JPWO2016039337A1 - 硬化膜形成組成物、配向材および位相差材 - Google Patents
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Abstract
Description
1)液晶層面に平行な電場が印加できる電極により供給される両基板の間に水平配向を有する液晶層が挟まれている。
2)一枚以上の+Aプレートと+Cプレートが両偏光板に挟まれている。
3)+Aプレートの主光軸は、液晶層の主光軸に垂直である。
4)液晶層の位相差値RLC、+Cプレートの位相差値R+C、+Aプレートの位相差値R+Aは、次式を満たすように決められる。
RLC:R+C:R+A≒1:0.5:0.25
5)+Aプレートと+Cプレートの位相差値に対し偏光板の保護フィルムの厚み方向の位相差値の関係は示されていない(TAC、COP、PNB)。
また、従来提案されているポリイミドを用いた垂直配向膜は、膜作成にあたりN−メチル−2−ピロリドン等のポリイミドの溶剤を使用する必要がある。このためガラス基材では問題にならないが、基材がフィルムの場合、配向膜形成時に基材にダメージを与えてしまうという問題がある。その上、ポリイミドを用いた垂直配向膜では、高温での焼成が必要となり、フィルム基材が高温に耐えられないという問題がある。
さらに、長鎖アルキルを有するシランカップリング剤等で基材を直接処理することにより、垂直配向膜を形成する方法も提案されているが、基材表面にヒドロキシ基が存在していない場合には処理が難しく、基材が制限されるという問題がある(特許文献4)。
(A)エポキシ基を側鎖または末端に1個以上有するポリマーのエポキシ基に対して、カルボキシル基及び垂直配向性基を有する化合物のカルボキシル基を反応させたポリマー、(B)架橋剤、並びに
(C)密着促進剤及び(D)熱架橋性基を有するポリマーのうちいずれか一方又は双方
を含有する硬化膜形成組成物であって、
前記垂直配向性基は下記式[1]で表される基であることを特徴とする、硬化膜形成組成物に関する。
*は結合位置を表し、
Y1は単結合を表し、
Y2は単結合または炭素原子数1〜15のアルキレン基を表すか、ベンゼン環、シクロヘキサン環または複素環から選ばれる2価の環状基を表し、前記環状基上の任意の水素原子が、炭素原子数1〜3のアルキル基、炭素原子数1〜3のアルコキシル基、炭素原子数1〜3のフッ素含有アルキル基、炭素原子数1〜3のフッ素含有アルコキシル基またはフッ素原子で置換されていてもよく、
Y3は単結合または炭素原子数1〜15のアルキレン基を表し、
Y4は単結合を表すか、ベンゼン環、シクロヘキサン環または複素環から選ばれる2価の環状基、または炭素原子数17〜30であってステロイド骨格を有する2価の有機基を表し、前記環状基上の任意の水素原子が、炭素原子数1〜3のアルキル基、炭素原子数1〜3のアルコキシル基、炭素原子数1〜3のフッ素含有アルキル基、炭素原子数1〜3のフッ素含有アルコキシル基またはフッ素原子で置換されていてもよく、
Y5はベンゼン環、シクロヘキサン環または複素環から選ばれる2価の環状基を表し、これらの環状基上の任意の水素原子が、炭素原子数1〜3のアルキル基、炭素原子数1〜3のアルコキシル基、炭素原子数1〜3のフッ素含有アルキル基、炭素原子数1〜3のフッ素含有アルコキシル基またはフッ素原子で置換されていてもよく、
nは0〜4の整数を表し、nが2以上の場合、Y5同士は同一でも異なっていてもよく、
Y6は水素原子、炭素原子数1〜18アルキル基、炭素原子数1〜18のフッ素含有アルキル基、炭素原子数1〜18のアルコキシル基または炭素原子数1〜18のフッ素含有アルコキシル基を表し、
Y2及びY3としてのアルキレン基、並びに、環状基上の置換基又はY6としてのアルキル基、フッ素含有アルキル基、アルコキシル基及びフッ素含有アルコキシ基は、直鎖状、枝分かれ状、又は環状の何れか又はそれらの組み合わせであってもよく、
またY2及びY3としてのアルキレン基、並びに、Y6としてのアルキル基、フッ素含有アルキル基、アルコキシル基及びフッ素含有アルコキシ基は、結合基同士が隣り合わない限り1ないし3の結合基で中断されていてもよく、
さらにY2、Y4又はY5が2価の環状基を表すか、Y4がステロイド骨格を有する2価の有機基を表すか、Y2又はY3がアルキレン基を表すか、或いはY6がアルキル基又はフッ素含有アルキル基を表すとき、該2価の環状基、該ステロイド骨格を有する2価の有機基、該アルキレン基、該アルキル基及び該フッ素含有アルキル基は、それらに隣接する基と結合基を介して結合していてもよく、
そして上記結合基は、−O−、−CH2O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−NH−CO−O−、−O−CO−NH−からなる群から選ばれる基を表し、
但し、Y2乃至Y6がそれぞれ表すところの炭素原子数1〜15のアルキレン基、ベンゼン環、シクロヘキサン環、複素環、ステロイド骨格を有する2価の有機基、炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数1〜18のフッ素含有アルキル基、炭素原子数1〜18のアルコキシル基及び炭素原子数1〜18のフッ素含有アルコキシル基の炭素原子数の合計は6〜30である)。
第3観点として、前記エポキシ基を側鎖または末端に1個以上有するポリマーが、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂及びポリオールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物からなる群から選択されるいずれか一種のポリマーである、第1観点又は第2観点に記載の硬化膜形成組成物に関する。
第4観点として、(B)成分の架橋剤がメチロール基またはアルコキシメチル基を有する架橋剤である、第1観点乃至第3観点のいずれか一項に記載の硬化膜形成組成物に関する。
第5観点として、(E)架橋触媒をさらに含有する第1観点乃至第4観点のうち何れか一項に記載の硬化膜形成組成物に関する。
第6観点として、(A)成分100質量部に基づいて、1質量部〜300質量部の(B)成分を含有する第1観点乃至第5観点のうち何れか一項に記載の硬化膜形成組成物に関する。
第7観点として、(A)成分であるポリマー及び(B)成分の架橋剤の合計量の100質量部に対して0.1質量部〜100質量部の(C)成分及び1質量部〜400質量部の(D)成分のうちいずれか一方又は双方を含有する、第1観点乃至第6観点のうち何れか一項に記載の硬化膜形成組成物に関する。
第8観点として、0.01質量部〜20質量部の(E)成分を含有する第5観点乃至第7観点のいずれかに記載の硬化膜形成組成物に関する。
第9観点として、第1観点乃至第8観点のうち何れか一項に記載の硬化膜形成組成物を硬化させて得られることを特徴とする配向材に関する。
第10観点として、第1観点乃至第8観点のうち何れか一項に記載の硬化膜形成組成物から得られる硬化膜を使用して形成されることを特徴とする位相差材に関する。
本発明の硬化膜形成組成物は、(A)エポキシ基を側鎖または末端に1個以上有するポリマーのエポキシ基に対して、カルボキシル基及び垂直配向性基を有する化合物のカルボキシル基を反応させたポリマー、(B)架橋剤、並びに(C)密着促進剤及び(D)熱架橋性基を有するポリマーのうちいずれか一方又は双方を含有する。本発明の硬化膜形成組成物は、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分に加えて、さらに、(E)成分として架橋触媒をも含有することができる。そして、本発明の効果を損なわない限りにおいて、その他の添加剤を含有することができる。
以下、各成分の詳細を説明する。
本発明の硬化膜形成組成物に含有される(A)成分は、エポキシ基を側鎖または末端に1個以上有するポリマーのエポキシ基に対して、カルボキシル基及び垂直配向性基を有する化合物のカルボキシル基を反応させたポリマーである。なお、以下明細書において、(A)成分のポリマーを“垂直配向ポリマー”とも称する。
従って、カルボキシル基及び垂直配向性基を有する化合物として、例えばカルボキシル基と炭素原子数6〜20程度の炭化水素基を有する化合物が挙げられる。
炭素原子数6〜20の炭化水素基としては、直鎖状、枝分かれ状又は環状の炭素原子数6〜20のアルキル基または芳香族基を含む炭素原子数6〜20の炭化水素基が挙げられる。
またY2として、ベンゼン環、シクロヘキサン環または複素環から選ばれる2価の環状基が挙げられ、これら環状基上の任意の水素原子は、炭素原子数1〜3のアルキル基、炭素原子数1〜3のアルコキシル基、炭素原子数1〜3のフッ素含有アルキル基、炭素原子数1〜3のフッ素含有アルコキシル基またはフッ素原子で置換されていてもよい。
これらのなかでも、合成の容易さの点から、Y4はベンゼン環、シクロへキサン環または炭素原子数17〜30であってステロイド骨格を有する2価の有機基であることが好ましい。
上記アルコキシル基としては、前記アルキル基の具体例として挙げた基に酸素原子−O−が結合した基を挙げることができる。
また上記フッ素含有アルキル基、フッ素含有アルコキシル基としては、前記アルキル基及びアルコキシル基のうち任意の水素原子がフッ素原子で置換された基を挙げることができる。
これらのうち、垂直配向性と重合性液晶の塗布性を考慮すると、垂直配向性基は、炭素原子数7〜18、特に8〜15のアルキル基を含む基であることが好ましい。
本発明においては、垂直配向ポリマーは粉体形態で、あるいは精製した粉末を後述する溶剤に再溶解した溶液形態で用いてもよい。
本発明の硬化膜形成組成物における(B)成分は、架橋剤である。
(B)成分である架橋剤は、前記(A)成分の熱架橋可能な官能基と架橋を形成する基、例えばメチロール基またはアルコキシメチル基を有する架橋剤であることが好ましい。
これらの基を有する化合物としては、例えば、アルコキシメチル化グリコールウリル、アルコキシメチル化ベンゾグアナミンおよびアルコキシメチル化メラミン等のメチロール化合物が挙げられる。
本発明の硬化膜形成組成物は、(C)成分:密着促進剤と後述する(D)成分:熱架橋性基を有するポリマーのいずれか一方或いは双方を含有する。
本発明の(C)成分は、形成される硬化膜の接着性を向上させる成分(以下、密着向上成分とも言う。)である。
なお後述するように、前述の(B)成分として特定共重合体2を用いる場合、(C)成分は(B)成分と同じであってもよい。
このような(C)成分としては、ヒドロキシ基と(メタ)アクリル基とを有する化合物、N−アルコキシメチル基と(メタ)アクリル基とを有する化合物、N−アルコキシメチル基と(メタ)アクリル基を有するポリマー等が挙げられる。以下、それぞれ具体例を示す。
(C)成分の例であるヒドロキシ基含有多官能アクリレートとしては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレートおよびジペンタエリトリトールペンタアクリレート等を挙げることができる。
。
上記特定共重合体は、N−アルコキシメチル基及びC=C二重結合を含む重合性基の双方の基を含む繰り返し単位構造を含むポリマー、或いはN−アルコキシメチル基を含む繰り返し単位構造と、C=C二重結合を含む重合性基を含む繰り返し単位とを含むポリマーであってよく、また、N−アルコキシメチル基及びC=C二重結合を含む重合性基の双方の基を含む繰り返し単位構造と、N−アルコキシメチル基を含む繰り返し単位構造及びC=C二重結合を含む重合性基を含む繰り返し単位の少なくとも一方の繰り返し単位構造とを含むポリマーであってもよい。これらの中でも、特定共重合体2として、N−アルコキシメチル基を含む繰り返し単位構造と、C=C二重結合を含む重合性基を含む繰り返し単位とを含むポリマーを好適に用いることができる。
以下(C)成分の一例である特定共重合体2((C)成分のポリマーとも称する)について述べる。
(C)成分のC=C二重結合を含む重合性基を有する特定側鎖は、炭素原子数が3〜16であって、末端に不飽和結合を有するものであることが好ましく、下記式(b2)で表される特定側鎖が特に好ましい。式(b2)で表される特定側鎖は、例えば式(b2−1)に示すように、アクリル重合体のエステル結合部分に結合するものである。
一例を挙げれば、予めラジカル重合などの重合方法によって、後述する特定官能基を有するアクリル重合体(以下、特定官能基を有するポリマーともいう)を生成する(なお、この特定官能基を有するアクリル共重合体には、後述するようにN−アルコキシメチル基が既に導入されている)。次いで、この特定官能基と、末端に不飽和結合(C=C二重結合)をを有する化合物(以下、特定化合物と称す。)とを反応させて特定側鎖を生成させることにより、C=C二重結合を含む重合性基を導入し、(C)成分のポリマーを得ることができる。
前記モノマーX4の例であるアクリル酸エステル化合物としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、ベンジルアクリレート、ナフチルアクリレート、アントリルアクリレート、アントリルメチルアクリレート、フェニルアクリレート、グリシジルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、2−メチル−2−アダマンチルアクリレート、2−プロピル−2−アダマンチルアクリレート、8−メチル−8−トリシクロデシルアクリレート、及び、8−エチル−8−トリシクロデシルアクリレート等が挙げられる。
合計が40モル%未満である場合は(A)成分との熱架橋による硬化が不十分となる場合があり、90モル%より過大である場合は、液晶層との密着性に悪影響を与える場合がある。
合計が10モル%未満である場合は、液晶層との密着性が不十分となる場合があり、60モル%より過大である場合は、(A)成分との熱架橋による硬化が不十分となる場合がある。
なお、(B)成分の上記特定共重合体2であり、(C)成分と(B)成分が同じ(同一化合物)である場合、(C)成分の配合量を、(B)成分の配合量として捉える(この場合、配合上は(C)成分の配合量を0と捉える)ものとする。
本発明の硬化膜形成組成物は、前述の(C)成分:密着促進剤と(D)成分:熱架橋性基を有するポリマーのいずれか一方或いは双方を含有する。
本発明の(D)成分であるポリマー(以下、特定重合体とも称する)としては、例えば、アクリル重合体、ポリアミック酸、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリエステルポリカルボン酸、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリアルキレンイミン、ポリアリルアミン、セルロース類(セルロースまたはその誘導体)、フェノールノボラック樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂等の直鎖構造または分岐構造を有するポリマー、シクロデキストリン類等の環状ポリマー等が挙げられる。
本発明の硬化膜形成組成物は、前記(A)成分、(B)成分、(C)成分及び/又は(D)成分に加えて、さらに(E)成分として架橋触媒を含有することができる。
(E)成分である架橋触媒としては、例えば、酸または熱酸発生剤を好適に使用できる。この(E)成分は、本発明の硬化膜形成組成物の熱硬化反応を促進させることにおいて有効である。
(E)成分は、具体的には、上記酸としてスルホン酸基含有化合物、塩酸またはその塩が挙げられる。そして上記熱酸発生剤としては、加熱処理時に熱分解して酸を発生する化合物、すなわち温度80℃から250℃で熱分解して酸を発生する化合物であれば、特に限定されるものではない。
本発明の硬化膜形成組成物は、主として溶剤に溶解した溶液状態で用いられる。その際に使用する溶剤は、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び/又は(D)成分、さらに必要に応じて(E)成分および/または後述するその他添加剤を溶解できればよく、その種類および構造などは特に限定されるものでない。
さらに、本発明の硬化膜形成組成物は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、必要に応じて、密着向上剤、シランカップリング剤、界面活性剤、レオロジー調整剤、顔料、染料、保存安定剤、消泡剤、酸化防止剤等を含有することができる。
本発明の硬化膜形成組成物は、(A)成分のポリマー、(B)成分の架橋剤および(C)成分の密着促進剤及び/又は(D)成分の熱架橋性基を有するポリマーを含有し、所望により(E)成分の架橋触媒、そして更に本発明の効果を損なわない限りにおいてその他の添加剤を含有することができる組成物である。そして通常は、それらが溶剤に溶解した溶液の形態として用いられる。
[1]:(A)成分、(A)成分100質量部に基づいて、1質量部〜300質量部の(B)成分、並びに、(A)成分であるポリマー及び(B)成分の架橋剤の合計量の100質量部に対して0.1質量部〜100質量部の(C)成分及び1質量部〜400質量部の(D)成分のうち少なくとも一方を含有する硬化膜形成組成物。
[2]:(A)成分、(A)成分100質量部に基づいて、1質量部〜300質量部の(B)成分、(A)成分であるポリマー及び(B)成分の架橋剤の合計量の100質量部に対して0.1質量部〜100質量部の(C)成分及び1質量部〜400質量部の(D)成分のうち少なくとも一方、並びに、溶剤を含有する硬化膜形成組成物。
[3]:(A)成分、(A)成分100質量部に基づいて、1質量部〜300質量部の(B)成分、(A)成分であるポリマー及び(B)成分の架橋剤の合計量の100質量部に対して0.1質量部〜100質量部の(C)成分及び1質量部〜400質量部の(D)成分のうち少なくとも一方、(A)成分であるポリマー及び(B)成分の架橋剤の合計量の100質量部に対して0.01質量部〜20質量部の(E)成分、溶剤を含有する硬化膜形成組成物。
[4]:(A)成分、(A)成分100質量部に基づいて、1質量部〜300質量部の(B)成分、(A)成分であるポリマー及び(B)成分の架橋剤の合計量の100質量部に対して0.1質量部〜100質量部の(C)成分、(A)成分であるポリマー及び(B)成分の架橋剤の合計量の100質量部に対して1〜400質量部の(D)成分、(A)成分であるポリマー及び(B)成分の架橋剤の合計量の100質量部に対して0.01質量部〜20質量部の(E)成分、並びに、溶剤を含有する硬化膜形成組成物。
本発明の硬化膜形成組成物における固形分の割合は、各成分が均一に溶剤に溶解している限り、特に限定されるものではないが、1質量%〜60質量%であり、好ましくは2質量%〜50質量%であり、より好ましくは2質量%〜20質量%である。ここで、固形分とは、硬化膜形成組成物の全成分から溶剤を除いたものをいう。
本発明の硬化膜形成組成物の溶液を基板(基材とも称する)(例えば、シリコン/二酸化シリコン被覆基板、シリコンナイトライド基板、金属、例えば、アルミニウム、モリブデン、クロムなどが被覆された基板、ガラス基板、石英基板、ITO基板等)やフィルム基板(例えば、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、シクロオレフィンポリマー(COP)フィルム、シクロオレフィンコポリマー(COC)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、アクリルフィルム、ポリエチレンフィルム等の樹脂フィルム)等の上に、バーコート、回転塗布、流し塗布、ロール塗布、スリット塗布、スリットに続いた回転塗布、インクジェット塗布、印刷などによって塗布して塗膜を形成し、その後、ホットプレートまたはオーブン等で加熱乾燥することにより、硬化膜を形成することができる。該硬化膜はそのまま配向材として適用できる。
以下の実施例で用いる略記号の意味は、次のとおりである。
jER−1001:三菱化学(株)製ビスフェノールA型エポキシ樹脂 分子量900
jER−1055:三菱化学(株)製ビスフェノールA型エポキシ樹脂 分子量1,600
jER−157S70:三菱化学(株)製エポキシ化ビスフェノールAノボラック樹脂
ECN−1299:旭化成(株)製クレゾールノボラック樹脂
EHPE−3150:(株)ダイセル製トリメチロールプロパンの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物
LAUA:ラウリン酸
5CCA:4−(4’−ペンチル−[1,1’−ビ(シクロヘキサン)]−4−カルボン酸
BMAA:N−ブトキシメチルアクリルアミド
BTEAC:ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド
AIBN:α,α’−アゾビスイソブチロニトリル
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
MMA:メチルメタクリレート
HMM:下記の構造式で表されるメラミン架橋剤[サイメル(CYMEL)(登録商標)303(三井サイテック(株)製)]
BMAA:N−ブトキシメチルアクリルアミド
DM−1:
PUA:ポリウレタングラフトアクリルポリマー[アクリット(登録商標)8UA−146(大成ファインケミカル(株)製)]
PCDO:ポリカーボネートジオール[C−590(クラレ(株)製)]
PEPO:ポリエステルポリオール重合体(下記構造単位を有するアジピン酸/ジエチレングリコール共重合体。分子量4,800。)
PTSA:p−トルエンスルホン酸・一水和物
PM:プロピレングリコールモノメチルエーテル
BA:酢酸ブチル
MEK:メチルエチルケトン
CPME:シクロペンチルメチルエーテル
<合成例1>
jER−1001 50.0g、LAUA 6.25g、BTEAC 0.14gをPM 131.58gに溶解し、110℃にて16時間反応させることにより垂直配向ポリマー(固形分濃度30質量%)(PA1)を得た。得られた垂直配向ポリマーのエポキシ価を測定し、LAUAが全て反応した分のエポキシ基が消失したことを確認した。
jER−1055 50.0g、LAUA 3.54g、BTEAC 0.079gをPM 125.0gに溶解し、110℃にて16時間反応させることにより垂直配向ポリマー(固形分濃度30質量%)(PA2)を得た。得られた垂直配向ポリマーのエポキシ価を測定し、LAUAが全て反応した分のエポキシ基が消失したことを確認した。
jER−157S70 50.0g、LAUA 14.3g、BTEAC 0.33gをPM 150.8gに溶解し、110℃にて16時間反応させることにより垂直配向ポリマー(固形分濃度30質量%)(PA3)を得た。得られた垂直配向ポリマーのエポキシ価を測定し、LAUAが全て反応した分のエポキシ基が消失したことを確認した。
ECN−1299 50.0g、LAUA 14.0g、BTEAC 0.32gをPM 150.2gに溶解し、110℃にて16時間反応させることにより垂直配向ポリマー(固形分濃度30質量%)(PA4)を得た。得られた垂直配向ポリマーのエポキシ価を測定し、LAUAが全て反応した分のエポキシ基が消失したことを確認した。
EHPE−3150 50.0g、LAUA 5.59g、BTEAC 0.036gをPM 129.8gに溶解し、110℃にて16時間反応させることにより垂直配向ポリマー(固形分濃度30質量%)(PA5)を得た。得られた垂直配向ポリマーのエポキシ価を測定し、LAUAが全て反応した分のエポキシ基が消失したことを確認した。
jER−1001 50.0g、5CCA 8.88g、BTEAC 0.14gをPM 137.73gに溶解し、110℃にて16時間反応させることにより垂直配向ポリマー(固形分濃度30質量%)(PA6)を得た。得られた垂直配向ポリマーのエポキシ価を測定し、5CCAが全て反応した分のエポキシ基が消失したことを確認した。
<合成例7>
BMAA 25.0g、重合触媒としてAIBN 1.04gをPM 48.4gに溶解し、85℃にて20時間反応させることによりアクリル共重合体溶液(固形分濃度35質量%)(PB1)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは4,800、Mwは3,100であった。
<(C)成分の合成>
BMAA32.0g、GMA8.0g、重合触媒としてAIBN 0.8gをテトラヒドロフラン204.0gに溶解し、60℃にて20時間反応させることによりアクリル共重合体溶液を得た。アクリル共重合体溶液をヘキサン1000.0gに徐々に滴下して固体を析出させ、ろ過および減圧乾燥することでアクリル共重合体(PC1)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは7,000、Mwは18,000であった。
合成例7で得たアクリル共重合体(PC1)10.0g、アクリル酸2.2g、ジブチルヒドロキシトルエン0.2g、反応触媒としてベンジルトリエチルアンモニウムクロリド10mgをPM60gに溶解させ、90℃で20時間反応させた。この溶液をヘキサン500gに徐々に滴下して固体を析出させ、ろ過および減圧乾燥することで、アクロイル基を有するアクリル共重合体(PC2)を得た。1H−NMR分析を行い、アクリル共重合体(PC2)がアクロイル基を有することを確認した。
なお、PC2は本発明における(B)成分としても作用する。
1H−NMR(CDCl3):δ6.42(d,2H J=17.2),6.17−6.08(m,2H),5.86(d,2H J=10.0),4.77(d,4H J=19.6),4.30(m,4H),4.12(t,4H J=6.4),3.61(m,4H),3.30(d,6H J=12.8),1.67(m,4H),1.40(m,4H).
<合成例10>
MMA 100.0g、HEMA11.1g、重合触媒としてAIBN 5.6gをPM 450.0gに溶解し、80℃にて20時間反応させることによりアクリル共重合体溶液(固形分濃度20質量%)(PD1)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは4,200、Mwは7,600であった。
<合成例11>
EHPE−3150 44.2g、LAUA 15.4g、BTEAC 0.44gをPM 240.0gに溶解し、110℃にて16時間反応させることにより垂直配向ポリマー(固形分濃度20質量%)(PA7)を得た。得られた垂直配向ポリマーのエポキシ価を測定し、LAUAが全て反応した分のエポキシ基が消失したことを確認した。
EHPE−3150 40.1g、5CCA 19.5g、BTEAC 0.40gをPM 240.0gに溶解し、110℃にて16時間反応させることにより垂直配向ポリマー(固形分濃度20質量%)(PA8)を得た。得られた垂直配向ポリマーのエポキシ価を測定し、A5が全て反応した分のエポキシ基が消失したことを確認した。
<合成例13>
BMAA 100.0g、重合触媒としてAIBN 4.2gをPM 193.5gに溶解し、90℃にて20時間反応させることによりアクリル重合体溶液(固形分濃度35質量%)(PB2)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは2,700、Mwは3,900であった。
基材として用いるアクリルフィルムは、例えば以下の方法で作成することができる。即ち、メチルメタクリレートを主成分とした共重合体等からなる原料ペレットを250℃にて押出機で溶融、T−ダイに通過させ、キャスティングロールおよび乾燥ロールなどを経て厚さ40μmのアクリルフィルムを作成することができる。
表1に示す組成にて実施例及び比較例の各硬化膜形成組成物を調製した。なお表1中の(A)〜(E)成分の配合量は全て固形分換算(調製時に溶液として得た場合、溶剤を除いたもの)である。次に、各位相差材形成組成物を用いて硬化膜を形成し、得られた硬化膜それぞれについて、垂直配向性および密着性の評価を行った。
<実施例1〜18、比較例1〜4>
表2又は表3に示す基材上に、実施例1〜18及び比較例1〜4の各硬化膜形成組成物を、バーコーターを用いてWet膜厚4μmにて塗布した。その後、それぞれ温度110℃で60秒間、熱循環式オーブン中で加熱乾燥を行い、各基材上にそれぞれ硬化膜を形成した。
この硬化膜上に、メルク(株)製の垂直配向用重合性液晶溶液RMS03−015を、バーコーターを用いてWet膜厚6μmにて塗布した。この基材上の塗膜を600mJ/cm2で露光し、位相差材を作製した。
作製したこれら位相差材を、大塚電子(株)製位相差測定装置RETS100を用いて面内位相差の入射角度依存性を測定した。入射角度0度での面内位相差値が0、入射角度±50度での面内位相差が38±5nmの範囲にあるものを垂直配向していると判断した。実施例1〜実施例15及び比較例1〜2の評価結果を表2に「垂直配向性」として、実施例16〜実施例18及び比較例3〜4の評価結果を表3に示す。
<実施例1〜15、比較例1〜2>
表2に示す基材上に、実施例及び比較例の各硬化膜形成組成物を、バーコーターを用いてWet膜厚4μmにて塗布した。その後、それぞれ温度110℃で60秒間、熱循環式オーブン中で加熱乾燥を行い、基材上にそれぞれ硬化膜を形成した。
この硬化膜上に、メルク(株)製の垂直配向用重合性液晶溶液RMS03−015を、バーコーターを用いてWet膜厚6μmにて塗布した。この基材上の塗膜を600mJ/cm2で露光し、位相差材を作製した。
この位相差材に縦横1mm間隔で5×5マスとなるようカッターナイフで切込みをつけた。この切り込みの上にスコッチテープを用いてセロハンテープ剥離試験を行った。評価は、25マス全て剥がれずに残っているものを○、1マスでも剥がれているものを×とした。評価結果は、後に表2に「密着性」としてまとめて示す。
また、実施例1〜15の硬化膜形成組成物を用いて得られた硬化膜は、優れた密着性を示した。それに対し、比較例1〜2の硬化膜形成組成物を用いて得られた硬化膜は、密着性を得ることが困難であった。
Claims (10)
- (A)エポキシ基を側鎖または末端に1個以上有するポリマーのエポキシ基に対して、カルボキシル基及び垂直配向性基を有する化合物のカルボキシル基を反応させたポリマー、
(B)架橋剤、並びに
(C)密着促進剤及び(D)熱架橋性基を有するポリマーのうちいずれか一方又は双方
を含有する硬化膜形成組成物であって、
前記垂直配向性基は下記式[1]で表される基であることを特徴とする、硬化膜形成組成物。
*は結合位置を表し、
Y1は単結合を表し、
Y2は単結合または炭素原子数1〜15のアルキレン基を表すか、ベンゼン環、シクロヘキサン環または複素環から選ばれる2価の環状基を表し、前記環状基上の任意の水素原子が、炭素原子数1〜3のアルキル基、炭素原子数1〜3のアルコキシル基、炭素原子数1〜3のフッ素含有アルキル基、炭素原子数1〜3のフッ素含有アルコキシル基またはフッ素原子で置換されていてもよく、
Y3は単結合または炭素原子数1〜15のアルキレン基を表し、
Y4は単結合を表すか、ベンゼン環、シクロヘキサン環または複素環から選ばれる2価の環状基、または炭素原子数17〜30であってステロイド骨格を有する2価の有機基を表し、前記環状基上の任意の水素原子が、炭素原子数1〜3のアルキル基、炭素原子数1〜3のアルコキシル基、炭素原子数1〜3のフッ素含有アルキル基、炭素原子数1〜3のフッ素含有アルコキシル基またはフッ素原子で置換されていてもよく、
Y5はベンゼン環、シクロヘキサン環または複素環から選ばれる2価の環状基を表し、これらの環状基上の任意の水素原子が、炭素原子数1〜3のアルキル基、炭素原子数1〜3のアルコキシル基、炭素原子数1〜3のフッ素含有アルキル基、炭素原子数1〜3のフッ素含有アルコキシル基またはフッ素原子で置換されていてもよく、
nは0〜4の整数を表し、nが2以上の場合、Y5同士は同一でも異なっていてもよく、
Y6は水素原子、炭素原子数1〜18アルキル基、炭素原子数1〜18のフッ素含有アルキル基、炭素原子数1〜18のアルコキシル基または炭素原子数1〜18のフッ素含有アルコキシル基を表し、
Y2及びY3としてのアルキレン基、並びに、環状基上の置換基又はY6としてのアルキル基、フッ素含有アルキル基、アルコキシル基及びフッ素含有アルコキシ基は、直鎖状、枝分かれ状、又は環状の何れか又はそれらの組み合わせであってもよく、
またY2及びY3としてのアルキレン基、並びに、Y6としてのアルキル基、フッ素含有アルキル基、アルコキシル基及びフッ素含有アルコキシ基は、結合基同士が隣り合わない限り1ないし3の結合基で中断されていてもよく、
さらにY2、Y4又はY5が2価の環状基を表すか、Y4がステロイド骨格を有する2価の有機基を表すか、Y2又はY3がアルキレン基を表すか、或いはY6がアルキル基又はフッ素含有アルキル基を表すとき、該2価の環状基、該ステロイド骨格を有する2価の有機基、該アルキレン基、該アルキル基及び該フッ素含有アルキル基は、それらに隣接する基と結合基を介して結合していてもよく、
そして上記結合基は、−O−、−CH2O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−NH−CO−O−、−O−CO−NH−及び−NH−CO−NH−からなる群から選ばれる基を表し、
但し、Y1乃至Y6がそれぞれ表すところの炭素原子数1〜15のアルキレン基、ベンゼン環、シクロヘキサン環、複素環、ステロイド骨格を有する2価の有機基、炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数1〜18のフッ素含有アルキル基、炭素原子数1〜18のアルコキシル基及び炭素原子数1〜18のフッ素含有アルコキシル基の炭素原子数の合計は6〜30である)。 - 前記エポキシ基を側鎖または末端に1個以上有するポリマーが、主鎖に環構造を有する数平均分子量300乃至20,000のポリマーである、請求項1に記載の硬化膜形成組成物。
- 前記エポキシ基を側鎖または末端に1個以上有するポリマーが、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂及びポリオールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物からなる群から選択されるいずれか一種のポリマーである、請求項1又は請求項2に記載の硬化膜形成組成物。
- (B)成分の架橋剤がメチロール基またはアルコキシメチル基を有する架橋剤である、請求項1乃至3のうち何れか一項に記載の硬化膜形成組成物。
- (E)架橋触媒をさらに含有する請求項1乃至4のうち何れか一項に記載の硬化膜形成組成物。
- (A)成分100質量部に基づいて、1質量部〜300質量部の(B)成分を含有する請求項1乃至5のうち何れか一項に記載の硬化膜形成組成物。
- (A)成分であるポリマー及び(B)成分の架橋剤の合計量の100質量部に対して0.1質量部〜100質量部の(C)成分及び1質量部〜400質量部の(D)成分のうちいずれか一方又は双方を含有する、請求項1乃至6のうち何れか一項に記載の硬化膜形成組成物。
- (A)成分であるポリマー及び(B)成分の架橋剤の合計量の100質量部に対して0.01質量部〜20質量部の(E)成分を含有する請求項5乃至7のいずれか一項に記載の硬化膜形成組成物。
- 請求項1乃至8のうち何れか一項に記載の硬化膜形成組成物を硬化させて得られることを特徴とする配向材。
- 請求項1乃至8のうち何れか一項に記載の硬化膜形成組成物から得られる硬化膜を使用して形成されることを特徴とする位相差材。
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