JPWO2016052669A1 - 複合半透膜 - Google Patents

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Abstract

本発明は、高い耐擦過性を有する複合半透膜を提供することを目的とする。本発明の複合半透膜は、基材および基材上に設けられた多孔性支持層を備える支持膜と、多孔性支持層上に形成されたポリアミド分離機能層とを備え、前記ポリアミド分離機能層が脂肪族多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物から得られるポリアミドの層であり、ポリアミド分離機能層における脂肪族ポリアミドの下記式で表されるアミド基率が0.80以上であり、かつポリアミド分離機能層の厚みが10nm以上50nm以下である。(アミド基率)=(アミド基モル量比)/{(脂肪族多官能アミンモル量比)+(多官能酸ハロゲン化物モル量比)}

Description

本発明は、多価イオンや農薬などを選択的に除去し、イオン半径の小さな一価イオンを透過させる選択除去性を持つ複合半透膜に関する。この膜により、かん水や海水からの塩分除去やミネラル調整、食品分野での塩分除去やミネラル調整などが可能となる。
混合物の分離に関して、溶媒(例えば水)に溶解した物質(例えば塩類)を除くための技術には様々なものがあるが、近年、省エネルギーおよび省資源のためのプロセスとして膜分離法の利用が拡大している。膜分離法に使用される膜には、精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜、逆浸透膜などがあり、これらの膜は、例えば、海水、かん水、有害物を含んだ水などからの飲料水の製造や、飲料水の軟水化、食品用途、工業用超純水の製造、廃水処理、有価物の回収などに用いられている。
現在市販されている逆浸透膜およびナノろ過膜の大部分は複合半透膜であり、支持膜上にゲル層とポリマーを架橋した活性層を有するものと、支持膜上でモノマーを重縮合した活性層を有するものとの2種類がある。なかでも、多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物との重縮合反応によって得られる架橋ポリアミドからなる分離機能層を支持膜上に被覆して得られる複合半透膜は、透過性や選択分離性の高い分離膜として広く用いられている。
一価イオンや、二価イオン、有機物の混合溶液から特定の物質を分離するためにナノろ過膜が広く使われており、脂肪族アミンと酸ハロゲン化物からなるナノろ過膜が提案されている。
ナノろ過膜からエレメントを製造する際に、分離機能層に流路材などが接触することにより分離機能層の表面を傷付けてしまうことがある。また、薬液によるエレメントの膜面汚染物質の洗浄を行う際に、例えばシリカなどの析出成分が分離膜面上で析出することにより、分離機能層の表面を傷付け、分離性能の低下を引き起こすことがある。従って、分離機能層には、そのような物理的外力にも十分に耐える強度を備えていることが要求される。
膜による選択的な除去方法として、例えば特許文献1及び2に、ピペラジンのジアミン成分、またはピペラジンおよび4,4’−ビピペリジンとのジアミン成分に、多官能芳香族カルボン酸塩化物を反応させて得られるポリアミドからなる複合ナノろ過膜が開示されている。
特許文献3及び4では、ピペラジンとトリメシン酸クロリドを反応させて得られる複合逆浸透膜及び複合ナノろ過膜において、製膜時の組成及び濃度について詳細な検討がされている。
日本国特公平1−130707号公報 日本国特開2007−277298号公報 日本国特開2010−137192号公報 日本国特開2014−233652号公報
しかしながら、上記特許文献1〜4に記載のナノろ過膜では、衝撃および擦過などによる物理的外力への耐久性は充分であるとはいえず、従来の技術には改善の余地がある。本発明の目的は、高い耐擦過性を有する複合半透膜および複合半透膜エレメントならびに複合半透膜の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の複合半透膜は下記(1)〜(8)の構成をとる。
(1)基材および前記基材上に設けられた多孔性支持層を備える支持膜と、前記多孔性支持層上に形成されたポリアミド分離機能層とを備える複合半透膜であって、前記ポリアミド分離機能層が脂肪族多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物から得られるポリアミドの層であり、前記ポリアミド分離機能層における脂肪族ポリアミドの下記式で表されるアミド基率が0.80以上であり、かつ前記分離機能層の厚みが10nm以上50nm以下である複合半透膜。
(アミド基率)=(アミド基モル量比)/{(脂肪族多官能アミンモル量比)+(多官能酸ハロゲン化物モル量比)}
(2)前記アミド基率が0.90以上である、前記(1)に記載の複合半透膜。
(3)原子間力顕微鏡を用いて前記複合半透膜の膜面方向における長さ2μmの任意の10箇所の表面を観察したときに、各表面において、凸部の平均数密度が11個/μm以上である、前記(1)または(2)に記載の複合半透膜。
(4)任意の10箇所において、原子間力顕微鏡を用いた硬さ試験により、荷重5nNで前記ポリアミド分離機能層を押したときの最大荷重の90%における前記ポリアミド分離機能層の平均変形量が2.1nm以下である、前記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の複合半透膜。
(5)前記ポリアミド分離機能層が界面重縮合によって得られるポリアミドを用いて形成されている、前記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の複合半透膜。
(6)前記脂肪族多官能アミンが2官能である、前記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の複合半透膜。
(7)前記多官能酸ハロゲン化物が2官能または3官能の酸ハロゲン化物、またはそれらの混合物である、前記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の複合半透膜。
(8)前記脂肪族多官能アミンがピペラジンであり、前記多官能酸ハロゲン化物がトリメシン酸クロリドである、前記(1)〜(7)のいずれか1つに記載の複合半透膜。
本発明の複合半透膜によると、特定のアミド基率を有するポリアミド分離機能層を備えているため、高い耐擦過性を有する複合半透膜が実現される。
図1は、分離膜エレメントの一例を示す斜視図である。
1.複合半透膜
本発明の複合半透膜は、基材と、前記基材上に設けられる多孔性支持層と、前記多孔性支持層上に形成されたポリアミド分離機能層とを備える。
(1−1)ポリアミド分離機能層
ポリアミド分離機能層(以下、単に「分離機能層」ともいう)は、複合半透膜において溶質の分離機能を担う層である。分離機能層は、脂肪族多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物とを原料としたポリアミドの層である。
脂肪族多官能アミンは、一分子中に2個以上のアミノ基を有する2官能脂肪族アミンが好ましく2官能脂肪族アミンとしては、例えば、エチレンジアミン、N−メチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、2−メチルピペラジン、2,6−ジメチルピペラジン、2,3,5−トリメチルピペラジン、2,5−ジエチルピペラジン、2,3,5−トリエチルピペラジン、2−n−プロピルピペラジン、2,5−ジ−n−ブチルピペラジン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリメチルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリエチルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリ−n−ブチルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジンなどが例示される。性能発現の安定性から、ピペラジン系アミンおよびその誘導体を用いることが好ましく、中でも、ピペラジン(以下、「Pip」と称することがある。)を用いるとさらに好ましい。これらの脂肪族多官能アミンは、単独で用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。
多官能酸ハロゲン化物とは、一分子中に少なくとも2個のハロゲン化カルボニル基を有する酸ハロゲン化物をいう。
例えば、3官能酸ハロゲン化物としては、トリメシン酸クロリド、1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸トリクロリド、1,2,4−シクロブタントリカルボン酸トリクロリドなどを挙げることができる。
2官能酸ハロゲン化物としては、ビフェニルジカルボン酸ジクロリド、アゾベンゼンジカルボン酸ジクロリド、テレフタル酸クロリド、イソフタル酸クロリド、ナフタレンジカルボン酸クロリドなどの芳香族2官能酸ハロゲン化物;アジポイルクロリド、セバコイルクロリドなどの脂肪族2官能酸ハロゲン化物;シクロペンタンジカルボン酸ジクロリド、シクロヘキサンジカルボン酸ジクロリド、テトラヒドロフランジカルボン酸ジクロリドなどの脂環式2官能酸ハロゲン化物を挙げることができる。
脂肪族多官能アミンとの反応性を考慮すると、多官能酸ハロゲン化物は多官能酸塩化物であることが好ましい。また、膜の選択分離性、耐熱性を考慮すると、多官能酸塩化物は一分子中に2〜4個の塩化カルボニル基を有する多官能芳香族酸塩化物であることがより好ましい。中でも、入手の容易性や取り扱いのしやすさの観点から、トリメシン酸クロリド(以下、「TMC」と称することがある。)を用いるとさらに好ましい。これらの多官能酸ハロゲン化物は、単独で用いても、2種以上を同時に用いてもよい。
分離機能層を構成するポリアミドは、上記の脂肪族多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物との反応によって得られるものであり、脂肪族多官能アミン及び多官能酸ハロゲン化物との界面重縮合によって得られる架橋ポリアミドであることが、製造の容易性の観点から好ましい。
ポリアミド分離機能層には、脂肪族多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物の重合に由来するアミド基、未反応官能基に由来するアミノ基とカルボキシ基が存在する。本発明者らは鋭意検討した結果、下記式で表わされるアミド基率が、アミド基率は0.80以上であることにより高い耐擦過性を有することを見出した。アミド基率としてより好ましくは0.90以上である。
(アミド基率)=(アミド基モル量比)/{(脂肪族多官能アミンモル量比)+(多官能酸ハロゲン化物モル量比)}
ここで、式中のアミド基モル量比、脂肪族多官能アミンモル量比、多官能酸ハロゲン化物量比は、分離機能層の13C固体NMR測定より求めることができる。具体的には、複合半透膜5mから基材を剥離し、ポリアミド分離機能層と多孔性支持層を得た後、多孔性支持層を溶解・除去し、ポリアミド分離機能層を得る。得られたポリアミド分離機能層をDD/MAS−13C固体NMR法により測定を行い、各官能基の炭素ピークまたは各官能基が結合している炭素ピークの積分値の比較から各比を算出することができる。
複合半透膜の製膜工程や複合半透膜エレメント巻囲工程において、ポリアミド分離機能層の擦過が起こることがある。また、その結果として、膜性能、特に二価イオン除去率が低下することが知られている。分離機能層が0.80以上のアミド基率を有することで、擦過による性能低下を低減することができる。
アミド基率はさらに、0.90以上であることが好ましい。
架橋ポリアミドにより形成される分離機能層において、本発明者らは鋭意検討した結果、分離機能層の硬さが複合半透膜の耐擦過性と相関しており、分離機能層が硬いほど耐擦過性が向上していることを見出した。
擦過による性能低下を低減するためには、5nNで押し込んだときの最大荷重の90%における平均変形量が2.1nm以下であることが好ましく、1.5nm以下であることがより好ましい。
5nNの力で押し込んだ際の変形量は、例えば原子間力顕微鏡(AFM)で測定することができる。
本発明者らは、分離機能層表面の凸部の構造に着目し、鋭意検討を行った。その結果、分離機能層表面の凸部の数密度が複合半透膜の耐擦過性と相関しており、数密度が大きいほど耐擦過性が向上していることを見出した。
擦過による性能低下を低減するには、複合半透膜の膜面方向における長さ2μmの任意の10箇所の表面を観察したときに、各表面において、凸部の平均数密度が11個/μm以上であることが好ましい。
ポリアミド分離機能層の厚みが厚ければ、擦過による性能低下を低減できると考えられる。その一方で、分離機能層の厚みが小さい方が、透水性能が向上する。分離機能層の厚みが10nm以上50nm以下であると、高い耐擦過性と透水性を両立することができる。
分離機能層の厚みは、透過型電子顕微鏡、TEMトモグラフィー、集束イオンビーム/走査型電子顕微鏡(FIB/SEM)等の観察手法を用いて分析できる。例えば、TEMトモグラフィーで観察するのであれば、複合ナノろ過膜を水溶性高分子で処理して分離機能層の形状を保持したのち、四酸化オスミウム等で染色し観察を行う。
なお、本明細書において、特に付記しない限り、層又は膜の厚みとは、それぞれ平均値を意味する。ここで平均値とは相加平均値を表す。
層又は膜の厚みは、層又は膜の断面観察で厚み方向に直交する方向(層又は膜の面方向、水平方向)に20μm間隔で測定した20点の厚みの平均値を算出することで求められる。
(1−2)支持膜
支持膜は、基材と前記基材上に設けられる多孔性支持層とを備えるものであり、実質的にイオン等の分離性能を有さず、分離機能層に強度を与えることができる。
支持膜の厚みは、複合半透膜の強度および複合半透膜を膜エレメントにしたときの充填密度に影響を与える。十分な機械的強度および充填密度を得るためには、支持膜の厚さは50〜300μmの範囲内にあることが好ましく、より好ましくは100〜250μmの範囲内である。
(1−2−1)多孔性支持層
本発明において多孔性支持層は、イオン等の分離性能を実質的に有さず、分離性能を実質的に有する分離機能層に強度を与えるためのものである。多孔性支持層の孔のサイズや分布は特に限定されないが、例えば、均一で微細な孔、あるいは分離機能層が形成される側の表面からもう一方の面まで徐々に大きな微細孔をもち、かつ、分離機能層が形成される側の表面で微細孔の大きさが0.1nm以上100nm以下であるような多孔性支持層が好ましいが、使用する材料やその形状は特に限定されない。
多孔性支持層の素材としては、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリエステル、セルロース系ポリマー、ビニルポリマー、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルホン、あるいはポリフェニレンオキシドなどのホモポリマー又はコポリマーを単独で若しくはブレンドして使用することができる。
ここでセルロース系ポリマーとしては酢酸セルロース、硝酸セルロースなどが使用され、ビニルポリマーとしてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリルなどが使用できる。
中でもポリスルホン、ポリアミド、ポリエステル、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルホンなどのホモポリマーまたはこれらのコポリマーが好ましい。
より好ましくは酢酸セルロース、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィドスルホン、またはポリフェニレンスルホンが挙げられる。
これらの素材の中では化学的、機械的、熱的に安定性が高く、さらに成型が容易であることからポリスルホンが一般的に使用できる。
具体的には、多孔性支持層の主成分となる素材として、次の化学式に示す繰り返し単位からなるポリスルホンを用いると、孔径を制御しやすく、寸法安定性が高いため好ましい。
Figure 2016052669
本発明で使用されるポリスルホンは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)でN−メチルピロリドンを展開溶媒に、ポリスチレンを標準物質として測定した場合の重量平均分子量(Mw)が、好ましくは10,000〜200,000、より好ましくは15,000〜100,000の範囲内にあるものである。
このMwが10,000以上であることで、多孔性支持層として、好ましい機械的強度および耐熱性を得ることができる。また、Mwが200,000以下であることで、溶液の粘度が適切な範囲となり、良好な成形性を実現することができる。
多孔性支持層は、例えば、上記ポリスルホンを溶解させたN,N−ジメチルホルムアミド(以下、「DMF」と称することもある。)溶液を、基材上に一定の厚さに注型し、それを水中で湿式凝固させることにより得られる。この方法によって得られた支持膜は、その表面の大部分が直径1〜30nmの微細な孔を有することができる。
また、多孔性支持層の厚みは、得られる複合半透膜の強度およびそれをエレメントにしたときの充填密度に影響を与える。十分な機械的強度および充填密度を得るためには、厚みが10〜200μmの範囲内にあることが好ましく、より好ましくは20〜150μmの範囲内である。
多孔性支持層の形態は、走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡、原子間顕微鏡により観察できる。例えば走査型電子顕微鏡で観察するのであれば、基材から多孔性支持層を剥がした後、これを凍結割断法で切断して断面観察のサンプルとする。このサンプルに白金または白金−パラジウムまたは四塩化ルテニウム、好ましくは四塩化ルテニウムを薄くコーティングして3〜15kVの加速電圧で高分解能電界放射型走査電子顕微鏡(UHR−FE−SEM)によって観察する。高分解能電界放射型走査電子顕微鏡は、日立製S−900型電子顕微鏡などが使用できる。
多孔質支持層の表面(つまり分離機能層に対向する面)は粒状の構造を有するが、粒密度が高いほど、分離機能層における凸部の数密度は高くなる。これは、以下の理由によると考えられる。
分離機能層の形成においては、支持膜に上記の多官能アミン水溶液が接触し、多官能アミン水溶液は重縮合時に多孔性支持層の内部から表面へと移送される。多孔性支持層の表面は重縮合の反応場として機能し、多孔性支持層内から反応場へと多官能アミン水溶液が供給されることで、分離機能層の凸部が成長する。反応場である多孔性支持層の表面における粒の数密度が大きいと、凸部の成長点が多くなり、結果として凸部の数密度は高くなる。一般的に、表面における粒の数密度が高い多孔性支持層は、緻密で空隙率が小さく、孔径が小さい。
その一方で、多孔性支持層の空隙率が高く、孔径が大きく、連続性が高いと、モノマーの供給速度が大きくなるので、界面重合が促進されアミド基率が高くなる。
このように、多孔性支持層の多官能アミン水溶液保持容量、放出速度および供給量によって凸部の数密度やアミド基率が決定し、表面構造によって凸部の数密度を制御することができる。
凸部の数密度が高いと、1個の凸部に加わる物理的外力が小さくなるので、分離機能層の耐擦過性は高くなる。
均一で微細な孔、あるいは分離機能層が形成される側の表面からもう一方の面即ち基材側の面まで徐々に大きな微細孔となり、かつ、分離機能層が形成される側の表面における微細孔の大きさが0.1nm以上100nm以下であるような孔が好ましい。
分離機能層が形成される側の表面における微細孔の大きさが100nm以下であることで、前記複合半透膜の膜面方向における長さ2μmの任意の10箇所の表面を観察したときに、各表面において、凸部の平均数密度が11個/μm以上となる。
(1−2−2)基材
支持膜を構成する基材としては、例えば、ポリエステル系重合体、ポリアミド系重合体、ポリオレフィン系重合体、あるいはこれらの混合物や共重合体等が挙げられる。中でも、機械的強度、耐熱性、耐水性等により優れた支持膜を得られることから、ポリエステル系重合体であることが好ましい。
本発明で用いられるポリエステル系重合体とは、酸成分とアルコール成分からなるポリエステルであり、本発明における基材の主成分であることが好ましい。
酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸およびフタル酸などの芳香族カルボン酸;アジピン酸やセバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸;およびシクロヘキサンカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸などを用いることができる。
また、アルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコールおよびポリエチレングリコールなどを用いることができる。
ポリエステル系重合体の例としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリ乳酸樹脂およびポリブチレンサクシネート樹脂等が挙げられ、またこれらの樹脂の共重合体も挙げられる。中でも製造面でのコストに特に優れている点からポリエチレンテレフタレートのホモポリマーまたはこれらのコポリマーが好ましく用いられる。
本発明における基材は、前記重合体等からなる布帛状のものである。前記布帛には、強度、凹凸形成能、流体透過性の点で繊維状基材を用いることが好ましい。
基材としては、長繊維不織布及び短繊維不織布のいずれも好ましく用いることができる。
長繊維不織布又は短繊維不織布は、成形性、強度の点で、多孔性支持層とは反対側の表層における繊維が、多孔性支持層側の表層の繊維よりも縦配向であることが好ましい。縦配向については後述する。
そのような構造を取ることにより、強度を保つことで複合半透膜の膜破れ等を防ぐ高い効果が実現されるだけでなく、分離機能層に凹凸を付与する際の、多孔性支持層と基材とを含む積層体としての成形性も向上し、分離機能層表面の凹凸形状が安定するので好ましい。
より具体的に、前記長繊維不織布又は短繊維不織布の、多孔性支持層とは反対側の表層における繊維配向度は、0°〜25°であることが好ましい。また、多孔性支持層とは反対側の表層における繊維配向度と、多孔性支持層側の表層における繊維配向度との配向度差が10°〜90°であることが好ましい。
複合半透膜の製造工程やエレメントの製造工程においては加熱する工程が含まれるが、加熱により多孔性支持層または分離機能層が収縮する現象が起きる。特に連続製膜において張力が付与されていない幅方向において顕著である。
収縮することにより寸法安定性等に問題が生じるため、基材としては熱寸法変化率が小さいものが望まれる。不織布において多孔性支持層とは反対側の表層における繊維配向度と多孔性支持層側表層における繊維配向度との差が10°〜90°であると、熱による幅方向の変化を抑制することもでき、好ましい。
本明細書において「繊維配向度」とは、多孔性支持層を構成する不織布基材の繊維の向きを示す指標である。連続製膜を行う際の製膜方向、すなわち不織布基材の長手方向を0°とし、前記製膜方向と直角方向、すなわち不織布基材の幅方向を90°としたときの、不織布基材を構成する繊維の平均の角度のことを言う。よって、繊維配向度が0°に近いほど縦配向であり、90°に近いほど横配向であることを示す。
繊維配向度は以下のように測定する。
不織布からランダムに小片サンプル10個を採取し、該サンプルの表面を走査型電子顕微鏡で100〜1000倍で撮影する。撮影像の中で、各サンプルから繊維を10本ずつ選び、計100本の繊維について、不織布の長手方向(縦方向、製膜方向)を0°とし、不織布の幅方向(横方向)を90°としたときの角度を測定する。測定した角度の平均値において、小数点以下第一位を四捨五入して得られる値が繊維配向度である。
基材の通気度は2.0cc/cm/sec以上であることが好ましい。通気度がこの範囲であると、複合半透膜の透水性能が高くなる。これは、多孔性支持膜を形成する工程で、基材上に高分子重合体を流延し、凝固浴に浸漬した際に、基材側からの非溶媒置換速度が速くなることで多孔性支持層の内部構造が変化し、その後の分離機能層を形成する工程においてモノマーの保持量や拡散速度に影響を及ぼすためと考えられる。
なお、通気度はJIS L1096(2010)に基づき、フラジール形試験機によって測定できる。例えば、200mm×200mmの大きさに基材を切り出し、サンプルとする。このサンプルをフラジール形試験機に取り付け、傾斜形気圧計が125Paの圧力になるように吸込みファン及び空気孔を調整し、このときの垂直形気圧計の示す圧力と使用した空気孔の種類から基材を通過する空気量、すなわち通気度を算出することができる。フラジール形試験機は、カトーテック株式会社製KES−F8−AP1などが使用できる。
また、基材の厚みは10〜200μmの範囲内にあることが機械的強度及び充填密度の点から好ましく、より好ましくは30〜120μmの範囲内である。
本発明に使用する支持膜は、ミリポア社製”ミリポアフィルターVSWP”(商品名)や、東洋濾紙社製”ウルトラフィルターUK10”(商品名)のような各種市販材料から選択することもできるし、”オフィス・オブ・セイリーン・ウォーター・リサーチ・アンド・ディベロップメント・プログレス・レポート”No.359(1968)に記載された方法などに従って製造することもできる。
なお、基材の厚みおよび複合半透膜の厚みは、デジタルシックネスゲージによって測定することができる。また、分離機能層の厚みは多孔性支持膜と比較して非常に薄いので、複合半透膜の厚みを多孔性支持膜の厚みとみなすことができる。従って、複合半透膜の厚みをデジタルシックネスゲージで測定し、複合半透膜の厚みから基材の厚みを引くことで、多孔性支持層の厚みを簡易的に算出することができる。デジタルシックネスゲージとしては、尾崎製作所株式会社のPEACOCKなどが使用できる。デジタルシックネスゲージを用いる場合は、20箇所について厚みを測定して平均値を算出する。
なお、基材の厚みもしくは複合半透膜の厚みをシックネスゲージによって測定することが困難な場合、走査型電子顕微鏡で測定してもよい。1つのサンプルについて任意の5箇所における断面観察の電子顕微鏡写真から厚みを測定し、平均値を算出することで厚みが求められる。
2.複合半透膜の製造方法
次に、上記複合半透膜の製造方法について説明する。製造方法は、支持膜の形成工程および分離機能層の形成工程を含む。
(2−1)支持膜の形成工程
支持膜の形成工程は、基材に高分子溶液を塗布する工程および溶液を塗布した前記基材を凝固浴に浸漬させて高分子を凝固させる工程を含む。
基材に高分子溶液を塗布する工程において、高分子溶液は、多孔性支持層の成分である高分子を、その高分子の良溶媒に溶解して調製する。
高分子溶液が多孔性支持層の材料としてポリスルホンを含有する場合、高分子溶液のポリスルホン濃度は、好ましくは13重量%以上17重量%以下である。高分子溶液のポリスルホン濃度が13重量%以上17重量%以下であることで、連通孔が比較的小さく形成されるので、所望の孔径が容易に得られる。
高分子溶液のポリスルホン濃度が13重量%未満であると、表面細孔が大きくなる傾向にあり、分離機能層を形成する際、凸部の成長点が少なくなり、結果として凸部の数密度は低くなる。また、高分子溶液のポリスルホン濃度が17重量%を超えると、表面細孔が小さくなる傾向にあり、分離機能層を形成する際、モノマーの供給速度が小さくなり、結果的にアミド基率が低くなる。
高分子溶液塗布時の高分子溶液の温度は、高分子としてポリスルホンを用いる場合、10℃〜60℃の範囲が好ましい。高分子溶液の温度が、この範囲内であれば、高分子が析出することがなく、高分子溶液が基材の繊維間にまで充分含浸したのち固化される。その結果、アンカー効果により多孔性支持層が基材に強固に接合し、良好な支持膜を得ることができる。なお、高分子溶液の好ましい温度範囲は、用いる高分子の種類や、所望の溶液粘度などによって適宜調整することができる。
基材上に高分子溶液を塗布した後、凝固浴に浸漬させるまでの時間は、0.1〜5秒間の範囲であることが好ましい。凝固浴に浸漬するまでの時間がこの範囲であれば、高分子を含む有機溶媒溶液が基材の繊維間にまで充分含浸したのち固化される。なお、凝固浴に浸漬するまでの時間の好ましい範囲は、用いる高分子溶液の種類や、所望の溶液粘度などによって適宜調整することができる。
凝固浴としては、通常水が使われるが、多孔性支持層の成分である高分子を溶解しないものであればよい。凝固浴の組成によって得られる支持膜の膜形態が変化し、それによって得られる複合半透膜も変化する。凝固浴の温度は、5℃〜100℃が好ましい。さらに好ましくは10℃〜40℃である。凝固浴の温度が上限以下であれば、熱運動による凝固浴面の振動を抑えることができ、膜形成後の膜表面の平滑性を保持できる。また温度が下限以上であれば凝固速度が維持できるため、製膜性を向上できる。
次に、このようにして得られた支持膜を、膜中に残存する溶媒を除去するために熱水洗浄する。このときの熱水の温度は40℃〜100℃が好ましく、さらに好ましくは60℃〜95℃である。洗浄温度が上限以下であれば、支持膜の収縮度が大きくなり過ぎず、透水性能の低下を防ぐことができる。また、洗浄温度が下限以上であれば洗浄効果が十分となる。
(2−2)分離機能層の形成工程
次に、複合半透膜を構成するポリアミド分離機能層の形成工程の一例として、界面重縮合によってポリアミドを形成する方法を挙げて説明する。分離機能層の形成工程では、脂肪族多官能アミンを含有する水溶液と、多官能酸ハロゲン化物を含有する有機溶媒溶液とを用い、支持膜の表面で界面重縮合を行うことにより、ポリアミド分離機能層を形成する。
脂肪族多官能アミン水溶液における脂肪族多官能アミンの濃度は1.0重量%以上であることが好ましく、8.0重量%以下であることが好ましい。脂肪族多官能アミンの濃度が1.0重量%以上であれば均一な分離機能層が形成され、十分な二価イオン除去性能が得られ、高い耐擦過性が得られる。また、8.0重量%以下であれば分離機能層の厚みが厚くなり過ぎず、十分な透水性が得られる。
脂肪族多官能アミンを含有する水溶液はpH10以上pH13以下であることが好ましくpH11以上pH12以下であるとより好ましい。脂肪族多官能アミンを含有する水溶液のpHがこの範囲であると界面重縮合反応にて発生するハロゲン化水素を除去し、脂肪族多官能アミンの反応性低下を抑制することができ、さらに水酸化物イオンによる多官能酸ハロゲン化物の加水分解を抑制することができ、アミド基率が0.80以上、分離機能層厚みが10nm以上となる。
pH調整するアルカリ化合物は例えば、水酸化ナトリウム、リン酸三ナトリウム、トリエチルアミンなどが挙げられる。
脂肪族多官能アミンを含有する水溶液には界面活性剤が含まれていてもよい。例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、スチレンビス(ナフタレンスルホン酸ナトリウム)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウムなどが挙げられる。界面活性剤が含まれることで、分離機能層と多孔性支持層との接着性を高める効果や、界面重縮合場を乱すことでポリアミド中の官能基量、特にアミノ基量が増加する効果を得られる。このとき、脂肪族多官能アミンとしてピペラジンを、多官能酸ハロゲン化物としてトリメシン酸クロリドを含有している場合は、分離機能層内におけるアミド基率を増大させることができ、高い耐擦過性が得られる。
脂肪族多官能アミンを含有する水溶液にはアルコールが含まれていてもよい。エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノールなどアルコールが含まれることで、界面重縮合場を乱し、ポリアミド中の官能基量、特にアミノ基量が増加する効果を得られる。
多官能酸ハロゲン化物を溶解する有機溶媒としては、水と非混和性のものであって、支持膜を破壊しないものであり、かつ、架橋ポリアミドの生成反応を阻害しない、溶解性パラメーター(SP値)が15.2(MPa)1/2以上、かつ、logPが3.2以上の有機溶媒を用いる。SP値が15.2(MPa)1/2以上、かつ、logPが3.2以上であることで、界面重縮合時のピペラジンの分配、拡散が最適化され、官能基量を増加することができる。代表例としては、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ヘプタデカン、ヘキサデカンなど、シクロオクタン、エチルシクロヘキサン、1−オクテン、1−デセンなどの単体あるいはこれらの混合物が好ましく用いられる。
水と非混和性の有機溶媒溶液中の多官能酸ハロゲン化物濃度は、0.01重量%以上10重量%以下の範囲内であると好ましく、0.02重量%以上2.0重量%以下の範囲内であるとさらに好ましい。多官能酸ハロゲン化物濃度が0.01重量%以上であることで十分な反応速度が得られ、また、10重量%以下であることで副反応の発生を抑制することができる。
脂肪族多官能アミンを含有する水溶液や、多官能酸ハロゲン化物を含有する有機溶媒溶液には、それぞれ、必要に応じて、アシル化触媒や極性溶媒、酸捕捉剤、酸化防止剤等の化合物が含まれていてもよい。
界面重縮合を支持膜上で行うために、まず、脂肪族多官能アミンを含有する水溶液で支持膜表面を被覆する。脂肪族多官能アミンを含有する水溶液で支持膜表面を被覆する方法としては、支持膜の表面がこの水溶液によって均一にかつ連続的に被覆されればよく、公知の塗布手段、例えば、水溶液を支持膜表面にコーティングする方法、支持膜を水溶液に浸漬する方法等で行えばよい。支持膜と脂肪族多官能アミンを含有する水溶液との接触時間は、5秒以上10分以下の範囲内であることが好ましく、10秒以上2分以下の範囲内であるとさらに好ましい。
次いで、過剰に塗布された水溶液を液切り工程により除去することが好ましい。液切りの方法としては、例えば膜面を垂直方向に保持して自然流下させる方法やエアーを吹き付けて除去する方法等がある。液切り後、膜面を乾燥させ、水溶液の水の全部あるいは一部を除去してもよい。
その後、脂肪族多官能アミンを含有する水溶液で被覆した支持膜に、前述の多官能酸ハロゲン化物を含有する有機溶媒溶液を塗布し、界面重縮合により架橋ポリアミドの分離機能層を形成させる。界面重縮合を実施する時間は、0.1秒以上3分以下が好ましく、0.1秒以上1分以下であるとより好ましい。
こうして脂肪族多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物とを接触させることで、両者を界面重合させる。界面重合は、30℃以上の温度条件下で行われることが好ましく、40℃以上の温度条件下で行われることがさらに好ましい。また、界面重合は、80℃以下の温度条件下で行われることが好ましい。
30℃以上で界面重合が行われることで、界面重合反応において、ポリアミドのかさ高さが増すことによるモノマーやオリゴマーの運動性の低下を抑制することができ、アミド基率が0.80以上となり、かつ分離機能層の厚みが10nm以上となる。また、80℃以下で界面重合が行われることで、分離機能層および多孔性支持層の過乾燥を防ぐことができると同時に、分離機能層の厚みが50nm以下となり、実用的な透水性を確保することができる。
なお、支持膜に塗布するときの有機溶媒溶液の温度が上述の範囲であることが好ましいが、支持膜に塗布した後に、有機溶媒溶液を加熱することで、有機溶媒溶液の温度をこの範囲に調整してもよい。
前記加熱方法としては、特に制限はされないが、熱風を吹き付ける方法、赤外線を照射する方法、マイクロ波等電磁波による加熱などの種々の方法が使用できる。
次に、反応後の有機溶媒溶液を液切り工程により除去することが好ましい。有機溶媒の除去は、例えば、膜を垂直方向に把持して過剰の有機溶媒を自然流下して除去する方法や送風機で風を吹き付けることで有機溶媒を乾燥する方法、水とエアーの混合流体(2流体)で過剰の有機溶媒を除去する方法等を用いることができる。特に、水とエアーの混合流体による除去が好ましい。水とエアーの混合流体を用いると、分離機能層中に水が含まれることで膨潤し、透水性が高くなる。自然流下の場合、垂直方向に把持する時間としては、1分以上5分以下の間にあることが好ましく、1分以上3分以下の間であるとより好ましい。把持する時間が1分間以上であることで目的の機能を有する分離機能層を得やすく、3分間以下であることで有機溶媒の過乾燥による欠点の発生を抑制できるので、性能低下を抑制することができる。
上述の方法により得られた複合半透膜は、さらに、25℃〜90℃の範囲内で1分間〜60分間熱水で洗浄処理する工程を付加することで、複合半透膜の溶質阻止性能や透水性能をより一層向上させることができる。
3.複合半透膜の利用
本発明の複合半透膜は、ナノろ過膜として、二価イオンの除去に好適に用いることができる。この複合半透膜は、例えば、カン水若しくは海水からの塩分除去またはミネラル調整、および食品分野での塩分除去またはミネラル調整などに適用可能である。
より具体的には、本発明の複合半透膜は、蒸留法により淡水を得る方法において、原水(例えば、海水、地表水など)に対する蒸留前の膜分離処理に好適に用いられる。この膜分離処理によって、スケール成分が実用上問題とならない程度に低減された透過水を得ることができる。こうして得られる透過水を蒸留法により処理することで、淡水が得られる。このように、蒸留に用いられる水におけるスケール成分の濃度を低減することで、蒸留工程においてCaCO、Mg(OH)、CaSOなどのスケールの析出を効果的に抑制することができる。
本発明における蒸留法としては、多段蒸留法、多重効用法、蒸発圧縮法等が挙げられるが、特に多段蒸留法が好ましい。多段蒸留法は、1段で全量を蒸発させる方式と比較して、同一量の淡水を得るのに必要な熱エネルギーを大幅に減少させることができるため好ましい方法である。かかる多段蒸発法の条件等の詳細は、“「造水技術ハンドブック」、2004年11月25日、造水技術ハンドブック編集企画委員会編、財団法人造水促進センター発行、122〜124頁”等に記載されており、それらの公知技術を適宜採用することができる。
本発明の複合半透膜は、プラスチックネットなどの原水流路材と、トリコットなどの透過水流路材と、必要に応じて耐圧性を高めるためのフィルムと共に、多数の孔を穿設した筒状の集水管の周りに巻回され、スパイラル型の複合半透膜エレメントとして好適に用いられる。さらに、このエレメントを直列または並列に接続して圧力容器に収納した複合半透膜モジュールとすることもできる。
また、上記の複合半透膜やそのエレメント、モジュールは、それらに原水を供給するポンプや、その原水を前処理する装置などと組み合わせて、流体分離装置を構成することができる。この分離装置を用いることにより、原水を飲料水などの透過水と膜を透過しなかった濃縮水とに分離して、目的にあった水を得ることができる。
以下に実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものはない。
<単位面積あたりのアミド基率>
複合半透膜5mから基材を物理的に剥離させ、多孔性支持層と分離機能層を回収した。回収した多孔性支持層と分離機能層を95℃の温水で2時間洗浄した。25℃で24時間静置することで乾燥させた後、ジクロロメタンの入ったビーカー内に少量ずつ加えて撹拌し、多孔性支持層を構成するポリマーを溶解させた。ビーカー内の不溶物を濾紙で回収した。この不溶物をジクロロメタンの入ったビーカー内に入れ攪拌し、ビーカー内の不溶物を回収した。この作業をジクロロメタン溶液中に多孔性支持層を形成するポリマーが溶出が検出できなくなるまで繰り返した。回収した分離機能層は真空乾燥機で乾燥させ、残存するジクロロメタンを除去した。
得られた分離機能層重量を凍結粉砕によって粉末状の試料とし、固体NMR法測定に用いられる試料管内に封入して、CP/MAS法、及びDD/MAS法による13C固体NMR測定を行った。13C固体NMR測定には、例えば、Chemagnetics社製CMX−300を用いることができる。測定条件例を以下に示す。
基準物質:ポリジメチルシロキサン(内部基準:1.56ppm)
試料回転数:10.5kHz
パルス繰り返し時間:100s
得られたスペクトルから、各官能基が結合している炭素原子由来のピークごとにピーク分割を行い、分割されたピークの面積から官能基量比を定量した。定量した値を用いて、アミド基率として下記式に従い、算出した。
(アミド基率)=(アミド基モル量比)/{(脂肪族多官能アミンモル量比)+(多官能酸ハロゲン化物モル量比)}
<分離機能層の硬さ>
実施例、実施例における分離機能層の変形量は以下のように測定した。
複合半透膜を1cm四方に切り、これをBruker AXS社製Dimension FastScanで膜表面の観察を行った。得られた画像のうち凸部の10点のフォースカーブを抜きだし、変形量を解析した。この操作を3視野分行い、計30点の変形量を算出した。具体的な測定条件は以下のとおりである。
・走査モード:水中ナノメカニカルマッピング
・探針:シリコンカンチレバー(探針一体型カンチレバー)
・最大荷重:5.0nN
・走査範囲:2μm×2μm
・走査速度:0.5Hz
・ピクセル数:256×256
・測定条件:純水中
<分離機能層の凸部数密度>
上記の分離機能層の変形量の測定と同様の方法で膜表面を観察し、凸部数密度の測定を行った。複合半透膜を1cm四方に切り、これをBruker AXS社製Dimension FastScanで膜表面の観察を行った。得られた画像について、膜面方向の幅2.0μmの距離における凸部の数を測定し、分離機能層の凸部の線密度を求めた。この操作を3視野分行い、凸部数密度を算出した。具体的な測定条件は以下のとおりである。
・走査モード:水中ナノメカニカルマッピング
・探針:シリコンカンチレバー(探針一体型カンチレバー)
・最大荷重:5.0nN
・走査範囲:2μm×2μm
・走査速度:0.5Hz
・ピクセル数:256×256
・測定条件:純水中
<分離機能層の厚み>
複合半透膜をPVAで包埋した後、四酸化オスミウムで染色して測定サンプルとした。得られたサンプルをTEMトモグラフィーを用いて撮影し、得られた3D画像を解析ソフトにより解析した。TEMトモグラフィー分析には、日本電子製電界放出型分析電子顕微鏡JEM2100Fを用いた。30万倍の倍率での取得画像を用いて、分離機能層の厚みを測定し、計50点の加平均値を求める。
<MgSO除去率>
複合半透膜に、温度25℃、pH7.0、MgSO濃度2000mg/Lに調整した塩水を操作圧力0.48MPaで供給して膜ろ過処理を行った。供給水および透過水の電気伝導度を東亜電波工業株式会社製電気伝導度計で測定して、それぞれの実用塩分、すなわちMgSO濃度を得た。こうして得られたMgSO濃度および下記式に基づいて、MgSO除去率を算出した。
MgSO除去率(%)={1−(透過液中のMgSO濃度)/(供給液中のMgSO濃度)}×100
<膜透過流束>
前項の試験において、供給水(MgSO水溶液)の膜透過水量を測定し、膜面1平方メートル当たり、1日の透水量(立方メートル)に換算した値を膜透過流束(m/m/日)とした。
<耐擦過性試験>
複合半透膜を用いて、これを袋状にスパイラル型に巻囲して複合半透膜エレメントとした。図1は、本発明の複合半透膜エレメントを示している。複合半透膜エレメント1は、集水孔2を有する集水管3の周りに、複合半透膜4と透過液流路材5と原液流路材6とを含む膜ユニット7がスパイラル状に巻回されており、その膜ユニット7の外側に外装体8が形成されて流体分離素子9が構成されている。この流体分離素子9の端面には流体分離素子9がテレスコープ状に変形することを防止するためのテレスコープ防止板10が装着され、複合半透膜エレメント1となる。前項記載の性能評価をn=10で行い、エレメント化前後での除去性能の比較を行った。
(実施例1)
<複合半透膜の作製>
抄紙法で製造されたポリエステル繊維からなる不織布(通気度1.0cc/cm/sec)上に、ポリスルホンの15重量%ジメチルホルムアミド(DMF)溶液を室温(25℃)で塗布厚み180μmでキャストした後、ただちに純水中に5分間浸漬することによって基材上に多孔性支持層を形成し、支持膜を作製した。
次に、この支持膜をピペラジンが2.0重量%、界面活性剤としてのドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムが100ppm、pH11.6になるようにアルカリ化合物としてリン酸三ナトリウムを溶解した水溶液に10秒間浸漬した後、エアーノズルから窒素を吹き付け余分な水溶液を除去し、さらにトリメシン酸クロリド0.5重量%を含む25℃のn−デカン(SP値=15.8、logP=4.7)溶液を多孔性支持層の表面全体に均一塗布した後、25℃で1分間静置し、膜面に2流体(純水とエアー)を吹き付けて、表面の溶液を除去した。その後、80℃の純水で洗浄し、複合半透膜を得た。
このようにして得られた複合半透膜を評価した膜性能は、表2に示す値であった。
(実施例2〜6、比較例1〜5)
実施例1において、ピペラジン濃度、トリメシン酸クロリド濃度、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム濃度、ピペラジンを含む水溶液のpHを表1に示す値にした以外は実施例1と同様の方法で複合半透膜を作製した。得られた複合半透膜の膜性能を表2に示す。
(実施例7〜8)
実施例1においてアルカリ化合物として表1に示すものを用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例7〜8における複合半透膜を作製した。得られた複合半透膜の膜性能を表2に示す。
(実施例9)
実施例1において、ピペラジンを含む水溶液にイソプロピルアルコール1重量%溶解した以外は、実施例1と同様にして、実施例9における複合半透膜を作製した。得られた複合半透膜の膜性能を表2に示す。
(実施例10)
実施例1において、トリメシン酸クロリドを溶解する有機溶媒をIsoper M(エクソンモービル社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例10における複合半透膜を作製した。得られた複合半透膜の膜性能を表2に示す。
(実施例11〜13、比較例6)
実施例1において、ピペラジンを含む水溶液のpHを12.2に調整し、トリメシン酸クロリドを含むn−デカンの温度と、1分間静置する温度を表1に示す値にした以外は、実施例1と同様にして、実施例実施例11〜13及び比較例6における複合半透膜を作製した。得られた複合半透膜の膜性能を表2に示す。
(実施例14)
実施例1において、ピペラジン濃度、ピペラジンを含む水溶液のpH、トリメシン酸クロリドを含むn−デカンの温度、1分間静置する温度を表1に示す値にした以外は、実施例1と同様にして、実施例14における複合半透膜を作製した。得られた複合半透膜の膜性能を表2に示す。
(実施例15)
実施例1において、トリメシン酸クロリドを含むn−デカンの温度を40℃、1分間静置する温度を40℃とした以外は、実施例1と同様にして、実施例15における複合半透膜を作製した。得られた複合半透膜の膜性能を表2に示す。
(実施例16〜19、比較例7〜8)
実施例1において、ポリスルホン濃度を表1に示す値にした以外は、実施例1と同様にして、実施例実施例16〜19及び比較例7〜8における複合半透膜を作製した。得られた複合半透膜の膜性能を表2に示す。
(実施例20)
実施例1において、ポリスルホン濃度を16重量%、トリメシン酸クロリドを含むn−デカンの温度を40℃、1分間静置する温度を40℃とした以外は、実施例1と同様にして、実施例20における複合半透膜を作製した。得られた複合半透膜の膜性能を表2に示す。
Figure 2016052669
Figure 2016052669
実施例に示したように、0.80以上のアミド基率を有する分離機能層を備え、分離機能層厚みが10nm以上50nm以下の複合半透膜は、実用に適した透水性能を有し、高い耐擦過性を有する。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。本出願は、2014年9月30日出願の日本特許出願(特願2014−200262)及び2014年10月31日出願の日本特許出願(特願2014−222364)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
1:複合半透膜エレメント
2:集水孔
3:集水管
4:複合半透膜
5:透過液流路材
6:原液流路材
7:膜ユニット
8:外装体
9:流体分離素子
10:テレスコープ防止板

Claims (8)

  1. 基材および前記基材上に設けられた多孔性支持層を備える支持膜と、
    前記多孔性支持層上に形成されたポリアミド分離機能層とを備える複合半透膜であって、
    前記ポリアミド分離機能層が脂肪族多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物から得られるポリアミドの層であり、
    前記ポリアミド分離機能層における脂肪族ポリアミドの下記式で表されるアミド基率が0.80以上であり、かつ前記ポリアミド分離機能層の厚みが10nm以上50nm以下である複合半透膜。
    (アミド基率)=(アミド基モル量比)/{(脂肪族多官能アミンモル量比)+(多官能酸ハロゲン化物モル量比)}
  2. 前記アミド基率が0.90以上である、請求項1に記載の複合半透膜。
  3. 原子間力顕微鏡を用いて前記複合半透膜の膜面方向における長さ2μmの任意の10箇所の表面を観察したときに、各表面において、凸部の平均数密度が11個/μm以上である、請求項1または請求項2に記載の複合半透膜。
  4. 任意の10箇所において、原子間力顕微鏡を用いた硬さ試験により、荷重5nNで前記ポリアミド分離機能層を押したときの最大荷重の90%における前記ポリアミド分離機能層の平均変形量が2.1nm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合半透膜。
  5. 前記ポリアミド分離機能層が界面重縮合によって得られるポリアミドを用いて形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合半透膜。
  6. 前記脂肪族多官能アミンが2官能である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合半透膜。
  7. 前記多官能酸ハロゲン化物が2官能または3官能の酸ハロゲン化物、またはそれらの混合物である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の複合半透膜。
  8. 前記脂肪族多官能アミンがピペラジンであり、前記多官能酸ハロゲン化物がトリメシン酸クロリドである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合半透膜。
JP2015556274A 2014-09-30 2015-09-30 複合半透膜 Pending JPWO2016052669A1 (ja)

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