の長さを持つ、近似中心線に平行な1以上の平行線分領域と近似中心線に対して傾斜した1以上の傾斜線分領域との少なくとも一方に分類する。
例えば、図3(A)に示す導通電極50の場合には、2本の断線部54の接続線は、両側のエッジライン52の近傍に沿った2本の平行線分領域内に存在することとなる。この時、予め設定された電極形状の両側の設計上のエッジライン52の片側のエッジライン52を求めるためには、まず、電極形状の片側にある接続線における平行線分領域で、平行線分領域内の接続線を構成する全ての断線部54の内側の点の回帰直線を求める。次いで、求められた回帰直線より中心側、即ち近似中心線側にある平行線分領域内に存在する2以上の断線部54の内側の点を選び出し、選び出された点を用いて近似中心線に平行な平行線分を生成する。こうして生成された近似中心線に平行な平行線分を、予め設定された設計上のエッジライン52として規定することができる。こうして片側の設計上のエッジライン52を規定することができ、同様にして、もう片側の設計上のエッジライン52をも規定することができる。
一方、図4(A)に示す導通電極60の場合には、両側の全断線部54の内側の点をそれぞれに接続した2本の接続線は、両側のエッジライン62,64の平行な平行線分62a及び64a並びに62d及び64dのそれぞれの近傍に沿った4つの平行線分領域と、中心線に対して傾斜する傾斜線分62b及び64b、並びに傾斜線分62c及び64cのそれぞれの近傍に沿った4つの傾斜線分領域とに分類される。この時、予め設定された電極形状の両側の設計上のエッジライン62及び64の内の片側のエッジライン、例えばエッジライン62を求めるためには、この片側の接続線における2つの平行線分領域では、上述したように、各平行線分領域内の接続線を構成する全ての断線部54の内側の点の回帰直線より中心側にある平行線分領域内に存在する2以上の断線部54の内側の点を用いてそれぞれ近似中心線に平行な2本の平行線分を生成する。こうして生成された近似中心線に平行な平行線分を、予め設定された設計上のエッジライン62の平行線分62a及び62dとして規定することができる。こうして、設計上のエッジライン62の平行線分62a及び62dを規定することができ、同様にして、もう片側の設計上のエッジライン64の平行線分64a及び64dをも規定することができる。
また、片側のエッジライン62を求めるためには、この片側の接続線における2つの傾斜線分領域では、各傾斜線分領域内の接続線を構成する全ての断線部54の内側の点の回帰直線をそれぞれ求める。求められた各回帰直線より中心側にある各傾斜線分領域内に存在する1以上の断線部54の内側の点をそれぞれ選び出し、それぞれ選び出された点を用いて、近似中心線に対してそれぞれ同じ角度で傾斜する2本の傾斜線分を生成する。こうして生成された2本の傾斜線分が、予め設定された設計上のエッジライン62の傾斜線分62b及び62cとして規定される。こうして、設計上のエッジライン62の傾斜線分62b及び62cが規定され、同様にして、もう片側の設計上のエッジライン64の傾斜線分64b及び64cも規定される。
以上のようにして、導通電極の予め設定された電極形状の両側の設計上のエッジラインを、製造された実際の導通電極に存在する多数の断線部から規定することができる。
ここで、本発明に用いられる導通電極の電極パターンは、セルの多角形を構成する頂点の角度、辺の長さ、辺の数及び多角形のピッチ等の少なくとも1つに対して不規則性が付与されたランダムパターンである。ランダムパターンでは交点が一定の位置に配列しないために電極エッジを設計した場合に本発明のような設計を入れないと電極ごとの導電性がばらつきやすくなる。
図3(A)及び(B)に示す導通電極50の電極パターン48及びダミー電極56の電極パターン48は、複数の菱形のセル46が組み合わさって構成されたランダム電極パターンであり、菱形セル46を構成する辺の長さや配置ピッチに対しても不規則性が付与されたランダムパターンである。なお、図4(A)及び(B)に示す導通電極60及びダミー電極66も、図10(A)及び(B)に示す導通電極100及びダミー電極102も、同じの電極パターン48を有するので、以下では、図3(A)及び(B)に示す導通電極50及びダミー電極56を代表例として説明する。
導通電極50及びダミー電極56の電極パターン48を構成する金属細線40により形成されるセル46の形状は、菱形であるが、本発明はこれに限定されず、多角形であれば良いが、例えば、正三角形、二等辺三角形、直角三角形等の三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形等の四角形、(正)六角形、(正)八角形等の(正)n角形、星形等を組み合わせた幾何学図形が挙げられる。
なお、「多角形」には、幾何学的に完全な多角形のみならず、完全な多角形に対し軽微な変更を加えた「実質的な多角形」も含まれるものとする。軽微な変更の例示として、金属細線40により形成されるセル46の形状と比べて微小な点要素及び線要素の付加、セル46を形成する金属細線40の各辺の部分的欠損、ならびに構成する辺が曲線を含む等が挙げられる。
金属細線40は、特に限定されるものではなく、例えば、ITO、Au、Ag又はCuにより形成される。また、金属細線40は、ITO、Au、Ag又はCuに、さらにバインダを含むものにより構成してもよい。金属細線40は、バインダを含むことにより、曲げ加工しやすくなり、かつ曲げ耐性が向上する。このため、金属細線40はバインダを含む導体により構成することが好ましい。バインダとしては、導電性フィルムの配線に利用されるものを適宜用いることができ、例えば、特開2013−149236号公報に記載されているものを用いることができる。
第1検出電極20及び第2検出電極30を構成する導通電極50とダミー電極56との金属細線40の形成方法は、特に限定されるものではない。例えば、感光性ハロゲン化銀塩を含有する乳剤層を有する感光材料を露光し、現像処理を施すことによって形成することができる。また、基体18上に金属箔を形成し、各金属箔上にレジストをパターン状に印刷するか、又は全面塗布したレジストを露光し、現像することによってパターン化して、開口部の金属をエッチングすることにより、金属細線40に断線部54が設けられた導通電極50及びダミー電極56を形成することができる。これ以外にも、第1検出電極20及び第2検出電極30を構成する導通電極50とダミー電極56との形成方法としては、上述の導体を構成する材料の微粒子を含むペーストを印刷し、ペーストに金属めっきを施す方法、及び上述の導体を構成する材料の微粒子を含むインクを用いたインクジェット法を用いる方法が挙げられる。
なお、第1の端子部22、第1引出配線24、第2の端子部32、及び第2引出配線34も、例えば、上述の金属細線40の形成方法により同時にあるいは別々に形成することができる。
導通電極50の電極幅、及び導通電極60の電極幅は、特に制限されないが、例えば、0.3mm〜7.0mmであることが好ましく、受信電極では、0.5mm〜3.0mmであることがより好ましく、駆動電極では、3.0mm〜6.0mmであることがより好ましい。ここでいう電極幅は、導通電極50及び導通電極60等の導通電極の延在方向(一方向)に垂直な方向の長さということができ、2本のエッジライン52間の距離として定義できるが、導通電極60のように途中で幅が変わる形状の場合は、最も狭い部分を指す。
ここで、電極幅が狭いほど、導通電極の交点、即ち閉じたセルの数を増やした効果は大きいが、上記範囲の下限値より細くなると、交点及び閉じたセルの絶対数が少なくなるため、全体が高抵抗となり好ましくない。一方、電極幅が広いと、導通電極の交点及び閉じたセルの絶対数が多いため、導通電極の交点、即ち閉じたセルの数を増やした効果は小さくなる。したがって、上述の受信電極の範囲であれば、本発明の高い効果が生じやすくなる。
金属細線40の線幅は、特に制限されないが、例えば0.5μm〜30μmであれば良く、1.0μm〜10μmであることが好ましく、1.0μm〜7μmであることがより好ましく、1.0μm〜4μmであることが最も好ましい。上述の範囲であれば、第1検出電極20と第2検出電極30を比較的容易に低抵抗にできる。
金属細線40がタッチパネル用導電性フィルムにおける周辺配線(例えば、第1及び第2引出配線24及び34)として適用される場合には、金属細線40の線幅は500μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、30μm以下が特に好ましい。上述の範囲であれば、低抵抗のタッチパネル電極を比較的容易に形成できる。
また、金属細線40がタッチパネル用導電性フィルムにおける周辺配線として適用される場合、タッチパネル用導電性フィルムにおける周辺配線は、メッシュ電極パターンとすることもでき、その場合、線幅は特に制限されないが、30μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましく、10μm以下がさらに好ましく、9μm以下が特に好ましく、7μm以下が最も好ましく、0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましい。上述の範囲であれば、低抵抗の周辺配線を比較的容易に形成できる。タッチパネル用導電性フィルムにおける周辺配線をメッシュパターンとすることによって、検出電極(導電層)、端子部、周辺配線(引出配線)の均一性を高めることができる他、透明粘着層を貼合した場合に、検出電極、端子部、周辺配線のピール強度を一定にでき、面内分布が小さくできる点で好ましい。
金属細線40の厚みは、特に制限されないが、0.001μm〜200μmであることが好ましく、30μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることがさらに好ましく、0.01μm〜9μmであることが特に好ましく、0.05μm〜5μmであることが最も好ましい。上述の範囲であれば、低抵抗で、耐久性に優れた検出電極、端子部、周辺配線を比較的容易に形成できる。
保護層42は、第1検出電極20を、保護層44は、第2検出電極30を保護するためのものである。保護層42、及び44は、その構成は、特に限定されるものではない。例えば、ガラス、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリル樹脂(PMMA)等を用いることができる。
接着層41、及び43は、それぞれ保護層42、及び44を基体18に固定するものである。いずれも、例えば、光学的透明な粘着剤(OCA)及びUV硬化樹脂等の光学的透明な樹脂(OCR)を用いることができる。
ところで、第1検出電極20及び第2検出電極30の少なくとも一方には、本発明の特徴とする導通電極、例えば、図3(A)及び図4(A)に示す導通電極50及び60を用いる必要がある。この際には、導通電極50及び60と共に、それぞれダミー電極56及び66を用いるのが好ましい。
なお、導通電極50及び60等の本発明の導通電極が、第1検出電極20及び第2検出電極30の一方に用いられている場合には、他方の電極は、いかなる導通電極を用いても良く、例えば、導通電極50及び60等の本発明の導通電極でも良いし、図10(A)及び(B)に示す従来型の導通電極100を用いても良いし、その他の従来公知の電極を用いても良い。
なお、本発明の導電性フィルム12では、第1検出電極20を観察側(トップ側ともいう)の電極とすると、第2検出電極30は、ディスプレイ側(ボトム側ともいう)の電極と言うことになる。
ところで、本発明の導電性フィルム12をタッチパネルセンサとして用いる場合には、検出の容易さや精度の点から、トップ側の第1検出電極20に電極幅の狭い電極が用いられ、ボトム側の第2検出電極30には、電極幅の広い電極が用いられることが好ましい。このような場合には、本発明の導通電極、例えば、図3(A)及び図4(A)に示す導通電極50及び60を、トップ側の第1検出電極20に用いるのが好ましい。これに対し、第2検出電極30においては、電極幅を広くとることができ、閉じたセルからなる交点の数は十分に確保されるので、本発明を適用する効果が薄いため、図10(A)及び(B)に示す従来型の導通電極100を用いることができるし、その他の従来公知の電極を用いることもできる。なお、このような場合に、第2検出電極30においても、本発明の導通電極を用いても良いのは勿論である。
なお、図3(A)に示す導通電極50、図4(A)に示す導通電極60、及び図10(A)及び(B)に示す従来型の導通電極100は、いずれもランダム電極パターン48からなるものであるので、これらの少なくとも1種の導通電極を第1検出電極20及び第2検出電極30の両方に対して用いた場合には、第1検出電極20及び第2検出電極30の各電極パターン48の金属細線40の視認や、第1検出電極20及び第2検出電極30の両電極パターン48の合成電極パターンの視認、具体的には合成電極パターンと表示装置のブラックマトリックス(BM)、又はRGB画素等の画素配列パターンとの干渉によるモアレの視認を低減することができる。
本発明の第1実施形態に係る導電性フィルム及びこれを備えるタッチパネルセンサは、基本的に以上のように構成される。
図2に示す第1実施形態の導電性フィルム12においては、基体18の上側及び下側の両側の表面にそれぞれ第1及び第2検出電極20及び30が形成されているが、本発明はこれに限定されず、第1及び第2検出電極20及び30が基体18の片側に絶縁層を介して配置される構造としても良いし、図5に示す本発明の第2実施形態の導電性フィルム12Aのように、2つの基体18及び19のそれぞれ一方の表面(図5中上側の面)に複数の金属細線40からなる第1検出電極20及び第2検出電極30を形成した導電性フィルム要素を2つ重ねる構造としても良い。
図5に示す本発明の第2実施形態の導電性フィルム12Aは、図5中、下側の第2基体19と、この第2基体19の上側表面19aに形成された複数の金属細線40からなる第2検出電極30を有する第2電極層36と、第2電極層36上に第2検出電極30の複数の金属細線40を覆うように形成された接着層47と、この接着層47によって第2電極層36上に接着されて配置される上側の第1基体(基体)16と、この第1基体18の上側表面16aに形成された複数の金属細線40からなる第1検出電極20を有する第1電極層26と、第1電極層26上に接着層41を介して接着される保護層42とを有する。
ここで、第1検出電極20及び第2検出電極30の少なくとも一方には、本発明の導通電極、例えば、金属細線40による複数のセル46によって構成されるランダム電極パターン48からなる導通電極50、60が用いられる必要があるのは、図2に示す例と同様である。
なお、図5に示す本発明の第2実施形態の導電性フィルム12Aでは、第1電極層26には第1検出電極20のみ、第2電極層36には第2検出電極30のみを備えているが、本発明はこれに限定されず、図2に示す本発明の第1実施形態の導電性フィルム12と同様に、第1電極層26及び第2電極層36には、それぞれダミー電極28及び38を備えていても良い。
したがって、図5に示す導電性フィルム12Aにおいても、図2に示す導電性フィルム12と同様に、第1検出電極20及び第2検出電極30を構成しても良いので、その詳細な説明は省略する。
本発明の第2実施形態に係る導電性フィルムは、基本的に以上のように構成される。
図1に示す第1実施形態の導電性フィルム12においては、同様な電極幅を持つ複数の第1検出電極20と同様な電極幅を持つ複数の第2検出電極30とを直交させているが、本発明はこれに限定されず、図6に示すように、第1検出電極70と第2検出電極80とが異なる電極幅を持つものであっても良い。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る導電性フィルムの一例を模式的に示す平面図であり、図7は、図6に示す導電性フィルムの観察側の電極の構成を模式的に示す平面図であり、図8は、図6に示す導電性フィルムの観察側と逆側の電極の構成を模式的に示す平面図である。
同図に示す本発明の第3の実施形態に係る導電性フィルム12Bは、第1及び第2の実施形態と同様な断面構造、例えば図2又は図5に示す断面構造を持つものであり、平面視による構成が異なるものであるので、断面構造についての説明は省略する。
図6に示す導電性フィルム12Bは、本発明に係る導通電極72によって構成される複数の第1検出電極70と、本発明に係る導通電極82によって構成される複数の第2検出電極80とを有し、両者を直交させるように配置させたものである。第1検出電極70において、導通電極72は、内部に非導通部74を備え、全体として櫛形の構造を有する。
第1検出電極70の導通電極72の電極パターンと第2検出電極80の導通電極82の電極パターンとにより、組合せパターンが形成される。なお、導通電極82は、本発明に係る導通電極を用いるのが好ましいが、図10(A)及び(B)に示す従来の導通電極100であっても、従来公知の電極であっても良い。
図6において、ダミー電極76が導通電極72と同様に金属細線40により構成される。また、導通電極72に形成される非導通部74が導通電極72と同様に金属細線40により構成される。導通電極72とは電気的に分離され、かつ非導通部74とダミー電極76とを金属細線40により構成することによって、いわゆるダミー配線部が形成される。ダミー配線部を形成することによって、不規則性が付与された間隔で配置される金属細線40のランダムセル46により略全面が覆われることとなる。これにより、視認性の低下を防止することができる。
同様に、ダミー電極84が、導通電極82と同様に金属細線40により構成される。導通電極82と電気的に分離され、かつダミー電極84を金属細線40により構成することにより、いわゆるダミー配線部が形成される。ダミー配線部を形成することによって、不規則性が付与された間隔で配置される金属細線40のランダムセル46により略全面が覆われることとなる。これにより視認性の低下を防止することができる。金属細線40により構成されるダミー配線部は、金属細線40に断線部54を有し、導通電極72及び導通電極82と電気的に分離される。
図7は、図6に示す導電性フィルム12Bの観察側の電極の構成を模式的に示す。図7には、さらに2種類の導通電極72を示す。第1検出電極70は金属細線40による多数のセル46にて構成された2つの導通電極72を備える。各導通電極72は、一端において、第1の端子部22と電気的に接続される。各第1の端子部22は各第1引出配線24の一方端と電気的に接続される。各第1引出配線24は、他方端で、図示しないFPCに電気的に接続される。各導通電極72はダミー電極76により電気的に分離される。
各導通電極72は第1方向(X方向)に延在し、並列して配列される。各導通電極72は各導通電極72と電気的に分離するスリット状の非導通部74を備える。各導通電極72は各非導通部74により分割される複数の副導通電極列78を備える。スリット状の非導通部74は他方端に開放されている。
このように、副導通電極列78及び導通電極72は、電極幅が狭くなるので、本発明の特徴とする導通電極により構成することが特に好ましい。
図7に示すように、スリット状の非導通部74を備えることによって、導電性フィルム12Bの端部側に位置する(図7において上側)導通電極72は櫛形構造となる。本実施の形態において、導通電極72は2つの非導通部74を有しており、これにより3本の副導通電極列78が形成される。副導通電極列78の数に関しては、3本に限定されるものではない。各副導通電極列78は、各第1の端子部22とそれぞれ接続されているので、同電位となる。
なお、導電性フィルム12Bにおいて、図7に示すように、各導通電極72は内部に導通電極72と電気的に分離された非導通部74を備えており、各導通電極72の面積Aと各非導通部74の面積Bとした場合、5%<(B/(A+B))×100<97%の関係を満たすことが好ましい。面積Aは、一つの導通電極72の一端から他端までの全体の面積であり、面積Bは、一つの導通電極72の一端から他端までに含まれる非導通部74の面積である。また、10%≦(B/(A+B))×100≦80%の関係を満たすことがより好ましく、10%≦(B/(A+B))×100≦60%の関係を満たすことがさらに好ましい。
図7は、さらに別の導通電極72を示す。導電性フィルム12Bの中央に位置する(図7において下側)導通電極72は、他方端に、追加の第1の端子部23を備えている。スリット状の非導通部74は導通電極72内に閉じられる。追加の第1の端子部23を設けることによって各導通電極72の検査を容易に行うことができる。
本実施形態において、導通電極72の面積A1と非導通部74の面積B1とした場合、10%≦(B1/(A1+B1))×100≦80%が好ましく、40%≦(B1/(A1+B1))×100≦60%であることがさらに好ましい。この範囲とすることにより、指が接触したときと、指が接触していないときの静電容量の差を大きくできる。つまり、検出精度を高めることができる。
図7における導通電極72の面積A1と非導通部74の面積Bとは、副導通電極列78に対して接するように仮想ラインを引き、この仮想ラインで囲まれる面積を計算することで求める。
副導通電極列78の幅の合計幅をWaと、非導通部74の幅の合計とダミー電極76の幅との合計をWbとした場合、Wa≦(Wa+Wb)/2を満たす。
ここで、図7に示すように副導通電極列78の幅a1、a2、a3の合計がWaとなり、非導通部74の幅b1、b2とダミー電極76の幅b3との合計がWbとなる。
他の実施形態では、さらに、好ましくは、各副導通電極列78の幅の合計幅Waと、各非導通部74の幅の合計幅Wbとが、1.0mm≦Wa≦5.0mm、及び1.5mm≦Wb≦5.0mmの関係を満たすのが良い。人の平均的な指の大きさを考慮すると、この範囲とすることにより、より正確に位置を検出することができる。さらに、Waの値について、1.5mm≦Wa≦4.0mmが好ましく、2.0mm≦Wa≦2.5mmがさらに好ましい。また、さらに、Wbの値について、1.5mm≦Wb≦4.0mmが好ましく、2.0mm≦Wb≦3.0mmがさらに好ましい。
第1検出電極70を構成する金属細線40は、上述したように、30μm以下の線幅を有する。第1検出電極70を構成する金属細線40は、金、銀、銅などの金属材料や金属酸化物等の導電材料で構成される。
第1検出電極70は、交差する金属細線40により構成される複数のセル46を含んでいる。セル46は金属細線40で囲まれる開口領域を含んでいる。セル46は250μm〜900μmの長さの一辺を有する。一辺の長さは、好ましくは300μm〜700μmであることが望ましい。
本実施の形態における導通電極72では、可視光透過率の点から開口率は85%以上であることが好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、95%以上であることが最も好ましい。開口率とは、所定領域において第1検出電極70の金属細線40を除いた透光性部分が全体に占める割合に相当する。
図8に示すように、第2検出電極80は金属細線40による多数のセル46にて構成される。第2検出電極80は、第1方向(X方向)と直交する第2方向(Y方向)に延び、並列に配列された複数の導通電極82を備える。各導通電極82は、ダミー電極84により電気的に分離される。
各導通電極82は、第2の端子部32と電気的に接続される。各第2の端子部32は導電性の第2引出配線34と電気的に接続される。各導通電極82は、一端において、第2の端子部32と電気的に接続される。各第2の端子部32は各第2引出配線34の一方端と電気的に接続される。各第2引出配線34は、他方端で、図示しないFPCに電気的に接続される。各導通電極82は第2方向に沿って、実質的に一定の幅を有する短冊構造で構成される。但し、各導通電極82は短冊形状に限定されるものではない。
第2検出電極80は、他方端に、追加の第2の端子部33を設けてもよい。追加の第2の端子部33を設けることによって各導通電極82の検査を容易に行うことができる。
第2検出電極80を構成する金属細線40は、第1検出電極70と実質的に同じ線幅、実質的に同じ材料により構成される。第2検出電極80は交差する金属細線40により構成される複数のセル46を含んでおり、実質的に同じ形状を有する。セル46の一辺の長さ、セル46の開口率についても同等となる。
図7では、第1検出電極70として金属細線40により構成される導通電極72を示す。導通電極72に加えて、第1検出電極70にダミー配線部を形成することができる。ダミー配線部は、導通電極72と同様に金属細線40により構成されるが、導通電極72とは電気的に分離される。図7で示される第1検出電極70について、ダミー配線部は、隣接する導通電極72の間、及び非導通部74の領域に形成される。
また、図8で示される第2検出電極80について、ダミー配線部は、隣接する導通電極82の間の領域に形成される。導電性フィルム12Bにおいて、ダミー配線部を有する第1検出電極70とダミー配線部を有する第2検出電極80とが対向配置される。平面視では、導電性フィルム12Bは重なったセルを有するように見える。これにより導電性フィルム12Bの視認性の劣化を防止することができる。
本発明の第2実施形態に係る導電性フィルムは、基本的に以上のように構成される。
以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
(実施例1)
実施例1として、図9に示すように、帯状の導通電極90に横断するように等間隔で9本の導電ポイント(端子)X1〜X10を設け、導通電極90を9つの領域X1−X2、X2−X3、X3−X4、X4−X5、X5−X6、X6−X7,X7−X8、X8−X9及びX9−X10に分けて、各領域X1−X2〜X9−X10のポイント間の抵抗を抵抗計により測定した。その測定結果を表1に示す。
なお、実施例1の導通電極のランダム電極パターンでは、菱形メッシュのセル46のピッチPが352μmであり、菱形のセル46の一辺の傾斜角度θが30°の定型メッシュ電極パターンの菱形のピッチPに±10%以内のランダム性を付与してあり、実施例1の導電電極90における突出し量を30μmに設定した。また、帯状の導通電極90の電極幅は、5mmであった。
(実施例2〜3、及び比較例1〜3)
実施例2〜3及び比較例1〜3として、実施例1の図9に示すような帯状の導通電極90に対して、突出し量を変えた帯状の導通電極を作成し、実施例1の図9に示すように、同様に、作成された導通電極に9本の導電ポイント(端子)X1〜X10を設け、9つの領域X1−X2〜X9−X10に分けて、各領域X1−X2〜X9−X10のポイント間の抵抗をそれぞれ抵抗計により測定した。その測定結果を表1に示す。
なお、表1に示すように、実施例2〜3及び比較例1〜3では、突出し量は、それぞれ40μm、50μm、0μm、20μm、及び90μmに設定された。
表1には、以上のようにして実施例1〜3及び比較例1〜3でそれぞれ測定されたポイントX1〜X10の各領域X1−X2〜X9−X10のポイント間抵抗値(Ω)を示す。
実施例1〜3及び比較例1〜3の各例において各領域X1−X2〜X9−X10のポイント間抵抗値と、その中の最も低い抵抗値との差分を求め、求められた差分の最も低い抵抗値に対する割合(百分率%)を抵抗ばらつきとして求めた。その測定も表1に示す。
こうして得られた実施例1〜3及び比較例1〜3の各例の各領域のポイント間X1−X2〜X9−X10の抵抗ばらつきを評価した。評価では、抵抗ばらつきが20%以下である場合をOK、20%未満である場合をNGとして評価した。その測定も表1に示す。
表1に示す結果から、分かるように、比較例1,2,および3では、20%以上の抵抗ばらつき(NG)を示す領域が存在するが、実施例1,2,および3では、抵抗ばらつきは、最も大きい領域(実施例1の領域X3−X4)でも11.0%であり、領域間の抵抗ばらつきを半減できたことが分かる。
以上から、本発明の効果は明らかである。
以上に、本発明に係る導電性フィルム、及びこれを備えるタッチパネルセンサについて種々の実施形態及び実施例を挙げて説明したが、本発明は、上述の実施形態及び実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しないかぎり、種々の改良や設計の変更を行っても良いことはもちろんである。
10 タッチパネルセンサ
12、12A、12B 導電性フィルム
14 コントローラ
16 FPC(フレキシブル配線基板)
18 基体
20、70 第1検出電極
22,23,32,33 端子部
24、34 引出配線
26,36 電極層
28,38,56、66、76、84 ダミー電極
30、80 第2検出電極
40 金属細線
41,43,47 接着層
42,44 保護層
46 セル(開口部)
48 ランダム電極パターン
50,60、72,82、90 導通電極
52,62,64 エッジライン
54 断線部
58 交点
59 交差位置
74 非導通部
78 副導通電極列
なお、金属細線メッシュにより構成される導電性フィルムにおいて、ランダムなセル、例えばサイズの異なる複数の多角形セルを用いて電極を構成した場合、図10(A)及び(B)に示すように、電極形状のエッジライン52に合わせてランダム電極パターン48のセル46を形成する金属細線40に断線部54を入れて、ダミー電極102を電気的に分離して導通電極100を形成する。こうすると、セル46を構成する金属細線40の交点(セル46の多角形の頂点)58の位置によっては、交点58の内側で断線されることになる。このような交点58を持つセル46は、開放されたセル46となるため、抵抗が高い部分が発生し、電極の抵抗値にばらつきが生じるという問題が生じやすいことがわかった。
また、特許文献1及び2に開示のように、電極幅が広くできる場合には、電極幅を広げて対応することによって、金属細線による電極において、金属細線の交点の数を所定数確保することができるので、開放されたセルがあってもその影響を無くす、若しくは抑制することが可能であるが、電極幅の設計自由度が無くなるという課題が生じる。
タッチパネルセンサ10は、透明電極層を備え、センサ部を構成する本発明の導電性フィルム12と、コントローラ14と、導電性フィルム12とコントローラ14とを接続するFPC(フレキシブル配線基板)16とを有する。
タッチパネルセンサ10の導電性フィルム12におけるセンサ部の構成は、特に制限されないが、通常、2層構造の検出電極(例えば、図1中方向に延びる複数の第1検出電極20及び図1中方向に延びる複数の第2検出電極30)を有し、指等の物体が接触又は近接した2層構造の検出電極間の静電容量変化を検出し、IC制御回路等からなるコントローラ14により指等の物体の位置座標を算出し、特定する。コントローラ14は、導電性フィルム12の外部機器であり、導電フィルム12の主面側(操作側、観察側)からの接触位置又は近接位置を検出する検出制御部を構成するもので、例えば静電容量式のタッチパネルセンサの位置検出に利用される公知のものを用いることができる。
次に、このような第1セル45aに含まれる第2セル45bの内、セル46の個数割合で、第2セル45bに含まれる50%以上の複数のセル46(46a、46b等)を第3セル45cとして定義する。
この第3セル45cを構成する金属細線40を除く、第1セル45aの金属細線40には、エッジライン52との交差位置59において、断線を入れて断線部54を設ける。即ち、第3セル45cを除く、50%未満の第2セルの金属細線40、及び第2セルの金属細線40を除く、第1セル45aの金属細線40には、エッジライン52上に断線を入れて断線部54を設ける。
一方、第3セル45cにおいては、エッジライン52上の金属細線40であっても、断線を入れない、即ちエッジライン52と金属細線40との交差位置59であっても、断線部54を設けない。したがって、第3セル45cは、閉じたセル46となる。
このように、導通電極50においては、第3セル45cにおいてエッジライン52上の金属細線40に断線部54を設けない代わりに、第3セル45cの交点(頂点)58の外側の拡張エッジライン53に直接延びる金属細線40、即ち外側方向に隣接するセル46を構成する金属細線40に断線を入れて断線部54を設ける。
こうすることにより、導通電極50は、エッジライン52が一部、即ち部分的に拡張されたセル構造を持つ電極形状となる。
具体的には、図3(A)及び(B)に示す例は、ランダム電極パターン48が、菱形メッシュのピッチPが200μm、及び菱形の辺の傾斜角度θが30°の定型電極パターンの菱形のピッチPに付与されたランダム性が±10%であり、本発明の導通電極50における突出し量を、40μmに設定した例である。
このとき、拡張エッジライン53より内側にセル全体(全頂点)が含まれるセル46aは、第1セル45aであり、そのセル46aの交点(頂点)58aは、エッジライン52から外側に0.02029mm(20.29μm)離れた位置にあり、拡張エッジライン53より内側、即ち上述した突出し量40μm以内の範囲にあるので、第2セル45bである。
このようなセル46aでは、交点(頂点)58aの外側の拡張エッジライン53に直接延びる(外側方向に隣接するセル46を構成する)2本の金属細線40に断線が入れられて2つの断線部54が設けられる。その結果、セル46aは、構成する金属細線40のいずれにも断線部54が設けられていない第3セルであり、閉じた状態のまま閉じたセル46として残される。
上述したように、導通電極50及び60においては、その電極形状の両側のエッジライン52及び62,64にかかるセル46(第1セル45a)を構成する金属細線40は、これらのセル46が拡張エッジライン53及び63の内側にセル全体(全頂点)がある(第2セル45bである)時、セル46の多角形の頂点を構成する金属細線40の交点58がエッジライン52及び62,64からその外側に所定の突出し量、例えば、図示例では40μm離間する範囲以内の領域にあるセル46(第3セル45c)を構成する金属細線40を除いて、エッジライン52との交差位置59に断線部54を有しているということができる。また、このような交点(頂点)58が上記突出し量範囲以内にあるセル46と当該交点58を共有する外側の(外側方向に隣接する)セル46を構成する金属細線40は、当該交点58に隣接する位置で断線部54を有しているということができる。
したがって、第3セル45cに該当する複数のセル46の複数の交点(頂点)58の内の、隣接するエッジライン52と拡張エッジライン53との間にある各交点(頂点)58は、拡張エッジライン53に向かって伸び、途中に断線部54を有する金属細線40に接続されるか、又は他の第3セルの頂点に繋がる金属細線40に接続されるか、若しくは、孤立した端点となり、いずれの金属細線40に接続されない。なお、図示例においては、エッジライン52及び62,64に沿って少し拡張された位置において、電極パターン48を構成する複数の金属細線40に断線部54が設けられて、導通電極50及び60と、それぞれの両側のダミー電極56及び66との間を物理的に離間させ、導通電極50及び60と、ダミー電極56及び66とを電気的に絶縁(遮断)しているが、本発明はこれに限定されず、ダミー電極56及び66を設けない構成としても良い。この場合には、断線部54の外側には、金属細線40は存在しないし、孤立した端点の外側のどのような延長上にも金属細線40は存在しない。
ここで、本発明に用いられる導通電極の電極パターンは、セルの多角形を構成する頂点の角度、辺の長さ、辺の数及び多角形のピッチ等の少なくとも1つに対して不規則性が付与されたランダムパターンである。ランダムパターンでは交点が一定の位置に配列しないために電極エッジを設計した場合に本発明のような設計を入れないと電極ごとの導電性がばらつきやすくなる。
図3(A)及び(B)に示す導通電極50の電極パターン48及びダミー電極56の電極パターン48は、複数の菱形のセル46が組み合わさって構成されたランダム電極パターンであり、菱形セル46を構成する辺の長さや配置ピッチに対しても不規則性が付与されたランダムパターンである。なお、図4(A)及び(B)に示す導通電極60及びダミー電極66も、図10(A)及び(B)に示す導通電極100及びダミー電極102も、同じ電極パターン48を有するので、以下では、図3(A)及び(B)に示す導通電極50及びダミー電極56を代表例として説明する。
図5に示す本発明の第2実施形態の導電性フィルム12Aは、図5中、下側の第2基体19と、この第2基体19の上側表面19aに形成された複数の金属細線40からなる第2検出電極30を有する第2電極層36と、第2電極層36上に第2検出電極30の複数の金属細線40を覆うように形成された接着層47と、この接着層47によって第2電極層36上に接着されて配置される上側の第1基体(基体)18と、この第1基体18の上側表面18aに形成された複数の金属細線40からなる第1検出電極20を有する第1電極層26と、第1電極層26上に接着層41を介して接着される保護層42とを有する。
ここで、第1検出電極20及び第2検出電極30の少なくとも一方には、本発明の導通電極、例えば、金属細線40による複数のセル46によって構成されるランダム電極パターン48からなる導通電極50、60が用いられる必要があるのは、図2に示す例と同様である。
以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
(実施例1)
実施例1として、図9に示すように、帯状の導通電極90に横断するように等間隔で9本の導電ポイント(端子)X1〜X10を設け、導通電極90を9つの領域X1−X2、X2−X3、X3−X4、X4−X5、X5−X6、X6−X7,X7−X8、X8−X9及びX9−X10に分けて、各領域X1−X2〜X9−X10のポイント間の抵抗を抵抗計により測定した。
その測定結果を表1に示す。
なお、実施例1の導通電極のランダム電極パターンでは、菱形メッシュのセル46のピッチPが352μmであり、菱形のセル46の一辺の傾斜角度θが30°の定型メッシュ電極パターンの菱形のピッチPに±10%以内のランダム性を付与してあり、実施例1の導通電極90における突出し量を30μmに設定した。また、帯状の導通電極90の電極幅は、5mmであった。

Claims (14)

  1. 一方向に延在する複数の導通電極を有する透明電極層を備え、
    前記導通電極は、金属細線による多角形の複数のセルにより構成され、
    前記複数のセルは、ランダム形状であり、
    前記導通電極は、前記一方向に延在する予め設定された電極形状を持ち、
    前記複数のセルは、前記電極形状の両側の各エッジラインと交差する前記金属細線からなる複数の第1セルを有し、
    前記複数の第1セルは、前記エッジラインからその外側に一定の距離離間した拡張エッジラインよりも内側に1つのセルを構成する前記金属細線の交点からなる前記多角形の全ての頂点が含まれ、該全ての頂点の内の少なくとも1つの頂点が隣接する前記エッジラインと前記拡張エッジラインとの間に含まれる複数の第2セルを有し、
    前記複数の第2セルの中で、個数割合が50%以上であって、閉じた状態の複数の第3セルを構成する前記金属細線を除いて、前記第1セルおよび前記第2セルを構成する金属細線と前記エッジラインとの交差位置に断線部を有し、
    隣接する前記エッジラインと前記拡張エッジラインとの間にある前記複数の第3セルの各頂点は、前記拡張エッジラインに向かって伸び、途中に断線部を有する前記金属細線に接続されるか、他の第3セルの頂点に繋がる前記金属細線に接続されるか、又は端点であるかのいずれかであり、
    前記一定の距離は、隣接する前記セルが内包される最小サイズの円の直径をメッシュサイズとして定義する場合、前記メッシュサイズの7%〜20%の距離であることを特徴とする導電性フィルム。
  2. 透明絶縁体である基体と、該基体に配置される第1電極を含む第1透明電極層、及び第2電極を含む第2透明電極層とを有し、
    前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方が、前記導通電極である請求項1に記載の導電性フィルム。
  3. 前記第1電極の電極幅は、前記第2電極の電極幅より小さい請求項2に記載の導電性フィルム。
  4. 前記第1電極は、前記導通電極であり、
    前記第2電極は、前記金属細線による複数の多角形のランダム形状なセルにより構成され、前記一方向と直交する直交方向に延在する予め設定された前記電極形状を持ち、
    前記電極形状の両側のエッジラインにかかる前記セルを構成する前記金属細線は、前記エッジラインとの交点に断線部を有する請求項2又は3に記載の導電性フィルム。
  5. 前記第1電極は、前記基体の一方の側に配置され、前記第2電極は、前記基体の他方の側に配置される請求項2〜4のいずれか1項に記載の導電性フィルム。
  6. 前記第1電極、及び前記第2電極は、前記基体の両側の面にそれぞれ形成される請求項2〜5のいずれか1項に記載の導電性フィルム。
  7. さらに、前記基体と異なる、透明絶縁体である第2基体を有し、
    前記第1電極は、前記基体の一方の面に形成され、
    前記第2電極は、前記第2の基体の一方の面に形成され、かつ前記基体の他方の面の側に配置される請求項2〜5のいずれか1項に記載の導電性フィルム。
  8. 前記第1電極、及び前記第2電極は、前記基体の片側に絶縁層を介してそれぞれ形成される請求項2〜4のいずれか1項に記載の導電性フィルム。
  9. 前記エッジラインと前記拡張エッジラインとの間の前記一定の距離は、20μm〜120μmである請求項1〜8のいずれか1項に記載の導電性フィルム。
  10. 前記透明電極層は、前記導通電極に加え、さらに、前記金属細線による複数の多角形のランダムなセルにより構成され、前記一方向に延在する予め設定された電極形状を持ち、前記導通電極と前記断線部によって電気的に絶縁されたダミー電極を有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の導電性フィルム。
  11. 前記透明電極層は、複数の前記導通電極と、複数のダミー電極とを交互に備え、
    前記導通電極は、少なくともその内部に前記導通電極と電気的に分離された非導通部を備え、
    前記導通電極の面積Aと、前記非導通部の面積Bとが、下記式を満足する請求項10に記載の導電性フィルム。
    5%<(B/(A+B))×100<97%
  12. 前記第1電極は、前記第2電極よりも観察側に配置される請求項2〜11のいずれか1項に記載の導電性フィルム。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の導電性フィルムを用いたタッチパネルセンサ。
  14. スタイラスペンを使用して操作される請求項13に記載のタッチパネルセンサ。
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