JPWO2016042823A1 - セルロースエステルフィルムおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ジオールとジカルボン酸化合物とをエステル化反応させて重合したエステル化合物を含み、
長手方向のフィルム弾性率をGm(MPa)とし、前記長手方向と直交する幅手方向のフィルム弾性率をGt(MPa)としたとき、
Gm+200MPa<Gt<Gm+2500MPa
を満足し、
該セルロースエステルフィルムの表面と裏面とを30mm/secで擦ったときの摩擦帯電圧が±300V以内である。
本願発明者は、調査を進めた結果、疎水性の高い添加剤として、ジオールとジカルボン酸化合物とをエステル化反応させて重合したエステル化合物を含有するフィルムが帯電しやすいことに着目し、セルロースエステルフィルムの表面と裏面とを擦ったときの帯電のしやすさが、液晶表示装置を黒表示にしたときのムラの発生頻度と関係していることをつきとめ、本発明を完成するに至った。
本実施形態のセルロースエステルフィルムは、溶液流延製膜法によって製膜されるものであり、ジオールとジカルボン酸化合物とをエステル化反応させて重合したエステル化合物を含む。そして、長手方向のフィルム弾性率をGm(MPa)とし、長手方向と直交する幅手方向のフィルム弾性率をGt(MPa)としたとき、
Gm+200MPa<Gt<Gm+2500MPa
を満足する。また、セルロースエステルフィルムの表面と裏面とを30mm/secで擦ったときの摩擦帯電圧が±300V以内である。なお、摩擦帯電圧の測定方法については、後述する実施例にて説明する。
セルロースエステルフィルムに含まれるセルロースエステル樹脂(以下、セルロースエステル、セルロース系樹脂ともいう)は、セルロースの低級脂肪酸エステルであることが好ましい。低級脂肪酸とは、炭素原子数が6以下の脂肪酸を意味する。セルロースの低級脂肪酸エステルとしては、例えば、セルロースアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート等や、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等の混合脂肪酸エステルを用いることができる。特に好ましく用いられるセルロースの低級脂肪酸エステルは、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネートである。これらのセルロースエステルは単独或いは混合して用いることができる。
式(I) 2.6≦X+Y≦3.0
式(II) 0≦X≦2.5
溶媒:メチレンクロライド
カラム:Shodex K806、K805、K803G
(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度:0.1質量%
検出器:RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ:L6000(日立製作所(株)製)
流量:1.0ml/min
校正曲線:標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)
製)Mw=1000000〜500迄の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いることが好ましい。
本実施形態のエステル化合物(以下、ポリエステル系ポリマーとも称する。)は、ジオールとジカルボン酸化合物とのエステル化反応によるエステル化合物である。このようなエステル化合物は特に限定されるものではないが、炭素数2〜20の脂肪族ジカルボン酸、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸、またはその混合物と、炭素数2〜12の脂肪族ジオール、炭素数4〜20のアルキルエーテルジオール及び炭素数6〜20の芳香族ジオールから選ばれる少なくとも一種類以上のジオールとの反応によって得られるものであることが好ましく、かつ反応物の両末端は反応物のままでもよいが、さらにモノカルボン酸類やモノアルコール類又はフェノール類を反応させて、所謂末端の封止を実施してもよい。この末端封止は、特にフリーなカルボン酸類を含有させないために実施されることが、保存性などの点で有効である。
セルロースエステルフィルムは、必要に応じて可塑剤を含有しても良い。可塑剤としては、特に限定されないが、リン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、多価アルコールエステル系可塑剤、多価カルボン酸エステル系可塑剤、グリコレート系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、脂肪酸エステル系可塑剤、カルボン酸エステル系可塑剤、ポリエステルオリゴマー系可塑剤、糖エステル系可塑剤、含窒素芳香族化合物系可塑剤、エチレン性不飽和モノマー共重合体系可塑剤などが挙げられる。
(i)フラノース構造又はピラノース構造を1個有する化合物(化合物(A1))中の水酸基の全て若しくは一部をエステル化したエステル化化合物。
(ii)フラノース構造又はピラノース構造の少なくとも1種を2個以上12個以下結合した化合物(化合物(B1))中の水酸基の全て若しくは一部をエステル化したエステル化化合物。
以下、化合物(A1)のエステル化化合物、及び化合物(B1)のエステル化化合物を総称して、糖エステル化合物とも称す。
本実施形態のセルロースエステルフィルムは、偏光板保護フィルムに適用したときに高温高湿下での偏光子の偏光子の劣化を抑制し、その耐久性を改良する観点から、下記一般式(2)で表される化合物を含むことが望ましい。
保護フィルムにおける偏光子耐久性改良剤の含有量は、セルロースアシレート100質量部に対して1質量部以上20質量部であることが好ましい。1質量部以上であれば、偏光子耐久性改良効果が得られやすく、また20質量部以下であれば、偏光板保護フィルムを製膜した場合にブリードアウトや染み出しも発生しにくい。
セルロースエステルフィルムには、マット剤として微粒子を含有させることができる。これにより、フィルムが長尺の場合、搬送や巻き取りをしやすくすることができる。マット剤の粒径は10nm〜0.1μmの1次粒子もしくは2次粒子であることが好ましい。1次粒子の針状比が1.1以下の略球状のマット剤が好ましく用いられる。微粒子としては、ケイ素を含むものが好ましく、特に二酸化珪素が好ましい。本実施形態に好ましい二酸化珪素の微粒子としては、例えば、日本アエロジル(株)製のアエロジルR972、R972V、R974、R812、200、200V、300、R202、OX50、TT600(以上日本アエロジル(株)製)の商品名で市販されているものを挙げることができ、アエロジル200V、R972、R972V、R974、R202、R812を好ましく用いることができる。ポリマーの微粒子の例として、シリコーン樹脂、弗素樹脂およびアクリル樹脂を挙げることができる。シリコーン樹脂が好ましく、特に三次元の網状構造を有するものが好ましく、例えば、トスパール103、同105、同108、同120、同145、同3120および同240(東芝シリコーン(株)製)を挙げることができる。
セルロースエステルフィルムには、必要に応じて、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤、剥離促進剤、帯電防止剤、難燃剤、滑剤、油剤等を添加するようにしてもよい。
図1は、セルロースエステルフィルムの製造装置の概略の構成を示す断面図である。本実施形態のセルロースエステルフィルムは、上記製造装置を用い、溶液流延製膜法によって製造することが可能である。溶液流延製膜法とは、ポリマーと溶媒とを含むドープを、走行する支持体上に流延ダイから流延して支持体上で乾燥させ、流延膜(ウェブ)を支持体から剥離した後、ウェブを延伸、乾燥させてフィルムを得る手法のことである。以下、セルロースエステルフィルムの製造方法の詳細について説明する。
図1において、まず、溶解釜1で、セルロースエステル樹脂を、良溶媒および貧溶媒の混合溶媒に溶解し、これに可塑剤やマット剤等の添加剤を添加して樹脂溶液(ドープ)を調製する。
この工程では、セルロースエステル樹脂を含む上述のドープを、金属支持体6上に流延し、金属支持体6で搬送しながら乾燥させて形成した流延膜としてのウェブ9を金属支持体6から剥離する。より具体的には、以下の通りである。
残留溶媒量(質量%)={(M−N)/N}×100
ただし、式中、Mはウェブの任意時点での質量、Nは質量Mのものを温度110℃で、3時間乾燥させたときの質量である。
この工程では、金属支持体6から剥離されたウェブ9を、テンター10によって延伸する。なお、テンター10内では、延伸に加えて乾燥を行ってもよい。
延伸工程のテンター10の後には、乾燥装置11を設けることが好ましい。乾燥装置11内では、側面から見て千鳥状に配置された複数の搬送ロールによってウェブ9が蛇行させられ、その間にウェブ9が乾燥される。ウェブ9を乾燥させる手段は、特に制限はなく、一般的に熱風、赤外線、加熱ロール、マイクロ波等で行う。簡便さの点から熱風で乾燥するのが好ましい。例えば、乾燥装置11の温風入口から乾燥風12を吹き込み、乾燥装置11の出口から排気風を排出することでウェブ9を乾燥させ、光学フィルムF(セルロースエステルフィルム)とすることができる。乾燥風12の温度は40〜160℃であることが好ましく、50〜160℃であることが、平面性、寸法安定性を良くするためさらに好ましい。
最後に、延伸後のフィルムを巻き取り装置13によって巻き取り、元巻を得る。フィルムの巻き取り長さが5000m以上10000m未満であると、巻いて保管されている間にフィルムが自重により変形しやすく、その際にフィルム同士が擦れて摩擦帯電が発生やすくなる。したがって、フィルムの摩擦帯電を抑えるべく、上述のように金属支持体6上でのウェブ9の乾燥温度を制御する本実施形態の手法は、フィルムの巻き取り長さが5000m以上10000m未満である場合に特に有効となる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
アエロジルR812 1kg
エタノール 7kg
以上をディゾルバで30分間撹拌混合した後、マントンゴーリン型高圧分散装置を用いて分散を行い、酸化ケイ素分散液を調製した。
上記酸化ケイ素分散液に、メチレンクロライド7kgを撹拌しながら加え、さらに30分間撹拌し、マット剤微粒子分散液Aを調製した。
メチレンクロライド(BP=40.4℃) 549kg
エタノール 54kg
トリアセチルセルロース(アセチル置換度2.85) 100kg
添加剤(エステル化合物A) 11.5kg
チヌビン928 2.8kg
マット剤微粒子分散液A 5.2kg
上記の有機溶媒を密閉容器に投入し、攪拌しながら残りの素材を投入し、加熱、撹拌しながら、加圧状態にして完全に溶解し、ドープ原液を調製した。なお、エステル化合物Aは、ジカルボン酸としてアジピン酸/テレフタル酸=7/3、ジオールとしてエチレングリコールを用いた重縮合エステル(両末端:アセチル基封止、数平均分子量:Mw=1000)を用いた。
流延温度まで、上記ドープ原液の温度を下げて一晩静置し、脱泡操作を施した後、溶液を安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過し、ドープAを調製した。ドープAの固形分濃度は、16.0質量%であり、ドープ中の良溶媒に対する貧溶媒の比率は、9.0質量%であった。
次に、図1で示した製造装置を用い、セルロースエステルフィルム1を製造した。具体的には、ドープAを35℃で、ステンレスベルトからなる金属支持体6上に流延ダイ3から乾燥膜厚が60μmになるように均一に押出し、流延した。ここで、金属支持体6上での流延から剥離までの乾燥ゾーンを、搬送方向に沿って、前半の乾燥ゾーン、中間の乾燥ゾーン、鋼板の乾燥ゾーンの3つに分ける。前半、中間、後半の各乾燥ゾーンにおける、金属支持体6上のウェブ9に与える乾燥風温度、金属支持体6の温度、加熱時間を、表1に示す温度および時間に制御して、金属支持体6上のウェブ9を加熱乾燥させた。
金属支持体6上のウェブ9に与える乾燥風温度等を表1および表2に示す条件に変更した以外は、上記したセルロースエステルフィルム1の作製と同様にして、セルロースエステルフィルム2〜47を作製した。
ドープ原液の調製において、メチレンクロライドとエタノールの量を変更することにより、固形分濃度、または良溶媒と貧溶媒の比率を表3のように変更した以外は、セルロースエステルフィルム1の作製と同様にして、セルロースエステルフィルム48〜55を作製した。
延伸開始までの乾燥時間を調整することにより、延伸開始時の残留溶媒量を表3のように変更した以外は、セルロースエステルフィルム1の作製と同様にして、セルロースエステルフィルム56〜61を作製した。
テンター10内の温度と延伸倍率を変更することにより、表3のように表面粗さを変更した以外は、セルロースエステルフィルム1の作製と同様にして、セルロースエステルフィルム62〜69を作製した。
セルロースエステルフィルム1を偏光膜の一方の面に貼り付け、市販品の光学フィルムであるKC4UZ(コニカミノルタ社製)を偏光膜の他方の面に貼り付けて、偏光板101を作製した。より詳しくは、以下の通りである。
けん化度99.95モル%、重合度2400のポリビニルアルコール(以下、PVAと略記する)100質量部に、グリセリン10質量部、及び水170質量部を含浸させたものを溶融混練し、脱泡後、Tダイから金属ロール上に溶融押出し、製膜した。その後、乾燥・熱処理してPVAフィルムを得た。得られたPVAフィルムは、平均厚みが15μm、水分率が2.4%、フィルム幅が3mであった。
下記工程1〜5に従って偏光板を作製した。
(アルカリ鹸化処理)
ケン化工程 4M−KOH 50℃ 45秒
水洗工程 水 30℃ 60秒
中和工程 10質量部HCl 30℃ 45秒
水洗工程 水 30℃ 60秒
ケン化処理後、水洗、中和、水洗の順に行い、次いで100℃で乾燥する。
セルロースエステルフィルム1をセルロースエステルフィルム2〜69に変更した以外は、偏光板101の作製と同様にして、偏光板102〜169を作製した。
IPSモードの液晶表示装置(LGD製 42LS5600)の上側偏光板を剥し、粘着層の保護フィルムを剥離して、偏光板101を上側偏光板として液晶セルに貼り合わせた。このとき、上側偏光板(偏光板101)の透過軸が上下方向に、そして下側偏光板の透過軸が左右方向になるように、クロスニコル配置した。
偏光板101を偏光板102〜169に変更した以外は、液晶表示装置201の作製と同様にして、液晶表示装置269を作製した。
(摩擦帯電圧の測定)
作製したセルロースエステルフィルム1〜69について、以下の手法で摩擦帯電圧を測定した。すなわち、測定サンプル(セルロースエステルフィルム1〜69)を、予め25℃55%RHの環境下で6時間以上放置し、その後、それぞれの測定サンプルを2つのフィルム片F1・F2に分けた。そして、図2のように、一方のフィルム片F1を直径5cmの絶縁体のロールR1の周面全体に巻き付けた。このとき、フィルム片F1のエア面が外側となるように(金属支持体面がロールR1の周面と接触するように)した。そして、もう一方のフィルム片F2(幅手の長さ10cm)もロールR1の周面に被せて、フィルム片F2が地面と水平から垂直に垂れ下がるようにする。このとき、フィルム片F2のエア面が外側となるように(フィルム片F2の金属支持体面がロールR1に巻かれたフィルム片F1のエア面と接触するように)する。なお、フィルム片F1・F2のエア面とは、金属支持体へのドープの流延時に大気と接触していた側の面(金属支持体との接触側とは反対側の面)を指し、金属支持体面とは、同じく流延時に金属支持体と接触していた側の面を指す。
作製した液晶表示装置201〜269を25℃60%RHの環境下で黒表示し、そのときのムラの程度を目視で観測し、以下の基準により評価した。
〈評価基準〉
◎:表示面の全面でムラが観測されなかった。
○:表示面の1/100以下の面積でムラが観測された。
△:表示面の1/100を超えて1/10以下の面積でムラが観測された。
×:表面積の1/10を超える面積でムラが観測された。
ジオールとジカルボン酸化合物とをエステル化反応させて重合したエステル化合物を含み、
長手方向のフィルム弾性率をGm(MPa)とし、前記長手方向と直交する幅手方向のフィルム弾性率をGt(MPa)としたとき、
Gm+200MPa<Gt<Gm+2500MPa
を満足し、
該セルロースエステルフィルムの表面と裏面とを30mm/secで擦ったときの摩擦帯電圧が±300V以内であることを特徴とするセルロースエステルフィルム。
セルロースエステル樹脂を含むドープを金属支持体上に流延し、前記金属支持体で搬送しながら乾燥させて形成したウェブを前記金属支持体から剥離する工程を有し、
前記工程において、
前記ドープを流延してから前記ウェブを剥離するまでの時間が、30秒以上100秒以下であり、
前記ドープを流延してから前記ウェブを剥離するまでの間に、前記金属支持体上の前記ウェブの表面上から該ウェブに与える温度を、乾燥初期から少なくとも2回、搬送方向下流側に向かうにつれて段階的に順次下げることを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
延伸開始時の前記ウェブの残留溶媒量が、15質量%以上30質量%以下であることを特徴とする前記4から8のいずれかに記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
前記フィルムの巻き取り長さが、5000m以上10000m未満であることを特徴とする前記9または10に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
9 ウェブ
F 光学フィルム(セルロースエステルフィルム)
Claims (11)
- 溶液流延製膜法によって製膜されるセルロースエステルフィルムであって、
ジオールとジカルボン酸化合物とをエステル化反応させて重合したエステル化合物を含み、
長手方向のフィルム弾性率をGm(MPa)とし、前記長手方向と直交する幅手方向のフィルム弾性率をGt(MPa)としたとき、
Gm+200MPa<Gt<Gm+2500MPa
を満足し、
該セルロースエステルフィルムの表面と裏面とを30mm/secで擦ったときの摩擦帯電圧が±300V以内であることを特徴とするセルロースエステルフィルム。 - 請求項1から3のいずれかに記載のセルロースエステルフィルムを溶液流延製膜法によって製膜するセルロースエステルフィルムの製造方法であって、
セルロースエステル樹脂を含むドープを金属支持体上に流延し、前記金属支持体で搬送しながら乾燥させて形成したウェブを前記金属支持体から剥離する工程を有し、
前記工程において、
前記ドープを流延してから前記ウェブを剥離するまでの時間が、30秒以上100秒以下であり、
前記ドープを流延してから前記ウェブを剥離するまでの間に、前記金属支持体上の前記ウェブの表面上から該ウェブに与える温度を、乾燥初期から少なくとも2回、搬送方向下流側に向かうにつれて段階的に順次下げることを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。 - 前記温度の1段階ごとの下げ幅が、3℃以上15℃以下であることを特徴とする請求項4に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
- 前記金属支持体から前記ウェブを剥離するときの残留溶媒量が、90質量%以上130質量%以下であることを特徴とする請求項4または5に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
- 前記ドープの固形分濃度が、13質量%以上18質量%以下であることを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
- 前記ドープに含まれる良溶媒に対する貧溶媒の比率が、8質量%以上13質量%以下であることを特徴とする請求項4から7のいずれかに記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
- 前記金属支持体から剥離された前記ウェブを延伸する工程をさらに有し、
延伸開始時の前記ウェブの残留溶媒量が、15質量%以上30質量%以下であることを特徴とする請求項4から8のいずれかに記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。 - 延伸後のフィルムの少なくとも片面の表面粗さが、2.3nm以上3.0nm以下であることを特徴とする請求項9に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
- 延伸後のフィルムを巻き取る工程をさらに有し、
前記フィルムの巻き取り長さが、5000m以上10000m未満であることを特徴とする請求項9または10に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
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